JP2015001692A - 加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着装置において非通紙部昇温を抑制する加圧ローラを提供する。【解決手段】加圧ローラ20は、弾性層20bに針状のフィラー20dが添加されており、弾性層20bの厚み方向にフィラー20dが配向されている。厚み方向の熱伝導率が周方向および軸方向の熱伝導率よりも大きい異方性を持つようにした。これにより、フィラー20d添加による加圧ローラ硬度の上昇を押さえつつ非通紙部昇温対策効果を向上させることができる。【選択図】図3
Description
本発明は、定着部材と弾性層を有する加圧ローラとで形成されるニップ部で画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する定着装置に用いられる加圧ローラに関する。また、その加圧ローラを用いた定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、記録材(用紙)上に形成された未定着画像を加熱する定着装置として、フィルム加熱方式の定着装置が提案されている。この定着装置は、ローラ定着装置に比べて定着部材の熱容量が小さいため、クイックスタート性、省エネ性に優れている。
特許文献1で提案されている加圧ローラは、ゴムの中に炭素繊維のフィラーが含有され熱伝導率が0.5W/m・K以上となっており、非通紙部昇温が軽減される定着装置を提供している。
特許文献1では加圧ローラのゴムにフィラーを入れて熱伝導率を上げることで非通紙部昇温対策を行っている。ゴムの熱伝導率が上がると、芯金への熱伝導が増すことで昇温を防ぐという対策である。
より高速なプリントを行う画像形成装置においては、非通紙部の発熱量も高速化に伴って大きくなり、昇温が大きくなる。この場合、加圧ローラのゴムへのフィラー添加を増やし、熱伝導率を更に上げる対策が考えらえる。しかし、フィラー量を増やすと加圧ローラ硬度が上がってしまい十分なニップ幅を確保することが難しくなる。したがって、フィラー増量による熱伝導率アップでは非通紙部昇温対策として限界がある。
本発明は上記の従来技術を更に発展させたものである。その目的とするところは、フィラー添加による加圧ローラ硬度の上昇を押さえつつ非通紙部昇温対策効果を向上させることを可能にした加圧ローラを提供するものである。また、その加圧ローラを用いた定着装置及び画像形成装置を提供するものである。
上記の目的を達成するための本発明に係る加圧ローラの代表的な構成は、定着部材と弾性層を有する加圧ローラとで形成されるニップ部で画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する定着装置に用いられる前記加圧ローラであって、前記弾性層は、フィラーが添加されており、厚み方向の熱伝導率が周方向および軸方向の熱伝導率よりも大きい異方性を持つことを特徴とする。
本発明の加圧ローラによれば、フィラー添加による加圧ローラ硬度の上昇を押さえつつ非通紙部昇温対策効果を向上させることが可能である。
[実施例1]
(1)画像形成部
図2は画像形成装置の一例の要部の模式図である。この画像形成装置は、電子写真式のレーザープリンタである。プリント信号を入力すると、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)Dが矢印方向に所定の周速度で回転する。そのドラムDの周面が帯電ローラ1によって所定の極性・電位に一様に帯電され、帯電面に対してレーザースキャナ2により画像情報に対応して変調されたレーザー光Lによる走査露光がなされる。これによりドラム面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。その静電潜像が現像装置3によりトナー像(現像剤像)として現像される。
(1)画像形成部
図2は画像形成装置の一例の要部の模式図である。この画像形成装置は、電子写真式のレーザープリンタである。プリント信号を入力すると、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)Dが矢印方向に所定の周速度で回転する。そのドラムDの周面が帯電ローラ1によって所定の極性・電位に一様に帯電され、帯電面に対してレーザースキャナ2により画像情報に対応して変調されたレーザー光Lによる走査露光がなされる。これによりドラム面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。その静電潜像が現像装置3によりトナー像(現像剤像)として現像される。
一方、記録材(以下、用紙と記す)Sは給紙カセット4から給紙ローラ5によって1枚ずつ繰り出されレジストローラ6へと送られる。レジストローラ6はその用紙SをドラムDと転写ローラ7との当接部である転写ニップ部に所定のタイミングで送り出す。用紙Sは転写ニップ部で挟持搬送され、その搬送過程においてドラムD側のトナー像が用紙S上に転写される。
転写ニップ部を出た用紙SはドラムDから分離されて定着装置Aへと搬送され、トナー像が熱と圧力で固着像として用紙Sに定着される。定着装置Aを出た用紙Sは画像形成物として排出トレイ8へ排紙される。用紙分離後のドラムDは転写残トナーがクリーニング装置9により除去されて清掃され、繰り返して画像形成に供される。
(2)定着装置A
図1は本実施例における定着装置Aの要部の横断面模式図である。この定着装置Aはフィルム加熱方式のオンデマンド定着装置であり、用紙搬送路面内において用紙Sの搬送方向Xに直交する方向に平行な方向を長手方向(図面に垂直な方向)とする横長の装置である。この定着装置Aは、大別して、定着部材としてのフィルムアセンブリ10と、加圧部材としての加圧ローラ20と、を有する。
図1は本実施例における定着装置Aの要部の横断面模式図である。この定着装置Aはフィルム加熱方式のオンデマンド定着装置であり、用紙搬送路面内において用紙Sの搬送方向Xに直交する方向に平行な方向を長手方向(図面に垂直な方向)とする横長の装置である。この定着装置Aは、大別して、定着部材としてのフィルムアセンブリ10と、加圧部材としての加圧ローラ20と、を有する。
アセンブリ10は、エンドレス形状(無端状)の定着フィルム(薄肉回転体:以下、ベルトと記す)13を有する。また、そのベルト13の内側に配設されたバックアップ部材としてのヒーター11及びヒーターホルダ12、並びに補強ステイ(Tステイ)17を有する。ベルト13は、ヒーター11、ホルダ12、ステイ17の組立体に対してルーズに外嵌されている。
ベルト13は、円筒状の基材の外周面に弾性層と表層を順に積層した、全体的に可撓性を有する薄肉の複合層部材である。本実施例においては、基材は内径φ24、厚さ40μm、の円筒状のSUSスリーブである。弾性層は厚さ300μmのリコーンゴム層である。表層は厚さ20μmのPFAチューブである。
ヒーター11は、アルミナ基板に銀パラジウムをスクリーン印刷したセラミックヒーターである。アルミナ基板は1mmの厚みであり、幅は8mmである。抵抗発熱体の上には、耐圧ガラス層が60μmあり絶縁性を有している。抵抗値は10Ωとし、100Vの電圧が印加された際、定格で1000Wの電力が投入される。
ヒーターホルダ12は横断面ほぼ半円弧状の樋型部材であり、耐熱性の高い液晶ポリマーで作られている。本実施例では連続耐熱温度300℃の液晶ポリマーを使用した。ヒーターホルダ12は外面中央部に長手に沿って溝部が形成されている。ヒーター11はその溝部に嵌め込まれてホルダ12に保持されている。ホルダ12はヒーター11を保持すると共にベルト13の回転ガイドとしても機能する。
ステイ17は横断面下向きコの字型の剛性部材であり、SUM24L、肉厚2mmの型材である。ホルダ12の内側にホルダ12に並行に配設されており、ホルダ12を補強する。
また、図には省略したけれども、ステイ17の長手方向の一端側と他端側にはそれぞれフランジ部材が装着されている。これらのフランジ部材はベルト13の一端側と他端側の各端部の位置規制と保形の役目をしている。
加圧ローラ20は、SUM24−Lからなる外径10mmの芯金20aの外周に同心一体に、弾性層20bとしての肉厚3mmのシリコーンゴム層を形成し、更にその外周面に離型層20cとしての厚み50μmのPFAチューブを被覆したものである。この加圧ローラ20の芯金20aの一端側と他端側の端部がそれぞれ装置フレーム(不図示)の長手方向の一端側と他端側の側板間に回転可能に軸受保持されている。
ニップ部Nにおいて用紙Sをシワなどが発生することなく安定的に搬送するために、弾性層20bは外径形状を逆クラウン形状にするとよい。すなわち、加圧ローラ110は外径形状が逆クラウン形状の弾性ローラにするとよい。
アセンブリ10も装置フレームの長手方向の一端側と他端側の側板間において加圧ローラ20の上側に加圧ローラ20に対してヒーター11の側を対向させて加圧ローラ20に並行に配設されている。そして、一端側と他端側のフランジ部材がそれぞれ加圧機構(不図示)により加圧ローラ20に向かう方向に所定の押圧力をもって押圧されている。
上記の押圧力により、一端側と他端側のフランジ部材、ステイ17、ホルダ12の全体が加圧ローラ20の方向に移動する。そのため、ヒーター11がベルト13を介して加圧ローラ20に対して弾性層20bの弾性に抗して所定の押圧力で押圧して、ベルト13と加圧ローラ20の間に用紙搬送方向Xに関して所定幅のニップ部Nが形成される。
定着装置Aの定着動作は次のとおりである。制御手段としての制御回路部(CPU)10は、所定の制御タイミングでモータMを起動する。このモータMから回転駆動伝達系(不図示)を介して加圧ローラ20に回転駆動力が伝達される。これにより、加圧ローラ20が矢印R20の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。
加圧ローラ20が回転されることで、ニップ部Nにおいてベルト13に加圧ローラ20との摩擦力で回転トルクが作用する。これにより、ベルト13が、その内面がヒーター11の表面に密着して摺動しながら、ホルダ12とステイ17の外回りを加圧ローラ20の速度とほぼ対応した速度で矢印R13の時計方向に従動回転する。ベルト13の内面には半固形状潤滑剤が塗工され、ヒーター11・ホルダ12とベルト内面との摺動性を確保している。
また、制御回路部100は電力供給部であるヒーター駆動回路部101からヒーター11に対する通電を開始する。この通電によりヒーター11は有効全長域に渡って急速に昇温する。その昇温が、ヒーター11の裏面側(上面)の長手方向のほぼ中央部に接するように設けられた温度検知手段としてのサーミスタ14によって検知される。サーミスタ14はA/Dコンバータ102を介して制御回路部100に接続されている。
制御回路部100はサーミスタ14からの出力を所定の周期でサンプリングしており、このように得られた温度情報を温度制御に反映させる構成となっている。つまり、制御回路部100はサーミスタ14の出力をもとにヒーター11の温調制御内容を決定し、ヒーター駆動回路部101によって、ヒーター11の温度が目標温度(設定温度)となるようにヒーター11への通電を制御する役割を果たしている。
上記の定着装置状態において、画像形成部側から未定着トナー画像Tを担持した用紙Sが定着装置A側に搬送され、ガイド部材19にガイドされてニップ部Nに導入される。用紙Sはニップ部Nで挟持搬送される過程でヒーター11の熱がベルト13を介して付与される。未定着トナー画像Tはヒーター11の熱とニップ部Nの圧力によって用紙Sの面に固着像として定着される。ニップ部Nを出た用紙Sはベルト13から曲率分離して定着装置Aの外へ送出される。
上記の定着装置Aにおいて、ヒーター11とそれを保持させたホルダ12がベルトの内面に接触するバックアップ部材である。そして、ニップ部Nにおいてベルト13の内面がヒーター11とホルダ12のベルト対向面に摺動しながら回転して記録材上のトナー像の加熱加圧定着が実行される。
(3)加圧ローラ20の熱伝導率の異方性について
加圧ローラ20は、弾性層20bにフィラーが添加されており、厚み方向の熱伝導率が周方向および軸方向の熱伝導率よりも大きい異方性を持つようにしてある。これにより、フィラー添加による加圧ローラ硬度の上昇を押さえつつ非通紙部昇温対策効果を向上させている。以下、この加圧ローラ20の構成について詳述する。
加圧ローラ20は、弾性層20bにフィラーが添加されており、厚み方向の熱伝導率が周方向および軸方向の熱伝導率よりも大きい異方性を持つようにしてある。これにより、フィラー添加による加圧ローラ硬度の上昇を押さえつつ非通紙部昇温対策効果を向上させている。以下、この加圧ローラ20の構成について詳述する。
加圧ローラ20は、弾性層20bに針状(針のように細長くて、先がとがっている形状)のフィラー(針状フィラー)が添加されており、弾性層20bの厚み方向にフィラーが配向されている。フィラー種として、本実施例では炭素繊維フィラー(カーボンファイバーフィラー):「XN−100−03」(日本グラファイト株式会社)を用いた。このフィラーは、異方性磁化率を有しており、長手方向に磁化率が配向している。
図3は加圧ローラ20の構成を説明するための模式図である。(a)において、a,b,cは方向を示しており、aが厚み方向、bが周方向、cが軸方向である。(b)の加圧ローラ20の断面を見ると、針状のフィラー20dが弾性層20bの厚み方向に配向されている。
このように針状のフィラー20dが弾性層20bの厚み方向に配向されている加圧ローラの製造方法について述べる。はじめに、芯金20aおよび表層20cであるPFAチューブがセットされた金型に、弾性層20bの材料として、フィラー20dが含有されたゴム材を流し込む。本実施例では金型の材質としてSUSを用いた。
次に、厚み方向にフィラー配向をつけるために、加圧ローラ20の弾性層厚み方向に対して磁場をかける。本実施例では、図4のように、永久磁石MGを用いて10テスラの磁場をかけた。加圧ローラ20を周方向に回しながら磁場印加を行うことで、焼成前の弾性層においてその厚み方向にフィラー2dを配向させることができる。
最後に焼成を行うことによって、弾性層20bに針状のファイラーが添加されており、弾性層20bの厚み方向にフィラー2dが配向されている加圧ローラ20を製造することができる。即ち、厚み方向の熱伝導率が周方向および軸方向の熱伝導率よりも大きい異方性を持つ構成の加圧ローラ20を製造することができる。
この加圧ローラ20のゴム材(弾性層20b)について、熱伝導率の測定を行った。測定はホットディスク法を用いた。厚み方向、周方向、軸方向の3種類の測定を行ったところ、厚み方向の熱伝導率は、周方向の熱伝導率および軸方向の熱伝導率よりも高いという関係であることが分かった。また、周方向と軸方法の熱伝導率はほぼ一致していた。これはフィラー20dが厚み方向にのみ配向をしていて、他方向にはランダムに配置されているためである。
比較対象としてフィラー20dを配向させずにランダムに配置されている加圧ローラを用意した。この比較対象加圧ローラについても熱伝導率測定を行ったところ、3方向の熱伝導率に異方性は見られなかった。
本発明に係る加圧ローラと比較例の加圧ローラを用いたオンデマンド定着装置において通紙実験を行った。加圧ローラの熱伝導率は、本発明に係る加圧ローラとして、周方向および軸方向の熱伝導率を0.2W/m・Kに固定し、厚み方向を0.2W/m/K〜1.6W/m・Kの4水準とったものを用意した。また、比較例の加圧ローラとして、厚み方向=周方向=軸方向とし、0.2〜1.6W/m・Kまで5水準取ったものを用意し実験を行った。フィラー添加量と熱伝導率の関係を図5に示した。
実験条件は、A4Rサイズの坪量80g/mm2の用紙Sを30ppmの生産性で給紙、プロセススピードは180mm/s、温調温度はセラミックヒーター裏の温度で240℃とした。
図6は加圧ローラの熱伝導率について、横軸を厚み方向、縦軸を周方向=軸方向と取り、非通紙部昇温のピーク温度をプロットしたものである。厚み方向の熱伝導率が周方向、軸方向の熱伝導率より高くなっているプロットが本発明に係る加圧ローラである。また、厚み方向の熱伝導率=周方向の熱伝導率=軸方向熱伝導率のプロットが比較例の加圧ローラである。この結果から、厚み方向の熱伝導率が非通紙部昇温ピーク温度に感度が大きく、周方向、軸方向の熱伝導率は非通紙部昇温ピーク温度に感度が小さいということが分かる。
したがって、非通紙部昇温を抑制するには、なるべく厚み方向の熱伝導率を上げるようにした方がよい。針状のフィラー20dを添加する場合は弾性層20bの厚み方向に配向させるのが良い。
加圧ローラの弾性層20bにフィラー20dを含有させる場合、含有量が大きくなるにしたがって製品硬度が上がる。したがって、なるべく少ないフィラー量で厚み方向の熱伝導率を上げる方が良く、フィラーを弾性層厚み方向に配向させるのが有効である。
図7に弾性層厚み方向の熱伝導率と製品硬度の関係について、本発明を実施した場合と比較例について示す。同じ厚み方向熱伝導率を得るためには、本発明を実施した方がフィラー量が減り、製品硬度を下げることができる。違う見方をすると、同じ製品硬度の加圧ローラを製造する場合、本発明を実施した方が厚み方向熱伝導率を上げることができることを示している。
これまで述べたとおり、本発明を実施すると、製品硬度を上げすぎることなく従来よりも厚み方向の熱伝導率を上げることができ、非通紙部昇温をより抑制する加圧ローラを提供できる。
[実施例2]
1)図8の(a)の定着装置Aは、ベルト13が、駆動ローラ31と、従動ローラ32と、バックアップ部材としてのヒーター11を支持させたホルダ12、との間に懸回張設されている。加圧ローラ20がベルト13を挟んでヒーター11に当接していて、ニップ部Nを形成している。図1の定着装置Aと同様の構成部材・部分には同じ符号を付して再度の説明を省略する。
1)図8の(a)の定着装置Aは、ベルト13が、駆動ローラ31と、従動ローラ32と、バックアップ部材としてのヒーター11を支持させたホルダ12、との間に懸回張設されている。加圧ローラ20がベルト13を挟んでヒーター11に当接していて、ニップ部Nを形成している。図1の定着装置Aと同様の構成部材・部分には同じ符号を付して再度の説明を省略する。
この定着装置Aは、駆動ローラ31が駆動されることで、ベルト13が、その内周面がヒーター11に対して摺動しながら回転する。加圧ローラ20はベルト13の回転に従動して回転する。
2)図8の(b)の定着装置Aは、図1の定着装置Aにおいて、ヒーター11を電磁誘導発熱板11Aに変更したものである。そして、その電磁誘導発熱板11Aを誘導コイル33で生成される交番磁場により電磁誘導発熱させる構成である。図1の定着装置Aと同様の構成部材・部分には同じ符号を付して再度の説明を省略する。
電磁誘導発熱板11Aはその温度がサーミスタ(不図示)で検知される。制御回路部(不図示)はサーミスタで検知される温度が所定の定着温度に維持されるように電源部(不図示)から誘導コイル33に投入する電力を制御する。
3)図8の(c)の定着装置Aは、図1の定着装置Aにおいて、ベルト13の金属からなる基体を外部配設の誘導コイル33で生成される交番磁場により電磁誘導発熱させる構成である。ベルト13は加圧ローラ20の回転駆動に従動して内周面がバックアップ部材34に対して摺動しながら回転する。誘導コイル33はベルト13の内側に配設する装置構成にすることもできる。
ベルト13はその温度がサーミスタ(不図示)で検知される。制御回路部(不図示)はサーミスタで検知される温度が所定の定着温度に維持されるように電源部(不図示)から誘導コイル33に投入する電力を制御する。
図8の(a)の構成の定着装置Aも、(b)や(c)の定着装置Aのように、ベルト13に金属層(電磁誘導発熱層)を設け、ベルト13の外側或いは内側に誘導コイル33を配設して電磁誘導加熱する装置構成にすることもできる。
4)図8の(d)のの定着装置Aは、定着部材10をハロゲンヒータ35で加熱される、あるいは誘導コイルで電磁誘導加熱されるヒートローラにしたものである。
5)本発明の定着装置は実施例のように記録材Sに担持された未定着トナー像Tを加熱加圧して固着画像として加熱定着する定着装置としての使用に限定されない。記録材Sに一旦定着された或いは仮定着された画像(定着済み画像又は半定着画像)を加熱加圧して光沢度を向上させるなどの画像の表面性を調整する加熱処理装置(この場合も定着装置と呼ぶことにする)にも本発明を適用することができる。
図8の(a)乃至(d)のような構成の定着装置Aにおいても、加圧ローラ20として実施例1と同様に弾性層20bにフィラーが添加されており、厚み方向の熱伝導率が周方向および軸方向の熱伝導率よりも大きい異方性を持つようにしてある。これにより、フィラー添加による加圧ローラ硬度の上昇を押さえつつ非通紙部昇温対策効果を向上させている。
6)画像形成装置の画像形成部は電子写真方式に限られない。静電記録方式や磁気記録方式の画像形成部であってもよい。また、転写方式に限られず、記録材に対して直接方式でトナー像を形成する構成のものであってもよい。
7)実施例において定着装置Aは、実施例の電子写真プリンタ以外の画像形成装置、カラー複写機、ファクシミリ、カラープリンタ、これらの複合機等で実施されてもよい。即ち、実施例の定着装置及び電子写真プリンタは、上述した構成部材の組み合わせには限定されず、それぞれの代替部材で一部又は全部を置き換えた別の実施形態で実現してもよい。
A・・定着装置、10・・定着部材、20・・加圧ローラ、20b・・弾性層、20d・・フィラー、N・・ニップ部、S・・記録材、T・・画像
Claims (9)
- 定着部材と弾性層を有する加圧ローラとで形成されるニップ部で画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する定着装置に用いられる前記加圧ローラであって、
前記弾性層は、フィラーが添加されており、厚み方向の熱伝導率が周方向および軸方向の熱伝導率よりも大きい異方性を持つことを特徴とする加圧ローラ。 - 前記フィラーは、カーボンファイバーフィラーであり、前記弾性層の厚み方向に配向されていることを特徴とした請求項1に記載の加圧ローラ。
- 定着部材と弾性層を有する加圧ローラとで形成されるニップ部で画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する定着装置であって、
前記加圧ローラの前記弾性層は、フィラーが添加されており、厚み方向の熱伝導率が周方向および軸方向の熱伝導率よりも大きい異方性を持つことを特徴とする定着装置。 - 前記フィラーは、カーボンファイバーフィラーであり、前記弾性層の厚み方向に配向されていることを特徴とした請求項3に記載の定着装置。
- 前記定着部材は、無端状のベルトと、前記ベルトの内面に接触するバックアップ部材と、を有し、前記ニップ部は前記バックアップ部材に対応する位置における前記ベルトと前記加圧ローラとの当接により形成されていることを特徴とした請求項3または4に記載の定着装置。
- 前記バックアップ部材がヒーターであることを特徴とした請求項5に記載の定着装置。
- 前記ベルトを電磁誘導加熱する誘導コイルを有することを特徴とした請求項5に記載の定着装置。
- 前記定着部材はヒートローラであることを特徴とした請求項3または4に記載の定着装置。
- 請求項3乃至8のいずれか一項に記載の定着装置を有することを特徴とした画像形成装置。
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