JP2014530860A - C型肝炎の処置のための新規化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミド(式I)(医薬的に許容される塩を含む)、ならびに該化合物を用いる組成物および方法を提供する。該化合物は、C型肝炎ウイルス(HCV)に対する活性を有し、HCVに感染した患者の処置において有用でありうる。

Description

関連出願
(関連出願の相互参照)
本出願は、2011年10月20日に出願された米国仮特許出願第61/549,450号の利益を主張する。
本発明は、(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミド(化合物1, 式I)、および医薬的に許容される塩、ならびに該化合物を用いた組成物および方法に関する。該化合物は、C型肝炎ウイルス(HCV)に対する活性を有し、HCVに感染した者を処置することにおいて有用でありうる。
C型肝炎ウイルス(HCV)は主要なヒト病原体であり、世界中で推定1億7千万人が感染している。C型肝炎ウイルス(HCV)は、USAおよび世界中で最も一般的な血液由来の感染症であり、肝臓移植の主な原因である(非特許文献1)。これらHCV感染者のかなりの割合が、肝硬変および肝細胞癌を含む重篤な進行性肝疾患を発症する(非特許文献2)。
HCVはプラス鎖RNAウイルスである。HCVゲノム全体にわたって、ヌクレオチドおよびコードされたアミノ酸配列内に、かなりの多様性が見いだされる。少なくとも6つの主要な遺伝子型がキャラクタライズされており、50を超えるサブタイプが記載されており、新しい療法の必要性が増している。
該ゲノムは約9500のヌクレオチドから成り、約3000のアミノ酸である単一の大きなポリタンパク質をコードする単一のオープンリーディングフレーム(ORF)を有する。感染細胞において、このポリタンパク質は、細胞プロテアーゼおよびウイルスプロテアーゼにより複数の部位で切断され、構造タンパク質および非構造(NS)タンパク質を生じる。該NSタンパク質(NS3、NS4A、NS4B、NS5A、およびNS5B)は、ウイルスRNA複製に必要とされる。NS3は、ポリタンパク質の切断を仲介するセリンプロテアーゼである。該NS4Aタンパク質はNS3プロテアーゼの補助因子である。NS3タンパク質とNS4Aとの複合体形成は、プロセシング、全ての部位におけるタンパク分解効率の増強に必要であると思われる。該NS3タンパク質はまた、ヌクレオシドトリホスファターゼおよびRNAヘリカーゼ活性を示す。NS5B(HCVポリメラーゼとも称される)はHCVの複製に関与するRNA-依存性RNAポリメラーゼである。該NS5B RNA-依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)は、HCVの複製周期に不可欠である(非特許文献3)。該HCV NS5Bタンパク質は、非特許文献4および非特許文献5に記載されている。該NS5Bの結晶構造は、活性部位の周囲に親指、手掌および手指ドメインを含む典型的な右巻きのポリメラーゼを示す(非特許文献6)。NS5BはRNA複製に関与する触媒酵素であり、様々なウイルスタンパク質および核酸ならびに宿主タンパク質と共に細胞内脂質膜での高次複合体に加わる(非特許文献7、非特許文献8)。NS5Bタンパク質間相互作用の例としては、NS3ヘリカーゼドメインへの結合、RNA巻き戻しの促進、およびウイルス複製の制御因子であるNS5Aタンパク質への結合が挙げられる(非特許文献9、非特許文献10)。
HCV NS5Bポリメラーゼ阻害剤は、それら阻害様式に基づいて2つの類に分けることができる:ヌクレオシド(NUC)阻害剤は天然基質と競合し、非ヌクレオシド阻害剤(NNI)は非競合的アロステリック阻害剤である。NUC阻害剤およびNNIの両方とも、NS5B標的の阻害を介した抗ウイルス活性の主要物であることが臨床的に証明されている(非特許文献11;非特許文献12)。NNIは、RNA合成の素材に必要とされるポリメラーゼの構造遷移を防ぐ(非特許文献13)。NNIの共結晶は、ポリメラーゼ上の少なくとも3つの異なる部位のうちの1つに結合することを示し、in vitroおよびin vivoでこれらの阻害剤について観察される抵抗性の様々なパターンと一致する(非特許文献14)。これらの研究は、NS5Bの阻害はウイルス複製を阻止するというHCV RNAレプリコンシステムにおける知見を実証する(非特許文献3)。
これまで、最も有効なHCVの治療法は、α-インターフェロンとリバビリンの組み合わせを用いており、遺伝子型1の患者の40%のみにおいて持続的効果をもたらしている(非特許文献15)。臨床結果によって、ペグα-インターフェロンは単剤療法として未修飾のα-インターフェロンよりも優れていることが実証された(非特許文献16)。しかしながら、ペグα-インターフェロンとリバビリンの組み合わせを含む実験的な治療レジメンでも、かなりの割合の患者においてウイルス量の持続的な減少が認められなかった。2011年、遺伝子型1の患者に対する改善された療法(HCV NS3プロテアーゼ阻害剤、小分子直接作用型抗ウイルス剤(DAA)に加えてインターフェロンおよびリバビリンを含む)が、FDAによって承認された。2つのプロテアーゼ阻害剤(インシベック(商標)(テラプレビル)およびビクトレリス(商標)(ボセプレビル)が承認された;従って、インターフェロンとリバビリンの組み合わせ療法に薬物の選択が存在する(非特許文献17)。
現在、耐容性を向上させること、ウイルスまたは遺伝子マーカーによって疾患のインターフェロンベースの療法に対する反応性が低くされている患者の要求に対処すること、ならびに療法の期間を短くすることによる、治癒率のさらなる向上にかなりの研究努力が向けられている。副作用がより少ないインターフェロン、および小分子DAA組み合わせのインターフェロンを用いないレジメンを試験されている。速い複製速度およびHCVによる抵抗性の獲得のせいで、処置レジメンは必然的に薬物の組み合わせとなるであろうと考えられる。
C型肝炎感染患者は、典型的には、疾患の長い(>10年)無症候期を有しており、その後、実質的な肝損傷が生じ、症状が現れる。このような理由から、HCV感染者は、初期は、高いクオリティ・オブ・ライフを保つか、または感染していることを知りもしない場合がある。全ての現在承認されている処置には、重篤な副作用を伴うインターフェロンおよびリバビリンが含まれるので、また、最近承認されたプロテアーゼ阻害剤はさらなる副作用(発疹および貧血)を伴うので、多くのHCV感染患者は、この10年以内に予想されるより許容可能なレジメンが承認されるまで治療を遅らせることを選択する。将来、実際のまたは知覚的な深刻な易罹病性(例えば、心血管系イベントまたは重篤な肝毒性を引き起こすリスク)を有する薬物は療法に広く用いられないであろう。従って、現在の研究は、インターフェロンの非存在下においてHCV感染症に対する治癒をもたらし得る安全で有効な阻害剤の組み合わせの開発に焦点を当てている。C型肝炎ウイルス複製を阻害する直接作用型抗ウイルス剤を同定することを目的としたかなりの努力が、当分野において開示されている(非特許文献11;非特許文献12)。
ヒト患者におけるHCVの処置に用いることが可能な化合物を同定するための、製薬会社で用いられる一般的な方法は、他の創薬ターゲットに適用される方法に類似している。治療標的(この場合は、C型肝炎の阻害を標的としたNS5B酵素)に対する効力の初期評価を、酵素および細胞ベースのアッセイを用いて行う。条件を満たした効力を有する化合物を、さらなるin vitroアッセイにおいて特性づけして、動物モデル(齧歯類またはより高等な種)における良好な薬物動態学的(PK)特性の達成についてのそれらの適合性を評価する。その例は、(i)ヒトおよび他の種の肝臓細胞から調製したミクロソーム膜の存在下における代謝安定性の評価のためのin vitroアッセイ、ならびに(ii)吸収能を評価するための透過性アッセイ系(例えば、Caco-2またはPAMPA)である。in vitroアッセイ、例えば、一般的な細胞毒性およびシトクロムP450酵素阻害(薬物間相互作用の可能性を示唆する)もまた、潜在的な安全性責務(liabilities)を評価するために用いられる。
全ての創薬プログラムが、避けるようにin vitro戦略を開発してきたある重大な易罹病性は、電図における心筋再分極の延長および心QT間隔の延長である(その理由は、これらの特性は生命に関わる心室性不整脈の進行および死のリスクの増大に関連しているからである)。この易罹病性を有する化合物はC型肝炎の処置に有用でないことが明らかであろう。ほとんどの場合において、QT間隔を増大させる薬物は、また、in vitroアッセイにおいて特異的なカリウムチャネル[ヒト遅延整流性カリウムイオンチャネル遺伝子(hERG)]をブロックする。再分極の延長は、悪性の心室性不整脈の続発および死のリスクの増大に関わるので、とりわけ重要である。延長された心筋再分極の存在下において、いくらかの患者は、異なる形態の心室頻拍(トルサード・ド・ポアンツとして知られる)を発症しうる。そのような薬物が関連する新たなまたは悪化した心室性不整脈の発生は、不整脈誘発と呼ばれる。ルーチンのin vitroアッセイとしては、hERGカリウムイオンチャネルアッセイ(in silico, ハイスループットフラックス(high-throughput flux)およびパッチクランプ(patch-clamp)電気生理学的手法(electrophysiology))、およびプルキンエ線維活動電位アッセイ(Purkinje fiber action potential assay)が挙げられる。hERGスクリーニングにより、心筋の急速に活性化している遅延整流性カリウム電流(IKr)に影響しうる化合物が同定されるであろう。心再分極を延長する薬物のほとんどは、この電流をブロックすることにより心再分極を延長する。
化合物について、治療的曝露が知られる臨床開発において、専門家は、タンパク質に結合していない化合物のhERG IC50と治療的Cmaxの間の30倍以上の差はQTc延長と関連するhERG介在不整脈からの安全性に十分でありうると推定した;とはいえ、Redfernらはさらにもっと差を増大させることを提案している(非特許文献18、非特許文献19)。前臨床プログラムにおけるリスクの評価について、いくつかのガイドラインがICH(日米EU医薬品規制調和国際会議(International Conference On Harmonisation Of Technical Requirements For Registration Of Pharmaceuticals For Human Use))によって作られており、これらは産業界に対するガイドラインについてのFDAウェブサイトでも提供されている。前臨床化合物のプロファイリングについてのおける該当する部分(2.2)の抜粋は以下である: 2.2. ICH S7B 戦略(strategy): 薬物候補の化学的分類によって前臨床安全性戦略を決定する。in vitro IKr アッセイについての最も信頼できる試験方法(golden standard)は、パッチクランプ研究を用いるHERG相互作用の試験である。in vivo テレメトリーアッセイによって統合的リスク評価を用いたQT間隔の研究が可能になる。in vitro 心筋活動電位持続時間(APD)研究のためには、動物の心臓からの多細胞標本が、心筋電位開口型イオンチャネルの全体協調における薬物候補の潜在的な有害作用を研究するために必要である。
in vitro評価において、最も信頼できる試験方法(パッチクランプアッセイ)はまた、FDA規制勧告(hERGアッセイ)を満たすように用いられるが;しかしながら、このアッセイは低スループットであり、in silicoアッセイおよびハイスループットフラックス(flipr)アッセイが多くの化合物の初期スクリーニングに用いられる。フラックス結果(flipr)はパッチクランプアッセイで検証される。
in vivo評価(例えば動物におけるテレメトリー)は、とても労働集約的でコストがかかるので、全体的な化合物の特性に関して興味の持たれる化合物についてもっぱら用いられる。これらは、さらに特徴づけるかどうかについて先へと続けられ得る可能性が高いことがin vitroアッセイによって示唆されている化合物である。別法として、in vitroアッセイを検証するための基準を得るために用いられる化合物は、in vivoで評価されうる。このことは、高度なin vitro APD研究についても同様に当てはまる。プルキンエ線維試験は、低スループットでもあり、心筋活動電位に寄与する主要なイオン電流の全てを評価することによりhERGアッセイを補完する。他の心筋イオン電流への影響のシグナルは、この活動電位アッセイにおいて検出され得て、対象の心筋イオンチャネル(例えば、Na、Caまたは他のKチャネル(例えばIk))でのパッチクランプ研究で追跡調査される。
HCV NS5Bの阻害剤である多くの化合物が、臨床開発中であるか、あるいは臨床研究に進められて、様々な理由で中断されている。この用途についてより具体的には、当分野でサイト1と称される部位に結合するHCV NS5B阻害剤が、U.S. Patents 7,399,758, 7,485,633 および公開された特許文献3に開示されている。
特許文献3中の式Iの定義の範囲に含まれる本発明の新規化合物は、該出願中に開示または記載はされていない。驚くべきことに、(2R)-2-[[(4-クロロフェニル)スルホニル][[2-フルオロ-4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]メチル]アミノ]-5,5,5-トリフルオロペンタンアミドは、該化合物をC型肝炎の処置に対して有用にする特有の性質を有することが見いだされた。
米国特許第7,399,758号 米国特許第7,485,633号 米国特許出願第2009/130057号
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(発明の説明)
本発明は、式Iで示される(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミド、その医薬製剤、およびC型肝炎の処置におけるその使用に関する。
Figure 2014530860
本発明の一態様は、化合物 (1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミド、またはその医薬的に許容される塩である。
Figure 2014530860
本発明の別の態様は、治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドもしくはその医薬的に許容される塩、および医薬的に許容されるアジュバント、担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物である。
本発明の別の態様は、治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドおよび抗HCV活性を有する化合物を含む組成物である。
本発明の別の態様は、治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで、該抗HCV活性を有する化合物はインターフェロンである。本発明の別の態様において、該インターフェロンは、インターフェロンα2B、ペグインターフェロンα、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンα2A、またはリンパ芽球様インターフェロンタウから選択される。
本発明の別の態様は、治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで、該抗HCV活性を有する化合物はシクロスポリンである。本発明の別の態様において、該シクロスポリンはシクロスポリンAである。
本発明の別の態様は、治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで、該抗HCV活性を有する化合物は、インターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞応答の発生を増強する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモド、リバビリン、イノシン5'-一リン酸脱水素酵素阻害剤、アマンタジン、およびリマンタジンからなる群から選択される。
本発明の別の態様は、治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで、該抗HCV活性を有する化合物は、HCV感染症の処置のために、HCVメタロプロテアーゼ、HCVセリンプロテアーゼ、HCVポリメラーゼ、HCVヘリカーゼ、HCV NS4Bタンパク質、HCVエントリー、HCVアセンブリ、HCVイグレス、HCV NS5Aタンパク質、IMPDH、またはヌクレオシドアナログから選択される標的の機能を阻害するのに有効である。
本発明の別の態様は、治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドもしくはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される担体、インターフェロンおよびリバビリンを含む組成物である。
本発明の別の態様は、治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドまたはその医薬的に許容される塩を患者に投与することを含む、患者においてHCV感染症を処置するための方法である。別の実施態様において、該化合物はHCVレプリコンの機能を阻害するのに有効である。別の実施態様において、該化合物はHCV NS5Bタンパク質の機能を阻害するのに有効である。
本発明の別の態様は、治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドを、抗HCV活性を有する別の化合物と組み合わせて(前、後、または同時)、患者に投与することを含む、患者においてHCV感染症を処置するための方法である。本発明の別の態様は、該抗HCV活性を有する他の化合物がインターフェロンである、該方法である。本発明の別の態様は、該インターフェロンがインターフェロンα2B、ペグインターフェロンα、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンα2A、またはリンパ芽球様インターフェロンタウから選択される、該方法である。本発明の別の態様は、該抗HCV活性を有する他の化合物がシクロスポリンである、該方法である。本発明の別の態様は、該シクロスポリンがシクロスポリンAである、該方法である。本発明の別の態様、該抗HCV活性を有する他の化合物がインターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞応答の発生を増強する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモド、リバビリン、イノシン5'-一リン酸脱水素酵素阻害剤、アマンタジン、またはリマンタジンから選択される、該方法である。本発明の別の態様は、該抗HCV活性を有する他の化合物が、HCV感染症の処置のために、HCVメタロプロテアーゼ、HCVセリンプロテアーゼ、HCVポリメラーゼ、HCVヘリカーゼ、HCV NS4Bタンパク質、HCVエントリー、HCVアセンブリ、HCVイグレス、HCV NS5Aタンパク質、IMPDH、およびヌクレオシドアナログからなる群から選択される標的の機能を阻害するのに有効である、該方法である。本発明の別の態様は、抗HCV活性を有する他の化合物がHCV NS5Bタンパク質以外のHCVの生活環における標的の機能を阻害するのに有効である、該方法である。
本発明には、該化合物の医薬的に許容される塩形態の全てが含まれる。医薬的に許容される塩は、対イオンが化合物の生理活性または毒性に有意に寄与せず、したがって薬理学的同等物として機能するものである。これらの塩は、市販の試薬を用いた一般的な有機化学技術に従って製造することができる。いくつかのアニオン塩形態としては、酢酸塩、アシストレート、ベシル酸塩、臭化物塩、カンシル酸塩、塩化物塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコウロン酸塩(glucouronate)、臭化水素塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヨウ化物塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシレート、およびキシノホエート(xinofoate)が挙げられる。いくつかのカチオン塩形態としては、アンモニウム塩、アルミニウム塩、ベンザチン塩、ビスマス塩、カルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、リチウム塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、4-フェニルシクロヘキシルアミン塩、ピペラジン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トロメタミン塩、および亜鉛塩が挙げられる。
本発明の化合物は不斉炭素原子を有するので、本発明は、式Iの化合物の立体異性体を含む。単独の記号表示(例えば(R)または(S))の使用は、主に1つの立体異性体を含むことを意図する。異性体の混合物は、公知の方法、例えば分別結晶、吸着クロマトグラフィー、または他の適切な分離方法によって、個々の異性体に分離することができる。得られたラセミ体を、適切な塩形成グループ(salt-forming grouping)の導入後に通常の方法で、例えば光学活性な塩形成剤を用いてジアステレオマー塩の混合物を形成し、該混合物をジアステレオマー塩に分離し、該分離された塩を遊離化合物に変換することによって、対掌体に分離することができる。該エナンチオマー形態はまた、キラル高圧液体クロマトグラフィーカラムを用いて分画することにより、分離されうる。
本発明は、本発明の化合物に出現する原子の全ての同位体を含むことを意図する。同位体には、原子番号が同一であるが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、限定されることなく、水素の同位体にはジュウテリウムおよびトリチウムが含まれる。炭素の同位体としては13Cおよび14Cが挙げられる。同位体で標識された本発明の化合物は一般に、当業者に公知の通常の技法によってか、または本明細書に記載されたものと類似した方法によって、他で用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体-標識試薬を用いて、製造することができる。そのような化合物は、例えば、生物活性の決定における標準物質および試薬として、様々な使用可能性を有しうる。安定な同位体の場合、そのような化合物は、生物学的、薬理学的、または薬物動態学的特性を都合よく修飾する能力を有しうる。
「治療上有効な」とは、肝炎およびHCV感染症の分野の医師には明らかであるように、有意義な患者利益をもたらすのに必要な薬物の量を意味する。
「患者」とは、肝炎およびHCV感染症の分野の医師には明らかであるように、HCVウイルスに感染しており、療法に適した人を意味する。
「処置」、「療法」、「レジメン」、「HCV感染症」および関連する用語は、肝炎およびHCV感染症の分野の医師には明らかであるように、用いられる。
上記の治療薬は、本発明の化合物と組み合わせて用いる場合、例えば、Physicians' Desk Reference(PDR)に示される量か、または他に当業者により決定される量で用いられうる。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、処置する症状、投与する化合物の選択、選択した投与経路、個々の患者の年齢、体重および反応、ならびに患者の症状の重症度を含む、関連する状況の観点において、医師により決定される得ることが理解されよう。
治療的な使用において、薬理学的に活性な式Iの化合物は通常は、不可欠な活性成分として少なくとも1つのそのような化合物を固体または液体の医薬的に許容される担体ならびに適宜、医薬的に許容されるアジュバントおよび賦形剤とともに含む医薬組成物として、標準的および通常の技法を用いて、投与されるであろう。
医薬組成物には、経口、非経口(皮下、筋肉内、皮内および静脈内を含む)、経皮、舌下、気管支または経鼻投与に適切な剤形が含まれる。従って、固体担体を用いる場合、該製剤は、錠剤化されるか、粉末もしくはペレット形態で硬ゼラチンカプセルに入れられるか、またはトローチ剤もしくはロゼンジ剤形態であってよい。該固体担体は、通常の賦形剤、例えば、結合剤、充填剤、錠剤化滑沢剤、崩壊剤、湿潤剤などを含みうる。所望であれば、該錠剤は通常の技法により膜コーティングされていてよい。経口製剤は、ゼラチン製の押し込み型(push-fit)カプセル剤、ならびに、ゼラチン製の、コーティング(例えばグリセロールまたはソルビトール)された軟性の薄層(scaled)カプセル剤を含む。押し込み型カプセル剤は、充填剤または結合剤、例えばラクトースまたはデンプン、滑沢剤、例えばタルクまたはステアリン酸マグネシウム、および適宜、安定化剤と混合された、活性成分を含み得る。軟カプセル中において、該活性化合物は、安定化剤の有無にかかわらず、適切な液体(例えば脂肪油、液体(liquid)、または液体のポリエチレングリコール)に溶解または懸濁されうる。液体担体を用いる場合、該製剤はシロップ剤、乳剤、軟ゼラチンカプセル剤、注入用の無菌ビヒクル、水性もしくは非水性液体懸濁剤の形態であってよいか、または使用前に水もしくは他の適切なビヒクルで再構築する乾燥製品であってよい。液体製剤は、通常の添加剤(例えば懸濁化剤、乳化剤、湿潤剤、非水性ビヒクル(食用油を含む)、保存剤、ならびに着香剤および/または着色剤)を含んでもよい。非経口投与において、生理食塩水、グルコース溶液などを用いてもよいが、ビヒクルは通常、少なくとも大部分は滅菌水を含むであろう。また、注射用懸濁剤を用いてもよく、そのような場合、通常の懸濁化剤を用いてもよい。通常の保存剤、緩衝剤などを非経口剤形に加えてもよい。局所または経鼻投与においては、浸透する特定のバリアに適した浸透剤を製剤化において用いる。そのような浸透剤は当分野では一般的に公知である。該医薬組成物は、適切な量の活性成分、すなわち、本発明に記載の式Iの化合物を含有する、目的の製剤に適した通常の技法により製造される。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, PA, 17th edition, 1985を参照。
本発明はまた、該化合物を組み合わせ療法で投与する方法も包含する。すなわち、該化合物を、肝炎およびHCV感染症の処置において有用な他の薬物と同時だが別個に用いることができる。これらの組み合わせ方法において、該化合物は通常、体重1kg当たり1〜100 mg/日の1日用量で、他の薬剤と組み合わせて投与され得る。他の薬物は通常、治療に用いられる量で投与され得る。しかしながら、具体的な投与レジメンは正確な医学的判断を用いて医師により決定されるであろう。
表1に、組成物および方法に適切な化合物のいくつかの例を記載する。

表1.
Figure 2014530860

Figure 2014530860

Figure 2014530860

Figure 2014530860

Figure 2014530860

合成方法
化合物1の製造経路をスキーム1に示す。この経路は、ベイリス・ヒルマンおよびパラジウムクロスカップリングの化学的アプローチを利用する。ベイリス・ヒルマン反応により不飽和エステルを得る。DABCOまたは(4s)-キヌクリジン-3-オールを、最初の工程で塩基として用いることができる。該ヒドロキシをアセチル化してアセテートを得た。塩基性条件下におけるインドールの共役付加によって環化の前駆体を得た(それはパラジウムクロスカップリング反応の基質であり、該パラジウムクロスカップリング反応によりシクロヘプテンが得られる)。ジメチルスルホキソニウムイリドの使用によりラセミ体のシクロプロパンを得た。この化合物をSFCキラルクロマトグラフィーにより分割した。この分割は大スケール(例えば>100g)に適していた。tert-ブチルエステルをTFA/CH2Cl2で処理して酸を得て、それを、CH2Cl2およびTFAを除去した後で粗生成物として単離した。該クルードな酸を、HATUおよびヒューニッヒ塩基の存在下においてCH2Cl2中で(1R,5S)-3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタンのビス-HCl塩とカップリングさせ、カラムクロマトグラフィーにより精製した後で、アミドを得た。MeOHおよびTHFの混合物中においてLiOHを用いて加水分解させ、CH2Cl2で抽出ワークアップおよびトリチュレートして、最後から2番目の化合物を得た。該酸と1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミドの最終カップリング(EDCおよびDMAPにより促進させた)により、化合物1を得た。カラムクロマトグラフィー精製により得られた物質には〜3%のCH2Cl2残留溶媒が含まれていた(それは高真空下で80℃にて除去することが難しい)。CH2Cl2を、API/MeOHを溶解させてエバポレートして最終的に60℃にて24時間高真空で乾燥させることを繰り返して、除去した。
中間体 1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミドを、以前に報告された方法(Synlett 2006, 5, 725-278)(スキーム2)に基づいて製造した。N-(tert-ブチル)-1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミドを、ワンポット法を用いて、N-(tert-ブチル)-3-クロロプロパン-1-スルホンアミドから、n-BuLi促進分子内環化、リチオ化、およびヨウ化メチルでのアルキル化を介して、合成した。TFAを用いてBoc保護基を除去して、1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミドを得た。

スキーム1.
Figure 2014530860

スキーム2
Figure 2014530860
製造1
tert-ブチル 2-((2-ブロモ-5-フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)アクリレート
Figure 2014530860
1 L フラスコ中において、DMF(28 mL)および水(12 mL)中の2-ブロモ-5-フルオロベンズアルデヒド(10.0 g, 49.3 mmol)、(4s)-キヌクリジン-3-オール(6.26 g, 49.3 mmol)を加えた。この反応混合液に、tert-ブチル アクリレート(14.3 mL, 99.0 mmol)を加えた。次いで、該混合液を室温で19時間撹拌した。その後、LCMSにより出発物質の消費が示された。該反応混合液をエーテル(500 mL)で希釈し、層を分離した。水層を、エーテル(200 mL 各々)で2回抽出した。有機相を合わせて、0.1N HCl、水および食塩水で洗浄した。次いで、それをMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、18.0 g(>100%)の生成物を黄色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.53 (dd, J=8.8, 5.3 Hz, 1H), 7.32 (dd, J=9.7, 3.1 Hz, 1H), 6.93 (ddd, J=8.7, 7.7, 3.1 Hz, 1H), 6.29 (s, 1H), 5.85 (s, 1H), 5.52 (t, J=1.1 Hz, 1H), 1.50 (s, 9H). LCMS: (RT = 2.06分), カラム: PHENOMENEX-LUNA 2.0 x 30mm (3μm), 移動相: グラジエント 0-100%B, 溶媒A(90%水:10%メタノール:0.1%TFA), 溶媒B(10%水:90%メタノール:0.1%TFA), 流速: 1.0 mL/分; (M+H+23) = 355.09.
別の製造
この方法は、(4s)-キヌクリジン-3-オールのより経済的な代替品としてDABCOを用いる。1 L フラスコに、2-ブロモ-5-フルオロベンズアルデヒド(13.4 g, 66.0 mmol)、DABCO(14.81 g, 132 mmol)、DMF(53.6 mL)および水(13.4 mL)を入れた。この反応混合液に、tert-ブチル アクリレート(12.68g, 99.0 mmol)を加えた。次いで、該混合液を室温で12時間撹拌した。その後、TLCにより出発物質の消費が示された。該反応混合液を25 mLの水で希釈した後、100 mLのMTBEで2回抽出した。有機相を合わせて、0.1N HCl、水および食塩水で洗浄した。次いで、それをMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、25 g(>100%)の生成物を無色の油状物として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。
製造2
tert-ブチル 2-(アセトキシ(2-ブロモ-5-フルオロフェニル)メチル)アクリレート
Figure 2014530860

DCM(500 mL)中のヒドロキシ出発物質(18 g, 54.4 mmol)の混合液に、無水酢酸(6.15 mL, 65.2 mmol)、ヒューニッヒ塩基(12.3 mL, 70.7 mmol)およびDMAP(0.066 g, 0.54 mmol)を加えた。この混合液を室温で2時間撹拌した後、減圧濃縮した。残渣をエーテル(500mL)で希釈し、0.1N HCl、水および食塩水で洗浄した。その後、有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して19 g(94%)のアセテートを黄色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (dd, J=8.8, 5.3 Hz, 1H), 7.09 (dd, J=9.3, 3.0 Hz, 1H), 6.96 (ddd, J=8.8, 7.8, 3.0 Hz, 1H), 6.92 (d, J=0.8 Hz, 1H), 6.45-6.41 (m, 1H), 5.54-5.49 (m, 1H), 2.18-2.15 (s, 3H), 1.47-1.43 (s, 9H). LCMS: (RT = 1.46分), カラム: PHENOMENEX-LUNA 2.0 x 30mm (3μm), 移動相: グラジエント 60-100%B, 溶媒A(90%水:10%メタノール:0.1%TFA), 溶媒B(10%水:90%メタノール:0.1%TFA), 流速: 1.0 mL/分; (M+H+23) = 397.08.
製造3
(E)-メチル 1-(3-(2-ブロモ-5-フルオロフェニル)-2-(tert-ブトキシカルボニル)アリル)-3-シクロヘキシル-1H-インドール-6-カルボキシレート
Figure 2014530860
500 mL フラスコに、エステル(4.27 g, 16.6 mmol)およびDMF(100 mL)を加えた。該混合液を、完全に溶解するまで室温で撹拌した。固体のカリウム tert-ブトキシド(16.6 mL, 16.6 mmol)を、5分間かけて加えた。この添加の間に、無色の溶液は青-黄色に変化した。該反応混合液を室温で1時間撹拌した。次いで、それを-47℃(アセトニトリル/ドライアイス浴)まで冷却した。tert-ブチル 2-(アセトキシ(2-ブロモ-5-フルオロフェニル)メチル)アクリレート(6.2 g, 16.61 mmol)/DMF(20mL)溶液を加え、それにより該反応液は赤色に変化した。温度を-40〜-45℃で1時間維持した後、2時間かけて-20℃まで昇温させた。該溶液は薄い黄褐色に変化した。該反応混合液を、温度を-15℃以下に維持しながら、氷水で慎重にクエンチした。得られた混合液をEtOAcで希釈して有機と水の相を得た。有機層を水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、8.0 gの粗生成物を薄い黄褐色の固形物として得た。その後、それをMeOHでトリチュレートして、7g(74%)の生成物を白色の固形物として単離した。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.78-7.83 (m, 2H), 7.75 (dd, J=1.25, 8.28 Hz, 1H), 7.58-7.64 (m, 2H), 6.89-7.00 (m, 3H), 5.02 (s, 2H), 3.94 (s, 3H), 2.73-2.85 (m, 1H), 2.04 (d, J=11.04 Hz, 2H), 1.75-1.90 (m, 3H), 1.38-1.50 (m, 5H), 1.37 (s, 9H). LCMS: (RT = 0.56分), カラム: PHENOMENEX-LUNA 2.0 x 30mm (3μm), 移動相: グラジエント 100%B, 溶媒B(10%水:90%メタノール:0.1%TFA), 流速: 1.0 mL/分; (M+H) = 572.27.
製造4
10-メチル 6-(2-メチル-2-プロパニル) 13-シクロヘキシル-3-フルオロ-7H-インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-6,10-ジカルボキシレート
Figure 2014530860
N,N-ジメチルアセトアミド(50 mL)中の出発物質(13.0 g, 22.8 mmol)、Pd(OAc)2(0.256 g, 1.14 mmol)、酢酸カリウム(7.83 g, 80.0 mmol)、トリシクロヘキシルホスホニウムテトラフルオロボレート(0.629 g, 1.71 mmol)の混合液をN2雰囲気(減圧/N2再充填を3回)下に置いた。次いで、それを122℃で6時間加熱した。該反応混合液は暗い黄/茶色になり、いくらかの黒色の固体の沈殿物が存在した。それを室温まで冷却し、EtOAc(800 mL)で希釈した。その後、該混合液を水(3x)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、12 gの黄色の固形物を得た。該固形物をヘキサンでトリチュレートして、10.5 g(94%)の生成物を黄色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.31 (d, J=1.0 Hz, 1H), 7.90 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.78 (dd, J=8.5, 1.5 Hz, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.60 (dd, J=8.5, 5.8 Hz, 1H), 7.24 (td, J=9.0, 2.8 Hz, 2H), 5.77-5.55 (m, 1H), 4.15 (m, 1H), 3.98 (s, 3H), 2.88-2.77 (m, 1H), 2.19-1.33 (m, 10H), 1.66 (s, 9H). LCMS: (RT = 0.66分), カラム: PHENOMENEX-LUNA 2.0 x 30mm (3μm), 移動相: グラジエント 100% B, 溶媒B(10%水:90%メタノール:0.1%TFA), 流速: 1.0 mL/分; (M+H) = 490.35.
製造5
5-メチル 1a-(2-メチル-2-プロパニル)(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-1,12b-ジヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-1a,5(2H)-ジカルボキシレート
Figure 2014530860
DMF(10 mL)中のトリメチルスルホキソニウムヨージド(1.68 g, 7.64 mmol)の混合液にカリウム tert-ブトキシド(7.64 mL, 7.64 mmol)を加えた。該混合液を室温で1時間撹拌した。出発物質(3.4 g, 6.94 mmol)を該反応混合液に加え、さらに2時間撹拌を続けた。黄褐色の沈殿物が生じた。水(20mL)を該反応混合液に加え、得られたオフホワイト色の固形物を濾過により集め、水で洗浄した。この粗生成物を減圧乾燥させて、2.9 gのオフホワイト色の固形物を得て、それをヘキサンでトリチュレートして、2.7 gのラセミ体のジエステルの生成物を白色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) (回転異性体) δ 8.32 (d, J=1.0 Hz, 0.5H), 8.17 (s, 0.5H), 7.91-7.84 (m, 1H), 7.81-7.73 (m, 1H), 7.38-7.29 (m, 1.5H), 7.24 (dd, J=9.7, 2.6 Hz, 0.5H), 7.09 (tt, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 5.45 (d, J=15.6 Hz, 0.5H), 5.18 (d, J=15.3 Hz, 0.5H), 4.06 (d, J=15.1 Hz, 0.5H), 3.99 (s, 1.5H), 3.97 (s, 1.5H), 3.43 (d, J=15.1 Hz, 0.5H), 2.96-2.86 (m, 1H), 2.83-2.73 (m, 0.5H), 2.59 (dd, J=10.0, 6.8 Hz, 0.5H), 2.18-1.27 (m, 11H), 1.55 (s, 4.5H), 1.31 (s, 4.5H), 1.16 (dd, J=6.0, 4.3 Hz, 0.5H), 0.37 (t, J=6.1 Hz, 0.5H). LCMS: (RT = 0.57分), カラム: PHENOMENEX-LUNA 2.0 x 30mm (3μm), 移動相: グラジエント 100%B, 溶媒B(10%水:90%メタノール:0.1%TFA), 流速: 1.0 mL/分; (M+H) = 504.39.
製造6
5-メチル 1a-(2-メチル-2-プロパニル) (1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-1,12b-ジヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-1a,5(2H)-ジカルボキシレート
Figure 2014530860
ラセミ化合物をキラル分割して、白色の固形物として1.35 gを得た。キラル分割において以下の条件を用い、速く溶出する化合物が目的のエナンチオマーであった。 カラム: ChiralPak AD-H, 30 x 250mm, 5mm; 移動相: 20%MeOH/80%CO2; 圧力: 150 bar; 温度: 35℃; 流速: 70 mL/分; UV: 210 nm. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) (回転異性体) δ 8.34 - 8.29 (m, 0.5H), 8.17 (s, 0.5H), 7.91-7.85 (m, 1H), 7.78 (dd, J=18.8, 1.4 Hz, 1H), 7.38-7.21 (m, 2H), 7.14-7.05 (m, 1H), 5.50-5.41 (m, 0.5H), 5.22-5.15 (m, 0.5H), 4.06 (d, J=15.3 Hz, 0.5H), 3.99 (s, 1.5H), 3.97 (s, 1.5H), 3.48-3.39 (m, 0.5H), 2.96-2.86 (m, 1H), 2.81-2.72 (m, 0.5H), 2.63-2.53 (m, 0.5H), 2.18-1.24 (m, 11H), 1.55 (s, 4.5H), 1.32 (s, 4.5H), 1.16 (dd, J=6.1, 4.3 Hz, 0.5H), 0.38 (t, J=6.1 Hz, 0.5H).
製造7
(1aS,12bR)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-5-(メトキシカルボニル)-1,12b-ジヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-1a(2H)-カルボン酸
Figure 2014530860

出発物質(700 mg, 1.39 mmol)およびTFA(5 mL, 64.9 mmol)の混合液を室温で3時間撹拌した。LCMSによってジエステルの完全な消費が示された。その後、該反応混合液を減圧濃縮して、630 mg(100%)の生成物をオフホワイト色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3)(回転異性体) δ 8.41 (d, J=1.0 Hz, 0.6H), 8.16 (s, 0.4H), 7.91 (d, J=8.8 Hz, 0.4H), 7.85 (d, J=8.5 Hz, 0.6H), 7.75 (dd, J=8.4, 1.4 Hz, 0.4H), 7.67 (dd, J=8.4, 1.4 Hz, 0.6H), 7.49-7.34 (m, 2H), 7.25-7.13 (m, 1H), 5.50 (d, J=15.6 Hz, 0.6H), 5.28 (d, J=15.1 Hz, 0.4H), 4.05 (d, J=15.1 Hz, 0.4H), 3.96 (s, 1.2H), 3.95 (s, 1.8H), 3.52-3.45 (m, 0.6H), 3.00-2.74 (m, 2H), 2.23-1.23 (m, 11.6H), 0.24 (t, J=6.0 Hz, 0.4H); LCMS: (RT = 2.60分), カラム: PHENOMENEX-LUNA 2.0 x 30mm (3μm), 移動相: グラジエント 0-100%B, 溶媒A(90%水:10%メタノール:0.1%TFA), 溶媒B(10%水:90%メタノール:0.1%TFA), 流速: 1.0 mL/分 (M+H) = 448.29.
製造8
メチル (1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキシレート
Figure 2014530860
DCM(4 mL)中の出発酸(300 mg, 0.670 mmol)、(1R,5S)-3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン ビス塩酸塩(bishydrochloride)(160 mg, 0.804 mmol)、2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニイウムテトラフルオロボレート(HATU)(258 mg, 0.804 mmol)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(ヒューニッヒ塩基)(0.467 mL, 2.68 mmol)の混合液を、室温で2時間撹拌した。次いで、該反応混合液を減圧濃縮した。残渣をEtOAcで希釈し、水(5X)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮して、370 mg(99%)の生成物を薄黄色の固形物として得た。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) (回転異性体) δ 8.17 (s, 0.35H), 8.03 (s, 0.65H), 7.93 (d, J=8.5 Hz, 0.35H), 7.89 (d, J=8.4 Hz, 0.65H), 7.69 (dd, J=8.5, 1.3 Hz, 0.35H), 7.62 (dd, J=8.5, 1.3 Hz, 0.65H), 7.51-7.25 (m, 3H), 5.12 (d, J=15.6 Hz, 0.65H), 4.94 (d, J=15.1 Hz, 0.35H), 4.32 (br s, 1H), 4.11 (d, J=15.3 Hz, 0.35H), 4.03-3.96 (m, 0.65H), 3.90 (s, 1H), 3.88 (s, 2H), 3.64 (br s, 0.35H), 3.61 (d, J=15.4 Hz, 0.65H), 2.94-2.84 (m, 1H), 2.79-1.05 (m, 24H). LCMS: (RT = 2.26分), カラム: PHENOMENEX-LUNA 2.0 x 30mm (3μm), 移動相: グラジエント 0-100%B, 溶媒A(90%水:10%メタノール:0.1%TFA), 溶媒B(10%水:90%メタノール:0.1%TFA), 流速: 1.0 mL/分; (M+H) = 556.50.
製造9
(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボン酸
Figure 2014530860
エステル(400 mg, 0.720 mmol)、1N NaOH(3.60 mL, 3.60 mmol)およびMeOH(4 mL)の混合液を3時間還流した。次いで、それを減圧濃縮した。残渣を水で希釈し、1N HClを用いてpH=4になるまで酸性化した。生じた白色の沈殿物を濾過により集め、水で洗浄した。該白色の固形物を乾燥させて、360 mg(83%)の生成物をオフホワイト色の固形物として得た。 1H NMR (500MHz, DMSO-d6)(回転異性体) δ 8.16 (s, 0.35H), 8.02 (s, 0.65H), 7.90 (d, J=8.4 Hz, 0.35H), 7.86 (d, J=8.4 Hz, 0.65H), 7.69 (d, J=8.4 Hz, 0.35H), 7.63 (d, J=8.4 Hz, 0.65H), 7.51-7.38 (m, 2H), 7.34-7.24 (m, 1H), 5.15 (d, J=15.3 Hz, 0.65H), 4.99 (d, J=16.2 Hz, 0.35H), 4.56-4.40 (m, 1H), 4.18-4.06 (m,1H), 3.65-3.57 (m, 1H), 2.94-2.84 (m, 1H), 2.79-1.15(m, 24H). LCMS: (RT = 2.19分), カラム: PHENOMENEX-LUNA 2.0 x 30mm (3μm), 移動相: グラジエント 0-100%B, 溶媒A(90%水:10%メタノール:0.1%TFA), 溶媒B(10%水:90%メタノール:0.1%TFA), 流速: 1.0 mL/分; (M+H) = 542.52.
製造10
(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミド
Figure 2014530860
DCM(2 mL)中の出発酸(40 mg, 0.074 mmol)、1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミド(20.0 mg, 0.15 mmol)、EDC(28 mg, 0.15 mmol)、DMAP(27 mg, 0.22 mmol)の混合液を室温で16時間撹拌した。その後、それを濃縮し、HPLC(カラム: Waters Sunfire C18 OBD 30 x 100mm, グラジエント: 50-75%B, 溶媒A: 90%水:10%メタノール:0.1%TFA, 溶媒B: 10%水:90%メタノール:0.1%TFA, グラジエント時間 = 18分, 停止時間 = 20分, 流速 = 25 ml/分, UV検出, 波長: 220 nm)により生成して、31 mg (61%)の生成物を白色の固形物として得た。 1H NMR (500MHz, CDCl3)(主要な回転異性体) δ 8.01 (br s, 1H), 7.88 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.58 (br d, 1H), 7.36 (m, 1H) 7.29 (d, J=2.5 Hz 1H), 7.20 (dd, J=9.5, 2.5 Hz, 1H), 7.10-7.06 (m, 1H), 5.20 (d, J=15.1 Hz, 1H), 4.42 (br s, 1H), 4.15 (d, J=14.5 Hz, 1H), 3.58 (d, J=15.4 Hz, 1H), 3.39 (br s, 1H), 2.91 (t, J=12.0 Hz, 1H), 2.74 (m, 1H), 2.70 (m, 1H), 2.56 (br s, 1H), 2.22 (m, 1H), 1.99 (m, 2H), 1.98 (m, 2H), 1.82 (m, 2H), 1.55 (m, 2H), 1.50 (m, 5H), 1.25 (m 2H), 1.20 (t, J=6.1 Hz, 1H), 0.95 (m, 4H). LCMS: (RT = 2.16分), カラム: PHENOMENEX-LUNA 2.0 x 30mm (3μm), 移動相: グラジエント 0-100%B, 溶媒A(90%水:10%メタノール:0.1%TFA), 溶媒B(10%水:90%メタノール:0.1%TFA), 流速: 1.0 mL/分; (M+H) = 659.27.
製造11
5-メチル 1a-(2-メチル-2-プロパニル) (1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-1,12b-ジヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-1a,5(2H)-ジカルボキシレート
Figure 2014530860
分取スケールでのエナンチオマーのSFC分離に用いた条件を以下に記載する。単一の580 gのバッチのラセミ体生成物を分けて、以下に記載の通り、2回のランで分離した。275.6 gを、以下のプレパラティブSFC条件を用いて分離した。標的の異性体画分の純度を分析SFC条件により決定した。該標的の異性体の収量は約120 gであった。211.8 gを、以下のプレパラティブSFC条件を用いて分離した。標的の異性体画分の純度を分析SFC条件により決定した。該標的の異性体の収量は約102 gであった。両方のランからの該標的の異性体のキラル純度は≧99.9%であった。
製造12 (1aS,12bR)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-5-(メトキシカルボニル)-1,12b-ジヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-1a(2H)-カルボン酸
Figure 2014530860
氷浴で冷却した出発物質(87 g, 173 mmol)/CH2Cl2(870 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(394 g, 3455 mmol)を加えた。該反応混合液を室温まで昇温させ、22時間撹拌した。溶媒およびTFAを除去し、残渣をCH2Cl2(1000 mL)に溶解させた。溶液を、水(4 x 500 mL)、食塩水(500 mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧および高真空で濃縮し、粗生成物 (4bS,5aR)-12-シクロヘキシル-3-フルオロ-9-(メトキシカルボニル)-4b,5,5a,6-テトラヒドロベンゾ[3,4]シクロプロパ-[5,6]アゼピノ[1,2-a]インドール-5a-カルボン酸(79 g, 177 mmol, 102%収率)を黄色の油状物として得て、それをさらなる生成は行わずに次の工程に用いた。 1H NMR (400 MHz,CDCl3) δ 8.39 (s, 0.5 H), 8.17 (bs, 1.5 H), 7.86-7.90 (m, 1 H), 7.73-7.81 (m, 1 H), 7.23-7.38 (m, 2 H), 7.10-7.16 (m, 1 H), 5.48 (d, J = 16.0 Hz, 0.5 H), 5.24 (d, J = 16.0 Hz, 0.5 H), 4.08-4.20 (m, 1 H), 4.0 (s, 3 H), 3.98 (d, J = 16.0 Hz, 0.5 H), 3.46 (d, J = 16.0 Hz, 0.5 H), 2.90-3.03 (m, 1 H), 2.75-2.80 (m, 1 H), 1.21-2.18 (m, 10 H), 0.89-0.93 (m, 0.5 H), 0.50-0.53 (m, 0.5 H).
製造13
メチル (1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキシレート
Figure 2014530860
N2でフラッシュした3つ口の3L丸底フラスコに、出発酸(79 g, 177 mmol)、CH2Cl2(1000 mL)、(1R,5S)-3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタンのビス-HCl塩(42.23 g, 212 mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(81 g, 212 mmol)およびN,N-ジ-イソ-プロピルエチルアミン(123 mL, 706 mmol)を各々加えた。該反応混合液を室温で3時間撹拌した。をれを水(1000 mL)で希釈した。10分間撹拌した後、有機相を分離し、水層をCH2Cl2(500 mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、水(2 x 1000 mL)、食塩水(1000 mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、〜200 mLまで減圧濃縮した。その後、該溶液をフラッシュシリカゲルカラム(ヘキサンで充填)(ヘキサン中の3%TEA/30〜70%EtOAcを使用)で処理して生成物(88 g, 158 mmol, 90%収率)を黄色の泡状物質として得た。 1H NMR (500 MHz,CDCl3) δ 8.12 (bs, 0.5 H), 8.08 (bs, 0.5 H), 7.87-7.92 (m, 1 H), 7.76-7.83 (m, 1 H), 7.28-7.36 (m, 2 H), 7.08-7.15 (m, 1 H), 5.21 (d, J = 15.0 Hz, 0.5 H), 4.24 (d, J = 15.0 Hz, 0.5 H), 4.12-4.17 (m, 1.5 H), 3.93-3.98 (m, 3.5 H), 3.61 (d, J = 15.0 Hz, 0.5 H), 3.38 (bs, 0.5 H), 2.94 (t, J = 15.0 Hz, 1 H), 2.72-2.81 (m, 2 H), 1.06-2.52 (m, 22 H).
製造14 (1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボン酸
Figure 2014530860
THF(400 mL)およびMeOH(100 mL)中の出発エステル(50 g, 90 mmol)の溶液に、水酸化リチウム(10.77 g, 450 mmol)/水(100 mL)を加えた。該混合液を50℃まで16時間加熱した。HPLCによって反応の完了が示された。冷却後、有機溶媒を除去し、残った黄色のスラリーをEtOAc(2 x 400 mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、食塩水(500 mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、粗固形物を得て、それをCH2Cl2(80 mL, 室温〜-20℃)でトリチュレートして生成物(41.76 g, 77 mmol, 86%収率)を白色の固形物として得た。99.8% HPLC面積純度. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.00 (bs, 1 H), 7.79 (t, J = 9.0 Hz, 1 H), 7.58-7.66 (m, 1 H), 7.26-7.32 (m, 2 H), 7.07-7.17 (m, 1 H), 4.79-5.07 (m, 1 H), 4.04-4.26 (m, 2 H), 3.88 (bs, 1 H), 3.57 (d, J = 15 Hz, 1 H), 3.21 (s, 3 H), 1.03 -2.89 (m, 21 H).
製造15 (1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミド
Figure 2014530860
CH2Cl2(250 mL)中の出発物質(27.3 g, 50.4 mmol)、1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミド(20.44 g, 151 mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(24.63 g, 202 mmol)およびEDC(29.0 g, 151 mmol)の混合液を室温で72時間撹拌した。該混合液を、1 N HCl(〜200 mL)を用いてPH=4まで酸性化した。30分間撹拌した後、有機相を分離し、水層をCH2Cl2(200 mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、水(3 X 250 mL, 少量のNaClを加えて分離を促進させた)、食塩水(250 mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、粗混合物を得て、それをCH2Cl2(100 mL)に溶解させた。該溶液を、シリカゲルカラム(溶出液として3%MeOH/CH2CH2を使用)で処理して、生成物を白色の固形物として得た(21.5 g, 32.5 mmol, 64.5%収率)。99.8% HPLC面積純度。上記の固形物には〜3%CH2Cl2が含まれていた。それをMeOH(50 mL)に溶解させ、溶媒を減圧エバポレートした。物質を乾燥させてMeOH(50 mL)に再溶解させ、溶媒を減圧除去し、残渣を得て、それを高真空オーブンにおいて60℃で24時間乾燥させて、生成物(21g)をオフホワイト色の固形物として得た。 1H NMR (500 MHz,CDCl3) δ 8.01 (bs, 1 H), 7.88 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.58 (bs, 1 H), 7.36 (m, 1 H), 7.29 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 7.20 (dd, J = 9.5 および 2.5 Hz, 1 H), 7.06-7.10 (m, 1 H), 5.20 (d, J = 15.1 Hz, 1 H), 4.42 (bs, 1 H), 4.15 (d, J = 14.5 Hz, 1 H), 3.58 (d, J = 15.4 Hz, 1 H), 3.39 (bs, 1 H), 2.91 (t, J = 12.0 Hz, 1 H), 2.74 (m, 1 H), 2.70 (m, 1 H), 2.56 (bs, 1 H), 2.22 (m, 1 H), 1.99 (m, 2 H), 1.98 (m, 2 H), 1.82 (m, 2 H), 1.55 (m, 2 H), 1.50 (m, 5 H), 1.25 (m, 2 H), 1.20 (t, J = 6.1 Hz, 1 H), 0.95 (m, 4 H).
製造16
N-(tert-ブチル)-1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミド
Figure 2014530860
4つ口の5 L 丸底フラスコに、N-(tert-ブチル)-3-クロロプロパン-1-スルホンアミド(予め、3 x 100mLのトルエンと共沸させることにより乾燥させた)(100 g, 468 mmol)およびTHF(1500 mL)を加えた。これを-69℃の内部温度にまで冷却させた後、ブチルリチウム(2.5M/ヘキサン, 412 mL, 1.02 mol)を、内部温度を-65℃以下に維持しながら、55分間かけて滴下した。氷浴を取外し、該反応混合液を1.5時間かけて室温まで昇温させた後、-69℃の内部温度まで冷却し戻した。ブチルリチウム(196 mL, 515 mmol)を該反応混合液に、内部温度を-65℃以下に維持しながら、25分間かけて加えた。その後、該反応混合液を1.5時間かけて室温まで昇温させた。該反応混合液を-69℃の内部温度まで再冷却し、ヨードメタン(58.5 mL, 936 mmol)を、内部温度を-65℃以下に維持しながら、40分間かけて滴下した。次いで、該反応混合液を、-50℃の内部温度まで4時間かけて昇温させた。冷浴を取り外し、飽和NH4Cl溶液(1000 mL)を加えた。該反応混合液をクエンチし、酢酸エチル(100 mL)および水(500 mL)とともに分液漏斗に移した。層を分離し、水層を酢酸エチル(3 x 75 mL)で抽出した。有機層を合わせて、食塩水(700 mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、減圧濃縮してオフホワイト色の固形物を得て、それを高真空下で30分間乾燥させて、N-(tert-ブチル)-1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミドを白色の固形物として得た(88.5 g, 99%収率)。 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 4.07 (bs, 1 H), 1.51 (s, 3 H), 1.38-1.41 (m, 2 H), 1.36 (s, 9 H), 0.77-0.80 (m, 2 H).
製造17
1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミド
Figure 2014530860
1つ口の1 L 丸底フラスコに、N-(tert-ブチル)-1-メチルシクロプロパン-1-スルホンアミド(78.6 g, 411 mmol)およびTFA(340 mL)を加えた。該茶色の溶液を、室温で終夜撹拌した。該反応混合液を濃縮して(50℃にて)茶色の油状物を得た。N2気流を該油状物に約35分間吹き付けると、茶色の半固形物が生じた 該半固形物を酢酸エチル(80 mL)およびヘキサン(231 mL)中に懸濁させた。該懸濁液を室温で10分間撹拌した後、減圧濾過した。該濾過ケーキをヘキサンですすぎ、その後、終夜乾燥させて、クルードな黄褐色の固形物を得た(51.6g)。固形物を、酢酸エチル(190 mL)およびヘキサン(270 mL)の混合液から再結晶化させ(還流加熱し、室温まで冷却し、減圧濾過して)、オフホワイト色の固形物(37.6 g, 68%収率)を得た。該オフホワイト色の固形物(37.6 g)を温酢酸エチル(257 mL)に溶解させ、ヘキサン(177 mL)で希釈した後、5分間還流した。該温溶液を室温まで冷却し、得られた白色の懸濁液を減圧濾過し、濾過ケーキを乾燥させて白色の固形物を得た(56.6 g, 416 mmol, 56%収率)。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 6.72 (bs, 2 H), 1.44 (s, 3 H), 1.13 (dd, J = 6.1 および 4.0 Hz, 2 H), 0.74 (dd, J = 6.1 and 4.0 Hz, 2 H). 13C NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 36.4, 17.6, 12.1.
化合物Iを、以下のアッセイによって決定される通り、抗ウイルス活性について評価した:
(生物学的方法)
HCV NS5B RdRpクローニング、発現、および精製
HCVのNS5Bタンパク質、遺伝子型1bをコードするcDNAをpET21a発現ベクターにクローニングした。該タンパク質を18個のアミノ酸のC-末端切断で発現させ、溶解性を増強した。大腸菌コンピテント細胞株BL21(DE3)を、該タンパク質の発現に用いた。培養物が600 nmで吸光度2.0になるまで、37℃で〜4時間培養した。該培養物を20℃まで冷却し、1 mM IPTGで誘導した。新鮮なアンピシリンを最終濃度50 μg/mlまで添加し、該細胞を終夜20℃で増殖させた。
細胞ペレット(3L)を溶解させて精製し、15〜24 mgの精製NS5Bを得た。該溶解バッファーは、20 mM Tris-HCl, pH 7.4、500 mM NaCl、0.5%トリトンX-100、1 mM DTT、1mM EDTA、20%グリセロール、0.5 mg/ml リゾチーム、10 mM MgCl2、15 μg/ml デオキシリボヌクレアーゼI、およびComplete TM protease inhibitor tablets (Roche)から成る。該溶解バッファーの添加後、凍結させた細胞ペレットを、組織ホモジナイザーを用いて再懸濁した。サンプルの粘稠性を減少させるために、溶解物のアリコートを、Branson超音波処理器に接続したマイクロチップを用いて氷上で超音波処理した。超音波処理した溶解物を4℃で30分間、100,000 x gで遠心分離し、0.2 μm フィルターユニット(Corning)を通して濾過した。
該タンパク質を、2つの連続したクロマトグラフィー工程:Heparin sepharose CL-6BおよびpolyU sepharose 4Bを用いて精製した。該クロマトグラフィーバッファーは溶解バッファーと同じであるが、リゾチーム、デオキシリボヌクレアーゼI、MgCl2またはプロテアーゼインヒビターを含まず、バッファーのNaCl濃度はカラムへのタンパク質の充填要件に従って調節した。各カラムをNaClグラジエントで溶出した(カラムの種類に応じて5〜50のカラム容積の長さで変化させた)。最終クロマトグラフィー工程の後、得られた酵素の純度はSDS-PAGE分析に基づき>90%であった。該酵素をアリコートにして-80℃で保存した。
HCV NS5B RdRp酵素アッセイ
ビーズ上固相均一アッセイ(on-bead solid phase homogeneous assay)を、NS5B阻害剤を評価するために、384-ウェル型において用いた(WangY-K, Rigat K, Roberts S, and Gao M (2006) Anal Biochem, 359: 106-111)。ビオチン標識オリゴdT12プライマーを、プライマーおよびビーズを1Xバッファー中で混合して、室温で3時間インキュベートすることによって、ストレプトアビジンでコーティングしたビーズ(SPAビーズ(GE, RPNQ0007)もしくはimaging bead(GE, RPNQ0261)上に結合させた。未結合のプライマーを遠心分離して除去した。プライマー-結合ビーズを、3x反応混合物(20 mM Hepes バッファー, pH 7.5、dTプライマー結合ビーズ、ポリA鋳型、3H-UTP、およびRNAse阻害剤(Promega N2515))中に再懸濁させた。化合物をDMSO中で1:3に連続希釈し、アッセイプレート中に等分した。等量の(10 μL)の水、3X反応混合物、および3Xアッセイバッファー(60 mM Hepes バッファー, pH 7.5、7.5 mM MgCl2、7.5 mM KCl、3 mM DTT、0.03 mg/mL BSA、6%グリセロール)の酵素を、アッセイプレート上の希釈した化合物に加えた。384-ウェルアッセイにおける成分の最終濃度: 0.36 nM 鋳型、15 nM プライマー、0.29 mM 3H-UTP(0.3 μCi)、1.6 U/μL RNAse阻害剤、7 nM NS5B酵素、0.01 mg/mL BSA、1 mM DTT、および0.33 μg/μLビーズ、20 mM Hepesバッファー、pH 7.5, 2.5 mM MgCl2、2.5 mM KCl、および0.1%DMSO。
反応を、30℃で4時間行い、50 mM EDTA(10 μL)を加えることによって停止させた。少なくとも15分間インキュベートした後、プレートを、Packard NXT TopcountもしくはAmersham LEADseeker multimodality imaging systemにおいて測定した。
化合物のIC50値を、10の異なる[I]を用いて決定した。IC50値を、4つのパラメーターロジスティック方程式y=A+((B-A)/(1+((C/x)^D)))(式中、AおよびBは、各々、最小および最大%阻害を示し、CはIC50であり、Dはhill勾配であり、そして、xは化合物濃度を示す)を用いて、阻害から算出した。
細胞株
化合物を評価するために用いた細胞株は、ウミシイタケルシフェラーゼレポーター遺伝子を有する遺伝子型1bのHCVレプリコンを恒常的に発現するヒト肝細胞由来細胞株(Huh-7)から成る。これらの細胞を、10%FBS、100 U/mL ペニシリン/ストレプトマイシンおよび1.0 mg/mL G418を含有するダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中で維持した。
HCVレプリコンルシフェラーゼアッセイ
化合物の有効性を評価するために、用量設定した化合物を無菌の384-ウェル組織培養プレート(tissue culture treated plate)に移し、該プレートにHCVレプリコン細胞(2.4 x 103細胞/ウェルの密度で50 μL)を、4%FCSを含有するDMEM中(最終DMSO濃度 0.5%)中に播種した。37℃で3日間インキュベートした後、細胞を、EnduRen基質(Promega cat #E6485)を用いて製造者の指示書に従って、ウミシイタケルシフェラーゼ活性について分析した。簡単に述べると、該EnduRen基質をDMEMに希釈し、次いでプレートに、7.5 μMの最終濃度まで添加した。該プレートを、37℃で少なくとも1時間インキュベートした後、Viewlux Imager (PerkinElmer)において、発光プログラム(luminescence program)を用いて、測定した。50%有効濃度(EC50)を、上記の4つのパラメーターロジスティック方程式を用いて算出した。
化合物の細胞毒性を評価するために、Cell Titer-Blue(Promega)をEnduRen-含有プレートに加え、37℃で少なくとも4時間インキュベートした。各ウェルからの蛍光シグナルを、Viewlux Imagerを用いて測定した。全てのCC50値を、4つのパラメーターロジスティック方程式を用いて算出した。
化合物Iについての酵素およびレプリコンデータを表2に報告する。

表2.
Figure 2014530860
化合物Iを、以下のアッセイにより決定される通り、イオンチャネル活性について評価した。
心筋遅延整流カリウム電流(IKr)の早い成分に関与するイオンチャネルは、カリウムチャネル遺伝子, hERG(ヒト遅延整流性カリウムイオンチャネル遺伝子)によりコードされている。hERGにおける変異は、第7番染色体関連型の先天性QT延長症候群(LQT2)を引き起こす。QT間隔の延長および活動電位持続時間(APD)の増大は、潜在的な致死性心室性不整脈であるトルサード・ド・ポアンツを引き起こし得る。
フラックスを用いてhERGカリウムチャネルを評価するための方法
hERGフラックスアッセイは、hERG阻害を予測するための相対的なハイスループット機能分析(FLIPR-ベースである)であり、公知のIKr阻害剤に対して検証されており、パッチクランプ、結合およびin silicoのモデリングデータと比較されている。
hERGフラックスアッセイは、hERGカリウムチャネルを阻害し、また、心筋QT間隔を延長させる臨床薬物で検証された。これまでに試験された化合物の85%について、該hERGフラックスのIC50データはパッチクランプのIC50定量値に対して、中央比(median-fold difference)が約7だけ右にシフトしており、残りの15%は10倍以上のシフトを示す。従って、該hERGフラックスデータは以下の通り解釈されるべきである:<5 μMのIC50は、強力であると見なされ、hERGパッチクランプアッセイにおけるIC50(マイクロモル濃度)以下を有する可能性が高く;5-80 μMは中程度に強力であると見なされるべきであり、そして、>80 μMは弱いと見なされるべきである。
細胞の調製
安定してhERGチャネルを発現するHEK293細胞を、10%Sigmaウシ胎仔血清、非必須アミノ酸、2mM L-グルタミンおよび500 μg/mL G418を加えたダルベッコ改変イーグル培地において、37℃にて、5%CO2インキュベーター中で、増殖させた。細胞を、10%血清培地中に2 x 104 細胞/ウェル(20 μl)の密度で、384-ウェル Corning ポリ-D-リジンコーティング黒色/透明プレートに入れ、細胞のコンフルエントな単層が得られるまで、5%CO2インキュベーター中において37℃で15-24時間インキュベートした。
BTC色素の添加
BTC-AM色素(Molecular Probes, Eugene, OR)の2 mMストックを、100%DMSO中に調製し、次いで、アッセイ当日に1:1で10%(w/v)プルロニック酸/DMSOを加える。その後、該色素をhERG外部EPバッファー(external EP buffer)中に希釈する。このBTC色素混合液(30 μl)を細胞に加え、最終添加濃度 2.5 μMを得る。細胞を21℃で45分間インキュベートする。hERG外部EPバッファーには、140 mM NaCl、4.0 mM KCl、1.8 mM CaCl2、1.0 mM MgCl2、10 mM HEPES, pH 7.3および10 mMグルコースが含まれる;これはパッチクランプ実験に用いたバッファーと同じである(全てのバッファー成分はSigma Chemicalから入手)。
サンプル調製
試験サンプルを、10 mM DMSOまで希釈し、384-ウェルプレートにおいてDMSOに1:2の比で連続希釈する。2.5 μlの連続希釈した試験サンプルを75 μlのhERG外部電気生理学的(EP)バッファーに移した。色素添加およびバッファー交換後、10 μlの 水で希釈した化合物を2つの複製プレートの細胞に加える。化合物を細胞と共に30-45分間予めインキュベートした後、アッセイをFLIPRで読み取る。サンプル調製物およびアッセイ希釈物から、80 μM〜0.156 nMの範囲の10ポイントの最終濃度を得る。
FLIPRアッセイ
色素を添加した細胞を、FLIPR384(Molecular Devices, Sunnyvale, CA)(488 nm 波長(line)のアルゴンレーザーを用いて色素を励起させる)で読み取る。発光を、540 ± 30 nmのバンドパスフィルターを用いて、フィルターにかけた。10 μl/ウェルのEPバッファー(33 mM K2SO4および0.66 mM Tl2SO4(Sigma/Aldrich)を含む)を加えることによりhERGチャネルを刺激して開口させる。各プレートについて、データを1秒毎に10秒間集め、その後、タリウム含有刺激バッファーを加える。データ収集を、1秒毎に50秒間行い、その後、3秒毎にさらに2分間行う。刺激バッファーを加えることによって、アッセイ読み取り時に50 μlの最終量となり、0.65%の最終DMSO含量を得る。
データ解析
hERGフラックスアッセイの統計的ロバスト性を、ブランクおよび全量(totals)のウェルから決定する。ブランクウェル(カラム21および22)は各化合物試験プレート(試験化合物が存在しない)についての最大hERG活性化を定義し、全量ウェル(カラム23および24)(hERGチャネル阻害剤(ドフェチリドまたはE-4031)の飽和濃度を含む)は100%hERGチャネル阻害を定義する。FLIPRプレートリーダーから得られた生の蛍光単位データファイルは、自動的にエクスポートされ、インハウスデータ解析ツールにより処理される。各濃度の試験化合物についての換算パーセント阻害データを、MathIQフィッティングエンジン(ID Business Solutions Limited, Surrey, UK)を用いて適合させた。試験化合物の所定の条件におけるタリウム流束について、蛍光の変化の最大振幅を適合させることにより、データを解析した。化合物の効力(IC50値)を、2つの10ポイント濃度反応曲線の平均から算出した。

表3: FLIPRデータ
Figure 2014530860
パッチクランプを用いたhERGカリウムチャネルの評価方法
細胞株
ヒト遅延整流性カリウムイオンチャネル遺伝子(hERG)cDNAで安定にトランスフェクトされたヒト胎児由来腎臓(HEK293)細胞を、hERGアッセイにおいて用いた。HEK293細胞において発現させたリコンビナントhERGチャネルおよびヒト心臓細胞における野生型のIKrチャネルの生物物理学的および薬理学的特性は、ほぼ同一である。いくつかの公知のhERG遮断薬(ドフェチリド、テルフェナジン、シサプリドおよびE 4031を含む)は、同一の効力で、hERG安定発現株におけるリコンビナントhERG電流および単離心筋細胞におけるIKr電流を阻害する。
パッチクランプ
膜電流を、Multiclamp 700シリーズ積分パッチクランプ増幅器(Axon Instruments, Foster City, California)で、全細胞パッチクランプ法の変型を用いて記録した。hERGカリウムチャネルを発現する細胞を、プレキシグラス(plexiglass)浴容器に設置し、倒立顕微鏡のステージに載せ、浴溶液で継続的に灌流した。
The hERG 浴溶液(実験の間に細胞培養培地で置き換えた)には(mM単位): 140 NaCl、4 KCl、1.8 CaCl2、1 MgCl2、10 グルコース、10 HEPES(pH 7.4, NaOH)が含まれていた。ホウケイ酸ガラスピペットは、内部溶液((mM単位): 130 KCl、1 MgCl2、1 CaCl2、5 ATP-K2、10 EGTA、10 HEPES(pH 7.2, KOH)を含む)で満たした場合、2〜4 MΩの先端抵抗であった。
初めに、電流-電圧相関を、以下の電圧プロトコルを用いて、対照の浴溶液において得た。hERG電流を、2秒の段階脱分極によって-80 mVの保持電位から-70 mV〜+60 mVの範囲の試験電位までを加えて、誘発した。電圧ステップを、20秒間隔で加えた。テール電流を、-65 mVまで3秒間、再分極によって誘発した。対照浴溶液で灌流しているうちに、電圧プロトコルを切り替えて、反復試験パルス(0.05 Hz)を-80 mVの保持電位から+20 mVまで2秒間加えた。テール電流を、試験パルスに従って電圧を3秒間で-65 mVまで段階付けることにより、誘発した。試験物質の非存在下(対照)において2〜5分間、定常電流を記録した後、該浴溶液を、用いられる最低濃度の試験物質を含むものに切り替えた。ピークのテール電流を、試験化合物の非存在下で新たな定常状態に達するまで、モニターした。この後、試験するすぐ上の濃度の試験物質を適用し、全ての濃度の試験化合物を評価するまで繰り返した。hERGチャネルにおける試験物質の効力を、ピークのテール電流の阻害を測定することにより算出した。テール電流のパーセント阻害を試験物質濃度の関数としてプロットして、hERGチャネル阻害を定量化した。プラスミドをトランスフェクトした対照HEK293細胞では内因性テール電流がないので、テール電流を用いて試験物質の効力を算出した。膜電流を、少なくとも2倍の比率で、低域通過フィルター速度で、サンプリングした。実験の間、流速を一定に保った。全ての電流を、室温(〜25℃)で記録した。

表4: パッチクランプデータ
Figure 2014530860

Claims (3)

  1. 化合物 (1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミド(式I)またはその医薬的に許容される塩。
    Figure 2014530860
  2. 治療上有効な量の(1aR,12bS)-8-シクロヘキシル-11-フルオロ-N-((1-メチルシクロプロピル)スルホニル)-1a-((3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル)カルボニル)-1,1a,2,12b-テトラヒドロシクロプロパ[d]インドロ[2,1-a][2]ベンゾアゼピン-5-カルボキサミドまたはその医薬的に許容される塩を、医薬的に許容されるアジュバント、担体または希釈剤とともに含む医薬組成物。
  3. 治療上有効な量の請求項1に記載の化合物を患者に投与することを含む、C型肝炎感染症の処置方法。
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