JP2015022175A - 硬化性樹脂組成物、及びそのパターン硬化膜 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、及びそのパターン硬化膜 Download PDF

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晋介 田中
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Abstract

【課題】現像速度が速く、耐熱性、密着性、感度に優れ、良好なパターン硬化膜の形成が可能な硬化性樹脂組成物を提供する。【解決手段】アルカリ可溶性樹脂、ラジカル重合性単量体及び光重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物において、上記アルカリ可溶性樹脂が、テトラヒドロフラン環を含む樹脂であり、上記光重合開始剤の最大吸収波長は230nm〜360nmの範囲であることを特徴とする硬化性樹脂組成物を用いる。得られるパターン硬化膜の形状はテーパー形状となり表示装置の表示性能の向上に寄与し得る。【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の環構造を含むアルカリ可溶性樹脂、ラジカル重合性単量体及び特定の光重合開始剤を含んでなる電子情報分野の部材の形成用として好適な硬化性樹脂組成物に関する。より詳しくは、特にカラー液晶表示パネルやカラー撮像管素子に用いられるカラーフィルターを作製するのに好適な主鎖に特定の環構造を含むアルカリ可溶性樹脂、ラジカル重合性単量体及び特定の光重合開始剤を含んでなる硬化性樹脂組成物に関する。
アルカリ可溶性樹脂は、土木建築材料から電子情報材料にいたるまで様々な工業分野で使われている材料であるが、主要な用途のひとつにアルカリ現像型のレジストがある。
アルカリ現像型のレジスト(以下、単にレジストと表することもある)は、一般的にはアルカリ可溶性樹脂、硬化成分、硬化成分を硬化させるための光重合開始剤、溶媒を含む樹脂組成物で、フォトリソグラフィ技術において不可欠で有用な工業材料であり、ソルダーレジスト、エッチングレジスト、層間絶縁材料、めっきレジスト、カラーフィルター用レジストなど、用途に合わせて様々なレジストがある。中でも、カラーフィルター用レジストは、最も高度でかつ多種多様の機能が求められるレジストのひとつである。
カラーフィルターは、カラー液晶表示パネルやカラー撮像管素子を構成する主要部材であり、色を分離するための微細な着色層を有しており、これにより液晶表示パネルや撮像管素子のカラー化が可能となる。そのカラーフィルターの製造方法は、通常、ガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリックスを形成し、続いて、赤、緑、青の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成する方法が用いられている。パターンサイズはカラーフィルターの用途並びにそれぞれの色により異なるが赤、緑、青の画素は200〜300μmから100μmへ、ブラックマトリックスは20μmから10μmへ細線化され、これにともなって硬化性樹脂材料には高い寸法精度が求められている。パターン硬化膜の形成は、通常、光反応性樹脂と光重合開始剤との反応による光硬化作用が利用されており、光反応性樹脂として種々のアルカリ可溶性樹脂が用いられている。
カラーフィルター用レジストをはじめ各アルカリ現像型のレジストにおいて、アルカリ可溶性樹脂は、レジストに塗膜形成性及び現像液溶解性を付与しレジストをレジストたらしめる成分であり、その役割からバインダー樹脂とも表される。さらに、硬化性、密着性、耐熱性、乾燥再溶解性、耐熱性など様々な性能を左右する成分でもあり、各レジストの課題解決において、解決手段としてバインダー樹脂を工夫することが多い。
近年カラーフィルターの製造ラインは生産効率を上げてコスト削減をするために、露光工程や現像工程の時間を短縮することが求められている。例えば現像速度を速めるのにアルカリ可溶性樹脂の親水性を高めた場合、パターン硬化膜の密着性の低下やテーパー形状の悪化が引き起こされ、色ムラや液晶内への気泡混入という問題が発生する。
また、カラーフィルターの色再現特性向上のためには、硬化性樹脂組成物中の色材(例えば顔料)の含有量を多くするか、あるいはフィルタセグメントの膜厚を厚くする必要がある。しかし、いずれの方法を用いても、フィルタセグメントを形成する際の照射光が顔料に吸収され、膜底部まで照射光が届かず基板に近い部分が未硬化となり、フィルタセグメントの断面形状が逆テーパー形状となる等の問題が発生する。フィルタセグメントの断面形状が逆テーパー形状となると、カラーフィルター上に蒸着等で形成される透明電極がカラーフィルター周辺底部に回り込めず不連続となるので、断線が生じて液晶ディスプレイの表示性能に障害がでる。
上記のようなカラーフィルター用レジストにおける課題の解決においてバインダー樹脂を工夫する方法が数多く提案されており、そのひとつとして、バインダー樹脂として、耐熱性及び色材分散性に非常に優れるだけでなく、製版性に優れるアルカリ可溶性樹脂が提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特に特許文献2では、現像残渣が低減し、パターン形状に優れるパターン硬化膜が得られ、上記課題に有効とされている。
このようにバインダー樹脂の工夫は種々なされているが、パターン硬化膜の物性を高く維持したまま、現像時間を短縮するなど生産効率を上げるにはさらなる改善の余地があった。
特開2010−168580号公報 特開2010−168581号公報 特開2006−161035号公報
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、現像速度が速く、耐熱性、密着性、感度に優れ、良好なパターン硬化膜の形成が可能な硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、上記硬化性樹脂組成物を用いて形成されて成るパターン硬化膜、上記パターン硬化膜を有する表示装置用部材(例えばカラーフィルター)、及び上記パターン硬化膜を有する表示装置(例えば液晶表示装置)を提供することを目的とする。
本発明者は、式(1)で表される構成単位を有する重合体とラジカル重合性単量体を含む硬化性樹脂組成物において、上記重合体とラジカル重合性単量体と特定の光重合開始剤を組み合わせることに着目し、これらを含む硬化性樹脂組成物が耐熱性、密着性に優れるだけでなく、製版性(特に現像時間の短縮、パターン形状)に優れることを見出し、表示装置用部材におけるパターン硬化膜に好適に用いることができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、以下の構成により上記課題を解決できる。
(1) アルカリ可溶性樹脂、ラジカル重合性単量体及び光重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物において、該アルカリ可溶性樹脂が、下記式(1)で表される構成単位を有する樹脂であり、該光重合開始剤の最大吸収波長は230nm〜360nmの範囲であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。なお、アルカリ可溶性樹脂は下記式(1)で表される構成単位を主鎖中に有することが好ましい。
Figure 2015022175
(Rは水素原子、または炭素数が1〜30の有機基を表す。)
(2) 上記アルカリ可溶性樹脂が下記式(2)で表される単量体を含む単量体成分を重合する工程を含む製造方法により得られることを特徴とする(1)に記載の硬化性樹脂組成物。
Figure 2015022175
(Rは水素原子、または炭素数が1〜30の有機基を表す。)
(3) 上記光重合開始剤が、α−アミノケトン系化合物であることを特徴とする(1)または(2)に記載の硬化性樹脂組成物。
(4) 上記光重合開始剤の配合量はアルカリ可溶性樹脂とラジカル重合性単量体の総量に対し、0.5〜35質量%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物により形成されることを特徴とするパターン硬化膜。
(6) パターン硬化膜の垂直方向の断面において、上底幅R1が下底幅R2以下であることを特徴とする(5)に記載のパターン硬化膜。
(7) (5)または(6)に記載のパターン硬化膜を有することを特徴とする表示装置用部材。
(8) (5)または(6)に記載のパターン硬化膜を有することを特徴とする表示装置。
本発明によれば、現像速度が速く、耐熱性、密着性、感度に優れ、良好なパターン硬化膜の形成が可能な硬化性樹脂組成物が提供される。該硬化性樹脂組成物を用いると、現像速度が速いにも関わらず、密着性に優れ、パターン形状が良好なパターン硬化膜を得ることができ、電子情報分野の部材を形成するためのレジスト、例えばソルダーレジスト、エッチングレジスト、層間絶縁材料、めっきレジスト、カラーフィルター用レジストに好適である。また、特定の形状を有するパターン硬化膜は、カラーフィルター等の表示装置用部材に好適である。特に、パタ−ン形状が優れたフィルタセグメント(パターン硬化膜)を形成することができ、高品質なカラーフィルターを得ることができる。
以下に、本発明を詳述するが、これらは本発明の実施様態の一例であり、これらの内容に限定されるものではない。
本発明は、(A)式(1)で表される構成単位を有するアルカリ可溶性樹脂、(B)ラジカル重合性単量体及び(C)最大吸収波長が230nm〜360nmの範囲である光重合開始剤を必須成分として含む硬化性樹脂組成物である。以下に、本発明の硬化性樹脂組成物について説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、好ましくは(A)式(1)で表される構成単位を主鎖中に有するアルカリ可溶性樹脂、(B)ラジカル重合性単量体、(C)最大吸収波長が230nm〜360nmの範囲である光重合開始剤、及び(D)溶媒を含む硬化性樹脂組成物である。上記硬化性樹脂組成物を用いると、現像速度が速いにも関わらず、密着性に優れ、パターン形状が良好なパターン硬化膜を得ることができ、電子情報分野の部材を形成するためのレジスト、中でもカラーフィルター用レジストに好適である。また、優れた色材分散安定性を有することから、上記成分に加えさらに(E)色材を配合する使用様態は、特にカラーフィルター用着色レジストとして好適に使用される。また、各用途や目的に応じて、(F)その他の成分が配合されてもよい。
カラー液晶表示装置において、色再現を司る重要な部材がカラーフィルターであり、その構成は、ガラス等の透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメントパターンを平行または交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを一定の配列で配置したもの等からなっている。
よって、カラーフィルター用レジストには、着色レジスト(赤色,緑色,青色の各画素やブラックマトリクス形成用のレジスト)、フォトスペーサー用レジスト、保護膜用透明レジスト、層間絶縁膜用レジストなど、カラーフィルターを構成する各部位に対応したレジストがある。
以下に、本発明の硬化性樹脂組成物の特徴を特に活かすことができるカラーフィルター用レジストに基づき、本発明の硬化性樹脂組成物の各構成成分について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(A)アルカリ可溶性樹脂
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、式(1)で表される構成単位を主鎖中に有することを特徴とするアルカリ可溶性樹脂であり、密着性、硬化性、乾燥再溶解性などカラーフィルターを作製する際の製版性に寄与する基本性能や、耐熱性や透明性などカラーフィルターの信頼性や分光特性に寄与する基本性能に優れる。
Figure 2015022175
(Rは水素原子、または炭素数が1〜30の有機基を表す)。
本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂における上記のような特徴の発現は、式(1)で表される構成単位に含まれるテトラヒドロフラン環、及びテトラヒドロフラン環の両隣にあるメチレン基に起因すると推定している。テトラヒドロフラン環は、いわゆるLewis塩基(孤立電子対の供与体)としての作用があり、その作用は強塩基であるアミン類ほど強くなく、適度な塩基性を有するため、分散剤の作用を妨害することなく色材及び分散剤に相互作用し、分散剤により分散された色材を安定化すると考えられる。また、このLewis塩基性により、テトラヒドロフラン環と基材表面の官能基とが相互作用しやすくなるため、良好な密着性も発現すると考えられる。さらに、テトラヒドロフラン環の酸素補足性により、熱や活性エネルギー線を用いたラジカル硬化における酸素による硬化阻害を低減し、優れた表面硬化性、薄膜硬化性が発現すると考えられる。
テトラヒドロフラン環を含む官能基であるテトラヒドロフルフリル基は、下記式(3)で示される機構で酸素を捕捉し、熱や活性エネルギー線を用いたラジカル硬化における酸素による硬化阻害を低減することが知られており、本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂は、下記式(4)に示すように、同様の機構によって優れた硬化性が発現すると考えられる。加えてテトラヒドロフランは、極めて広範の物質を溶解させる能力がある物質として、工業用のみならず分析用や研究用にもよく用いられる溶媒だが、本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂が優れた相溶性、乾燥再溶解性を示すのは、テトラヒドロフラン構造を有するためと考えられる。
上記アルカリ可溶性樹脂は、主鎖中に環構造を有する構造であるため耐熱性が高く、また、窒素原子を含まないため、透明性が良い。主鎖に環構造を有する樹脂は、耐熱性が高い反面、柔軟性に欠ける場合がほとんどだが、式(1)に示す本発明のアルカリ可溶性樹脂におけるテトラヒドロフラン環を含む繰り返し単位は、テトラヒドロフラン環の両隣にメチレン基があるため柔軟性が高く、分散性、密着性、硬化性、相溶性、乾燥再溶解性等のテトラヒドロフラン環に由来する各性能が効果的に発現すると考えられる。これらのテトラヒドロフラン環に由来する性能は、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル共重合体のようなテトラヒドロフルフリル基を側鎖に有する(メタ)アクリル系共重合体でもある程度は発現可能であるが、本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂のような高い耐熱性を発現させることは困難である。
Figure 2015022175

Figure 2015022175


上記アルカリ可溶性樹脂における式(1)で表される構成単位のRは、水素原子、または炭素数が1〜30の有機基を表す。上記のように、本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂の各性能の発現は、主鎖中のテトラヒドロフラン環、及びテトラヒドロフラン環の両隣にあるメチレン基に起因するため、Rは、目的や用途に合わせて、適宜選択すればよい。
Rの具体例としては、例えば、水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−アミル、s−アミル、t−アミル、n−ヘキシル、s−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、s−オクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、カプリル、ノニル、デシル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、セチル、ヘプタデシル、ステアリル、ノナデシル、エイコシル、セリル、メリシルなどの鎖状飽和炭化水素基;メトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−メトキシブチル、エトキシエチル、エトキシエトキシエチル、フェノキシエチル、フェノキシエトキシエチルなどの鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部をアルコキシ基で置き換えたアルコキシ置換鎖状飽和炭化水素基;ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルなどの鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部をヒドロキシ基で置き換えたヒドロキシ置換鎖状飽和炭化水素基;フルオロエチル、ジフルオロエチル、クロロエチル、ジクロロエチル、ブロモエチル、ジブロモエチルなどの鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部をハロゲンで置き換えたハロゲン置換鎖状飽和炭化水素基;ビニル、アリル、メタリル、クロチル、プロパギルなどの鎖状不飽和炭化水素基、及びその水素原子の一部をアルコキシ基、ヒドロキシ基やハロゲンで置き換えた鎖状不飽和炭化水素基;シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、ジシクロペンタジエニルなどの脂環式炭化水素基、及びその水素原子の一部をアルコキシ基、ヒドロキシ基やハロゲンで置き換えた脂環式炭化水素基;フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、ジフェニルエチル、トリフェニルメチル、シンナミル、ナフチル、アントラニルなどの芳香族炭化水素基、及びその水素原子の一部をアルコキシ基、ヒドロキシ基やハロゲンで置き換えた芳香族炭化水素基;などが挙げられる。また、これら有機基にさらに置換基が結合していてもよい。式(1)中のRは、同一または異なる2種以上であってもよい。
本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂における式(1)で表される構成単位の含有量は、目的、用途や、アルカリ可溶性樹脂の分子量に応じて適宜設定すればよいが、通常、全繰り返し構成単位中1〜99mol%、好ましくは2〜98mol%、更に好ましくは5〜95mol%である。アルカリ可溶性樹脂が高分子量である場合には、式(1)で表される構成単位の含有量は少なくても性能発現する傾向があり、低分子量である場合には含有量を多くした方が性能発現し易い傾向があるが、特に色材分散性においてこの傾向が強い。これは、主鎖1本あたりに含まれる式(1)で表される構成単位の個数(以下、平均官能基数と表す)に関係しているためと考えられ、平均官能基数が0.5以上であることが好ましく、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは2.0以上である。
本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂は、式(2)で表される単量体を含む単量体成分を重合する工程を含む製造方法により得られるものであることが好ましい。これは、式(2)で表される単量体は、重合して式(1)で表される構成単位を高い割合で生成し、異常な高分子量化やゲル化を起こし難いためである。
Figure 2015022175
式(2)で表される単量体のRは、水素原子、または炭素数が1〜30の有機基を表し、目的や用途に合わせて、適宜選択すればよい。Rの具体例としては、前記式(1)のRと同じである。
また、式(2)で表される単量体を化合物名で例を挙げると、α−アリルオキシメチルアクリル酸、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸i−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘプチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸カプリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸デシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ウンデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ラウリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ミリスチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ペンタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヘプタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ステアリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノナデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エイコシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メリシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸3−メトキシブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フルオロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフルオロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸クロロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジクロロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ブロモエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジブロモエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ビニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メタリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸クロチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸プロパギル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロペンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−メチルシクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリシクロデカニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アダマンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジメチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリメチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−t−ブチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリフェニルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シンナミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ナフチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アントラニルなどが挙げられる。これらの式(2)で表される単量体は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
上記単量体成分は、式(2)で表される単量体以外に、共重合可能な他の単量体を含んでいても良く、その種類、量は、目的、用途に応じて、適宜選択、調整すればよい。
このような共重合可能な他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸s−アミル、(メタ)アクリル酸t−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和多価カルボン酸類;コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)等の不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和酸無水物類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、メトキシスチレン等の芳香族ビニル類;メチルマレイミド、エチルマレイミド、イソプロピルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、ベンジルマレイミド、ナフチルマレイミドなどのN置換マレイミド類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクタム等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルモルフォリン、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニル化合物類;(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、アリルイソシアネート等の不飽和イソシアネート類などが挙げられる。これらの共重合可能な他の単量体は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
これら共重合可能な他の単量体の中では、1段階で酸基を導入することができる点で(メタ)アクリル酸、コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸類が好ましく、また、耐熱性や色材分散性、乾燥再溶解性のバランスを取り易い点で、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル類;シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、ベンジルマレイミド等のN置換マレイミド類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類が好ましい。
上記単量体成分に含まれる式(2)で表される単量体の含有割合は、目的、用途や、本発明のバインダー樹脂の分子量に応じて適宜設定すればよいが、通常、全単量体成分中1〜99mol%、好ましくは2〜98mol%、更に好ましくは5〜95mol%である。
上記単量体成分の重合方法としては、バルク重合、溶液重合、乳化重合など、公知の重合方法を用いることができ、目的、用途に応じて適宜選択すればよいが、溶液重合が工業的に有利で、分子量などの構造調整も容易であり好ましい。重合機構としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合など、公知の機構に基づいた重合方法を用いることができるが、ラジカル重合機構に基づく重合方法が、環化率(式(2)で表される単量体から式(1)で表される構成単位が生成する割合)が高く、また工業的にも有利であるため、好ましい。
重合開始方法としては公知の方法を用いることができるが、熱や電磁波(赤外線、紫外線、X線等)、電子線などの活性エネルギー源から重合開始に必要なエネルギーを単量体成分に供給すればよく、さらに重合開始剤を併用すれば重合開始に必要なエネルギーを大きく下げることができ、かつ反応制御が容易となり好ましい。
分子量の制御方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、重合開始剤の量や種類、重合温度、連鎖移動剤の種類や量の調整などにより制御できる。
上記単量体成分を溶液重合法により重合する場合、重合に使用する溶媒としては、重合反応に不活性なものであれば特に限定されるものではなく、重合機構、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件に応じて適宜設定すればよいが、後に硬化性樹脂組成物とする際に使用する溶媒を含むのが効率的で好ましい。
例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール等のモノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;テトラヒドロフラン,ジオキサン等の環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブタノール等のグリコールモノエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のグリコールモノエーテルのエステル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアルキルエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
溶媒の使用量としては、全単量体成分100質量%に対して、40〜1000質量%が好ましく、100〜400質量%がより好ましい。
上記単量体成分をラジカル重合機構により重合する場合、熱によりラジカルを発生する重合開始剤を併用するのが工業的に有利で好ましい。そのような重合開始剤としては、熱エネルギーを供給することによりラジカルを発生するものであれば特に限定されるものではなく、重合温度や溶媒、重合させる単量体の種類等の重合条件に応じて、適宜選択すればよい。
例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、過酸化水素、過硫酸塩等、公知の過酸化物やアゾ化合物等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。また、重合開始剤とともに遷移金属塩やアミン類などの還元剤を併用してもよい。
重合開始剤の使用量は、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件、目標とする重合体の分子量等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、重量平均分子量が数千〜数万の重合体を得るには、全単量体成分100質量%に対して、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましい。
上記単量体成分をラジカル重合機構により重合する場合、必要に応じて、公知の連鎖移動剤を使用してもよく、ラジカル重合開始剤と併用するのがより好ましい。重合時に連鎖移動剤を使用すると、分子量分布の増大やゲル化を抑制できる傾向にある。このような連鎖移動剤としては、具体的には、例えば、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸等のメルカプトカルボン酸類;メルカプト酢酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシル、3−メルカプトプロピオン酸n−オクチル、3−メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、3−メルカプトプロピオン酸ステアリル、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプトカルボン酸エステル類;エチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、1,2−ジメルカプトエタン等のアルキルメルカプタン類;2−メルカプトエタノール、4−メルカプト−1−ブタノール等のメルカプトアルコール類;ベンゼンチオール、m−トルエンチオール、p−トルエンチオール、2−ナフタレンチオール等の芳香族メルカプタン類;トリス〔(3−メルカプトプロピオニロキシ)−エチル〕イソシアヌレート等のメルカプトイソシアヌレート類;2−ヒドロキシエチルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド等のジスルフィド類;ベンジルジエチルジチオカルバメート等のジチオカルバメート類;α−メチルスチレンダイマー等の単量体ダイマー類;四臭化炭素等のハロゲン化アルキル類などが挙げられる。これらの中では、入手性、架橋防止能、重合速度低下の度合いが小さいなどの点で、メルカプトカルボン酸類、メルカプトカルボン酸エステル類、アルキルメルカプタン類、メルカプトアルコール類、芳香族メルカプタン類;メルカプトイソシアヌレート類などのメルカプト基を有する化合物が好ましく、メルカプトカルボン酸類、メルカプトカルボン酸エステル類が最も好ましい。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
連鎖移動剤の使用量は、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件、目標とする重合体の分子量等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、重量平均分子量が数千〜数万の重合体を得るには、全単量体成分100質量%に対して、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましい。
上記単量体成分をラジカル重合機構により、熱によりラジカルを発生する重合開始剤を用いて重合する際の重合温度としては、使用する単量体の種類や量、重合開始剤の種類や量等に応じて適宜設定すればよいが、50〜200℃が好ましく、70〜150℃がより好ましい。
上記単量体成分を重合する工程以外の工程としては、公知の重合体の製造方法で行われる工程が挙げられ、例えば、重合体の変成処理工程、再沈殿や分液などの精製工程、二軸押出機などによる脱溶媒/ペレット化工程、溶媒の除去或いは追加による重合体の濃度を調整する工程などを必要に応じ用いることができる。以下に、重合体の変成処理工程について述べる。
本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂は、式(2)で表される単量体を含む単量体成分を重合した後に、さらに変成処理を行うことにより得られるものであってもよい。変成処理を行うことにより、ラジカル重合性不飽和基の導入、グラフト鎖の導入など、通常の重合工程を行うのみでは得ることが困難な構造を得ることができる。特に、変成処理によりラジカル重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂とすると、ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化性が向上するため好ましい。
このような変成処理方法としては、アルカリ可溶性樹脂中の式(1)で表される構成単位が完全に失われない処理方法であれば特に制限はないが、例えば、後述の、官能基Aを有する単量体を含む単量体成分を重合した後に、官能基Aと反応し酸基を生じる官能基Bを有する化合物を反応させる2段階のラジカル重合性不飽和基を導入する方法や、官能基Cを有する単量体を重合した後に、変成処理を必要な回数だけ行い官能基Cを官能基Aに変換し、それから官能基Bを有する化合物を反応させるような、3段階以上のラジカル重合性不飽和基を導入する方法が挙げられる。
本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ可溶となるための酸基を有している。本発明のアルカリ可溶性樹脂の酸価は、目的や用途に応じて好ましい値に設定されるが、10〜300mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは15〜250mgKOH/gであり、更に好ましくは20〜200mgKOH/gである。上記範囲とすることにより、十分なアルカリ可溶性が発現し、特にアルカリ現像型レジストに用いる場合、良好な製版性を発揮できる。アルカリ可溶性樹脂が高分子量である場合には、酸価が高い方が良好な製版性が得られ、低分子量である場合には酸価が低くても良好な製版性が得られる傾向がある。
上記アルカリ可溶となるための酸基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、リン酸基、スルホン酸基など、アルカリ水と中和反応する官能基が挙げられ、これら1種のみを有していても、2種以上有していてもよい。これらの中では、カルボキシル基、カルボン酸無水物基が好ましく、カルボキシル基が最も好ましい。酸基を導入する方法としては、上記式(2)で表される単量体と酸基を有する単量体とを含む単量体成分を重合するような1段階の導入方法や、式(1)で表される構成単位を含む樹脂を得た後に変成処理を施すような2段階以上の導入方法が挙げられる。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、製版性や硬化後の信頼性を向上できるため、ラジカル重合性不飽和基を有することがより好ましい。ラジカル重合性不飽和基の含有量としては、目的や用途に応じて適宜設定すればよいが、良好な製版性を得るために、ラジカル重合性不飽和結合当量(ラジカル重合性不飽和結合1化学当量あたりの分子量)が、200〜5000であるのが好ましく、250〜4000がより好ましく、300〜3000であるのが更に好ましい。
上記ラジカル重合性不飽和基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、メタリル基などが挙げられ、これら1種のみを有していても、2種以上有していてもよい。これらの中では、反応性の点でアクリロイル基、メタクリロイル基が好ましい。ラジカル重合性不飽和基を導入する方法としては、式(1)で表される構成単位を含む樹脂を得た後に変成処理を施すような2段階以上の導入方法が挙げられる。
上記2段階以上の導入方法としては、変成処理中に式(1)で表される構成単位が失われない方法であれば特に制限はないが、例えば、官能基Aを有する単量体を含む単量体成分を重合した後に、官能基Aと反応しうる官能基Bを有する単量体を反応させる2段階の導入方法が挙げられる。また、官能基Cを有する単量体を重合した後に、変成処理を必要な回数だけ行い官能基Cを官能基Aに変換し、それから官能基Bを有する単量体を反応させるような、3段階以上の導入方法でもよい。
このような官能基AとBの組み合わせとしては、例えば、カルボキシル基とヒドロキシ基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とオキセタニル基、カルボキシル基とイソシアネート基、ヒドロキシ基とイソシアネート基、酸無水物基とヒドロキシ基、酸無水物基とアミノ基などが挙げられる。これらの中では、変成処理反応の速さ、耐熱性、透明性の点でカルボキシル基とエポキシ基の組み合わせが好ましい。
上記カルボキシル基を有する単量体としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和多価カルボン酸類;コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)等の不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類が挙げられ、これらは1種のみ、または2種以上を使用することができる。
上記エポキシ基を有する単量体としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、ビニルシクロヘキセンオキシド等が挙げられ、これらは1種のみ、または2種以上を使用することができる。
上記官能基Aを有する単量体を含む単量体成分を重合した後に、官能基Aと反応しうる官能基Bを有する単量体を反応させる2段階の導入方法としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルを含む単量体成分を重合した後に(メタ)アクリル酸を反応させる方法が挙げられる。また、上記官能基Cを有する単量体を重合した後に、変成処理を必要な回数だけ行い官能基Cを官能基Aに変換し、それから官能基Bを有する単量体を反応させるような、3段階以上の導入方法としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルを含む単量体成分を重合した後に無水コハク酸を反応させ、さらに(メタ)アクリル酸グリシジルを反応させる方法が挙げられる。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は酸基を有する樹脂であり、ラジカル重合性不飽和結合を導入する場合、酸基も何らかの方法で導入する必要があるが、官能基Aとしてカルボキシル基を、官能基Bとしてエポキシ基を用いる場合には、カルボキシル基とエポキシ基を反応させる際にカルボキシル基の量をエポキシ基の量より過剰にするか、カルボキシル基とエポキシ基を反応させた後に多塩基酸無水物を反応させれば、酸基とラジカル重合性不飽和結合とを有する樹脂とすることができる。また、官能基Aとしてエポキシ基を、官能基Bとしてカルボキシル基を用いる場合には、カルボキシル基とエポキシ基を反応させた後に多塩基酸無水物を反応させればよい。
上記官能基Aとしてカルボキシル基を、官能基Bとしてエポキシ基を用いる場合としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸を含む単量体成分を重合した後に(メタ)アクリル酸グリシジルを反応させる際に、カルボキシル基の量を(メタ)アクリル酸グリシジルの量より過剰にするか、(メタ)アクリル酸グリシジルを反応させた後に、さらに無水コハク酸を反応させる方法が挙げられる。
上記官能基Aとしてエポキシ基を、官能基Bとしてカルボキシル基を用いる場合としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルを含む単量体成分を重合した後に(メタ)アクリル酸を反応させ、さらに無水コハク酸を反応させる方法が挙げられる。
官能基AとBの組み合わせとしてカルボキシル基とエポキシ基を用いる場合、カルボキシル基とエポキシ基を反応させる工程は、良好な反応速度を確保し、かつゲル化を防ぐために、好ましくは50〜160℃の温度範囲で、より好ましくは70〜140℃、さらに好ましくは90〜130℃で行う。
上記カルボキシル基とエポキシ基を反応させる工程において、反応速度を向上するために、触媒として公知のエステル化あるいはエステル交換用塩基性触媒及び酸性触媒を用いることができ、塩基性触媒が副反応が少なく好ましい。塩基性触媒としては、例えば、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等の3級アミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、テトラメチル尿素等の尿素化合物、テトラメチルグアニジン等のアルキルグアニジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド化合物、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の3級ホスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩等を挙げることができる。これらの中では、反応性、取扱い性やハロゲンフリーの点で、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、テトラメチル尿素、トリフェニルホスフィンが好ましい。これらの触媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。触媒の使用量としては、ラジカル重合性不飽和結合を導入した本発明のアルカリ可溶性樹脂に対して、0.01〜5.0質量%、好ましくは0.1〜3.0質量%となるように用いることが好ましい。
上記カルボキシル基とエポキシ基を反応させる工程において、ゲル化を防ぐために、重合禁止剤を添加し、分子状酸素含有ガスの存在下で行うことが望ましい。分子状酸素含有ガスとしては、通常、窒素等の不活性ガスで希釈された空気或いは酸素ガスが用いられ、反応容器内に吹き込まれる。重合禁止剤としては、公知のラジカル重合性単量体用の重合禁止剤を用いることができ、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、メトキノン、6−t−ブチル−2,4−キシレノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール系禁止剤、有機酸銅塩やフェノチアジンを挙げることができる。これらの中では、低着色、重合防止能力の点でフェノール系禁止剤が好ましく、入手性、経済性から、中でもメトキノン、6−t−ブチル−2,4−キシレノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノールが好ましい。これらの重合禁止剤は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用してもよい。重合禁止剤の使用量としては、十分な重合防止効果の確保、及び硬化性樹脂組成物としたときに硬化性の点から、ラジカル重合性不飽和結合を導入した本発明のアルカリ可溶性樹脂に対して、0.001〜1.0質量%、好ましくは0.005〜0.5質量%となるように用いることが好ましい。
本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂は、エポキシ基、及び/又はオキセタニル基、及び又はアルコキシシリル基を有していてもよい。エポキシ基、及び/又はオキセタニル基、及び又はアルコキシシリル基を有することにより、熱硬化工程で架橋密度が向上できる。エポキシ基、及び/又はオキセタニル基、及び又はアルコキシシリル基を有する場合、カラーフィルター用レジストの中でも、特にフォトスペーサー用レジスト、保護膜用透明レジストや層間絶縁膜用レジストのバインダー樹脂として好適に用いることができる。
本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、目的、用途に応じて適宜設定すればよいが、良好な製版性を得るためには、2000〜250000、好ましくは3000〜200000、更に好ましくは4000〜150000である。
本発明の硬化性樹脂組成物に含まれるアルカリ可溶性樹脂の割合は、目的、用途に応じて、適宜設定すればよいが、硬化性樹脂組成物から硬化物を形成しない溶媒を除いた成分中、通常、1〜90質量%、好ましくは3〜80質量%、更に好ましくは5〜70質量%である。
(B)ラジカル重合性単量体
ラジカル重合性単量体は、電磁波(赤外線、紫外線、X線等)、電子線などの活性エネルギー線の照射等により重合するラジカル重合性不飽和基を有する低分子化合物であり、本発明の硬化性樹脂組成物に硬化性を付与する。ラジカル重合性単量体は、ラジカル重合性不飽和基を同一分子内にひとつだけ有する単官能性のラジカル重合性単量体と、2個以上有する多官能性のラジカル重合性単量体に分類することができ、硬化性の点で多官能性のラジカル重合性単量体が好ましい。このようなラジカル重合性単量体としては、従来公知のものが使用でき、目的、用途に応じて1種または2種以上を適宜選択すればよい。
単官能性のラジカル重合性単量体としては、具体的には、例えば、メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸s−アミル、(メタ)アクリル酸t−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸エトキシ化o−フェニルフェノール、(メタ)アクリル酸フェノキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸フェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸エトキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ブトキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリプロピレングリコール、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和多価カルボン酸類;コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)等の不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和酸無水物類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、メトキシスチレン等の芳香族ビニル類;メチルマレイミド、エチルマレイミド、イソプロピルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、ベンジルマレイミド、ナフチルマレイミドなどのN置換マレイミド類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルモルフォリン、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニル化合物類;(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、アリルイソシアネート等の不飽和イソシアネート類などが挙げられる。
多官能性のラジカル重合性単量体としては、具体的には、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキシドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキシドジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能ビニルエーテル類;(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル等のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;エチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、プロピレングリコールジアリルエーテル、ブチレングリコールジアリルエーテル、ヘキサンジオールジアリルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキシドジアリルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキシドジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリアリルエーテル、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル等の多官能アリルエーテル類;(メタ)アクリル酸アリル等のアリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキシド付加トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキシド付加トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等の多官能(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート類;トリアリルイソシアヌレート等の多官能アリル基含有イソシアヌレート類;トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の多官能イソシアネートと(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類との反応で得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル類等が挙げられる。
これら多官能性のラジカル重合性単量体の中では、反応性、経済性、入手性などから、多官能(メタ)アクリレート類、多官能ウレタン(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート類等の、(メタ)アクリロイル基を有する多官能性単量体が好ましく、商品名で例示すると、KAYARAD R−526、NPGDA、PEG400DA、MANDA、R−167、HX−220、HX−620、R−551、R−712、R−604、R−684、GPO−303、TMPTA、THE−330、TPA−320、TPA−330、PET−30、T−1420(T)、DPHA、DPHA−2C、D−310、D−330、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120、DN−0075(以上、日本化薬製);アロニックスM−203S、M−208、M−211B、M−215、M−220、M−225、M−270、M−240、M−309、M−310、M−321、M−350、M−360、M−370、M−313、M−315、M−325、M−327、M−306、M−305、M−451、M−450、M−408、M−403、M−400、M−402、M−404、M−406、M−405、M−510、M−520(以上、東亞合成製);ライトアクリレート3EG−A、4EG−A、9EG−A、DCP−A、BP−4EA、BP−4PA、HPP−A、PTMGA−250、G201PTMP−A、TMP−6EO−3A、TMP−3EO−A(以上、共栄社化学製)、ライトエステルEG、2EG、3EG、4EG、9EG、G101P、G201P、BP−2EM、BP−6EM、TMP(以上、共栄社化学製)、ビスコート295、300、360、GPT、3PA、400(以上、大阪有機化学工業製)などが挙げられる。
本発明のラジカル重合性単量体の分子量は、目的、用途に応じて適宜設定すればよいが、2000以下が取扱いの面で好ましい。
ラジカル重合性単量体の使用量としては、用いるラジカル重合性単量体やバインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)の種類、目的、用途に応じて適宜設定すればよいが、良好な製版性を得るためには、硬化性樹脂組成物から硬化物を形成しない溶媒を除いた成分中、通常、3〜90質量%、好ましくは5〜85質量%、更に好ましくは10〜80質量%である。
(C)光重合開始剤
本発明の硬化性樹脂組成物は、最大吸収波長が230nm〜360nmの範囲である光重合開始剤を1種または2種以上含む。また、必要に応じて従来公知の光増感剤、光ラジカル重合促進剤等を1種または2種以上添加することも好ましい。
一般的に、露光光源には超高圧水銀灯が用いられ、光硬化性着色組成物の露光には主に超高圧水銀灯のi線(365nm)とh線(405nm)の輝線スペクトルが用いられる。よって、光重合開始剤の種類や量、硬化成分との相溶性によって、パターン硬化膜の形状は変化する。
本発明においては、テトラヒドロフラン環を含むアルカリ可溶性樹脂と組み合わせる光重合開始剤として、好ましくは、テトラヒドロフラン環を主鎖中に含むアルカリ可溶性樹脂と多官能のラジカル重合性単量体と組み合わせる光重合開始剤として、特定の波長範囲に最大吸収波長を有する光重合開始剤を用いることにより、下部が上部よりも細くならない、すなわちテーパー形状のパターン硬化膜が形成されることを見出した。また、現像速度が速いにも関わらず、耐熱性、密着性に優れるパターン硬化膜であった。テーパー形状のパターン硬化膜は液晶層への気泡の混入を防いで、表示装置の表示性能の向上に寄与し得る。
上記光重合開始剤は、波長230nm〜360nm(波長230nm以上360nm未満)の範囲に最大吸収波長を有し、好ましくは波長235nm〜355nmに最大吸収波長を有し、より好ましくは波長295nm〜350nmに最大吸収波長を有し、特に好ましくは295nm〜340nmに最大吸収波長を有する。なお、範囲を示す「A〜B」は、A以上B未満であることを示す。
テトラヒドロフラン環を主鎖中に含むアルカリ可溶性樹脂とラジカル重合性単量体と上記光重合開始剤の組み合わせにより、密着性が高く、テーパー形状のパターン硬化膜を形成し得る硬化性樹脂組成物を得ることができる。なお、360nmより高波長側に最大吸収波長を有する光重合開始剤を用いた場合、パターン硬化膜の線太りが大きくなる傾向にある。230nmより低波長側に最大吸収波長を有する光重合開始剤を用いた場合、良好な形状が得られ難く、密着性が低下する傾向がある。「最大吸収波長」とは、濃度が0.001重量%の光重合開始剤溶液について、光路長1cmで測定した吸光度が0.5以上となる最大吸収の波長をいう。
上記の波長230nm〜360nmの範囲に最大吸収波長を有する光重合開始剤としては、具体的には、例えば、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォルニル)フェニル]−1−ブタノン等のα−アミノケトン系化合物;2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシー2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−〔(4−メチルフェニル)メチル〕−1−〔4−(4−モルホリニル)フェニル〕−1−ブタノン等のアルキルフェノン系化合物;2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボキニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル化トリアジン系化合物;2−トリクロロメチル−5−(2’−ベンゾフリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2’−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−フリル−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチル化オキサジアゾール系化合物;2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’ −テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’ −テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等のチタノセン系化合物;p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸等の安息香酸エステル系化合物;9−フェニルアクリジン等のアクリジン系化合物;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケトン系化合物等を挙げることができる。
上記の光重合開始剤の中でも、好ましくはα−アミノケトン系化合物が用いられ、より好ましくは、一般式(5)で表されるα−アミノケトン系化合物が用いられる。このような化合物を用いれば、密着性が高く、テーパー形状のパターン硬化膜を形成し得る硬化性樹脂組成物を得ることができる。
Figure 2015022175
式(5)中、XおよびXはそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、ベンジル基または4−メチルベンジル基であり、好ましくはメチル基である。−NXはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基またはモルフォリノ基であり、好ましくはジメチルアミノ基またはモルフォリノ基であり、より好ましくはモルフォリノ基である。Xは、水素原子、炭素数が1〜8のアルキル基、炭素数が1〜8のアルコキシ基、炭素数が1〜8のアルキルチオ基、ジメチルアミノ基、またはモルフォリノ基であり、好ましくは炭素数が1〜8のアルキルチオ基またはモルフォリノ基であり、より好ましくは炭素数が1〜3のアルキルチオ基またはモルフォリノ基であり、さらに好ましくはメチルチオ基である。
上記α−アミノケトン系化合物の具体例として詳述すると、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジエチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−エチルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ブチルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ジメチルアミノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォルニル)フェニル]−1−ブタノン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも好ましくは、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンまたは2−ジメチルアミノ−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォルニル)フェニル]−1−ブタノンであり、より好ましくは2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オンである。光重合開始剤として、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オンを用いれば、密着性が高く、テーパー形状のパターン硬化膜を形成し得る硬化性樹脂組成物を得ることができる。
上記の光重合開始剤は、市販品を用いてもよい。市販の光重合開始剤としては、例えば、BASFジャパン社製の商品名「イルガキュア907」、「イルガキュア369」、「イルガキュア379」等が挙げられる。
上記の光重合開始剤の含有量は、上記アルカリ可溶性樹脂と上記ラジカル重合性単量体との合計100質量%に対して、好ましくは0.5質量%〜35質量%、より好ましくは1.0質量%〜30質量%であり、さらに好ましくは1.5質量%〜25質量%である。
上記の光重合開始剤を組み合わせる形態として、α−アミノケトン系化合物の中で異なる二種以上の光重合開始剤を組み合わせることが好ましい形態として挙げられる。また、上記α−アミノケトン系化合物と、それ以外の他の光重合開始剤を組み合わせることも好ましい形態として挙げられる。他の光重合開始剤としては、α-ヒドロキシケトン系化合物、オキシムエステル系化合物やベンゾフェノン系化合物等が挙げられる。
例えば、他の光重合開始剤の含有割合は、上記α−アミノケトン系化合物と他の光重合開始剤の合計質量に対して、好ましくは5質量%〜40質量%であり、より好ましくは5質量%〜30質量%であり、さらに好ましくは5質量%〜20質量%である。このような範囲であれば、さらに耐熱性、基板密着性に優れ、テーパー形状のパターン硬化膜を形成し得る硬化性樹脂組成物を得ることができる。
上記光重合開始剤に加えて光重合開始助剤を組み合わせて用いることもでき、光重合開始助剤を複数の組み合わせで用いることもできる。光重合開始助剤の具体例としては、1,3,5−トリス(3−メルカプトプロピオニルオキシエチル)−イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−イソシアヌレート(昭和電工社製、カレンズMT(登録商標)NR1)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート等の3官能チオール化合物;ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(昭和電工社製、カレンズMT(登録商標)PE1)等の4官能チオール化合物;ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−プロピオネート)等の6官能チオール化合物等の多官能チオールが挙げられる。
さらに、光増感剤や光ラジカル重合促進剤を使用することにより、感度や硬化性を向上できる。このような光増感剤や光ラジカル重合促進剤としては、例えば、キサンテン色素、クマリン色素、3−ケトクマリン系化合物、ピロメテン色素などの色素系化合物;4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルなどのジアルキルアミノベンゼン系化合物;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールなどのメルカプタン系水素供与体等が挙げられる。添加量総量としては、目的、用途に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、硬化性、分解物の悪影響、経済性のバランスの点から、硬化性樹脂組成物から硬化物を形成しない溶媒を除いた成分中、0.001〜20質量%、好ましくは0.05〜15質量%、さらに好ましくは0.01〜10質量%である。
(D)溶媒
溶媒は、粘度を下げ取扱い性を向上する、乾燥により塗膜を形成する、色材の分散媒とする、等のために使用する、硬化性樹脂組成物中の各成分を溶解、或いは分散できる低粘度の有機溶媒或いは水である。
このような希釈剤としては、従来公知のものが使用でき、目的、用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール等のモノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;テトラヒドロフラン,ジオキサン等の環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブタノール等のグリコールモノエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のグリコールモノエーテルのエステル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアルキルエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、水等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記溶媒の使用量としては、目的、用途に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、通常、硬化性樹脂組成物全体に対して10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%である。
(E)色材
色材は、本発明の硬化性樹脂組成物を着色して、さらに硬化性着色樹脂組成物とするものであり、従来公知の顔料、染料が使用できるが、耐久性の点では顔料(有機顔料、無機顔料)が好ましい。表示画面の輝度の点では染料が好ましい。
有機顔料としては、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、多環式顔料(キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、チオインジゴ系、アントラキノン系、キノフタロン系、金属錯体系、ジケトピロロピロール系等)、染料レーキ系顔料等を使用することができる。無機顔料としては、白色・体質顔料(酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、クレー、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等)、有彩顔料(黄鉛、カドミニウム系、クロムバーミリオン、ニッケルチタン、クロムチタン、黄色酸化鉄、ベンガラ、ジンククロメート、鉛丹、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロム、バナジン酸ビスマス等)、黒色顔料(カーボンブラック、ボーンブラック、グラファイト、鉄黒、チタンブラック等)、光輝材顔料(パール顔料、アルミ顔料、ブロンズ顔料等)、蛍光顔料(硫化亜鉛、硫化ストロンチウム、アルミン酸ストロンチウム等)を使用することができる。染料としては、アゾ系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、キノンイミン系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、カルボニル系染料、メチン系染料等を使用することができる。
色材は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。上記の色材は、目的、用途に応じて、適切な平均粒子径を有するものを使用できるが、特にカラーフィルター用着色レジストのような透明性が要求される場合は、0.1μm以下の小さい平均粒子径が好ましく、塗料などの隠蔽性が必要とされる場合は、0.5μm以上の大きい平均粒子径が好ましい。また、上記の色材は、目的、用途に応じて、ロジン処理、界面活性剤処理、樹脂系分散剤処理、顔料誘導体処理、酸化皮膜処理、シリカコーティング、ワックスコーティングなどの表面処理がなされていてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物における色材の割合は、目的、用途に応じて、適宜設定すればよいが、着色力と分散安定性のバランスを取る点において、硬化性樹脂組成物から硬化物を形成しない溶媒を除いた成分中、通常2〜70質量%、好ましくは5〜60質量%、更に好ましくは10〜50質量%である。
(F)その他の成分
本発明の硬化性樹脂組成物は、各用途の目的や要求特性に応じて、フィラー、アルカリ可溶性樹脂以外のバインダー樹脂、分散剤、耐熱向上剤、現像助剤、可塑剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、艶消し剤、消泡剤、レベリング剤、帯電防止剤、分散剤、スリップ剤、表面改質剤、揺変化剤、揺変助剤、シラン系やアルミニウム系、チタン系などのカップリング剤、キノンジアジド化合物、多価フェノール化合物、カチオン重合性化合物、酸発生剤等の上記成分以外の成分が配合されても良い。以下に、本発明の硬化性樹脂組成物をカラーフィルター用レジストとして使用する場合に好適なその他の成分について説明する。
<本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂以外のバインダー樹脂>
カラーフィルター用レジストの多様な特性のバランス調整や、レジストの低コスト化等のために、本発明の構成成分である特定のアルカリ可溶性樹脂以外のバインダー樹脂を使用することができる。このようなバインダー樹脂としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸/芳香族ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル/芳香族ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体/N置換マレイミド共重合体、(メタ)アクリル酸/芳香族ビニル/N置換マレイミド共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル/ポリスチレンマクロモノマー共重合体などの(メタ)アクリル酸共重合体;(メタ)アクリル酸共重合体の側鎖にラジカル重合性不飽和基を導入したもの;エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加しさらに多塩基酸無水物を反応させたようなビニルエステル型のアルカリ可溶性樹脂などが挙げられる。
これら本発明の特定のアルカリ可溶性樹脂以外のバインダー樹脂の使用量は、本発明の特定のアルカリ可溶性樹脂の特徴が損なわれない程度であれば、目的、用途に応じて、適宜設定すればよいが、硬化性樹脂組成物に含まれる全バインダー樹脂中の本発明の構成成分であるアルカリ可溶性樹脂の割合が5質量%以上となるようにするのが好ましく、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上である。
<分散剤>
分散剤は、本発明の硬化性樹脂組成物に色材を加え感光性着色樹脂組成物とする場合には、上記成分とともに配合するのが望ましい成分である。分散剤とは、色材への相互作用部位と分散媒(溶媒やバインダー樹脂)への相互作用部位とを有し、色材の分散媒への分散を安定化する働きを持つものであり、一般的には、樹脂型分散剤(高分子分散剤)、界面活性剤(低分子分散剤)、色素誘導体に分類される。このような分散剤としては、従来公知の分散剤を使用することができる。
樹脂型分散剤として具体的には、例えば、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水素基含有ポリカルボン酸エステル、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエステル系、変性ポリアクリレート、エチレンオキサイド/ポリプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
また、構造としては、主鎖が色材への相互作用部位を有するアンカー鎖で、グラフト鎖が分散媒への相互作用性を有する相溶性鎖であるようなグラフト構造の樹脂や、アンカー鎖と相溶性鎖がブロック構造になっている樹脂が、特に好ましく用いられる。
界面活性剤としては具体的には、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカチオン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤;等が挙げられる。
色素誘導体は官能基を色素に導入した構造の化合物であり、官能基としては、例えば、スルホン酸基、スルホンアミド基及びその4級塩、ジアルキルアミノ基、水酸基、カルボキシル基、アミド基、フタルイミド基等が挙げられ、母体となる色素の構造としては、例えば、アゾ系、アントラキノン系、キノフタロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、インダンスレン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系等が挙げられる。
以下に、使用可能な市販されている分散剤を商品名で例示するが、本発明の分散剤はこれらに限定されるものではない。
例えば、EFKA−46、47,48、745、1101、1120、1125、4008、4009、4046、4047、4520、4540、4550、6750、4010、4015、4020、4050、4055、4060、4080、4300、4330、4400、4401、4402、4403、4406、4800、5010、5044、5244、5054、5055、5063、5064、5065、5066、1210、2150、KS860、KS873N、7004、1813、1860、1401、1200、550、EDAPLAN470、472、480、482、K−SPERSE131、1525070、5207(以上、EFKA ADDITIVES製)、Anti−Terra−U、Anti−Terra−U100、Anti−Terra−204、Anti−Terra−205、Anti−Terra−P、Disperbyk−101、102、103、106、108、109、110、111、112、151、160、161、162、163、164、166、182、P−104、P−104S、P105、220S、203、204、205、2000、2001、9075、9076、9077(以上、ビックケミー製)、SOLSPERSE3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、20000、22000、24000、24000GR、26000、28000(以上、日本ルーブリゾール製)、Disperlon7301、325、374、234、1220、2100、2200、KS260、KS273N、152MS(以上、楠本化成製)、アジスパーPB−711、821、822、880、PN−411、PA−111(以上、味の素ファインテクノ製)、KPシリーズ(信越化学工業製)、ポリフローシリーズ(共栄社化学製)、メガファックシリーズ(DIC製)、ディスパーエイドシリーズ(サンノプコ製)等が挙げられる。
これらの分散剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。本発明の硬化性樹脂組成物における分散剤の割合は、目的、用途に応じて、適宜設定すればよいが、分散安定性、耐久性(耐熱性、耐光性、耐候性など)や透明性のバランスを取るためには、色材に対して、通常0.01〜60質量%、好ましくは0.1〜50質量%、更に好ましくは0.5〜40質量%である。
<耐熱向上剤>
本発明の硬化性樹脂組成物は、耐熱性や強度向上のために、N−(アルコキシメチル)メラミン化合物、2個以上のエポキシ基やオキセタニル基を有する化合物を添加することができる。特に、フォトスペーサー用レジスト、保護膜用透明レジストや層間絶縁膜用レジストとする場合には、これらの使用が好ましい。
<レベリング剤>
本発明の硬化性樹脂組成物は、レベリング性向上のために、レベリング剤を添加することができる。レベリング剤としては、フッ素系、シリコン系の界面活性剤が好ましい。
<カップリング剤>
本発明の硬化性樹脂組成物は、密着性向上のために、カップリング剤を添加することができる。カップリング剤としては、シラン系のカップリング剤が好ましく、具体的にはエポキシ系、メタクリル系、アミノ系のシランカップリング剤が挙げられ、中でもエポキシ系のシランカップリング剤が好ましい。
<現像助剤>
本発明の硬化性樹脂組成物は、現像性向上のために、(メタ)アクリル酸、酢酸、プロピオン酸などのモノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、コハク酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸などの多価カルボン酸類;無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物などの、カルボン酸無水物類などを、現像助剤として添加することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、特定のアルカリ可溶性樹脂、ラジカル重合性単量体、特定の光重合開始剤、溶媒、必要に応じて色材、分散剤、その他のバインダー樹脂、レベリング剤などその他必要な成分を、各種の混合機や分散機を用いて混合分散することによって調製できる。
本発明の硬化性樹脂組成物が色材を含む場合には、色材の分散処理工程を経て製造される。例えば、まず、色材、分散剤、バインダー樹脂、溶媒を各所定量秤量し、ペイントコンディショナー、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ニーダー、ブレンダー等の分散機を用い、色材を微粒子分散させて液状の色材分散液(ミルベース)とする。好ましくは、ロールミル、ニーダー、ブレンダー等で混練分散処理をしてから、0.01〜1mmのビーズを充填したビーズミル等のメディアミルで微分散処理をする。得られたミルベースに、別途攪拌混合しておいた、ラジカル重合性単量体、光重合開始剤、バインダー樹脂、溶媒、レベリング剤などを含む透明レジスト液を加えて混合、均一な分散溶液とし、硬化性樹脂組成物を得る。得られた硬化性樹脂組成物は、フィルター等によって、濾過処理をして微細なゴミを除去するのが望ましい。
本発明は、上記硬化性樹脂組成物を使用して形成されたパターン硬化膜でもある。
本発明のパターン硬化膜は、テーパー形状を有することが好ましい。図1、図2に示す通り、本発明では、パターン硬化膜の垂直方向の断面において、上底幅(上底の長さ)をR1、下底幅(下底の長さ)をR2とし、R2/R1≧1をテーパー形状、R2/R1<1を逆テーパー形状と定義する。パターン硬化膜の垂直方向の断面において、上底幅R1が下底幅R2以下である1以上(テーパー形状)が好ましく、より好ましくは1〜1.5であり、より好ましくは1〜1.4であり、さらに好ましくは1〜1.3であり、特に好ましくは1〜1.25である。このような範囲のパターン硬化膜は、強度や基板密着性に優れ、液晶層への気泡の混入を防いで、表示装置の表示性能の向上に寄与し得る。
パターン硬化膜の形状が上記範囲外の逆テーパーであると、ITOを蒸着させる際、断線したり、空気をかみやすくなる為、液晶内へ空気が混入し色むら等の原因になり得る。なお、パターン硬化膜の形状が、曲線や変形している形状など複雑な場合は、断面積が最も小さい方向の断面において、上底幅(上底の長さ)と下底幅(下底の長さ)を計測する。なお、長さを計測する以外にも、形状評価の指標として面積を計測する場合は特定の上部の面積S1、下部の面積S2とし、S2/S1≧1である形状が好ましい。
本発明は、上記硬化性樹脂組成物を使用して形成されたパターン硬化膜及びパターン硬化膜を有する表示装置用部材でもあり、好ましくはセグメントを有するカラーフィルターである。カラーフィルターのセグメント(ブラックマトリクス、赤色,緑色,青色の各画素、フォトスペーサー、保護層、配向制御用リブ等)を形成する方法としてはフォトリソ法、印刷法、電着法、インクジェット法等が挙げられ、フォトリソ法としては、主流であるネガ型のアクリル系硬化性樹脂組成物を用いる方法(感光アクリル法)と、非感光性のポリイミド系樹脂組成物とポジ型レジストを用いる方法(非感光ポリイミド法)とがある。感光アクリル法は、具体的には、ネガ型の硬化性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥した後、形成された塗膜の上にフォトマスクを重ね、このフォトマスクを介して露光、露光部分を光硬化させ、未露光部分を現像、必要に応じて洗浄、さらに熱硬化または光硬化処理を行って各カラーフィルターのセグメントを形成する方法である。特に支持基板が大型の場合、スリット塗布装置による塗布が一般的となっている。このネガ型硬化性樹脂組成物として本発明の硬化性樹脂組成物を用いると、高品質のカラーフィルターのセグメントを歩留まりよく形成することができる。また、本発明の硬化性樹脂組成物の優れた乾燥再溶解性を生かし、インクジェット法によるカラーフィルターのセグメント形成に適用することもできる。
カラーフィルターの形態としては、液晶表示装置用の場合は透明基板上に、撮像管素子用の場合は光電変換素子基板上に画素が形成されていることが必要要件であり、必要に応じて、各画素を隔離するブラックマトリクスを形成したり、画素上に保護膜を形成したり、ブラックマトリクス領域上にフォトスペーサーを形成したり、画素あるいは保護膜上にITO等の透明電極を形成したり、配向膜および配向制御用の構造体を形成したりする場合がある。また、TFT(薄膜トランジスタ)を形成した透明基板上にブラックマトリクスおよび画素、必要に応じて保護膜、フォトスペーサー等を形成する場合もある。
本発明の表示装置用部材であるカラーフィルターは、上記本発明の硬化性樹脂組成物を使用して形成されたセグメントを少なくとも一つ具備するものであればよいが、好ましくは画素全ての色が、より好ましくはブラックマトリクス及び画素が、本発明の硬化性樹脂組成物を用いて形成されて成るものである。本発明の硬化性樹脂組成物は、着色が必要な画素およびブラックマトリクス用として特に好適であるが、フォトスペーサー、保護層など、着色を必要としないセグメント形成用としても好適である。
透明基板としては、ガラスの他、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスルホン、環状オレフィンの開環重合体やその水素添加物等の熱可塑性プラスチックシート、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性プラスチックシートが挙げられ、耐熱性の点から、ガラス板および耐熱性プラスチックシートが好ましい。また、透明基板には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤等による薬品処理などを行ってもよい。
ブラックマトリクスは、金属薄膜またはブラックマトリクス用感光性着色樹脂組成物を用いて透明基板上に形成される。金属薄膜を利用したブラックマトリクスは、例えば、クロム単層またはクロムと酸化クロムの2層により形成される。この場合、まず、蒸着、スパッタリング法などにより、透明基板上に上記の金属または金属・金属酸化物の薄膜を形成する。ついで、その上にポジ型の感光性皮膜を形成した後、当該フォトマスクを使用し、感光性皮膜を露光・現像し、ブラックマトリクス画像を形成する。その後、当該薄膜をエッチング処理しブラックマトリクスを形成する。ブラックマトリクス用感光性着色樹脂組成物を利用する場合は、上記の感光アクリル法によるセグメント形成にしたがってブラックマトリクスを形成する。
画素は、通常、赤、緑、青の3色であり、例えば、まず、緑色の感光性着色組成物を用い上記の感光アクリル法によるセグメント形成にしたがって緑色の画素を形成する。この操作を残りの2色についても行い、3色の画素を形成する。各色の画素の形成順序は、特に限定されるものではない。
保護膜は、必要に応じて、画素を形成した後に、保護膜用の透明硬化性樹脂組成物を用い上記の感光アクリル法によるセグメント形成にしたがって画素上に形成される。コスト低減、工程簡略化のために、保護膜を形成しない場合もある。
画素あるいは保護膜上に透明電極を形成する場合、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等や、これらの合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等により薄膜を形成し、必要に応じて、ポジ型レジストを用いたエッチング、または治具の使用により所定のパターンとすることができる。平面配向型駆動方式(IPSモード)等、一部の液晶駆動方式においては、透明電極を形成しない場合もある。
硬化性樹脂組成物を基板に塗布する方法としては、スピン塗布、スリット塗布、ロール塗布、流延塗布等が挙げられるが、特に本発明の硬化性樹脂組成物を用いる場合、スリット塗布による方法が好ましい。スリット塗布における塗布条件は、スリット・アンド・スピン方式とスピンレス方式、透明基板の大きさ、目標膜厚等によって異なり、適宜ノズルからの吐出量とスリットヘッドの移動速度を選択する。また、ノズル先端のリップ幅は通常30〜500μm、ノズル先端と基板との間隔は通常30〜300μmとされる。なお、本発明の硬化性樹脂組成物は、スピン塗布、ロール塗布、流延塗布による方法にも好ましく適用できる。塗布膜の膜厚は、ブラックマトリクス、画素および保護膜の場合、通常、0.3〜3.5μm、フォトスペーサーの場合、通常1〜10μmである。
基板に塗布した後の塗膜の乾燥は、ホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブン等を用いて行う。乾燥条件は、含まれる溶媒成分の沸点、硬化成分の種類、膜厚、乾燥機の性能等に応じて適宜選択されるが、通常、50〜160℃の温度で、10秒から300秒間行う。
露光は、所定のマスクパターンを介して塗膜に活性光線を照射する工程である。活性光線の光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等のランプ光源、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、半導体レーザー等のレーザー光源等が使用される。露光機の方式としては、プロキシミティー方式、ミラープロジェクション方式、ステッパー方式が挙げられるが、プロキシミティー方式が好ましく用いられる。
露光を行った後、現像液により現像処理し、未露光部分を除去しパターンを形成する。現像液としては、本発明の硬化性樹脂組成物を溶解するものであればいかなるものも用いることができるが、通常、有機溶媒やアルカリ性の水溶液が用いられる。現像液としてアルカリ性の水溶液を用いる場合には、現像後、さらに水で洗浄することが好ましい。アルカリ性の水溶液には、アルカリ剤の他、必要に応じ界面活性剤、有機溶媒、緩衝剤、染料、顔料等を含有させることができる。アルカリ剤としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機のアルカリ剤;トリメチルアミン、ジエチルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等のアミン類が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせてもよい。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタン酸アルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類等のノニオン系界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類等のアニオン性界面活性剤;アルキルベタイン類、アミノ酸類などの両性界面活性剤等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせてもよい。有機溶媒としては、例えば、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール等のアルコール類が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせてもよい。現像処理は、通常10〜50℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法で行われる。
なお、本発明の硬化性樹脂組成物を用いると、耐熱性、密着性を維持したまま現像時間が速くなるという効果がある。原因は定かではないが、現像速度を高めるのに、テトラヒドロフラン環を主鎖中に含むアルカリ可溶性樹脂を用いて親水性が高くなっており、テトラヒドロフラン環が酸素を捕捉することと、特定の最大吸収波長領域を有する光重合開始剤を用いることで硬化性を高めることができ、感度、密着性を高く維持できたと考えられる。
現像後、通常、150〜250℃の温度で5〜60分間、ホットプレート、コンベクションオーブン、高周波加熱機等の加熱機器を用いて加熱し、熱硬化処理を施す。
本発明のパターン硬化膜を有する表示装置は、上記本発明のカラーフィルターを具備する液晶表示装置が好適である。液晶表示装置における液晶表示パネルは、例えば、上記カラーフィルターの内面側に配向膜を形成し、対向基板と張り合わせて間隙部に液晶化合物を封入することにより製造することができる。
配向膜としては、ポリイミド等の樹脂膜が好適であり、通常、塗布・熱焼成後、紫外線処理やラビング処理により表面処理される。液晶化合物としては、特に限定されず、従来公知のものが使用できる。対向基板は、TFT基板が好適であり、通常の方法で製造されたものを用いることができる。カラーフィルターと対向基板の張り合わせギャップは通常2〜8μmの範囲である。対向基板を張り合わせた後、シール材で封止して液晶表示パネルが完成する。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
実施例における評価方法は以下のとおりである。
(1)重量平均分子量:Mw
GPC(HLC−8220GPC、東ソー社製)にてTHFを溶離液とし、カラムにTSKgel SuperHZM−N(東ソー社製)を用いて測定し、標準ポリスチレン換算にて算出した。
(2)固形分
製造例で調製した共重合体溶液をアルミカップに約0.3gはかり取り、アセトン約1gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。その後、熱風乾燥機(商品名:PHH−101、エスペック株社製)を用い、140℃で3時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、重量を測定した。その重量減少量から、ポリマー溶液の固形分(樹脂)の重量を計算した。
(3)酸価
製造例で調製した共重合体溶液を1.5g精秤し、アセトン90gと水10gの混合溶媒に溶解させ、0.1NのKOH水溶液で滴定した。滴定は、自動滴定装置(商品名:COM−555、平沼産業社製)を用いて行い、固形分濃度から、ポリマー1g当たりの酸価を求めた(mgKOH/g)。
(4)現像残渣
現像後、感光性樹脂組成物のとけ残りの有無を目視観察にて評価した。
(5)現像速度
現像した際、パターンが形成可能な最短時間を現像速度とした。
(6)パターンの密着性
5から20μmの1μm刻みのラインアンドスペースフォトマスクで形成されたパターンの欠損の有無を目視にて観察し、欠損が見られたパターンを形成したラインアンドスペースフォトマスクの幅を記録した。また、欠損が見られなかった場合は○とした。
(7)パターンの幅および高さ
パターンの幅および高さは、レーザー顕微鏡(商品名「VK−9700」、キーエンス社製)を用いて測定した。15μmのラインアンドスペースフォトマスクで形成したパターンを測定した。
(8)パターンの形状
パターンの形状はFE−SEM(商品名「S-4800」、日立製作所製)を用いて測定した。15μmのラインアンドスペースフォトマスクで得られたパターンをガラス面の水平方向から測定を行い、パターン上底幅をR1、パターン下底幅をR2としたとき、R2/R1が1以上をテーパー型、1未満を逆テーパー型とした。
[製造例1]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、(α−アリルオキシメチル)アクリル酸メチル(AMA-M)15g、メタクリル酸(MAA)25g、ベンジルメタクリレート(BzMA)60g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パーブチル(登録商標)O」、日本油脂社製、以下PBOともいう)2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−メルカプトプロピオン酸(β−MPA)2.3g、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル(GMA)25g、重合禁止剤として6−tert−ブチル−2,4−キシレノール(商品名「トパノール」、東京化成工業社製)0.04g、触媒としてジメチルベンジルアミン(DMBA)0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.4重量%を含む共重合体溶液(A−1)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12300、酸価は73mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を、製造例2〜16とともに、表1に示す。
[製造例2]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA25g、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.9重量%を含む共重合体溶液(A−2)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12200、酸価は72mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例3]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA25g、CHMA60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA3.5g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.6重量%を含む共重合体溶液(A−3)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は8000、酸価は73mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例4]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA25g、CHMA60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA1g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂39.0重量%を含む共重合体溶液(A−4)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は18000、酸価は72mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例5]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA30.5g、CHMA54.5g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂39.2重量%を含む共重合体溶液(A−5)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は13000、酸価は102mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例6]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA14g、CHMA71g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA1.4g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA168gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、室温まで冷却し、樹脂35.5重量%を含む共重合体溶液(A−6)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12000、酸価は100mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例7]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA13g、CHMA72g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA132gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA8g、重合禁止剤としてトパノール0.03g、触媒としてDMBA0.3g、PGMEA12gを仕込み、110℃で1時間、115℃で6時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.5重量%を含む共重合体溶液(A−7)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12500、酸価は71mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例8]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA36g、CHMA49g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.6g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA41g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA43g、PGME18.5gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.3重量%を含む共重合体溶液(A−8)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12700、酸価は72mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例9]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、アクリル酸(AA)21g、CHMA64g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.6重量%を含む共重合体溶液(A−9)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12900、酸価は74mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例10]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M30g、MAA25g、CHMA45g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.8重量%を含む共重合体溶液(A−10)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12200、酸価は73mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例11]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA25g、t−ブチルメタクリレート(tBuMA)60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.5重量%を含む共重合体溶液(A−11)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12400、酸価は72mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例12]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA25g、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.7重量%を含む共重合体溶液(A−12)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12600、酸価は71mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例13]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA25g、メチルメタクリレート(MMA)60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.2重量%を含む共重合体溶液(A−13)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12500、酸価は73mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例14]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA-M15g、MAA25g、スチレン(ST)60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.3重量%を含む共重合体溶液(A−14)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12600、酸価は73mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例15]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、MAA25g、CHMA75g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.1重量%を含む共重合体溶液(A−15)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12800、酸価は74mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例16]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ベンジルマレイミド(BzMI)15g、MAA25g、CHMA60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂39.0重量%を含む共重合体溶液(A−16)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12300、酸価は72mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例17]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、MAA25g、DCPMA60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.9重量%を含む共重合体溶液(A−17)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12900、酸価は71mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。
[製造例18]
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ジメチル−2,2‘−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート(MD)15g、MAA25g、CHMA60g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.3g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、槽を115℃に昇温した。1時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA25g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA26g、PGME11gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、樹脂38.6重量%を含む共重合体溶液(A−18)を得た。樹脂の重量平均分子量(Mw)は12500、酸価は73mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)および酸価を表1に示す。





Figure 2015022175
表における略称は以下の通りである。
β‐MPA:β−メルカプトプロピオン酸
AMA-M:(α−アリルオキシメチル)アクリル酸メチル
BzMI:ベンジルマレイミド
MD:ジメチル−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート
MAA:メタクリル酸
AA:アクリル酸
BzMA:ベンジルメタクリレート
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
tBuMA:t−ブチルメタクリレート
DCPMA:ジシクロペンタニルメタクリレート
MMA:メタクリル酸メチル
ST:スチレン
GMA:メタクリル酸グリシジル(グリシジルメタクリレート)
Mw:最終的に得られた重合体の重量平均分子量
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名、共栄社化学社製)
[実施例1]
バインダー樹脂として上記共重合体溶液(A−1)10.7g(すなわち、樹脂4.1g)、分散剤としてDISPERBYK-2001 2.2g(不揮発分1.0g:ビックケミ―・ジャパン製以下BYK2001と表す)、色材としてC.I.ピグメントレッド254(Irgaphor Red BT−CF:チバスペシャリティケミカルズ製、以下PR254と表す)4.4g、C.I.ピグメントレッド177(Cromophtal Red A3B:チバスペシャリティケミカルズ製、以下PR177と表す)1.9gをマヨネーズ瓶にはかり取り、不揮発分濃度が20重量%となるようPGMEAで希釈した。これに径1.0mmのジルコニアビーズ50gを加え、フタをした。これをペイントシェーカーで3時間振とうして分散処理を行った。この分散液に多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学社製、以下DPHAと表す)2.8g、および光重合開始剤として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン(商品名「IRGACURE(登録商標)907」、BASFジャパン社製、以下Irg907と表す)0.5gと2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名「IRGACURE(登録商標)369」、BASFジャパン社製、以下Irg369と表す)1.0gを加え、不揮発分濃度が20重量%となるようにPGMEAで希釈した。ジルコニアビーズを除去した後、孔径1.0μmのフィルタでろ過し、感光性樹脂組成物を調製した。
10cm角のガラス基板上に、上記感光性樹脂組成物をスピンコーターにより塗布し、オーブンで100℃3分間乾燥した。乾燥後、塗膜から100μmの距離に5μmから20μmまで1μm刻みのラインアンドスペースを有するフォトマスクを配置して2.0kWの超高圧水銀ランプを装着したUVアライナ(商品名「TME−150RNS」、TOPCON社製)によって50mJ/cmの強度(365nm照度換算)で紫外線を照射した。紫外線照射後、塗膜に0.05%の水酸化カリウム水溶液をスピン現像機にて散布し、未露光部を溶解、除去し、残った露光部を純水で10秒間水洗することにより現像して、ラインアンドスペースのパターンを形成した。現像残渣の有無を確認し(評価(4))、得られたパターンを上記評価(5)〜(8)に供した。結果を表2に示す。
[実施例2〜14]
感光性樹脂組成物の組成を表2に示す組成とした以外は、実施例1と同様にしてラインアンドスペースパターンを形成し、実施例1と同様の評価に供した。結果を表2、表3に示す。
[比較例1〜4]
感光性樹脂組成物の組成を表3に示す組成とした以外は、実施例1と同様にしてラインアンドスペースパターンを形成し、実施例1と同様の評価に供した。結果を表4に示す。
光重合開始剤については表3において、4,4‘−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンを「DMAB」と表記する。なお、DMABは最大吸収波長が360nmと、比較的長波長の吸収を持つ光重合開始剤である。
Figure 2015022175
Figure 2015022175
Figure 2015022175

表2、表3及び表4の結果より、下記のことが確認された。
まず実施例1〜14及び比較例1は、アルカリ可溶性樹脂の共重合成分として(α−アリルオキシメチル)アクリル酸メチル(AMA−M)を用いた例であるが、実施例1〜14と比較例1との比較により、光重合開始剤の最大吸収波長が230〜360nmであるIrg907、Irg369を使用している実施例1〜14の優位性(特に密着性、現像速度、形状)を確認できる。
実施例1〜14及び比較例2、4,5,6は、光重合開始剤として光重合開始剤の最大吸収波長が230〜360nmであるIrg907、Irg369を用いた例であるが、実施例1〜14と比較例2,4,5,6との比較により、アルカリ可溶性樹脂の共重合成分として(α−アリルオキシメチル)アクリル酸メチル(AMA−M)を使用している実施例1〜14の優位性(特に密着性、現像速度、形状)を確認できる。
また、パターン硬化膜の形状について、実施例1〜14はテーパー形状となっており液晶層への気泡の混入を防いで、表示装置の表示性能の向上に寄与し得る。
なお、上記実施例における各成分の割合、評価物性について、本明細書中に記載された好ましい範囲内において本発明が有利な効果を奏することが立証されている。
本発明の硬化性樹脂組成物は電子情報分野の部材を形成するためのレジスト、例えばソルダーレジスト、エッチングレジスト、層間絶縁材料、めっきレジスト、カラーフィルター用レジストに好適である。
特定幅のラインアンドスペースフォトマスクで形成したパターン硬化膜の形成されたガラス面について上部から見た写真を図1に示す。 パターン硬化膜の形状について図2に示す。

Claims (8)

  1. アルカリ可溶性樹脂、ラジカル重合性単量体及び光重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物において、該アルカリ可溶性樹脂が、下記式(1)で表される構成単位を含む樹脂であり、該光重合開始剤の最大吸収波長は230nm〜360nmの範囲であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    Figure 2015022175
    (Rは水素原子、または炭素数が1〜30の有機基を表す。)
  2. 前記アルカリ可溶性樹脂が下記式(2)で表される単量体を含む単量体成分を重合する工程を含む製造方法により得られることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2015022175
    (Rは水素原子、または炭素数が1〜30の有機基を表す。)
  3. 前記光重合開始剤が、α−アミノケトン系化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記光重合開始剤の配合量はアルカリ可溶性樹脂とラジカル重合性単量体の総量に対し、0.5〜35質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物により形成されることを特徴とするパターン硬化膜。
  6. パターン硬化膜の垂直方向の断面において、上底幅R1が下底幅R2以下であることを特徴とする請求項5に記載のパターン硬化膜。
  7. 請求項5または6に記載のパターン硬化膜を有することを特徴とする表示装置用部材。
  8. 請求項5または6に記載のパターン硬化膜を有することを特徴とする表示装置。
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