JP5796660B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明は、複数の図柄を変動表示しうる表示装置を備えたパチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種として、複数種類の図柄等を、予め定められた配列で変動表示するための表示装置を備えたパチンコ機が知られている。
この種のパチンコ機では、表示装置での変動表示停止時の表示図柄(停止図柄)に応じて、リーチ状態を経た後に遊技者に有利な特別遊技状態となる「当たりリーチ状態」、リーチ状態を経た後に特別遊技状態とはならない「外れリーチ状態」、又は、リーチ状態を経ず、かつ、特別遊技状態ともならない「外れ状態」が発生させられる。停止図柄には、当たり図柄、外れリーチ図柄、及び、外れ図柄がある。
前記のようなパチンコ機では、遊技者の操作に応じて変化する遊技状況が、所定の条件を満たすこと(例えば、遊技球が作動口に入賞すること等)によって、表示装置において、図柄の変動表示が開始される。また、上記当たり図柄、外れリーチ図柄、及び、外れ図柄の中から、停止図柄が選択され、その選択された停止図柄で前記変動表示が停止させられる。そして、当たり図柄で停止した場合には、変動入賞装置等が遊技者にとって有利な状態となるように切換えられる。より詳しくは、例えば、大入賞口等が開放される等によって、遊技者は大量の景品球を獲得することが可能となる。
ところで、上記当たり図柄、又は外れリーチ図柄にて図柄が停止する場合には、リーチ状態を経ることとなる。
近年、上記のようなリーチ状態における演出効果を高めるべく、何らかの演出が行われる。
しかしながら、上記例示した遊技機等においてさらなる興趣の向上が望まれている。
本発明は、上記例示した問題等に鑑みてなされたものであって、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するべく、本発明においては、
複数の数字図柄を変動表示しうる表示部を有する図柄表示装置と、
遊技盤に設けられた始動口とを備え、
前記始動口に遊技球が入球することに基づき、遊技者に有利な当たり遊技状態を発生させるか否かを判定し、前記図柄表示装置の前記表示部において、数字図柄を変動表示させその後停止表示させ、前記判定に際し当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合には、前記数字図柄を、複数種類の当たり図柄のうち特定の当たり図柄で停止表示させて前記当たり遊技状態を発生させ、
少なくとも前記数字図柄が特定の当たり図柄で停止表示される前段階において、前記図柄表示装置の前記表示部にてリーチ遊技状態を演出するよう構成された遊技機において、
前記図柄表示装置の前記表示部に、前記複数の数字図柄のうち所定の数字図柄を示す数字情報の表示を行う表示手段を備え、
該表示手段は、
前記数字情報の表示を行う場合に前記リーチ遊技状態の発生の期待度を報知するリーチ期待度報知手段と、
前記数字情報の表示を行う場合に前記当たり遊技状態の発生の期待度を報知する当たり期待度報知手段とを含み、
前記遊技機は、
前記判定に際し当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合に、前記表示手段により表示された数字情報が示す数字図柄にてリーチ遊技状態を発生させ、その数字図柄と同じ数字図柄が前記当たり図柄となるよう停止表示する手段と、
前記判定に際し当たり遊技状態を発生させない旨が判定され、かつ、前記リーチ遊技状態が発生される場合に、前記表示手段により表示された数字情報が示す数字図柄にてリーチ遊技状態を発生させるが、前記当たり図柄が停止表示されないよう停止表示する手段と、
前記判定に際し当たり遊技状態を発生させない旨が判定され、かつ、前記リーチ遊技状態も発生されない場合であっても、前記表示手段により前記数字情報の表示を行う手段とを備えており、
前記当たり期待度報知手段は、一旦報知した前記当たり遊技状態の発生の期待度を、前記リーチ遊技状態の発生後において変更して報知する手段を有していることを特徴とする。
複数の数字図柄を変動表示しうる表示部を有する図柄表示装置と、
遊技盤に設けられた始動口とを備え、
前記始動口に遊技球が入球することに基づき、遊技者に有利な当たり遊技状態を発生させるか否かを判定し、前記図柄表示装置の前記表示部において、数字図柄を変動表示させその後停止表示させ、前記判定に際し当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合には、前記数字図柄を、複数種類の当たり図柄のうち特定の当たり図柄で停止表示させて前記当たり遊技状態を発生させ、
少なくとも前記数字図柄が特定の当たり図柄で停止表示される前段階において、前記図柄表示装置の前記表示部にてリーチ遊技状態を演出するよう構成された遊技機において、
前記図柄表示装置の前記表示部に、前記複数の数字図柄のうち所定の数字図柄を示す数字情報の表示を行う表示手段を備え、
該表示手段は、
前記数字情報の表示を行う場合に前記リーチ遊技状態の発生の期待度を報知するリーチ期待度報知手段と、
前記数字情報の表示を行う場合に前記当たり遊技状態の発生の期待度を報知する当たり期待度報知手段とを含み、
前記遊技機は、
前記判定に際し当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合に、前記表示手段により表示された数字情報が示す数字図柄にてリーチ遊技状態を発生させ、その数字図柄と同じ数字図柄が前記当たり図柄となるよう停止表示する手段と、
前記判定に際し当たり遊技状態を発生させない旨が判定され、かつ、前記リーチ遊技状態が発生される場合に、前記表示手段により表示された数字情報が示す数字図柄にてリーチ遊技状態を発生させるが、前記当たり図柄が停止表示されないよう停止表示する手段と、
前記判定に際し当たり遊技状態を発生させない旨が判定され、かつ、前記リーチ遊技状態も発生されない場合であっても、前記表示手段により前記数字情報の表示を行う手段とを備えており、
前記当たり期待度報知手段は、一旦報知した前記当たり遊技状態の発生の期待度を、前記リーチ遊技状態の発生後において変更して報知する手段を有していることを特徴とする。
本発明によれば、興趣の向上を図ることができるという効果を奏する。
手段1.図柄列において複数の図柄を変動表示しうる図柄表示装置と、前記図柄列における前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示されることを必要条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、少なくとも前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される前段階において、前記図柄表示装置にてリーチ遊技状態を演出するリーチ遊技状態演出手段とを備えた遊技機において、前記図柄の変動に際し、前記リーチ遊技状態の演出を予告するリーチ予告手段と、前記リーチ予告手段による予告に際し、前記特別遊技状態の発生の期待度を遊技者に対し報知する期待度報知手段とを設けたことを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、図柄表示装置の図柄列において複数の図柄が変動表示されうる。また、図柄列における前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示されることを必要条件に、特別遊技状態発生手段では、遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられる。さらに、リーチ遊技状態演出手段によれば、少なくとも前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される前段階において、前記図柄表示装置にてリーチ遊技状態が演出される。かかる演出により、遊技者は、わくわくどきどきしながら特別遊技状態の発生を期待する。併せて、リーチ予告手段は、前記図柄の変動に際し、時としてリーチ遊技状態の演出を予告する。そして、リーチ予告手段による予告に際し、期待度報知手段によって、前記特別遊技状態の発生の期待度が遊技者に対し報知される。従って、実際にリーチ予告がなされた場合には、遊技者は、その期待度を把握することができ、その期待度に基づいて、わくわくどきどきしうる。
手段2.上記手段1において、前記期待度報知手段は、前記図柄表示装置において前記特別遊技状態の発生の期待度を表示するものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、図柄が変動表示される表示装置に期待度が表示されることから、比較的遊技に集中しやすい。
手段3.上記手段1又は2において、前記期待度報知手段は、前記図柄との関連において前記特別遊技状態の発生の期待度を遊技者に対し報知するものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、図柄との関連において特別遊技状態の発生の期待度が遊技者に対し報知される。従って、より一層遊技内容に厚みが増し、おもしろさが増幅される。
手段4.上記手段1〜3において、前記リーチ予告手段は、少なくとも前記リーチ遊技状態に関連する(リーチ遊技状態において停止しうる)図柄を遊技者に対し報知するものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、遊技者は、どの図柄に関連してリーチ遊技状態になりうるのかをある程度予測することができるとともに、当該図柄に関連する期待度が比較的高い場合には、当該図柄に関連してリーチ遊技状態が発生することをわくわくしながら切望する。
手段5.上記手段4において、前記リーチ予告手段は、前記リーチ遊技状態に無関係の図柄をも遊技者に対し報知するものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、ある図柄に関連する期待度が比較的高い場合であっても、その図柄ではリーチ遊技状態が発生しないこともあることから、さらに遊技内容に厚みが増す。
手段6.上記手段4,5において、前記リーチ予告手段は、前記特定の図柄に関連する図柄を遊技者に報知するものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、どの図柄に関連して特別遊技状態が発生しうるのかをある程度予測することができるとともに、当該図柄に関連する期待度が比較的高い場合には、当該図柄に関連してリーチ遊技状態、ひいては特別遊技状態が発生することをわくわくしながら切望する。
手段7.上記手段1〜6のいずれかにおいて、前記期待度報知手段は、複数用意された報知パターンのいずれかをもって、前記特別遊技状態の発生の期待度を遊技者に対し報知するものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、報知パターンの種類を知っている遊技者にとっては、当該報知された報知パターンをもって、それがどの程度の期待度を含んでいるものなのかを把握することができ、しかも、種々のバリエーションを報知パターンに持たせることにより、より一層遊技が奥深いものとなる。
手段8.上記手段7において、前記報知パターンは、前記図柄に対応する個々の複数の期待度態様が遊技者に報知されるものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、停止される図柄の種類によって、期待度が異なり、遊技者が停止を期待する図柄がそのときどきによって異なることとなる。その結果、面白味が増す。
手段9.上記手段8において、前記報知パターンは、前記図柄の表示(又は図柄に準ずる表示)と、その図柄に対応した期待度態様表示とを備えていることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、遊技者は、図柄の表示と期待度態様表示との組み合わせに基づいて、図柄の変動・停止をわくわくしながら堪能しうる。
手段10.上記手段1〜9のいずれかにおいて、前記特定の図柄に応じて、少なくとも特別遊技状態の終了後には通常モード又はそれよりも価値のある特別モードのいずれかの遊技モードが所定確率で付与されるようにする遊技モード付与手段を設けたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、特別モードが付与されるような特定の図柄で最終的に停止することを強く望む。特に、前記期待度の報知が図柄に関連してなされる場合には、そのリーチ予告に際しての当該図柄に強く関心が及ぶこととなり、さらに面白味が増すこととなる。
手段11.上記手段10において、前記図柄表示装置は、前記図柄列における前記図柄が特定の図柄にて一旦停止された後、再度図柄を変動表示しうるものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、通常モードが付与されるような特定の図柄で一旦停止した場合であっても、再度図柄が変動表示されることにより、特別モードが付与されるような図柄で最終的に停止される場合もある。そのため、かかる再度の変動があった場合には、わくわく感がさらに高められることとなる。
手段12.上記手段11において、前記図柄表示装置による前記再度の変動表示は、遊技者に対し、前記図柄列における前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示されることをほぼ確信させた上で、行われるものであることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、さらに、再度の変動表示が行われた場合、この時点で特別遊技状態の発生をほぼ確信することができるため、喜びを伴った上で、特別モードが付与されることを期待することができる。
以下に、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、周知のように、パチンコ機1は、外枠と、該外枠の前部に設けられ外枠の一側部にて開閉可能に設けられた前面枠とを備えている。また、その前面枠の前面側にはガラス扉枠が開閉自在に設けられている。前面枠の後側(ガラス扉枠の奥、外枠の内側)には、遊技盤2が着脱可能に装着されている。この遊技盤2は内レール、外レール等を備え、これらのレールは、遊技球発射装置によって発射された遊技球5を、遊技盤2の上部に案内する。また、ガラス扉枠の下側において、前面枠には前飾枠が開閉可能に設けられ、前飾枠には、上受皿が設けられている。一方、前面枠の下部には、前記上受皿よりも下方位置にて下受皿が設けられているとともに、遊技球発射装置を構成するハンドルが設けられている。
図1に示すように、パチンコ機1の遊技盤2には、作動口3及び大入賞口4が設けられている。作動口3は、遊技球5の通路を備えており、その通路入口には羽根6が開閉可能に支持されている。大入賞口4の奥には、シーソー7が設けられており、その右側にはVゾーン8が、左側には入賞通路9が設けられている(左右逆でもよい)。そして、大入賞口4に入賞した遊技球5は、シーソー7上を転がって、Vゾーン8又は入賞通路9のいずれか一方を通って図示しない入賞球処理装置の方へと導かれる。また、大入賞口4の前には、シャッタ11が設けられている。このシャッタ11は、大入賞口4の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド12により作動させられ、大入賞口4を開閉する。詳しくは、当該ソレノイド12が励磁状態となることにより、シャッタ11が略水平に傾き、これにより大入賞口4が開かれる。また、ソレノイド12が非励磁状態となることにより、シャッタ11が略垂直状態となり、これにより大入賞口4は閉鎖される。
前記大入賞口4の一側部には、シーソー用ソレノイド10が設けられている。シーソー用ソレノイド10は通常、非励磁状態となっており、この状態においては、遊技球5がVゾーン8を通過するようにシーソー7を傾けている。また、シーソー用ソレノイド10が励磁状態となることにより、シーソー7は、遊技球5が入賞通路9を通過するように傾動させられる。本実施の形態では、シャッタ11が開状態において、遊技球5が1つでもVゾーン8を通過した場合には、シーソー用ソレノイド10が励磁される。そして、シャッタ11が閉じられることにより、シーソー用ソレノイド10が非励磁状態となる。
遊技盤2の中央部分には、特別図柄表示装置13が組込まれている。この特別図柄表示装置13は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部13aを備えており、ここに複数の図柄列が表示される。図2に示すように、本実施の形態では、これらの図柄列として左図柄列14、中図柄列15及び右図柄列16の3つの図柄列が表示されるが、それ以外の数の図柄列が表示されてもよい。
図2(a),(b)に示すように、各図柄列14〜16は、それぞれ複数個の図柄17A〜17Hによって構成されている。各図柄17A〜17Hは、それぞれ「1」〜「8」の数字によって構成され、これらの数字は昇順に配列されている。なお、図柄17A〜17Hの数は上記例に何ら限定されるものではなく、また、図柄の種類も数字図柄に限定されることなく、文字図柄や、絵図柄により構成されていてもよい。これらの図柄17A〜17Hは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになり得る。もちろん、これらの間に外れ図柄にのみなりうる図柄を配置してもよい。
各々の図柄列14〜16においては、各図柄17A〜17Hがスクロールすることにより変動表示される。より詳しくは、各図柄17A〜17Hは上から下へとスクロール表示される。
本実施の形態では、図2(c)に示すように、表示部13a下部の1本の横ラインによって大当たりラインが構成されている(1ラインと称される)。つまり、各図柄列14〜16に1つずつ設けられた有効枠(該有効枠が大当たりラインを構成するともいえる)に図柄17A〜17Hが表示される態様となっている。但し、上記1ラインに限定されることなく、2ライン、3ライン、或いは5ライン以上の大当たりラインを有していても何ら差し支えない。
また、図1に示すように、特別図柄表示装置13の上部には普通図柄表示装置51が併設されている。普通図柄表示装置51は、発光ダイオード(LED)よりなる4つの保留ランプ52と、普通図柄表示部たるLEDよりなる7セグ表示部53とを有している。
さらに、前記特別図柄表示装置13の左右両側方には一対の通過ゲート54が配設されている。同通過ゲート54を遊技球5が通過すると前記普通図柄表示装置51が作動する。本実施の形態では、普通図柄表示装置51は、「0」から「9」までの数字を可変表示して7セグ表示部53にセグメント表示させ、その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止した場合に、作動口3の羽根6を所定秒数開放させる。この開放により、作動口3への入賞が比較的容易なものとなる。普通図柄表示装置51は、遊技球5の通過ゲート54の通過回数を4回まで記憶することができ、保留ランプ52でその保留数を表示する。従って、4つの保留ランプ2が点灯している状態で遊技球5が通過ゲート54を通過しても保留球としてカウントされず、保留ランプ52が点灯している限り、遊技球5が通過ゲート54を通過しなくとも保留数に応じた回数だけ普通図柄表示装置51は作動するようになっている。
図2(b)に示すように、特別図柄表示装置13の表示部13aでは、各図柄列14〜16の図柄変動(回転変動)が、遊技球5の作動口3への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列14〜16が図柄変動を停止したときに有効枠に表示される図柄である。本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列14、右図柄列16、中図柄列15の順に停止させられるが、これはあくまでも1例にすぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。
大当たり図柄は、リーチ状態を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、図2(c)に示すように、全ての図柄列14〜16の変動が停止させられたとき、表示されている図柄17A〜17Hの組合せが、予め定められた大当たりの組合せとなる場合がある。すなわち、同一種類の図柄17A〜17Hが大当たりラインに沿って並んだときに、同一図柄17A〜17Hの組合せ(例えば、図2(c)では「3」、「3」、「3」の図柄17C)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立することを必要条件に、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態が発生させられる。すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。
また、例えば図16(b)に示すように、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう。リーチ状態には、右図柄列16の図柄変動が、大当たりライン上において左図柄列14の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。図16(b)に示す例では、大当たりライン上で停止している左・右両図柄列14,16の図柄17A〜17Hが共に「2」の図柄17Bとなっている。
上記のリーチ状態には、中図柄列15の図柄変動が、最終的に左・右両図柄列14,16の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列15の図柄変動が一旦停止した後、同一種類の図柄17A〜17Hが大当たりラインに沿って並んだ状態で、再度全図柄列14〜16が変動し、その後全図柄列14〜16の図柄17A〜17Hが同時に停止するような場合(再変動全回転リーチとも称される)も含まれる(図17参照)。
上記リーチ状態においては、種々のリーチパターンが設定されている。リーチパターンとしては、「ノーマルリーチ」、「フラッシュリーチ」、「コマ送りリーチ」等の種々のリーチパターンが設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、一般に「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっている。
遊技球5の作動口3への入賞に基づいて各図柄列14〜16の図柄変動が開始させられることはすでに説明したが、この変動表示中にさらに遊技球5が作動口3に入賞した場合には、通過ゲート54を通過した場合と同様、その分の変動表示は、現在行われている変動表示の終了後に行われる。つまり、変動表示が待機(保留)される。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められている。本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されているが、これに限られるものではない。
図1に示すように、特別図柄表示装置13において、表示部13aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ18a,18b,18c,18dが組み込まれている。当該保留ランプ18a〜18dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)である。保留ランプ18a〜18dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。
なお、このほかにも、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための他の各種ランプや電飾部材が取付けられている。これらの電飾部材等は、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。さらに、パチンコ機1には、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
さて、本実施の形態では、前記図柄17A〜17Hの変動開始に際して、いわゆるリーチ予告が行われうるようになっている。すなわち、図2(a),(b)及び図16等に示すように、表示部13aの図柄列14〜16とは異なる部位(図では上部)には、リーチ予告表示領域19が設けられており、ここに、図柄17A〜17Hの変動開始に際し、3つの数値及び着色枠が毎回表示されるようになっている。ここで、該リーチ予告表示領域19に表示される数値は、リーチ図柄(主として大当たり図柄)に関連する数値であって、ここに表示された数値は、リーチ遊技状態の発生の可能性のある図柄17A〜17Hの数値を示している。また、数値を囲む着色枠は、白色枠WH、銅色枠BR、銀色枠SV、金色枠GLの4種類からなっている。当該着色枠の色は、それぞれ、当該数値に対応する同一の図柄17A〜17Hで、左右の図柄列14,16が停止した場合に(リーチ状態が発生した場合に)おける大当たり状態発生の期待度を表している。
具体的には、白色枠WHは、大当たり図柄で停止する期待度は比較的低い(例えば5%以下)ことを表示するものであり、銅色枠BRは、大当たり図柄で停止する期待度が例えば25%であることを表示するものであり、銀色枠SVは、大当たり図柄で停止する期待度が例えば50%であることを表示するものであり、金色枠GLは、大当たり図柄で停止する期待度が例えば100%であることを表示するものである。
従って、図柄17A〜17Hの変動開始に際して、図2(a),(b)に示すように、リーチ予告表示領域19に表示された数値がいずれも白色枠WHで囲まれていた場合には、大当たり状態の発生及びリーチ状態の発生の可能性は比較的低い(但し、この場合にもリーチ状態及び大当たり状態が発生することはありうる)。これに対し、図柄17A〜17Hの変動開始に際して、例えば図16(a),(b)に示すように、リーチ予告表示領域19に表示された数値がいずれも白色枠WH以外の着色枠で囲まれていた場合には、リーチ状態の発生の可能性は非常に高いものとなる(例えばリーチ発生率=100%)。また、図柄17A〜17Hの変動開始に際して、リーチ予告表示領域19に表示された数値の一部が白色枠WH以外の着色枠で囲まれていた場合には、リーチ状態の発生ひいては大当たり状態の発生の可能性は多少あるといえる。例えばリーチ予告表示領域19に表示された数値の1つのみが白色枠WH以外の着色枠で囲まれていた場合には、リーチ発生確率=1/3となり、数値の2つが白色枠WH以外の着色枠で囲まれていた場合には、リーチ発生確率=2/3となる、といった具合である。但し、必ずしも上記リーチ発生確率とならなくともよい。
そして、変動開始後、実際にリーチ予告表示領域19に表示された数値と同じ数値(図柄17A〜17H)でリーチ状態が発生し、かつ、その数値が白色枠WH以外の着色枠で囲まれていた場合には、大当たり状態の発生の可能性が少なくとも25%以上あることとなる。つまり、上述したように、実際にリーチ予告表示領域19に表示された数値と同じ数値(図柄17A〜17H)でリーチ状態が発生し、かつ、その数値が銅色枠BRで囲まれていた場合には、25%の期待度をもって大当たり状態が発生し、その数値が銀色枠SVで囲まれていた場合には、50%の期待度をもって大当たり状態が発生し、その数値が金色枠GLで囲まれていた場合には、100%の期待度をもって大当たり状態が発生しうるのである。
図15に示すように、本実施の形態では、着色枠の表示パターンとして、パターン1〜パターン20までの20通りの表示パターンが用意されている。そして、これらの表示パターンのうちのいずれかが、図柄17A〜17Hの変動開始に際してリーチ予告表示領域19に数値とともに表示されるようになっている。但し、図に示す例は、あくまでも組み合わせのみを示すものであって、その配置順序は任意である(例えばパターン2においては、金色枠GL、銀色枠SV、金色枠GLの順で配置表示されても何ら差し支えない)。
さて、遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するべく、本実施の形態では、遊技盤2には、スルースイッチ20、作動口用スイッチ21、Vゾーン用スイッチ22及びカウントスイッチ23等がそれぞれ取付けられている。スルースイッチ20は、遊技球の通過ゲート54の通過を検出し、作動口用スイッチ21は、遊技球5の作動口3への入賞を検出する。また、Vゾーン用スイッチ22は遊技球5の大入賞口4のうちのVゾーン8への入賞を検出し、カウントスイッチ23は、遊技球5の大入賞口4への入賞を検出する。
本実施の形態では、各スイッチ20〜23の検出結果に基づきソレノイド10,12、特別図柄表示装置13、各保留ランプ18a〜18d、普通図柄表示装置51(7セグ表示部53及び保留ランプ52)、羽根6等をそれぞれ駆動制御するために制御装置24が設けられている。制御装置24は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMは、CPUによる演算結果を、図3に示す図柄乱数バッファ31〜36、図4に示す図柄乱数エリア41(i)〜45(i)、図5に示す停止図柄エリア46〜48等に一時的に記憶する。
図3に示すように、図柄乱数バッファは、左・中・右の3つの外れ図柄乱数バッファ31,32,33と、左・中・右の3つの外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36とによって構成されている。図4に示すように、図柄乱数エリアは、5つの内部乱数エリア41(i)と、5つの外れリーチ乱数エリア42(i)と、5つの左外れ図柄乱数エリア43(i)と、5つの中外れ図柄乱数エリア44(i)と、5つの右外れ図柄乱数エリア45(i)とによって構成されている。iは、5つずつ存在する各図柄乱数エリアを区別するためのものであり、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の値をとる。iの各値は、保留されている変動表示の回数に対応している。また、図5に示すように、停止図柄エリアは、左・中・右の各停止図柄乱数エリア46,47,48によって構成されている。
また、本実施の形態においては、CPU(制御装置24)による制御の1つとして、遊技モードを切り換えるためのモード切換制御がある。本実施の形態においては、2つのモードが用意されている。すなわち、例えば300分の1程度の比較的低確率で大当たり遊技状態を発生させる通常モードと、その約5倍である60分の1程度の高確率で大当たり遊技状態を発生させる確率変動(確変)モードとがある。
なお、一般的に、確変モードの概念としては、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄17A〜17Hの変動時間を短くすること、(5)大当たり期待値が通常モードに比べて高くなること等が挙げられるが、本実施の形態における確変モードにおいては、これら(1)〜(5)のうち、(5)のみ、すなわち、大当たり期待値が単に高められることのみが実行される。
本実施の形態では、パチンコ機1の電源投入時においては、通常モードに設定される。また、その後は、大当たり遊技状態となった際に、確変モード又は通常モードのいずれかが選択されて、次回の大当たり遊技状態が発生するまでの間、当該選択されたモードが実行される。換言すれば、本実施の形態では、大当たり遊技状態となったときの図柄17A〜17H(大当たり図柄)が奇数(「1」、「3」、「5」、「7」)の場合に確変モードが実行され、大当たり遊技状態となったときの図柄17A〜17H(大当たり図柄)が偶数(「2」、「4」、「6」、「8」)の場合に、通常モードが実行される。
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する。図7から図14のフローチャートは、制御装置24によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの処理は、カウンタ群及び入賞判定フラグFE等に基づいて実行される。カウンタ群は、ラウンドカウンタCR、保留カウンタCH、入賞カウンタCE、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、リーチ種別決定カウンタCV、枠色決定カウンタCCL等よりなっている。
なお、ラウンドカウンタCRは、ラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタCEは大入賞口4への遊技球5の入賞個数をカウントするためのものである。また、保留カウンタCHは変動表示の保留回数をカウントするためのものであり、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとる。これらの値は、前述した図柄乱数エリア41(i)〜45(i)の「(i)」に対応している。従って、CH=0は、保留されていない状態を意味する。
図6(a)に示すように、内部乱数カウンタCIは、特別図柄表示装置13での大当たり状態を決定するためのものである。また、外れリーチ乱数カウンタCOは外れリーチ状態時の表示を行うか否かを決定するためのものである。さらに、大当たり図柄乱数カウンタCBは、大当たり図柄を決定するためのものである。これらのカウンタCI,CO,CBはそれぞれ所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新する。各値は、所定の条件に従って乱数として読み出される。また、各カウンタCI,CO,CBは、各値がそれぞれ特定の値になった場合に、初期値に戻すようになっている。
左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRは、停止図柄等を決定するためのものである。左図柄乱数カウンタCDLは、所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。中図柄乱数カウンタCDCは、左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。右図柄乱数カウンタCDRは、中図柄乱数カウンタCDCが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。
また、図6(b)に示すリーチ種別決定カウンタCVは、上述した複数種類のリーチパターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、例えば左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。ただし、各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。また、本実施の形態においては、大当たりとなる場合(大当たり時)と、外れとなる場合(外れリーチ時)とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
さらに、図6(c)に示すように枠色決定カウンタCCLは、上述した複数の着色枠の表示パターン(パターン1〜パターン20)のうちの1つを選択するために用いられるものであって、例えば、0〜99の範囲内において、左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。
併せて、これらのカウンタ群は、通常モード用と確変モード用とでそれぞれ用意されている。つまり、これらの各カウンタ群は、通常モード用カウンタテーブルと確変モード用カウンタテーブルとにおいてそれぞれ用意されている。そして、通常モード時においては通常モード用カウンタテーブルのカウンタ群の更新、振り分け等が適宜行われ、確変モード時においては確変モード用カウンタテーブルのカウンタ群の更新、振り分け等が適宜行われる。もちろん、上記のように別々に用意する必要はなく(共通のカウンタ群を用いてもよく)、例えば確変モード時においては、内部乱数カウンタCIの大当たり値を単に増大させることとしてもよい。
なお、入賞判定フラグFEは、Vゾーンへの入賞の有無を判定するために用いられるものである。同フラグFEは、入賞なしの場合に「0」に設定され、入賞ありの場合に「1」に設定される。
さて、図7のフローチャートは、上述した各カウンタCI,CO,CB,CDL,CDC,CDR,CV,CCLの更新後に、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値(乱数)の組合せを分別し(振分け)、その振分けられた値を対応する図柄乱数バッファ31〜36に格納するための「乱数振分けルーチン」を示している。このルーチンは、パチンコ機1の電源投入後、所定時間(2ms)毎に実行される。このルーチンが開始されると、制御装置24はまずステップS1において、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCBにそれぞれ「1」を加算する(更新する)。
また、ステップS2において、左図柄乱数カウンタCDLに「1」を加算する。中・右図柄乱数カウンタCDC,CDRに関しては、それぞれ左・中図柄乱数カウンタCDL,CDCの値に応じて更新処理を行う。詳しくは、左図柄乱数カウンタCDLが初期値に戻されるタイミングであれば中図柄乱数カウンタCDCに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDCの値を維持する。また、中図柄乱数カウンタCDCが初期値に戻されるタイミングであれば右図柄乱数カウンタCDRに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDRの値を維持する。さらに、ステップS3において、制御装置24は、リーチ種別決定カウンタCV及び枠色決定カウンタCCLを更新する。
次に、ステップS4において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS5において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れ図柄乱数バッファ31,32,33に格納する。ここで、対応する外れ図柄乱数バッファ31〜33とは、具体的には左図柄乱数カウンタCDLに関しては左外れ図柄乱数バッファ31を指し、中図柄乱数カウンタCDCに関しては中外れ図柄乱数バッファ32を指し、右図柄乱数カウンタCDRに関しては右外れ図柄乱数バッファ33を指すものとする(後述するステップS7に関しても同様)。そして、制御装置24は、ステップS5の処理を実行した後、その後の処理を一旦終了する。
一方、前記ステップS4の条件が満たされていない場合には、ステップS6において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れリーチ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS7において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36に格納し、その後の処理を一旦終了する。
なお、ステップS6の条件が満たされていない場合には、前記ステップS5,7のいずれの処理をも行うことなく、「乱数振分けルーチン」を終了する。この場合とは、各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、外れ図柄、外れリーチ図柄のいずれの組合せでもない場合、すなわち、大当たり図柄の組合せの場合である。
このように、「乱数振分けルーチン」では、所定時間毎に3つの図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せがチェックされる。そして、外れ図柄の組合せの場合には、外れ図柄乱数バッファ31〜33に乱数が格納され、外れリーチ図柄の場合には、外れリーチ図柄乱数バッファ34〜35に乱数が格納される。また、大当たり図柄の組合せの場合には、乱数はどの図柄乱数バッファ31〜36にも格納されない。
次に、図8のフローチャートに示す「格納処理ルーチン」について説明する。このルーチンの主な機能は、遊技球5が作動口3に入賞する毎に、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値を図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納することである。
当該「格納処理ルーチン」が開始されると、制御装置24は、ステップS10において、作動口用スイッチ21の検出結果に基づき、遊技球5が作動口3に入賞したか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされていない場合には、その後の処理を一旦終了し、満たされている場合には、ステップS11において、保留カウンタCHの値が最大保留回数(この場合「4」)よりも小さいか否かを判定する。
保留カウンタCHの値が最大保留回数よりも小さい場合には、ステップS12において、保留カウンタCHに「1」を加算する。また、続くステップS13において、制御装置24は対応する保留ランプ(18aから18dのうちの1つ)を点灯させ、ステップS14へ移行する。一方、前記ステップS11の判定条件が満たされていない場合には、前述したステップS12以降の処理を行うことなくその後の処理を一旦終了する。従って、図柄変動表示は、4回までしか保留されず、それ以上の入賞があっても保留は記憶されない。
ステップS14において、制御装置24は、内部乱数カウンタCIの値を内部乱数エリア41(i)に格納する。また、次のステップS15において、外れリーチ乱数カウンタCOの値を、外れリーチ乱数エリア42(i)に格納する。さらに、ステップS16において、制御装置24は、左・中・右の各外れ図柄乱数バッファ31〜33の値(CDL,CDC,CDR)を、対応する左・中・右の各外れ図柄乱数エリア43(i)〜45(i)に格納し、その後の処理を一旦終了する。
このように、「格納処理ルーチン」においては、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値が各図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納される。なお、ステップS14〜ステップS16では、例えばステップS12での更新後の保留カウンタCHの値が「3」であれば、内部乱数エリア41(i=3)、外れリーチ乱数エリア42(i=3)、左外れ図柄乱数エリア43(i=3)、中外れ図柄乱数エリア44(i=3)、右外れ図柄乱数エリア45(i=3)が、今回制御周期での格納場所となる。
次に、図9、図10のフローチャートに示す「特別電動役物制御ルーチン」について説明する。このルーチンは、前述した「乱数振分けルーチン」、「格納処理ルーチン」等の演算結果を用いて特別電動役物や、特別図柄表示装置13等を制御するためのものであり、パチンコ機1の電源投入後、所定時間毎に実行される。
この「特別電動役物制御ルーチン」が開始されると、制御装置24はまずステップS20において、保留カウンタCHの値が「0」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合、つまり、保留カウンタCHの値が「0」の場合には、その後の処理を一旦終了する。これに対し、前記判定条件が満たされている(CH=1,2,3,4)場合には、ステップS30において、「i」を「0」に設定し、次のステップS40において保留カウンタCHが「i」と同一でないか否かを判定する。
そして、この判定条件が満たされている場合(CH≠i)には、ステップS50において、内部乱数エリア41(i+1)、外れリーチ乱数エリア42(i+1)、外れ図柄乱数エリア43(i+1)〜45(i+1)の各データを、1つ前のエリア41(i)〜45(i)にそれぞれシフトする。次いで、ステップS60において、制御装置24は、「i」に「1」を加算し、ステップS40へ戻る。
一方、ステップS40の判定条件が満たされない場合(CH=i)には、ステップS70へ移行し、保留ランプ18a〜18dのうち前記保留カウンタCHに対応するものを消灯させる。また、次のステップS80において保留カウンタCHから「1」を減算する。
次に、制御装置24は、ステップS90において、図柄の変動開始処理を実行する。詳しくは、図11の「変動開始処理ルーチン」に示すように、ステップS901において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。そして、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、ステップS902において、大当たり値に対応する大当たり図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。その後、ステップS905へ移行する。
一方、ステップS901における判定条件が満たされていないと、ステップS903において、外れリーチ乱数カウンタCOの値が予め定められた外れリーチ値と同じであるか否かを判定する。そして、外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値と同一である場合には、ステップS904において、外れリーチ値に対応する図柄(外れリーチ図柄)を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS905へ移行する。
また、ステップS903の判定条件が満たされていない場合には、ステップS906において、ステップS16での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS907へ移行する。
さて、ステップS902又はステップS904から移行して、ステップS905においては、リーチパターンを取得する。すなわち、上述した「ノーマルリーチ」、「フラッシュリーチ」、「コマ送りリーチ」等の種々のリーチパターンのうちのいずれかをリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定する。
そして、ステップS905又はステップS906から移行して、ステップS907においては、リーチ予告表示処理を実行するとともに、続く特別図柄表示装置13の図柄変動を開始させ、「変動開始処理ルーチン」を終了する。
ここで、上記リーチ予告表示処理について詳しく説明する。すなわち、図12〜図14の「リーチ予告表示ルーチン」に示すように、制御装置24は、まず、ステップS9071において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。
内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、ステップS9072において、現在の枠色決定カウンタCCLの値が例えば「0」〜「89」の範囲内にあるか否かを判定する。そして、肯定判定された場合には、ステップS9073において、制御装置24は、金色枠GLを含んでなる上記パターン1〜10のうちのいずれかをリーチ予告表示領域19に表示するよう制御する。また、これとともに、次のステップS9074において、表示すべきパターン1〜10のいずれかの着色枠のうちの1つの金色枠GLに、メモリに記憶した大当たり図柄を表示し、他の着色枠に大当たり図柄とは異なる図柄17A〜17Hを表示するよう制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。
また、前記ステップS9072において否定判定された場合には、現在の枠色決定カウンタCCLの値が例えば「90」〜「95」の範囲内にあるか否かを判定する。そして、肯定判定された場合には、ステップS9075において、制御装置24は、銀色枠SVを含んでなる上記パターン2,5〜7,11〜16のうちのいずれかをリーチ予告表示領域19に表示するよう制御する。また、これとともに、次のステップS9077において、表示すべきパターン2,5〜7,11〜16のいずれかの着色枠のうちの1つの銀色枠SVに、メモリに記憶した大当たり図柄を表示し、他の着色枠に大当たり図柄とは異なる図柄17A〜17Hを表示するよう制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。
さらに、前記ステップS9075において否定判定された場合には、現在の枠色決定カウンタCCLの値が例えば「96」〜「98」の範囲内にあるか否かを判定する。そして、肯定判定された場合には、ステップS9079において、制御装置24は、銅色枠BRを含んでなる上記パターン3,6,8,12,14,15,17〜19のうちのいずれかをリーチ予告表示領域19に表示するよう制御する。また、これとともに、次のステップS9080において、表示すべきパターン3,6,8,12,14,15,17〜19のいずれかの着色枠のうちの1つの銅色枠BRに、メモリに記憶した大当たり図柄を表示し、他の着色枠に大当たり図柄とは異なる図柄17A〜17Hを表示するよう制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。
併せて、前記ステップS9078において否定判定された場合には、現在の枠色決定カウンタCCLの値が例えば「99」であるものとして、制御装置24は、ステップS9081において、上記パターン4,7,9,10,13,15,16,18〜20のうちのいずれかをリーチ予告表示領域19に表示するよう制御する。また、これとともに、次のステップS9082において、表示すべきパターン4,7,9,10,13,15,16,18〜20のいずれかの着色枠のうちの1つの白色枠WHに、メモリに記憶した大当たり図柄を表示し、他の着色枠に大当たり図柄とは異なる図柄17A〜17Hを表示するよう制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。このように、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、多くの場合、金色枠GLに大当たり図柄が表示されることとなる。
一方、前記ステップS9071において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値でない場合には、ステップS9083へ移行する。ステップS9083において、制御装置24は、現在の外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値であるか否かを判定する。そして、現在の外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値の場合には、ステップS9084に移行する。ステップS9084において、制御装置24は、現在の枠色決定カウンタCCLの値が例えば「0」〜「5」の範囲内にあるか否かを判定する。そして、肯定判定された場合には、ステップS9084において、制御装置24は、上記パターン2,5〜7,11〜16のうちのいずれかをリーチ予告表示領域19に表示するよう制御する。また、これとともに、次のステップS9086において、表示すべきパターン2,5〜7,11〜16のいずれかの着色枠のうちの1つの銀色枠SVに、メモリに記憶した外れリーチ図柄を表示し、他の着色枠に当該外れリーチ図柄とは異なる図柄17A〜17Hを表示するよう制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。
また、ステップS9084において否定判定された場合には、ステップS9087において、現在の枠色決定カウンタCCLの値が例えば「6」〜「14」の範囲内にあるか否かを判定する。そして、肯定判定された場合には、ステップS9088において、制御装置24は、上記パターン3,6,8,9,12,14,15,17〜19のうちのいずれかをリーチ予告表示領域19に表示するよう制御する。また、これとともに、次のステップS9086において、表示すべきパターン3,6,8,9,12,14,15,17〜19のいずれかの着色枠のうちの1つの銅色枠BRに、メモリに記憶した外れリーチ図柄を表示し、他の着色枠に当該外れリーチ図柄とは異なる図柄17A〜17Hを表示するよう制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。
さらに、ステップS9087において否定判定された場合には、現在の枠色決定カウンタCCLの値が例えば「15」〜「99」の範囲内にあるものとしてステップS9090へと移行する。ステップS9090において、制御装置24は、上記パターン4,7,9,10,13,15,16,18〜20のうちのいずれかをリーチ予告表示領域19に表示するよう制御する。また、これとともに、次のステップS9091において、表示すべきパターン4,7,9,10,13,15,16,18〜20のいずれかの着色枠のうちの1つの白色枠WHに、メモリに記憶した外れリーチ図柄を表示し、他の着色枠に当該外れリーチ図柄とは異なる図柄17A〜17Hを表示するよう制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。
さて、前記ステップS9083で否定判定された場合には、今回の図柄変動に際してはリーチ状態は発生しないものとして、ステップS9092へ移行する。ステップS9092において、制御装置24は、実質的なリーチ予告を行うか否かを判定する。ここで、実質的なリーチ予告というのは、前記着色枠のうち、金・銀・銅色枠GL,SV,BRのいずれかの枠をリーチ予告表示領域19に表示することをいい、所定の確率(例えば15分の1)をもって、肯定判定される。そして、肯定判定された場合には、ステップS9093において、上記パターン1〜19のうちのいずれかをリーチ予告表示領域19に表示するよう制御する。また、これとともに、次のステップS9094において、表示すべきパターン1〜19の各着色枠に、外れとなる図柄17A〜17Hを表示するよう制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。従って、この場合には、いわゆるガセリーチ予告表示が行われることとなり、実際には、リーチ状態は発生しない。
また、ステップS9092において、否定判定された場合には、ステップS9095において、上記パターン20をリーチ予告表示領域19に表示するよう制御する。また、これとともに、次のステップS9094において、表示すべきパターン20の各白色枠WHに、外れとなる図柄17A〜17Hを表示するよう制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。従って、この場合には、金・銀・銅色枠GL,SV,BRのいずれの着色枠も表示されることなく(白色枠WHのみが表示され)、かつ、リーチ状態は発生しない。
さて、上記のように、ステップS90(「変動開始処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、図9のステップS110において、左右両図柄列14,16(中図柄列15以外)における図柄17A〜17Hを、前記ステップS902,S904,S906のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。また、差替え後の図柄17A〜17Lが左右両図柄列14,16にて表示されるよう図柄変動を停止させる。
次に、ステップS120において、制御装置24は、リーチ動作処理を行う。詳しくは、ステップS905で取得したリーチパターンが「ノーマルリーチ」の場合には、ノーマルリーチ動作処理を行い、リーチパターンが「フラッシュリーチ」の場合には、フラッシュリーチ動作処理を行い、リーチパターンが「コマ送りリーチ」の場合には、コマ送りリーチ動作処理を行う。そして、その後の処理を一旦終了する。さて、上記リーチ状態に際し、パターン1〜19の各着色枠のうち、白色枠WH以外の金・銀・銅色枠GL,SV,BRに表示された数値と、リーチ状態となっている図柄17A〜17Hとが一致する場合には、遊技者は、各着色枠に応じた大当たり状態発生の期待を抱きうる。例えば、図16(a),(b)に示すように、銅色枠BRに数値「2」が表示され、銀色枠SVに数値「4」が表示され、金色枠GLに数値「7」が表示された場合において、「2」の図柄17Bでリーチ状態が発生したような場合には、銅色枠BRの数値「2」と一致するため、遊技者は、「25%」の期待値をもって大当たり状態の発生を期待することができる。
一方、リーチパターンが取得されていない場合には、いずれのリーチ動作処理をも行うことなく、ステップS130へと移行する。
さて、上記のように、ステップS120(「リーチ動作処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、ステップS130において、中図柄列15での図柄変動を停止させる。
続いて、制御装置24は、ステップS135において、再変動処理を実行する。詳しくは、再変動処理を実行する条件が成立しているか否かを判定し、再変動処理実行条件が成立している場合には、前記リーチ動作処理における各リーチ動作と同じ背景で、例えば図17(a)に示すように、全図柄列14〜16の図柄17A〜17Hを同時に再変動させる。そして、所定条件が成立した後、全図柄列14〜16の図柄17A〜17Hを停止させる。このとき、図柄17A〜17Hの最終的な停止に際しては、リーチ予告表示領域19に表示された着色枠(望ましくは金・銀・銅色枠GL,SV,BR)に表示された数値にて図柄17A〜17Hを停止させるようにするのが望ましい。例えば、図16(c),図17(a),(b)に示すように、一旦「2」の図柄17Bで全図柄列14〜16が停止(あたかも停止したように見える場合も含む)した場合に、再変動が実行された場合には、遊技者は、例えば銀色枠SVに表示された「4」の図柄17D或いは金色枠GLに表示された「7」の図柄17Gで停止するのではないかと推測しうる。そして、図柄17A〜17Hがゆっくりと再変動していって、「4」の図柄17Dを過ぎたあたりから、遊技者は、「7」の図柄17Gで停止するのではないかという大きな期待感を抱きうる。ここで、「7」の図柄17Gは、「2」や「4」の図柄17B,17Dとは異なり、大当たり状態終了後において、確変モードが付与される図柄であるため、この時点でわくわく感は最高潮に達しうる。そして、図17(b)に示すように、実際に「7」の図柄17Gで最終的に停止した場合には、遊技者にとっての喜びは、さらに増幅させられることとなる。一方、再変動処理を実行する条件が成立していない場合には、何らの処理をも実行しない。
さて、上記再変動処理を行った後、制御装置24は、次に、ステップS140において、図柄17A〜17Hの組合せが大当たりの組合せであるか否かを判定する。なお、この際には、停止図柄の差替えが正しく行われたか否かの確認も行われる。そして、この判定条件が満たされていない場合には、「特別電動役物制御ルーチン」を終了する。また、図柄17A〜17Hの組合せが大当たりの組合せである場合(実際に再変動が行われた場合も、この場合に該当する)には、ステップS150において、ラウンドカウンタCRを「0」にクリヤする。なお、このとき、制御装置24によって大当たり報知表示がなされるとともに、モード判定処理が実行される。より詳しくは、今回の大当たり状態における大当たり図柄が奇数の場合には、大当たり終了後次回の遊技において確変モードとするべく遊技モードフラグが「1」に設定され、大当たり図柄が偶数の場合には、大当たり終了後次回の遊技において通常モードとするべく遊技モードフラグが「0」に設定される等の処理が行われる。もちろん、上記例に左右されることなく、大当たり図柄とは無関係に、通常モード又は確変モードを選択することとしてもよい。
さて、次に、制御装置24は、ステップS160(図10参照)において、入賞カウンタCEを「0」にクリヤするとともに、入賞判定フラグFEを「0」に設定する。また、続くステップS170においては、ラウンドカウンタCRを「1」ずつインクリメントする。さらに、ステップS175において、制御装置24は、表示部13aに表示されるラウンド数をラウンドカウンタCRに基づいて更新して表示するとともに、その他の表示事項(例えばカウント数)を初期化(「0」に初期化)して表示する。
さらに、ステップS180において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を励磁させる。すると、シャッタ11が倒れて略水平状態となり、大入賞口4が開放される。この開放により、遊技球5のVゾーン8及び入賞通路9への入賞が可能となる。
次に、ステップS190において、制御装置24は、入賞カウンタCEの値が予め定められた所定値CEmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされている場合には、ステップS200において、未だ大入賞口4の閉鎖予定時期が到来していないか否かを判定する。この閉鎖予定時期が到来していない場合には、処理をステップS190へ戻す。その結果、大入賞口4の開放開始後に所定値CEmax個よりも多くの遊技球5が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口4が開放され続ける。これに対し、ステップS190又はステップS200のいずれか一方が満たされていないと、ステップS210において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を消磁する。すると、シャッタ11が起こされて略垂直状態となり、大入賞口4が閉鎖される。
続いて、ステップS220において、制御装置24は、ラウンドカウンタCRの値が予め定められた所定値CRmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタCRの値が所定値CRmax未満の場合には、続くステップS230において入賞判定フラグFEが「1」であるか否かを判定する。入賞判定フラグFEが「1」の場合には、処理をステップS160へと戻す。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、遊技球5がVゾーン8に入賞することによる継続条件が、所定値CRmax回数満たされるまでは、大入賞口4が開閉のサイクルを繰り返す。例えば所定値CEmaxが「10」に設定され、大入賞口4の開放時間が「約29.5秒」に設定され、所定値CRmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口4の開放後、(1)遊技球5が大入賞口4へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口4が閉鎖される。この大入賞口4の開閉のサイクルが遊技球5のVゾーン8への入賞を条件に最大で16回(16ラウンド)繰り返されることとなる。
そして、ステップS220又はステップS230の判定条件のいずれか一方が満たされていない場合には、大当たり状態が終了したものとして、その旨を表示部13aに表示するとともに、次回の遊技モードを前記遊技モードフラグに基づいて報知する処理を実行し、本ルーチンを終了する。
以上詳述したように、本実施の形態によれば、リーチ予告が行われるに際し、どのくらいの期待度をもって、大当たり状態の発生が期待できるのかを着色枠の色でもって、推測することができる。そのため、その期待度に基づいて、わくわくどきどきしうることから、従来にはない興趣の向上を図ることができる。
また、本実施の形態では、表示装置13の表示部13aのリーチ予告表示領域19において大当たり状態発生の期待度が表示される。そのため、図柄17A〜17Hが変動表示されるのと同じ表示部13aに期待度が表示されることから、遊技者は表示部13aに集中して遊技を行うことができ、その結果、違和感なく遊技を行うことができる。
さらに、本実施の形態では、前記期待度は、図柄17A〜17Hとの関連において報知されうる。より詳しくは、単に「リーチ状態が発生しやすい」という予告のみならず、「着色枠に囲まれた数値と同一の数値でリーチ状態が発生したならば、大当たり期待値が高い」こと、及び「もしも大当たり状態が発生するのならば着色枠に囲まれた数値と同一の数値で図柄17A〜17Hが最終的に停止する」ことも併せて予告されることとなる。従って、リーチ状態となりうる図柄及び大当たり図柄をある程度予測することが可能となり、より一層遊技内容に厚みが増し、おもしろさが増幅される。その結果、より一層飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
併せて、前記リーチ予告に際しては、リーチ状態に関連する(リーチ状態において停止される左右図柄列14,16の)図柄17A〜17Hが遊技者に対し報知される。そのため、遊技者は、どの図柄17A〜17Hに関連してリーチ遊技状態になりうるのかをある程度予測することができる。そのため、確変モードが付与されるような図柄17A,C,E,Gが多く表示されるほど、遊技者にとってのわくわく感が高められる。また、これとともに、当該図柄17A〜17Hに関連する期待度が比較的高い場合(金・銀・銅色枠GL,SV,BRで囲まれている場合)には、当該数値(図柄17A,C,E,G)に関連してリーチ状態が発生することをわくわくしながら切望する。その結果、興趣の向上にさらなる拍車がかけられることとなる。
加えて、本実施の形態では、リーチ予告に際し、リーチ状態とは無関係の図柄17A〜17Hをも遊技者に対し報知しうる。従って、ある図柄17A〜17Hに関連する大当たりの期待度が比較的高い場合であっても、その図柄17A〜17Hではリーチ状態が発生しないこともあることから、さらに遊技内容に厚みが増す。
また、本実施の形態では複数用意されたパターン1〜20のいずれかが表示されることによって大当たり状態発生の期待度が遊技者に対し報知される。そのため、当該報知パターンの種類を知っている遊技者にとっては、当該報知されたパターンをもって、それがどの程度の期待度を含んでいるものなのかを把握することができ、しかも、種々のバリエーションを報知パターンに持たせることにより、より一層遊技が奥深いものとなる。
さらに、本実施の形態では、大当たり図柄に応じて、大当たり状態終了後の遊技モードが通常モードとなるのか確変モードとなるのかが決定される。そのため、遊技者は、確変モードが付与されるような図柄17A,C,E,Gで大当たり状態が発生することを強く望む。特に、本実施の形態では、前記期待度の報知が図柄17A〜17Hに関連してなされるため、リーチ予告に際しての当該図柄17A〜17Hの種類に強く関心が及ぶこととなり、さらに面白味が増すこととなる。
併せて、本実施の形態では、再変動処理が実行されうる。このため、通常モードが付与されるような図柄17A〜17Hで揃って一旦停止した場合であっても、再度図柄17A〜17Hが揃った状態で変動表示されることにより、確変モードが付与されるような図柄17A,C,E,Gで最終的に停止される場合もある。そのため、かかる再度の変動があった場合には、わくわく感がさらに高められることとなる。また、着色枠に囲まれた数値において奇数が多いほど、さらにそのわくわく感が高められ、より一層遊技内容に厚みが増す。
加えて、上記再変動は、遊技者に対し、大当たり状態の発生をほぼ確信させた上で、行われるものである。そのため、大当たり状態発生についての喜びを伴った上で、確変モードが付与されることを期待することができる。
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、確変モードの概念として、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄17A〜17Hの変動時間を短くすること、(5)大当たり期待値が通常モードに比べて高くなることのうち、(5)のみ、すなわち、大当たり期待値が単に高められることのみが実行されることとした。これに対し、(5)を含む(1)〜(4)のうちの少なくとも1つを満たすことを、確変モードとしてとらえてもよい。すなわち、(1)〜(4)の任意の組合せ(例えば(1)と(2)、(1)と(3)、(1)と(4)、(2)と(3)、(2)と(4)、(3)と(4)、(1)と(2)と(3)、(1)と(2)と(4)、(1)と(3)と(4)、(2)と(3)と(4)、(1)と(2)と(3)と(4))と(5)を組み合わせたものを確変モードとしてとらえてもよい。
(b)確変モードとしては、次回の大当たり時まで継続されるようにしてもよいし、図柄17A〜17Hの予め定められた所定回転変動回数だけ継続され、その後通常モードに切り替えられるようにしてもよい。また、確変モードが選択された場合には、大当たり状態が2回又はそれ以上発生するまで、当該確変モードが継続されるようにしてもよい。さらに、ある入賞口に遊技球5が入賞するまで、或いは、所定の図柄が停止するまで(小当たり状態となるまで)当該確変モードが継続されるようにしてもよい。
(c)さらに、上記実施の形態では、確変モードが選択される確率を一律に「50%」としたが、この確率は任意に変更しうる。例えば「約33%」の確率で確変モードが選択されるようにしてもよい。
(d)また、確変モードに代えて、或いは、加えて、時間短縮モード(上記(1)〜(4)の任意の組み合わせ)を実行しうるパチンコ機にも適用してもよい。また、図柄17A〜17Hに応じて払い出される景品球数に相違を持たせることとしてもよい。また、遊技モードの切換を行わないパチンコ機にも適用することもできる。
(e)上記実施の形態では、特に言及しなかったが、いわゆるリミッタ制御を行いうるパチンコ機に具体化してもよい。このリミッタ制御は、遊技者にとっての射幸心を抑制するために実行されるものであって、予め定められた所定回数を超えて確変モードが継続しないように制御するものである。より詳しくは、CPUは、所定回数(例えば4回)続けて確変モードとなった場合には、5回目の大当たり時(リミッタ時)においては、確変モード以外のモード、つまり、通常モードとなるように制御するのである。すなわち、リミッタ時においては、通常モードが強制的に選択されるように制御するようにしてもよい。
(f)上記実施の形態では、再変動処理を行うこととしたが、かかる処理を省略してもよい。
(g)特別図柄表示装置13としては、上述した液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示菅、ドラム等を用いてもよい。
(h)上記実施の形態における普通図柄表示装置51を省略した構成としてもよい。また、普通図柄表示装置及び特別図柄表示装置の少なくとも一方が複数設けられているタイプのパチンコ機にも具体化できる。
(i)上記実施の形態では、図柄17A〜17Hの変動開始に際し、常にリーチ予告表示領域19に何らかの数値を表示することとしたが、リーチ予告を行う場合にのみ表示することとしてもよい。
(j)また、上記実施の形態では、表示部13aにおいてリーチ予告を行うこととしたが、別途設けられたリーチ予告表示部を用いてリーチ予告表示を行うこととしてもよい。
(k)乱数に関するカウンタ(内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、リーチ種別決定カウンタCV、枠色決定カウンタCCL等)を適宜変更してもよい。例えば、1つの乱数カウンタを用い、その値に基づき大当たり状態、外れリーチ状態等を決定してもよい。
(l)本発明は、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも適用できる。例えば、大当たり図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作等することで図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に確定図柄を表示する図柄表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間が経過することにより図柄変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となる。
(m)上記実施の形態では、3つの図柄列14〜16を備えた表示装置13を採用したが、1つ、2つ、或いは4つ以上の図柄列を備えた表示装置を採用してもよい。
(n)上記実施の形態では、リーチ予告表示領域19に3つの数値を表示することとしたが、1つ、2つ、或いは4つ以上の数値を表示することとしてもよい。
(o)上記実施の形態では、着色枠をもって大当たり状態発生の期待度を表示することとしたが、他の方法によって、期待度を報知することとしてもよい。例えば、着色枠に変えて、数値の形、色、大きさ等で期待度を表示するようにしてもよいし、光、音声等で報知することとしてもよい。また、別途期待値をパーセンテージで表示することとしてもよい。
(p)大当たり状態発生の期待度たるパーセンテージは、上記実施の形態の数値に何ら限定されるものではなく、例えば、金色枠GLの場合には、期待度が75%となるようにしてもよい。また、パーセンテージの種類も、上記した25%、50%、100%にとらわれることなく、さらに多段階に設定してもよいし、また、2段階に設定してもよい。
(q)上記実施の形態において、一旦表示された着色枠の色を途中で変更することとしてもよい。例えば、銅色枠BRの表示された数値でリーチ状態が発生した場合、リーチ状態中において、突然金色枠GLや銀色枠SVに切り換えられることとしてもよい。また、その逆が行われることとしてもよい。
(r)左右の図柄列14,16の図柄17A〜17Hが異なった値であっても、いずれか又は双方が再変動することによって、リーチ状態が発生しうることとしてもよい。
(s)上記実施の形態では、リーチ予告がなされた場合でもリーチ状態が発生しない場合もあったが、所定の場合には必ずリーチ状態が発生することとしてもよい。所定の場合としては、例えば、各着色枠がフラッシュした場合や、金色枠GLが表示された場合等が挙げられる。
(t)上記実施の形態では、図柄17A〜17Hの変動開始に際して、リーチ予告表示部19に数値及び着色枠を新たに表示することとしたが、例えば数値をスクロール変動させてその後停止させた上で、メインの図柄17A〜17Hの変動を開始することとしてもよい。このようにスクロールさせる場合には、1つの数値に関し、白・銅・銀・金の4つの色を対応させてスクロール変動させると、遊技者は、金色の数値で停止することを望むこととなる。これにより、スクロール変動させる意義が高められ、より一層面白味が増す。
1…パチンコ機、2…遊技盤、3…作動口、4…大入賞口、5…遊技球、13…特別図柄表示装置、13a…表示部、14…左図柄列、15…中図柄列、16…右図柄列、17A〜17H…図柄、24…制御装置。
Claims (1)
- 複数の数字図柄を変動表示しうる表示部を有する図柄表示装置と、
遊技盤に設けられた始動口とを備え、
前記始動口に遊技球が入球することに基づき、遊技者に有利な当たり遊技状態を発生させるか否かを判定し、前記図柄表示装置の前記表示部において、数字図柄を変動表示させその後停止表示させ、前記判定に際し当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合には、前記数字図柄を、複数種類の当たり図柄のうち特定の当たり図柄で停止表示させて前記当たり遊技状態を発生させ、
少なくとも前記数字図柄が特定の当たり図柄で停止表示される前段階において、前記図柄表示装置の前記表示部にてリーチ遊技状態を演出するよう構成された遊技機において、
前記図柄表示装置の前記表示部に、前記複数の数字図柄のうち所定の数字図柄を示す数字情報の表示を行う表示手段を備え、
該表示手段は、
前記数字情報の表示を行う場合に前記リーチ遊技状態の発生の期待度を報知するリーチ期待度報知手段と、
前記数字情報の表示を行う場合に前記当たり遊技状態の発生の期待度を報知する当たり期待度報知手段とを含み、
前記遊技機は、
前記判定に際し当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合に、前記表示手段により表示された数字情報が示す数字図柄にてリーチ遊技状態を発生させ、その数字図柄と同じ数字図柄が前記当たり図柄となるよう停止表示する手段と、
前記判定に際し当たり遊技状態を発生させない旨が判定され、かつ、前記リーチ遊技状態が発生される場合に、前記表示手段により表示された数字情報が示す数字図柄にてリーチ遊技状態を発生させるが、前記当たり図柄が停止表示されないよう停止表示する手段と、
前記判定に際し当たり遊技状態を発生させない旨が判定され、かつ、前記リーチ遊技状態も発生されない場合であっても、前記表示手段により前記数字情報の表示を行う手段とを備えており、
前記当たり期待度報知手段は、一旦報知した前記当たり遊技状態の発生の期待度を、前記リーチ遊技状態の発生後において変更して報知する手段を有していることを特徴とする遊技機。
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