JP2015018957A - 半導体処理液、及びそれを用いた処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン基板上に形成されたフォトレジストなどの樹脂層の剥離性に優れ、また、金属類を含む基板構成部材及び基板部材そのものに対する防食作用を併せ持つ、半導体処理液及び剥離方法を提供する。
【解決手段】有機アルカリ化合物、および主骨格に疎水構造、その側鎖に親水基を持つ非イオン性界面活性剤を含み、親水基がピロリドン構造を有することを特徴とする半導体処理液を用いて、シリコン基板上の樹脂組成物を剥離する。
【選択図】なし

Description

本発明は、基板上に形成されたフォトレジストなどの樹脂層の剥離性に優れ、また、金属類を含む基板構成部材及び基板そのものに対する防食作用を併せ持つ半導体処理液、及びそれを用いた処理方法に関する。
PCやスマートフォンを始めとした情報機器の高性能化・小型化の加速と同期して、これらを支える実装技術の重要性がますます高まっている。高密度実装を実現するための半導体パッケージとしては、BGAやCSPが普及しているが、最近では、バンプを形成した半導体チップを直接プリント基板等に実装するフリップチップ実装が実用化されている。特に、低コスト化の実現のためには、半導体ウェハ全面に対して半田バンプを一括で形成する方法(ウェハバンピング)が有効であり、各社で技術開発が進められている。
ウェハバンピングにおいて半田バンプを狭ピッチで形成する方法としては、これまで電解めっき法、半田ペースト印刷法、さらには半田ボール振り込み法等いくつかの方法が提案されてきた。上記各形成方法においては、あらかじめレジスト膜を用いて開口部を形成し、該開口部の中にめっき、ペースト印刷あるいはボール振り込みにより半田を充填する。開口部に充填された半田は次のリフロー工程を経ることによりバンプとして形成される。
例えば、非特許文献1によればペースト印刷法により220μmピッチ以下のバンプを形成可能なことが報告されている。上記いずれの方法においても、狭ピッチパターンで隣接する半田バンプ同士がリフロー時に繋がってしまうことを回避するために、レジストが隔壁として使用されている。上記レジスト膜は、半田をリフローさせてバンプ形成を行った後に剥離する必要がある。このため、バンプ形成に使用されるレジスト膜に対しては、リフロー時における高温下でも溶融しない耐熱性が付与されている。しかしながら、リフロー時においてレジストが高温下に晒されると架橋反応を起こし、特に、下地に有機系の保護膜がある場合には、下地との相互反応のために接着界面近傍に変質層が生じて剥離が非常に困難となる。
従来、半導体の製造工程におけるレジスト剥離液としては、有機アミン系のアルカノールアミン(モノエタノールアミン等)類を主成分として含有する組成物(例えば、特許文献1を参照)、第四級水酸化アンモニウム(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等)類を主成分として含有する組成物(例えば、特許文献2を参照)、ヒドロキシルアミン系を主成分として含有する組成物(例えば、特許文献3を参照)、水溶性有機溶剤(ジメチルスルホキシド等)を主成分として含有する組成物(例えば、特許文献4を参照)等が開示されている。また、上記主成分を複数混合した剥離液も多数開示されている(例えば、特許文献5,6を参照)。
WO2009/051237号 特開平9−283507号公報 特開平9−296200号公報 特表2010−536065号公報 特開2001−5201号公報 特開2009−260249号公報
7th Symposium on Microjoining and Assembly Technology in Electronics,pp.285−290 (2001)
しかしながら、上記文献に開示された技術では、レジストの剥離性能についてはある程度の改善は認められるものの、下地界面近傍のレジスト変質層については、完全剥離に至るものはなく、剥離性能に関してさらなる改善が望まれるところであった。
また、剥離性を向上させるために高温かつ長時間で処理する場合には、金属類を含む基板構成部材及び基板そのものに対する腐食の進行が早くなるといった問題が生じる。特に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドのような有機アルカリ類を剥離液として用いた場合、シリコンウェハ上に形成されたレジスト膜を除去するためには、金属導体(配線、半田)の腐食に加えてシリコン基板そのものの腐食を避けては通れない。
さらに、ジメチルスルホキシド等の有機溶剤を使用する場合には、環境負荷が高いために廃液処理などの環境設備に多大のコストを要するという問題がある。
このように、従来の剥離液には、レジスト変質層の除去性と基板構成部材及び基板の腐食防止性能を兼ね備えたものが存在しなかった。
そこで、本発明では、レジスト剥離性に優れ、かつ、基板構成部材及び基板の腐食防止性能を兼ね備えた半導体処理液を提供することを第一の課題とする。
さらに、下地界面近傍のレジスト変質層について残渣なく完全剥離する方法を提供することを第二の課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、第四級水酸化アンモニウムを主成分とする有機アルカリ水溶液に、ポリビニルピロリドン系統の非イオン性界面活性剤を含有させることによって所望の半導体処理液が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明による剥離液は、一般式〔(R)(R)(R)N−R〕・OH(Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシ置換アルキル基、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基)で表される第四級水酸化アンモニウムと、主骨格に疎水構造を持ち、該主骨格の側鎖に親水基を持つ界面活性剤を含み、残部が水で構成される。第四級水酸化アンモニウムは、具体的に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリ(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、テトラ(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド及びコリンなどが例示される。これら第四級水酸化アンモニウムの中でも、特にテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)が好適に用いられる。上記第四級水酸化アンモニウムは、単独で用いても良いし、複数種類を組み合わせて用いても構わない。
また、本発明に使用される主骨格に疎水構造を持ち、該主骨格の側鎖に親水基を持つ界面活性剤としては、ポリビニルピロリドン系統の界面活性剤が用いられる。具体的には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー等が挙げられる。中でもポリビニルピロリドンが好適に用いられる。
界面活性剤として前記ポリビニルピロリドン系統の高分子化合物を使用する場合、平均分子量の範囲は8千〜6万が適している。8千未満では、シリコンウェハ上への吸着層形成が十分行われず、腐食抑制効果が小さい。また、6万より大きい場合、剥離液への溶解度が低下するために所望の濃度で剥離液に添加することが出来ず、腐食抑制効果を低下させる原因になる。ポリビニルピロリドン−ビニルアセテート(PVP−VA)コポリマーを使用する場合のPVP−VA比率は特に限定されるものではないが、50:50よりもPVPの比率が大きくなることが望ましい。PVPの比率が50%よりも低くなると十分な腐食抑制効果が期待できなくなる。
本発明に使用される上記第四級水酸化アンモニウム水溶液の濃度範囲は、剥離液全体の重量に対して1〜10重量%が望ましい。特に好ましくは、5〜10重量%である。第四級水酸化アンモニウム濃度が該濃度範囲より低い場合には剥離速度が遅くなり、また、該濃度範囲より高い場合には、界面活性剤の添加効果が小さくなる。
本発明に使用される上記界面活性剤の濃度範囲は、剥離液全体の重量に対して0.05〜5重量%が望ましい。特に好ましくは、0.1〜1重量%である。界面活性剤の濃度範囲が該濃度範囲より低いと、特に、第四級水酸化アンモニウム水溶液の濃度が濃い場合に、水溶液中の水酸化物イオンが多いために腐食抑制効果を発揮しにくくなる。また、該濃度範囲より高いと、特に第四級水酸化アンモニウム水溶液の濃度が濃い場合に、高温処理中に不溶成分が溶出してくる虞がある。
本発明の半導体処理液によれば、シリコン基板上に形成され、熱工程を経たフォトレジスト及びフォトレジスト変質層を短時間かつ無残渣で剥離することが出来る。その際、銅配線及び半田バンプを腐食せず、基板材料であるシリコンのエッチング速度を従来処理液の1/10以下に抑制することが可能である。
本発明の半導体処理液に使用可能なポリビニルピロリドン(PVP)の平均分子量とSiエッチング速度との関係を示す図。 本発明の半導体処理液にシリコン基板を浸漬した際の、結晶面方位及び伝電型とSiエッチング速度との関係を示す図。
本発明を以下の実施の形態に基づいて更に詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施の形態になんら制限されるものではない。
なお、表中の表記を簡略化すため、以下の化合物略号を使用した。
TMAH:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
MEA:モノエタノールアミン
PVP:ポリビニルピロリドン
PVP−VA:ポリビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー
POEOPE:ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル
POECE:ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル
POESP:ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート
POES:ポリオキシエチレン(55)モノステアレート
<試験例1>(剥離性、及び腐食性の評価)
評価用の供試基板を次のようにして作成した。先ず、シリコン基板上に銅電極を形成し、その上に半田ボール形成用のフォトレジストを成膜した。露光・現像により電極上部のレジストを取り除き、半田ボール形成用の開口部を形成した。その後、半田ペーストをレジスト開口部に充填し、リフロー加熱を行い、半田ペーストを溶融・凝固させて、レジスト開口部に半田ボールが埋め込まれた状態のパターンウェハを得た。また、上記供試基板とは別に、シリコン基板上に銅電極、該電極間に有機系保護膜を形成し、その上に半田ボール形成用のフォトレジストを成膜し、以下、上記と同様の工程を経て作成したパターンウェハを用意した。
上記パターンウェハを用いて、下記の評価を行った。評価に先立ち、表1に示した組成の剥離液を建浴した。5cm角に切断した上記パターンウェハを95℃に加温した剥離液に20分間浸漬し、所定時間経過後、パターンウェハを取り出して水道水にて洗浄、純水置換後、Nブロー乾燥を行った。浸漬後のウェハ表面を金属顕微鏡及び走査電子顕微鏡で観察し、フォトレジストの除去性、銅、シリコン基板の腐食性を評価した。
本発明による組成の剥離液を用いて評価した結果を表1に示す。
実施例1−14に用いた剥離液の組成は、有機アルカリ化合物、界面活性剤および水であり、有機アルカリ化合物としてTMAHを使用し、界面活性剤としてPVP又はPVP−VAを使用している。なお、TMAH、PVP又はPVP−VAに付した括弧内、及び水の数値は、重量%を示す。
一方、比較例1−5に用いた剥離液の組成は、有機アルカリ化合物および水であり、比較例6−9に用いた剥離液の組成は、有機アルカリ化合物、界面活性剤および水である。有機アルカリ化合物としてTMAHを使用したが、界面活性剤は、前者では使用せず、後者ではPOEOPE、POECE,POESP,POESを使用した。ただし、比較例5では、アルカリ性化合物としてMEAとコリンとTMAHを使用した。なお、括弧内の数字は、上述した実施例の場合と同じ表記内容である。
表1に示す剥離性及び腐食性の各評価基準は下記に従った。剥離性評価は、レジスト膜の剥離性、及び変質層の剥離性に対して行っている。また、腐食性評価は、Cu電極、及びSi基板に対して行っている。
≪剥離性の評価基準≫
フォトレジスト下層に有機系保護膜がないパターンウェハとあるパターンウェハを使用して、それぞれ別々にレジスト膜と変質層の剥離性を評価した。
(レジスト膜)
◎:レジスト膜が完全に除去された。
△:レジスト膜の一部残存が認められる。
×:レジスト膜の大部分が残存している。
(変質層)
◎:半田バンプ間に変質層残渣が残っていない。
△:半田バンプ間に変質層残渣が一部認められる。
×:半田バンプ間の変質層残渣がほとんど除去できていない。
≪腐食性の評価基準≫
◎:腐食はまったく認められない。
△:一部腐食が認められる。
×:激しい腐食が認められる。
表1に示すように、本発明による剥離液及び剥離方法を適用した実施例1−9、12−
14では、フォトレジスト下層における有機系保護膜の有無に関わらず、フォトレジスト膜及びフォトレジスト膜と下地有機系保護膜との相互反応により生じた接着界面近傍の変質層を完全に除去できていた。さらに、銅配線やシリコン基板そのものに対する外観上の腐食も見られなかった。ただし、実施例12では、Si基板に対する腐食評価のみが×となった。
なお、実施例10、11では、変質層の剥離評価は、×印になっているが、表の欄外に注釈があるように、剥離液の浸漬時間を120分と長くした場合には、評価が◎となった。
これに対し、比較例1−9ではレジスト膜に対する剥離性は良好であり、また銅の腐食は見られなかったものの、比較例6を除き、シリコン基板表面(鏡面状態)の腐食に伴う非鏡面化による曇り発生が生じていることが確認された。
Figure 2015018957
<試験例2>(エッチング速度評価)
シリコン基板およびシリコン基板に銅をスパッタした基板を用いて、剥離液に浸漬したときのシリコンおよび銅のエッチング速度を調べた。
測定は、次のようにして行った。先ず、シリコン基板あるいは銅箔形成したシリコン基板にテフロン(登録商標)テープを貼り、95℃に加温した剥離液中に所定時間浸漬した。その後、所定時間経過した基板を取り出して水道水にて洗浄、純水置換後、Nブロー乾燥を行った。テープ剥離後のウェハ表面を触針式段差計にて測定することによりエッチング量を求めた。エッチング速度は、異なる浸漬時間に対しエッチング量をプロットした直線の傾きから求めた。
表2に示す実施例15−28の剥離液組成は、それぞれ表1に示す実施例1−14の剥離液組成と同一である。同様に、表2に示す比較例10−18の剥離液組成は、それぞれ表1に示す比較例1−9の剥離液組成と同一である。
表の右側には、それぞれの剥離液組成に対応したエッチング速度の評価結果が示されている。なお、本評価に用いた基板は、(100)P−typeのものであり、特に断らない限り、本実施例ではこの仕様の基板を標準として用いている。
表2に示すように、銅のエッチング速度は、実施例15−18、24、25、比較例10、11、13のいずれの剥離液に対しても10A/分未満であり、実用上不溶と判断できるレベルであった。
これに対し、シリコンに対するエッチングは、実施例15−28と比較例10−18とにおいて異なる挙動を示した。すなわち、同じTMAH含有量の剥離液を比較した場合、本発明による界面活性剤を含む剥離液(実施例17−25)は、本発明による界面活性剤を含まない剥離液(比較例11−13)と比較して、シリコンのエッチング速度を1/10未満に抑制できている。特に、実施例17、18の剥離液では、本発明とは異なる構造の界面活性剤を含む剥離液(比較例16−18)と比較してもシリコンのエッチング抑制に優れていた。
比較例15−18の剥離液に添加した界面活性剤は、直鎖分子の両端に親水基と疎水基が存在する構造をとっているのに対し、本発明の実施例におけるポリビニルピロリドン系統の界面活性剤では、主鎖となる疎水基の分子骨格に対して、その側鎖に親水基が存在する構造となっている。
したがって、Si表面に対する吸着状態が両者で異なり、シリコンのエッチング抑制効果に対する作用機構も異なる。ポリビニルピロリドン系統の界面活性剤では、分子量が大きく、吸着が一様で密のために、水酸化物イオンのシリコン表面へのアタックを効果的に防御することが可能となり、腐食が抑制される。
Figure 2015018957
なお、実施例24、25に用いた剥離液(TMAHを1重量%含有)のpH測定値は約13であり、電気伝導率の測定値は、約20mS/cmであった。また、実施例15−18、24、25に用いた剥離液(TMAHを9重量%含有)のpH測定値は14であり、電気伝導率の測定値は、約200mS/cmであった。
以上、表1、2に示す評価結果から、TMAHの濃度は、剥離評価、腐食性評価、エッチング速度のいずれの観点からも、1から10重量%が望ましいことがわかった。同様に、ポリビニルピロリドン系統の界面活性剤の添加濃度は、0.05から5重量%の範囲で好適に使用できることがわかった。
<試験例3>
(100)P−typeのシリコン基板を用いて、平均分子量の異なるPVPを剥離液に添加したときのSiエッチング速度(μm/min)を調べた。評価方法は、試験例2に示した方法と同様である。PVPは、8,000から360,000の範囲に平均分子量を持つ市販薬品を用いている。
図1は、剥離液中の界面活性剤として用いたPVPの平均分子量とそれに対するSiエッチング速度(μm/min)との関係を示した測定結果である。
Siエッチング速度の許容値を、0.12μm/min以下とした場合、図1からPVPの平均分子量が8,000から130,000の範囲で、その条件を満たしている。ただし、図中で示すPVP平均分子量が130,000では、基板表面に不溶成分が溶出していたため、量産工程での使用に適さない。従って、剥離液に添加するPVPの平均分子量としては、8,000から60,000の範囲が好適となる。
<試験例4>
結晶面方位及び伝電型が異なるシリコン基板を使用したときのSiエッチング速度(μm/min)を調べた。評価に用いたシリコン基板の仕様は、(100)P−type,(110)P−type,(100)N−type,(110)N−typeの4種類である。
図2は、評価に用いたシリコン基板の仕様(結晶面方位及び伝電型)に対するSiエッチング速度を示したものである。
本発明にかかる剥離液は、黒三角(▲)で示し、その剥離液組成は、実施例3のものと同じである。また、TMAH溶液は、黒丸(●)で示し、比較例11の組成のもの(TMAHのみで構成)を用いている。なお、それぞれの溶液に用いたTMAHの含有量は、9重量%である。
図2に示すように、TMAH溶液のSiエッチング速度は、1〜2μm/minの範囲にあり、一方、本発明の剥離液は0.1μm/min程度であるので、1桁以上小さなエッチング速度を有している。また、評価に用いたシリコン基板の仕様によるSiエッチング速度の差異は小さく、上記シリコン基板のいずれに対しても本発明による剥離液の効果がある。
以上のように本発明による実施形態によれば、第四級水酸化アンモニウムを主成分とする有機アルカリ水溶液に、ポリビニルピロリドン系統の界面活性剤を含有させた剥離液を使用することにより、シリコン基板上に形成されたフォトレジストなどの樹脂層及び樹脂変質層の剥離が可能となり、さらに、銅電極及びシリコン基板そのものに対する腐食作用を防止することが可能となる。また、本発明の半導体処理液によれば、シリコン基板の結晶面方位、伝導型の違いに関わらず防食作用に優れることから、半導体製造工程における剥離処理液として好適に使用できる。

Claims (7)

  1. 有機アルカリ化合物および非イオン性界面活性剤を含み、pHが13以上かつ電気伝導率が20〜200mS/cmであることを特徴とする半導体処理液。
  2. 前記有機アルカリ化合物が、一般式〔(R)(R)(R)N−R〕・OH(Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシ置換アルキル基、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基)で表される第四級水酸化アンモニウム群から選ばれる少なくとも1種類の化合物であることを特徴とする請求項1記載の半導体処理液。
  3. 前記非イオン性界面活性剤は、主骨格に疎水構造を持ち、かつ該主骨格の側鎖に親水基を持つことを特徴とする請求項1又2に記載の半導体処理液。
  4. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマーからなる群より選ばれる少なくとも1種類の化合物であることを特徴とする請求項3に記載の半導体処理液。
  5. 前記非イオン性界面活性剤の平均分子量が、8千〜6万であるであることを特徴とする請求項3に記載の半導体処理液。
  6. 前記第四級水酸化アンモニウムは、1〜10重量%の組成比率を占め、前記非イオン性界面活性剤は、0.05〜5重量%の組成比率を占めることを特徴とする請求項2に記載の半導体処理液。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の半導体処理液を用いて、半導体基板上に形成され、熱処理に晒された樹脂層を前記半導体基板から剥離する工程を有することを特徴とする半導体基板の処理方法。
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