JP2015021099A - 塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(b)、アニオン性界面活性剤(c)、及び特定の共重合体樹脂(d)を含む塗料組成物であって、カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)の固形分合計100質量部に対して、アニオン性界面活性剤(c)を1〜20質量部、該共重合体樹脂(d)を0.1〜20質量部含有する塗料組成物によって課題を達成できることを見出した。
「1.カルボキシル基含有樹脂(a)、ポリエポキシド(b)、アニオン性界面活性
剤(c)、及び下記特徴の共重合体樹脂(d)を含む塗料組成物であって、カルボキシ
ル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)の固形分合計100質量部に対して、アニ
オン性界面活性剤(c)を1〜20質量部、該共重合体樹脂(d)を0.1〜20質量
部含有する塗料組成物、
共重合体樹脂(d):構成する全モノマーの合計量に対して、アミノ基又は第4級ア
ンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー(d11)、窒素原子含有複素環を有する重合性不飽和モノマー(d12)及びN−置換されていてもよい(メタ)アクリルアミド化合物(d13)から選ばれる少なくとも1種の重合性不飽和モノマー(d1)20〜70質量%、及びその他の重合性不飽和モノマー(d2)30〜80質量%のモノマー混合物の共重合体樹脂
2.カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)の固形分合計100質量
部に対して、カルボキシル基含有樹脂(a)を20〜80質量部、ポリエポキシド(b)を80〜20質量部の割合で含有する1項に記載の塗料組成物、
3.アニオン性界面活性剤(c)が、スルホン酸基又はスルホン酸塩基を含有するアニオン性界面活性剤(c1)である1項又は2項に記載の塗料組成物、
4.共重合体樹脂(d)が、構成する全モノマーの合計量に対して、アミノ基又は第
4級アンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー(d11)1〜30質量%、窒素原子
含有複素環を有する重合性不飽和モノマー(d12)5〜60質量%、N−置換されて
いてもよい(メタ)アクリルアミド化合物(d13)0〜20質量%及びその他の重合性不飽和モノマー(d2)30〜80質量%のモノマー混合物の共重合樹脂である1〜3項のいずれか1項に記載の塗料組成物、
5.尿素樹脂粒子(e)を、カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)の固形分合計100質量部に対して1〜50質量部含有する1〜4項のいずれか1項に記載の塗料組成物、
6.下記式(1)で表されるオルガノシリケート(f)及び/又はその縮合物を、カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)の固形分合計100質量部に対して1〜10質量部含有する1〜5項のいずれか1項に記載の塗料組成物、
式(1): (R1)n−Si−(OR2 )4−n
(式中、R1はエポキシ基又はメルカプト基で置換されていてもよい炭素数1〜18
のアルキル基又はフェニル基であり、R2は炭素数が1〜6のアルキル基であり、nは0又は1である)
7.金属板上の片面又は両面上に、プライマー塗膜を形成し、プライマー塗膜の少なくとも片面上に1〜6項のいずれか1項に記載の塗料組成物による塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法、
8.7項に記載の塗膜形成方法によって得られた塗装金属板」に関する。
加工性に優れている。
ニオン性界面活性剤(c)、共重合体樹脂(d)、必要に応じて、尿素樹脂粒子(e)、オルガノシリケート(f)及び/又はその縮合物を含む塗料組成物である。以下、詳細に説明する。
本発明におけるカルボキシル基含有樹脂(a)は、例えば、カルボキシル基含有樹脂
(a1)、カルボキシル基含有樹脂(a2)を挙げることができる。
カルボキシル基含有樹脂(a1)
カルボキシル基含有樹脂(a1)は、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー(a
11)とその他の重合性不飽和モノマー(a12)を共重合反応して得られる共重合体樹脂である。カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー(a11)は、1分子中にカルボキシル基および重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物である。
上記(メタ)アクリル酸の炭素数1〜22のアルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
なおカルボキシル基含有樹脂(a1)の酸価は、40〜400mgKOH/g程度、好ましくは80〜300mgKOH/g程度の範囲、数平均分子量は500〜30,000、好ましくは1,000〜20,000の範囲内であることが、得られる塗膜の塗膜硬度、加工性、仕上り性の観点から好適である。
なお、カルボキシル基含有樹脂(a1)は、後記の共重合体樹脂(d)とは異なるものである。本発明において、カルボキシル基含有樹脂(a1)とは、分子中にカルボキシル基を有するアクリル樹脂(ただし、後述の共重合体樹脂(d)を除くもの)を意味する。
カルボキシル基含有樹脂(a2)は、分子中にカルボキシル基を有するポリエステル樹脂であり、通常、多塩基酸成分(a21)及びアルコール成分(a22)とのエステル化反応又はエステル交換反応によって製造することができる。
また、上記多価アルコール以外のアルコール成分(a2)として、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ステアリルアルコール、2−フェノキシエタノール等のモノアルコール;プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、合成高分岐飽和脂肪酸のグリシジルエステル(商品名「カージュラE10」HEXION Specialty Chemicals社製)等のモノエポキシ化合物と酸とを反応させて得られたアルコール化合物等も必要に応じて使用することができる。
方法(1):前記多塩基酸成分(a21)を必須成分とする酸成分とアルコール成分(a22)とを、窒素気流中、150〜250℃で5〜10時間反応させて、エステル化反応又はエステル交換反応を行って得る方法。方法(2):例えば、前記多塩基酸成分(a21)を必須成分とする酸成分とアルコール成分(a22)とを、酸成分が過剰となる条件で、窒素気流中、150〜250℃で5〜10時間反応させて、エステル化反応又はエステル交換反応を行って得る方法。方法(3):例えば、アルコール成分(a22)が過剰となる条件で、窒素気流中、150〜250℃で5〜10時間反応させて水酸基を有する樹脂を得た後、樹脂中の水酸基に多塩基酸成分(a21)を付加して、カルボキシル基を導入する方法。
前記エステル化又はエステル交換反応の際には、反応を促進させるために、触媒を用いてもよい。触媒としては、ジブチル錫オキサイド、三酸化アンチモン、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸コバルト、酢酸カルシウム、酢酸鉛、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート等の既知の触媒を使用することができる。
なおカルボキシル基含有樹脂(a2)の酸価は、40〜400mgKOH/g程度、好ましくは80〜300mgKOH/g程度の範囲、数平均分子量は1,000〜30,000、好ましくは2,000〜25,000の範囲内であることが、得られる塗膜の塗膜硬度、加工性、仕上り性の観点から好適である。
本発明組成物におけるポリエポキシド(b)は、1分子中にエポキシ基を2個以上有
する化合物である。ポリエポキシド(b)の具体例としては、例えば、グリシジル基含有アクリル重合体;脂環式エポキシ基含有アクリル重合体;ジグリシジルエーテル、2−グリシジルフェニルグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化合物;ビニルシクロヘキセンジオキサイド、レモネンジオキサイド等のグリシジル基及び脂環式エポキシ基含有化合物;ジシクロペンタジエンジオキサイド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エポキシシクロヘキセンカルボン酸エチレングリコールジエステル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ基含有化合物等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を混合して用いることも可能である。これらのポリエポキシド(b)のうち、グリシジル基含有アクリル重合体又は脂環式エポキシ基含有アクリル重合体が、加工性の面から好適に用いられる。
上記(メタ)アクリル酸の炭素数1〜22のアルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキルエステルとしては、例えば、メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
本発明の塗料組成物におけるカルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)の混合割合としては、両者の固形分合計100質量部に基づき、固形分量でカルボキ
シル基含有樹脂(a)20〜80質量部、好ましくは30〜70質量部、ポリエポキシド(b)80〜20質量部、好ましくは70〜30質量部であることが、下地素材との付着性、塗膜硬度及び加工性の点から好適である。また、本発明の塗料組成物には、例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂及びブロック化ポリイソシアネート等を併用することもできる。
アニオン性界面活性剤(c)が存在することによって、塗膜表面に固着した汚染物質の洗
浄性を高めることができる。アニオン系界面活性剤(c)としては、例えば、スルホン酸
基又はスルホン酸塩基を含有するアニオン性界面活性剤(c1)、脂肪酸塩型のアニオン
性界面活性剤、及びその他のアニオン性界面活性剤が挙げられる。
なお、スルホコハク酸系のアニオン性界面活性剤(c1)の市販品としては、ラピゾールA80(日本油脂(株))、AEROSOL TR−70、AEROSOL TR−601、OT−75、AEROSOL OT−100、AEROSOL WA−300、AEROSOL AY−100(以上、サイテック社)、ペレックスOT-P、ペレックスTR、ペレックスCS、ペレックスTA(以上、花王社製);ニューコール290−A、ニューコール290−M、ニューコール291−M、ニューコール291−PG、ニューコール291−GL、ニューコール292−PG、ニューコール293(以上、日本乳化剤社製)、ネオコールSW−C、ネオコールYSK、ネオコールP(以上、第一工業製薬(株)製)が挙げられる。
(c)1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部であることが、耐汚染性、塗膜硬
度、加工性に優れた塗膜を得ることができる点から好適である。
中にアニオン性界面活性剤(c)が保持される効果が得られ、塗膜の耐汚染性を長期に
持続できる。
マー(d11)、窒素原子含有複素環を有する重合性不飽和モノマー(d12)及びN
−置換されていてもよい(メタ)アクリルアミド化合物(d13)から選ばれる少なく
とも1種の重合性不飽和モノマー(d1)、及びその他の重合性不飽和モノマー(d2)のモノマー混合物を共重合することにより得られる。また、共重合体樹脂(d)
は中和して使用することもできる。
は、例えばアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミドなどのアミノ基含有
(メタ)アクリルアミド化合物等のアミノ基含有アミノアルキル(メタ)アクリレート
モノマー、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(アクリエ
ステルDMC、商品名、三菱レイヨン社製)等の第4級アンモニウム塩基含有不飽和モ
ノマー等を挙げることができる。
本発明の塗料組成物は、尿素樹脂粒子(e)を配合することで、塗膜の光沢を低下させることができ、例えば60度鏡面光沢度が1〜65、好ましくは60度鏡面光沢度が5〜55の艶消塗膜を得ることができる。上記尿素樹脂粒子(e)は、尿素とアルデヒド成分との縮合反応により得られた樹脂を粉砕処理した粉末状のもので、平均粒子径1〜10μm、好ましくは2〜8μmのものが適している。上記平均粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置(商品名「MT3300」、日機装社製)を使用し、レーザー回折散乱法により測定された体積基準粒度分布のメジアン径(d50)の値である。 アルデヒド成分としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド等が使用可能である。この中でもホルムアルデヒドを用いた場合、縮合反応が進み易く好都合である。尿素樹脂粒子(e)の市販品としては、パーゴパックM3、パーゴパックM4、パーゴパックM5(以上、ロンザジャパン社製、商品名)、SOOFINE JJ POWDER(杭州精彩化工社製、商品名)等が挙げられる。 本発明の塗料組成物に、必要に応じて配合される尿素樹脂粒子(e)は、艶消し塗膜とする場合に、所望の艶消塗膜の度合に応じて配合され、カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)との固形分合計100質量部に対して通常、尿素樹脂粒子(e)量が1〜50質量部、好ましくは2〜30質量部、さらに好ましくは3〜15質量部の範囲内であることが、塗料安定性、艶消塗膜を得る面から望ましい。
本発明の塗料組成物は、下記式(1)で表されるオルガノシリケート(f)及び/又はその縮合物を含むものである。
式(1) : (R1)n −Si−(OR2)4−n
(式(1)中、R1はエポキシ基又はメルカプト基で置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基又はフェニル基であり、R2は炭素数が1〜6のアルキル基であり、nは0または1である)
上記オルガノシリケート(f)及び/又はその縮合物は、塗布後に効率よく基材表面で耐汚染性が持続するために使用されるものであり、この効果の観点から、上記オルガノシリケートの縮合物がより好ましい。
本発明の塗料組成物においては、オルガノシリケート(f)及び/又はその縮合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。前記一般式で表わされるオルガノシリケート(f)及び/又はその縮合物において、OR2基としてメトキシ基と炭素原子数2〜6のアルコキシ基とを有し、メトキシ基/炭素原子数2〜6のアルコキシ基との数の比が95/5〜30/70の範囲内であることが、貯蔵安定性の面から好適である。
本発明において脱水剤を配合する場合には、脱水剤の配合割合は、カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)との固形分合計100質量部に対して、1〜20質量部、好ましくは2〜15質量部、さらに好ましくは3〜10質量部であることが、貯蔵安定性の向上の面から望ましい。
また、本発明の塗料組成物は、オルガノシリケート(f)及び/又はその縮合物の液と、カルボキシル基含有樹脂(a)、ポリエポキシド(b)、アニオン性界面活性剤(c)、共重合体樹脂(d)、必要に応じて、尿素樹脂粒子(e)、その他の成分を含有する液とを分離させた二液型とし、使用時に両者を均一に混合して使用する、二液型の塗料組成物とすることができる。
製造例1 カルボキシル基含有樹脂No.1の製造
温度計、還流冷却器、及び攪拌機を備えた内容積4リットルのフラスコに、3−メチル−1,5−ペンタンジオール236部、トリメチロールプロパン134部、ヘキサヒドロ無水フタル酸1078部及びキシレン780部を仕込み、窒素雰囲気下で120℃に昇温し、反応させた。反応混合物をこの温度に4時間保った後に冷却しカルボキシル基含有樹脂No.1溶液を得た。カルボキシル基含有樹脂No.1溶液の樹脂固形分は、数平均分子量は1,800、酸価は271mgKOH/gであった。
温度計、還流冷却器、及び攪拌機を備えた内容積4リットルのフラスコに、キシレン553部及び3−メトキシブチルアセテート276部を仕込み、電熱マントルで125℃まで加熱し、その温度にて下記「モノマー混合物(1)」を均等に4時間かけて滴下した。
「モノマー混合物(1)」
n−ブチルメタクリレート 432部
イソブチルメタクリレート 346部
ラウリルメタクリレート 360部
スチレン 72部
メタクリル酸 86部
アクリル酸 144部
p−tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ ート 72部
次いで、30分間熟成したあと、更に3−メトキシブチルアセテート277部及びp−tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート14.4部の混合物を2時間かけて滴下して、その後2時間熟成して、固形分70%のカルボキシル基含有樹脂No.2溶液を得た。カルボキシル基含有樹脂No.2溶液の樹脂固形分は、数平均分子量は3,500、酸価は117mgKOH/gであった。
製造例3 ポリエポキシドNo.1溶液の製造
温度計、還流冷却器、及び攪拌機を備えた内容積4リットルのフラスコに、キシレン410部及びn−ブタノール77部を仕込み、125℃まで加熱し、その温度にて、下記「モノマー混合物(2)」の混合物を均等に4時間かけて滴下した。
次いで、30分間熟成したあと、更にキシレン90部、n−ブタノール40部及びアゾビスイソブチロニトリル14.4部の混合物を2時間かけて滴下して、その後2時間熟成して、固形分70%のポリエポキシドNo.1溶液を得た。 得られたポリエポキシドNo.1溶液の樹脂固形分は、数平均分子量は3,000、エポキシ基濃度は2.11ミリモル/gであった。
「モノマー混合物(2)」
グリシジルメタクリレート 432部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 216部
n−ブチルアクリレート 504部
スチレン 288部
アゾビスイソブチロニトリル 72部。
製造例3において、下記の「モノマー混合物(3)」に変更した以外は、製造例3と同様にして、固形分70%のポリエポキシドNo.2溶液を得た。得られたポリエポキシドNo.2溶液の樹脂固形分は、数平均分子量は3,500、エポキシ基濃度は2.04ミリモル/gであった。
「モノマー混合物(3)」
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレ ート 576部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 216部
スチレン 288部
n−ブチルアクリレート 360部。
温度計、還流冷却器、及び攪拌機を備えた内容積4リットルのフラスコに、スワゾール1000(コスモ石油(株)製、芳香族炭化水素系有機溶剤)28部及びトルエン85部を加え、次いでN,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート12部、1−ビニル−2−ピロリドン52部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート13部、2−エチルヘキシルメタクリレート23部及びアゾビスメチルブチロニトリル4部の混合物を、窒素ガス下で110℃において反応させた。
次に、トルエンで固形分を調整し、固形分55質量%の共重合体樹脂(d)No.1溶液を得た。共重合体樹脂(d)No.1の樹脂固形分は、アミン価42mgKOH/g、水酸基価56mgKOH/g、重量平均分子量10,000であった。
表1に示す組成のモノマー混合物を使用する以外は、製造例5と同様にして、共重合体樹脂(d)No.2〜No.12溶液を得た。
(注2)プラクセルFM−3:ダイセル化学工業株式会社製、商品名、2−ヒドロキシエチルメタクリレートのε−カプロラクトン変性ビニルモノマー。
(注7)MKCシリケートMS58B30:三菱化学(株)製、商品名、テトラアルコキシシランの縮合物であるメチル/ブチル混合エステル化シリケート、メチル/ブチル数の比率は70/30。
(注8)X−41−1805:信越化学工業(株)製、商品名、メルカプトアルキル基含有トリアルコキシシランの縮合物、メルカプトアルキル基の炭素数は18以下、アルコキシ基の炭素数は6以下である。
(注9)SOOFINE JJ POWDER:杭州精彩化工社製、商品名、尿素樹脂粒子、平均粒子径2.5μm
(注10)サイリシア445:富士シリシア化学社製、商品名、シリカ微粉末、艶消し剤(注11)タイペークCR−95:石原産業社製、商品名、チタン白。
製造例1で得たカルボキシル基含有樹脂No.1溶液50部(固形分)、製造例3で得たポリエポキシドNo.1溶液50部(固形分)、製造例5で得た共重合体樹脂No.1を5部(固形分)、タイペークCR−95(注11)120部、ドデシルベンゼンスルホン酸0.5部、及び有機溶剤(シクロヘキサノン/スワゾール1500、40/60の混合溶剤)を加えて希釈し、粘度80秒(フォードカップ#4、25℃)の塗料組成物No.32を得た。
◎は、塗料組成物を、ヘラを用いて手攪拌すると直ぐに貯蔵前の状態に戻り問題なし
○は、塗料組成物が沈降してケーキ層がみられるが、10分間未満の攪拌(直径2cmの撹拌羽根を用い500rpm)にて、凝集ブツもなく貯蔵前の状態に戻る。
△は、塗料組成物が沈降してケーキ層がみられるが、10〜60分間の攪拌(直径2c
mの撹拌羽根を用い500rpm)にて、凝集ブツもなく貯蔵前の状態に戻る。
×は、塗料組成物が沈降してケーキ層がみられ、60分間を越えて攪拌(直径2cmの撹拌羽根を用い500rpm)しても凝集ブツが残る。
乾燥膜厚3μmのプライマー塗膜を形成した亜鉛−アルミニウム合金メッキ鋼板(G
L材、板厚0.35mm)上に、ロールコーターにて、上記の実施例及び比較例で得た塗料組成物No.1〜No.44を乾燥膜厚18μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が220℃となる条件で40秒間焼き付けて試験板を得た。各試験板を用いて、後記の試験条件に従って、試験した結果を前記表2〜表4に示す。
○は、塗面に、ハジキ、凹みなどの塗面異常が認められず、また、曇りも認められな
い。
△は、ハジキ、凹みなどの塗面異常が認められないが、塗面に曇りが認められる。
×は、塗面にハジキ、凹みなどの塗面異常が認められる。
◎は、△Eが1未満
○は、△Eが1以上かつ2未満
△は、△Eが2以上かつ5未満、
×は、△Eが5以上。
◎は、2T折曲げ加工において、ワレが認められない
○は、2T折曲げ加工ではワレが認められるが、4T折曲げ加工においてワレが認められない
△は、4T折曲げ加工ではワレが認められるが、6T折曲げ加工においてワレが認められない
×は、6T折曲げ加工において、ワレが認められる。
JIS Z 8741(1997)に規定の60度鏡面光沢度に従い、60度鏡面反射率を測定した。
Claims (8)
- カルボキシル基含有樹脂(a)、ポリエポキシド(b)、アニオン性
界面活性剤(c)、及び下記特徴の共重合体樹脂(d)を含む塗料組成物であって、カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)の固形分合計100質量部に対して、アニオン性界面活性剤(c)を1〜20質量部、該共重合体樹脂(d)を0.1〜20質量部含有する塗料組成物。
共重合体樹脂(d):構成する全モノマーの合計量に対して、アミノ基又は第4級ア
ンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー(d11)、窒素原子含有複素環を有する重
合性不飽和モノマー(d12)及びN−置換されていてもよい(メタ)アクリルアミド
化合物(d13)から選ばれる少なくとも1種の重合性不飽和モノマー(d1)20〜
70質量%、及びその他の重合性不飽和モノマー(d2)30〜80質量%のモノマー
混合物の共重合体樹脂 - カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)の固形分合計
100質量部に対して、カルボキシル基含有樹脂(a)を20〜80質量部、ポリエポ
キシド(b)を80〜20質量部の割合で含有する請求項1に記載の塗料組成物。 - アニオン性界面活性剤(c)が、スルホン酸基又はスルホン酸塩基を
含有するアニオン性界面活性剤(c1)である請求項1又は2に記載の塗料組成物。 - 共重合体樹脂(d)が、構成する全モノマーの合計量に対して、アミ
ノ基又は第4級アンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー(d11)1〜30質量%、
窒素原子含有複素環を有する重合性不飽和モノマー(d12)5〜60質量%、N−置
換されていてもよい(メタ)アクリルアミド化合物(d13)0〜20質量%及びその他の重合性不飽和モノマー(d2)30〜80質量%のモノマー混合物の共重合樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗料組成物。 - 尿素樹脂粒子(e)を、カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポ
キシド(b)の固形分合計100質量部に対して1〜50質量部含有する請求項1〜4
のいずれか1項に記載の塗料組成物。 - 下記式(1)で表されるオルガノシリケート(f)及び/又はその縮合
物を、カルボキシル基含有樹脂(a)とポリエポキシド(b)の固形分合計100質量
部に対して1〜10質量部含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗料組成物。
式(1): (R1)n−Si−(OR2 )4−n
(式中、R1はエポキシ基又はメルカプト基で置換されていてもよい炭素数1〜18の
アルキル基又はフェニル基であり、R2は炭素数が1〜6のアルキル基であり、nは0又は1である) - 金属板上の片面又は両面上に、プライマー塗膜を形成し、プライマー塗膜の少なくとも片面上に請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物による塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
- 請求項7に記載の塗膜形成方法によって得られた塗装金属板。
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