JP2014530294A - 高速度鋼の製造方法 - Google Patents
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Abstract
その化学組成において、1〜3重量%の炭素(C)、3〜6重量%のクロム(Cr)、0〜7重量%のモリブデン(Mo)、0〜15重量%のタングステン(W)、3〜14重量%のバナジウム(V)、0〜10重量%のコバルト(Co)、0〜3重量%のニオブ(Nb)、0〜0.5重量%の窒素(N)、0.2〜1重量%のイットリウム(Y)という元素と、鉄(Fe)及び不可避的不純物の残部とからなり、Mo+0.5W=2〜10重量%である高速度鋼の製造方法であって、前記高速度鋼の元素を含んでなる粉末をもたらす工程と、前記粉末の粉体を形成させる工程と、前記粉体に高熱及び高圧を与えて、前記粉体の粉末の固結が行われるようにする工程とを含んでなることを特徴とする方法。
Description
本発明は、請求項1の前提部分に記載の組成を有する高速度鋼の製造方法に関する。
現在、高温と摩耗を伴う用途に適する新たな材料が求められている。このような用途領域としては、例えば、金属を成形するための熱間鍛造用工具、燃焼機関部等を挙げてよい。
高温使用に適するいくつかの様々な特殊合金、例えばFeCrAl合金、NiCrAl合金、Ni基合金、Co基合金、及び特殊ステンレス鋼が存在する。しかしながら、FeCrAl合金、NiCrAl合金、及びNi合金は、上記の用途領域で用いるには軟らかすぎる。Co基合金には、充分に硬いものもあるが、大半の用途では、現実的な代替物としては高価すぎる。
高速度鋼(HSS)は、室温で良好な硬度を示すとともに、その硬度を600℃まで維持できる。しかしながら、一部の用途では、600℃をかなり上回る温度で室温硬度を維持するのが望ましい。
当該技術分野では、高速度鋼をコバルトと混ぜると、より高い温度における硬度が向上することが知られている。
当該技術分野では、高温用途における高速度鋼の有用性を高めるいくつかの様々な方法が存在する。
当該技術分野では、その基地即ちマトリックスを通じて作用する強力な炭化物形成元素と組み合わせて、コバルト(Co)のような合金元素を添加すると、高温における高速度鋼の硬度が向上し、それにより耐摩耗性が向上することが知られている。
当該技術分野では、タングステン、モリブデン、及びバナジウムのような合金元素を添加すると、前記合金元素系の炭化物の形成により、高速度鋼が高温に耐える能力、即ち、その高温硬さと高温摩耗性が向上することも知られている。
当該技術分野では、クロム、モリブデン、タングステン、及びバナジウムのような炭化物形成元素と混ぜることによる炭化物形成量の増大は、高速度鋼の耐摩耗性の向上に寄与することも知られている。
大量の合金元素のせいで、標準的な鋳造技法によって高速度鋼を製造するのは困難になる。得られるミクロ組織は、重大な偏析と共に非常に粗大な炭化物による問題を起こし、その結果、高速度鋼の靱性及び強度が非常に低くなる。鋼を鋳造後に鍛造を行う用途では、そのような変形を材料のミクロ組織に対して行う効果により、これらの問題の一部が解消される。
合金に関しては、酸化/腐食環境に耐えるための高温及び摩耗性ニーズに加えて、相乗効果により、いくつかの新たな要望が生じている。同時に腐食/酸化と摩耗に暴露される材料では、その材料の挙動が非常に重要である。合金の使用の際には、酸化速度、及び酸化スケールの機械的特性と密着性が重要な要因となる。
高速度鋼上に特殊な被膜を形成させることによって、その酸化挙動を変えることができる(Reduction of wear in critical engine components using ion-beam-assisted deposition and ion implantation, J.H. Arps et al., Surface and Coatings Technology 84 1996 p579-583)。しかしながら、このような被膜は、薄い保護被膜(マイクロメートル範囲の被膜)しか鋼にもたらさないので、摩耗の激しい用途での使用が限られる。摩耗がミリメートル範囲であることが予測できる用途では、このタイプの被膜を有する鋼製品では、最初の被膜が磨滅するので、後続の更なる被膜が必要となる。これにより、耐用年数に対する製品コストがかなり増大することになる。
別の実現可能な解決策は、イオン注入等、高速度鋼の表面改質を用いることであろう(Ion beam modification of metals, G. Dearnley, Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B50 1990 p358-367)。しかしながら、イオン注入に関する問題は、イオンのガウス分布であり、このガウス分布は、深さが変化する材料特性をもたらす。イオン注入では、改質層の有用な厚みが限られることを伴うので、上記の用途での使用には適さない。
Isamotoらの米国特許第5989491号は、粉末冶金用合金用に酸化物分散強化を用いる方法を開示している。この特許の発明者らは、耐熱合金に備わっている基本的な耐熱特性に加えて、酸化物分散強化型耐熱粉末冶金用合金に酸化物の粒子を微細に分散させることで、クリープ破断強度が高まることを見い出した。しかしながら、米国特許第5989491号に開示されている合金は、上記の用途のように、摩耗を伴う機械的用途には適さない。最終製品の耐摩耗性は、酸化物の微粒子の添加に影響されないからである。
いくつかの特許は、高温での用途に関連して、高速度鋼において希土類元素を用いることを開示している。例えば、日本国特許出願公開第平1142055号、日本国特許出願公開第昭63213641号、中国特許出願公開第101037760号、日本国特許出願公開第平1159349号、日本国特許出願公開第平1142056号、中国特許出願公開第101078090号、日本国特許出願公開第平6299298号、中国特許出願公開第1693527号、日本国特許出願公開第昭57143468号、日本国特許出願公開第2005281839号、中国特許出願公開第101831590号、日本国特許出願公開第平8041592号、日本国特許出願公開第昭57143471号、日本国特許出願公開第2003253396号、及び日本国特許出願公開第平1008252号を参照されたい。しかしながら、これらの合金の何れも、標準的な鋳造技法で製造するのは厄介である。これらの高速度鋼の一部を混ぜるレベルは、凝固中における合金元素の偏析という問題を示し、おそらくは、このような問題を引き起こすとともに、粗大な炭化物組織を形成させる。従って、高レベルの合金元素及び希土類元素で高速度鋼を製造すると同時に、均一な材料特性と、よく制御されたミクロ組織を実現させるのは厄介である。
日本国特許出願公開第昭57085952号(要約)は、本発明の請求項1の前提部分に記載の組成に相当する組成を有する合金を開示している。当該特許文書は、上記の合金を製造する方法としての鋳造も開示していると考えなければならない。上記特許で開示されている鋼は、材料の強度を低下させるミクロ組織を有するので、摩耗部品としての有用性が低くなると考えなければならない。
Reduction of wear in critical engine components using ion-beam-assisted deposition and ion implantation, J.H. Arps et al., Surface and Coatings Technology 84 1996 p579-583
Ion beam modification of metals, G. Dearnley, Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B50 1990 p358-367
本発明の目的は、希土類元素イットリウム(Y)を含んでなる高速度鋼であって、高温での摩耗を伴う用途用の高速度鋼の製造と関連する上記の問題を低減又は解決する方法を提示することである。
本発明は、高速度鋼が高温での摩耗に耐える能力を向上させる製造方法を提供することも目的とする。
従って、本発明は、鋳造、及び従来の高速度鋼へのイットリウムの添加と関連する偏析及び粗大な炭化物組織の問題の知見に基づいている。
その化学組成において、炭素(C)1〜3重量%、クロム(Cr)3〜6重量%、モリブデン(Mo)0〜7重量%、タングステン(W)0〜15重量%、バナジウム(V)3〜14重量%、コバルト(Co)0〜10重量%、ニオブ(Nb)0〜3重量%、窒素(N)0〜0.5重量%、イットリウム(Y)0.2〜1重量%という元素と、鉄(Fe)及び不可避的不純物からなる残部とからなり、Mo+0.5W=2〜10重量%である高速度鋼の製造方法であって、前記高速度鋼の元素を含んでなる粉末をもたらす工程と、前記粉末の粉体を形成させる工程と、前記粉体に高熱(高温)及び高圧を与えて、その粉末の固結が行われるようにする工程とを含んでなることを特徴とする方法によって、本発明の目的は達成される。この工程は、固結工程又は熱間等方圧加圧(HIP)工程と称してよい。
前記固結工程中には、鋼は固体の状態、即ち非溶融状態である。高温の前記工程中の温度は、950〜1200℃の範囲内であるのが好ましく、比較的Cの含有率が高く、Mo、W、Co、Y等のような合金元素の含有率が低い合金では、低めの温度が求められることがあり、比較的Cの含有率が低く、前記の更なる合金元素の含有率が高い合金では、前記範囲内における高めの温度が求められる。上記の温度が低すぎると、多孔質材料が得られることになり、温度が高すぎると、材料が溶融し始めることがある(材料の溶融は回避すべきである)。
固結工程中の圧力は温度によって左右され、この温度は、それぞれの鋼組成に対して選択する。比較的低い温度は、高めの圧力によって補ってよい。請求項1及び従属クレームで定義されているような、本発明の範囲内の組成物、並びに、固結工程の上記の温度範囲では、好ましくは、圧力は800〜1500バールの範囲であるべきである。概して、合金元素の含有率が高いほど、特定の温度に対して高い圧力が必要になる。
本明細書を通じて、「1つの実施形態」又は「一実施形態」と称する場合には、一実施形態に関して記載されている特定の特色、構造、又は特徴が、開示されている主題の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書を通じて様々な場所に「1つの実施形態では」又は「一実施形態」という語句が見られても、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。更に、特定の特色、構造、又は特徴は、1つ以上の実施形態において、何れかの好適な形で組み合わせてもよい。
続いて、一実施形態によれば、空隙率レベルが非常に低いか、空隙性がない固結粉末の粉体に対して、軟質化焼鈍を施す。軟質化焼鈍は、その後の、合金の機械加工を容易にする目的で行う。軟質化焼鈍工程の最高温度は、上記の固結工程の温度であるのが好ましく、最低温度は、鋼が軟化し、鋼中の炭化物が球状化し、マルテンサイトがフェライトに変態する温度であるのが好ましい。何れのケースでも、温度は、炭化物粒径の重大な粗大化をもたらすほどの高さであってはならない。
選択する軟質化焼鈍温度は、合金の組成に左右されることになる。概して、合金元素の含有率が高いほど、高い焼鈍温度が求められることになる。従って、本発明の範囲内の組成物では、軟質化焼鈍温度は、600〜900℃の範囲であるのが好ましい。軟質化焼鈍の持続時間は、その材料におけるフェライト含有率が充分に高くなるほど充分に長くなければならない。好ましくは、軟質化焼鈍後、フェライトとオーステナイトの比率は少なくとも95/5でなければならない。合金中にマルテンサイト又はベイナイトが形成されないように、鋼は比較的ゆっくり冷却する。冷却速度は、合金の組成に応じて、5〜20℃/時の範囲内であるのが好ましい。この速度による冷却は、冷却速度がベイナイト、マルテンサイトの形成に影響を及ぼさなくなる温度を下回る温度まで行う。この温度未満では、冷却は自然冷却であってよく、冷却速度は、支配する外的条件のみに左右される場合がある。本発明の範囲内の合金では、この温度は、600〜700℃の範囲であってよい。
この後、必要に応じて粉体に機械加工を行ってよく、続いて、硬化させる鋼の特有の組成に応じて、950〜1200℃の範囲の温度での硬化(オーステナイト化)工程によって、熱処理を行ってよい。硬化後、鋼中に残留オーステナイトが多少存在することになり、鋼の主要部分はマルテンサイトとなる。このオーステナイトは、次の焼鈍工程によって除去する。第1の焼鈍工程中に、残留オーステナイトをマルテンサイトに変態させる。しかしながら、このマルテンサイトは非常に脆性が大きく、充分な延性を持たせるために、更なる焼鈍工程が必要となる。硬化後に鋼中に残留するオーステナイトの組成と量によって、焼鈍工程の回数と持続時間は変わる場合がある。本発明の1つの実施形態によれば、残留オーステナイトのレベルが最大でも5%、好ましくは最大でも2%になるまで焼鈍工程を行う。
上又は下に開示されているような本発明の方法の技術的効果は、希土類元素イットリウムを粉末中に均一に分布させることである。本発明の概念による高速度鋼を従来の鋳造方法によって製造したとしたら、高反応性元素のイットリウムは偏析し、均一には分布しないであろう。高速度鋼のベースマトリックス中にイットリウムが均一に分布することにより、酸化スケールが、高速度鋼に効果的に付着するように形成されるようになる。イットリウムの添加により、酸化スケールの成長速度も変化して、スケールが飽和厚まで迅速に成長するようになる。この飽和厚を上回ると、酸化スケールの成長速度は大幅に低下する。高速度鋼のベースマトリックス中にイットリウムが微細に分散していることによる、高温での耐摩耗性に対する有益な技術的効果は、予想外に良好である。この技術的効果は、粉末冶金法を用いてイットリウムを添加することによって得られると当業者が予測するであろう効果を上回っている。実際、技術的効果の増大は予想外にも、この鋼を製造する方法として粉末冶金を用いることに関連するコストの増大を補うほど大きく、この鋼は、厳しい摩耗条件に置かれる何れの用途でも非常に有用なものとなる。具体的には、本発明の鋼の炭化物平均粒径は、鋳造法を用いて作製した対応する材料よりもかなり小さい。本発明によれば、鋼の炭化物平均粒径は<3μmのはずであるとともに、鋼の製造に本発明の方法を用いていれば得られる特性も有するはずである。本発明の製造方法により、鋼は等方性のミクロ組織も有することになり、このミクロ組織は、鋼の摩耗特性に有益でもある。換言すると、鋼の炭化物平均粒径が<3μmとなるとともに、等方性のミクロ組織を得られるように、固結工程と、その後の熱処理工程を行わなければならない旨を本発明は教示する。
形成される酸化スケールの特性は、高温と摩耗に加えて、酸化/腐食も含む用途において極めて重要である。酸化/腐食用途では、酸化スケール自体の迅速な成長により、酸化スケール中の損傷が迅速に修復されることが非常に重要であり、これは、本発明の方法によって製造される材料を用いることによって実現する。
本発明の方法の1つの実施形態によれば、粉末混合物をもたらす工程は、前記元素を含んでなる溶融金属に対してアルゴンによるアトマイズを行って、前記粉末にする工程を含んでなる。溶融金属に対するアルゴンによるアトマイズを用いることによって、窒素によるアトマイズを用いる場合(窒素ガスの使用が原因で、窒化物が形成される)と比べて、窒化物の量が最小限に抑えられる。
本発明によれば、高速度鋼のイットリウム含有率は0.20〜1.0重量%の範囲内である。高速度鋼のイットリウム含有率は0.40重量%超、0.70重量%未満、より好ましくは0.60重量%未満であるのが好ましい。1つの好ましい実施形態では、イットリウム含有率は0.45〜0.60重量%、例えば0.4〜0.5重量%の範囲、例えば0.4重量%、0.41重量%、0.42重量%、0.43重量%、0.44重量%、0.45重量%、0.46重量%、0.47重量%、0.48重量%、0.50重量%である。
上記の区間で定義されているイットリウム含有率により、酸化スケールに対する上記のプラス効果が得られる。特に、0.45〜0.60重量%の範囲のイットリウム含有率により、高速度鋼が高温摩耗に耐える能力が非常に良好に向上する。上記区間の下限0.20%は、イットリウムの高温摩耗に対する有意なプラス効果を確認できる開始点を定義している。1%という上限は、イットリウムの高温摩耗に対する有意なプラス効果を確認できる区間の終点を示している。
本発明の方法の一実施形態によれば、前記高速度鋼の炭素(C)含有率は1.1〜1.4重量%の範囲である。炭素の量は、高速度鋼の耐摩耗性のために必要な炭化物を形成させるのに充分でなければならない。好ましくは、炭素の量は、充分な硬化性を有する高速度鋼を製造するのに充分でなければならない。1.1%という下限は、所望の炭化物と硬化性を有する高速度鋼を形成させるための最低限の炭素含有率を定義している。1.4%という上限は、この実施形態における最大限の炭素含有率を定義しており、この上限を超えると、オーステナイトが形成される場合がある。
本発明の方法の一実施形態によれば、クロム(Cr)含有率は3.0〜6.0重量%の範囲である。この区間により、良好な硬化性が得られるとともに、必要なとおりに炭化物が形成される。しかしながら、クロムが多すぎると、残留オーステナイトが形成され、焼き戻し過剰のリスクが向上するので、Crの上限は超えてはならない。1つの実施形態によれば、Cr含有率は4.0〜5.0重量%の範囲内である。
本発明の方法の一実施形態によれば、モリブデン(Mo)含有率は4.5〜5.5重量%の範囲である。この区間は、高速度鋼の高温硬さと耐摩耗性を向上させる炭化物の析出により、二次硬化を引き起こす。
本発明の方法の一実施形態によれば、タングステン(W)含有率は6.0〜7.0重量%の範囲である。この区間は、高速度鋼の高温硬さと耐摩耗性を向上させる炭化物の析出により、二次硬化を引き起こす。
MoとWは、この種の鋼に対して同様の効果を有するので、大抵の場合、相互に置換可能であるのは周知の事実である。請求項1によれば、Mo+0.5W=2〜10重量%である。好ましい実施形態によれば、Mo+0.5W=5〜8.5重量%である。下限が0重量%の元素は任意のものであることを指摘しておく。
本発明の方法の一実施形態によれば、バナジウム(V)含有率は3.0〜5.0重量%の範囲である。この区間は、高速度鋼の高温硬さと耐摩耗性を向上させる炭化物の析出により、二次硬化を引き起こす。しかしながら、過剰なバナジウムにより、高速度鋼は脆性になるので、上記の上限を超えてはならない。好ましい実施形態によれば、V含有率は3.0〜3.5重量%の範囲である。
本発明の方法の一実施形態によれば、前記高速度鋼のコバルト(Co)含有率は8.0〜9.0重量%の範囲である。高速度鋼をコバルトと混ぜると、焼き戻し抵抗と高温硬さが向上する(焼き戻し抵抗と高温硬さの何れも、高温摩耗用途で用いる高速度鋼において非常に重要である)。コバルトの量も、残留オーステナイトの量に作用することによって、高速度鋼硬度に影響を及ぼし、焼き戻し中に、前記残留オーステナイトをマルテンサイトに容易に変態させる。コバルトにおける上記の所定の区間は、本発明の組成の高速度鋼に適する区間であり、その高い方のレベルは、科学的制約よりも経済的妥協による方が大きい。あるいは、上で定義した範囲でコバルトを用いない場合には、コバルト含有率は0%であるか、又は不純物レベルである。
本発明の方法によって製造した粉末冶金高速度鋼は、酸化/腐食環境でさえも非常に良好な耐高温摩耗性を有する等の特性を有する。
以下では、参照図を用いて、下記の添付の図面とグラフを参照しながら、本発明の概念について更に説明していく。
粉末冶金高速度鋼に基づく半製品、構成部品、及び切削用工具の工業製造は、35年前に始まった。高速度鋼の最初の粉末冶金製造は、アトマイズ粉末の熱間等方圧加圧(HIP)と固結に基づいていた。HIP工程の後には一般に、HIPを施したビレットの熱間鍛造を行っていた。この製造方法は依然として、高速度鋼を製造するための支配的な粉末冶金方法である。
高速度鋼の粉末冶金加工に関する研究開発の元来の目的は、要求の厳しい用途におけるその機能特性と性能を向上させることであった。粉末冶金製造プロセスから得られる主な利点は、偏析がない点と、均一且つ等方性のミクロ組織である。従って、従来の鋳造鋼及び鍛造鋼における粗大且つ重大な炭化物偏析の周知の問題は、粉末冶金高速度鋼においては回避される。
即ち、充分な量の炭素及び炭化物形成元素を有する高速度鋼の粉末冶金製造方法によって、従来の形で製造した高速度鋼に付随する強度と靱性の低さの問題を大抵の場合解決する、炭化物の分散分布を得られる。
従って、本発明は、高速度鋼の製造方法に関する。本発明の方法は、1〜3重量%の炭素(C)と、3〜6重量%のクロム(Cr)と、0〜7重量%のモリブデン(Mo)と、0〜15重量%のタングステン(W)と、3〜14重量%のバナジウム(V)と、0〜10重量%のコバルト(Co)と、0〜3重量%のニオブ(Nb)と、0〜0.5重量%の窒素(N)と、0.2〜1重量%イットリウム(Y)という元素と、残部の鉄(Fe)及び不可避的不純物とからなる粉末(Mo+0.5W=2〜10重量%である)をもたらす工程を含んでなる。下限が0%の元素は任意のものであることを指摘しておく。
本発明の一実施形態では、粉末混合物をもたらす工程は、前記元素を含んでなる溶融金属に対してアルゴンガスによるアトマイズを行って、前記粉末にする工程を含んでなる。本発明の好ましい実施形態では、溶融高速度鋼に対するアルゴンガスによるアトマイズによって、最大径が160μmの高速度鋼粒子を形成させる。
粉末をもたらした後、前記粉末から粉体を形成させる。この形成工程は、例えば、前記粉末をカプセルに入れることを含んでなってもよい。続いて、このカプセルを真空状態にする。例えば、前記カプセルを真空状態にするために、0.004ミリバール未満の陰圧を24時間加える。続いて、カプセル内で前記陰圧を維持するために、カプセルを封止する。粉末の固結は、カプセルに高温、例えば約1150℃と、高圧、例えば約1000バールを長期間、例えば2時間与えることによって行う。この最後の固結工程は、熱間等方圧加圧(HIP)と言う。
軟質化焼鈍工程をHIP工程の後に行う。軟質化焼鈍工程を900℃で行ってから、温度を10℃/時の冷却速度で700℃まで低下させ、そこから、粉体を室温まで自然冷却させるのが好ましい。
軟質化焼鈍後、粉体に機械加工を行ってよく、好ましくは、1100℃での硬化(オーステナイト化)工程に続き、560℃で60分間の焼鈍工程を3回行い、これらの工程間では、室温まで自然冷却させる。
これらの後工程から得られる材料は、非常に良好な均一性を示し、上記の偏析及び粗大な炭化物組織も見られず、最も重要な効果は、高速度鋼のベースマトリックス中にイットリウム元素が均一に分布している点である。
本発明の方法の優れた特性を示すために、任意の元素を含めずに高速度鋼を設計した(表1を参照)。任意の元素を含めないことにより、本発明の方法による高温摩耗性の向上が明白且つ簡潔に示される。高温摩耗の単純な評価方法の「ピンオンディスク式」については下で説明する。
表1は、実験で用いた高速度鋼の元素を示している。表1の元素で製錬物を作製し、これらの製錬物から、アルゴンを用いたガスアトマイズによって粉末を作製した。表1の合金B及びCの粉末の粒径は<160μmであり、合金Aの粉末の粒径は<500μmである。
下記の説明では、本発明を更に例示するために、実施した非限定的な実験について詳細に説明していく。
カプセルへの粉末の充填によって、サンプルの調製を続け、前記カプセルは、直径73mmのスパイラル溶接管から作製した。続いて、カプセルに0.004ミリバール未満の圧力を24時間加えてから、前記圧力を維持するために、カプセルを封止した。
カプセル内の粉末を固結させるために、熱間等方圧加圧処理を1150℃及び1000バールで2時間行った。続いて、サンプルに対して軟質化焼鈍工程を900℃で行ってから、温度を10℃/時の冷却速度で700℃まで低下させ、そこからサンプルを室温まで自然冷却させた。
次いで、サンプルを機械加工し、1100℃での硬化(オーステナイト化)工程で熱処理したのに続き、560℃で60分間の焼鈍工程を3回行い、これらの工程間で、室温まで自然冷却させた。
最終調製工程は、自動研削/研磨機でサンプルを順次研削及び研磨することを含んでなる。最終研磨工程では、1μmのダイヤモンドスラリーを用いた。
図1は、トライボロジー試験で用いた簡略的な試験装置を示している。この装置は当該技術分野において既知であり、「ピンオンディスク式」と称されている。「ピンオンディスク式」トライボロジー試験の原理は以下のとおりである。軸線5を中心にサンプル1を速度ωで多数回、回転させる。サンプル1の回転と同時に、力Fをピン2に加え、その結果、同じ力Fがボール3に加わる。ボール3はAl2O3で作られており、直径が6mmである。サンプル1の回転とボール3に加わる力Fによって、サンプル1に溝6が形成される。
高温での摩耗挙動を評価するために、「ピンオンディスク式」試験装置の下方部分は炉4に収容されている。即ち、炉4は、サンプル1、ボール3、及びピン2の下方部分を所望の動作温度まで加熱できる。
図2は、溝6をその長手方向と垂直に切断した断面を示している。サンプルの研磨面から溝6の底までを測定した深さdを、サンプルの耐摩耗性の測定値として用いる。耐摩耗性の別の数字は断面積7であり、断面積7は、サンプル1の研磨面よりも下の溝6をその長手方向と垂直に切断した断面の面積として定義する。溝6のプロファイル及び深さdは、白色光干渉計Veeco Wyko NT9100を用いて評価した。
上記の説明による一連のサンプルを作製し、上で概説した「ピンオンディスク式」手順に従って試験した。「ピンオンディスク式」試験の結果は図3に示されており、この試験における線速度は20cm/秒、印加した力Fはそれぞれ5N及び20Nで、サンプルは20000回、回転させた。
図3で見ることができるように、イットリウムの添加により、溝の深さは650℃において縮小した(合金Aの溝深さdは5.7μm、合金Bの溝深さdは1.9μm、合金Cの溝深さdは3.7μmであったことが分かる)。これにより、本発明の方法によって製造した合金では、高温での耐摩耗性が向上すると予想されることが示されている。0.5%のイットリウムを高速度鋼に添加したところ(合金B)、イットリウムを含まない高速度鋼(合金A)と比べて、溝深さdが3倍ほど縮小した。1%のイットリウムを高速度鋼に添加した場合(合金C)も、650℃における溝深さdが縮小した。
耐摩耗性を更に明確に描写する測定値は、1メートル当たりの体積減少量(mm3/m)である。1メートル当たりの体積減少量の計算は、軌道の長手方向にわたって断面積7を積分し、その値を溝の外周で除することによって行う。図4に、1メートル当たりの体積減少量が示されており、合金Aの体積減少量は4.6×10-5mm3/m、合金Bの体積減少量は1.8×10-5mm3/m、そして合金Cの体積減少量は4×10-5mm3/mである。高速度鋼のイットリウム含有率と、高速度鋼の1メートル当たりの体積減少量との関係は、図4に示されている。図4から、0.5%のイットリウム含有率であると明らかに、1メートル当たりの体積減少量が最も低くなると結論付けることができる。イットリウム含有率が1%よりも高くても、1メートル当たりの体積減少量に対する有益な効果が得られる。この関係により、0.5%のイットリウム含有率により、高速度鋼の予想耐摩耗性の向上度が高くなることが示されている。図には示されていないが、実施例D及びEも、イットリウムの添加により、同様のプラス効果を示すことに留意されたい。
本発明によれば、高速度鋼のイットリウム含有率は0.2〜1重量%の範囲内である。高速度鋼のイットリウム含有率は、0.4重量%超、0.7重量%未満、より好ましくは0.6重量%未満、より好ましくは0.4〜0.6重量%、例えば0.4〜0.5重量%、例えば0.4重量%、0.41重量%、0.42重量%、0.43重量%、0.44重量%、0.45重量%、0.46重量%、0.47重量%、0.48重量%、0.49重量%、及び0.5重量%であるのが好ましい。
図5にはサンプルの硬度が示されている。合金Aでは硬度は63HRC、合金Bでは硬度は57HRC、合金Cでは硬度は56HRCである。図5から、イットリウムの添加により硬度が低下するという結論が得られる。何れかの特定の理論に束縛されるものではないが、この低下に対する考え得る説明の1つは、イットリウムを含む合金では、利用できる炭素が少ないので、硬度が低下するというものである。これは、室温における高速度鋼の摩耗率(図3)が主に高速度鋼の硬度によって決まるという理論を示している。室温では、摩耗率は、硬度が低いほど上昇する。しかしながら、高温では、酸化スケールの成長速度及び機械的特性のような他のメカニズムが摩耗を左右する。
Claims (15)
- その化学組成において、下記の元素と、
1〜3重量%の炭素(C)
3〜6重量%のクロム(Cr)
0〜7重量%のモリブデン(Mo)
0〜15重量%のタングステン(W)
3〜14重量%のバナジウム(V)
0〜10重量%のコバルト(Co)
0〜3重量%のニオブ(Nb)
0〜0.5重量%の窒素(N)
0.2〜1重量%のイットリウム(Y)
残部の鉄(Fe)及び不可避的不純物とからなり、Mo+0.5W=2〜10重量%である高速度鋼の製造方法であって、
−前記高速度鋼の元素を含んでなる粉末をもたらす工程と、
−前記粉末の粉体を形成させる工程と、
−前記粉体に高熱及び高圧を与えて、前記粉体の粉末の固結が行われるようにする工程と、
を含んでなることを特徴とする方法。 - 前記粉末混合物をもたらす前記工程が、前記元素を含んでなる溶融金属に対してアルゴンによるアトマイズを行って、前記粉末にする工程を含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼のイットリウム(Y)含有率が0.4重量%超であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼のイットリウム(Y)含有率が0.7重量%以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼のイットリウム(Y)含有率が0.45〜0.60重量%の範囲内であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼の炭素(C)含有率が1.1〜1.4重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼のクロム(Cr)含有率が3.0〜6.0重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼のクロム(Cr)含有率が4.0〜5.0重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼のモリブデン(Mo)含有率が4.5〜5.5重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼のタングステン(W)含有率が6〜7重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- Mo+0.5W=5.0〜8.5重量%であることを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼のバナジウム(V)含有率が3.0〜5.0重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- 前記高速度鋼のコバルト(Co)含有率が8.0〜9.0重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜12の何れか一項に記載の高速度鋼の製造方法。
- 請求項1〜13の何れか一項に記載の方法によって得られる高速度鋼であって、炭化物平均粒径が<3μmであることを特徴とする高速度鋼。
- 等方性のミクロ組織を有することを特徴とする、請求項14に記載の高速度鋼。
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