以下、本発明の実施の形態における写真撮影遊戯装置を用いた、写真シール遊戯システムの一例について説明する。
写真シール遊戯システムは、写真シール作成装置(写真撮影遊戯装置の一例)と、画像提供サーバとで構成されている。画像提供サーバは、写真シール作成装置からユーザの電子メールアドレス(以下、単にメールアドレスということがある。)や画像を取得する。そして、メールアドレスを用いて電子メールでユーザに連絡し、各ユーザに対して画像を提供することができる。
写真シール作成装置は、ユーザの写真をカメラを用いて撮影して得た写真画像を用いて、種々の機能を実行する。写真シール作成装置は、写真画像に対する切り取り範囲を設定し、写真画像のうち切り取り範囲内の部分を加工画像とするトリミング機能を有している。写真シール作成装置は、トリミング機能により生成した加工画像又は加工画像に基づく画像を、画像提供サーバなどを経由してユーザに提供したり、シールにプリントして出力することでユーザに提供したりすることができる。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける写真シール遊戯システムのネットワーク接続例を示す図である。
写真シール作成装置1は、画像提供サーバ(以下、単にサーバということがある)601や携帯端末装置(以下、携帯端末ということがある)701(701a,701b)などと共に、写真シール遊戯システム901を構成する。写真シール作成装置1は、例えばゲームセンタなど、様々な店舗に設置されている。サーバ601は、例えば、データセンタで管理されている。携帯端末701は、例えば、写真シール作成装置1でプレイするユーザ(ユーザ)が所有するものである。写真シール遊戯システム901の各装置は、例えば、インターネットなどのネットワーク801に接続されている。これにより、写真シール作成装置1や携帯端末701は、ネットワーク801を介して、サーバ601と通信可能である。なお、写真シール作成装置1と携帯端末701とが互いに通信可能であってもよい。
画像提供サーバ601は、一般的なハードウェア構成を有する電子計算機であり、通信部603と、記憶部605と、装置の各部を制御する制御部650などを有している。通信部603は、LAN(構内情報通信網)などを経由して、サーバ601をネットワーク801に接続する。記憶部605は、例えばHDD(Hard Disk Drive)である。記憶部605には、制御プログラム607が記憶されている。制御部650は、例えばCPUやメモリなどで構成されている。制御部650は、制御プログラム607などを実行することで、サーバ601の各部の動作を制御する。
携帯端末701は、例えば、いわゆるフィーチャーフォンやスマートフォンである。携帯端末701は、通信部703と、記憶部705と、制御部750とを有している。通信部703は、例えば、無線LANや携帯電話網を通じてネットワーク801に接続可能である。記憶部705は、例えばフラッシュメモリである。記憶部705には、制御プログラム707が記憶されている。携帯端末701は、さらに、操作部711や、表示部713や、カメラ715などを有している。制御部750は、例えばCPUやメモリなどで構成されている。制御部750は、制御プログラム707などを実行することで、携帯端末701の各部の動作を制御する。
写真シール作成装置1は、プレイ時に生成された画像データをサーバ601に送信する。サーバ601は、送信された画像データを記憶する。サーバ601は、画像データを、それを送信したユーザのデータに対応させて管理する。サーバ601は、携帯端末701などからのアクセスを受け付け、携帯端末701を所有するユーザに対応する画像データを、その携帯端末701に対して公開する機能などを有している。これにより、ユーザは、携帯端末701を用いて、サーバ601に記憶されている画像データを取得可能である。
[写真シール作成装置1の概略構成]
図2は、写真シール作成装置1のハードウェア構成を示す側面図である。図3は、写真シール作成装置1のハードウェア構成を示す平面図である。
図2に示されるように、写真シール作成装置1は、前部筐体(撮影筐体)510、背部筐体540、及び編集出力装置570を有している。前部筐体510、背部筐体540、及び編集出力装置570は、互いに並べられて1台の写真シール作成装置1として用いられる。
前部筐体510には、外部モニタ521やコイン投入部525などが配置された事前接客部520が設けられている。事前接客部520は、写真シール作成装置1の前部筐体510の左側面に配置されている(一方に選択的に配置されていればよく、右側面にあってもよい。)。
編集出力装置570の前部には、シール排出口575が設けられている。編集出力装置570の両側部には、それぞれ、編集モニタ581、タッチペン583、非接触通信装置585、及びスピーカ587などを有する編集受付部580が設けられている。
図3に示されるように、前部筐体510と背部筐体540とが組み合わせられることにより、撮影コーナー(撮影ブース)が形成される。撮影コーナーの両側方は開口部となるが、この開口部は、カーテン(図示せず)で覆うことができる。また、編集出力装置570の周囲も、カーテン(図示せず)で覆うことができる。これにより、ユーザは、他者にプレイ中の姿や編集画面などをのぞき込まれないようにして、プレイ可能である。
図4は、写真シール作成装置1を用いたプレイを示すフローチャートである。
本実施の形態において、写真シール作成装置1を用いたプレイは、大まかに、次のような4つの段階を順にたどるようにして行われる。プレイは、通常動作モードでの動作時に行われる。
事前接客部520のコイン投入部525に規定枚数の硬貨が投入されると、プレイが開始する。ステップS1において、外部モニタ521における受け付けが行われる。このとき、図3において示されるP1の位置にユーザが立つ。この段階では、撮影を開始する前に、撮影、編集、作成される画像やシートなどの各種プレイに関する案内及び広告がユーザに対して行われる。また、ユーザは、各種選択操作を行う。
ステップS2において、撮影が行われる。このとき、図3において示されるP2の位置、すなわち撮影コーナー内にユーザが立つ。撮影コーナーでは、事前接客部520で受け付けられた各種選択操作に基づいて、ユーザに対して、各種操作で選択された撮影コースに応じた撮影が行われる。また、それと共に、ユーザによる各種操作が受け付けられ、落書き可能な画像データが作成される。
ステップS3において、落書き受け付けが行われる。このとき、図3において示されるP3の位置(落書きコーナー)にユーザが立つ。すなわち、ユーザは、左右いずれか一方の編集受付部580a,580bに対面するように立つ。落書き受け付けでは、撮影コーナーでのプレイが終了したユーザに対して、各種選択作業に関する案内が行われる。そして、ユーザにより行われる、出力するシールなどについての各種選択操作や、落書き操作が受け付けられる。このとき受け付けられた受付結果に基づいて、シールにプリントされる画像の処理が行われる。
ステップS4において、シールの出力が行われる。このとき、図3において示されるP4の位置にユーザが立つ。すなわち、ユーザは、シール排出口575の前方で、シール排出口575からシールが排出されるのを待つ。シール排出口575からシールが排出されると、写真シール作成装置1の近傍で行われる一連の主なプレイは終了する。
このように、4段階に分かれて、ユーザが移動しながらプレイが進むことで、単位時間当たりに写真シール作成装置1を利用可能なユーザ組数が多くなっている。すなわち、最大で、5組のユーザが、写真シール作成装置1を利用できる。落書き受け付けは時間がかかるため、2つの編集受付部580a,580bを用いて、同時に2組のユーザが落書き受け付けの段階をプレイできるように構成されている。
図5は、写真シール作成装置1の前部筐体510を示す斜視図である。
図5に示されるように、前部筐体510の事前接客部520には、外部モニタ521と、コイン投入部525と、スピーカ527とが設けられている。
外部モニタ521は、例えば、液晶タッチパネルである。外部モニタ521は、ユーザに対して、各種案内や、選択操作に必要な画面を表示する。外部モニタ521は、表示された選択項目などを選択する、ユーザの指等によるタッチ操作を受け付ける。外部モニタ521は、いわゆるマルチタッチ操作を受け付け可能である。すなわち、外部モニタ521は、同時に1人以上の複数のユーザからの指示入力を受け付けることができる。外部モニタ521は、事前接客部520がどのユーザにも利用されていない場合は、利用開始を促すデモ画面などを表示する。
コイン投入部525は、硬貨投入口と、硬貨返却口とを有している。硬貨投入口は、プレイ開始時に必要な所定の金額(例えば400円)の硬貨の投入を受け付ける。硬貨返却口は、投入された硬貨が受け付け不可能であった場合に、それを返却する。
スピーカ527は、ユーザに対して、各種案内や、選択操作に必要な音声を出力する。事前接客部520が利用されていない場合は、スピーカ527は、利用開始を促すデモ音声(例えば「プレイを開始するのはここからだよ」)やバックグラウンドミュージックなどを出力する。
前部筐体510の撮影コーナー内となる部分には、正面照明装置(ドーム型照明装置511、上半身照明装置512a、膝上照明装置512、足元照明装置513、カメラまわりの照明装置514)と、カメラ515と、操作モニタ517などが設けられている。
正面照明装置511〜514のそれぞれは、ストロボや蛍光灯などを備えている。ドーム型照明装置511はユーザの上半身及び背面に、上半身照明装置512aはユーザの上半身に、膝上照明装置512はユーザの膝上あたり及び背面に、足元照明装置513はユーザの足元及び背面に、それぞれ光を照射する。カメラまわりの照明装置514は、ユーザの顔に対して光を照射する。なお、膝上照明装置512の側方の、撮影をする際に撮影に支障を来さない位置には、ユーザが手荷物を置くための荷物置き場(図示せず)が設けられている。
カメラ515は、ユーザの撮影を行う。撮影は、各種操作で選択された、撮影コースや、全身撮影であるかアップ撮影であるかの違いなどに応じて、ズーム及び撮影角度が調整された状態で行われる。換言すると、カメラ515による撮影は、外部モニタ521や操作モニタ517などでの指示入力の受付結果に応じて行われる。
操作モニタ517は、例えば液晶タッチパネルである。操作モニタ517は、ユーザに対して、各種案内や選択操作に必要な画面などを表示する。操作モニタ517は、表示された選択項目などを選択する、ユーザの指などを用いたタッチ操作による指示入力を受け付ける。操作モニタ517は、撮影コーナーがどのユーザにも利用されていない場合は、利用開始を促すデモ画面などを表示する。
なお、これらのほか、前部筐体510には、天井装置(図示せず)が設けられている。天井装置には、ユーザを上方から照らす照明装置や、ユーザに各種案内や選択操作に必要な音声を出力するスピーカ(図示せず)などが設けられている。スピーカは、撮影コーナーが利用されていない場合は、利用開始を促すデモ音声(例えば「撮影の準備が完了しました!」)やバックグラウンドミュージックなどを出力する。
図6は、写真シール作成装置1の背部筐体540を示す斜視図である。
図6に示されるように、背部筐体540は、大まかに平面視でコ字状の壁面を成すように形成されており、撮影コーナーの背面と両側方の一部とを覆う。背部筐体540には、背部照明装置541が設けられている。本実施の形態において、背部照明装置541としては、全身用照明装置(後方用上部照明装置)543と、アップ用照明装置(前方用照明装置)545と、全身用上部照明装置(前方及び後方用照明装置)547とが設けられている。
全身用照明装置543及び全身用上部照明装置547は、ストロボを備え、ユーザの全身に対して光を照射する。アップ用照明装置545は、ストロボとグリッドとを備え、主に、アップ撮影をするユーザの頭部付近、主に髪に光を照射する。
図7は、写真シール作成装置1の編集出力装置570を示す斜視図である。
図7に示されるように、編集出力装置570は、シール排出口575及び2つの編集受付部580(580a,580b)のほか、照明部571を有している。
照明部571は、蛍光灯を有し、編集モニタ581の上部から照明を行う。
各編集受付部580において、編集モニタ581と、2つのタッチペン583と、非接触通信装置585と、スピーカ587は、それぞれ、次のように構成されている。
編集モニタ581は、例えば、液晶タッチパネルである。編集モニタ581は、ユーザに対して、各種案内や落書き操作に必要な画面を表示する。編集モニタ581は、ユーザがタッチペン583を用いて行う、表示された選択項目の選択操作や落書き操作などの指示入力を受け付ける。タッチペン583は2つ設けられており、2人のユーザが同時に操作を行うことができる。編集モニタ581は、操作がいずれのタッチペン583を用いて行われたものであるか検知できる。タッチペン583は、不使用時には、タッチペン置き584に保持させることができる。
スピーカ587は、ユーザに対して、各種案内や、選択操作及び落書き操作について必要な音声を出力する。スピーカ587は、編集出力装置570が利用されていない場合は、使用開始を促すデモ音声(例えば「らくがきを開始してね」)やバックグラウンドミュージックなどを出力する。
非接触通信装置585は、例えばNFC(Near Field Communication)規格に基づいた通信(例えばFeliCa(登録商標)を利用した通信など)を行うことができる。非接触通信装置585は、ユーザ自身の携帯端末701がかざされたとき、その携帯端末701に、ユーザのプレイによって作成された写真画像(撮影画像)や合成画像を得るための情報(例えば、サーバ601にアクセスするためのURLなど)を送信できる。これにより、ユーザは、携帯端末701を用いて写真画像や合成画像を得るための場所にアクセスし、それらを取得できる。なお、非接触通信装置585に対して、携帯端末701から種々の情報を送信できるようにしてもよい。また、非接触通信装置585は、2人以上のユーザが同時に利用できるように2つ以上設けられていてもよい。非接触通信装置585の通信方式は上述のものに限らず、ユーザの端末に対して、写真画像のデータや合成画像のデータ自体を送信できるようにしてもよい。
シール排出口575には、印刷が完了したシール紙のシート(シール)が排出される。シートは、落書きが終わったユーザに対して提供される。シートには、撮影コーナーで撮影され、落書き受け付けで編集された合成画像が印刷されている。ユーザがシール排出口575に到着したときにシートの印刷が完了していない場合においては、ユーザは、シール排出口575の前で待機する。
なお、シール排出口575の近くには、そこで待機するユーザが見ることができるように表示パネルを設けてもよい。この場合、その表示パネルで、後述する追加画像に関する操作などを受け付け可能に構成されていてもよい。表示パネルには、様々な広告や、ユーザに対する案内などを表示できる。表示パネルには、編集受付部580a側で編集を行ったユーザと編集受付部580b側で編集を行ったユーザとのいずれのユーザ用の印刷が行われているかを表示するようにしてもよい。
また、図示しないが、シール排出口575の近くには、例えばLED(発光ダイオード)などを光源とした発光表示部を配置してもよい。この場合、発光表示部を用いて、編集受付部580a側で編集を行ったユーザと編集受付部580b側で編集を行ったユーザとのいずれのユーザ用の印刷が行われているかを表示するようにしてもよい。これにより、シール排出口575が1つしかないところ、2組のユーザ間で排出されたシートの取り違えなどの混乱が発生するのを防止できる。
図8は、写真シール作成装置1の制御に関する構成を説明するブロック図である。
写真シール作成装置1は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)のような、CPU502、メモリ503、画像処理部504、記憶部505、及び通信部509などで構成された制御部(制御装置)501を有している。
画像処理部504は、カメラ515により撮影された写真の情報に基づいて、その後の処理や出力時に用いられる写真画像を生成したり、編集受付部580で受け付けられた落書きに応じて編集画像を生成したり、写真画像と編集画像とを合成して合成画像を生成したりする。すなわち、画像処理部504は、編集受付部580で受け付けられた落書き等の受付結果や外部モニタ521等での操作入力の受付結果に応じて、カメラ515により撮影された写真を用いて、シートにプリントする画像や、その後の処理に用いられる画像の処理を行ったり、画像を生成したりする。
記憶部505は、例えばフラッシュメモリやHDDであり、制御プログラム507を有している。
制御部501は、CPU502が制御プログラム507を実行することで、写真シール作成装置1の各部の動作を制御する。
通信部509は、例えばPHS通信モジュールを有し、写真シール作成装置1をネットワーク801に接続できる。
制御部501は、事前接客部520について、外部モニタ521、スピーカ527、及びコイン制御部525aなどを制御する。コイン制御部525aは、コイン投入部525を制御し、コインの投入状況などを確認し、制御部501に通知する。
制御部501は、前部筐体510及び背部筐体540について、カメラ515、操作モニタ517、及びストロボ制御部530などを制御する。ストロボ制御部530は、正面照明装置511〜514と背部照明装置541とを制御し、適時に適切な態様で発光させる。
制御部501は、編集出力装置570について、編集モニタ581、非接触通信装置585、スピーカ587、及び印刷部590などを制御する。印刷部590は、画像処理部504により処理が行われた画像について、用紙にプリント(印刷)し、印刷後のシートをシール排出口575に搬送する。印刷部590により、シール排出口575からシートが出力される。
なお、図8で示される構成は、概念的な構成を示すものである。例えば、撮影コーナー側(前部筐体510及び背部筐体540)にPCを設け、落書きコーナー側(編集出力装置570)にも別のPCを設け、これらが連携して動作することで、制御部501などの機能が実現されるようにしてもよい。
[写真シール遊戯システム901の動作の説明]
写真シール作成装置1は、サーバ601や携帯端末701と連携し、大まかに、次のような動作を行う。最初に、図9を参照し、主に写真シール作成装置1がプレイを実行可能なるまでの写真シール作成装置1の基本的動作について説明する。次に、図10を参照し、写真シール遊戯システム901を用いて行われるプレイについて説明する。
図9は、写真シール作成装置1の基本的動作の一例を示すフローチャートである。
図9に示されるように、写真シール作成装置1が起動されると、ステップS21において、起動時処理が行われる。ここでは、各種制御プログラム507の読み込み、実行や、必要に応じて、サーバ601との通信処理などが行われる。起動時処理において、サーバ601からアップデートデータや機能設定コマンド等が送信されると、制御部501は、それを写真シール作成装置1に適用する。これにより、サーバ601を介して、写真シール作成装置1の管理を行うことができる。なお、このような動作は行われなくてもよい。
ステップS22において、制御部501は、デモ画面を外部モニタ521やその他のモニタなどに表示させる。
ステップS23において、制御部501は、テストモードに入るかどうかを確認する。例えば、管理者にしかアクセスできない位置に配置されている所定のスイッチなどが操作されたとき、制御部501は、テストモードに入ると判断する。
また、ステップS24において、制御部501は、プレイを行うための対価を受け付けたか否かを確認する。
対価が受け付けられるか、テストモードに入ると確認されるまでは、制御部501は、デモ画面を表示しながら待機する。
ステップS23でテストモードに入ると判断された場合には、ステップS26において、テストモードが実行される。テストモードでは、管理者により、写真シール作成装置1の種々の機能設定などを行うことができる。すなわち、テストモードは、機能設定用の動作モードである。テストモードが終了すると、再び、デモ画面の表示に戻る(S22)。
ステップS24でコイン投入部525に規定枚数のコインが投入されて対価が受け付けられたと判断されたとき、ステップS25において、プレイが実行される。プレイは、図4に説明したようにして行われる。写真シール作成装置1を用いたプレイが終了すると、ステップS22の動作に戻る。
図10は、ユーザのプレイ時における写真シール作成装置1とサーバ601との動作を大まかに示すシーケンス図である。
プレイを実行するために上述のようにユーザから写真シール作成装置1にコインが投入されると、プレイが開始される。図10に示されるように、ステップS51において、写真シール作成装置1は、撮影及び編集を行う。すなわち、図4において説明した、外部モニタ受付(S1)、撮影(S2)、及び落書き受付(S3)が行われる。ユーザは、編集段階において、落書き編集入力を行うことができる。
編集が終了すると、ユーザは、携帯端末701で取得したい画像を選択する操作を写真シール作成装置1に対して行う。また、画像を取得するための情報を受信するためのメールアドレスを入力する操作を行う。
ステップS52において、写真シール作成装置1は、撮影した写真に基づく送信画像データと、メールアドレスとを互いに関連付けて、サーバ601に送信する。このとき、写真シール作成装置1は、送信画像について、属性情報を合わせて送信する。属性情報としては、例えば、その送信画像について、画像IDや、撮影日時、撮影モードやプレイコース名などの画像の種類に関する情報などが送信される。
ステップS53において、写真シール作成装置1では、印刷が行われる。印刷が終了すると、シール排出口575から、印刷が完了したシート(シール)が排出される。
ステップS54において、ユーザは、シール排出口575に排出されたシートを取得する。
一方、写真シール作成装置1からサーバ601にデータが送信されると、ステップS55において、サーバ601は、送信された情報を受信する。
ステップS56において、サーバ601では、受信した情報を用いて、データベース記録処理が行われる。
サーバ601は、受信した送信画像データに基づいて携帯端末機用の画像データ(取得用画像データ)を生成し、その画像データをユーザに取得させるための取得ページを通じて閲覧可能に保持する。取得ページは、例えばサーバ601のウェブサーバ機能によって外部から取得可能となるように、保持される。このとき、取得ページにアクセスするための取得用URLが生成される。ステップS57において、サーバ601は、取得用URL(取得ページアドレス)をユーザに送信する。このとき、例えば、写真シール作成装置1から送信されたメールアドレスを用いて、電子メールにより、ユーザの携帯端末701などに情報が送信される。
ステップS58において、ユーザの携帯端末701は、取得URLを受信する。
ステップS59において、ユーザは、携帯端末701を操作し、携帯端末701で動作するウェブブラウザなどを用いて、取得URLにアクセスする。
ステップS60において、サーバ601は、取得ページのデータを携帯端末701に送信する。このとき、取得ページの表示時に閲覧される画像の携帯端末機用画像データも、携帯端末701に送信される。
ステップS61において、携帯端末701は、取得した取得ページや画像のデータに基づいて、画像を含む取得ページを表示する。これにより、ユーザは、携帯端末機用の画像を、サーバ601から取得することができる。ユーザは、プレイを行った結果、シートを受け取ることができるとともに、携帯端末機用の画像を取得できる。したがって、ユーザにとって、プレイを行う楽しみが増加する。
次に、プレイにおける写真シール作成装置1の動作を具体的に説明する。写真シール作成装置1のプレイ時において、各段階の流れは、例えば次のようである。各動作は、制御部501の制御に基づいて行われる。なお、各処理において、外部モニタ521、操作モニタ517、編集モニタ581等の表示内容を中心に説明するが、画面表示に伴い、スピーカ527,587等を利用した音声案内が適宜行われる。
図11は、外部モニタ受け付けのプレイ時の流れについて説明するフローチャートである。
図11に示されるように、プレイが開始されると、ステップS101において、プレイの説明が行われる。例えば、外部モニタ521に画像を表示したり、スピーカ527から音声を出力したりすることで、プレイの一連の流れや後述のプレイコースについての説明が行われる。
ステップS102において、プレイコース選択が受け付けられる。本実施の形態においては、生成できる画像の雰囲気に応じた、複数のプレイコースが設けられている。ユーザは、これらのプレイコースを選択してプレイできる。制御部501は、選択されたプレイコースをそのプレイのプレイコースとして決定し、以後、そのプレイコースに応じた所定の制御内容(撮影コースなど)で、そのプレイについて制御を行う。なお、プレイコースに加えて、特有の画像処理(例えば、写真画像の特定の領域についての変形処理など)を行うか否かなどの選択などを適宜受け付けるようにしてもよい。
ステップS103において、名前入力を受け付ける。例えば、ユーザに対して、名前入力を行わせる画面が表示される。入力された名前は、落書き編集時に使用されたり、背景やフレームなどのデザインの一部として使用されたりする。
ステップS104において、コース選択を行ったユーザに対して、コースによって異なる背景などを選択する画面が表示される。例えば、「背景を6枚選んでね」などの表示・案内などが行われ、ユーザは、所望の背景やシートデザインなどを選択する。なお、このような背景の選択などに加えて、後述のように作成可能な追加画像に関する選択を受け付けるようにしてもよい。追加画像に関する選択は、別のタイミングで受け付けるようにしてもよい。
ステップS105において、制御部501は、撮影コーナーが空いているか(使用中でないか)を判断する。
ステップS105で撮影コーナーが空いていなければ、ステップS106において、制御部501は、空くまで、外部モニタ521にウェイト画面を表示させる。例えば、携帯端末でアクセス可能なウェブサイトの宣伝画面等をウェイト画面として表示させる。
ステップS105で撮影コーナーが空いていれば、ステップS107において、撮影コーナー誘導の画面表示が行われる。これにより、事前接客部520での各種操作が完了したユーザを、撮影コーナーへ誘導する。
制御部501は、事前接客部520で受け付けられた情報を用いて、撮影コーナーで撮影を行う。
図12は、撮影のプレイ時の流れについて説明するフローチャートである。
図12に示されるように、ステップS121において、制御部501は、操作モニタ517に、撮影開始画面を表示させる。ユーザに対して、撮影開始を促す画面が表示される。ユーザが操作モニタ517にタッチすることで、撮影シーケンスに移る。
ステップS122において、撮影シーケンスが開始される。撮影シーケンスの詳細については、後述する。撮影シーケンスにより、写真画像の画像データが得られる。
ステップS123では、目の写り選択や明るさ選択が行われる。ここでは、撮影した写真をプレビュー表示させながら、複数の設定(例えば、各5段階の設定)のうちどれを適用するかが選択される。
すなわち、目の写り選択では、よりユーザのイメージ通りのシートが出力されるように、撮影画像の目の大きさの選択を受け付ける。明るさ選択では、よりユーザのイメージ通りのシートが出力されるように、撮影画像の明るさの選択を受け付ける。操作モニタ517に表示される撮影画像は、必然的に顔が小さくなるため、目の大きさの変化・明るさの変化がわかりにくい全身撮影画像ではなく、変化がわかりやすいアップ撮影画像が表示されるようにすればよい。これにより、プレビュー表示に必要な処理の量が低減するため、制御部501にかかる負荷を低減できる。このとき、ユーザの選択の効果は、操作モニタ517に表示されていない全身画像にも反映されるようにしてもよい。
ステップS124において、制御部501は、落書きコーナーが空いているか(使用中でないか)を判断する。例えば、編集受付部580a,580bのいずれか一方でも他のユーザにより使用中でなければ、落書きコーナーが空いていると判断される。
ステップS124で落書きコーナーが空いていなければ、ステップS125において、制御部501は、空くまで、操作モニタ517にウェイト画面を表示させる。ウェイト画面として、上述と同様の宣伝画面等を表示できる。
ステップS124で落書きコーナーが空いていれば、ステップS126において、落書きコーナー誘導の画面表示が行われる。これにより、撮影が完了したユーザを、落書きコーナーへ誘導する。このとき、編集受付部580a,580bのうち、いずれか適切な方に移動するようにユーザに促すようにすればよい。例えば、「右の1番のらくがきコーナーに移動してね」などと案内すればよい。
図13は、落書き受け付けのプレイ時の流れについて説明する第1のフローチャートである。図14は、落書き受け付けのプレイ時の流れについて説明する第2のフローチャートである。
図13に示されるように、落書き受け付けが開始されると、ステップS131において、制御部501は、編集モニタ581にデータ転送開始画面を表示させる。ここでは、撮影された写真に基づき作成された画像データが、撮影コーナーから落書きコーナーに転送される。そして、そのことを示す画面が表示される。
ステップS132において、画面タッチが受け付けられる。ここでは、タッチペン583を用いて編集モニタ581のタッチ操作を受け付ける。タッチ操作が行われるか、所定の時間が経過すると、次の処理に進む。
タッチ操作が受け付けられると、ステップS133において、落書き案内が行われる。ユーザに対して、落書き操作が開始されることが案内される。例えば、「次はらくがきだよ!」などと表示が行われる。画像データが転送されてから、この表示が行われている期間に、落書きに用いる画像データについての各種の処理が行われる。画像データについての処理が終了すると、次の処理に進む。
ステップS134において、落書き編集が開始される。落書き編集は、編集モニタ581に落書き編集画面を表示し、ユーザからの操作を受け付けることで行われる。落書き編集画面には、撮影された写真に基づく写真画像が含まれる。ユーザは、各画像について、所定時間内に、落書き編集を行うことができる。落書き編集により、タッチペン583を用いて書き込むようにして行われた「ペン」と呼ばれる落書きと、所定の図柄や、ここまでのユーザの入力内容(名前入力等)に応じて生成された図柄をタッチペン583により指定した位置に配置した「スタンプ」と呼ばれる落書きとを行うことができる。これらの落書きは、編集画像として作成される。編集画像と写真画像とを合成した合成画像は、撮影された写真上に落書きが行われたような画像となる。
ステップS135において、特別画像選択処理が行われる。特別画像選択処理では、後述のようにして行われたスペシャル撮影により生成された画像に関する処理が行われる。
ステップS136において、分割数選択説明画面が表示され、シートデザイン選択に移る旨が案内される。
ステップS137において、シートデザイン選択が受け付けられる。ここでは、例えば、ユーザに対し、シート当たりに印刷する画像の数の選択が受け付けられる。シートデザイン選択は、例えば、選択されたプレイコースに応じて行われる。
図14に示されるように、ステップS138において、ケータイ送信確認画面が表示される。本実施の形態において、基本のプレイ時には、ユーザの携帯端末701に、例えばプレイによって作成された写真画像又は合成画像のうち1枚の画像と、特別画像選択処理で選択された画像とを取得させることができる。
ステップS139において、送信画像選択画面が表示される。制御部501は、携帯端末701に取得させる対象となる画像の選択操作をユーザから受け付ける。当該画像は、撮影された画像、シールとして印刷できる落書き画像、及び生成されたおまけ画像などの、ユーザの選択によらず無料でユーザに提供されるように設定された画像以外のすべての画像の中から選択可能である。なお、2人までのユーザがそれぞれ希望する画像を選択するか、送信画像選択画面に使用される所定の時間が経過することによって次の画面に進む。所定の時間が経過し、タイムアウトになった場合は、タイムアウト時に選択されている画像が選択される。
ステップS140において、アドレス入力画面が表示される。ここでは、携帯端末701の電子メールアドレス等の入力が受け付けられる。電子メールアドレス等が入力されると、その情報がサーバ601に送信される。これにより、例えば、サーバ601は、ユーザにより選択された画像を取得可能にするURLを、電子メールなどの方法で携帯端末701に通知する。ユーザは、携帯端末701で当該URLにアクセスすることで、別途写真シール作成装置1からサーバ601に送られた中から、選択した画像を取得できる。
ステップS140のアドレス入力画面において、非接触通信(NFC通信など)で送信することを選択できる。これが選択されたとき、ステップS141において、非接触通信操作画面が表示される。制御部501は、非接触通信装置585を制御し、選択された画像を取得可能にするURLなどの情報を、非接触通信装置585にかざされた携帯端末701に送信できる。非接触通信操作画面には、ユーザが行うべき動作の説明などが含まれる。非接触通信操作画面は、携帯端末701への通信が成功するか、例えば「アドレス入力に戻る」ボタンが操作されるまで、表示されるようにすればよい。
ステップS140で入力が完了すると、ステップS142において、制御部501は、印刷部(プリンタ)590が空いているか(使用中でないか)を判断する。
ステップS142で印刷部590が空いていなければ、ステップS143において、制御部501は、空くまで、編集モニタ581に広告画面を表示させる。例えば、上述と同様のウェブサイト等の広告画面が表示される。
ステップS142で印刷部590が空いていれば、ステップS144において、プリントが行われる。制御部501は、印刷すべき画像データを生成し、印刷部590に転送する。これにより、印刷部590によりシールの印刷が行われる。なお、印刷部590に用紙切れなどのエラーが発生している場合には、プリンタエラー画面が表示されるようにすればよい。このとき、メンテナンスを行うための連絡先などが表示される。
ステップS145において、編集モニタ581には、落書きコーナー終了画面が表示される。印刷が完了するまで、シール排出口575の前で待機するように、ユーザに案内が行われる。これにより、シール排出口575からシールが排出され、一連のプレイが終了する。
[撮影シーケンスに関する説明]
撮影シーケンスでは、プレイコースや撮影コースに応じて、複数回の撮影が行われる。制御部501は、撮影コースの種類を判定し、その撮影コースで撮影を行う。撮影コースとしては、例えば、ユーザをアップのみで撮影する撮影コースや、アップでの撮影と全身での撮影との両方を行う撮影コースなどを選択可能にすればよい。撮影コースは、例えば、外部モニタ受け付け時において、プレイコース選択を行った後に選択可能であったり、選択されたプレイコースに応じて自動的に選択であったりすればよい。撮影コースは、撮影シーケンスが開始されたときにユーザにより選択されるようにしてもよい。
本実施の形態では、例えば6枚の撮影が撮影コース別に行われる。そして、このような撮影が行われた後、スペシャル撮影が行われる。スペシャル撮影は、そのプレイにおいて7回目の撮影となる。スペシャル撮影が終了すると、一連の撮影シーケンスが終了する。
なお、各回の撮影は、それぞれ、所定のポーズ指示をユーザに提示した上で行われる。ユーザは、ポーズ指示を参考にした上でポーズをとり、撮影を行うことができる。これにより、変化がある複数の写真画像が得られる。
図15は、各回の撮影の流れを示すフローチャートである。
撮影シーケンスにおける各回の撮影は、図15のように示される手順で行われる。すなわち、ステップS231において、おすすめのポーズ見本を提示するポーズ指示が、音声案内を伴って行われる。ポーズの指示は、操作モニタ517に表示され、ユーザにわかりやすく提示される。
ステップS232において、ライブ表示が行われる。ライブ表示では、実際の撮影画像の写りをわかりやすくするために、撮影を行うユーザ自身が操作モニタ517に表示される。
ステップS233において、ライブ表示で、所定の時間が経過し、撮影タイミングが近づくと、カウントダウンが行われる。すなわち、ユーザに対して、撮影するタイミングが通知される。
ステップS234において、所定のタイミングで、撮影コースに対応した撮影が行われる。
撮影が行われると、ステップS235において、撮影により得られた写真が画像データ化される。画像データが生成されるまでは、処理待ち時間となる。
プレビュー可能な画像データが生成されると、ステップS236において、撮影により得られた写真画像のプレビュー表示が行われる。ユーザは、操作モニタ517にプレビュー表示された写真画像を見て、どのような写真が撮れたか、簡単に確認することができる。
プレビュー表示を行ってから所定の時間が経過すると、次の処理に移る。すなわち、制御部501は、次回の写真の撮影に入るため、このような処理を繰り返す。最終回の撮影であれば、制御部501は、一連の撮影を終了し、撮影シーケンスを終了する。
なお、プレビュー表示は、所定の枚数(例えば、6枚)の撮影が行われた後に、複数枚をまとめて表示するようにしてもよい。
なお、撮影時のポーズ指示、ライブ表示、プレビューの各処理の時間は、それぞれ所定の時間で行われ、次の処理に自動的に進む。これにより、速やかに、ユーザの撮影を行うことができる。それぞれの時間は、例えば設定ファイルなどにおいて予め指定することができるように構成されている。これにより、写真シール作成装置1の設置場所等やユーザのニーズに応じて、撮影にかかる時間を容易にかつ個別に変更することができる。
ここで、スペシャル撮影は、例えば次のようなものである。
本実施の形態において、スペシャル撮影では、プレイを行うことによりシールのほかに作成できる追加画像(おまけ画像)に用いる写真を撮影する。スペシャル撮影は、常に所定の態様の撮影モードで行われるようにしてもよいし、複数の態様の撮影モードの選択肢から選択した撮影モードで、スペシャル撮影を行うことができるようにしてもよい。スペシャル撮影の選択は、例えば外部モニタ受付を行うときに行われるようにしてもよい。また、予め設定された複数の態様の撮影モードのうち、ユーザが以前に選択した撮影コースなどに応じた所定の撮影モードで、スペシャル撮影が行われるようにしてもよい。
スペシャル撮影としては、例えば、2人のユーザを所定の位置に配置させて1回の撮影で各ユーザの1人での写真を生成するいわゆるピンプリ撮影や、ウェブログ等のバナー画像を生成するのに適した画像を生成するための撮影などが行われるようにすればよい。
スペシャル撮影の撮影態様の要素には、大まかに、画像の形状、人数、撮影方法(特殊な画像加工)との3つがある。それぞれ、元画像の形状について正方形か長方形かの2種類、画像当たりの人数がピン(単数)か複数かの2種類、撮影方法が画像加工ありかなしかの2種類がある。提供可能なスペシャル撮影の態様は、例えばこれらの組み合わせのうちから適宜設定されればよい。
[落書き編集に関する説明]
本実施の形態において、落書き編集は、次のような落書き編集画面(通常落書き画面)を表示して行われる。
図16は、落書き編集画面の一例を示す図である。
図16に示されるように、落書き編集画面100は、同時に2人のユーザが落書き編集操作(「通常らくがき」と表現することもある)を行えるように構成されているものである。すなわち、落書き編集画面100は、大まかに、左右の2つの編集画面101(101a,101b)に分かれている。各編集画面には、後述する残り時間表示119を除き、同様の機能を示すアイコンや画像等が配置されている。なお、以降の編集画面の説明は、左側の1人のユーザ用に割り当てられている領域LHを参照して行うことがあり、編集画面101a,101bを特に区別せず、それぞれを総称して編集画面101という。
編集画面101には、落書き対象画像111と、サムネイル部113と、パレット115と、コマンドアイコン117と、残り時間表示119などが含まれている。サムネイル部113には、撮影された写真に基づく画像として、撮影コーナーから送られた画像又はそれに落書きを加えた後の画像がサムネイル表示される。落書き対象画像111には、サムネイル部113のうち編集対象として選択された画像が表示される。ユーザは、落書き編集画面100に表示されている画像について、パレット115などを操作し、線や文字の書き込みや所定のスタンプ画像や枠画像などの貼り付けなど(いわゆる「落書き」)を行うことができる。コマンドアイコン117としては、編集終了ボタンや、アンドゥ・リドゥボタンなど、種々の動作を実行させるためのボタンが表示されており、ユーザが直感的な操作を行うことができるように構成されている。残り時間表示119には、例えば、ユーザに落書き編集を行うことが許可されている時間のうち、既に経過した時間を除く残り時間が秒数で表示される。ユーザは、表示されている時間内に、落書き編集や、後述のおまけ画像の編集作業を行う必要がある。
サムネイル部113に表示されている複数の画像は、同一のプレイ時において、左右のユーザで、共同で編集可能なものである。一方のユーザが編集対象としている画像については、サムネイル部113においては「らくがき中」などとその旨を示す表示を伴って表示され、他方のユーザが編集対象として選択することができないように制御される。このような排他的な制御が行われることにより、各画像の編集を2人のユーザで効率的に進めることができる。
ここで、本実施の形態においては、落書き編集画面100には、おまけ画像の作成(「おまけらくがき」と表現することもある)を行うために操作される作成ボタン118が含まれる。すなわち、落書き編集においては、ユーザに対して、シール紙に反映される落書き以外のおまけ画像の作成作業も受け付ける。
作成ボタン118は、所定の条件が満たされたときに表示される(「出現」ということがある。)。例えば、作成ボタン118は、落書き編集の開始から所定の時間が経過したり、落書きが一通り行われたりした場合に、出現するようにすればよい。これにより、完成度の高いシールを出力するために必要な落書きがほとんど行われないままに、落書き編集操作に割り当てられている制限時間のほとんどがおまけ画像の作成作業に費やされてしまうことを防止できる。したがって、総合的に、ユーザの満足度を大きく高めることができる。作成ボタン118が表示されるまでは、作成ボタン118が表示されるべき領域に例えば破線で囲まれた予備画像が表示されるようにしてもよいし、作成ボタン118の色を淡色にした画像やグレースケールにした画像を表示することで、これに代えてもよい。また、作成ボタン118の出現まで、何ら画像を表示させないようにしてもよい。作成ボタン118が、落書き編集が開始された当初から表示されるようにしてもよい。
本実施の形態において、おまけ画像は、それまでのプレイで撮影されて得られた写真画像を部分的に切り取る(トリミングする)ことで生成される加工画像(トリミング後の画像)や、その加工画像について落書きを行って生成される合成画像(加工画像と編集画像とを合成した画像)である。ユーザは、例えば、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)などでユーザの画像として取り扱われるプロフィール画像として用いることができるおまけ画像や、ウェブログなどに表示させるために適したバナー画像として用いることができるおまけ画像を作成できる。なお、例えば、作成するおまけ画像の用途に合わせて、「ブログ用ボタン」や「SNS用ボタン」など、複数の作成ボタン118を表示するようにしてもよい。
落書き編集時には、大まかに、ユーザの操作等に応じて編集画面が遷移する。これにより、それぞれ適した編集画面が表示されている状態で、「通常らくがき」を行ったり「おまけらくがき」を行ったりすることができる。落書き編集時には、通常落書き画面である落書き編集画面100のほか、写真切り取り画面140、加工選択画面160、及びおまけ落書き編集画面180などが用いられる。写真切り取り画面140、加工選択画面160、及びおまけ落書き編集画面180は、おまけ画像の作成に際して利用される。
図17は、写真切り取り画面140を示す図である。
写真切り取り画面140は、おまけ画像を作成する場合において、写真画像を部分的に切り取って加工画像を作成する際に表示される。図17に示されるように、写真切り取り画像140は、写真画像の切り取り範囲を調整するためのトリム領域141と、切り取る対象となる写真画像を選択するための写真選択領域151と、切り取る形状を選択するためのフレーム選択領域153とを含んでいる。また、写真切り取り画面140には、決定ボタン157と、復帰ボタン158と、前画面ボタン159とを含んでいる。決定ボタン157と、復帰ボタン158と、前画面ボタン159とは、画面を遷移する際に用いられる。
トリム領域141は、フレーム143と、画像表示領域145と、ズームバー147とを含んでいる。
フレーム143は、その内部が切り取り範囲に対応する範囲表示領域となることを示す表示である。本実施の形態では、フレーム143により囲まれた範囲が切り取り範囲となり、決定ボタン157が操作されたときに切り取られ、切り取り後の画像(以下、トリム後画像ということがある)となる。なお、フレーム143よりも所定距離だけ外側の範囲や所定距離だけ内側の範囲が切り取り範囲となるように設定されていてもよい。
画像表示領域145は、フレーム143で囲まれた領域である。画像表示領域145には、切り取られる対象となる元の写真画像(元画像)のうち、フレーム143で囲まれている部分が表示される。元画像のうち、その他の部位は、非表示となる。なお、元画像のうちフレーム143外の部分は、画像表示領域145と同様に表示されていてもよいし、彩度や濃度などの表示態様を画像表示領域145とは変更して表示されていてもよい。
ズームバー147は、切り取り範囲を拡大縮小(ズーミング)するために操作される部位である。ズームバー147は、横長に表示されたレール部分の画像と、レール部分に沿ってスライドするように配置された丸型のつまみ部分の画像とで構成されている。ユーザは、タッチペン583を用いてつまみ部分をレール部分に沿ってスライドさせることで、フレーム143に対する元画像の大きさを変更することができる(拡大縮小操作)。このようなUIを採用することで、ユーザが直感的に切り取り範囲を調整することが可能となっている。なお、元画像の大きさをズームバー147で調整可能であることを知らしめるため、初回の写真切り取り画面140の表示時に、操作方法を示すアニメーションを表示させたり、ポップアップ画像で操作方法を説明したり、ズームバー147の近傍に「ここで画像の大きさを調整できるよ」などの文言を表示するようにしてもよい。
トリム領域141において、ユーザは、画像表示領域145をタッチペン583で触ったままスライドさせる操作を行うことで、写真切り取り画面140中で、元画像をフレーム143に対して移動させることができる(移動操作)。これにより、ユーザは、元画像のうち所望の位置が切り取り領域となるように調整できる。なお、移動操作が可能なときには、写真切り取り画面140上に表示させるポインタアイコン(タッチペン583による操作位置を示す画像など)を移動操作が行われないときとは異なる画像とすることで、移動操作中であることがユーザに認識されやすくなるようにしてもよい。
写真切り取り画面140において、ユーザは、写真選択領域151とフレーム選択領域153とのそれぞれで、切り取る対象となる写真画像と、切り取りたい形状とを選択できる。選択された結果は、すぐにトリム領域141に反映され、切り取り範囲の調整を行うことができるようになる。
写真選択領域151には、それまでのプレイで撮影された写真画像が、例えば6枚表示される。本実施の形態では、例えば、撮影シーケンスで撮影される、横辺と縦辺との比が1:1.2のアップ画像が4枚と、9:16の全身画像が2枚とが選択候補として表示される。
フレーム選択領域153では、例えば4種類の長方形形状のフレーム143を選択可能である。選択候補としては、例えば、横辺と縦辺との縦横比が、4:3の「ヨコ」、1:1の「正方形」、3:4の「タテ」、9:16の「タテ長」とがある。
ユーザは、トリム領域141で拡大縮小操作と移動操作とを行うことで、画像表示領域145に所望の画像が表示されるようにし、その状態で決定ボタン157を操作する。そうすると、そのとき表示されているフレーム143に対する元画像の位置と元画像の大きさ(又は切り取り画面140中の拡大率)とに基づいた切り取り範囲で、元画像が切り取られてトリム後画像が生成される。トリム後画像が生成されると、加工選択画面160を用いた動作が行われる。
図18は、加工選択画面160を示す図である。
図18には、加工選択画面160のうち片側のみ(左右2人で操作されるように構成された画面のうち、一方のみ)が示されている。図18に示されるように、加工選択画面160は、候補画像表示部161と、決定ボタン177と、復帰ボタン158と、前画面ボタン179とを含んでいる。決定ボタン177、復帰ボタン158、及び前画面ボタン179は、上述の写真切り取り画面140における各ボタン157〜159と同様に、画面遷移の際に用いられる。
候補画像表示部161には、例えば、12枚の画像163が表示される。各画像163は、写真切り取り画面140で切り取られたトリム後画像について、種々の画像処理(いわゆる画像フィルタを適用する処理)を施したものである。個々の画像163は、互いに画像処理の態様が若干ずつ異なっている。12枚の画像163のうち1つは、特段の画像処理を行わないものであってもよい。
加工選択画面160において、ユーザは、候補画像表示部161に表示されている画像163のうち好みのものを選択する操作を行い、決定ボタン177を操作する。これにより、好みの加工が施されたトリム後画像(特段の画像処理が行われていないトリム後画像を含む)をおまけ画像として採用することができる。決定ボタン177が操作されると、そのとき選択されている画像163を対象として、おまけ落書き編集画面180が表示される。
図19は、おまけ落書き編集画面180を示す図である。
図19には、おまけ落書き編集画面180のうち片側のみが示されている。図19に示されるように、おまけ落書き編集画面180には、上述の編集画面101と同様にパレット115などが表示されているほか、落書きを行う対象としてトリム後画像181が表示されている。おまけ落書き編集画面180には、加工変更ボタン191と、写真変更ボタン193と、復帰ボタン158とが含まれている。
ユーザは、おまけ落書き編集画面180が表示されている状態で、「通常らくがき」を行う場合と同様にして、トリム後画像181について落書きを行うことができる。おまけ落書き編集画面180において復帰ボタン158が操作されると、その状態でいったんトリム後画像181と落書きの内容とが保存され、落書き編集画面100に戻る。
各画面間の遷移は、次に示されるように行われる。
図20は、落書き編集時における編集画面の画面遷移を説明する図である。
図20に示されるように、落書き編集画面100において、作成ボタン118が操作されると、そのプレイにおいてまだおまけ画像が作成されていなければ、写真切り取り画面140に遷移する(S201)。そのプレイにおいて既に生成されたおまけ画像が保存されている状態で作成ボタン118が操作された場合には、おまけ落書き編集画面180に直接遷移する(S203)。これにより、既に保存されているおまけ画像がある場合、その編集状態の続きをすぐに行うことができる。
写真切り取り画面140では、決定ボタン157が操作されると、加工選択画面160に遷移する(S205)。このとき、加工選択画面160に表示する複数の画像163を生成するために複数の画像処理が行われる。時間がかかるようであれば、処理待ち状態であることを示す画面表示を行うようにしてもよい。
写真切り取り画面140で復帰ボタン158が操作されると、落書き編集画面100に戻る(S215)。
加工選択画面160では、決定ボタン177が操作されると、おまけ落書き編集画面180に遷移する(S207)。
加工選択画面160では、復帰ボタン158が操作されると、落書き編集画面100に遷移する(S213)。このとき、それまでで写真切り取り画面140を経て生成されたトリム後画像をおまけ画像として保存するようにしてもよい。
また、加工選択画面では、前画面ボタン179が選択されると、写真切り取り画面140に遷移する(S209)。このとき、前回切り取り範囲を調整した状態のままで写真切り取り画面140に遷移するようにすればよいが、これに限られるものではない。
おまけ落書き編集画面180において、復帰ボタン158が操作されると、編集結果を保存して、落書き編集画面100に遷移する(S211)。
おまけ落書き編集画面180において、加工変更ボタン191が操作されると、所定の確認画面が表示された後、ユーザの指示に応じて加工選択画面160に遷移する(S217)。
図21は、加工変更ボタン191が操作されたときのおまけ落書き編集画面180を示す図である。
図21に示されるように、加工変更ボタン191が操作されると、おまけ落書き編集画面180の一部を覆うように、確認画面192が表示される。確認画面192は、加工選択画面160に戻るのに伴って現在編集している落書きに関する情報が削除されることについて、ユーザに確認を促すメッセージを含む。ユーザは、確認画面192が表示された状態で、さらに指示を加えることにより、加工選択画面160へ戻ることを決行するか、加工選択画面160へ戻ることを中止して引き続きトリム後画像181への落書き編集を行うかを選択することができる。
図20に示されるように、おまけ落書き編集画面180において、写真変更ボタン193が操作されると、所定の確認画面が表示された後、ユーザの指示に応じて写真切り取り画面140に遷移する(S219)。
図22は、写真変更ボタン193が操作されたときのおまけ落書き編集画面180を示す図である。
図22に示されるように、写真変更ボタン193が操作されると、おまけ落書き編集画面180の一部を覆うように、確認画面194が表示される。確認画面194は、写真切り取り画面140に戻るのに伴って現在編集している落書きに関する情報が削除されることについて、ユーザに確認を促すメッセージを含む。ユーザは、確認画面194が表示された状態で、さらに指示を加えることにより、写真切り取り画面140に戻ることを決行するか、写真切り取り画面140に戻ることを中止して引き続きトリム後画像181への落書き編集を行うかを選択することができる。
[切り取り範囲の調整についての具体的な説明]
図23は、トリム領域141を示す図である。
おまけ画像の生成時における切り取り範囲の調整方法としては、枠固定方法が採用されている。枠固定方法は、切り取り範囲を示すフレーム143の位置や大きさが写真切り取り画面140に対して固定されており、そのフレーム143に対して元画像Pの位置や大きさを調整することで、切り取り範囲を指定する方法である。すなわち、切り取り範囲の調整が行われる際、写真切り取り画面140中のフレーム143の位置が維持された状態で、フレーム143に対する元画像Pの位置が変更され、写真切り取り画面140中のフレーム143の大きさが維持された状態で、元画像Pが拡大縮小される。
切り取り範囲の調整中には、フレーム143の内側の画像表示領域145に切り取り後のトリム後画像に対応する画像が表示される。すなわち、ユーザにより元画像Pの移動操作や拡大縮小操作が行われたとき、制御部501はこれを受け付け、受け付けた操作に応じて、写真切り取り画面140の表示内容を変更する制御を行う。これにより、移動操作が行われたとき、それに応じて、フレーム143に対する元画像Pの位置が変更される。また、拡大縮小操作が行われたとき、それに応じて、元画像Pの拡大縮小が行われる。そして、決定ボタン157が操作されたとき、制御部501は、写真切り取り画面140に表示されているフレーム143と元画像Pとの関係に応じて画像の切り取りを実行し、トリム後画像を生成する。
枠固定方法を採用していることにより、切り取り範囲の調整中、画像表示領域145に表示される画像の大きさは写真切り取り画面140中で不変である。したがって、元画像P中の狭い範囲をトリム後画像とする場合であっても、切り取り範囲を詳細に確認しながら設定することができる。
本実施の形態において、図23に示されるように、写真切り取り画面140で元画像Pの切り取り範囲の調整を行う際、トリム領域141に表示される元画像Pは、基準点Tを中心に拡大縮小される。
なお、元画像Pのうちフレーム143の外側の部位は本来表示されないが、説明のため、図23においてはその部位を二点鎖線で示し、以降の図においてはその部位を実線で示す。また、基準点Tは、実際には写真切り取り画面140などにおいて表示されないが、説明のため、図23及びそれ以降の図においては、これを黒丸で示す。
本実施の形態において、拡大縮小の基準点Tは、元画像Pのうち、そのときフレーム143の上辺中央部にある基準位置に重なる点である。基準位置は、予め、フレーム143の上辺中央部に設定されている。すなわち、枠固定方法が採用されているので、基準位置は、写真切り取り画面140において不変である。このように基準位置に応じて基準点Tが決定されるので、元画像Pとフレーム143との位置関係に応じて、基準点Tの位置が異なる。
図24は、図23に示される状態から元画像Pを縮小した状態を示す図である。
図23に示される状態から、元画像Pを縮小させる操作が行われた場合を想定する。このとき、元画像Pは、基準点Tを中心として縮小され、図24に示されるようになる。
図25は、図23に示される状態から元画像Pを拡大した状態を示す図である。
図23に示される状態から、元画像Pを拡大させる操作が行われた場合を想定する。このとき、元画像Pは、基準点Tを中心として拡大され、図25に示されるようになる。
ここで、図23に示される状態は、横辺と縦辺との比が1:1.2のアップ画像を元画像Pとして指定した場合において、移動操作も拡大縮小操作も行われていない初期状態である。初期状態において、アップ画像について予め設定された拡大率(大きさ)で、トリム領域141に元画像Pが表示される。換言すると、本実施の形態においては、元画像Pの属性について予め定められた態様で、写真切り取り画面140の表示が行われる。
なお、この所定の態様としては、元画像Pの拡大率に限られず、例えばフレーム143に対する位置などが元画像Pの属性に対して定められていてもよい。本実施の形態においては、元画像Pの属性とは、アップ画像であるか、全身画像であるかが挙げられるが、これに限られず、例えば、元画像Pの撮影コースやプレイコースなどであってもよい。
元画像Pがアップ画像である場合には、例えば、次のように初期状態の拡大率及び位置が設定される。すなわち、初期状態では、想定されるとおりに撮影が行われたときにユーザの顔が位置すると考えられる範囲が、フレーム143の内側にほぼ納まるような範囲で、できるだけ拡大される。また、アップ画像において、通常では、ユーザの顔は元画像P中の上方に位置していることが多いが、最上部付近は空白となるか頭髪部があるだけとなることが多い。そのため、初期状態では、元画像Pの最上部より若干下方の部位がフレーム143の上辺に位置するように設定される。これにより、ユーザがその後切り取り範囲の調整を行う量を低減させることができ、ユーザの満足感を向上させることができる。
元画像Pとして縦長の全身画像が指定されている場合には、拡大率はアップ画像よりも比較的小さくなるようにして、初期状態での表示が行われるように設定されていればよい。また、初期状態において、元画像Pは、例えば元画像Pの中央部がフレーム143の中央部に位置するように設定されている。一般に、アップ画像は被写体の顔に注目すべき画像であるのに対して、全身画像は、全身の様子(例えば、被服のコーディネートやスタイル、ポーズなど)に注目すべき画像であって広い範囲を切り取ることが望まれるものであるからである。
なお、切り取り範囲の調整中に、元画像Pを別の画像に変更することも可能である。ユーザは、例えば写真選択領域151を操作して、元画像Pを別の画像に切り替えることができる。このように元画像Pが切り替えられたとき、それまでの調整操作を初期化して、切替え後の画像について、初期状態の表示を行うようにすればよい。調整中の元画像Pと同一の画像を写真選択領域151で選択する操作が行われたときにも、同様に、その画像について初期状態の表示を行うようにすればよい。
図26は、切り取り範囲の調整例について説明する第1の図である。
図26に示されるように、トリム領域141が表示されている状態において、元画像P中の右側の人物の顔が納まるように切り取り範囲を調整する場合を想定する。このとき、まず、拡大縮小操作が行われ、元画像Pが拡大されると、次図に示すようになる。
図27は、切り取り範囲の調整例について説明する第2の図である。
拡大縮小操作が行われると、図27に示されるように、元画像Pが基準点Tを中心に拡大される。右側の人物の顔がフレーム143の大きさに対して程良い大きさになるようになるまで、拡大される。拡大後、右側の人物の顔がフレーム143の外側に出ているので、ユーザは、移動操作を行う。
図28は、切り取り範囲の調整例について説明する第3の図である。
ユーザにより、右側の人物の顔がフレーム143の内側に入るように移動操作が行われると、例えば図28に示されるような状態になる。ここで、この人物の顔の大きさが、フレーム143に対して少し大きくなっているところ、ユーザは、顔がフレーム143内に納まるように、再度拡大縮小操作を行う。
ここで、移動操作が行われた結果、それまでと比較して、元画像Pが図の左方向に移動している。図28に示されている移動後の状態で、基準位置すなわちフレーム143の上辺の中央部は、元画像Pのうち右側の人物の頭頂部あたりに位置している。この基準位置に重なる位置が、このとき行われる拡大縮小操作についての基準点Tとなる。すなわち、移動操作により元画像Pが移動するのに伴って、元画像P上の基準点Tが移動し、移動後の基準点Tについて、拡大縮小が行われる。
図29は、切り取り範囲の調整例について説明する第4の図である。
図29に示されるように、移動後の基準点Tについて元画像Pが縮小されるので、基準点Tが位置している右側の人物の頭頂部付近の位置は、縮小前後で変わらない。ユーザは、右側の人物の顔全体がフレーム143に納まる程度まで元画像Pを縮小することで、切り取り範囲の調整を容易に終えることができる。
以上の説明においては、フレーム143として正方形のものが選択されている場合を想定したが、他の形状のフレーム143が選択されている場合も、これと同様に拡大縮小が行われるようにすればよい。
図30は、種々の形状のフレーム143と、基準位置との関係を示す図である。
図30に示されるように、「正方形」のフレーム143a、「ヨコ」のフレーム143b、「タテ」のフレーム143c、及び「タテ長」のフレーム143dのそれぞれが、おまけ画像の生成時に選択可能である場合を想定する。この場合、長方形のフレーム143a〜143dのそれぞれについて、上辺の中央部を基準位置として設定し、元画像についての基準点Tが決定されるようにすればよい。
ユーザは、切り取り範囲の調整中に、フレーム選択領域153を操作してフレーム143を別の形状のものに変更することも可能である。このようにフレーム143が切り替えられたとき、そのときの元画像Pの拡大率(サイズ)や表示座標は保持したままにすればよい。すなわち、写真切り取り画面140中での元画像の大きさや位置はそのままに、フレーム143が切り替えられればよい。なお、フレーム143の切替え時に、元画像Pを初期状態で表示させるようにしてもよい。
基準点Tが設定される元となる基準位置は、フレーム143の上辺中央部に限られない。
図31は、基準位置の設定例について説明する図である。
基準位置は、少なくとも、フレーム143の左右中央部C1の近傍に位置していればよい。これにより、拡大縮小が行われるとき、そのとき画像表示領域145に表示されている画像の中央部の位置はそれほど左右に移動しなくなる。そのため、それまでの元画像Pの位置調整の結果を生かして、切り取り範囲の調整を行うことができる。
より好ましくは、基準位置は、図31においてハッチングを付して示される線分TLに近い領域のように、フレーム143の上下方向中央部C2よりも上方であって、フレーム143の左右中央部C1の近傍に位置するようにすればよい。一般に、おまけ画像は、人物の顔が主としてトリム後画像に配置されるようにして作成される場合が多い。そのため、フレーム143のうち、上方に基準点Tが位置するようにすることで、元画像P中の人物の顔がフレーム143内に収まるように切り取り範囲の調整を行いやすくなる。
図32は、基準位置の別の設定例について説明する図である。
図32に示されるように、基準位置は、必ずしも、フレーム143の内側に設定されているものに限られない。基準位置は、フレーム143の上辺近傍に位置するようにすればよい。フレーム143の内側に基準位置がない場合、すなわち基準点Tがフレーム143の外側になるような場合であっても、基準位置が図にハッチングで示される領域のようなフレーム143の上辺近傍であれば、上述と同様の理由により、切り取り範囲の調整を容易に行うことができる。なお、この場合も、フレーム143の左右中央部に近い地位に基準位置を配置することで、拡大縮小操作時に、ユーザは、容易にかつ違和感なく操作を行うことができるようになる。
ここで、本実施の形態において切り取り範囲の調整が行われるとき、フレーム143に対して元画像Pが位置することが可能な範囲は、元画像Pの大きさ(拡大率;写真切り取り画面140に対する元画像の大きさ、すなわちフレーム143に対する大きさ)に応じて制限される。元画像Pとしてアップ画像が選択されているとき、元画像Pの位置は、元画像Pの拡大率に応じて、元画像Pの端縁部が切り取り範囲内に位置しないように制限される。換言すると、元画像Pがアップ画像であるときには、元画像Pの全域のみが切り取り可能領域として設定されており、その切り取り可能領域のみが、切り取り範囲内に含まれるように制限される。これにより、元画像Pがアップ画像であるときには、トリム後画像において空白の領域が生じないようになっている。
このような制限が行われる程度は、元画像Pの属性に応じて変更される。例えば、元画像Pが上述のようなアップ画像であるか全身画像であるかに応じて、制限が行われる程度が変更される。例えば、本実施の形態において、アップ画像が元画像Pとして選択されているときには、切り取り範囲に元画像Pではない空白領域が存在しないように移動操作を制限し、全身画像が元画像Pとして選択されているときには、切り取り範囲に元画像Pでない空白領域が存在することが許容される。
図33は、全身画像が切り取り対象に選択されているときの切り取り範囲の調整について説明する図である。
図33に示されるように、縦長の(縦辺と横辺との比が例えば16:9の)全身画像が切り取り対象の元画像Pとして選択されているときには、切り取り範囲の調整時に、切り取り範囲内に元画像Pの長辺である端縁部が位置するような拡大率、位置も許容される。例えば、本実施の形態において、フレーム143の内部の画像表示領域145に、元画像Pの部分と、その左右方向に位置する空白部(元画像Pに隣接する所定の領域の一例)Qとが含まれることが許容される。また、元画像Pの上下方向に空白部が位置しないように制限されている(元画像Pの短辺である端縁部が切り取り範囲内に位置しないように制限されている)。換言すると、本実施の形態においては、元画像Pが全身画像の属性を有する場合において、元画像Pと、その左右に隣接する所定の空白領域が切り取り可能領域として設定されており、その切り取り可能領域のみが、切り取り範囲内に含まれるように制限される。
このように空白部Qが設けられている場合、切り取り範囲の調整時には、空白部Qが元画像Pと連続した領域として見えるように、元画像Pの背景と空白部Qとの色調を略同一にするようにしてもよい。また、空白部Qが元画像Pとは異なる領域であると視認しやすくなるように、元画像Pと空白部Qとを異なる色調としたり空白部Qに特有の模様を付したりするようにしてもよい。
なお、元画像Pの上下方向に空白部が位置していてもよい。すなわち、元画像Pとその周囲に隣接する所定の空白領域が、切り取り可能領域として設定されていてもよい。
図34は、全身画像について切り取りを行った後のトリム後画像の一例を示す図である。
上述のように空白部Qが切り取り範囲内に位置するようにした場合、図34に示されるように、トリム後のトリム後画像181aにおいては、被写体が存在しない範囲が広くなる。本実施の形態においては、トリム後画像181aの生成時に、元画像P中の被写体と背景との色彩の違いなどの情報に基づいて、トリム後画像181aの全域において被写体を除く部分が一様の色彩又は図柄の背景画像となるように、画像処理が行われる。図34においてハッチングを付した部分は、背景画像として処理される領域を示す。これにより、トリム後画像181aとして、元画像Pの領域であるか否かを感じさせない自然な画像が得られ、背景画像部分に落書きなどを追加して、所望の画像を作成しやすくなる。
図35は、全身画像を対象として切り取り範囲を調整する別の例を示す図である。図36は、全身画像について切り取りを行った後のトリム後画像の別の例を示す図である。
全身画像が元画像Pとして選択されているときには、元画像Pと空白部Qとを含む切り取り可能領域が切り取り範囲内に含まれるようにすることができるので、様々なレイアウトのおまけ画像を作成することができる。例えば、図35に示されるように、「ヨコ」型のフレーム143bを用いつつ、元画像Pを切り取り範囲の右側に寄せるようにして切り取り範囲を設定した場合を想定する。このとき、トリム後画像181bとして、図36に示されるような、背景部分が多く含まれるデザイン性の高いおまけ画像を容易に生成でき、ウェブログで表示されるバナー画像なども容易に作成することができる。
拡大操作し、移動操作した後の元画像Pに対して縮小操作を行う場合において、元画像Pは縦横比を維持したまま縮小していくが、元画像Pの辺のうち、フレーム143から遠い辺より、フレーム143に近い元画像Pの辺のほうが、先にフレーム143の1辺に到達することになる。しかし、元画像P以外の領域が切り取り範囲内に入らないように(元画像Pの周囲の辺が切り取り範囲内に入らないように)元画像Pの移動範囲が制限されているので、このように元画像Pの1辺が切り取り範囲を示すフレーム143の1辺に到達してから元画像Pの縮小が継続されると、元画像Pは、その一辺がフレーム143内に入らないように移動しながら縮小される。すなわち、元画像Pは、フレーム143と元画像Pの1辺とが合致するまでは基準点Tに基づいて縮小し、その後は元画像Pが移動しながら縮小するというように、縮小方法は2段階あるといえる。なお、換言すると、フレーム143と元画像Pの1辺とが合致してから元画像Pが縮小するときには、元画像Pは基準点Tに対し移動していることになり、画像Pは、縮小過程のどの時点でもその時点における基準点Tの位置を中心として縮小するともいえる。
[実施の形態における効果]
以上説明したように、本実施の形態においては、切り取り範囲の調整時において、切り取り対象となる元画像は、元画像のうちフレームの上辺中央部に設定された基準位置に対応する基準点Tを基準として、拡大縮小される。したがって、移動操作を行った後に拡大縮小操作を行っても、所望の領域が切り取り範囲から大きくずれることがなくなる。したがって、ユーザは、容易に、違和感なく、切り取り範囲の調整を行うことができ、ユーザが行う操作の数を減らすことができる。切り取り範囲の調整が枠固定方法で行われるので、切り取り範囲に対応するフレーム内でトリム後画像に対応する画像表示領域を大きく表示させながら、切り取り範囲の調整を行うことができる。
また、切り取り範囲の調整時において、初期状態で表示される元画像の拡大率(サイズ)や位置は、画像の属性に応じて設定される。したがって、ユーザが意図するだろう切り取り範囲を個々の画像の属性別に設定でき、一般的な切り取り範囲の調整を容易に行うことができるようになる。例えば、ユーザは、切り取り範囲の調整の最初の段階で、切り取り範囲に対する元画像の大きさを大まかに調整することが多いところ、初期状態である程度の大きさで元画像を表示させることにより、その手間を省くことができる。
また、切り取り範囲の調整時において、切り取り範囲の調整範囲の制限が行われ、この制限の程度は、画像の属性によって変更される。したがって、例えば、アップ画像については、余白部分が切り取り範囲に入らないようにして、デザイン性が保たれたトリム後画像が容易に得られるようにすることができる。また、例えば、全身画像については、その左右の領域には余白部分を切り取り範囲に含められるようにすることで、落書きを追加できる範囲が広いトリム後画像や、デザイン性の高いトリム後画像を得ることができる。また、切り取り範囲にユーザの体の全体部分も入れやすくすることができるため、ユーザのファッションがわかるようなトリム画像を、容易に作成することができる。したがって、プレイするユーザの満足度を向上させることができる。
[その他]
写真シール作成装置は、上述の実施の形態における各特徴点をすべて有するものでなくてもよく、一部の特徴点のみを有するものであってもよい。そのように構成された写真シール作成装置であっても、その特徴点を有することに応じた効果を得ることができる。
上述のような画像の切り取り方法は、おまけ画像についてのみ行われるものに限られず、例えばシールにプリントされて出力される画像について適用するようにしてもよい。
切り取り形状、すなわちフレームの形状は、切り取り画面において選択可能でなくてもよく、適宜、制御部により自動的に選択されるようにしてもよい。このとき、制御部は、切り取り対象となる画像の属性(例えば、切り取り対象の画像はアップ画像であるか、全身画像であるか、など)に応じて予め設定されている複数種類の切り取り形状から一の形状を自動的に選択するようにしてもよい。
画像の切り取りに際しては、切り取り画面等に表示される画像と、実際にユーザが取得する画像(例えば、写真シール作成装置からサーバに送信される画像)とが異なっていてもよい。具体的には、例えば次のようにすればよい。すなわち、切り取り画面等には画素数の少ない(ディスプレイの解像度等に応じたサイズの)表示用画像を元画像として表示させて切り取り範囲の調整等を行えるようにする。切り取りの実行時においては、表示用画像について設定された切り取り範囲に対応する範囲で、表示用画像に対応する、より画素数の多い画像について切り取り処理を行う。切り取り後の画像を、適宜、フレームなどに対応する所定の大きさ(画素数)に縮小する処理を行う。このような処理を行うことで、解像感が高い、細かな画質の画像を作成することができる。
本発明は、写真シール作成装置に限られず、撮像した写真を用いて加工画像をユーザに提供する写真撮影遊戯装置やそれを備える装置に広く適用可能である。
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアによって行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。
上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。上記のフローチャートで文章で説明された処理は、そのプログラムに従ってCPUなどにより実行される。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。