JP2014534436A - 血液または他の媒質からの粒子の濾過 - Google Patents

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Abstract

媒質の粒子、例えば血液の(希少)細胞を保持するためのフィルタ・エレメント(200)および方法が開示される。フィルタ・エレメント(200)は少なくとも1つの開口(220)を備え、この少なくとも1つの開口(220)は、(i)細長い横断面を有し、かつ/または(ii)流れ方向(x)に縮小する横断面を有し、かつ/または(iii)透明な壁によって境界が作られる。フィルタ・エレメント(100、200、300)は、段階的に縮小する横断面を有する細長い複数の開口(220)であって、透明な共通のスライド上に配置された細長い複数の開口(220)を備えることが好ましい。したがって、濾過プロセスの全体を通じて大きな流量を実現することができ、保持された粒子を、さらに移送する必要なしにすぐに視覚的検査にかけることができる。

Description

本発明は、媒質の粒子を保持する方法、フィルタ・エレメントおよびフィルタ・システム、詳細には、血液、他の体液などの生物流体から細胞を保持する方法、フィルタ・エレメントおよびフィルタ・システムに関する。
希少細胞(rare cell)の分離は、媒質(血液)から粒子(希少細胞)を濾過する用途の重要な例である。この目的に使用される従来のフィルタでは、濾過された媒質の流れ方向に対して垂直に広がる層に複数の細孔が配置される。このようなフィルタの欠点は、圧力勾配が大きいために、保持された細胞がしばしば傷つくことである。さらに、細胞をさらに分析する場合には細胞の移送が必要であり、このことは、細胞に追加のストレスが加わることを意味する。
G.Vona他、「Isolation by Size of Epithelial Tumor Cells」、American Journal of Pathology、第156巻、57〜63ページ、2000年1月
本発明の目的は、媒質から粒子の濾過の改良を可能にする手段、特に、血液、他の体液(例えば吸引液(aspirate))などの生物流体から(希少)細胞の濾過を可能にする手段を提供することにある。
この目的は、請求項1、2、3および5に記載のフィルタ・エレメント、請求項4、6および15に記載の方法、ならびに請求項12および13に記載のフィルタ・システムによって達成される。従属請求項には好ましい実施形態が開示されている。
本発明の第1の態様によるフィルタ・エレメントは、フィルタ・エレメントの少なくとも1つの開口の中を流れ方向に流れている媒質の粒子を保持する働きをする。
この文脈では、用語「粒子」が、媒質が含むいずれかの連結された材料片、例えば(巨大)分子、固体片、生物細胞、微生物またはこれらの部分を示すものとする。対象の粒子の直径は、典型的には、約1μm以上である。さらに、定義によって、「流れ方向」は、開口内で、特に開口の幾何学的中心で決定され、かつ/または(流れ方向が開口全体を通じて一定でない場合には)開口全体の平均として決定されるものとする。
本発明の第1の態様によるフィルタ・エレメントは、細長い横断面を有する少なくとも1つの開口を有するものとし、横断面の最大直径と最小直径の比が好ましくは2:1よりも大きく、より好ましくは5:1よりも大きい。定義によって、「横断面」は、流れ方向に対して垂直に測定される。流れ方向の異なる位置において開口が異なる横断面を有する場合、遭遇するこれらの横断面は全て細長いものとする。さらに、横断面は、概して(つながった)任意の形状を有することができるが、典型的にはこの形状は、凸形(例えば楕円形または多角形)である。
「フィルタ・エレメント」としての機能が示すように、フィルタ・エレメントの開口は、媒質の流路上の何らかの種のボトルネックであるものとし、すなわち、媒質の流路は、このような開口の前および典型的にはこのような開口の後ろの幅もより広いものとする。したがって、対象の粒子は、フィルタ・エレメントの開口内に保持され、それ以外の場所では保持されない。特に、試料入口から開口までの流路の横断面またはクリアランス(clearance)が、開口内の横断面またはクリアランスよりも大きいものとする。さらに、それぞれの開口の前には、入って来た試料媒質がそこから開口内へ導かれる分配室が配置されていることが好ましい。同様に、それぞれの開口の後には、試料媒質が開口を通過した後に試料媒質を受け取る回収室を配置してもよく、前記分配室および回収室のクリアランスは開口のクリアランスよりも大きい。絶対的な数字で言うと、典型的には、開口のクリアランス(すなわち開口にぴったりとはまる球の最大直径)が約1μmから50μmの間の範囲である。開口のクリアランスは、当面の用途に応じて選択される。血液を濾過する場合、クリアランスは例えば、赤血球が自由に通過することを許すものであるべきである。
本発明のこの第1の態様に関係する方法は、その中を媒質が流れ方向に通過する少なくとも1つの開口の中に粒子を保持することにより、前記媒質から粒子を濾過する働きをする。この方法は、保持された粒子が、それらの粒子が開口と接触する対向するエリア(または点)間に保持され、媒質が、前記粒子に沿って、前記エリアの外側を、開口の残りの部分を通って流れ続けることを特徴とする。粒子のこのような保持は特に、上記のフィルタ・エレメントの細長い開口によって達成することができ、ここでは、粒子は、開口の対向する狭い壁と壁の間で動けなくなる。
本発明のこの第1の態様によるフィルタ・エレメントおよび方法は、保持された粒子に対する機械的応力が最小化されるという利点を有し、これは、粒子がフィルタの開口を完全には塞がないためである。その代わりに、媒質がそこを通って流れ続けることができる空間が常に残され、このことが、粒子の後ろ側と前側の間に過大な圧力勾配が生じることを防ぐ。さらに、開口が完全には塞がれないため、フィルタ・エレメントを通過する流れが大きな流量で継続することができる。
第2の態様によれば、本発明は、少なくとも1つの開口の中を流れ方向に流れている媒質の粒子を保持するためのフィルタ・エレメントに関し、前記開口が、流れ方向で縮小する(狭くなる)横断面を有する。この横断面の縮小は、約20%よりも大きいことが好ましい。すなわち、開口の出口における横断面の最小直径が、開口の入口における横断面の最小直径のせいぜい80%であることが好ましい。この横断面の縮小が約50%よりも大きいと、よりいっそう好ましい。
本発明のこの第2の態様に関係する方法は、その中を媒質が流れ方向に通過する少なくとも1つの開口の中に粒子を保持することにより、前記媒質からそれらの粒子を濾過する働きをする。この方法は、粒子が、前記粒子の(通過に関係する)特性に対応する(流れ方向に見た)異なる位置に保持されることを特徴とする。典型的には、前記特性が、ある位置での粒子の捕捉につながりうる前記粒子のサイズ、剛性および/または表面官能性を含む。この方法は特に、前述のフィルタ・エレメントを使用して実行することができ、これは、開口の縮小する横断面が、異なるサイズの粒子を異なる位置で保持するためである。
本発明のこの第2の態様によるフィルタ・エレメントおよび方法は、これらのフィルタ・エレメントおよび方法が、保持された粒子を、それらの粒子のサイズに対応する空間的な順番に「自動的に」配列するという利点を有する。異なるタイプの生物細胞は通常、サイズおよび剛性(コンプライアンス)が異なるため、細胞部分を空間的に分離することが可能であり、このことはさらなる分析ステップに関して有利である。
異なる粒子の有意な空間的広がり(spatial spread)を達成するためには、開口の(流れ方向に測定した)長さが、全ての横断面の最も小さな最小直径の約5倍よりも大きいことが好ましい。
第3の態様によれば、本発明は、少なくとも1つの開口を通って流れ方向に流れている媒質の粒子を保持するためのフィルタ・エレメントに関し、前記開口は、透明な壁によって境界が作られる。典型的には、この透明な壁が、流れ方向に対して平行に延び、開口を形成する材料の少なくとも一部を構成する。
本発明のこの第3の態様に関係する方法は、その中を媒質が流れ方向に通過する少なくとも1つの開口の中に粒子を保持することにより、前記媒質からそれらの粒子を濾過によって分離する働きをする。この方法は、粒子が、媒質の流れ方向に対して斜めの方向から、好ましくは媒質の流れ方向に対して実質的に垂直な方向から光学的に検査されることを特徴とする。この方法は特に、透明な壁が開口の内部の視覚的な検査を可能にする前述のフィルタ・エレメント内で実行することができる。開口が細長い横断面を有する場合、有利には、この光学的検査を、開口の大きい方の寸法に対して斜め(例えば実質的に垂直)に実施することができる。
本発明のこの第3の態様によるフィルタ・エレメントおよび方法は、開口内に保持された粒子を直接に観察することができるという利点を有する。したがって、このような観察の前に、これらの粒子を、フィルタ・エレメントから別の場所へ移送する必要がない。このことは作業の流れを単純にし、とりわけ、粒子に対するストレスがより小さくなることを意味する。
本発明のさまざまな態様によるフィルタ・エレメントと方法の間の関係性のため、これらの実施形態のうちの1つに対して提供される説明および定義は、他の実施形態にも有効であることに留意すべきである。
好ましくは、上で定義したフィルタ・エレメントおよび/または方法の特徴を任意の組合せで適用することができる。特に、媒質の粒子を保持するフィルタ・エレメントが、流れ方向に縮小する細長い横断面を有する少なくとも1つの開口を有し、前記開口は、透明な壁によって境界が作られることが好ましい。
同様に、濾過による媒質からの粒子の濾過が、少なくとも1つの開口の中にそれらの粒子を保持することによって達成される方法であって、前記粒子が、それらの粒子のサイズに対応する異なる位置に保持され、保持された粒子が、対向するエリア間に保持され、媒質が、保持された粒子に沿って流れ続け、開口が視覚的に検査される方法が好ましい。
以下では、上で説明したフィルタ・エレメントおよび方法のうちのいずれかとともに適用することができる本発明の好ましいさまざまな実施形態を説明する。
開口の細長い横断面は、最小直径(その横断面を通過することができる最も大きな球の直径と定義する)および最大直径(その横断面の境界上のいずれか2つの点間の最大距離と定義する)によって特徴づけることができる。本発明の特定の実施形態では、横断面の前記最大直径と最小直径の間の比が、2:1よりも大きく、好ましくは10:1よりも大きく、最も好ましくは100:1よりも大きい。保持される粒子は一般に(ほぼ)球形であるため、横断面の最小直径が、保持される粒子のサイズを決定することになる。したがって、最大直径と最小直径の間の前述の大きな比は、粒子が保持されたときであっても開口の大きな部分が開いたままであることを保証する。このようにすると、濾過プロセスの全体を通じて、フィルタ・エレメントを通過する高いスループットを達成することができる。
フィルタ・エレメントを通過する十分に大きな流量を達成するため、その中を媒質が並行して流れる(同様の設計を有する)複数の開口を使用することができる。細長い開口、特に最大直径と最小直径の間の前述の比を有する開口の場合には、使用可能な面積の最適な利用を達成するために、これらの開口のうちのいくつか(少なくとも2つ、好ましくは少なくとも10個、最も好ましくは少なくとも100個)の開口が空間的に並列に配置されることが好ましい。さらに、それらの開口の大きい方の寸法が実質的に共通の平面にあるように、それらの開口を配置してもよい。このような開口の並列配置では、媒質が、アレイの一方の側から供給され、反対側から回収され、開口が、共通の透明な壁を共有することが好ましい。
本発明の第2の態様によるフィルタ・エレメントでは、少なくとも1つの開口の横断面が流れ方向に連続的に縮小してもよい(開口は例えば、漏斗またはくさびの3次元形状を有してもよい)。しかしながら、好ましい一実施形態では、横断面が、不連続な段階で縮小する。この場合には、保持された粒子が、いくつかのサイズ(またはタイプ)等級に自動的に分類される。
本発明はさらに、本出願に記載された実施形態のいずれかによるフィルタ・エレメントおよび/またはフィルタ・エレメント内の媒質と相互作用する追加の構成要素とともに、、前記フィルタ・エレメントを備えるフィルタ・システムに関する。
このフィルタ・システムは例えば、開口の透明な壁に隣接した(顕微鏡)対物レンズであって、開口を視覚的に検査するための(顕微鏡)対物レンズ、特に保持された粒子を人間の観察者が視覚的に調べるための(顕微鏡)対物レンズを備えてもよい。加えて、または別法として、開口の画像を生成するイメージ・センサを、透明な壁に隣接して設けてもよい。次いで、生成された(典型的にはディジタル)画像を、人間の観察者が評価し、かつ/または適当なソフトウェアによって実現された自動画像処理ルーチンによって評価することができる。開口が細長い横断面を有する場合、この対物レンズおよび/またはイメージ・センサは、横断面の大きい方の寸法に隣接して配置されることが好ましい。
別の実施形態によれば、フィルタ・エレメント上の開口に対する既知の位置に、少なくとも1つのマーカが提供される。定義によって、この「マーカ」は、容易に検出することができるように、例えば前述のイメージ・センサによって生成された画像上で自動的に検出することができるように設計される。したがってこのマーカは、(全く、またはほとんど見えないことがある)開口の位置を推定することを可能にし、したがって濾過手順の正確な評価を可能にする。
好ましい別の実施形態では、開口を通過した媒質を選択的に送給する少なくとも1つの弁要素が設けられる。この弁の設定に従って、媒質を、異なる送給先に導くことができる。したがって例えば、通常の濾過プロセスの間に、開口を出た媒質を廃液リザーバに送ることが可能である。濾過後、保持された粒子の分析を可能にするために、弁要素の設定を変更することができる。例えば保持された細胞を破壊し、次いで破壊された細胞を洗い流して特定の反応室に送り、そこで、PCRなどのさらなる分析を実施することができる。この段階で、例えばフィルタ・エレメントを適当な熱制御器に導入することによって、熱サイクリング(thermocycling)を行うこともできる。これらの反応室は、フィルタ開口(1つまたは複数)と同じキャリア上で実現され、したがって濾過と分析を同じ1つの装置で実行することができることが好ましい。
任意選択で、濾過プロセス中に媒質と混合されるものとする、かつ/または濾過後の保持された粒子のさらなる処理に必要である、試薬を供給するための(微少)流体システムを提供してもよい。生物細胞が保持される場合、この試薬は例えば、それらの細胞の洗浄、固定および/または染色に必要となってもよい。本発明の特に有利な点は、保持された細胞を最初に別の場所に移す必要なしに、このような処理を実施することができることである。この流体システムは特に、必要な媒質の貯蔵装置および/またはそれらの媒質の流れを制御する制御要素(弁、ポンプなど)を備えてもよい。
多くの検定法は、磁性粒子を、例えば媒質のターゲット成分の標識として利用する。用語「磁性粒子」は、永久磁性粒子ならびに磁化可能な粒子、例えば超常磁性ビーズの両方を含む。このような磁性粒子の作動を可能にするため、本発明によるフィルタ・システムは磁石を備えてもよい。
前述の磁石は特に、開口の効果とは無関係に、磁性粒子(および磁性粒子に結合した成分)を磁力によってフィルタ・エレメント内に保持する目的に使用してもよい。さらに、磁性粒子(典型的には細胞が付着した磁性粒子)をフィルタ・エレメントの壁に引きつけて、フィルタの動作を強化しまたは可能にすることができる。この引力は、濾過手順または遷移の間継続する恒久的なものとしてもよく、または、例えばさらに洗浄するために続いて磁力が解除される一時的なものとしてもよい。この磁気の作動を使用して磁性粒子(細胞)をある表面に引き寄せて、その表面に固定する捕捉分子によるその表面への特異的な結合を強化することもできる。結合後、磁力を除去し、結合しなかった要素を洗い流してもよい。この磁性粒子の「洗浄」は、(洗浄流体を使用して)流体力学的に、および/またはフィルタ・エレメントから磁性粒子を引き離す別の磁力によって磁気的に行ってもよい。
媒質が通過する開口、この開口の部分および/またはこの開口に接続された流路内の部分が、媒質の成分(例えば粒子)に対する結合部位(binding site)を含むことが好ましい。加えて、または別法として、前述の磁性粒子が、粒子の表面にこのような結合部位を含むこともできる。結合部位は例えば、生物流体のターゲット細胞に特異的に結合する抗体とすることができる。したがって、開口によって保持するには成分が小さすぎる場合であっても、その成分を特異的に保持および/または捕捉することが可能である。
十分に大きな流量を達成するために複数の開口を設けることができることは既に指摘した。これらの開口は、媒質の共通の入口および/または開口を通過した後の媒質を回収する共通の出口に接続されることが好ましい。
単一の開口の中に保持される粒子の数は、粒子と開口の相対的なサイズ、媒質中の粒子の密度、および濾過された媒質の総体積に依存する。これらのパラメータおよび/または他の関連パラメータは、平均して1つの開口あたり1つの粒子が保持されるように調整されることが好ましい。それによって、それぞれの粒子を後に別々に分析することができることが保証される。したがってさらに、細長い開口の場合には、粒子が保持されることにより、開口を通過する流量がわずかにしか低下しないことが保証される。
本発明はさらに、上で説明した種類のフィルタ・エレメント内で媒質を濾過するための方法に関し、前記方法は以下のステップを含む:
a)媒質の粒子が開口の中に保持されるように、媒質を、フィルタ・エレメントの少なくとも1つの開口に流れ方向に通すステップ。
b)調製用の媒質を少なくとも1つの開口に通して、保持された粒子を処理するステップ。この処理は例えば、保持された細胞の染色または溶解を含んでもよい。
c)任意選択のステップとして、処理された粒子を(それらの粒子が位置する開口内の位置で)画像化してもよく、かつ/または処理された粒子をさらなる分析のために別個の区画に移動させてもよい。
さらに、本発明は、上で説明した種類のフィルタ・エレメントを、細胞ベースの診断、および/またはマトリックス、例えば血液または別の体液からの対象の細胞の分離に使用することに関する。この細胞の分離を診断手順の部分としてもよく、または他の目的(例えば治療)に役立ててもよい。この分離が特異的(選択的)であること、すなわちあるタイプの細胞だけおよび/またはある特性(サイズ、剛性/コンプライアンスなど)を有する細胞だけが分離され、他の細胞/成分は分離されないことが最も好ましい。分離される細胞を特に希少細胞、例えば循環腫瘍細胞としてもよい。したがって、本発明の典型的かつ重要な適用分野は腫瘍学における診断である。
本発明のこれらの態様およびその他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかとなり、以下に記載される実施形態を参照して説明される。
本発明の第1の実施形態によるフィルタ・エレメントの概略上面図である。 フィルタ・システムの部分である図1のフィルタ・エレメントの開口を通したx方向の断面を示す図である。 保持された粒子をさらに分析するための複数の反応室を備えるフィルタ・エレメントの第2の実施形態の上面図である。 ポリスチレン・ビーズおよびTHP1細胞を含む媒質を15分間濾過した後のフィルタ・エレメントの写真である。
これらの図では、類似の参照符号または100の整数倍だけ異なる参照符号が、同一の構成要素または同種の構成要素を指す。
希少細胞の分離の重要性は、例えば循環腫瘍細胞(circulating tumor cell:CTC)に基づく癌診断にとってますます増している。このような分離の課題は、検出する必要がある多数の血液細胞(赤血球および白血球)の中の、7.5mlあたり1細胞にもなるこれらの細胞の極めて低い濃度である。
循環腫瘍細胞は、そのサイズおよび剛性において、ならびに上皮細胞表面マーカ(epithelial cell surface marker:EPCAM)が存在する点において白血球とは異なることがある。抗体官能化された磁性ビーズを用いたEPCAM陽性細胞の特異的な免疫捕捉に基づいて、CTCを分離することが可能である。しかしながら、そのため、このマーカを発現しないCTCは捕捉されない。
軸方向フィルタ・システム、すなわち流体の流れがフィルタ表面に対して本質的に垂直であるフィルタでは、サイズ選別に基づく細胞分離が、何人かの著者によって提案されている(G.Vona他、「Isolation by Size of Epithelial Tumor Cells」、American Journal of Pathology、第156巻、57〜63ページ、2000年1月を参照されたい)。細孔径が小さいためフィルタは容易に詰まる。スループットを高くするためには開口部が大きくなければならず、このことがフィルタを脆弱にし、かつ/またはフィルタの製造費を高くする。フィルタの圧力降下は細胞に剪断応力を加え、それによって細胞が損傷したり失われたりするのにつながることがある。
フィルタを使用して、免疫捕捉に対して使用され一方で画像化を妨害する余分な磁性ビーズを除去することもできる。
捕捉された細胞は通常、染色および画像化によって同定する必要がある。複雑なフィルタ構造は光学画像化を妨害する。したがって細胞を移送する必要があり、このことは不便である。
分子分析に関しては、溶解およびマイクロアレイまたはシーケンシングに基づくRNA発現またはDNA再構成分析によって、個々の細胞を独立して調べたいと思う。これを実行する実際的な解決策は知られていない。
まとめると、上記の手法は以下の欠点および課題を有する。
− 明確に画定された細孔径を有するフィルタのスループットは限定的である。
− EPCAMを発現しない細胞は失われる。
− フィルタ構造が光学画像化を妨害する。
− 捕捉後の細胞を個々に分析することができない。
− さらなる同定/分析のために捕捉後に細胞を操作する必要がある。
− 圧力勾配により細胞が損傷/破裂する。
これらの課題に対処するため、以下では、サイズ選別(任意選択で多段階サイズ選別)およびマーカ特異的な捕捉(marker−specific capture)を含む平面内濾過(in−plane filtration)に基づく細胞捕捉カートリッジの設計を説明する。画像化によって同定した後に個々の細胞を別々に分子分析することを可能にするために、捕捉された細胞は別々のチャネルの中に維持される。細胞を移送する必要はない。
図1および図2はそれぞれ、この着想の例示的な一実施形態の上面図および断面図を示す。これらの図面は、その中を媒質がx方向(図1では水平矢印の方向)に流れることができる複数の(ここでは全く同じ7つの)細長い開口120(以下では「ギャップ(gap)」とも呼ぶ)を有するフィルタ・エレメント100(またはカートリッジ)を示す。開口120はそれぞれ、流れ方向に対して垂直なyz平面上に広がる細長い長方形の横断面を有する。これらの横断面の最大直径(図1のb)と最小直径(図2のh)の比、すなわちb:hは、約100:1から約1000:1の間の範囲であることが好ましい。
図2は、フィルタ・システム10の一部としての図1のフィルタ・エレメント100を示す。フィルタ・システム10は、フィルタ・エレメント内の試料媒質の操作および/または観察に必要な追加の構成要素1、2、3を備える。1つの開口120を通るこの軸方向の断面から分かるように、これらの開口の前述の横断面(この横断面は図2の図平面に対して垂直である)のサイズは流れ方向xに縮小する。図示の実施形態では、このサイズの縮小が、開口の高さhの縮小によって生じている。図2には最小高さhminも示されている。さらに、図示の例では、この高さの縮小が、開口を、異なる横断面を有する3つの区画122、123および124に分割する(3つの)段階によって不連続に起こっている。したがって、より大きな細胞C1は、最初の(最も大きな)区画122内に保持され、より小さな細胞C2は、それらの細胞が動けなくなるまで、後続のより小さな区画123または124に入ることになり、以下同様である。
異なる細胞のx方向の有意な空間的広がりを達成するためには、(流れ方向に測定した)開口120の長さLが、全体の最小直径hminよりも大きいこと、例えばL≧5・hminまたはL≧10・hminであることが好ましい。
これらの図は、段階的に狭くなる開口120を示しているが、開口120を連続的に狭くすることもできる(これは、図2の軸方向の断面がくさび形であることに対応する)。
フィルタ・エレメント100を通過する十分に大きな流量を達成するため、複数の開口120が機能上、並列に接続される。コンパクトな配列を達成するため、これらの細長い開口120は、図1に示されているように空間的にも並列に配置される。濾過すべき媒質は、共通入口チャネル110によって開口120に供給される。共通入口チャネル110は、そこからフィルタ・エレメント100に媒質を導入することができる入口ポート111から始まる。さらに、共通入口チャネル110には分配チャネル121が逐次的に接続される。分配チャネル121はそれぞれ、共通入口チャネル110に対して垂直に延び、開口120の1つに媒質を分配する。いかなる対象粒子も開口内で保持され、開口よりも前では保持されないように試料入口111から開口120までの流路の横断面の最小直径(すなわちクリアランス)を、開口内のクリアランスよりも大きいものとする。
開口120はそれぞれ、関連づけられた回収チャネル125で終わり、これらの回収チャネル125は全て共通出口チャネル131に通じる。この共通出口チャネル131は、回収チャネル125に対して垂直に延び、出口ポート132で終わり、出口ポート132で、フィルタ・エレメント100から媒質を取り出すことができる。したがって、全てのチャネルを単一の廃液室に接続することができる。開口120よりも後ろの流路のクリアランスも開口内のクリアランスより大きくする。したがって、開口は、この全体流路のボトルネックを構成する。
上述の互いにかみ合う階段状の反復チャネル構造によって、フィルタ・エレメント100の非常にコンパクトな設計が達成される。狭いギャップを有する開口120内の流路(「分析エリア」)は、抵抗を小さくするために短くされており、それぞれのチャネル内に少数の細胞だけが捕捉されるように適合されている。
図2から分かるように、フィルタ・エレメント100は、平らな上部要素101によって覆われた構造化された(structured)底部要素102から構築されている。開口120の内部を視覚的に検査することを可能にするため、これらの要素のうちの少なくとも一方、好ましくは両方の要素が、ガラスまたはプラスチックのような透明な材料から製作される。図示の例では、隣接する顕微鏡対物レンズ1を通して開口120の内部を視覚的に検査することができるように上部カバー101が透明であると仮定する。顕微鏡対物レンズ1は、イメージ・センサ2上に画像を生成してもよい。任意選択で、その画像を、コンピュータ(図示せず)内でのディジタル画像解析手順によって評価することができる。
開口の設計は、血液試料の全ての赤血球および大部分の白血球が通過するような設計であることが好ましい。したがって、ターゲット細胞を捕集するのに必要な表面積はごくわずかですむ。ギャップの高さが縮小する平行な複数の断面の横方向の階段を形成することによって、隣接するギャップよりも小さな細胞はそれらの細胞のサイズおよび柔軟性に基づいてそれらの細胞が入ることができないギャップによって移動が妨げられるまで、次の断面へ移動する。このようにすると、常に細胞の単層が形成され、細胞は、最も近いギャップの縁に集積する。平行配置をとることにより、ギャップの縁が全長にわたって細胞で覆われるまで、細胞の妨害は、全体の流れに影響を及ぼさない。
流動抵抗を小さくし、開口の閉塞を防ぐために、非常に大きな縁の長さbを選択することができる。陽性細胞の数は少ないと予想されることに基づき、開口(チャネル)の数は、それぞれの開口120の中に平均して細胞が1つだけが捕捉されるように選択する。加えて、例えば抗EPCAM捕捉プローブを(構造化された)表面に含むエリアを下流の断面に画定して、小さなEPCAM陽性細胞をも捕捉することができる。図2は、開口120の最も小さな区画124内のこのような捕捉コーティング126を示す。したがって、白血球と同等の細胞および/または白血球よりも小さな細胞であっても、その細胞がEPCAM陽性である場合には捕捉することができる。
そのまま(in−situ)での画像化分析(病理学)、すなわち細胞操作またはフィルタ操作なしでの画像化分析(病理学)を可能にする単層を形成するため、開口120の高さhは、細胞の寸法と整合するように選択される。洗浄液、固定液および染色液は、試料と同じチャネル・システムを通して(すなわち入口ポート111などを介して)導入することができる。この平面内配置は非常に有効な画像分析(病理学)を可能にする。同じ入口ポートを通して染色液を導入して、捕捉された全ての細胞を同じように染色することができる。
離散した細孔を有する軸方向フィルタとは対照的に、流動抵抗に起因する圧力降下は細胞表面に局所化されない。これは、ギャップの中の細胞の周囲に液体との連続する接点が存在するためである。したがって、この手法によって細胞の損傷がより少なくなると予想することができる。
画像化光学部品1は、分析エリアの配向を認識することができ、この分析エリアの向きを、分析中に、ステッピング/画像化法の制御手段として使用することができる。フィルタ・エレメント100(カートリッジ)全体に対する分析エリアの位置についての情報を提供するため、分析エリアを分離する特徴を壁に追加することができ、あるいは別法として分析エリアの内側に特徴が存在することができる。この特徴は、画像解析ソフトウェアによって解釈されるコード、記号などのマーカとすることができる。
開口120の壁および段階は、基板102の一体部分であり、基板102は、プラスチックでは反転構造を有するマスタからの複製によって、あるいは別法としてガラスではエッチングによって製作することができる。カートリッジのカバー101は、プラスチックまたはガラスの平らな薄いシートから製作され、内面を試薬でコーティングすることができる。基板とカバーは例えば、レーザ・ボンディングまたは熱ボンディングによって接合される。その結果得られるフィルタ・エレメント100は、顕微鏡スライドの寸法を有することができる。流体ハンドリング用のシステムに結合するため、入口ポートおよび出口ポート111、132を組み込むことができる。加えて、または別法として、リザーバ112を任意選択でオンボード試薬(on−board reagent)を含むデバイスに組み込むこともできる。
このシステムを、官能化された磁性ビーズを使用する手法と整合させるため、磁石3を取り付けることができる。注入前に試料を磁性ビーズと混合すると、ビーズが付着した細胞がチャネルの壁または開口の底に引きつけられ、磁場が存在する限り、その場に留まる。これは、既に検証された細胞を集める追加の方法を可能にする。この捕捉の結果を、同じカートリッジ内でそのまま、単一の走査で、階段状チャネルの中でのサイズに基づく捕捉および(含まれる場合には)チャネル表面に固定された抗体による捕捉と比較することができる。
磁性粒子(および磁性粒子に付着した細胞)を前述のように引きつけた後、任意選択で、さらに洗浄するために磁力を解除してもよい。加えて、検定を評価する前に、磁力を使用して、結合しなかったビーズを結合表面から能動的に除去することができる。
さらに別の実施形態は、細胞に結合し、次いでカートリッジ内のストレプトアビジン官能化された表面(streptavidin functionalized surface)によって捕捉されるビオチニル化された捕捉プローブ(biotinylized capture probe)を利用することができる。
捕捉された細胞の分子特性を開口の出口側で分析することができるように、共通廃液チャネルを閉じ、その代わりに、その中で例えばマイクロアレイ・ハイブリッド形成および/またはPCR反応を実行することができる分析室に通じる個々の出口を開くことを可能にする弁を含めることができる。
図3は、前述の実施形態によるフィルタ・エレメント200を示す。第1の実施形態(図1、図2)の構成要素と同様の構成要素または第1の実施形態(図1、図2)の構成要素と全く同じ構成要素を再び説明する必要はない。フィルタ・エレメント200の新規な特徴は出口構造230の設計である。
開口220の回収チャネル225は、出口ポート232に通じる共通出口チャネル231に接続されている。しかしながら、この実施形態では、それぞれの回収チャネル225が、関連づけられた反応室236にも接続されている。これらの反応室236の出口は、出口ポート232で終わる共通廃液回収チャネル234に接続されている。
さらに、前述のチャネルを通過する流れを制御する弁機構が設けられていることが分かる。第1の弁システム237は、回収チャネル225と反応室236の間の接続を制御する。第2の弁システム238は、反応室236と共通廃液回収チャネル234の間の接続を制御する。第3の弁239は、共通出口チャネル231と出口ポート232の間の接続を制御する。これらの弁システム237、238および239は例えば、関連づけられた流体チャネルに対する弁の働きをする空気圧式の制御ラインによって実現することができる。
弁システム237、238および239を適切に作動させる(すなわち開閉する)ことによって、開口220を出た媒質を、出口ポート232に直接に(第3の弁239を開き、第1の弁237を閉じる)、または個々の反応室236に(第3の弁239を閉じ、第1の弁237を開く)、選択的に送給することができる。最初の選択肢は、濾過プロセスの間に使用されることが好ましく、後者の選択肢は、濾過後に、保持された粒子を反応室236内で分析するために使用される。
開口220の数は、捕捉される細胞の最大数と整合するように選択されるため、実際に、あらゆる細胞の分子(遺伝)特性を、さらなる操作なしで決定することができる。反応室236は、RNAまたはDNAの特異的ハイブリッド形成用のマイクロアレイを含むことができる。細胞の未処理の溶解液にPCR混合物を導入した後に増幅反応を実施することができる。この下流部分の設計を、必要な反応ステップに適合するように変更できることは明らかである。カートリッジを適当な熱コントローラに導入することによって、増幅のための熱サイクリングを行うことができる。基板は、マイクロアレイを読み、qPCRを監視するための蛍光検出に適合する。
偽陽性細胞の解釈および同定ならびに病理学と遺伝学との直接の結合を可能にする捕捉された細胞の病理学的分析に基づいて、反応室内の細胞を貯留するのかまたは排除するのかを選択することもできる。
異なる診断用途に対してフィルタ・エレメントの寸法を調整することができる。例えば小細胞肺癌では、CTCが非常に大きいことが知られている。細胞サイズの差がそれよりも小さい他の用途については、ギャップの高さの間隔をより小さくする必要がある。理想的なギャップの高さは、診断用途に使用する前に実験によって決定することができる。最小シナリオでは、免疫捕捉後に、細胞をさらに特異的に分離することなしに、捕捉された細胞から遊離の磁性ビーズを分離するため、ならびに染色を用いた同定および病理学的調査のための単層を形成するためだけに、フィルタが使用されることになる。
設計のスケーリングに関して、考慮すべき第1のパラメータは、流量に対する流動抵抗である。流量は、試料の体積および所望の分析時間から導き出される。ギャップ内では、圧力降下Δpが下式のようにスケーリングされる(下式で、ηは媒質の粘度、Vは媒質の速度である)。
Figure 2014534436
高さ(h)をできるだけ大きく保ちたいところだが、高さ(h)は、捕捉する必要がある細胞のサイズによって与えられる。そのため、試みることができるのは、長さLをできるだけ小さくすること、および同様に幅をできるだけ広くすることだけである。幅は上式に含まれていないが、これは上式が、無限に広いチャネルに対して有効であるためである。体積流量QはV・Aであり、Aはチャネルの断面積(=b・h)である。
全幅b=10mmのチャネルの中を16分間に10mlが通過する体積流量Q(Q=10μl/秒)では、ギャップ内の剪断速度が10−1、圧力降下が10Pa/mになる。これによって細胞が損傷する危険性が生じる。したがって、チャネルの幅をさらに広くすることが好ましい。これは、横方向の流れを有する図1に示されているような複数のチャネルを形成することによって達成される。このようにすると、顕微鏡スライドの表面においてn×1cmのチャネル幅を実現することができる。nは、10から最大数百とすることができ、それに比例して流量および圧力降下は低下する。
大きな圧力勾配による細胞の損傷は、従来のフィルタの懸念事項である。本発明は、ギャップが完全に塞がるまで流体の連続性が常に保存されるようにギャップを設ける。
従来のフィルタでは、捕捉された細胞が細孔を完全に封鎖し、そのため、細孔の内側の圧力が、その細孔の上の圧力よりも低くなる(この圧力差は、依然として開いている近隣の細孔内の流れによる圧力降下に起因する)。全ての細孔が充填された後、この圧力降下は入口に加わる圧力に等しくなる。この圧力差は、細胞膜がフィルタの細孔と接する非常に小さな領域で生じる。この局所的な勾配が細胞膜を破裂させることがある。
提案のフィルタ・システムでは、細長い開口が細胞によって封鎖されず、そのため、圧力降下は緩やかなままであり、細胞膜にわたって連続的である。この圧力降下は、流れにより、より幅の広いチャネル内の圧力降下に等しい。
提案のフィルタ・エレメントの製造に関して、レーザ溶接などのボンディング技術によってカバー101と基板102を恒久的に接合することができ、別法として、恒久的に結合せずに、カバー101と基板102を互いに接触させるだけにすることもできる。接触エリアを前処理して、基板に対するカバーの貼り付きを強化することができる。
血液を充填する入口領域は、例えば貫通穴(入口ポート)および充填後に閉じることができる任意選択のキャップを設けることによって、都合のよい充填が可能になるように設計することができる。この入口領域に、乾燥した形態の試薬を提供することができる。余分な試料(例えば血液)の可能な溢出を防ぐために、排出チャネルの終わりに廃液リザーバを含めることができる。
構造化された基板102は、射出成形または他の複製技術によって製造することができる。型として必要なマスタ構造は、フォトリソグラフィおよび/またはエッチングの助けを借りて製作することができる。1つの可能な方法は2つのリソグラフィ・マスクを必要とする。最初のマスクは、分析エリア(すなわち開口120、220)を含む。第2のステップでは、基板(例えばシリカ)の選択的エッチングに使用するレジスト・パターンを形成するために、チャネル構造を表すマスクが使用される。エッチングの後、このエッチング・レジストを剥がし、基板の分析エリア上のフォトポリマーが基板上に残る。このようにすると、基板上に3つのレベルが形成される。次いで、この基板を、電気めっきにより、例えば光ディスクの製造に対してよく確立された方法でNiシム(shim)にコピーすることができる。次いでこのNiシムを型のインサートとして使用して、成形によりプラスチックで複製する。
別法として、ガラスのエッチングを使用して、正確に画定されたギャップを有する段階的なチャネルを形成することもできる。
このフィルタ構造の入口および出口に、流体管もしくは注射器または流体ハンドリング・ステーションへの相互接続を可能にするリザーバ、ならびに試薬および廃液を貯蔵するリザーバを取り付けまたは組み込むことができる。試薬のポンピングは、外部ポンプ、空気圧式のインタフェースまたは組み込まれた他のポンプによって行うことができる。
実験
図4に従って、(図1および図2に示したフィルタ・エレメントと同様の設計を有するが、2つの段階322、323だけを有する)階段状フィルタ・エレメント300内で、試験用媒質を濾過した。PBS(リン酸緩衝生理食塩水)1mlあたり1.6・10ビーズの濃度の15μmポリスチレン・ビーズ(Phosphorex)と、PBS1mlあたり1.2・10細胞の濃度のTHP1細胞とを混合した。その結果得られた媒質は、PBS1mlあたり8・10個のビーズおよび6・10個のTHP1細胞を含んでいた。この媒質を、0.2ml/分の流量で階段状フィルタに通した。
FACS(Fluorescence Assisted Cell Sorting(蛍光支援細胞ソーティング))機で結果を分析して、濾過プロセス後に存在するビーズとTHP1細胞の相対量を調べた。そのデータによれば、このフィルタはいかなるビーズも一切に通過させないことを示す。
図4は、フィルタ・エレメント300の写真を示す。いくつかの細胞が最も狭いスリット323の中で動けなくなっており、または小さな細孔径を有するフィルタを効率的に形成するビーズBによって捕捉されていることが分かる。デバイスの前処理によって細胞の接着を低減させることができる。
以上を要約すると、血液のような複雑なマトリックスから希少細胞を効率的に分離する新規のフィルタ構造が設計される。このフィルタ構造は、高いスループット(大きな体積)を可能にし、ハンドリングを必要としない直接検査(病理学)および個々の細胞に対するさらなる分子診断のために、光学基板上の単一の平面内に細胞を提示する。このデバイスは、射出成形またはガラス・エッチングによって容易に製作することが可能な狭くなる(例えば階段状の)平行チャネル構造を利用する。これは、病理学において使用されるスキャナ、例えば画像をディジタル化するスキャナに適合する。この分離は、サイズおよび表面マーカに基づくことができる。細胞の損傷を防ぐため、従来のフィルタよりも圧力勾配が小さい。このフィルタ構造は、細胞ベースの診断、特に血液中の希少細胞に対して適用することができる。循環腫瘍細胞は最も重要な例である。
図面および上記の説明において本発明を詳細に例示し、説明したが、そのような図示および説明は、例証または例示を目的としたものであり、限定を目的としたものではないと考えるべきである。本発明は、開示された実施形態だけに限定されない。図面、本開示および添付の特許請求の範囲を検討することによって、当業者は、特許請求される本発明を実践する際に、開示された実施形態に対する他の変形実施形態を理解し、達成することができる。特許請求の範囲において、用語「備える」は、他の要素またはステップを排除せず、単数は、複数であることを排除しない。互いに異なる従属請求項に、ある手段が記載されていることだけで、それらの手段の組合せを有利に使用することができないことを示すわけではない。特許請求の範囲中のいかなる参照符号も、範囲を限定するものと解釈すべきではない。
希少細胞(rare cell)の分離は、媒質(血液)から粒子(希少細胞)を濾過する用途の重要な例である。この目的に使用される従来のフィルタでは、濾過された媒質の流れ方向に対して垂直に広がる層に複数の細孔が配置される。このようなフィルタの欠点は、圧力勾配が大きいために、保持された細胞がしばしば傷つくことである。さらに、細胞をさらに分析する場合には細胞の移送が必要であり、このことは、細胞に追加のストレスが加わることを意味する。
国際公開第97/00121号には、非常に小さくて媒質の粒子が通過できないバリア・チャネルに対して接線方向の供給流路を通って媒質が流れるマイクロフィルタが開示されている。したがって、バリア・チャネルの後ろの濾液回収チャネルには、粒子が入らず、供給流路を通る媒質の連続流によってバリア・チャネルの詰まりが防止される。
米国特許出願公開第2009/010673A1号には、2本の平行流路が、流路の深さを低減させるバンク部分によって分離された類似のフィルタ構造体が提供されている。
米国特許出願公開第2002/0137052A1号には、装置が開示され、ここでは、流れ室の内側の平面アレイ内に微小粒子が固定されており、ここで一連の処理試薬を微小粒子に送達することによって分析プロセスの諸ステップが実行される。
国際公開第2011/081530A1号は、カートリッジに作用している遠心力が変化するにつれて、第1のキャビティ内の試料が、第1のキャビティから、第1のキャビティよりも浅い第2のキャビティに移動する試料処理カートリッジに関する。
欧州特許出願第1459773A1号には、赤血球から血漿を分離するデバイスが開示されている。輸送チャネルを通って流れている全血の一部が、大きな粒子が入ることができない分離エリアに入り、ここでは、より小さな粒子の輸送は、柱、段などの微小構造体によって遅延する。

Claims (16)

  1. 少なくとも1つの開口を通して流れ方向に流れる媒質の成分を保持するためのフィルタ・エレメントであって、
    前記開口が、流れ方向に縮小する細長い横断面を有し、前記開口が透明な壁によって境界が作られるフィルタ・エレメント。
  2. 少なくとも1つの開口を通して流れ方向に流れる媒質の粒子を保持するためのフィルタ・エレメントであって、
    前記開口が細長い横断面を有し、前記横断面の最大直径と最小直径の比が2:1よりも大きく、好ましくは10:1よりも大きく、最も好ましくは100:1よりも大きいフィルタ・エレメント。
  3. 少なくとも1つの開口を通って流れ方向に流れる媒質の粒子を保持するためのフィルタ・エレメント、特に請求項1または2に記載のフィルタ・エレメントであって、
    前記開口が、流れ方向に約20%より大きく、好ましくは50%より大きく縮小する最小直径を有する横断面を有するフィルタ・エレメント。
  4. 媒質が流れ方向に通過する少なくとも1つの開口の中に粒子を保持することにより、前記媒質から前記粒子を濾過するための方法であって、
    前記粒子が、前記粒子の特性に対応する流れ方向の異なる位置に保持される方法。
  5. 少なくとも1つの開口を通って流れ方向に流れる媒質の粒子を保持するためのフィルタ・エレメント、特に請求項1、2または3に記載のフィルタ・エレメントであって、
    前記開口が、少なくとも1つの透明な壁によって境界が作られるフィルタ・エレメント。
  6. 媒質が流れ方向に通過する少なくとも1つの開口の中に粒子を保持することにより、前記媒質から前記粒子を濾過するための方法、特に請求項4に記載の方法であって、
    前記開口が、前記媒質の前記流れ方向に対して実質的に垂直な方向から光学的に検査される方法。
  7. 少なくとも2つ、好ましくは少なくとも10個の細長い開口が並列に配置されており、好ましくは大きい方の寸法が実質的に共通の平面内にあることを特徴とする、請求項1、2、3または5に記載のフィルタ・エレメントあるいは請求項4または6に記載の方法。
  8. 前記開口の前記横断面の最小直径が少なくとも1つの段階で縮小することを特徴とする、請求項1、2、3または5に記載のフィルタ・エレメントあるいは請求項4または6に記載の方法。
  9. 前記開口を出た前記媒質を異なる送給先に選択的に送給する少なくとも1つの弁が設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3または5に記載のフィルタ・エレメントあるいは請求項4または6に記載の方法。
  10. 前記媒質と混ざり合う、かつ/または保持された粒子のさらなる処理、特に洗浄、固定および/もしくは染色手順に必要である試薬を供給する流体システムが設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3または5に記載のフィルタ・エレメントあるいは請求項4または6に記載の方法。
  11. 前記フィルタ・エレメントの前記開口に隣接して対物レンズおよび/またはイメージ・センサが設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3または5に記載のフィルタ・エレメントを備えるフィルタ・システムあるいは請求項4または6に記載の方法。
  12. 前記媒質の磁性粒子を前記フィルタ・エレメント内で作動させる磁石が設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3または5に記載のフィルタ・エレメントを備えるフィルタ・システムあるいは請求項4または6に記載の方法。
  13. 前記媒質の磁性粒子を前記開口の壁に少なくとも一時的に引きつけるために磁石が使用されることを特徴とする、請求項12に記載のフィルタ・システムまたは方法。
  14. 前記開口もしくはその部分、または関連する流路内の部分、または前記媒質の少なくとも1つの磁性粒子が、前記媒質の成分に対する特異的な結合部位を含むことを特徴とする、請求項1、2、3または5に記載のフィルタ・エレメントあるいは請求項4または6に記載の方法。
  15. 請求項1、2、3または5に記載のフィルタ・エレメント内で媒質を濾過するための方法であって、
    a)前記媒質の粒子が前記開口の中に保持されるように、前記媒質を、前記少なくとも1つの開口に流れ方向に通し、
    b)調製用の媒質を前記少なくとも1つの開口に通して、前記保持された粒子を処理し、
    c)好ましくは前記処理された粒子を画像化し、かつ/または好ましくは前記処理された粒子をさらなる分析のために別個の区画に移動させることを特徴とする方法。
  16. 細胞ベースの診断および/または細胞の分離、最も好ましくは希少細胞の分離のための、請求項1、2、3、5または7ないし14に記載のフィルタ・エレメントの使用。
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