JP2014532313A - 光透過性導電性コーティング及び基板上へのそれらの堆積の方法 - Google Patents

光透過性導電性コーティング及び基板上へのそれらの堆積の方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、基板の後面上に堆積させたコーティングを含むフォトリソグラフィマスクのための基板に関し、コーティングは、(a)少なくとも1つの導電層を含み、(b)その少なくとも1つの層の厚みは、30nmよりも小さく、好ましくは、20nmよりも小さく、最も好ましくは、10nmよりも小さい。【選択図】図4

Description

本発明は、基板上にコーティングを堆積させる分野に関する。
半導体産業において常に高まる集積密度の結果として、フォトリソグラフィマスクは、益々小さい構造を投影しなければならない。この要求を満たすために、フォトリソグラフィマスクの露光波長は、電磁スペクトルの近紫外領域から中紫外領域を超えて遠紫外領域に移行している。現在、ウェーハ上のフォトレジストの露光には、一般的に193nmの波長が使用されている。その結果、より高い分解能を有するフォトリソグラフィマスクの製造は、益々複雑になり、従って、益々高価にもなってきている。有意に短い波長を使用するために、現在、極紫外(EUV)波長領域(約10〜16nm)のためのリソグラフィシステムが開発されている。
フォトリソグラフィマスクは、透過率、平面性、純度、及び温度安定性に関して非常に高い要求を満たさなければならない。特に、反射構造で被覆されたEUV放射線に対する反射マスクの面は、望ましい構造のウェーハのフォトレジスト内での収差を回避するために、約1nmの範囲内で平面である必要がある。これらの課題は、例えば、EUVリソグラフィシステムのビーム経路に使用されるミラーのようなEUV反射光学要素にも当てはまる。
上述の課題は、EUV光学要素の基板の製造において高精度の技術を要求する。しかし、最良の製造技術であっても、1nmよりも小さい面変化を保証できない。更に、マスクブランクの製作及び/又はマスクブランクからのEUV光学要素の製作は、これに加えて、更に別の欠陥をEUV基板内に誘起し、及び/又はそれによってEUV光学要素内にも誘起する可能性がある。従って、これらの構成要素に対して経済的な製造工程を確立するためには、EUV光学要素の欠陥を補正しなければならない。
その一方、EUVリソグラフィシステムの機能を劣化させる可能性がある機械的な摩耗及び/又はEUV光学要素からの粒子の形成を回避するために、EUVマスクブランク及び/又はEUV光学要素の極めて注意深く精密な取り扱い及び保持が必要である。EUV光学要素は、ウェーハ上で多数の半導体基板を露光するのに使用されるので、EUV光学要素の製造及び取り扱いに関する高度の労力は、ほとんど常に正当化される。
これらの取り扱い要件を満たすために、マスクEUVブランクは、EUV光学要素の製作中に静電チャック上に保持される。更に、EUVマスクも、ウェーハの照明中に静電チャックを用いてリソグラフィシステム内に保持される。EUV光学要素の基板は、典型的に誘電材料又は半導体材料を含むので、光学要素の製作及び/又は作動中に静電チャックを用いて基板を保持することができるためには、基板の後側に導電層を堆積させなければならない。
US 2006/0115744 A1は、EUVフォトマスクの基板の後側に導電層を有するマスクブランクの製造の方法を開示している。この金属層は、100nm前後の層厚を有する。後側が導電層によって被覆されたマスクブランクを機械的摩耗の危険性なしに静電チャックを用いて処理することができるか否かを調べるために、網羅的な摩耗試験により、金属層の摩耗耐性が精査されている。
上述したように、基板製造中に既に基板に導入されており、及び/又はEUV光学要素の製作工程中に導入される誤差は、EUV光学要素の製造工程の終了時に補正されなければならない。更に、欠陥は、リソグラフィシステム内でのEUVマスクの作動の進行中に変化する可能性がある。
平面性欠陥及び/又は配置欠陥を補正するために、光学要素の基板内に超短レーザパルスを印加することによってEUV光学要素の面を制御された態様で修正することができることは既に公知である(US 6 841 786 B2、DE 10 2006 054 820 A1、US 13/179 799 A1、US 6 844 272 B2、US 6 821 682 B2、US 2007/0 224 522、及びUS 2008/0 033 206を参照されたい)。
超短レーザパルスは、EUV光学要素の面上に配置された反射光学要素を形成する多層構造を貫通することができないので、この欠陥補償は、EUV光学要素の後側を通して行われる。その結果、静電チャックを用いてEUV光学要素を保持するために後側に堆積される導電層も、超短レーザパルスに対して光透過性を有するべきである。
欧州特許出願EP 2 317 582 A1は、光電子デバイスのための電極として同じく光透過性を有する薄層構造を開示している。薄層構造は、少なくとも1つの金属薄膜と少なくとも1つの金属超薄膜とを含み、これらの2つの膜又は層は、異なる材料を有する。
欧州特許明細書EP 2 133 921 B1は、環境ストレスに対して安定した超薄肉コーティングを生成するために、周囲雰囲気内で熱処理されるか又は任意的に酸素処理との組合せで熱処理された超薄金属透過性電極を記載している。
静電チャック上に保持されるので、EUV光学要素の後側コーティングは、導電性かつ光透過性であることに加えて、特定の機械的要件も満たさなければならない。例えば、静電チャックのピン又は粒子は、基板の後側の面コーティングに凹みを付ける場合がある。更に、後側コーティングは、マスク走査処理中に発生する横加速に耐える必要がある。この理由から、US 2006/0115744 A1に記載されているように、EUV光学要素の基板の後側のコーティングは、静電チャックを用いたマスクブランク及び/又はEUV光学要素の取り扱い中の摩耗に耐えなければならない。更に、後側コーティングの導電率は、静電チャックを用いてマスクブランク及び/又はEUV光学要素を確実に処理することができる程十分に高くなければならない。更に、後側コーティングは、コーティングを通して高い光強度を有する超短レーザパルスをマスクブランク及び/又はEUV光学要素の基板内に印加することができるように光透過性を有するべきである。
US 2006/0115744 A1 US 6 841 786 B2 DE 10 2006 054 820 A1 US 13/179 799 A1 US 6 844 272 B2 US 6 821 682 B2 US 2007/0 224 522 US 2008/0 033 206 EP 2 317 582 A1 EP 2 133 921 B1 EP 2 317 562 A1 BR11526
D.S.Ghosh他著「超薄金属に基づく広範囲で透過性の電極(Widely transparent electrodes based on ultrathin metals)」、Opt.Lett.34、325〜327ページ(2009年) E.G.Herbert、G.M.Pfarr、W.C.Oliver、B.N.Lucas、J.L.Hay著「球面押込による応力−歪み曲線の測定に関して(On the measurement of stress−strain curves by spherical indentation)」、Thin Solid Films、398〜399(2001年)、331〜335ページ
従って、本発明の1つの目的は、導電性であり、光学透過性であり、更に適切な機械的特性を有するコーティング、及びこのコーティングをフォトリソグラフィマスクの基板上に堆積させる方法を提供することである。
本発明の第1の態様により、請求項1に記載の装置を提供する。実施形態において、装置は、基板の後面上に堆積させたコーティングを含むフォトリソグラフィマスクのための基板を含み、コーティングは、(a)少なくとも1つの導電層を含み、(b)少なくとも1つの層の厚みが、30nmよりも小さく、好ましくは、20nmよりも小さく、最も好ましくは、10nmよりも小さい。
定められた厚みを有する導電コーティングは、少なくとも部分的に光透過性も有する。更に、本発明のコーティングは、特定の機械的要件を満たす。これらのコーティングは、剥離に対して機械的耐性を有する。定められたコーティングは、延性を有し、従って、EUV光学要素の基板内に曲げ応力を実質的に導入しない。更に、本発明のコーティングは、強い接着性と、押込に対する弾性とを有する。従って、コーティングは、好ましくは、光学EUV要素の基板の故障の前に機械的故障を示すことがない。EUV光学要素の作動中にコーティングが粒子を放出する場合には、これらの粒子は、サイズ及び個数が十分に小さく、従って、これらの粒子がEUV光学要素の機能を阻害することはない。
更に、本発明のコーティングは、滑らかな面を有する。これらのコーティングは、EUV光学要素の作動寿命中に望ましくない粒子を実質的に生成しない。従って、本発明のコーティングを有する基板を有するマスクブランク及び/又はEUV光学要素は、静電チャックによって保持されるのに非常に適している。更に、超短レーザパルスは、制御された態様で本発明のコーティングを透過することができる。
更に別の態様において、少なくとも1つの層は、20%よりも高く、好ましくは、40%よりも高く、最も好ましくは、60%よりも高い光透過率を含む。
高い透過率は、コーティング層内に吸収される光強度の低い割合につながり、従って、コーティング層の低い熱負荷をもたらす。
一般的にではあるが、特に低透過率のコーティングの場合に、コーティングを形成する少なくとも1つの層は、入射光を吸収するのではなく、反射することが好ましい。露光中のコーティング層の低い熱負荷は、コーティング層と基板の間の境界面における応力に関しても有益であり、基板からのコーティング層の不要な剥離を防ぐ。
別の態様により、少なくとも1つの層の光透過率は、300nm〜1100nm、好ましくは、400nm〜1000nm、最も好ましくは、500nm〜900nmの波長領域を含む。
定められた波長領域は、実質的に電磁スペクトルの可視部分を含む。しかし、基板及び/又は多層欠陥の補正に使用される超短レーザパルスが、赤外線(IR)波長領域又は紫外(UV)波長領域に透過窓を必要とする場合には、透過窓は、電磁スペクトルのより長い又はより短い波長に向けてシフトさせることもできる。入射光の反射部分は、吸収を代償としてより長い波長で増大するので、現時点では、より長い波長に向けての透過窓のシフトが好ましい。
別の態様において、少なくとも1つの層は、200Ω/sqよりも小さく、好ましくは、100Ω/sqよりも小さく、最も好ましくは、50Ω/sqよりも小さいシート抵抗を含む。
現時点で好ましい用途では、導電コーティング層は、EUVマスクブランク及び/又はEUV光学要素を静電チャック上に保持するために適用される。従って、コーティング層内では、静電誘導に起因する電流しか流れていない。これは、コーティング層内を流れる電流量がそれ程でもないことを意味する。
更に別の態様において、少なくとも1つの層の厚みは、0.2nmよりも大きい。
上述したように、コーティング層の電流能力は限定されることができる。従って、コーティング層の厚みは、非常に薄いものであるように選択することができる。極めて薄いコーティング層の堆積は、コーティング層の光透過率が高いという利点を有する。
有益な態様において、少なくとも1つの層は、少なくとも1つの金属を含む。別の態様において、少なくとも1つの金属は、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、チタン(Ti)、ウォルフラム(W)、インジウム(In)、プラチナ(Pt)、モリブデン(Mo)、ロジウム(Rh)、及び/又は亜鉛(Zn)、及び/又はこれらの金属のうちの少なくとも2つの混合物を含む。
典型的には、金属は、バンド内電子遷移に起因して短波長で高い吸収係数を有し、その電子プラズマに起因して長波長で高い反射率を示す。十分に薄い金属層は、光透過性を有するか又は少なくとも部分的に光透過性を有する(本明細書の導入部に挙げたEP 2 317 562 A1及びEP 2 133 921 B1を参照されたい)。特に、金属薄層は、一部の場合にUV(約200nm)からIR(約25μm)までの広い範囲にわたって非常に透過性が高くなる可能性がある(D.S.Ghosh他著「超薄金属に基づく広範囲で透過性の電極(Widely transparent electrodes based on ultrathin metals)」、Opt.Lett.34、325〜327ページ(2009年)を参照されたい)。
一方、金属は、非常に薄い層であっても小さいシート抵抗を有するように製作することができるような高い比導電率を有する。典型的には、金属は、EUV基板よりも高い熱膨張係数を有する。しかし、金属は延性を有し、従って、非常に薄い層は、EUV基板の材料膨張に適応することができる。金属の延性は、静電チャック上で得られる小粒子に関しても非常に有益である。更に、コーティング層の強い接着性は、大きい印加荷重の下でもコーティングの部分的な剥離を防ぐ。剥離又は薄肉コーティング自体からの粒子の形成の事象において、これらの粒子は、コーティングの小さい厚みに起因して小さいサイズのものである可能性が高い。粒子が小さい程、これらの粒子がEUVリソグラフィシステムの性能に対して有する効果は小さい。従って、薄い金属は、マスクブランク又はEUV光学要素の取り扱いに必要とされる優れた材料特性を有する。
別の有益な態様において、少なくとも1つの層は、グラフェン及び/又はグラファイトの多層構造を含む。
グラフェンは、高い導電率を有し、50nmよりも小さい厚みを有するグラフェン層は、非常に高い光透過率を示す。従って、グラフェンの単層及び/又はグラファイトの多層の堆積は、高い光透過率を有し、同時に低いシート抵抗を有する極めて薄い層の製作を可能にする。
更に別の好ましい態様において、少なくとも1つの層は、少なくとも1つの第1の層と少なくとも1つの第2の層とを含み、少なくとも1つの第1の層は、少なくとも1つの第1の金属を含み、少なくとも1つの第2の層は、少なくとも1つの第2の金属を含む。別の態様において、少なくとも1つの層は、少なくとも1つの第1の層と少なくとも1つの第2の層とを含み、少なくとも1つの第1の層は、金属を含み、少なくとも1つの第2の層は、グラフェンを含む。別の態様により、少なくとも1つの第1の層及び少なくとも1つの第2の層の厚みは、15nmよりも小さく、好ましくは、10nmよりも小さく、最も好ましくは、5nmよりも小さい。
2つ又はそれよりも多くの層を有するコーティングを製作することにより、コーティング設計の柔軟性が高められる。この手法は、電気特性と光学特性と機械的特性との特定の組合せを特定の用途に適応させることを可能にする。2つ又はそれよりも多くの層を含むコーティングの全体的な厚みは、単一の層のみを有するコーティングの厚み範囲である。
別の態様により、少なくとも1つの層は、少なくとも1つの金属を含む少なくとも1つの第1の層と、少なくとも1つの金属酸化物を含む少なくとも1つの第2の層とを含む。更に別の態様において、少なくとも1つの層は、少なくとも1つの金属を含む少なくとも1つの第1の層と、少なくとも1つの金属窒化物を含む少なくとも1つの第2の層とを含む。更に別の態様において、少なくとも1つの第1の層の厚みは、15nmよりも小さく、好ましくは、10nmよりも小さく、最も好ましくは、5nmよりも小さく、少なくとも1つの第2の層の厚みは、10nmよりも小さく、好ましくは、5nmよりも小さく、最も好ましくは、3nmよりも小さい。
この特徴は、コーティング設計の柔軟性を環境に配慮する可能性と組み合わせる。所定の酸化物膜及び/又は窒化物膜の形成は、下層の金属コーティング層が雰囲気酸素による攻撃を受けることを防止し、付加的な機械強度を与えることができる。
別の態様により、少なくとも1つの層は、少なくとも1つのグラフェン単層又はグラフェン多層を含む少なくとも1つの第1の層と、少なくとも1つの金属酸化物及び/又は少なくとも1つの金属窒化物を含む少なくとも1つの第2の層とを含む。更に別の態様において、少なくとも1つの層は、少なくとも1つの単一グラフェンシート又は複数のグラフェンシートを含む少なくとも1つの第1の層と、少なくとも1つの金属窒化物を含む少なくとも1つの第2の層とを含む。更に別の態様において、少なくとも1つの第1の層の厚みは、15nmよりも小さく、好ましくは、10nmよりも小さく、最も好ましくは、5nmよりも小さく、少なくとも1つの第2の層の厚みは、10nmよりも小さく、好ましくは、5nmよりも小さく、最も好ましくは、3nmよりも小さい。
更に別の態様において、基板は、低い熱膨張係数を有する材料を含む。更に別の態様において、基板は、溶融シリカを含む。
例えば、溶融シリカは、低熱膨張(LTE)係数を有する材料である。例えば、透過性誘電材料、ガラス材料、及び/又は半導体材料のような他の適切なLTE材料を基板材料として使用することができる。ZERODUR(登録商標)、ULE(登録商標)、及びCLEARCERAM(登録商標)は、低熱膨張(LTE)係数を有する材料の製品例である。EUV基板に対するLTE材料の適用は、EUV光学要素の温度安定性要件を満たすのに役立つ。
更に別の態様において、基板の前面は、多層構造を含む。更に別の態様により、前面は、極紫外フォトリソグラフィマスクのパターン要素を形成する吸収層を含む。
極めて短い波長に起因して、EUVマスクは、約1nmの範囲内で平面でなければならない。定められたコーティングは、取りわけ、定められたコーティングを通して通してEUVマスクの基板内に超短レーザパルスを導入することにより、製作が完了したEUVマスクの平面性欠陥を補正する可能性を開く。
更に別の態様により、少なくとも1つの層は、148mm×148mmの面積を含む。更に別の態様において、少なくとも1つの層の厚みは、少なくとも1つの層の面積にわたって±5%よりも小さく、好ましくは、±2%よりも小さく変化する。更に別の態様において、100μm2までの面積にわたる少なくとも1つの層の面粗度は、≦0.6nm二乗平均平方根である。
定められたコーティングは、ミリメートル又は更にサブミリメートルの範囲の小さい面積に対して製作することができるが、大きい面積上に全面積にわたって高い一定品質を伴って堆積させることもできる。コーティングの滑らかな面は、欠陥補償に向けてEUVマスクブランク及び/又はEUV光学要素の基板内に超短レーザパルスによって局所的に印加される光強度の精密な制御を可能にする。
更に別の態様において、基板上に堆積させた少なくとも1つの層と基板との複合ヤング率は、20GPa〜70GPa、好ましくは、30GPa〜60GPa、最も好ましくは、40GPa〜50GPaの範囲を含む。
超薄肉コーティングの堆積では、基板の材料特性とコーティング層の材料特性とを別々に考えるだけでは十分ではない。むしろ、組み合わされた構造の特性が、コーティング及び基板の材料システムを特徴付ける。所定の複合材料パラメータの範囲は、電気特性と光学特性と機械的特性との有益な組合せを有するEUV基板上の後側コーティングをもたらす。
更に別の態様により、基板は、極紫外フォトリソグラフィマスクのための基板である。更に別の態様により、コーティングは、極紫外フォトリソグラフィマスクをその作動中に静電的につかみ、少なくとも1つの層は、1μmの焦点直径及び1020W/cm2の最大光強度を有する超短レーザパルスをコーティングを通して基板内に透過させることを可能にする。
上述したように、EUV基板の後側コーティングは、導電率に対する非常に高い要求を満たさなくてもよい。しかし、コーティングは、コーティング及び/又は基板内にいかなる損傷も誘起することなく、非常に高い光強度に耐えなければならない。更に、コーティングは、光ビームを制御されない態様で変更してはならない。これは、超短レーザパルスの反射及び/又は吸収の予め決められた仕様を確実にするために、コーティング層の厚み均一性及び面粗度に対して厳しい仕様をもたらす。
更に別の態様により、フォトリソグラフィマスクの基板上にコーティングを堆積させる方法は、(a)基板上に少なくとも1つの導電層を堆積させる段階を含み、(b)少なくとも1つの層の厚みは、30nmよりも小さく、好ましくは、20nmよりも小さく、最も好ましくは、10nmよりも小さい。
別の態様において、少なくとも1つの層を堆積させる段階は、物理蒸着方法を含む。更に別の態様により、物理蒸着方法は、スパッタ堆積方法を含む。更に別の態様において、物理蒸着方法は、反応性蒸着を含む。
堆積は、高真空チャンバ内で発生する。それによって堆積層の組成及び厚みを精密に制御することが可能になる。更に、堆積層の高い品質を確実するために、堆積工程の前に真空チャンバ内の基板の温度を予め決められたレベルに調節することができる。
更に別の態様により、少なくとも1つの層を堆積させる段階は、少なくとも1つの層の材料の熱蒸着を含む。更に別の態様において、少なくとも1つの層を堆積させる段階は、電子ビームによる少なくとも1つの層の材料の蒸着を含む。更に別の態様において、材料の熱蒸着又は電子ビームによる蒸着をイオンアシスト蒸着と組み合わせる段階を含む。更に別の態様において、少なくとも1つの層を堆積させる段階は、化学気相蒸着を含む。別の態様により、少なくとも1つの層を堆積させる段階は、分子ビーム蒸着を含む。
グラフェンは、化学気相蒸着工程を使用することによって金属基板上で成長させることができる。次に、金属基板を溶解することができ、グラフェン単層が、EUV光学要素の生成に使用される基板の後側に転写される。
最後に、別の態様は、周囲雰囲気中及び/又は酸素プラズマ雰囲気中での少なくとも1つの層の熱処理を用いて少なくとも1つの層内の金属から金属酸化物を形成する段階を更に含む。更に別の態様は、窒素プラズマ雰囲気中での少なくとも1つの層の熱処理を用いて少なくとも1つの層内の金属から金属窒化物を形成する段階を含む。
これに代えて、堆積後熱処理の代わりに酸素及び水素の雰囲気中での堆積で予め金属酸化物を形成することも可能である。
極度に短い作動波長の結果として、EUVリソグラフィシステムは、真空環境内で作動しなければならない。従って、EUVマスク基板上に堆積される定められたコーティング層は、いかなる酸化問題も有するはずがない。それにも関わらず、金属薄肉コーティング層上に極めて薄い酸化物及び/又は窒化物層を制御された態様で形成することができる。これは、他の用途に対して定められたコーティングを例えば雰囲気中の酸素のような環境内の反応性物質との反応から保護することを可能にする。堆積させたコーティングのその作動寿命中の制御されない態様での変更は、従って防止することができる。
本発明をより明快に理解してその実際の用途を把握するために、以下の図を提示し、かつ以下で参照する。これらの図は、単なる例として提示し、決して本発明の範囲を限定しないことに注意しなければならない。
EUVフォトリソグラフィマスクを示す略断面図である。 6インチのマスクと静電チャックのピンとを示す略上面図である。 静電チャックによって保持されたフォトリソグラフィマスクを示す概略図である。 基板後面に透過性導電性コーティングを有し、図1の多層システムを構成する単一の層を有する不均一な基板前面を有するEUVフォトリソグラフィマスクの基板を示す概略図である。 低温度係数(LTE)ガラス基準サンプルの硬度深さプロファイル測定を示す図である。 基板として使用されるLTEガラス基準サンプルのヤング率プロファイルの決定を示す図である。 図5の基板上に堆積させた3つの金属薄肉コーティングの硬度深さプロファイルの測定を示す図である。 図7の3つの金属薄肉コーティングにおけるヤング率深さプロファイルの決定を提示する図である。 基板として使用されるLTEガラス基準サンプル上に配置された薄肉コーティング層の硬度及びヤング率の決定のための球面サファイア先端(半径79μm)を使用する静荷重押込装置を示す概略図である。 材料内へのその弾性範囲の球面押込を示す概略図である。 弾性接触(左)と弾塑性接触(右)に関する負荷−除荷曲線とを示す概略図である。 基板として使用されるLTEガラス基準サンプル上に堆積させた3つの薄肉コーティング層の球面押込曲線を示す図である。 図12の球面押込曲線をh3/2の関数として示し、更にヘルツの式への当て嵌めを示す図である。 図13の3つのサンプルの平均押込接触圧力を面内への合計先端変位の関数として示す図である。 球面サファイア先端(半径79μm)を10mNの垂直荷重及び10μm/sの先端スクラッチ速度の下に使用するナノスクラッチ試験装置を示す概略図である。 静荷重押込測定に使用された基準基板(LTEガラス)及び3つのサンプルコーティングに対するスクラッチ深さプロファイルを表す図である。 図16のスクラッチ深さプロファイルに加えて測定のエラーバーを示す図である。 基準基板、並びに図16の3つの薄肉コーティング層に対して球面サファイア先端(半径79μm)を用いて実施された動摩擦係数をスクラッチ距離の関数として示す図である。 図18の動摩擦係数を表し、更に測定のエラーバーを示す図である。 基準LTEガラス基板、並びにサンプルB及びCに対して円柱ガラスフラットパンチ先端(半径500μm)を用いた場合の動摩擦係数をスクラッチ距離の関数として示す図である。
ここで以下において、本発明の例示的な実施形態を示す添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する。しかし、本発明は、異なる形態に実施することができ、本明細書に示す実施形態に限定されると解釈すべきではない。限定されるのではなく、これらの実施形態は、本発明の開示が完全なものになり、本発明の範囲を当業者に伝えることになるように提供するものである。
図1は、13.5nmの露光波長に対するフォトリソグラフィマスク100の概略断面図を示している。現在適用されているフォトリソグラフィマスクとは異なり、マスク100は、多層ミラー構造145に基づく反射光学要素である。フォトリソグラフィマスク100の多層ミラーシステム145は、溶融シリカ基板のような適切な基板110の基板面115上に堆積される。他の透過性誘電材料、ガラス材料、又は半導体材料、例えば、ZERODUR(登録商標)、ULE(登録商標)、又はCLEARCERAMをフォトリソグラフィマスクのための基板として適用することができる。
図1の例では、多層ミラーシステム145は、交替するモリブデン(Mo)層130とシリコン(Si)層140(以下ではMoSi層と呼ぶ)の40対を含む。各Mo層130の厚みは4.15nmであり、Si層140の厚みは2.80nmである。多層構造145を保護するために、この構造上には、シリコンと7nmの深さの自然酸化物とからなるキャップ層150が配置される。多層ミラーシステム145では、Mo層130は、散乱層として機能し、それに対してシリコン層は、分離層として機能する。散乱層では、Moの代わりに、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、レニウム(Re)、及びイリジウム(Ir)のような高いZ数を有する他の元素を利用することができる。
基板110上の多層構造145は、EUV電磁放射線に対するミラーとして作用する。フォトリソグラフィマスク100にするためには、キャップ層150上にバッファ構造160と吸収構造170が更に堆積される。バッファ層160は、更に別の処理、例えば、吸収構造170のエッチング又は修復中に、多層ミラー構造145を保護するために堆積させることができる。考えられるバッファ構造材料は、例えば、溶融シリカ(SiO2)、酸窒化シリコン(SiON)、ルテニウム(Ru)、クロム(Cr)、及び/又は窒化クロム(CrN)である。吸収構造170は、EUV波長領域の光子に対して大きい吸収率を有する材料を含む。これらの材料の例は、クロム(Cr)及び/又は窒化タンタル(CrN)である。吸収構造170上に入射する実質的に全てのEUV光子180を吸収するには、約50nmの厚みで十分である。それとは対照的に、キャップ層150上に入射する光子180の大部分は、光子190として反射される。この場合に、並びに本明細書の更に別の箇所において、「実質的に」という用語は、測定限界内のある一定の量の数値を意味する。
基板110の後面125すなわち基板後面125は、従来技術によると、厚みが50nmよりも大きく、一般的に100nmから200nmの範囲にある厚い金属コーティング120を有する。典型的には、このコーティング120はクロムを含む。図3で説明するように、厚い金属コーティング120は、EUVスキャナにより又はマスク100の製作中に静電力の印加により、フォトリソグラフィマスク100を固定又は保持するのに使用される。
図2は、6インチのフォトリソグラフィマスク200の基板210の上面図を示している。6インチのマスクの基板210は、152mm×152mmの典型的な横寸法、及び実質的に6.35mmの厚み又は高さを有する。高品質区域220は、マスク基板210の外側物理寸法を決定し、マスク100の吸収構造170から形成されたパターン要素を配置することができる区域230に実質的に等しい。外側寸法又は高品質区域220は、実質的に142mm×142mmである。図2の内側正方形区域230は、静電チャックのピン区域を示している。図2では、ピン区域230のピン240を黒い正方形に示している。6インチのマスク200に適応された静電チャックのピン区域240は、実質的に127mm×127mmである。
図3は、静電チャック300によって保持されるマスク310を略示している。静電チャック300は、電極330が内部に配置されるチャック体320を含む。チャック体320のうちで電極330よりも小さい部分は、図3の例では厚みtDを有する誘電材料層340を形成する。電圧供給源350は、静電チャック300の電極330とマスク310の間に電圧を印加し、それによって電極330と310は、その間に誘電材料層340を挟むコンデンサーを形成する。図2のピン配置250とは対照的に、図310の静電チャック310は、ピン配置を持たず、マスク310に向けられたチャック体の面は平坦である。
図4は、図3のマスク310をより詳細に示している。基板410は、ここでもまた、前面415と後面425を有する。フォトリソグラフィマスク400の基板410は平坦ではなく、2つの隆起部を有する。基板前面415上には、基板前面415の欠陥を再現する単一のMoSi層430が配置される。更に別の39層のMoSi層及び図1の吸収構造が除かれている。残りのMoSi層のコーティングも、一般的に基板前面415の欠陥を再現することになる。まれに幸運な場合には、残りの39層のMoSi層のコーティングは、基板前面415の欠陥を平滑化することになり、それによって上部の層は、フォトリソグラフィマスク400の基板410の基板前面415に近いMoSi層よりも少ない欠陥しか示さない。それとは対照的に、残りのMoSi層の堆積が基板前面415の欠陥を悪化させることになるかなり高い確率がある。
フォトリソグラフィマスク400をEUVスキャナに例えば図3の電磁チャック310によって固定する場合には、基板前面415の凹凸は、実質的に理想的なフォトリソグラフィマスク100と比較して収差をもたらす。不均等な基板前面415によってもたらされる収差は、ウェーハの位置を変更すること、又は再現スケールを変化させることのいずれによっても除去することができない。既に説明したように、基板前面415の平坦からの1nm(ナノメートル)の範囲のずれは、収差を誘起するのに既に十分である。
上述したように、フォトリソグラフィマスク400の基板410内に光ビームの超短光パルスを局所的に導入することにより、基板前面415の不均一性を補正することができる。しかし、光ビームの光パルスは、多層ミラー構造145によって吸収されることで基板面115を貫通することはできず、基板後面125も、多層構造145又は基板後面125上の金属コーティング120のいずれかによって吸収されるので貫通することができない。
従って、図1の厚い金属コーティング120は、図4では導電性光透過性コーティング450で置換されている。導電性光透過性コーティング450は、基板410及び製造が完了したフォトリソグラフィマスク400をレーザビームの光パルス、特に超短光パルスを用いて基板後面425を通して照射することを可能にする。
EUVミラーは、キャップ構造160と吸収構造170を持たないことを除いて、フォトリソグラフィマスク100の構造を有することができる。従って、EUVの基板上にも、超短光パルスが基板後面からこの基板内に入射することができるように、導電性光透過性コーティング450を堆積させることができる。
EUVマスク400の導電性光透過性コーティング450は、更に、EUVマスクの特定の取り扱いに関連する特定の要求を満たす。以下の表は、3つの金属薄肉コーティングのデータを提示している。これらのサンプルは、EUVフォトリソグラフィマスクの後側コーティングの所定の電気的及び光学的要件を満たす。
表1:調査したサンプルコーティングの材料及び幾何学パラメータ
(表1)
下段の行にあるシート抵抗は、サンプルを室温で外気中に保存した後の数値を示している。表1から分るように、初期シート抵抗に対する有意な変化はなく、これは、堆積コーティング層の高い環境安定性を示している。
更に、2つの追加のサンプルを製作した。これらのサンプルは、それぞれ3nm又は8nmの厚みを有する同じくニッケル(Ni)層である。8nm厚のサンプルには、雰囲気中で1時間にわたって200℃のオーブン内で熱処理を加えた。3nm厚のNiサンプルは、120Ω/sqのシート抵抗及び68%の透過率を示している。熱処理を加えた8nm厚のNiサンプルは、28Ω/sqのシート抵抗及び40%の透過率を有していた。
以下では、これらのサンプルコーティングが、EUVマスクの作動寿命中に静電チャックを用いたEUVマスクの取り扱いを可能にする機械的特性も有することを明らかにする調査を提供する。この目的のために、表1における3つの異なるコーティングのナノ機械的特徴付けを実施した。これらの調査は、基板上に堆積させたコーティングの機械的特性を明らかにするものである。以下の調査において適用した基板は、LTEチタニアシリカガラス(ULE(登録商標)、コーニングコード7972)であった。基板は、12mm×12mmの寸法、及び6mmの厚み又は高さを有するものであった。
3つの個々のサンプルに対するコーティング層をイオンスパッタリング技術を使用することによって基板上に堆積させた。この目的のために、基板サンプルをスパッタリング装置(組み込み基板バイアスを有するAja Orion)の高真空チャンバ内に導入した。堆積工程は、全てがスパッタリング機械の高真空チャンバ内で実施される少なくとも3つの部分を含む。
第1の部分は、不純物及び/又は汚染物質を基板面から除去するためのプラズマ洗浄工程を含む。洗浄工程におけるプラズマは、スパッタリング機械の基板バイアスによって生成される。表2は、プラズマ洗浄工程の最も有意なパラメータを要約している。
表2:プラズマ洗浄工程の主要パラメータ
(表2)
第2の部分は、物理蒸着である実際の堆積工程を含み、特に、本明細書で説明するサンプルコーティングの製作ではスパッタリング堆積方法が適用される。
基板上に堆積させたコーティングの厚みを制御し、かつ極めて均一な層の形成のためには、一般的に、低エネルギ堆積工程を有することが重要である。従って、堆積コーティング層の高いコーティング均一性、並びに小さい厚みを得るためには、低い成長率が必要である。表3は、スパッタリング工程の最も重要なパラメータを提示している。
表3:スパッタリング堆積工程の主要パラメータ
(表3)
第3の部分は、以前に堆積させたコーティング層上に堆積後プラズマ処理を適用することによる外部酸化物層の生成を含む。事後プラズマ処理は、ここでもまた、基板バイアスによって生成される。表4は、堆積後プラズマ工程の最も有意なパラメータを要約している。
表4:堆積後プラズマ処理の主要パラメータ
(表4)
堆積後プラズマ処理の時間は、望ましい堆積コーティングレベルに依存する。真空チャンバ内に酸素の代わりに窒化物を導入する場合には、定められた量の堆積コーティングを窒化することができる。堆積コーティング層の不活性化のために、酸素と窒素の混合物を適用することも考えることができる。
第1の部分では、ベルコビッチ先端及び球面サファイア先端を用いた基板、並びに表1の3つのコーティングの静荷重押込測定を提供する。第2の部分では、ここでもまた、基板及び表1の3つのコーティングサンプルに対して球面サファイア先端を用いたナノスクラッチ摩擦試験を説明する。更に、円柱ガラスフラットパンチ先端を用いて実施したナノスクラッチ摩擦測定も提供する。
静荷重押込測定を三面ピラミッド形ダイヤモンドベルコビッチ先端(参照:TB−14990)を用いて実施した。ベルコビッチ先端は、基板としてのULE(登録商標)ガラスサンプル上で較正した。測定は、45Hzにおいて2nmの調和変位振幅を与えるようにAC荷重を制御することによる連続剛性測定(CSM)作動モードで実施した。サンプルは、測定ドリフト率が0.050s-1よりも小さくなるまで機器(Nano Indenter XP(MTS Agilent)と熱平衡化させた。合計で15回の押込測定を0.050s-1の一定の歪み速度で実施した。基板の溶融シリカに対して0.18のポアソン比を仮定した。
図5は、平均公称硬度(H)を侵入深さの関数として示している。図6は、ヤング率(E)を基板材料内の侵入深さの関数として提示している。
図5及び図6は、溶融シリカが均一材料であるということにもかかわらず、硬度深さプロファイル及びヤング率深さプロファイルが、面内への約80nmよりも小さい先端変位では低下する傾向を示すことを示している。その結果、浅い先端侵入では、ベルコビッチ先端と基板面の間の接触は、人工的な低いH値及びE値をもたらす実質的に球面の接触である。その結果、先端面積係数は、100nmから200nmまでのH深さプロファイル及びE深さプロファイルに着目して較正された。100nmから200nmまでの範囲の硬度プロファイルの平均から、H=9.57±0.21GPaの硬度平均値が得られた。同じく100nmから200nmまでの範囲の硬度プロファイルの平均から、E=71.1±0.8GPaのヤング率平均値が得られた。
図7及び図8は、コーティングの硬度及びヤング率の推移を図5及び図6の説明において記載した手順を用いたナノ押込によって決定された先端変位(深さ)の関数として示している。各コーティングに対して、ここでもまた、合計で15回の押込を0.050s-1の一定の歪み速度で200nmの侵入深さまで実施した。
図7及び図8は、3つの異なるサンプルのコーティングが有意な差を示さないことを明らかにしている。その一方、硬度深さプロファイルとヤング率深さプロファイルの両方は、硬度に対して8GPa、ヤング率に対して65GPaの漸近値への傾向を有する指数関数的増大挙動を示している。これらの数値は、基板値の80%から90%の範囲にある。層厚が非常に小さく(<10nm)、従って、下層の基板の機械的影響が重大になるので、3つのコーティングの固有の硬度値及びヤング率値をこれらの曲線から決定するのは困難である。
実際には、コーティング硬度評価において基板の影響を無視するためには押込深さよりも10倍大きい層厚で十分であること(10分の1規則)が広く仮定されている。解析されたコーティングは<10nmであるので、基板の機械的効果を防ぐための最小押込深さは1nmよりも小さくなり、この深さは、圧子の先端丸めを遥かに下回る。他方で、押込部の下で誘起される弾性場応力は、塑性域よりもかなり大きい深さまで延びるので、これらのコーティングの固有のヤング率値の決定には10分の1規則はもはや有効ではない。
観察される10nmよりも小さい先端変位における硬度及びE係数の低下は、2つの効果に起因するものである。先端丸めは、溶融シリカ基準基板においても観察され、これを図4及び図5に示している。コーティングの硬度及びそのE係数は、基板のそれぞれの数値よりも小さい。
図9は、ベルコビッチ先端の代わりに球面サファイア先端を用いて静荷重押込測定を適用するための配置を略示している。球面サファイア先端は、79μmの半径を有する(参考文献BR11526)(図9には示していない)。最大印加力は12mNであった。測定は、ここでもまた、45Hzにおいて2nmの調和変位振幅を与えるようにAC荷重を制御する連続剛性測定(CSM)を用いて実施した。3つのサンプルコーティングは、測定ドリフト率が0.050s-1よりも小さくなるまで測定機器と熱平衡化させた。各コーティングに対して、5回の個々の押込を約85nmの最大侵入深さまで0.050s-1の一定の歪み速度で実施した。
図10は、弾性領域内への、すなわち、材料に対する永久変形が誘起されず、材料変形が完全に弾力的に回復する場合の球面押込に対する材料の機械的応答を略示している。弾性接触下では、印加される垂直荷重(F)と面内への合計先端変位(h)との間の関係は、以下のヘルツの式によって与えられる(E.G.Herbert、G.M.Pfarr、W.C.Oliver、B.N.Lucas、J.L.Hay著「球面押込による応力−歪み曲線の測定に関して(On the measurement of stress−strain curves by spherical indentation)」、Thin Solid Films、398〜399(2001年)、331〜335ページ)。
ここで、Rは、先端半径であり、Erは、次式で与えられる等価ヤング率である。
ここで、Ei及びEsは、先端圧子及びサンプルそれぞれのヤング率であり、
及び
は、先端圧子及びサンプルそれぞれのポアソン比の値である。
図11(左部分)は、材料内に永久変形が誘起されない弾性接触における負荷−除荷押込曲線を略示している。図11(右部分)は、弾塑性接触、すなわち、面上に残留圧痕が形成される場合の負荷−除荷曲線を略示している。
ヘルツの解析は、2つの更に別の式を与える。第1の式は、サンプル内への合計変位(h)と接触深さ(hc)の間の簡単な次式の関係である。
第2の式は、サンプル内への合計変位(h)と接触半径(a)の間の次式のヘルツの関係である。
それに応じて、押込応力又は平均接触圧力(σc)と押込力(F)とは次式で与えられる。
式4を使用することにより、式5を弾性押込に対して次式の形式に書き直すことができる。
図12は、基板として使用される溶融石英基準サンプル上に堆積させた上述のように定められた3つのコーティング層における合計先端変位(h)の関数として押込荷重(F)を示している。図12から分るように、3つのサンプルの間には有意な差は観察されない。荷重曲線と非荷重曲線は重なり、これは、球面サファイア先端とコーティング層の間の接触が完全に弾力的であることを示している。これは、図13に提示しているh3/2の関数としての押込荷重(F)の間の線形関係によって確認される。
図13の3つの曲線の当て嵌めから、コーティング−基板システムの複合ヤング率(Es)を推定することができる。ヘルツの式(式2)内に数値Ei≒400GPa及び
≒0.3を代入することにより、以下の値が得られる。
表5:コーティング−基板複合システムのヤング率
(表5)
球面サファイア先端を用いた測定の結果は、ベルコビッチ先端を用いたナノ押込測定と調和する(図7及び図8を参照されたい)。
その一方、図13からは、12mNの押込荷重が弾性領域内に84nmの合計先端侵入をもたらすことを見ることができる。この先端侵入は、hc=42nmの接触深さ及び接触半径a=2.58μmに対応する。これらの押込条件の下での球面先端と3つのサンプルの基板−コーティングシステムとの間の弾性接触を図9に示している。
図12から、式9を用いて平均接触圧力(σc)を計算することができる。図14は、この関係を合計先端変位(h)の関数として提示している。平均接触圧力は、面の近くの1・107Paから約80nmでの5・108〜6・108まで増大する。
最後の部分のナノスクラッチ測定を提示して説明する。図15は、ナノスクラッチ測定を実施するのに使用される装置を示している。この装置は、上記に既に説明した静荷重球面押込において既に適用した79μmの半径を有する球面サファイア先端と、500μmの半径を有する円柱ガラスフラットパンチ先端とを含む。図15に示すように、球面サファイア先端に10mNの垂直定荷重を印加した。スクラッチ先端速度又はプロファイリング先端速度は10μm/sであった。スクラッチ長さは、100μmであった。図15では、hcは、スクラッチを実施する最中の深さであり、hscは、接触スクラッチ深さを定める。上述したように球面押込先端では、完全弾性接触hscをhs/2によって近似することができる(式3を参照されたい)。代表的な動摩擦係数を得るために、ここでもまた、基板として使用される溶融シリカ基準サンプル、並びに表1に定められた3つのサンプルコーティングの各々に対して、合計で5回のナノスクラッチ測定を実施した。各ナノスクラッチ測定は、以下の3つの段階を含む。(i)プログラムされたスクラッチの100μmの全長の事前プロファイリング。事前プロファイリング試験の最中の球面サファイア先端の垂直荷重は50μNであった。(ii)10mNの垂直荷重による定荷重スクラッチ、及び(iii)生成されたスクラッチの事後プロファイリング。スクラッチ測定(段階iiにおける)中には、材料内の球面先端の侵入深さ、垂直荷重、及び横力が記録される。誘起されたスクラッチの残存深さは、同じ球面サファイア圧子先端を50μNのプロファイリング定荷重下に用いて実施した事前事後プロファイリングから決定された。垂直力(F=10mN)に対する横力の比を取ることによって動摩擦係数(μ)を計算した。
図16は、基板のスクラッチ深さ1610と、基板上に堆積させたコーティングサンプルA、B、及びCのスクラッチ深さ1620とをスクラッチ距離の関数として提示している。更に、図16は、基板の残存スクラッチ深さ1630、並びにコーティングA、B、及びCの残存スクラッチ深さ1640も示している。図17は、5回の測定の平均からもたらされるエラーバーを含む図16の測定を表している。
図16及び図17から分るように、スクラッチ深さは、70nmと95nmの間の範囲を含む。これらの数値は、10mNの垂直荷重において約75nmであった静荷重球面押込から得られた先端変位に近い(図12を参照されたい)。その一方、溶融シリカ基板におけるスクラッチ深さは、約62nm〜69nmであり、従って、コーティング−基板システムにおけるものよりも有意に低い。
更に、3つのコーティングサンプルにおける残存スクラッチ深さ1640(事後プロファイリング測定から得られたもの)は、0nm〜6nmの範囲にあり、それに対して溶融シリカ基板1630の残存深さは、0nmに近く、従って、これは、基板の完全な弾性回復を示している。
図18は、動摩擦係数の推移をスクラッチ距離の関数として提示している。図17と同様に、図19は、この場合にも平均測定のエラーバーを示している。
表6は、5回のスクラッチ測定、並びに基板における合計スクラッチ長さに沿った平均から得られた動摩擦係数の平均値を要約している。
表6:球面サファイア先端(半径79μm)を用いたナノスクラッチ測定から決定された動摩擦係数(μ)
(表6)
測定誤差を考慮することにより、3つのコーティングは、球面サファイア先端を用いて得られた0.15≦μ≦0.17という非常に似通った動摩擦係数を示し、それに対して溶融シリカ基板は、測定が同じく球面サファイア先端を用いて実施された場合にμ=0.22という高い動摩擦係数を示している。
更に、2つのコーティング(サンプルA及びサンプルB)、並びにこれらのコーティングサンプルに対する基板として使用されたLTEガラスに対して、1000μmの先端直径を有するガラスフラットパンチ圧子を使用することにより、ナノスクラッチ摩擦試験を実施した。スクラッチ先端速度は、ここでもまた、10μm/sであった。スクラッチ長さは1mmであった。式7に示すように、垂直力に対する横力の比を取ることによって動摩擦係数(μ)を計算した(式7を参照されたい)。
それぞれの動摩擦係数を得るために、コーティングA及びコーティングBに対して合計で15回のナノスクラッチ測定を実施した。既に示したように、各ナノスクラッチ測定は、ここでもまた、(i)プログラムされたスクラッチの全長(1mm)の事前プロファイリング、(ii)580mNの垂直力による定荷重スクラッチ、及び(iii)生成されたスクラッチの事後プロファイリングという3つの段階を含む。スクラッチ中には、上述のように先端侵入深さ、垂直荷重、及び横力が記録される。式7に示すように、垂直力に対する横力の比を取ることによって動摩擦係数(μ)を計算した。
図20は、動摩擦係数の推移をコーティングA、コーティングB、並びにコーティングのない基板に対するスクラッチ距離の関数として示している。
表7は、合計スクラッチ長さに沿った全ての測定の平均から得られた動摩擦係数の平均値を要約している。図20から分るように、コーティングA及びコーティングBは、約0.4の範囲に動摩擦係数を有し、それに対してLTEガラス基板は、約0.3のμの数値を示している。
表7:円柱ガラスフラットパンチ先端(半径500μm)を用いたナノスクラッチ測定から決定された動摩擦係数(μ)
(表7)
測定の誤差を考慮すると、コーティングA及びコーティングBは、0.37≦μ≦0.43という非常に似通った動摩擦係数を示している。その一方、LTEガラス基板は、小さい動摩擦μ=0.28を有する。
表6及び表7は、EUVマスク100の基板410、110の後面425上に配置された金属極薄肉コーティング層450が、後部基板425の電気特性と光学特性と機械的特性との独特の組合せを有することを明らかにしている。超短レーザパルスは、不均一性を補正するために、コーティング450を有する基板後面425を貫通することができる。定められたコーティングの導電率は、静電チャックを用いたEUVマスク及び/又はEUV光学要素の取り扱いを確実にする程十分に高い。更に、非常に薄くはあるが、定められたコーティングは、EUVマスク作動寿命中の静電チャックを用いたEUVマスク100の取り扱いに耐える摩耗耐性を有する。
400 フォトリソグラフィマスク
415 基板前面
425 基板後面
430 MoSi層
450 導電性光透過性コーティング

Claims (15)

  1. 基板の後面上に堆積させたコーティングを含むフォトリソグラフィマスクのための基板であって、
    前記コーティングは、
    a.少なくとも1つの導電層、
    を含み、
    b.前記少なくとも1つの層の厚みが、30nmよりも小さく、好ましくは、20nmよりも小さく、最も好ましくは、10nmよりも小さい、
    ことを特徴とする基板。
  2. 前記少なくとも1つの層は、20%よりも高く、好ましくは、40%よりも高く、最も好ましくは、60%よりも高い光透過率を含むことを特徴とする請求項1記載の基板。
  3. 前記少なくとも1つの層は、200Ω/sqよりも小さく、好ましくは、100Ω/sqよりも小さく、最も好ましくは、50Ω/sqよりも小さいシート抵抗を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の基板。
  4. 前記少なくとも1つの層は、少なくとも1つの金属を含み、及び/又は
    前記少なくとも1つの金属は、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、チタン(Ti)、ウォルフラム(W)、インジウム(In)、プラチナ(Pt)、モリブデン(Mo)、ロジウム(Rh)、及び/又は亜鉛(Zn)、及び/又はこれらの金属のうちの少なくとも2つの混合物を含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の基板。
  5. 前記少なくとも1つの層は、グラフェン及び/又はグラファイトの多層構造を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の基板。
  6. 前記少なくとも1つの層は、少なくとも1つの第1の層及び少なくとも1つの第2の層を含み、
    前記少なくとも1つの第1の層は、少なくとも1つの第1の金属を含み、前記少なくとも1つの第2の層は、少なくとも1つの第2の金属及び/又はグラフェンを含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の基板。
  7. 前記少なくとも1つの層は、少なくとも1つの金属を含む少なくとも1つの第1の層と、少なくとも1つの金属酸化物及び/又は少なくとも1つの金属窒化物を含む少なくとも1つの第2の層とを含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の基板。
  8. 前記少なくとも1つの層は、少なくとも1つのグラフェン単層又はグラフェン多層構造を含む少なくとも1つの第1の層と、少なくとも1つの金属酸化物及び/又は少なくとも1つの金属窒化物を含む少なくとも1つの第2の層とを含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の基板。
  9. 低い熱膨張係数を有する材料を含み、及び/又は
    溶融シリカを含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の基板。
  10. 前記少なくとも1つの層は、148mm×148mmの面積を含み、及び/又は
    前記少なくとも1つの層の前記厚みは、該少なくとも1つの層の前記面積にわたって±5%よりも小さく、好ましくは、±2%よりも小さく変化する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の基板。
  11. 基板上に堆積させた前記少なくとも1つの層と基板との複合ヤング率が、20GPa〜70GPa、好ましくは、30GPa〜60GPa、最も好ましくは、40GPa〜50GPaの範囲を含むことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の基板。
  12. フォトリソグラフィマスクの基板上にコーティングを堆積させる方法であって、
    a.前記基板上に少なくとも1つの導電層を堆積させる段階、
    を含み、
    b.前記少なくとも1つの層の厚みが、30nmよりも小さく、好ましくは、20nmよりも小さく、最も好ましくは、10nmよりも小さい、
    ことを特徴とする方法。
  13. 前記少なくとも1つの層を堆積させる段階は、物理蒸着方法を含み、及び/又は
    前記物理蒸着方法は、スパッタ堆積方法を含む、
    ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記少なくとも1つの層を堆積させる段階は、該少なくとも1つの層の材料の熱蒸着を含み、及び/又は
    前記少なくとも1つの層を堆積させる段階は、電子ビームによる該少なくとも1つの層の前記材料の蒸着を含む、
    ことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の方法。
  15. 周囲雰囲気中での前記少なくとも1つの層の熱処理を用いて及び/又は酸素プラズマ雰囲気中での熱処理を用いて該少なくとも1つの層内の金属から金属酸化物を形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の方法。
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