JP2015008307A - 熱硬化型ダイボンドフィルム、ダイシング・ダイボンドフィルム、及び、半導体装置 - Google Patents

熱硬化型ダイボンドフィルム、ダイシング・ダイボンドフィルム、及び、半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ダイボンドフィルムが引張張力により好適に破断される半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】 熱硬化前における室温での単位面積あたりの破断エネルギーが1J/mm以下であり、破断伸び率が40%以上500%以下であるダイボンドフィルムを用いる方法であって、半導体ウェハに、分割予定ラインにて後に容易に分割可能とする前処理を施す工程と、前処理後の半導体ウェハを、ダイシング・ダイボンドフィルムに貼り合わせる工程と、ダイシング・ダイボンドフィルムに引張張力を加えることにより、半導体ウェハとダイシング・ダイボンドフィルムを構成するダイボンドフィルムとを分割予定ラインにて破断し、半導体チップを形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば半導体チップ等の半導体素子を基板やリードフレーム等の被着体上に接着固定する際に用いられる熱硬化型ダイボンドフィルムに関する。また本発明は、当該熱硬化型ダイボンドフィルムとダイシングフィルムとが積層されたダイシング・ダイボンドフィルムに関する。また、本発明は、当該該熱硬化型ダイボンドフィルム、又は、当該ダイシング・ダイボンドフィルムを用いて製造された半導体装置に関する。
従来、半導体装置の製造過程に於いてリードフレームや電極部材への半導体チップの固着には、銀ペーストが用いられている。かかる固着処理は、リードフレームのダイパッド等の上にペースト状接着剤を塗工し、それに半導体チップを搭載してペースト状接着剤層を硬化させて行う。
しかしながら、ペースト状接着剤はその粘度挙動や劣化等により塗工量や塗工形状等に大きなバラツキを生じる。その結果、形成されるペースト状接着剤厚は不均一となるため半導体チップに係わる固着強度の信頼性が乏しい。即ち、ペースト状接着剤の塗工量が不足すると半導体チップと電極部材との間の固着強度が低くなり、後続のワイヤーボンディング工程で半導体チップが剥離する。一方、ペースト状接着剤の塗工量が多すぎると半導体チップの上までペースト状接着剤が流延して特性不良を生じ、歩留まりや信頼性が低下する。この様な固着処理に於ける問題は、半導体チップの大型化に伴って特に顕著なものとなっている。そのため、ペースト状接着剤の塗工量の制御を頻繁に行う必要があり、作業性や生産性に支障をきたす。
このペースト状接着剤の塗工工程に於いて、ペースト状接着剤をリードフレームや形成チップに別途塗布する方法がある。しかし、この方法では、ペースト状接着剤層の均一化が困難であり、またペースト状接着剤の塗布に特殊装置や長時間を必要とする。このため、ダイシング工程で半導体ウェハを接着保持するとともに、マウント工程に必要なチップ固着用の接着剤層をも付与するダイシングフィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このダイシングフィルムは、支持基材上に接着剤層を剥離可能に設けてなるものであり、その接着剤層による保持下に半導体ウェハをダイシングしたのち、支持基材を延伸して形成チップを接着剤層とともに剥離し、これを個々に回収してその接着剤層を介してリードフレーム等の被着体に固着させるようにしたものである。
ダイシングフィルム上にダイボンドフィルムが積層されたダイシング・ダイボンドフィルムを使用し、半導体ウェハをダイボンドフィルムの保持下でダイシングする場合、このダイボンドフィルムを半導体ウェハと同時に切断する必要がある。ところが、ダイヤモンドブレードを用いた一般的なダイシング方法においては、ダイシング時に発生する熱の影響によるダイボンドフィルムとダイシングフィルムとの癒着、切削屑の発生による半導体チップ同士の固着、半導体チップ側面への切削屑の付着等が懸念されるため、切断速度を遅くする必要があり、コストの上昇を招いていた。
そこで、近年、半導体ウェハの表面に溝を形成し、その後、裏面研削を行うことにより、個々の半導体チップを得る方法(例えば、特許文献2参照)や、半導体ウェハにおける分割予定ライン上にレーザー光を照射して改質領域を形成することにより、半導体ウェハを分割予定ラインにて容易に分割可能とした後、引張張力を加えることによりこの半導体ウェハを破断して、個々の半導体チップを得る方法(例えば、特許文献3、及び、特許文献4参照)が提案されている。これらの方法によれば、特に半導体ウェハの厚さが薄い場合にチッピング等の不良が発生することを低減することを可能とするとともに、カーフ幅を従来に比して狭くして半導体チップの収率向上を図ることができる。
ダイボンドフィルムの保持下において、上記方法によりダイボンドフィルム付の個々の半導体チップを得るためには、引張張力によりダイボンドフィルムを破断する必要がある。そのため、引張張力により好適に破断されるダイボンドフィルムの開発が切望されていた。
特開昭60−57642号公報 特開2003−007649号公報 特開2002−192370号公報 特開2003−338467号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ダイボンドフィルムが引張張力により好適に破断される熱硬化型ダイボンドフィルム、ダイシング・ダイボンドフィルム、及び、当該該熱硬化型ダイボンドフィルム又は当該ダイシング・ダイボンドフィルムを用いて製造された半導体装置を提供することにある。
本願発明者等は、前記従来の問題点を解決すべく、熱硬化型ダイボンドフィルム、及び該熱硬化型ダイボンドフィルムとダイシングフィルムとが積層されたダイシング・ダイボンドフィルムについて検討した。その結果、室温における単位面積あたりの破断エネルギーが1J/mm以下であり、破断伸び率が40%以上500%以下であるとすることにより、ダイボンドフィルムが引張張力により好適に破断されることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る熱硬化型ダイボンドフィルムは、半導体チップの被着体への固着に用いる、接着剤層を少なくとも有する熱硬化型ダイボンドフィルムであって、熱硬化前における室温での単位面積あたりの破断エネルギーが1J/mm以下であり、破断伸び率が40%以上500%以下であることを特徴とする。
前記構成によれば、室温における単位面積あたりの破断エネルギーが1J/mm以下であり、破断伸び率が40%以上500%以下である熱硬化型ダイボンドフィルム(以下、「ダイボンドフィルム」ともいう)とすることにより、ダイボンドフィルムを引張張力により好適に破断することができる。尚、本発明における「破断エネルギー」は、幅10mm、チャック間距離20mm、厚さ5〜250μmの試料について、引っ張り試験機を用いて引っ張り速度0.5m/minで応力−歪み曲線を測定し、その応力−歪み曲線の下側の面積(図9参照)より得られる。また、本発明における「破断伸び率」は、(((破断時のチャック間距離(mm))−20)/20)×100により得られる。
ここで、前記構成においては、前記接着剤層が熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含有するとともに、熱可塑性樹脂としてアクリル樹脂を含有し、前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂との合計重量をXとし、前記アクリル樹脂の重量をYとしたとき、X/(X+Y)が0.3以上0.9未満であることが好ましい。エポキシ樹脂及びフェノール樹脂は、含有量が多くなるにつれて破断され易くなる一方、半導体ウェハへの接着性が低下する。また、アクリル樹脂は、含有量が多くなるにつれて貼り合わせの際やハンドリングの際にダイボンドフィルムが割れ難くなり作業性が良好となる一方、破断され難くなる。そこで、X/(X+Y)を上記数値範囲内とすることにより、加工性を確保するとともに、破断を起こり易くすることが可能となる。
また前記構成においては、前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂との少なくとも一方は、融点が50℃以上の樹脂を1種類以上含むことが好ましい。融点が50℃以上の樹脂が含まれることになり、ダイボンドフィルムが引張張力によって、さらに好適に破断されることになるからである。
また前記構成においては、前記接着剤層が、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含有するとともに、熱可塑性樹脂としてアクリル樹脂を含有し、且つ、フィラーを含有し、前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂と前記アクリル樹脂との合計重量をAとし、前記フィラーの重量をBとしたとき、B/(A+B)が0.1以上0.7以下であることが好ましい。B/(A+B)を0.7以下とすることにより、引張貯蔵弾性率が大きくなりすぎるのを防止し、被着体への濡れ性、及び、接着性を維持することができるからである。また、B/(A+B)を0.1以上とすることにより、ダイボンドフィルムが引張張力によって、さらに好適に破断されることになるからである。すなわち、B/(A+B)を0.1以上とすることにより、半導体ウェハへの貼り合わせ前にダイボンドフィルムが割れてしまうことを防止することができ、作業性が良好となるからである。
また前記構成においては、熱硬化前における−20〜30℃での引張貯蔵弾性率が0.1〜10GPaであることが好ましい。引張貯蔵弾性率をこの数値範囲内とすることにより、半導体ウェハをレーザー光の照射後に分割予定ラインにて分割する際、チッピングが発生することを防止することができるからである。また、分割予定ラインにて分割した際の半導体チップの位置ズレやチップ飛びを防止することができるからである。
また、本発明に係るダイシング・ダイボンドフィルムは、前記の課題を解決する為に、前記に記載の熱硬化型ダイボンドフィルムが、基材上に粘着剤層が積層されたダイシングフィルム上に積層されていることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置は、前記の課題を解決する為に、前記に記載の熱硬化型ダイボンドフィルム、又は、ダイシング・ダイボンドフィルムを用いて製造されていることを特徴とする。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 接着剤層を少なくとも有する熱硬化型ダイボンドフィルムが、基材上に粘着剤層が積層されたダイシングフィルム上に積層されているダイシング・ダイボンドフィルムを用いた半導体装置の製造方法であって、
前記熱硬化性ダイボンドフィルムは、
熱硬化前における室温での単位面積あたりの破断エネルギーが1J/mm以下であり、破断伸び率が40%以上500%以下であり、
前記接着剤層は、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含有するとともに、熱可塑性樹脂としてアクリル樹脂を含有し、且つ、フィラーを含有し、
前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂と前記アクリル樹脂との合計重量をAとし、前記フィラーの重量をBとしたとき、B/(A+B)が0.1以上0.7以下であり、
前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂との少なくとも一方は、融点が50℃以上の樹脂を1種類以上含み、
前記半導体装置の製造方法は、
半導体ウェハに、分割予定ラインにて後に容易に分割可能とする前処理を施す前処理工程と、
前記前処理後の半導体ウェハを、ダイシング・ダイボンドフィルムに貼り合わせるマウント工程と、
ダイシング・ダイボンドフィルムに引張張力を加えることにより、半導体ウェハとダイシング・ダイボンドフィルムを構成するダイボンドフィルムとを分割予定ラインにて破断し、半導体チップを形成するエキスパンド工程と、
ダイシング・ダイボンドフィルムに接着固定された半導体チップのピックアップを行うピックアップ工程と、
ピックアップした半導体チップを、ダイボンドフィルムを介して被着体にダイボンドする仮固着工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(2) 前記前処理工程は、レーザー光を照射して分割予定ライン上に改質領域を形成する工程であることを特徴とする上記(1)に記載の半導体装置の製造方法。
(3) 前記前処理工程は、半導体ウェハの表面に溝を形成し、その後、裏面研削を行う工程であることを特徴とする上記(1)に記載の半導体装置の製造方法。
(4) 前記接着剤層は、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含有するとともに、熱可塑性樹脂としてアクリル樹脂を含有し、前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂との合計重量をXとし、前記アクリル樹脂の重量をYとしたとき、X/(X+Y)が0.3以上0.9未満であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の半導体装置の製造方法。
(5) 前記熱硬化型ダイボンドフィルムの熱硬化前における−20〜30℃での引張貯蔵弾性率が0.1〜10GPaであることを特徴とする上記(1)(4)のいずれか1に記載の半導体装置の製造方法。
本発明の一実施形態に係るダイシング・ダイボンドフィルムを示す断面模式図である。 本発明の他の実施形態に係るダイシング・ダイボンドフィルムを示す断面模式図である。 本実施形態に係る半導体装置の一製造方法を説明するための断面模式図である。 本実施形態に係る半導体装置の一製造方法を説明するための断面模式図である。 (a)、(b)は、本実施形態に係る半導体装置の一製造方法を説明するための断面模式図である。 本実施形態に係る半導体装置の一製造方法を説明するための断面模式図である。 (a)、及び、(b)は、本実施形態に係る半導体装置の他の製造方法を説明するための断面模式図である。 本実施形態に係る半導体装置の他の製造方法を説明するための断面模式図である。 応力−歪み曲線の一例を示す図である。
(ダイシング・ダイボンドフィルム)
本発明の熱硬化型ダイボンドフィルムについて、ダイシングフィルムと一体的に積層されたダイシング・ダイボンドフィルムを例にして以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るダイシング・ダイボンドフィルムを示す断面模式図である。図2は、本発明の他の実施形態に係る他のダイシング・ダイボンドフィルムを示す断面模式図である。
図1に示すように、ダイシング・ダイボンドフィルム10は、ダイシングフィルム11上にダイボンドフィルム3が積層された構成を有する。ダイシングフィルム11は基材1上に粘着剤層2を積層して構成されており、ダイボンドフィルム3はその粘着剤層2上に設けられている。また本発明は、図2に示すダイシング・ダイボンドフィルム12のように、ワーク貼り付け部分にのみダイボンドフィルム3’を形成した構成であってもよい。
前記基材1は紫外線透過性を有するものが好ましく、ダイシング・ダイボンドフィルム10、12の強度母体となるものである。例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ランダム共重合ポリプロピレン、ブロック共重合ポリプロピレン、ホモポリプロレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、全芳香族ポリアミド、ポリフェニルスルフイド、アラミド(紙)、ガラス、ガラスクロス、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース系樹脂、シリコーン樹脂、金属(箔)、紙等が挙げられる。
また基材1の材料としては、前記樹脂の架橋体等のポリマーが挙げられる。前記プラスチックフィルムは、無延伸で用いてもよく、必要に応じて一軸又は二軸の延伸処理を施したものを用いてもよい。延伸処理等により熱収縮性を付与した樹脂シートによれば、ダイシング後にその基材1を熱収縮させることにより粘着剤層2とダイボンドフィルム3、3’との接着面積を低下させて、半導体チップ(半導体素子)の回収の容易化を図ることができる。
基材1の表面は、隣接する層との密着性、保持性等を高める為、慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的処理、下塗剤(例えば、後述する粘着物質)によるコーティング処理を施すことができる。前記基材1は、同種又は異種のものを適宜に選択して使用することができ、必要に応じて数種をブレンドしたものを用いることができる。また、基材1には、帯電防止能を付与する為、前記の基材1上に金属、合金、これらの酸化物等からなる厚さが30〜500Å程度の導電性物質の蒸着層を設けることができる。基材1は単層あるいは2種以上の複層でもよい。
基材1の厚さは、特に制限されず適宜に決定できるが、一般的には5〜200μm程度である。
前記粘着剤層2は紫外線硬化型粘着剤を含み構成されている。紫外線硬化型粘着剤は、紫外線の照射により架橋度を増大させてその粘着力を容易に低下させることができ、図2に示す粘着剤層2の半導体ウェハ貼り付け部分に対応する部分2aのみを紫外線照射することにより他の部分2bとの粘着力の差を設けることができる。
また、図2に示すダイボンドフィルム3’に合わせて紫外線硬化型の粘着剤層2を硬化させることにより、粘着力が著しく低下した前記部分2aを容易に形成できる。硬化し、粘着力の低下した前記部分2aにダイボンドフィルム3’が貼付けられる為、粘着剤層2の前記部分2aとダイボンドフィルム3’との界面は、ピックアップ時に容易に剥がれる性質を有する。一方、紫外線を照射していない部分は十分な粘着力を有しており、前記部分2bを形成する。
前述の通り、図1に示すダイシング・ダイボンドフィルム10の粘着剤層2に於いて、未硬化の紫外線硬化型粘着剤により形成されている前記部分2bはダイボンドフィルム3と粘着し、ダイシングする際の保持力を確保できる。この様に紫外線硬化型粘着剤は、半導体チップを基板等の被着体にダイボンドする為のダイボンドフィルム3を、接着・剥離のバランスよく支持することができる。図2に示すダイシング・ダイボンドフィルム12の粘着剤層2に於いては、前記部分2bがウェハリングを固定することができる。
前記紫外線硬化型粘着剤は、炭素−炭素二重結合等の紫外線硬化性の官能基を有し、かつ粘着性を示すものを特に制限なく使用することができる。紫外線硬化型粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤等の一般的な感圧性粘着剤に、紫外線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合した添加型の紫外線硬化型粘着剤を例示できる。
前記感圧性粘着剤としては、半導体ウェハやガラス等の汚染をきらう電子部品の超純水やアルコール等の有機溶剤による清浄洗浄性等の点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
前記アクリル系ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、イソオクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オクタデシルエステル、エイコシルエステル等のアルキル基の炭素数1〜30、特に炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルエステル等)及び(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル(例えば、シクロペンチルエステル、シクロヘキシルエステル等)の1種又は2種以上を単量体成分として用いたアクリル系ポ0かリマー等が挙げられる。尚、(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルをいい、本発明の(メタ)とは全て同様の意味である。
前記アクリル系ポリマーは、凝集力、耐熱性等の改質を目的として、必要に応じ、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル又はシクロアルキルエステルと共重合可能な他のモノマー成分に対応する単位を含んでいてもよい。この様なモノマー成分として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等のリン酸基含有モノマー;アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これら共重合可能なモノマー成分は、1種又は2種以上使用できる。これら共重合可能なモノマーの使用量は、全モノマー成分の40重量%以下が好ましい。
更に、前記アクリル系ポリマーは、架橋させる為、多官能性モノマー等も、必要に応じて共重合用モノマー成分として含むことができる。この様な多官能性モノマーとして、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能性モノマーも1種又は2種以上用いることができる。多官能性モノマーの使用量は、粘着特性等の点から、全モノマー成分の30重量%以下が好ましい。
前記アクリル系ポリマーは、単一モノマー又は2種以上のモノマー混合物を重合に付すことにより得られる。重合は、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合等の何れの方式で行うこともできる。清浄な被着体への汚染防止等の点から、低分子量物質の含有量が小さいのが好ましい。この点から、アクリル系ポリマーの数平均分子量は、好ましくは30万以上、更に好ましくは40万〜300万程度である。
また、前記粘着剤には、ベースポリマーであるアクリル系ポリマー等の数平均分子量を高める為、外部架橋剤を適宜に採用することもできる。外部架橋方法の具体的手段としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、メラミン系架橋剤等のいわゆる架橋剤を添加し反応させる方法が挙げられる。外部架橋剤を使用する場合、その使用量は、架橋すべきベースポリマーとのバランスにより、更には、粘着剤としての使用用途によって適宜決定される。一般的には、前記ベースポリマー100重量部に対して、5重量部以下が好ましい。また、下限値としては0.1重量部以上であることが好ましい。更に、粘着剤には、必要により、前記成分のほかに、各種の粘着付与剤、老化防止剤等の添加剤を用いてもよい。
配合する前記紫外線硬化性のモノマー成分としては、例えば、ウレタンオリゴマー、ウレタン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また紫外線硬化性のオリゴマー成分はウレタン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリブタジエン系等種々のオリゴマーがあげられ、その分子量が100〜30000程度の範囲のものが適当である。紫外線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分の配合量は、前記粘着剤層の種類に応じて、粘着剤層の粘着力を低下できる量を、適宜に決定することができる。一般的には、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば5〜500重量部、好ましくは40〜150重量部程度である。
また、紫外線硬化型粘着剤としては、前記説明した添加型の紫外線硬化型粘着剤のほかに、ベースポリマーとして、炭素−炭素二重結合をポリマー側鎖又は主鎖中もしくは主鎖末端に有するものを用いた内在型の紫外線硬化型粘着剤が挙げられる。内在型の紫外線硬化型粘着剤は、低分子量成分であるオリゴマー成分等を含有する必要がなく、又は多くは含まない為、経時的にオリゴマー成分等が粘着剤中を移動することなく、安定した層構造の粘着剤層を形成することができる為好ましい。
前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーは、炭素−炭素二重結合を有し、かつ粘着性を有するものを特に制限なく使用できる。この様なベースポリマーとしては、アクリル系ポリマーを基本骨格とするものが好ましい。アクリル系ポリマーの基本骨格としては、前記例示したアクリル系ポリマーが挙げられる。
前記アクリル系ポリマーへの炭素−炭素二重結合の導入法は特に制限されず、様々な方法を採用できるが、炭素−炭素二重結合はポリマー側鎖に導入するのが分子設計が容易である。例えば、予め、アクリル系ポリマーに官能基を有するモノマーを共重合した後、この官能基と反応しうる官能基及び炭素−炭素二重結合を有する化合物を、炭素−炭素二重結合の紫外線硬化性を維持したまま縮合又は付加反応させる方法が挙げられる。
これら官能基の組合せの例としては、カルボン酸基とエポキシ基、カルボン酸基とアジリジル基、ヒドロキシル基とイソシアネート基等が挙げられる。これら官能基の組合せのなかでも反応追跡の容易さから、ヒドロキシル基とイソシアネート基との組合せが好適である。また、これら官能基の組み合わせにより、前記炭素−炭素二重結合を有するアクリル系ポリマーを生成するような組合せであれば、官能基はアクリル系ポリマーと前記化合物のいずれの側にあってもよいが、前記の好ましい組み合わせでは、アクリル系ポリマーがヒドロキシル基を有し、前記化合物がイソシアネート基を有する場合が好適である。この場合、炭素−炭素二重結合を有するイソシアネート化合物としては、例えば、メタクリロイルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等が挙げられる。また、アクリル系ポリマーとしては、前記例示のヒドロキシ基含有モノマーや2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングルコールモノビニルエーテルのエーテル系化合物等を共重合したものが用いられる。
前記内在型の紫外線硬化型粘着剤は、前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマー(特にアクリル系ポリマー)を単独で使用することができるが、特性を悪化させない程度に前記紫外線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合することもできる。紫外線硬化性のオリゴマー成分等は、通常ベースポリマー100重量部に対して30重量部の範囲内であり、好ましくは0〜10重量部の範囲である。
前記紫外線硬化型粘着剤には、紫外線等により硬化させる場合には光重合開始剤を含有させる。光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のα−ケトール系化合物;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフエノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニソインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール等のケタール系化合物;2−ナフタレンスルホニルクロリド等の芳香族スルホニルクロリド系化合物;1−フェノン−1,1―プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等の光活性オキシム系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物;カンファーキノン;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシド;アシルホスフォナート等が挙げられる。光重合開始剤の配合量は、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば0.05〜20重量部程度である。
また紫外線硬化型粘着剤としては、例えば、特開昭60−196956号公報に開示されている、不飽和結合を2個以上有する付加重合性化合物、エポキシ基を有するアルコキシシラン等の光重合性化合物と、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過酸化物、アミン、オニウム塩系化合物等の光重合開始剤とを含有するゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤等が挙げられる。
前記粘着剤層2に前記部分2aを形成する方法としては、基材1に紫外線硬化型の粘着剤層2を形成した後、前記部分2aに部分的に紫外線を照射し硬化させる方法が挙げられる。部分的な紫外線照射は、半導体ウェハ貼り付け部分3a以外の部分3b等に対応するパターンを形成したフォトマスクを介して行うことができる。また、スポット的に紫外線を照射し硬化させる方法等が挙げられる。紫外線硬化型の粘着剤層2の形成は、セパレータ上に設けたものを基材1上に転写することにより行うことができる。部分的な紫外線硬化はセパレータ上に設けた紫外線硬化型の粘着剤層2に行うこともできる。
ダイシング・ダイボンドフィルム10の粘着剤層2に於いては、(前記部分2aの粘着力)<(その他の部分2bの粘着力)、となるように粘着剤層2の一部を紫外線照射してもよい。即ち、基材1の少なくとも片面の、半導体ウェハ貼り付け部分3aに対応する部分以外の部分の全部又は一部が遮光されたものを用い、これに紫外線硬化型の粘着剤層2を形成した後に紫外線照射して、半導体ウェハ貼り付け部分3aに対応する部分を硬化させ、粘着力を低下させた前記部分2aを形成することができる。遮光材料としては、支持フィルム上でフォトマスクになりえるものを印刷や蒸着等で作製することができる。これにより、効率よく本発明のダイシング・ダイボンドフィルム10を製造可能である。
粘着剤層2の厚さは特に限定されないが、チップ切断面の欠け防止や接着層の固定保持の両立性等の点から、1〜50μm程度が好ましく、より好ましくは2〜30μm、更に好ましくは5〜25μmである。
ダイシングフィルム11の半導体ウェハへの貼り付け部分のエキスパンド時における室温での単位面積あたりの破断エネルギーは、1.5〜2J/mmが好ましく、1.55〜1.95J/mmがより好ましく、1.6〜1.9J/mmがさらに好ましい。また、ダイシングフィルム11の半導体ウェハへの貼り付け部分のエキスパンド時における室温での破断伸び率は、900〜1000%が好ましく、910〜990%がより好ましい。ダイシングフィルム11の室温における単位面積あたりの破断エネルギー、及び、破断伸び率を上記数範囲内とすることにより、後述するエキスパンド工程において、ダイシングフィルム11を破断させないようにすることができるからである。
ダイボンドフィルム3、3’は、室温における単位面積あたりの破断エネルギーが1J/mm以下であり、破断伸び率が40%以上500%以下である。これにより、ダイボンドフィルムを引張張力により好適に破断することができる。前記破断エネルギーは、0.01J/mm以上であることが好ましく、0.05J/mm以上であることがより好ましい。また、前記破断エネルギーは、0.9J/mm以下であることが好ましく、0.85J/mm以下であることがより好ましい。また、前記破断伸び率は、45%以上480%以下であることが好ましく、50%以上450%以下であることがより好ましい。
ダイボンドフィルム3、3’は、熱硬化前における−20〜30℃での引張貯蔵弾性率が0.1〜10GPaであることが好ましく、0.5〜9.5GPaであることがより好ましい。熱硬化前における−20〜30℃での引張貯蔵弾性率を0.1〜10GPaとすることにより、半導体ウェハ4をレーザー光の照射後に分割予定ライン4L(図3参照)にて分割する際、チッピングが発生することを防止することができるからである。また、分割予定ライン4Lにて分割した際の半導体チップ5の位置ズレやチップ飛びを防止することができるからである。
ダイボンドフィルムの積層構造は特に限定されず、例えば、ダイボンドフィルム3、3’(図1、図2参照)のように接着剤層の単層のみからなるものや、コア材料の片面又は両面に接着剤層を形成した多層構造のもの等が挙げられる。前記コア材料としては、フィルム(例えばポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム等)、ガラス繊維やプラスチック製不織繊維で強化された樹脂基板、シリコン基板又はガラス基板等が挙げられる。
前記ダイボンドフィルム3、3’を構成する接着剤組成物としては、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を併用したものが挙げられる。
前記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、又は熱硬化性ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。特に、半導体素子を腐食させるイオン性不純物等の含有が少ないエポキシ樹脂が好ましい。また、エポキシ樹脂の硬化剤としてはフェノール樹脂が好ましい。
前記エポキシ樹脂は、接着剤組成物として一般に用いられるものであれば特に限定は無く、例えばビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールAF型、ビフェニル型、ナフタレン型、フルオンレン型、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、トリスヒドロキシフェニルメタン型、テトラフェニロールエタン型等の二官能エポキシ樹脂や多官能エポキシ樹脂、又はヒダントイン型、トリスグリシジルイソシアヌレート型若しくはグリシジルアミン型等のエポキシ樹脂が用いられる。これらは単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。これらのエポキシ樹脂のうちノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型樹脂又はテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂が特に好ましい。これらのエポキシ樹脂は、硬化剤としてのフェノール樹脂との反応性に富み、耐熱性等に優れるからである。
更に、前記フェノール樹脂は、前記エポキシ樹脂の硬化剤として作用するものであり、例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン等が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。これらのフェノール樹脂のうちフェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂が特に好ましい。半導体装置の接続信頼性を向上させることができるからである。
前記エポキシ樹脂とフェノール樹脂との配合割合は、例えば、前記エポキシ樹脂成分中のエポキシ基1当量当たりフェノール樹脂中の水酸基が0.5〜2.0当量になるように配合することが好適である。より好適なのは、0.8〜1.2当量である。即ち、両者の配合割合が前記範囲を外れると、十分な硬化反応が進まず、エポキシ樹脂硬化物の特性が劣化し易くなるからである。
前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂との少なくとも一方は、融点が50℃以上の樹脂を1種類以上含むことが好ましい。融点が50℃以上の樹脂が含まれることになり、ダイボンドフィルムが引張張力によって、さらに好適に破断されることになるからである。融点が50℃以上のエポキシ樹脂としては、AER−8039(旭化成エポキシ製、融点78℃)、BREN−105(日本化薬製、融点64℃)、BREN−S(日本化薬製、融点83℃)、CER−3000L(日本化薬製、融点90℃)、EHPE−3150(ダイセル化学製、融点80℃)、EPPN−501HY(日本化薬製、融点60℃)、ESN−165M(新日鉄化学製、融点76℃)、ESN−175L(新日鉄化学製、融点90℃)、ESN−175S(新日鉄化学製、融点67℃)、ESN−355(新日鉄化学製、融点55℃)、ESN−375(新日鉄化学製、融点75℃)、ESPD−295(住友化学製、融点69℃)、EXA−7335(大日本インキ製、融点99℃)、EXA−7337(大日本インキ製、融点70℃)、HP−7200H(大日本インキ製、融点82℃)、TEPIC−SS(日産化学製、融点108℃)、YDC−1312(東都化成製、融点141℃)、YDC−1500(東都化成製、融点101℃)、YL−6121HN(JER製、融点130℃)、YSLV−120TE(東都化成製、融点113℃)、YSLV−80XY(東都化成製、融点80℃)、YX−4000H(JER製、融点105℃)、YX−4000K(JER製、融点107℃)、ZX−650(東都化成製、融点85℃)、エピコート1001(JER製、融点64℃)、エピコート1002(JER製、融点78℃)、エピコート1003(JER製、融点89℃)、エピコート1004(JER製、融点97℃)、エピコート1006FS(JER製、融点112℃)を挙げることができる。なかでも、AER−8039(旭化成エポキシ製、融点78℃)、BREN−105(日本化薬製、融点64℃)、BREN−S(日本化薬製、融点83℃)、CER−3000L(日本化薬製、融点90℃)、EHPE−3150(ダイセル化学製、融点80℃)、EPPN−501HY(日本化薬製、融点60℃)、ESN−165M(新日鉄化学製、融点76℃)、ESN−175L(新日鉄化学製、融点90℃)、ESN−175S(新日鉄化学製、融点67℃)、ESN−355(新日鉄化学製、融点55℃)、ESN−375(新日鉄化学製、融点75℃)、ESPD−295(住友化学製、融点69℃)、EXA−7335(大日本インキ製、融点99℃)、EXA−7337(大日本インキ製、融点70℃)、HP−7200H(大日本インキ製、融点82℃)、YSLV−80XY(東都化成製、融点80℃)、ZX−650(東都化成製、融点85℃)、エピコート1001(JER製、融点64℃)、エピコート1002(JER製、融点78℃)、エピコート1003(JER製、融点89℃)、エピコート1004(JER製、融点97℃)が好ましい。これらのエポキシ樹脂は、融点が高すぎない(100℃未満である)ため、ダイボンドフィルム3、3’上に半導体ウェハ4をマウントする際、ダイボンドフィルム3、3’に半導体ウェハ4が貼り付き易いからである。
融点が50℃以上のフェノール樹脂としては、DL−65(明和化成製、融点65℃)、DL−92(明和化成製、融点92℃)、DPP−L(日本石油製、融点100℃)、GS−180(群栄化学製、融点83℃)、GS−200(群栄化学製、融点100℃)、H−1(明和化成製、融点79℃)、H−4(明和化成製、融点71℃)、HE−100C−15(住友ケミカル製、融点73℃)、HE−510−05(住友ケミカル製、融点75℃)、HF−1(明和化成製、融点84℃)、HF−3(明和化成製、融点96℃)、MEH−7500(明和化成製、融点111℃)、MEH−7500−3S(明和化成製、融点83℃)、MEH−7800−3L(明和化成製、融点72℃)、MEH−7851(明和化成製、融点78℃)、MEH−7851−3H(明和化成製、融点105℃)、MEH−7851−4H(明和化成製、融点130℃)、MEH−7851S(明和化成製、融点73℃)、P−1000(荒川化学製、融点63℃)、P−180(荒川化学製、融点83℃)、P−200(荒川化学製、融点100℃)、VR−8210(三井化学製、融点60℃)、XLC−3L(三井化学製、融点70℃)、XLC−4L(三井化学製、融点62℃)、XLC−LL(三井化学製、融点75℃)、を挙げることができる。なかでも、DL−65(明和化成製、融点65℃)、DL−92(明和化成製、融点92℃)、GS−180(群栄化学製、融点83℃)、H−1(明和化成製、融点79℃)、H−4(明和化成製、融点71℃)、HE−100C−15(住友ケミカル製、融点73℃)、HE−510−05(住友ケミカル製、融点75℃)、HF−1(明和化成製、融点84℃)、HF−3(明和化成製、融点96℃)、MEH−7500−3S(明和化成製、融点83℃)、MEH−7800−3L(明和化成製、融点72℃)、MEH−7851(明和化成製、融点78℃)、MEH−7851S(明和化成製、融点73℃)、P−1000(荒川化学製、融点63℃)、P−180(荒川化学製、融点83℃)、VR−8210(三井化学製、融点60℃)、XLC−3L(三井化学製、融点70℃)、XLC−4L(三井化学製、融点62℃)、XLC−LL(三井化学製、融点75℃)、が好ましい。これらのフェノール樹脂は、融点が高すぎない(100℃未満である)ため、ダイボンドフィルム3、3’上に半導体ウェハ4をマウントする際、ダイボンドフィルム3、3’に半導体ウェハ4が貼り付き易いからである。
前記熱可塑性樹脂としては、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリブタジエン樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、6−ナイロンや6,6−ナイロン等のポリアミド樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、PETやPBT等の飽和ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、又はフッ素樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。これらの熱可塑性樹脂のうち、イオン性不純物が少なく耐熱性が高く、半導体素子の信頼性を確保できるアクリル樹脂が特に好ましい。
前記アクリル樹脂としては、特に限定されるものではなく、炭素数30以下、特に炭素数4〜18の直鎖若しくは分岐のアルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステルの1種又は2種以上を成分とする重合体(アクリル共重合体)等が挙げられる。前記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、へプチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデシル基、ステアリル基、オクタデシル基、又はドデシル基等が挙げられる。
上記アクリル樹脂のなかでも、凝集力向上の理由で、アクリル共重合体が特に好ましい。上記アクリル共重合体としては、例えば、アクリル酸エチルとメチルメタクリレートとの共重合体、アクリル酸とアクリロニトリルとの共重合体、アクリル酸ブチルとアクリロニトリルとの共重合体を挙げることができる。
また、前記重合体を形成する他のモノマーとしては、特に限定されるものではなく、例えばアクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸若しくはクロトン酸等の様なカルボキシル基含有モノマー、無水マレイン酸若しくは無水イタコン酸等の様な酸無水物モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル若しくは(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等の様なヒドロキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート若しくは(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等の様なスルホン酸基含有モノマー、又は2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の様な燐酸基含有モノマーが挙げられる。
前記熱硬化性樹脂の配合割合としては、所定条件下で加熱した際にダイボンドフィルム3、3’が熱硬化型としての機能を発揮する程度であれば特に限定されないが、5〜60重量%の範囲内であることが好ましく、10〜50重量%の範囲内であることがより好ましい。
前記ダイボンドフィルム3、3’のなかでも、前記接着剤層が、前記熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含有するとともに、前記熱可塑性樹脂としてアクリル樹脂を含有しており、前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂との合計重量をXとし、前記アクリル樹脂の重量をYとしたとき、X/(X+Y)が0.3以上0.9未満であることが好ましく、0.35以上0.85未満であることがより好ましく、0.4以上0.8未満であることがさらに好ましい。X/(X+Y)を0.3以上0.9未満とすることにより、加工性を確保するとともに、破断を起こり易くすることが可能となるからである。
本発明のダイボンドフィルム3、3’を予めある程度架橋をさせておく場合には、作製に際し、重合体の分子鎖末端の官能基等と反応する多官能性化合物を架橋剤として添加させておくのがよい。これにより、高温下での接着特性を向上させ、耐熱性の改善を図ることができる。
前記架橋剤としては、従来公知のものを採用することができる。特に、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、多価アルコールとジイソシアネートの付加物等のポリイソシアネート化合物がより好ましい。架橋剤の添加量としては、前記の重合体100重量部に対し、通常0.05〜7重量部とするのが好ましい。架橋剤の量が7重量部より多いと、接着力が低下するので好ましくない。その一方、0.05重量部より少ないと、凝集力が不足するので好ましくない。また、この様なポリイソシアネート化合物と共に、必要に応じて、エポキシ樹脂等の他の多官能性化合物を一緒に含ませるようにしてもよい。
また、ダイボンドフィルム3、3’には、その用途に応じてフィラーを適宜配合することができる。フィラーの配合は、導電性の付与や熱伝導性の向上、弾性率の調節等を可能とする。前記フィラーとしては、無機フィラー、及び、有機フィラーが挙げられるが、取り扱い性の向上、熱電導性の向上、溶融粘度の調整、チキソトロピック性付与等の特性の観点から、無機フィラーが好ましい。前記無機フィラーとしては、特に制限はなく、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウィスカ、窒化ほう素、結晶質シリカ、非晶質シリカ等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。熱電導性の向上の観点からは、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ほう素、結晶質シリカ、非晶質シリカが好ましい。また、上記各特性のバランスがよいという観点からは、結晶質シリカ、又は、非晶質シリカが好ましい。また、導電性の付与、熱電導性の向上等の目的で、無機フィラーとして、導電性物質(導電フィラー)を用いることとしてもよい。導電フィラーとしては、銀、アルミニウム、金、胴、ニッケル、導電性合金等を球状、針状、フレーク状とした金属粉、アルミナ等の金属酸化物、アモルファスカーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。
前記フィラーの平均粒径は、0.005〜10μmであることが好ましく、0.005〜1μmであることがより好ましい。前記フィラーの平均粒径を0.005μm以上とすることにより、被着体への濡れ性、及び、接着性を良好とすることができるからである。また、10μm以下とすることにより、上記各特性の付与のために加えたフィラーの効果を十分なものとすることができるとともに、耐熱性を確保することができる。なお、フィラーの平均粒径は、例えば、光度式の粒度分布計(HORIBA製、装置名;LA−910)により求めた値である。
前記接着剤層は、前記熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含有するとともに、前記熱可塑性樹脂としてアクリル樹脂を含有し、且つ、フィラーを含有し、前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂と前記アクリル樹脂との合計重量をAとし、前記フィラーの重量をBとしたとき、B/(A+B)が0.1以上0.7以下であることが好ましく、0.1以上0.65以下であることがより好ましく、0.1以上0.6以下であることがさらに好ましい。上記値を0.7以下とすることにより、引張貯蔵弾性率が高くなるのを防止することができ、被着体への濡れ性、及び、接着性を良好とすることができるからである。また、上記値を0.1以上とすることにより、ダイボンドフィルムを引張張力により好適に破断することができるからである。
尚、ダイボンドフィルム3、3’には、前記フィラー以外に、必要に応じて他の添加剤を適宜に配合することができる。他の添加剤としては、例えば難燃剤、シランカップリング剤又はイオントラップ剤等が挙げられる。前記難燃剤としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、臭素化エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。前記シランカップリング剤としては、例えば、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。前記イオントラップ剤としては、例えばハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
ダイボンドフィルム3、3’の厚さ(積層体の場合は、総厚)は特に限定されないが、例えば、1〜200μmの範囲から選択することができ、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜80μmである。
前記ダイシング・ダイボンドフィルム10、12のダイボンドフィルム3、3’は、セパレータにより保護されていることが好ましい(図示せず)。セパレータは、実用に供するまでダイボンドフィルム3、3’を保護する保護材としての機能を有している。また、セパレータは、更に、粘着剤層2にダイボンドフィルム3、3’を転写する際の支持基材として用いることができる。セパレータはダイシング・ダイボンドフィルムのダイボンドフィルム3、3’上にワークを貼着する際に剥がされる。セパレータとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレンや、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の剥離剤により表面コートされたプラスチックフィルムや紙等も使用可能である。
本実施の形態に係るダイシング・ダイボンドフィルム10、12は、例えば、次の通りにして作製される。
先ず、基材1は、従来公知の製膜方法により製膜することができる。当該製膜方法としては、例えばカレンダー製膜法、有機溶媒中でのキャスティング法、密閉系でのインフレーション押出法、Tダイ押出法、共押出し法、ドライラミネート法等が例示できる。
次に、基材1上に粘着剤組成物溶液を塗布して塗布膜を形成した後、該塗布膜を所定条件下で乾燥させ(必要に応じて加熱架橋させて)、粘着剤層2を形成する。塗布方法としては特に限定されず、例えば、ロール塗工、スクリーン塗工、グラビア塗工等が挙げられる。また、乾燥条件としては、例えば乾燥温度80〜150℃、乾燥時間0.5〜5分間の範囲内で行われる。また、セパレータ上に粘着剤組成物を塗布して塗布膜を形成した後、前記乾燥条件で塗布膜を乾燥させて粘着剤層2を形成してもよい。その後、基材1上に粘着剤層2をセパレータと共に貼り合わせる。これにより、ダイシングフィルム11が作製される。
ダイボンドフィルム3、3’は、例えば、次の通りにして作製される。
先ず、ダイシング・ダイボンドフィルム3、3’の形成材料である接着剤組成物溶液を作製する。当該接着剤組成物溶液には、前述の通り、前記接着剤組成物やフィラー、その他各種の添加剤等が配合されている。
次に、接着剤組成物溶液を基材セパレータ上に所定厚みとなる様に塗布して塗布膜を形成した後、該塗布膜を所定条件下で乾燥させ、接着剤層を形成する。塗布方法としては特に限定されず、例えば、ロール塗工、スクリーン塗工、グラビア塗工等が挙げられる。また、乾燥条件としては、例えば乾燥温度70〜160℃、乾燥時間1〜5分間の範囲内で行われる。また、セパレータ上に粘着剤組成物溶液を塗布して塗布膜を形成した後、前記乾燥条件で塗布膜を乾燥させて接着剤層を形成してもよい。その後、基材セパレータ上に接着剤層をセパレータと共に貼り合わせる。
続いて、ダイシングフィルム11及び接着剤層からそれぞれセパレータを剥離し、接着剤層と粘着剤層とが貼り合わせ面となる様にして両者を貼り合わせる。貼り合わせは、例えば圧着により行うことができる。このとき、ラミネート温度は特に限定されず、例えば30〜50℃が好ましく、35〜45℃がより好ましい。また、線圧は特に限定されず、例えば0.1〜20kgf/cmが好ましく、1〜10kgf/cmがより好ましい。次に、接着剤層上の基材セパレータを剥離し、本実施の形態に係るダイシング・ダイボンドフィルムが得られる。
(半導体装置の製造方法)
次に、図3〜図8を参照しながらダイシング・ダイボンドフィルム12を用いた半導体装置の製造方法について説明する。本実施形態に係る半導体の製造方法は、半導体ウェハ4に、分割予定ライン4Lにて後に容易に分割可能とする前処理を施す前処理工程と、前記前処理後の半導体ウェハ4を、ダイシング・ダイボンドフィルム12に貼り合わせるマウント工程と、ダイシング・ダイボンドフィルム12に引張張力を加えることにより、半導体ウェハ4とダイシング・ダイボンドフィルム12を構成するダイボンドフィルム3’とを分割予定ライン4Lにて破断し、半導体チップ5を形成するエキスパンド工程と、ダイシング・ダイボンドフィルム12に接着固定された半導体チップ5のピックアップを行うピックアップ工程と、ピックアップした半導体チップ5を、ダイボンドフィルム3’を介して被着体6にダイボンドする仮固着工程と、前記仮固着工程後の半導体チップ5にワイヤーボンディングを行うワイヤーボンディング工程と、前記ワイヤーボンディング工程によりワイヤーボンディングされた半導体チップ5を、封止樹脂8により封止する封止工程とを有する。
図3〜図6は、本実施形態に係る半導体装置の一製造方法を説明するための断面模式図である。まず、半導体ウェハ4に、分割予定ライン4Lにて後に容易に分割可能とする前処理を施す(前処理工程)。本工程としては、図3に示すように、レーザー光を照射して分割予定ライン4L上に改質領域を形成する方法を挙げることができる。本方法は、半導体ウェハの内部に集光点を合わせ、格子状の分割予定ラインに沿ってレーザー光を照射し、多光子吸収によるアブレーションにより半導体ウェハの内部に改質領域を形成する方法である。レーザー光照射条件としては、以下の条件の範囲内で適宜調整すればよい。
<レーザー光照射条件>
(A)レーザー光
レーザー光源 半導体レーザー励起Nd:YAGレーザー
波長 1064nm
レーザー光スポット断面積 3.14×10−8cm
発振形態 Qスイッチパルス
繰り返し周波数 100kHz以下
パルス幅 1μs以下
出力 1mJ以下
レーザー光品質 TEM00
偏光特性 直線偏光
(B)集光用レンズ
倍率 100倍以下
NA 0.55
レーザー光波長に対する透過率 100%以下
(C)半導体基板が載置される裁置台の移動速度 280mm/秒以下
なお、レーザー光を照射して分割予定ライン4L上に改質領域を形成する方法については、特許第3408805号公報や、特開2003−338567号公報に詳述されているので、ここでの詳細な説明は省略することとする。
次に、図4に示すように、ダイボンドフィルム3’上に、前処理を施した半導体ウェハ4を圧着し、これを接着保持させて固定する(マウント工程)。本工程は、圧着ロール等の押圧手段により押圧しながら行う。マウントの際の貼り付け温度は特に限定されないが、40〜80℃の範囲内であることが好ましい。半導体ウェハ4の反りを効果的に防止することができるとともに、ダイシング・ダイボンドフィルムの伸縮の影響を低減することができるからである。
次に、ダイシング・ダイボンドフィルム12に引張張力を加えることによって、半導体ウェハ4とダイボンドフィルム3’とを破断し、半導体チップ5を形成する(エキスパンド工程)。本工程には、例えば、市販のウェハ拡張装置を用いることができる。具体的には、図5(a)に示すように、半導体ウェハ4が貼り合わせられたダイシング・ダイボンドフィルム12の粘着剤層2周辺部にダイシングリング31を貼り付けた後、ウェハ拡張装置32に固定する。次に、図5(b)に示すように、突き上げ部33を上昇させて、ダイシング・ダイボンドフィルム12に張力をかける。
このとき、エキスパンド速度(突き上げ部が上昇する速度)は、1〜400mm/秒であることが好ましく、50〜400mm/秒であることがより好ましい。エキスパンド速度を1mm/秒以上とすることにより、半導体ウェハ4とダイボンドフィルム3’とを略同時に容易に破断することができるからである。また、エキスパンド速度を400mm/秒以下とすることより、ダイシングフィルム11が破断することを防止することができるからである。
また、エキスパンド量(突き上げ部が上昇した量)は、5〜50mmであることが好ましく、5〜40mmであることがより好ましく、5〜30mmであることが特に好ましい。エキスパンド量を5mm以上とすることにより、半導体ウェハ4、及び、ダイボンドフィルム3の破断を容易とすることができるからである。また、エキスパンド量を50mm以下とすることより、ダイシングフィルム11が破断することを防止することができるからである。
また、エキスパンド温度は、必要に応じて−50〜100℃の間で調整すればよいが、本発明においては、−20〜30℃であることが好ましく、−10〜25℃であることがより好ましい。なお、ダイボンドフィルムは低温である方が、破断伸びが少なく、破断し易いため、ダイボンドフィルムの破断不良による歩留低下を防ぐ点において、エキスパンド温度は、より低温であることが好ましい。
このように、ダイシング・ダイボンドフィルム12に引張張力を加えることにより、半導体ウェハ4の改質領域を起点として半導体ウェハ4の厚さ方向に割れを発生させるとともに、半導体ウェハ4と密着するダイボンドフィルム3’を破断させることができ、ダイボンドフィルム3’付きの半導体チップ5を得ることができる。
次に、ダイシング・ダイボンドフィルム12に接着固定された半導体チップ5を剥離する為に、半導体チップ5のピックアップを行う(ピックアップ工程)。ピックアップの方法としては特に限定されず、従来公知の種々の方法を採用できる。例えば、個々の半導体チップ5をダイシング・ダイボンドフィルム12側からニードルによって突き上げ、突き上げられた半導体チップ5をピックアップ装置によってピックアップする方法等が挙げられる。
ここでピックアップは、粘着剤層2が紫外線硬化型である為、該粘着剤層2に紫外線を照射した後に行う。これにより、粘着剤層2のダイボンドフィルム3’に対する粘着力が低下し、半導体チップ5の剥離が容易になる。その結果、半導体チップ5を損傷させることなくピックアップが可能となる。紫外線照射の際の照射強度、照射時間等の条件は特に限定されず、適宜必要に応じて設定すればよい。また、紫外線照射に使用する光源としては、前述のものを使用することができる。
次に、図6に示すように、ピックアップした半導体チップ5を、ダイボンドフィルム3’を介して被着体6にダイボンドする(仮固着工程)。被着体6としては、リードフレーム、TABフィルム、基板又は別途作製した半導体チップ等が挙げられる。被着体6は、例えば、容易に変形されるような変形型被着体であってもよく、変形することが困難である非変形型被着体(半導体ウェハ等)であってもよい。
前記基板としては、従来公知のものを使用することができる。また、前記リードフレームとしては、Cuリードフレーム、42Alloyリードフレーム等の金属リードフレームやガラスエポキシ、BT(ビスマレイミド−トリアジン)、ポリイミド等からなる有機基板を使用することができる。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、半導体素子をマウントし、半導体素子と電気的に接続して使用可能な回路基板も含まれる。
ダイボンドフィルム3’の仮固着時における25℃での剪断接着力は、被着体6に対して0.2MPa以上であることが好ましく、より好ましくは0.2〜10MPaである。ダイボンドフィルム3の剪断接着力が少なくとも0.2MPa以上であると、ワイヤーボンディング工程の際に、当該工程に於ける超音波振動や加熱により、ダイボンドフィルム3と半導体チップ5又は被着体6との接着面でずり変形を生じることが少ない。即ち、ワイヤーボンディングの際の超音波振動により半導体素子が動くことが少なく、これによりワイヤーボンディングの成功率が低下するのを防止する。また、ダイボンドフィルム3’の仮固着時における175℃での剪断接着力は、被着体6に対して0.01MPa以上であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5MPaである。
次に、被着体6の端子部(インナーリード)の先端と半導体チップ5上の電極パッド(図示しない)とをボンディングワイヤー7で電気的に接続するワイヤーボンディングを行う(ワイヤーボンディング工程)。前記ボンディングワイヤー7としては、例えば金線、アルミニウム線又は銅線等が用いられる。ワイヤーボンディングを行う際の温度は、80〜250℃、好ましくは80〜220℃の範囲内で行われる。また、その加熱時間は数秒〜数分間行われる。結線は、前記温度範囲内となる様に加熱された状態で、超音波による振動エネルギーと印加加圧による圧着工ネルギーの併用により行われる。本工程は、ダイボンドフィルム3aの熱硬化を行うことなく実行することができる。また、本工程の過程でダイボンドフィルム3aにより半導体チップ5と被着体6とが固着することはない。
次に、封止樹脂8により半導体チップ5を封止する(封止工程)。本工程は、被着体6に搭載された半導体チップ5やボンディングワイヤー7を保護する為に行われる。本工程は、封止用の樹脂を金型で成型することにより行う。封止樹脂8としては、例えばエポキシ系の樹脂を使用する。樹脂封止の際の加熱温度は、通常175℃で60〜90秒間行われるが、本発明はこれに限定されず、例えば165〜185℃で、数分間キュアすることができる。これにより、封止樹脂を硬化させると共に、ダイボンドフィルム3を介して半導体チップ5と被着体6とを固着させる。即ち、本発明に於いては、後述する後硬化工程が行われない場合に於いても、本工程に於いてダイボンドフィルム3による固着が可能であり、製造工程数の減少及び半導体装置の製造期間の短縮に寄与することができる。
前記後硬化工程に於いては、前記封止工程で硬化不足の封止樹脂8を完全に硬化させる。封止工程に於いてダイボンドフィルム3aが完全に熱硬化していない場合でも、本工程に於いて封止樹脂8と共にダイボンドフィルム3aの完全な熱硬化が可能となる。本工程に於ける加熱温度は、封止樹脂の種類により異なるが、例えば165〜185℃の範囲内であり、加熱時間は0.5〜8時間程度である。
上述した実施形態では、ダイボンドフィルム3’付き半導体チップ5を被着体6に仮固着した後、ダイボンドフィルム3’を完全に熱硬化させることなくワイヤーボンディング工程を行う場合について説明した。しかしながら、本発明においては、被着体6に、ダイボンドフィルム3’付き半導体チップ5を仮固着時した後、ダイボンドフィルム3’を熱硬化させ、その後、ワイヤーボンディング工程を行う通常のダイボンド工程を行うこととしてもよい。この場合、熱硬化後のダイボンドフィルム3’は、175℃において0.01MPa以上の剪断接着力を有していることが好ましく、0.01〜5MPaがより好ましい。熱硬化後の175℃における剪断接着力を0.01MPa以上にすることにより、ワイヤーボンディング工程の際の超音波振動や加熱に起因して、ダイボンドフィルム3’と半導体チップ5又は被着体6との接着面でずり変形が生じるのを防止できるからである。
なお、本発明のダイシング・ダイボンドフィルムは、複数の半導体チップを積層して3次元実装をする場合にも好適に用いることができる。このとき、半導体チップ間にダイボンドフィルムとスペーサとを積層させてもよく、スペーサを積層することなく、ダイボンドフィルムのみを半導体チップ間に積層させてもよく、製造条件や用途等に応じて適宜変更可能である。
上記の実施形態では、前処理工程として、レーザー光を照射して分割予定ライン4L上に改質領域を形成する方法を説明した。しかしながら、本発明においては、前処理工程として、半導体ウェハの表面に溝を形成し、その後、裏面研削を行う工程を採用することとしてもよい。そこで、この場合の半導体装置の製造方法について以下に説明することとする。
図7、図8は、本実施形態に係る半導体装置の他の製造方法を説明するための断面模式図である。まず、図7(a)に示すように、回転ブレード41にて半導体ウェハ4の表面4Fに裏面4Rまで達しない溝4Sを形成する。なお、溝4Sの形成時には、半導体ウェハ4は、図示しない支持基材(例えば、ダイシングフィルム)にて支持される。溝4Sの深さは、半導体ウェハ4の厚さやエキスパンドの条件に応じて適宜設定可能である。次に、図7(b)に示すように、表面4Fが当接するように半導体ウェハ4を保護基材42に支持させる。その後、研削砥石45にて裏面研削を行い、裏面4Rから溝4Sを表出させる。これにより半導体チップ5が形成される。なお、半導体ウェハへの保護基材42の貼り付けは、従来公知の貼付装置を用いることができ、裏面研削も、従来公知の研削装置を用いることができる。以上が前処理工程である。
次に、図8に示すように、ダイボンドフィルム3’上に、前処理を施した半導体チップ5を圧着し、これを接着保持させて固定する(仮固着工程)。その後、保護基材42を剥がし、エキスパンド工程を行う。このエキスパンド工程は、レーザー光を照射して分割予定ライン4L上に改質領域を形成する場合と同様とすればよい。なお、以降の工程は、レーザー光を照射して分割予定ライン4L上に改質領域を形成する場合と同様であるからここでの説明は省略することとする。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の要旨をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
下記(a)〜(d)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃度23.6重量%の接着剤組成物溶液を得た。
(a)エポキシ樹脂(JER(株)製、エピコート1004、融点97℃)
113重量部
(b)フェノール樹脂(三井化学(株)製、ミレックスXLC−4L、融点59℃)
121重量部
(c)アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー(ナガセケムテックス(株)製、WS−023) 100重量部
(d)球状シリカ(アドマテックス(株)製、SO−25R) 37重量部
この接着剤組成物溶液を、シリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム(剥離ライナー)上に塗布した後、130℃で2分間乾燥させた。これにより、厚さ25μmのダイボンドフィルムAを作製した。
(実施例2)
本実施例2に於いては、上記(d)の球状シリカの添加量を222重量部に変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして、本実施例に係るダイボンドフィルムBを作製した。
(実施例3)
本実施例3に於いては、上記(d)の球状シリカの添加量を779重量部に変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして、本実施例に係るダイボンドフィルムCを作製した。
(実施例4)
下記(a)〜(d)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃度23.6重量%の接着剤組成物溶液を得た。
(a)エポキシ樹脂(JER(株)製、エピコート1001、融点64℃)
32重量部
(b)フェノール樹脂(三井化学(株)製、ミレックスXLC−4L、融点59℃)
34重量部
(c)アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー(ナガセケムテックス(株)製、WS−023) 100重量部
(d)球状シリカ(アドマテックス(株)製、SO−25R) 18重量部
この接着剤組成物溶液を、シリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム(剥離ライナー)上に塗布した後、130℃で2分間乾燥させた。これにより、厚さ25μmのダイボンドフィルムDを作製した。
(実施例5)
下記(a)〜(d)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃度23.6重量%の接着剤組成物溶液を得た。
(a)エポキシ樹脂(JER(株)製、エピコート1001、融点64℃)
32重量部
(b)フェノール樹脂(三井化学(株)製、MEH7851、融点64℃)
34重量部
(c)アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー(ナガセケムテックス(株)製、WS−023) 100重量部
(d)球状シリカ(アドマテックス(株)製、SO−25R) 100重量部
この接着剤組成物溶液を、シリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム(剥離ライナー)上に塗布した後、130℃で2分間乾燥させた。これにより、厚さ25μmのダイボンドフィルムEを作製した。
(実施例6)
本実施例6に於いては、上記(d)の球状シリカの添加量を387重量部に変更したこと以外は、前記実施例4と同様にして、本実施例に係るダイボンドフィルムFを作製した。
(比較例1)
下記(a)〜(d)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃度23.6重量%の接着剤組成物溶液を得た。
(a)エポキシ樹脂(JER(株)製、エピコート1004、融点97℃)
11重量部
(b)フェノール樹脂(三井化学(株)製、ミレックスXLC−4L、融点59℃)
13重量部
(c)アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー(ナガセケムテックス(株)製、WS−023) 100重量部
(d)球状シリカ(アドマテックス(株)製、SO−25R) 1287重量部
この接着剤組成物溶液を、シリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム(剥離ライナー)上に塗布した後、130℃で2分間乾燥させた。これにより、厚さ25μmのダイボンドフィルムGを作製した。
(比較例2)
下記(a)〜(d)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃度23.6重量%の接着剤組成物溶液を得た。
(a)エポキシ樹脂(JER(株)製、エピコート827、室温で液状)
917重量部
(b)フェノール樹脂(三井化学(株)製、ミレックスXLC−4L、融点59℃)
983重量部
(c)アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー(ナガセケムテックス(株)製、WS−023) 100重量部
(d)球状シリカ(アドマテックス(株)製、SO−25R) 1333重量部
この接着剤組成物溶液を、シリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム(剥離ライナー)上に塗布した後、130℃で2分間乾燥させた。これにより、厚さ25μmのダイボンドフィルムHを作製した。
(比較例3)
下記(a)〜(d)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃度23.6重量%の接着剤組成物溶液を得た。
(a)エポキシ樹脂(JER(株)製、エピコート827、室温で液状)
11重量部
(b)フェノール樹脂(三井化学(株)製、ミレックスXLC−4L、融点59℃)
13重量部
(c)アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー(ナガセケムテックス(株)製、WS−023) 100重量部
(d)球状シリカ(アドマテックス(株)製、SO−25R) 7重量部
この接着剤組成物溶液を、シリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム(剥離ライナー)上に塗布した後、130℃で2分間乾燥させた。これにより、厚さ25μmのダイボンドフィルムIを作製した。
(破断エネルギー、破断伸び率)
ダイボンドフィルムA〜Iについて、それぞれ長さ30mm、厚さ25μm、幅10mmの短冊状の測定片となる様に切断した。次に、引っ張り試験機(テンシロン、島津製作所社製)を用いて引張速度0.5mm/分、チャック間距離20mmの条件下で、応力−ひずみ曲線を測定し、25℃に於ける破断エネルギー(J)を応力−ひずみ曲線の下側の面積により得た。また、単位面積当たりの破断エネルギー、及び、破断伸び率を下記式により得た。
(単位面積当たりの破断エネルギー(J/mm))=(破断エネルギー(J))/(0.25(mm))
破断伸び率(%)=(((破断時のチャック間長さ(mm))−20)/20)×100
(−20〜30℃での引張貯蔵弾性率の測定)
ダイボンドフィルムA〜Iについて、測定片をそれぞれ長さ40mm、厚さ200μm、幅10mmの短冊状とした。次に、固定粘弾性測定装置(RSA(III)、レオメトリックサイエンティフィック社製)を用いて、−50〜300℃での引張貯蔵弾性率をチャック間距離22.5mm、周波数1Hz、昇温速度10℃/分の条件下にて測定した。その際の−20〜30℃における測定値を表1に示す。
(貼り合わせ性の確認)
ダイボンドフィルムA〜Iのそれぞれに、ダイシングフィルムを貼り合わせ、それぞれを、ダイシング・ダイボンドフィルムA〜Iとした。ダイシングフィルムは、基材(組成:ポリオレフィン、膜厚100μm)上に粘着剤層(組成:アクリル系ポリマー、膜厚10μm)が積層されたものを用いた。なお、このダイシングフィルムの半導体ウェハへの貼り付け部分における破断エネルギー、及び、破断伸び率を測定したところ、室温での単位面積あたりの破断エネルギーは、1.75J/mmであり、破断伸び率は、947%であった。次に、ダイシング・ダイボンドフィルムA〜Iのそれぞれに、半導体ウェハを貼り合わせた。指で押しても半導体ウェハがダイシング・ダイボンドフィルムからズレなかったものを○、ズレるものを×とした。
(破断の確認)
<前処理工程として、レーザー光を照射して分割予定ライン4L上に改質領域を形成する工程(工程1)を採用した場合>
レーザー加工装置として株式会社東京精密製、ML300−Integrationを用いて半導体ウェハの内部に集光点を合わせ、格子状(10mm×10mm)の分割予定ラインに沿って半導体ウェハの表面側からレーザー光を照射し、半導体ウェハの内部に改質領域を形成した。半導体ウェハは、シリコンウェハ(厚さ75μm、外径12インチ)を用いた。また、レーザー光照射条件は、下記のようにして行った。
(A)レーザー光
レーザー光源 半導体レーザー励起Nd:YAGレーザー
波長 1064nm
レーザー光スポット断面積 3.14×10−8cm
発振形態 Qスイッチパルス
繰り返し周波数 100kHz
パルス幅 30ns
出力 20μJ/パルス
レーザー光品質 TEM00 40
偏光特性 直線偏光
(B)集光用レンズ
倍率 50倍
NA 0.55
レーザー光波長に対する透過率 60%
(C)半導体基板が載置される裁置台の移動速度 100mm/秒
ダイボンドフィルムA〜Iのそれぞれに、レーザー光による前処理を行った半導体ウェハを貼り合わせた後、破断試験を行った。破断試験におけるエキスパンド条件は、エキスパンド条件は、室温(25℃)、エキスパンド速度300mm/秒、エキスパンド量30mmとした。破断試験の結果、破断不良の箇所がなかった場合を○、破断不良の箇所があった場合を×とした。
<前処理工程として、半導体ウェハの表面に溝を形成し、その後、裏面研削を行う工程(工程2)を採用した場合>
半導体ウェハ(厚さ500μm)にブレードダイシング加工により格子状(10mm×10mm)の切り込み溝を形成した。切り込み溝の深さは、100μmとした。
次に、この半導体ウェハの表面を保護テープにて保護し、厚さが75μmとなるまで裏面研削を行い、分割された個々の半導体チップ(10mm×10mm×75μm)を得た。これをダイボンドフィルムA〜Iのそれぞれに貼り合わせた後、破断試験を行った。破断試験におけるエキスパンド条件は、室温(25℃)、エキスパンド速度300mm/秒、エキスパンド量30mmとした。破断試験の結果は、上記工程1の場合と同様、破断不良の箇所がなかった場合を○、破断不良の箇所があった場合を×とした。
(結果)
下記表1の結果から分かる通り、実施例1〜6の様に、破断エネルギーが1J/mm以下であり、破断伸び率が40%以上500%以下であるダイボンドフィルムA〜Fであると、貼り合わせ性、及び、破断性が良好であることが確認された。
これに対し、比較例1のように、破断エネルギーが1J/mmを超え、且つ、破断伸び率が40%未満であると、半導体チップにダイボンドフィルムが貼り付かず、破断性に劣ることがわかった。また、比較例3のように、破断エネルギーが1J/mmを超え、破断伸び率が500%を超えると、貼り合わせ性は良好であるものの、破断性に劣ることがわかった。また、比較例2のように、破断伸び率が大きく40%を下回ると、作業性が悪くダイボンドフィルムが割れてしまい、破断性に劣ることがわかった。
Figure 2015008307
1 基材
2 粘着剤層
3、3’ ダイボンドフィルム(熱硬化型ダイボンドフィルム)
4 半導体ウェハ
5 半導体チップ
6 被着体
7 ボンディングワイヤー
8 封止樹脂
10、12 ダイシング・ダイボンドフィルム
11 ダイシングフィルム

Claims (5)

  1. 接着剤層を少なくとも有する熱硬化型ダイボンドフィルムが、基材上に粘着剤層が積層されたダイシングフィルム上に積層されているダイシング・ダイボンドフィルムを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記熱硬化性ダイボンドフィルムは、
    熱硬化前における室温での単位面積あたりの破断エネルギーが1J/mm以下であり、破断伸び率が40%以上500%以下であり、
    前記接着剤層は、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含有するとともに、熱可塑性樹脂としてアクリル樹脂を含有し、且つ、フィラーを含有し、
    前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂と前記アクリル樹脂との合計重量をAとし、前記フィラーの重量をBとしたとき、B/(A+B)が0.1以上0.7以下であり、
    前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂との少なくとも一方は、融点が50℃以上の樹脂を1種類以上含み、
    前記半導体装置の製造方法は、
    半導体ウェハに、分割予定ラインにて後に容易に分割可能とする前処理を施す前処理工程と、
    前記前処理後の半導体ウェハを、ダイシング・ダイボンドフィルムに貼り合わせるマウント工程と、
    ダイシング・ダイボンドフィルムに引張張力を加えることにより、半導体ウェハとダイシング・ダイボンドフィルムを構成するダイボンドフィルムとを分割予定ラインにて破断し、半導体チップを形成するエキスパンド工程と、
    ダイシング・ダイボンドフィルムに接着固定された半導体チップのピックアップを行うピックアップ工程と、
    ピックアップした半導体チップを、ダイボンドフィルムを介して被着体にダイボンドする仮固着工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記前処理工程は、レーザー光を照射して分割予定ライン上に改質領域を形成する工程であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記前処理工程は、半導体ウェハの表面に溝を形成し、その後、裏面研削を行う工程であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記接着剤層は、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂とフェノール樹脂とを含有するとともに、熱可塑性樹脂としてアクリル樹脂を含有し、前記エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂との合計重量をXとし、前記アクリル樹脂の重量をYとしたとき、X/(X+Y)が0.3以上0.9未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記熱硬化型ダイボンドフィルムの熱硬化前における−20〜30℃での引張貯蔵弾性率が0.1〜10GPaであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の半導体装置の製造方法。
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