JP2015007778A - 中間転写体および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】繰り返しが可能であり、適切な特性を有する中間転写体とその製造方法を提供する。【解決手段】ポリイミドポリマーと、カーボンブラックと、アルコールホスフェートとの層を含む中間転写体とする。アルコールホスフェートは、以下の構造を有し、式中、Rは、約2〜約36個の炭素原子を含むアルキルである。【選択図】なし

Description

本開示は、画像形成装置および中間転写体に関する。
中間転写体を用いてカラー画像または白黒画像を作成し、静電的にトナーを転写する画像形成装置がよく知られている。このような中間転写体を用い、カラー画像形成装置で、紙シートの上に画像を作成するとき、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色画像が、一般的に、まず画像担体(例えば、感光体)から連続して転写され、中間転写体の上で重ね合わされる(一次転写)。次いで、このフルカラー画像を、1工程で紙シートに転写する(二次転写)。白黒の画像形成装置では、黒色画像を感光体から転写し、中間転写体の上で重ね合わせ、次いで、紙シートに転写する。
導電性カーボンブラックは、通常は、非常に狭いパーコレーション閾値範囲を有する。中間転写体の表面導電性(Ω/□)の常用対数は、8〜13の範囲である。カーボンブラックは、転写体およびフューザー両方の膜に含まれるフィラーであり、そのため、その分散均一性や、ポリマー樹脂との相互作用は、これらの膜の性能に大きな影響を及ぼす。コーティング溶液では、導電性カーボンブラックが、有機溶媒を含むポリマーバインダーに分散している。これらのベルトをコーティングするには、高い溶液粘度を必要とするため、系中でポリマー溶液にカーボンブラックを分散させることはきわめて困難である。コーティングする現行のプロセスでは、中間転写体の場合に、カーボンブラック分散物の分布が不均一であること、コーティングの欠陥、導電性が変動することといった共通の問題点がある。
繰り返しが可能であり、適切な特性を有する許容される転写体を与える、新しい中間転写体材料のプロセスを開発する必要がある。
種々の実施形態によれば、ポリイミドポリマーと、カーボンブラックと、アルコールホスフェートとの層を含む中間転写体を提供する。アルコールホスフェートは、以下の構造
Figure 2015007778
を有し、式中、Rは、約2〜約36個の炭素原子を含むアルキルである。
本明細書に開示するさらなる態様は、基材層と、基材層の上に配置された表面層とを含む、中間転写体である。表面層は、ポリイミドポリマーと、カーボンブラックと、アルコールホスフェートとを含む。アルコールホスフェートは、以下の構造を有し、
Figure 2015007778
式中、Rは、約2〜約36個の炭素原子を含むアルキルであり、カーボンブラックは、基材層に配置された層の少なくとも3重量%含まれる。
本明細書に開示するさらなる態様は、中間転写体を製造する方法である。この方法は、カーボンブラックおよびアルコールホスフェートおよび溶媒を分散させて混合物を作成することを含む。この混合物をポリアミド酸と混合し、ポリアミド酸混合物を作成する。非イオン性ポリマーフルオロケミカル界面活性剤とポリアミド酸混合物とを混合して分散物を作成する。孔径が約10ミクロン〜約200ミクロンのフィルターを通して分散物を濾過し、コーティング分散物を作成する。基材にコーティング分散物をコーティングし、このコーティングを約250℃〜約370℃の温度で約30分〜約180分硬化させ、中間転写体を作成する。
図1は、画像装置の模式図である。 図2は、本明細書に開示する一実施形態の模式図である。 図3は、本明細書に開示する一実施形態の模式図である。 図4は、本明細書に開示する一実施形態の方法のフローチャートである。
図1を参照すると、画像形成装置は、以下にさらに詳細に記載するような中間転写体を備えている。この画像形成装置は、一次転写によって、像保持体で作成されたトナー画像を中間転写体に転写するための第1転写ユニットと、二次転写によって、中間転写体に転写されたトナー画像を転写材料に転写するための第2転写ユニットとを備える、中間転写式の画像形成装置である。また、この画像形成装置において、中間転写体は、トナー画像を転写材料に転写するための転写領域内に、転写材料を搬送するための転写搬送体として与えられてもよい。高品質の画像を転写し、長期間にわたって安定なままである中間転写体を有することが必要である。
本明細書に記載する画像形成装置は、中間転写方式の画像形成装置であれば、特に制限されず、例としては、現像デバイスに単色のみが格納されている通常の単色画像形成装置、像保持体上に保持されているトナー画像を、順次中間転写体に繰り返し一次転写するためのカラー画像形成装置、中間転写体に連続して配置されるそれぞれの色の現像ユニットとともに、複数の像保持体を備えているタンデム型カラー画像形成装置が挙げられる。さらに特定的には、画像形成装置は、適宜、像保持体と、像保持体表面を均一に帯電させる帯電ユニットと、中間転写体表面を露光し、静電潜像を作成する露光ユニットと、現像溶液を用いて、像保持体表面に生成した潜像を現像し、トナー画像を作成する現像ユニットと、トナーユニットを転写材料に定着させる定着ユニットと、像保持体に付着したトナーおよび異物を除去するクリーニングユニットと、像保持体表面に残った静電潜像を除去する静電除去ユニットと、必要な場合には、既知の方法による他のユニットとを備えていてもよい。
像保持体として、既知のものを使用してもよい。像保持体の感光層として、有機系のアモルファスシリコン、または他の既知の材料を使用してもよい。円筒形の像保持体の場合、像保持体は、アルミニウムまたはアルミニウムアロイを押出成形し、表面処理を行う既知の方法によって得られる。ベルト形態の像保持体を使用してもよい。
帯電ユニットは、特に制限されず、既知の充電器を用いてもよく、例えば、導電性ローラーまたは半導体ローラー、ブラシ、膜、ゴム製ブレードを用いた接触型充電器、コロナ放電を利用するスコロトロン充電器またはコロトロン充電器などを用いてもよい。中でも、優れた電荷補償能という観点から、接触型帯電ユニットが好ましい。帯電ユニットは、通常は、直流を電子写真用感光材料に印加するが、交流をさらに重ね合わせてもよい。
露光ユニットは、特に制限されず、例えば、半導体レーザービーム、LEDビーム、液晶シャッタービームなどの光源を用いることによって、または、このような光源から多面鏡を通すことによって、電子写真用感光材料の表面に所望の画像を露光する光学系デバイスを用いてもよい。
現像ユニットは、適切には、目的に応じて選択されてもよく、例えば、一液型現像溶液または二液型現像溶液を用いることによって現像するための既知の現像ユニットを、ブラシおよびローラーを用いて、接触させるか、または接触させずに使用してもよい。
第1転写ユニットは、既知の転写充電器、例えば、部材、ローラー、膜およびゴム製ブレードを用いる接触型転写充電器、コロナ放電を利用するスコロトロン転写充電器またはコロトロン転写充電器を備えている。中でも、接触型転写充電器は、優れた転写電荷補償能を与える。転写充電器以外に、剥離型の充電器を一緒に使用してもよい。
第2転写ユニットは、第1転写ユニットと同じであってもよく、例えば、転写ローラーなどを用いた接触型転写充電器、スコロトロン転写充電器およびコロトロン転写充電器であってもよい。接触型転写充電器の転写ローラーによって強く押すことによって、画像転写段階を維持することができる。さらに、転写ローラーまたは接触型転写充電器を、中間転写体を導くような位置にローラーを押すことによって、トナー画像を中間転写体から転写材料へと移動させる操作を行ってもよい。
光静電除去ユニットとして、例えば、タングステンランプまたはLEDを用いてもよく、光静電除去プロセスで使用する光質としては、タングステンランプの白色光、LEDの赤色光を挙げることができる。光静電除去プロセスで、照射光の強度として、通常は、出力を、光質の約数倍〜約30倍が、電子写真用感光材料の露光感度の半分を示すように設定する。
定着ユニットは、特に制限されず、任意の既知の定着ユニットを使用してもよく、例えば、熱ローラー定着ユニットおよびオーブン定着ユニットを用いてもよい。
クリーニングユニットは、特に制限されず、任意の既知のクリーニングデバイスを用いてもよい。
一次転写を繰り返すためのカラー画像形成装置を、図1に模式的に示している。図1に示す画像形成装置は、像保持体として感光ドラム1と、中間転写体としての転写体2(例えば、転写ベルト)と、転写電極としてバイアスローラー3と、転写材料として紙を供給するためのトレー4と、BK(ブラック)トナーによる現像デバイス5と、Y(イエロー)トナーによる現像デバイス6と、M(マゼンタ)トナーによる現像デバイス7と、C(シアン)トナーによる現像デバイス8と、部材クリーナー9と、剥離爪13と、ローラー21、23および24と、バックアップローラー22と、導電性ローラー25と、電極ローラー26と、クリーニングブレード31と、紙の束41と、ピックアップローラー42と、フィードローラー43とを備えている。
図1に示す画像形成装置において、感光ドラム1は、矢印Aの方向に回転し、帯電デバイス(示していない)の表面を均一に帯電させる。帯電した感光ドラム1に、画像書き込みデバイス(例えば、レーザー書き込みデバイス)によって、第1色(例えば、BK)の静電潜像が作成される。この静電潜像は、現像デバイス5によって、トナーによって現像され、目に見えるトナー画像Tが作成される。トナー画像Tは、感光ドラム1が回転することによって、導電性ローラー25を備える一次転写ユニットに移動し、導電性ローラー25から、トナー画像Tに逆極性の電場がかけられる。トナー画像Tは、転写体2に静電的に吸着し、矢印Bの方向に転写体2が回転することによって、一次転写が行われる。
同様に、第2色のトナー画像、第3色のトナー画像および第4色のトナー画像が、次々と作成され、転写体2に重ねて配置され、多層トナー画像が作成される。
転写体2が回転することによって、転写体2に転写された多層トナー画像が、バイアスローラー3を備える二次転写ユニットに移動する。二次転写ユニットは、転写体2のトナー画像を保持している側の表面に配置されているバイアスローラー3と、転写体2の裏側からバイアスローラー3と向かい合うように配置されているバックアップローラー22と、バックアップローラー22と密に接して回転する電極ローラー26とを備えている。
紙41は、ピックアップローラー42によって、紙トレー4に入っている紙束から1枚ずつ取り出され、特定のタイミングで、フィードローラー43によって、二次転写ユニットの転写体2とバイアスローラー3との間の空間に供給される。供給された紙41は、バイアスローラー3とバックアップローラー22とに押されながら搬送され、転写ベルト2の上に保持されているトナー画像が、転写体2が回転することによって紙41に転写される。
トナー画像が転写された紙41は、最後のトナー画像の一次転写が終わるまで、剥離爪13を後退した位置に操作することによって転写体2から剥離され、定着デバイス(示されていない)に搬送される。トナー画像は、圧力や熱を加えることによって定着し、永久的な画像が作成される。多層トナー画像を紙41に転写した後、転写体2を、二次転写ユニットの下流に配置されているクリーナー9でクリーニングして残留トナーを除去し、次の転写に備える。バイアスローラー3は、ポリウレタンなどでできているクリーニングブレード31が常に接触していてもよく、転写によって付着したトナー粒子、紙粉、他の異物が除去されるように提供されていてもよい。
単色画像を転写する場合、一次転写の後、トナー画像Tは、すぐに二次転写プロセスに送られ、定着デバイスに運ばれる。しかし、複数の色を組み合わせて多色画像を転写する場合には、中間転写体2と感光ドラム1との回転が、一次転写ユニットで複数色のトナー画像の位置が正確に合い、複数色のトナー画像がずれないように同期化される。二次転写ユニットでは、トナーの極性と同じ極性の電力(転写電力)を、バイアスローラー3および転写体2とは反対側に配置されているバックアップローラー22と密に接触している電極ローラー26に加えることによって、静電反発力によって、トナー画像が紙41に転写される。これにより、画像が作成される。
中間転写体2は、任意の適切な形状であってもよい。適切な形状の例としては、シート、膜、ウェブ、箔、片、コイル、円筒形、ドラム、終端のないメビウスの輪、円板、終端のないベルトを含むベルト、終端がなく、つなぎ目のある可とう性ベルト、終端がなく、つなぎ目のない可とう性ベルト、パズルカットのつなぎ目がある、終端のないベルトなどが挙げられる。図1では、転写体2はベルトとして示されている。
画像転写の場合の画像では、カラートナー画像は、まず、光受容体に蓄積し、次いで、すべてのカラートナー画像が、同時に中間転写体に転写される。タンデム型転写では、トナー画像は、所定の時間に、1つの色が、光受容体から中間転写体の同じ領域に転写される。両実施形態が、本明細書に含まれる。
現像した画像を光導電性部材から中間転写体に転写し、この画像を中間転写体から基板に転写することは、電子写真で従来から使用されている任意の適切な技術(例えば、コロナ転写、圧力転写、バイアス転写、およびこれらの転写手段の組み合わせなど)によって行うことができる。
中間転写体は、任意の適切な形状であってもよい。適切な形状の例としては、シート、膜、ウェブ、箔、片、コイル、円筒形、ドラム、終端のない片、円板、ドレルト(ドラムとベルトの中間)、終端のないベルトを含むベルト、終端がなく、つなぎ目のある可とう性ベルト、終端がなく、つなぎ目のある可とう性作像ベルトが挙げられる。
図2に示される一実施形態では、中間転写体54は、単層構造で、膜の形態である。中間転写体54は、層52を含み、この層は、ポリイミドポリマーと、アルコールホスフェートと、カーボンブラック粒子51とを含む。アルコールホスフェートは、以下の構造を有し、
Figure 2015007778
式中、Rは、約2〜約36個の炭素原子を含むアルキルである。カーボンブラック粒子は、層の少なくとも3重量%である。
高速機の場合、産業のトレンドは、層の機能を分ける多層体に注目が集まっている。図3に示される一実施形態では、中間転写体54は、二層構造で、膜の形態である。中間転写体54は、基材層50を含んでいる。外側層52は、ポリイミドポリマーと、アルコールホスフェートと、カーボンブラック粒子51とを含む。アルコールホスフェートは、以下の構造を有し、
Figure 2015007778
式中、Rは、約2〜約36個の炭素原子を含むアルキルである。カーボンブラック粒子51は、外側層の少なくとも3重量%である。カーボンブラック粒子51が、場合により基材層50の中に与えられてもよい。
典型的な中間転写体組成物は、ポリアミド酸、例えば、ピロメリット酸二無水物/4,4−オキシジアニリンのポリアミド酸(Summit Industrial Technology製のPYRE(登録商標)ML RC−5083)、またはビフェニルテトラカルボン酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸(Kaneka製のBPDA)、カーボンブラック、例えば、チャンネルブラック、例えば、スペシャルブラック4(Orion製)、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェートSTEPFAC(登録商標)8171(Stepan製)およびレベリング剤Novec(商標) FC−4432(3M製)を重量比89/11/1.5/0.1で含む。抵抗率は、カーボンブラックが約11%の場合、約1010ohm/sqである。しかし、カーボンブラックのパーコレーション閾値に起因して、保持量の小さな変動が、抵抗率を仕様の外に追いやってしまうだろう。それに加え、上述の組成物を含むフローコーティングされたベルトは、コーティングの欠陥を示す。コーティングの欠陥は、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェートによって引き起こされると理論づけられる。
上述の抵抗率の感度またはパーコレーションの問題を解決するために、上述の同じ他の中間転写体構成要素を含む導電性チャンネルブラックを、導電性の低いカーボンブラック(例えば、オイルファーネスブラック)と置き換えた。NEROX(登録商標)505ファーネスブラック(これもOrion製)を使用したが、許容範囲の分散物を得ることはできなかった。
良好なコーティング分散物を得るために、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェートをアルコールホスフェートと置き換えた。オイルファーネスカーボンブラックの表面にある有機基は、チャンネルカーボンブラックの表面にある有機基よりもかなり少ないため、アルコールホスフェートのアルキル鎖は、ポリアミド酸にカーボンブラックを分散させるのに役立つと理論づけられた。
中間転写体を製造するためのプロセスを図4に示す。工程60で、カーボンブラックとアルコールホスフェートを溶媒に分散させ、機械的に混合する。工程62で、この混合物にポリアミド酸を加える。得られた混合物をボールミルで粉砕するか、または他の機械混合プロセスを行う。工程64で、フルオロ界面活性剤のレベリング剤を62から得た混合物に加える。64の混合物を機械的に混合する。64の混合物を工程66で濾過する。使用するフィルターは、20ミクロンフィルターである。いくつかの実施形態では、フィルターの孔径は、約10ミクロン〜約200ミクロン、または約20ミクロン〜約100ミクロンである。工程68で、工程66の濾過した混合物で基材をコーティングし、硬化させ、中間転写体を作成する。いくつかの実施形態では、工程60と工程62を同時に行うことができる。
開示されるポリアミド酸としては、ピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ピロメリット酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリン/フェニレンジアミンのポリアミド酸など、およびこれらの混合物のいずれかが挙げられる。
ピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸の市販の例としては、PYRE−ML RC5019(N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中、約15〜16重量%)、RC5057(NMP/芳香族炭化水素=80/20中、約14.5〜15.5重量%)、RC5083(NMP/DMAc=15/85中、約18〜19重量%)(これらはすべて、Industrial Summit Technology Corp.(パーリン、NJ)から市販されている);FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.,Inc.から市販されているDURIMIDE(登録商標)100が挙げられる。
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸の市販の例としては、U−VARNISH AおよびU−VARNISH S(NMP中、約20重量%)を挙げることができ、これらは両方ともUBE America Inc.(ニューヨーク、NY)製である。
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸の市販の例としては、Kaneka Corporation(TX)製のBPDA樹脂(NMP中、約16.6重量%);PI−2610(NMP中、約10.5重量%)およびPI−2611(NMP中、約13.5重量%)を挙げることができ、これらは両方ともHD MicroSystems(パーリン、NJ)製である。
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸の市販の例としては、RP46およびRP50(NMP中、約18重量%)を挙げることができ、これらは両方ともUnitech Corp.(ハンプトン、VA)製である。
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリン/フェニレンジアミンのポリアミド酸の市販の例としては、PI−2525(NMP中、約25重量%)、PI−2574(NMP中、約25重量%)、PI−2555(NMP/芳香族炭化水素=80/20中、約19重量%)およびPI−2556(NMP/芳香族炭化水素/プロピレングリコールメチルエーテル=70/15/15中、約15重量%)を挙げることができ、これらはすべてHD MicroSystems(パーリン、NJ)製である。
ポリアミド酸の種々の量は、基材について、例えば、約60〜約98重量%、65〜約90重量%、または70〜約85重量%になるように選択することができる。
中間転写体に含まれてもよい他のポリアミド酸またはポリアミド酸エステルの例は、酸二無水物とジアミンの反応から得られる。適切な酸二無水物としては、芳香族酸二無水物および芳香族テトラカルボン酸二無水物、例えば、9,9−ビス(トリフルオロメチル)キサンテン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2−ビス((3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシ−2,5,6−トリフルオロフェノキシ)オクタフルオロビフェニル酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラカルボキシビフェニル酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラカルボキシベンゾフェノン酸二無水物、ジ−(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)エーテル酸二無水物、ジ−(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)スルフィド酸二無水物、ジ−(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、ジ−(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、1,2,4,5−テトラカルボキシベンゼン酸二無水物、1,2,4−トリカルボキシベンゼン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4−4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン酸二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−ジフェニルスルフィドジオキシビス(4−フタル酸)二無水物、4,4’−ジフェニルスルホンジオキシビス(4−フタル酸)二無水物、メチレンビス(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物、エチリデンビス(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物、イソプロピリデンビス−(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物、ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物などが挙げられる。ポリアミド酸の調製に使用するのに適した例示的なジアミンとしては、4,4’−ビス−(m−アミノフェノキシ)−ビフェニル、4,4’−ビス−(m−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス−(m−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルホン、4,4’−ビス−(p−アミノフェノキシ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス−(p−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス−(p−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−アゾベンゼン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−p−ターフェニル、1,3−ビス−(γ−アミノプロピル)−テトラメチル−ジシロキサン、1,6−ジアミノヘキサン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ジアミノベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ジアミノベンゼン、4,4’−ジアミノ−2,2’,3,3’,5,5’,6,6’−オクタフルオロ−ビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,3,3’,5,5’,6,6’−オクタフルオロジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,1−ジ(p−アミノフェニル)エタン、2,2−ジ(p−アミノフェニル)プロパンおよび2,2−ジ(p−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
酸二無水物およびジアミンは、例えば、酸二無水物とジアミンの重量比が約20:80〜約80:20、さらに具体的には、重量比が約50:50になるように選択される。芳香族テトラカルボン酸酸二無水物のような上述の芳香族酸二無水物と、芳香族ジアミンのようなジアミンを、それぞれ単独で、または混合物として使用する。
カーボンブラックと、ポリアミド酸、例えば、ピロメリット酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸を含む内部剥離剤とを含む分散剤として選択されるアルコールホスフェートとしては、以下の構造を有するアルコールホスフェートが挙げられ、
Figure 2015007778
式中、Rは、約2〜約36個の炭素原子を含むアルキルである。アルコールホスフェートは、ZELEC(登録商標)UNとしてStepanから入手可能であり、ここで、Rは、約8〜約10個の炭素原子を含む。アルコールホスフェートの種々の量は、層について、例えば、約0.05〜約20重量%、0.2〜約10重量%、または0.5〜約5重量%になるように選択することができる。
カーボンブラックの導電性は、主に、表面積とそのストラクチャーによって変わり、一般的に、表面積が大きく、ストラクチャーが大きくなるほど、カーボンブラックの導電性が大きくなる。表面積は、カーボンブラックの単位重量あたりのB.E.T.窒素表面積によって測定され、一次粒径の指標である。本明細書に記載するカーボンブラックの表面積は、約460m/g〜約35m/gである。ストラクチャーは、カーボンブラックの一次凝集物の形態を指す複雑な特性である。ストラクチャーは、一次凝集物を含む一次粒子の数と、一緒に「融合する」様式の両方の指標である。ストラクチャーが大きなカーボンブラックは、かなりの量の「分岐」および「鎖」を含む多くの一次粒子で構成される凝集物を特徴とし、一方、ストラクチャーが小さなカーボンブラックは、もっと少ない一次粒子で構成される小さな凝集物を特徴とする。ストラクチャーは、カーボンブラック内の空隙によるフタル酸ジブチル(DBP)吸収によって測定される。ストラクチャーが大きいほど、空隙が多く、DBP吸収量が大きくなる。
中間転写体のために選択されるカーボンブラックの例としては、VULCAN(登録商標)カーボンブラック、REGAL(登録商標)カーボンブラック、MONARCH(登録商標)カーボンブラックおよびBLACK PEARLS(登録商標)カーボンブラック(Cabot Corporationから入手可能)が挙げられる。導電性カーボンブラックの具体例は、BLACK PEARLS(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収量=1.05ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)880(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収量=1.06ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)800(B.E.T.表面積=230m/g、DBP吸収量=0.68ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)L(B.E.T.表面積=138m/g、DBP吸収量=0.61ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)570(B.E.T.表面積=110m/g、DBP吸収量=1.14ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)170(B.E.T.表面積=35m/g、DBP吸収量=1.22ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72(B.E.T.表面積=254m/g、DBP吸収量=1.76ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72R(VULCAN(登録商標)XC72の綿状形態)、VULCAN(登録商標)XC605、VULCAN(登録商標)XC305、REGAL(登録商標)660(B.E.T.表面積=112m/g、DBP吸収量=0.59ml/g)、REGAL(登録商標)400(B.E.T.表面積=96m/g、DBP吸収量=0.69ml/g)、REGAL(登録商標)330(B.E.T.表面積=94m/g、DBP吸収量=0.71ml/g)、MONARCH(登録商標)880(B.E.T.表面積=220m/g、DBP吸収量=1.05ml/g、一次粒子径=16ナノメートル)およびMONARCH(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収量=1.05ml/g、一次粒子径=16ナノメートル);Evonik−Degussaから入手可能なChannelカーボンブラック;Special Black 4(B.E.T.表面積=180m/g、DBP吸収量=1.8ml/g、一次粒子径=25ナノメートル)、Special Black 5(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収量=1.41ml/g、一次粒子径=20ナノメートル)、Color Black FW1(B.E.T.表面積=320m/g、DBP吸収量=2.89ml/g、一次粒子径=13ナノメートル)、Color Black FW2(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収量=4.82ml/g、一次粒子径=13ナノメートル)およびColor Black FW200(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収量=4.6ml/g、一次粒子径=13ナノメートル)である。
種々の量のカーボンブラックが、中間転写体の層に含まれていてもよい。層の中のカーボンブラックの量は、約3〜約30重量%、または約6〜約25重量%、または約10〜約20重量%である。
中間転写体に場合により含まれていてもよいカーボンブラックに加え、導電性フィラーの例としては、金属酸化物およびドープされた金属酸化物、例えば、酸化スズ、二酸化アンチモン、アンチモンがドープされたスズ酸化物、アルミニウムがドープされた酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウム、インジウムがドープされた三酸化スズおよびポリマー、例えば、ポリアニリン、ポリピロールおよびポリチオフェン、およびこれらの混合物が挙げられる。
中間転写体は、レベリング剤として非イオン性ポリマーフルオロケミカル界面活性剤を含んでいてもよい。このようなフルオロケミカル界面活性剤は、3Mから商標名Novec(登録商標)で市販されているか、または、Dupontから商標名Capstone(登録商標)で市販されている。非イオン性ポリマーフルオロケミカル界面活性剤は、層の約0.01重量%〜約5重量%、または約0.05〜約2重量%、または約0.1〜約0.5重量%である。
中間転写体のコーティング組成物は、溶媒を含む。組成物を作成するために選択される溶媒の例としては、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン(NMP)、塩化メチレンなど、およびこれらの混合物が挙げられ、溶媒は、例えば、コーティング混合物中のポリイミドおよびアルコールホスフェートエステルの量を基準として、約70重量%〜約95重量%、80重量%〜約90重量%の量になるように選択される。
ポリイミドポリマー、カーボンブラックおよびアルコールホスフェートの層を含む中間転写体は、ヤング弾性率が、約4,000〜約10,000、または5,000〜約9,000、または約6,000〜約8,000MPaであり;破断強さが、約80〜約300、または約100〜約250、または約120〜約200MPaであり;光沢が約100〜約140、または約105〜約135、または約110〜約130である。
中間転写体の外側層は、表面抵抗率が約10オーム/スクエア〜約1013オーム/スクエア、または約10オーム/スクエア〜約1012オーム/スクエア、または約10オーム/スクエア〜約1011オーム/スクエアである。
図2に示す中間転写体の厚みは、約30ミクロン〜約400ミクロン、または約50ミクロン〜約200ミクロン、または約70ミクロン〜約150ミクロンである。
図3では、外側層の厚みは、約1ミクロン〜約150ミクロン、または約10ミクロン〜約100ミクロンである。
図4に記載するように分散物を製造した後、この分散物で基材(例えば、ガラス、アルミニウムまたはステンレス)をコーティングし、単一層になるように硬化させる。硬化した層を基材から分離する。二層または多層の中間転写体が望ましい実施形態では、図4に記載する分散物で、基材(例えば、ポリイミド、ポリアミドイミドまたはポリエーテルイミド)をコーティングし、硬化させる。
この分散物で、基材層を任意の適切な既知の様式でコーティングする。基板層にこのような材料をコーティングする典型的な技術としては、フローコーティング、液体噴霧コーティング、浸漬コーティング、巻き線によるロッドコーティング、流動床コーティング、粉末コーティング、静電噴霧、音波による噴霧、ブレードコーティング、成型、ラミネート加工などが挙げられる。
中間転写体層の厚みは、シングルパスコーティングまたはマルチパスコーティングによって達成することができる。いくつかの実施形態では、図4の分散物をコーティングし、約125℃〜約190℃で約30〜約90分かけて前硬化させ、次いで、約250℃〜約370℃で約30〜約90分かけて完全に硬化させる。いくつかの実施形態では、コーティングした分散物を約250℃〜約370℃の温度で約30〜約180分かけて完全に硬化させる。一実施形態では、ステンレスベルトを基材として使用する。コーティングを熱によって硬化させている間、基材を約20rpm〜約100rpmの速度で回転させる。図4から得たコーティングされた分散物は、硬化プロセス中ずっとコーティング基材の上に留まっている。
(実施例1)
DMAc/NMP中にピロメリット酸二無水物/4,4−オキシジアニリンのポリアミド酸(PYRE(登録商標)ML RC−5083)、オイルファーネスカーボンブラック(NEROX(登録商標)505)、アルコールホスフェート(ZELEC(登録商標)UN)およびレベリング剤(Novec(商標) FC−4432)を重量比85/15/1.5/0.1で含むコーティング分散物を調製した。オイルファーネスカーボンブラックとアルコールホスフェートをNMPに分散させ、機械的に混合した。カーボンブラック/アルコールホスフェート/NMP混合物にポリアミド酸を加え、ボールミルで粉砕した。ボールミルで粉砕した混合物にレベリング剤を加え、孔径が20ミクロンのフィルターによって濾過した。
(実施例2)
実施例2では、実施例1と同じ構成要素を使用した。カーボンブラック、アルコールホスフェート、ポリアミド酸および溶媒をワンポットで、ボールミルで粉砕した。次いで、レベリング剤を加え、分散物を孔径が20ミクロンのフィルターに通した。
(実施例3)
実施例3では、実施例1と同じ構成要素を使用した。カーボンブラック、ポリアミド酸および溶媒をワンポットで、ボールミルで粉砕した。ボールミルで粉砕した混合物にアルコールホスフェートを加えた。次いで、レベリング剤を加え、分散物を孔径が20ミクロンのフィルターに通した。
実施例1で調製した分散物は、20ミクロンナイロン布フィルターを通って簡単に濾過された。対照的に、実施例2で調製した分散物は、同じ20ミクロンナイロン布フィルターを通って非常にゆっくりと濾過された。実施例3では、大部分の分散物は、20ミクロンナイロン布フィルターを通らなかった。濾過された部分のCB粒径をMALVERN HPPS5001動的光散乱装置を用いて測定し、結果を表1に示す。
Figure 2015007778
実施例1は、最も小さなカーボンブラック粒径を有する最良の分散品質を得た。この分散物は、20ミクロンフィルターを簡単に通過した。アルコールホスフェート剥離剤/分散剤は、実施例1のポリアミド酸が乱されることなく、カーボンブラック表面を覆う機会を有していた。実施例2および実施例3は、両方とも、濾過のときに不規則性を示し、中間転写体でのコーティングの不規則性を生じることがある。
(実施例4)
実施例1のアルコールホスフェートの代わりに、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェート(Stepfac 8171)を用い、同様にコーティング分散物を調製した。分散物の大部分は、20ミクロンナイロン布フィルターを通過しなかった。濾過された部分のCB粒径をMALVERN HPPS5001動的光散乱装置を用いて測定し、結果を表2に示す。
Figure 2015007778
2種類の分散物の濾過された部分のカーボンブラック粒径は同様であった。しかし、アルコールホスフェートを含む分散物は、フィルターを容易に通過し、一方、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェートを含む制御された分散物の大部分は、フィルターを通過しなかった。結果として、アルコールホスフェートを用いた分散物は、小さなカーボンブラック粒子を含むコーティング混合物を製造した。
実施例1の分散物をフローコーティングし、硬化させた。得られたベルトは、望ましい抵抗率(約5×1010ohm/sq)、優れた機械特性(ヤング弾性率=4,200MPaおよび破断強さ=120MPa)、光沢約120を示し、この特性は、FXのChamonix中間転写体の特性と同等であった。
それに加え、ベルトは、コーティングの欠陥を実質的に含まなかった。アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェートベルトから以前に観察された特徴的ではないコーティングの欠陥は、開示したアルコールホスフェートベルトでは観察されなかった。
まとめると、開示したアルコールホスフェートは、中間転写体の構成要素として、コーティング基材から硬化したベルトを剥離する内部剥離剤として役立つだけではなく、カーボンブラック、特に、表面に有機基をほとんど含まないカーボンブラックのための優れた分散剤として役立つ。得られた中間転写体分散物は、コーティングの欠陥を実質的に含まずに、フローコーティングすることができる。

Claims (3)

  1. ポリイミドポリマーと、カーボンブラックと、以下の構造
    Figure 2015007778
    を有し、式中、Rが、約2〜約36個の炭素原子を含むアルキルである、アルコールホスフェートとを含む層を含む、中間転写体。
  2. 基材層と;
    基材層の上に配置された表面層とを含み、表面層が、ポリイミドポリマーと、カーボンブラックと、以下の構造
    Figure 2015007778
    を有し、式中、Rが、約2〜約36個の炭素原子を含むアルキルである、アルコールホスフェートとを含み、カーボンブラックが、基材層に配置された層の少なくとも3重量%含まれる、中間転写体。
  3. 中間転写体を製造する方法であって、この方法は、
    カーボンブラックおよびアルコールホスフェートおよび溶媒を分散させて混合物を作成することと;
    ポリアミド酸と、この混合物とを混合してポリアミド酸混合物を作成することと;
    非イオン性ポリマーフルオロケミカル界面活性剤とポリアミド酸混合物とを混合して分散物を作成することと;
    孔径が約10ミクロン〜約200ミクロンのフィルターを通して分散物を濾過し、コーティング分散物を作成することと;
    基材にコーティング分散物をコーティングすることと;
    このコーティングを約250℃〜約370℃の温度で約30分〜約180分硬化させ、中間転写体を作成することとを含む、方法。
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