JP2014531354A - ダンプトラックの荷台構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】荷台を軽量化しつつ高い剛性を確保することができるダンプトラックの荷台構造の提供。【解決手段】本発明は、車体の後方に位置するヒンジピン5と、ヒンジピン5によって起伏可能に設けられ、積荷9を積載する荷台2Aと、荷台2Aの外側に設けられ、荷台2Aを補強する補強手段とを備え、荷台2Aは、底面を形成する底板62aと、底板62aの前側に設けられ、前面を形成する前板62bと、底板62aの両側に設けられ、側面を形成する側板62cと、前板62bの上部に設けられた天板62dとから少なくとも構成され、補強手段は、側板62cと前板62bとが接続された部分のうち上部と、側板62cと底板62aとが接続された部分のうち荷台2Aの前後方向における積荷9の重心位置Gよりも後部とを連結し、側板62cを補強する側板補強部材61を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、起伏可能に設けられ、積荷を積載する荷台を備えたダンプトラックの荷台構造に関する。
一般的に、建設機械用のダンプトラック1は、図13に示すように車体フレーム3と、この車体フレーム3の前部の左右両端にそれぞれ回転可能に設けられた一対の前輪6と、車体フレーム3の後部の左右両端にそれぞれ回転可能に設けられた一対の後輪7と、車体フレーム3上に起伏可能に設けられ、土砂や砕石等の積荷9を積載する荷台2とを備えている。
具体的には、ダンプトラック1は、車体フレーム3の後部に設けられたヒンジピン5と、車体フレーム3のうちヒンジピン5よりも前方に配置され、車体フレーム3と荷台2とを連結するホイストシリンダ4とを備え、ホイストシリンダ4が伸長することにより、荷台2を押し上げて起立させると共に、ホイストシリンダ4が収縮することにより、荷台1を支持しながら倒伏させるようになっている。従って、ダンプトラック1は、例えば油圧ショベルによって倒伏状態における荷台2の積載部の上方まで土砂や砕石等の積荷9を山盛りに積載し、荷台2に積載された積荷9を目的地まで運搬した後、荷台2を倒伏状態から起立状態へ移行させることにより、荷台2を傾斜させて積荷9を降ろしている。
このように、荷台2に積荷9を積載することによって荷台2の各部分が積荷9から大きな負荷を受けるので、積荷9の重さによる荷台2の撓み等の変形や破損を防止するために荷台2には各種の補強手段が設けられている。ここで、荷台2は、従来より底面を形成する底板2aと、この底板2aの前側に設けられ、前面を形成する前板2bと、底板2aの両側に設けられ、側面を形成する側板2cと、前板2bの上部に設けられた天板2dとから構成されており、例えばこれらの底板2a、前板2b、側板2c、及び天板2dの外側に補強手段として補強板が設けられたダンプトラックの荷台構造が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
上述した特許文献1,2を含む従来技術におけるダンプトラックの荷台構造における補強手段は、図13に示すように底板2aに荷台2の前後方向に設けられ、左右対称となるように離隔して配置された2本のフレーム29a,29bを有している。ここで、倒伏状態において荷台2に積荷9が積載された場合には、底板2a全体に積荷9の荷重がかかるので、底板2aは積荷9から下方向の力を受ける。このとき、底板2aの中央部はフレーム29a,29bによって垂直抗力を受けるので、底板2aの両側にモーメントが発生して下方向に曲げ変形し易くなる。そのため、この曲げ変形を抑制するために底板2aの剛性を十分に確保する必要がある。
そこで、従来技術におけるダンプトラックの荷台構造における補強手段は、底板2aに荷台2の左右方向に設けられ、荷台2の前後方向に離隔して配置された8つの底板補強部材41〜48を有し、これらの底板補強部材41〜48及びフレーム29a,29bによって底板2a全体の剛性を確保している。また、補強手段は、側板2cの上縁部に設けられた補強板12と、側板2cの中央部に前部から後部まで延設され、補強板12と平行に配置された補強板13と、側板2cの前部のうち補強板12,13間に設けられた平板14と、これら側板2c、補強板12,13、及び平板14によって形成された空間に蓋をするように設けられた平板14aと、側板2cの後部のうち補強板12と下縁部との間に設けられた平板15と、これら側板2c、補強板12,13、及び平板15によって形成された空間に蓋をするように設けられた平板15aとを有し、これらの補強板12,13及び平板14,14a,15,15aによって側板2cの剛性が得られている。
さらに、補強手段は、前板2bの中央部に荷台2の左右方向に設けられた図示しない補強板と、前板2bの中央部に当該補強板と直交するように荷台2の上下方向に設けられ、荷台2の左右方向に離隔して互いに平行に配置された補強板32a,32bとを有し、これらの各補強板によって前板2bの剛性が得られている。また、補強手段は、天板2dの両側に設けられた補強板19を有し、補強板19によって天板2dの剛性が得られ、片持ち構造となった天板2dの強度が高められている。なお、図13には、ダンプトラック1の左側面が図示されているので、フレーム29a及び補強板32aは図示されていない。
上述した各補強板12,13,19,32a,32b、底板補強部材41〜48、及び前板の左右方向の補強板は、断面がコ字型に形成されており、このコ字型の開口端部が溶接等によって各底板2a、前板2b、側板2c、及び天板2dに接合され、底板2aの底板補強部材41〜48及びフレーム29a,29bは溶接等によって一体に連結されている。また、側板2cの平板14は補強板12,13に溶接等で接続されると共に、平板14aは補強板12,13、平板14、及び側板2cに溶接等で接続されており、側板2cの前部のうち上部は、補強板12,13、平板14,14a、及び側板2cによってボックス状に形成されている。同様に、側板2cの平板15は補強板12,13及び側板2cに溶接等で接続されると共に、平板15aは補強板12,13、平板15、及び側板2cに溶接等で接続されており、側板2cの後部は、補強板12,13、平板15,15a、及び側板2cによってボックス状に形成されている。
米国特許第6592171号明細書 米国特許第6592172号明細書
このように構成された従来技術のダンプトラックの荷台構造は、荷台2の剛性を確保するために溶接等によって複数の補強板12,13,19,32a,32b、底板補強部材41〜48、平板14,14a,15,15a、及び前板2bの左右方向の補強板が荷台2に設けられているので、荷台2に積載された積荷9の荷重がこれらの補強板12,13,19,32a,32b、底板補強部材41〜48、平板14,14a,15,15a、及び前板2bの左右方向の補強板の溶接継手部にかかり、当該溶接継手部に応力集中が生じる。そのため、当該溶接継手部に集中した応力を許容応力以下に抑えるために、荷台2に多数の補強板を追加して設けることが考えられるが、追加した補強板によって荷台2全体の質量が増加することになるので、荷台2の許容積荷質量の減少、ダンプトラック1の走行燃費の悪化、及び前輪6又は後輪7に使用されるタイヤ寿命の低下につながる虞がある。従って、出来る限り荷台2の質量の増加を抑えつつ荷台2の剛性を確保できるダンプトラックの荷台構造が要望されている。
ここで、前板2bは積荷9の横荷重を受けることにより、前板2bのうち荷台2の左右方向において積荷9の重心位置Gとなるおよそ中心部に積荷9の最大荷重が働くので、前板2bの中央部の荷重又は変形量が大きくなる。同様に、側板2cは積荷9の横荷重を受けることにより、側板2cのうち荷台2の前後方向において積荷9の重心位置Gとなるおよそ中心部に積荷9の最大荷重が働くので、側板2cの中央部の荷重又は変形量が大きくなる。そのため、前板2bの左右方向の補強板及び側板2cの補強板13の各両端部に高い応力が生じ易くなっている。従って、これら前板2bの左右方向の補強板及び側板2cの補強板13の各両端部は、比較的剛性の高い部分に連結する必要がある。しかし、荷台2の後部は積荷9を放土するために開口した構造になるので、補強板13の後端部が連結される側板2cの後部は他の部分よりも剛性が低くなっている。そのため、従来技術のダンプトラックの荷台構造では、上述したように側板2cの後部を補強板12,13、平板15,15a、及び側板2cによってボックス状に形成して剛性を確保しているが、これによって荷台2全体の質量が増加する不都合が生じている。
また、上述したように天板2dは片持ち構造になるので、補強板13の前端部が連結される側板2cの前部のうち上部は他の部分よりも高い剛性が要求される。そのため、従来技術のダンプトラックの荷台構造では、側板2cの後部と同様に側板2cの前部のうち上部を補強板12,13、平板14,14a、及び側板2cによってボックス状に形成して剛性を確保しているが、これによって荷台2全体の質量が増加する事態となっている。このように、従来技術のダンプトラックの荷台構造は、荷台2における補強手段の配置効率が悪く、ダンプトラック1の性能が劣ることが問題となっている。
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、荷台を軽量化しつつ高い剛性を確保することができるダンプトラックの荷台構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のダンプトラックの荷台構造は、車体の後方に位置するヒンジピンと、このヒンジピンによって起伏可能に設けられ、積荷を積載する荷台と、この荷台の外側に設けられ、前記荷台を補強する補強手段とを備え、前記荷台は、底面を形成する底板と、この底板の前側に設けられ、前面を形成する前板と、前記底板の両側に設けられ、側面を形成する側板と、前記前板の上部に設けられた天板とから少なくとも構成されるダンプトラックの荷台構造において、前記補強手段は、前記側板と前記前板とが接続された部分のうち上部と、前記側板と前記底板とが接続された部分のうち前記荷台の前後方向における積荷の重心位置よりも後部とを連結し、前記側板を補強する側板補強部材を有することを特徴としている。
このように構成した本発明は、荷台の側板と前板とが接続された部分のうち上部は、2枚の板が略直角に連結されているので、比較的剛性が高くなっている。同様に、荷台の側板と底板とが接続された部分は、2枚の板が略直角に連結されているので、比較的剛性が高くなっている。従って、側板を補強する側板補強部材の両端部を、荷台の側板と前板とが接続された部分のうち上部、及び側板と底板とが接続された部分にそれぞれ連結することにより、積荷を荷台に積載することにより生じる変形量を抑えることよって側板補強部材の両端部にかかる応力を許容応力以下に十分に抑えることができる。また、側板補強部材の一端部は、側板と底板とが接続された部分のうち荷台の前後方向における積荷の重心位置よりも後部に連結されるので、側板補強部材によって側板のうち荷台の前後方向における積荷の重心位置、すなわち側板の中心部付近の強度を高めることができ、側板にかかる積荷の横荷重に対する負荷を軽減することができる。これにより、側板の後部における補強部材の数量を低く抑えることができ、荷台を軽量化しつつ高い剛性を確保することができる。
また、本発明に係るダンプトラックの荷台構造は、前記発明において、前記側板補強部材は、前記側板と前記底板とが接続された部分のうち前記荷台の前後方向における積荷の重心から前記ヒンジピンまでの位置にある部分に連結されたことを特徴としている。このように構成すると、側板補強部材を、側板と底板とが接続された部分のうち荷台の前後方向におけるヒンジピンの位置よりも後方へ延設しなくて済むので、側板補強部材の全長を短くすることができ、荷台全体の質量を減少させることができる。
また、本発明に係るダンプトラックの荷台構造は、前記発明において、前記補強手段は、前記天板の両側に設けられ、前記天板を補強する天板補強部材を有し、前記側板補強部材は、前記天板補強部材の後端部に連結されたことを特徴としている。このように構成すると、天板補強部材の基端部が側板補強部材によって強固に固定されるので、片持ち構造となった天板の強度を強化することができ、天板の耐久性を向上させることができる。
また、本発明に係るダンプトラックの荷台構造は、前記発明において、前記補強手段は、前記底板に前記荷台の左右方向に設けられ、前記底板を補強する底板補強部材を有し、前記側板補強部材は、前記底板補強部材の端部に連結されたことを特徴としている。このように構成すると、底板補強部材の両端部が側板補強部材によって強固に固定されるので、荷台に積載された積荷の荷重によって底板の両側が下方へ曲げ変形することを抑制することができる。これにより、底板に荷台の前後方向に設けられたフレームと底板補強部材との連結部にかかる応力を抑えることができる。
また、本発明に係るダンプトラックの荷台構造は、前記発明において、前記補強手段は、前記天板の両側に設けられ、前記天板を補強する天板補強部材と、前記底板に前記荷台の左右方向に設けられ、前記底板を補強する底板補強部材とを有し、前記側板補強部材は、前記天板補強部材の後端部に連結されると共に、前記底板補強部材の端部に連結されたことを特徴としている。このように構成すると、天板補強部材の基端部及び底板補強部材の両端部が側板補強部材によって強固に固定されるので、荷台全体の剛性を大幅に高めることができる。これにより、荷台の安定した強度を実現することができるので、積載された積荷の荷重によって荷台が変形したり、あるいは破損することを効果的に防止することができる。従って、積荷の運搬中にダンプトラックが振動することによって荷台が積荷から強い衝撃を受けても、積荷を安定して運搬することができる。
また、本発明に係るダンプトラックの荷台構造は、前記発明において、前記補強手段は、前記側板の中央部に前記荷台の前方から後方に向かって延設され、前記側板を補強する側板中央補強部材を有し、前記側板補強部材は、前記側板中央補強部材の後端部に連結されたことを特徴としている。このように構成すると、側板中央補強部材によって側板の前部を補強すると共に、側板補強部材を支持することができるので、側板の剛性をより高めることができる。
また、本発明に係るダンプトラックの荷台構造は、前記発明において、前記補強手段は、前記前板の中央部に前記荷台の左右方向に設けられ、前記前板を補強する前板補強部材を有し、この前板補強部材は、前記側板中央補強部材の前端部に連結されたことを特徴としている。このように構成すると、前板補強部材の両端部が側板中央補強部材によって強固に固定されるので、前板の強度を強化することができ、前板の耐久性を向上させることができる。このように、前板及び側板に各補強部材を有効に配置して荷台のうち積荷の横荷重を受ける部分を適切に補強することにより、荷台の耐久性能を大幅に高めることができる。
また、本発明に係るダンプトラックの荷台構造は、前記発明において、前記補強手段は、前記側板の上縁部にそれぞれ設けられた補強板をさらに有し、前記側板補強部材は、それらの前端部において前記補強板のうちの対応するものの前端部に連結され、それらの後端部において前記底板補強部材のうちの1本の端部のうちの対応する側に連結部材を介してそれぞれ連結され、前記1本の底板補強部材は前記荷台の前後方向における積荷の重心位置に左右方向に対応する位置と前記ヒンジピンのうちの対応する側との間の位置にある部分との間を延びることを特徴としている。このように構成すると、側板補強部材、補強板、及び側板補強部材が強固に固定されているので、側板補強部材を短くして質量を低く抑えても荷台全体の剛性を高く保つことができる。従って、積荷を荷台に積載することにより生じる荷台の変形量を十分抑制することができる。
また、本発明に係るダンプトラックの荷台構造は、前記発明において、前記補強手段は、前記側板の上縁部にそれぞれ設けられた補強板と、前記天板の両側に接合され、前記天板を補強する天板補強部材とをさらに有し、前記天板補強部材はそれらの基端部において直線状に形成され、前記側板は、前記天板補強部材の基端部が前記補強板に一体にそれぞれ連結されるような高さを有することを特徴としている。このように構成すると、側板の高さを大きく設定することにより、積荷容積を大きくすることができる。これにより、多くの積荷を安定して運搬することができ、運搬効率の良いダンプトラックを提供することができる。
前述したように、荷台のうち積荷の横荷重を受ける部分が適切に補強されるように前板及び側板の補強部材を有効に配置することにより、荷台の耐久性能を大幅に高めることができる。
本発明のダンプトラックの荷台構造は、車体の後方に位置するヒンジピンと、このヒンジピンによって起伏可能に設けられ、積荷を積載する荷台と、この荷台の外側に設けられ、荷台を補強する補強手段とを備え、この補強手段は、荷台の側板と前板とが接続された部分のうち上部と、荷台の側板と底板とが接続された部分のうち荷台の前後方向における積荷の重心位置よりも後部とを連結し、側板を補強する側板補強部材を有している。そのため、この側板補強部材の両端部が、比較的剛性が高い2枚の板が略直角に連結された部分にそれぞれ連結されるので、積荷を荷台に積載したときに側板補強部材の両端部にかかる応力を許容応力以下に十分に抑えることができる。また、側板補強部材の一端部は、側板と底板とが接続された部分のうち荷台の前後方向における積荷の重心位置よりも後部に連結されるので、側板補強部材によって側板の中心部付近の強度を高めることができ、側板にかかる積荷の横荷重に対する負荷を軽減することができる。これにより、側板の後部における補強部材の数量を低く抑えることができ、荷台を軽量化しつつ高い剛性を確保することができる。このように、荷台における補強手段の配置効率を従来よりも向上させることができるので、荷台の形状や状態を安定的に保つことができる。
本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第1実施形態の構成を示す図である。 図1に示す本発明の第1実施形態に備えられる荷台の正面図である。 図1に示す本発明の第1実施形態に備えられる荷台の底面図である。 図1に示すIV−IV線に沿う断面図であり、荷台の要部を説明する図である。 本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第2実施形態の構成を示す図である。 図5に示す本発明の第2実施形態に備えられる荷台の正面図である。 図5に示す本発明の第2実施形態に備えられる荷台の底面図である。 図5に示すVIII−VIII線に沿う断面図であり、荷台の要部を説明する図である。 本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第3実施形態の構成を示す図である。 本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第4実施形態の構成を示す図である。 本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第5実施形態の構成を示す図である。 本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第6実施形態の構成を示す図である。 従来のダンプトラックの荷台構造の構成を示す図である。
以下、本発明に係るダンプトラックの荷台構造を実施するための形態を図に基づいて説明する。
[第1実施形態]
本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第1実施形態の基本構成は、前述した図13に示すダンプトラックの荷台構造の構成と同じである。従って、図13に示すダンプトラックの荷台構造と重複する部分には同一符号を付す。
本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第1実施形態が適用されるダンプトラック1は、図1に示すように車体フレーム3と、この車体フレーム3の前部の左右両端にそれぞれ回転可能に設けられた一対の前輪6と、車体フレーム3の後部の左右両端にそれぞれ回転可能に設けられた一対の後輪7と、車体フレーム3上に起伏可能に設けられ、土砂や砕石等の積荷9を積載する荷台2Aとを備えている。
具体的には、ダンプトラック1は、車体フレーム3の後部に設けられたヒンジピン5と、車体フレーム3のうちヒンジピン5よりも前方に配置され、車体フレーム3と荷台2とを連結するホイストシリンダ4とを備えている。また、ダンプトラック1は、前輪6の上方に設けられ、作業者が乗車するキャブ8Aと、このキャブ8Aの右側に配置され、発電ブレーキ用の抵抗器等が収納された大型のコントロールボックス8Bと、車体フレーム3のうち前部に設置され、油圧機器が収納されたパワーユニット8cとを備えている。
上述の油圧機器は、例えばホイストシリンダ4へ圧油を供給する図示しない油圧ポンプと、この油圧ポンプに供給する作動油を貯蔵する図示しない作動油タンクとを有している。従って、ダンプトラック1は、パワーユニット8c内の油圧ポンプが圧油を作動油タンクからホイストシリンダ4へ供給してホイストシリンダ4を伸長することにより、荷台2Aを押し上げて起立させると共に、パワーユニット8c内の油圧ポンプがホイストシリンダ4に供給した圧油を作動油タンクへ戻してホイストシリンダ4を収縮することにより、荷台2Aを支持しながら倒伏させるようになっている。
本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第1実施形態は、荷台2Aの外側に設けられ、荷台2Aを補強する補強手段を備え、荷台2Aは、底面を形成する底板62aと、この底板62aの前側に設けられ、前面を形成する前板62bと、底板62aの両側に設けられ、側面を形成する側板62cと、前板62bの上部に設けられた天板62dとを有している。なお、本発明の第1実施形態では、これらの底板62a、前板62b、及び側板62cの各接続部分は角型に形成されており、天板62dの基端側は湾曲状に形成されている。
本発明の第1実施形態は、補強手段は、側板62cと前板62bとが接続された部分のうち上部と、側板62cと底板62aとが接続された部分のうち荷台2Aの前後方向における積荷9の重心位置Gよりも後部とを連結し、側板62cを補強する側板補強部材61を有しており、この側板補強部材61は、例えば側板62cと底板62aとが接続された部分のうち荷台2Aの前後方向における積荷9の重心Gからヒンジピン5までの位置にある部分に連結されている。
本発明の第1実施形態は、補強手段は、天板62dの両側に設けられ、天板62dを補強する天板補強部材69を有し、側板補強部材61は、天板補強部材69の後端部に連結されている。また、補強手段は、図3に示すように底板62aに荷台2Aの左右方向に設けられ、底板62aを補強する8つの底板補強部材41〜48を有し、これらの底板補強部材41〜48は、例えば荷台2Aの前後方向に離隔して配置されており、側板補強部材61は、図1、図4に示すように底板補強部材41〜48のうち底板補強部材45の端部に連結部材45aを介して連結されている。
さらに、補強手段は、図3に示すように底板62aに荷台2Aの前後方向に設けられ、左右対称となるように離隔して配置された2本のフレーム29a,29bを有している。なお、上述した各フレーム29a,29bの外側底面には、図1に示すように荷台2Aが起立した状態から倒伏する際に車体フレーム3から受ける衝撃を和らげるゴムパッド等の緩衝部材10が設けられている。また、本発明の第1実施形態は、図4に示すように荷台2Aの内側のうち底板62aと、前板62b又は側板62cとの接合部に例えば板51を傾斜状に設けることにより、積載された積荷9が荷台2Aに固着することを抑制している。
本発明の第1実施形態は、補強手段は、図1に示すように側板62cの中央部に荷台2Aの前方から後方に向かって延設され、側板を補強する側板中央補強部材16を有し、側板補強部材61は、側板中央補強部材16の後端部に連結されている。さらに、補強手段は、側板62cの上縁部に設けられた補強板12を有し、これらの側板中央補強部材16と補強板12は互いに平行に配置されている。なお、側板62cの後縁部には、側板62cの後部を補強する補強板68が設けられている。
また、本発明の第1実施形態は、補強手段は、前板62bの中央部に荷台2Aの左右方向に設けられ、前板62bを補強する前板補強部材を有し、この前板補強部材は、例えば図2に示すように荷台2Aの上下方向に離隔して互いに平行に配置された補強板31a,31bから成り、補強板31aは側板中央補強部材16の前端部に連結されている。さらに、補強手段は、前板62bの中央部に補強板31a,31bと直交するように荷台2Aの上下方向に設けられ、荷台2Aの左右方向に離隔して互いに平行に配置された補強板32a,32bを有し、これらの補強板32a,32bの下端部は、底板62aのフレーム29a,29bにそれぞれ連結されている。なお、補強手段は、図2、図3に示すように天板62dの前部に荷台2Aの左右方向に設けられ、天板62dを補強する補強板33と、天板62dの中央部に荷台2Aの前後方向に設けられ、荷台2Aの左右方向に離隔して互いに平行に配置された補強板33a,33bとを有している。これらの補強板33a,33bの前端部は、補強板33にそれぞれ連結されており、補強板33a,33bの後端部は、補強板32a,32bの上端部にそれぞれ連結されている。また、上述した各補強部材16,41〜48,61,69及び補強板12,31a,31b,32a,32b,33,33a,33b,68は、例えば断面がコ字型に形成されており、このコ字型の開口端部が溶接等によって各底板62a、前板62b、側板62c、及び天板62dに接合され、さらに底板62aの底板補強部材41〜48及びフレーム29a,29bは溶接等によって一体に連結されている。
このように構成された本発明の第1実施形態によれば、荷台2Aの側板62cと前板62bとが接続された部分のうち上部は、2枚の板が略直角に連結されているので、比較的剛性が高くなっている。同様に、荷台2Aの側板62cと底板62aとが接続された部分は、2枚の板が略直角に連結されているので、比較的剛性が高くなっている。従って、側板62cを補強する側板補強部材61の両端部を、荷台2Aの側板62cと前板62bとが接続された部分のうち上部、及び側板62cと底板62aとが接続された部分にそれぞれ連結することにより、積荷9を荷台2Aに積載することにより生じる変形量を抑えることによって側板補強部材61の両端部にかかる応力を許容応力以下に十分に抑えることができる。また、側板補強部材61の一端部は、側板62cと底板62aとが接続された部分のうち荷台2Aの前後方向における積荷9の重心位置Gよりも後部に位置する底板補強部材45の端部に連結部材45aを介して連結されるので、側板補強部材61によって側板62cのうち荷台2Aの前後方向及び上下方向における積荷9の重心位置G、すなわち側板62cの中心部付近の強度を高めることができ、側板62cにかかる積荷9の横荷重に対する負荷を軽減することができる。これにより、側板62cの後部における補強部材の数量を低く抑えることができ、荷台2Aを軽量化しつつ高い剛性を確保することができる。このように、荷台2Aにおける補強手段の配置効率を向上させることができるので、荷台2Aの形状や状態を安定的に保つことができる。
また、本発明の第1実施形態は、側板補強部材61は、上述したように側板62cと底板62aとが接続された部分のうち荷台2Aの前後方向における積荷9の重心Gからヒンジピン5までの位置にある部分、すなわち底板補強部材45の端部に連結されているので、側板補強部材61を、例えば荷台2Aの前後方向におけるヒンジピン5の位置よりも後方にある底板補強部材46,47の端部に接続した場合に比べて、側板補強部材61の全長を短くすることができ、荷台2A全体の質量を減少させることができる。これにより、側板補強部材61の製作コストを低減することができる。
また、本発明の第1実施形態は、側板補強部材61の前端部を天板62dの両側に設けられた天板補強部材69の基端部に連結することにより、天板補強部材69の基端部が側板補強部材61によって強固に固定されるので、片持ち構造となった天板62dの強度を強化することができ、天板62dの耐久性を向上させることができる。これにより、積荷9が荷台2Aに山盛りに積載されても、積荷9を天板62dの基端部で安定的に保持することができる。
また、本発明の第1実施形態は、側板補強部材61の後端部を底板補強部材45の端部に連結部材45aを介して連結することにより、底板補強部材45の両端部が側板補強部材61によって強固に固定されるので、荷台2Aに積載された積荷9の荷重によって底板62aの両側が下方へ曲げ変形することを抑制することができる。これにより、底板補強部材41〜48とフレーム29a,29bとの連結部にかかる応力を抑えることができ、破損することを抑制することができる。
また、本発明の第1実施形態は、上述したように天板補強部材69の基端部及び底板補強部材45の両端部が側板補強部材61によって強固に固定されており、これら一体に接続された側板補強部材61、天板補強部材69、及び底板補強部材45が荷台2Aを取り囲むように補強することにより、荷台2A全体の剛性を大幅に高めることができる。これにより、荷台2Aの安定した強度を実現することができるので、積載された積荷9の荷重によって荷台2Aが変形したり、あるいは破損することを効果的に防止することができる。従って、積荷9の運搬中にダンプトラック1が振動することによって荷台2Aが積荷9から強い衝撃を受けても、積荷9を安定して運搬することができるので、積荷9の運搬に対してダンプトラック1の高い信頼性を得ることができる。
また、本発明の第1実施形態は、側板62cの中央部に補強板12と平行に配置される側板中央補強部材16を荷台2Aの前方から後方に向かって延設し、側板中央補強部材16の後端部を側板補強部材61に連結することにより、側板中央補強部材16によって側板62cの前部を補強すると共に、側板補強部材61を支持することができるので、側板補強部材61の両端部にかかる応力を分散させることができる。これにより、側板補強部材61が積荷9の横荷重を受けることによって撓む等の変形を抑えることができ、側板62cの剛性をより高めることができる。
また、本発明の第1実施形態は、前板62bの中央部に荷台2Aの左右方向に設けられた前板補強部材、すなわち補強板31aの端部を側板中央補強部材16の前端部に連結することにより、補強板31aの両端部が側板中央補強部材16によって強固に固定されるので、前板62bの強度を強化することができ、前板62bの耐久性を向上させることができる。このように、前板62b及び側板62cに側板補強部材61、側板中央補強部材16、及び補強板31aを有効に配置して荷台2Aのうち積荷9の横荷重を受ける部分を適切に補強することにより、荷台2Aの耐久性能を大幅に高めることができる。これにより、荷台2Aの寿命を伸ばすことができ、荷台2Aを新しいものに交換することなく長期に渡って使用することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第2実施形態の構成を図5〜図8を参照して説明する。
本発明の第2実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態は、荷台2Aにおける底板62a、前板62b、及び側板62cの各接続部分が角型に形成されたのに対して、第2実施形態は、例えば図5、図6に示すように荷台2Bにおける底板72a、前板72b、及び側板72cの各接続部分が湾曲した曲面型に形成されたことである。また、第2実施形態では、第1実施形態における底板72aの前部の底板補強部材41は取付けられておらず、図5、図7に示すように側板補強部材71の後端部は、底板72aの底板補強部材45の端部よりも前方の位置にある底板補強部材44の端部に連結部材44aを介して接続されている。
具体的には、本発明の第2実施形態は、上述したように底板72aと側板72cとの接続部分が曲面型に形成されているので、図8に示すように側板補強部材71と底板補強部材44とを連結する連結部材44aは円弧状に形成されており、連結部材44aの円弧の長さは図4に示す第1実施形態における連結部材45aの高さよりも大きく設定されている。なお、本発明の第2実施形態では、第1実施形態における底板62aと側板62cとの接合部分にある板51は設けられていない。その他の構成は第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付している。
このように構成した本発明の第2実施形態は、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる他、側板補強部材71の後端部が、底板72aの底板補強部材45の端部よりも前方の位置にある底板補強部材44の端部に接続されているので、側板補強部材71の全長をさらに短くすることができる。また、底板72a、前板72b、及び側板72cの各接続部分が曲面型に形成されているので、板51を荷台2Bの内側に設けなくても積載された積荷9が固着することを抑えることができる。これにより、荷台2B全体の質量を減少させることができるので、荷台2Bの許容積荷質量の増加を実現することができ、ダンプトラック1の性能を向上させることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第3実施形態の構成を図9を参照して説明する。
本発明の第3実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態における補強手段は、図1に示すように側板62cの中央部に荷台2Aの前方から後方に向かって延設され、側板を補強する側板中央補強部材16を有したのに対して、第3実施形態における補強手段は、図9に示すように荷台2Cの側板62cの中央部に側板中央補強部材16を有さないことである。その他の構成は第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付している。
このように構成した本発明の第3実施形態は、荷台2Cの側板62cに側板補強部材61、補強板12,68を最適な位置に設けることにより、これら3つの補強部材だけで側板62cを十分に補強することができるので、側板62cの剛性を確保しつつ荷台2C全体の質量を大幅に減少させることができる。これにより、ダンプトラック1の走行燃費を向上させることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第4実施形態の構成を図10を参照して説明する。
本発明の第4実施形態が前述した第3実施形態と異なるのは、第3実施形態は、図9に示すように荷台2Cにおける底板62a、前板62b、及び側板62cの各接続部分が角型に形成されたのに対して、第4実施形態は、例えば図10に示すように底板72a、前板72b、及び側板72cの各接続部分が湾曲した曲面型に形成されたことである。従って、本発明の第4実施形態では、第2実施形態と同様に側板補強部材71の後端部が底板72aの底板補強部材45の端部よりも前方の位置にある底板補強部材44の端部に連結部材44aを介して接続されており、第3実施形態における底板62aの前部の底板補強部材41及び荷台2Cの内側の板51は取付けられていない。その他の構成は第3実施形態と同じであり、第3実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付している。
このように構成した本発明の第4実施形態は、底板72a、前板72b、及び側板72cの各接続部分が曲面型に形成されているので、板51を設けなくても積荷9が固着することを抑えることができる。これにより、荷台2D全体の質量を減少させることができる。
[第5実施形態]
次に、本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第5実施形態の構成を図11を参照して説明する。
本発明の第5実施形態が前述した第3実施形態と異なるのは、第3実施形態は、図9に示すように側板補強部材61が天板補強部材69の後端部に連結されたのに対して、第5実施形態は、例えば図11に示すように側板補強部材81が側板62cの上縁部に設けられた補強板12の前端部に連結されたことである。なお、天板補強部材89の基端部は、天板82dの形状に合わせて湾曲状に形成され、補強板12の前端部に連結されている。その他の構成は第3実施形態と同じであり、第3実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付している。
このように構成した本発明の第5実施形態は、側板補強部材81の後端部を連結部材45aを介して底板62aにおける底板補強部材45の端部に連結すると共に、側板補強部材81の前端部を側板62cにおける上縁部の補強板12の前端部に溶接等で連結することにより、側板補強部材81を第3実施形態における側板補強部材61よりも短くして側板補強部材81の質量を低く抑えても荷台2E全体の剛性を高く保つことができるので、積荷9を荷台2Eに積載することにより生じる荷台2Eの変形量を十分抑制することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明に係るダンプトラックの荷台構造の第6実施形態の構成を図12を参照して説明する。
本発明の第6実施形態が前述した第5実施形態と異なるのは、第5実施形態は、図11に示すように天板補強部材89の基端部が、天板82dの形状に合わせて湾曲状に形成され、補強板12の前端部に連結されたのに対して、第6実施形態は、例えば図12に示すように側板92cが第5実施形態における側板62cの高さよりも大きく設定され、天板補強部材99の基端部が、直線状に形成されて補強板12と一体に連結されたことである。その他の構成は第5実施形態と同じであり、第5実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付している。
このように構成した本発明の第6実施形態は、側板92cを第5実施形態における側板62cの高さよりも大きく設定することにより、積荷容積を大きくすることができる。これにより、多くの積荷9を安定して運搬することができ、運搬効率の良いダンプトラック1を提供することができる。
1 ダンプトラック
2 荷台
2A−2F 荷台
2a 底板
2b 前板
2c 側板
2d 天板
3 フレーム
4 ホイストシリンダ
5 ヒンジピン
6 前輪
7 後輪
8A キャブ
8B コントロールボックス
8c パワーユニット
9 積荷
10 緩衝部材
11 側板補強部材
12 補強板
13 補強板
14 平板
14a 平板
15 平板
15a 平板
16 側板中央補強部材
19 補強板
29a フレーム
29b フレーム
31a 補強板
31b 補強板
32a 補強板
32b 補強板
33 補強板
33a 補強板
33b 補強板
41〜48 底板補強部材
44a 連結部材
45a 連結部材
51 板
61 側板補強部材
62a 底板
62b 前板
62c 側板
62d 天板
68 補強板
69 天板補強部材
71 側板補強部材
72a 底板
72b 前板
72c 側板
81 側板補強部材
82d 天板
89 天板補強部材
92c 側板
92d 天板
99 天板補強部材
G 積荷の重心位置
また、本発明の第1実施形態は、補強手段は、前板62bの中央部に荷台2Aの左右方向に設けられ、前板62bを補強する前板補強部材を有し、この前板補強部材は、例えば図2に示すように荷台2Aの上下方向に離隔して互いに平行に配置された補強板31a,31bから成り、補強板31aは側板中央補強部材16の前端部に連結されている。さらに、補強手段は、前板62bの中央部に補強板31a,31bと直交するように荷台2Aの上下方向に設けられ、荷台2Aの左右方向に離隔して互いに平行に配置された補強板32a,32bを有し、底板62aのフレーム29a,29bは、これらの補強板32a,32bの幅よりも小さい幅に形成されている。そして、補強板32a,32bの下端部は、下方に向かうに従って幅が小さく形成されたテーパ状の連結部材30を介して底板62aのフレーム29a,29bにそれぞれ連結されている。これにより、底板62aの強度を高めることができ、新たなフレームを追加しなくて済むので、荷台2Aを軽量化しつつ高い剛性を確保することができる。なお、補強手段は、図2、図3に示すように天板62dの前部に荷台2Aの左右方向に設けられ、天板62dを補強する第1の補強板33と、天板62dの中央部に荷台2Aの前後方向に設けられ、荷台2Aの左右方向に離隔して互いに平行に配置された第2の補強板33a,33bとを有している。これらの補強板33a,33bの前端部は、補強板33にそれぞれ連結されており、各補強板33a,33bがこの補強板33よりも前側へ延設されていないので、補強板33a,33bの質量を抑えて荷台2Aの軽量化を図ることができる。さらに、補強板33a,33bの後端部は、補強板32a,32bの上端部にそれぞれ連結されている。また、上述した各補強部材16,41〜48,61,69及び補強板12,31a,31b,32a,32b,33,33a,33b,68は、例えば断面がコ字型に形成されており、このコ字型の開口端部が溶接等によって各底板62a、前板62b、側板62c、及び天板62dに接合され、さらに底板62aの底板補強部材41〜48及びフレーム29a,29bは溶接等によって一体に連結されている。

Claims (9)

  1. 車体の後方に位置するヒンジピンと、このヒンジピンによって起伏可能に設けられ、積荷を積載する荷台と、この荷台の外側に設けられ、前記荷台を補強する補強手段とを備え、前記荷台は、底面を形成する底板と、この底板の前側に設けられ、前面を形成する前板と、前記底板の両側に設けられ、側面を形成する側板と、前記前板の上部に設けられた天板とから少なくとも構成されるダンプトラックの荷台構造において、
    前記補強手段は、
    前記側板と前記前板とが接続された部分のうち上部と、前記側板と前記底板とが接続された部分のうち前記荷台の前後方向における積荷の重心位置よりも後部とを連結し、前記側板を補強する側板補強部材を有することを特徴とするダンプトラックの荷台構造。
  2. 請求項1に記載のダンプトラックの荷台構造において、
    前記側板補強部材は、前記側板と前記底板とが接続された部分のうち前記荷台の前後方向における積荷の重心から前記ヒンジピンまでの位置にある部分に連結されたことを特徴とするダンプトラックの荷台構造。
  3. 請求項2に記載のダンプトラックの荷台構造において、
    前記補強手段は、前記天板の両側に設けられ、前記天板を補強する天板補強部材を有し、
    前記側板補強部材は、前記天板補強部材の後端部に連結されたことを特徴とするダンプトラックの荷台構造。
  4. 請求項2に記載のダンプトラックの荷台構造において、
    前記補強手段は、前記底板に前記荷台の左右方向に設けられ、前記底板を補強する底板補強部材を有し、
    前記側板補強部材は、前記底板補強部材の端部に連結されたことを特徴とするダンプトラックの荷台構造。
  5. 請求項2に記載のダンプトラックの荷台構造において、
    前記補強手段は、
    前記天板の両側に設けられ、前記天板を補強する天板補強部材と、
    前記底板に前記荷台の左右方向に設けられ、前記底板を補強する底板補強部材とを有し、
    前記側板補強部材は、前記天板補強部材の後端部に連結されると共に、前記底板補強部材の端部に連結されたことを特徴とするダンプトラックの荷台構造。
  6. 請求項3ないし5のいずれか1項に記載のダンプトラックの荷台構造において、
    前記補強手段は、前記側板の中央部に前記荷台の前方から後方に向かって延設され、前記側板を補強する側板中央補強部材を有し、
    前記側板補強部材は、前記側板中央補強部材の後端部に連結されたことを特徴とするダンプトラックの荷台構造。
  7. 請求項6に記載のダンプトラックの荷台構造において、
    前記補強手段は、前記前板の中央部に前記荷台の左右方向に設けられ、前記前板を補強する前板補強部材を有し、
    この前板補強部材は、前記側板中央補強部材の前端部に連結されたことを特徴とするダンプトラックの荷台構造。
  8. 請求項2に記載のダンプトラックの荷台構造において、
    前記補強手段は、前記側板の上縁部にそれぞれ設けられた補強板をさらに有し、
    前記側板補強部材は、それらの前端部において前記補強板のうちの対応するものの前端部に連結され、それらの後端部において前記底板補強部材のうちの1本の端部のうちの対応する側に連結部材を介してそれぞれ連結され、前記1本の底板補強部材は前記荷台の前後方向における積荷の重心位置に左右方向に対応する位置と前記ヒンジピンのうちの対応する側との間の位置にある部分との間を延びることを特徴とするダンプトラックの荷台構造。
  9. 請求項2に記載のダンプトラックの荷台構造において、
    前記補強手段は、
    前記側板の上縁部にそれぞれ設けられた補強板と、
    前記天板の両側に接合され、前記天板を補強する天板補強部材とをさらに有し、
    前記天板補強部材はそれらの基端部において直線状に形成され、前記側板は、前記天板補強部材の基端部が前記補強板に一体にそれぞれ連結されるような高さを有することを特徴とするダンプトラックの荷台構造。
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