JP2015014651A - 冷却装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送風手段を備えた液冷方式の冷却装置であって、液送ポンプの許容温度を越えた温度の上昇を抑制できる冷却装置を提供する。
【解決手段】加熱定着後の用紙Pの熱を吸熱する冷却部材141、ラジエータ181、液送ポンプ182、及びファンユニット185を備えた液冷方式の冷却装置100に、次のような内部ダクト191を設けた。ラジエータ181と液送ポンプ182とを収容し、ファンユニット185を接続する送風開口部193と、送風開口部193を通過した風が通り抜ける通過開口部192(第1通過開口部192a及び第2通過開口部192b)を有した内部ダクト191である。そして、液送ポンプ182を、内部ダクト191内に形成される、送風開口部193と通過開口部192との間を通過する風の流路上に配置した。
【選択図】図5

Description

本発明は、冷却装置、及びこの冷却装置を備えた画像形成装置に関するものである。
プリンタ、ファックス、複写機、及びこれらの複合機等の画像形成装置では、画像形成動作にともない、装置内に設けた定着装置や現像装置等の各プロセス手段を構成する構成部材や、画像が形成される用紙等の記録媒体の温度が上昇する。
このように温度が上昇する、いずれかの構成部材や記録媒体の温度が許容温度を超えて上昇することに起因した不具合を防止するために、温度が上昇する構成部材や記録媒体を冷却対象とする冷却装置を備えた画像形成装置が従来から知られている。
このような、冷却装置の構成としては、冷却対象に冷却風を当てて冷却する空冷方式と、冷却対象に接触させた受熱部で吸熱した熱を冷却液で搬送し、放熱部から放熱して冷却する液冷方式の冷却装置とが知られている。そして、一般的に後者の方が前者よりも高い冷却効果が得られる。
例えば、特許文献1には、次のような構成の液冷方式の冷却装置が記載されている。
特許文献1に記載の冷却装置は、印刷機のインキを付着させる印刷版上に、レーザービームを照射して画像を形成する書き込みヘッドの光源であり、高温になるレーザー光源を冷却対象として冷却する冷却装置である。この冷却装置は、レーザー光源の熱を循環路内の冷却液に伝える受熱部材、ラジエータ、冷却ファン、及び液送ポンプを備えている。
従来の液冷方式の冷却装置では、画像形成装置を高速化した場合、冷却液を循環させる遠心ポンプ等の液送ポンプが高速駆動(回転)されて、許容温度を超えて発熱する場合があった。このように許容温度を超えて発熱する状態が長期間繰り返されると、遠心ポンプの羽根車の回転軸と回転軸の規制部材(軸受け)との接触部の磨耗が促進されて液送ポンプの液送能力が低下してしまう場合があった。
例えば、特許文献1に記載の冷却装置では、冷却ファンの吹き付け又は吸い込み方向(以下、送風方向という)、及び液送ポンプの形式は不明であるが、冷却ファンの送風方向に並べてラジエータと液送ポンプとを設けている。このため、冷却ファンにより生じさせた風の一部を液送ポンプに当てて、液送ポンプの温度上昇をあるていど抑制できるものと考えられる。
しかし、次の理由により、液送ポンプを十分に冷却できず、液送ポンプの温度が許容温度を越えて上昇して液送ポンプの液送能力が低下するおそれがある。
特許文献1に記載の冷却装置のケーシングは、冷却装置の各構成部材を支持する支持板を有している。
また、送風方向に平行な支持板の一方の辺には支持板に垂直な第1側板(壁)が設けられている。また、送風方向に垂直な支持板の冷却ファンよりも液送ポンプに近い側の辺には支持板に垂直な第2側板が設けられ、冷却ファンよりも液送ポンプから遠い側の辺には、上記した第1側板から所定の範囲を除き支持板に垂直な第3側板が設けられている。そして、各側板の支持板から離れた側の端部は、各側板に垂直な同一面上となるように構成されているものの、各側板の上記端部を蓋するような第4側板が設けられているか否かは不明である。
そして、冷却ファンと第2側板との間の送風方向の空間と、ケーシング内の他の空間とを仕切る部材は設けられておらず、冷却ファンと第2側板との間の空間は、ケーシング内の他の空間と全てケーシング内で連通している。
上記のように空間が連通しているため、仮に第4側板が設けられていたとしても、冷却ファンにより生じた風が、拡散されて液送ポンプに吹き付けられたり、冷却ファンと第2側板との間の空間よりも広い空間から冷却ファンに吸い込まれたりする。すなわち、冷却ファンの吹き出し又は吸い込み位置(以下、送風位置という)で流れる風の方向に垂直な風の流路の面積(以下、単に、風の流路の断面積という)よりも、液送ポンプを通過する位置での風の流路の断面積が大きくなる。また、冷却ファンの周囲の空間で、冷却ファンから吹き出された風の一部が、再度、冷却ファンに吸入される風の流路(以下、循環流路という)も形成される。
これらのため、冷却ファンにより生じた風が液送ポンプに当たる際の流速が低下する。また、上記した循環流路を流れる風には、冷却ファンの送風方向に液送ポンプと並べて設けられたラジエータを通過して温度が上昇する風も含まれるため、循環流路を流れる風が冷却ファンを通過する毎に、液送ポンプに当たる風の温度が上昇してしまう。
上記のように、液送ポンプに当たる風の流速が低下したり、液送ポンプに当たる風の温度が上昇したりすると、液送ポンプを十分に冷却できず、液送ポンプの温度が許容温度を越えて上昇して液送ポンプの液送能力が低下するおそれが高まる。
なお、第4側板が設けられていない場合、冷却ファンにより生じた風の液送ポンプに当たる際の流速の低下や、液送ポンプに当たる風の温度上昇が促進されて、液送ポンプの温度が許容温度を越えて上昇して液送ポンプの液送能力が低下するおそれがさらに高まる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、送風手段を備えた液冷方式の冷却装置であって、液送ポンプの許容温度を越えた温度の上昇を抑制できる冷却装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、冷却対象の熱を吸熱する受熱部材、該受熱部材で吸熱した熱を放熱する放熱手段、冷却液を搬送する液送ポンプ、及び前記放熱手段に風を当てて放熱効果を高める送風手段を備えた液冷方式の冷却装置において、前記放熱手段と前記液送ポンプとを収容し、前記送風手段が接続される送風開口部と、該送風開口部を通過する風が通り抜ける通過開口部とを有したダクトが設けられ、前記液送ポンプは、前記送風開口部と前記通過開口部との間を通過する風の流路上に配置されていることを特徴とするものである。
本発明は、送風手段を備えた液冷方式の冷却装置であって、液送ポンプの許容温度を越えた温度の上昇を抑制できる冷却装置を提供することである。
一実施形態に係るプリンタの概略構成図。 実施例1に係る冷却装置の説明図。 図2の冷却装置に有した冷却部材についての説明図。 従来の冷却装置の概要説明図。 実施例1に係る冷却装置の概要説明図。 実施例1に係るプリンタの後側からの斜視説明図。 実施例1に係る冷却装置の放熱部から外部ダクトを取り外した斜視説明図。 図7の冷却装置の放熱部からファンユニットを取り外した斜視説明図。 図8の冷却装置の放熱部からラジエータを取り外した斜視説明図。 実施例1に係る冷却装置の内部ダクト内の空気の流れの説明図。 実施例1に係る冷却装置の放熱部での送風方向を逆にした場合の概要説明図。 実施例2に係る冷却装置の概要説明図。 実施例2に係るプリンタの後側からの斜視説明図。 実施例2に係る冷却装置の放熱部から外部ダクトを取り外した斜視説明図。 図14の冷却装置の放熱部からファンユニットを取り外した斜視説明図。 図15の冷却装置の放熱部から内部ダクトを取り外した機内ダクトの斜視説明図。 実施例2に係る冷却装置の内部ダクト及び機内ダクト内の空気の流れの説明図。 実施例2に係る冷却装置の放熱部での送風方向を逆にした場合の概要説明図。
以下、本発明を画像形成装置に備えた冷却装置に適用した一実施形態について、複数の実施例を挙げ、図を用いて説明する。
まず、各実施例に共通する本実施形態の画像形成装置であるプリンタ300の概略について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタ300の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のプリンタ300は、装置本体200内に、複数のローラ(第1張架ローラ22、第2張架ローラ23、第3張架ローラ24等)によって中間転写体としての中間転写ベルト21を張架している。そして、中間転写ベルト21は、複数のローラのうちの1つが回転駆動することにより図中矢印a方向に回転する構成である。また、プリンタ300は、中間転写ベルト21のまわりに画像形成用のプロセス手段を配置している。ここで、符号の後に付されたY,C,M,Bkという添字は、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラック用の仕様であることを示している。
中間転写ベルト21の回転方向を図中矢印aとするとき、中間転写ベルト21の上方であって第1張架ローラ22と第2張架ローラ23との間には、各色用の画像形成用のプロセス手段として4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)が配置されている。そして、中間転写ベルト21の表面移動方向の上流側から順に、Y用画像ステーション10Y、C用画像ステーション10C、M用画像ステーション10M、及びBk用画像ステーション10Bkが配置されている。
4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)は使用するトナーの色が異なる点以外は、略同一の構成となっている。各画像ステーション10は、ドラム状の感光体1の周囲に帯電装置5、光書き込み装置2、現像装置3、感光体クリーニング装置4が配置されている。さらに、中間転写ベルト21を挟んで感光体1の対向する位置には、中間転写ベルト21へのトナー像の転写手段としての1次転写ローラ11が設けられている。このような、4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)が互いに所定のピッチ間隔となるように中間転写ベルト21の表面移動方向に沿って配置されている。
このプリンタ300では、光書き込み装置2をLEDを光源とする光学系としているが、半導体レーザーを光源とするレーザー光学系で構成することもでき、各感光体1に対して画像情報に応じた露光を行う。
中間転写ベルト21の下方には、シート状の記録媒体である用紙Pの給紙カセット31及び給紙コロ41、レジストローラ対42が配置されている。また、中間転写ベルト21を張架する第3張架ローラ24に対して中間転写ベルト21を介して対向するように、中間転写ベルト21から用紙Pへのトナー像の転写手段としての2次転写ローラ25が配置されている。さらに、中間転写ベルト21の裏面に接するクリーニング対向ローラ26が中間転写ベルト21に接触する位置で中間転写ベルト21のおもて面に接するように、中間転写ベルト21の表側の面をクリーニングするベルトクリーニング装置27が設けられている。
なお、図1図中、レジストローラ対42の右側には、手差し給紙を行う場合の手差し給紙路35、手差し給紙コロ43、及び手差しトレイ34が配置されている。
また、給紙カセット31から排紙トレイ33へ至る用紙搬送路32が延びており、用紙搬送路32における2次転写ローラ25の用紙搬送方向下流側(以下、単に下流側という)には、加熱ローラと加圧ローラとを有した定着装置15が配置されている。この定着装置15の加圧ローラ内には加熱部材であるヒータ(不図示)が設けられており、用紙Pを熱定着するときの熱源として機能する。そして、定着装置15の用紙搬送路32における下流側には、用紙Pを冷却する冷却装置100が配置されている。この冷却装置100のさらに下流側の装置本体200の外部には、加熱定着後の用紙Pの排出部である排紙トレイ33が配置されている。また、両面画像形成時に用紙Pの裏面への画像形成を行う際に、冷却装置100を一度通過した用紙Pの表裏を反転させ、再度、レジストローラ対42へ搬送する両面画像形成用の反転用紙搬送路36も備えている。
プリンタ300の画像の形成プロセスは、1つの画像ステーション10について説明すると、一般の静電記録方式に準じていて、暗中にて帯電装置5により一様に帯電された感光体1上に光書き込み装置2により露光して静電潜像を形成する。そして、この静電潜像を現像装置3によりトナー像として可視像化する。そのトナー像は1次転写ローラ11により感光体1上から中間転写ベルト21に転写される。転写後の感光体1の表面は感光体クリーニング装置4によりクリーニングされる。このような画像形成プロセスが4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)のそれぞれにおいて行われる。
4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)における各現像装置3(Y,C,M,Bk)は、それぞれ異なる4色のトナーによる可視像化機能を有している。このため、各画像ステーション10(Y,C,M,Bk)でイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックを分担すれば、フルカラーのトナー像を形成することができる。また、各画像ステーション10は、中間転写ベルト21を挟むようにして各感光体1とそれぞれ対向して設けられた1次転写ローラ11を備え、この1次転写ローラ11には転写バイアスが印加され、1次転写部を構成する。
上記の構成により、中間転写ベルト21の同一画像形成領域が4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)を順次通過する。この順次通過する間に、1次転写ローラ11に印加された転写バイアスによって、それぞれ1色ずつトナー像を中間転写ベルト21上で重ね合わせるように転写する。これにより、上述した同一画像形成領域が各画像ステーション10(Y,C,M,Bk)の1次転写部を1回通過した時点で、この同一画像領域に、重ね転写によってフルカラーのトナー像を得ることができる。
このようにして中間転写ベルト21上に形成されてフルカラーのトナー像は、給紙カセット31又は手差しトレイ34から搬送された用紙Pに転写され、転写後の中間転写ベルト21はベルトクリーニング装置27によりクリーニングされる。
ここで、中間転写ベルト21から用紙Pへのフルカラーのトナー像の転写は、次のようにして行われる。転写時において2次転写ローラ25に転写バイアスを印加して、中間転写ベルト21を介して2次転写ローラ25と第3張架ローラ24との間に転写電界を形成し、2次転写ローラ25と中間転写ベルト21とのニップ部に用紙Pを通過させることにより行なわれる。なお、給紙カセット31又は手差しトレイ34から搬送された用紙Pは、転写ニップ部の用紙搬送方向上流側に配置されたレジストローラ対42により、転写ニップ部に搬送される中間転写ベルト21上のトナー像のタイミングに合わせ、転写ニップ部に搬送される。
中間転写ベルト21から用紙Pへのフルカラーのトナー像の転写後、用紙P上に担持されたフルカラーのトナー像を定着装置15で加熱及び加圧することで用紙P上に定着(以下、加熱定着という)し、用紙P上にフルカラーの最終画像が形成される。その後、用紙Pは、この用紙Pを挟持搬送するベルト搬送装置と、ベルト搬送装置の搬送ベルトの内周面に設けられた受熱部材である冷却部材141とを有する冷却装置100により冷却され、排紙トレイ33上に積載される。このため、用紙Pが排紙トレイ33上に積載される時点で、用紙P上のトナーを確実に硬化状態とさせることができ、ブロッキング現象を回避することができる。
なお、本実施形態のプリンタ300は、オプションのスキャナーユニット(不図示)やファックスユニット(不図示)を接続することで、コピー機能やファックス機能を備えた複合機としても機能する。また、装置本体200に備えた給紙カセット31に加え、オプションの複数の給紙カセットを有した給紙部である給紙テーブル(不図示)を装置本体200の下方や手差しトレイ34側に接続することができる。
また、本実施形態では、本発明を加熱定着後の用紙Pを温度が高いまま排紙トレイにスタッキングした場合に生じる、重なり合った用紙Pがくっつくブロッキング現象を防止するために、加熱定着後の用紙Pを冷却する冷却装置100に適用した例について説明する。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、現像装置内の攪拌スクリュー等によるトナー等からなる現像剤の摩擦熱による、現像剤の凝集や、攪拌スクリュー等の固着を防止するために、現像装置の発熱部を冷却する冷却装置にも適用可能である。また、上記した現像剤の摩擦熱、各プロセス手段で用いるモータ等の発熱、及び定着装置のヒータ等の発熱により、画像形成装置内の温度が許容温度を超えて上昇するのを防止するために、任意の発熱部を冷却対象とする冷却装置等にも適用可能である。
次に、本発明の特徴である、本実施形態のプリンタ300に備えた冷却装置について、定着装置15で加熱定着後の用紙Pを冷却する冷却装置100に本発明を適用した複数の実施例を挙げて説明する。
ここで、以下の説明では、特に個別の用語を用いて説明する必要がない限り、定着装置15により加熱定着された用紙Pの、トナーが軟化した状態で付着している側を用紙Pの表側と呼称し、その反対側を用紙Pの裏側と呼称して説明する。また、プリンタ300及び冷却装置100に有した各構成部材の相対的な方向を説明する場合には、図1図中、略水平な用紙搬送路32の用紙搬送方向上流側を右側、用紙搬送方向下流側を左側と呼称して説明する。また、図1の紙面、手前側を前側、紙面奥側を後側と呼称して説明する。
また、以下に説明する各実施例の冷却装置100、及び実施例1で説明する従来の冷却装置については、特に区別する必要がない限り、同一の構成部材や同様な機能を有した構成部材については、同一の符号を付して説明する。
(実施例1)
本実施形態の冷却装置100の実施例1について説明する。
まず、本実施例の冷却装置100の概要から図を用いて説明する。
図2は、本実施例に係る冷却装置100の説明図、図3は、図2の冷却装置100に有した冷却部材141についての説明図である。図4は、従来の冷却装置100の概要説明図であり、図4(a)が液送ポンプ182の冷却を行っていない構成の説明図、図4(b)が液送ポンプ182の冷却を行っている構成の説明図である。図5は、本実施例に係る冷却装置100の概要説明図であり、図5(a)が平面説明図、図5(b)側面説明図である。
本実施例の冷却装置100は、図2に示すように定着装置15で加熱定着された後の用紙Pを挟持搬送する挟持部として、トナーが軟化した状態で付着している用紙Pの表側から挟持する表側挟持部160と、裏側から挟持する裏側挟持部170とを備えている。また、表側挟持部160に設けられた受熱部140の金属製(アルミニウム製)の冷却部材141により、表側挟持部160に有した表側従動ローラ162を介して用紙Pから吸熱した熱を大気中に放熱する液冷方式の放熱部180も備えている。
表側挟持部160は、主に、図1に示した用紙搬送路32の上方に台形状に配置された4つの表側従動ローラ162、これらの表側従動ローラ162に架け渡された表側搬送ベルト161、及び冷却部材141等を有している。一方、裏側挟持部170は、主に、用紙搬送路32の下方に台形状に配置された3つの裏側従動ローラ172、駆動ローラ173、これらの裏側従動ローラ172及び駆動ローラ173に架け渡された裏側搬送ベルト171等を有している。なお、駆動ローラ173には、装置本体200の制御部(不図示)に制御されて駆動する搬送駆動部として、専用又は他の駆動系と共用する駆動源としての駆動モータ174(図16参照)が接続されている。
放熱部180は、主に、放熱手段としてのラジエータ181、冷却液を搬送する液送ポンプ182、冷却液を貯留する液溜タンク183、及びゴムチューブ184等を有している。ゴムチューブ184は、冷却液の搬送方向の上流側の構成部材の流出口と、下流側の構成部材の流入口とを繋いで冷却液を流す外部流路として機能し、放熱部180の各構成部材と受熱部140の冷却部材141とを繋いで、冷却液の循環路を構成する管路である。そして、上記した冷却液の循環路内を循環する冷却液が、表側搬送ベルト161を介して冷却部材141の冷却面142から吸熱した用紙Pの熱を、冷却液が流れる内部流路(液冷菅)を有したラジエータ181に伝達する熱伝達手段の役割を果す。ここで、本実施例では冷却液に、不凍液として知られるプロピレングリコール溶液を用いている。
また、本実施例の放熱部180には、ラジエータ181に外気を送風して、ラジエータ181の放熱効果、つまり用紙Pの冷却効果を高める送風手段であるファンユニット185も有している。
ファンユニット185は、8つの送風ファン186とファンダクト194を有しており、各送風ファン186を回転駆動して生じさせた風を、ファンダクト194に形成したファンダクト開口194aに対向して設けるラジエータ181に当てる。このように風を当てることで、ラジエータ181による放熱効果を高め、冷却装置100による冷却効果を高めている。
また、ファンダクト194には、上記したファンダクト開口194aとは別に、送風ファン186を取り付けるファン取付け開口194bを8つ形成している。そして、送風ファン186の風を通す開口とファンダクト開口194aとを除く部分の隙間をできるだけ無くしている。このように隙間を無くすことで、詳しくは後述するラジエータ181、液送ポンプ182等を収容するダクトである内部ダクト191の送風開口部である送風開口部193に接続し、各送風ファン186の内部ダクト191内への送風効果を高めている。
なお、受熱部140に設けた冷却部材141は、図3に示すように表側搬送ベルト161の用紙幅方向を包括するように設けられ、液流路部143の用紙幅方向に略平行な直線部が折り返す折り返し部を図中右側に2箇所、図中左側に1箇所設けている。そして、液流路部143の用紙搬送方向の上流側及び下流側、図中左側端部に液流路部143の流入口と流出口とが形成され、上記した放熱部180からのゴムチューブ184がそれぞれ接続されている。なお、上記した液流路部143の折り返し部は、本実施例のプリンタ300に通紙する最大用紙幅:Wの用紙Pが搬送されても良好な冷却効果を得るために、最大用紙幅:Wの用紙Pが搬送される領域よりも外側に設けられている。特に、流入口と流出口が設けられない図中右側の2つの折り返し部は、表側搬送ベルト161の図中右側端部よりも外側に設けられている。
上記のように構成された冷却装置100では、裏側従動ローラ172を図2図中、反時計回りに回転駆動させることで、裏側搬送ベルト171を反時計回りに無端移動させる。そして、この裏側搬送ベルト171の無端移動により、直接又は用紙Pを介して接触する表側搬送ベルト161を時計回りに無端移動させる。このように無端移動する表側搬送ベルト161及び裏側搬送ベルト171(以下、各搬送ベルトという)で用紙Pを挟持することで、加熱定着後の用紙Pを用紙搬送路32に沿って挟持搬送することができる。
そして、液送ポンプ182を駆動して冷却液を、図3に示す冷却部材141の液流路部143とラジエータ181の間で循環させ、表側搬送ベルト161を介して用紙Pに間接的に接触する冷却部材141の冷却面142で、用紙Pから熱を吸熱して冷却できる。より具体的には、上記のように冷却部材141の内部には冷却液が通過する内部流路である液流路部143が設けられており、冷却部材141の冷却面142に接触する表側搬送ベルト161を介して用紙Pから吸熱した熱(熱量)を冷却液が外部に輸送する。このようにして冷却部材141は低温に保たれる。
ここで、冷却液は、液溜タンク183に貯液されており、液送ポンプ182によって送液された後、冷却液はラジエータ181の内部流路を通過する際に外気への放熱が行われて、その温度が低下する。
上記のようにして低温になった冷却液は冷却部材141の液流路部143を通過する際に、熱伝達によって冷却部材141から熱を吸熱し、高温になった冷却液は液溜タンク183に帰る。そして、冷却液は、液送ポンプ182を駆動している間、冷却部材141の液流路部143とラジエータ181の内部流路との間で循環し、ラジエータ181を通過する際の放熱と、冷却部材141の液流路部143を通過する際の吸熱とを繰り返すことになる。ここで、上記したように本実施例の冷却装置100では、冷却液が循環する経路を、例えば液送ポンプ182を基点とした場合に、上記のように液送ポンプ182、ラジエータ181、冷却部材141、液溜タンク183の順で循環させている。
このように冷却液を循環させることで、ラジエータ181を通過する際に放熱されて低温になった冷却液が、受熱部140の冷却部材141に送液される経路長を短くできる。したがって、ゴムチューブ184表面から熱を受け冷却液が温度上昇することによる、冷却装置100の冷却性能の低下を防ぐことができる。
上記のように用紙Pを冷却することで、定着装置15で加熱定着されて軟化したトナーの温度を低下させ、用紙P上のトナーを確実に硬化状態とでき、図1に示した排紙トレイ33上に排出・積載されても、所謂、ブロッキング現象の発生を抑制することができる。
次に、本実施例の冷却装置100に備えた放熱部180の特徴的な構成について詳しく説明する前に、従来の液冷方式の冷却装置に備えた放熱部の一般的な構成の例について説明する。
図4(a)に示すように、従来の冷却装置100では冷却部材141を有した受熱部140と、ラジエータ181、液送ポンプ182、液溜タンク183、送風ファン186、及びこれらを収容した放熱部ケーシング190を有した放熱部180とを分けている。そして、受熱部140の冷却部材141と、放熱部180のラジエータ181及び液溜タンク183とをゴムチューブ184で接続するとともに、放熱部180内でも、ラジエータ181と液送ポンプ182、液送ポンプ182と液溜タンク183とを接続している。上記したように各構成部材を接続することで冷却液の循環路を構成するとともに、放熱部180から離れた位置に配置された冷却対象に受熱部140の冷却部材141を接触させて、冷却対象の熱を放熱部180のラジエータ181に伝達している。
そして、放熱部ケーシング190には、送風ファン186とラジエータ181とを収容し、図中矢印で示すように送風ファン186により生じさせた風をラジエータ181に効率良く吹き付ける流路を形成する内部ダクト191を設けている。また、上記のように内部ダクト191を設けることで、液送ポンプ182と液溜タンク183とを収容する放熱部ケーシング190の部分と、送風ファン186とラジエータ181を収容する部分とを仕切っている。
しかし、上記のような構成では、画像形成装置を高速化した場合、冷却液を循環させる遠心ポンプ等の液送ポンプ182が高速駆動(回転)されて、許容温度を超えて発熱する場合があった。このように許容温度を超えて発熱する状態が長期間繰り返されると、遠心ポンプの羽根車の回転軸と回転軸の規制部材(軸受け)との接触部の磨耗が促進されて液送ポンプ182の液送能力が低下してしまう場合があった。そして、液送ポンプ182の液送能力が低下したまま使用を継続すると、液送ポンプ182が壊れたり、液送ポンプ182の寿命が短くなったりしていた。
また、これらを防止するために、一般的には、図4(b)に示すように液送ポンプ182と液溜タンク183とを収容する放熱部ケーシング190の部分に、ポンプ冷却ファン187と開口部を追加して液送ポンプ182に風を当てて冷却していた。例えば、上記放熱部ケーシング190の部分に、ポンプ冷却吸気開口188aとポンプ冷却排気開口188bとを設け、ポンプ冷却吸気開口188aにポンプ冷却ファン187を取り付けて、液送ポンプ182に吹き付ける風をポンプ冷却ファン187で生じさせる。このようにポンプ冷却ファン187等を追加すると、図4(a)と図4(b)とを比較して分かるように、放熱部ケーシング190の大きさが大きくなったり、コストが上昇したり、消費電力が増加したりするという問題があった。なお、放熱部ケーシング190の大きさが大きくなると、冷却装置100の大きさが大きくなるだけではなく、この冷却装置100を備える画像形成装置のサイズも大きくなるおそれがあった。
また、特許文献1に記載の冷却装置の構成でも、送風ファン(冷却ファン)により生じさせた風の一部を液送ポンプに当てて、液送ポンプの温度上昇をあるていど抑制できるものの、上記したように液送ポンプを十分に冷却できないおそれがあった。そして、液送ポンプの温度が許容温度を越えて上昇して液送ポンプの液送能力が低下するおそれがあった。
そこで、本実施例の冷却装置100では、放熱部180を以下のように構成することとした。
図5(a)、(b)に示すように、図4(a)、(b)を用いて説明した従来の冷却装置と同様に、冷却装置100の受熱部140と放熱部180とを分けている。
しかし、以下の構成が図4(a)、(b)を用いて説明した従来の冷却装置と異なる。
放熱部ケーシング190を、送風手段であるファンユニット185に有したファンダクト194と、このファンダクト194のファンダクト開口194aと接続される送風開口部である送風開口部193を有したダクトである内部ダクト191とで構成している。
ファンダクト194は、ファンダクト開口194aの他に複数の送風ファン186をそれぞれ接続したファン取付け開口194bを有し、複数の送風ファン186で生じさせた風が、ファンダクト開口194aを通過することになる。
内部ダクト191には、ファンダクト開口194aが接続された送風開口部193を通過する風が、通り抜ける通過開口部である通過開口部192が設けられており、ラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183を収容している。
そして、本実施例の放熱部180では、内部ダクト191の通過開口部192から吸気を行い、ファンダクト194のファン取付け開口194bから排気を行うように各送風ファン186を取付け、図5(a)、(b)に示すような風の流路を形成した。すなわち、複数の送風ファン186で生じさせた風を、内部ダクト191の通過開口部192から送風開口部193に通過させる流路を形成した。
また、内部ダクト191の送風開口部193にラジエータ181を通過開口部192側から取り付け、送風開口部193と通過開口部192の間に形成される風の流路上にラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183を配置した。すなわち、内部ダクト191の送風開口部193と通過開口部192との間の風の流路の上に、ラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183を配置した。
このように、本実施例の放熱部180では、ラジエータ181と液送ポンプ182とを収容し、ファンユニット185が接続される送風開口部193と、送風開口部193を通過する風が通り抜ける通過開口部192とを有した内部ダクト191を設けた。そして、液送ポンプ182を、送風開口部193と通過開口部192との間を通過する風の流路上に配置した。
このように、放熱部180を構成することで、送風開口部193と通過開口部192を除く部分は内部ダクト191の空間と、内部ダクト191外の空間とを内部ダクト191の壁で仕切ることができる。こように仕切ることで、ファンユニット185により内部ダクト191内で生じる風の流れを規制することができる。
そして、上記のように規制することで、特許文献1に記載の冷却装置に比べて、送風手段であるファンユニット185の送風位置(送風手段の吹き出し位置)よりも、液送ポンプ182を通過する位置での風の流路の断面積が大きくなることを抑制できる。また、ファンユニット185の周囲の空間で、ファンユニット185から吹き出された風の一部が、再度、ファンユニット185に吸入される循環流路(風の流路)が形成されることを抑制できる。
したがって、液送ポンプ182に当たる風の流速が低下したり、液送ポンプ182に当たる風の温度が上昇したりすることを抑制して、特許文献1に記載の冷却装置とは異なり、液送ポンプ182を十分に冷却することが可能となる。
よって、ファンユニット185などの送風手段を備えた液冷方式の冷却装置であって、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇を抑制できる冷却装置100を提供することができる。
また、上記のように液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇を抑制でき、液送ポンプ182の冷却のために新たな冷却手段を設ける必要がなく、冷却装置の小型化が図れたり、製作コストを低減したり、消費電力を削減できたりすることが可能となる。
また、本実施例のラジエータ181は、周知のラジエータと同様に、風が通り抜ける冷却液が通過する複数の液冷菅と冷却フィン(不図示)により仕切られた複数の通風部(不図示)を有している。そして、上記のように送風開口部193に取り付けられることで、送風開口部193と通過開口部192との間を通過する風のほぼ全てが複数の通風部を通り抜ける。
このようにラジエータ181を内部ダクト191内に設けることで、ラジエータ181による放熱効果を向上させて冷却装置100の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置100の冷却効果を高め、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、液送ポンプ182とラジエータ181とを接続するゴムチューブ184を短くでき、冷却装置100のコストを低減できる。
また、液溜タンク183を有し、内部ダクト191に液溜タンク183を収容するとともに、液溜タンク183を送風開口部193と通過開口部192との間を通過する風の流路上に配置した。
このように液溜タンク183を配置することで、液溜タンク183に貯留する冷却液を冷却して冷却装置100の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置100の冷却効果を高め、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、内部ダクト191は、放熱部180の放熱部ケーシング190の少なくとも一部を兼ねている。このように内部ダクト191で放熱部ケーシング190の少なくとも一部を兼ねることで、冷却装置100の部品点数を削減することができ、この冷却装置100、及びこの冷却装置100を備えたプリンタ300の小型化と、低コスト化とが可能となる。したがって、この冷却装置100、及びこの冷却装置100を備えたプリンタ300の小型化と、低コスト化とが可能となる。
次に、本実施例の冷却装置100に備えた放熱部180の構成を、図を用いてより詳細に説明する。
図6は、本実施例に係るプリンタ300の後側からの斜視説明図である。図7は、本実施例に係る冷却装置100の放熱部180から外部ダクト195を取り外した斜視説明図、図8は、図7の冷却装置100の放熱部180からファンユニット185を取り外した斜視説明図である。図9は、図8の冷却装置100の放熱部180からラジエータ181を取り外した斜視説明図である。
図10は、本実施例に係る冷却装置100の内部ダクト191内の空気の流れの説明図であり、図10(a)が液送ポンプ182を左側から見た断面説明図である。そして、図10(b)が液溜タンク183を左側から見た断面説明図、図10(c)が液送ポンプ182及び液溜タンク183を前側から見た断面説明図である。図11は、本実施例1に係る冷却装置100の放熱部180での送風方向を逆にした場合の概要説明図である。
図2に示したように、本実施例の送風手段であるファンユニット185には、送風ファン186を8つ有している。これは、本実施例の冷却装置100の冷却対象が加熱定着後の用紙Pであるとともに、プリンタ300に用いる用紙Pの紙厚が薄紙から厚紙まで幅広い紙種に対応し、放熱部180で放熱する最大熱量が、現像装置3等を冷却する場合に比べて大きいためである。そして、上記したようにファンユニット185に有した8つの送風ファン186による排気量に見合った吸気量を確保するため、内部ダクト191に、第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bの2つの通過開口部を設けている。
まず、図6を用いて、放熱部180の配置、及び放熱部180と放熱部180に設ける外部ダクト195や、装置本体200に設ける外装パネル等との関係について説明する。
図6に示すように、プリンタ300の装置本体200に設ける外装パネルの、後側及び左側の側面が接する部分の近傍の内部に放熱部180を設けている。このように放熱部180を設けることで、2つの通過開口部である第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bから装置本体200外の外気を吸気し、ファンユニット185のファン取付け開口194bから装置本体200外へ排気させることが容易になる。
具体的には、装置本体200の後方からファンユニット185の部分を突出させ、ファンユニット185の上方に内部ダクト191の第1通過開口部192aを配置し、装置本体200の後方左側に内部ダクト191の第2通過開口部192bを配置している。そして、第1通過開口部192aとファンユニット185の後方には外部ダクト195が接続され、第1通過開口部192aに装置本体200の後方から外気を導き、ファンユニット185から吹き出す風を装置本体200の後方下方へ導く。また、第2通過開口部192bに対向する装置本体200の後方左側の外装パネルには開口が設けられ、第2通過開口部192bに装置本体200の左側から外気を導く。
外部ダクト195は、略直方体の外形をしており、上部及び左右の側壁は風が通過する開口は設けられておらず、後方の側壁には上部に第1外部開口部196aが設けられ、下部には第2外部開口部197aが形成される。そして、外部ダクト仕切り部材195aにより、第1通過開口部192aから吸気する風を通過させる第1外部ダクト部196と、送風手段であるファンユニット185から吹き出す風を通過させる外部ダクトである第2外部ダクト部197とに仕切られている。
第1外部ダクト部196の内部ダクト191側には、外部ダクト195の3つの側壁と外部ダクト仕切り部材195aとで、第1通過開口部192aの周囲の内部ダクト191の側壁に4つの壁で接続する第1外部連通開口部196bが形成されている。一方、第1外部開口部196aには、風を通すとともに、異物等の侵入を抑制するための複数の長孔が形成されている。このように第1外部ダクト部196を構成することで、装置本体200の後方に突出させた外部ダクト195の後方の空間から、第1通過開口部192aを介して内部ダクト191内に吸気する風(外気)の流路を形成することができる。
第2外部ダクト部197の内部ダクト191側には、外部ダクト195の2つの側壁と外部ダクト仕切り部材195aとで、ファンユニット185の周囲の内部ダクト191の側壁に3つの壁で接続する第2外部連通開口部197bが形成されている。また、この第2外部連通開口部197bは、第2外部ダクト部197の下部の開口である第2外部開口部197aと連通している。なお、本実施例の第2外部開口部197aには、風を通すとともに、異物等の侵入を抑制するための金網が取り付けられている。このように第2外部ダクト部197を構成することで、装置本体200の後方に突出させた外部ダクト195の下方の空間へ、ファンユニット185により内部ダクト191内から排気する風(外気)の流路を形成することができる。
また、内部ダクト191の第2通過開口部192bに対向して装置本体200の左側の外装パネルに設けられた開口には、風を通すとともに、異物等の侵入を抑制するための複数のスリット(不図示)が設けられたスリットパネル199が取り付けられている。このように内部ダクト191の第2通過開口部192bの周辺を構成することで、装置本体200の左側の空間から、第2通過開口部192bを介して内部ダクト191内に吸気する風(外気)の流路を形成することができる。なお、この第2通過開口部192bに対向して設けるスリットパネル199には、第2通過開口部192bを設けた内部ダクト191の側壁に接続し、他の装置本体200内の空間から風が流入しないような仕切り部材を設けることが望ましい。
次に、図7乃至9を用いて、放熱部180のファンダクト194、及び内部ダクト191の構成について、さらに詳細に説明する。
プリンタ300内に備えた冷却装置100に係る主な各構成部材のみ示すと図7に示すようになる。すなわち、冷却装置100で冷却する冷却対象である用紙Pを加熱する定着装置15、加熱された用紙Pから熱を吸熱する受熱部140が配置された表側挟持部160、この表側挟持部160に対向配置された裏側挟持部170、及び放熱部180である。
また、放熱部180には、ファンダクト194とで放熱部ケーシング190を形成するとともに、ファンダクト194と8つの送風ファン186により構成されるファンユニット185とで放熱部180を構成する内部ダクト191が設けられている。
内部ダクト191は、略直方体の形状をしており、後側の側壁には、ファンユニット185が接続されるとともに、その上方に第1通過開口部192aが形成され、左側の側壁には、第2通過開口部192bが形成されている。また、第1通過開口部192aは、補強用の4つの部材で分けられた5つの開口からなり、第2通過開口部192bは、補強用の3つの部材で分けられた4つの開口からなる。
そして、ファンユニット185は、ファンダクト194の後側の側壁に8つのファン取付け開口194bにそれぞれ送風ファン186が取付けられている。また、ファン取付け開口194bに対向する側には、ファンダクト開口194a(図5等参照)が設けられ内部ダクト191の送風開口部193に接続される。
このファンダクト開口194aが接続される送風開口部193には、図8に示すように内部ダクト191の内側から、ラジエータ181が取付けられている。このラジエータ181には、上記したように複数の通風部(不図示)が形成されており、内部ダクト191の内側から、送風開口部193にラジエータ181を取り付けることで、送風開口部193を通過する風のほぼ全てが複数の通風部を通り抜けることになる。
そして、内部ダクト191のラジエータ181のさらに前側(内側)には、図9に示すように、液送ポンプ182と液溜タンク183とを配置している。また、液送ポンプ182を第2通過開口部192bから離れた側壁の近傍に配置している。
ここで、図9に示すように、内部ダクト191は、送風開口部193と第1通過開口部192aが形成された側壁と、第2通過開口部192bが形成された側壁とが互いに垂直に設けられている。また、これらの側壁を除く4つの側壁は、ファンユニット185により生じた風が通過する開口が形成されていない。すなわち、内部ダクト191は、送風開口部193と第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bの少なくともいずれかが形成された互いに垂直な2つの側壁を有し、他に有する側壁をファンユニット185により生じた風が通過することはない。
したがって、ファンユニット185の周囲の空間で、循環流路が形成されることを抑制しつつ、第1通過開口部192aと第2通過開口部192bとを設けて内部ダクト191内を通過する風の抵抗を低減し、ラジエータ181による放熱効果を高めることができる。そして、冷却装置100の冷却効果を高め、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、内部ダクト191は、送風開口部193、第1通過開口部192a、及び第2通過開口部192bの、図9図中、2点鎖線で示す開口下辺位置よりも下方に延出された部分を有している。そして、この延出された部分で、内部ダクト191に収容したラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183等の構成部材から漏れた冷却液を受ける受け皿部189を形成している。
このように受け皿部189を形成することで、内部ダクト191に収容した構成部材から冷却液が漏れても、漏れた冷却液を受け皿部189で受けることができる。したがって、冷却装置100を備えたプリンタ300の反転用紙搬送路36等の他の構成部材や用紙Pを濡らしてしまうことに起因した不具合の発生を抑制できる。
なお、受け皿部189の容量としては、内部ダクト191内に漏れ得る冷却液の最大量とすることが望ましい。
そして、図7乃至9を用いて説明したように、内部ダクト191及び内部ダクト191内に収容する各構成部材の配置等を構成することで、内部ダクト191の内部に次のような、ファンユニット185により生じた風の流路を形成することができる。
液送ポンプ182の周辺を左側から見た断面では、図10(a)、(c)に示すように、第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bから吸気された風の流路が、ラジエータ181の通風部の下限よりも下方にまで形成される。そして、この流路上に配置された液送ポンプ182に風が当り液送ポンプ182を冷却する。
また、液溜タンク183の周辺を左側から見た断面では、図10(b)、(c)に示すように、第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bから吸気された風の流路が、ラジエータ181の通風部の下限よりも下方にまで形成される。そして、液送ポンプ182に当り液送ポンプ182を冷却できる。
ここで、液送ポンプ182及び液溜タンク183は受け皿部189に配置され、特に液送ポンプ182は、ほぼその全体が受け皿部189に収まるように配置されている。しかし、送風開口部193と第1通過開口部192a、及び第2通過開口部192bが形成された互いに垂直な2つの側壁を除く、他の側壁をファンユニット185により生じた風が通過することはない。そして、液送ポンプ182を、第2通過開口部192bから離れた側壁の近傍に配置している。これらのため、特に、液送ポンプ182では、内部ダクト191の各側壁により、その流れ方向が規制されたファンユニット185で生じた風が、その風速を落とすことなく回り込んで当たる(吹き付ける)風の流路が形成される。
したがって、液送ポンプ182に当たる風の流速が低下したり、液送ポンプ182に当たる風の温度が上昇したりすることを抑制して、特許文献1に記載の冷却装置とは異なり、液送ポンプ182を十分に冷却することが可能となる。
また、上記したように、ラジエータ181は、送風開口部193に内部ダクト191の内側から接続されている。このため、送風開口部193と第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bとの間を通過する風のほぼ全てが、ラジエータ181に有した複数の通風部を通り抜ける。したがって、ラジエータ181による放熱効果を向上させて冷却装置100の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置100の冷却効果を高め、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、液溜タンク183は、その一部しか受け皿部189から上方に出ていない。しかし、送風開口部193と第1通過開口部192a、及び第2通過開口部192bが形成された互いに垂直な2つの側壁を除く、他の側壁をファンユニット185により生じた風が通過することはない。そして、液溜タンク183は、第2通過開口部192bが設けられた側壁の近傍に配置されている。これらのため、図10(b)、(c)に示すように、液溜タンク183では、内部ダクト191の各側壁により、その流れ方向が規制されたファンユニット185で生じた風が、その風速を落とすことなく回り込んで当たる(吹き付ける)風の流路が形成される。
したがって、液溜タンク183に貯留する冷却液を冷却して冷却装置100の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置100の冷却効果を高め、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、図6を用いて説明したように、ファンユニット185には、第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bを通り抜ける風の方向と、異なる方向に、風を導く外部ダクト195の第1外部ダクト部196が内部ダクト191を介して接続されている。
このように第1外部ダクト部196を接続することで、次のような効果を奏することができる。ラジエータ181を通過して高温となった風の一部が、外気と混ざり合うことなく、内部ダクト191外で循環してしまうのを低減でき、冷却装置100の冷却効果が低下することを抑制できる。そして、冷却装置100の冷却効果が低下することを抑制し、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、図6を用いて説明したように、本実施例の第1外部ダクト部196からは、略鉛直下方に風が吹き出すように構成されている。
このように構成することで、冷却装置100から吹き出す風が当たって、この冷却装置100を備えたプリンタ300の近くで事務作業等を行っているユーザに、不快感を与えてしまうことを抑制できる。また、ファンユニット185の駆動音が大きく聞こえて、前記ユーザに不快感を与えてしまうことも抑制できる。
また、本実施例では、図5等を用いて説明したように、内部ダクト191内を流れる風の流路が、液送ポンプ182からラジエータ181へ通過するようにファンユニット185で送風開口部193から風を引き込む構成について説明した。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。図11に示すように、内部ダクト191内を流れる風の流路が、ラジエータ181から液送ポンプ182へ通過するようにファンユニット185で送風開口部193に風を吹きつける構成としても良い。
ここで、上記した本実施例のように、内部ダクト191内を流れる風の流路が、液送ポンプ182からラジエータ181へ通過するように構成することで、液送ポンプ182を優先して冷やすことが可能となる。一方、図11に示すように、内部ダクト191内を流れる風の流路が、ラジエータ181から液送ポンプ182へ通過するように構成することで、ラジエータ181を優先して冷やすことができる。
(実施例2)
次に、本実施形態の冷却装置100の実施例2について、図を用いて説明する。
まず、本実施例の冷却装置100の概要から図を用いて説明する。
図12は、本実施例に係る冷却装置100の概要説明図であり、図12(a)が平面説明図、図12(b)側面説明図である。
なお、本実施例と上記した実施例1とでは、放熱部180の内部ダクト191内に収容した各構成部材の配置、及びファンユニット185で生じさせた風を利用して他の冷却対象を冷却することに係る点のみ異なる。そこで、以下の説明では、実施例1と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。
本実施例の冷却装置100では、放熱部180を以下のように構成することとした。
実施例1と同様、図12(a)、(b)に示すように、放熱部ケーシング190を、ファンユニット185に有したファンダクト194と、内部ダクト191とで構成している。
ファンダクト194は、ファンダクト開口194aの他に複数の送風ファン186をそれぞれ接続したファン取付け開口194bを有し、複数の送風ファン186で生じさせた風が、ファンダクト開口194aを通過することになる。
内部ダクト191には、ファンダクト開口194aが接続された送風開口部193を通過する風が、通り抜ける通過開口部である通過開口部192が設けられており、ラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183を収容している。
そして、本実施例の放熱部180では、内部ダクト191の通過開口部192から吸気を行い、ファンダクト194のファン取付け開口194bから排気を行うように各送風ファン186を取付け、図12(a)、(b)に示すような風の流路を形成した。すなわち、複数の送風ファン186で生じさせた風を、内部ダクト191の通過開口部192から送風開口部193に通過させる流路を形成した。
また、内部ダクト191の通過開口部192にラジエータ181を送風開口部193側から取り付け、送風開口部193と通過開口部192の間に形成される風の流路上にラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183を配置した。すなわち、内部ダクト191の送風開口部193と通過開口部192との間の風の流路の上に、ラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183を配置した。
このように、本実施例の放熱部180では、ラジエータ181と液送ポンプ182とを収容し、ファンユニット185が接続される送風開口部193と、送風開口部193を通過する風が通り抜ける通過開口部192とを有した内部ダクト191を設けた。そして、液送ポンプ182を、送風開口部193と通過開口部192との間を通過する風の流路上に配置した。
このように、放熱部180を構成することで、送風開口部193と通過開口部192を除く部分は内部ダクト191の空間と、内部ダクト191外の空間とを内部ダクト191の壁で仕切ることができる。こように仕切ることで、ファンユニット185により内部ダクト191内で生じる風の流れを規制することができる。
そして、上記のように規制することで、特許文献1に記載の冷却装置に比べて、送風手段であるファンユニット185の送風位置(送風手段の吹き出し位置)よりも、液送ポンプ182を通過する位置での風の流路の断面積が大きくなることを抑制できる。また、ファンユニット185の周囲の空間で、ファンユニット185から吹き出された風の一部が、再度、ファンユニット185に吸入される循環流路(風の流路)が形成されることを抑制できる。
したがって、液送ポンプ182に当たる風の流速が低下したり、液送ポンプ182に当たる風の温度が上昇したりすることを抑制して、特許文献1に記載の冷却装置とは異なり、液送ポンプ182を十分に冷却することが可能となる。
よって、ファンユニット185などの送風手段を備えた液冷方式の冷却装置であって、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇を抑制できる冷却装置100を提供することができる。
また、上記のように液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇を抑制でき、液送ポンプ182の冷却のために新たな冷却手段を設ける必要がなく、冷却装置の小型化が図れたり、製作コストを低減したり、消費電力を削減できたりすることが可能となる。
また、本実施例のラジエータ181は、周知のラジエータと同様に、風が通り抜ける冷却液が通過する複数の液冷菅と冷却フィン(不図示)により仕切られた複数の通風部(不図示)を有している。そして、上記のように通過開口部192に取り付けられることで、送風開口部193と通過開口部192との間を通過する風のほぼ全てが複数の通風部を通り抜ける。
このようにラジエータ181を内部ダクト191内に設けることで、ラジエータ181による放熱効果を向上させて冷却装置100の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置100の冷却効果を高め、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、液送ポンプ182とラジエータ181とを接続するゴムチューブ184を短くでき、冷却装置100のコストを低減できる。
また、液溜タンク183を有し、内部ダクト191に液溜タンク183を収容するとともに、液溜タンク183を送風開口部193と通過開口部192との間を通過する風の流路上に配置した。
このように液溜タンク183を配置することで、液溜タンク183に貯留する冷却液を冷却して冷却装置100の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置100の冷却効果を高め、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、内部ダクト191は、放熱部180の放熱部ケーシング190の少なくとも一部を兼ねている。このように内部ダクト191で放熱部ケーシング190の少なくとも一部を兼ねることで、冷却装置100の部品点数を削減することができ、この冷却装置100、及びこの冷却装置100を備えたプリンタ300の小型化と、低コスト化とが可能となる。したがって、この冷却装置100、及びこの冷却装置100を備えたプリンタ300の小型化と、低コスト化とが可能となる。
そして、図12(a)、(b)に示すように、ラジエータ181を設けた通過開口部192を通過する風の流路上に、駆動モータ174やモータ駆動基板175等を設けた。
このように発熱する他の冷却対象である駆動モータ174やモータ駆動基板175等を設けることで、同一の冷却装置100のファンユニット185で生じさせた風で冷却することができる。したがって、異なる冷却対象を冷却する送風手段を別に設ける必要がなくなる。
よって、この冷却装置を備えたプリンタ300の小型化、低コスト化、及び省エネルギー化が可能となる。
次に、本実施例の冷却装置100に備えた放熱部180の構成を、図を用いてより詳細に説明する。
図13は、本実施例に係るプリンタ300の後側からの斜視説明図である。図14は、本実施例に係る冷却装置100の放熱部180から外部ダクト195を取り外した斜視説明図、図15は、図14の冷却装置100の放熱部180からファンユニット185を取り外した斜視説明図である。図16は、図15の冷却装置100の放熱部180から内部ダクト191を取り外した機内ダクト198の斜視説明図である。
図17は、本実施例に係る冷却装置100の内部ダクト191及び機内ダクト198内の空気の流れの説明図であり、図17(a)が液送ポンプ182を左側から見た断面説明図である。そして、図17(b)が液溜タンク183を左側から見た断面説明図、図17(c)が機内ダクト198内からラジエータ181を前側から見た断面説明図である。図18は、本実施例に係る冷却装置100の放熱部180での送風方向を逆にした場合の概要説明図である。
本実施例のファンユニット185にも、実施例1と同様に、送風ファン186を8つ有している。
しかし、2つの通過開口部を設けた実施例1の内部ダクトと異なるり、本実施例の内部ダクト191には、送風開口部193に対向する位置に、ラジエータ181を取り付ける開口面積が広い第3通過開口部192cを設けている(図17参照)。
そして、この第3通過開口部192cに接続する機内連通開口部198cと、装置本体200外の外気を吸気する第1機内開口部198a及び第2機内開口部198bの2つの機内開口部とを有する機内ダクト198を、内部ダクト191の前側に設けている。
まず、図13を用いて、放熱部180の配置、及び放熱部180と放熱部180に設ける外部ダクト195、内部ダクト191、装置本体200に設ける機内ダクト198、及び外装パネル等との関係について説明する。
図13に示すように、プリンタ300の装置本体200に設ける外装パネルの、後側及び左側の側面が接する部分の近傍の内部に放熱部180を設けている。このように放熱部180を設けることで、2つの機内開口部である第1機内開口部198aと第2機内開口部198bから装置本体200外の外気を吸気し、ファンユニット185のファン取付け開口194bから装置本体200外へ排気させることが容易になる。
具体的には、装置本体200の後方からファンユニット185の部分を突出させ、ファンユニット185の上方に機内ダクト198の第1機内開口部198aを配置している。また、内部ダクト191の前側に設けた機内ダクト198の第2機内開口部198bを装置本体200の左側の側面に対向して配置している。そして、第1機内開口部198aとファンユニット185の後方には外部ダクト195が接続され、第1機内開口部198aに装置本体200の後方から外気を導き、ファンユニット185から吹き出す風を装置本体200の後方下方へ導く。また、第2機内開口部198bに対向する装置本体200の左側の外装パネルには開口が設けられ、第2機内開口部198bに装置本体200の左側から外気を導く。
外部ダクト195は、実施例1と同様に構成されており、上部及び左右の側壁は風が通過する開口は設けられておらず、後方の側壁には上部に第1外部開口部196aが設けられ、下部には第2外部開口部197aが形成されている。そして、外部ダクト仕切り部材195aにより、第1機内開口部198aから吸気する風を通過させる第1外部ダクト部196と、送風手段であるファンユニット185から吹き出す風を通過させる外部ダクトである第2外部ダクト部197とに仕切られている。
第1外部ダクト部196の内部ダクト191側には、外部ダクト195の3つの側壁と外部ダクト仕切り部材195aとで、第1機内開口部198aの周囲の機内ダクト198及び内部ダクト191の側壁に接続する第1外部連通開口部196bが形成されている。一方、第1外部開口部196aには、風を通すとともに、異物等の侵入を抑制するための複数の長孔が形成されている。このように第1外部ダクト部196を構成することで、装置本体200の後方に突出させた外部ダクト195の後方の空間から、機内ダクト198の第1機内開口部198aを介して内部ダクト191内に吸気する風(外気)の流路を形成することができる。
第2外部ダクト部197の内部ダクト191側には、外部ダクト195の2つの側壁と外部ダクト仕切り部材195aとで、ファンユニット185の周囲の内部ダクト191の側壁に3つの壁で接続する第2外部連通開口部197bが形成されている。また、この第2外部連通開口部197bは、第2外部ダクト部197の下部の開口である第2外部開口部197aと連通している。なお、本実施例の第2外部開口部197aには、風を通すとともに、異物等の侵入を抑制するための金網が取り付けられている。このように第2外部ダクト部197を構成することで、装置本体200の後方に突出させた外部ダクト195の下方の空間へ、ファンユニット185により内部ダクト191内から排気する風(外気)の流路を形成することができる。
また、機内ダクト198の第2機内開口部198bに対向して装置本体200の左側の外装パネルに設けられた開口には、風を通すとともに、異物等の侵入を抑制するための複数のスリット(不図示)が設けられたスリットパネル199が取り付けられている。このように機内ダクト198の第2機内開口部198bの周辺を構成することで、装置本体200の左側の空間から、機内ダクト198の第2機内開口部198bを介して内部ダクト191内に吸気する風(外気)の流路を形成することができる。なお、この第2機内開口部198bに対向して設けるスリットパネル199には、第2機内開口部198bを設けた機内ダクト198の側壁に接続し、他の装置本体200内の空間から風が流入しないような仕切り部材を設けることが望ましい。
次に、図14乃至16を用いて、放熱部180のファンダクト194、内部ダクト191、及び機内ダクト198の構成について、さらに詳細に説明する。
プリンタ300内に備えた冷却装置100に係る主な各構成部材のみ示すと図14に示すようになる。すなわち、冷却装置100で冷却する冷却対象である用紙Pを加熱する定着装置15、用紙Pから熱を吸熱する受熱部140が配置された表側挟持部160、この表側挟持部160に対向配置された裏側挟持部170、放熱部180、及び機内ダクト198である。
また、放熱部180には、ファンダクト194とで放熱部ケーシング190を形成するとともに、ファンダクト194と8つの送風ファン186により構成されるファンユニット185とで放熱部180を構成する内部ダクト191が設けられている。
そして、内部ダクト191の前側には、内部ダクト191に吸気する風を通過させる機内ダクト198が設けられている。
内部ダクト191は、略直方体の形状をしており、後側の側壁には、ファンユニット185が接続ている。
そして、ファンユニット185は、ファンダクト194の後側の側壁に8つのファン取付け開口194bにそれぞれ送風ファン186が取付けられている。また、ファン取付け開口194bに対向する側には、ファンダクト開口194a(図12等参照)が設けられ内部ダクト191の送風開口部193に接続される。
内部ダクト191は、ファンダクト開口194aが接続される送風開口部193と、この送風開口部193対向して設けられ、送風開口部193を通過する風が通り抜ける第3通過開口部192cとを有している。また、送風開口部193を設けた側壁と、通過開口部192cを設ける側壁との間には、図15に示すように、ラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183が収容されている。そして、ラジエータ181には、上記したように複数の通風部が形成されており、内部ダクト191の内側から、通過開口部192cにラジエータ181を取り付けることで、送風開口部193を通過する風のほぼ全てが複数の通風部を通り抜けることになる。また、液送ポンプ182は、機内ダクト198の第2機内開口部198bを設けた側壁から離れた側の内部ダクト191の側壁の近傍に配置している。
ここで、図15に示すように、内部ダクト191は、送風開口部193が形成された側壁と、第3通過開口部192cが形成された側壁とを除く4つの側壁は、ファンユニット185により生じた風が通過する開口が形成されていない。
また、内部ダクト191は、実施例1と同様に、送風開口部193、及び第3通過開口部192cの開口下辺位置よりも下方に延出された部分を有している。そして、この延出された部分で、内部ダクト191に収容したラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183等の構成部材から漏れた冷却液を受ける受け皿部189を形成している。
このように受け皿部189を形成することで、内部ダクト191に収容した構成部材から冷却液が漏れても、漏れた冷却液を受け皿部189で受けることができる。したがって、実施例1と同様に、冷却装置100を備えたプリンタ300の反転用紙搬送路36等の他の構成部材や用紙Pを濡らしてしまうことに起因した不具合の発生を抑制できる。
また、内部ダクト191の前側には機内ダクト198が設けられ、機内ダクト198の内部ダクト191側に形成された機内連通開口部198cが、内部ダクト191の通過開口部192cに接続される。
この機内ダクト198には、図16に示すように、機内連通開口部198cを介して内部ダクト191の通過開口部192cを通過させる風を装置本体200外から吸気する第1機内開口部198aと第2機内開口部198bとが設けられている。機内ダクト198は、前後方向に切った場合の内部空間の断面が、L字を逆さまにしたような形状をしており、略直方体の部分と、内部ダクト191の上部とに載りかかるように後側に突出されて設けられた部分とを有している。
内部ダクト191の上部に載りかかるように設けられた部分の後側の側壁は、内部ダクト191の送風開口部193を設けた側壁と略同一な面となるように設けられるとともに、機内ダクト198の第1機内開口部198aが形成されている。
また、装置本体200の左側側面に対向する側壁には、第2機内開口部198bが形成されている。
そして、第1機内開口部198aは、補強用の4つの部材で分けられた5つの開口からなり、第2機内開口部198bは、補強用の3つの部材で分けられた4つの開口からなる。
機内ダクト198の前側の側壁、つまり、機内連通開口部198cに対向する機内ダクト198の側壁には、装置本体200に設けられた、発熱する他の冷却対象が取付けられている。具体的には、裏側挟持部170の駆動ローラ173を回転駆動する駆動モータ174、反転用紙搬送路36の各搬送ローラを駆動する複数の搬送路駆動モータ176、及びこれらのモータを制御するモータ駆動基板175が設けられている。
そして、図14乃至16を用いて説明したように、内部ダクト191、機内ダクト198、及び各ダクト内に収容する各構成部材の配置等を構成することで、各ダクトの内部に次のようなファンユニット185により生じた風の流路を形成することができる。
液送ポンプ182、及び駆動モータ174の周辺を後側から見た機内ダクト198の断面では、図17(a)、(c)に示すような風の流路が形成される。すなわち、第1機内開口部198a及び第2機内開口部198bから吸気された風の流路がラジエータ181の通風部の下限よりも下方にまで形成され、機内連通開口部198c、及び第3通過開口部192cを介して内部ダクト191内に風が流入する。
そして、第1機内開口部198a及び第2機内開口部198bから吸気された風の流路上に配置された機内ダクト198内の駆動モータ174及びモータ駆動基板175に風が当り、駆動モータ174及びモータ駆動基板175が冷却される。
その後、駆動モータ174及びモータ駆動基板175を冷却した風、及び駆動モータ174及びモータ駆動基板175に当たらなかった風は、ラジエータ181の複数の通風部を通過する際に、ラジエータ181からの放熱効果を高める。
内部ダクト191内に流入した風の流路は、第3通過開口部192c(ラジエータ181)及び送風開口部193を除き、側壁で囲まれている内部ダクト191内に流入することで、ラジエータ181の通風部の下限よりも下方にまで形成される。そして、この流路上に配置された液送ポンプ182に風が当り液送ポンプ182を冷却する。
また、液溜タンク183、及び複数の搬送路駆動モータ176の周辺の周辺を左側から見た断面では、図17(b)、(c)に示すような風の流路が形成される。すなわち、第1機内開口部198a及び第2機内開口部198bから吸気された風の流路がラジエータ181の通風部の下限よりも下方にまで形成され、機内連通開口部198c、及び第3通過開口部192cを介して内部ダクト191内に風が流入する。
そして、第1機内開口部198a及び第2機内開口部198bから吸気された風の流路上に配置された機内ダクト198内の複数の搬送路駆動モータ176に風が当り、複数の搬送路駆動モータ176が冷却される。
その後、複数の搬送路駆動モータ176を冷却した風、及び複数の搬送路駆動モータ176に当たらなかった風は、ラジエータ181の複数の通風部を通過する際に、ラジエータ181からの放熱効果を高める。
内部ダクト191内に流入した風の流路は、第3通過開口部192c(ラジエータ181)及び送風開口部193を除き、側壁で囲まれている内部ダクト191内に流入することで、ラジエータ181の通風部の下限よりも下方にまで形成される。そして、この流路上に配置された液溜タンク183に風が当り液溜タンク183を冷却する。
ここで、本実施例でも上記した実施例1と同様に、液送ポンプ182及び液溜タンク183は受け皿部189に配置され、特に液送ポンプ182は、ほぼその全体が受け皿部189に収まるように配置されている。しかし、液送ポンプ182が配置された内部ダクト191の部分に、第3通過開口部192c(ラジエータ181)を介して流入する風の流速は、機内ダクト198の第1機内開口部198a及び第2機内開口部198bからの風が合流するため速くなっている。そして、液送ポンプ182を、機内ダクト198の第2機内開口部198bを設けた側壁から離れた側の内部ダクト191の側壁の近傍に配置している。これらのため、特に、液送ポンプ182では、内部ダクト191の各側壁により、その流れ方向が規制されたファンユニット185で生じた風が、その風速を落とすことなく回り込んで当たる(吹き付ける)風の流路が形成される。
したがって、液送ポンプ182に当たる風の流速が低下したり、液送ポンプ182に当たる風の温度が上昇したりすることを抑制して、特許文献1に記載の冷却装置とは異なり、液送ポンプ182を十分に冷却することが可能となる。
また、上記したように、ラジエータ181は、内部ダクト191の第3通過開口部192cに内部ダクト191の内側から接続されている。このため、送風開口部193と第3通過開口部192cとの間を通過する風のほぼ全てが、ラジエータ181に有した複数の通風部を通り抜ける。したがって、ラジエータ181による放熱効果を向上させて冷却装置100の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置100の冷却効果を高め、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、液溜タンク183は、その一部しか受け皿部189から上方に出ていない。しかし、液溜タンク183が配置された内部ダクト191の部分に、第3通過開口部192c(ラジエータ181)を介して流入する風の流速は、機内ダクト198の第1機内開口部198a及び第2機内開口部198bからの風が合流するため速くなっている。そして、内部ダクト191内では、送風開口部193と第3通過開口部192cが形成された側壁を除く、他の側壁をファンユニット185により生じた風が通過することはない。これらのため、図17(b)、(c)に示すように、液溜タンク183では、内部ダクト191の各側壁により、その流れ方向が規制されたファンユニット185で生じた風が、その風速を落とすことなく回り込んで当たる(吹き付ける)風の流路が形成される。
したがって、液溜タンク183に貯留する冷却液を冷却して冷却装置100の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置100の冷却効果を高め、液送ポンプ182による送液量を低減して液送ポンプ182の発熱量自体を減少させることで、液送ポンプ182の許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、本実施例では、図12等を用いて説明したように、内部ダクト191内を流れる風の流路が、ラジエータ181から液送ポンプ182へ通過するようにファンユニット185で送風開口部193から風を引き込む構成について説明した。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。図18に示すように、内部ダクト191内を流れる風の流路が、液送ポンプ182からラジエータ181へ通過するようにファンユニット185で送風開口部193に風を吹きつける構成としても良い。
ここで、上記した本実施例のように、内部ダクト191内を流れる風の流路が、ラジエータ181から液送ポンプ182へ通過するように構成することで、ラジエータ181を優先して冷やすことが可能となる。一方、図11に示すように、内部ダクト191内を流れる風の流路が、液送ポンプ182からラジエータ181へ通過するように構成することで、液送ポンプ182を優先して冷やすことができる。
また、本実施例では、図13乃至17を用いて説明したように、内部ダクト191と機内ダクト198とを別に設けた構成について説明したが、本発明は、このような構成に限定されるものではない。例えば、上記した内部ダクト191と機内ダクト198とで構成される内部空間を、1つの内部ダクトに、リブ部や仕切り部材等を設けた構成にも適用可能である。
また、複数の搬送路駆動モータ176、駆動モータ174、及びモータ駆動基板175等の他の冷却対象を機内ダクト198の側壁に設ける構成について説明したが、本発明は、このような構成に限定されるものではない。例えば、上記のように1つの内部ダクトの側壁に設けたり、装置本体200の内部側板を内部ダクト又は機内ダクトの側壁として利用する構成にも適用可能である。
また、上記した本実施形態では、本発明をプリンタ300の加熱定着後の用紙Pを冷却する冷却装置100に適用した例について説明したが、本発明は、このような構成に限定されるものではない。例えば、現像装置3や光書き込み装置2等を冷却する冷却装置にも適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
加熱定着後の用紙Pなどの冷却対象の熱を吸熱する冷却部材141などの受熱部材、該受熱部材で吸熱した熱を放熱するラジエータ181などの放熱手段、冷却液を搬送する液送ポンプ182などの液送ポンプ、及び前記放熱手段に風を当てて放熱効果を高めるファンユニット185などの送風手段を備えた液冷方式の冷却装置100などの冷却装置において、前記放熱手段と前記液送ポンプとを収容し、前記送風手段が接続される送風開口部193などの送風開口部と、該送風開口部を通過する風が通り抜ける第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bなどの通過開口部とを有した内部ダクト191などのダクトが設けられ、前記液送ポンプは、前記送風開口部と前記通過開口部との間を通過する風の流路上に配置されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、送風開口部と通過開口部を除く部分はダクト内の空間と、ダクト外の空間とをダクトの壁で仕切って、送風手段によりダクト内で生じる風の流れを規制することができる。このように規制することで、特許文献1に記載の冷却装置に比べて、送風手段の送風位置(送風手段の吹き出し又は吸い込み位置)よりも、液送ポンプを通過する位置での風の流路の断面積(流れる風の方向に垂直な風の流路の面積)が大きくなることを抑制できる。また、送風手段の周囲の空間で、送風手段から吹き出された風の一部が、再度、送風手段に吸入される循環流路(風の流路)が形成されることを抑制できる。
したがって、液送ポンプに当たる風の流速が低下したり、液送ポンプに当たる風の温度が上昇したりすることを抑制して、特許文献1に記載の冷却装置とは異なり、液送ポンプを十分に冷却することが可能となる。
よって、送風手段を備えた液冷方式の冷却装置であって、液送ポンプの許容温度を越えた温度の上昇を抑制できる冷却装置を提供することができる。
(態様B)
(態様A)において、ラジエータ181などの前記放熱手段は、風が通り抜ける複数の通風部を有し、送風開口部193などの前記送風開口部と第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bなどの前記通過開口部との間を通過する風のほぼ全てが前記複数の通風部を通り抜けるように内部ダクト191などの前記ダクト内に設けられていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、放熱手段による放熱効果を向上させて冷却装置100などの冷却装置の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置の冷却効果を高め、液送ポンプ182などの液送ポンプによる送液量を低減して液送ポンプの発熱量自体を減少させることで、液送ポンプの許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
また、液送ポンプと放熱手段とを接続するゴムチューブ184などの管路を短くでき、冷却装置のコストを低減できる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、前記冷却液を溜める液溜タンク183などの液溜タンクを有し、内部ダクト191などの前記ダクトに前記液溜タンクを収容するとともに、前記液溜タンクを送風開口部193と第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bとの間を通過する風の流路などの前記流路上に配置したことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、液溜タンクに貯留する冷却液を冷却して冷却装置100などの冷却装置の冷却効果を高めることができる。そして、冷却装置の冷却効果を高め、液送ポンプ182などの液送ポンプによる送液量を低減して液送ポンプの発熱量自体を減少させることで、液送ポンプの許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
(態様D)
(態様A)乃至(態様C)のいずれかにおいて、内部ダクト191などの前記ダクトは、ラジエータ181などの前記放熱手段、液送ポンプ182などの前記液送ポンプ、及びファンユニット185などの前記送風手段を有した放熱部180などの放熱部の放熱部ケーシング190などのケーシングの少なくとも一部を兼ねていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、ダクトで放熱部のケーシングの少なくとも一部を兼ねることで、冷却装置100などの冷却装置の部品点数を削減することができる。したがって、この冷却装置、及びこの冷却装置を備えたプリンタ300などの画像形成装置の小型化と、低コスト化とが可能となる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、駆動モータ174やモータ駆動基板175などの異なる冷却対象を、第3通過開口部192cなどの前記通過開口部を通り抜ける風の流路上に配置したことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例2で説明したように、例えば、いずれかの装置の基板や駆動モータ等の異なる冷却対象を、同一の冷却装置100などの冷却装置のファンユニット185などの送風手段で生じさせた風で冷却することができる。したがって、異なる冷却対象を冷却する送風手段を別に設ける必要がなくなる。
よって、この冷却装置を備えたプリンタ300などの装置の小型化、低コスト化、及び省エネルギー化が可能となる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、内部ダクト191などの前記ダクトは、送風開口部193などの前記送風開口部と第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bなどの前記通過開口部の少なくともいずれかが形成された互いに垂直に設けられた2つの側壁などの壁を有し、他の壁を前記前記送風手段により生じた風が通過しないことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、次のような効果を奏することができる。ファンユニット185などの送風手段の周囲の空間で、循環流路が形成されることを抑制しつつ、複数の通過開口部を設けてダクト内を通過する風の抵抗を低減し、ラジエータ181などの放熱手段による放熱効果を高めることができる。そして、冷却装置100などの冷却装置の冷却効果を高め、液送ポンプ182などの液送ポンプによる送液量を低減して液送ポンプの発熱量自体を減少させることで、液送ポンプの許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様F)のいずれかにおいて、ファンユニット185などの前記送風手段には、第1通過開口部192a及び第2通過開口部192bなどの前記通過開口部を通り抜ける風の方向と、異なる方向に、又は異なる方向から風を導く外部ダクト195の第1外部ダクト部196などの外部ダクトが直接又は内部ダクト191などの他の部材を介して接続されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、次のような効果を奏することができる。ラジエータ181などの放熱手段を通過して高温となった風の一部が、外気と混ざり合うことなく、内部ダクト191などのダクト外で循環してしまうのを低減でき、冷却装置100などの冷却装置の冷却効果が低下することを抑制できる。そして、冷却装置の冷却効果が低下することを抑制し、液送ポンプ182などの液送ポンプによる送液量を低減して液送ポンプの発熱量自体を減少させることで、液送ポンプの許容温度を越えた温度の上昇をさらに抑制できる。
(態様H)
(態様G)において、外部ダクト195の第1外部ダクト部196などの前記外部ダクトから、略鉛直下方に風が吹き出すように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、次のような効果を奏することができる。冷却装置100などの冷却装置から吹き出す風が当たって、この冷却装置を備えたプリンタ300などの装置の近くで事務作業等を行っているユーザに、不快感を与えてしまうことを抑制できる。また、ファンユニット185などの送風手段の駆動音が大きく聞こえて、前記ユーザに不快感を与えてしまうことも抑制できる。
(態様I)
(態様A)乃至(態様H)のいずれかにおいて、内部ダクト191などの前記ダクトは、送風開口部193などの前記送風開口部、及び第1通過開口部192aと第2通過開口部192bなどの前記通過開口部の開口下辺位置よりも下方に延出された部分を有し、前記ダクトに収容したラジエータ181、液送ポンプ182、及び液溜タンク183などの構成部材から漏れた冷却液を受ける受け皿部189などの受け皿部が形成されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、ダクトに収容した構成部材から冷却液が漏れても、漏れた冷却液を受け皿部で受けることができる。したがって、冷却装置100などの冷却装置を備えたプリンタ300などの装置の反転用紙搬送路36などの他の構成部材や用紙Pなどの記録媒体を濡らしてしまうことに起因した不具合の発生を抑制できる。
(態様J)
画像形成動作にともない高温となった用紙Pなどの冷却対象を冷却する冷却装置を備えたプリンタ300などの画像形成装置において、前記冷却装置として、(態様A)乃至(態様I)のいずれかの冷却装置100などの冷却装置を備えたことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、上記した(態様A)乃至(態様I)のいずれかの冷却装置と同様な効果を奏する画像形成装置を提供できる。
1 感光体
2 光書き込み装置
3 現像装置
4 感光体クリーニング装置
5 帯電装置
10 画像ステーション
11 1次転写ローラ
15 定着装置
21 中間転写ベルト
22 第1張架ローラ
23 第2張架ローラ
24 第3張架ローラ
25 2次転写ローラ
26 クリーニング対向ローラ
27 ベルトクリーニング装置
31 給紙カセット
32 用紙搬送路
33 排紙トレイ
34 手差しトレイ
35 給紙路
36 反転用紙搬送路
41 給紙コロ(給紙カセット)
42 レジストローラ対
43 給紙コロ(手差しトレイ)
100 冷却装置
140 受熱部
141 冷却部材
142 冷却面
143 液流路部
160 表側挟持部
161 表側搬送ベルト
162 表側従動ローラ
170 裏側挟持部
171 裏側搬送ベルト
172 裏側従動ローラ
173 駆動ローラ
174 駆動モータ(裏側挟持部)
175 モータ駆動基板
176 搬送路駆動モータ
180 放熱部
181 ラジエータ
182 液送ポンプ
183 液溜タンク
184 ゴムチューブ
185 ファンユニット
186 送風ファン
187 ポンプ冷却ファン
188a ポンプ冷却吸気開口
188b ポンプ冷却排気開口
189 受け皿部
190 放熱部ケーシング
191 内部ダクト
192 通過開口部
192a 第1通過開口部
192b 第2通過開口部
192c 第3通過開口部
193 送風開口部
194 ファンダクト
194a ファンダクト開口
194b ファン取付け開口
195 外部ダクト
195a 外部ダクト仕切り部材
196 第1外部ダクト部
196a 第1外部開口部
196b 第1外部連通開口部
197 第2外部ダクト部
197a 第2外部開口部
197b 第2外部連通開口部
198 機内ダクト
198a 第1機内開口部
198b 第2機内開口部
198c 機内連通開口部
199 スリットパネル
200 装置本体
300 プリンタ
P 用紙
特開2007−076370号公報

Claims (10)

  1. 冷却対象の熱を吸熱する受熱部材、該受熱部材で吸熱した熱を放熱する放熱手段、冷却液を搬送する液送ポンプ、及び前記放熱手段に風を当てて放熱効果を高める送風手段を備えた液冷方式の冷却装置において、
    前記放熱手段と前記液送ポンプとを収容し、前記送風手段が接続される送風開口部と、該送風開口部を通過する風が通り抜ける通過開口部とを有したダクトが設けられ、
    前記液送ポンプは、前記送風開口部と前記通過開口部との間を通過する風の流路上に配置されていることを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置において、
    前記放熱手段は、風が通り抜ける複数の通風部を有し、前記送風開口部と前記通過開口部との間を通過する風のほぼ全てが前記複数の通風部を通り抜けるように前記ダクト内に設けられていることを特徴とする冷却装置。
  3. 請求項1又は2に記載の冷却装置において、
    前記冷却液を溜める液溜タンクを有し、
    前記ダクトに前記液溜タンクを収容するとともに、前記液溜タンクを前記流路上に配置したことを特徴とする冷却装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記ダクトは、前記放熱手段、前記液送ポンプ、及び前記送風手段を有した放熱部のケーシングの少なくとも一部を兼ねていることを特徴とする冷却装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一に記載の冷却装置において、
    異なる冷却対象を、前記通過開口部を通り抜ける風の流路上に配置したことを特徴とする冷却装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記ダクトは、前記送風開口部と前記通過開口部の少なくともいずれかが形成された互いに垂直な2つの壁を有し、他に有する壁を前記前記送風手段により生じた風が通過しないことを特徴とする冷却装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記送風手段には、前記通過開口部を通り抜ける風の方向と、異なる方向に、又は異なる方向から風を導く外部ダクトが直接又は他の部材を介して接続されていることを特徴とする冷却装置。
  8. 請求項7に記載の冷却装置において、
    前記外部ダクトから、略鉛直下方に風が吹き出すように構成されていることを特徴とする冷却装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記ダクトは、前記送風開口部、及び前記通過開口部の開口下辺位置よりも下方に延出された部分を有し、前記ダクトに収容した構成部材から漏れた冷却液を受ける受け皿部が形成されていることを特徴とする冷却装置。
  10. 画像形成動作にともない高温となった冷却対象を冷却する冷却装置を備えた画像形成装置において、
    前記冷却装置として、請求項1乃至9のいずれか一に記載の冷却装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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