JP2015001489A - 角度検出装置 - Google Patents

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Takumi Kamiya
巧 神谷
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Abstract

【課題】角度検出装置につき周期的な検出誤差を好適に低減すること。【解決手段】センサステータの表面に形成される円環状の平面コイルは、第1検出コイル51と、同コイル51に対し電気角で90度位相がずれて配置される第2検出コイル52と、同コイル51に対し電気角で180度位相がずれて配置される第3検出コイル53と、同コイル51に対し電気角で270度位相がずれて配置される第4検出コイル54とを含む。第1及び第3の検出コイル51,53は重なり合い、互いに逆向きの起電力が発生する。第2及び第4の検出コイル52,54は重なり合い、互いに逆向きの起電力が発生する。第1演算回路61は、第1及び第2の検出コイル51,52の出力に基づく第1検出角度θ1を演算し、第2演算回路62は、第3及び第4の検出コイル53,54の出力に基づく第2検出角度θ2を演算し、最終演算回路63は、両検出角度θ1,θ2の平均から最終的な検出角度θを演算する。【選択図】 図9

Description

この発明は、モータやエンジンの出力軸の回転角度を検出するために使用される角度検出装置に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載の角度検出装置が知られている。この装置は、環状のステータと、このステータの内側にてステータの内周と空隙を介して対向して配置された環状のロータとを備える。ここで、ロータは、ステータの中心に対して空隙が偏芯した状態で回転自在に支持される。ステータには、複数の極片が円周上に等分に支持される。各極片には、3相のコイルが相毎に巻回される。このコイルは、180度の位相差を有して2系統をなす第1系統のコイルと第2系統のコイルとを含む。第1系統のコイルと第2系統のコイルは、互いに同相コイルがステータの中心を挟んで点対象となるように配置される。そして、第1系統のコイルにより検出される角度信号と、第2系統のコイルにより検出される角度信号とに基づいて誤差を相殺した角度信号を演算するようになっている。
特開2011−169653号公報
ところが、特許文献1に記載の角度検出装置では、ロータの形状やピッチ誤差、偏心誤差の影響を受けることなく角度信号の誤差の影響を受けることなく角度信号の検出精度を向上させることができると記載されているものの、第1系統のコイルと第2系統のコイルが異なる場所に配置されているため、励磁信号の回り込みによって、第1系統のコイルと第2系統のコイルに生じる誤差は180度の位相差とはならず、そのような検出誤差を低減することはできなかった。また、この種の角度検出装置では、コイルの断線等の異常時にその異常を検出して対処できる構成とはなっていなかった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、周期的な検出誤差を好適に低減することを可能とした角度検出装置を提供することにある。また、この発明の別の目的は、上記目的に加えて、コイルの断線等の異常時にその異常を検出することを可能とした角度検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、回転軸に取り付けられるセンサロータと、センサロータの表面に対し表面が隙間を介して対向して配置され、表面に円環状の平面コイルが形成されたセンサステータと、センサステータの平面コイルが複数の検出コイルを含むこととを備え、センサロータが回転軸と一体に回転することにより各検出コイルで起電力が発生し、その起電力に基づいて回転軸の回転角度を検出するように構成した角度検出装置であって、複数の検出コイルは、第1の検出コイルと、第1の検出コイルに対し電気角で90度位相のずれた位置に配置される第2の検出コイルと、第1の検出コイルに対し電気角で180度位相のずれた位置に配置される第3の検出コイルと、第1の検出コイルに対し電気角で270度位相のずれた位置に配置される第4の検出コイルとを含み、第1の検出コイルと第3の検出コイルは互いに重なり合い、かつ、互いに逆向きの起電力が発生するように配置され、第2の検出コイルと第4の検出コイルは互いに重なり合い、かつ、互いに逆向きの起電力が発生するように配置され、第1の検出コイルと第2の検出コイルの出力に基づく第1の検出角度と、第3の検出コイルと第4の検出コイルの出力に基づく第2の検出角度との平均から最終的な検出角度を演算する演算手段を備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、第1の検出コイルと第2の検出コイルとの組み合わせコイルの配置に対し、第3の検出コイルと第4の検出コイルとの組み合わせコイルの配置の位相が180度ずれている。従って、第1の検出角度の位相に対し第2の検出角度の位相が180度ずれることになり、第1の検出角度及び第2の検出角度における検出誤差の位相も180度ずれることになる。このため、演算手段により、第1の検出角度と第2の検出角度を平均することにより、360度周期の検出誤差である1次誤差が相殺され、最終的な検出角度における検出誤差が低減する。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、演算手段は、第1の検出角度と、第2の検出角度と、更に、第2の検出コイルと第3の検出コイルの出力に基づく第3の検出角度と、第4の検出コイルと第1の検出コイルの出力に基づく第4の検出角度との平均から最終的な検出角度を演算することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、第1の検出コイルと第2の検出コイルとの組み合わせコイルの配置に対し、第2の検出コイルと第3の検出コイルとの組み合わせコイルの配置の位相は90度ずれている。第2の検出コイルと第3の検出コイルとの組み合わせコイルの配置に対し、第3の検出コイルと第4の検出コイルとの組み合わせコイルの配置の位相は90度ずれている。また、第3の検出コイルと第4の検出コイルとの組み合わせコイルの配置に対し、第4の検出コイルと第1の検出コイルとの組み合わせコイルの配置の位相は90度ずれている。従って、第1の検出角度の位相に対し第3の検出角度の位相が90度ずれることになり、第3の検出角度の位相に対し第2の検出角度の位相も90度ずれることなり、第2の検出角度の位相に対し第4の検出角度の位相も90度ずれることになり、第4の検出角度の位相に対し第1の検出角度の位相も90度ずれることになり、各検出角度における検出誤差の位相も90度ずつずれることになる。このため、演算手段により、4つの検出角度を平均することにより、360度周期の検出誤差である1次誤差が相殺され、加えて180度周期の検出誤差である2次誤差が相殺され、最終的な検出角度における検出誤差が低減する。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、第1の検出角度に係るSin相出力とCos相出力の自乗和を第1の自乗和として、第2の検出角度に係るSin相出力とCos相出力の自乗和を第2の自乗和として、第3の検出角度に係るSin相出力とCos相出力の自乗和を第3の自乗和として、第4の検出角度に係るSin相出力とCos相出力の自乗和を第4の自乗和としてそれぞれ算出し、これら4つの自乗和を比較することにより、第1の検出コイル、第2の検出コイル、第3の検出コイル又は第4の検出コイルの何れに異常があるかを特定するための異常検出手段を更に備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の作用に加え、第1の検出コイル、第2の検出コイル、第3の検出コイル及び第4の検出コイルのそれぞれに異常がなければ、第1の自乗和、第2の自乗和、第3の自乗和及び第4の自乗和がそれぞれ「1」となる。一方、各検出コイルの何れかに異常がある場合は、各自乗和の何れかが「1」にならなくなる。従って、各検出コイルの何れかに異常がある場合は、異常検出手段が各自乗和を比較することで異常がある検出コイルを特定することが可能となる。ここで、異常のない残りの検出コイルを使用することにより、角度検出を行うことが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、360度周期の検出誤差である一次誤差を低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に対し、180度周期の検出誤差である二次誤差を更に低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、コイルの断線等の異常時にその異常を検出することができ、異常のある検出コイルを特定することができ、異常のない検出コイルを使用することでフェイルセーフとして最終的な検出角度を得ることができる。
第1実施形態に係り、角度検出装置を構成する角度センサと、それを取り付けたモータを示す正断面図。 第1実施形態に係り、センサロータを示す平面図。 第1実施形態に係り、センサステータを示す平面図。 第1実施形態に係り、検出コイルパターンを分解して示す概略的な斜視図。 第1実施形態に係り、第1の検出コイルの概略配線パターンを示す平面図。 第1実施形態に係り、第2の検出コイルの概略配線パターンを示す平面図。 第1実施形態に係り、第3の検出コイルの概略配線パターンを示す平面図。 第1実施形態に係り、第4の検出コイルの概略配線パターンを示す平面図。 第1実施形態に係り、第1〜第4の検出コイルと、それらの検出信号を演算するための演算回路とを示すブロック図。 第1実施形態に係り、角度検出装置につき、一次誤差に関するキャンセルイメージを示すグラフ。 第2実施形態に係り、第1〜第4の検出コイルと、それらの検出信号を演算するための演算回路とを示すブロック図。 第2実施形態に係り、角度検出装置につき、一次誤差及び二次誤差に関するキャンセルイメージを示すグラフ。 第3実施形態に係り、第1〜第4の検出コイルと、それらの異常を検出するための自乗和演算回路及び異常検出回路とを示すブロック図。 第4実施形態に係り、第1〜第4の検出コイルと、それらの検出信号を演算するための演算回路とを示すブロック図。 第5実施形態に係り、センサステータにおける平面コイルの構成を概略的に示す平面図。 第5実施形態に係り、センサロータを概略的に示す平面図。 別の実施形態に係り、励磁コイルパターンを概略的に示す平面図。
<第1実施形態>
以下、本発明における角度検出装置を具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態の角度検出装置を構成する角度センサ1と、それを取り付けたモータ2を正断面図により示す(以下、便宜上、図1の向きを正面図とする。)。モータ2は、略円盤形状の外観を有するモータハウジング11と、モータハウジング11に内包され、その内側中心にてベアリング12,13を介して回転可能に支持された回転軸14と、モータハウジング11の内側にて回転軸14の外周上に固定されたモータロータ15と、モータロータ15の外周側にて、隙間を介してモータハウジング11の内側に固定されたモータステータ16とを備える。モータステータ16には、コイル17が設けられる。
図1において、モータハウジング11の下側には、角度センサ1を収容するための収容部11aが一体に形成される。この収容部11aは、回転軸14及びベアリング13を中心に略円環状の周壁から構成される。収容部11aの外周の一部には、外部と連通する連通孔11bが形成される。
図1に示すように、モータ2の回転軸14は、略円筒形状をなし、大径部14a及び小径部14bと、大径部14aと小径部14bとの境目の段部14cとを含む。大径部14aは、一方のベアリング12に支持され、その外周にモータロータ15が固定される。小径部14bは、他方のベアリング13に支持され、その先端部が収容部11aの底壁に形成された軸孔11cから外部へ突出する。
図1に示すように、角度センサ1は、センサステータ6及びセンサロータ7を備える。センサロータ7は、モータハウジング11の内側にて、回転軸14の小径部14bの外周に圧入され、リング状のストッパ8により固定される。また、センサステータ6は、モータハウジング11の収容部11aの内側にて、回転軸14を中心にしてセンサロータ7と対向するように配置され、モータハウジング11の外側から複数のボルト9により固定される。収容部11aの底壁には、複数のボルト9を挿通させる複数の長孔11dが形成される。この実施形態では、複数のボルト9と収容部11aとの間に、複数のボルト9を一体的に連結する略円環状をなす連結部材10が介在する。
図2に、センサロータ7を平面図により示す。図1及び図2に示すように、センサロータ7は、円環平板状をなす樹脂製のロータ基板21と、そのロータ基板21の表面21aに配置された平面コイル22と、ロータ基板21の内周側に一体的に設けられ、センサロータ7を回転軸14の外周に取り付けて固定するために回転軸14と接触する略円環状をなす環状金属部材23とを含む。
ロータ基板21は、PPS樹脂等により形成される。環状金属部材23は、SUS等により形成される。平面コイル22は、インクジェット等を使用した印刷によりロータ基板21の表面21a上に形成され、その上に絶縁膜が形成される。図2に示すように、環状金属部材23は、その内周に一体に形成された1つの突起23aと、その外周に一体に形成された半径方へ突出する複数の凸部23bとを含む。複数の凸部23bは、等角度間隔に放射状に形成される。金属部材23は、これら凸部23bを含む外周部分にて、ロータ基板21に対しインサート成形される。
そして、図1に示すように、センサロータ7は、そのロータ基板21の表面21a側がセンサステータ6の表面側と対向するように配置され、回転軸14の小径部14bの外周に取り付けられる。ここで、センサロータ7は、環状金属部材23の内周が、回転軸14の小径部14bの外周に圧入されて段部14cにて位置決めされた状態で、リング状のストッパ8により抜け止めされる。また、環状金属部材23の突起23aが、小径部14bに形成されたキー溝(図示略)に係合することにより、センサロータ7が回転軸14に対して回り止めされる。このようにしてセンサロータ7が回転軸14と一体回転可能に固定される。
図3に、センサステータ6を平面図により示す。図1及び図3に示すように、センサステータ6は、樹脂により略円環平板状に形成され、表面31aに円環状の平面コイル32が配置されたステータ基板31と、ステータ基板31の裏面に設けられた複数の固定用凸部33と、ステータ基板31の裏面側にて外周縁に沿って形成され、軸方向へ延びる外周リブ34と、ステータ基板31の中央部分に形成され、回転軸14が貫通する貫通孔31bと、ステータ基板31の裏面側にて貫通孔31bの内周縁に沿って形成され、軸方向へ延びる内周リブ35と、ステータ基板31から横方向(水平方向)を向いた一つのコネクタ部36とを備える。外周リブ34と複数の固定用凸部33とは、連続して一体に形成される。図3に示すように、ステータ基板31の表面31aに配置された平面コイル32は、インクジェット等を使用した印刷により形成され、その上に絶縁膜が形成される。
図1に示すように、各固定用凸部33(図1には1つのみ図示した。)は、円柱形状をなし、この実施形態では、ステータ基板31の裏面にてその外周に沿って等角度間隔に配置される。各固定用凸部33には、ネジ穴37aを有する金属ブッシュ37が設けられる。この金属ブッシュ37は、固定用凸部33に対してインサート成形される。金属ブッシュ37には、センサステータ6をモータハウジング11に固定するためにボルト9が締め付けられるようになっている。
図1に示すように、コネクタ部36には、複数の金属製ターミナル39がインサート成形される。各ターミナル39は、直角に折れ曲がって形成され、第1の端部39aがコネクタ部36の中に配置され、第2の端部39bがステータ基板31に配置される。ステータ基板31に配置された各第2の端部39bには、平面コイル32を構成するコイル線が接続される。
次に、センサステータ6及びセンサロータ7の平面コイル32,22について詳しく説明する。図3に示すように、センサステータ6の平面コイル32は、それぞれ略円環状をなす検出コイルパターン41とロータリートランスコイルパターン42とを含む。ロータリートランスコイルパターン42は、検出コイルパターン41の径方向内側に配置される。検出コイルパターン41とロータリートランスコイルパターン42の上には、略円環状をなす絶縁膜(図示略)が形成される。検出コイルパターン41の径方向外側には、接続線43が配置される。この接続線43の端部には、一対をなすターミナル43a,43baが設けられる。同様に、検出コイルパターン41の径方向外側には、接続線44が配置される。この接続線44の端部には、一対をなすターミナル44a,44bが設けられる。また、ロータリートランスコイルパターン42も接続線45を含み、その端に一対のターミナル45a,45bが設けられる。各接続線43〜45のターミナル43a,43b,44a,44b,45a,45bは、それぞれコネクタ部36に設けられたターミナル39に接続され、外部回路に接続されるようになっている。
図2に示すように、センサロータ7の平面コイル22は、それぞれ円環状をなす励磁コイルパターン26とロータリートランスコイルパターン27とを含む。励磁コイルパターン26は、円環状をなすように円周方向に配置された4つのコイル部26a,26b,26c,26dに分けることができる。ロータリートランスコイルパターン27は、励磁コイルパターン26が設けられる領域の径方向内側に配置される。励磁コイルパターン26とロータリートランスコイルパターン27の層の上には、略円環状をなす絶縁膜(図示略)が形成される。
ここで、上記した角度センサ1の動作を簡単に説明する。モータ2の作動時に、所定の励磁信号発生回路で励磁信号が発生することにより、センサステータ6の接続線45及びロータリートランスコイルパターン42、センサロータ7のロータリートランスコイルパターン27を介して、センサロータ7の励磁コイルパターン26に励磁信号が供給される。この励磁信号の電流により励磁コイルパターン26に磁束が発生し、その磁束によりセンサスタータ6の検出コイルパターン41に起電力が発生する。そして、この起電力に係る信号を所定の演算回路で解析することにより、センサロータ7の回転位置、すなわち回転軸14の回転角度を検出することができる。
次に、センサステータ6の検出コイルパターン41とそれに関連する回路構成について説明する。図4に、検出コイルパターン41を分解して概略的な斜視図により示す。検出コイルパターン41は、上下に積層された4つの検出コイル51,52,53,54を含む。4つの検出コイル51〜54は、第1の検出コイル51と、第1の検出コイル51に対し電気角で90度位相のずれた位置に配置される第2の検出コイル52と、第1の検出コイル51に対し電気角で180度位相のずれた位置に配置される第3の検出コイル53と、第1の検出コイル51に対し電気角で270度位相のずれた位置に配置される第4の検出コイル54とを含む。第1の検出コイル51と第2の検出コイル52との間、第2の検出コイル52と第3の検出コイル53との間、第3の検出コイル53と第4の検出コイル54との間には、それぞれ絶縁膜(図示略)が設けられ、隣接する検出コイル51〜54同士が絶縁される。各検出コイル51〜54は、互いに同じ大きさの略円環形状をなす。
図4に示すように、第1の検出コイル51は、概形的に2分されて巻き方向が異なる半円弧状をなす−コイル51Aと+コイル51Bにより構成される。第2の検出コイル52も、概形的に2分されて巻き方向が異なる半円弧状をなす−コイル52Aと+コイル52Bにより構成される。同様に、第3の検出コイル53も、−コイル53Aと+コイル53Bにより構成され、第4の検出コイル54も、−コイル54Aと+コイル54Bにより構成される。
図4に示すように、第1の検出コイル51と第3の検出コイル53は互いに重なり合い、かつ、互いに逆向きの起電力が発生するように配置される。すなわち、第1の検出コイル51と第3の検出コイル53は、互いに電気角度で180度位相がずれていることから、第1の検出コイル51の−コイル51Aと第3の検出コイル53の+コイル53Bとが、また第1の検出コイル51の+コイル51Bと第3の検出コイル53の−コイル53Aとが、それぞれ外形が上下に整合するように重なり合う位置に配置される。また、第2の検出コイル52と第4の検出コイル54は互いに重なり合い、かつ、互いに逆向きの起電力が発生するように配置される。すなわち、第2の検出コイル52と第4の検出コイル54は、互いに電気角度で180度位相がずれていることから、第2の検出コイル52の+コイル52Bと第4の検出コイル54の−コイル54Aとが、また第2の検出コイル52の−コイル52Aと第4の検出コイル54の+コイル54Bとが、それぞれ外形が上下に整合するように重なり合う位置に配置される。
図5〜図8に、第1〜第4の検出コイル51〜54の概略配線パターンを平面図により示す。図5に示すように、第1の検出コイル51は、右巻きの−コイル51Aと、左巻きの+コイル51Bとから構成される。+コイル51Bの+端子51aから入った電流は+コイル51Bを左巻きに流れた後、−コイル51Aを右巻に流れて−コイル51Aの−端子51bから出る。図6に示すように、第2の検出コイル52は、右巻きの−コイル52Aと、左巻きの+コイル52Bとから構成される。−コイル52Aの+端子52aから入った電流は−コイル52Aを右巻きに流れた後、+コイル52Bを左巻きに流れて+コイル52Bの−端子52bから出る。図7に示すように、第3の検出コイル53は、右巻きの−コイル53Aと、左巻きの+コイル53Bとから構成される。−コイル53Aの+端子53aから入った電流は−コイル53Aを右巻きに流れた後、+コイル53Bを左巻に流れて+コイル53Bの−端子53bから出る。図8に示すように、第4の検出コイル54は、右巻きの−コイル54Aと、左巻きの+コイル54Bとから構成される。+コイル54Bの+端子54aから入った電流は+コイル54Bを左巻きに流れた後、−コイル54Aを右巻に流れて−コイル54Aの−端子54bから出る。
図9に、第1〜第4の検出コイル51〜54と、それらの検出信号を演算するための演算回路61,62,63とをブロック図により示す。第1の演算回路61には、第1の検出コイル51と第2の検出コイル52が接続される。第1の演算回路61は、第1の検出コイル51によるSIN相出力と第2の検出コイル52によるCOS相出力とに基づいて第1の検出角度θ1を演算するようになっている。第2の演算回路62には、第3の検出コイル53と第4の検出コイル54が接続される。第2の演算回路62は、第3の検出コイル53によるSIN相出力と第4の検出コイル54によるCOS相出力とに基づいて第2の検出角度θ2を演算するようになっている。最終演算回路63には、第1の演算回路61と第2の演算回路62が接続される。最終演算回路63は、第1の検出角度θ1と第2の検出角度θ2との平均から最終的な検出角度θを演算するようになっている。この実施形態で、第1の演算回路61、第2の演算回路62及び最終演算回路63により、本発明の演算手段が構成される。最終演算回路63は、下記の式(1)により最終的な検出角度θを演算するようになっている。
θ=(θ1+θ2−180°)/2 ・・・式(1)
以上説明したこの実施形態の角度検出装置によれば、センサステータ6の検出コイルパターン41につき、第1の検出コイル51と第2の検出コイル52との組み合わせコイルの配置に対し、第3の検出コイル53と第4の検出コイル54との組み合わせコイルの配置の位相が180度ずれている。従って、第1の検出角度θ1の位相に対し第2の検出角度θ2の位相が180度ずれることになり、第1の検出角度θ1及び第2の検出角度θ2における検出誤差の位相も180度ずれることになる。よって、各検出信号θ1,θ2に外部の電磁ノイズに起因する検出誤差が乗ったとしても、その検出誤差の位相も180度ずれることになる。このため、各演算回路61〜63により、第1の検出角度θ1と第2の検出角度θ2を平均することにより、360度周期の検出誤差である一次誤差が相殺され、最終的な検出角度θにおける検出誤差が低減する。この結果、角度検出装置につき、周期的な検出誤差(360度周期の検出誤差である一次誤差)を低減することができる。
図10に、この実施形態の角度検出装置につき、一次誤差に関するキャンセルイメージをグラフにより示す。図10に示すように、第1の検出角度θ1と第2の検出角度θ2は位相が180度ずれているため、それら2つの検出角度θ1,θ2を平均することにより、各検出角度θ1,θ2に含まれる360度周期の検出誤差である一次誤差を除去することができ、検出誤差のない最終的な検出角度θが得られることがわかる。
<第2実施形態>
次に、本発明における角度検出装置を具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に説明する各実施形態において、前記第1実施形態と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。
この実施形態では、本発明の演算手段の構成の点で第1実施形態と異なる。図11に、第1〜第4の検出コイル51〜54と、それらの検出信号を演算するための演算回路61,62,63,64,65とをブロック図により示す。この実施形態では、第1の演算回路61、第2の演算回路62及び最終演算回路63に加えて、第3の演算回路64及び第4の演算回路65を備える。第3の演算回路64には、第2の検出コイル52と第3の検出コイル53が接続される。第3の演算回路64は、第2の検出コイル52によるSIN相出力と第3の検出コイル53によるCOS相出力とに基づいて第3の検出角度θ3を演算するようになっている。第4の演算回路65には、第4の検出コイル54と第1の検出コイル51が接続される。第4の演算回路65は、第4の検出コイル54によるSIN相出力と第1の検出コイル51によるCOS相出力とに基づいて第4の検出角度θ4を演算するようになっている。最終演算回路63には、第1の演算回路61と第2の演算回路62に加えて、第3の演算回路64と第4の演算回路65が接続される。そして、最終演算回路63は、第1の検出角度θ1と第2の検出角度θ2と第3の検出角度θ3と第4の検出角度θ4との平均から最終的な検出角度θを演算するようになっている。この実施形態で、第1の演算回路61、第2の演算回路62、第3の演算回路64、第4の演算回路65及び最終演算回路63により、本発明の演算手段が構成される。最終演算回路63は、下記の式(2)により最終的な検出角度θを演算するようになっている。
θ=(θ1+θ2+θ3+θ4−540°)/4 ・・・式(2)
以上説明したこの実施形態の角度検出装置によれば、サンサステータ6の検出コイルパターン41につき、第1の検出コイル51と第2の検出コイル52との組み合わせコイルの配置に対し、第2の検出コイル52と第3の検出コイル53との組み合わせコイルの配置の位相は90度ずれている。第2の検出コイル52と第3の検出コイル53との組み合わせコイルの配置に対し、第3の検出コイル53と第4の検出コイル54との組み合わせコイルの配置の位相は90度ずれている。また、第3の検出コイル53と第4の検出コイル54との組み合わせコイルの配置に対し、第4の検出コイル54と第1の検出コイル51との組み合わせコイルの配置の位相は90度ずれている。従って、第1の検出角度θ1の位相に対し第3の検出角度θ3の位相が90度ずれることになり、第3の検出角度θ3の位相に対し第2の検出角度θ2の位相も90度ずれることになり、第2の検出角度θ2の位相に対し第4の検出角度θ4の位相も90度ずれることになり、第4の検出角度θ4の位相に対し第1の検出角度θ1の位相も90度ずれることになり、各検出角度θ1,θ3,θ2,θ4、における検出誤差の位相も90度ずつずれることになる。このため、各演算回路61〜65により、4つの検出角度θ1,θ3,θ2,θ4を平均することにより、360度周期の検出誤差である一次誤差が相殺され、加えて180度周期の検出誤差である二次誤差が相殺され、最終的な検出角度θにおける検出誤差が低減する。この結果、角度検出装置につき、周期的な検出誤差(180度周期の検出誤差である二次誤差)を、第1実施形態に比べ更に低減することができる。
図12に、この実施形態の角度検出装置につき、一次誤差及び二次誤差に関するキャンセルイメージをグラフにより示す。図12に示すように、第1の検出角度θ1、第3の検出角度θ3、第2の検出角度θ2、第4の検出角度θ4は位相が90度ずれているため、それら4つの検出角度θ1,θ3,θ2,θ4を平均することにより、各検出角度θ1,θ3,θ2,θ4に含まれる360度周期の検出誤差である一次誤差と、180度周期の検出誤差である二次誤差とを除去することができ、検出誤差のない最終的な検出角度θが得られることがわかる。
<第3実施形態>
次に、本発明における角度検出装置を具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態では、本発明の異常検出手段を更に備えた点で第2実施形態と構成が異なる。図13に、第1〜第4の検出コイル51〜54と、それらの異常を検出するための自乗和演算回路71,72,73,74及び異常検出回路75とをブロック図により示す。この実施形態では、第1の演算回路61、第2の演算回路62、第3の演算回路64、第4の演算回路65及び最終演算回路63から構成される演算手段とは別に、第1の自乗和演算回路71、第2の自乗和演算回路72、第3の自乗和演算回路73、第4の自乗和演算回路74及び異常検出回路75から構成される異常検出手段が設けられる。第1の自乗和演算回路71には、第1の検出コイル51と第2の検出コイル52が接続される。第1の自乗和演算回路71は、第1の検出コイル51によるSIN相出力の自乗(SIN2θ1)と第2の検出コイル52によるCOS相出力の自乗(COS2θ1)との和を第1の自乗和α1(=SIN2θ1+COS2θ1)として演算するようになっている。第2の自乗和演算回路72には、第3の検出コイル53と第4の検出コイル54が接続される。第2の自乗和演算回路72は、第3の検出コイル53によるSIN相出力の自乗(SIN2θ2)と第4の検出コイル52によるCOS相出力の自乗(COS2θ2)との和を第2の自乗和α2(=SIN2θ2+COS2θ2)として演算するようになっている。第3の自乗和演算回路73には、第2の検出コイル52と第3の検出コイル53が接続される。第3の自乗和演算回路73は、第2の検出コイル52によるSIN相出力の自乗(SIN2θ3)と第3の検出コイル53によるCOS相出力の自乗(COS2θ3)との和を第3の自乗和α3(=SIN2θ3+COS2θ3)として演算するようになっている。第4の自乗和演算回路74には、第4の検出コイル54と第1の検出コイル51が接続される。第4の自乗和演算回路74は、第3の検出コイル54によるSIN相出力の自乗(SIN2θ4)と第1の検出コイル51によるCOS相出力の自乗(COS2θ4)との和を第4の自乗和α4(=SIN2θ4+COS2θ4)として演算するようになっている。異常検出回路75には、第1〜第4の自乗和演算回路71〜74が接続される。そして、異常検出回路75は、第1の自乗和α1、第2の自乗和α2、第3の自乗和α3及び第4の自乗和α4を比較することにより、第1の検出コイル51、第2の検出コイル52、第3の検出コイル53又は第4の検出コイル54の何れに異常があるかを特定するようになっている。
以上説明したこの実施形態の角度検出装置によれば、第2実施形態の作用効果に加え、次の作用効果を有する。すなわち、サンサステータ6の検出コイルパターン41につき、第1の検出コイル51、第2の検出コイル52、第3の検出コイル53及び第4の検出コイル54のそれぞれに異常がなければ、第1の自乗和α1(=SIN2θ1+COS2θ1)、第2の自乗和α2(=SIN2θ2+COS2θ2)、第3の自乗和α3(=SIN2θ3+COS2θ3)及び第4の自乗和α4(=SIN2θ4+COS2θ4)は、それぞれ「1」になる。一方、各検出コイル51〜54の何れかに異常がある場合は、各自乗和α1〜α4の何れかが「1」にならなくなる。従って、各検出コイル51〜54の何れかに異常がある場合は、異常検出回路75が各自乗和α1〜α4を比較することで、第1〜第4の検出コイル51〜54のうち何れの検出コイルに異常があるかを特定することが可能となる。このため、第1〜第4の検出コイル51〜54のうち何れかに断線等の異常がある場合は、その異常を検出することができ、異常のある検出コイル51〜54を特定することができる。
ここで、異常のない残りの検出コイルを使用することにより角度検出を行うことが可能となる。例えば、図13において、第2の自乗和α2と第3の自乗和α3が「1」にならない場合、第3の検出コイル53に異常があることを特定することができる。従って、図11において、最終演算回路63は、残りの第1の検出コイル51と第2の検出コイル52を、又は、第1の検出コイル51と第4の検出コイル54を使用することで、最終的な検出角度θを得ることができる。つまり、各検出コイル51〜54の何れかに断線等の異常がある場合に、その異常を検出することができ、異常のある検出コイルを特定することができ、異常のない検出コイルを使用することで、フェイルセーフとして最終的な検出角度θを得ることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明における角度検出装置を具体化した第4実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態では、本発明の演算手段の構成の点で第2実施形態と異なる。図14に、第1〜第4の検出コイル51〜54と、それらの検出信号を演算するための演算回路61,62,63,64,65とをブロック図により示す。この実施形態では、第1〜第4の検出コイル51〜54の形状と配置が第2実施形態のそれと異なる。すなわち、この実施形態では、第1の検出コイル51と第2の検出コイル52が、同一平面上にて略円環上をなすように配置され、第3の検出コイル53と第4の検出コイル54が、同一平面上にて略円環状をなすように配置される。第1及び第2の検出コイル51,52の組コイルと、第3及び第4の検出コイル53,54の組コイルとの間は、絶縁膜(図示略)により絶縁されている。
第1の検出コイル51の−コイル51Aと+コイル51B、第2の検出コイル52の−コイル52Aと+コイル52Bは、それぞれ円環を四分割してなる円弧形状をなしている。そして、これら−コイル51Aと+コイル51B、−コイル52Aと+コイル52Bが、同一円周上に配置されると共に、−コイル51Aと+コイル51Bが互いに180°位相の異なる位置に配置され、−コイル52Aと+コイル52Bが互いに180°位相の異なる位置に配置される。第3及び第4の検出コイル53,54の形状や配置は、第1及び第2の検出コイル51,52のそれに準ずる。
従って、この実施形態では、第2実施形態の作用効果に加え、次のような作用効果を有する。すなわち、第1及び第2の検出コイル51,52の組コイルと、第3及び第4の検出コイル53,54の組コイルをそれぞれ一層に形成できるので、検出コイルパターン41が全体で2層構造となる。このため、全体で4層構造となる第2実施形態の検出コイルパターン41に比べ、各検出コイル51〜54の積層数を減らすことができ、検出コイルパターン41の厚みを減らすことができる。
<第5実施形態>
次に、本発明における角度検出装置を具体化した第5実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態では、センサステータ6とセンサロータ7の構成の点で前記各実施形態と異なる。図15に、センサステータ6における平面コイル32の構成を概略的に平面図により示す。図16に、センサロータ7を概略的に平面図により示す。図15に示すように、センサステータ6の平面コイル32は、第1及び第2の実施形態と同様の構成を有する検出コイルパターン41と、その検出コイルパターン41の周囲に配置されて円環状をなす励磁コイルパターン26とを含む。また、図16に示すように、この実施形態では、センサロータ7は、半円弧状をなす非磁性導電体プレートから構成され、その表面上には励磁コイルパターンは設けられていない。
上記構成において、励磁コイルパターン26に励磁信号を入力すると、その電流値に応じて励磁コイルパターン26に第1の磁束が発生する。この第1の磁束により、検出コイルパターン41に誘起電圧が発生する。ここで、非磁性導電体プレートよりなるセンサロータ7の回転に伴い、そのセンサロータ7がセンサステータ6の検出コイルパターン41と対向すると、センサロータ7に第1の磁束が入り、センサロータ7の表面に渦電流が発生する。この渦電流により、センサロータ7において、第1の磁束と逆向きの第2の磁束が発生し、両磁束が互いに打ち消し合い、全体として磁束がなくなる。従って、励磁コイルパターン26で発生した第1の磁束は、センサロータ7がセンサステータ6の検出コイルパターン41と対向しない領域だけに発生することになる。従って、センサロータ7が回転することにより、センサステータ6の検出コイルパターン41で発生する誘起電圧が周期的に変動する。すなわち、検出コイルパターン41を構成する第1〜第4の検出コイル51〜54の出力が周期的に変動する。これら出力により第2実施形態と同様に最終的な検出角度θを演算することができる。
以上説明したこの実施形態の角度検出装置によれば、前記各実施形態の作用効果に加え、次のような作用効果を有する。すなわち、非磁性導電体プレートからなるセンサロータ7が半円弧状をなすので、励磁コイルパターン26により第1の磁束が発生するときに、センサロータ7と重ならない(対向しない)領域でのみ、第1の磁束が検出コイルパターン41を通過し、検出コイルパターン41に起電力(誘起電圧)が発生する。一方、励磁コイルパターン26により第1の磁束が発生するときに、センサロータ7と重なる(対向する)領域では、第1の磁束がセンサロータ7に当たり、センサロータ7の表面に渦電流が発生する。この渦電流により、第1の磁束と逆方向きの第2の磁束が発生し、それら両磁束が互いに打ち消し合うことで、検出コイルパターン41に誘導電流が発生しない。このような作用の連続により、検出コイルパターン41の全体から適切な検出信号を得ることができ、角度検出装置としての角度検出を行うことができる。ここで、センサロータ7は、非磁性導電体プレートより半円弧状に形成されるだけなので、センサロータ7の製造コストを抑えることができ、延いては、角度検出装置の製造コストを抑えることができる。
この実施形態では、センサステータ6に励磁コイルパターン26と検出コイルパターン41の両方が設けられる。従って、励磁コイルパターン26と検出コイルパターン41がセンサステータ13とセンサロータ7に分けて設けられる場合と異なり、検出コイルパターン41による検出信号をセンサロータ7とセンサステータ6との間でやりとりする必要がなくなり、信号やりとりのためのロータリートランスコイルを省略することができる。この結果、角度検出装置の構成を簡略化することができ、この意味で角度検出装置をコンパクトにすることができる。
この実施形態では、センサステータ6において、検出コイルパターン41の外周側が、励磁コイルパターン26により取り囲まれるので、検出コイルパターン41の外周側全体に励磁コイルパターン26から連続した均一な磁界がかけられる。特に、この実施形態では、励磁コイルパターン26が円環状をなすので、同コイルパターン26の全周にわたって均一な磁界を発生させることができる。このため、検出コイルパターン41の周方向に連続して均一に励磁信号を供給することができ、この意味で、角度検出装置による角度検出精度を向上させることができる。
この実施形態では、センサロータ7が、非磁性導電体プレートにより構成されるので、センサロータ7の表面に発生する渦電流が増加し、第2の磁束が確実に発生することから、励磁コイルパターン26で発生する第1の磁束を打ち消す効率がよくなる。このため、S/N比が大きく(ノイズが小さく)なり、角度検出装置による角度検出精度を向上させることができる。
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することができる。
前記各実施形態では、センサロータ7を構成する励磁コイルパターン26を、円周方向に配置された4つのコイル部26a,26b,26c,26dにより構成した。すなわち、円弧状をなす4つのコイル部26a〜26dにより円環状をなす励磁コイルパターン26を構成した。これに対し、図17に示すように、半円弧状をなす−コイル28Aと+コイル28Bとにより円環状をなす励磁コイルパターン26を構成することもできる。図17は、励磁コイルパターン26を概略的に平面図により示す。
この発明は、モータやエンジンの出力軸につき、その回転角度の検出に利用することができる。
1 角度センサ
6 センサステータ
7 センサロータ
14 回転軸
21 ロータ基板
21a 表面
31 ステータ基板
31a 表面
32 平面コイル
41 検出コイルパターン
42 ロータリートランスコイルパターン
51 第1の検出コイル
52 第2の検出コイル
53 第3の検出コイル
54 第4の検出コイル
61 第1の演算回路(演算手段)
62 第2の演算回路(演算手段)
63 最終演算回路(演算手段)
64 第3の演算回路(演算手段)
65 第4の演算回路(演算手段)
71 第1の自乗和演算回路(異常検出手段)
72 第2の自乗和演算回路(異常検出手段)
73 第3の自乗和演算回路(異常検出手段)
74 第4の自乗和演算回路(異常検出手段)
75 異常検出回路(異常検出手段)
θ1 第1の検出角度
θ2 第1の検出角度
θ 最終的な検出角度
θ3 第3の検出角度
θ4 第4の検出角度
α1 第1の自乗和
α2 第2の自乗和
α3 第3の自乗和
α4 第4の自乗和

Claims (3)

  1. 回転軸に取り付けられるセンサロータと、
    前記センサロータの表面に対し表面が隙間を介して対向して配置され、前記表面に円環状の平面コイルが形成されたセンサステータと、
    前記センサステータの平面コイルが複数の検出コイルを含むことと
    を備え、前記センサロータが前記回転軸と一体に回転することにより前記各検出コイルで起電力が発生し、その起電力に基づいて前記回転軸の回転角度を検出するように構成した角度検出装置であって、
    前記複数の検出コイルは、第1の検出コイルと、前記第1の検出コイルに対し電気角で90度位相のずれた位置に配置される第2の検出コイルと、前記第1の検出コイルに対し電気角で180度位相のずれた位置に配置される第3の検出コイルと、前記第1の検出コイルに対し電気角で270度位相のずれた位置に配置される第4の検出コイルとを含み、
    前記第1の検出コイルと前記第3の検出コイルは互いに重なり合い、かつ、互いに逆向きの起電力が発生するように配置され、
    前記第2の検出コイルと前記第4の検出コイルは互いに重なり合い、かつ、互いに逆向きの起電力が発生するように配置され、
    前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルの出力に基づく第1の検出角度と、前記第3の検出コイルと前記第4の検出コイルの出力に基づく第2の検出角度との平均から最終的な検出角度を演算する演算手段を備えた
    ことを特徴とする角度検出装置。
  2. 前記演算手段は、前記第1の検出角度と、前記第2の検出角度と、更に、前記第2の検出コイルと前記第3の検出コイルの出力に基づく第3の検出角度と、前記第4の検出コイルと前記第1の検出コイルの出力に基づく第4の検出角度との平均から最終的な検出角度を演算することを特徴とする請求項1に記載の角度検出装置。
  3. 前記第1の検出角度に係るSin相出力とCos相出力の自乗和を第1の自乗和として、前記第2の検出角度に係るSin相出力とCos相出力の自乗和を第2の自乗和として、前記第3の検出角度に係るSin相出力とCos相出力の自乗和を第3の自乗和として、前記第4の検出角度に係るSin相出力とCos相出力の自乗和を第4の自乗和としてそれぞれ算出し、これら4つの自乗和を比較することにより、前記第1の検出コイル、前記第2の検出コイル、前記第3の検出コイル又は前記第4の検出コイルの何れに異常があるかを特定するための異常検出手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の角度検出装置。
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