JP2015000626A - 車体前部構造 - Google Patents

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石川 雅史
Masafumi Ishikawa
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Abstract

【課題】剛性・強度や前方視界を確保でき、かつ、エアバッグやハーネスの配置領域を確保できる車体前部構造を提供する。【解決手段】車体前部構造は、左フロントピラー14および左ピラーガーニッシュ18で閉断面部25が形成され、閉断面部25の内部空間26にエアバッグ54が配置されている。また、左フロントピラー14および左ピラーガーニッシュ18間に支持ブラケット31が介在されている。支持ブラケット31は、エアバッグ54に対して反対側に開口部38を有するように略コ字状断面部に形成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、フロントピラーの車室内側面にピラーガーニッシュが取り付けられ、フロントピラーおよびピラーガーニッシュ間の内部にエアバッグが配置される車体前部構造に関する。
車体前部構造として、フロントピラーのインナパネルが車室側に設けられ、インナパネルにピラーガーニッシュが車室側からクリップで取り付けられたものが知られている。
クリップは、ピラーガーニッシュのクリップ座に頭部が取り付けられた状態でインナパネルに対して略直交するように配置される。このクリップがインナパネルの取付孔に係止されることにより、インナパネルにピラーガーニッシュが取り付けられる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2012−240583号公報
ここで、フロントピラーは、剛性・強度を確保するようにインナパネルの形状が決められる。また、ピラーガーニッシュは運転者の前方視界を確保するように形状が決められる。
一方、クリップは、コスト低減の観点から新作せず、様々な車種で流用されている部材が用いられるため形状に制約がある。よって、インナパネルの取付孔にピラーガーニッシュ側のクリップを係止させるために、クリップの取付位置が規制される。
さらに、クリップ座は、ピラーガーニッシュからインナパネルに近接する位置まで膨出されるため比較的大きな形状に形成される。このクリップ座は、クリップを支持する部材であり、クリップと同様に配置箇所が規制される。
よって、クリップ座やクリップを、インナパネルおよびピラーガーニッシュ間の空間に配置させた状態で、空間にエアバッグやハーネスを配置する領域を確保することが難しくなることが考えられる。
エアバッグやハーネスの配置領域を確保するために、例えば、ピラーガーニッシュの形状を大きくすることが考えられる。しかし、ピラーガーニッシュの形状を大きくすると、ピラーガーニッシュが車室側に膨出し、運転者の前方視線に対して直交する方向のピラー幅を小さく抑えることが難しい。
本発明は、剛性・強度や前方視界を確保でき、かつ、エアバッグやハーネスの配置領域を確保できる車体前部構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体前部に設けられたフロントピラーと、前記フロントピラーの車室内側面に取り付けられるピラーガーニッシュと、前記フロントピラーおよび前記ピラーガーニッシュで閉断面部が形成され、該閉断面部の内部に配置されるエアバッグと、を備えた車体前部構造であって、前記フロントピラーおよび前記ピラーガーニッシュ間に介在され、前記エアバッグに対して反対側に開口部を有する略コ字状断面部に形成された支持ブラケットを備えたことを特徴とする。
請求項2は、前記閉断面部の内部で、かつ、前記支持ブラケットを挟んで前記エアバッグとは反対側に配置されるハーネスを備えたことを特徴とする。
請求項3は、前記支持ブラケットは、前記フロントピラーに接合される接合壁部と、該接合壁部に対向し前記ピラーガーニッシュが取り付けられる取付座部と、前記接合壁部および前記取付座部を連結する連結部と、を有し、前記接合壁部、前記取付座部および前記連結部により前記略コ字状断面部が形成され、前記接合壁部は、前記取付座部に対して前記フロントピラーの長手方向に延出され、前記フロントピラーに接合される接合フランジを備えたことを特徴とする。
請求項4は、前記ハーネスを前記フロントピラーに取り付けるハーネス取付部を備え、前記ハーネス取付部は、前記支持ブラケットに対して前記フロントピラーの長手方向に離れた位置に、前記支持ブラケットを挟むように一対設けられたことを特徴とする。
請求項5は、前記支持ブラケットは、前記略コ字状断面部の前記開口部に向けて末広がり形状に形成されたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、フロントピラーおよびピラーガーニッシュ間に支持ブラケットを介在させた。この支持ブラケットは、フロントピラーの剛性・強度や運転者の前方視界に影響を与えない部材である。
よって、支持ブラケットの形状をフロントピラーやピラーガーニッシュに合わせて任意に決めることができる。すなわち、支持ブラケットの形状を決める自由度を高めることができる。
よって、フロントピラーの形状を剛性・強度を確保するように決め、かつ、ピラーガーニッシュの形状を運転者の前方視界を確保するように決め、この状態において、フロントピラーに支持ブラケットを介してピラーガーニッシュを取り付けることができる。
これにより、車体前部構造の剛性・強度や運転者の前方視界を確保できる。
さらに、支持ブラケットの形状を決める自由度を高めることにより、支持ブラケットの配置箇所を、エアバッグやハーネスの配置領域を確保できるように決めることができる。
よって、ピラーガーニッシュの形状を大きくすることなく、エアバッグやハーネスの配置領域を確保できる。
これにより、運転者の前方視線に対して直交する方向のピラー幅を小さく抑えることができ、車体前部構造の運転者の前方視界を良好に確保できる。
加えて、支持ブラケットを略コ字状断面部に形成し、略コ字状断面部の開口部をエアバッグに対して反対側に備えた。
よって、エアバッグの展開中に、支持ブラケットの突出部にエアバッグが当接することを抑えることができる。また、エアバッグの展開中に、エアバッグが上方に移動することを支持ブラケットで抑えることができる。
このように、支持ブラケットの突出部にエアバッグが当接することを抑え、エアバッグが上方に移動することを支持ブラケットで抑えることにより、エアバッグを良好に展開させることができる。
また、フロントピラーおよびピラーガーニッシュ間に支持ブラケットを介在させることにより、ピラーガーニッシュに乗員が当たった際に支持ブラケットを変形させて乗員を保護することができる。
請求項2に係る発明では、支持ブラケットを挟んでエアバッグとは反対側にハーネスを配置するようにした。よって、ハーネスを支持ブラケットの開口部を利用して配置(配索)することが可能になり、閉断面部の内部にハーネスを効率よく配索することができる。
これにより、閉断面部の内部にハーネスを配索する構成でも、運転者の前方視線に対して直交する方向のピラー幅を小さく抑えることができる。
さらに、ハーネスが支持ブラケットでエアバッグから仕切られている。これにより、エアバッグの展開中にハーネスを支持ブラケットでエアバッグから保護でき、電気系統を良好に維持することができる。
加えて、ハーネスを支持ブラケットで支えることにより、ハーネスがエアバッグ側に垂下することを防止できる。これにより、エアバッグの取付作業性が向上する。
請求項3に係る発明では、支持ブラケットの接合壁部に接合フランジを備えた。この接合フランジを取付座部に対してフロントピラーの長手方向に延出させ、接合フランジをフロントピラーに接合するようにした。
これにより、接合フランジをフロントピラーに接合治具で接合する際に、接合治具を取付座部に邪魔されることなく接合フランジに容易に導くことができ、接合作業の作業性が向上する。
ここで、接合治具として、スポット溶接用のスポットガンや、ボルト締結用のドライバーが挙げられる。
請求項4に係る発明では、支持ブラケットを挟むようにハーネス取付部を一対設け、一対のハーネス取付部でフロントピラーにハーネスを取り付けるようにした。よって、支持ブラケットに対応する領域においてハーネスの弛みを防止することができる。
これにより、支持ブラケットにピラーガーニッシュを取り付ける締結部材(例えば、クリップ)がハーネスに干渉することを防止できる。
請求項5に係る発明では、支持ブラケットで略コ字状断面部を形成し、支持ブラケットの開口部に向けて末広がり形状に形成した。
よって、フロントピラーの形状を剛性・強度を確保するように決め、かつ、ピラーガーニッシュの形状を運転者の前方視界を確保するように決め、この状態において、フロントピラーに支持ブラケットを介してピラーガーニッシュを取り付けることができる。
これにより、車体前部構造の剛性・強度や運転者の前方視界を確保できる。
さらに、支持ブラケットを開口部に向けて末広がり形状に形成することにより、支持ブラケットの配置箇所を、エアバッグやハーネスの配置領域を確保できるように決めることができる。
よって、ピラーガーニッシュの形状を大きくすることなく、エアバッグやハーネスの配置領域を確保できる。
これにより、運転者の前方視線に対して直交する方向のピラー幅を小さく抑えることができ、車体前部構造の運転者の前方視界を良好に確保できる。
本発明に係る車体前部構造を示す斜視図である。 図1の車体前部構造の要部を示す斜視図である。 図2の3部拡大図である。 図3の車体前部構造を示す分解斜視図である。 図4の5部拡大図である。 図3の6矢視図である。 図1の7−7線断面図である。 本発明に係る車体前部構造の剛性・強度や運転者の前方視界を確保する例を説明する図である。 本発明に係る支持ブラケットをインナパネルに接合する例を説明する図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前(Fr)」、「後(Rr)」、「左(L)」、「右(R)」は運転者から見た方向にしたがう。
実施例に係る車体前部構造10について説明する。
図1、図2に示すように、車体前部構造10は、左右のサイドシル12の前端部12aに設けられた左右のロアフロントピラー13と、左右のロアフロントピラー13の上端部13aに設けられた左右のアッパフロントピラー(フロントピラー)14と、左右のアッパフロントピラー14を車室19側から覆う左右のピラーガーニッシュ(ピラーガーニッシュ)18とを備えている。
左右のサイドシル12、左右のロアフロントピラー13、左右のアッパフロントピラー14、左右のピラーガーニッシュ18は、それぞれ左右対称の部材であり、左側の部材のみを図示する。
左右のサイドシル12、左右のロアフロントピラー13、左右のアッパフロントピラー14、左右のピラーガーニッシュ18は、車幅方向の左右側に設けられている。
さらに、車体前部構造10は、左フロントピラー14に左ピラーガーニッシュ18を取り付けるガーニッシュ支持手段20と、ガーニッシュ支持手段20の下方に設けられたエアバッグ装置21と、ガーニッシュ支持手段20の前後側に設けられたハーネス支持手段22と、ハーネス支持手段22で支持されるハーネス23とを備えている。
図3、図4に示すように、左フロントピラー14は、車体前部11において車体後方に向けて上り勾配に延出するように設けられ、インナパネル15、アウタパネル16(図7参照)および補強パネル17を有する。
左フロントピラー14の前側部および右フロントピラー14の前側部間にフロント窓ガラス28が設けられている。また、左フロントピラー14の後側部から車体後方に向けてサイド窓ガラス29が設けられている。
左フロントピラー14のインナパネル(車室内側面)15に左ピラーガーニッシュ18が取り付けられている。
左ピラーガーニッシュ18がインナパネル15に取り付けられることにより、インナパネル15および左ピラーガーニッシュ18で閉断面部25が形成され、閉断面部25(図7参照)内に内部空間(内部)26が形成される。
ガーニッシュ支持手段20は、インナパネル15に接合される支持ブラケット31と、支持ブラケット31に係止されるクリップ32と、クリップ32を左ピラーガーニッシュ18に取り付けるクリップ取付部33とを備えている。
支持ブラケット31は、左フロントピラー14(インナパネル15)および左ピラーガーニッシュ18間に介在されることにより閉断面部25(図7参照)の内部空間26に設けられている。
図5に示すように、支持ブラケット31は、インナパネル15に接合される接合壁部35と、接合壁部35に対向して左ピラーガーニッシュ18が取り付けられる取付座部36と、接合壁部35および取付座部36を連結する連結部37とを有する。取付座部36に係止孔46が形成されている。
接合壁部35、取付座部36および連結部37により支持ブラケット31が略コ字状断面部に形成され、支持ブラケット31の上部に開口部38を有する。
取付座部36が接合壁部35に対向して配置され、この取付座部36が連結部37から開口部38に向けて接合壁部35から徐々に離れるように傾斜されている。
よって、支持ブラケット31は、取付座部36および接合壁部35が略コ字状断面部の開口部38に向けて末広がり形状に形成されている。
ここで、連結部37がエアバッグ54の上方に比較的隣接して設けられ、開口部38がエアバッグ54に対して反対側に開口されている。
よって、エアバッグ54の展開中に、取付座部36の上突出部(突出部)36aにエアバッグ54が当接することを抑えることができる。また、エアバッグ54の展開中に、エアバッグ54が上方に移動することを支持ブラケット31で抑えることができる。
このように、支持ブラケット31の上突出部36aにエアバッグ54が当接することを抑え、エアバッグ54が上方に移動することを支持ブラケット31で抑えることにより、エアバッグ54を良好に展開させることができる。
また、インナパネル15および左ピラーガーニッシュ18間に支持ブラケット31を介在させることにより、車室19(図1参照)の乗員が左ピラーガーニッシュ18に当たった際に支持ブラケット31を変形させて乗員を保護することができる。
接合壁部35は、取付座部36と対向する接合壁ベース41と、接合壁ベース41の前縁に一体に連結された前接合フランジ(接合フランジ)42と、接合壁ベース41の後縁に一体に連結された後接合フランジ(接合フランジ)43とを有する。
図6に示すように、前接合フランジ42は、接合壁ベース41(図5参照)の前縁から左フロントピラー14の長手方向(車体前方)に向けて延出され、左フロントピラー14のインナパネル15に接合された突片である。
よって、前接合フランジ42は、取付座部36に対して左フロントピラー14の長手方向(車体前方)に延出されている。
よって、前接合フランジ42を左フロントピラー14(インナパネル15)に接合する接合治具を取付座部36に邪魔されることなく前接合フランジ42に導くことができる。
後接合フランジ43は、接合壁ベース41の後縁から左フロントピラー14の長手方向(車体後方)に向けて延出され、左フロントピラー14のインナパネル15に接合された突片である。
よって、後接合フランジ43は、取付座部36に対して左フロントピラー14の長手方向(車体後方)に延出されている。
よって、後接合フランジ43を左フロントピラー14(インナパネル15)に接合する接合治具を取付座部36に邪魔されることなく後接合フランジ43に導くことができる。
ここで、支持ブラケット31は、インナパネル15および左ピラーガーニッシュ18間の内部空間26に介在されている。この支持ブラケット31は、インナパネル15や左ピラーガーニッシュ18に対応させて形状を任意に決めることが可能な部材である。
よって、左フロントピラー14の形状を剛性・強度を確保するように決め、かつ、左ピラーガーニッシュ18の形状を運転者の前方視界を確保するように決めた状態において、各部材15,18に対向させて支持ブラケット31の形状を決めることができる。
これにより、インナパネル15および左ピラーガーニッシュ18間の内部空間26に支持ブラケット31が介在されることにより、車体前部構造10の剛性・強度や運転者の前方視界を好適に確保することができる。
なお、車体前部構造10の剛性・強度や運転者の前方視界を好適に確保する内容については図8で詳しく説明する。
図7に示すように、ガーニッシュ支持手段20は、支持ブラケット31(取付座部36)に対向するように配置されたクリップ取付部33を備えている。
クリップ取付部33は、左ピラーガーニッシュ18の内面18aからインナパネル15に向けて突出され、クリップ32の頭部32aが取り付けられる部位である。クリップ取付部33にクリップ32の頭部32aが取り付けられることによりクリップ32の係止部32bがインナパネル15に向けて突出される。
ここで、取付座部36が連結部37から開口部38に向けて接合壁部35から徐々に離れるように傾斜されている。よって、クリップ32の係止部32bが取付座部36に対して略直交するように取付座部36に向けて突出される。
よって、クリップ取付部33にクリップ32の頭部32aが取り付けられた状態で、取付座部36の係止孔46にクリップ(係止部32b)32が確実に係止される。
係止部32bが係止孔46に確実に係止されることにより、左フロントピラー14のインナパネル15に左ピラーガーニッシュ18が取り付けられる。インナパネル15に左ピラーガーニッシュ18が取り付けられることにより、インナパネル15および左ピラーガーニッシュ18で閉断面部25が形成される。
この閉断面部25の内部空間26に、ガーニッシュ支持手段20、エアバッグ装置21と、ハーネス支持手段22およびハーネス23が配置されている。
図4に戻って、エアバッグ装置21は、左フロントピラー14のインナパネル15に設けられた前エアバッグ支持ブラケット51と、前エアバッグ支持ブラケット51の車体後方に設けられた後エアバッグ支持ブラケット52と、前エアバッグ支持ブラケット51および後エアバッグ支持ブラケット52にストラップ53(前側のストラップ53のみ図示する)を介して支持されたエアバッグ54とを備えている。
前エアバッグ支持ブラケット51および後エアバッグ支持ブラケット52はボルト55でインナパネル15に取り付けられている。
エアバッグ54は、車体に衝撃荷重が入力された場合に、入力された衝撃荷重に基づいて車体側部に沿って展開されるサイドエアバッグである。
図4、図6に示すように、ハーネス支持手段22は、一対のハーネス取付部として前ハーネス取付部61および後ハーネス取付部62を備えている。
前ハーネス取付部61および後ハーネス取付部62は、車体前後方向(すなわち、支持ブラケット31の長手方向)において支持ブラケット31を挟むように設けられている。
具体的には、前ハーネス取付部61は、支持ブラケット31に対してインナパネル15の長手方向前方に離れた(オフセットした)位置15aに設けられ、左フロントピラー14のインナパネル15にハーネス23を取り付ける部材である。
この前ハーネス取付部61は、平板状に形成された取付バー64と、取付バー64の下端部64aに取り付けられたクリップ65と、取付バー64に取り付けられた取付バンド66とを備えている。
クリップ65がインナパネル15の係止孔68に係止されることにより、インナパネル15の位置15aに前ハーネス取付部61が取り付けられる。
取付バンド66は、弾性変形可能な板状のばね材で形成され、取付バー64の中央部64bに下端部66aが取り付けられ、取付バー64の上縁64cに係止片66bが着脱自在に係止されている。
取付バー64の上縁64cに係止片66bが係止された状態で、取付バンド66および取付バー64間にハーネス23を収納するための収納空間71が形成される。
図3、図7に示すように、ハーネス23が前ハーネス取付部61を介して左フロントピラー14(インナパネル15)に取り付けられている。
すなわち、取付バンド66の係止片66bを取付バー64の上縁64cから外すことにより、係止片66bが取付バンド66のばね力で取付バー64の上縁64cから離れる方向に移動する。
係止片66bが移動することにより、取付バー64の上縁64cおよび係止片66b間に開口が形成される。形成された開口からハーネス23が収納空間71に配置される。
ハーネス23が収納空間71に配置された状態で、係止片66bを取付バー64の上縁64cに係止する。これにより、ハーネス23が前ハーネス取付部61を介して左フロントピラー14のインナパネル15に取り付けられる。
後ハーネス取付部62は、支持ブラケット31に対して左フロントピラー14の長手方向後方に離れた(オフセットした)位置15bに設けられ、左フロントピラー14のインナパネル15にハーネス23を取り付ける部材である。
すなわち、後ハーネス取付部62のクリップ65がインナパネル15の係止孔69(図4参照)に係止されることによりインナパネル15の位置15bに取り付けられる。
後ハーネス取付部62は、前ハーネス取付部61と同じ構成であり、各構成部に前ハーネス取付部61と同じ符号を付し詳しい説明を省略する。
ハーネス23は、前ハーネス取付部61および後ハーネス取付部62を介してインナパネル15に取り付けられた状態で閉断面部25の内部空間26に配置されている。
内部空間26のハーネス23は、支持ブラケット31(特に、連結部37)を挟んでエアバッグ54とは反対側(すなわち、上側)に配置されている。
ところで、ハーネス23はエアバッグ54に対して断面積が小さい。よって、ハーネス23を支持ブラケット31の開口部38を有効に利用して配置(配索)することができる。
このハーネス23は、電源から電装部品に電圧を供給する線状部材である。
ここで、ハーネス23が支持ブラケット31でエアバッグ54から仕切られている。これにより、エアバッグ54の展開中にハーネス23を支持ブラケット31でエアバッグ54から保護でき、電気系統を良好に維持することができる。
加えて、ハーネス23を支持ブラケット31の上方に配置することにより、支持ブラケット31でハーネス23を支えることができる。支持ブラケット31でハーネス23を支えることにより、ハーネス23がエアバッグ54側に垂下することを防止できる。これにより、エアバッグ54を閉断面部25の内部空間26に取り付ける取付作業性が向上する。
また、支持ブラケット31を挟むように前後のハーネス取付部61,62が設けられ、前後のハーネス取付部61,62を介してインナパネル15にハーネスが取り付けられる。よって、支持ブラケット31に対応する領域E(図3参照)においてハーネス23の弛みを防止することができる。
これにより、支持ブラケット31に左ピラーガーニッシュ18を取り付けるクリップ32(具体的には、係止部32b)がハーネス23に干渉することを防止できる。これにより、左ピラーガーニッシュ18をインナパネル15に取り付ける取付作業性が向上する。
つぎに、車体前部構造10の剛性・強度や運転者の前方視界を確保する状態を図8に基づいて説明する。
図8に示すように、左フロントピラー14は、剛性・強度を確保するようにインナパネル15の形状が決められる。また、左ピラーガーニッシュ18は運転者の前方視界を確保するように形状が決められる。
ここで、左フロントピラー14および左ピラーガーニッシュ18間の内部空間26に支持ブラケット31が介在されている。この支持ブラケット31は、左フロントピラー14の剛性・強度や運転者の前方視界に影響を与えない部材である。
よって、支持ブラケット31の形状を左フロントピラー14(具体的には、インナパネル15)や左ピラーガーニッシュ18に対応させて任意に決めることができる。すなわち、支持ブラケット31の形状を決める自由度を高めることができる。
これにより、左フロントピラー14の形状を剛性・強度を確保するように決め、かつ、左ピラーガーニッシュ18の形状を運転者の前方視界を確保するように決め、この状態において、支持ブラケット31を用いてインナパネル15に左ピラーガーニッシュ18を取り付けることができる。
具体的には、左フロントピラー14の剛性・強度を確保する断面形状の観点からインナパネル15の第1壁部15cの形状が決められる。
一方、運転者75からの視界確保の観点から左ピラーガーニッシュ18の第2壁部18bの形状が決められる。
さらに、第2壁部18bの位置から左ピラーガーニッシュ18のクリップ32の位置が決まり、クリップ32の位置から支持ブラケット31の第3壁面(すなわち、取付座部)36の位置が決まる。
すなわち、取付座部(第3壁面)36が連結部37から開口部38に向けて接合壁部35に対して徐々に離れるように配置されることにより、支持ブラケット31が略コ字状断面部の開口部38に向けて末広がり形状に形成される。
このように、支持ブラケット31を略コ字状断面部の開口部38に向けて末広がり形状に形成することにより、取付座部36をクリップ32に対して略直交する方向に配置することができる。
よって、インナパネル15の第1壁部15cを、クリップ32に対して略直交する方向に形成する必要がない。また、左ピラーガーニッシュ18の第2壁部18bを、クリップ32が第1壁部15cに対して略直交する方向に配置されるように形成する必要がない。
このように、第2壁部18bの形状を第1壁部15cに影響を受けることなく決めることができ、第1壁部15cの形状を第2壁部18bに影響を受けることなく決めることができる。
これにより、第1壁部15cおよび第2壁部18bの形状を、車体前部構造10の剛性・強度や運転者の前方視界を確保するように決めることができる。
さらに、支持ブラケット31の形状を決める自由度を高めることにより、例えば、支持ブラケット31を開口部38に向けて末広がり形状に形成することにより、開口部38を大きく確保することができる。よって、開口部38を利用してハーネス23などを配置することが可能になる。
これにより、エアバッグ54やハーネス23の配置領域を確保できる位置に、支持ブラケット31の配置箇所を決めることができる。
よって、左ピラーガーニッシュ18の形状(すなわち、内部空間26)を大きくすることなく、エアバッグ54やハーネス23の配置領域を確保できる。
これにより、運転者75の前方視線76に対して直交する方向のピラー幅Wを小さく抑えることができ、運転者75の前方視界を良好に確保できる。
ここで、ハーネス23の断面積がエアバッグ54の断面積より小さい。よって、ハーネス23を支持ブラケット31の開口部38を利用して配置(配索)することが可能になり、閉断面部25の内部空間26にハーネス23を効率よく配索できる。
これにより、閉断面部25の内部空間26にハーネス23を配索する構成でも、運転者の前方視線76に対して直交する方向のピラー幅Wを小さく抑えることができる。
ついで、支持ブラケット31をインナパネル15に接合する例を図9に基づいて説明する。
図9に示すように、支持ブラケット31の前接合フランジ42が取付座部36に対して左フロントピラー14の長手方向前方に延出され、後接合フランジ43が取付座部36に対して左フロントピラー14の長手方向後方に延出されている。
よって、前接合フランジ42や後接合フランジ43を左フロントピラー14(インナパネル15)に接合する接合治具を取付座部36に邪魔されることなく各接合フランジ42,43に容易に導くことができる。
これにより、支持ブラケット31をインナパネル15に接合する作業の作業性が向上する。
ここで、実施例では、支持ブラケット31をインナパネル15にスポット溶接で接合した例を示す。よって、接合治具としてスポット溶接用のスポットガンが挙げられるが、接合治具はこれに限定するものではない。
例えば、支持ブラケット31をインナパネル15にボルト・ナットやビスで接合する場合には、接合治具としてボルト締結用のドライバーやビス締結用の治具が挙げられる。
なお、本発明に係る車体前部構造は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、接合フランジとして前接合フランジ42および後接合フランジ43を例示したが、これに限らないで、接合フランジとして前接合フランジ42、後接合フランジ43のいずれか一方を備えることも可能である。
また、前記実施例で示した車体前部構造、車体前部、左フロントピラー、インナパネル、左ピラーガーニッシュ、ハーネス、閉断面部、支持ブラケット、接合壁部、取付座部、連結部、開口部、前接合フランジ、後接合フランジ、エアバッグ、前ハーネス取付部および後ハーネス取付部などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明の車体前部構造は、フロントピラーにピラーガーニッシュが設けられ、フロントピラーおよびピラーガーニッシュ間にエアバッグが配置された自動車への適用に好適である。
10…車体前部構造、11…車体前部、14…左フロントピラー(左アッパフロントピラー、フロントピラー)、15…インナパネル(車室内側面)、18…左ピラーガーニッシュ(ピラーガーニッシュ)、19…車室、23…ハーネス、25…閉断面部、26…内部空間(内部)、31…支持ブラケット(略コ字状断面部)、35…接合壁部、36…取付座部、37…連結部、38…開口部、42…前接合フランジ(接合フランジ)、43…後接合フランジ(接合フランジ)、54…エアバッグ、61…前ハーネス取付部(一対のハーネス取付部の一方)、62…後ハーネス取付部(一対のハーネス取付部の他方)。

Claims (5)

  1. 車体前部に設けられたフロントピラーと、
    前記フロントピラーの車室内側面に取り付けられるピラーガーニッシュと、
    前記フロントピラーおよび前記ピラーガーニッシュで閉断面部が形成され、該閉断面部の内部に配置されるエアバッグと、を備えた車体前部構造であって、
    前記フロントピラーおよび前記ピラーガーニッシュ間に介在され、前記エアバッグに対して反対側に開口部を有する略コ字状断面部に形成された支持ブラケットを備えたことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記閉断面部の内部で、かつ、前記支持ブラケットを挟んで前記エアバッグとは反対側に配置されるハーネスを備えたことを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
  3. 前記支持ブラケットは、
    前記フロントピラーに接合される接合壁部と、該接合壁部に対向し前記ピラーガーニッシュが取り付けられる取付座部と、前記接合壁部および前記取付座部を連結する連結部と、を有し、前記接合壁部、前記取付座部および前記連結部により前記略コ字状断面部が形成され、
    前記接合壁部は、
    前記取付座部に対して前記フロントピラーの長手方向に延出され、前記フロントピラーに接合される接合フランジを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体前部構造。
  4. 前記ハーネスを前記フロントピラーに取り付けるハーネス取付部を備え、
    前記ハーネス取付部は、
    前記支持ブラケットに対して前記フロントピラーの長手方向に離れた位置に、前記支持ブラケットを挟むように一対設けられたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の車体前部構造。
  5. 前記支持ブラケットは、
    前記略コ字状断面部の前記開口部に向けて末広がり形状に形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体前部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107672676A (zh) * 2016-08-02 2018-02-09 上汽通用汽车有限公司 车辆a柱和车辆a柱组件

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