JP2015015374A - プリント回路基板、電子回路、及びプリント回路基板の製造方法 - Google Patents

プリント回路基板、電子回路、及びプリント回路基板の製造方法 Download PDF

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正豪 原島
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治 水田
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Abstract

【課題】耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を提供でき、部品点数を低減でき、製造コストを低減可能とする。【解決手段】可撓性を有した絶縁基板1の基板面に設けられた第1の配線パターン領域1eと、領域1eと離隔した該基板面に配置された第2の配線パターン領域1fと、領域1eと領域1fとの間に介在する配線パターンが存在しない非配線パターン領域1aと、領域1eと領域1aと領域1fの配列方向と直交する方向にある基板面に配置された迂回配線パターン領域1bと、領域1aと領域1bとの間の絶縁基板に配列方向と交差するように部分的に貫通形成された切断線13と、を備え、領域1aには、配列方向と交差する方向へ延び、且つ一端が切断線にて終端した折り曲げ線14が形成されており、領域1eと領域1fとを接続する迂回配線パターン9を領域1bを経由して形成している。【選択図】図5

Description

本発明は、電子部品の実装性に優れた折り曲げ可能なプリント回路基板、電子回路、及びプリント回路基板の製造方法に関する。
紙媒体である用紙にとって代わることが可能な表示媒体として、電子ペーパー、電子書籍、マルチメディアシート、光や音の出るカタログや書籍などの電子回路を備えたシート状の薄型構造体が広く知られている。
一方、平坦に折り畳んだ状態から開くことによって立体構造を形成し、ポップアップ機構を有するセンサシート、グリーティングカード、飛び出す絵本、サイングラフィックなど(以下、ポップアップカードと総称する)が広く知られており、このようなポップアップカードには、用途に応じた画像の印刷やデザインが施されている。
特許文献1には、発光表示装置及びカード状発光表示装発光システムを組み込んだグリーティングカードであるカード状発光表示装置が開示されている。ポップアップ機構を有する立体構造の立体電子回路(シート状の薄型構造体)の製造に際しては、基板上の配線の這い回しや発光素子などの部品の実装、および基板の切り込み、折り曲げ等が課題となる。
特許文献2には、折り曲げ可能配線基板、発光モジュール、発光モジュールの製造方法、折り曲げ可能配線基板の製造方法、絶縁樹脂層と配線層とを有するフレキシブル回路基板部が塑性変形可能な板状基材の片面を覆うように積層され、フレキシブル回路基板部の互いに離隔した複数箇所に電子部品を実装するための電極部が設けられている。曲げ変形可能配線基板が開示されており、折り曲げによって立体形状とすることが可能であることが開示されている。
特許文献3には、折曲型3次元構造回路、金属板をエッチングにより箱の展開形状に切り抜き、折り曲げ用の浅い溝を形成し、その上に絶縁層、導体箔を形成し、導体箔をエッチングすることにより所定の回路パターンを形成し、その上に電子部品をリフローはんだ付けして電子部品実装平板体とし、これを溝に沿って折り曲げた箱形構造体(折曲型3次元回路装置)が開示されている。
特許文献4には、フレキシブルプリント基板、ヒンジ部で用いるフレキケーブル部品、ヒンジ部で斜め配線によるクラックの発生を低減している点が開示されている。
特許文献1にあっては、ポップアップ機構を有する立体構造の立体電子回路の製造において、所望のポップアップ構造とするには、基板上のリード線の這い回しや発光素子などの部品の実装など、人手による製造工程が不可欠であるため、製造コストの増加要因となっていた。
特許文献2、3に開示されている技術では、製造コストの増加要因を解決することができなかった。特に、少量多品種生産、変量多品種生産となるような製品(オンデマンド製品)については、版や型を用いた製造工程を採用することで、製造工程に時間もかかり、製造コストの増加要因となるといった問題があった。
特許文献4では、上述した配線部の不良発生を低減することが考慮されているが、ケーブル部品でありヒンジ機構を備えていないため、所望のポップアップ機構を有する立体構造の電子回路を形成するには不十分である。
そこで、耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を提供でき、プリント回路基板の部品点数を低減でき、製造コストを低減可能な技術が切望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を提供でき、部品点数を低減でき、製造コストを低減可能なプリント回路基板、電子回路、及びプリント回路基板の製造方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、可撓性を有した絶縁基板と、該絶縁基板の基板面に設けられた第1の配線パターン領域と、該第1の配線パターン領域と離隔した該基板面に配置された第2の配線パターン領域と、前記第1の配線パターン領域と前記第2の配線パターン領域との間に介在する配線パターンが存在しない非配線パターン領域と、前記第1の配線パターン領域と前記非配線パターン領域と前記第2の配線パターン領域の配列方向と直交する方向にある基板面に配置された迂回配線パターン領域と、前記非配線パターン領域と前記迂回配線パターン領域との間の前記絶縁基板に前記配列方向と交差するように部分的に貫通形成された切断線と、を備え、前記非配線パターン領域には、前記配列方向と交差する方向へ延び、且つ一端が前記切断線にて終端した折り曲げ線が形成されており、前記第1の配線パターン領域と前記第2の配線パターン領域とを接続する迂回配線パターンを前記迂回配線パターン領域を経由して形成したことを特徴とする。
本発明によれば、可撓性を有した絶縁基板の基板面に設けられた第1の配線パターン領域と、該第1の配線パターン領域と離隔した該基板面に配置された第2の配線パターン領域と、第1の配線パターン領域と第2の配線パターン領域との間に介在する配線パターンが存在しない非配線パターン領域と、第1の配線パターン領域と非配線パターン領域と第2の配線パターン領域の配列方向と直交する方向にある基板面に配置された迂回配線パターン領域と、非配線パターン領域と迂回配線パターン領域との間の絶縁基板に配列方向と交差するように部分的に貫通形成された切断線と、を備え、非配線パターン領域には、配列方向と交差する方向へ延び、且つ一端が切断線にて終端した折り曲げ線が形成されており、第1の配線パターン領域と第2の配線パターン領域とを接続する迂回配線パターンを迂回配線パターン領域を経由して形成したことで、絶縁基板が有する可撓性を利用して耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を有するプリント回路基板を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るプリント回路基板の製造方法について説明するためのフローチャートである。 図1に示す導体パターン形成工程を説明するための模式図である。 図1に示す基板加工工程を説明するための模式図である。 実装部品が実装されたプリント配線基板の断面図である。 (A)〜(E)は本発明の第2実施形態に係るプリント回路基板の製造フローを示す図である。 (A)(B)は折り曲げ時の絶縁基板1の形状状態について説明するための模式的な側面図である。 (A)〜(C)は基板加工例(その1)について説明するための上面図である。 基板加工例(その2)について説明するための上面図である。 基板加工例(その3)について説明するための上面図である。 基板加工例(その4)について説明するための上面図である。 本発明の第3実施形態に係るプリント回路基板に部品を実装する場合の具体例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1に示すフローチャートを参照して、本発明の第1実施形態に係るプリント回路基板(printed circuit board)の製造方法について説明する。なお、プリント回路基板は、プリント配線と、プリント部品又は/及び搭載部品とから構成されている。
[導体パターン形成工程]
まず、ステップS101では、図2に示す可撓性を有する絶縁基板1上の第1の領域1eから第2の領域1fに至る配列方向に導電性材料の導体パターン4を形成する。
この導体パターン形成工程としては、公知または新規の種々の形成方法を用いることが可能である。例えば、スクリーン印刷、フレキソ印刷などの版を用いて印刷する方法や、インクジェット、ディスペンサなどを用いた版を用いないオンデマンド印刷を用いることが可能である。
なお、印刷方式として電子写真を用いても良い。インクとしては、例えば、金属のナノ粒子を用いた導電性ペースト、導電性インクを用いることが可能である。
導電性インクの材料としては、金、銀、銅、ニッケル、カーボンなどを用いることが可能である。
また、図1に示す絶縁基板1としては、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリイミド、紙などを用いてフレキシブルに変形又は加工が容易な、すなわち、塑性的に曲げ変形が可能な材料を用いることが可能である。
なお、絶縁基板1の表面に導電性インクを吸収して定着させるため、予め受容層を絶縁基板1に設けることが好ましい。また、導体パターンを形成した後に、乾燥工程、焼成工程を経ることとしても良い。
さらに、フレキシブル基板での屈曲において耐久性を確保するためのカバーレイを設けることも好ましい。
ここで、導体パターン形成工程(S101)における導体パターン形成の一例について図2を参照して説明する。
図2に示す例では、導電性材料をノズルから吐出するようにして導体パターンを形成する。すなわち、絶縁基板1に対してノズル2から導電性インクが吐出され、その液滴3を絶縁基板1上に着弾させている。
この際に、ノズル2から液滴3を吐出するタイミングと、ノズル2の位置または基板位置をリニアステージで同期制御することにより、絶縁基板1の任意の位置に導体パターン4を形成することができる。なお、図2に示す例では、ノズル数が1つである場合について例示しているが、ノズル数が複数であってもよい。
このように、機能性を有するパターンの一例として導電性を有する材料を用いてパターン形成を行うことにより配線を実現させることができる。
[部品実装工程]
次に、ステップS102では、絶縁基板1上に形成された導体パターン4の上に部品を配置して実装する。実装部品(電子部品)は、リード部品、表面実装部品、ベアチップなどであり、導電性材料により部品端子と配線部分が接着することにより、接続される。
なお、実装部品は、機能性材料を塗布することによって形成されるものであっても良い。
[基板加工工程]
次に、ステップS103では、図3に示すように、予め設定された第1の領域1eから第2の領域1fに至る配列方向に切断線7に従って絶縁基板1をカットする。
切断線7は、所望の直線あるいは曲線であって、外形を切断加工又は切削加工する。絶縁基板1の外形形状は、矩形形状あるいは任意の形状で有れば良い。
また、絶縁基板1の内部に向かって外周からの切り込みを入れる工程、絶縁基板1に折り曲げ線14を形成する。すなわち、第1の領域1eから第2の領域1fに至る配列方向と交差する方向へ延び、且つ一端が切断線7にて終端した折り曲げ線14を形成する。
また、絶縁基板1の内部を切り抜く穴あけ工程を含むものでも良い。絶縁基板1の加工方法には、ダイカット(型抜き)を用いる方法、あるいはレーザ加工のように要求に応じて加工する加工方法(オンデマンド)が用いられる。
図3を参照して、ステップS103での基板加工工程の一例について説明する。
基板加工工程は、例えば、絶縁基板1にレーザ照射部5からレーザ光6を照射することで絶縁基板1をカットするものである。図3に示すように、レーザ照射部5よりレーザ光6が絶縁基板1上に照射されたことにより、照射点に熱エネルギーが発生して照射点の基板部材が蒸発することで、絶縁基板1に切断線7が形成される。
この際に、レーザ照射のタイミングと、レーザ照射点の位置あるいは基板位置をリニアステージで同期制御させることにより、絶縁基板1上の任意の位置に切断線7を形成することができる。
なお、基板加工手段は、レーザ加工に限られず、例えば、絶縁基板1をステージ上に載置しておき、刃物をXY方向に移動させるようにして基板を加工するようにしてもよい。
このように、スクリーン印刷、フレキソ印刷などの版を用いて印刷する方法や、インクジェット、ディスペンサなどを用いた版を用いないオンデマンド印刷を用いることで、電子回路を形成することにより、オンデマンドに折り曲げ可能な電子回路を形成することができる。さらに、エッチングなどとはことなり使用する材料を必要な量だけ塗布する方法であることから、低コスト、変量多品種、低環境負荷の生産が可能となる。
[基板変形工程]
次いで、ステップS104では、加工された絶縁基板1上の予め設定された折り曲げ線14に従って、絶縁基板1に力を加え折り曲げることで絶縁基板1を変形する。すなわち、絶縁基板1の平面に交差する方向からの外力を折り曲げ線14に加え、折り曲げ線14を中心に第1の領域1eと第2の領域1fとが折り曲がるように変形させる。
以上の4段階の工程により電子回路が製造される。
なお、絶縁基板1は、折り曲げられた状態でその状態を維持するものであり、再度、折り曲げ状態を解除、または折り曲げた状態で畳まれて、元の平面状態に戻すことが可能なように塑性的に変形可能とする。
次に、図4に示す電子回路の断面図を参照して、本発明の第1実施形態に係るプリント回路基板について説明する。
図4に示す例では、絶縁基板1上には、導体パターン形成工程(S101)により迂回配線パターン9が形成されており、さらに部品実装工程(S102)により実装部品10、11が実装され、迂回配線パターン9を介して回路を形成している。
さらに、絶縁基板1は矢印により示される折り曲げる位置12で山折りに折り曲げ、折り曲げた状態で使用されてもよい。また、その折り曲げ角度は固定せず、広げた状態と畳んだ状態を交互に繰り返すようにして使用されることもある。
平坦に折り畳んだ状態から開くことによって立体構造を形成することが可能なポップアップカード、電子書籍などに使用することができる。
このように、可撓性を有する絶縁基板上の第1の領域から第2の領域に至る配列方向に電導性材料のパターンを形成し、絶縁基板上に配列方向に切断線を形成し、配列方向と交差する方向へ延び、且つ一端が切断線にて終端した折り曲げ線を形成する。さらに、絶縁基板の平面に交差する方向からの外力を折り曲げ線に加え、折り曲げ線を中心に第1の領域と第2の領域とが折り曲がるように変形させる。これにより、耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を有するプリント回路基板を低コストに製造することができる。
<第2実施形態>
次に、図5(A)〜(E)を参照して、本発明の第2実施形態に係るプリント回路基板の製造フローについて説明する。
まず、図5(A)に可撓性を有した絶縁基板1を示す。
次いで、図5(B)に導体パターン形成工程S101により絶縁基板1上の迂回配線パターン領域1bに迂回配線パターン9を形成したことを示す。
次いで、図5(C)に示すように、絶縁基板1には、絶縁基板1の基板面に設けられた第1の配線パターン領域1e、該第1の配線パターン領域1eと離隔した該基板面に配置された第2の配線パターン領域1fを有している。絶縁基板1には、第1の配線パターン領域1eと第2の配線パターン領域1fとの間に介在する配線パターンが存在しない非配線パターン領域1aを有している。絶縁基板1には、第1の配線パターン領域1eと非配線パターン領域1aと第2の配線パターン領域1fの配列方向と直交する方向にある基板面に配置された迂回配線パターン領域1bを有している。
図5(C)に示すように、部品実装工程S102により絶縁基板1上に形成された迂回配線パターン9に部品10、11を配置して接続する。
次いで、図5(D)に示すように、基板加工工程S103により絶縁基板1に切断線13(切れ目)を入れる。このとき、切断線13は折り曲げる位置12を跨ぐようにする。ここで、切断線13は、非配線パターン領域1aと迂回配線パターン領域1bとの間の絶縁基板1に上記配列方向と交差するように部分的に貫通形成された切断線である。
次いで、図5(D)に示すように、非配線パターン領域1aには、上記配列方向と交差する方向へ延び、且つ一端が切断線13にて終端した折り曲げ線14が形成されている。さらに、第1の配線パターン領域1eと第2の配線パターン領域1fとを接続する迂回配線パターン9を迂回配線パターン領域1bを経由して形成している。
次いで、図5(D)に示すように、基板変形工程S104により絶縁基板1の折り曲げる位置12の下方にy軸方向に均一な応力をz軸方向に向かって加えることで、図5(E)に示すように、絶縁基板1を山折りに折り曲げる。
その際、迂回配線パターン9を有する迂回配線パターン領域1bは、絶縁基板1の折り曲げ時に、切断線13により折り曲げられる非配線パターン領域1aと分離されるため、配線パターン領域1bでは緩やかに曲がる。
このように、第1の配線パターン領域1eと第2の配線パターン領域1fとの間に介在する配線パターン領域1bが緩やかに曲がるため、配線パターン領域1bがy軸を支柱としてz軸方向へ回転できるようにした機構(ヒンジのように機能する)となる。このため、第1の配線パターン領域1eと第2の配線パターン領域1fとを接続する配線パターン領域1bを1枚の絶縁基板1上に構成することが可能となる。これにより、従来技術において必要としていたコネクタとケーブルが不要となり、本発明の構成によれば、使用する部品点数が大幅に低減することができる。この結果、基板に発生していたクラックなどの不良が低減され、耐久性に優れた折り曲げ可能なプリント回路基板を低コストで提供することができる。
次に、図6(A)(B)に示す模式的な側面図を参照して、折り曲げ時の絶縁基板1の形状状態について説明する。
図6(A)に、絶縁基板1の折り曲げ角θが90度の場合の非配線パターン領域1a、配線パターン領域1bの形状を示す。
図6(B)に、絶縁基板1の折り曲げ角θが180度近い場合の非配線パターン領域1a、配線パターン領域1bの形状を示す。
上述したように、迂回配線パターン9を有する配線パターン領域1bは、絶縁基板1の折り曲げ時に、切断線13により折り曲げられる非配線パターン領域1aと分離されるため、配線パターン領域1bでは緩やかに曲がる。
図7(A)〜(C)に示す上面図を参照して、基板加工例(その1)について説明する。
折り曲げ位置12において、絶縁基板1を折り曲げるための折り曲げ線14のレイアウトをいくつか示す。なお、以下、実装部品についての図示及び説明を省略する。
図7(A)に示すように、切断線13を境界とし、折り曲げ線14、配線(図示しない)を通す配線パターン領域15が分離されている。
図7(B)に示すように、配線(図示しない)を通す配線パターン領域15が絶縁基板1の中央部にある場合、2本の切断線13により折り曲げ線14と分離されている。
図7(C)に示すように、配線(図示しない)を通す配線パターン領域15が絶縁基板1の両側部に配置されていても良い。
図8に示す上面図を参照して、基板加工例(その2)について説明する。
図8に示す基板加工例(その2)は、図7(A)に示す基板加工例(その1)と類似しているが、図7(A)に示す切断線13が、図8に示す領域16のように幅を持つ領域となっていても良い。図8に示すハッチング領域は切り抜かれる領域である。
折り曲げ線14と配線パターン領域15の間のクリアランスとなる領域16により絶縁基板1のエッジが接触することがなく絶縁基板1の屈曲が可能となる。
図9に示す上面図を参照して、基板加工例(その3)について説明する。
図9に示すハッチング領域17は切り抜かれる領域である。図9に示すように、配線パターン領域15を通る配線(図示しない)が折り曲げ線14と直交していない場合、例えば図7(A)に示すように配線パターン領域15を通る配線(図示しない)が折り曲げ線14と直交する場合よりも領域1aでは緩やかに曲がる。
図10に示す上面図を参照して、基板加工例(その4)について説明する。
図7(A)に示す基板加工例(その1)と類似しているが、図10に示す基板加工例(その4)は、配線パターン領域15を通る配線(図示しない)が折れ曲がらないように配線パターン領域15の両端部に弾性体から形成される補強部材18を設けている。配線(図示しない)が通る配線パターン領域15の補強には、樹脂材料のフィルム接着でも良いし、コート剤インクのパターニングによるものでも良い。
このように、迂回配線パターン領域15に補強用の弾性部材(18)を配置したことで、屈曲性に優れた、折り曲げ可能なプリンタ回路基板を提供することができる。
<第3実施形態>
図11に示す斜視図を参照して、本発明の第3実施形態に係るプリント回路基板に部品を実装する場合の具体例について説明する。なお、図11に示すように、電子部品30、31間には1本の配線を簡略化して示してあるが、複数本の配線でもよい。
図11において、絶縁基板1に実装される電子部品31は、シートタイプの発光素子であり、絶縁基板1に実装される電子部品30はその駆動モジュールである。例えば、高誘電率バインダー中に分散した蛍光体(硫化亜鉛)に交流電圧を印加することにより発光する面発光素子である無機EL(Electro Luminescence)、有機ELなどが好ましい。絶縁基板1上に設けられた配線パターンにより、立体的な面発光体を低コストに製造することができる。
特に、本実装例によれば、柔軟性のあるシートタイプの発光素子を可撓性を有する絶縁基板上に実装するため、耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を有する立体的な発光体を低コストに製造することができる。
また、絶縁基板1に実装される電子部品31は、シートタイプの例えばピエゾフィルムからなるスピーカであり、実装される電子部品30はその駆動モジュールである。絶縁基板上に設けられた配線パターンにより、絶縁基板が有する可撓性を利用して耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を構成でき、絶縁基板1上に立体的なスピーカーシステムを低コストに製造することができる。
特に、本実装例によれば、柔軟性のある圧電素子であるピエゾフィルムを可撓性を有する絶縁基板上に実装するため、耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を有する立体的なスピーカーシステムを低コストに製造することができる。
さらに、絶縁基板1に配置されるパターン31はRFID(Radio Frequency IDentification)アンテナ素子であり、絶縁基板1上に実装される電子部品30がICチップ(RFIDタグ)である。絶縁基板上に設けられた配線パターンにより、絶縁基板上に印刷されたアンテナ素子の立体配置が可能となり高性能で低コストなRFID基板を製造することができる。
RFIDは、ID情報を記録した微小なICチップ(RFIDタグ)にアンテナ素子を接続しておき、電波を介してリーダ・ライタと交信し、ID情報を交換する。無線によって非接触でやりとりするため、ゲートを通過させるような簡単な方法で情報を識別することができる。条件が整えば包装の上からでも読み取り可能であり、穏やかに移動している状態でも読み取りができるという利点もある。
特に、本実装例によれば、可撓性を有する絶縁基板上にRFIDアンテナ素子(パターン13)を配置するため、耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を有する立体的なRFID基板を低コストに製造することができる。
また、絶縁基板1に配置されるパターン31はタッチセンサシートであり、絶縁基板1に実装される電子部品30がセンサICチップである。絶縁基板1上に印刷されたタッチセンサ電極を書籍の各ページに配置することで、耐久性に優れたインタラクティブな書籍が低コストに実現することができる。
特に、本実装例によれば、可撓性を有する絶縁基板上にタッチセンサシート(パターン13)を配置するため、耐久性及び屈曲性に優れた折り曲げ構造を有する立体的なタッチセンサシート基板を低コストに製造することができる。
1…絶縁基板、2…ノズル、3…液滴、4…導体パターン、5…レーザ照射部、6…レーザ光、7…切断線、9…迂回配線パターン、10…実装部品、13…切断線、12…位置、15…配線パターン領域、16…領域、17…ハッチング領域、18…補強部材、15…迂回配線パターン領域、30…電子部品、31…パターン
特開2001−188489公報 特開2011−249535公報 特許3218328号 特開2002−171033公報

Claims (7)

  1. 可撓性を有した絶縁基板と、該絶縁基板の基板面に設けられた第1の配線パターン領域と、該第1の配線パターン領域と離隔した該基板面に配置された第2の配線パターン領域と、前記第1の配線パターン領域と前記第2の配線パターン領域との間に介在する配線パターンが存在しない非配線パターン領域と、前記第1の配線パターン領域と前記非配線パターン領域と前記第2の配線パターン領域の配列方向と直交する方向にある基板面に配置された迂回配線パターン領域と、前記非配線パターン領域と前記迂回配線パターン領域との間の前記絶縁基板に前記配列方向と交差するように部分的に貫通形成された切断線と、を備え、
    前記非配線パターン領域には、前記配列方向と交差する方向へ延び、且つ一端が前記切断線にて終端した折り曲げ線が形成されており、
    前記第1の配線パターン領域と前記第2の配線パターン領域とを接続する迂回配線パターンを前記迂回配線パターン領域を経由して形成したことを特徴とするプリント回路基板。
  2. 前記迂回配線パターン領域に補強用の弾性部材を配置したことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
  3. 請求項1又は2に記載のプリント回路基板に設けられた前記第1の配線パターン領域又は/及び第2の配線パターン領域に電子部品を搭載する電子回路であって、
    前記電子部品は、発光素子又はスピーカであることを特徴とする電子回路。
  4. 請求項1又は2に記載のプリント回路基板に設けられた前記第1の配線パターン領域又は/及び第2の配線パターン領域に配線パターンを配線する電子回路であって、
    前記配線パターンは、RFIDアンテナ又はタッチセンサであることを特徴とする電子回路。
  5. 可撓性を有する絶縁基板上の第1の領域から第2の領域に至る配列方向に電導性材料のパターンを形成するパターン形成工程と、
    前記絶縁基板上に前記配列方向に切断線を形成し、前記配列方向と交差する方向へ延び、且つ一端が前記切断線にて終端した折り曲げ線を形成する基板加工工程と、
    前記絶縁基板の平面に交差する方向からの外力を前記折り曲げ線に加え、前記折り曲げ線を中心に前記第1の領域と前記第2の領域とが折り曲がるように変形させる基板変形工程と、を備えたことを特徴とするプリント回路基板の製造方法。
  6. 前記パターン形成工程は、ノズルから導電性インクを吐出してパターンを形成する工程を有することを特徴とする請求項5に記載のプリント回路基板の製造方法。
  7. 前記基板加工工程は、前記平面基板にレーザを照射することで該平面基板をカットする工程を有することを特徴とする請求項5又は6に記載のプリント回路基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2016093210A1 (ja) * 2014-12-08 2017-07-27 株式会社フジクラ 伸縮性基板
US11489264B2 (en) * 2018-03-21 2022-11-01 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Folded antenna

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