以下に、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、周知のように、パチンコ機1は、外枠と、該外枠の前部に設けられ外枠の一側部にて開閉可能に設けられた前面枠とを備えている。また、その前面枠の前面側にはガラス扉枠が開閉自在に設けられている。前面枠の後側(ガラス扉枠の奥、外枠の内側)には、遊技盤2が着脱可能に装着されている。この遊技盤2は内レール、外レール等を備え、これらのレールは、遊技球発射装置によって発射された遊技球5を、遊技盤2の上部に案内する。また、ガラス扉枠の下側において、前面枠には前飾枠が開閉可能に設けられ、前飾枠には、上受皿が設けられている。一方、前面枠の下部には、前記上受皿よりも下方位置にて下受皿が設けられているとともに、遊技球発射装置を構成するハンドルが設けられている。
図1に示すように、パチンコ機1の遊技盤2には、作動口3及び大入賞口4が設けられている。作動口3は、遊技球5の通路を備えており、その通路入口には羽根6が開閉可能に支持されている。大入賞口4の奥の右側にはVゾーンが、左側には入賞通路が設けられている(図示略。また、左右逆でもよい)。そして、大入賞口4に入賞した遊技球5は、Vゾーン又は入賞通路のいずれか一方を通って図示しない入賞球処理装置の方へと導かれる。また、大入賞口4の前には、シャッタ11が設けられている。このシャッタ11は、大入賞口4の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド12により作動させられ、大入賞口4を開閉する。詳しくは、当該ソレノイド12が励磁状態となることにより、シャッタ11が略水平に傾き、これにより大入賞口4が開かれる。また、ソレノイド12が非励磁状態となることにより、シャッタ11が略垂直状態となり、これにより大入賞口4は閉鎖される。
遊技盤2の中央部分には、可変表示装置としての特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)13が組込まれている。表示装置13は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部13aを備えており、ここに複数の図柄列が表示される。図2に示すように、本実施の形態では、これらの図柄列として上図柄列14、中図柄列15及び下図柄列16の3つの図柄列が表示されるが、それ以外の数の図柄列が表示されてもよい。なお、前記表示部13aには、背景画面等が適宜表示されるようになっている。
各図柄列14〜16は、基本的には、図2,3に示すように、複数種類で複数個の図柄17A〜17Iと、1種類で複数個の図柄17Kとによって構成されている。各図柄17A〜17Iは、各種「海の生物」のキャラクタと、1〜9の数字との組合せによって構成されている。より詳しくは、図柄17Aは1の数字及び「タコ」のキャラクタの組み合わせによって構成されている。また、図柄17Bは2の数字及び「ハリセンボン」のキャラクタ、図柄17Cは3の数字及び「カメ」のキャラクタ、図柄17Dは4の数字及び「サメ」のキャラクタ、図柄17Eは5の数字及び「エビ」のキャラクタ、図柄17Fは6の数字及び「クマノミ」のキャラクタ、図柄17Gは7の数字及び「セイウチ」のキャラクタ、図柄17Hは8の数字及び「望遠魚」のキャラクタ、図柄17Iは9の数字及び「カニ」のキャラクタの組み合わせによって、それぞれ構成されている。そして、1〜9の数字は、上図柄列14については降順に、中、下図柄列15,16については昇順にそれぞれ配列されている。但し、中図柄列15に関しては、9の図柄17Iと1の図柄17Aとの間に、さらに4の図柄17Dが重複して配列されている。これらの図柄17A〜17Iは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる(これらについては後述する)。なお、図柄17Aの「タコ」のキャラクタ、図柄17Fの「クマノミ」のキャラクタ、及び図柄17Iの「カニ」のキャラクタは、赤を主体とした着色が施されている。また、図柄17Bの「ハリセンボン」のキャラクタ、図柄17Dの「サメ」のキャラクタ、及び図柄17Gの「セイウチ」のキャラクタは、青(又は青紫)及び白を主体とした着色が施されている。さらに、図柄17Cの「カメ」のキャラクタは、緑及び茶を主体とした独自の着色が施されている。併せて、図柄17Eの「エビ」のキャラクタは、ピンクを主体とした独自の着色が施されている。また、図柄17Hの「望遠魚」のキャラクタは、緑、黄、赤を主体とした独自の着色が施されている。
また、図柄17Kは「貝」のマークによって構成されており、前記図柄17A〜17I間に配置される。さらに、当該図柄17Kは、外れ図柄にのみなりうる。
図2(a)に示すように、通常変動時には、各々の図柄列14〜16においては、あたかも海中を泳ぐように表示される複数の図柄17A〜17I,17Kが横方向(左から右へ移動するように)にスクロール表示される。
また、図1に示すように、特別図柄表示装置13の上部には普通図柄表示装置51が併設されている。普通図柄表示装置51は、発光ダイオード(LED)よりなる4つの保留ランプ52と、普通図柄表示部たるLEDよりなる7セグ表示部53とを有している。
さらに、前記特別図柄表示装置13の左右両側方には一対の通過ゲート54が配設されている。同通過ゲート54を遊技球5が通過すると前記普通図柄表示装置51が作動する。本実施の形態では、普通図柄表示装置51は、「0」から「9」までの数字を可変表示して7セグ表示部53にセグメント表示させ、その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止した場合に、作動口3の羽根6を所定秒数開放させる。この開放により、作動口3への入賞が比較的容易なものとなる。普通図柄表示装置51は、遊技球5の通過ゲート54の通過回数を4回まで記憶することができ、保留ランプ52でその保留数を表示する。従って、4つの保留ランプ52が点灯している状態で遊技球5が通過ゲート54を通過してもカウントされず、保留ランプ52が点灯している限り、遊技球5が通過ゲート54を通過しなくとも保留数に応じた回数だけ普通図柄表示装置51は作動するようになっている。
表示装置13の表示部13aでは、各図柄列14〜16の図柄変動(スクロール変動)が、遊技球5の作動口3への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列14〜16が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。本実施の形態では、図柄変動は、上図柄列14、下図柄列16、中図柄列15の順に停止させられるが、これはあくまでも1例にすぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。
図2(b),(c)は、表示部13aにおける大当たり時の画面を示す図である。同図に示すように、大当たり図柄は、リーチ遊技状態(リーチ状態)を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列14〜16の変動が停止させられたとき、表示されている図柄17A〜17Iの組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄17A〜17Iが大当たりラインに沿って並んでいるときの同図柄17A〜17Iの組合せとなる場合がある(例えば1、1、1や2、2等)。当該組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。
本実施の形態では、中央の縦ライン(図2(c)参照)、左右の縦ライン、及び斜め(右上がり、右下がり)の2本のライン(図2(b)参照)によって大当たりラインが構成されている(5ラインと称される)。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。
また、図4(a)〜(c)に示すように、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう(もちろん大当たり状態に至らない場合もある)。リーチ状態には、下図柄列16の図柄変動が、大当たりライン上において上図柄列14の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。例えば図4(a)に示す例では、右下がりの斜めの大当たりライン上において、上図柄列14及び下図柄列16が同一の図柄17Gで停止しており、中図柄列15の図柄17A〜17I,17Kが未だ変動中の状態を示している。この場合において、中図柄列15の大当たりライン上における停止図柄が上下図柄列14,16と同一の図柄(図では図柄17G)であることを必要条件に、大当たり状態が発生させられる。
上記のリーチ状態には、中図柄列15の図柄変動が、最終的に上・下両図柄列14,16の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列15の図柄変動が一旦停止した後、再度全図柄列(或いは一部の図柄列)が差替えられ、その後全図柄列14〜16の図柄17A〜17I,17Kが確定表示されるような場合(本実施の形態では「奥行き再変動リーチ」と称する)も含まれる。
上記リーチ状態においては、種々のリーチパターンが設定されている。リーチパターンとしては、中図柄列15の図柄17A〜17I,17Kが単にスクロールする「ノーマルリーチ(図4(a)参照)」の外に、キャラクタとして巨大サメが表示される「巨大サメリーチ(図4(b)参照)」、キャラクタとして巨大イカが表示される「巨大イカリーチ(図4(c)参照)」、キャラクタとして巨大カニが表示される「巨大カニリーチ(図2(b),(c)参照)」、及び上述した「奥行き再変動リーチ」等が設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっている。これらのリーチパターンは、図9に示すリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定される。なお、上記各リーチパターンの動作状態等については後述することとする。
遊技球5の作動口3への入賞に基づいて各図柄列14〜16の図柄変動が開始させられることはすでに説明したが、この変動表示中にさらに遊技球5が作動口3に入賞した場合には、その分の変動表示は、現在行われている変動表示の終了後に行われる。つまり、変動表示が待機(保留)される。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められている。本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されているが、これに限られるものではない。
図1に示すように、表示装置13において、表示部13aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ18a,18b,18c,18dが組み込まれている。保留ランプ18a〜18dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)である。保留ランプ18a〜18dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。このほかにも、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプが取付けられている。これらのランプは、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。さらに、パチンコ機1には、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するべく、本実施の形態では、遊技盤2には、スルースイッチ20、作動口用スイッチ21、Vゾーン用スイッチ22及びカウントスイッチ23等がそれぞれ取付けられている。スルースイッチ20は、遊技球5の通過ゲート54の通過を検出し、作動口用スイッチ21は、遊技球5の作動口3への入賞を検出し、Vゾーン用スイッチ22は遊技球5の大入賞口4のうちのVゾーンへの入賞を検出し、カウントスイッチ23は、遊技球5の大入賞口4への入賞を検出する。
本実施の形態では、各スイッチ20〜23の検出結果に基づき大入賞口用ソレノイド12、表示装置13(表示部13a)、各保留ランプ18a〜18d、スピーカ等をそれぞれ駆動制御するために制御装置24が設けられている。制御装置24は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMは、CPUによる演算結果を、図5に示す図柄乱数バッファ31〜36、図6に示す図柄乱数エリア41(i)〜45(i)、図7に示す停止図柄エリア46〜48等に一時的に記憶する。
図5に示すように、図柄乱数バッファは、上・中・下の3つの外れ図柄乱数バッファ31,32,33と、上・中・下の3つの外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36とによって構成されている。図6に示すように、図柄乱数エリアは、5つの内部乱数エリア41(i)と、5つの外れリーチ乱数エリア42(i)と、5つの上外れ図柄乱数エリア43(i)と、5つの中外れ図柄乱数エリア44(i)と、5つの下外れ図柄乱数エリア45(i)とによって構成されている。iは、5つずつ存在する各図柄乱数エリアを区別するためのものであり、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の値をとる。iの各値は、保留されている変動表示の回数に対応している。また、図7に示すように、停止図柄エリアは、上・中・下の各停止図柄乱数エリア46,47,48によって構成されている。
また、本実施の形態においては、CPU(制御装置24)による制御の1つとして、遊技モード切替制御がある。本実施の形態においては、基本的には2つのモードが用意されている。すなわち、例えば300分の1程度の低確率で大当たり遊技状態を発生させる通常モードと、その約5倍である60分の1程度の高確率で大当たり遊技状態を発生させる高確率モード(以降、便宜上「確変モード」と称する)とがある。
なお、一般的に、確変モードの概念としては、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄17A〜17I,17Kの変動時間を短くすること、(5)大当たり確率が通常モードに比べて高くなること等が挙げられるが、本実施の形態における確変モードにおいては、(5)に加えて、(1)〜(4)の全ての事項が実行される。
パチンコ機1の電源投入時においては、通常モードに設定される。また、その後は、大当たり遊技状態となった際において、最終的に停止表示される図柄17A〜17Iに関連して次回の遊技モードが示唆(報知)される。より詳しくは、大当たり図柄が偶数の図柄17B,17D,17F,17Hのいずれかの場合には、次回の遊技において通常モードに設定されることとなる。また、大当たり図柄が奇数の図柄17A,17C,17E,17G,17Iのいずれかの場合には、次回の遊技において、特別モードたる確変モードに設定されることとなる。
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する。図10〜図17のフローチャートは、制御装置24によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの処理は、カウンタ群及び入賞判定フラグFE等に基づいて実行される。カウンタ群は、ラウンドカウンタCR、保留カウンタCH、入賞カウンタCE、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、上・中・下の各図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDB、及びリーチ種別決定カウンタCV等よりなっている。
なお、ラウンドカウンタCRは、ラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタCEは大入賞口4への遊技球5の入賞個数をカウントするためのものである。また、保留カウンタCHは変動表示の保留回数をカウントするためのものであり、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとる。これらの値は、前述した図柄乱数エリア41(i)〜45(i)の「(i)」に対応している。従って、CH=0は、保留されていない状態を意味する。
図8(a)に示すように、内部乱数カウンタCIは、表示装置13での大当たり状態を決定するためのものである。また、外れリーチ乱数カウンタCOは外れリーチ状態時の表示を行うか否かを決定するためのものであり、大当たり図柄乱数カウンタCBは大当たり図柄を決定するためのものである。これらのカウンタCI,CO,CBはそれぞれ所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新する。各値は、所定の条件に従って乱数として読み出される。また、各カウンタCI,CO,CBは、各値がそれぞれ特定の値になった場合に、初期値に戻すようになっている。
上・中・下の各図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDBは、停止図柄等を決定するためのものである。上図柄乱数カウンタCDUは、所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。中図柄乱数カウンタCDCは、上図柄乱数カウンタCDUが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。下図柄乱数カウンタCDBは、中図柄乱数カウンタCDCが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。
また、図9及び図8(b)に示すリーチ種別決定カウンタCVは、上述した複数種類のリーチパターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、所定時間毎(例えば上図柄乱数カウンタCDUが一巡する毎)に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。ただし、各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。また、本実施の形態においては、大当たりとなる場合(大当たり時)と、外れとなる場合(外れリーチ時)とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。ただし、図9中の数値はあくまでも一例であって、各リーチパターンの選択される確率は任意である。
併せて、入賞判定フラグFEは、Vゾーンへの入賞の有無を判定するために用いられるものである。同フラグFEは、入賞なしの場合に「0」に設定され、入賞ありの場合に自動的に「1」に設定される。
さて、図10のフローチャートは、上述した各カウンタCI,CO,CB,CDU,CDC,CDB,CVの更新後に、図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDBの値(乱数)の組合せを分別し(振分け)、その振分けられた値を、対応する図柄乱数バッファ31〜36に格納するための「乱数振分けルーチン」を示している。このルーチンは、パチンコ機1の電源投入後、所定時間(2ms)毎に実行される。このルーチンが開始されると、制御装置24はまずステップS1において、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCBにそれぞれ「1」を加算する(更新する)。
また、ステップS2において、上図柄乱数カウンタCDUに「1」を加算する。中・下図柄乱数カウンタCDC,CDBに関しては、それぞれ上・中図柄乱数カウンタCDU,CDCの値に応じて更新処理を行う。詳しくは、上図柄乱数カウンタCDUが初期値に戻されるタイミングであれば中図柄乱数カウンタCDCに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDCの値を維持する。また、中図柄乱数カウンタCDCが初期値に戻されるタイミングであれば下図柄乱数カウンタCDBに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDBの値を維持する。さらに、ステップS3において、制御装置24は、リーチ種別決定カウンタCVを適宜更新する。
次に、ステップS4において、図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDBの値の組合せが、予め定められた「外れ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS5において各図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDBの値を、対応する外れ図柄乱数バッファ31,32,33に格納する。ここで、対応する外れ図柄乱数バッファ31〜33とは、具体的には上図柄乱数カウンタCDUに関しては上外れ図柄乱数バッファ31を指し、中図柄乱数カウンタCDCに関しては中外れ図柄乱数バッファ32を指し、下図柄乱数カウンタCDBに関しては下外れ図柄乱数バッファ33を指すものとする(後述するステップS7に関しても同様)。そして、制御装置24は、ステップS5の処理を実行した後、その後の処理を一旦終了する。
一方、前記ステップS4の条件が満たされていない場合には、ステップS6において、図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDBの値の組合せが、予め定められた「外れリーチ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS7において各図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDBの値を、対応する外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36に格納し、その後の処理を一旦終了する。
なお、ステップS6の条件が満たされていない場合には、前記ステップS5,7のいずれの処理をも行うことなく、「乱数振分けルーチン」を終了する。この場合とは、各図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDBの値の組合せが、外れ図柄、外れリーチ図柄のいずれの組合せでもない場合、すなわち、大当たり図柄の組合せの場合である。
このように、「乱数振分けルーチン」では、所定時間毎に3つの図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDBの値の組合せがチェックされる。そして、外れ図柄の組合せの場合には、外れ図柄乱数バッファ31〜33に乱数が格納され、外れリーチ図柄の場合には、外れリーチ図柄乱数バッファ34〜35に乱数が格納される。また、大当たり図柄の組合せの場合には、乱数はどの図柄乱数バッファ31〜36にも格納されない。
次に、図11のフローチャートに示す「格納処理ルーチン」について説明する。このルーチンの主な機能は、遊技球5が作動口3に入賞する毎に、乱数カウンタCI,CO,CDU,CDC,CDBの値を図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納することである。
当該「格納処理ルーチン」が開始されると、制御装置24は、ステップS10において、作動口用スイッチ21の検出結果に基づき、遊技球5が作動口3に入賞したか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされていない場合には、その後の処理を一旦終了し、満たされている場合には、ステップS11において、保留カウンタCHの値が最大保留回数(この場合「4」)よりも小さいか否かを判定する。
保留カウンタCHの値が最大保留回数よりも小さい場合には、ステップS12において、保留カウンタCHに「1」を加算する。また、続くステップS13において、制御装置24は対応する保留ランプ(18aから18dのうちの1つ)を点灯させ、ステップS14へ移行する。一方、前記ステップS11の判定条件が満たされていない場合には、前述したステップS12以降の処理を行うことなくその後の処理を一旦終了する。従って、図柄変動表示は、4回までしか保留されず、それ以上の入賞があっても図柄変動に関する保留は記憶されない。
ステップS14において、制御装置24は、内部乱数カウンタCIの値を内部乱数エリア41(i)に格納する。また、次のステップS15において、外れリーチ乱数カウンタCOの値を、外れリーチ乱数エリア42(i)に格納する。さらに、ステップS16において、制御装置24は、上・中・下の各外れ図柄乱数バッファ31〜33の値(CDU,CDC,CDB)を、対応する上・中・下の各外れ図柄乱数エリア43(i)〜45(i)に格納し、その後の処理を一旦終了する。
このように、「格納処理ルーチン」においては、乱数カウンタCI,CO,CDU,CDC,CDBの値が各図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納される。なお、ステップS14〜ステップS16では、例えばステップS12での更新後の保留カウンタCHの値が「3」であれば、内部乱数エリア41(i=3)、外れリーチ乱数エリア42(i=3)、左外れ図柄乱数エリア43(i=3)、中外れ図柄乱数エリア44(i=3)、右外れ図柄乱数エリア45(i=3)が、今回制御周期での格納場所となる。
次に、図12、図13のフローチャートに示す「特別電動役物制御ルーチン」について説明する。このルーチンは、前述した「乱数振分けルーチン」、「格納処理ルーチン」等の演算結果を用いて特別電動役物や表示装置13等を制御するためのものであり、パチンコ機1の電源投入後、所定時間毎に実行される。
この「特別電動役物制御ルーチン」が開始されると、制御装置24はまずステップS20において、保留カウンタCHの値が「0」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合、つまり、保留カウンタCHの値が「0」の場合には、その後の処理を一旦終了する。これに対し、前記判定条件が満たされている(CH=1,2,3,4)場合には、ステップS30において、「i」を「0」に設定し、次のステップS40において保留カウンタCHが「i」と同一でないか否かを判定する。
そして、この判定条件が満たされている場合(CH≠i)には、ステップS50において、内部乱数エリア41(i+1)、外れリーチ乱数エリア42(i+1)、外れ図柄乱数エリア43(i+1)〜45(i+1)の各データを、1つ前のエリア41(i)〜45(i)にそれぞれシフトする。次いで、ステップS60において、制御装置24は、「i」に「1」を加算し、ステップS40へ戻る。
一方、ステップS40の判定条件が満たされない場合(CH=i)には、ステップS70へ移行し、保留ランプ18a〜18dのうち前記保留カウンタCHに対応するものを消灯させる。また、次のステップS80において保留カウンタCHから「1」を減算する。
次に、制御装置24は、ステップS90において、図柄の変動開始処理を実行する。詳しくは、図14の「変動開始処理ルーチン」に示すように、まずステップS901において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。そして、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、ステップS902において、大当たり値に対応する大当たり図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。また、これとともに、「奥行き再変動リーチ」、「奥行き再抽選処理」を経る場合に備えて、仮停止図柄をも記憶し、ステップS905へ移行する。
一方、ステップS901における判定条件が満たされていないと、ステップS903において、外れリーチ乱数カウンタCOの値が予め定められた外れリーチ値と同じであるか否かを判定する。そして、外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値と同一である場合には、ステップS904において、外れリーチ値に対応する図柄(外れリーチ図柄)を停止図柄としてメモリに記憶する。また、これとともに、上述した「奥行き再変動リーチ」、「奥行き再抽選処理」を経る場合に備えて、仮停止図柄をも記憶し、ステップS905へ移行する。
さらに、ステップS903の判定条件が満たされていない場合には、ステップS906において、ステップS16での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS907へ移行する。
さて、ステップS902又はステップS904から移行して、ステップS905においては、前記リーチ種別決定カウンタCVに基づいてリーチパターンを取得する。すなわち、上述した「ノーマルリーチ」、「巨大サメリーチ」、「巨大イカリーチ」、「巨大カニリーチ」、「奥行き再変動リーチ」のいずれかをリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定する。
そして、ステップS905又はステップS906から移行して、ステップS907においては、特別図柄表示装置13の図柄変動を開始させ、「変動開始処理ルーチン」を終了する。
上記のように、ステップS90(「変動開始処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、図12のステップS110において、上下両図柄列14,16における図柄17A〜17I,17Kを、前記ステップS902,S904,S906のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える(「奥行き再変動リーチ」、「奥行き再抽選処理」を経る場合には、仮停止図柄に差替える)。また、差替え後の図柄17A〜17I,17Kが上下両図柄列14,16にて表示されるよう図柄変動を停止させる。
次に、ステップS120において、制御装置24は、リーチ動作処理を行う。詳しくは、図15の「リーチ動作処理ルーチン」に示すように、ステップS1201において、ステップS905で取得したリーチパターンが「ノーマルリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「ノーマルリーチ」の場合)には、ステップS1202において、制御装置24は、当該ノーマルリーチ動作処理を実行する。より詳しくは、各種ランプを点滅させるとともに、中図柄列15の図柄17A〜17I,17Kをそれまでよりもゆっくりと変動表示させる。
また、ステップS1201で肯定判定された場合には、ステップS1203に移行する。ステップS1203においては、ステップS905で取得したリーチパターンが、「巨大サメリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「巨大サメリーチ」の場合)には、当該巨大サメリーチ動作処理を行う。この場合においては、図4(b)に示すように、表示部3aに巨大なサメのキャラクタを表示させるとともに、表示部13a上に表示されている2つの図柄17A〜17I,17Kに対し、今にも噛みつこうとするかのごとく演出表示を行い、所定時間後一方の図柄17A〜17I,17Kを飲み込む動作表示を行うとともに、飲み込まれた方の図柄17A〜17I,17Kを消去する等の処理が行われる。
さて、前記ステップS1203で肯定判定された場合には、ステップS1205に移行する。ステップS1205において、制御装置24はステップS905で取得したリーチパターンが、「巨大イカリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「巨大イカリーチ」の場合)には、ステップS1206において、巨大イカリーチ動作処理を行う。この場合においては、図4(c)に示すように、表示部13aのほぼ中央に巨大なイカのキャラクタを表示するとともに、当該イカキャラクタが複数本の足を旋回させるかの如き動作表示を行う。また、これとともに、図柄17A〜17I,17Kが前記旋回動作に合わせて1つずつ速やかに移動するかの如く見せる等の処理が行われる。
また、前記ステップS1205で肯定判定された場合には、ステップS1207に移行する。ステップS1207においては、ステップS905で取得したリーチパターンが、「巨大カニリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「巨大カニリーチ」の場合)には、ステップS1208において、当該巨大カニリーチ動作処理を行う。この場合においては、表示部13aのほぼ中央に巨大なカニのキャラクタを表示するとともに、当該カニキャラクタがバウンドジャンプするかの如き動作表示を行う。また、これとともに、図柄17A〜17I,17Kが前記バウンドに合わせて1つずつ移動するかの如く見せる等の処理が行われる。さらに場合によっては、前記カニキャラクタが、前記図柄17A〜17I,17Kを両手のハサミでもって掴んで1つずつ移動させるかのごとく見せる処理等も行われる。
一方、前記ステップS1207で肯定判定された場合には、少なくとも中図柄列15の図柄17A〜17I,17Kが一旦停止するまでは、リーチ動作処理を行わないものとして、その後の処理を一旦終了する。また、ステップS1202,1204,1206,1208の各リーチ処理動作処理を実行した後においても、当該「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。
上記のように、ステップS120(「リーチ動作処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、ステップS130(図12参照)において、中図柄列15での図柄変動を停止させる。
続いて、制御装置24は、ステップS131において、「奥行き再変動処理」を実行する。より詳しくは、図16の「奥行き再変動処理ルーチン」に示すように、装置装置24は、ステップS1311において、ステップS905で取得したリーチパターンが、「奥行き再変動リーチ」であるか否かを判定する。そして、否定判定された場合には、何らの処理をも行うことなく、本ルーチンを一旦終了する。これに対し、肯定判定された場合には、以後「奥行き再変動リーチ」の処理を実行するべく、ステップS1312へ移行する。ステップS1312においては、まず、図18(a),(b)に示すように、表示部13aに一旦停止表示された図柄17A〜17I,17Kが奥行き方向(後ろ向き方向)に向いたかの如く表示を行う。このとき、図柄17A〜17Iのうち、キャラクタのみが奥行き方向(後ろ向き方向)に向いたかのような表示がなされ、1、2等の数字については、そのままの状態が維持される。
その後、ステップS1313において、制御装置24は、図18(c)〜(e)に示すように、前記図柄17A〜17I,17Kが奥行き方向にあたかも泳いで移動しているかの如く表示を行う。また、これとともに、巨大なサメのキャラクタを登場させるとともに、当該サメのキャラクタに前記図柄17A〜17I,17Kを追いかけるが如く動作表示を行う。これにより、遊技者にとっては、図柄17A〜17I,17Kが、サメに追いかけられて奥行き方向へ逃げたかの如く印象を抱きうる。
続いて、ステップS1314において、制御装置24は、図18(f)に示すように、所定時間T1(T1=1秒〜10秒、より好ましくは3秒〜6秒、さらに好ましくは4秒〜5秒)かけて図柄17A〜17I,17Kが奥行き方向に移動しているかの表示を行い、図柄17A〜17I,17Kを識別困難な状態にする。また、これとともに、前記サメのキャラクタがあたかも追いかけるのをあきらめたかの如く表示部13aから外部へ移動させる。
そして、ステップS1315において、図柄17A〜17I,17Kの差替えを行う。つまり、ステップS902又はステップS904で記憶した最終停止図柄(後述する奥行き再抽選処理を行う場合には、仮停止大当たり図柄)に差替え表示を行う。ただし、この時点では、あまりにも図柄17A〜17I,17Kが小さすぎて差し替えが行われたことは遊技者には視認することができない。さらに、奥行き方向への移動に際しては、上中下図柄列14〜16における3つずつ、合計9つの図柄17A〜17I,17Kが移動表示されることとしたが、当該差替え表示に際しては、右下がり又は右上がりの斜めの3つの図柄17A〜17Iのみが表示される。また、このとき、図柄17A〜17Iは、手前方向(正面方向)を向いた状態で差替え表示されるとともに、キャラクタのみが表示され、1、2等の数字は表示されない。なお、このとき、当該差替えに際しての停止状態を一定時間(たとえば2秒程度)維持する。
その後、ステップS1316において、図19(a)に示すように、差替え後の図柄17A〜17Iが手前方向に(泳いで)移動しているかの如く表示を行い、ステップS1317において、図19(b),(c)に示すように、所定時間T2(T2=1秒〜10秒、より好ましくは3秒〜6秒、さらに好ましくは4秒〜5秒)かけて図柄17A〜17I,17Kが手前方向に移動しているかの表示を行い、図柄17A〜17I,17Kを識別可能な状態にする。このとき、手前方向に移動している初期の段階では、遊技者は、いかなる図柄17A〜17Iが移動しているのかを識別することができず、途中からやっと識別できるようになる。また、本実施の形態では、同系色の図柄17A〜17Iが用意されているため、図柄17A〜17Iが元の状態に戻る直前までは、遊技者が、図柄17A〜17Iを特定できない場合が生じうる。
そして、続くステップS1318において、図柄17A〜17Iを停止表示する。このとき、あたかも手前側がガラス張りになっており、図柄17A〜17I(キャラクタ)が、当該ガラスにぶつかるかの如く、背景画像を揺らす等の制御も併せて行われる。
さらに、続くステップS1319において、図柄17A〜17Iの配置状態を復元し、その後の処理を一旦終了する。すなわち、図19(d)に示すように、選択された大当たりラインに沿って図柄17A〜17Iを配置表示するとともに、7等の数字を表示し、かつ、キャラクタの向きを元の変動方向(左向き)に切り換える。さらには、大当たりライン以外の図柄17A〜17I,17Kをも併せて表示する。
次に、制御装置24は、ステップS135(図12参照)において、奥行き再抽選処理を実行する。詳しくは、図17の「奥行き再抽選処理ルーチン」に示すように、制御装置24はまずステップS1351において、今回再抽選実行条件が成立しているか否かを判定する。ここで、再抽選実行条件としては、今回が大当たり時であること、一旦停止された大当たり図柄が通常モードの付与される図柄17B,17D,17F,17Hであること、かつ、所定の確率で再抽選を実行することが決定されていること(別途のカウンタ等に基づいて決定される)等が挙げられる。そして、当該再抽選実行条件が成立していない場合には、何らの処理をも行うことなくその後の処理を一旦終了する。
これに対し、再抽選実行条件が成立している場合には、ステップS1352において、「奥行き再変動リーチ」の処理の場合と同様、まず、図20(a),(b),(c)に示すように、表示部13aに一旦停止表示された大当たり図柄を含む図柄17A〜17I,17Kが奥行き方向(後ろ向き方向)に向いたかの如く表示を行う。このとき、図柄17A〜17Iのうち、キャラクタのみが奥行き方向(後ろ向き方向)に向いたかのような表示がなされ、1、2等の数字については、そのままの状態が維持される。
その後、ステップS1353において、制御装置24は、図20(d),(e)に示すように、前記図柄17A〜17I,17Kが奥行き方向にあたかも泳いで移動しているかの如く表示を行う。また、これとともに、巨大なサメのキャラクタを登場させるとともに、当該サメのキャラクタに前記図柄17A〜17I,17Kを追いかけるが如く動作表示を行う。
続いて、ステップS1354において、制御装置24は、図20(f)に示すように、上記同様所定時間T1かけて図柄17A〜17I,17Kが奥行き方向に移動しているかの表示を行い、図柄17A〜17I,17Kを識別困難な状態にする。また、これとともに、前記サメのキャラクタがあたかも追いかけるのをあきらめたかの如く表示部13aから外部へ移動させる。
そして、ステップS1355において、図柄17A〜17I,17Kの差替えを行う。つまり、ステップS902又はステップS904で記憶した最終停止図柄に差替え表示を行う。ただし、この時点では、あまりにも図柄17A〜17I,17Kが小さすぎて差し替えが行われたことは遊技者には視認することができない。さらに、上記同様、当該差替え表示に際しては、右下がり又は右上がりの斜めの3つの図柄17A〜17Iのみが表示される。また、このとき、図柄17A〜17Iは、手前方向(正面方向)を向いた状態で差替え表示されるとともに、キャラクタのみが表示され、1、2等の数字は表示されない。なお、このときにも、当該差替えに際しての停止状態を一定時間(たとえば2秒程度)維持する。
その後、ステップS1356において、図19(a)に示すように、差替え後の図柄17A〜17Iが手前方向に(泳いで)移動しているかの如く表示を行い、ステップS1357において、図19(b),(c)に示すように、所定時間T2かけて図柄17A〜17I,17Kが手前方向に移動しているかの表示を行い、図柄17A〜17I,17Kを識別可能な状態にする。このとき、手前方向に移動している初期の段階では、遊技者は、いかなる図柄17A〜17Iが移動しているのかを識別することができず、途中からやっと識別できるようになる。また、上記同様、同系色の図柄17A〜17Iが用意されているため、図柄17A〜17Iが元の状態に戻る直前までは、遊技者が、図柄17A〜17Iを特定できない場合が生じうる。
そして、続くステップS1358において、図柄17A〜17Iを停止表示する。このとき、あたかも手前側がガラス張りになっており、図柄17A〜17I(キャラクタ)が、当該ガラスにぶつかるかの如く、背景画像を揺らす等の制御も併せて行われる。
さらに、続くステップS1359において、図柄17A〜17Iの配置状態を復元し、その後の処理を一旦終了する。すなわち、図19(d)に示すように、選択された大当たりラインに沿って図柄17A〜17Iを配置表示するとともに、7等の数字を表示し、かつ、キャラクタの向きを元の変動方向(左向き)に切り換える。さらには、大当たりライン以外の図柄17A〜17I,17Kをも併せて表示する。
さて、上記奥行き再変抽選処理を行った後、制御装置24は、次に、ステップS140において、図柄17A〜17Iの組合せが大当たりの組合せであるか否かを判定する。なお、この際には、停止図柄の差替えが正しく行われたか否かの確認も行われる。そして、この判定条件が満たされていない場合には、「特別電動役物制御ルーチン」を終了する。また、図柄17A〜17Hの組合せが大当たりの組合せである場合(実際に奥行き再抽選が行われた場合も、この場合に該当する)には、ステップS150へ移行する。
ステップS150において、制御装置24は、ラウンドカウンタCRを「0」にクリヤする。なお、このとき、制御装置24によって大当たり報知表示がなされる。
次に、制御装置24は、ステップS160(図13参照)において、入賞カウンタCEを「0」にクリヤするとともに、入賞判定フラグFEを「0」に設定する。また、続くステップS170においては、ラウンドカウンタCRを「1」ずつインクリメントする。
さらに、ステップS180において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を励磁させる。すると、シャッタ11が倒れて略水平状態となり、大入賞口4が開放される。この開放により、遊技球5のVゾーン及び入賞通路への入賞が可能となる。
次に、ステップS190において、制御装置24は、入賞カウンタCEの値が予め定められた所定値CEmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされている場合には、ステップS200において、未だ大入賞口4の閉鎖予定時期が到来していないか否かを判定する。この判定条件が満たされている場合(閉鎖予定時期が到来していない場合)には、処理をステップS190へ戻す。その結果、大入賞口4の開放開始後に所定値CEmax個よりも多くの遊技球5が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口4が開放され続ける。これに対し、ステップS190又はステップS200のいずれか一方が満たされていないと、ステップS210において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を消磁する。すると、シャッタ11が起こされて略垂直状態となり、大入賞口4が閉鎖される。
続いて、ステップS220において、制御装置24は、ラウンドカウンタCRの値が予め定められた所定値CRmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタCRの値が所定値CRmaxよりも小さい場合には、続くステップS230において入賞判定フラグFEが「1」であるか否かを判定する。入賞判定フラグFEが「1」の場合には、処理をステップS160へと戻す。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、遊技球5がVゾーンに入賞することによる継続条件が、所定値CRmax回数満たされるまでは、大入賞口4が開閉のサイクルを繰り返す。例えば所定値CEmaxが「10」に設定され、大入賞口4の開放時間が「約29.5秒」に設定され、所定値CRmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口4の開放後、(1)遊技球5が大入賞口4へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口4が閉鎖される。この大入賞口4の開閉のサイクルが遊技球5のVゾーンへの入賞を条件に最大で16回繰り返されることとなる。そして、ステップS220又はステップS230の判定条件のいずれか一方が満たされていない場合には、ステップS240において、大当たり状態が終了したものとして、その旨を表示部13aに表示する。また、これとともに、次回の遊技モードを報知する処理を実行する。より詳しくは、今回の大当たり図柄が偶数の図柄17B,17D,17F,17Hの場合には、表示部13aに通常モードである旨の表示を行う。また、今回の大当たり図柄が奇数の図柄17A,17C,17E,17G,17Iの場合には、表示部13aに確変モードである旨の表示を行う。その報知態様としては、例えば、表示部13aにおける背景画面を変更したり、文字を表示したり、ランプを点灯させたり、音声で報知することなどがある。
そして、上記モード報知処理を実行した後、制御装置24は「特別電動役物制御ルーチン」を一旦終了する。
以上詳述したように、本実施の形態によれば、「奥行き再変動リーチ」及び「奥行き再抽選処理」に際し、図柄17A〜17I,17Kがスクロール変動されて一旦停止された後、奥行き方向に移動表示されて別の図柄17A〜17I,17Kに差替えられて確定表示されるようにした。このため、遊技者は、それまでとは異なる態様での図柄17A〜17I,17Kの差替え(奥行き変動時における差替え)に驚きを覚えるとともに、結果的にいかなる図柄17A〜17I,17Kにて最終的に確定表示させられるかが予測困難となる。そのため、確定表示される図柄が予測されてしまうことによる不具合が回避され、従来にはない飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
また、上記図柄17A〜17Iの差替えは、図柄17A〜17I,17Kが遊技者にとって識別困難な程度に変化表示させられたときに行われる。このため、差替えによって図柄17A〜17I,17Kがそれまでとは全く異なったものになったとしても、差替えに際しての不自然さが解消されうる。
特に、本実施の形態では、図柄17A〜17I,17Kが奥行き方向に移動するかの如く、表示がなされることによって、識別困難な変化表示が行われている。従って、上記作用効果がより確実に奏される。なお、奥行き方向に移動しているかの如く表示を行う手法としては、単に経時的に縮小表示する方法、或いは、3次元ポリゴンを用いて、図柄17A〜17I,17Kとそれを映す視点との距離を遠ざけることによって表示する方法等が挙げられる。なお、後者の場合には、可変表示装置は、「複数のポリゴンで形成されたオブジェクトと、前記オブジェクトの各ポリゴンに貼付ける模様が描かれたテクスチャとを少なくとも記憶し、その記憶されたオブジェクトを仮想3次元空間内の所与の視点に基づく視線方向を前記視点を中心に回転可能とし、さらにその回転された視線方向を基準とする2次元の投影平面に前記オブジェクトを投影し、前記投影平面に投影されたオブジェクトの各ポリゴンに前記記憶されたテクスチャを貼り付けた視野画像を、前記投影平面に相当する画像生成領域内に生成した上で、該画像生成領域内の視野画像を表示部に出力して、前記視線方向の回転に伴う前記仮想3次元空間内の様子を表示可能とした可変表示装置」と表現される。
さらに、本実施の形態では、前記差替えは、図柄17A〜17I,17Kの表示投影面の向きが、スクロール変動時における向きとは異なっているときに行われる。そのため、差替えに際しての違和感をより一層払拭することができる。特に、本実施の形態では、図柄17A〜17I,17Kの向きが奥行き方向から手前方向に切り換えられるのと同時期に行われるため、上記作用効果がより一層確実なものとなる。
加えて、前記差替えは、全ての図柄列14〜16における図柄変動が一旦停止表示された後に行われる。そのため、一旦は大当たり図柄とは異なる図柄で停止した場合であっても、差替えによって大当たり図柄で停止することを再度期待することができる。その結果、さらに面白味が増す。また、「奥行き再抽選」が行われる場合には、一旦大当たり図柄で停止するため、遊技者は前記差替えによってさらに良いことが起こるのではないか(確変モードの付与される図柄17A,17C,17E,17G,17Iに差替えられるのではないか)と考え、より一層どきどきわくわくしうる。かかる意味で、より一層の興趣の向上を図ることができる。また、遊技者は、ある程度余裕をもって当該再抽選処理を見守ることができる。
併せて、本実施の形態では、前記差替えが行われた場合、ほとんどの場合において、大当たり図柄が揃って確定表示されうる。そのため、差替えによって、大当たり状態の発生を大いに期待することができ、遊技者の期待感が最高潮に達しうる。
さらに、複数の図柄17A〜17Iのうち、少なくとも2つは相互に同系色を有している。このため、同系色を有する図柄17A〜17I間での差替えが行われた場合、差替えの事実に一時的に気づかないケースが起こりうる。また、差替えが行われた場合、図柄17A〜17Iの色彩だけでは、その種類を特定することが困難な場合が生じ、さらに面白味が増す。例えば、「奥行き再変動リーチ」及び「奥行き再抽選処理」において、図柄が手前方向に戻ってくるときに、その図柄が赤い図柄であることがわかったとする。ところが、赤い図柄には、3種類の図柄17A,17F,17Iが存在するため、色彩が判別できただけでは、どの図柄で大当たりになるのかがわからずに、遊技者は、どきどきしうる。このため、興趣の向上に拍車がかけられることとなる。
また逆に、図柄17A〜17Iのなかには、当該図柄固有の着色が施されているものもある。従って、差替えの後に当該固有の色彩を有する図柄17C,17E,17Hが表示された場合には、比較的速やかに当該図柄17C,17E,17Hを特定することができる。
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、図柄17A〜17I,17Kが奥行き方向に移動しているかの如く見せることで、識別が困難な状態としたが、他の方法にとって識別困難な状態としてもよい。例えば、図柄が手前方向に移動しているかの如く見せることとしてもよい。この場合には、図柄を拡大表示させる手法、或いは、図柄と該図柄を映す視点との距離を近づけることにより表示させる手法を採用することができる。
(b)また、図柄を変形表示することによって識別困難な状態としてもよい。前記変形表示としては、図柄の輪郭がぼやけて一種のモーフィング状態となったり、渦状に変形したり、潰れ変形したりする表示が挙げられる。もちろん、こういった変形表示と、上記実施の形態のような奥行き方向への移動表示とを共に行うこととしてもよい。
(c)上記実施の形態では、「奥行き再変動リーチ」、「奥行き再抽選処理」に際して、大当たり図柄に差替えられるようにししたが、差替えによって、リーチ状態が発生するようにしてもよい。例えば、上図柄列14の図柄が一旦停止して、下図柄列16の図柄が一旦停止したときに、リーチ状態になっていない場合に、上図柄列14及び下図柄列16の少なくとも一方の図柄を奥行き方向に移動させて差替えることによって、リーチ状態を発生可能としてもよい。もちろん、全図柄列14〜16の差替えによってリーチ状態を発生させることとしてもよい。
(d)上記実施の形態では特に言及しなかったが、前記差替えによって確定表示される図柄は、一旦停止表示された図柄とは無関係に決定されるようにしてもよいし、一旦停止表示された図柄に関連して決定されるようにしてもよい。一旦停止表示された図柄に関連して決定される場合の例としては、一旦停止表示された図柄と共通した規則性を有する図柄とすること(例えば、一旦停止図柄が奇数ばかりであれば、奇数の図柄とすること)、一旦停止表示された図柄の少なくとも1つと一致している図柄とすること(例えば、一旦停止図柄に7の図柄17Gが含まれている場合には当該図柄17Gとすること)、3つの図柄列14〜16のうち最も共通する図柄とすること(例えば、上図柄列14の一旦停止図柄が7の図柄17Gで、中図柄列15の一旦停止図柄が7の図柄17Gで、下図柄列16の一旦停止図柄が6の図柄17Fであれば、7の図柄17Gとすること)等が挙げられる。
(e)上記実施の形態では、通常変動時においては、図柄17A〜17I,17Kがスクロール変動される構成としたが、他の変動方法(例えば1つずつ切換表示されるタイプの変動方法等)によって変動表示されることとしてもよい。
(f)上記実施の形態では、同系色を有する図柄を用意したが、少なくとも2つが相互に外観上類似するような図柄(例えば、相互に外形線が同じ図柄)を採用してもよい。このような構成によっても、差替えの事実に一時的に気づかないケースが起こりうるとともに、差替えが行われた場合、図柄を一見しただけでは、その種類を特定することが困難な場合が生じ、さらに面白味が増す。
(g)また、逆に、他の図柄にはない固有の外観(例えば外形線)を有している図柄を採用してもよい。かかる構成によれば、差替えの後に当該固有の外観を有する図柄が表示された場合には、比較的速やかに当該図柄を特定することができる。
(h)上記実施の形態では、特別モードとして、確変モードを採用し、その概念として、大当たり確率が高められることに加えて、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄17A〜17I,17Kの変動時間を短くすること、の全ての事項が実行されることとした。これに対し、大当たり確率が高められることに加えて、(1)〜(4)のいずれか1つを満たすことを、確変モードとしてとらえてもよい。また、特別モードとしては、確変モードではなく、時間短縮モード(時短モード)を採用してもよい。時短モードとしては、(1)〜(4)の任意の組合せ(例えば(1)と(2)、(1)と(3)、(1)と(4)、(2)と(3)、(2)と(4)、(3)と(4)、(1)と(2)と(3)、(1)と(2)と(4)、(1)と(3)と(4)、(2)と(3)と(4))を採用できる。
(i)時短モード、確変モードとしては、次回の大当たり時まで継続されるようにしてもよいし、図柄17A〜17I,17Kの予め定められた所定回転変動回数だけ継続され、その後通常モードに切り替えられるようにしてもよい。また、時短モード、確変モードが選択された場合には、大当たり状態が2回又はそれ以上発生するまで、当該特別モードが継続されるようにしてもよい。併せて、結果的に、大当たり図柄に応じて、確変モードや時短モードの継続回数(大当たり状態の継続発生回数)を可変とするようにしてもよい。
(j)CPU(制御装置24)による別の制御として、リミッタ制御を実行しうる遊技機に適用することもできる。このリミッタ制御は、遊技者にとっての射幸心を抑制するために実行されるものであって、予め定められた所定回数を超えて確変モード(特別モード)が継続しないように制御するものである。より詳しくは、CPUは、所定回数(例えば4回:該回数はあくまでも例示であって、149回でもよい)続けて確変モードとなった場合には、所定回数プラス1回(例えば5回:該回数はあくまでも例示であって、150回でもよい)目の大当たり時(リミッタ時)においては、確変モード以外のモード、つまり、通常モードとなるように制御する。
(k)上記実施の形態では、大当たり状態の発生に際し、奥行き再抽選処理を行いうることとしたが、かかる処理を省略してもよい。また、奥行き再抽選処理を行う場合には奥行き再変動リーチを省略してもよい。
(l)奥行き再変動リーチが行われた場合には、必ず大当たり状態が発生することとしてもよい。
(m)表示装置13としては、上述した液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示菅等を用いてもよい。
(n)乱数に関するカウンタ(内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、キャラクタ乱数カウンタCC、上・中・下の各図柄乱数カウンタCDU,CDC,CDB、リーチ種別決定カウンタCV)を適宜変更してもよい。例えば、1つの乱数カウンタを用い、その値に基づき大当たり状態、外れリーチ状態等を決定してもよい。
(o)本発明は、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも適用できる。例えば、大当たり図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作等することで図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に確定図柄を表示する図柄表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間が経過することにより図柄変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となる。
(p)上記実施の形態では、大当たり状態の終了時にモードの表示を行うようにしたが(ステップS240)、このような表示を行わなくてもよい。また、大当たり時や、大当たり中に表示するようにしてもよい。さらには、大当たり後、次回の大当たり時まで継続的に表示するようにしてもよい。また、表示部に表示する以外にもランプや音でモードを報知するようにしてもよい。
(q)上記実施の形態では、表示どおり、2分の1の確率で確変モードが付与されることとしたが、その確率は任意であって、適宜変更可能である。また、表示上は2分の1であっても、それとは異なる確率(例えば15分の7)で確変モードが付与されるようにしてもよい。
(r)上記実施の形態では特に言及しなかったが、図柄17A〜17Iが手前方向に戻ってくるに際し、何らかの障害となる表示対象を表示することとしてもよい(例えばサメや魚群が横切る等)。また、当該障害を契機に、図柄17A〜17Iが別の図柄17A〜17Iに差し替えられることとしてもよい。
(s)上記実施の形態では、差替え後、3つの図柄17A〜17Iが手前方向に戻ってくることとしたが、少なくとも大当たり時には1つの図柄17A〜17Iのみが手前方向に戻ってくるような表示を行ってもよい。
(t)また、戻ってくるときの配列によって、確変モード付与率を異ならせてもよい。例えば、斜め右上がりの配列で戻ってくる表示がなされているときは、3分の1で確変図柄が表示され、斜め右下がりの配列で戻ってくる表示がなされているときは、3分の2で確変図柄が表示されるようにしてもよい。かかる構成とすることで、遊技者は、いかなる配列で戻ってくるのかということにも興味を抱きうる。