手段1.図柄列において複数の図柄を変動表示しうる図柄表示装置と、前記図柄列における前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示されることを必要条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、少なくとも前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される前段階において、所定のリーチ状態が発生することに基づきリーチ遊技状態を演出するリーチ遊技状態演出手段とを備えた遊技機において、前記図柄に関連する識別情報を遊技者に報知するよう構成するとともに、前記リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄が、前記報知された識別情報と一致する場合に、前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される可能性が、そうでない場合に比べて高くなるようにしたことを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、図柄表示装置の図柄列において複数の図柄が変動表示されうる。また、図柄列における前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示されることを必要条件に、特別遊技状態発生手段では、遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられる。さらに、リーチ遊技状態演出手段によれば、少なくとも前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される前段階において、リーチ遊技状態が演出される。かかる演出により、遊技者は、わくわくどきどきしながら特別遊技状態の発生を期待する。さて、本手段では、図柄に関連する識別情報が遊技者に報知される。そして、リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄が、前記報知された識別情報と一致する場合には、図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される可能性が、そうでない場合に比べて高められる。そのため、識別情報が遊技者に報知されると、遊技者は、当該識別情報と一致するよう図柄が停止してリーチ状態が発生することをわくわくしながら期待する。また、実際に、リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄が識別情報と一致する場合には、図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される期待度が高められ、さらにわくわくする。併せて、上記識別情報が、頻繁に或いは毎回報知されたとしても、何ら支障が生じない。
手段2.図柄列において複数の図柄を変動表示しうる図柄表示装置と、前記図柄列における前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示されることを必要条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、少なくとも前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される前段階において、所定のリーチ状態が発生することに基づきリーチ遊技状態を演出するリーチ遊技状態演出手段とを備え、前記リーチ遊技状態として、第1のリーチ遊技状態と該第1のリーチ遊技状態よりも前記図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される期待度の高い第2のリーチ遊技状態とを有する遊技機において、前記図柄に関連する識別情報を遊技者に報知するよう構成するとともに、前記リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄が、前記報知された識別情報と一致する場合に、前記第2のリーチ遊技状態を演出するようにしたことを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、特に、リーチ遊技状態として、第1のリーチ遊技状態と、第2のリーチ遊技状態とがあり、第2のリーチ遊技状態が演出されると、図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される期待度が比較的高いため、遊技者はより一層期待感をもって遊技を堪能しうる。さて、本手段では、図柄に関連する識別情報が遊技者に報知される。そして、リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄が、前記報知された識別情報と一致する場合には、前記第2のリーチ遊技状態が演出される。このため、識別情報が遊技者に報知されると、遊技者は、当該識別情報と一致するよう図柄が停止してリーチ状態が発生することをわくわくしながら期待する。また、実際に、リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄が識別情報と一致する場合には、第2のリーチ遊技状態が演出されるため、図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される期待度が高められ、さらにわくわくする。併せて、上記識別情報が、頻繁に或いは毎回報知されたとしても、何ら支障が生じない。
手段3.上記手段2において、第2のリーチ遊技状態が演出される場合の、図柄が特定の図柄にて最終的に停止表示される期待度の程度を、遊技者に報知するようにしたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、期待度の程度が遊技者に報知されることにより、さらに遊技者はわくわくどきどきしうる。
手段4.上記手段3において、前記期待度の程度の報知は、リーチ遊技状態が発生する前段階に行われるようにしたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、リーチ遊技状態が発生する前段階から、前記報知された期待度の程度に基づいてわくわくどきどきしうる。
手段5.上記手段4において、前記期待度の程度の報知に際し、特定の報知態様があった場合には、リーチ状態が発生したときに停止表示される図柄が、前記識別情報と一致する蓋然性が高められるようにしたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、特定の報知態様があると、結果的に、第2のリーチ遊技状態が演出されやすくなり、遊技内容に一層厚みが増す。
手段6.上記手段1〜5のいずれかにおいて、前記図柄に関連する識別情報は、図柄表示装置にて表示されることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、図柄表示装置を視認すれば、変動する図柄とともに識別情報を確認することができる。
手段7.上記手段1〜6のいずれかにおいて、前記リーチ遊技状態は、図柄表示装置にて演出表示されることを特徴とする遊技機。
手段8.上記手段1〜7のいずれかにおいて、前記図柄に関連する識別情報の報知は、音声及び光の少なくとも一方による報知を含むことを特徴とする遊技機。
手段9.上記手段1〜8のいずれかにおいて、前記リーチ遊技状態は、音声及び光の少なくとも一方による演出を含むことを特徴とする遊技機。
手段10.上記手段1〜9のいずれかにおいて、前記図柄に関連する識別情報は、前記図柄が変動表示される毎に毎回報知されることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、遊技者は、識別情報と一致するよう図柄が停止してリーチ状態が発生することを毎回期待することができる。
手段11.上記手段1〜10のいずれかにおいて、前記図柄に関連する識別情報の報知は、所定の条件が満たされたときに行われることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、遊技者は、識別情報が報知されることを、まず期待しうる。
手段12.上記手段11において、前記図柄に関連する識別情報が報知されるに際して、遊技者に対し、その契機となる演出表示が行われるようにしたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、契機となる演出表示とも相まって、さらに面白味が増す。
手段13.上記手段1〜12のいずれかにおいて、前記図柄に関連する識別情報は、複数の図柄を含みうることを特徴とする遊技機。
手段14.上記手段1〜13のいずれかにおいて、前記図柄に関連する識別情報は、前記リーチ状態が発生する直前以降に再度変更されうることを特徴とする遊技機。上記手段によれば、リーチ状態が発生したときに停止表示される図柄が、一旦報知された識別情報と一致しない又は一致しそうにない場合であっても、識別情報が再度変更される場合があるため、遊技者にとっての面白味がさらに増す。
手段15.上記手段1〜14のいずれかにおいて、少なくとも1つの図柄が一旦停止した後であって、全図柄が停止する前段階において、一旦停止した図柄が再変動しうるようにしたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、少なくとも1つの図柄が一旦停止したときに、前記報知された識別情報と一致しそうにない場合であっても、前記一旦停止した図柄が再変動することがあるため、これによりリーチ状態が発生し、そのときの停止表示図柄が、報知された識別情報と一致する場合が生じうる。そのため、遊技者にとっての面白味がさらに増す。
手段16.上記手段1〜15のいずれかにおいて、前記図柄列は3つ以上用意されているとともに、第1の図柄列において最初に図柄が停止してから第2の図柄列において図柄が停止するまでの時間をゼロ又は極短時間としたことを特徴とする遊技機。上記手段によれば、第1の図柄列において最初に停止した図柄が、報知された識別情報と一致しない場合には、当該図柄の停止と同時又は停止後すぐに第2の図柄列において図柄が停止するため、遊技者は無駄な期待を抱かなくてすむ。また、逆に、報知された識別情報と一致する場合には、上記のような停止の仕方によって、喜び、期待感が急増する。
以下に、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、周知のように、パチンコ機1は、外枠と、該外枠の前部に設けられ外枠の一側部にて開閉可能に設けられた前面枠とを備えている。また、その前面枠の前面側にはガラス扉枠が開閉自在に設けられている。前面枠の後側(ガラス扉枠の奥、外枠の内側)には、遊技盤2が着脱可能に装着されている。この遊技盤2は内レール、外レール等を備え、これらのレールは、遊技球発射装置によって発射された遊技球5を、遊技盤2の上部に案内する。また、ガラス扉枠の下側において、前面枠には前飾枠が開閉可能に設けられ、前飾枠には、上受皿が設けられている。一方、前面枠の下部には、前記上受皿よりも下方位置にて下受皿が設けられているとともに、遊技球発射装置を構成するハンドルが設けられている。
図1に示すように、パチンコ機1の遊技盤2には、作動口3及び大入賞口4が設けられている。作動口3は、遊技球5の通路を備えており、その通路入口には羽根6が開閉可能に支持されている。大入賞口4の奥には、シーソー7が設けられており、その右側にはVゾーン8が、左側には入賞通路9が設けられている(左右逆でもよい)。そして、大入賞口4に入賞した遊技球5は、シーソー7上を転がって、Vゾーン8又は入賞通路9のいずれか一方を通って図示しない入賞球処理装置の方へと導かれる。また、大入賞口4の前には、シャッタ11が設けられている。このシャッタ11は、大入賞口4の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド12により作動させられ、大入賞口4を開閉する。詳しくは、当該ソレノイド12が励磁状態となることにより、シャッタ11が略水平に傾き、これにより大入賞口4が開かれる。また、ソレノイド12が非励磁状態となることにより、シャッタ11が略垂直状態となり、これにより大入賞口4は閉鎖される。
前記大入賞口4の一側部には、シーソー用ソレノイド10が設けられている。シーソー用ソレノイド10は通常、非励磁状態となっており、この状態においては、遊技球5がVゾーン8を通過するようにシーソー7を傾けている。また、シーソー用ソレノイド10が励磁状態となることにより、シーソー7は、遊技球5が入賞通路9を通過するように傾動させられる。本実施の形態では、シャッタ11が開状態において、遊技球5が1つでもVゾーン8を通過した場合には、シーソー用ソレノイド10が励磁される。そして、シャッタ11が閉じられることにより、シーソー用ソレノイド10が非励磁状態となる。
遊技盤2の中央部分には、特別図柄表示装置13が組込まれている。この特別図柄表示装置13は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部13aを備えており、ここに複数の図柄列が表示される。図2に示すように、本実施の形態では、これらの図柄列として左図柄列14、中図柄列15及び右図柄列16の3つの図柄列が表示されるが、それ以外の数の図柄列が表示されてもよい。
図2に示すように、各図柄列14〜16は、それぞれ複数個の図柄17A〜17Hによって構成されている。各図柄17A〜17Hは、それぞれ「1」〜「8」の数字によって構成され、これらの数字は昇順に配列されている。なお、図柄17A〜17Hの数は上記例に何ら限定されるものではなく、また、図柄の種類も数字図柄に限定されることなく、文字図柄や、絵図柄により構成されていてもよい。これらの図柄17A〜17Hは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになり得る。もちろん、これらの間に外れ図柄にのみなりうる図柄を配置してもよい。
各々の図柄列14〜16においては、各図柄17A〜17Hがスクロールすることにより変動表示される。より詳しくは、各図柄17A〜17Hは上から下へとスクロール表示される。
本実施の形態では、図2(b)に示すように、中央の1本の横ラインによって大当たりラインLが構成されている(1ラインと称される)。つまり、各図柄列14〜16に1つずつ設けられた有効枠(該有効枠が大当たりラインLを構成するともいえる)に図柄17A〜17Hが表示される態様となっている。なお、本実施の形態では、各図柄列14〜16の各有効枠の上下には、有効枠に表示される図柄の次の図柄及び1つ前の図柄も併せて表示されるようになっている(もちろん表示されなくてもよい)。但し、上記1ラインに限定されることなく、2ライン、3ライン、或いは5ライン以上の大当たりラインを有していても何ら差し支えない。
また、図1に示すように、特別図柄表示装置13の上部には普通図柄表示装置51が併設されている。普通図柄表示装置51は、発光ダイオード(LED)よりなる4つの保留ランプ52と、普通図柄表示部たるLEDよりなる7セグ表示部53とを有している。
さらに、前記特別図柄表示装置13の左右両側方には一対の通過ゲート54が配設されている。同通過ゲート54を遊技球5が通過すると前記普通図柄表示装置51が作動する。本実施の形態では、普通図柄表示装置51は、「0」から「9」までの数字を可変表示して7セグ表示部53にセグメント表示させ、その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止した場合に、作動口3の羽根6を所定秒数開放させる。この開放により、作動口3への入賞が比較的容易なものとなる。普通図柄表示装置51は、遊技球5の通過ゲート54の通過回数を4回まで記憶することができ、保留ランプ52でその保留数を表示する。従って、4つの保留ランプ52が点灯している状態で遊技球5が通過ゲート54を通過しても保留球としてカウントされず、保留ランプ52が点灯している限り、遊技球5が通過ゲート54を通過しなくとも保留数に応じた回数だけ普通図柄表示装置51は作動するようになっている。
図2(a)に示すように、特別図柄表示装置13の表示部13aでは、各図柄列14〜16の図柄変動(回転変動)が、遊技球5の作動口3への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列14〜16が図柄変動を停止したときに有効枠に表示される図柄である。本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列14、右図柄列16、中図柄列15の順に停止させられるが、これはあくまでも1例にすぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。
大当たり図柄は、リーチ状態を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、図2(b)に示すように、全ての図柄列14〜16の変動が停止させられたとき、表示されている図柄17A〜17Hの組合せが、予め定められた大当たりの組合せとなる場合がある。すなわち、同一種類の図柄17A〜17Hが大当たりラインLに沿って並んだときに、同一図柄17A〜17Hの組合せ(例えば、図2(b)では「3」、「3」、「3」の図柄17C)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立することを必要条件に、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態が発生させられる。すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。
また、例えば図2(c)に示すように、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう。リーチ状態には、右図柄列16の図柄変動が、大当たりラインL上において左図柄列14の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。図2(c)に示す例では、大当たりラインL上で停止している左・右両図柄列14,16の図柄17A〜17Hが共に「3」の図柄17Cとなっている。
上記のリーチ状態には、中図柄列15の図柄変動が、最終的に左・右両図柄列14,16の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列15の図柄変動が一旦停止した後、同一種類の図柄17A〜17Hが大当たりラインLに沿って並んだ状態で、再度全図柄列14〜16が変動し、その後全図柄列14〜16の図柄17A〜17Hが同時に停止するような場合(再変動全回転リーチとも称される)も含まれる。
上記リーチ状態においては、種々のリーチパターンが設定されている。リーチパターンとしては、「ノーマルリーチ」、「フラッシュリーチ」、「コマ送りリーチ」、「拡大リーチ」等の種々のリーチパターンが設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、一般に「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっている。
遊技球5の作動口3への入賞に基づいて各図柄列14〜16の図柄変動が開始させられることはすでに説明したが、この変動表示中にさらに遊技球5が作動口3に入賞した場合には、通過ゲート54を通過した場合と同様、その分の変動表示は、現在行われている変動表示の終了後に行われる。つまり、変動表示が待機(保留)される。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められている。本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されているが、これに限られるものではない。
図1に示すように、特別図柄表示装置13において、表示部13aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ18a,18b,18c,18dが組み込まれている。当該保留ランプ18a〜18dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)である。保留ランプ18a〜18dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。
なお、このほかにも、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための他の各種ランプや電飾部材が取付けられている。これらの電飾部材等は、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。さらに、パチンコ機1には、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するべく、本実施の形態では、遊技盤2には、スルースイッチ20、作動口用スイッチ21、Vゾーン用スイッチ22及びカウントスイッチ23等がそれぞれ取付けられている。スルースイッチ20は、遊技球の通過ゲート54の通過を検出し、作動口用スイッチ21は、遊技球5の作動口3への入賞を検出する。また、Vゾーン用スイッチ22は遊技球5の大入賞口4のうちのVゾーン8への入賞を検出し、カウントスイッチ23は、遊技球5の大入賞口4への入賞を検出する。
本実施の形態では、各スイッチ20〜23の検出結果に基づきソレノイド10,12、特別図柄表示装置13、各保留ランプ18a〜18d、普通図柄表示装置51(7セグ表示部53及び保留ランプ52)、羽根6等をそれぞれ駆動制御するために制御装置24が設けられている。制御装置24は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMは、CPUによる演算結果を、図3に示す図柄乱数バッファ31〜36、図4に示す図柄乱数エリア41(i)〜45(i)、図5に示す停止図柄エリア46〜48等に一時的に記憶する。
図3に示すように、図柄乱数バッファは、左・中・右の3つの外れ図柄乱数バッファ31,32,33と、左・中・右の3つの外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36とによって構成されている。図4に示すように、図柄乱数エリアは、5つの内部乱数エリア41(i)と、5つの外れリーチ乱数エリア42(i)と、5つの左外れ図柄乱数エリア43(i)と、5つの中外れ図柄乱数エリア44(i)と、5つの右外れ図柄乱数エリア45(i)とによって構成されている。iは、5つずつ存在する各図柄乱数エリアを区別するためのものであり、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の値をとる。iの各値は、保留されている変動表示の回数に対応している。また、図5に示すように、停止図柄エリアは、左・中・右の各停止図柄乱数エリア46,47,48によって構成されている。
また、本実施の形態においては、CPU(制御装置24)による制御の1つとして、遊技モードを切り換えるためのモード切換制御がある。本実施の形態においては、2つのモードが用意されている。すなわち、例えば300分の1程度の比較的低確率で大当たり遊技状態を発生させる通常モードと、その約5倍である60分の1程度の高確率で大当たり遊技状態を発生させる確率変動(確変)モードとがある。
なお、一般的に、確変モードの概念としては、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄17A〜17Hの変動時間を短くすること、(5)大当たり期待値が通常モードに比べて高くなること等が挙げられるが、本実施の形態における確変モードにおいては、これら(1)〜(5)のうち、(5)のみ、すなわち、大当たり期待値が単に高められることのみが実行される。
本実施の形態では、パチンコ機1の電源投入時においては、通常モードに設定される。また、その後は、大当たり遊技状態となった際に、確変モード又は通常モードのいずれかが選択されて、次回の大当たり遊技状態が発生するまでの間、当該選択されたモードが実行される。換言すれば、本実施の形態では、大当たり遊技状態となったときの図柄17A〜17H(大当たり図柄)が奇数(「1」、「3」、「5」、「7」)の場合に確変モードが実行され、大当たり遊技状態となったときの図柄17A〜17H(大当たり図柄)が偶数(「2」、「4」、「6」、「8」)の場合に、通常モードが実行される。
さて、本実施の形態では、前記表示部13aには、前記各図柄列14〜16の側部において、さらに2つの表示領域が設けられている。すなわち、キャラクタ表示領域13bと、該キャラクタ表示領域13bの下方に設けられた図柄予告表示領域13cとが設定されている。キャラクタ表示領域13bには、例えば徳利を持った女将のキャラクタSCが常時表示されるようになっている。また、図柄予告表示領域13cには、常には扉が表示されるようになっている。そして、所定の条件が成立した場合には、全図柄列14〜16の図柄変動中において、該扉が開かれる表示動作が行われるとともに、そこに図柄識別情報が表示されるようになっている。図柄識別情報としては、図13(a)に示すように、「3」、「7」等の1つ或いは2つ以上の数字が表示されることもあるし、図13(c)に示すように、「奇数」「偶数」等が表示されることもある。そして、ここに表示された識別情報と、リーチ状態が発生した場合の図柄17A〜17Hとが一致する場合には、前述したスーパーリーチが発生するようになっている。
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する。図7から図12のフローチャートは、制御装置24によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの処理は、カウンタ群及び入賞判定フラグFE等に基づいて実行される。カウンタ群は、ラウンドカウンタCR、保留カウンタCH、入賞カウンタCE、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、リーチ種別決定カウンタCV等よりなっている。
なお、ラウンドカウンタCRは、ラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタCEは大入賞口4への遊技球5の入賞個数をカウントするためのものである。また、保留カウンタCHは変動表示の保留回数をカウントするためのものであり、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとる。これらの値は、前述した図柄乱数エリア41(i)〜45(i)の「(i)」に対応している。従って、CH=0は、保留されていない状態を意味する。
図6(a)に示すように、内部乱数カウンタCIは、特別図柄表示装置13での大当たり状態を決定するためのものである。また、外れリーチ乱数カウンタCOは外れリーチ状態時の表示を行うか否かを決定するためのものである。さらに、大当たり図柄乱数カウンタCBは、大当たり図柄を決定するためのものである。これらのカウンタCI,CO,CBはそれぞれ所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新する。各値は、所定の条件に従って乱数として読み出される。また、各カウンタCI,CO,CBは、各値がそれぞれ特定の値になった場合に、初期値に戻すようになっている。
左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRは、停止図柄等を決定するためのものである。左図柄乱数カウンタCDLは、所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。中図柄乱数カウンタCDCは、左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。右図柄乱数カウンタCDRは、中図柄乱数カウンタCDCが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。
また、図6(b)に示すリーチ種別決定カウンタCVは、上述した複数種類のリーチパターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、例えば左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。ただし、各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。また、本実施の形態においては、大当たりとなる場合(大当たり時)と、外れとなる場合(外れリーチ時)とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
さらに、これらのカウンタ群は、通常モード用と確変モード用とでそれぞれ用意されている。つまり、これらの各カウンタ群は、通常モード用カウンタテーブルと確変モード用カウンタテーブルとにおいてそれぞれ用意されている。そして、通常モード時においては通常モード用カウンタテーブルのカウンタ群の更新、振り分け等が適宜行われ、確変モード時においては確変モード用カウンタテーブルのカウンタ群の更新、振り分け等が適宜行われる。もちろん、上記のように別々に用意する必要はなく(共通のカウンタ群を用いてもよく)、例えば確変モード時においては、内部乱数カウンタCIの大当たり値を単に増大させることとしてもよい。
なお、入賞判定フラグFEは、Vゾーンへの入賞の有無を判定するために用いられるものである。同フラグFEは、入賞なしの場合に「0」に設定され、入賞ありの場合に「1」に設定される。
さて、図7のフローチャートは、上述した各カウンタCI,CO,CB,CDL,CDC,CDR,CVの更新後に、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値(乱数)の組合せを分別し(振分け)、その振分けられた値を対応する図柄乱数バッファ31〜36に格納するための「乱数振分けルーチン」を示している。このルーチンは、パチンコ機1の電源投入後、所定時間(2ms)毎に実行される。このルーチンが開始されると、制御装置24はまずステップS1において、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCBにそれぞれ「1」を加算する(更新する)。
また、ステップS2において、左図柄乱数カウンタCDLに「1」を加算する。中・右図柄乱数カウンタCDC,CDRに関しては、それぞれ左・中図柄乱数カウンタCDL,CDCの値に応じて更新処理を行う。詳しくは、左図柄乱数カウンタCDLが初期値に戻されるタイミングであれば中図柄乱数カウンタCDCに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDCの値を維持する。また、中図柄乱数カウンタCDCが初期値に戻されるタイミングであれば右図柄乱数カウンタCDRに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDRの値を維持する。さらに、ステップS3において、制御装置24は、リーチ種別決定カウンタCVを更新する。
次に、ステップS4において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS5において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れ図柄乱数バッファ31,32,33に格納する。ここで、対応する外れ図柄乱数バッファ31〜33とは、具体的には左図柄乱数カウンタCDLに関しては左外れ図柄乱数バッファ31を指し、中図柄乱数カウンタCDCに関しては中外れ図柄乱数バッファ32を指し、右図柄乱数カウンタCDRに関しては右外れ図柄乱数バッファ33を指すものとする(後述するステップS7に関しても同様)。そして、制御装置24は、ステップS5の処理を実行した後、その後の処理を一旦終了する。
一方、前記ステップS4の条件が満たされていない場合には、ステップS6において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れリーチ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS7において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36に格納し、その後の処理を一旦終了する。
なお、ステップS6の条件が満たされていない場合には、前記ステップS5,7のいずれの処理をも行うことなく、「乱数振分けルーチン」を終了する。この場合とは、各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、外れ図柄、外れリーチ図柄のいずれの組合せでもない場合、すなわち、大当たり図柄の組合せの場合である。
このように、「乱数振分けルーチン」では、所定時間毎に3つの図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せがチェックされる。そして、外れ図柄の組合せの場合には、外れ図柄乱数バッファ31〜33に乱数が格納され、外れリーチ図柄の場合には、外れリーチ図柄乱数バッファ34〜35に乱数が格納される。また、大当たり図柄の組合せの場合には、乱数はどの図柄乱数バッファ31〜36にも格納されない。
次に、図8のフローチャートに示す「格納処理ルーチン」について説明する。このルーチンの主な機能は、遊技球5が作動口3に入賞する毎に、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値を図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納することである。
当該「格納処理ルーチン」が開始されると、制御装置24は、ステップS10において、作動口用スイッチ21の検出結果に基づき、遊技球5が作動口3に入賞したか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされていない場合には、その後の処理を一旦終了し、満たされている場合には、ステップS11において、保留カウンタCHの値が最大保留回数(この場合「4」)よりも小さいか否かを判定する。
保留カウンタCHの値が最大保留回数よりも小さい場合には、ステップS12において、保留カウンタCHに「1」を加算する。また、続くステップS13において、制御装置24は対応する保留ランプ(18aから18dのうちの1つ)を点灯させ、ステップS14へ移行する。一方、前記ステップS11の判定条件が満たされていない場合には、前述したステップS12以降の処理を行うことなくその後の処理を一旦終了する。従って、図柄変動表示は、4回までしか保留されず、それ以上の入賞があっても保留は記憶されない。
ステップS14において、制御装置24は、内部乱数カウンタCIの値を内部乱数エリア41(i)に格納する。また、次のステップS15において、外れリーチ乱数カウンタCOの値を、外れリーチ乱数エリア42(i)に格納する。さらに、ステップS16において、制御装置24は、左・中・右の各外れ図柄乱数バッファ31〜33の値(CDL,CDC,CDR)を、対応する左・中・右の各外れ図柄乱数エリア43(i)〜45(i)に格納し、その後の処理を一旦終了する。
このように、「格納処理ルーチン」においては、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値が各図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納される。なお、ステップS14〜ステップS16では、例えばステップS12での更新後の保留カウンタCHの値が「3」であれば、内部乱数エリア41(i=3)、外れリーチ乱数エリア42(i=3)、左外れ図柄乱数エリア43(i=3)、中外れ図柄乱数エリア44(i=3)、右外れ図柄乱数エリア45(i=3)が、今回制御周期での格納場所となる。
次に、図9、図10のフローチャートに示す「特別電動役物制御ルーチン」について説明する。このルーチンは、前述した「乱数振分けルーチン」、「格納処理ルーチン」等の演算結果を用いて特別電動役物や、特別図柄表示装置13等を制御するためのものであり、パチンコ機1の電源投入後、所定時間毎に実行される。
この「特別電動役物制御ルーチン」が開始されると、制御装置24はまずステップS20において、保留カウンタCHの値が「0」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合、つまり、保留カウンタCHの値が「0」の場合には、その後の処理を一旦終了する。これに対し、前記判定条件が満たされている(CH=1,2,3,4)場合には、ステップS30において、「i」を「0」に設定し、次のステップS40において保留カウンタCHが「i」と同一でないか否かを判定する。
そして、この判定条件が満たされている場合(CH≠i)には、ステップS50において、内部乱数エリア41(i+1)、外れリーチ乱数エリア42(i+1)、外れ図柄乱数エリア43(i+1)〜45(i+1)の各データを、1つ前のエリア41(i)〜45(i)にそれぞれシフトする。次いで、ステップS60において、制御装置24は、「i」に「1」を加算し、ステップS40へ戻る。
一方、ステップS40の判定条件が満たされない場合(CH=i)には、ステップS70へ移行し、保留ランプ18a〜18dのうち前記保留カウンタCHに対応するものを消灯させる。また、次のステップS80において保留カウンタCHから「1」を減算する。
次に、制御装置24は、ステップS90において、図柄の変動開始処理を実行する。詳しくは、図11の「変動開始処理ルーチン」に示すように、ステップS901において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。そして、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、ステップS902において、大当たり値に対応する大当たり図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。その後、ステップS905へ移行する。
一方、ステップS901における判定条件が満たされていないと、ステップS903において、外れリーチ乱数カウンタCOの値が予め定められた外れリーチ値と同じであるか否かを判定する。そして、外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値と同一である場合には、ステップS904において、外れリーチ値に対応する図柄(外れリーチ図柄)を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS905へ移行する。
また、ステップS903の判定条件が満たされていない場合には、ステップS906において、ステップS16での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS907へ移行する。
さて、ステップS902又はステップS904から移行して、ステップS905においては、リーチパターンを取得する。すなわち、上述した「ノーマルリーチ」、「フラッシュリーチ」、「コマ送りリーチ」、「拡大リーチ」等の種々のリーチパターンのうちのいずれかをリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定する。
そして、ステップS905又はステップS906から移行して、ステップS907においては、識別情報表示処理を実行する。詳しくは、図12の「識別情報表示処理ルーチン」に示すように、ステップS9071において、制御装置24は、今回取得したリーチパターンが「フラッシュリーチ」、「コマ送りリーチ」、「拡大リーチ」等のいわゆるスーパーリーチであるか否かを判定する。そして、肯定判定された場合には、ステップS9072において、表示すべき識別情報を選択する。すなわち、リーチ状態となる数字を含むように、数ある表示パターンの中から識別情報を選択する。例えば、「3」の図柄17Cでリーチ状態が発生する場合には、上述したように、「3」「7」とか「奇数」といった識別情報が選択される。そして、続くステップS9073において、図柄17A〜17Hの変動開始後に、図柄予告表示領域13cにおける扉を開放する指令を出力するとともに、当該図柄予告表示領域13cに、上記ステップS9072にて選択したリーチ図柄を含むような識別情報を表示する指令を出力し、その後の処理を一旦終了する。
また、ステップS9071において否定判定された場合(リーチパターンが取得されない場合もこの場合に含まれる)には、ステップS9074において、今回スーパーリーチが発生しないにもかかわらず、予告表示を実行するか否かを判定する。なお、このステップS9074においては、全て肯定判定されるようにしてもよいし、所定確率(0%、10%、20%、25%、30%、50%、75%等の確率)で、肯定判定されるようにしてもよい。全て肯定判定されるように設定されている場合には、図柄予告表示領域13cにおいて、毎回予告表示が実行されることとなる。また、逆に前記確率が0%の場合には、スーパーリーチが発生する場合にしか、図柄予告表示領域13cにおいて予告表示が実行されないこととなる。さらに、前記確率をそのときどきにおいて可変としてもよい。
そして、ステップS9074において否定判定された場合には、図柄予告表示領域13cにて何らの表示制御をも行うことなくその後の処理を一旦終了する。一方、ステップS9074において肯定判定された場合には、ステップS9075において、今回取得したリーチパターンが「ノーマルリーチ」であるか否かを判定する。そして、肯定判定された場合には、ステップS9076において、表示すべき識別情報を選択する。すなわち、リーチ状態となる数字を含まないように、数ある表示パターンの中から識別情報を選択する。例えば、「3」の図柄17Cでリーチ状態が発生する場合には、「1」「4」とか「偶数」といった識別情報が選択される。そして、続くステップS9077において、図柄17A〜17Hの変動開始後に、図柄予告表示領域13cにおける扉を開放する指令を出力するとともに、当該図柄予告表示領域13cに、上記ステップS9076にて選択したリーチ図柄を含まないような識別情報を表示する指令を出力し、その後の処理を一旦終了する。
さらに、ステップS9075において、今回取得したリーチパターンが「ノーマルリーチ」でない場合(=リーチパターンが取得されない場合)には、ステップS9078において、表示すべき識別情報を選択する。すなわち、任意の数字に関連する、数ある表示パターンの中から識別情報を選択する。例えば、右図柄列14が「3」の図柄17Cで停止して、左図柄列16が「5」の図柄17Eで停止する場合には、上述したように、「3」「7」とか「奇数」といった識別情報が選択される。そして、続くステップS9079において、図柄17A〜17Hの変動開始後に、図柄予告表示領域13cにおける扉を開放する指令を出力するとともに、当該図柄予告表示領域13cに、上記ステップS9078にて選択した識別情報を表示する指令を出力し、その後の処理を一旦終了する。
さらに、上記のように、識別情報表示処理ルーチンを実行した後、制御装置24は、変動開始処理ルーチンのステップS908において、実際に特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄変動を開始させ、「変動開始処理ルーチン」を終了する。従って、上述したステップS9073、ステップS9077又はステップS9079の処理を経た場合には、各図柄列の図柄17A〜17H変動が開始された後、数秒(例えば1〜10秒)経過してから、図柄予告表示領域13cにおける扉が開放表示され、所定の識別情報が表示されることとなる。
さて、上記のように、ステップS90(「変動開始処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、図9のステップS110において、左右両図柄列14,16(中図柄列15以外)における図柄17A〜17Hを、前記ステップS902,S904,S906のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。また、差替え後の図柄17A〜17Lが左右両図柄列14,16にて表示されるよう図柄変動を停止させる。
次に、ステップS120において、制御装置24は、リーチ動作処理を行う。つまり、リーチパターンが「ノーマルリーチ」の場合には、ノーマルリーチ動作処理を行い、リーチパターンが「フラッシュリーチ」の場合には、フラッシュリーチ動作(図柄17A〜17Hをフラッシュさせながら変動表示させる)処理を行い、リーチパターンが「コマ送りリーチ」の場合には、コマ送りリーチ動作(図柄17A〜17Hを1コマずつ一旦停止するかの如く変動表示させる)処理を行い、リーチパターンが「拡大リーチ」の場合には、拡大リーチ動作(図柄17A〜17Hを拡大させながら変動表示させる)処理を行う。そして、その後の処理を一旦終了する。一方、リーチパターンが取得されていない場合には、いずれのリーチ動作処理をも行うことなく、当該「リーチ動作処理」を一旦終了する。
上記のように、ステップS120の処理(リーチ動作処理)を実行した後、制御装置24は、ステップS130において、中図柄列15での図柄変動を停止させる。
続いて、制御装置24は、ステップS135において、再変動処理を実行する。詳しくは、再変動処理を実行する条件が成立しているか否かを判定し、再変動処理実行条件が成立している場合には、前記リーチ動作処理における各リーチ動作と同じ背景で、全図柄列14〜16の図柄17A〜17Hを同時に再変動させる。そして、所定条件が成立した後、全図柄列14〜16の図柄17A〜17Hを停止させる。一方、再変動処理を実行する条件が成立していない場合には、何らの処理をも実行しない。
さて、上記再変動処理を行った後、制御装置24は、次に、ステップS140において、図柄17A〜17Hの組合せが大当たりの組合せであるか否かを判定する。なお、この際には、停止図柄の差替えが正しく行われたか否かの確認も行われる。そして、この判定条件が満たされていない場合には、「特別電動役物制御ルーチン」を終了する。また、図柄17A〜17Hの組合せが大当たりの組合せである場合(実際に再変動が行われた場合も、この場合に該当する)には、ステップS150において、ラウンドカウンタCRを「0」にクリヤする。なお、このとき、制御装置24によって大当たり報知表示がなされるとともに、モード判定処理が実行される。より詳しくは、今回の大当たり状態における大当たり図柄が奇数の場合には、大当たり終了後次回の遊技において確変モードとするべく遊技モードフラグが「1」に設定され、大当たり図柄が偶数の場合には、大当たり終了後次回の遊技において通常モードとするべく遊技モードフラグが「0」に設定される等の処理が行われる。もちろん、大当たり図柄とは無関係に、通常モード又は確変モードを選択することとしてもよい。
さて、次に、制御装置24は、ステップS160(図10参照)において、入賞カウンタCEを「0」にクリヤするとともに、入賞判定フラグFEを「0」に設定する。また、続くステップS170においては、ラウンドカウンタCRを「1」ずつインクリメントする。さらに、このとき、制御装置24は、表示部13aに表示されるラウンド数をラウンドカウンタCRに基づいて更新して表示するとともに、その他の表示事項(例えばカウント数)を初期化(「0」に初期化)して表示する。
さらに、ステップS180において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を励磁させる。すると、シャッタ11が倒れて略水平状態となり、大入賞口4が開放される。この開放により、遊技球5のVゾーン8及び入賞通路9への入賞が可能となる。
次に、ステップS190において、制御装置24は、入賞カウンタCEの値が予め定められた所定値CEmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされている場合には、ステップS200において、未だ大入賞口4の閉鎖予定時期が到来していないか否かを判定する。この閉鎖予定時期が到来していない場合には、処理をステップS190へ戻す。その結果、大入賞口4の開放開始後に所定値CEmax個以上の遊技球5が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口4が開放され続ける。これに対し、ステップS190又はステップS200のいずれか一方が満たされていないと、ステップS210において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を消磁する。すると、シャッタ11が起こされて略垂直状態となり、大入賞口4が閉鎖される。
続いて、ステップS220において、制御装置24は、ラウンドカウンタCRの値が予め定められた所定値CRmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタCRの値が所定値CRmax未満の場合には、続くステップS230において入賞判定フラグFEが「1」であるか否かを判定する。入賞判定フラグFEが「1」の場合には、処理をステップS160へと戻す。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、遊技球5がVゾーン8に入賞することによる継続条件が、所定値CRmax回数満たされるまでは、大入賞口4が開閉のサイクルを繰り返す。例えば所定値CEmaxが「10」に設定され、大入賞口4の開放時間が「約29.5秒」に設定され、所定値CRmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口4の開放後、(1)遊技球5が大入賞口4へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口4が閉鎖される。この大入賞口4の開閉のサイクルが遊技球5のVゾーン8への入賞を条件に最大で16回(16ラウンド)繰り返されることとなる。
そして、ステップS220又はステップS230の判定条件のいずれか一方が満たされていない場合には、大当たり状態が終了したものとして、その旨を表示部13aに表示するとともに、次回の遊技モードを前記遊技モードフラグに基づいて報知する処理を実行し、本ルーチンを終了する。
以上詳述したように、本実施の形態によれば、図柄17A〜17Hに関連する識別情報が図柄予告表示領域13cに表示され、結果として遊技者に報知される。そして、リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄17A〜17Hが、前記報知された識別情報と一致する場合には、スーパーリーチ状態が演出される。このため、まず、識別情報が遊技者に報知されると、遊技者は、当該識別情報と一致するよう図柄17A〜17Hが停止してリーチ状態が発生することをわくわくしながら期待する。また、実際に、リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄17A〜17Hが識別情報と一致する場合には、スーパーリーチ状態が演出されるため、大当たり図柄で最終的に停止表示される期待度が高められ、さらにわくわくする。併せて、上記識別情報が、頻繁に或いは毎回報知されたとしても、毎回スーパーリーチを発生させなければならないわけではないので、何ら支障が生じない。その結果、従来にはない、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
また、前記図柄に関連する識別情報は、図柄列14〜16と同様に図柄表示装置13の表示部13aにて表示されるため、当該表示部13aを視認すれば、変動する図柄17A〜17Hとともに識別情報を確認することができる。
さらに、本実施の形態では、図柄に関連する識別情報は、複数の図柄17A〜17Hを含みうることとした。このため、遊技者にとっての期待感を高めることができ、さらに面白味が増す。特に、本実施の形態では、表示の方法として、個別的に数字を表示する方法のみならず、奇数、偶数等の包括的な表示方法をも採用し、バリエーションに富んだ表示方法を採用している。そのため、一層の興趣の向上が図られる。
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、確変モードの概念として、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄17A〜17Hの変動時間を短くすること、(5)大当たり期待値が通常モードに比べて高くなることのうち、(5)のみ、すなわち、大当たり期待値が単に高められることのみが実行されることとした。これに対し、(5)を含む(1)〜(4)のうちの少なくとも1つを満たすことを、確変モードとしてとらえてもよい。すなわち、(1)〜(4)の任意の組合せ(例えば(1)と(2)、(1)と(3)、(1)と(4)、(2)と(3)、(2)と(4)、(3)と(4)、(1)と(2)と(3)、(1)と(2)と(4)、(1)と(3)と(4)、(2)と(3)と(4)、(1)と(2)と(3)と(4))と(5)を組み合わせたものを確変モードとしてとらえてもよい。
(b)確変モードとしては、次回の大当たり時まで継続されるようにしてもよいし、図柄17A〜17Hの予め定められた所定回転変動回数だけ継続され、その後通常モードに切り替えられるようにしてもよい。また、確変モードが選択された場合には、大当たり状態が2回又はそれ以上発生するまで、当該確変モードが継続されるようにしてもよい。さらに、ある入賞口に遊技球5が入賞するまで、或いは、所定の図柄が停止するまで(小当たり状態となるまで)当該確変モードが継続されるようにしてもよい。
(c)さらに、上記実施の形態では、確変モードが選択される確率を一律に「50%」としたが、この確率は任意に変更しうる。例えば「約33%」の確率で確変モードが選択されるようにしてもよい。
(d)また、確変モードに代えて、或いは、加えて、時間短縮モード(上記(1)〜(4)の任意の組み合わせ)を実行しうるパチンコ機にも適用してもよい。
(e)上記実施の形態では、特に言及しなかったが、いわゆるリミッタ制御を行いうるパチンコ機に具体化してもよい。このリミッタ制御は、遊技者にとっての射幸心を抑制するために実行されるものであって、予め定められた所定回数を超えて確変モードが継続しないように制御するものである。より詳しくは、CPUは、所定回数(例えば4回)続けて確変モードとなった場合には、5回目の大当たり時(リミッタ時)においては、確変モード以外のモード、つまり、通常モードとなるように制御するのである。すなわち、リミッタ時においては、通常モードが強制的に選択されるように制御するようにしてもよい。
(f)上記実施の形態では、再変動処理を行うこととしたが、かかる処理を省略してもよい。
(g)特別図柄表示装置13としては、上述した液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示菅、ドラム等を用いてもよい。
(h)上記実施の形態における普通図柄表示装置51を省略した構成としてもよい。また、普通図柄表示装置及び特別図柄表示装置の少なくとも一方が複数設けられているタイプのパチンコ機にも具体化できる。
(i)確変モード等を実行しないパチンコ機にも具体化できる。
(j)また、上記実施の形態では、表示部13aにおいてモードの報知を行うこととしたが、モード報知ランプ等を用いて遊技モードの表示を行うこととしてもよい。
(k)乱数に関するカウンタ(内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、リーチ種別決定カウンタCV、モード決定カウンタCK等)を適宜変更してもよい。例えば、1つの乱数カウンタを用い、その値に基づき大当たり状態、外れリーチ状態等を決定してもよい。
(l)本発明は、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも適用できる。例えば、大当たり図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作等することで図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に確定図柄を表示する図柄表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間が経過することにより図柄変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となる。
(m)上記実施の形態では、特別図柄表示装置13の表示部13aにおいて、図柄に関連する識別情報を報知することとした。これに対し、別途表示部を設け、該表示部において識別情報を表示することとしてもよい。また、表示部に加えて、或いは代えて、音声及び光の少なくとも一方によって遊技者に報知することとしてもよい。
(n)上記実施の形態では、スーパーリーチとして、「フラッシュリーチ」、「コマ送りリーチ」、「拡大リーチ」等を採用したが、このほかのスーパーリーチを採用してもよい。例えば、背景を特殊な表示態様としたり、所定のキャラクタが特定の動作を行うような表示態様としたりしてもよい。また、スーパーリーチに際しては、表示部13a上での演出に加えて、或いは代えて、音声及び光の少なくとも一方による演出を行うこととしてもよい。
(o)識別情報の表示方法としては、上述した「3」「7」の如く個別的な数字を用いてもよいし、「奇数」等の包括的な表示を行ってもよい。また、図14(a)に示すように、「全図柄」等の表示を行ってもよい。このような「表示がなされた場合には、遊技者は、リーチ状態が発生すれば必ずスーパーリーチ状態が発生するため、期待感が一層高められるとともに、わくわく感に拍車がかけられる。さらには、図14(b)に示すように、「1〜6」等の如き表示方法を採用してもよい。
(p)上述したように、識別情報は、図柄17A〜17Hが変動表示される毎に毎回報知されるようにしてもよいし、所定の条件が満たされたときにのみ報知されることとしてもよい。前者の場合には、遊技者は、識別情報と一致するよう図柄17A〜17Hが停止してリーチ状態が発生することを毎回期待することができる。また、後者の場合には、報知時の喜びが増し、わくわく感が増幅される。
(q)さらに、上記(p)の後者の場合、識別情報が報知されるに際して、遊技者に対し、その契機となる演出表示が行われるようにしてもよい。例えば、図14に示すように、キャラクタ表示領域13bに表示された徳利を持った女将のキャラクタSCが徳利を傾けてお酌するかの如く動作を行った場合には、必ず扉が開かれて情報表示が行われるような構成としてもよい。かかる構成を採用することで、契機となる演出表示とも相まって、さらに面白味が増す。
(r)併せて、例えばキャラクタ表示領域13bに表示された徳利を持った女将のキャラクタSCが特殊な動作を行った場合(例えば、水着でお酌をしたような場合)には、大当たり期待度が高められるようにしてもよい。すなわち、スーパーリーチ状態が演出される場合の、大当たり状態発生の期待度を、遊技者に報知するようにしてもよい。このような構成により、期待度の程度が遊技者に報知され、その報知が期待度の高い報知態様であることを知った遊技者は、さらにわくわくどきどきしうる。
特に、上記期待度の報知がリーチ状態発生前の段階に行われるようにした場合には、リーチ状態が発生する前段階から、報知された期待度の程度に基づいてわくわくどきどきしうる。
また、前記期待度の程度の報知に際し、特定の報知態様があった場合(例えば、特殊な水着でお酌をしたような場合、或いは頬を赤らめながらお酌をしたような場合)には、リーチ状態が発生したときに停止表示される図柄(リーチ図柄)が、前記識別情報と一致する蓋然性が高められるようにしてもよい。このような構成によれば、特定の報知態様があると、結果的に、スーパーリーチ状態が発生、演出されやすくなり、遊技内容に一層の厚みが増す。
(s)少なくとも1つの図柄17A〜17Hが一旦停止した後であって、全図柄17A〜17Hが停止する前段階において、一旦停止した図柄が再変動しうるようにしてもよい。例えば、図15(a)に示すように、図柄予告表示領域13cに「3」「7」が表示され、左図柄列14は「3」の図柄17Cで停止したものの、右図柄列16は「4」の図柄17Dで一旦停止したとする。かかる場合に、右図柄列16が再度変動して「3」の図柄17Cで停止しうるようにしてもよい。かかる構成によれば、リーチ状態発生時の図柄17A〜17Hが、一旦報知された識別情報と一致しない又は一致しそうにない場合であっても、或いはリーチ状態が発生しそうにない場合であっても、左右図柄列14,16の図柄17A〜17Hが再度変更される場合があるため、遊技者にとっての面白味がさらに増す。
(t)図柄17A〜17Hに関連する識別情報が、リーチ状態が発生する直前以降に再度変更されうることとしてもよい。例えば、図15(b)に示すように、図柄予告表示領域13cに「3」「7」が表示され、左図柄列14及び右図柄列16が「4」の図柄17Dで停止し、リーチ状態が発生したとする。かかる場合に、識別情報と一致することによるスーパーリーチの発生はありえないが、図柄予告表示領域13cの識別情報が再度変動して「3」から「4」となるようにしてもよい。かかる構成によれば、リーチ状態発生時の図柄17A〜17Hが、一旦報知された識別情報と一致しない又は一致しそうにない場合であっても、識別情報が再度変更される場合があるため、遊技者にとっての面白味がさらに増す。
(u)左右の図柄列14,16がほぼ同時に停止するようにしてもよい。かかる構成によれば、左図柄列14において最初に停止した図柄17A〜17Hが、報知された識別情報と一致しない場合でも、当該図柄の停止と同時又は停止後すぐに右図柄列16において図柄17A〜17Hが停止するため、遊技者は無駄な期待を抱かなくてすむ。また、逆に、報知された識別情報と一致する場合には、上記のような停止の仕方によって、喜び、期待感が急増する。
(v)上記実施の形態における扉を開けかけて再度閉じるようなフェイント的な演出を行ってもよい。
(w)上記実施の形態における有効枠を省略してもよい。
(x)図柄列の数は、2つ以下でも4つ以上でもよい。
(y)上記実施の形態では、リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄17A〜17Hが、報知された識別情報と一致する場合に、スーパーリーチが演出表示されるようになっていたが、必ずしもスーパーリーチを発生させる必要はない。すなわち、リーチ状態が発生したときに停止表示されている図柄17A〜17Hが、報知された識別情報と一致する場合に、単に、大当たり発生の可能性が高められる構成となっていてもよく、この場合、ノーマルリーチの演出が行われてもよい。