JP2015016176A - 調理用の着脱斜め把手 - Google Patents

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Abstract

【課題】調理用の鍋等が軽く持て、着脱が簡単な操作で素早くでき、調理台上への一時置きも容易にできる着脱斜め把手を提供する。
【解決手段】着脱斜め把手1は、把持体2と保持体3からなり、把持体2は、上部に連結部と、下部に咬持バー21を備え、保持体3は、鍋の内周部を支持する支持部33と、鍋のつば状部に嵌挿する嵌挿部31と、係止部32と、プロテクター35を有し、鍋の外周部を支持する支え部34Rと他方の支え部が取付け具36を介してプロテクター35と接続されて上方に握り部40を備え、該握り部40の最上部と、把持体2の連結部が連結軸27で軸支され、把持体2が自重で回動し、咬持バー21が前進して係合部22が鍋のつば状部の下部に係合し、着脱が可能となる。調理台上への載置は把持体2が斜めに立った状態で支え部34Rと他方の支え部と、取付け具36の最下端部で支持する構造とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、調理時に使用する鍋、フライパン、丼等の着脱把手に関するものである。
調理用片手鍋及びフライパン等の把手は鍋の外周に合成樹脂の把持部と一体成形された取付け金具で、鍋の外周上端部から外方向に向けて略水平に取り付けられており、一部把手の着脱可能な構造のものもあることは知られている。
片手鍋及びフライパン等の把手は、片手で扱うことができるという利便性はあるが、鍋本体の外周面より外側に長く突き出ていて把手が邪魔になり収納性が悪く調理時に把手を持っての作業以外は把手が邪魔になり、位置によっては身体に当り危険な場合がある。
そこで、この問題を解決するため把手及び把手の着脱構造について種々の提案がなされている。
例えば、本出願人が既に出願した特許文献1は、鍋の周縁部上方の位置で握り部が中央部上方に向けた斜め状態で、把手の嵌挿部が鍋の周縁部上端のつば状部に嵌挿し、レバーの下側先端部が前記鍋の周縁部上端のつば状部の下部に係合して着脱を可能にした構造が記載されている。
さらに、本出願人が既に出願した特許文献2は、着脱把手の可動握り部を持ち上げ、鍋の周縁部上端のつば状部の上方から嵌挿され、可動握り部が自重で下がり、鍋の周縁部上端のつば状部が咬持され、鍋の外周上端部から外方向に向けて略水平に取り付けられ、その状態で可動握り部と固定握り部を把持し簡単に鍋を持ち上げることができる着脱構造が記載されている。
特許文献3は、容器の周縁部上端の外側方向に取っ手を支える穴を有して突出したリムが設けられ、前記取っ手の上部を前記突出したリムの穴に嵌め込み、前記取っ手の下部が容器の外周面の中央部を支え、着脱を可能にした構造が記載されている。
特許文献4は、鍋の周縁部上端の外側方向に手持ち部を備え、把手は把手金具と、該把手金具の一端に連結されたはさみ板と、カム部を有したレバーを備え、前記把手を前記手持ち部に差込み、レバーを回動させて前記手持ち部を挟み着脱を可能にした構造が記載されている。
特許文献5には、鍋の開口縁の形状に合わせた掛け金具を把手本体の前端部に備え、前記鍋の開口縁の下部を支える幅広の切欠溝を前端部に備えた握り部材が前後のリンク片で連結されて構成され、前記掛け金具を前記鍋の開口縁に合わせ、握り部材で、前記鍋の開口縁を挟んで固定し、前記握り部材を押圧して下方に移動させて解除する着脱構造が記載されている。
特許文献6には、把持装置がトグル継手機構と、レバーを有した変位手段と、ロック手段と、解除用作動ボタンを備え、前記レバーを有した変位手段により、把持端部が移動して容器の縁に係合し、把持部本体の前端部の固定部材とで鍋の周縁部上端のつば状部を挟んで固定し、前記解除用作動ボタンで固定を解除する着脱構造が記載されている。
特開2010−167250号公報 特願2013−020069 特表2003−503087号公報 実開昭61−89345号公報 特開2001−275858号公報 特表2006−501883号公報
特許文献1に記載された着脱構造は、軽く持て鍋の周縁部上端のつば状部に嵌める、外す、という単純な動作で着脱は容易であるが、レバーを握ることで前記鍋の周縁部上端のつば状部を咬持する構成のため、前記鍋の周縁部上端のつば状部に取り付けた状態のみでは、前記レバーの咬持が解放状態となり、外力により簡単に外れるという問題がある。
特許文献2に記載された着脱構造は、比較的シンプルで着脱把手を鍋に取り付けた状態において、着脱把手に外力が加えられても外れることなく安全で、可動握り部を持ち上げれば簡単に取り外しができる単純な操作が可能であるが、鍋に調理用の内容物を多く入れた場合は重くなり、鍋を持上げ難いという問題がある。
特許文献3に記載された着脱構造は、シンプルで製造が安価となり、取っ手の着脱も比較的容易であると考えられるが、容器の外周に取っ手を支える孔を有する突き出たリムが設けられて取付け位置が限定され、前記孔に狙いを定めて取っ手を挿入する手間と、容器が水平に保たれている時は取っ手の取り付けは安定しているが、容器内のお湯等の内容物を捨てる時に容器を傾けた場合は、取っ手から容器が外れやすくなるという問題がある。
特許文献4に記載された着脱構造は、鍋の周縁部上端の外側方向に手持ち部を備えたことにより、取付け位置が限定され、さらに、レバーを回動させて前記手持ち部を挟む着脱構造は、確実に鍋に取り付けることは可能であるが、素早い着脱は困難で、部品数の多い構成は、安価な製造が難しいという問題がある。
特許文献5に記載された着脱構造は、鍋の開口縁の形状に合わせて把手本体の掛け金具と握り部材の幅広の切欠溝で鍋の開口縁を挟むため鍋に確実に取り付き、取り付け位置の選択が不要となり、特許文献2と特許文献3に比べ取っ手の取り付けは若干早くなるが、把手を鍋に取り付ける時、掛け金具を鍋の開口縁の形状に合わせながらレバーを握る操作となり、鍋への素早い取付けが難しく、鍋の開口縁の形状が掛け金具に合わせた特殊形状となり、鍋及び把手本体の安価な製造が難しいという問題がある。
特許文献6に記載された着脱構造は、容器の縁を直接掴む構造であり、容器への取付け位置の選択が不要で特許文献4と特許文献5に比べ、取付け操作が若干速くなる。しかし、把手を容器の周縁部上端に嵌挿後、レバーによる取付け操作となり、取付け解除は、解除用の作動ボタンの操作を要する構造であり、単純化されていないので素早い着脱までには至らない。さらに、把手を着脱するための構造が複雑で部品数が多くなり、安価な製造が難しいという問題がある。
さらに特許文献3〜6においては、特許文献2と同様把手を鍋の外周上端部から外方向に向けて略水平に取り付ける構造のため、鍋が調理用内容物で重くなった場合は持ち上げ難いという問題がある。
本発明は、上述のような従来の把手構成が有していた問題を解決しようとするものであり、着脱斜め把手の把持体を持ち上げ、鍋の周縁部上端のつば状部の上方から嵌挿させ、把持体が自重で回動して鍋の周縁部上端のつば状部が咬持されて取り付けられ、着脱斜め把手に外力が加えられても外れることなく安全で、把持体を鍋の周縁部上端のつば状部に接近した上方の位置に斜めに取り付けることにより、略水平に取り付ける着脱把手に比べ少ない力で持ち上げることができ、手首にかかる負担が少なくなる。取り外しは把持体のみを持ち上げれば簡単に外れ、単純な操作で素早い斜め把手の着脱ができる。調理台上へは、把持体を斜めに立てた持ちやすい状態で、少ないスペースに載置できる着脱斜め把手の提供を目的とする。
鍋の周縁部上端のつば状部の外周側から、把手の上端部が鍋の中心部上方に向いた斜め状態に取り付ける着脱斜め把手は、把持体と保持体からなり、前記把持体は、上部の連結部に連結用のブシュが設けられ、下部に前記鍋の周縁部上端のつば状部の下部に係合する係合部を有した咬持バーを備え、前記保持体は、最前部に前記鍋の内周面を支持する支持部と、前記鍋の周縁部上端のつば状部に嵌挿する嵌挿部と、該嵌挿部の上部に鍋の周縁部上端のつば状部で嵌挿が係止する係止部と、最下端部に前記鍋の外周面を支える複数の支え部が後方の取付け具と左右対称に一体形成され、前記取付け具の上部に、前記鍋の中心部上方の斜め方向に向けた握り部を備え、該握り部の最上部と前記把持体の上部の連結部が回動可能に軸支され、前記把持体が回動し、前記咬持バーの先端の係合部が前記鍋の周縁部上端のつば状部の下部に係合して前記着脱斜め把手が取り付き、前記把持体の持ち上げによる回動で、前記咬持バーの係合部の係合が解除され、前記着脱斜め把手の取り外しが可能となる。前記鍋の周縁部上端のつば状部のどの位置にも、前記着脱斜め把手は単純な操作で着脱が可能となる構造を特徴とする。
前記把持体の上部連結部と前記保持体の握り部の最上部が軸支された前記連結部が、前記鍋の内周面を支持する支持部の略垂直上の位置に配置され、前記把持体が自重で回動可能となり、前記鍋の周縁部上端のつば状部に前記保持体の嵌挿部が嵌挿され、前記鍋の周縁部上端のつば状部の下部に前記咬持バーの係合部が係合し、前記支持部が前記鍋の内周面を支持し、前記係止部が前記鍋の周縁部上端で係止し、三方から挟み込む状態で前記鍋の周縁部上端のつば状部が咬持され、前記複数の支え部で前記鍋の外周面を支え、該鍋の持ち上げが可能となる構造を特徴とする。
前記把持体は上下の長手方向で、前記鍋の中心部方向に向いた開口部を持つ長溝が形成され、該長溝内に前記保持体の握り部が緩挿可能となり、前記着脱斜め把手が前記鍋に取り付けられた状態で、前記把持体の開口部から前記保持体の握り部の前方部分が略均等で若干突出した配置により、前記把持体と前記握り部の把持が充分にでき、把持した指の感覚で、前記鍋の周縁部上端のつば状部の下部に、前記咬持バーの係合部が確実に係合できているか確認できる構造を特徴とする。
前記着脱斜め把手を把持した際、指が滑った場合に指を停止させるための指止め部が、前記握り部の上端部の上方に向けて指が止まり易い略半円状に湾曲されて、前記鍋の中心部に向けた突出部が形成され、下端部にはガスの炎で熱せられた金属部分への指の接触を防止する為、前記鍋の中心部に向けて指が止まり易い、突出した指止め部が設けられた構造を特徴とする。
前記保持体は、ガスの炎を遮断するプロテクターが、前記係止部の後方に前記取付け具と接続できる接合部を有して形成され、材料はステンレス板、又は、防錆処理をした金属板で左右へ略水平状で、前記把持体を把持した手と指を炎の熱から守ることのできる略拳1個分の面積を有して形成される。
IHクッキングヒーターは、炎が発生しない為、前記係止部の後方の取り付け部のみの形状で、ガスの炎の熱を遮断する部分を除いた、IHクッキングヒーター専用品として、製作することも可能である。
前記着脱斜め把手は、前記保持体の複数の支え部の下端部と、前記取付け具の最下端部で支持され、前記把持体の長溝内に前記握り部が緩挿された状態で、前記鍋の中心部上方に向けて斜めに立った素早く持てる状態で、調理台上の少ないスペースに安定して載置できる構造を特徴とする。
前記取付け具の後方下部に、調理台の収納用掛け具のバーに引っ掛け可能な抜き孔を設け、前記着脱斜め把手を反対向きに引っ掛けて、省スペースでの収納が可能となる構造を特徴とする。
本発明によれば、着脱斜め把手の把持体を持ち上げ、保持体の嵌挿部を鍋の周縁部上端のつば状部の上方から嵌挿させて取り付け、取り外しは把持体を持ち上げるのみの単純な操作で着脱が素早くでき、鍋に取り付けた状態において、把持体の持ち上げ以外の外力が加わっても鍋から外れ落ちることは無く安全で、手首への負担が少なく軽く持て、把持体が斜めに立った素早く持てる状態で、調理台上の少ないスペースに載置でき、さらに、把持体と握り部が調理台に接触しないので衛生的である。
本発明の着脱斜め把手を鍋に取り付けた状態の全体を示す斜視図である。 本発明の着脱斜め把手の正面図である。 図2のA−A断面図である。 図3の状態から把持体を後方に回動させた状態を示す縦断面図である。 図3のB−B断面図である。 図3のC−C断面図である。 図3のD−D断面図である。 鍋のつば状部に咬持バーが係合した状態を示す側面図である。 鍋のつば状部で咬持バーの係合が解除された状態を示す側面図である。 本発明の着脱斜め把手が調理台上に載置された状態を示す側面図である。
本発明の実施の形態に係わる調理用鍋の着脱斜め把手1について、以下図1〜図10を参照して詳細に説明する。
図1に示す、着脱斜め把手1を鍋5に取り付けた状態において、鍋5側が前方で、把持体2が鍋5側を向いた斜め状態で左右とし、連結軸27側を上方として説明する。
着脱斜め把手1は、鍋5以外にもフライパン及び、丼等他の調理容器にも同様の構成で使用可能であるが、本発明の説明を解りやすくするため、鍋5で説明する。
図1〜図5と、図8と、図9に示す、着脱斜め把手1は、把持体2と、保持体3からなり、把持体2は、上部の連結部に連結用のブシュ26Sと下部に係合部22を有する咬持バー21を備え、保持体3は、最前部に支持部33と、嵌挿部31と、その上部に係止部32と、その後方にプロテクター35を有し、最下端部に複数の支え部34L,34Rとその後方に取り付け具36を有し、該取り付け具36に接続された握り部40をプロテクター35の上方に備え、握り部40のブシュ26Cと、把持体2のブシュ26Sが連結軸27で軸支されて、保持体3の嵌挿部31が鍋5の周縁部上端のつば状部51に嵌挿し、係止部32で係止し、支持部33が鍋5の内周面を支持し、複数の支え部34L,34Rが鍋5の外周面を支え、連結軸27を支点にして把持体2が自重により回動し、鍋5のつば状部51の下部に咬持バー21の係合部22が係合し、鍋5の周縁部上端のつば状部51の外周の外側から把持体2と握り部40の上端部が鍋の中心部上方に向いた斜め状態に取り付けられる構成である。
図2〜図7に示す、把持体2の咬持バー21は、金属板で形成され、係合部22は、鍋5の周縁部上端のつば状部51の下部への係合が容易になる形状に形成され、中央部に把持体2の後方への回動を、図4と、図9に示す、係合部22の開放状態で停止させる停止部23が形成され、後部上方に向け、把持体2に接続可能な一部切り欠き部を有する突片形状の接続部24が形成される。
図3示す、咬持バー21はステンレス板が望ましいが、メッキ等で防錆処理がなされれば、他の金属でもよく、鍋5の中に内容物が入った状態で持ち上げた場合、つば状部51の下方への力を受け止めて保持できる十分な強度があればよい。
図3〜図5に示す把持体2は、上部に連結用のブシュ26Sを有し、鍋5の中心部方向を向いた開口部を持つ長溝25が、把持体2の最上部から最下部まで形成され、長溝25の深さは、図6に示す、把持体2の直径の約半分程度で、図3に示す、咬持バー21の係合部22が支持部33で係止した状態で、長溝25の底面と、握り部40の斜め後部面に若干の隙間を有した配置がされ、長溝25の巾は、把持体2の直径の約半分程度で、握り部40が緩挿できる寸法に形成される。長溝25の巾と深さと形状は、把持体2と、握り部40の形状と斜め角度状態等により、自由に変更可能である
把持体2は、咬持バー21と接続されるので、一体形成が可能な比較的安価で成形の容易な合成樹脂注型が望ましいが、木材で形成する方法、又は、金属、ゴム体による形成でもよく、鍋5の中に内容物が入った状態で持ち上げて保持できる十分な強度が確保でき、把持が容易にできれば把持体2の形状については自由であるが、図3の若干湾曲した形状が把持しやすく望ましい。
図2〜図7に示す保持体3の支持部33と係止部32は、金属板で曲折形成されて、該係止部32の後方に接合部37とリベット42で接合される接合部を有したプロテクター35が中心部から後方で取付け具36を挟んだ状態に形成される。
図2に示す、支持部33は、正面から見て、把持体2の左右の巾より若干広く、鍋5の内周部を充分に支持できる巾を有し、図9に示す、嵌挿部31を鍋5の周縁部上端のつば状部51へ容易に嵌挿させるため、鍋5の内周に沿う形状で下方に向け略半円状に形成され、略半円状の形成面の端面部が、図4に示す、前方に向け、若干円弧状に形成される。
係止部32は鍋5のつば状部51を係止する係止面はフラット形状が望ましい。
プロテクター35は図2と、図5と、図6に示す、鍋5の周縁部上端のつば状部51に取り付けた状態で、ガスの炎の熱が遮断でき、把持体2を把持した手と指を炎の熱から守ることのできる略拳1個分の面積を有し、略水平状態から後方へ若干上昇した形状に形成され、材料はステンレス板が望ましいが、防錆処理をした金属板でもよく、炎の熱を遮断できればよい。
IHクッキングヒーターを使用する場合は炎に影響されない為、プロテクター35は不要であり、図7に示す、係止部32の後方に取付け具36の接合部37にリベット42で接合される接合部のみを形成し、ガスの炎の熱を遮断する部分を除いた形状でもよい。この場合は、IHクッキングヒーター専用品となる。
プロテクター35を有した着脱斜め把手1はガス器具と、IHクッキングヒーターの両方に使用可能であり、一般的にはプロテクター35を有した形状となる。
図4と、図7と、図8に示す保持体3の取付け具36は、複数の金属板で抜き孔38を有し、前方の左右方向に支え部34Lと34Rが、上部の左右方向に接合部37が、夫々対称に曲折形成され、プロテクター35の下部の中心部に、咬持バー21が通過可能な間隙を有して接合部37とプロテクター35の下部面がリベット42、又は、抵抗溶接等で夫々接合される。
図4と、図9に示す、側面から見た嵌挿部31は略クの字状となり、幅は鍋5のつば状部51への着脱を容易にする為、つば状部51の幅より若干広くして余裕を持たせ、下方へ向け支持部33と略平行状態の形成で、中央部から下部方向には、鍋5側に向け湾曲形成され、左右の両下端部に支え部34L,34Rが形成される。鍋5側に向け湾曲形成されたことにより、鍋5のつば状部51への取付けが容易になり、着脱斜め把手1を持上げた際、つば状部51の外周を湾曲形成部がスムーズに摺動し、取り外しが容易になる。
図2に示す、支え部34L,34Rを正面から見た状態で、中央部から左右下端部に向け略ハの字状で、左右間の巾は、支持部33の最上部の巾より若干広く形成され、鍋5の外周部を先端部で支え易くし、図8と、図10に示す、支え部34L,34Rは、鍋5の外周部の支持と、調理台6に載置した際の支持の両方の役割があり、その役割を十分に果たすため、左右の先端部は図2に示す半円状の形成が望ましい。
取付け具36の抜き孔38は、調理台の収納用掛け具のバーに着脱斜め把手1を引っ掛けて収納する孔で、回動による把持体2の移動距離が、鍋5のつば状部51の巾によって変化はあるが、約10mm以下になり、図4に示す状態をそのまま反対向きに引っ掛けても問題なく、省スペースでの収納が可能となる。抜き孔38のサイズと形状は、着脱斜め把手1を引っ掛けて収納できればよい。
図3〜図5に示す、咬持バー21が通過できる間隙を維持できる巾を有した金属カラー43が、抜き孔38の後方上部に固定ピン44で取り付けられ、咬持バー21の停止部23の係止が可能となり、把持体2の後方への回動を停止させる。
さらに、取付け具36は、咬持バー21が通過できる間隙を有した状態を維持して、図4と、図5に示す、プロテクター35の上方の位置で握り部40に接続される。
握り部40と取付け具36の接続部は、咬持バー21の接続部24と同様、取付け具36の上部が切り欠き部を有する突片状に形成されて、図6に示す握り部40内に左右対称に配置され埋め込まれた状態となる。
図3〜図6に示す握り部40の巾は、把持が容易で、把持体2の直径の約半分が望ましく、最上部にブシュ26Cが配置されて、把持体2の長溝25内に緩挿でき、図8に示す咬持バー21の係合部22が鍋5のつば状部51の下部に係合した状態で、把持体2の開口部より略均等で若干突出した状態となる。
図8に示す、把持体2と握り部40を把持して鍋5を持ち上げた際、把持した指が滑った場合の鍋5の落下を防止する為、指止め部41Uが握り部40の上部に、指のサイズに合わせ、上方が略半円状に湾曲された図3に示す形状の突起部が、鍋5の側に向けて形成される。
下部の指止め部41Lは、指が下方へ移動し、熱くなったプロテクター35及び金属部への接触の可能性がある為、山形の突起部を鍋5側に向けて形成し、指の下方への移動を防止する。
指止め部41U,41Lは、把持体2と握り部40を把持する際の目安も兼ねる。
図6に示す、握り部40は、取付け具36に接合されるので、一体形成が可能な比較的安価で成形の容易な合成樹脂注型が望ましいが、木材で形成する方法、又は、金属、ゴム体による形成でもよく、鍋5の中に内容物が入った状態で、把持体2と握り部40を把持して持ち上げ、保持できる十分な強度が確保できればよい。
図3と、図5に示す、把持体2のブシュ26Sと、握り部40のブシュ26Cは、支持部33の略垂直線上の位置に配置され、連結軸27により把持体2が回動可能に軸支される。
ブシュ26Sと、ブシュ26Cはステンレス製が望ましいが、黄銅、又は、防錆処理をした他の金属でもよく、連結軸27を介して鍋5にかかる負荷に充分耐える強度と耐久性が維持されればよい。
連結軸27は、ステンレス製のスプリングピンが望ましいが、ステンレスの線材、又は、防錆処理をした他の金属でもよく、鍋5にかかる負荷に充分耐える強度と耐久性が維持されればよい。
着脱斜め把手1の把持体2と、握り部40の関係は、図8に示す、着脱斜め把手1を鍋5に取り付け、咬持バー21の係合部22が鍋5の周縁部上端のつば状部51の下部に係合し、把持体2の長溝25内に握り部40が緩挿した状態において、握り部40の前方部分が把持体2の開口部より約3〜4mm均等に突出して、上部に指止め部41Uと下部に指止め部41Lを有した状態が望ましい。これにより、着脱斜め把手1を把持した際、鍋5のつば状部51の咬持が確実にできているかの確認が指の感覚で判別でき、把持体2と握り部40の把持が十分にでき、鍋5の持ち上げも安定するので。安心して着脱斜め把手1の使用ができる。
図8に示す、鍋5のつば状部51に着脱斜め把手1が取り付けられた状態での把持体2の斜め状態は、つば状部51の外周近傍を垂直基準として、把持体2の長手方向の中心線を基準に、つば状部51の外側の位置から、把持体2の上部が鍋5の中心部上方に向け、15度から35度の傾斜状態が望ましい。しかし、鍋5の形状、容積、使用目的等により傾斜角度は種々選択可能であり、把持体2と握り部40の形状によっても傾斜角度は柔軟に選択可能である。
これにより、把持体2と握り部40を把持した際、持ち手の手首を傷めない傾斜角度が選択でき、つば状部51の外周近傍の位置に、把持体2と握り部40を配置したことにより、通常の略水平の把手に比べ、鍋5を軽く持上げることができる構造となる。
図9に示す、着脱斜め把手1に適用できる鍋5の周縁部上端のつば状部51のつばの略水平方向への張り出し寸法は、鍋5の上部の外周面から外方向に、2mm以上あればよいが、良好な使用状態を保つには3〜8mmが望ましい。このつば状部51の張り出しにより鍋5の落下が防止できる。この張り出しは、鍋5以外のフライパン、丼等の調理具の形状、材質に関係なく必要条件となる。
図3に示す連結軸27は、支持部33の略垂直上の位置に配置されたことと、図8に示す、鍋5の上方が若干広くなる構造で上方外側に向け勾配が付き、係合部22に加わる圧力は、鍋5の周縁部に沿って下方へ働くので、係合部22に対する連結軸27の支点が略垂直上の位置から若干前に移動した状態となり、つば状部51を介して係合部22の上方から圧力が加わった場合、把持体2の回動作用で咬持バー21に前進作用が働き、係合部22の咬持力が増加され、鍋5に着脱斜め把手1を取り付けた図1と、図8の状態で、他の外力が加えられても鍋5から着脱斜め把手1が外れることはない。
支持部33の略垂直上の位置と、連結軸27の位置関係は、鍋5の形状により変化するが、係合部22に対する連結軸27の支点が鍋5の周縁部の延長線上の位置から鍋5の中心部方向に位置し、係合部22に、つば状部51を介して上方からの圧力が加えられた場合、連結軸27が受け止め、把持体2が回動し係合部22の咬持力が常に増加される方向に働くよう構成されることが望ましい。
図8に示す状態で、着脱斜め把手1を把持して鍋5を持ち上げた場合、つば状部51は嵌挿部31内に嵌挿された状態において、鍋5の重量の大部分を支持部33と支え部34L,34Rの固定された部分が受け止めて支え、支えきれなかった重力が鍋5を下方へ移動させる僅かな力としてつば状部51を介して咬持バー21の係合部22の上部に働くこととなる為、前述した把持体2の回動作用で咬持バー21に前進作用が働き、係合部22の咬持力が増加され、安定した着脱斜め把手1の把持ができる。従って、お湯等の内容物を他へ廃棄する場合、左右どの方向に傾けても外れることなく安全である。
鍋5から着脱斜め把手1を外す手段は、図9に示す、把持体2を後方に回動させて咬持バー21の係合部22の係合を解除するのみとなる。
着脱斜め把手1は、図4に示すように、連結軸27が上部の前方に配置され、後方に把持体2が配置されたことにより、把持体2のみを持ち上げれば把持体2は自然に後方へ回動し、咬持バー21の停止部23が、金属カラー43で係止して、咬持バー21の係合部22の係合が解除される。
着脱斜め把手1の着脱する一連の作用は、把持体2を持ち上げると、図4に示す、咬持バー21が後退した状態となり、図9に示す、鍋5のつば状部51へ嵌挿部31が嵌挿されて係止部32で係止し、把持体2を離せば把持体2が自重で回動し、図8に示す、つば状部51の下部に咬持バー21の係合部が係合し、支持部33が鍋5の内周面を、係止部32が鍋5のつば状部51の上部を、咬持バー21の係合部22がつば状部51の下部を夫々3方から咬持し、着脱斜め把手1が取り付けられる。
図8に示す状態で、把持体2と握り部40を把持し、鍋5を持ち上げた際、鍋5の重量により、支持部33と、支え部34L,34Rと連結軸27を介して把持した指と手の平に圧力が加わり、咬持バー21に前進作用が働き、係合部22がつば状部51をより強く咬持し、調理時に鍋5を振っても着脱斜め把手1と、鍋5のガタツキの発生はなく保持され、把持体2と握り部40を把持していれば、鍋5が外れることはなく安全である。
さらに、把持体2と握り部40を緩く把持し、指が滑った場合でも指止め部41Uで指が停止し、鍋5を落下させることはない。つまり、指止め部41Uの部分のみを指で支えて持上げても、鍋5は傾くことはあっても着脱斜め把手1から鍋5が外れることは無い。 図8に示す状態で、鍋5を載置し、把持体2のみを持上げれば咬持バー21の係合が解除され着脱斜め把手1は、鍋5から取外すことができる。
着脱斜め把手1の最大の特徴は、重力が利用され、把持体2を持ち上げ、嵌挿部31を鍋5のつば状部51へ嵌挿させると同時に把持体2を離せば、把持体2の自重により、僅かな回動で自動的に取り付けでき、取り外しは、把持体2をほんの少し持ち上げるのみの極めて単純な操作で可能となる。把持体2は、鍋5のつば状部51の外周の近傍上部に、手首への負担が少ない斜め状態で配置され、鍋5を軽く持ち上げできることである。
図10に示す着脱斜め把手1は、把持体2に握り部40が緩挿され、斜めに立った持ち上げ易い状態で、支え部34L,34Rの下端部と、取付け具36の下端部で支持され載置できる。さらに、把持体2と握り部40は調理台6に接触しないので、調理台6の状態に影響されることなく衛生的である。
図10に示す、調理台6に載置された着脱斜め把手1の調理台6に占める上方からの投影面積は、図6に示す、主にプロテクター35と係止部32が占め、略拳1個分の小サイズとなり、調理台6の空きスペースに簡単に載置できる。
着脱斜め把手1の使用方法は、図10に示す、着脱斜め把手1が調理台6に載置された状態で、把持体2を持ち上げ、図9に示す、鍋5のつば状部51に嵌挿部31を嵌挿させ、把持体2を離し、図8に示す状態で把持体2と握り部40を把持し調理をする。調理終了後は、着脱斜め把手1は鍋5から外れることはないのでそのままの状態でも良いし、着脱把手1を取り外す場合は、把持体2を持ち上げれば係合部22の係合が解除され、図9に示す状態となり、そのまま持ち上げれば着脱斜め把手1は鍋5から簡単に外れ、図10に示す、支え部34L,34Rと、取付け具36の最下端部で調理台6に載置できる。
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変は可能である。
例えば、上記実施の形態では、把持体2と握り部40の最上部を回動可能に軸支した連結軸27は、支持部33の略垂直上に位置しているが、鍋5の周縁部の勾配状況等により前後に移動させた配置状態の構成でもよい。
また、本発明の実施の形態では、保持体3の握り部40を除く他の部品と、把持体2の咬持バー21を金属形成としたが、鍋5のつば状部51及び、内周面と外周面を保護する為、夫々の使用状況に合わせ、支持部33、支え部34L,34R、咬持バー21の先端部に、耐熱性を有した樹脂等のコーティング、又は、柔軟性と耐熱性を有した樹脂、ゴム体等の嵌め込みも可能である。
1 ・・・・・・・・ 着脱斜め把手
2 ・・・・・・・・ 把持体
21 ・・・・・・・ 咬持バー
22 ・・・・・・・ 係合部
23 ・・・・・・・ 停止部
24 ・・・・・・・ 接続部
25 ・・・・・・・ 長溝
26S,26C ・・ ブシュ
27 ・・・・・・・ 連結軸
3 ・・・・・・・・ 保持体
31 ・・・・・・・ 嵌挿部
32 ・・・・・・・ 係止部
33 ・・・・・・・ 支持部
34L,34R ・・ 支え部
35 ・・・・・・・ プロテクター
36 ・・・・・・・ 取付け具
37 ・・・・・・・ 接合部
38 ・・・・・・・ 抜き孔
40 ・・・・・・・ 握り部
41U,41L ・・ 指止め部
42 ・・・・・・・ リベット
43 ・・・・・・・ 金属カラー
44 ・・・・・・・ 固定ピン
5 ・・・・・・・・ 鍋
51 ・・・・・・・ つば状部
6 ・・・・・・・・ 調理台
鍋の周縁部上端のつば状部の外周側から、把手の上端部が鍋の中心部上方に向いた斜め状態に取り付ける着脱斜め把手は、把持体と保持体からなり、前記把持体は、上部の連結部に連結用のブシュが設けられ、下部に前記鍋の周縁部上端のつば状部の下部に係合する係合部を有した咬持バーを備え、前記保持体は、最前部に前記鍋の内周面を支持する支持部と、前記鍋の周縁部上端のつば状部に嵌挿する嵌挿部と、該嵌挿部の上部に鍋の周縁部上端のつば状部で嵌挿が係止する係止部と、最下端部に前記鍋の外周面を支える複数の支え部が後方の取付け具と左右対称に一体形成され、前記取付け具の上部に、前記鍋の中心部上方の斜め方向に向けた握り部を備え、前記把持体の上部の連結部は、前記鍋の内周面を支持する保持体の支持部の略垂直線上の位置に配置され、該連結部に、前記保持体の握り部の最上部が回動可能に軸支され、斜め把手の取付けは、前記鍋の周縁部上端のつば状部に前記保持体の嵌挿部が嵌挿され、前記鍋の周縁部上端のつば状部の下部に前記咬持バーの係合部が前記把持体の自重により回動して係合し、前記支持部が前記鍋の内周面を支持し、前記係止部が前記鍋の周縁部上端で係止し、三方から挟み込む状態で、前記鍋の周縁部上端のつば状部が咬持され、前記複数の支え部で前記鍋の外周面を支え、該鍋の持ち上げが可能となる構造を要旨とする。
前記着脱斜め把手を把持した際、指が滑った場合に指を停止させるための指止め部が、前記握り部の上端部に指が止まり易い状態の指のサイズに合わせた略半円状に湾曲形成された突出部が前記鍋の中心部に向けて設けられ、下端部には金属部分への指の接触を防止する為、前記鍋の中心部に向けて指が止まり易い、山形の突起部が設けられた構造を要旨とする。
前記着脱斜め把手は、前記保持体の複数の支え部の下端部と、前記取付け具の最下端部で支持され、前記把持体の長溝内に前記握り部が緩挿された状態で、前記鍋の中心部上方に向けて斜めに立った素早く持てる状態で、調理台上の少ないスペースに安定して載置できる構造を要旨とする。

Claims (7)

  1. 鍋の周縁部上端のつば状部の外周側から、把手の上端部が鍋の中心部上方に向いた斜め状態に取り付ける着脱斜め把手は、把持体と保持体からなり、前記把持体は、上部に連結部と、下部に前記鍋の周縁部上端のつば状部の下部に係合する咬持バーを備え、前記保持体は、最前部に、前記鍋の内周面を支持する支持部と、前記鍋の周縁部上端のつば状部に嵌挿する嵌挿部と、該嵌挿部の上部に係止部を有し、最下部に、前記鍋の外周面を支える複数の支え部と、後方に取付け具と、該取付け具の上方に握り部を備えて、該握り部の上部と、前記把持体の上部の連結部が回動可能に軸支されて、着脱が可能となる構造を特徴とする調理用の着脱斜め把手。
  2. 前記把持体の上部の連結部と、前記保持体の握り部の上部が回動可能に軸支された、前記連結部が、前記鍋の内周面を支持する前記支持部の略垂直上の位置に配置され、前記把持体が自重で回動し、前記咬持バーの係合部が、前記鍋の周縁部上端のつば状部の下部に係合する構造を特徴とする請求項1に記載の調理用の着脱斜め把手。
  3. 前記把持体は、前記鍋の中心部方向に向いた上下の長手方向に開口部を持つ長溝が設けられ、該長溝内に、前記保持体の握り部が緩挿可能となり、前記着脱斜め把手が、前記鍋に取り付けられた状態で、前記把持体の開口部から前記握り部の前方部分が、略均等で若干突出した状態に配置された構造を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の調理用の着脱斜め把手。
  4. 前記保持体の握り部の上端部及び下端部に、指止め用の突起部が設けられた構造を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の調理用の着脱斜め把手。
  5. 前記保持体の係止部の後方で、前記握り部の下方に、ガスの炎の熱を遮断するプロテクターが設けられた構造を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の調理用の着脱斜め把手。
  6. 前記着脱斜め把手は、前記保持体の複数の支え部の最下端部と、前記取付け具の最下端部で支持され、前記把持体内に前記握り部が緩挿されて斜めに立った状態で、調理台上に載置される構造を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の調理用の着脱斜め把手。
  7. 前記取付け具の後方下部に、調理台の収納用掛け具のバーに引っ掛け可能な、抜き孔が設けられた構造を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の調理用の着脱斜め把手。
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