JP2014531595A - 試料配列の自己対照型検出及び撮像のためのシステム及び方法 - Google Patents

試料配列の自己対照型検出及び撮像のためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

検出可能な試料及び1以上の対照試料を有する試料の配列を検出するためのシステムが提供される。このシステムは、電磁放射線源と、1以上の対照フィールドを含む複数の試料フィールドを含む検知表面と、試料の配列中の1以上の試料の経路長の差を導入するように構成された位相差生成器と、試料の配列中の1以上の試料を撮像するように構成された撮像分光計とを含む。【選択図】図2

Description

本発明は、検出及び撮像に関し、より詳細には、試料配列の光学的な検出及び撮像のためのシステム及び方法に関する。
表面プラズモン共鳴(SPR)検出は、分子吸着及び分子間相互作用の検出に使用される光学的な検出技術である。SPR検出は、バイオセンサなど、多様な化学システムに使用される。一般的には、SPRセンサは、プリズムが薄い金属層を支持した配置を含む。配位子分子が、薄い金属層の一側面に固定化されて、薄い金属層から改質された金属面を形成する。改質された金属表面に、試料が配置される。試料に入射する光線が、共鳴して薄い金属層で表面プラズモンを励起する。表面プラズモンは、薄い金属層とプリズムとの間に形成される界面(金属/プリズムの界面)と平行な方向に伝わる。表面プラズモンは、薄い金属層と外部媒体(例えば、空気又は水)の境界に存在するので、表面プラズモンの振動は、金属表面上の分子の吸着のような、金属と外部媒体の境界におけるいかなる変化にも反応する。SPR現象は、一般的には、薄い金属層の表面付近の屈折率の変化を検知することによって検出される。改質された金属表面の反射スペクトルは、入射の角度又は入射光の波長の関数として、反射光の強度を測定することによって求めることができる。境界での屈折率の変化に対するSPR現象の感度は、薄い金属膜/試料溶液の界面において化学反応を観察し、定量化する際に役立つ。
一般的には、SPRシステムは、干渉計に2つの異なる経路を使用する。第1の経路を対照アームと呼ぶことができ、第2の経路を試料アームと呼ぶことができる。放射線源から対照への全体的方向が対照アームと呼ばれ、放射線源から試料への全体的方向が試料アームと呼ばれる。放射線源からの入射光は、2つの部分に分けられ、第1の部分が対照アームを通って、対照試料に入射し、第2の部分が試料経路を通って、試料に入射する。干渉計に2つの異なる経路があることにより、システムは、振動などの環境要因の影響を受けやすくなり、その結果、検出及び撮像にノイズが生じる。干渉計の構成におけるSPR技術は、振動及び温度の変動などの環境要因に対して比較的より敏感である。振動は、2つのアーム間にずれ(misalignment)を引き起こす可能性があり、その結果、2つの異なる経路を通る光の可干渉性(coherency)が不足し、検出の感度に影響を及ぼす恐れがある。
したがって、試料の配列の検出及び撮像のための改善されたシステム及び方法を有することが望ましい。
米国特許第20070065954号
一実施形態では、検出可能な試料及び1以上の対照試料を有する試料の配列を検出するためのシステムが提供される。このシステムは、電磁放射線源と、1以上の対照フィールドを含む複数の試料フィールドを含む検知表面と、試料の配列中の1以上の試料の経路長の差を導入するように構成された位相差生成器と、試料の配列中の1以上の試料を撮像するように構成された撮像分光計とを備える。
別の実施形態では、試料の配列を検出し、撮像するための検出及び撮像システムが提供される。このシステムは、試料の配列を照らすように構成された広帯域光源と、光学エンジンと、画像データを取得するように構成された画像取得ユニットと、取得された画像データを処理するための信号処理ユニットとを備える。光学エンジンは、試料フィールド及び1以上の対照フィールドを有するSPR検知表面と、試料の配列中の1以上の試料の経路長の差を導入するように構成された位相差生成器と、画像データを取得するように構成された画像取得ユニットと、取得した画像データを処理するための信号処理ユニットとを備える。
1つの例では、配列中の試料を撮像するための方法が提供される。この方法は、入射放射線を提供することと、対照試料を含む試料の配列中の試料を入射放射線で照らして結果として生じるビームを生成することと、試料の配列の試料の1以上に経路差を導入することと、結果として生じる対照ビームを結果として生じる試料ビームと干渉させて干渉スペクトルを形成することと、干渉スペクトルを取得することと、1以上の試料のスペクトル特性を再構成することとを含む。
本発明のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、図面全体にわたって同様の文字が同様の部分を表す添付の図面を対照して次の詳細な説明を読むと、よりよく理解できるようになるであろう。
試料の配列の同時検出のための例示的自己対照型検出及び撮像システムのブロック図である。 図1の光学エンジンの一例の概略図である。 試料の配列の同時検出のための自己対照型表面プラズモン共鳴(SPR)検出及び撮像システムの一例の概略図である。 自由溶液のSPR用に構成された検知表面の一例の断面図である。 局在SPR用に構成された検知表面の一例の断面図である。 ナノ回折格子のSPR用に構成された検知表面の一例の断面図である。 反射型干渉分光法用に構成された検知表面の一例の断面図である。 試料の配列の自己対照型検出及び撮像のための試料の配列の試料の位置に対するスペクトル特性の画像を再構成するための例示的方法のフローチャートである。 検知表面上の3つの点についての吸収係数のガウス分布のシミュレーション結果の例のグラフである。 逆フーリエ変換を計算する図11の3つの点に対応するグラフである。 図10の3つの点についての取り出されたSPRのグラフである。
試料の自己対照型検出及び撮像のためのシステム及び方法が提供される。このシステム及び方法は、複数の試料を同時検出するように構成することができる。試料は、一次元(1D)又は二次元(2D)配列で配置することができる。試料は、検知表面上のそのそれぞれの試料フィールドに配置することができる。1以上の試料フィールドは、対照試料を受け取るように構成することができる。あるいは、1以上の試料フィールドは、対照試料として機能するように構成することができる。いくつかの実施形態では、同時検出は、単一ショット又はフレームで試料を検出することを含むことができる。このシステム及び方法は、試料のハイスループット検出及び撮像に適している可能性がある。一実施形態では、複数の試料のスペクトル特性の画像は、第1の方向(例えばx方向)で試料の配列にスペクトル分離を導入し、第1の方向とは異なる第2の方向(例えばy方向)で試料の配列を撮像することによって再構成することができる。
いくつかの実施形態では、検出可能な試料及び1以上の対照試料を含む試料の配列の自己対照型検出システムが提供される。本出願全体を通して、検出可能試料及び対照試料の組合せを「試料」と呼ぶことができる。検出されることになる試料を「検出可能試料」と呼ぶことができる。1つの例では、検出は、検出可能試料のスペクトル特性を特定することを含むことができる。対照試料は、検出可能な試料のスペクトル特性を検出するために対照として引用されるように構成することができる。システムは、電磁放射線源と、複数の試料フィールドを含む検知表面とを含み、複数の試料フィールドの試料フィールドの少なくとも1つは、対照フィールドである。システムはさらに、試料の配列中の1以上の試料の経路長の差を導入するように構成された位相差生成器と、試料の配列中の1以上の試料を撮像するように構成された撮像分光計とを備えることができる。
図1は、試料の配列中の2つ以上の試料を同時に検出するための自己対照型検出及び撮像システム10を示す。システム10は、電磁放射線14で試料の配列を照射するための電磁放射線源12を備える。電磁放射線源12は、検出される試料の型に応じて、可視光又は近赤外線を生成することができる。放射線源12の非限定的な例には、発光ダイオード、高輝度発光ダイオード、広帯域光源、又はその組合せが含まれる。広帯域光源は、任意の時点で波長の範囲にわたって連続スペクトルの出力を発することができる。広帯域光源は、タングステンランプ、白色光源、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光体光源、又はその組合せのような光源を含むことができるが、これらに限らない。
放射線源12からの放射線14は、光学エンジン16に誘導することができる。光学エンジン16は、放射線14を検知表面(図示せず)に誘導するための光学配置を備える。検知表面は、光学エンジン16の一部を形成することができる。システム10は、対照試料及び検出可能試料に対して共通の光学経路を含む。共通の光学経路は、対照と試料の両方の経路として機能し、試料に対照を提供するために使用することができる。対照試料及び検出可能試料を照射するためのビームレットを含む入射放射線は、共通の光学経路を横断して試料を照射する。対照試料用の入射ビームレット及び検出可能試料用の入射ビームレットは、放射線源12から検知表面への、同じ方向に進む。対照試料及び検出可能試料からの結果として生じるビームレットを含む試料からの結果として生じる放射線は、共通の光学経路を横断して検出器に到達する。対照試料用の入射ビームレット及び検出可能試料用の入射ビームレットは、検知表面から検出器への、同じ方向に進む。システム10は、対照試料及び検出可能試料用の個々の光学経路を必要とすることなく、試料30の対照を提供するように構成される。自己対照により、対照アームの必要がなくなる。自己対照を提供することができる、システム10のこの機能は、システム10のような干渉計システムにおいて2つの異なる光学経路が使用されるとき、他の場合は導入される可能性があるノイズを最小限にする、又は除去する。自己対照は、検知表面に配置された1以上の対照試料によって提供することができる。
検知表面は、試料を配置するための複数の試料フィールドを含むことができる。試料フィールドは、1以上の検出可能試料と、1以上の対照試料とを含むことができる。試料フィールドは、1D又は2D配列として検知表面に配置することができる。試料は、試料フィールドの一部又は全部に配置することができる。試料を配置するための試料フィールドは、決められた幾何学的パターンで選択することができる。あるいは、試料フィールドを不規則な方法で選択して、試料を配置することができる。1以上の試料フィールドが、対照試料を含むことができ、2つ以上の試料フィールドが、検出可能試料を含むことができる。試料フィールドの配列中の任意の試料フィールドを、対照試料を受け取るように選択することができる。対照試料を受け取るように構成された試料フィールドは、「対照フィールド」又は「対照試料フィールド」と呼ぶことができる。
いくつかの実施形態では、対照試料は、決定された、又は知られているスペクトル吸収値を有する物質を含むことができる。知られているスペクトル吸収値は、知られている一定値又は知られている時間変化値(time varying value)を含むことができる。SPRシステムの場合、対照試料の物質は、SPR現象が対照フィールドの表面の検出可能範囲から外れるようなものとすることができる。この物質は、SPR現象が対照フィールドの表面の検出可能範囲から外れる高い又は低い屈折率の物質とすることができる。検出可能範囲とは、システムにおいてSPR現象を認識することができる屈折率の範囲を指す。1つの例では、システムの検出可能範囲は、約1.32〜約1.41の範囲であることがある。この場合、低屈折率の物質は、1.32未満の屈折率を含む物質を指すことができ、高屈折率の物質は、1.41以上の屈折率を含む物質を指すことができる。対照フィールドがSPR金属膜を含む例では、対照フィールドは、知られているスペクトル吸収を有する溶液を含むことができる。これらの実施形態では、干渉スペクトルは、知られているスペクトル吸収値になるように処理することができる。
他の実施形態では、対照フィールドは、入射放射線を反射するように構成することができる。これらの実施形態では、対照フィールドは、対照試料を含まないことがあり、対照フィールド自体が対照試料として機能することができる、又は空気が対照試料として機能することができる。一実施形態では、複数の試料フィールドからの試料フィールドの1つを、対照フィールドとして選択することができ、試料フィールドにそれ以上の改質を行わないことが可能であり、この試料フィールドに試料を配置しないことが可能である。この例では、システムにある空気を有する試料フィールドを、対照フィールドとして使用することができる。
一実施形態では、対照試料として機能するように構成された対照フィールドは、知られているスペクトル吸収値を有する物質の1以上の層又は皮膜を含むことができる。層又は皮膜の物質は、システムの検出可能範囲外の屈折率を有する高い又は低い屈折率の物質とすることができる。層又は皮膜の形で対照フィールドに存在することができる物質の非限定的な例には、誘電酸化物(例えば、二酸化ケイ素)、硫化亜鉛、多孔質シリコン、金、銀、アルミニウム、及び他の適切な高い又は低い屈折率の物質が含まれる。
SPRのような、ただしこれに限らない、全反射(total internal reflection)に基づく検出技術の場合、対照フィールドは、空気を含んだガラス、又は知られているスペクトル吸収を持つ物質を含んだガラス含むことができる。知られているスペクトル吸収を持つ物質は、高い又は低い屈折率の物質とすることができる。一実施形態では、物質は、溶液の形とすることができる。対照フィールドは、従来の対照溶液を含むことができる。一実施形態では、物質は、1以上の層又は皮膜の形とすることができる。この実施形態では、SPR金属膜(例えば金膜)を蒸着する間、対照フィールドの位置をマスクすることができる。入射放射線が検知表面にほぼ法線入射する場合、対照フィールドは、多層誘電体構造、又は知られている若しくはほぼゼロのスペクトル吸収を持つ物質を含むことができる。
一実施形態では、対照試料は、吸収性のない試料とすることができる。すなわち、対照試料は、入射放射線の大部分を反射する物質を含むことができる。SPRシステムの場合、対照試料自体は、最小限の又はゼロの表面プラズモン共鳴(SPR)現象を示すことがある。
いくつかの実施形態では、検出可能な試料を受け取るように構成された1以上の試料フィールドを、機能化することができる。これらの実施形態では、配位子分子のような、機能性物質(functionalizing material)で、試料フィールドを固定化することができる。
マイクロ流体チップのようなマイクロ流体デバイス18を検知表面に動作可能に結合して、試料を検知表面に提供することができる。マイクロ流体デバイス18は、試料を検知表面上の対応する試料フィールドに提供するように構成することができる。対照試料を対照フィールドに配置する必要がある実施形態では、マイクロ流体チップは、対照試料及び活性試料(active sample)を、それぞれ対照フィールド及び試料フィールドに提供することができる。マイクロ流体デバイス18のマイクロ流体動作を制御するために、マイクロ流体コントローラ20を設けることができる。オプションとして、マイクロ流体チップ18に試料処理ユニット21を動作可能に結合することができる。試料処理ユニット21をマイクロ流体デバイス18の流体ポートに結合して、試料をマイクロ流体デバイス18に若しくはマイクロ流体デバイス18から運ぶ、又はマイクロ流体デバイス18からの廃棄物フロー(waste flow)を処理することができる。試料処理ユニット21は、試料溶液を保存するためのチャンバ又は試薬容器と、試料を運ぶための通液ポートと、ポンプ装置と、試料流量調整器とを含むことができる。試料処理ユニット21は、システム10による試料の検出に基づいて試料の輸送を変更するように構成することができる。試料処理ユニット21は、液体試料及び気体試料を含む様々な試料に収容するように構成することができる。試料処理ユニット21は、計量、混合、及び希釈など、ただしこれらに限らない、試料の準備及び処理のための設備を含むことができる。試料処理ユニット21は、試料を加熱又は冷却するための熱素子を含むことができる。
いくつかの実施形態では、位相差又は経路長差を、入射放射線に、又は結果として生じる放射線に導入することができる。位相差は、「Systems and methods for detection and imaging of two−dimensional sample arrays」という名称の、同一出願人による米国特許出願第12/914,622号に詳細に記載されるように、位相差生成器を使用して導入することができる。位相差は、励起源と検知表面との間に位相差生成器を配置することによって、入射放射線に導入することができる。位相差は、検知表面と検出器との間に位相差生成器を配置することによって、結果として生じる放射線に導入することができる。位相差は、撮像方向以外の方向に導入することができる。位相差は、位相差が導入される方向で試料のスペクトル分離に使用することができる。位相差は、入射放射線14又は第1の方向の結果として生じる反射放射線に導入することができる。結果的に、第1の方向の試料フィールドからの結果として生じる反射ビームを、位相分離することができる。結果として生じる反射放射線は、対照試料及び活性試料から反射されるビームを含むことに注意されたい。
試料の1D配列の場合、試料の1D配列中の試料のそれぞれに位相差を導入することができる。対照試料は、1D配列の試料フィールドの1つに配置することができる。1つの例では、1以上の試料フィールドを組み合わせることができ、組み合わせた試料フィールドを対照フィールドとして使用することができる。
複数の行及び列を含む試料の2D配列の場合、1以上の対照試料が存在する可能性がある。1つの例では、試料の各行が、行独自の対照試料を含むことができる。この例では、行の各要素に、位相差を導入することができる。各行の対照試料は、その特定の行に配置することができる。1つの例では、対照試料は、その行の他の試料に対して対称的に配置することができる。異なる行の対照試料の位置は、同じである、又は異なるものであることが可能である。1つの例では、x方向に移動すると、各行の1番目の試料フィールドが、対照試料を含むことができる。別の例では、1以上の対照試料を、様々な行の異なる位置に配置することができる。
試料は、位相差のある試料ビームと対照ビームの干渉によって形成される干渉スペクトルを分析することによって検出することができる。光学エンジン16からの干渉スペクトルは、画像取得ユニット22によって受け取られる。画像取得ユニット22は、スペクトル領域に干渉を含んだ画像データを取得する。画像取得ユニット22は、検出器と回折格子の組合せを含むことができる。一実施形態では、回折格子は、1ミリメートルあたり3600本の溝(line)を含むが、1ミリメートルあたり他の値の回折格子の溝を選択することもできる。一実施形態では、回折格子は、周波数をさらに空間的に分割するために、決められた角度傾斜したものとすることができる。一実施形態では、位相差をx方向に導入することができ、撮像をy方向で行うことができる。
画像取得ユニット22は、放射線を平行にする、又は焦点に集めるためのレンズのような、さらなる光学要素を含むことができる。取得した画像は、信号処理ユニット24を使用して処理することができる。グラフィカルユーザインタフェース(GUI)26を使用して、ユーザが検出システム10と対話できるようにするためのユーザインタフェースを提供することができる。
信号処理ユニット24は、マイクロプロセッサと、マイクロコントローラと、デジタル信号プロセッサ(DSP)とを含むことができる。システム10はまた、1以上の画像を少なくとも一時的に格納するためのストレージデバイス(図示せず)を含むこともできる。ストレージデバイスは、CPU(中央処理装置)のROM(読み出し専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、若しくはDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)のような、プロセッサと関連付けられた任意の好適なハードドライブメモリ、又はDVD若しくはCDのような任意の好適なディスクドライブメモリデバイス、又はジップドライブ若しくはメモリカードを含むことができるが、これらに限らない。ストレージデバイスを信号処理ユニット24又は撮像装置から遠隔に配置し、それでもやはり、任意の好適な接続デバイス又はローカルエリアネットワーク、ケーブルネットワーク、衛星ネットワーク、及びインターネットなどの、ただしこれらに限らない通信ネットワークを介して、有線、無線にかかわらず、アクセスすることができる。
図2は、光学エンジン16内の光学配置の一例を示す。光学エンジン16は、放射線14の一部を放射線源12から試料32の配列30に誘導するための光学配置を含む。配列30中の1以上の試料32は、対照試料とすることができる。試料32は、化学試料又は生物試料とすることができる。一実施形態では、試料32は、化学的又は生物学的活性試料とすることができる。化学的又は生物学的活性試料32は、それぞれ化学的実体又は生物学的実体と接触するとき、決められた反応を生み出すことができる。1つの例では、試料32は、時間一定の光学特性(time constant optical property)を有することがある。試料32は、光学的活性物質を含むことができる。1つの例では、試料32は、入射放射線を吸収する、透過する、又は反射することができる場合がある。
試料配列30は、検知表面34に配置することができる。検知表面34は、試料32を入れる複数の試料フィールド36を含むことができる。配列30は、試料32の4×4配列、6×6配列、又は8×8配列のような、ただしこれらに限らない、可変サイズとすることができる。2D配列の場合、配列30の各行が、対応する対照試料を含むことができる。ある行の対照試料は、その行の試料フィールドの1つに配置することができる。例えば、行38、40、42、及び44は、それぞれ対照番号46、48、50、及び52で表す試料の位置に対照試料を含むことができる。2D配列として示しているが、代替的実施形態では、試料の配列は直線配列とすることができる。1D配列の場合、1つの試料フィールドを対照フィールドとして選択することができる。様々な試料の位置は、行によって変わる可能性がある。例えば、x方向に移動すると、行33の1番目の試料は対照試料とすることができるが、行35は2番目の試料を対照試料とすることができるなどである。
いくつかの実施形態では、検出可能試料及び対照試料を同じ検知表面34に配置することによって検出可能試料及び対照試料に共通の光学経路を提供すると、測定のノイズを低減することによって検出及び撮像システム全体の感度を高めることができる。例えば、対照試料及び検出可能試料を同じ検知表面34に配置すると、振動又は温度の変動によって引き起こされるいかなる望ましくないノイズも無効にすることができる。
検知表面34は、入射する試料ビーム54の少なくとも一部を反射する、吸収する、又は透過することができる、スペクトルが変化する表面(spectrally modifying surface)とすることができる。検知表面34は、使用される特定の検出技術に基づいて選択することができる。検出技術の非限定的な例には、局在SPR(LSPR)、ナノ回折格子のSPR、非標識のSPRのような、ただしこれらに限らない表面プラズモン共鳴(SPR)、又は、反射型干渉分光法(RIfS)のような、ただしこれに限らない他の技術が含まれる。LSPRの場合、検知表面34は、透過基板(transmitting substrate)を含むことができる。透過基板上に金属構造体を配置することができる。RIfSの場合、検知表面34は、透過基板を含むことができる。ナノ回折格子のSPRの場合、検知表面34は、透過基板の片面にナノ回折格子を配置した透過基板を含むことができる。
試料フィールド36は、検知表面34の対応する部分を処理することによって、検知表面34上に形成することができる。処理は、試料フィールド36に対応する検知表面34の少なくとも一部をエッチングする、パターニングする、機能化するなどの、ただしこれらに限らない、製造技術を含むことができる。一実施形態では、試料フィールド36を形成するために、検知表面の最上部のインデックス層(top index layer)をエッチングして、溝を形成することができる。SPR検出の場合、試料フィールドが励起放射線で照射されるときSPRを可能にするために、試料フィールド36を、金又は銀のような、ただしこれらに限らない、薄い金属膜で被覆することができる。1つの例では、薄い金属膜は、SPRを提供するために、約0.001ミクロンから約1ミクロンの範囲の厚さを有することができる。試料フィールドの体積は、マイクロリットル又はピコリットルのように少量の化学剤又は生物剤の体積の検出に十分なものとすることができる。
いくつかの実施形態では、検知表面34上の試料フィールド36は、1以上の機能剤で機能化することができる。機能剤は、対象となっている化学剤又は生物剤に敏感な及び特異的である、特異抗体、タンパク質、DNA配列、配位子分子、又はアミノ酸配列の皮膜を含むことができる。機能剤は、層又は皮膜の形で存在することが可能であり、機能化皮膜とも呼ばれる。機能剤を変えることによって、システム及び方法は、あらかじめ定められた薬剤の直線検出又は閾値検出に使用することができる。一実施形態では、検出は、試料が配位子の結合部位に競合的に結合することに基づくことができる。同じ又は異なる配位子を、試料配列30の異なる試料フィールド36に配置することができる。機能剤は、検知表面34の不連続領域に配置することができる。これらの不連続領域は、試料フィールド36に対応することができる。したがって、機能剤は、不連続試料結合領域の配列の形で存在することが可能である。異なる試料フィールド36は、同じ又は異なる機能剤を含むことができる。例えば、試料フィールド36の1以上は、他の試料フィールドとは異なる配位子分子を含むことができる。一実施形態では、異なる試料フィールド36はすべて異なる配位子分子を含むことができる。配位子は、生体高分子、抗原、抗体、核酸、及びホルモンの配位子のうちの1以上を含むことができる。1つの例では、抗体結合の測定のために、抗原を試料フィールド36に固定化することができ、検知表面を、対象となっている抗体を含む溶液にさらすことができ、結合が進行する。
機能性物質は、配列30中の高濃度の試料により、又は検知表面34を長時間試料溶液にさらすことにより、飽和状態になる可能性がある。機能性物質が飽和状態になっている場合、対応する試料フィールド36又は検知表面34は、検出を続けるために、再生される必要がある。一実施形態では、検知表面34は、検出システムを何度も繰り返して使用することができるように再生されることが可能であり、それによって必要とされる作用物質を削減し、結果的にコストの著しい削減をもたらす。1つの例では、検知表面34の再生は、以前使用したものとは異なる溶液を加えることによって実現することができる。1つの例では、検知表面34を、水酸化ナトリウムのような塩基性溶液に、又はpH2.0を有するグリシン塩酸緩衝液のような酸性溶液にさらして、検知表面を再生することができる。配位子の再生は、センサアセンブリのコストを大幅に削減する。一実施形態では、配位子の再生により、異なる試料溶液の検出が可能になる。この実施形態では、配位子は、ある試料フィールドで既存の試料溶液を検出した後、その試料フィールドに次の試料溶液を提供する前に、再生される。
一実施形態では、マイクロ流体デバイス(図示せず)の複数のフローセルを、検知表面34に動作可能に結合して、試料32を検知表面34上の1以上の試料フィールドに提供することができる。各フローセルは、検知表面34上の1以上の試料フィールド36に対応することができる。各フローセルは、1以上の流体チャネルを含むことができる。
試料フィールド36がそれぞれ異なる配位子分子を含むことができる実施形態では、試料フィールド36をそれぞれ、対応する配位子分子を有する対応する流体チャネルと整列することができる。対照試料が別個の試料溶液を含む実施形態では、マイクロ流体デバイスは、対照試料を提供するように構成されることが可能である。あるいは、複数のフローセルを使用することなく、対照試料を別個に提供することができる。例えば、1以上の流体チャネルを対照フィールドに整列させることができるように、流体チャネルのそれぞれを、特定の試料フィールド28に整列させることができる。対照試料に対応する試料フィールド自体が対照試料として機能するように構成された実施形態では、マイクロ流体デバイスは、対照フィールドに対応する流体チャネルを含まないことがある。
図示していないが、試料フィールド36の形状及び数を定義するために、定義構成要素(definer component)を設けることができる。また、定義構成要素によって試料フィールド36とそれらの中間領域とのコントラストを決定することができる。いくつかの実施形態では、定義構成要素を、検知表面34の選択した領域に配置することができる。例えば、定義構成要素は、試料フィールド36の周りの領域に配置することができる。定義構成要素のある領域は、試料を含まないことがある。SPR検出及び撮像の場合、定義構成要素は、SPRセンサ表面エリア(試料フィールド36)で発生する表面プラズモン共鳴以外のコントラストを作成するために使用することができる。個々の試料フィールド及び個々のセンサフィールドを取り囲んでいる定義構成要素は、定義構成要素の反射率が個々の試料フィールドの反射率と異なるように構成される。
単純に、定義構成要素は、適切な物質のパターン形成された膜とすることができる。定義構成要素は、光吸収物質を含むことができる。定義構成要素の適切な物質は、光吸収金属、又は半導体、又はフォトレジスト重合体のような重合体の層を含むことができる。一実施形態では、定義構成要素が、検知表面34上の試料フィールド36を定義することができる。すなわち、検知表面34と組み合わせた定義構成要素は、検知表面34上の試料フィールド36を定義することができる。例えば、定義構成要素は、検知表面34に連続的な隆起構造を形成することができ、これらの隆起構造に囲まれたエリアを試料フィールド36と定義することができる。試料32の2D配列30の位置決め及び調整は、定義構成要素の適切なパターン形成された膜を選択することによって行うことができる。コントラストの作成により、試料フィールドを非試料フィールドのエリアと容易に区別することができるようになる。試料フィールド36のエリアを非試料フィールドのエリアと区別することに加えて、定義構成要素は、隣接する試料フィールド36間の、又は試料フィールド36と検知表面34との間の汚染を最小限にする又は防止することもできる。例えば、定義構成要素は、試料フィールドの上に基板と垂直な方向に隆起部(elevation)を形成することができる。水性の試料溶液の場合、水溶液が隣接する試料32と交差汚染する可能性がなく試料フィールド36内にうまく含まれるように、定義構成要素は疎水性である、又は疎水化処理されたものであることが望ましい。
定義構成要素に加えて、又はこれに代えて、フィルタリング構成要素(図示せず)を使用して、試料フィールド36から反射されない光をフィルタで取り除く、又は吸収することができる。例えば、フィルタリング構成要素は、試料フィールド36の周辺のエリアから反射される光を(例えば光を吸収することによって)ブロックすることができる。望ましくない光をブロックすると、検出器における負荷が低減され、ノイズの低減によりデバイスの性能が向上する。フィルタリング構成要素は、試料アームのどこにでも配置することができる。一実施形態では、フィルタリング構成要素は、検知表面34よりも検出器66により近く配置することができる。別の実施形態では、フィルタリング構成要素は、検知表面34に配置することができる。一実施形態では、フィルタリング構成要素は、定義構成要素と同じ物質で作成することができる。フィルタリング構成要素は、定義構成要素と同様の形状/パターンを有することができる。一実施形態では、フィルタリング構成要素及び定義構成要素を一体化して、1つの構造体にすることができる。この実施形態では、一体化された構造体は、光吸収物質で作成することができる。
放射線源12は、検知表面34上の試料配列30の方に誘導されて、試料32と相互に作用する試料ビーム40を提供する。試料ビームのサイズは、試料配列30を覆うのに十分な大きさとすることができる。あるいは、ビーム40は、マルチスポット生成光学装置(multi−spot generator optics)に誘導されて、2つ以上の空間的に広がった離散スポットを作ることができる。1つの例では、空間的に広がった離散スポットは、試料の2D配列に入射する。1つの例では、空間的に広がった離散スポットのそれぞれが、試料32の配列からの一試料に対応する。
図示していないが、光学エンジン16は、レンズ、フィルタ、コリメータなどのような、他の光学要素を含むこともできる。例えば、レンズを対照アーム及び試料アームにそれぞれ配置して、放射線を検出器に誘導することができる。
対照符号60で全体的に示す結果として生じる試料放射線は、反射放射線又は透過放射線である可能性がある。
いくつかの実施形態では、位相差生成器62を使用して、入射放射線14又は結果として生じる放射線60に位相差を導入することができる。経路長差を干渉スペクトルの位相差に変換することができる。様々な検出可能試料からの結果として生じる放射線60は、対照試料からの結果として生じる放射線に干渉し、干渉スペクトルを作り出す。位相差を導入すると、対照試料からの結果として生じるビームと検出可能試料からの結果として生じるビームとの間の干渉が発生し、検知表面34から出るビームの強度変化を引き起こす可能性がある状況をもたらす。入射放射線14又は結果として生じる放射線60に導入される位相差は、干渉スペクトルに存在する場合がある。検出器66において受け取られるビームの強度は、検出可能試料及び対照試料におけるビームの経路長の違いによって決まる可能性がある。
位相差生成器62は、入射放射線14に入射試料ビームレットと対照ビームレットとの位相差を導入することができる。いくつかの他の実施形態では、位相差生成器62は、対照試料及び検出可能試料から反射される結果として生じるビームレット間に位相差を導入することができる。これらの実施形態では、結果として生じる放射線60は、検出器66に到達する前に、位相差生成器62を通されることがある。対照試料と検出可能試料との間で得られる位相差を使用して、様々な試料の位置を、これらの試料の位置に対応する試料のスペクトル特性に関して空間的に分けることができる。1つの例では、様々な試料の位置のスペクトル特性は、フーリエ変換を使用して再構成することができる。
位相差は、第1の方向で導入することができ、撮像は、第1の方向とは異なる第2の方向で実行することができる。位相差が導入される方向とは異なる方向の撮像は、試料32を第1の方向と第2の方向(例えば、x方向とy方向)の両方で分解する。1つの例では、位相差生成器62は、x方向で位相差を導入することができ、撮像は、y方向で行うことができる。この例では、位相差生成器62は、x方向に沿って試料32を分解することを容易にし、検出器は、y方向に沿って配置された試料32を分解して、空間的に分離する。
位相差生成器62によって引き起こされる位相偏移に加えて、試料フィールド36に配置される試料32もまた、結果として生じる試料放射線における位相偏移の一因となる可能性がある。試料32によって作り出される位相偏移は、位相偏移生成器62によって作り出される位相偏移のほんの一部である可能性がある。試料32が一因となる小さい位相偏移の成分は、干渉パターン中の対応する縞(fringe)を変える可能性がある。縞の偏移は、その試料フィールド36における試料32の特性に対応する。試料32によって引き起こされる結果として生じる放射線の付加的な偏移は、試料32の化学的特性又は光学的特性を判断する際に役立つ可能性がある。
例えば試料の2D配列など、試料32の位置の撮像は、フーリエ変換のような、ただしこれに限らない、信号処理アルゴリズムを使用して、試料32の吸収スペクトルを再構成することによって取得することができる。対照試料の位置に関する情報を、検出器66に提供することができる。試料の結果として生じる放射線と、対照の結果として生じる放射線とを含む、結果として生じる放射線60は、検出器66で別々に識別することができる。いくつかの実施形態では、試料32は、単一ショット中に撮像することができる。フーリエ変換を使用して、いかなる機械的部品又は対照ビームも動かすことなく、得られたスペクトルから空間的に離れた点(試料32)を測定することができ、それによって撮像速度が向上する。
結果として生じる対照と試料の放射線60の間の干渉スペクトルは、撮像分光計64を使用して分析し、撮像することができる。撮像分光計64は、スペクトル的に分離された検出器66と、回折格子68とを含むことができる。スペクトル的に分離された検出器66は、2D検出器とすることができる。干渉スペクトルのスペクトル周波数は、検出器66及び回折格子68を使用して分離される。検出器66は、試料32の2D配列からの反射光の光学的特性における変化を検出する。検出器66は、被分析物濃度(analytes concentration)、又は試料中の化学的組成若しくは生物学的組成を検出することができる。
撮像分光計64は、検出器66によって得られた干渉スペクトルを測定する信号処理ユニット70に動作可能に結合することができる。SPR検出及び撮像の場合、入射の角度を一定に維持することによって、共鳴の波長感度を使用することができ、SPR効果を波長の関数として測定する。反射スペクトルは、可視波長から赤外波長においてSPR効果により、顕著な最小値を示す。一実施形態では、試料−金属膜の界面における屈折率の変化により金属表面に試料分子を吸着すると、反射率最小値の位置は波長が変わる。検出システムは、気相からの、並びに溶液からの、化学修飾された金属表面上の吸収を研究するために使用することができる。具体的には、水溶液からの、DNA、タンパク質、抗体、及び酵素のような生体分子の吸着を、検出システムを用いてその場で監視することができる。有利には、本発明の検出システムは、波長安定性及び測定再現性、高速なデータ取得レート及び高い信号対ノイズ出力、並びに拡大したスペクトル領域をもたらす。
撮像分光計64は、信号処理ユニット70の一部を形成することができる検出回路に結合することができる。1つの例では、検出回路は、電流信号を電圧信号に変換することができる。また、検出回路は、撮像分光計64から受け取った信号を増幅することができる。検出回路は、分光計のような検出器66から干渉パターンの測定値を受け取るための、及びそこで干渉スペクトルのパラメータを測定することを含む分析を行うための、データ処理装置のような、ただしこれに限らない、構成要素を含むことができる。このようなパラメータの非限定的な例は、周波数、位相、及び干渉縞の強度を含むことができる。
検出器66は、波長の選択された範囲にわたって試料からの反射光を測定するための、光検出器、分光計、又は、電荷結合素子(CCD)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)、フォトダイオード(例えばアバランシェフォトダイオードなど)、固体光電子増倍管(PMT)、受像器又はカメラであることが可能である。検出器66がCCD又はカメラである実施形態では、検出器66は、試料からの反射光のスペクトルを記録することができる。検知表面34上の試料32のそれぞれに対して、検知表面34上の対応する試料の干渉スペクトルを測定するために、2D分光計に対応する列又は行がある。撮像が検知表面34上でy方向(例えば列の方向である)に行われる場合、列中の異なる試料が個々に識別される。しかしながら、x方向(例えば行の方向である)に配置された試料32については、位相差生成器62を使用して位相差を導入することによって、行中の異なる試料が個々に識別される。フーリエ変換を使用して撮像した後、試料の2D配列中の試料32は、検出器によって個々に識別される。
コンピュータ(図示せず)を使用して信号を処理し、表示することができ、コンピュータは信号処理ユニット70の一部を形成することができる。コンピュータを使用して、様々な量的測度及び質的測度を生成することができる。例えば、量的測度では、横座標は時間を表すことができ、縦座標は被分析物の濃度のパーセンテージを表すことができる。さらに、コンピュータは、スペクトルライブラリを有することができ、スペクトルライブラリは、様々な元素又は化合物のスペクトル特性に関する情報を格納する。このスペクトルライブラリを使用して、未知の試料から受け取ったスペクトル情報を、ライブラリに保持されているスペクトル情報と比較することによって、未知の試料を識別することができ、比較により未知の物質の識別を行うことができる。
一実施形態では、環境雑音を無効にする、低減する、又は除去することによって画像を安定化させるために、画像安定化ユニット(図示せず)を光学エンジン16に結合することができる。例えば、温度の安定化又はキャビティの縞ロック(fringe locking)により、温度雑音又は機械的雑音のような体系的な雑音を低減する、又は最小化することができる。別の実施形態では、時間にわたって信号を統合する、又は平均化することによって、SNRを改善することができる。SNRは、検知表面の温度安定化によって改善することもできる。
検出及び撮像システムは、試料の1D又は2D配列のワンショット/同時検出を行うために、様々な検出技術で使用されることがある。検知表面は、様々な用途に応じて改質することができる。また、カメラと検出器の相対位置のような他の配置を、用途に基づいて変えることもできる。
いくつかの実施形態では、2つ以上の試料の同時検出及び撮像のために、SPR撮像システムが提供される。例えば、SPR撮像システムは、生体分子のような1以上の被分析物の濃度、あるいは被分析物溶液中の1以上の被分析物の会合及び/又は解離の速度を検出するために使用することができる。いくつかの実施形態では、溶液中の2つ以上の異なる被分析物の濃度、又は2つ以上の異なる被分析物溶液からの単一被分析物の濃度を同時検出するために、試料の配列を提供することができる。溶液中の被分析物の反応の速度を検出するために、複数の被分析物の形式を使用することもできる。一実施形態では、SPR撮像システムは、広帯域光源を含む。この実施形態では、異なる波長のSPR曲線を、試料の配列の単一ショット画像で測定することができる。
図3は、試料の配列(例えば試料の2D配列)のSPR検出及び撮像のためのSPR撮像システム80の例を示す。システム80は、広帯域放射線を発するための広帯域光源82を含む。放射線源82は、光ファイバ86を使用してコリメータ84に光学的に結合される。コリメータ84からの平行化された放射線又は試料放射線93は、反射鏡88を使用してSPR検知表面90に導かれる。一実施形態では、SPR検知表面90は、1以上の薄い金属膜で被覆されたプリズム91で作成することができる。検知表面90は、試料フィールドの配列を含むことができる。試料フィールドの配列は、1以上の対照試料を含んだ複数の試料を配置するために使用することができる。入射放射線93は、プリズム91において内面反射を受け、薄い金属膜で反射されて、検知表面90上の試料フィールドから出る。薄膜は、金、銀、又は銅のような、ただしこれらに限らない、金属を含むことができる。プリズム91は、ガラスで作成することができるが、入射ビーム93を内部で反射し、結果として生じるSPRビーム95を透過する適切な光学特性を有する様々な他の物質を使用することもできる。
一実施形態では、定義構成要素の物質及びSPR現象に必要とされる金属を、検知表面90に選択的に配置する、又はパターン形成することができる。すなわち、試料を受け取るように構成された検知表面90のある部分は金を含むことがあり、一方他の部分は金を含まないことがあるが、定義構成要素の物質を含むことがある。
一実施形態では、位相差生成器92を使用して、入射放射線93に位相差を導入することができる。様々な検出可能試料からの結果として生じる放射線95は、対照試料からの結果として生じる放射線と干渉し、干渉スペクトル94を作り出す。干渉スペクトル94は、撮像分光計96によって取得される。分光計96は、検出器98と、回折格子100と、円柱レンズ102のような1以上の光学要素とを備える。干渉ビーム94は、円柱レンズ102を通過し、モノクロメータ106に受け取られる。図示した実施形態では、モノクロメータ106は、円筒鏡108と、回折格子100とを備える。モノクロメータ106からの反射光は、検出器98によって受け取られる。
干渉ビーム94は、回折格子100を通過し、回折格子100が干渉スペクトルを分割し、回折させて、異なる波長の光にする。異なる波長の光は、その後検出器98に入射する。
SPR撮像システム80は、そこで撮像分光計96にビームを誘導するための出口ビームポートを有する概ね閉じたハウジングを含むことができる。広帯域光源は、ハウジング内に配置することができ、検出器は、ハウジング外に配置することができる。
図4に示すように、SPRの際の検知表面112は、自由溶液(非標識)のSPR用に構成することができる。試料フィールド114は、配位子分子のような、ただしこれに限らない、1以上の機能化剤を含む、囲まれたボリューム(例えば溝、キャビティ)とすることができる。試料フィールド114の1つは、試料溶液を受け取るように、又は対照試料として機能するように、構成することができる。
図5に示すように、SPRの際の検知表面120は、局在SPR(LSPR)用に構成することができる。試料フィールド122は、試料フィールドの少なくとも一部に配置された導電性構造体124を含むことができる。試料フィールド122の1つは、試料溶液を受け取るように、又は対照試料として機能するように、構成することができる。あるいは、SPR現象を可能にするためにある、金又は銀のような、ただしこれらに限らない、薄い金属膜を、パターン形成/テクスチャ形成して、導電性構造体を形成することができる。一実施形態では、パターン形成された膜を使用することができる。
LSPRの共鳴条件は、導電性構造体124周辺の屈折率及び誘電率によって決まる可能性がある。入射放射線は、導電性構造体124の表面で局在プラズモンと相互作用する。試料フィールドの導電性構造体に投射され、これを透過した結果の干渉スペクトルの変化を測定することによって、共鳴条件の変化を検出することができる。1つの例では、生物学的反応が、導電性構造体124の誘電率に変化を引き起こす場合があり、この変化を検出に利用することができる。別の例では、LSPRを用いて、導電性構造体周辺の抗原抗体反応の発生を検出することができる。別の例では、孤立した粒子を薄い金属膜に配置することができる。導電性構造体の非限定的な例には、銀粒子が含まれる。粒子は、ナノ粒子、又は極微粒子とすることができる。
図6は、透過基板132(ガラス基板など)を備えたナノ回折格子のSPR配置を示す。この配置は、透過基板132上に配置された回折格子構造体136を含む。回折格子構造体136は、パターン形成された膜の形で存在することができ。SPR現象を発生するように、基板132及び回折格子構造体136によって形成された検知表面上にある試料フィールド138に、試料溶液を配置することができる。試料フィールド138の1つは、試料溶液を受け取るように、又は対照試料として機能するように、構成することができる。検出膜134の非限定的な例には、金膜、銀膜、銅膜、又はその組合せが含まれる。1つの例では、回折格子構造体は、銀膜上に配置した金膜を含むことができる。回折格子構造体136は、金、銀、銅、又はその組合せを含むことができるが、これらに限らない。回折格子構造体136は、周期的な金属回折格子構造体とすることができる。一実施形態では、回折格子構造体136は、回折格子間に50から500nmの間隔を含むことができる。回折格子構造体136は、ナノインプリンティング技術、Eビームリソグラフィ、紫外線リソグラフィ、干渉リソグラフィ、又は、ナノメトリック構造を実現するように構成された他のナノメトリック技術のような、ただしこれらに限らない、製造技術を使用して製造することができる。
表面プラズモン共鳴の波長の偏移を利用して生化学分子を検出することができ、それによって低コストで小型の持ち運びできる平面的なSPR検出器が実現される。有利には、ナノ回折格子のSPRは、低コストで小型の持ち運びできる平面的な表面プラズモン共鳴検出器を容易にすることができる。
主としてSPR技術に関連して方法及びシステムを説明しているが、一実施形態では、技術を反射型干渉分光法(RIfS)に適用して、2D配列の試料を分析することができる。この実施形態では、薄膜における広帯域光の干渉に基づく物理的な方法で、結果として生じる試料ビーム又は対照ビームのビーム経路に、位相差生成器を配置することができる。SPRと同様に、RIfSは、非標識の技術であり、これにより、蛍光標識又は放射性標識を使用せずに、結合パートナー間の相互作用を時間分解して観察することができる。
図7は、自己対照型システムがRIfSデバイス150を使用する例を示す。デバイス150は、試料フィールド155を有する検知表面154を備える。検知表面154は、透過基板158上に配置された多層構造156を備えることができる。1つの例では、多層構造156は、複数の層を含む。複数の層の様々な層は、シリカ層、高屈折率層(酸化タンタル層など、ただしこれに限らない)を含むことができる。試料に入射するビームは、多層構造156の2つの隣接する層の間に形成される位相の境界で、少なくとも部分的に反射され、透過される。様々な試料からの反射ビームは、重なり合う可能性があり、結果として干渉スペクトルを生じる。1以上の試料は、対照試料として機能するように構成することができる。一実施形態では、機能剤160を使用して多層構造156の1以上の層を機能化して、層の一部とターゲット分子の相互作用を促進することができる。機能化された層とターゲット分子の相互作用は、機能化された層の厚さ及び屈折率に変化をもたらす。光学的な厚さは、物理的な厚さと屈折率の積であり、光学的な厚さ(経路長)は、層の物理的な厚さ及び屈折率を変えることによって変えることができる。複数の層の1以上の層の光学的な厚さの変化が、干渉スペクトルの変調を生じる可能性がある。時間をかけて干渉スペクトルの変調を監視することを用いて、ターゲット分子の結合の性質を観察することができる。
図3〜7に示す配置を図1及び2の光学エンジン16に使用して、自己対照型検出及び撮像システムを提供することができる。これらの実施形態では、検知表面上の1以上の試料が、対照試料であることが可能である。撮像方向とは異なる第1の方向に位相差を導入して、第1の方向で試料を空間的に分離することができる。
図8は、試料の配列の同時自己対照型検出のための方法の例を示す。この方法は、試料の配列中の試料のスペクトル特性の画像を再構成するために使用することができる。ステップ170において、試料の配列中の試料に入射放射線を照射する。入射放射線は、広帯域光源のような単一の光源によって提供することができる。試料からの結果として生じるビームは、反射ビーム又は透過ビームとなる可能性がある。ステップ172において、試料の配列に第1の方向に経路差を導入することができる。経路差は、対照ビームのビーム経路と試料ビームのビーム経路との間に導入することができる。経路差は、分光計の回折格子の罫線の方向に垂直な方向に導入することができる。ある行の試料を横断する方向が第1の方向であるとすると、これもまた回折格子の罫線の方向に垂直な方向である。異なる経路を有する位相差生成器の一部が、第1の方向に平行であるように、位相差生成器を配置することができる。このように、特定の行に配置された試料は、その対応する入射ビーム又は結果として生じる反射ビームに経路長差が誘導されることになる。試料ビームが対照ビームと干渉することによって、干渉スペクトルを形成することができる。ステップ174において、干渉スペクトルを取得することができる。検出器が干渉スペクトルを受け取ることができる。検出器がスペクトルを受け取る前に、回折格子に干渉スペクトルを通すことによって、干渉スペクトルにスペクトル差を作り出すことができる。1つの例では、2D検出器を使用して、特定の列の試料をスペクトル的に分解することができる。ステップ176〜186は、取得した干渉スペクトルから試料のスペクトル特性を再構成するための方法のステップを説明する。ステップ176において、信号処理アルゴリズムを使用して、配列の画像を再構成することができる。1つの例では、配列の画像は、受け取った干渉スペクトルの逆フーリエ変換を使用して再構成することができる。逆フーリエ変換を計算して、(対照符号178で示すように)試料の位置を再構成することができる。有利には、配列中の異なる試料は、誘導された経路長差を使用して、再構成された画像で個々に識別可能である。
ステップ180において、再構成された画像にフィルタリングを行って、個々の試料位置を分けることができる。個々の試料位置は、個々の試料によって使用される周波数に応じてフィルタリングすることができる。一実施形態では、対照符号182で示すように、ウィンドウイング技術を使用して、個々の試料ポイントを分けることができる。別の実施形態では、時間周波数解析を使用してデータを分析して、異なる試料ポイントのスペクトル及び/又は内容を判断することができる。ステップ184において、各試料の吸収スペクトルを取り出すことができる。一実施形態では、周波数を取り出すために、フーリエ変換を適用することができる。ステップ186において、周波数を波長に変換して、吸収(例えばSPRのディップ)又は透過の量を決定することができる。
図9〜11は、検知表面上の3つのポイントの画像再構成のシミュレーション結果を示す。第1のポイント及び第2のポイントにおける試料が、それぞれ675nm及び705nmにおいてSPR現象を有すると仮定される。さらに、第3のポイントは、715nmでSPRを有する緩衝液であると仮定される。第1のポイントと第2のポイントは、0.0678mmの距離にあり、第1のポイントと第3のポイントは、0.135mmの距離にある。図9は、3つのポイントの吸収係数のガウス分布を示し、曲線194が第1のポイントのガウス分布を表し、曲線196が第2のポイントのガウス分布を表し、曲線198が、緩衝液である第3のポイントのガウス分布を表す。3つの曲線は、SPRの波長におけるディップを示す。すなわち、第1のポイント(曲線194)については、SPRのディップは675nmにあり、第2のポイント(曲線196)については、SPRのディップは705nmにあり、第3のポイント(曲線198)については、SPRのディップは715nmにある。数値シミュレーション及び信号処理手法を用いて、試料又はポイント間の取り出す空間距離を求める。
図10は、第1、第2、及び第3のポイントにそれぞれ対応する曲線200、202、及び204を示す。3つの点線で示す四角形206、208、及び210は、逆フーリエ変換を計算したSPR曲線194、196、及び198(図8対照)中の領域を表す。3つのポイントの空間位置は、逆フーリエ変換を計算することによって取り出すことができる。一実施形態では、ウィンドウイング技術を実行して、空間位置を分けることができる。
図11は、3つのポイントの取り出されたSPRを示す。3つのポイントが(図8に示すように)切り離されると、フーリエ変換を行って、3つの空間位置に対応する周波数を取り出す。これらの周波数は次に、SPRのディップを求めるために波長に変換される。図示した実施形態では、検知表面上の第1、第2、及び第3のポイントにそれぞれ対応する、取り出されたSPR曲線212、214、及び216を、元のSPR曲線194、196、及び198と比較して示す。処理の間、データ中の非線形性を取り除くために、データの再サンプリング(re−sampling)を行うことができる。
このシステム及び方法は、例えば、生物活性分子とその対応する結合パートナー、例えばDNA、タンパク質の特定の結合を決定する必要のある分子生物学及び医療診断において様々な用途で使用することができる。特定の分子結合事象の電気的検出に基づいて、アフィニティーセンサを使用して、例えば、臨床試料、食品試料、及び植物のような環境試料など、最も多様な試料中の分子、ウイルス、バクテリア、及び細胞を監視することができ、それによってこのような監視を時間効率の良い方法で行う。生体分子の分子検出及び濃度分析、生化学的反応の動態及び平衡の分析、発酵プロセスの制御、配位子−細胞の相互作用(ligand−cell−interaction)の評価、臨床分析、及び細胞の降格(cell demotion)の分野に、このシステム及び方法を使用することができる。活性濃度の決定、スクリーニング、並びに親和性及び動態の両方の観点の特徴付けにおいて、このシステム及び方法を使用することができる。蛍光法及び化学発光法とは異なり、タンパク質をテストするのに、SPRでは色素標識した試料も抗体も必要としない。
本明細書に開示するシステム及び方法は、複数の試料の各試料に対して方法のステップを繰り返す必要がなく、同じ試料配列中の複数の試料を同時に検出する(撮像する)ように構成される。この方法は、複数の試料の同時検出のためにシステムの部品を機械的に動かす必要がない。機械的動きがないことは、機器の寿命をより長くすることに役立ち、機器又は機器の部品を動かすことから引き起こされる可能性のある機械的振動から、システムに相対的耐性(relative immunity)を与える。さらに、自己対照により、試料及び対照に対して2つの別個の経路ではなく、試料と対照に対して共通の経路を使用することが容易になる。検知表面に配置された試料の1以上を使用して試料を自己対照することにより、システムは振動の少ないものとなる。他の状況では振動が、個々の試料及び対照経路を使用するシステムに影響を及ぼす可能性がある。干渉計に2つではなく1つの経路を有することで、ビームのずれを最小限にしながら、より単純かつより堅牢なシステム設計を提供する。
試料配列の多数のSPR曲線を、単一ショットで撮像することができる。2DのSPRへのフーリエ変換手法により、信号対雑音出力、再現性、及び空間分解能を高める。単一フレームで複数の試料(複数のスポット)を同時に処理すると、より高いフレームレートが可能となり、それによって信号対雑音比が改善される。有利には、監視又は検出をリアルタイムで行うことができる。説明し、特許請求する方法は、生体分子を含む結合反応など、ただしこれに限らない、任意の結合反応を分析するために使用することができる。抗体結合の親和性測定については、一般的には抗原が検知表面に固定化される。検知表面は、対象となる抗体を含んだ溶液にさらされ、結合が進行する。結合が行われると、検知表面は緩衝溶液(例えば最初に遊離抗体がないもの)にさらされ、解離速度がリアルタイムで連続的に監視される。
本発明のいくつかの特徴のみを本明細書に例示して説明したが、当業者には多くの変更形態及び変形形態が思い付かれるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の範囲内に入るこのような変更形態及び変形形態をすべて含むものとすることを理解されたい。
12 放射線源
16 光学エンジン
30 配列
32 試料
34 検知表面
36 試料フィールド
38 行
40 行
42 行
44 行
46 試料の位置
48 試料の位置
50 試料の位置
52 試料の位置
54 試料ビーム
60 結果として生じる放射線
62 位相差生成器
64 撮像分光計
66 検出器
68 回折格子
70 信号処理ユニット

Claims (10)

  1. 検出可能な試料及び1以上の対照試料を有する試料の配列を検出するためのシステムであって、
    電磁放射線源と、
    1以上の対照フィールドを含む複数の試料フィールドを含む検知表面と、
    試料の前記配列中の1以上の試料の経路長の差を導入するように構成された位相差生成器と、
    試料の前記配列中の1以上の試料を撮像するように構成された撮像分光計と
    を含む、システム。
  2. 前記対照フィールドが、前記対照試料を含む、請求項1記載のシステム。
  3. 前記対照試料が、決定されたスペクトル吸収を含む、請求項1記載のシステム。
  4. 前記対照試料が、検出可能範囲よりも上の、又は下の屈折率を有する物質を含む、請求項2記載のシステム。
  5. 前記対照フィールドが、金属又は誘電体の1以上の層又は皮膜を含む、請求項1記載のシステム。
  6. 前記検出システムが、前記検出可能な試料及び対照試料に対して共通の光学経路を含む、請求項1記載のシステム。
  7. 前記検知表面が、複数の対照フィールドを含む、請求項1記載のシステム。
  8. 試料の前記配列が、1以上の行及び列を含み、試料の前記配列の各行又は各列が、対応する対照試料を含む、請求項1記載のシステム。
  9. 試料の配列を検出及び撮像するためのシステムであって、
    試料の前記配列に照射するように構成された広帯域光源と、
    光学エンジンであって、
    試料フィールド及び1以上の対照フィールドを有する表面プラズモン共鳴(SPR)検知表面と、
    試料の前記配列中の1以上の試料の経路長の差を導入するように構成された位相差生成器と
    を含む、光学エンジンと、
    画像データを取得するように構成された画像取得ユニットと、
    前記取得画像データを処理するように構成された信号処理ユニットと
    を含む、システム。
  10. 配列中の試料を撮像するための方法であって、
    入射放射線を提供するステップと、
    対照試料を含む試料の前記配列中の前記試料に前記入射放射線を照射して、結果として生じるビームを生成するステップと、
    試料の前記配列の前記試料の1以上に経路差を導入するステップと、
    結果として生じる対照ビームを結果として生じる試料ビームと干渉させて、干渉スペクトルを形成するステップと、
    前記干渉スペクトルを取得するステップと、
    前記1以上の試料のスペクトル特性を再構成するステップと
    を含む、方法。
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