JP2015013949A - 樹脂組成物及びその製造方法、高熱伝導性樹脂成型体 - Google Patents

樹脂組成物及びその製造方法、高熱伝導性樹脂成型体 Download PDF

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Abstract

【課題】 窒化ホウ素粒子または酸化マグネシウム粒子をフィラーとして用いる放熱用複合材料について、フィラー−樹脂界面での熱抵抗を低減し、高い熱伝導性を実現する。【解決手段】 窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、および特定構造の酸性リン酸エステルを含有する樹脂組成物を、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、および特定構造の酸性リン酸エステルを混合して製造する。該樹脂組成物を成型硬化することにより、高い熱伝導率を有する樹脂成型体を得ることができる。【選択図】なし

Description

本発明は、高熱伝導率を有する樹脂組成物に関する。
近年、半導体デバイスのパワー密度上昇に伴い、放熱材料にはより高度な放熱特性が求められている。デバイスの放熱を実現する材料としては、サーマルインターフェースマテリアルと呼ばれる一連の材料があり、その使用量は急速に拡大中である。サーマルインターフェースマテリアルとは、半導体素子の発生する熱をヒートシンクまたは筐体等に逃がす経路の熱抵抗を緩和するための材料であり、シート、ゲル、グリースなど多様な形態が用いられている。一般に、このサーマルインターフェースマテリアルは熱伝導性のフィラーを、エポキシ、シリコーンの様な樹脂に分散した複合材料で、フィラーとしてはシリカやアルミナが多く用いられている。しかし、シリカ、アルミナの熱伝導率は各々1W/mK、30W/mK程度であり、アルミナを用いた複合材料でも、その熱伝導率も1~3W/mK程度に留まっている。
しかし、上述のように近年の半導体デバイスのパワー密度上昇により、サーマルインターフェースマテリアルには、より高い熱伝導率が求められるようになって来た。
このため近年では、窒化ホウ素や酸化マグネシウム等の高熱伝導化合物をフィラーとするサーマルインターフェースマテリアルが市場シェアを拡大しつつある。ただし、これらの化合物は樹脂との親和性が低いため、樹脂への高充填が不可能であり、更に親和性の低さに起因してフィラー−樹脂界面での熱抵抗が高いため、未だ満足な熱伝導率を示す複合材料を得ることが出来ていなかった。
一般に無機粉末を充填した樹脂の熱伝導率は、無機粉末の充填量と伴に上昇し、そのカーブは充填量が高いほど傾きが大きくなる事は周知の事実である。従って高熱伝導性の樹脂を得るためには、高熱伝導の無機粉末を樹脂中に大量に分散せしめる必要があり、このためには無機粉末を充填しても樹脂の流動性をなるべく低く抑える事が必須となる。従来この目的のために様々な工夫がなされて来た。粒子径の異なる球状粒子の組み合わせ(例えば特許文献1)、高沸点溶媒の添加(例えば特許文献2)、ポリアリーレンサルファイド樹脂への特定のリン酸エステル添加(特許文献3)などである。しかし前二者をシリコーンなどの樹脂に適用した場合、樹脂−フィラー界面での熱抵抗の問題を解決できず、熱伝導率向上に不十分な効果しか得られなかった。また、上記特定のリン酸エステルとして例示されている物質はいずれもトリエステルであり、本発明社の検討によればこのような例示化合物は窒化ホウ素及び/または酸化マグネシウムとの親和性は必ずしも良好ではなかった。
また窒化ホウ素及び酸化マグネシウムには、その表面が水と反応して加水分解するという問題があるために、例えば特定の酸性リン酸エステルで事前に酸化マグネシウムを処理して耐水性を付与する技術(特許文献4)があるが、同文献記載の処理方法では耐水性に若干の改善は見られるものの、複合樹脂の熱伝導率向上は不十分であった。
特開2005−320479号公報 特開平10−173097号公報 特開2004−182983号公報 特開2001−115057号公報
以上の様に、窒化ホウ素粒子または酸化マグネシウム粒子をフィラーとして用いる放熱用複合材料について、フィラー−樹脂界面での熱抵抗を低減し、高い熱伝導性を実現するための手法が求められている。
本発明者は、高い熱伝導率を有する放熱用複合材料を実現するため、窒化ホウ素粒子または酸化マグネシウム粒子と樹脂との親和性を改善する手段について検討した。その結果、硬化性樹脂および熱可塑性樹脂に於いて、窒化ホウ素粒子または酸化マグネシウム粒子と樹脂との混合時に、特定の構造を有する酸性リン酸エステルが共存する事により、窒化ホウ素粒子または酸化マグネシウム粒子と樹脂との親和性が改善され、複合材料の熱伝導率が向上する事を見出し本発明に至った。
即ち本発明は、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、および下記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルを含有する樹脂組成物であって、該樹脂組成物においては、前記窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子、前記熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、および下記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルが混合されていることを特徴とする樹脂組成物、該樹脂組成物の製造方法、並びに該樹脂組成物を成型硬化させてなる高熱伝導性樹脂成型体である。
Figure 2015013949
(式(1)中、
:炭素数4〜20の飽和または不飽和ヒドロカルビル基
:炭素数1〜20の飽和ヒドロカルビレン基
:炭素数2または3の飽和ヒドロカルビレン基
:炭素数1〜8の飽和または不飽和ヒドロカルビレン基
k:0〜20の整数
l:0〜20の整数
m:0〜20の整数
n:1または2
であって、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
k個の−CORO−基、l個の−RO−基、及びm個の−CORCOO−基がなす順序は任意であり、
n=2の場合、2個のRO(CORO)(RO)(CORCOO)基は同一でも異なっていてもよい。)
本発明の樹脂組成物を成型硬化することにより、高い熱伝導率を有する樹脂成型体を得ることができる。この高熱伝導樹脂成型体は、LED、CPU、パワー半導体などの放熱材料として広範な用途を有する。
本発明に使用される窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子としては、特に限定されず公知の窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子が用いられる。これら粒子の平均粒子径は制限されることはなく、10nm〜100μmのものを使用することが出来る。但し樹脂組成物として高い耐水性が要求される場合にはサブミクロン領域以上、即ち平均粒子径が100nm〜100μmであることが好ましい。なお、「平均粒子径」とは、レーザー回折法によって測定される体積分布の中間値を与える球相当径(体積平均値D50)を意味するものである。レーザー回折法による粒子の体積分布の測定は、日機装株式会社製マイクロトラックを用いて好ましく行うことができる。
更に、平均粒子径の異なる窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子を混合して用いる事も好ましい態様である。例えば平均粒子径10〜100μmの粒子を粉末全体の30〜80重量%とし、1〜10μmの粒子を10〜60重量%、100nm〜1μmの粒子を3〜30重量%程度で混合すると樹脂組成物の粘度を低く抑える事が出来、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の樹脂組成物への充填量を高くすることが可能となる。
本発明の樹脂組成物の硬化体である高熱伝導性樹脂成型体に特に高い耐水性が要求される場合、樹脂との混合前に予め窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子を耐水処理し、耐水性粒子として用いることも好ましい。この様な耐水処理に用いる処理剤(以下、耐水化処理剤ともいう)としては、リン酸、リン酸アルミニウム等の金属リン酸塩、酸性リン酸エステル、ホスホン酸化合物、シランカップリング剤、有機酸などがあるが、中でもリン酸、リン酸アルミニウム等の金属リン酸塩、酸性リン酸エステルのいずれか、或いはこれらを組み合わせて用いる事が好適である。上記リン酸は特に限定されず公知のものを使用することが出来る。それらを例示すると、オルトリン酸、ピロリン酸、メタリン酸などがある。また、金属リン酸塩の例としてはリン酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸ストロンチウム、リン酸バリウム、リン酸アルミニウム、リン酸ガリウム、リン酸ランタンなどの酸性水溶液を挙げることが出来る。勿論、リン酸またはその水溶液に金属塩を溶解したものも好適に使用され、金属塩の例としては、上記リチウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、ガリウム、ランタンなどの塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩などが挙げられる。耐水性窒化ホウ素または酸化マグネシウムの処理剤として用いる酸性リン酸エステルは特に限定されないが、一般式(2)で表される構造式を有するものが、硬化した樹脂組成物の熱伝導率を高くするため特に好ましい。
Figure 2015013949
(式(2)中、
:炭素数4〜20の飽和または不飽和ヒドロカルビル基
:炭素数2または3の飽和ヒドロカルビレン基
l:0〜20の整数
n:1または2
であって、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよい。)
この様な酸性リン酸エステルの具体例を挙げれば、
がオクチル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がヘキシル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘキシル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがヘプチル基、lが1であって、nが1のもの、Rがヘプチル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがオクチル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがオクチル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがノニル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがノニル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがデシル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが1のもの、及びRがデシル基、lが1であってRがエチレン基、nが2のものとの混合物、更にnが2のときR1が同一でない化合物も含んだ混合物、
がヘキシル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘキシル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがヘプチル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘプチル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがオクチル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがオクチル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがノニル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがノニル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがデシル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、及びRがデシル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のものとの混合物、更にnが2のときR1が同一でない化合物も含んだ混合物、
がヘキシル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘキシル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがヘプチル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘプチル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがオクチル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがオクチル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがノニル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがノニル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがデシル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、及びRがデシル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のものとの混合物、更にnが2のときR1が同一でない化合物も含んだ混合物、
がヘキシル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘキシル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがヘプチル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘプチル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがオクチル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがオクチル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがノニル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがノニル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがデシル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、及びRがデシル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のものとの混合物、更にnが2のときR1が同一でない化合物も含んだ混合物、
などがある。
以上の化合物群の中でも好ましいものを例示すれば、
がデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
などを挙げることができる。
上記酸性リン酸エステルの中で、一般的に入手可能なものの例を挙げれば、
がデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRS−410:東邦化学社製)、
がウンデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRS−610:東邦化学社製)、
がウンデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRS−710:東邦化学社製)、
がオクチルデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRL−310:東邦化学社製)、
がヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基の混合物、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRA−600:東邦化学社製)、
がドデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールML−220:東邦化学社製)、
がドデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールML−240:東邦化学社製)、
などがある。
上記耐水処理窒化窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の製法は特に限定される事はなく、公知の方法が採用され得る。例えば、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と耐水化処理剤を湿式または乾式混合後、熱処理により強固な被膜を形成する事が一般的である。但し熱伝導率と耐水性の両立のためには、均一で薄い被膜を形成する事が望ましく、窒化窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子を溶媒中に分散して処理することが好ましい。この分散・混合工程に好適に使用される装置の例としては、ディスパーザー、ホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミル、湿式振動ボールミル、湿式ビーズミル、ナノマイザーまたは高圧分散機などの衝突分散機などを挙げることが出来る。分散・混合工程の後、溶媒を除去するための乾燥には公知の装置が採用され得るが、例としてはオーブン、真空オーブン、スプレードライヤー、媒体流動乾燥機、更には乾燥機構を備えた揺動ミキサー、プロシェアミキサーなどが挙げられる。この乾燥と同時、または乾燥後に粉末表面に耐水化処理剤の強固な被膜を形成させるために熱処理を行う。熱処理の好ましい温度は80℃〜250℃である。
耐水化処理剤としてリン酸、金属リン酸塩、酸性リン酸エステルまたはホスホン酸化合物を用いた場合、上記耐水処理後の窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の表面に存在するリン酸、金属リン酸塩または有機リン酸の量は、オルトリン酸に換算して0.5〜10.0mg/mであり、より好適な量は0.8〜6.0mg/m、最も好適な量は1.0〜4.0mg/mである。
必要に応じ、本発明の樹脂組成物には窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子以外のセラミックス粒子を加える事も可能である。そのような粒子を例示すれば、窒化アルミニウム、アルミナ、酸化亜鉛、シリカ、窒化珪素、炭化珪素などの粒子を挙げることが出来る。上記各種粉末の好ましい平均粒径の範囲は窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の場合に準じ、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子を含めた上記各種粒子が異なる平均粒子径の範囲を有する場合それらの混合割合も、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の場合と同様である。
但し高熱伝導率の樹脂組成物を得るためには、アルミナ、酸化亜鉛等、窒化ホウ素並びに酸化マグネシウムより熱伝導率の低い粒子を加える場合、それらの添加量は、添加する窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の総表面積1に対してそれら粒子の総表面積が2倍以下である事が好ましく、1倍以下がより好ましい。また、熱伝導率の低いシリカ粒子の場合には同様の比が1倍以下である事が好ましく、1/2倍以下がより好ましい。また熱伝導率の高い窒化珪素、炭化珪素の粒子については、4倍以下が好ましく、3倍以下がより好ましい。
なお本明細書において、ある粒子の「総表面積」とは、該粒子のBET法による比表面積(BET比表面積)(m/g)に、該粒子の総質量(g)を乗じた値を意味するものとする。
本発明において使用される熱硬化性樹脂とは、加熱や触媒等により誘起される重合反応にて硬化する樹脂であり、架橋して三次元網目構造の樹脂となる単量体や単量体組成物も含む。この様な熱硬化性樹脂は特に限定されず、公知のものが使用できる。それらを例示すればエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性イミド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、シアネート樹脂、およびウレタン樹脂フェノール樹脂、メラミン樹脂、芳香族ビスマレイミドおよびビスマレイミドトリアジン樹脂といったビスマレイミド樹脂、熱硬化性ポリアミドイミド、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキド樹脂、ジアリルフタレート樹脂などを挙げられるが、中でもエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性イミド樹脂およびウレタン樹脂が取り扱い易さ、放熱材料としての特性などの点からより好ましい。これらの中でも放熱用として最も好ましく、広範に使用されるのはエポキシ樹脂およびシリコーン樹脂である。
上記熱硬化性樹脂には、通常架橋のための硬化剤を必要とする。この様な硬化剤は特に限定されず、熱、活性エネルギー線、硬化促進剤などにより活性化し、架橋の開始剤となるものであれば良い。
本発明の熱硬化性樹脂として使用されるエポキシ樹脂は特に限定されず、公知のものを使用することが出来る。その具体例としては、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポキシ樹脂に前記多官能エポキシ樹脂を加えたものが挙げられる。
この様なエポキシ樹脂と組合わせて使用される硬化剤は特に限定されず、エポキシ樹脂の硬化剤として公知のものが使用される。具体例としては、アミン、ポリアミド、イミダゾール、酸無水物、潜在性硬化剤と呼ばれる三フッ化ホウ素−アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジッド、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のフェノール性水酸基を1分子中に2個以上有する化合物、並びに光硬化剤としてのジフェニルヨードニウムヘキサフロロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロホスフェート等が挙げられる。これらの中でも、アミン、イミダゾール、酸無水物が好ましい。
上記アミンの具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン等の鎖状脂肪族ポリアミン;N−アミノエチルピペラジン、イソホロンジアミン等の環状脂肪族ポリアミン;m−キシレンジアミン等の脂肪芳香族アミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェミルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミン等が挙げられる。上記イミダゾールの具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、エポキシイミダゾールアダクト等が挙げられる。また、上記酸無水物の具体例としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、アルキルスチレン−無水マレイン酸共重合体、クロレンド酸無水物、ポリアゼライン酸無水物等が挙げられる。
本発明において使用されるシリコーン樹脂は特に限定されず、ミラブル型シリコーン(高粘度のシリコーンゴム:いわゆるシリコーンゴム)や液状シリコーンとして知られている、一般的に使用されるシリコーン樹脂である。その組成を一般式で表示すれば、
5aSiO(4−a)/2
(ここで、Rは同種または異種の非置換または置換の双方を含む1価の飽和または不飽和炭化水素基、aは1.9〜2.7の数である。)
で示されるポリオルガノシロキサンである。
の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル基:シクロヘキシルなどのシクロアルキル基:ビニル、アリルなどのアルケニル基:フェニル、ナフチルなどのアリール基:又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部若しくは全部をハロゲン原子で置換したクロルメチル、トリフルオロプロピルなどのハロゲン置換の一価の炭化水素基などがある。aは通常1.9〜2.7の範囲である。
シリコーン樹脂は、複数ある該炭化水素基Rのうちその一部の炭化水素基Rがポリエーテル、ビニル基、アミノ基、カルビノール基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基、カルボキシル基、フェノール基、アルコキシ基、シラノール基、水素などに置換された、いわゆる変性シリコーンとなっていても良い。
シリコーン樹脂を用いた本発明の樹脂組成物を例えば放熱シート、放熱接着剤、封止材等として用いる場合には、硬化剤を添加する。その様な硬化剤は特に限定されず、公知のものを使用することが出来る。一般にシリコーン樹脂の硬化剤の反応様式は、縮合反応、有機過酸化物による架橋反応、付加反応の3種類に大別される。
縮合反応はシラノール基を有する変性シリコーン樹脂を脱水縮合する反応であり、その反応を促進するために金属化合物、アルコキシ基含有化合物、アセトキシ基含有シラン、ケトンオキシム基含有シラン、アミノキシ基含有シロキサンなどの硬化剤が用いられる。金属化合物の例としては、鉄オクトエート、コバルトオクトエート、マンガンオクトエート、スズナフテネート、スズカプリレート、スズオレエートのようなカルボン酸金属塩;ジメチルスズジオレエート、ジメチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレエート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレートのような有機スズ化合物などがあり、アルコキシ基含有化合物としてはエチルシリケート、プロピルシリケート、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシランなど、およびその部分加水分解物がある。また、アセトキシ基含有シランとしてはメチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシランなどがあり、ケトンオキシム基含有シランとしてはメチルトリ(アセトンオキシム)シラン、ビニルトリ(アセトンオキシム)シラン、メチルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシム)シランなど、およびその部分加水分解物がある。更にアミノキシ基含有シロキサンとしては、ヘキサメチル−ビス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、テトラメチルジブチル−ビス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ヘプタメチル(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ペンタメチル−トリス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ヘキサメチル−ビス(メチルエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、テトラメチル−ビス(ジエチルアミノキシ)−モノ(メチルエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサンのような環状シロキサン等も例示される。更に、上記硬化剤を使用する場合1種類に限定される必要はなく、2種以上の併用も可能である。
有機過酸化物による架橋反応は、ビニル基などの不飽和性炭化水素基を有するシリコーン樹脂を、有機過酸化物をラジカル硬化剤として架橋する方法である。この様な有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クミル−t−ブチルパーオキサイド、2,5 −ジメチル−2,5 −ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が例示される。これらの有機過酸化物は、1種または2種以上の混合物として用いられることも可能である。
付加反応では、ビニル基を含むシリコーン樹脂にヒドロシラン化合物が付加する反応であり、一般に白金族元素化合物の反応触媒が用いられる。このような白金族元素化合物としては、塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体、白金黒、白金トリフェニルホスフィン錯体等の白金系触媒が例示される。ヒドロシラン化合物としては、特に限定されず、たとえば、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フェニルジクロロシランなどのハロゲン化ヒドロシラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、1−[2−(トリメトキシシリル)エチル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンのようなアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシランなどのアシロキシヒドロシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシランなどのケトキシメートヒドロシラン類などがあげられる。
更に近年では、紫外線などの活性エネルギー線照射により硬化を開始するシリコーン樹脂が開発されている。この様な光活性エネルギー線硬化型シリコーン樹脂はカチオン型とラジカル型に大別される。
カチオン型では、エポキシ基、アルコキシ基などを有する変性シリコーンを、活性エネルギー線によりカチオン又はルイス酸を発生するカチオン重合開始剤を硬化剤として硬化させる。この様な重合開始剤は活性エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生するものであれば、特に限定されず使用できるが、例として金属フルオロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物、ビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩、アリールジアゾニウム化合物、VIa族元素の芳香族オニウム塩、Va族元素の芳香族オニウム塩、IIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート、チオピリリウム塩、MF6-陰イオン(ここでMは燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIa元素、アリールスルホニウム錯塩、芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩、ビス〔4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル〕スルフィド−ビスヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等);陰イオンがB(Cである芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩などが挙げられる。
一方ラジカル型では、ビニル基を有するシリコーン樹脂を、活性エネルギー線によりラジカルを発生するラジカル開始剤を硬化剤として硬化させる。その様なラジカル開始剤としてアセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾイン系化合物、ビイミダゾール系化合物、α−ジケトン系化合物、チタノセン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、ケタール系化合物、アゾ系化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルジオン系化合物、ジスルフィド系化合物、チウラム化合物類、フルオロアミン系化合物などを挙げることが出来る。
本発明において使用される熱硬化性アクリル樹脂は特に限定されず、一般的に使用される熱硬化性アクリル樹脂である。例としては、多官能性(メタ)アクリレートであるエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物またはプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリル酸付加物などの2官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレートなどの3官能(メタ)アクリレートが挙げられる。またこれらの多官能(メタ)アクリレートに単官能(メタ)アクリレートを混合して用いる事も好ましく、その例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニル化合物、(メタ)アクリルアミド化合物および(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。前記(メタ)アクリルアミド化合物としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどが挙げられ、これらは単独であるいは混合して用いられる。前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。更に、(メタ)アクリル酸エステルと、カルボキシル基、メチロール基、アミド基、グリシジル基などの官能基を有するアクリル系モノマー類とを共重合させた共重合体を、ジエポキサイド、エポキシ樹脂、二塩基酸、酸無水物、ポリアミンなどの架橋剤により架橋するもの等も例示する事が出来る。
これらアクリル樹脂の硬化剤として熱ラジカル硬化剤を使用することも可能である。通常熱ラジカル硬化剤として用いられるものであれば特に限定されないが、分解温度が40〜140℃の範囲のものが好ましい。分解温度が40℃未満だと、樹脂組成物の常温における保存性が悪くなり、140℃を越えると硬化時間が極端に長くなるため好ましくない。これを満たす熱ラジカル硬化剤の具体例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、P−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、桂皮酸パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α、α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどが挙げられるが、これらは単独または硬化性を制御するため2種類以上を混合して用いることもできる。
本発明において使用される熱硬化性イミド樹脂は特に限定されず、一般的に使用される熱硬化性イミド樹脂である。本発明で用いられる熱硬化性イミド樹脂の好ましい例として、熱融着性の芳香族ポリイミドが挙げられる。熱融着性の芳香族ポリイミドに使用することができるテトラカルボン酸二無水物類(酸、酸二無水物、酸エステル)としては3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、および、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物類が最も好ましいが、2,2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、これらの酸、酸エステルが挙げられる。これらの酸の一部をピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、等によって置き換えてもよい。本発明において好ましく用いられる前記のポリイミドに使用することができる芳香族ジアミンとしては、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェニル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(3−アミノフェニル)ジフェニルメタン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、2,2−ビス〔3−(アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンなどの複数のベンゼン環と−O−、−CH−、−C(CH−、−O(Bz)O−(Bz:ベンゼン)、−(Bz)O(Bz)−などの基を分子主鎖中に有する柔軟な構造でジアミンがメタ位にある芳香族ジアミンが好適に使用される。本発明において好ましく用いられる前記のポリイミドは、好適にはテトラカルボン酸二無水物を過剰の条件下、もしくはジカルボン酸無水物でジアミン末端を封止する条件下で、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒中で反応させてポリアミック酸の溶液(均一な溶液状態が保たれていれば一部がイミド化されていてもよい)となるものである。アミン末端を封止するためのジカルボン酸無水物の例としては、無水フタル酸およびその置換体、ヘキサヒドロ無水フタル酸およびその置換体、無水コハク酸およびその置換体などが挙げられる。
本発明において使用されるウレタン樹脂は特に限定されず、一般的に使用されるウレタン樹脂であり、好ましい例としてはポリオールとポリイソシアネートを反応させて得られるウレタン樹脂がある。この様なポリオールとしては、一分子中に2個以上の水酸基を持つポリオールであれば使用することができ、エチレングリコール,プロピレングリコール,ジエチレングルコール,ジプロピレングリコール、ブタンジオール,ヘキサンジオール,グリセリン,トリメチロールプロパンなどが挙げられ、更にグリセリンのプロピレンオキサイド付加物等のポリオキシポリアルキレンポリオール、ポリテトラメチレンポリオキシグリコール,ひまし油系ポリオール,ε−カプロラクトン系ポリオール,β−メチル−δ−バレロラクトン系ポリオール、カーボネート系ポリオール等を用いてもよく、これらの2種以上を併用することもできる。
上記ポリオールに反応させるポリイソシアネートとして例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等のジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ポリトリレンポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート、その他、上記ポリイソシアネートのカルボジイミド変性ポリイソシアネート、イソシアヌレート変性ポリイソシアネートなどを挙げることができる。また、ポリオールに過剰のポリイソシアネートを反応させて得られる反応生成物であって、イソシアネート基を分子末端に有する所謂ウレタンプレポリマーも適用でき、更にはこれらの混合物も使用することができる。更に、ポリオールと有機ポリイソシアネートとの間でウレタン化反応を行わせるに当たって、適宜ウレタン化硬化剤を用いることができる。このウレタン化硬化剤としては、第3級アミン化合物や有機金属化合物等の公知の硬化剤を用いることが可能である。この様な硬化剤としては、例えば、トリエチレンジアミン,N,N’−ジメチルヘキサメチレンジアミン,N,N’−ジメチルブタンジアミン,ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン(DBU)及びDBUオクチル酸塩等のDBU塩、オクチル酸鉛,ラウリル酸ジブチル錫、ジラウリン酸ジブチル錫、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン等が挙げられる。
上記各種硬化剤の添加量は特に限定される事はないが、樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部の範囲で適宜決定される事が好ましく、0.2〜4重量部の範囲がより好ましい。
本発明において使用される熱可塑性樹脂としてはポリアリーレンサルファイドが挙げられ、特にアリーレン基がフェニレン基であるポリフェニレンサルファイドが溶融粘度、強度等の点から好ましい。このポリフェニレンサルファイドは、同一の繰り返し単位からなるホモポリマー、2種以上の異なるフェニレン基からなるコポリマー及びこれらの混合物のいずれでもよい。成型性の点では溶融時に適度な粘度となることが好ましく、温度 310℃、ずり速度1200/secの条件下で測定した溶融粘度が10〜20000 ポイズ、特に100〜5000ポイズの範囲にあるものが適当である。
本発明の樹脂組成物に使用される酸性リン酸エステルは下記一般(1)で表される構造を有する。
Figure 2015013949
(式(1)中、
:炭素数4〜20の飽和または不飽和ヒドロカルビル基
:炭素数1〜20の飽和ヒドロカルビレン基
:炭素数2または3の飽和ヒドロカルビレン基
:炭素数1〜8の飽和または不飽和ヒドロカルビレン基
k:0〜20の整数
l:0〜20の整数
m:0〜20の整数
n:1または2
であって、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
k個の−CORO−基、l個の−RO−基、及びm個の−CORCOO−基がなす順序は任意であり、
n=2の場合、2個のRO(CORO)(RO)(CORCOO)基は同一でも異なっていてもよい。)
式中Rは、炭素数4〜20の飽和または不飽和ヒドロカルビル基であれば良く特に限定される事はない。Rの具体例としては、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等の飽和炭化水素基;フェニル基、ノニルフェニル基等の不飽和炭化水素基が挙げられる。炭素数は6〜18であることが好ましく、特にk、lおよびmが0の場合には、10〜18であることが好ましい。
式中Rは炭素数1〜20の飽和ヒドロカルビレン基であるが、炭素数は1〜16であることが好ましい。Rの具体例としては、メチレン基、エチレン基、ペンチレン基、テトラデシレン基、ペンチルデシレン基等が挙げられる。
式中Rは炭素数2または3の飽和ヒドロカルビレン基であるが、炭素数は2であることが好ましく、エチレン基であることがより好ましい。
式中Rは炭素数1〜8の飽和または不飽和ヒドロカルビレン基であるが、炭素数は1〜6であることが好ましい。Rの具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基等の飽和炭化水素;フェニル基等の不飽和炭化水素が挙げられる。
式中kは、0〜20の整数であれば良く特に限定される事はないが、0〜10の範囲である事が好ましい。
式中lは、0〜20の整数であれば良く特に限定される事はないが、0〜10の範囲である事が好ましい。
式中mは、0〜20の整数であれば良く特に限定される事はないが、0〜10の範囲である事が好ましい。
上記k、l、mを用いて表記される単量体ユニットは、必ずしも式(1)の通りに並んでいる必要はなく、またブロック共重合体ランダム共重合体のいずれでも良い。
式中nは、1または2であり、本発明の樹脂組成物に使用する一般式(1)で表される酸性リン酸エステルは、最低1個の酸性水酸基を必要とする。この理由は定かではないが、フィラーとなる窒化窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子が固体塩基であり、その表面への吸着に酸性基が必要なためと推察している。
一般式(1)で表される酸性リン酸エステルはnが1のものとnが2のものとの混合物であっても構わない。また、一般式(1)で表される酸性リン酸エステルがn=2の場合、同一分子内に異なる側鎖を有するものであっても構わない。更に上記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルは、構造の異なる分子の混合物を用いても構わない。なお、一般式(1)で表される酸性リン酸エステルは、通常、nが1のものと2のものとの混合物で得られる。
酸性リン酸エステルであっても、一般式(1)で表される酸性リン酸エステルではないものは、窒化窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂との親和性が十分でなく、粘度が上昇する、熱伝導率が低下する等の不利益を招く恐れがある。
一般式(1)で表される酸性リン酸エステルの分子量は特に限定されないが、5000以下である事が好ましく、2000以下がより好ましく、1500以下が最も好ましい。これは窒化窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子表面に吸着した酸性リン酸エステルの側鎖がある程度短い方が、窒化窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の界面熱抵抗に有利に作用するためと考えている。
上記酸性リン酸エステルの中で、一般的に入手可能なものの例を挙げれば、DYSPERBYK−111(ビックケミー・ジャパン社製)、BYK−W9010(ビックケミー・ジャパン社製)等がある。
一般式(1)で表される酸性リン酸エステルは、kおよびmが0である下記一般式(2)で表される構造式を有するものが、硬化した樹脂組成物の熱伝導率を高くするために好ましい。
Figure 2015013949
(式(2)中、
:炭素数4〜20の飽和または不飽和ヒドロカルビル基
:炭素数2または3の飽和ヒドロカルビレン基
l:0〜20の整数
n:1または2
であって、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよい。)
式中Rは、炭素数4〜20の飽和または不飽和ヒドロカルビル基であれば良く特に限定される事はない。Rとして、飽和炭化水素基としては、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基等の飽和炭化水素基;フェニル基、ノニルフェニル基、オレイル基等の不飽和炭化水素基が挙げられる。炭素数は6〜18であることが好ましく、特にlが0の場合には、10〜18であることが好ましい。好ましい基としては、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基を挙げることができる。
式中Rは炭素数2または3の飽和ヒドロカルビレン基であるが、炭素数は2であることが好ましく、好ましい基としては、エチレン基を挙げることができる。
式中lは、0〜20の整数であれば良く特に限定される事はないが、0〜10の範囲である事が好ましい。
式中nは、1または2である。
一般式(2)で表される酸性リン酸エステルはnが1のものとnが2のものとの混合物であっても構わない。また、一般式(2)で表される酸性リン酸エステルがn=2の場合、同一分子内に異なる側鎖を有するものであっても構わない。更に一般式(2)で表される酸性リン酸エステルは、構造の異なる分子の混合物を用いても良い。なお、一般式(2)で表される酸性リン酸エステルは、通常、nが1のものと2のものとの混合物で得られる。
この様な酸性リン酸エステルの具体例を挙げれば、
がオクチル基、lが0、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが0、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
R1がオクチル基、lが0、nが1のもの、R1がオクチル基、lが0、nが2のもの、R1がデシル基、lが0、nが1のもの、R1がデシル基、lが0、nが2のもの、lが0、nが2、R1がオクチル基とデシル基のものとの混合物、
がウンデシル基、lが0、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが0、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが0、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がオクチルデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がヘキシル基、lが0であって、nが1のもの、Rがヘキシル基、lが0であって、nが2のもの、Rがヘプチル基、lが0であって、nが1のもの、Rがヘプチル基、lが0であって、nが2のもの、Rがオクチル基、lが0であって、nが1のもの、Rがオクチル基、lが0であって、nが2のもの、Rがノニル基、lが0であって、nが1のもの、Rがノニル基、lが0であって、nが2のもの、Rがデシル基、lが0であって、nが1のもの、及びRがデシル基、lが0であって、nが2のものとの混合物、更にnが2のときR1が同一でない化合物も含んだ混合物、
がヘキシル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘキシル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがヘプチル基、lが1であって、nが1のもの、Rがヘプチル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがオクチル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがオクチル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがノニル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがノニル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがデシル基、lが1であって、Rがエチレン基、nが1のもの、及びRがデシル基、lが1であってRがエチレン基、nが2のものとの混合物、更にnが2のときR1が同一でない化合物も含んだ混合物、
がヘキシル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘキシル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがヘプチル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘプチル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがオクチル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがオクチル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがノニル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがノニル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがデシル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが1のもの、及びRがデシル基、lが2であって、Rがエチレン基、nが2のものとの混合物、更にnが2のときR1が同一でない化合物も含んだ混合物、
がヘキシル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘキシル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがヘプチル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘプチル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがオクチル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがオクチル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがノニル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがノニル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがデシル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが1のもの、及びRがデシル基、lが3であって、Rがエチレン基、nが2のものとの混合物、更にnが2のときR1が同一でない化合物も含んだ混合物、
がヘキシル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘキシル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがヘプチル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがヘプチル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがオクチル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがオクチル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがノニル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、Rがノニル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のもの、Rがデシル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが1のもの、及びRがデシル基、lが4であって、Rがエチレン基、nが2のものとの混合物、更にnが2のときR1が同一でない化合物も含んだ混合物、
などがある。
以上の化合物群の中でも好ましいものを例示すれば、
がデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが0、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がウンデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが0、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが1、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが5、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが7、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが8、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが9、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
がドデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物、
などを挙げることができる。
上記酸性リン酸エステルの中で、一般的に入手可能なものの例を挙げれば、
がデシル基、lが3、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRS−410:東邦化学社製)、
がウンデシル基、lが6、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRS−610:東邦化学社製)、
がウンデシル基、lが10、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRS−710:東邦化学社製)、
がオクチルデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRL−310:東邦化学社製)、
がヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基の混合物、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールRA−600:東邦化学社製)、
がドデシル基、lが0、nが1のものと2のものとの混合物で1の含有量(mol)が2より大きいもの(フォスファノールML−200:東邦化学社製)、
がドデシル基、lが2、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールML−220:東邦化学社製)、
がドデシル基、lが4、Rがエチレン基、nが1のものと2のものとの混合物(フォスファノールML−240:東邦化学社製)、
がドデシル基、lが0、nが1のものと2のものとの混合物で1と2の含有量(mol)がほぼ等しいもの(フォスファノールGF−199:東邦化学社製)
などがある。
本発明の樹脂組成物への窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の配合割合は特に限定されないが、樹脂組成物を硬化させた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を高めるために、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の好ましい添加量は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、硬化剤、および一般式(1)で表される酸性リン酸エステルの合計量100質量部に対して50質量部以上であり、より好ましくは100質量部以上、最も好ましくは200質量部以上である。また樹脂組成物の粘度、流動性、作業性を鑑みると、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の上記重量比は900質量部以下であることが好ましく、700質量部以下であることがより好ましい。また、窒化ホウ素及び/または酸化マグネシウム粒子以外のセラミックス粒子を含め、本発明の樹脂組成物に添加する粒子の量は、樹脂100重量部に対して50〜900重量部であることが好ましく、100〜800重量部であることがより好ましい。粒子の量が上記範囲より小さいと樹脂組成物の熱伝導性が不十分となり、逆に上記範囲より大きいと樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎて成型時の作業性、硬化成型後の柔軟性などを損なう恐れがある。
一般式(1)で表される酸性リン酸エステルの添加量は、組み合わせて用いる熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、硬化剤のタイプ、並びに窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の比表面積などを鑑みて適宜決定されるが、窒化窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂との十分な親和性を保ちながら、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂本来の物性を発揮せしめるためには、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂100質量部に対して一般式(1)で表される酸性リン酸エステル0.4〜5質量部である事が好ましく、0.6〜4質量部であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、および上記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルを混合して製造する。樹脂組成物の各構成成分の混合順序は特に限定されない。ただし窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と酸性リン酸エステルとのみを予め混合したり、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子を酸性リン酸エステルで表面処理した後に、酸性リン酸エステルを含まない熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂と混合したりすると、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の添加による樹脂組成物への高熱伝導性の付与効果が劣ったものとなる。従って、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂との混合時に酸性リン酸エステルを加えて混合することや、酸性リン酸エステルを熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の全量または一部と混合した後に、他の成分(窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の残部、樹脂が熱硬化性樹脂の場合には硬化剤)と混合することが、樹脂組成物への高熱伝導性の付与の点で好ましい。この理由は定かではないが、予め窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と酸性リン酸エステルとを接触させると、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子表面の酸性リン酸エステルの側鎖が収縮してしまい、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂との親和性が良好でないのに対し、予め酸性リン酸エステルを樹脂と混合した場合には、酸性リン酸エステルの側鎖が十分に伸びた状態となり、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と樹脂との親和性が良好になるため、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子の添加による樹脂組成物への高熱伝導性の付与効果が優れたものとなると推察している。
樹脂として熱硬化性樹脂を用い、硬化剤を使用する場合、硬化剤と上記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルとを接触させる前に、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と上記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルとを接触させることが好ましい。例えばアミン、イミダゾール等の塩基性硬化剤を用いる場合に顕著である。まず酸性リン酸エステルと熱硬化性樹脂の全量または一部とを混合し、次いで該混合物を窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と混合し、その後に硬化剤と熱硬化性樹脂の残部を添加するという順序、または、まず酸性リン酸エステルと熱硬化性樹脂の一部または全量とを混合し、次いで該混合物を窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と混合し、その後熱硬化性樹脂の残部を添加・混合し、最後に硬化剤を加えるという順序が好ましい。また、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子を混合した後、次の成分を混合するまでの間に養生と呼ばれる加熱下での保存処理を行う事も好ましく、一般的な加熱温度は40〜100℃、加熱時間は1〜72時間の範囲から選択される。硬化剤と上記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルとを接触させる前に、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と上記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルとを接触させる混合操作が好ましい理由は定かではないが、硬化剤が塩基性硬化剤である場合、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子と上記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルとを接触させる前に塩基性硬化剤と酸性リン酸エステルを接触させると、塩基性硬化剤と該酸性リン酸エステルが塩を形成して硬化剤の作用が低下する場合があるためと考えられる。窒化窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子はそれ自体が塩基性であり、本発明の効果を実現するためには、先ず窒化窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子表面への酸性リン酸エステルの吸着を促し、酸性リン酸エステルの効果を十分に発揮させ、且つ他の塩基性成分や、全体としては塩基性でなくとも塩基性の反応部位を有する成分への副作用を抑制することが好ましいためと推察している。そして窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子を混合した後に養生を行えば、窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子表面への酸性リン酸エステル分子の吸着を一層促進できるものと考えられる。
本発明の樹脂組成物を得るための混合方法は何ら制限されず、一般的な混合機を用いて行うことが出来るが、そのような混合機を例示すれば、プラネタリーミキサー、トリミックスなどのニーダー、三本ロールなどのロール混練機、擂潰機等がある。
本発明の樹脂組成物の成型硬化とはモールド中での成型硬化のみならず、固体表面での被膜形成、ふたつの固体間での圧接による接着層形成等をも含む。よって、本発明の樹脂組成物を成型硬化させてなる本発明の高熱伝導性樹脂成型体は、前記各種の方法によって得られたものである。樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含む場合には架橋による三次元網目構造の形成にて成型硬化が行われ、熱可塑性樹脂を含む場合には冷却工程での固化により成型硬化が行われる。この成型硬化のための温度、時間等の条件は、樹脂、硬化剤、その他添加剤等に合わせて適宜決定される。
本発明の樹脂組成物及びに高熱伝導性樹脂成型体の用途としては、家電製品、自動車、ノート型パーソナルコンピュータなどに搭載される半導体部品からの発熱を効率よく放熱するための放熱部材の材料があり、それらの例として、放熱グリース、放熱ゲル、放熱シート、フェイズチェンジシート、接着剤などがあり、またメタルベース基板、プリント基板、フレキシブル基板などに用いられる絶縁層など、更には半導体封止剤、アンダーフィル、筐体、放熱フィンなども挙げることが出来る。
本発明の高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率は特に限定されないが、半導体部品等からの発熱を効率よく放熱するためにはなるべく高い方が望ましく、1.5W/m・K以上であることが好ましい。
以下、実施例および用途例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
本発明にて用いた試験方法を以下に示す。
(1)樹脂組成物の粘度:
得られた樹脂組成物について、動的粘弾性測定装置(STRESS TECH:セイコー電子工業社製)を用い、直径20mmのパラレルプレート、ギャップ幅1.00mm、測定温度25℃、周波数0.1Hz、定常応力1000Paにて、測定開始から120秒後の粘度を求めた。
(2)高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率:
得られた熱硬化性樹脂組成物をトルエンまたは2−メトキシエタノールにて適度な粘度に希釈後、バーコーター(PI−1210:テスター産業社製)を用いて離型PETフィルム上に製膜し、150℃にて4時間保持後PETフィルムを剥がした。熱硬化性イミド樹脂組成物では、その後試験片をポリテトラフルオロエチレン製の板で挟み250℃にて2時間最終硬化を行った。樹脂組成物の樹脂がミラブル型シリコーンおよび熱可塑性樹脂であるポリフェニレンサルファイドの場合には、ポリテトラフルオロエチレン製の板に樹脂組成物を挟み樹脂製造者推奨の成型温度にて加圧成型した。尚、各々の樹脂について得られる膜の厚さが約200−300μmになる様、加圧条件を調節した。これら試料の熱伝導率を迅速熱伝導率計(QTM−500:京都電子工業社製)にて測定した。レファレンスには、厚さ2cm、長さ15cm、幅6cmの、石英ガラス、シリコーンゴムおよびジルコニアを用いた。
(実施例1)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EXA−4850−150:DIC社製)10g、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト(2PZCN−PW:四国化成社製)0.2g、および酸性リン酸エステル(フォスファノールRA−600:東邦化学社製)0.35gを混合して均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−160:平均粒子径8.5μm、比表面積8.9m/g:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)10gおよび窒化ホウ素粒子(PT−140:平均粒子径10.6μm、比表面積7.1m/g:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)15gを加えて混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例2)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EXA−4850−150:DIC社製)10g、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ:四国化成社製)0.2g、および酸性リン酸エステル(フォスファノールRA−600:東邦化学社製)0.25gを混合して均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)24gを加えて混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例3)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(EXA−830CRP:DIC社製)7.7g、ポリアミン硬化剤(JERキュア113:三菱化学社製)2.3g、および酸性リン酸エステル(フォスファノールGF−199:東邦化学社製)0.3gを混合して均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(スターマグP:平均粒子径3.5μm、比表面積10m/g:神島化学工業社製)35gを加えて混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例4)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(EXA−830CRP:DIC社製)5g、酸無水物(B−570:DIC社製)5g、促進剤としてN,N−ジメチルベンジルアミン(和光純薬社製)0.8g、および酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−710:東邦化学社製)0.1gを混合して均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(スターマグP:神島化学工業社製)45gを加えて混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例5)
付加反応により硬化する付加型シリコーン(TSE325、ビニル基を含むシリコーン樹脂、ヒドロシラン化合物および白金触媒を含有:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)10gと酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−410:東邦化学社製)0.2gを混合して均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−160:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20gおよび窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例6)
付加型シリコーン(TSE325:モメンティブ社製)10gと酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−610:東邦化学社製)0.15gを混合して均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−120:平均粒子径12.4μm、比表面積2.3m/g:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)30g、窒化アルミニウム粉末(H:トクヤマ社製)10gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例7)
付加型シリコーン(TSE325:モメンティブ社製)10gと酸性リン酸エステル(フォスファノールGF−199:東邦化学社製)0.32gを混合して均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(RF−10C:平均粒子径9.8μm、比表面積1.7m/g:宇部マテリアルズ社製)20gおよび窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例8)
ミラブル型シリコーンゴム(TSE2913U、ビニル基を含むシリコーン樹脂:モメンティブ社製)100gと酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−710:東邦化学社製)1.8gを二軸混練押出機TEM26SS(東芝機械株式会社製)にて混練した。このゴムと、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製)0.5g、酸化マグネシウム粒子(RF−10C:宇部マテリアルズ社製)300g及び窒化アルミニウム粒子(H:トクヤマ社製)100gを二軸混練押出機TEM26SS(東芝機械株式会社製)にて混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例9)
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジメタクリレート(BPE−100、平均分子量478:新中村化学社製)5g、トリエチレングリコールジメタクリレート(3G:新中村化学社製)5g、酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−710:東邦化学社製)0.12g、並びにベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製)0.1gを混合し均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−120:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例10)
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジメタクリレート(BPE−100、新中村化学社製)5g、トリエチレングリコールジメタクリレート(3G、新中村化学社製)5g、酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−710:東邦化学社製)0.22g、並びにベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製)0.1gを混合し均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−120:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)25g及び窒化アルミニウム粒子(H:平均粒子径1.1μm、比表面積2.6m/g:トクヤマ社製)5gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表1に示した。
(実施例11)
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジメタクリレート(BPE−100、新中村化学社製)7g、トリエチレングリコールジメタクリレート(3G、新中村化学社製)3g、酸性リン酸エステル(フォスファノールRA−600:東邦化学社製)0.08g、並びにベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製)0.1gを混合し均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(FNM−G:平均粒子径0.5μm、比表面積8.9m/g:タテホ化学社製)48gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表2に示した。
(実施例12)
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジメタクリレート(BPE−100、新中村化学社製)7g、トリエチレングリコールジメタクリレート(3G、新中村化学社製)3g、酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−610:東邦化学社製)0.22g、並びにベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製)0.1gを混合し均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(FNM−G:タテホ化学社製)48gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表2に示した。
(実施例13)
窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)180gおよび窒化アルミニウム粒子(H:トクヤマ社製)110gを、芳香族ジアミンである1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン29.2g、溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン320gと共に、撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に装入し、室温窒素雰囲気下で撹拌を行った。これに撹拌下テトラカルボン酸二無水物類である3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30.9gを加え、50℃に昇温したのち1時間撹拌反応させ、最後に酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−610:東邦化学社製)1.0gを混合して熱硬化性イミド樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表2に示した。
(実施例14)
酸化マグネシウム粒子(RF−10C:宇部マテリアルズ社製)180gおよび窒化アルミニウム粒子(H:トクヤマ社製)130gを、芳香族ジアミンである1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン29.2g、溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン320gと共に、撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に装入し、室温窒素雰囲気下で撹拌を行った。これに撹拌下テトラカルボン酸二無水物類である3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30.9gを加え、50℃に昇温したのち1時間撹拌反応させ、最後に酸性リン酸エステル(フォスファノールRA−600:東邦化学社製)1.8gを混合して熱硬化性イミド樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表2に示した。
(実施例15)
ポリオキシポリアルキレンポリオールの一種であるグリセリンのプロピレンオキサイド付加物(エクセノール828、分子量5,000:旭硝子社製)8.7g、グリセリンのプロピレンオキサイド付加物(エクセノール837、分子量6,000:旭硝子社製)1.3g、ジラウリン酸ジブチル錫(東京化成社製)0.05g、DBUオクチル酸塩(シグマアルドリッチ社製)0.1g、および酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−710:東邦化学社製)0.18gを混合して均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)35gを及び窒化アルミニウム(H:トクヤマ社製)10gを加え混練した。更にこの混合物に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(東京化成社製)0.7gを加え更に混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表2に示した。
(実施例16)
グリセリンのプロピレンオキサイド付加物(エクセノール828:旭硝子社製)8.7g、ポリオキシポリプロピレントリオール(エクセノール837:旭硝子社製)1.3g、ジラウリン酸ジブチル錫(東京化成社製)0.05g、DBUオクチル酸塩(シグマアルドリッチ社製)0.1g、および酸性リン酸エステル(フォスファノールRA−600:東邦化学社製)0.25gを混合して均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(RF−10C:宇部マテリアルズ社製)45gを加え混練した。更にこの混合物に4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート(東京化成社製)0.7gを加え更に混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表2に示した。
(実施例17)
窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)270g及び窒化アルミニウム粒子(H:トクヤマ社製)50g、ポリフェニレンサルファイド(リニアー型:FZ−2100、直鎖状:DIC社製100g及び酸性リン酸エステル(フォスファノールRA−410:東邦化学社製)2.2gを混合後、二軸混練押出機TEM26SS(東芝機械株式会社製)を用いて320℃で溶融混練した。溶融混練して得られたペレットを送風乾燥器にて120℃で3時間乾燥した
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表2に示した。
(実施例18)
酸化マグネシウム粒子(RF−10C:宇部マテリアルズ社製)350g、ポリフェニレンサルファイド(スーパータフ:Z−200−E5:DIC社製)100g及び酸性リン酸エステル(フォスファノールRA−600:東邦化学社製)1.8gを混合後、二軸混練押出機TEM26SS(東芝機械株式会社製)を用いて320℃で溶融混練した。溶融混練して得られたペレットを送風乾燥器にて120℃で3時間乾燥した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表2に示した。
(比較例1)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EXA−4850−150:DIC社製)10gと1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト(2PZCN−PW:四国化成社製)0.2gを混合して均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−160:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)10gおよび窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)15gを加えて混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表3に示した。
(比較例2)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(EXA−830CRP:DIC社製)7.7gとポリアミン硬化剤(JERキュア113:三菱化学社製)2.3gを混合して均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(スターマグP:神島化学工業社製)35gを加えて混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表3に示した。
(比較例3)
窒化ホウ素粒子(PT−160:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20g、窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)30g、酸性リン酸エステル(フォスファノールRA−600:東邦化学社製)0.7g、およびエタノール(特級:和光純薬社製)60gを密栓付きガラス瓶に入れ振盪後、超音波ホモジナイザー(SONIFIER250:BRANSON社製)にて10分間超音波による分散・混合を行った。得られたスラリーを琺瑯パッドに移し、送風乾燥器中120℃にて15時間乾燥して表面処理窒化ホウ素粒子を得た。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EXA−4850−150:DIC社製)10gと2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ:四国化成社製)0.2gを混合して均一溶液とした。この溶液に前記表面処理窒化ホウ素粒子25.35gを加えて混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表3に示した。
(比較例4)
付加反応により硬化する付加型シリコーン(TSE325、ビニル基を含むシリコーン樹脂、ヒドロシラン化合物および白金触媒を含有:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)10gに窒化ホウ素粒子(PT−160:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20gおよび窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表3に示した。
(比較例5)
付加型シリコーン(TSE325:モメンティブ社製)10gと酸性リン酸エステル(モノイソプロピルリン酸とジイソプロピルリン酸の混合物、A−3:SC有機化学社製)0.25gを混合して均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−160:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20gおよび窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表3に示した。
(比較例6)
付加型シリコーン(TSE325:モメンティブ社製)10gとラウリン酸(東京化成社製)0.25gを混合して均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−120:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)30g及び窒化アルミニウム粒子(H:トクヤマ社製)10gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表3に示した。
(比較例7)
付加型シリコーン(TSE325:モメンティブ社製)10gとノニオン系界面活性剤であるテトラエチレングリコールラウリルエーテル(ペグノールL−4:東邦化学社製)0.25gを混合して均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(RF−10C:宇部マテリアルズ社製)20g及び窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)20gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表3に示した。
(比較例8)
付加型シリコーン(TSE325:モメンティブ社製)10gと酸性基を持たないリン酸エステル(〔(CHO〕P(O)OCOP(O)〔OC(CH、PX−200:大八化学社製)0.25gを混合して均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(RF−10C:宇部マテリアルズ社製)20g及び窒化アルミニウム粒子(H:トクヤマ社製)20gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表3に示した。
(比較例9)
窒化ホウ素粒子(PT−160:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)40g、窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)40g、酸性リン酸エステル(フォスファノールRS−410:東邦化学社製)0.40g、およびエタノール(特級:和光純薬社製)100gを密栓付きガラス瓶に入れ振盪後、超音波ホモジナイザー(SONIFIER250:BRANSON社製)にて10分間超音波による分散・混合を行った。得られたスラリーを琺瑯パッドに移し、送風乾燥器中120℃にて15時間乾燥して表面処理窒化ホウ素粒子を得た。
付加型シリコーン(TSE325:モメンティブ社製)10gと前記表面処理窒化ホウ素粒子40.20gを加えて混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表3に示した。
(比較例10)
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジメタクリレート(BPE−100、新中村化学社製)7g、トリエチレングリコールジメタクリレート(3G、新中村化学社製)3g並びにベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製)0.1gを混合し均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(FNM−G:タテホ化学社製)48gを加え混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表4に示した。
(比較例11)
窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)180gおよび窒化アルミニウム粒子(H:トクヤマ社製)110gを、芳香族ジアミンである1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン29.2g、溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン320gと共に、撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に装入し、室温窒素雰囲気下で撹拌を行った。これに撹拌下テトラカルボン酸二無水物類である3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30.9gを加え、50℃に昇温したのち1時間撹拌反応させ、熱硬化性イミド樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表4に示した。
(比較例12)
グリセリンのプロピレンオキサイド付加物(エクセノール828:旭硝子社製)8.7g、ポリオキシポリプロピレントリオール(エクセノール837:旭硝子社製)1.3g、ジラウリン酸ジブチル錫(東京化成社製)0.05g、及びDBUオクチル酸塩(シグマアルドリッチ社製)0.1gを混合して均一溶液とした。この溶液に窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)35gおよび窒化アルミニウム粒子(H:トクヤマ社製)10gを加え混練した。更にこの混合物に4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート(東京化成社製)0.7gを加え更に混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表4に示した。
(比較例13)
グリセリンのプロピレンオキサイド付加物(エクセノール828:旭硝子社製)8.7g、ポリオキシポリプロピレントリオール(エクセノール837:旭硝子社製)1.3g、ジラウリン酸ジブチル錫(東京化成社製)0.05g、DBUオクチル酸塩(シグマアルドリッチ社製)0.1g、およびアルミネートカップリング剤(プレンアクトAL−M、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート:味の素社製)0.25gを混合して均一溶液とした。この溶液に酸化マグネシウム粒子(RF−10C:宇部マテリアルズ社製)45gを加え混練した。更にこの混合物に4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート(東京化成社製)0.7gを加え更に混練した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表4に示した。
(比較例14)
窒化ホウ素粒子(PT−140:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)270g及び窒化アルミニウム粒子(H:トクヤマ社製)50g、ポリフェニレンサルファイド(リニアー型:FZ−2100、直鎖状:DIC社製100gを混合後、二軸混練押出機TEM26SS(東芝機械株式会社製)を用いて320℃で溶融混練した。溶融混練して得られたペレットを送風乾燥器にて120℃で3時間乾燥した。
得られた樹脂組成物の粘度と該樹脂組成物から得られた高熱伝導性樹脂成型体の熱伝導率を測定した結果を表4に示した。
Figure 2015013949
Figure 2015013949
Figure 2015013949
Figure 2015013949

Claims (6)

  1. 窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、および下記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルを含有する樹脂組成物であって、該樹脂組成物においては、前記窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子、前記熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、および下記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルが混合されていることを特徴とする、樹脂組成物。
    Figure 2015013949

    (式(1)中、
    :炭素数4〜20の飽和または不飽和ヒドロカルビル基
    :炭素数1〜20の飽和ヒドロカルビレン基
    :炭素数2または3の飽和ヒドロカルビレン基
    :炭素数1〜8の飽和または不飽和ヒドロカルビレン基
    k:0〜20の整数
    l:0〜20の整数
    m:0〜20の整数
    n:1または2
    であって、
    が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
    が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
    が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
    が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
    k個の−CORO−基、l個の−RO−基、及びm個の−CORCOO−基がなす順序は任意であり、
    n=2の場合、2個のRO(CORO)(RO)(CORCOO)基は同一でも異なっていてもよい。)
  2. 窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂、および下記一般式(1)で表される酸性リン酸エステルを混合することを特徴とする、樹脂組成物の製造方法。
    Figure 2015013949

    (式(1)中、
    :炭素数4〜20の飽和または不飽和ヒドロカルビル基
    :炭素数1〜20の飽和ヒドロカルビレン基
    :炭素数2または3の飽和ヒドロカルビレン基
    :炭素数1〜8の飽和または不飽和ヒドロカルビレン基
    k:0〜20の整数
    l:0〜20の整数
    m:0〜20の整数
    n:1または2
    であって、
    が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
    が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
    が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
    が複数存在する場合には、複数のRは同一でも異なっていてもよく、
    k個の−CORO−基、l個の−RO−基、及びm個の−CORCOO−基がなす順序は任意であり、
    n=2の場合、2個のRO(CORO)(RO)(CORCOO)基は同一でも異なっていてもよい。)
  3. 前記混合する工程が、前記窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子を、前記熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の全部又は一部と前記酸性リン酸エステルとを含む混合物と混合する工程を有する、請求項2に記載の樹脂組成物の製造方法。
  4. 前記混合する工程が、
    (i)前記酸性リン酸エステルと前記熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂とを混合する工程、及び、
    (ii)前記(i)の工程で得られた混合物と、前記窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子とを混合する工程を有する、請求項2又は3に記載の樹脂組成物の製造方法。
  5. 前記混合する工程が、
    (i)前記酸性リン酸エステルと、前記熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の一部とを混合する工程、
    (ii)前記(i)の工程で得られた混合物と、前記窒化ホウ素粒子及び/または酸化マグネシウム粒子とを混合する工程、及び、
    (iii)前記(ii)の工程で得られた混合物と、前記熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の残部とを混合する工程
    を有する、請求項2又は3に記載の樹脂組成物の製造方法。
  6. 請求項1に記載の樹脂組成物を成型硬化させることにより得られる、高熱伝導性樹脂成型体。
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