JP2015003656A - 船外機艇 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハルの上方に配置されたキャビン内の排気の濃度を低減できる船外機艇を提供すること。
【解決手段】船外機艇1は、排気を排出する上流排気口52が設けられた船外機3と、船外機3が後部に取り付けられたハル4と、ハル4の上方に配置されたキャビン6と、船外機3よりも側方に配置された下流排気口54Rと、上流排気口52から下流排気口54Rに延びており、上流排気口52から下流排気口54Rに排気を導く排気通路55とを含む。キャビン6は、平面視で船外機3の前方に配置された防風板17を含む。船外機3の後端3aからのキャビン6の高さD1は、防風板17の後端縁22aから船外機3の後端3aまでの前後方向の水平距離D2の1/2以上である。
【選択図】図10
【解決手段】船外機艇1は、排気を排出する上流排気口52が設けられた船外機3と、船外機3が後部に取り付けられたハル4と、ハル4の上方に配置されたキャビン6と、船外機3よりも側方に配置された下流排気口54Rと、上流排気口52から下流排気口54Rに延びており、上流排気口52から下流排気口54Rに排気を導く排気通路55とを含む。キャビン6は、平面視で船外機3の前方に配置された防風板17を含む。船外機3の後端3aからのキャビン6の高さD1は、防風板17の後端縁22aから船外機3の後端3aまでの前後方向の水平距離D2の1/2以上である。
【選択図】図10
Description
本発明は、船外機艇に関する。
特許文献1には、ハルの後部に設けられたモータコンパートメントに収容された船外機と、ハルの外からモータコンパートメントの中に空気を供給するエアーインテイクポーションと、モータコンパートメントの中からハルの外に排気を排出するアイドル排気システムとを備える船外機艇が開示されている。
船外機のアイドリング中には、船外機の内部で生成された殆どの排気が、水面の上方で開口するアイドル排気口から大気中に排出される。背の高いキャビンが船外機の前方にある船外機艇では、船外機艇の前方から後向きに流れる風があるときに、デッキの上方に配置されたキャビンの後方の空間に前方に向かう渦流が発生する場合がある。そのため、アイドル排気(アイドル排気口から排出された排気)が、キャビンに向かって前方に逆流する場合がある。
キャビンがその内部に後方からの空気を巻き込み得る構造である場合、臭いアイドル排気がキャビン内に入り込み、さらには滞留してしまい、その結果、キャビン内の乗船者が不快な思いをする恐れがある。キャビンの後部にドアを設けてキャビンの密閉度を高めることで、その不具合を解消することも可能であるが、ドアを取り付ける費用や手間がかかる。
そこで、本発明の目的の一つは、ハルの上方に配置されたキャビン内の排気の濃度を低減できる船外機艇を提供することである。
本発明の一実施形態は、排気を排出する上流排気口が設けられた船外機と、前記船外機が後部に取り付けられたハルと、平面視で前記船外機の前方に配置された防風板を含み、前記ハルの上方に配置されており、前記船外機の後端からの高さが前記船外機の後端から前記防風板の後端縁までの前後方向の水平距離の1/2以上であるキャビンと、前記船外機よりも側方に配置された下流排気口と、前記上流排気口から前記下流排気口に延びており、前記上流排気口から前記下流排気口に排気を導く排気通路とを含む、船外機艇を提供する。
この構成によれば、船外機の上流排気口から排出された排気が、船外機よりも側方に配置された下流排気口に排気通路によって導かれる。これにより、船外機から排出された排気が下流排気口から吐出される。船外機の前方には背の高いキャビンが配置されている。船外機艇の前方から後向きに流れる風は、キャビンの防風板に沿って後方に流れ、防風板からさらに後方に流れる。このとき、船外機の周囲の雰囲気がキャビンに向かって逆流する場合がある。したがって、船外機から排出された排気を排気通路によって側方に導くことにより、排気を大気に排出する下流排気口を雰囲気の逆流が発生する逆流領域の外に配置できる。これにより、排気がキャビン内に流入することを防止でき、乗船者の快適性を高めることができる。
前記下流排気口は、前記キャビンの前記防風板よりも側方に配置されていてもよい。
この構成によれば、下流排気口が、キャビンの防風板よりも側方に配置されており、船外機からの排気を大気に排出する位置(下流排気口の位置)が、船外機からさらに側方に遠ざけられている。したがって、排気を大気に排出する位置が、雰囲気の逆流が発生する逆流領域からさらに側方に遠ざかる。そのため、船外機の周囲の雰囲気がキャビンに向かって逆流する場合であっても、排気がキャビン内に流入することを防止できる。
この構成によれば、下流排気口が、キャビンの防風板よりも側方に配置されており、船外機からの排気を大気に排出する位置(下流排気口の位置)が、船外機からさらに側方に遠ざけられている。したがって、排気を大気に排出する位置が、雰囲気の逆流が発生する逆流領域からさらに側方に遠ざかる。そのため、船外機の周囲の雰囲気がキャビンに向かって逆流する場合であっても、排気がキャビン内に流入することを防止できる。
前記船外機艇は、前記キャビンの内部に設けられた運転席をさらに含んでいてもよい。
この構成によれば、運転者が座る運転席がキャビンの内部に設けられており、キャビンがコックピットの少なくとも一部を形成している。船外機の上流排気口から排出された排気が、船外機よりも側方に配置された下流排気口に排気通路によって導かれるので、キャビンの後方の空間で雰囲気の逆流が発生している場合でも、排気がキャビン内に流入することを防止できる。これにより、運転者の快適性を高めることができる。
この構成によれば、運転者が座る運転席がキャビンの内部に設けられており、キャビンがコックピットの少なくとも一部を形成している。船外機の上流排気口から排出された排気が、船外機よりも側方に配置された下流排気口に排気通路によって導かれるので、キャビンの後方の空間で雰囲気の逆流が発生している場合でも、排気がキャビン内に流入することを防止できる。これにより、運転者の快適性を高めることができる。
本発明の他の実施形態は、船外機と、前記船外機が後部に取り付けられた艇体と、前記艇体の幅方向中央の右方に配置された右下流排気口と、前記艇体の幅方向中央の左方に配置された左下流排気口と、前記船外機から前記右下流排気口および左下流排気口のそれぞれに延びており、前記船外機から前記右下流排気口および左下流排気口のそれぞれに排気を導く少なくとも一つの排気通路とを含む、船外機艇を提供する。
この構成によれば、少なくとも一つの排気通路が、船外機から右下流排気口および左下流排気口のそれぞれに延びている。船外機から排出された排気は、排気通路によって右下流排気口および左下流排気口のそれぞれに導かれ、右下流排気口および左下流排気口のそれぞれから吐出される。右下流排気口は、艇体の幅方向中央の右方に配置されており、左下流排気口は、艇体の幅方向中央の左方に配置されている。船外機艇の斜め前から船外機艇の斜め後ろに流れる風(横風)が発生しているとき、艇体の幅方向中央に対して右または左に偏った逆流領域が発生する場合がある。したがって、右下流排気口および左下流排気口を左右方向に離すことにより、横風が発生している場合でも、両方の下流排気口が逆流領域内に配置されることを防止できる。これにより、両方の下流排気口から吐出された排気が艇体の上方に流れることを防止でき、乗船者の快適性の低下を抑制できる。
前記少なくとも一つの排気通路は、前記船外機に接続された集合通路と、前記集合通路から前記右下流排気口に延びる右分岐通路と、前記集合通路から前記左下流排気口に延びる左分岐通路とを含んでいてもよい。
この構成によれば、船外機に接続された集合通路と、集合通路から分岐する2つの分岐通路(右分岐通路および左分岐通路)とが、少なくとも一つの排気通路に設けられている。船外機内の排気は、集合通路内に流入し、集合通路内の排気は、右分岐通路および左分岐通路のそれぞれに流入する。このように、排気通路の一部が分岐しているので、共通の位置(船外機の上流排気口)から排出された排気を左右方向に離れた右下流排気口および左下流排気口から排出できる。これにより、横風が発生している場合でも、両方の下流排気口が艇体の上方に流れることを防止できる。
この構成によれば、船外機に接続された集合通路と、集合通路から分岐する2つの分岐通路(右分岐通路および左分岐通路)とが、少なくとも一つの排気通路に設けられている。船外機内の排気は、集合通路内に流入し、集合通路内の排気は、右分岐通路および左分岐通路のそれぞれに流入する。このように、排気通路の一部が分岐しているので、共通の位置(船外機の上流排気口)から排出された排気を左右方向に離れた右下流排気口および左下流排気口から排出できる。これにより、横風が発生している場合でも、両方の下流排気口が艇体の上方に流れることを防止できる。
前記右下流排気口および左下流排気口のそれぞれは、前記船外機の前端よりも後方に配置されていてもよい。例えば、各下流排気口は、船外機の後端よりも後方に配置されていてもよいし、ハルよりも後方に配置されていてもよい。
この構成によれば、右下流排気口および左下流排気口のそれぞれが、船外機の前端よりも後方に配置されており、船外機の前端から後方に遠ざけられている。雰囲気の逆流が発生する逆流領域の幅(左右方向の長さ)は、逆流領域の後端に近づくほど狭まる。したがって、右下流排気口および左下流排気口を艇体の幅方向中央の右方または左方に配置するだけでなく、右下流排気口および左下流排気口をより後方に配置することにより、船外機からの排気を大気に排出する位置を逆流領域から遠ざけることができる。これにより、排気の逆流を防止できる。
この構成によれば、右下流排気口および左下流排気口のそれぞれが、船外機の前端よりも後方に配置されており、船外機の前端から後方に遠ざけられている。雰囲気の逆流が発生する逆流領域の幅(左右方向の長さ)は、逆流領域の後端に近づくほど狭まる。したがって、右下流排気口および左下流排気口を艇体の幅方向中央の右方または左方に配置するだけでなく、右下流排気口および左下流排気口をより後方に配置することにより、船外機からの排気を大気に排出する位置を逆流領域から遠ざけることができる。これにより、排気の逆流を防止できる。
前記艇体は、前記船外機よりも後方に配置されたプラットフォームを含んでいてもよい。前記右下流排気口および左下流排気口のそれぞれは、前記プラットフォームに設けられていてもよい。
この構成によれば、右下流排気口および左下流排気口が、船外機よりも後方に配置されたプラットフォームに設けられており、船外機から後方に遠ざけられている。雰囲気の逆流が発生する逆流領域の幅(左右方向の長さ)は、逆流領域の後端に近づくほど狭まる。したがって、右下流排気口および左下流排気口を船外機から後方に遠ざけることにより、排気の逆流を防止できる。これにより、乗船者の快適性を高めることができる。
この構成によれば、右下流排気口および左下流排気口が、船外機よりも後方に配置されたプラットフォームに設けられており、船外機から後方に遠ざけられている。雰囲気の逆流が発生する逆流領域の幅(左右方向の長さ)は、逆流領域の後端に近づくほど狭まる。したがって、右下流排気口および左下流排気口を船外機から後方に遠ざけることにより、排気の逆流を防止できる。これにより、乗船者の快適性を高めることができる。
前記右下流排気口および左下流排気口は、それぞれ、前記艇体の右側面および左側面に設けられていてもよい。
この構成によれば、右下流排気口および左下流排気口が、それぞれ、艇体の右側面および左側面に設けられており、左右方向への右下流排気口および左下流排気口の間隔が広げられている。したがって、横風が発生している場合でも、両方の下流排気口が逆流領域内に配置されることを防止できる。さらに、右下流排気口および左下流排気口が逆流領域から側方に遠ざかるので、右下流排気口および左下流排気口の一方が逆流領域内に配置されることを防止できる。これにより、排気の逆流を効果的に防止できる。
この構成によれば、右下流排気口および左下流排気口が、それぞれ、艇体の右側面および左側面に設けられており、左右方向への右下流排気口および左下流排気口の間隔が広げられている。したがって、横風が発生している場合でも、両方の下流排気口が逆流領域内に配置されることを防止できる。さらに、右下流排気口および左下流排気口が逆流領域から側方に遠ざかるので、右下流排気口および左下流排気口の一方が逆流領域内に配置されることを防止できる。これにより、排気の逆流を効果的に防止できる。
前記排気通路の少なくとも一部は、排気ホースによって形成されていてもよい。前記排気ホースは、上流排気口から右下流排気口および左下流排気口のそれぞれに延びる一体のチューブであってもよいし、複数のチューブと複数のチューブの2つ以上を繋ぐ継手とを含んでいてもよい。
この構成によれば、排気通路の少なくとも一部を形成する排気ホースが、船外機艇に設けられている。したがって、排気通路の少なくとも一部を艇体によって形成する場合よりも簡単に排気通路を設けることができる。さらに、細長い排気ホースの中を排気が流れる間に排気の勢いが弱まるので、排気音を低減することができる。これにより、乗船者の快適性をさらに高めることができる。
この構成によれば、排気通路の少なくとも一部を形成する排気ホースが、船外機艇に設けられている。したがって、排気通路の少なくとも一部を艇体によって形成する場合よりも簡単に排気通路を設けることができる。さらに、細長い排気ホースの中を排気が流れる間に排気の勢いが弱まるので、排気音を低減することができる。これにより、乗船者の快適性をさらに高めることができる。
前記排気通路の少なくとも一部は、前記艇体によって形成されていてもよい。
この構成によれば、排気通路の少なくとも一部が艇体によって形成されている。したがって、排気通路の少なくとも一部を排気ホースによって形成する場合よりも、排気通路の強度を高めることができる。これにより、排気通路の耐久性を高めることができる。そのため、排気通路およびこれに関連する構成のメンテナンス頻度を減らすことができる。
この構成によれば、排気通路の少なくとも一部が艇体によって形成されている。したがって、排気通路の少なくとも一部を排気ホースによって形成する場合よりも、排気通路の強度を高めることができる。これにより、排気通路の耐久性を高めることができる。そのため、排気通路およびこれに関連する構成のメンテナンス頻度を減らすことができる。
前記船外機艇は、前記排気通路内に配置されており、前記排気通路内の気体を前記右下流排気口および左下流排気口の少なくとも一方に送る送風機をさらに含んでいてもよい。
この構成によれば、排気通路内の気体が、排気通路内に配置された送風機によって右下流排気口および左下流排気口の少なくとも一方に送られる。したがって、船外機から排気通路内に排出された排気が、右下流排気口および左下流排気口の少なくとも一方に確実に送られ、右下流排気口および左下流排気口の少なくとも一方から確実に排出される。そのため、より多くの排気を逆流領域の外に排出することができる。
この構成によれば、排気通路内の気体が、排気通路内に配置された送風機によって右下流排気口および左下流排気口の少なくとも一方に送られる。したがって、船外機から排気通路内に排出された排気が、右下流排気口および左下流排気口の少なくとも一方に確実に送られ、右下流排気口および左下流排気口の少なくとも一方から確実に排出される。そのため、より多くの排気を逆流領域の外に排出することができる。
本発明のさらに他の実施形態は、排気を排出する上流排気口が設けられた船外機と、前記船外機が後部に取り付けられた艇体と、前記船外機よりも側方に配置された下流排気口と、前記上流排気口から前記上流排気口および下流排気口よりも上方の最上位置まで上向き姿勢または水平姿勢で延びていると共に、前記最上位置から前記下流排気口まで下向き姿勢または水平姿勢で延びており、前記上流排気口から前記下流排気口に排気を導く排気ホースとを含む、船外機艇を提供する。
この構成によれば、排気ホースが、船外機の上流排気口から上流排気口および下流排気口よりも上方の最上位置まで延びており、上流排気口から最上位置までの排気ホースの各部が、上向き姿勢(最上位置に近づくに従って上方に位置するように傾いた姿勢)または水平姿勢に保持されている。上流排気口から吐出された排気およびこれに含まれる液体成分は、吐出された勢いで最上位置まで上昇する。さらに、排気ホースは、最上位置から下流排気口まで延びており、最上位置から下流排気口までの排気ホースの各部は、下向き姿勢(最上位置から遠ざかるに従って下方に位置するように傾いた姿勢)または水平姿勢に保持されている。したがって、最上位置よりも下流に移動した排気ホース内の液体は、排気ホースの傾斜によって下流排気口に導かれる。そのため、排気ホース内の水や、排気ホース内の水が凍ったできた氷が、排気ホースの内部を塞ぐことを防止できる。
前記上流排気口は、前記船外機の外に向かって上方に延びていてもよい。
この構成によれば、船外機に設けられた上流排気口が、船外機の外に向かって上方に延びているので、排気およびこれに含まれる液体成分は、上流排気口から斜め上に排出される。上流排気口から吐出された排気および液体成分は、吐出された勢いで最上位置よりも下流に移動する。したがって、排気およびこれに含まれる液体成分を最上位置よりも下流に確実に到達させることができる。これにより、水や氷で排気ホースの内部が詰まることを防止できる。
この構成によれば、船外機に設けられた上流排気口が、船外機の外に向かって上方に延びているので、排気およびこれに含まれる液体成分は、上流排気口から斜め上に排出される。上流排気口から吐出された排気および液体成分は、吐出された勢いで最上位置よりも下流に移動する。したがって、排気およびこれに含まれる液体成分を最上位置よりも下流に確実に到達させることができる。これにより、水や氷で排気ホースの内部が詰まることを防止できる。
前記排気ホースは、前記上流排気口から前記上流排気口および下流排気口よりも前方の折り返し位置まで延びていると共に、前記折り返し位置から前記下流排気口まで後方に延びていてもよい。
この構成によれば、排気ホースが、船外機に設けられた上流排気口と、上流排気口および下流排気口よりも前方の折り返し位置と、船外機よりも側方に配置された下流排気口とを、この順番で通る経路に沿って延びている。したがって、上流排気口と下流排気口とを結ぶ直線状の経路に沿って排気ホースが延びている場合よりも排気ホースが長い。排気の勢いは、細長い排気ホースの中を流れる間に弱まる。排気ホースが長いと、排気が排気ホース内を流れる時間が増加する。したがって、排気の勢いがさらに弱まり、排気音が小さくなる。これにより、乗船者の快適性を高めることができる。
この構成によれば、排気ホースが、船外機に設けられた上流排気口と、上流排気口および下流排気口よりも前方の折り返し位置と、船外機よりも側方に配置された下流排気口とを、この順番で通る経路に沿って延びている。したがって、上流排気口と下流排気口とを結ぶ直線状の経路に沿って排気ホースが延びている場合よりも排気ホースが長い。排気の勢いは、細長い排気ホースの中を流れる間に弱まる。排気ホースが長いと、排気が排気ホース内を流れる時間が増加する。したがって、排気の勢いがさらに弱まり、排気音が小さくなる。これにより、乗船者の快適性を高めることができる。
前記船外機は、前記上流排気口および下流排気口よりも前方で前記艇体の幅方向に水平に延びるピボット軸線まわりに回動可能に前記艇体の後部に取り付けられていてもよい。前記排気ホースは、前記上流排気口から前記ピボット軸線付近まで延びていると共に、前記ピボット軸線付近から前記下流排気口まで延びていてもよい。
この構成によれば、排気ホースが、上流排気口からピボット軸線付近まで延びていると共に、ピボット軸線付近から下流排気口まで延びている。排気ホースは、ピボット軸線付近を通過している。船外機がチルトアップまたはダウンされたり操舵されたりしたとしても、艇体に対するピボット軸線の位置は変わらない。したがって、排気ホースの各部は、船外機がチルトアップまたはダウンされる際や操舵される際に移動量が少なくなるように配置されている。そのため、船外機のチルト動作時や船外機のステアリング動作時に、排気ホースが捩れたりもつれたりすることを防止できる。
この構成によれば、排気ホースが、上流排気口からピボット軸線付近まで延びていると共に、ピボット軸線付近から下流排気口まで延びている。排気ホースは、ピボット軸線付近を通過している。船外機がチルトアップまたはダウンされたり操舵されたりしたとしても、艇体に対するピボット軸線の位置は変わらない。したがって、排気ホースの各部は、船外機がチルトアップまたはダウンされる際や操舵される際に移動量が少なくなるように配置されている。そのため、船外機のチルト動作時や船外機のステアリング動作時に、排気ホースが捩れたりもつれたりすることを防止できる。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る船外機艇1を右斜め後ろから見た斜視図である。図2は、船外機艇1を右方から見た透視図である。図3は、船外機艇1を上方から見た透視図である。図4は、船外機艇1を後方から見た概略図である。
図1に示すように、船外機艇1は、水面に浮かべられる艇体2(body)と、艇体2を推進させる船外機3とを備えている。艇体2は、水面に浮かべられるハル4と、ハル4の上方に配置されたデッキ5と、デッキ5の上方に配置されたキャビン6と、ハル4から後方に延びるプラットフォーム7とを含む。
図1は、本発明の一実施形態に係る船外機艇1を右斜め後ろから見た斜視図である。図2は、船外機艇1を右方から見た透視図である。図3は、船外機艇1を上方から見た透視図である。図4は、船外機艇1を後方から見た概略図である。
図1に示すように、船外機艇1は、水面に浮かべられる艇体2(body)と、艇体2を推進させる船外機3とを備えている。艇体2は、水面に浮かべられるハル4と、ハル4の上方に配置されたデッキ5と、デッキ5の上方に配置されたキャビン6と、ハル4から後方に延びるプラットフォーム7とを含む。
図2に示すように、船外機3は、ハル4の後部に設けられたトランサム8に取り付けられている。図3に示すように、船外機3は、平面視で艇体2の幅方向中央CL(船首と船尾の幅方向中央とを通る鉛直面)に重なる位置に配置されている。プラットフォーム7は、船外機3の後方に配置されている。図2に示すように、キャビン6は、プラットフォーム7よりも上方に配置されている。キャビン6およびデッキ5は、その前方、右方、左方、および上方が閉じられており、その後方が開かれた上乗船室9を形成している。また、ハル4およびデッキ5は、乗船者が滞在する下乗船室10をハル4とデッキ5との上下方向における間に形成している。つまり、艇体2の内部に下乗船室10が設けられている。
船外機艇1は、艇体2に配置された複数の電装品と、船外機3および複数の電装品に電力を供給すると共に、船外機3によって充電されるバッテリーとを含む。バッテリーは、艇体2内に配置されている。船外機3および複数の電装品は、バッテリーに接続されている。複数の電装品は、照明器具と、エアコンと、オーディオ機器と、冷蔵庫とのうちの少なくとも一つを含む。例えば船外機艇1が水上で止まっている状態で一つ以上の電装品が使用されるときには、電装品がバッテリーによって駆動されると共に、バッテリーがアイドル中の船外機3によって充電される。
図3に示すように、船外機艇1は、運転者が座る運転席11と、船外機艇1を操舵するために運転者に操作されるステアリングハンドル12と、船外機3の出力調整と船外機艇1の前進および後進の切替とのために運転者に操作される出力調整ユニットとを含む。船外機艇1は、さらに、平面視L字状の長椅子13と、長椅子13の前方および右方に配置されたテーブル14と、長椅子13の後方に配置されたベッド15とを含む。
図3に示すように、運転席11、ハンドル12、出力調整ユニット、長椅子13、テーブル14、およびベッド15は、キャビン6内に配置されており、平面視でキャビン上壁17に重なっている。運転席11、長椅子13、およびテーブル14は、デッキ5の上に配置されている。長椅子13は、運転席11の左方で前後方向に延びるサイドシート13aと、サイドシート13aの後端部から右方に延びるリアシート13bとを含む。テーブル14は、リアシート13bの前方で運転席11とサイドシート13aとの左右方向(船外機艇1の幅方向に相当)における間に配置されている。リアシート13bの一部は、平面視でキャビン上壁17から後方に突出しており、平面視でキャビン上壁17の後方に配置されている。ベッド15は、リアシート13bの後方に配置されている。ベッド15は、船外機3の上方に配置されており、平面視で船外機3に重なっている。
図2に示すように、キャビン6は、側面視で斜め上に後方に延びるキャビン前壁16と、キャビン前壁16の上端から後方に延びるキャビン上壁17と、キャビン前壁16の右端および左端からそれぞれ後方に延びる右キャビン側壁18Rおよび左キャビン側壁18Lとを含む。キャビン前壁16およびキャビン上壁17は、前方からの風を防ぐ防風板の一例である。
図2に示すように、キャビン前壁16は、運転席11およびハンドル12の前方に配置されている。キャビン前壁16は、後向きに開いたU字状の水平断面を有している。キャビン6の天井部分に相当するキャビン上壁17は、運転席11およびハンドル12の上方に配置されている。キャビン前壁16は、キャビン上壁17からキャビン上壁17よりも前方の位置まで下方に延びている。右キャビン側壁18Rおよび左キャビン側壁18Lは、運転席11およびハンドル12の右方および左方にそれぞれ配置されている。キャビン前壁16、右キャビン側壁18R、および左キャビン側壁18Lの一部は、透明な材料で形成されている。キャビン6の透明部分は、運転席11の前方、右方、および左方に配置されている。
図3に示すように、キャビン上壁17は、平面視四角形状である。キャビン上壁17は、平面視で船外機3およびベッド15の前方に配置されている。キャビン上壁17は、後向きに開いた平面視V字状の上壁前端部19と、上壁前端部19の右端および左端から後方に延びる上壁右端部20および上壁左端部21と、上壁右端部20の後端から上壁左端部21の後端に延びる上壁後端部22とを含む。上壁後端部22は、キャビン上壁17の右端からキャビン上壁17の左端まで延びる上壁後端縁22aと、上壁後端縁22aから斜め上に前方に延びる上壁背面22bとを含む。
図4に示すように、右キャビン側壁18Rおよび左キャビン側壁18Lは、それぞれ、ハル4の右側壁29Rおよび左側壁29Lから上方に延びている。上壁右端部20は、右キャビン側壁18Rの上端部の右方に配置されている。上壁左端部21は、左キャビン側壁18Lの上端部の左方に配置されている。図2に示すように、右キャビン側壁18Rおよび左キャビン側壁18Lは、側壁後端縁23を含む。側壁後端縁23の下端部は、側面視で船外機3の上方に配置されている。船外機3およびベッド15の一部は、右キャビン側壁18Rおよび左キャビン側壁18Lの下端部よりも後方に配置されている。図3に示すように、船外機3およびベッド15は、平面視で右キャビン側壁18Rおよび左キャビン側壁18Lの下端部の間に配置されている。
図2に示すように、キャビン側壁18の側壁後端縁23は、キャビン上壁17の上壁後端部22よりも後方の位置からキャビン上壁17の上壁右端部20または上壁左端部21まで延びている。側壁後端縁23は、側面視で斜め上に前方に延びる傾斜部と、キャビン上壁17に接続された側面視曲線状の上端部とを含む。側壁後端縁23は、キャビン上壁17の上壁後端部22よりも前方の位置でキャビン上壁17に接続されている。したがって、上壁後端部22を含むキャビン上壁17の一部は、側壁後端縁23の上端部から後方に突出している。
図2に示すように、プラットフォーム7は、ハル4の後方に配置されている。プラットフォーム7は、停船時の水面の高さより上方に配置されている。プラットフォーム7は、例えば乗船者が船上と水中との間を移動する際に乗船者によって利用される。プラットフォーム7は、ハル4、キャビン6、ベッド15のいずれよりも前後方向に短い。プラットフォーム7は、ベッド15よりも下方に配置されている。プラットフォーム7の後端部は、ベッド15よりも後方に配置されている。図1に示すように、プラットフォーム7の幅は、ベッド15の幅よりも広い。プラットフォーム7の前端部は、ハル4の後部と等しい幅を有している。
図1に示すように、プラットフォーム7は、水面の上方で水平面に沿って配置された左右方向に延びる平面視長方形状の上面24と、プラットフォーム7の上面24よりも下方に配置された右側面25Rおよび左側面25Lと、上面24の左右方向中央部から上方に延びる左右一対の中央壁26と、一対の中央壁26の間に配置されたプロペラ点検用のハッチ27とを含む。
図1に示すように、プラットフォーム7の上面24は、プラットフォーム7の右端部からプラットフォーム7の左端部まで延びている。プラットフォーム7の上面24は、船外機3およびベッド15よりも左右方向に長い。プラットフォーム7の右側面25Rおよび左側面25Lは、船外機3およびベッド15よりも側方に配置されている。プラットフォーム7の右側面25Rおよび左側面25Lは、それぞれ、ハル4の右側面および左側面から後方に延びている。ハル4の右側面とプラットフォーム7の右側面25Rとは、艇体2の右側面を形成しており、ハル4の左側面とプラットフォーム7の左側面25Lとは、艇体2の左側面を形成している。
図1に示すように、プラットフォーム7の中央壁26は、ベッド15の後端部の下方に配置されている。プラットフォーム7の中央壁26とベッド15の後端部とは、間隔を空けて上下方向に対向している。ハッチ27は、左右方向に延びる水平軸線まわりに一対の中央壁26に対して前後に回動できるように一対の中央壁26に取り付けられている。ハッチ27は、船外機3の後方に配置されている。ハッチ27は、船外機3がチルトアップされているときのプロペラ49の位置の後方および上方に配置されている。船外機3がチルトアップされている状態でハッチ27が後方に開かれると、プロペラ49が、一対の中央壁26の間から露出する。
図1に示すように、船外機3は、ハル4の後部に設けられた凹部28内に配置されている。ハル4の凹部28は、平面視で後向きに開いている。プラットフォーム7は、ハル4の凹部28の後方に配置されている。ハル4の凹部28の後端は、プラットフォーム7によって閉じられている。プラットフォーム7は、ハル4の凹部28と共に、その前方、右方、左方、および後方が閉じられた空間を形成している。また、デッキ5およびベッド15は、その右方、左方、および後方が開かれており、その前方および上方が閉じられた空間を形成している。船外機3の一部は、デッキ5とベッド15との間の空間の右方、左方、および後方から視認可能な位置に配置されている。
図3に示すように、船外機3およびベッド15は、平面視でハル4の右側壁29Rおよび左側壁29Lの間に配置されている。デッキ5は、平面視でベッド15とハル4の右側壁29Rとの間の配置された右デッキ後部30Rと、平面視でベッド15とハル4の左側壁29Lとの間の配置された左デッキ後部30Lとを含む。図1に示すように、右デッキ後部30Rおよび左デッキ後部30Lは、ハル4の右側壁29Rおよび左側壁29Lの上端部よりも下方に配置されている。右デッキ後部30Rおよび左デッキ後部30Lは、プラットフォーム7の上面24から前方に延びている。プラットフォーム7の一対の中央壁26は、右デッキ後部30Rおよび左デッキ後部30Lよりも内方(艇体2の幅方向中央CLに向かう方向)に配置されている。右デッキ後部30Rは、プラットフォーム7の上面24からキャビン6の内部に延びる階段状の通路を形成している。
図5は、本発明の一実施形態に係る船外機3の右側面図である。図6は、エプロン43および懸架装置33を取り外した状態の船外機3の右側面図である。
図5に示すように、船外機3は、プロペラ49を回転させる動力を発生するエンジン31と、エンジン31を支持するケーシング32と、ケーシング32をトランサム8に取り付ける懸架装置33とを含む。
図5に示すように、船外機3は、プロペラ49を回転させる動力を発生するエンジン31と、エンジン31を支持するケーシング32と、ケーシング32をトランサム8に取り付ける懸架装置33とを含む。
図5に示すように、エンジン31は、鉛直なクランク軸線Acまわりに回転可能なクランクシャフト34を含む内燃機関である。図6に示すように、ケーシング32は、エンジン31の下方に配置されている。ケーシング32は、アルミニウム合金や鋼などの金属で形成されている。ケーシング32は、エンジン31の下方に配置されたエギゾーストガイド35と、エギゾーストガイド35の下方に配置されたアッパーケース36と、アッパーケース36の下方に配置されたロアケース37とを含む。エンジン31は、エギゾーストガイド35に支持されている。アッパーケース36は、エギゾーストガイド35に連結されており、ロアケース37は、アッパーケース36に連結されている。
図5に示すように、懸架装置33は、ハル4に取り付けられる左右一対のクランプブラケット38と、左右方向に延びる姿勢で一対のクランプブラケット38に支持されたピボットシャフト39と、ピボットシャフト39に取り付けられたスイベルブラケット40とを含む。懸架装置33は、さらに、上下方向に延びる姿勢でスイベルブラケット40に支持されたステアリングシャフト41を含む。
ステアリングシャフト41は、スイベルブラケット40に対してステアリングシャフト41の中心軸線(ステアリング軸線)まわりに左右に回転可能である。エンジン31およびケーシング32を含む船外機本体は、ステアリングシャフト41と共にステアリング軸線まわりに左右に回転する。したがって、船外機本体は、ハル4に対して左右に回動可能である。また、スイベルブラケット40は、ハル4に取り付けられるクランプブラケット38に対してピボットシャフト39の中心軸線(ピボット軸線Ap)まわりに回転可能である。船外機本体は、スイベルブラケット40およびステアリングシャフト41と共にピボット軸線Apまわりに前後に回転する。したがって、船外機本体は、ハル4に対して前後に回動可能である。
図5に示すように、船外機3は、エンジン31を覆うエンジンカバー42と、ケーシング32を覆うエプロン43とを含む。
図5に示すように、エンジンカバー42は、ケーシング32の上方に配置されたボトムカバー44と、ボトムカバー44の上方に配置されたトップカバー45とを含む。ボトムカバー44は、エギゾーストガイド35に取り付けられており、トップカバー45は、開閉可能にボトムカバー44に取り付けられている。ボトムカバー44およびトップカバー45の少なくとも一部は、樹脂などのケーシング32よりも強度の低い材料で形成されている。ボトムカバー44は、上向きに開いたカップ状であり、トップカバー45は、下向きに開いたカップ状である。トップカバー45の開口部は、シールを介してボトムカバー44の開口部に上下に重ね合わされている。これにより、エンジン31を収容する収容空間が、エンジンカバー42の内部に設けられている。
図5に示すように、エンジンカバー42は、ケーシング32の上方に配置されたボトムカバー44と、ボトムカバー44の上方に配置されたトップカバー45とを含む。ボトムカバー44は、エギゾーストガイド35に取り付けられており、トップカバー45は、開閉可能にボトムカバー44に取り付けられている。ボトムカバー44およびトップカバー45の少なくとも一部は、樹脂などのケーシング32よりも強度の低い材料で形成されている。ボトムカバー44は、上向きに開いたカップ状であり、トップカバー45は、下向きに開いたカップ状である。トップカバー45の開口部は、シールを介してボトムカバー44の開口部に上下に重ね合わされている。これにより、エンジン31を収容する収容空間が、エンジンカバー42の内部に設けられている。
図5に示すように、エプロン43は、エンジンカバー42よりも下方に配置されている。エプロン43の上端部は、エンジンカバー42の下面に沿って配置されている。エプロン43は、ロアケース37よりも上方に配置されている。したがって、エプロン43は、エンジンカバー42とロアケース37との間の高さに配置されている。エプロン43は、アッパーケース36の周囲に配置されている。側面および背面を含むアッパーケース36の外面は、エプロン43によって覆われている。エプロン43の少なくとも一部は、樹脂などのケーシング32よりも強度の低い材料で形成されている。エプロン43は、エンジンカバー42と同様に、船外機3の外面の一部を形成している。
図5に示すように、船外機3は、エンジン31から下方に延びるドライブシャフト46と、ドライブシャフト46の下端部に連結された前後進切替機構47と、前後進切替機構47に連結されたプロペラシャフト48と、プロペラシャフト48に取り外し可能に取り付けられたプロペラ49とを含む。
図5に示すように、ドライブシャフト46、前後進切替機構47、およびプロペラシャフト48は、ケーシング32内に収容されている。ドライブシャフト46およびプロペラシャフト48は、ケーシング32によって回転可能に支持されている。ドライブシャフト46は、ケーシング32内で上下方向に延びている。プロペラシャフト48は、ロアケース37内で前後方向に延びている。プロペラシャフト48の後端部は、ロアケース37から後方に突出している。プロペラ49は、プロペラシャフト48の突出部分(後端部)に取り付けられている。したがって、プロペラ49は、ロアケース37の後方に配置されている。プロペラ49は、プロペラシャフト48と共にプロペラシャフト48の中心軸線まわりに回転する。
図5に示すように、ドライブシャフト46、前後進切替機構47、およびプロペラシャフト48は、ケーシング32内に収容されている。ドライブシャフト46およびプロペラシャフト48は、ケーシング32によって回転可能に支持されている。ドライブシャフト46は、ケーシング32内で上下方向に延びている。プロペラシャフト48は、ロアケース37内で前後方向に延びている。プロペラシャフト48の後端部は、ロアケース37から後方に突出している。プロペラ49は、プロペラシャフト48の突出部分(後端部)に取り付けられている。したがって、プロペラ49は、ロアケース37の後方に配置されている。プロペラ49は、プロペラシャフト48と共にプロペラシャフト48の中心軸線まわりに回転する。
プロペラシャフト48は、ロアケース37に対して正転方向(背面視で右回りの方向)および逆転方向(正転方向と反対の方向)に回転可能である。ドライブシャフト46は、エンジン31によって一定の回転方向に駆動される。前後進切替機構47は、出力調整ユニットの操作によって、プロペラシャフト48が正転方向に回転するようにドライブシャフト46からプロペラシャフト48に回転を伝達する前進状態と、プロペラシャフト48が逆転方向に回転するようにドライブシャフト46からプロペラシャフト48に回転を伝達する後進状態と、ドライブシャフト46からプロペラシャフト48への回転の伝達を遮断する中立状態との間で切り替わる。これにより、プロペラ49の回転方向が切り替えられ、プロペラ49が発生する推力の方向が変更される。
図5に示すように、船外機3は、水中で開口する主排気口50にエンジン31の排気を導く主排気通路51と、水面WLの上方で開口する上流排気口52に主排気通路51内の排気を導くアイドル排気通路53とを含む。
図5に示すように、主排気通路51は、エンジン31から下方に延びている。ドライブシャフト46および前後進切替機構47は、主排気通路51の前方に配置されている。主排気通路51は、エンジン31からプロペラシャフト48まで下方に延びており、プロペラシャフト48に沿って後方に延びている。主排気通路51は、ケーシング32によって形成されている。主排気通路51は、エギゾーストガイド35、アッパーケース36、およびロアケース37の内部を通ってロアケース37の背面(後面)で開口している。プロペラ49の内部は、ロアケース37の背面で開口する主排気通路51の端部に接続されている。主排気口50は、プロペラ49によって形成されている。したがって、主排気通路51は、プロペラ49の後端部で後向きに開口する主排気口50に接続されている。
図5に示すように、主排気通路51は、エンジン31から下方に延びている。ドライブシャフト46および前後進切替機構47は、主排気通路51の前方に配置されている。主排気通路51は、エンジン31からプロペラシャフト48まで下方に延びており、プロペラシャフト48に沿って後方に延びている。主排気通路51は、ケーシング32によって形成されている。主排気通路51は、エギゾーストガイド35、アッパーケース36、およびロアケース37の内部を通ってロアケース37の背面(後面)で開口している。プロペラ49の内部は、ロアケース37の背面で開口する主排気通路51の端部に接続されている。主排気口50は、プロペラ49によって形成されている。したがって、主排気通路51は、プロペラ49の後端部で後向きに開口する主排気口50に接続されている。
図5に示すように、アイドル排気通路53は、エンジン31よりも下方に配置されている。アイドル排気通路53は、ケーシング32の内部で主排気通路51から分岐している。したがって、アイドル排気通路53は、主排気通路51に接続されている。アイドル排気通路53は、ケーシング32によって形成されている。上流排気口52は、ケーシング32の外面で開口している。図5および図6は、上流排気口52がエギゾーストガイド35の外面で開口しており、船外機3の外に向かって上方に延びている例を示している。上流排気口52は、ピボットシャフト39よりも後方に配置されている。上流排気口52の開口面積は、主排気口50の開口面積よりも狭い。上流排気口52は、後述する排気ホース56に接続されている。主排気通路51からアイドル排気通路53に流れた排気は、排気ホース56内を通って船外機3の外に排出される。
エンジン31の出力は、出力調整ユニットの操作によって変更される。エンジン31の出力が高いときには、主排気口50から主排気通路51に浸入した水が、エンジン31から主排気通路51に排出された排気によって主排気口50から押し出される。これにより、エンジン31の排気が、主排気通路51によって主排気口50に導かれ、主排気通路51の出口に相当する主排気口50から水中に排出される。それと共に、主排気通路51内の排気の一部が、アイドル排気通路53によって上流排気口52に導かれ、後述する排気ホース56を介して大気中に排出される。
一方、エンジン31の出力が低いとき(例えばアイドリング時)には、エンジン31から主排気通路51に排出される排気の流量が、高出力時(エンジン31の出力が高いとき)よりも少なく、主排気通路51内の気圧が、高出力時よりも低い。そのため、主排気通路51内の排気は、主排気口50から殆ど排出されず、主として上流排気口52から排気ホース56に排出される。したがって、エンジン31の出力が低いときには、殆どの排気が大気中に排出される。排気が、主排気口50から水中に排出されると、気泡が水中に発生し、音が出る。エンジン31の出力が低いときには、排気が主排気口50から殆ど排出されないので、騒音が低減される。
図7は、船外機艇1の後部を右方から見た透視図である。図8は、船外機艇1の後部を上方から見た透視図である。図9は、船外機艇1を後方から見た透視図である。プラットフォーム7およびベッド15は排気ホース56の上方に配置されているが、図7〜図9では、排気ホース56を実線で示している。
図8に示すように、船外機艇1は、船外機3よりも側方に配置された下流排気口54(右下流排気口54Rおよび左下流排気口54L)と、船外機3から排出された排気を右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lのそれぞれに導く排気通路55を形成する排気ホース56とを含む。
図8に示すように、船外機艇1は、船外機3よりも側方に配置された下流排気口54(右下流排気口54Rおよび左下流排気口54L)と、船外機3から排出された排気を右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lのそれぞれに導く排気通路55を形成する排気ホース56とを含む。
図8に示すように、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lは、それぞれ、プラットフォーム7の右側面25Rおよび左側面25Lに配置されている。したがって、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lは、それぞれ、艇体2の右側面および左側面に設けられている。そのため、右下流排気口54Rは、艇体2の幅方向中央CLの右方に配置されており、左下流排気口54Lは、艇体2の幅方向中央CLの左方に配置されている。図9に示すように、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lは、船外機3の上流排気口52よりも上方に配置されており、大気中で開口している。
図8に示すように、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lは、ハル4の後部から後方に延びるプラットフォーム7に設けられている。プラットフォーム7の右側面25Rおよび左側面25Lは、キャビン6よりも側方に配置されている。したがって、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lは、キャビン6よりも側方に配置されている。さらに、プラットフォーム7は、船外機3およびキャビン6よりも後方に配置されている。したがって、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lは、船外機3およびキャビン6よりも後方に配置されている。船外機3の前端3bは、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lよりも前方に配置されている。
図8に示すように、排気ホース56は、船外機3の上流排気口52から右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lのそれぞれに延びている。上流排気口52から右下流排気口54Rまでの排気ホース56の流路長(排気ホース56に沿う長さ)は、上流排気口52から右下流排気口54Rまでの直線距離よりも長い。同様に、上流排気口52から左下流排気口54Lまでの排気ホース56の流路長は、上流排気口52から左下流排気口54Lまでの直線距離よりも長い。
図8に示すように、排気ホース56は、船外機3の上流排気口52に接続された集合ホース57と、集合ホース57から右下流排気口54Rに延びる右分岐ホース58Rと、集合ホース57から左下流排気口54Lに延びる左分岐ホース58Lとを含む。集合ホース57は、上流排気口52に接続された集合通路59(排気通路55の一部)を形成している。右分岐ホース58Rは、集合通路59から右下流排気口54Rに延びる右分岐通路60R(排気通路55の一部)を形成しており、左分岐ホース58Lは、集合通路59から左下流排気口54Lに延びる左分岐通路60L(排気通路55の一部)を形成している。
図8に示すように、集合ホース57は、船外機3の周囲に配置されている。集合ホース57は、ベッド15の下方に配置されている。右分岐ホース58Rおよび左分岐ホース58Lは、プラットフォーム7の下方に配置されている。集合ホース57の上流端は、船外機3の内部(アッパーケース36の外面とエプロン43の内面との間)に配置されている。集合ホース57の下流端は、プラットフォーム7の下方に配置されている。右分岐ホース58Rの上流端と左分岐ホース58Lの上流端は、プラットフォーム7の下方の接続位置P3で集合ホース57の下流端に接続されている。右分岐ホース58Rは、集合ホース57の下流端から右下流排気口54Rに延びており、左分岐ホース58Lは、集合ホース57の下流端から右下流排気口54Rに延びている。
図7に示すように、集合ホース57は、エプロン43に設けられた開口43aを通って船外機3の内部から船外機3の外部に延びている。図8に示すように、集合ホース57は、船外機3の上流排気口52から船外機3およびトランサム8よりも前方の折り返し位置P1まで前方に延びており、折り返し位置P1からプラットフォーム7の下方の接続位置P3まで後方に延びている。排気ホース56は、上流排気口52からピボット軸線Ap付近まで延びていると共に、ピボット軸線Ap付近から下流排気口54まで延びている。したがって、排気ホース56は、船外機本体がピボット軸線Apまわりに回動したとしてもハル4に対する位置が変わらないピボット軸線Apの近傍を通過している。
図7に示すように、集合ホース57は、船外機3の上流排気口52から右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lよりも上方の最上位置P2まで延びており、最上位置P2から右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lまで延びている。最上位置P2は、例えば、折り返し位置P1よりも下流側で、接続位置P3よりも上流側の位置である。最上位置P2は、例えば、プラットフォーム7の上面24よりも上方で船外機3の上端よりも下方の位置である。上流端から最上位置P2までの排気ホース56の各部は、最上位置P2に近づくに従って上方に位置するように傾いた上向き姿勢または水平姿勢に保持されている。また、最上位置P2から下流端までの排気ホース56の各部は、最上位置P2から遠ざかるに従って下方に位置するように傾いた下向き姿勢または水平姿勢に保持されている。上流端から最上位置P2までの排気ホース56の流路長は、最上位置P2から下流端までの排気ホース56の流路長よりも短い。
船外機3の上流排気口52から排気ホース56内に排出された排気は、集合ホース57、右分岐ホース58R、および左分岐ホース58Lの接続位置P3に向かって集合ホース57内を流れる。そして、集合ホース57内の排気は、接続位置P3で2つに分かれ、右分岐ホース58Rおよび左分岐ホース58Lに流入する。右分岐ホース58R内の排気は、右下流排気口54Rに向かって右分岐ホース58R内を流れ、プラットフォーム7の右側面25Rで開口する右下流排気口54Rから斜め後ろに右方に吐出される。同様に、左分岐ホース58L内の排気は、左下流排気口54Lに向かって左分岐ホース58L内を流れ、プラットフォーム7の左側面25Lで開口する左下流排気口54Lから斜め後ろに左方に吐出される。
図10は、キャビン6の後方の空間で発生する雰囲気の逆流について説明するための模式的な船外機艇1の右側面図である。図11は、キャビン6の後方の空間で発生する雰囲気の逆流について説明するための模式的な船外機艇1の平面図である。
図10に示すように、船外機艇1の前方から後向きに流れる風が停船時に発生する場合がある。キャビン6の前方から後向きに流れる風は、キャビン前壁16の前面に沿って斜め上に後方に流れ、その後、キャビン上壁17の上面に沿って後方に流れる。キャビン上壁17の上面に沿って後方に流れる風は、キャビン上壁17の上壁後端縁22aから離れ、さらに後方に流れる。また、キャビン6の前方から後向きに流れる風は、キャビン前壁16の前面に沿って右方および左方の少なくとも一方に流れ、その後、キャビン側壁18の側面(右キャビン側壁18Rの右側面および左キャビン側壁18Lの左側面の少なくとも一方)に沿って後方に流れる。そして、キャビン側壁18の側面に沿って後方に流れる風は、キャビン側壁18の側壁後端縁23から離れ、さらに後方に流れる。
図10に示すように、船外機艇1の前方から後向きに流れる風が停船時に発生する場合がある。キャビン6の前方から後向きに流れる風は、キャビン前壁16の前面に沿って斜め上に後方に流れ、その後、キャビン上壁17の上面に沿って後方に流れる。キャビン上壁17の上面に沿って後方に流れる風は、キャビン上壁17の上壁後端縁22aから離れ、さらに後方に流れる。また、キャビン6の前方から後向きに流れる風は、キャビン前壁16の前面に沿って右方および左方の少なくとも一方に流れ、その後、キャビン側壁18の側面(右キャビン側壁18Rの右側面および左キャビン側壁18Lの左側面の少なくとも一方)に沿って後方に流れる。そして、キャビン側壁18の側面に沿って後方に流れる風は、キャビン側壁18の側壁後端縁23から離れ、さらに後方に流れる。
図10に示すように、キャビン上壁17の上面に沿って後方に流れる風が、キャビン上壁17の上壁後端縁22aから離れて更に後方に流れているとき、雰囲気が前方に逆流する逆流領域R1が、船外機艇1の後方の空間に形成される場合がある。同様に、図11に示すように、キャビン側壁18の側面に沿って後方に流れる風が、キャビン側壁18の側壁後端縁23から離れて更に後方に流れているとき、雰囲気が前方に逆流する逆流領域R1が、船外機艇1の後方の空間に形成される場合がある。図10および図11の二点鎖線は、後向きに流れる風の方向が艇体2の幅方向中央CLと平行なときの正流領域(気体が後方に流れる領域)と逆流領域R1との境界線を示している。
図10に示すように、境界線L1は、上壁後端縁22aから斜め下に後方に延びている。また、図11に示すように、境界線L2は、側壁後端縁23から艇体2の幅方向中央CLに向かって後方に延びている。水平面に対する境界線L1の傾斜角度は、例えば20〜30度であり、概ね25度程度となっている。水平面に対する境界線L1の傾斜角度は、風速および風量に応じて変化し得る。同様に、鉛直面に対する境界線L2の傾斜角度は、風速および風量に応じて変化し得る。
また、図11では、風の方向が艇体2の幅方向中央CLと平行なため、2本の境界線L2が艇体2の幅方向中央CLに対して左右対称に配置されている。しかし、風の方向が艇体2の幅方向中央CLに対して傾くと、2本の境界線L2の傾きも変化する。例えば、船外機艇1の右斜め前から船外機艇1の左斜め後ろに向かって流れる風が発生すると、鉛直面に対する左側の境界線L2の傾斜角度が減少し、鉛直面に対する右側の境界線L2の傾斜角度が増加する。つまり、2つの境界線L2の交点が艇体2の幅方向中央CLに対して左側に偏る。
図10に示すように、側面視での逆流領域R1の面積は、風がキャビン6から離れる上方剥離位置が上方に位置するほど増加する。船外機3の後端3aからキャビン上壁17の上壁後端縁22aまでの鉛直方向の距離D1は、船外機3の後端3aからキャビン上壁17の上壁後端縁22aまでの前後方向の水平距離D2の1/2以上である。また、上流排気口52からキャビン上壁17の上壁後端縁22aまでの鉛直方向の距離は、上流排気口52からキャビン上壁17の上壁後端縁22aまでの前後方向の水平距離の1/2以上である。したがって、上方剥離位置としての上壁後端縁22aの位置が高く、側面視での逆流領域R1の面積が広い。
また、図11に示すように、平面視での逆流領域R1の面積は、風がキャビン6から離れる側方剥離位置が側方に位置するほど増加する。すなわち、左右方向への2つの側方剥離位置の間隔が大きいほど、平面視での逆流領域R1の面積が増加する。右キャビン側壁18Rおよび左キャビン側壁18Lは、ハル4の右側壁29Rおよび左側壁29Lから上方に延びている。したがって、左右方向への右キャビン側壁18Rおよび左キャビン側壁18Lの間隔が大きく、キャビン6の幅が広い。そのため、側方剥離位置としての2つの側壁後端縁23の間隔が大きく、側面視での逆流領域R1の面積が広い。
図10および図11に示すように、平面視での逆流領域R1の面積が広く、側面視での逆流領域R1の面積が広いので、逆流領域R1の体積が大きい。したがって、船外機3が逆流領域R1の中に配置されている。そのため、船外機3に設けられた上流排気口52は、逆流領域R1の中に配置されている。また、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lは、境界線L1の下方に配置されているものの、境界線L2の側方に配置されている。したがって、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lは、逆流領域R1の外に配置されている。
図11に示すように、逆流領域R1の中に配置された上流排気口52は、逆流領域R1の外に配置された右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lに排気ホース56によって接続されている。上流排気口52から排出された排気は、排気ホース56によって右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lに導かれ、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lから排出される。したがって、上流排気口52から排出された排気は、排気ホース56によって逆流領域R1の外に導かれ、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lから大気中に排出される。そのため、風の逆流によってキャビン6の内部に進入する排気の量を低減できる。さらに、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lは、逆流領域R1から遠ざかる方向に排気を吐出するので、逆流領域R1の外で排出された排気が、逆流領域R1に戻り難い。これにより、キャビン6の内部に進入する排気の量をさらに低減できる。
前述のように、艇体2の幅方向中央CLに対して水平方向に傾いた風(横風)が船外機艇1の前方からくると、鉛直面に対する境界線L2の傾斜角度が変化する。そのため、艇体2の幅方向中央CLに対する風の傾斜角度が大きいと、右下流排気口54Rまたは左下流排気口54Lが逆流領域R1の中に配置される場合がある。しかし、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lが艇体2の右側面および左側面に設けられており、左右方向への右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lの間隔が大きいので、一方の下流排気口54が逆流領域R1の中に配置されたとしても、他方の下流排気口54は、逆流領域R1の外に残る。したがって、全ての排気が逆流領域R1で吐出されることを防止できる。そのため、艇体2の幅方向中央CLに対する風の傾斜角度が大きい場合でも、キャビン6内の排気の濃度を低減できる。
図12は、キャビン6内の排気の濃度を検出する排気濃度検出器61を示す図である。図12(a)は、排気濃度検出器61の正面図であり、図12(b)は、排気濃度検出器61の右側面図であり、図12(c)は、排気濃度検出器61の底面図である。
図12に示すように、船外機艇1は、キャビン6内の排気の濃度が警告濃度以上であるか否かを検出し、キャビン6内の排気の濃度が警告濃度以上のときにその旨を知らせる排気濃度検出器61を含む。排気濃度検出器61は、キャビン6内に配置されている(図2および図3参照)。排気濃度検出器61は、キャビン6内の排気の濃度を検出する濃度センサー62と、キャビン6内の排気の濃度が警告濃度以上であることを知らせる警報器63と、濃度センサー62および警報器63を収容する防水ケース64とを含む。
図12に示すように、船外機艇1は、キャビン6内の排気の濃度が警告濃度以上であるか否かを検出し、キャビン6内の排気の濃度が警告濃度以上のときにその旨を知らせる排気濃度検出器61を含む。排気濃度検出器61は、キャビン6内に配置されている(図2および図3参照)。排気濃度検出器61は、キャビン6内の排気の濃度を検出する濃度センサー62と、キャビン6内の排気の濃度が警告濃度以上であることを知らせる警報器63と、濃度センサー62および警報器63を収容する防水ケース64とを含む。
図12に示すように、濃度センサー62および警報器63は、例えば一体のユニットである。濃度センサー62および警報器63は、防水された防水ケース64の内部に配置されている。濃度センサー62は、例えば、キャビン6内における一酸化炭素の濃度を検出するセンサーである。警報器63は、濃度センサー62に接続されている。警報器63は、音、光、文字、および図形の少なくとも一つによってキャビン6内の排気の濃度が警告濃度以上であることを知らせる。
図12に示すように、防水ケース64は、防水ケース64の内部と防水ケース64の外部とを繋ぐ1つ以上の排気導入口65が設けられたケース本体66と、ケース本体66に設けられた排気導入口65を塞ぐ防水透湿膜67とを含む。ケース本体66は、正面が開いたボックス66aと、ボックス66aの開口を開閉する蓋66bとを含む。ボックス66aは、濃度センサー62および警報器63を収容している。蓋66bの一部は、ケース本体66の内部を視認できるように透明な材料で形成されている。排気導入口65は、ボックス66aの外面で開口している。防水透湿膜67は、ボックス66a内に配置されており、各排気導入口65を内側から塞いでいる。防水透湿膜67は、液体分子の透過を防ぎ、気体分子を透過させる複数の孔を有している。
キャビン6の内部が後向きに開いているので、海水などの液体や、排気などの気体が、キャビン6の後方からキャビン6の内部に流れ込む。そのため、水しぶきが排気導入口65に向かって飛散する場合がある。しかしながら、排気導入口65が防水透湿膜67によって塞がれているので、排気濃度検出器61内への液体の進入が防止される。そのため、水の付着による機器の故障を防止できる。その一方で、防水透湿膜67は、気体を透過させるので、排気は、排気導入口65を通って排気濃度検出器61の内部に進入し、濃度センサー62に到達する。これにより、キャビン6内の排気の濃度が検出される。
海水や汚れた水がキャビン6の内部に進入する場合があるので、液体に含まれる物質(例えば塩やごみ)により防水透湿膜67が汚れて、防水透湿膜67の孔が詰まる可能性がある。しかしながら、防水透湿膜67を洗浄することにより、防水透湿膜67の目詰まりを解消できるので、防水透湿膜67の気体透過性能を容易に回復させることができる。これに対して、ラビリンス構造によって防水および透湿を行う構成では、塩などの物質が狭い迷路に入り込むので、迷路の詰まりを容易に回復させることができない。したがって、防水透湿膜67を用いることにより、排気濃度検出器61のメンテナンス性を高めることができる。
以上のように本実施形態では、船外機3の上流排気口52から排出された排気が、船外機3よりも側方に配置された下流排気口54に排気通路55によって導かれる。これにより、船外機3から排出された排気が下流排気口54から吐出される。船外機3の前方には背の高いキャビン6が配置されている。船外機艇1の前方から後向きに流れる風は、防風板としてのキャビン上壁17に沿って後方に流れ、キャビン上壁17からさらに後方に流れる。このとき、船外機3の周囲の雰囲気がキャビン6に向かって逆流する場合がある。したがって、船外機3から排出された排気を排気通路55によって側方に導くことにより、排気を大気に排出する下流排気口54を雰囲気の逆流が発生する逆流領域R1の外に配置できる。これにより、排気がキャビン6内に流入することを防止でき、乗船者の快適性を高めることができる。
また本実施形態では、下流排気口54が、防風板としてのキャビン上壁17よりも側方に配置されており、船外機3からの排気を大気に排出する位置(下流排気口54の位置)が、船外機3からさらに側方に遠ざけられている。したがって、排気を大気に排出する位置が、雰囲気の逆流が発生する逆流領域R1からさらに側方に遠ざかる。そのため、船外機3の周囲の雰囲気がキャビン6に向かって逆流する場合であっても、排気がキャビン6内に流入することを防止できる。
また本実施形態では、運転者が座る運転席11がキャビン6の内部に設けられており、キャビン6がコックピットの少なくとも一部を形成している。船外機3の上流排気口52から排出された排気が、船外機3よりも側方に配置された下流排気口54に排気通路55によって導かれるので、キャビン6の後方の空間で雰囲気の逆流が発生している場合でも、排気がキャビン6内に流入することを防止できる。これにより、運転者の快適性を高めることができる。
また本実施形態では、排気通路55が、船外機3から右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lのそれぞれに延びている。船外機3から排出された排気は、排気通路55によって右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lのそれぞれに導かれ、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lのそれぞれから吐出される。右下流排気口54Rは、艇体2の幅方向中央CLの右方に配置されており、左下流排気口54Lは、艇体2の幅方向中央CLの左方に配置されている。船外機艇1の斜め前から船外機艇1の斜め後ろに流れる風(横風)が発生しているとき、艇体2の幅方向中央CLに対して右または左に偏った逆流領域R1が発生する場合がある。したがって、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lを左右方向に離すことにより、横風が発生している場合でも、両方の下流排気口54が逆流領域R1内に配置されることを防止できる。これにより、両方の下流排気口54から吐出された排気が艇体2の上方に流れることを防止でき、乗船者の快適性の低下を抑制できる。
また本実施形態では、船外機3に接続された集合通路59と、集合通路59から分岐する2つの分岐通路(右分岐通路60Rおよび左分岐通路60L)とが、排気通路55に設けられている。船外機3内の排気は、集合通路59内に流入し、集合通路59内の排気は、右分岐通路60Rおよび左分岐通路60Lのそれぞれに流入する。このように、排気通路55の一部が分岐しているので、共通の位置(船外機3の上流排気口52)から排出された排気を左右方向に離れた右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lから排出できる。これにより、横風が発生している場合でも、両方の下流排気口54が艇体2の上方に流れることを防止できる。
また本実施形態では、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lのそれぞれが、船外機3の前端3aよりも後方に配置されており、船外機3の前端3aから後方に遠ざけられている。雰囲気の逆流が発生する逆流領域R1の幅(左右方向の長さ)は、逆流領域R1の後端に近づくほど狭まる。したがって、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lを幅方向中央C1の右方または左方に配置するだけでなく、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lをより後方に配置することにより、船外機3からの排気を大気に排出する位置を逆流領域R1から遠ざけることができる。これにより、排気の逆流を防止できる。
また本実施形態では、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lが、船外機3よりも後方に配置されたプラットフォーム7に設けられており、船外機3から後方に遠ざけられている。雰囲気の逆流が発生する逆流領域R1の幅(左右方向の長さ)は、逆流領域R1の後端に近づくほど狭まる。したがって、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lを船外機3から後方に遠ざけることにより、排気の逆流を防止できる。これにより、乗船者の快適性を高めることができる。
また本実施形態では、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lが、それぞれ、艇体2の右側面および左側面に設けられており、左右方向への右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lの間隔が広げられている。したがって、横風が発生している場合でも、両方の下流排気口54が逆流領域R1内に配置されることを防止できる。さらに、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lが逆流領域R1から側方に遠ざかるので、右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lの一方が逆流領域R1内に配置されることを防止できる。これにより、排気の逆流を効果的に防止できる。
また本実施形態では、排気通路55を形成する排気ホース56が、船外機艇1に設けられている。したがって、排気通路55を艇体2によって形成する場合よりも簡単に排気通路55を設けることができる。さらに、細長い排気ホース56の中を排気が流れる間に排気の勢いが弱まるので、排気音を低減することができる。これにより、乗船者の快適性をさらに高めることができる。
また本実施形態では、排気ホース56が、船外機3の上流排気口52から上流排気口52および下流排気口54よりも上方の最上位置P2まで延びており、上流排気口52から最上位置P2までの排気ホース56の各部が、上向き姿勢または水平姿勢に保持されている。上流排気口52から吐出された排気およびこれに含まれる液体成分は、吐出された勢いで最上位置P2まで上昇する。さらに、排気ホース56は、最上位置P2から下流排気口54まで延びており、最上位置P2から下流排気口54までの排気ホース56の各部は、下向き姿勢または水平姿勢に保持されている。したがって、最上位置P2よりも下流に移動した排気ホース56内の液体は、排気ホース56の傾斜によって下流排気口54に導かれる。そのため、排気ホース56内の水や、排気ホース56内の水が凍ったできた氷が、排気ホース56の内部を塞ぐことを防止できる。
また本実施形態では、船外機3に設けられた上流排気口52が、船外機3の外に向かって上方に延びているので、排気およびこれに含まれる液体成分は、上流排気口52から斜め上に排出される。上流排気口52から吐出された排気および液体成分は、吐出された勢いで最上位置P2よりも下流に移動する。したがって、排気およびこれに含まれる液体成分を最上位置P2よりも下流に確実に到達させることができる。これにより、水や氷で排気ホース56の内部が詰まることを防止できる。したがって、エンジン31の出力の低下を防止できる。
また本実施形態では、排気ホース56が、船外機3に設けられた上流排気口52と、上流排気口52および下流排気口54よりも前方の折り返し位置P1と、船外機3よりも側方に配置された下流排気口54とを、この順番で通る経路に沿って延びている。したがって、上流排気口52と下流排気口54とを結ぶ直線状の経路に沿って排気ホース56が延びている場合よりも排気ホース56が長い。排気の勢いは、細長い排気ホース56の中を流れる間に弱まる。排気ホース56が長いと、排気が排気ホース56内を流れる時間が増加する。したがって、排気の勢いがさらに弱まり、排気音が小さくなる。これにより、乗船者の快適性を高めることができる。
また本実施形態では、排気ホース56が、上流排気口52からピボット軸線Ap付近まで延びていると共に、ピボット軸線Ap付近から下流排気口54まで延びている。排気ホース56は、ピボット軸線Ap付近を通過している。船外機3がチルトアップまたはダウンされたり操舵されたりしたとしても、艇体2に対するピボット軸線Apの位置は変わらない。したがって、排気ホース56の各部は、船外機3がチルトアップまたはダウンされる際や操舵される際に移動量が少なくなるように配置されている。そのため、船外機3のチルト動作時や船外機3のステアリング動作時に、排気ホース56が捩れたりもつれたりすることを防止できる。
本発明の実施形態の説明は以上であるが、本発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述の実施形態では、上流端から最上位置P2までの排気ホース56の各部が上向き姿勢または水平姿勢に維持されている場合について説明した。しかし、図13に示すように、上向きに開いたU字状の弛み部68が、上流端から最上位置P2までの間に設けられていてもよい。この場合、弛み部68に溜まった液体を排出する排水口69が弛み部68の底部に設けられていてもよい。この構成によれば、排気ホース56内の水を排水口69から排気ホース56の外に排出できるので、水や氷で排気ホース56の内部が塞がれることを防止できる。
例えば、前述の実施形態では、上流端から最上位置P2までの排気ホース56の各部が上向き姿勢または水平姿勢に維持されている場合について説明した。しかし、図13に示すように、上向きに開いたU字状の弛み部68が、上流端から最上位置P2までの間に設けられていてもよい。この場合、弛み部68に溜まった液体を排出する排水口69が弛み部68の底部に設けられていてもよい。この構成によれば、排気ホース56内の水を排水口69から排気ホース56の外に排出できるので、水や氷で排気ホース56の内部が塞がれることを防止できる。
また、前述の実施形態では、排気ホース56が排気通路55を形成している場合について説明した。しかし、艇体2が排気通路55を形成していてもよいし、艇体2と排気ホース56とが排気通路55を形成していてもよい。艇体2が排気通路55の少なくとも一部を形成している場合、排気通路55の少なくとも一部を排気ホース56によって形成する場合よりも、排気通路55の強度を高めることができる。これにより、排気通路55の耐久性を高めることができる。
また、艇体2が排気通路55の少なくとも一部を形成している場合、図14に示すように、排気通路55内の気体を下流側に送る送風機70が、艇体2によって形成された排気通路55の一部に配置されていてもよい。この構成によれば、排気通路55内の排気が送風機70によって確実に下流側に送られるので、排気通路55内の排気を確実に且つ短時間で右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lの少なくとも一方から排出することができる。
また、前述の実施形態では、水面の上方で船外機3の右方、左方、および後方が開放されている場合について説明した。しかし、艇体2は、水面の上方において船外機3の前方、後方、右方、左方、および上方から船外機3を覆っていてもよい。すなわち、水面の上方で船外機3を収容する略密閉された空間が、艇体2に設けられていてもよい。この構成において排気通路55がないと、上流排気口52から排出された排気が艇体2の隙間を通って船外機3から逆流領域R1に移動する場合がある。したがって、このような構成の艇体2に本発明を適用しても、キャビン6内の排気の濃度を低減できる。
また、前述の実施形態では、防風板としてのキャビン上壁17がキャビン6に設けられている場合について説明した。しかし、キャビン上壁17が省略され、キャビン6の上方が開放されていてもよい。また、キャビン上壁17に加えて、右キャビン側壁18Rおよび左キャビン側壁18Lが省略されてもよい。
キャビン上壁17が省略されている場合、船外機艇1の前方から後向きに流れる風は、防風板としてのキャビン前壁16の前面に沿って後方に流れ、上方剥離位置としてのキャビン前壁16の上端縁から更に後方に流れる。このとき、キャビン前壁16の後方の空間で雰囲気が前方に逆流する場合があるので、船外機3から排出された排気を排気通路55によって船外機3よりも側方の位置に導くことにより、排気が前方に逆流することを防止できる。
キャビン上壁17が省略されている場合、船外機艇1の前方から後向きに流れる風は、防風板としてのキャビン前壁16の前面に沿って後方に流れ、上方剥離位置としてのキャビン前壁16の上端縁から更に後方に流れる。このとき、キャビン前壁16の後方の空間で雰囲気が前方に逆流する場合があるので、船外機3から排出された排気を排気通路55によって船外機3よりも側方の位置に導くことにより、排気が前方に逆流することを防止できる。
また、前述の実施形態では、1つの上流排気口52が船外機3に設けられている場合について説明した。しかし、2つの上流排気口52が船外機3に設けられていてもよい。この場合、2本の排気ホース56によって2つの上流排気口52がそれぞれ右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lに接続されていてもよいし、両端部が2つに分岐した排気ホース56によって2つの上流排気口52が右下流排気口54Rおよび左下流排気口54Lに接続されていてもよい。
また、前述の実施形態では、水面の上方で開口する船外機3の上流排気口52が、船外機3の外に向かって上方に延びている場合について説明した。しかし、上流排気口52は、水平に延びていてもよいし、船外機3の外に向かって下方に延びていてもよい。
また、前述の実施形態では、艇体2がプラットフォーム7を備える場合について説明した。しかし、プラットフォーム7が省略され、船外機3の後方、右方、および左方が開放されていてもよい。
また、前述の実施形態では、艇体2がプラットフォーム7を備える場合について説明した。しかし、プラットフォーム7が省略され、船外機3の後方、右方、および左方が開放されていてもよい。
また、前述の実施形態では、船外機艇1が、1機の船外機3を備えている場合について説明した。しかし、複数の船外機3が並列状態で艇体2の後部に取り付けられていてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :船外機艇
2 :艇体
3 :船外機
3a :船外機の後端
3b :船外機の前端
4 :ハル
6 :キャビン
7 :プラットフォーム
11 :運転席
16 :キャビン前壁
17 :キャビン上壁
18 :キャビン側壁
22 :上壁後端部
22a :上壁後端縁
23 :側壁後端縁
25L :プラットフォームの左側面
25R :プラットフォームの右側面
51 :主排気通路
52 :上流排気口
53 :アイドル排気通路
54L :左下流排気口
54R :右下流排気口
55 :排気通路
56 :排気ホース
59 :集合通路
60L :左分岐通路
60R :右分岐通路
61 :排気濃度検出器
64 :防水ケース
67 :防水透湿膜
68 :弛み部
69 :排水口
70 :送風機
Ap :ピボット軸線
CL :幅方向中央
D1 :距離
D2 :距離
P1 :折り返し位置
P2 :最上位置
P3 :接続位置
R1 :逆流領域
2 :艇体
3 :船外機
3a :船外機の後端
3b :船外機の前端
4 :ハル
6 :キャビン
7 :プラットフォーム
11 :運転席
16 :キャビン前壁
17 :キャビン上壁
18 :キャビン側壁
22 :上壁後端部
22a :上壁後端縁
23 :側壁後端縁
25L :プラットフォームの左側面
25R :プラットフォームの右側面
51 :主排気通路
52 :上流排気口
53 :アイドル排気通路
54L :左下流排気口
54R :右下流排気口
55 :排気通路
56 :排気ホース
59 :集合通路
60L :左分岐通路
60R :右分岐通路
61 :排気濃度検出器
64 :防水ケース
67 :防水透湿膜
68 :弛み部
69 :排水口
70 :送風機
Ap :ピボット軸線
CL :幅方向中央
D1 :距離
D2 :距離
P1 :折り返し位置
P2 :最上位置
P3 :接続位置
R1 :逆流領域
Claims (15)
- 排気を排出する上流排気口が設けられた船外機と、
前記船外機が後部に取り付けられたハルと、
平面視で前記船外機の前方に配置された防風板を含み、前記ハルの上方に配置されており、前記船外機の後端からの高さが前記船外機の後端から前記防風板の後端縁までの前後方向の水平距離の1/2以上であるキャビンと、
前記船外機よりも側方に配置された下流排気口と、
前記上流排気口から前記下流排気口に延びており、前記上流排気口から前記下流排気口に排気を導く排気通路とを含む、船外機艇。 - 前記下流排気口は、前記キャビンの前記防風板よりも側方に配置されている、請求項1に記載の船外機艇。
- 前記キャビンの内部に設けられた運転席をさらに含む、請求項1または2に記載の船外機艇。
- 船外機と、
前記船外機が後部に取り付けられた艇体と、
前記艇体の幅方向中央の右方に配置された右下流排気口と、
前記艇体の幅方向中央の左方に配置された左下流排気口と、
前記船外機から前記右下流排気口および左下流排気口のそれぞれに延びており、前記船外機から前記右下流排気口および左下流排気口のそれぞれに排気を導く少なくとも一つの排気通路とを含む、船外機艇。 - 前記少なくとも一つの排気通路は、前記船外機に接続された集合通路と、前記集合通路から前記右下流排気口に延びる右分岐通路と、前記集合通路から前記左下流排気口に延びる左分岐通路とを含む、請求項4に記載の船外機艇。
- 前記右下流排気口および左下流排気口のそれぞれは、前記船外機の前端よりも後方に配置されている、請求項4または5に記載の船外機艇。
- 前記艇体は、前記船外機よりも後方に配置されたプラットフォームを含み、
前記右下流排気口および左下流排気口のそれぞれは、前記プラットフォームに設けられている、請求項4〜6のいずれか一項に記載の船外機艇。 - 前記右下流排気口および左下流排気口は、それぞれ、前記艇体の右側面および左側面に設けられている、請求項4〜7のいずれか一項に記載の船外機艇。
- 前記排気通路の少なくとも一部は、排気ホースによって形成されている、請求項4〜8のいずれか一項に記載の船外機艇。
- 前記排気通路の少なくとも一部は、前記艇体によって形成されている、請求項4〜9のいずれか一項に記載の船外機艇。
- 前記排気通路内に配置されており、前記排気通路内の気体を前記右下流排気口および左下流排気口の少なくとも一方に送る送風機をさらに含む、請求項10に記載の船外機艇。
- 排気を排出する上流排気口が設けられた船外機と、
前記船外機が後部に取り付けられた艇体と、
前記船外機よりも側方に配置された下流排気口と、
前記上流排気口から前記上流排気口および下流排気口よりも上方の最上位置まで上向き姿勢または水平姿勢で延びていると共に、前記最上位置から前記下流排気口まで下向き姿勢または水平姿勢で延びており、前記上流排気口から前記下流排気口に排気を導く排気ホースとを含む、船外機艇。 - 前記上流排気口は、前記船外機の外に向かって上方に延びている、請求項12に記載の船外機艇。
- 前記排気ホースは、前記上流排気口から前記上流排気口および下流排気口よりも前方の折り返し位置まで延びていると共に、前記折り返し位置から前記下流排気口まで後方に延びている、請求項12または13に記載の船外機艇。
- 前記船外機は、前記上流排気口および下流排気口よりも前方で前記艇体の幅方向に水平に延びるピボット軸線まわりに回動可能に前記艇体の後部に取り付けられており、
前記排気ホースは、前記上流排気口から前記ピボット軸線付近まで延びていると共に、前記ピボット軸線付近から前記下流排気口まで延びている、請求項14に記載の船外機艇。
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