JP2015005376A - 非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤及び粉砕方法 - Google Patents
非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤及び粉砕方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015005376A JP2015005376A JP2013129096A JP2013129096A JP2015005376A JP 2015005376 A JP2015005376 A JP 2015005376A JP 2013129096 A JP2013129096 A JP 2013129096A JP 2013129096 A JP2013129096 A JP 2013129096A JP 2015005376 A JP2015005376 A JP 2015005376A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silica fine
- fine particles
- spherical silica
- secondary battery
- electrolyte secondary
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Disintegrating Or Milling (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
【解決手段】非水電解質二次電池活物質の粉砕時に用いられる、球状シリカ微粒子からなる非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
【選択図】なし
Description
[1].非水電解質二次電池活物質の粉砕時に用いられる、平均粒子径が5nm〜1.00μm、粒度分布D90/D10の値が3以下であり、平均円形度が0.8〜1である球状シリカ微粒子からなる非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
[2].非水電解質二次電池活物質に対して0.1〜5質量%添加する[1]記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
[3].非水電解質二次電池活物質が、珪素粒子又は珪素化合物粒子である[1]又は[2]記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
[4].球状シリカ微粒子が、疎水性球状シリカ微粒子である[1]〜[3]のいずれかに記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
[5].疎水性球状シリカ微粒子が、4官能性シラン化合物、その部分加水分解縮合生成物又はそれらの組み合わせを、加水分解・縮合することによって得られた、SiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子の表面に、R1SiO3/2単位(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入する工程と、次いでR2 3SiO1/2単位(式中、R2は同一又は異種の、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)を導入する工程とを含む疎水化処理をして得られた疎水性球状シリカ微粒子である[4]記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
[6].疎水性球状シリカ微粒子が、
(A1):親水性球状シリカ微粒子の調製工程
下記一般式(I)
Si(OR3)4 (I)
(式中、R3は同一又は異種の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)
で表わされる4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を、塩基性物質の存在下、親水性有機溶媒と水との混合溶媒中で加水分解・縮合することによって、SiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子が分散した混合溶媒分散液を得、
(A2):3官能性シラン化合物による第1疎水化表面処理工程
(A1)で得られた分散液に、下記一般式(II)
R1Si(OR4)3 (II)
(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基、R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)で表わされる3官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を添加して、上記親水性球状シリカ微粒子を表面処理し、その表面にR1SiO3/2単位(式中、R1は上記と同じである。)が導入された球状シリカ微粒子が分散した混合溶媒分散液を得、
(A3):濃縮工程
(A2)で得られた分散液から、親水性有機溶媒と水の一部とを除去し、濃縮することにより、濃縮分散液を得、
(A4):1官能性シラン化合物による第2疎水化表面処理工程
(A3)で得られた濃縮分散液に、下記一般式(III)
R2 3SiNHSiR2 3 (III)
(式中、R2は、同一又は異種の、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)
で表わされるシラザン化合物、下記一般式(IV):
R2 3SiX (IV)
(式中、R2は上記と同じであり、XはOH基又は加水分解性基である。)で表わされる1官能性シラン化合物又はこれらの混合物を添加し、上記R1SiO3/2単位が導入された球状シリカ微粒子を表面処理し、その表面にR2 3SiO1/2単位(式中、R2は上記と同じである。)を導入することにより得られた疎水性球状シリカ微粒子である、[4]又は[5]記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
[7].珪素粒子又は珪素化合物粒子である非水電解質二次電池活物質に、[1]〜[6]のいずれか1項記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤を、非水電解質二次電池活物質に対して0.1〜5質量%添加して粉砕する、上記非水電解質二次電池活物質の粉砕方法。
を提供することができる。
本発明の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤は、平均粒子径が5nm〜1.00μm、粒度分布D90/D10の値が3以下であり、平均円形度が0.8〜1である球状シリカ微粒子からなるものである。
非水電解質二次電池活物質としては、珪素粒子又は珪素化合物粒子が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜選択して用いることができる。珪素については特に制限されることはなく、単結晶珪素、多結晶珪素、アモルファス珪素のいずれも使用できる。また、金属不純物濃度が各々1ppm以下の高純度珪素粒子(特に単結晶珪素粒子、多結晶粒子)、塩酸で洗浄したのちフッ化水素酸及びフッ化水素酸と硝酸の混合物で処理することで金属不純物を取り除いたケミカルグレードの珪素粒子、冶金的に精製された金属珪素を粒子状に加工したものを用いることができる。
本発明の球状シリカ微粒子は合成非晶質シリカに区分され、さらにゾルゲル法により球状化したものである。球状シリカ微粒子は表面処理を施すことによって、親水性と疎水性を調整することができるが、粉砕用途には疎水性である方が使用しやすい。
疎水性球状シリカ微粒子は、例えば、4官能性シラン化合物の加水分解・縮合によって得られる、小粒径ゾルゲル法シリカ原体に、特定の疎水化表面処理を行い、疎水化処理後の微粒子が、シリカ原体の一次粒子を維持した小粒径であり、凝集しておらず、良好な流動性を付与可能な疎水性球状シリカ微粒子が得られるものである。
<製造方法(A)>
(A1):親水性球状シリカ微粒子の調製工程
(A2):3官能性シラン化合物による第1疎水化表面処理工程
(A3):濃縮工程
(A4):1官能性シラン化合物による第2疎水化表面処理工程
下記一般式(I)
Si(OR3)4 (I)
(式中、R3は同一又は異種の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)
で表わされる4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を、塩基性物質の存在下、親水性有機溶媒と水との混合溶媒中で加水分解・縮合することによって、SiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子が分散した混合溶媒分散液を得る。
R5OH (V)
(式中、R5は炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)
で表わされるアルコールが挙げられる。
(A1)で得られた分散液に、下記一般式(II)
R1Si(OR4)3 (II)
(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基、R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)で表わされる3官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を添加して、上記親水性球状シリカ微粒子を表面処理し、その表面にR1SiO3/2単位(式中、R1は上記と同じである。)が導入された球状シリカ微粒子が分散した混合溶媒分散液を得る。
(A2)で得られた分散液(A2)から、親水性有機溶媒と水の一部とを除去し、濃縮することにより、濃縮分散液を得る。
親水性有機溶媒と水の一部を除去する方法としては、例えば留去、減圧留去等が挙げられる。その温度は用いた親水性有機溶媒やその割合によって適宜選定されるが、60〜110℃程度である。この際、分散液(A2)に、予め又は濃縮中に疎水性溶媒を添加してもよい。使用する疎水性溶媒としては、炭化水素系、ケトン系溶媒が好ましく、1種単独で又は2種以上を適宜選択して用いることができる。具体的には、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、メチルイソブチルケトンが好ましい。
(A3)で得られた濃縮分散液に、下記一般式(III)
R2 3SiNHSiR2 3 (III)
(式中、R2は、同一又は異種の、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)
で表わされるシラザン化合物、下記一般式(IV):
R2 3SiX (IV)
(式中、R2は上記と同じであり、XはOH基又は加水分解性基である。)で表わされる1官能性シラン化合物又はこれらの混合物を添加し、上記R1SiO3/2単位が導入された球状シリカ微粒子を表面処理し、その表面にR2 3SiO1/2単位(式中、R2は上記と同じである。)を導入する。シラザン化合物、1官能性シラン化合物は1種単独で又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
非水電解質二次電池活物質である、珪素粒子又は珪素化合物粒子を、所定の平均粒子径とするための粉砕機は、例えば、(1)ボール、ビーズ等の粉砕媒体を運動させ、その運動エネルギーによる衝撃力や摩擦力、圧縮力を利用して被砕物を粉砕するボールミル、媒体攪拌ミル、(2)ローラによる圧縮力を利用して粉砕を行うローラミル、(3)被砕物を高速で内張材に衝突又は粒子相互に衝突させ、その衝撃による衝撃力によって粉砕を行うジェットミル、(3)ハンマー、ブレード、ピン等を固設したローターの回転による衝撃力を利用して被砕物を粉砕するハンマーミル、ピンミル、ディスクミル等の乾式粉砕機が好適に使用される。中でも、上記粒度に調整するにはボールミル又はジェットミルが好ましい。
(1)粒子濃度を爆発下限界以下にする
(2)酸素濃度を爆発限界酸素濃度以下にする
(3)最小着火エネルギーを上回るエネルギーを粉塵雲に与えない
の中からいずれかの策を選択する。このうち(1)は粉砕機の粉砕室を条件の満足する粉体濃度に調整しても、局部的に粉体が偏在していれば爆発下限濃度を超えてしまう。(3)は回転物の摩擦やボールの衝突、また静電気等完全に発生を抑えるのは難しい。従って、粒子の偏在を減じる措置を講じる上に、系内の酸素濃度を下限値以下に調整することで比較的簡単に安全性を確保することが可能である。
〈疎水性球状シリカ微粒子の合成〉
[合成例1]
・工程(A1):親水性球状シリカ微粒子の調製工程
攪拌機と、滴下ロートと、温度計とを備えた3リットルのガラス製反応器にメタノール989.5g(水に対する質量比5.4)と、水135.5g(水の量はテトラメトキシシランに対して3.6mol比)、28質量%アンモニア水66.5g(アンモニアの量はテトラメトキシシランに対して0.38mol比)とを入れて混合した。この溶液を35℃となるように調整し、攪拌しながらテトラメトキシシラン436.5g(2.87モル)を6時間かけて滴下した。この滴下が終了した後も、さらに0.5時間攪拌を継続して加水分解を行うことにより、親水性球状シリカ微粒子の懸濁液を得た。
上で得られた懸濁液に室温でメチルトリメトキシシラン4.4g(0.03モル、親水性球状シリカ微粒子のSi原子に対して0.01mol比)を0.5時間かけて滴下し、滴下後も12時間攪拌を継続し、シリカ微粒子表面を疎水化処理することにより、疎水性球状シリカ微粒子分散液を得た。分散液中の疎水性球状シリカ微粒子濃度は、11質量%であった。
次いで、ガラス製反応器にエステルアダプターと冷却管とを取り付け、前工程で得られた分散液を60〜70℃に加熱してメタノールと水の混合物1,021gを留去し、疎水性球状シリカ微粒子混合溶媒濃縮分散液を得た。このとき、濃縮分散液中の疎水性球状シリカ微粒子濃度は28質量%であった。
前工程で得られた濃縮分散液に、室温において、ヘキサメチルジシラザン138.4g(0.86モル、親水性球状シリカ微粒子のSi原子に対して0.3mol比)を添加した後、この分散液を50〜60℃に加熱し、9時間反応させることにより、分散液中のシリカ微粒子をトリメチルシリル化した。次いで、この分散液中の溶媒を130℃、減圧下(6,650Pa)で留去することにより、疎水性球状シリカ微粒子(1)186gを得た。
1.工程(A1)で得られた親水性球状シリカ微粒子の平均粒子径測定
メタノールにシリカ微粒子懸濁液を、シリカ微粒子が0.5質量%となるように添加し、10分間超音波にかけることにより、該微粒子を分散させた。このように処理した微粒子の粒度分布を、動的光散乱法/レーザードップラー法ナノトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、商品名:UPA−EX150)により測定し、その体積基準メジアン径を平均粒子径とした。なお、メジアン径とは粒度分布を累積分布として表した時の累積50%に相当する粒子径である。
メタノールにシリカ微粒子を、0.5質量%となるように添加し、10分間超音波にかけることにより、該微粒子を分散させた。このように処理した微粒子の粒度分布を、動的光散乱法/レーザードップラー法ナノトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、商品名:UPA−EX150)により測定し、その体積基準メジアン径を平均粒子径とした。
また粒度分布D90/D10の測定は、上記粒子径測定した際の分布において小さい側から累積が10%となる粒子径をD10、小さい側から累積が90%となる粒子径をD90とし測定された値からD90/D10を計算した。
電子顕微鏡(日立製作所製、商品名:S−4700型、倍率:10万倍)によって観察を行い、形状を確認した。「球状」とは、真球だけでなく、若干歪んだ球も含む。なおこのような粒子の形状は、粒子を二次元に投影した時の円形度で評価し、円形度が0.8〜1の範囲にあるものとする。ここで円形度とは、(粒子面積と等しい円の周囲長)/(粒子周囲長)である。
合成例1において、工程(A1)でメタノール、水、及び28質量%アンモニア水の量をメタノール1045.7g、水112.6g、28質量%アンモニア水33.2gに変えたこと以外は同様にして、疎水性球状シリカ微粒子(2)188gを得た。この疎水性球状シリカ微粒子について合成例1と同様に測定した。この結果を表1に示す。
・工程(A1):親水性球状シリカ微粒子の調製工程
攪拌機、滴下ロート、温度計を備えた3リットルのガラス製反応器にメタノール623.7g、水41.4g、28質量%アンモニア水49.8gを添加して混合した。この溶液を35℃に調整し、攪拌しながらテトラメトキシシラン1,163.7g及び5.4質量%アンモニア水418.1gを同時に添加開始し、前者は6時間、そして後者は4時間かけて滴下した。テトラメトキシシラン滴下後も0.5時間攪拌を続け加水分解を行いシリカ微粒子の懸濁液を得た。
こうして得られた懸濁液に室温でメチルトリメトキシシラン11.6g(テトラメトキシシランに対してモル比で0.01相当量)を0.5時間かけて滴下し、滴下後も12時間攪拌しシリカ微粒子表面の処理を行った。
該ガラス製反応器にエステルアダプターと冷却管を取り付け、上記の表面処理を施したシリカ微粒子を含む分散液にメチルイソブチルケトン1,440gを添加した後、80〜110℃に加熱しメタノール水を7時間かけて留去した。
こうして得られた分散液に室温でヘキサメチルジシラザン357.6gを添加し120℃に加熱し3時間反応させ、シリカ微粒子をトリメチルシリル化した。その後溶媒を減圧下で留去して球状疎水性シリカ微粒子(3)472gを得た。得られた疎水性球状シリカ微粒子について合成例1と同様に測定した。この結果を表1に示す。
シリカ微粒子の合成の際にテトラメトキシシランの加水分解温度を35℃の代りに20℃とした以外は合成例3と同様にして各工程を行ったところ、疎水性球状シリカ微粒子(4)469gを得た。得られた疎水性球状シリカ微粒子について合成例1と同様に測定した。この結果を表1に示す。
攪拌機と温度計とを備えた0.3リットルのガラス製反応器に爆燃法シリカ(商品名:SOC1、アドマテクス社製)100gを仕込み、純水1gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに60℃で10時間攪拌した。次いで、室温まで冷却した後、ヘキサメチルジシラザン2gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに24時間攪拌した。120℃に昇温し、窒素ガスを通気しながら残存原料及び生成したアンモニアを除去し、疎水性球状シリカ微粒子(5)100gを得た。得られた球状シリカ微粒子について合成例1と同様に測定した。この結果を表1に示す。
攪拌機と温度計とを備えた0.3リットルのガラス製反応器に爆燃法シリカ(商品名:SOC1、アドマテクス社製)100gを仕込み、純水1gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに60℃で10時間攪拌した。次いで、室温まで冷却した後、メチルトリメトキシシラン1gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに24時間攪拌した。次にヘキサメチルジシラザン2gを攪拌下で添加し、密閉後、さらに24時間攪拌した。120℃に昇温し、窒素ガスを通気しながら残存原料及び生成したアンモニアを除去し、疎水性不定形シリカ微粒子(6)101gを得た。得られたシリカ微粒子について合成例1と同様の試験を行った。結果を表1に示す。
平均粒子径0.9mmのビーズ状多結晶珪素をロールミルにて粉砕した後、合成例で得られたシリカ微粒子を表2で記載されている量で添加し、ジルコニアボールを用いた内容積15Lのボールミルにて28時間粉砕を行った。粉砕後の珪素粒子の平均粒子径は10.2μmであった。また、分級器を用いて珪素粒子を分級し、D10=6.8μm、D50=9.5μm、D90=13.7μmである粒度分布の狭い珪素粒子を得た。それぞれの分級収率を表2に示した。
3cm角の不定形酸化珪素塊をジョークラッシャーミルにて粉砕した後、合成例で得られたシリカ微粒子を表2で記載されている量で添加し、ジルコニアボールを用いた内容積15Lのボールミルにて25時間粉砕を行った。粉砕後の酸化珪素粒子の平均粒子径は5.3μmであった。また、分級器を用いて珪素粒子を分級し、D10=3.6μm、D50=4.9μm、D90=6.9μmである粒度分布の狭い酸化珪素粒子を得た。それぞれの分級収率を表3に示した。なお、ここでいう分級収率は分級前後の質量%を示し、ボールミルによって粉砕された酸化珪素粉から粒度分布の狭い酸化珪素粒子とするため、常に100質量%以下の値を示す。従って、分級収率の改善は経済的に重要な因子である。
粉砕後のボールミル内部を観察して内壁への付着(ブリッジ)の有無を比較し、下記3段階で評価した。
○:ブリッジなし
△:ややあり
×:ブリッジあり
粉砕粒子の粒度分布の分散性を比較して、下記3段階で評価した。
○:分散性良
△:やや低粒度側にピーク出現
×:粒度分布が2山出現
Claims (7)
- 非水電解質二次電池活物質の粉砕時に用いられる、平均粒子径が5nm〜1.00μm、粒度分布D90/D10の値が3以下であり、平均円形度が0.8〜1である球状シリカ微粒子からなる非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
- 非水電解質二次電池活物質に対して0.1〜5質量%添加する請求項1記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
- 非水電解質二次電池活物質が、珪素粒子又は珪素化合物粒子である請求項1又は2記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
- 球状シリカ微粒子が、疎水性球状シリカ微粒子である請求項1〜3のいずれか1項記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
- 疎水性球状シリカ微粒子が、4官能性シラン化合物、その部分加水分解縮合生成物又はそれらの組み合わせを、加水分解・縮合することによって得られた、SiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子の表面に、R1SiO3/2単位(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入する工程と、次いでR2 3SiO1/2単位(式中、R2は同一又は異種の、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)を導入する工程とを含む疎水化処理をして得られた疎水性球状シリカ微粒子である請求項4記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。
- 疎水性球状シリカ微粒子が、
(A1):親水性球状シリカ微粒子の調製工程
下記一般式(I)
Si(OR3)4 (I)
(式中、R3は同一又は異種の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)
で表わされる4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を、塩基性物質の存在下、親水性有機溶媒と水との混合溶媒中で加水分解・縮合することによって、SiO2単位からなる親水性球状シリカ微粒子が分散した混合溶媒分散液を得、
(A2):3官能性シラン化合物による第1疎水化表面処理工程
(A1)で得られた分散液に、下記一般式(II)
R1Si(OR4)3 (II)
(式中、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基、R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)で表わされる3官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を添加して、上記親水性球状シリカ微粒子を表面処理し、その表面にR1SiO3/2単位(式中、R1は上記と同じである。)が導入された球状シリカ微粒子が分散した混合溶媒分散液を得、
(A3):濃縮工程
(A2)で得られた分散液から、親水性有機溶媒と水の一部とを除去し、濃縮することにより、濃縮分散液を得、
(A4):1官能性シラン化合物による第2疎水化表面処理工程
(A3)で得られた濃縮分散液に、下記一般式(III)
R2 3SiNHSiR2 3 (III)
(式中、R2は、同一又は異種の、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)
で表わされるシラザン化合物、下記一般式(IV):
R2 3SiX (IV)
(式中、R2は上記と同じであり、XはOH基又は加水分解性基である。)で表わされる1官能性シラン化合物又はこれらの混合物を添加し、上記R1SiO3/2単位が導入された球状シリカ微粒子を表面処理し、その表面にR2 3SiO1/2単位(式中、R2は上記と同じである。)を導入することにより得られた疎水性球状シリカ微粒子である、請求項4又は5記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤。 - 珪素粒子又は珪素化合物粒子である非水電解質二次電池活物質に、請求項1〜6のいずれか1項記載の非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤を、非水電解質二次電池活物質に対して0.1〜5質量%添加して粉砕する、上記非水電解質二次電池活物質の粉砕方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013129096A JP6007867B2 (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | 非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤及び粉砕方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013129096A JP6007867B2 (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | 非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤及び粉砕方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015005376A true JP2015005376A (ja) | 2015-01-08 |
JP6007867B2 JP6007867B2 (ja) | 2016-10-12 |
Family
ID=52301122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013129096A Active JP6007867B2 (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | 非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤及び粉砕方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6007867B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016073919A (ja) * | 2014-10-06 | 2016-05-12 | 株式会社アドマテックス | 粉粒体の製造方法 |
JP2017191707A (ja) * | 2016-04-13 | 2017-10-19 | 株式会社豊田自動織機 | 炭素被覆Si含有負極活物質の製造方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004047404A (ja) * | 2002-05-17 | 2004-02-12 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 導電性珪素複合体及びその製造方法並びに非水電解質二次電池用負極材 |
JP2004055505A (ja) * | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Masayuki Yoshio | リチウム二次電池用負極材料およびリチウム二次電池 |
JP2008288005A (ja) * | 2007-05-17 | 2008-11-27 | Hitachi Maxell Ltd | 非水電解質二次電池用正極活物質および非水電解質二次電池 |
JP2010161081A (ja) * | 2001-08-10 | 2010-07-22 | Jfe Chemical Corp | リチウムイオン二次電池用負極材料およびその製造方法 |
WO2010092925A1 (ja) * | 2009-02-12 | 2010-08-19 | あすか製薬株式会社 | 固体分散体とその医薬組成物、並びにそれらの製造方法 |
-
2013
- 2013-06-20 JP JP2013129096A patent/JP6007867B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010161081A (ja) * | 2001-08-10 | 2010-07-22 | Jfe Chemical Corp | リチウムイオン二次電池用負極材料およびその製造方法 |
JP2004047404A (ja) * | 2002-05-17 | 2004-02-12 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 導電性珪素複合体及びその製造方法並びに非水電解質二次電池用負極材 |
JP2004055505A (ja) * | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Masayuki Yoshio | リチウム二次電池用負極材料およびリチウム二次電池 |
JP2008288005A (ja) * | 2007-05-17 | 2008-11-27 | Hitachi Maxell Ltd | 非水電解質二次電池用正極活物質および非水電解質二次電池 |
WO2010092925A1 (ja) * | 2009-02-12 | 2010-08-19 | あすか製薬株式会社 | 固体分散体とその医薬組成物、並びにそれらの製造方法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016073919A (ja) * | 2014-10-06 | 2016-05-12 | 株式会社アドマテックス | 粉粒体の製造方法 |
JP2017191707A (ja) * | 2016-04-13 | 2017-10-19 | 株式会社豊田自動織機 | 炭素被覆Si含有負極活物質の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6007867B2 (ja) | 2016-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5967024B2 (ja) | 非水電解質二次電池用活物質、負極成型体及び非水電解質二次電池 | |
JP5644789B2 (ja) | 粉体組成物 | |
US10023488B2 (en) | Synthetic amorphous silica powder and method for producing same | |
WO2018088088A1 (ja) | セリア系複合微粒子分散液、その製造方法及びセリア系複合微粒子分散液を含む研磨用砥粒分散液 | |
EP1741672B1 (en) | Process for producing hydrophobic silica powder | |
JP5267758B2 (ja) | 疎水性シリカ粉末の製造法 | |
JP5489505B2 (ja) | 疎水性シリカ粒の製造方法 | |
WO2012128005A1 (ja) | 合成非晶質シリカ粉末及びその製造方法 | |
US11046834B2 (en) | Surface-modified nanodiamond, surface-modified nanodiamond dispersion liquid, and resin dispersion | |
JP4888633B2 (ja) | 疎水性シリカ粉末の製造法 | |
WO2021215285A1 (ja) | 表面処理シリカ粉末の製造方法 | |
JPWO2021215285A5 (ja) | ||
JP2014114175A (ja) | 表面疎水化球状シリカ微粒子、その製造方法及びそれを用いた静電荷像現像用トナー外添剤 | |
JP5974986B2 (ja) | シリカ付着珪素粒子及び焼結混合原料、ならびにシリカ付着珪素粒子及び疎水性球状シリカ微粒子の製造方法 | |
JP6007867B2 (ja) | 非水電解質二次電池活物質用粉砕助剤及び粉砕方法 | |
JP2013018690A (ja) | 無機酸化物粉体 | |
JP3760498B2 (ja) | Si−H結合含有シリカ誘導体微粒子およびその製造方法 | |
CN101302358A (zh) | 一种无水纳米锑酸锌溶胶及其制备方法 | |
JP7007982B2 (ja) | コロイダルシリカ | |
TW202021908A (zh) | 板狀氧化鋁粒子、及板狀氧化鋁粒子之製造方法 | |
JP5907092B2 (ja) | 金属珪素粉末の製造方法 | |
JP2019182688A (ja) | シリカ粒子又はその分散体の製造方法 | |
CN102398908A (zh) | 消除高纯球形纳米非晶态硅微粉制备过程中团聚的方法 | |
JP6968631B2 (ja) | 疎水性シリカ粉末及びトナー樹脂粒子 | |
KR102622058B1 (ko) | 고순도 쿼츠 분말의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150625 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160329 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160516 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160607 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160721 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160816 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160829 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6007867 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |