JP2014533246A - 喘息の急性増悪の頻度および重症度を低下させる方法 - Google Patents
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Abstract
喘息患者における喘息の急性増悪の回数および重症度を低下させる方法であって、喘息の急性増悪の病歴を有する患者に対して、有効量の抗インターロイキン−5受容体(IL−5R)抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえば抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブを投与するステップを含む方法が、ここに提供される。【選択図】図1A
Description
世界中の3億人を超える人々が、喘息を有する。長時間作用性の気管支拡張薬および吸入コルチコステロイドの使用にもかかわらず、診療所への予定外の来院、救急科(ED)への来院、および喘息増悪による入院が、頻繁に起こっており、喘息に起因する医療費のかなりの割合を占めている(Masoli M,et al.Allergy 59:469−78(2004))。
急性喘息増悪後の再発は、退院に際しての全身性ステロイドの使用にもかかわらず、12週間で、41〜52%の範囲にわたることが報告された(Lederle F,et al.Arch Int Med 147:2201−03(1987))。これらの患者についての管理は、重度の不応性疾患であることまたは内科療法に従うことができないおよび/もしくはそれに従いたがらないという理由で問題があることが分かった。病院に入院している患者についてのある研究では、一部の患者はほぼ致死的な喘息を有し、50%は、退院後、7日間で、全身性コルチコステロイドに対して服薬不履行であった(Krishnan J,et al.AJRCCM 170:1281−85(2004))。ごく普通の質の医療の利用手段が乏しい(特にスラム街において)、それらの疾患についての教育または理解が不足している、それらの疾患の慢性的性質を認めたがらない、または薬を購入することができないことを含む、多くの要因が、服薬不履行の一因となり得る。
多方面の証拠が、好酸球を、喘息性気道炎症の主な原因となる細胞のうちの1つとして関係づけている(James A.Curr Opin Pulm Med 11(1):1−6(2005))。末梢血(PB)好酸球増加症は、急性喘息の再発についての危険因子である(Janson C and Herala M.Resp Med 86(2):101−104(1992))。末梢血好酸球増加症を有する対象において、喘息で死ぬリスクは、好酸球増加症を有していない対象よりも、7.4倍(信頼区間2.8〜19.7倍)大きかった(Ulrik C and Fredericksen J.Chest 108:10−15(1995))。検死結果により、致死的な喘息についての2つの別個の病原性炎症メカニズムが同定された(Restrepo R and Peters J.Curr Opin Pulm Med 14:13−23(2008))。好中球浸潤は、急死(症状の発症のおよそ2時間以内)しかけている対象において、より顕著であるが、好酸球浸潤は、より長期化した喘息クリーゼで死にかけている対象においてより共通している。痰および血中好酸球はまた、喘息症状の急速な発症により、EDに来院している患者においても、増加し得る(Bellido−Casado J,et al.Arch Bronconeumol 46(11):587−93(2010))。好酸球を標的とする療法は、臨床ガイドラインの使用と比較して、喘息増悪の回数および重症度の低下をもたらす(Green R,et al.Lancet 360:1715−21(2002);Haldar P,et al.NEJM 360:973−84(2009))。
ベンラリズマブ(benralizumab)(MEDI−563)は、好酸球および好塩基球上に発現されるインターロイキン−5受容体アルファ(IL−5Rα)のアルファ鎖に対して結合するヒト化モノクローナル抗体(mAb)であり、抗体依存性細胞性細胞傷害を介してアポトーシスを誘発する。軽度の喘息を有する成人に対して投与されたベンラリズマブの一回の静脈内(IV)用量は、おそらく、標的を発現する好酸球/好塩基球骨髄前駆体に対する効果により、長期間のPB好酸球減少症を引き起こした(Busse W,et al.JACI 125:1237−1244 e2(2010))。ベンラリズマブは、骨髄または末梢における他の細胞系列に影響を与えない(Kolbeck R,et al.JACI 125:1344−53(2010))。
以前の研究は、痰中の好酸球を減少させることに集中した外来患者戦略が、その後の喘息増悪の回数を低下させることを実証した(Green R,et al.Lancet 360:1715−21(2002);Haldar P,et al.NEJM 360:973−84(2009))。
したがって、喘息の急性増悪の頻度および重症度を低下させるというまだ満たされていない高い必要性、そして急性喘息を有する一部の対象が、好酸球性の要素を有することを考慮して、本発明者らは、喘息のためにED来院および/または入院を必要とし、かつ現在の標準的な医療による薬物投与を受けた後に自宅に退院した成人の対象において、その後の喘息増悪率に対する静脈内投与したベンラリズマブの効果について評価した。
ある態様において、喘息患者における喘息の急性増悪の回数および重症度を低下させる方法であって、喘息の急性増悪の病歴を有する患者に対して、有効量の抗インターロイキン−5受容体(IL−5R)抗体またはその抗原結合フラグメントを投与するステップを含む方法が提供される。提供される方法のある態様において、患者の重度の急性増悪が、以下の症状の1つまたは複数によって特徴付けられる:(a)喘鳴;(b)呼吸困難;(c)予測値の60%以下、70%以下、もしくは80%以下の1秒量(努力性呼気1秒量)(FEV1);(d)予測値の60%以下、70%以下、もしくは80%以下の最大呼気流量(PEF);(e)咳;または(f)これらの症状の2つ以上。ある態様において、患者の増悪が、気管支拡張薬治療に対して不応性である。
ある態様において、提供される方法が、患者の病歴により予期される増悪の回数と比較して、抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後の12週間の期間にわたって、急性増悪の回数を低下させ、たとえば、再発性増悪の回数が、12週間の期間にわたって、少なくとも40%低下する。ある態様において、提供される方法が、患者の病歴により予期される増悪の回数と比較して、抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後の24週間の期間にわたって、急性増悪の回数を低下させる。
ある態様において、提供される方法が、患者の病歴により予期される増悪の重症度と比較して、1つまたは複数の急性増悪の重症度を低下させる。たとえば、提供される方法は、12週間の期間にわたって、少なくとも50%、救急科来院を必要とする増悪の回数を低下させることができるか、または12週間の期間にわたって、少なくとも40%、入院を必要とする増悪の回数を低下させることができる。ある態様において、あらゆる必要とされる入院の期間が、減少する。ある態様において、ICU収容を必要とする入院の回数が、低下する。
提供される方法のある態様において、抗体またはその抗原結合フラグメントが、モノクローナル抗体、たとえばキメラ抗体、ヒト化抗体、もしくは完全ヒト抗体またはその抗原結合フラグメントである。ある態様において、抗体またはその抗原結合フラグメントが、IL−5Rα鎖に対して特異的に結合する。ある態様において、抗体またはその抗原結合フラグメントが、定常領域、たとえば免疫グロブリンFc領域をさらに含む。ある態様において、免疫グロブリンFc領域が、エフェクター機能を増加させる方法で改変され、たとえば、免疫グロブリンFc領域は、フコースのレベルが低下しているかまたはフコースを有しない。ある態様において、免疫グロブリンFc領域が、Kabatにおいて記載されるEUインデックスによる番号付けで以下のアミノ酸置換:332E、239D、および330Lの1つまたは複数を含む、エフェクター機能の増加をもたらすアミノ酸置換を含む。
ある態様において、抗体またはその抗原結合フラグメントが、ベンラリズマブと同じIL−5Rαエピトープに対して結合する。ある態様において、抗体またはその抗原結合フラグメントが、ベンラリズマブまたはその抗原結合フラグメントである。
ある態様において、抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、一回の用量として投与される。ある態様において、抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、たとえば少なくとも5週間間隔でまたは少なくとも12週間間隔で、間隔を置くことができる、2回以上の用量として投与される。
ある態様において、抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントの一回の用量または1回目の用量が、喘息の急性増悪の7日間以内に患者に対して投与される。ある態様において、抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、1用量当たり約0.1mg/kg〜2mg/kgの用量で投与される。ある態様において、用量は、たとえば0.3mg/kgまたは1mg/kgであってよい。
ある態様において、抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、非経口的に、たとえば静脈内投与される。ある態様において、抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、コルチコステロイド療法に加えて投与される。
提供される方法のある態様において、患者の急性増悪が、重度である。ある態様において、退院時に病院で与えられる、1クールの全身性コルチコステロイド(corticosterioid)が、患者における好酸球数を低下させるのに完全に有効ではない。ある態様において、患者は、標準的な退院後治療を十分に遵守していない。
提供される方法のある態様において、抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、標準的治療の遵守に関係なく好酸球数を枯渇させる。ある態様において、患者が、以下の特性の1つまたは複数を示す:循環好酸球数の上昇、誘発痰における好酸球数の上昇、好酸球カチオン性タンパク質レベルの上昇、好酸球由来神経毒レベルの上昇、または前記の特性の組み合わせ。ある態様において、患者が、以下の特性の1つまたは複数を示す:正常な循環好酸球数、誘発痰における正常な好酸球数、正常な好酸球カチオン性タンパク質レベル、正常な好酸球由来神経毒レベル、または前記の特性の組み合わせ。
用語「1つの(a)」または「1つの(an)」実体は、1つまたは複数のその実体を指すことに注意されたい、たとえば、「抗IL−5α抗体」は、1つまたは複数の抗IL−5α抗体を示すことが理解される。そのため、用語「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つまたは複数の」、および「少なくとも1つ」は、本明細書において区別なく使用することができる。
そのような再発の病歴を有する患者における喘息の急性増悪の再発の回数および重症度を低下させるための方法が、本願において提供される。提供される方法は、患者に対して、インターロイキン−5受容体、たとえば、インターロイキン−5受容体のアルファサブユニット(IL−5Rα)に対して特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントの有効量を投与するステップを含む。一態様は、喘息患者における喘息の急性増悪の回数および重症度を低下させる方法であって、喘息の重度の急性増悪の既往歴を有する患者に対して、有効量の抗インターロイキン−5受容体(IL−5R)抗体またはその抗原結合フラグメントを投与するステップを含む方法を提供する。ある態様において、抗体が、IL−5Rαに対して特異的に結合する。ある態様において、患者が、重度の喘息増悪により救急室に来院しているか、または入院している。
本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体または抗原結合フラグメントは、モノクローナル抗体、合成抗体、多重特異性抗体(二重特異性抗体を含む)、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、単鎖Fvs(scFv)(二重特異性scFvを含む)、単鎖抗体、Fabフラグメント、F(ab”)フラグメント、ジスルフィド結合Fvs(sdFv)、および上記のもののいずれかのエピトープ結合フラグメントを包含するが、これらに限定されない。特に、本明細書において提供される方法において使用するための抗体は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分を含む。本明細書において提供される方法において使用される免疫グロブリンは、免疫グロブリン分子の任意のタイプ(たとえばIgG、IgE、IgM、IgD、IgA、およびIgY)、クラス(たとえばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2)、またはサブクラスとすることができる。
本明細書において提供される方法において使用される抗体(またはそのフラグメント)の非限定的な例は、米国特許出願公開第2010/0291073 A1号明細書において見出すことができ、この開示は、その全体が参照によって本明細書において組み込まれる。さらなる態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号1〜4のアミノ酸配列のいずれか1つを含む。特定の態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、アミノ酸配列配列番号1および3を含む。特定の態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、アミノ酸配列配列番号2および4を含む。
本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントは、増加したエフェクター機能を有するように遺伝子操作することができる。エフェクター機能を増加させるための方法の非限定的な例は、米国特許第5,624,821号明細書、米国特許第6,602,684号明細書、米国特許第7,029,872号明細書、米国特許出願公開第2006/0067930A1号明細書、米国特許出願公開第2005/0272128A1号明細書、米国特許出願公開第2005/0079605A1号明細書、米国特許出願公開第2005/0123546A1号明細書、米国特許出願公開第2004/0072290A1号明細書、米国特許出願公開第2006/0257399A1号明細書、米国特許出願公開第2004/0261148A1号明細書、米国特許出願公開第2007/0092521号明細書、米国特許出願公開第2006/0040325A1号明細書、および米国特許出願公開第2006/0039904A1号明細書ならびに国際公開第04/029207号パンフレット、国際公開第03/011878号パンフレット、国際公開第05/044859号パンフレット、国際公開第06/071856号パンフレット、および国際公開第06/071280号パンフレットにおいて見出すことができる。エフェクター機能を改変するために抗体のFc領域を遺伝子操作するための方法は、当技術分野において知られている(たとえば、FCγRIIAに対する結合親和性と比較して、FcγRIIBに対する結合親和性を増強するためにFc領域を改変することを記載する、共にKoenig et al.の米国特許出願公開第20040185045号明細書および国際公開第2004/016750号パンフレット;Armour et al.の国際公開第99/58572号パンフレット、Idusogie et al.の国際公開第99/51642号パンフレット、およびDeo et al.の米国特許第6,395.272号明細書もまた、参照されたい;これらの開示は、それらの全体が本明細書において組み込まれる)。FcγRIIBに対する結合親和性を減少させるためにFc領域を修飾する方法もまた、当技術分野において知られている(たとえば、共にRavetch et al.の米国特許出願公開第20010036459号明細書および国際公開第01/79299号パンフレット、これらの開示は、それらの全体が本明細書において組み込まれる)。野生型Fc領域と比較して、FcγRIIIAおよび/またはFcγRlIAに対する結合親和性が増強した変異Fc領域を有する修飾抗体もまた、記載されている(たとえば、Stavenhagen et al.の国際公開第2004/063351号パンフレット、この開示は、その全体が本明細書において組み込まれる)。
抗体エフェクター機能はまた、改変されたグリコシル化パターンを有する抗体の生成により修飾することもできる。たとえば、フコシル残基の量が低下した非フコシル化(afucosylated)/低フコシル化(hypofucosylated)抗体またはバイセクティングGlcNac構造が増加した抗体のような、改変されたタイプのグリコシル化を有する抗体を作製することができる。そのような改変されたグリコシル化パターンは、抗体のADCC能力を増加させることが実証された。そのような糖修飾は、たとえば、改変されたグリコシル化機構を有する宿主細胞において抗体を発現させることによって達成することができる。グリコシル化機構が改変された細胞は、当技術分野において記載されており、本発明の組換え抗体を発現し、それによって、グリコシル化が改変された抗体を産生するための宿主細胞として使用することができる。たとえば、Hanai et al.による欧州特許第1,176,195号明細書は、FUT8遺伝子が機能的に破壊された細胞株を記載する。これは、フコシルトランスフェラーゼをコードし、そのような細胞株において発現される抗体は、低フコシル化(hypofucosylation)を示す。Prestaによる国際公開第03/035835号パンフレットは、アスパラギン(297)連結糖に対してフコースを付加するための能力が低下している変異CHO細胞株、Led 3細胞を記載し、これもまた、その宿主細胞において発現される抗体の低フコシル化をもたらす(Shields,R. L.et al.(2002)J.Biol.Chem.277:26733−26740もまた、参照されたい)。Umana et al.による国際公開第99/54342号パンフレットは、糖タンパク質修飾グリコシルトランスフェラーゼ(たとえばベータ(1,4)−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIII(GnTIII))を発現するように遺伝子操作された細胞株を記載し、遺伝子操作された細胞株において発現される抗体は、バイセクティングGlcNac構造の増加を示し、これにより、抗体のADCC活性の増加がもたらされる(Umana et al.(1999)Nat.Biotech.17:176−180もまた、参照されたい)。
ある態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントについてのエフェクター機能の改変が、米国特許出願公開第2008/0095765 A1号明細書において記載され、これは、その全体が参照によって本明細書において組み込まれる。
脊椎動物系における基本的な免疫グロブリン構造は、比較的十分に理解されている。たとえばHarlow et al.(1988)Antibodies:A Laboratory Manual(2nd ed.;Cold Spring Harbor Laboratory Press)を参照されたい。
一態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、ベンラリズマブと同じエピトープに対して特異的に結合する。特定の態様において、抗体は、ベンラリズマブまたはその抗原結合フラグメントである。さらなる特定の態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、ベンラリズマブと同じエピトープに対して特異的に結合する、ただし、抗体が、ベンラリズマブではないことを条件とする。
一態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号5の残基1〜102内のエピトープに対して特異的に結合する。特定の態様において、抗体は、ベンラリズマブである。さらなる特定の態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号5の残基1〜102内のエピトープに対して特異的に結合するが、ただし、抗体は、ベンラリズマブではない。
一態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号5の残基40〜67内のエピトープに対して特異的に結合する。特定の態様において、抗体は、ベンラリズマブである。さらなる特定の態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号5の残基40〜67内のエピトープに対して特異的に結合する、ただし、抗体が、ベンラリズマブではないことを条件とする。一態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号5の残基52〜67内のエピトープに対して特異的に結合する。特定の態様において、抗体が、ベンラリズマブである。さらなる特定の態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号5の残基52〜67内のエピトープに対して特異的に結合する、ただし、抗体が、ベンラリズマブではないことを条件とする。
一態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号5の残基61を含むエピトープに対して特異的に結合する抗体である。特定の態様において、抗体は、ベンラリズマブである。さらなる特定の態様において、本明細書において提供される方法において使用するための抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号5の残基61を含むエピトープに対して特異的に結合するが、ただし、抗体は、ベンラリズマブではない。
ある態様において、喘息患者は、12歳以上のヒトである。ある態様において、患者が、急性増悪の再発の病歴を有し、ある態様において、急性増悪が、その全体が参照によって本明細書において組み込まれるthe Expert Panel Report 3:Guidelines for the Diagnosis and Management of Asthma,National Asthma Education and Prevention Program(2007)(「NAEPPガイドライン」)に従って、重度に分類される。
ある態様において、患者の急性増悪が、気管支拡張薬による治療後の(a)喘鳴;(b)呼吸困難;または(c)咳;および(d)予測値の約60%〜約80%以下、それらの予測される正常値の約70%以下の1秒量(FEV1)または最大呼気流量(PEF)、の悪化からなる群から選択される、1つまたは複数の症状によって特徴付けられる。
ある態様において、患者の喘息の急性増悪は、病院の救急科(ED)への来院、1、2、3、4、5日、もしくはそれ以上の入院、またはそれどころか、1、2、3、4、5日、もしくはそれ以上の集中治療室への収容を必要とし得る。ある態様において、患者の喘息の急性増悪は、病院の救急科(ED)への来院、1日もしくはそれ以上の入院、またはそれどころか、1日もしくはそれ以上の集中治療室への収容を必要とし得る。ある態様において、患者は、NAEPPガイドラインにおいて示されるものなどのような、医師により推奨される指示および/または処方される療法を、完全に遵守している、中程度に遵守している、または不履行である。
ある態様において、患者は、1週間当たり2回を超えるか、毎日の、または毎日複数回もの頻度の喘息症状によって示される、不十分な喘息コントロールを示し得る。ある態様において、患者は、1週間当たり二度を超えるか、毎日の、または1日当たり複数回もの気管支拡張薬(たとえば短時間もしくは長時間作用性のβ2アゴニスト、抗コリン作用薬、またはテオフィリン)治療を必要とする。ある態様において、患者の増悪は、コントロールに複数の気管支拡張薬治療を必要とするか、または気管支拡張薬治療に対して不応性である。
ある態様において、喘息の急性増悪、たとえば喘息の重度の急性増悪により、診察所またはEDに来院している患者は、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメントの一回の用量を投与される。12週間までまたはそれ以上の間、好酸球数を低下させるかまたは枯渇させる、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの能力を考慮すれば、(米国特許出願公開第2010/0291073号明細書を参照されたい)、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブは、急性増悪の頻度および重症度を低下させるのに、患者に対してなお有益性をもたらしながら、一度だけまたはたまにしか投与しなくてもよいものとすることができる。さらなる態様において、患者は、補足的な追加用量を投与される。追加用量は、患者の年齢、体重、医師の指示に従う能力、臨床評価、好酸球数(血液もしくは痰の好酸球または好酸球性のカチオン性タンパク質(ECP)測定値)、または/および主治医の判断を含む他の要因に依存して、様々な時間間隔で投与することができる。評価は、たとえば、疾患活性の評価(肺活量測定、付随する救急薬の使用、吸入ステロイドを追加する必要性、および医師の包括的評価(Physician’s Global Assessment)[PGA]);患者により報告されるアウトカム、たとえば喘息コントロールアンケート(ACQ)および喘息クオリティー・オブ・ライフアンケート(AQLQ);医療資源活用および経済状態;安全性評価、たとえば有害事象および重篤有害事象(SAE)評価、理学的検査、生命徴候、生化学検査、血液検査(hematology)、尿検査、ならびに好酸球性のカチオン性タンパク質(ECP)、IL−6、およびC−反応性タンパク質(CRP)の測定値;薬物動態(PK)、ならびに免疫原性を含むことができる。さらに、サンプルは、主要塩基性タンパク質(MBP)および好酸球由来神経毒(EDN)などのような好酸球由来タンパク質;プラスマエオタキシンレベル;ならびにインターロイキンの測定値について分析することができる。用量の間隔は、5週間ごと、6週間ごと、8週間ごと、10週間ごと、12週間ごと、またはそれよりも長い間隔とすることができる。ある態様において、用量の間隔が、12週間ごととすることができる。ある態様において、患者が、急性増悪、たとえば軽度、中程度、または重度の増悪を示した直後に、一回の用量または1回目の用量が、喘息患者に対して投与される。たとえば、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの一回または1回目の用量は、クリニックもしくは病院来院の際にまたは非常に重度の増悪の場合には、急性増悪の1、2、3、4、5、6、7日以内、もしくはそれ以上の内に、たとえば7日以内に投与し、ベンラリズマブの投与前に患者の症状を安定化させることができる。
患者に対して投与される抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの量は、患者の年齢、体重、臨床評価、好酸球数(血液もしくは痰の好酸球、好酸球性のカチオン性タンパク質(ECP)測定値、または好酸球由来神経毒(EDN)測定値)、または/および主治医の判断を含む他の要因などのような、様々なパラメーターに依存するであろう。ある態様において、投薬量または投薬間隔が、痰好酸球レベルに依存性ではない。ある態様において、患者が、1回または複数回の用量の抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブを投与され、用量が、約0.01mg/kg〜2.0mg/kg、たとえば約0.03mg/kg〜約0.1mg/kgまたは約0.3mg/kg〜1mg/kgである。ある特定の態様において、患者が、1回または複数回の用量の抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブを投与され、用量が、約0.03mg/kg、0.1mg/kg、0.3mg/kg、または1.0mg/kgである。
ある態様において、本明細書において提供される方法による抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの投与が、非経口投与によるものである。たとえば、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブは、静脈内注入によってまたは皮下注射によって投与することができる。
ある態様において、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブが、さらなる喘息療法と組み合わせてまたはそれと同時に、本明細書において提供される方法に従って投与される。そのような療法は、限定を伴うことなく、吸入コルチコステロイド療法、長期もしくは短期の気管支拡張薬治療、酸素補充、またはたとえばNAEPPガイドラインにおいて記載されるような、他の標準的な療法を含む。ある態様において、本明細書において提供される方法の使用、つまり抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの、急性増悪の病歴を有する喘息患者に対する投与が、喘息管理の標準的な形態に対する遵守が不十分な状況において、補助療法として果たす。
本明細書において提供される方法は、喘息の急性増悪の回数および重症度を有意に低下させることができる。頻度および重症度の低下は、大規模な患者集団に基づいてまたは増悪についての個々の患者の病歴に基づいて予測される増悪について予期される頻度および重症度に基づいて測定することができる。ある態様において、患者集団は、より頻繁でより激しい増悪(たとえば緊急の予定外の看護、入院、もしくはICU収容を必要とする)を示した患者または過去1年以内に、経口全身性コルチコステロイドを必要とする、2回以上の増悪を示した患者とすることができる。
ある態様において、本明細書において提供される方法の使用、つまり抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの、急性増悪の病歴を有する喘息患者に対する投与は、抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後の12週間の期間にわたって、患者が経験する急性増悪の回数を、同じ時間にわたって、患者の病歴に従って予期される増悪の回数と比較してまたは同等の患者集団において予期される増悪の平均回数と比較して、低下させる。ある態様において、患者が、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの継続する用量を、定期的な間隔、たとえば6週間ごと、8週間ごと、12週間ごとにまたは患者の年齢、体重、医師の指示に従う能力、臨床評価、好酸球数(血液もしくは痰の好酸球または好酸球性のカチオン性タンパク質(ECP)測定値)、または/および主治医の判断を含む他の要因に基づいて予定されるように、受けることができる。本明細書において提供される方法の使用は、12週間の期間にわたって、再発性急性増悪の頻度を、10%、20%、30%、40%、50%、75%、または100%低下させることができる。ある態様において、本明細書において提供される方法の使用は、再発性急性増悪の頻度を50%および重度の増悪(入院を必要とする)の頻度を60%、低下させることができる。
他の態様において、本明細書において提供される方法の使用、つまり抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの、急性増悪の病歴を有する喘息患者に対する投与が、抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後の24週間の期間にわたって、患者が経験する急性増悪の回数を、患者の病歴に従って予期される増悪の回数と比較してまたは同じ時間にわたって同等の患者集団において予期される増悪の平均回数と比較して、低下させる。ある態様において、患者が、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの継続する用量を、定期的な間隔、たとえば6週間ごと、8週間ごと、12週間ごとにまたは患者の年齢、体重、医師の指示に従う能力、臨床評価、好酸球数(血液もしくは痰の好酸球または好酸球性のカチオン性タンパク質(ECP)測定値)、または/および主治医の判断を含む他の要因に基づいて予定されるように、受けることができる。ある態様において、間隔が、12週間ごとである。本明細書において提供される方法の使用は、24週間の期間にわたって、再発性急性増悪の頻度を、10%、20%、30%、40%、50%、75%、または100%低下させることができる。
ある態様において、本明細書において提供される方法の使用、つまり抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの、急性増悪の病歴を有する喘息患者に対する投与が、1つまたは複数の急性増悪の重症度を、患者の病歴に従って予期される増悪の重症度と比較してまたは同等の患者集団において予期される増悪の平均重症度と比較して、低下させる。ある態様において、患者が、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの継続する用量を、定期的な間隔、たとえば6週間ごと、8週間ごと、12週間ごとにまたは患者の年齢、体重、医師の指示に従う能力、臨床評価、好酸球数(血液もしくは痰の好酸球または好酸球性のカチオン性タンパク質(ECP)測定値)、または/および主治医の判断を含む他の要因に基づいて予定されるように、受けることができる。
たとえば、いくつかの態様において、救急科来院を必要とする患者が経験する急性増悪の回数を、12週間、24週間、またはそれ以上の期間にわたって、患者の病歴に従って予期される入院の回数に対してまたは同等の患者集団において予期される入院の平均回数と比較して、10%、20% 30% 40%、50%、75%、または100%、低下させることができる。ある態様において、救急科来院を必要とする患者が経験する急性増悪の回数を、約50%低下させることができる。他の態様において、入院を必要とする急性増悪の回数を、12週間、24週間、またはそれ以上の期間にわたって、患者の病歴に従って予期される入院の回数に対してまたは同等の患者集団において予期される入院の平均回数と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、75%、または100%低下させる。ある態様において、入院を必要とする急性増悪の回数を、約50%低下させる。さらに、入院を必要とする急性増悪において、本明細書において提供される方法の使用は、患者の病歴に従って予期される、または同等の患者集団において予期される入院の平均長と比較して、入院の期間を減少させることができる、たとえば、必要とされる入院の期間は、患者の病歴に従って期待されたものに対してまたは同等の患者集団において予期される平均と比較して、1日、2日、3日、4日、またはそれ以上、減少させることができる。
同様に、本明細書において提供される方法の使用、つまり抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの、急性増悪の病歴を有する喘息患者に対する投与が、ICU収容を必要とする入院の回数およびあらゆるICU滞在の期間を減少させることができる。
ある態様において、本明細書において提供される方法の使用、つまり抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの、急性増悪の病歴を有する喘息患者に対する投与が、その後の増悪の発症中にまたはその後に測定される血清または誘発痰において、患者における好酸球数を低下させることができる。循環好酸球数または誘発痰好酸球数は、たとえば組織学的検査、フローサイトメトリーを含むが、これらに限定されない、当業者に知られている任意の方法を使用して、評価することができる。循環好酸球数または誘発痰好酸球数は、市販で入手可能なキットのいずれか1つによって測定することができる。ある態様において、本明細書において提供される方法の使用、つまり抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの、急性増悪の病歴を有する喘息患者に対する投与が、その後の増悪の発症中にまたはその後に測定される循環または誘発痰好酸球数にあまり影響を与えない。ある態様において、急性増悪の病歴を有する喘息患者は、ベースライン時に、循環または誘発痰好酸球数があまり上昇しておらず、したがって、好酸球数の低下を測定することができない。
ある態様において、喘息患者が、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの投与前に、約0〜約350細胞/μlの絶対循環好酸球数を有する。特定の態様において、喘息患者が、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの投与前に、約40、約70、または約150細胞/μlの絶対循環好酸球数を有する。ある態様において、喘息患者が、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの投与後の、ある時点で、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも6週間、少なくとも8週間、または少なくとも12週間後に、約0〜約200細胞/μlの絶対循環好酸球数を有する。ある態様において、喘息患者が、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの投与後の、ある時点で、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも6週間、少なくとも8週間、または少なくとも12週間後に、約1、約3、約5、約10、約30、約50、約60、または約75細胞/μlの絶対循環好酸球数を有する。ある態様において、喘息患者が、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの投与後に、約8週間、約10週間、約12週間、約18週間、または約24週間まで、検出可能な循環好酸球を有しない。ある態様において、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの投与前の喘息患者の絶対循環好酸球数が、抗IL−5Rα抗体またはその抗原結合フラグメント、たとえばベンラリズマブの投与後の、ある時点で、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも6週間、少なくとも8週間、または少なくとも12週間後に、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%低下する。
一態様において、疾患指標または症状は、誘発痰における好酸球のパーセント(%)である。誘発痰における好酸球のパーセントは、当業者に知られている任意の方法、たとえば、これに限定されないが、Belda et al.(2000)Am J Respir Crit Care Med 161:475−478において記載される方法を使用して評価することができる。誘発痰における好酸球のパーセントは、市販で入手可能なキットのいずれか1つによって決定することができる。
実施例1:患者および方法
(a)対象
この研究における対象は、18〜60歳であり、最低2年間の期間、喘息であると医師により診断され、以前の3ヶ月の持続性喘息について、National Heart Lung and Blood Institute(NHLBI)ガイドラインを満たした。対象は、来院時に最低2時間継続していた喘息増悪について救急科(「ED」)において評価された患者から採用した。適格患者は、予測値の70%以下の1秒量(FEV1)または最大呼気流量(PEF)として定義される不十分な臨床応答と共に、EDまたは救急医療システム(EMS)において吸入気管支拡張薬による少なくとも2回の治療を受けていなければならない。さらに、これらの患者はまた、過去12ヶ月において、緊急の医療来院を必要とする少なくとも1回の他の喘息増悪を経験していなければならない。対象は、20パックイヤー以下の総曝露量を有する能動タバコ喫煙者であってもよいが、しかしながら、慢性閉塞性肺疾患(COPD)であると医師により診断された場合、許容されなかった。この研究への参加について他に除外したものは、研究への登録時の他の急性の病気、熱>38.6℃、アスピリン喘息による発作、気管支攣縮を示すアナフィラキシー/アナフィラキシー様の反応、急性吸入曝露、寄生虫感染症の症状またはそれに対する曝露、および免疫不全を含む。すべての対象から、この研究への参加前に、書面のインフォームドコンセントを得た。
(a)対象
この研究における対象は、18〜60歳であり、最低2年間の期間、喘息であると医師により診断され、以前の3ヶ月の持続性喘息について、National Heart Lung and Blood Institute(NHLBI)ガイドラインを満たした。対象は、来院時に最低2時間継続していた喘息増悪について救急科(「ED」)において評価された患者から採用した。適格患者は、予測値の70%以下の1秒量(FEV1)または最大呼気流量(PEF)として定義される不十分な臨床応答と共に、EDまたは救急医療システム(EMS)において吸入気管支拡張薬による少なくとも2回の治療を受けていなければならない。さらに、これらの患者はまた、過去12ヶ月において、緊急の医療来院を必要とする少なくとも1回の他の喘息増悪を経験していなければならない。対象は、20パックイヤー以下の総曝露量を有する能動タバコ喫煙者であってもよいが、しかしながら、慢性閉塞性肺疾患(COPD)であると医師により診断された場合、許容されなかった。この研究への参加について他に除外したものは、研究への登録時の他の急性の病気、熱>38.6℃、アスピリン喘息による発作、気管支攣縮を示すアナフィラキシー/アナフィラキシー様の反応、急性吸入曝露、寄生虫感染症の症状またはそれに対する曝露、および免疫不全を含む。すべての対象から、この研究への参加前に、書面のインフォームドコンセントを得た。
(b)研究のデザイン
研究は、2009年2月から2011年3月の間に、米国およびカナダにわたって15の場所で行った第2相多施設ランダム化二重盲検プラセボコントロール並行グループ研究とした(ClinicalTrials.gov number: NCT00768079)。
研究は、2009年2月から2011年3月の間に、米国およびカナダにわたって15の場所で行った第2相多施設ランダム化二重盲検プラセボコントロール並行グループ研究とした(ClinicalTrials.gov number: NCT00768079)。
研究のデザインを図1Aに概説する。この研究に参加することに同意した患者に、好酸球数スクリーニングを実行し、プラセボまたはベンラリズマブによる投薬を、7日後まで実行することができた。治療前に、対象は、臨床的に安定性であり、かつ予測された30〜70%のFEV1を有することが必要とされた。対象は、450好酸球/mm3よりも大きいかまたは少ないかでベースライン好酸球数によって層別化し、ベンラリズマブ(0.3mg/kgおよび1.0mg/kg)についての2つの治療群のうちの1つにランダム化し、その後、積極的治療またはプラセボに2:1の比でさらにランダム化した。用量の選択は、好酸球減少症の予期される期間に基づき、これは、およそ、0.3mg/kgについて84日および1.0mg/kgについて>84日間であった。プラセボおよびベンラリズマブの用量は、外見上、同一であった(補足添付物図1)。ランダム化は、対話式音声/ウェブ応答システムによって実行した。EDまたは病院からの退院に際して、対象はすべて、少なくとも7日間、最低40mg/日のプレドニゾンまたは等価物を受け、吸入コルチコステロイドの処方を与えられた。対象は、投薬前に、臨床的に安定しており、かつFEV1≧予測される正常値の30%、を示すことが必要とされた。対象は、対象の適格な喘息増悪後、7日間まで、少なくとも30分間にわたる1回のIV注入として投与されるプラセボまたはベンラリズマブを投薬した。
対象は、投薬後、合計168日間、経過観察した。投薬後7、42、および84日でクリニック来院が予定された。さらに、28、63、112、140、および168日に対象に電話がなされた。研究測定値として、FEV1、喘息コントロールアンケート(ACQ)および喘息クオリティー・オブ・ライフ・アンケート(AQLQ)(たとえばJuniper EF,et al.Chest 115(5):1265−70(1999)およびJuniper EF,et al.Eur Respir J.14(4):902−7(1999)を参照されたい)、救急薬の使用、健康状態についての医師による評価、医療資源活用、安全性評価、薬物動態、ならびに免疫原性を含んだ。
初めの適格な喘息増悪は、治療している医療提供者によってNAEPPガイドラインに従って管理された。EDまたは病院からの退院に際して、対象はすべて、40mg/日のプレドニゾンまたは等価物の最低7日間の供給および吸入コルチコステロイド(ICS)の処方を受けた。対象に、対象の適格な喘息増悪後、7日間まで、少なくとも30分間にわたる1回のIV注入として投与されるプラセボまたはベンラリズマブを投薬した。
効能についてのプライマリーアウトカム(primary efficacy outcome)は、12週目に1回以上の増悪を有する対象の割合とした。セカンダリーアウトカムとして、4および24週目に増悪を有する対象の割合、安全性評価、喘息症状の変化、健康関連クオリティー・オブ・ライフ、肺機能、好酸球数、および医療資源活用を含んだ。12週間目の増悪の時間加重率を、研究およびデータ分析を非盲検にする前に効能エンドポイントとして追加した。この研究において、喘息増悪は、1)救急アルブテロールもしくはコルチコステロイドの使用後2時間以内に消散せず、予定外の医師受診を必要とした喘息症状の増加、または2)予定された研究受診の際に、対象が、研究者の見解で治療を必要とする喘息の急性症状およびPEFまたはFEV1における20%以上の減少を示した場合、のいずれかとして定義した。それぞれの喘息増悪について、発症の日付、医療提供者またはEDへの来院の日付、受けた治療、および消散の日付について収集した。増悪の消散後の7日間の臨床安定性の期間が、増悪と増悪の間に必要とされた。報告された増悪は、報告された増悪がプロトコールの定義を満たしたかどうかを決定するために、盲検方式で判定した。以前の増悪から7日以内に起こった増悪は、プロトコールの定義に従って、1回の喘息増悪として数えた。
(c)安全性評価
有害事象は、プラセボまたはベンラリズマブの投与後、24週目までモニターした。他の評価として、理学的検査、生命徴候モニタリング、および検査室測定値を含んだ。
有害事象は、プラセボまたはベンラリズマブの投与後、24週目までモニターした。他の評価として、理学的検査、生命徴候モニタリング、および検査室測定値を含んだ。
(d)統計分析
サンプルサイズは、併用ベンラリズマブ治療グループおよびプラセボグループの間の差異について試験するために、0.05の両側アルファレベルで、フィッシャーの正確確率検定を使用して、少なくとも1回の喘息増悪を有する対象の割合について計算した。108人の対象(プラセボグループにおいて36人および併用ベンラリズマブグループにおいて72人)で、本研究は、増悪率における50%の差異を検出するのに80%の検出力を有した。仮説として、12週目のプラセボグループについて、60%の喘息増悪率および0.05のアルファレベルを含んだ。
サンプルサイズは、併用ベンラリズマブ治療グループおよびプラセボグループの間の差異について試験するために、0.05の両側アルファレベルで、フィッシャーの正確確率検定を使用して、少なくとも1回の喘息増悪を有する対象の割合について計算した。108人の対象(プラセボグループにおいて36人および併用ベンラリズマブグループにおいて72人)で、本研究は、増悪率における50%の差異を検出するのに80%の検出力を有した。仮説として、12週目のプラセボグループについて、60%の喘息増悪率および0.05のアルファレベルを含んだ。
報告された増悪は、増悪がプロトコールの定義を満たしたかどうかを決定するために、盲検方式で判定した。喘息増悪の発症日付が、以前の増悪の終了日から7日以内に起こった場合、増悪は、以前の増悪の延長と考えられた。
定められた期間にわたる加重喘息増悪/入院率は、(増悪/入院の総数)/(人年経過観察の全期間)とした。それぞれの対象についての人年経過観察は、(1回目の用量および最後の連絡またはカットオフのどちらか最初に来る方の間の日数)/365.25日とした。オフセットオプションを用いるポアソンモデルにより、併用治療およびプラセボグループの間の加重喘息増悪/入院率を比較した。率の低下は、ポアソン回帰モデルにおいて併用治療グループについての係数の累乗をとることによって計算した。
評価可能な集団およびintent−to−treat集団(治療企図割り付け集団)を効能分析において使用し、少なくとも1回の用量の治験薬を受けた対象はすべて、安全性分析に含めた。対象は、対象が治験薬を受け、研究42日目までプロトコールに従って経過観察された場合に、評価可能であると考えられた。欠測データは、データ代入(data imputation)なしの欠測として処理した。
最初の中間解析の前に、研究12週目までの加重喘息増悪率を、効能についてのプライマリーエンドポイント(primary efficacy endpoint)のうちの1つとして追加し、中間非盲検分析計画において文書化した。
(e)喘息増悪判定
喘息増悪は、報告された増悪が、特に、予定外の医師受診および増悪と増悪の間の7日間の安定性の必要性に関して、プロトコールの定義を満たしたかどうかを決定するために、治験依頼者メディカルモニターによって、盲検方式で判定された。研究チームのメンバーではない別の人物が、データについて独立した判定を行った。矛盾については、2人の論評家の間の一致した同意によって解決された。
喘息増悪は、報告された増悪が、特に、予定外の医師受診および増悪と増悪の間の7日間の安定性の必要性に関して、プロトコールの定義を満たしたかどうかを決定するために、治験依頼者メディカルモニターによって、盲検方式で判定された。研究チームのメンバーではない別の人物が、データについて独立した判定を行った。矛盾については、2人の論評家の間の一致した同意によって解決された。
医療提供者と連絡せずに家で管理された喘息増悪は、治療を受けたにかかわらず増悪として数えなかった。以前の増悪の消散の7日以内にその後の増悪が密に続く喘息増悪は、1回の増悪として数えた。たとえば、対象は、増悪を経験し、救急科(ED)に行き、治療され、退院してもよい。対象が、その後、再発し、さらなる治療のために、7日以内にEDに戻った場合、これは、ED医療を必要とする1回の喘息増悪として治療される。この同じ対象が、7日以内に病院に戻り、病院に入院した場合、これは、病院医療を必要とする1回の喘息増悪として治療される。いくつかの事例において、対象は、複数の(>2回)事象を経験したが、これは、1回の増悪と数えられた。この判定プロセスは、それぞれの事象を別々に数えたとき、医療資源活用分析に適用しなかった。
実施例2:結果
(a)登録およびベースライン特性
急性喘息増悪を有する136人の対象をスクリーニングし、110人を研究に登録した。プラセボグループにおける2人の対象は、投薬後に経過観察から脱落してしまい、評価可能な集団に含まれなかった。108人の対象は、42日目までの評価を終え、84日のプライマリーエンドポイントで評価可能であると考えられた(36人の対象/グループ)(図1B)。全体として、全24週間の間、110人のランダム化された対象のうちの80人(73%)が、経過観察された。研究集団の人口統計およびベースライン喘息特性を表1に示す。3つのコホートは、研究への登録時に、喘息病歴および喘息コントロールに関して同等であった。この研究における大多数の対象は、BMI>30により肥満であった。喘息コントロールアンケート(ACQ)スコアは、高く、喘息クオリティー・オブ・ライフ・アンケート(AQLQ)スコアは、低かったが、これは、急性喘息のために救急科に来院した際の患者について予期されないものではなかった。
(a)登録およびベースライン特性
急性喘息増悪を有する136人の対象をスクリーニングし、110人を研究に登録した。プラセボグループにおける2人の対象は、投薬後に経過観察から脱落してしまい、評価可能な集団に含まれなかった。108人の対象は、42日目までの評価を終え、84日のプライマリーエンドポイントで評価可能であると考えられた(36人の対象/グループ)(図1B)。全体として、全24週間の間、110人のランダム化された対象のうちの80人(73%)が、経過観察された。研究集団の人口統計およびベースライン喘息特性を表1に示す。3つのコホートは、研究への登録時に、喘息病歴および喘息コントロールに関して同等であった。この研究における大多数の対象は、BMI>30により肥満であった。喘息コントロールアンケート(ACQ)スコアは、高く、喘息クオリティー・オブ・ライフ・アンケート(AQLQ)スコアは、低かったが、これは、急性喘息のために救急科に来院した際の患者について予期されないものではなかった。
ベースラインの人口統計学的および臨床特性は、BMIおよび投薬日の治療後のFEV1を除いて、グループの間で類似した(表1)。初めの治療および研究過程中の両方の全身性コルチコステロイド使用は、すべての治療グループについて同等であった(表2)。
(b)効能
12週目までに1回以上の喘息増悪を経験した対象の割合は、プラセボ 対 併用治療グループについてそれぞれ、14/36(38.9%)対24/72(33.3%;P=.67)であった。(表3)12週目までに2回以上の喘息増悪を経験した対象の割合は、それぞれ、プラセボ 対 併用治療グループについて、9/36(25%)対5/72(6.9%;P=.01)であった。(データ示さず)12週目までの増悪の回数は、プラセボグループにおける36人の評価可能な対象からの31回および併用治療グループにおける72人の評価可能な対象からの31回であった(図2)。プラセボと比較して、喘息増悪率は、49%低下した(表3)。加重喘息増悪率(増悪/対象/年)は、プラセボについての3.59(95% CI:2.44〜5.10)に対し、0.3mg/kgについて1.05(95% CI 0.48〜1.99;P=.001)で相対リスク3.43(95% CI:1.59〜8.18)、1.0mg/kgについて2.61(95% CI 1.63〜3.95、P=.250)で相対リスク1.38(95% CI:0.77〜2.50)、そして併用治療グループについて1.82(95% CI 1.24〜2.59;P=.007)で相対リスク1.97(95% CI:1.16〜3.36)、であった。62回の喘息増悪の判定のうちの2回(プラセボおよび0.3mg/kgのグループにおいてそれぞれ1回)は、増悪に対して、全身性コルチコステロイドにより治療されなかった。末梢血好酸球レベルに基づく喘息増悪の分析は、ベースライン時に低いまたは測定不能な好酸球レベルをもたらす全身性コルチコステロイドに対して曝露されていた対象の数により、有用ではなかった。高い(または低い)好酸球数を有する対象の数は、2つの治療グループの間で類似した(表1)。治療された対象における増悪率は、スクリーニング時に好酸球数>0.3×103/μL(1.50増悪/対象/年;95% CI 0.49、3.51)を有した対象について、≦0.3×103/μL(1.90増悪/対象/年;95% CI 1.24〜2.78)の数を有する治療された対象と比較して、類似していた(表4)。
12週目までに1回以上の喘息増悪を経験した対象の割合は、プラセボ 対 併用治療グループについてそれぞれ、14/36(38.9%)対24/72(33.3%;P=.67)であった。(表3)12週目までに2回以上の喘息増悪を経験した対象の割合は、それぞれ、プラセボ 対 併用治療グループについて、9/36(25%)対5/72(6.9%;P=.01)であった。(データ示さず)12週目までの増悪の回数は、プラセボグループにおける36人の評価可能な対象からの31回および併用治療グループにおける72人の評価可能な対象からの31回であった(図2)。プラセボと比較して、喘息増悪率は、49%低下した(表3)。加重喘息増悪率(増悪/対象/年)は、プラセボについての3.59(95% CI:2.44〜5.10)に対し、0.3mg/kgについて1.05(95% CI 0.48〜1.99;P=.001)で相対リスク3.43(95% CI:1.59〜8.18)、1.0mg/kgについて2.61(95% CI 1.63〜3.95、P=.250)で相対リスク1.38(95% CI:0.77〜2.50)、そして併用治療グループについて1.82(95% CI 1.24〜2.59;P=.007)で相対リスク1.97(95% CI:1.16〜3.36)、であった。62回の喘息増悪の判定のうちの2回(プラセボおよび0.3mg/kgのグループにおいてそれぞれ1回)は、増悪に対して、全身性コルチコステロイドにより治療されなかった。末梢血好酸球レベルに基づく喘息増悪の分析は、ベースライン時に低いまたは測定不能な好酸球レベルをもたらす全身性コルチコステロイドに対して曝露されていた対象の数により、有用ではなかった。高い(または低い)好酸球数を有する対象の数は、2つの治療グループの間で類似した(表1)。治療された対象における増悪率は、スクリーニング時に好酸球数>0.3×103/μL(1.50増悪/対象/年;95% CI 0.49、3.51)を有した対象について、≦0.3×103/μL(1.90増悪/対象/年;95% CI 1.24〜2.78)の数を有する治療された対象と比較して、類似していた(表4)。
12週目までの入院をもたらす1回以上の喘息増悪を経験した対象の数は、プラセボ 対 併用治療グループについてそれぞれ、7/36(19.4%)対8/72(11.1%;P=.25)であった。12週目までの入院をもたらす増悪の数は、プラセボグループにおける36人の評価可能な対象から14回、および併用治療グループにおける72人の評価可能な対象から11回であった(図3)。プラセボと比較して、併用治療グループにおける、入院をもたらす増悪の加重判定率(増悪/対象/年)は、60%低下した(表3)。入院をもたらす増悪の加重率は、プラセボについての1.62(95% CI:0.89〜2.72)に対し、0.3mg/kgグループについて0.35(95% CI:0.07〜1.02;P=.016)で相対リスク4.64(95% CI:1.30〜25.19)、1.0mg/kgグループについて0.95(95% CI:0.41〜1.87;P=.225)で相対リスク1.71(95% CI:0.67〜4.71)、および併用治療グループについて0.65(95% CI:0.32〜1.16;P=.022)で相対リスク2.51(95% CI:1.06〜6.11)であった。
好酸球数に対するベンラリズマブによるベンラリズマブの効果を、図4および表5に示す。好酸球数の著しい低下があり、これは両方の用量レベルにおいて急速かつ12週目まで維持された。同様の減少は、好酸球由来タンパク質:好酸球性のカチオン性タンパク質(ECP)および好酸球由来神経毒(EDN)、の両方の用量レベルによってもたらされた。併用治療グループについて、ECPは、84日目に、ベースライン平均(SD)26.1(30.3)μg/Lから8.6(9.1)μg/Lに減少し、EDNは、25.67(33.80)ng/mLから4.79(9.87)ng/mLに減少した。
プラセボと比較した場合、ベンラリズマブは、肺機能、ACQ、またはAQLQに対して有意な効果を示さなかった。ベースライン値は、初めの喘息増悪の際に確立され、これらの測定値はすべて、3つの治療グループすべてにおいて、続く12週間の間に、同様に得られた(表6)。
(c)安全性
ベンラリズマブにより治療した対象の5%以上において起こる有害事象(AE)は、喘息、頭痛、めまい、咳、発熱、気管支炎、不安、筋痙攣、および多汗症であった。AEはすべて、重症度において軽度〜中程度であり、自然治癒性(self−limiting)であった(表8)。重度の有害事象の数は、グループ間で数が類似した。ベンラリズマブと関係すると考えられた重篤なAEを経験した対象の数は、発熱(n=2)、頻脈(n=1)、および不安(n=1)であった。治療グループにおける6人の対象は、12週目に抗薬剤抗体を有したが、いかなる臨床的続発症をも有さなかった。
ベンラリズマブにより治療した対象の5%以上において起こる有害事象(AE)は、喘息、頭痛、めまい、咳、発熱、気管支炎、不安、筋痙攣、および多汗症であった。AEはすべて、重症度において軽度〜中程度であり、自然治癒性(self−limiting)であった(表8)。重度の有害事象の数は、グループ間で数が類似した。ベンラリズマブと関係すると考えられた重篤なAEを経験した対象の数は、発熱(n=2)、頻脈(n=1)、および不安(n=1)であった。治療グループにおける6人の対象は、12週目に抗薬剤抗体を有したが、いかなる臨床的続発症をも有さなかった。
(d)考察
この研究は、1回の用量のベンラリズマブが、重度の喘息増悪によりEDに来院した対象において、好酸球総数、その後の増悪の数および重症度、ならびに医療利用を有意に低下させたことを実証する。しかしながら、それは、1回以上のその後の増悪を経験した対象の割合、または肺機能および自己報告のクオリティー・オブ・ライフのような重要な指標に、影響を与えなかった。しかしながら、2回以上の増悪を経験した対象の割合は、プラセボと比較して、有意に低かった(P<.05)。
この研究は、1回の用量のベンラリズマブが、重度の喘息増悪によりEDに来院した対象において、好酸球総数、その後の増悪の数および重症度、ならびに医療利用を有意に低下させたことを実証する。しかしながら、それは、1回以上のその後の増悪を経験した対象の割合、または肺機能および自己報告のクオリティー・オブ・ライフのような重要な指標に、影響を与えなかった。しかしながら、2回以上の増悪を経験した対象の割合は、プラセボと比較して、有意に低かった(P<.05)。
病院またはED環境から退院する、急性喘息を有する患者は、再発および将来の増悪のリスクがある。この研究における対象は、複数回のED来院、病院入院およびICU収容の既往歴によって証拠づけられるように、重症で、コントロールが不十分な喘息を有した。同等の患者集団が、許容できる喘息コントロールを実現するのに最も困難なものの1つであることが分かっている(Moore WC,Peters SP.J Allergy Clin Immunol 117:487−494(2006))。最良の証拠が、全身性(Rowe BH et al.Acad Emerg Med 15:708−717(2008))および吸入(Rowe BH et al.JAMA 281:2119−2126(1999))コルチコステロイドが、退院後にコントロールを取り戻し、維持するのに必要とされることを示唆している。以前の研究はまた、痰中の好酸球を減少させることに集中した外来患者モニタリング戦略が、その後の喘息増悪の回数を低下させることをも実証した(Bellido−Casado J,et al.Arch Bronconeumol 46(11):587−93(2010);Green R,et al.Lancet 360:1715−21(2002))。この研究は、重度であり、かつ気管支拡張薬および全身性コルチコステロイドによる標準的治療に対して応答が不十分である喘息増悪によりEDに来院した不安定な患者にまで、この推論を拡張する。重度の喘息増悪後の、一回の用量のベンラリズマブによるこれらの対象の治療は、その後の12週間にわたって、緊急の医療来院を必要とする増悪の数における有意な低下をもたらした。注目すべきことに、喘息による、12週間での入院の数は、標準的な治療レジメンと比較して、併用治療グループにおいて、特に複数回の増悪を有する対象において、60%低下した。この結果は、同様の患者集団において以前に報告されたものと同等である(Haldar P,et al.N Engl J Med 360:973−84(2009))。
理論によって束縛されることを望むものではないが、この結果はまた、12週間以降の増悪に対して、一回の用量のベンラリズマブに持続性効果があることを示唆する。しかしながら、喘息増悪および関連する有害事象に関して質問するための電話連絡によって、12週目〜24週目まで経過観察されたのは、108人の評価可能な対象のうち80%だけであったので、これらのデータは、限られている。
重度の喘息増悪後のベンラリズマブの有効性について2つの有力な説明がある。ほぼ致死的な喘息(Restrepo R and Peters J.Curr Opin Pulm Med 14:13−23(2008))および喘息増悪によりEDに来院した患者における痰細胞数(Bellido−Casado J,et al.Arch Bronconeumol 46(11):587−93(2010))についての研究は、大多数のこれらの患者が、気道好酸球が増加していることを示唆する。退院時にEDまたは病院で与えられる1クールの全身性コルチコステロイドは、その後の21日間、喘息増悪を減少させるのに有効である(Rowe BH et al.Cochrane Database Syst Rev 3:CD000195(2007))。ベンラリズマブは、血液および気道の両方においてならびに長い期間にわたる長期治療効果について、全身性コルチコステロイドによって実現することができないレベルまでの、好酸球および好塩基球の、より大きな減少を実現する(Busse W,et al. JACI 125:1237−43(2010);Kolbeck R,et al.JACI 125:1344−53(2010))。
さらにまた理論によって束縛されることを望むものではないが、コントロールが不十分な喘息によりEDに繰り返し来院する患者が、ED後のコントロール薬治療(controller medication)の厳守が不十分であるという他の可能性がある。ベンラリズマブ治療グループにおける患者は、標準的治療の遵守に関係なく、好酸球の長期間の減少による利益を受け得る。標準的治療の遵守は、自己報告によって評価されるが、この評価値は、信頼性が低く、この研究の限界を提示する。
現在の研究は、血液または痰好酸球の上昇に基づいて対象を選択せず、その代りに、(好酸球性であると思われる増悪を示す)「参加希望者全員」戦略を使用した。対象は、早期再発のリスクが増加した患者の均一な割り当てを確実にするために、450好酸球/mm3よりも大きいかまたは少ないかでベースライン好酸球数によって層別化した(Janson C and Herala M.Resp Med 86(2):101−104(1992))。痰好酸球が増加した対象を特に標的としたわけではなかったが、喘息増悪によりEDに来院する患者は、痰および血中好酸球の上昇を示した(Bellido−Casado J,et al.Arch Bronconeumol 46:587−93(2010))。さらに、気管支拡張薬に対する不十分な応答は、好酸球性の気道炎症および抗好酸球性治療に対する好ましい応答と関連した(Pavord ID,et al.Thorax 65:370(2010))。これらの特性は、この特定の患者集団におけるベンラリズマブに対する応答について説明し得る。
急性の状況における好酸球性の増悪を決定するための最良の方法は、十分に確立されていない。痰分析は、EDにおいて実用的ではなく、また、血中好酸球数は、せいぜい、気道好酸球の増加についての不十分な予測因子にすぎない(Pizzichini E,et al.J Allergy Clin Immunol.99:539−44(1997))。ベンラリズマブが、主に好酸球性の増悪を経験する対象においてより大きな臨床効果を示すことが期待されるが、この研究における対象は、彼らが高いまたは低いベースライン好酸球数を有したかどうかにかかわらず、ベンラリズマブに対して臨床応答を示した。しかしながら、かなりの数の対象は、低かったまたは測定可能でなかったベースライン好酸球数の測定前に全身性コルチコステロイドに対して曝露されており、この分析を混乱させた。これらのデータは、血中好酸球測定値が、この状況において、臨床応答についての特に有用な予測因子であるようには思われないことを示唆する。
この研究の独特の側面は、以下の用量応答関係、すなわち、0.3mg/kg治療グループは、1.0mg/kg治療グループよりも良好に推移したことであった。理論によって束縛されることを望むものではないが、2つの用量は、PB好酸球に対して本質的に同じ効果を有し、そのことは、これらの用量レベルが同等であって、観察された差異が研究グループの基本的なベースラインの差異によるものであったかもしれないことを示唆する。たとえば、1.0mg/kgグループは、より多くのタバコおよびマリファナ喫煙者を有し、これは、慢性閉塞性肺疾患のより多くの特性(Tetrault JM et al.Arch Intern Med 167:221−228(2007))およびより多くの喘息増悪(Gaeta TJ,et al.Acad Emerg Med 3:1170−1172(1996))をもたらすことが報告されている。さらに、1.0mg/kgグループはなおも、喘息増悪および入院に関して、プラセボグループよりも良好に推移した。
理論によって拘束されるものではないが、ベータアゴニスト療法およびコルチコステロイドに対する患者の応答は、抗好酸球治療に対する臨床応答を予測し得る。抗IL−5モノクローナル抗体であるメポリズマブ(mepolizumab)により治療された場合、ベータアゴニスト投与後のFEV1における最小の改善および1クールの経口コルチコステロイドに対する最高の応答を有する対象は、増悪率における最も大きな改善を有した。逆に、気管支拡張薬に対する好適な応答およびコルチコステロイドに対する不十分な応答を有するそれらの患者は、増悪率における最小の改善を有した(Pavord ID, et al. Thorax 65:370 (2010))。現在の研究において、予測FEV1に対するベースラインパーセントは、これらの測定値の大多数がEDにおいて気管支拡張薬治療を受けた後に得られたため、気管支拡張薬応答の代わりに使用することができる。0.3mg/kg治療グループは、最も低いベースラインFEV1を有し、気管支拡張薬に対する不十分な応答および1週間のコルチコステロイド治療後7日目の最高の応答を示した。それに比較して、1.0mg/kg治療グループは、最も高いベースラインFEV1および1週間のコルチコステロイド後の最小の改善を有し、これは、このグループが、全般的に、抗好酸球薬による治療に対して応答する可能性が低かったことを示唆し得る(表9)。
増悪率の低下にもかかわらず、ベンラリズマブは、肺機能、喘息コントロール、および喘息クオリティー・オブ・ライフなどのような喘息ケアの他の程度に対して影響をほとんど及ぼさなかった。ベンラリズマブによる深刻な安全性についての問題は、この研究または前の研究中に確認されなかった(Busse W,et al.JACI 125:1237−1244 e2(2010))。
ベンラリズマブは、好酸球の持続的減少のメリットによって、この集団においてその後の重度の喘息増悪のリスクを緩和するために使用することができる。この状況における有効な療法の存在は、これらの患者を特定し、かつ十分にサービスを受けていない患者集団において医療を改善するための推進力をもたらすことができる。
結論として、一回の用量のベンラリズマブによる治療は、重度の増悪によりEDに来院した、喘息を有する対象において、好酸球ならびに増悪の回数および重症度の長期にわたる低下をもたらした。
当業者らは、ルーチン的な実験のみを使用して、本明細書において記載される開示の特定の態様に対する多くの均等物について認識する、または確認することができるであろう。そのような均等物は、以下の請求項によって包含されることが意図される。
様々な刊行物は、本明細書において引用され、それらの開示は、それらの全体が参照によって組み込まれる。
当業者らは、ルーチンにすぎない実験を用いて、本明細書において記載される本発明の特定の態様に対する多くの均等物について認識し、または確認することができるであろう。そのような均等物は、以下の請求項に包含されることが意図される。
前述の発明は、理解の明瞭さのための例証および実施例として詳細に記載されているが、変更形態および修飾形態が、添付の請求項の範囲内で実施され得ることは、明白である。
Claims (42)
- 喘息患者における喘息の急性増悪の回数および重症度を低下させる法であって、喘息の急性増悪の病歴を有する患者に対して、有効量の抗インターロイキン−5受容体(IL−5R)抗体またはその抗原結合フラグメントを投与するステップを含む方法。
- 前記患者の重度の急性増悪が、(a)喘鳴、(b)呼吸困難、(c)予測値の60%以下、70%以下、または80%以下の1秒量(FEV1)、(d)予測値の60%以下、70%以下、または80%以下の最大呼気流量(PEF)、(e)咳、および(f)それらの症状の2つ以上からなる群から選択される、1つまたは複数の症状によって特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
- 前記患者の増悪が、気管支拡張薬治療に対して不応性である、請求項1または請求項2に記載の方法。
- 前記患者の病歴により予期される増悪の回数と比較して、前記抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後の12週間の期間にわたって、急性増悪の回数を低下させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者の病歴により予期される増悪の回数と比較して、前記抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後の24週間の期間にわたって、急性増悪の回数を低下させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 再発性増悪の回数が、12週間の期間にわたって、少なくとも40%低下する、請求項4に記載の方法。
- 前記患者の病歴により予期される増悪の重症度と比較して、1つまたは複数の急性増悪の重症度を低下させる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 救急科来院を必要とする増悪の回数が、12週間の期間にわたって、少なくとも50%低下する、請求項7に記載の方法。
- 入院を必要とする増悪の回数が、12週間の期間にわたって、少なくとも40%低下する、請求項7または請求項8に記載の方法。
- 必要とされる入院の期間が、減少する、請求項9に記載の方法。
- ICU収容を必要とする入院の回数が、低下する、請求項9または10に記載の方法。
- 前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、モノクローナル抗体である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、キメラ抗体である、請求項12に記載の方法。
- 前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、ヒト化抗体である、請求項12に記載の方法。
- 前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、ヒト抗体である、請求項12に記載の方法。
- 前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、IL−5Rα鎖に対して特異的に結合する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、定常領域をさらに含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記定常領域が、免疫グロブリンFc領域を含む、請求項17に記載の方法。
- 前記免疫グロブリンFc領域が、エフェクター機能を増加させる方法で改変される、請求項18に記載の方法。
- 前記免疫グロブリンFc領域が、レベルが低下したフコースを含む、請求項19に記載の方法。
- 前記免疫グロブリンFc領域が、フコースを含まない、請求項20に記載の方法。
- 前記免疫グロブリンFc領域が、エフェクター機能の増加をもたらすアミノ酸置換を含む、請求項19〜21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記アミノ酸置換が、Kabatにおいて記載されるEUインデックスによる番号付けで前記Fc領域中の以下のアミノ酸配列:332E、239D、および330Lの組み込みを含む、請求項22に記載の方法。
- 前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、ベンラリズマブと同じIL−5Rαエピトープに対して結合する、請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、ベンラリズマブまたはその抗原結合フラグメントである、請求項24に記載の方法。
- 前記抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、一回の用量として投与される、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、2回以上の用量として投与される、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記2回以上の用量が、少なくとも5週間間隔で、間隔を置かれる、請求項27に記載の方法。
- 前記2回以上の用量が、少なくとも12週間間隔で、間隔を置かれる、請求項30に記載の方法。
- 前記一回の用量または1回目の用量が、喘息の急性増悪の7日以内に患者に対して投与される、請求項26〜29のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、1用量当たり約0.1mg/kg〜2mg/kgの用量で投与される、請求項1〜30のいずれか一項に記載の方法。
- 前記用量が、0.3mg/kgである、請求項31に記載の方法。
- 前記用量が、1mg/kgである、請求項31に記載の方法。
- 前記抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、非経口的に投与される、請求項1〜33のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、静脈内投与される、請求項34に記載の方法。
- 前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、コルチコステロイド療法に加えて投与される、請求項1〜35のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者の急性増悪が、重度である、請求項1〜36のいずれか一項に記載の方法。
- 退院時に病院で与えられる、1クールの全身性コルチコステロイドが、前記患者における好酸球数を低下させるのに完全に有効ではない、請求項1〜37のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者が、標準的な退院後治療を十分に遵守していない、請求項1〜38のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗IL−5R抗体またはその抗原結合フラグメントが、標準的治療の遵守に関係なく好酸球数を枯渇させる、請求項1〜39のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者が、循環好酸球数の上昇、誘発痰における好酸球数の上昇、好酸球カチオン性タンパク質レベルの上昇、好酸球由来神経毒レベルの上昇、および前記の特性の組み合わせからなる群から選択される特性を示す、請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者が、正常な循環好酸球数、誘発痰における正常な好酸球数、正常な好酸球カチオン性タンパク質レベル、正常な好酸球由来神経毒レベル、および前記の特性の組み合わせからなる群から選択される特性を示す、請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。
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