JP2015010128A - コークス炉建設用仮屋及びコークス炉の建設方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コークス炉を建設する際にコークス炉本体2を覆うコークス炉建設用仮上屋10と、該コークス炉建設用仮上屋10の側面に接して設けられた、煉瓦を仮置くとともに風雨から前記煉瓦を保護するためのコークス炉建設用仮下屋20とを備えたコークス炉建設用仮屋1であって、前記コークス炉建設用仮下屋20を前記コークス炉建設用仮上屋10の側面に沿って移動させる移動手段30を備えていることを特徴とするコークス炉建設用仮屋1。
【選択図】図1
Description
コークス炉の建設には数年を要し、その工事は、土木、建築、機械、計装、築炉と多岐にわたっている。コークス炉本体は、コンクリートの基礎が出来上がると、次にその上で煉瓦積みが行われる。煉瓦積みの期間は長期に及ぶものであり、煉瓦積みの際には煉瓦(耐火物)が風雨にさらされないように、煉瓦積みされるコークス炉本体及び煉瓦を仮置く場所は、コークス炉建設用仮屋で覆われて耐火物が保護されるのが一般的である。
図3に示すように、コークス炉建設用仮屋51は、コークス炉建設用仮上屋60と、コークス炉建設用仮下屋70とを備えている。
コークス炉建設用仮上屋60は、煉瓦積みされるコークス炉本体52を覆い、煉瓦を保護するものであり、コークス炉本体52を挟んで建てられた柱61,62と、柱61,62上に載せられたコークス炉本体52を覆う屋根63とを備えている。
ここで、コークス炉建設用仮屋51の設置作業及び撤去作業は、作業効率上、短期間で完了することが望ましい。しかし、コークス炉建設用仮屋51、特にコークス炉建設用仮上屋60は、コークス炉の規模にもよるが、高さ30m、幅30m、長さ50〜130m程度の非常に大きな建築物であり、コークス炉への設置、あるいは撤去に、それぞれ1〜2ヶ月の長期間を要するものである。
この特許文献1に記載されたコークス炉の建設方法は、予め建設されたコークス炉建設用仮屋をコークス炉本体建設前にコークス炉本体建設位置に移動し、コークス炉本体の建設後に、コークス炉建設用仮屋を解体することなく前記コークス炉本体位置から移動するものである。即ち、特許文献1に記載されたコークス炉建設用仮屋は、図3において、コークス炉建設用仮上屋60の柱61,62がコークス炉に設置されたレール上を移動可能に構成されると共に、コークス炉建設用仮下屋70の柱71がコークス炉に設置されたレール上を移動可能に構成されている。
即ち、煉瓦積み作業の際には、コークス炉建設用仮下屋70に覆われている煉瓦をコークス炉建設用仮上屋60の中へ搬入する作業が存在するため、コークス炉建設用仮下屋70がコークス炉建設用仮上屋60の側面に設置されていても問題とならない。
また、このコークス炉建設用仮屋において、前記移動手段は、前記コークス炉建設用仮下屋における、前記コークス炉建設用仮下屋が前記コークス炉建設用仮上屋の側面に対して接する箇所に設けられた車輪と、前記コークス炉建設用仮下屋における、前記コークス炉建設用仮下屋が地面に対して接する箇所に設けられた車輪とを備えていてもよい。
図1は、建設中のコークス炉において、コークス炉建設用仮屋1が設置された状態を示す。図1において、煉瓦積みして建設されたコークス炉本体2の一側(図1における右側)には、押出機(図示せず)が走行する押出機軌条面3が設置され、コークス炉本体2の反対側(図1における左側)には、ガイド車(図示せず)が走行するガイド車軌条面4が設置されている。
コークス炉建設用仮上屋10は、煉瓦積みされるコークス炉本体2を覆い、煉瓦を保護するものであり、コークス炉本体2を挟んで押出機軌条面3側に建てられた柱11と、ガイド車軌条面4側に建てられた柱12と、柱11,12上に載せられたコークス炉本体2を覆う屋根13とを備えている。コークス炉建設用仮上屋10は、例えば、図2に示すように、平面から見て長手方向(図2における矢印A及びBで示す方向、図1における紙面に対して直交する方向)に長く延びる略長方形状に形成されている。
この移動手段30は、コークス炉建設用仮下屋20における、コークス炉建設用仮下屋20がコークス炉建設用仮上屋10の側面に対して接する箇所に設けられた車輪31と、コークス炉建設用仮下屋20における、コークス炉建設用仮下屋20が押出機軌条面3に対して接する箇所に設けられた車輪32とを備えている。具体的には、コークス炉建設用仮下屋20の屋根21の端面に設けられ、コークス炉建設用仮上屋10の柱11に接して長手方向に走行可能な車輪31と、コークス炉建設用仮下屋20の柱22の下面に設けられ、押出機軌条面3に接して長手方向に走行可能な車輪32とから移動手段30が構成されている。
コークス炉の建設に際しては、先ず、コークス炉本体2をコークス炉建設用仮上屋10で覆う。
次いで、コークス炉本体2の煉瓦積みを行う作業場所の近傍のコークス炉建設用仮上屋10の側面の位置にコークス炉建設用仮下屋20を設置する。本実施形態の場合には、図2に示すように、コークス炉本体2の長手方向右半分の箇所が最初に煉瓦積みを行う箇所であり、煉瓦積みを行う作業場所となる。このため、コークス炉建設用仮下屋20は、コークス炉建設用仮上屋10の長手方向において中心よりも右側の位置に設置される。コークス炉建設用仮下屋20を、コークス炉建設用仮上屋10の長手方向において中心よりも左側に設置してもよく、その場合には、コークス炉建設用仮下屋20を移動手段30によりコークス炉建設用仮上屋10の長手方向において中心よりも左側の位置に移動する。
また、煉瓦積み作業をしている際に、コークス炉建設用仮上屋10の側面においてコークス炉建設用仮下屋20がない位置では、金物据付作業を行うことができる。具体的には、コークス炉本体2の長手方向右半分の箇所が煉瓦積みを行う箇所であり、コークス炉建設用仮下屋20がコークス炉建設用仮上屋10の長手方向において中心よりも右側の位置に設置されているときには、コークス炉建設用仮上屋10がないコークス炉建設用仮上屋10の長手方向において中心よりも左側の位置で、コークス炉本体2の長手方向左半分の箇所の金物据付作業を行うことができる。
これにより、煉瓦積み作業と金物据付作業とを同時に並行して行うことができる。
そして、コークス炉本体2の長手方向右半分の箇所の金物据付作業を終えて、再度煉瓦積み作業をする場合には、コークス炉建設用仮上屋10の長手方向において中心よりも左の位置に移動しているコークス炉建設用仮下屋20を、移動手段30により矢印B方向に移動させ、コークス炉建設用仮下屋20をコークス炉建設用仮上屋10の長手方向において中心よりも右側の位置に設置する。
ここで、金物据付作業を煉瓦積み作業とを交互に行う際に、コークス炉建設用仮下屋の設置作業及び撤去作業をする必要がないので、工期を短縮することができるとともに、工費も低減することができる。
例えば、移動手段30は、コークス炉建設用仮下屋20をコークス炉建設用仮上屋10の側面に沿って移動させるものであればよく、必ずしもコークス炉建設用仮下屋20における、コークス炉建設用仮下屋20がコークス炉建設用仮上屋10の側面に対して接する箇所に設けられた車輪31と、コークス炉建設用仮下屋20における、コークス炉建設用仮下屋20が押出機軌条面3に対して接する箇所に設けられた車輪32とを備えていなくても良い。
更に、移動手段30は、コークス炉建設用仮下屋20における、コークス炉建設用仮下屋20がコークス炉建設用仮上屋10の側面に対して接する箇所に設けられた車輪と、コークス炉建設用仮下屋20における、コークス炉建設用仮下屋20が地面に対して接する箇所に設けられた車輪とを備えているようにしてもよい。
また、コークス炉建設用仮上屋10の柱11、12は、ガイド車軌条面4及び押出機軌条面3上に設置されているが、それら柱11、12の下部に車輪等を設けてガイド車軌条面4及び押出機軌条面3上を長手方向に沿って走行可能としてもよい。
2 コークス炉本体
3 押出機軌条面
4 ガイド車軌条面
10 コークス炉建設用仮上屋
11 柱
12 柱
13 屋根
20 コークス炉建設用仮下屋
21 屋根
22 柱
30 移動手段
31 車輪
32 車輪
Claims (5)
- コークス炉を建設する際にコークス炉本体を覆うコークス炉建設用仮上屋と、該コークス炉建設用仮上屋の側面に接して設けられた、煉瓦を仮置くとともに風雨から前記煉瓦を保護するためのコークス炉建設用仮下屋とを備えたコークス炉建設用仮屋であって、
前記コークス炉建設用仮下屋を前記コークス炉建設用仮上屋の側面に沿って移動させる移動手段を備えていることを特徴とするコークス炉建設用仮屋。 - 前記移動手段は、前記コークス炉建設用仮下屋における、前記コークス炉建設用仮下屋が前記コークス炉建設用仮上屋の側面に対して接する箇所に設けられた車輪と、前記コークス炉建設用仮下屋における、前記コークス炉建設用仮下屋が押出機軌条面に対して接する箇所に設けられた車輪とを備えていることを特徴とする請求項1記載のコークス炉建設用仮屋。
- 前記移動手段は、前記コークス炉建設用仮下屋における、前記コークス炉建設用仮下屋が前記コークス炉建設用仮上屋の側面に対して接する箇所に設けられた車輪と、前記コークス炉建設用仮下屋における、前記コークス炉建設用仮下屋がガイド車軌条面に対して接する箇所に設けられた車輪とを備えていることを特徴とする請求項1記載のコークス炉建設用仮屋。
- 前記移動手段は、前記コークス炉建設用仮下屋における、前記コークス炉建設用仮下屋が前記コークス炉建設用仮上屋の側面に対して接する箇所に設けられた車輪と、前記コークス炉建設用仮下屋における、前記コークス炉建設用仮下屋が地面に対して接する箇所に設けられた車輪とを備えていることを特徴とする請求項1記載のコークス炉建設用仮屋。
- 請求項1乃至4のうち何れか一項に記載のコークス炉建設用仮屋を用いてコークス炉を建設するコークス炉の建設方法であって、
コークス炉本体の煉瓦積みを行う際に、当該煉瓦積みを行う作業場所の近傍の前記コークス炉建設用仮上屋の側面の位置に前記コークス炉建設用仮下屋を前記移動手段により移動させ、前記煉瓦積みを行ったコークス炉本体の作業場所において金物据え付け作業を行う場合には、前記コークス炉建設用仮下屋を、煉瓦積みを行った作業場所の近傍のコークス炉建設用仮上屋の側面の位置から他の位置に、前記移動手段により移動させることを特徴とするコークス炉の建設方法。
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