JP2014530174A - 必要に応じた剥離特性を有するモノマーに基づく歯科材料 - Google Patents

必要に応じた剥離特性を有するモノマーに基づく歯科材料 Download PDF

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Abstract

本発明は、式I:[(Z1)m−Q1−X)]k−T−[Y−Q2−(Z2)n]l(式中、Tは、熱不安定性または光解離性基を表し、Z1およびZ2は、各場合において独立に、ビニル基、CH2=CR1−CO−O−およびCH2=CR1−CO−NR2−から選択される重合性基、または−Si(OR)3、−COOH、−O−PO(OH)2、−PO(OH)2、−SO2OHおよび−SHから選択される接着性基を表し、少なくとも1個のZ1またはZ2が重合性基であり、Q1、Q2、X、Y、R、R1、R2、R3、k、l、mおよびnは、明細書に記載のとおりである)の熱不安定性または光解離性重合性化合物を含む歯科修復材料に関する。

Description

本発明は、必要に応じた剥離(Debonding−on−demand)(DoD)特性を有するモノマーおよび、特に接着剤およびセメントを調製するための、歯科材料におけるモノマー成分としてのそれらの使用に関する。
再剥離させることができる接着接合剤は、様々な技術の分野で益々重要となっている。例としては、自動製造工程の枠組み内での部品の脱離、接着接合された従属部品での複合部品の修復または、製品寿命の最後にこのような部品を再利用する場合の材料の分離の簡素化がある。接着接合剤の剥離は、例えば加熱により、接着接合剤層の強度を著しく低下させることによって、必要に応じて達成され得る。
このように、特許文献1は、接着剤成分の分解が起こるようにエネルギーを導入することによってさらなる成分が活性化され得る、ポリウレタン、ポリウレアまたはエポキシ樹脂に基づく可逆性接着接合剤を形成するための接着剤系を記載する。例えば、熱または放射エネルギーを導入することによって、ブロック化された前駆体から、接着性樹脂の分解を引き起こす有機塩基または有機酸が放出され得る。
特許文献2は、通常の接着性マトリクスおよび粒子状膨張材料、例えばアゾジカルボンアミドなどからなる、航空機または自動車構造用の剥離可能な接着接合剤のための工業用接着剤組成物を記載する。部品は、少なくとも膨張材料の膨張温度まで接着接合剤を加熱することにより剥離される。
歯科医学では、接着接合剤の剥離は、歯列矯正においてとりわけ重要であり、不正咬合を矯正するために歯の表面に接着接合されるブラケットは、矯正成功後、歯のエナメル質に損傷を与えることなく再び取り外さなければならない。さらに、機械的に除去するのが困難である高強度セラミックの修復物または冠の修繕または完全交換の場合、容易に軟化もしくは分離され得るセメント接合剤が好都合である。
歯列矯正での適用に関連して、特許文献3は、例えば熱可塑性ポリマーなどの、熱により制御可能な添加剤を含有する歯科用組成物を記載する。
特許文献4は、酸に不安定な三級カーボネート基および、例えばトリアリールスルホニウム塩などの光酸を有するジメタクリラートに基づく歯科用組成物を記載する。これらの組成物は、例えば、可視領域の光を用いてビスアシルホスフィンオキシドIrgacure 819などの適切な開始剤によって光化学的に硬化され得(光接合)、高温でのUV光の照射によって、再軟化され得る(光熱剥離)。
本発明の目的は、重合性であり、特に歯構造および/または歯科用セラミックに対して良好な基材接着を示し、熱を導入することによって基材からの剥離を可能にし、したがって、とりわけ、必要に応じた剥離特性を有する接着剤または複合材セメントを調製するのに適切な、接着性歯科修復材料を提供することである。
独国特許出願公開第19832629号明細書 国際公開第2010/128042号 米国特許出願公開第2007/0142498号明細書 米国特許出願公開第2007/0142497号明細書
この目的は、式I:
[(Z−Q−X)]−T−[Y−Q−(Z
式I
(式中、
Tは、熱不安定性または光解離性基を表し、
およびZは、各場合において独立に、ビニル基、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または−Si(OR)、−COOH、−O−PO(OH)、−PO(OH)、−SOOHおよび−SHから選択される接着性基を表し、少なくとも1個のZまたはZが重合性基であり、
は、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C20ラジカルを表し、
は、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C20ラジカルを表し、
XおよびYは、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−を表し、
R、R、RおよびRは、各場合において独立に、HまたはC−Cアルキルラジカルを表し、
k、l、mおよびnは、各場合において独立に、1、2または3である。)
の熱不安定性または光解離性重合性化合物に基づく歯科修復材料によって本発明に従い達成される。
ある実施形態において、少なくとも1個のZまたはZが重合性基であり、少なくとも1個のZまたはZが接着性基である。この文脈において、ZおよびZの一方が重合性基を表し、ZおよびZの他方が接着性基を表す式Iの化合物が好ましい。別の実施形態において、ZおよびZの両方とも重合性基を表す。
ラジカルに、例えば−O−などの基が割り込み得るという表示は、基がラジカルの炭素鎖に挿入される、即ち炭素原子が両側で隣接することと理解されたい。したがってこれらの基の数は、炭素原子数よりも少なくとも1小さく、この基は末端にはあり得ない。本発明によれば、指定の基が割り込まないラジカルが好ましい。
本発明によれば、化学価理論に適合する化合物のみが考慮される。
各場合において互いに独立に、
およびZの一方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基を表し、ZおよびZの他方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基を表すか、または好ましくは−Si(OR)、−COOH、−O−PO(OH)、−PO(OH)、−SOOHおよび−SHから選択される接着性基を表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C10ラジカルを表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C10ラジカルを表し、
XおよびYが、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−を表し、
Rが、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、
が、各場合において独立に、HまたはCHであり、
が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、
が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、そして/あるいは
k、l、mおよびnが、各場合において独立に、1または2である、
式Iの化合物が特に好ましい。
可変要素全てそれぞれが上記で定められる好ましい意味の1つを有する化合物が特に好ましい。
好ましい実施形態において、Tは熱不安定性基である。ZおよびZが、各場合において独立に、ビニル基、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または−O−PO(OH)、−PO(OH)および−SOOHから選択される酸基を表し、少なくとも1個のZまたはZが、重合性基であり、少なくとも1個のZまたはZが酸基であり、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C10ラジカルを表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C10ラジカルを表し、
XおよびYが、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−を表し、
、RおよびRが、各場合において独立に、HまたはC−Cアルキルラジカルを表し、
k、l、mおよびnが、各場合において独立に、1、2または3である、
式Iの化合物が、この文脈において好ましい。
この文脈において、ZおよびZの一方が重合性基を表し、ZおよびZの他方が酸基を表す式Iの化合物が好ましい。
各場合において、互いに独立に、
およびZの一方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基を表し、ZおよびZの他方が、各場合において独立に、−O−PO(OH)および−PO(OH)および−SOOHから選択される酸基を表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C10ラジカルを表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C10ラジカルを表し、
XおよびYが、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−を表し、
が、各場合において独立に、HまたはCHであり、
が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、
が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、そして/あるいは
k、l、mおよびnが、各場合において独立に、1または2である、
式Iの化合物が、この文脈において特に好ましい。
可変要素全てそれぞれが上記で定められる好ましい意味の1つを有する化合物が特に好ましい。
適切な熱不安定性基はそれ自体公知である。これらは、本発明によれば、1以上の熱不安定性共有結合を含有することを特徴とする。熱不安定性共有結合がある好ましい熱不安定性基としては、熱不安定性付加環化付加物、例えばディールス・アルダー付加物、ヘテロ−ディールス・アルダー付加物、ならびに熱不安定性アルコキシアミン、オキシム−エステル、オキシム−ウレタンまたはアゾ基などが挙げられる。熱不安定性基の例は、R.J.Wojteckiら、Nature Materials 2011,10,14−27にも記載されている。
特に、Tが、以下からなる群から選択される熱不安定性基である式Iの化合物が好ましい:
Figure 2014530174
(式中、
は、HまたはC−C10アルキルラジカルであり、
は、H、C−Cアルキルラジカル、FまたはCNであり、
は、H、C−Cアルキルラジカル、FまたはCNであり、
は、各場合において独立に、CH、C、OCHまたはOCであり、そして
pは、各場合において独立に、0、1、2または3である)。
本発明によれば、式Iの熱不安定性重合性化合物が、式IIのディールス・アルダー付加物である歯科材料が特に好ましい:
Figure 2014530174
(式中、ある一定の可変要素は、上記で定められる意味を有する)。本発明によれば、式IIは、純粋なエキソ生成物または純粋なエンド生成物、およびエキソ生成物とエンド生成物との混合物の両方を含む。
この文脈において、各場合において、互いに独立に、
およびZの一方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基を表し、ZおよびZの他方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または好ましくは−Si(OR)、−COOH、−O−PO(OH)、−PO(OH)、−SOOHおよび−SHから選択される接着性基を表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C15ラジカル、好ましくはC−C10ラジカル、好ましくはC−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C15ラジカル、好ましくはC−C10ラジカル、好ましくはC−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
Rが、各場合において独立に、CHまたはCであり、
が、各場合において独立に、HまたはCHであり、
が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、
が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、
が、H、CHまたはCであり、
が、H、FまたはCN、特にHであり、
が、H、FまたはCN、特にHであり、そして/あるいは
mおよびnが、各場合において独立に、1または2である、
式IIの化合物が好ましい。
各場合において、互いに独立に、
およびZの一方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基を表し、ZおよびZの他方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または好ましくは−Si(OR)、−O−PO(OH)、−PO(OH)および−SHから選択される接着性基を表し、
が、メチレンまたはエチレンラジカルを表し、
が、エチレンまたはプロピレンラジカルを表し、
Rが、各場合において独立に、CHまたはCであり、
が、各場合において独立に、HまたはCHであり、
が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、
が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、
が、H、CHまたはCであり、
が、H、FまたはCN、特にHであり、
が、H、FまたはCN、特にHであり、そして/あるいは
mおよびnが、各場合において、1である、
式IIの化合物が、特に非常に好ましい。
可変要素全てそれぞれが上記で定められる好ましい意味の1つを有する化合物が特に好ましい。
別の実施形態において、Tは光解離性基である。適切な光解離性基は、それ自体公知である。これらは通常、1以上の光解離性共有結合を含有することを特徴とする。光解離性共有結合がある好ましい光解離性基としては、ベンゾインエーテル、オキシアルキルフェニルアセトフェノン、ジアルキルオキシアセトフェノン、ベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ジベンゾイルフェニルホスフィンオキシド、ジアルキルベンゾイルゲルマニウム誘導体およびジアルキルジベンゾイルゲルマニウム誘導体が挙げられる。
特に、Tが、以下からなる群から選択される光解離性基である、式Iの化合物が好ましい:
Figure 2014530174
(式中、
が、各場合において独立に、C−C10アルキルラジカルを表し、
が、各場合において独立に、C−Cアルキルラジカルを表し、
が、各場合において独立に、CH、C、OCHまたはOCであり、
pが、各場合において独立に、0、1、2または3である)。
本発明によれば、式Iの光解離性重合性化合物が、式IIIのジベンゾイルフェニルホスフィンオキシドまたは式IVのジアルキルジベンゾイルゲルマニウム誘導体:
Figure 2014530174
(式中、ある一定の可変要素は上記で定められる意味を有する。)
である歯科材料が特に好ましい。
この文脈において、各場合において、互いに独立に、
およびZの一方が、各場合において独立に、CH=CRCO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基を表し、ZおよびZの他方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または好ましくは−Si(OR)、−O−PO(OH)、−PO(OH)および−SHから選択される接着性基を表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C15ラジカル、好ましくはC−C10ラジカル、好ましくはC−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C15ラジカル、好ましくはC−C10ラジカル、好ましくはC−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
XおよびYが、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−を表し、
Rが、各場合において独立に、CHまたはCであり、
が、各場合において独立に、C−Cアルキルラジカルを表し、
mおよびnが、各場合において独立に、1または2である、
式IIIおよび式IVの化合物が好ましい。
各場合において、互いに独立に、
およびZの一方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基を表し、ZおよびZの他方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または好ましくは−Si(OR)、−O−PO(OH)、−PO(OH)および−SHから選択される接着性基を表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−もしくは−O−CO−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−もしくは−O−CO−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
XおよびYが、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−もしくは−O−CO−を表し、
Rが、各場合において独立に、CHまたはCであり、
が、各場合において独立に、C−Cアルキルラジカルを表し、
mおよびnが、各場合において1である、
式IIIおよび式IVの化合物が特に非常に好ましい。
可変要素全てそれぞれが上記で定められる好ましい意味の1つを有する化合物が特に好ましい。
驚くべきことに、重合化後、式Iの少なくとも1個の熱不安定性および/または1個の光解離性重合性化合物、好ましくは少なくとも1個の式IIの熱不安定性重合性化合物および/または式IIIまたは式IVの光解離性重合性化合物を含む本発明による歯科修復材料が、一方で優れた機械的特性ならびに歯構造および歯科用セラミックへの優れた接着性を示しながら、他方で熱の導入によって(熱不安定性結合)またはUV光もしくは可視光による照射によって(光解離性結合)基材から容易に剥離され得ることが見出された。
式IIの重合性ディールス・アルダー付加物は容易に調製され得る。例えば、ディールス・アルダー反応にとって通常の反応条件下で、特に80〜120℃で、例えば芳香族溶媒中で、また場合によっては適切な触媒(例えばブレンステッドまたはルイス酸)ならびに重合阻害剤(著者らのチーム、Organikum,Wiley−VCH,21sted.,Weinheim他、2001,330以下参照)を添加して、適切にN−官能化されたマレイミドと適切に官能化されたフラン誘導体を反応させて、対応する重合性ディールス・アルダー付加物を得ることができる。
Figure 2014530174
具体例:フルフリルメタクリラート(Z=CH=CR−CO−O−、Q=−CH−、R=CH、R=Hおよびm=1)およびN−[3−(ジヒドロキシホスホリル)プロピル]−マレイミド(Z=−PO(OH)、Q=−(CH−、RおよびR=Hおよびn=1)のディールス・アルダー反応:
Figure 2014530174
重合性のまたは強酸性の基で官能化されたフラン誘導体の合成のための適切な出発材料は市販されており、例えばフルフラール、フルフリルアルコールまたはピロ粘液酸である(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,5thEd.,Vol.A 12,VCH,Weinheim他、1989,119頁以下参照)。置換フラン誘導体は、例えば、対応する1,4−ジケト化合物を加熱することによりパール・クノール合成によって調製され得る(W.Walter,W.Francke,Beyer−Walter Lehrbuch der Organischen Chemie,S.Hirzel Verlag,StuttgartおよびLeipzig 2004,24thed.,769頁参照)。重合性のまたは強酸性の基で官能化されたマレイミドは、対応するように官能化されたアミンと無水マレイン酸を反応させることによって最も容易に調製され得る。
式IIのディールス・アルダー付加物の合成のための手順はまた、最初に、適切に官能化されたマレイミドおよびフラン誘導体から、適切なディールス・アルダー付加物を調製し、重合性のまたは強酸性の酸基の導入はその後にのみ行うというように、段階的でもあり得るが、この合成は、場合によっては、保護基を用いて行われる。例えば、例として上記で挙げられるディールス・アルダー付加物はまた、重合性メタクリラート基および強酸性ホスホン酸基を用いて調製することもでき、最初に、N−(3−ブロモプロピル)マレイミドを用いて、例えばテトラヒドロピラニル(THP)基で保護されているフルフリルアルコールをディールス・アルダー付加物に変換する。例えば亜リン酸トリエチル(P(OC)とのディールス・アルダー付加物の反応による、例えばミカエリス・アルブーゾフ反応を介したホスホン酸基の導入後、THP保護基を切断し得、形成されるOH基を、例えばメタクリル酸無水物(MAAH)によってメタクリル化し得、最終的にホスホン酸基が加水分解により放出され得る。
Figure 2014530174
本発明による式IIの熱不安定性ディールス・アルダー付加物の例は:
Figure 2014530174
Figure 2014530174
Figure 2014530174
Figure 2014530174
Figure 2014530174
Figure 2014530174
である。
本発明による式IIIの光解離性ジベンゾイルフェニルホスフィンオキシドの例は:
Figure 2014530174
Figure 2014530174
である。
本発明による式IVの光解離性ジアルキルジベンゾイルゲルマニウム誘導体の例は:
Figure 2014530174
である。
本発明による歯科材料は、好ましくは、式Iの熱不安定性または光解離性重合性化合物に加えて、1以上のさらなるラジカル重合性モノマー(コモノマー)、特に単官能性または多官能性(メタ)アクリル酸誘導体を含む。単官能性(メタ)アクリル酸誘導体とは、1個の(メタ)アクリル酸基がある化合物を意味し、多官能性(メタ)アクリル酸誘導体とは、2以上、好ましくは2から4個の(メタ)アクリル酸基がある化合物を意味する。多官能性モノマーは、架橋効果を有する。
本発明による好ましい単官能性または多官能性(メタ)アクリル酸誘導体は、メチル(メタ)アクリラート、エチル(メタ)アクリラート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、ブチル(メタ)アクリラート、ベンジル(メタ)アクリラート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリラート、イソボルニル(メタ)アクリラート、ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリラート、ビス−GMA(メタクリル酸およびビスフェノール−A−ジグリシジルエーテルの付加生成物)、UDMA(2−ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)および2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナートの付加生成物)、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリラートもしくはテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリラート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリラート、グリセロールジ(メタ)アクリラート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリラート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリラートおよび1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリラートである。
特に好ましい単官能性または多官能性(メタ)アクリル酸誘導体は、N−単置換アクリルアミドまたはN−二置換アクリルアミド、例えばN−エチルアクリルアミド、N,N−ジメタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドまたはN−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドなど、N−単置換メタクリルアミド、例えばN−エチルメタクリルアミドまたはN−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミドなど、ならびにN−ビニルピロリドンおよびアリルエーテルである。これらのモノマーは、高い加水分解安定性を特徴とし、それらの粘性が比較的低いため、希釈モノマーとして特に適切である。
高い加水分解安定性を有する好ましい多官能性(メタ)アクリル酸誘導体は、対応するジアミンを(メタ)アクリル酸クロリドと反応させることにより合成され得る、架橋ピロリドン、例えば1,6−ビス(3−ビニル−2−ピロリドニル)−ヘキサンなど、ビスアクリルアミド、例えばメチレンビスアクリルアミドまたはエチレンビスアクリルアミドなど、およびビス(メタ)アクリルアミド、例えばN,N’−ジエチル−1,3−ビス(アクリルアミド)−プロパン、1,3−ビス(メタクリルアミド)−プロパン、1,4−ビス(アクリルアミド)−ブタンまたは、1,4−ビス(アクリロイル)−ピペラジンなどである。
本発明によれば、熱不安定性架橋モノマーもコモノマーとして特に適切である。熱不安定性架橋モノマーは、2個の重合性基間に少なくとも1個の熱不安定性基を有する。例としては、2個の(メタ)アクリル基の間に少なくとも1個の熱不安定性基を有する、多官能性(メタ)アクリラートまたは(メタ)アクリルアミドがある。原則としては、熱不安定性基として考慮されるものは、式Iの化合物について上記で定められるものと同じ基であり、特に熱不安定性付加環化付加物、例えばディールス・アルダー付加物、ヘテロ−ディールス・アルダー付加物ならびに熱不安定性アルコキシアミン、オキシム−エステル、オキシム−ウレタンまたはアゾ基である。例としては、ディールス・アルダー付加物、例えば、フルフリルメタクリラートおよびN−(3−(メタクリロイルオキシ)プロピル)−マレイミドからのディールス・アルダー付加物、ジ−またはトリイソシアナート、例えばヘキサメチレン−1,6−ジイソシアナート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアナートまたはHDIトリマーなどとのN−ヒドロキシ−(メタ)アクリルアミドの反応生成物ならびに、1−ヒドロキシメチルアクリル酸エステル、例えば1−ヒドロキシメチルエチルアクリラートなどとの、またはβ−ケトエステル(メタ)アクリラート、例えば2−アセトアセトキシエチルメタクリラートなどとのジ−またはトリイソシアナートの化学量論反応により得られる生成物がある。ガス放出性の熱不安定性架橋モノマーも特に適切である。例としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラート、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリラートまたはヒドロキシプロピル(メタ)アクリラートなどとの、またはN−(ヒドロキシアルキル)(メタ)アクリルアミド、例えばN−(5−ヒドロキシペンチル)メタクリルアミドまたはN−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドなどとの、アゾビス(4−シアノ吉草酸)のエステル化生成物がある。
式Iの熱不安定性または光解離性重合性化合物および場合によっては上記で指定されるコモノマーに加えて、本発明による歯科修復材料は、好ましくはラジカル重合性の酸基含有モノマー(接着剤モノマー)も含み得る。好ましい酸基は、カルボン酸基、ホスホン酸基、リン酸基およびスルホン酸基である。
重合性カルボン酸を有する好ましいモノマーは、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸無水物、10−メタクリロイルオキシデシルマロン酸、N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)−N−フェニルグリシンおよび4−ビニル安息香酸である。
重合性ホスホン酸基を有する好ましいモノマーは、ビニルホスホン酸、4−ビニルフェニルホスホン酸、4−ビニルベンジルホスホン酸、2−メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、2−メタクリルアミドエチルホスホン酸、4−メタクリルアミド−4−メチル−ペンチルホスホン酸、2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸、2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸エチルおよび−2,4,6−トリメチルフェニルエステルである。
重合性リン酸基を有する好ましいモノマーは、リン酸一水素2−メタクリロイルオキシプロピルまたはリン酸二水素2−メタクリロイルオキシプロピル、リン酸一水素2−メタクリロイルオキシエチルまたはリン酸二水素2−メタクリロイルオキシエチル、リン酸水素2−メタクリロイルオキシエチルフェニル、ジペンタエリスリトールペンタメタクリロイルオキシホスフェート、リン酸二水素10−メタクリロイルオキシデシル、リン酸モノ−(1−アクリロイル−ピペリジン−4−イル)−エステル、リン酸二水素6−(メタクリルアミド)ヘキシルおよびリン酸二水素1,3−ビス−(N−アクリロイル−N−プロピル−アミノ)−プロパン−2−イルである。
重合性スルホン酸基を有する好ましいモノマーは、ビニルスルホン酸、4−ビニルフェニルスルホン酸および3−(メタクリルアミド)プロピルスルホン酸である。
好ましくは、上記で指定されるモノマーの混合物が使用される。モノマー混合物の総重量に基づき、好ましいモノマー混合物は:
1から90wt.−%、好ましくは5から80wt.−%、特に好ましくは5から70の式Iの、特に式II、式IIIおよび/または式IVの化合物と、
0から70wt.−%、好ましくは1から60wt.−%、特に好ましくは5から50、特に非常に好ましくは10から30wt.−%のコモノマー、特に単官能性および/または多官能性(メタ)アクリラートと、
0から70wt.−%、好ましくは1から60wt.−%、特に好ましくは5から50wt.−%の熱不安定性架橋モノマーと、
0から40wt.−%、好ましくは1から30wt.−%、特に好ましくは5から20wt.−%の接着性モノマーと、を含む。
特に好ましいモノマー混合物(各場合において、モノマー混合物の総重量に基づく。)を次の表で与える。
Figure 2014530174
さらに、本発明による歯科修復材料はまた、好ましくはラジカル重合のための開始剤も含む。
好ましくは、特に式Iの熱不安定性化合物の場合、ベンゾフェノン、ベンゾインおよびそれらの誘導体またはα−ジケトンもしくはそれらの誘導体、例えば9,10−フェナントレンキノン、1−フェニル−プロパン−1,2−ジオン、ジアセチルもしくは4,4’−ジクロロベンジルなどが、ラジカル光重合を開始するために使用される。カンファキノンおよび2,2−ジメトキシ−2−フェニル−アセトフェノンが特に好ましく使用され、特に非常に好ましくは、還元剤としての、アミン、例えば4−(ジメチルアミノ)−ベンゾアート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリラート、N,N−ジメチル−sym.−キシリジンまたはトリエタノールアミンなどと合わせたα−ジケトンが使用される。ノリッシュI型光開始剤、特にアシルまたはビスアシルホスフィンオキシド、モノアシルトリアルキル−またはジアシルジアルキルゲルマニウム化合物、例えばベンゾイルトリメチルゲルマニウム、ジベンゾイルジエチルゲルマニウムまたはビス−(4−メトキシベンゾイル)ジエチルゲルマニウムも特に適切である。例えばカンファキノンおよび4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルと合わせたジベンゾイルジエチルゲルマニウムなど、様々な光開始剤の混合物も使用され得る。
好ましくは、特に式Iの光解離性化合物の場合において、酸化還元−開始剤の組み合わせ、例えばN,N−ジメチル−sym.−キシリジンまたはN,N−ジメチル−p−トルイジンとの過酸化ベンゾイルの組み合わせなどが、室温で行われる重合のための開始剤として使用される。さらに、過酸化物および還元剤、例えばアスコルビン酸、バルビツレートまたはスルフィン酸などからなる酸化還元系も特に適切である。
本発明による歯科修復材料はまた、熱によりガスを放出する添加剤(thermisch gasfreisetzendes Additiv)も含み得る。適切なガス放出性添加剤は、例えばアゾ化合物、例えばアゾジカルボンアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルまたは2,2’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、N−ニトロソ化合物など、ヒドラジド、例えばベンゼンスルホニルヒドラジドなど、過酸化物、例えばジクモール過酸化物など、またはアセトンジカルボン酸などである。このような化合物の例は、例えばSt.Quinn,Plastics,Additives & Compounding 2001,3,16−21に記載されている。分解温度は、例えばアゾ化合物の場合、置換基パターンによりそれ自体公知の様式で設定され得る(D.Braun,R.Jakobi,Monatshefte Chemie 1982,113,1403−1414参照)。
さらに、本発明による歯科修復材料は、放射電磁線を熱に変換し得る添加剤を含み得る。このようないわゆる放射線から熱への変換剤は、熱不安定性基を切断するために、UV、NIRまたはIR放射線、可視光、マイクロ波または電波放射線を熱に変換することができる、有機物質、無機物質または有機金属物質またはハイブリッド成分である。この例は、UV、NIRまたはIR放射線を吸収する染料および顔料である。IR範囲において吸収する染料の例は、アゾ、メチン、アンスラキノンまたはポルフィリン染料である。NIR線を吸収する顔料の例は、アンチモンおよびインジウムスズ酸化物、フタロシアニン顔料、煤、NiおよびPtジチオレン錯体である。UV範囲で吸収する化合物の例は、ベンゾトリアゾール、トリアジン、ベンゾフェノン、シアノアクリラート、サリチル酸誘導体およびヒンダードアミン系光安定剤(HALS)である。マイクロ波(1から300GHz)または電波(10kHzから1GHz)の周波数範囲で吸収する添加剤の例は、強磁性セラミック物質、いわゆる、酸化鉄ヘマタイト(Fe)またはマグネタイト(Fe)およびさらなる酸化物、例えば金属、Zn、MnまたはNiの酸化物から構成されるフェライトであり、粉末として市販されている。
本発明による歯科修復材料は、さらに好ましくは、機械的特性を向上させるために、または粘度を調整するために、有機または無機充填剤粒子も含む。好ましい無機粒子状充填剤は、酸化物、例えばZrOおよびTiOなど、または、平均粒径が0.005から2μm、好ましくは0.1から1μmのSiO、ZrOおよび/またはTiOの混合酸化物など、ナノ粒子状または超微粒充填剤、例えば平均粒径が5から200nm、好ましくは10から100nmである、焼成ケイ酸または沈降シリカなど、ミニ充填剤、例えば平均粒径が0.01から10μm、好ましくは0.1から1μmである、石英、ガラスセラミックまたはガラス粉末ならびにX線−不透過充填剤、例えば平均粒径が10から1000nm、好ましくは100から300nmである、三フッ化イッテルビウムまたはナノ粒子状酸化タンタル(V)または硫酸バリウムなどに基づく、非晶質球状材料である。
さらに、本発明による歯科修復材料は、さらなる添加剤、特に溶媒、例えば水またはエタノールまたは対応する溶媒混合液、ならびに例えば安定化剤、香味料、色素、殺菌活性成分、フッ素イオン放出性添加剤、光学的光沢剤または可塑剤を含み得る。
次の成分:
a)0.1から50wt.−%、特に1から40wt.−%、好ましくは2から30wt.−%、特に好ましくは5から30wt.−%の式I、特に式II、式IIIおよび/または式IVの化合物と、
b)0.01から10wt.−%、好ましくは0.1から3.0wt.−%、特に好ましくは0.2から2wt.−%の開始剤と、
c)0から80wt.−%、好ましくは1から60wt.−%、特に好ましくは5から50wt.−%のコモノマーと、
d)0から30wt.−%、好ましくは0.5から15wt.−%、特に好ましくは1から5wt.−%の接着性モノマーと、
e)0から80wt.−%の充填剤と、
f)0から70wt.−%の溶媒と、
を含む、式I、特に式II、式IIIおよび/または式IVの熱不安定性または光解離性重合性化合物に基づく歯科修復材料が特に好ましい。
好ましい充填剤含量は、所望の用途に依存する。接着剤は、好ましくは0から20wt.−%、セメントおよび複合材は、好ましくは20から80wt.−%の充填剤を含む。
同様のことが溶媒含量にも適用される。接着剤は、好ましくは0から60wt.−%、特に好ましくは1から50wt.−%の溶媒を含む。溶媒として水を含む歯科材料が好ましい。0から20wt.−%、特に1から10wt.−%の水を含む歯科材料が特に好ましい。
本発明による歯科修復材料の剥離特性は、本材料の組成により、標的化されて影響を受け得る。特定の目的のための適切な組成の調整は、当業者の一般的知識および能力に属する。したがって、加熱することによる、必要に応じた剥離能は、熱不安定性または光解離性成分、即ち特に式Iの熱不安定性または光解離性重合性化合物ならびに場合によっては熱不安定性架橋モノマーおよびガス放出性添加剤の使用濃度とともに向上する。さらに、剥離特性はまた、コモノマーの選択によっても変動し得、架橋密度、したがって強度および弾性係数も、架橋モノマーの割合とともに、または、単官能性モノマーの付加により、変動し得る。
式I、好ましくは式II、式IIIおよび/または式IVの熱不安定性または光解離性重合性化合物に基づく本発明による歯科材料は、特に、例えばブラケット、冠またはベニアを可逆的に取り付けるために使用され得る。好ましくは、接合は、最初に、式Iの熱不安定性または光解離性重合性化合物に基づく材料(接着剤またはセメント)を硬化させることにより形成される。剥離のためには、熱不安定性結合の切断が始まる温度を上回る温度まで接着接合した部分を短時間加熱するかまたは適切な波長の光を照射しなければならない。例えばIR放射線源またはレーザーを介して、標的化したエネルギー導入を行うことができる。さらに、強磁性粒子、例えば強磁性ナノ粒子などが本発明による歯科材料に組み込まれる場合、交番磁界の作用によって、誘導加熱を達成し得る。
本発明の主題はまた、歯科修復材料、好ましくは接着剤またはセメント、特に好ましくはセルフエッチングの接着剤またはセメントの調製のための、式I、特に式II、式IIIおよび/または式IVの熱不安定性または光解離性重合性化合物の使用でもある。
実施例によって下記で本発明をより詳細に説明する。
実施例1
メタクリル酸−3,5−ジオキソ−4−(3−ホスホノオキシプロピル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステル(MATPA)の合成
工程1:4,10−ジオキサ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン
Figure 2014530174
アセトニトリル(200mL)中の無水マレイン酸(98.06g、1.0mol)およびフラン(102.12g、1.5mol)の溶液を室温で96時間撹拌した。形成された沈殿物をろ過して除去し、アセトニトリル(100mL)で洗浄し、真空乾燥炉(125mbar、50℃)中で乾燥させた。123.30g(740mmol、74%収率)の白色固形物を得た。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ=3.31(s, 2H), 5.35(s, 2H), 6.58(s, 2H)。
13C−NMR(DMSO−d, 100 MHz):δ=49.0, 81.6, 136.8, 171.5。
工程2:4−(3−ヒドロキシ−プロピル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン
Figure 2014530174
メタノール(70mL)中の4,10−ジオキサ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン(33.23g、200mmol)の懸濁液にメタノール(30mL)中の3−アミノ−1−プロパノール(15.02g、200mmol)の溶液を滴下して添加した。次に、反応混合物を加熱還流した。24時間後、ロータリーエバポレーターで溶液を濃縮した。帯黄色の固形物を水(100mL)に溶解し、ジクロロメタン(3x200mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた(Feinvakuum getrocknet)。25.40g(114mmol、57%収率)の白色固形物を得た。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ=1.59(m, 2H), 2.91(s, 2H), 3.38(m, 4H), 4.45(br s, 1H), 5.12(s, 2H), 6.55(s, 2H)。
13C−NMR(DMSO−d, 100 MHz):δ=30.5, 35.5, 47.0, 58.3, 80.3, 136.4, 176.4。
工程3:1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−ピロール−2,5−ジオン
Figure 2014530174
トルエン(300mL)中の4−(3−ヒドロキシ−プロピル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン(17.80g、79.8mmol)の溶液を16時間加熱還流した。溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、残渣を微小真空下で乾燥させた。11.92g(76.8mmol、96%収率)の白色固形物を得た。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ=1.65(m, 2H), 3.40(t, 2H;J=6.2 Hz), 3.47(t, 2H;J=7.4 Hz), 4.48(br s, 1H), 6.99(s, 2H)。
13C−NMR(DMSO−d, 100 MHz):δ=31.2, 34.7, 58.4, 134.4, 171.0。
工程4:メタクリル酸−4−(3−ヒドロキシプロピル)−3,5−ジオキソ−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステル
Figure 2014530174
1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−ピロール−2,5−ジオン(5.17g、33.3mmol)、フルフリルメタクリラート(5.65g、34.0mmol)およびBHT(10mg)をベンゼン(60mL)に溶解した。軽く気流の導入を行いながら、溶液を加熱還流した。20時間後に溶媒を留出させた。茶色がかった油状物質をカラムクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル)によって精製した。2.84g(8.8mmol、27%収率、エキソ異性体およびエンド異性体の混合物)の帯黄色の油状物質を得た。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ(エンド異性体)=1.55−1.64(m, 2H), 1.88(s, 3H), 3.01−3.05(d, 1H;J=6.4 Hz), 3.09(d, 1H;J=6.4 Hz), 3.32−3.49(m, 4H), 4.41(d, 1H;J=12.8 Hz), 4.45−4.48(m, 1H), 4.78−4.84(m, 1H), 5.15(d, 1H;J=1.5 Hz), 5.68−5.70(m, 1H), 6.00−6.03(m, 1H), 6.47−6.52(m, 1H), 6.58−6.64(m, 1H)。
13C−NMR(DMSO−d, 100 MHz):δ(エンド異性体)=17.8, 30.5, 35.6, 48.1, 49.6, 58.2, 61.7, 80.5, 88.8, 126.2, 135.4, 136.7, 137.3, 166.1, 174.7, 176.0。
工程5:メタクリル酸−3,5−ジオキソ−4−(3−ホスホノオキシプロピル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステル(MATPA)
Figure 2014530174
−5℃でテトラヒドロフラン(30mL)中のオキシ塩化リン(phosphoroxychlorid)(1.39g、9.0mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(20mL)中のメタクリル酸−4−(3−ヒドロキシプロピル)−3,5−ジオキソ−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステル(2.6g、8.2mmol)、BHT(10mg)およびトリエチルアミン(910mg、9.0mmol)の溶液を滴下して添加した。添加終了後、懸濁液を−5℃で3時間撹拌し、次いで水(2mL)を滴下して添加した。−5℃で懸濁液をさらに30分間撹拌し、次いで沈殿物をろ過して完全に除去した。帯黄色のろ液を飽和NaCl水溶液(3x30mL)で洗浄した。合わせた水相をテトラヒドロフラン(2x30mL)で再抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。茶色がかった油状物質にアセトニトリル(2x50mL)を添加して水を除去し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣にジエチルエーテル(50mL)を添加し、室温で撹拌した。1時間後、デカントにより溶媒を除去した。茶色の油状物質をロータリーエバポレーターで、また微小真空下で乾燥させた。2.46g(6.1mmol、75%収率、エキソ異性体およびエンド異性体の混合物)の茶色がかった樹脂を得た。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ(エンド異性体)=1.73−1.82(m, 2H), 1.87(s, 3H), 3.03(d, 1H;J=6.5 Hz), 3.10(d, 1H;J=6.5 Hz), 3.42−3.48(m, 2H), 3.76−3.84(m, 2H), 4.41(d, 1H;J=12.5 Hz), 4.84(d, 1H;J=12.5 Hz), 5.15(s, 1H), 5.69(s, 1H), 6.01(s, 1H), 6.50(d, 1H;J=5.7 Hz), 6.59−6.63(m, 1H), 6.94(br, 2H)。
13C−NMR(DMSO−d, 100 MHz):δ(エンド異性体)=17.8, 28.2(d, J=7 Hz), 35.2, 48.2, 49.7, 61.6, 63.0(d, J=5 Hz), 80.4, 88.8, 126.2, 135.4, 136.7, 137.3, 166.1, 174.7, 176.0。
31P−NMR(DMSO−d, 162 MHz):δ=−1.3。
実施例2
メタクリル酸−3−(3,5−ジオキソ−1−ホスホノオキシメチル−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル)−プロピルエステルの合成
工程1:メタクリル酸−3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イル)−プロピルエステル
Figure 2014530174
1−(3−ヒドロキシプロピル)−ピロール−2,5−ジオン(5.36g、34.5mmol)、トリエチルアミン(3.85g、38.0mmol)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(120mg、1.0mmol)をジクロロメタン(80mL)に溶解した。ジクロロメタン(20mL)中のメタクリル酸無水物(5.86g、38.0mmol)およびBHT(10mg)の溶液を0℃で滴下して添加し、次いで反応混合物を0℃で2時間、室温で22時間撹拌した。反応溶液を水(3x50mL)で洗浄した。合わせた水相をジクロロメタン(50mL)で再抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘキサン/酢酸エチル1:1)によって粗製生成物を精製した。2.81g(12.5mmol、35%収率)の帯黄色の油状物質を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.95(2, 3H), 1.97−2.04(m, 2H), 3.66(t, 2H;J=6.9 Hz), 4.15(t, 2H;J=6.2 Hz), 5.57(m, 1H), 6.12(s, 1H), 6.72(s, 2H)。
13C−NMR(CDCl, 100 MHz):δ=18.3, 27.6, 34.9, 61.8, 125.6, 134.2, 126.2, 167.2, 170.6。
工程2:メタクリル酸−3−(1−ヒドロキシメチル−3,5−ジオキソ−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル)−プロピルエステル
Figure 2014530174
メタクリル酸−3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イル)−プロピルエステル(2.71g、12.1mmol)、フルフリルアルコール(1.28g、13.0mmol)およびBHT(10mg)をベンゼン(40mL)に溶解した。軽く気流の導入を行いながら、溶液を加熱還流した。20時間後、溶媒を留出させた。粗製生成物として得られた茶色がかった油状物質をカラムクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル)によって精製した。3.10g(9.6mmol、80%収率、エキソ異性体およびエンド異性体の混合物)の黄色油状物質を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.78−1.89(m, 0.4H;エキソ), 1.93−2.02(m, 5.8H;エキソ/エンド), 2.94−3.02(m, 3H;エンド), 3.43−3.48(m, 0.6H;エキソ), 3.55−3.69(m, 2.2H;エキソ/エンド), 4.05−4.14(m, 4.4H;エキソ/エンド), 4.15−4.22(m, 0.2H;エキソ), 4.25−4.31(m, 0.2H;エキソ), 5.25(m, 1H;エンド), 5.28−5.32(m, 0.2H;エキソ), 5.57−5.60(m, 1.2H;エキソ/エンド), 6.10−6.12(m, 0.2H;エンド), 6.12−6.14(m, 1H;エンド), 6.35−6.38(m, 0.2H;エキソ), 6.46−6.49(m, 0.2H;エキソ), 6.52−6.56(m, 1H;エンド), 6.59−6.62(m, 1H;エンド)。
13C−NMR(CDCl, 100 MHz):δ=18.3, 26.6(エンド), 26.7(エキソ), 35.5(エキソ), 35.8(エンド), 46.0(エキソ), 48.1(エンド), 49.9, 60.7(エンド), 61.3(エキソ), 61.4(エンド), 61.6(エキソ), 79.5(エキソ), 80.9(エンド), 91.5(エンド), 92.1(エキソ), 125.7(エンド), 125.8(エキソ), 134.9(エキソ), 135.7(エキソ), 136.1(エキソ), 136.2(エンド), 137.0(エンド), 138.3(エンド), 167.2(エキソ), 167.3(エンド), 174.7(エキソ), 175.1(エキソ), 175.8(エンド), 175.9(エンド)。
工程3:メタクリル酸−3−(3,5−ジオキソ−1−ホスホノオキシメチル−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル)−プロピルエステル
Figure 2014530174
テトラヒドロフラン(30mL)中のオキシ塩化リン(1.57g、10.3mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(20mL)中のメタクリル酸−3−(1−ヒドロキシメチル−3,5−ジオキソ−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル)−プロピルエステル(3.00g、9.3mmol)、BHT(10mg)およびトリエチルアミン(1.04g、10.3mmol)の溶液を−5℃で滴下して添加した。添加終了後、懸濁液を−5℃で3時間撹拌し、次いで水(2mL)を滴下して添加した。懸濁液をさらに30分間、−5℃で撹拌し、次いで沈殿物をろ過して完全に除去した。帯黄色のろ液を飽和NaCl水溶液(3x30mL)で洗浄した。合わせた水相をテトラヒドロフラン(2x30mL)で再抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。茶色がかった油状物質にアセトニトリル(2x50mL)を添加して水を除去し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣にジエチルエーテル(2x50mL)を添加し、室温で撹拌した。1時間後、デカントにより溶媒を除去した。茶色の油状物質をロータリーエバポレーターで、また微小真空下で乾燥させた。3.19g(7.9mmol、85%収率、エキソ異性体およびエンド異性体の混合物)の吸湿性の白色泡状物質を得た。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ=1.65−1.75(m, 0.4H;エキソ), 1.75−1.85(m, 2H;エンド), 1.87(s, 3.6H;エキソ/エンド), 3.02(dd, 2H;J=28.2 Hz, 6.4 Hz;エンド), 3.29(t, 0.4H;J=7.0 Hz;エキソ), 3.41−3.49(m, 2.2H;エキソ/エンド), 3.66(dd, 0.2H;J=7.8 Hz, 5.6 Hz;エキソ), 3.94−4.08(m, 3.4H;エキソ/エンド), 4.32(dd, 0.2H;J=12.2 Hz, 5.2 Hz;エキソ), 4.42(dd, 0.2H;J=12.2 Hz, 5.8 Hz;エキソ), 4.54(q, 1H;J=6.1 Hz;エンド), 5.08−5.11(m, 1H;エンド), 5.25−5.29(m, 0.2H;エキソ), 5.64−5.68(m, 1.2H;エキソ/エンド), 6.00−6.05(m, 1.2H;エキソ/エンド), 6.36(d, 0.2H, J=5.5 Hz;エキソ), 6.44−6.50(m, 1.2H;エキソ/エンド), 6.54−.58(m, 1H;エンド), 6.66(br s, 2.4H;エキソ/エンド)。
13C−NMR(DMSO−d, 100 MHz):δ=17.9, 26.1(エキソ), 26.2(エンド), 34.6(エキソ), 34.8(エンド), 45.6(エキソ), 47.3(エキソ), 48.0(エンド), 49.8(エンド), 61.5(エンド), 61.6(エキソ), 62.9(d, J=5 Hz;エンド), 63.3(d, J=5 Hz;エキソ), 78.7(エキソ), 80.4(エンド), 89.7(d, J=10 Hz;エンド), 90.0(d, J=10 Hz;エキソ), 125.6, 134.5(エキソ), 135.4(エキソ), 135.8(エンド), 136.8(エンド), 137.0(エンド), 166.4, 174.7(エキソ), 174.7(エンド), 174.8(エキソ), 176.1(エンド)。
実施例3
実施例1からのリン酸メタクリラートMATPAのラジカル光重合
実施例1からの2.97gのリン酸メタクリラートMATPA、6.95gの架橋剤N,N’−ジエチル−1,3−ビス(アクリルアミド)−プロパン、0.03gの光開始剤カンファキノンおよび0.05gのアミン促進剤4−(ジメチルアミノ)−ベンゾアートの混合物を調製した。少量の混合物をガラスプレート上に置き、PETフィルムで被覆し、ブルーフェーズ(Bluephase)重合ランプ(Ivoclar Vivadent AG、光強度1000mW/cm−2)で20秒間照射した。すると、照射された層が硬化した。光DSC(示差走査熱量測定、Perkin Elmer DSC 7)によって混合物をさらに調べ、273J/gの重合熱が測定された。
実施例4
実施例1からのリン酸メタクリラートMATPAに基づく光硬化接着剤の調製
実施例1からの1.09gのリン酸メタクリラートMATPA、1.49gの単官能性コモノマー2−ヒドロキシエチルメタクリラート、3.25gの架橋剤ビス−GMA、0.99gの架橋剤UDMA、1.01gの架橋剤グリセロールジメタクリラート、0.02gの光開始剤カンファキノン、0.05gのアミン促進剤4−(ジメチルアミノ)−ベンゾアート、0.10gのアシルホスフィンオキシド光開始剤Lucirin TPOおよび2.00gの溶媒エタノールから接着剤を調製した。ブルーフェーズ(Bluephase)重合ランプ(Ivoclar Vivadent AG、光強度1000mW/cm−2)によって、この接着剤を硬化させることができた。
実施例5
メタクリル酸−3−[3,5−ジオキソ−1−(11−ホスホノオキシウンデシルオキシメチル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル]−プロピルエステルの合成
工程1:2−(11−ブロモウンデシルオキシ)−テトラヒドロピラン
Figure 2014530174
ジクロロメタン(100mL)中の11−ブロモウンデカノール(50.24g、200mmol)およびトルエン−4−スルホン酸一水和物(80mg、0.4mmol)の溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(21.87g、260mmol)を滴下して添加した。反応混合物を室温で撹拌した。24時間後、茶色の溶液をシリカゲルの薄層上でろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。65.85g(196mmol、98%収率)の淡黄色がかった油状物質を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.23−1.37(m, 12H), 1.37−1.47(m, 2H), 1.48−1.64(m, 6H), 1.65−1.76(m, 1H), 1.77−1.90(m, 3H), 3.35−3.42(m, 3H), 3.46−3.53(m, 1H), 3.70−3.75(m, 1H), 3.84−3.90(m, 1H), 4.56−4.58(m, 1H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=19.7, 25.4, 26.2, 28.2, 28.8, 29.4, 29.5, 29.6, 29.8, 30.8, 32.9, 33.9, 62.3, 67.7, 98.8。
工程2:2−[11−(フラン−2−イルメトキシ)−ウンデシルオキシ]−テトラヒドロピラン
Figure 2014530174
THF(100mL)中の水素化ナトリウム(2.40g、100mmol)の懸濁液にフルフリルアルコール(9.81g、100mmol)を滴下して添加した。懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで、THF(100mL)中の2−(11−ブロモウンデシルオキシ)−テトラヒドロピラン(33.53g、100mmol)の溶液を滴下して添加した。反応混合物を16時間加熱還流した。冷却後、飽和NHCl水溶液(100mL)でクエンチングを行った。二相性の混合物を酢酸エチル(3x100mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(SiO、ジクロロメタン)によって粗製生成物を精製した。20.58g(58.4mmol、58%収率)の帯黄色の油状物質を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.25−1.40(m, 16H), 1.48−1.62(m, 6H), 1.66−1.74(m, 1H), 1.78−1.87(m, 1H), 3.34−3.40(m, 1H), 3.45(t, 2H;J=6.8 Hz), 3.47−3.52(m, 1H), 3.70−3.75(m, 1H), 3.84−3.90(m, 1H), 4.42(s, 2H), 4.56−4.58(m, 1H), 6.28−6.30(m, 1H), 6.32−6.33(s, 1H), 7.38−7.39(m, 1H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=19.7, 25.5, 26.1, 26.3, 29.1, 29.4, 29.5, 29.5, 29.5, 29.6, 29.7, 29.8, 30.8, 62.3, 64.7, 67.7, 70.4, 98.8, 108.9, 110.2, 142.6, 152.2。
工程3:11−(フラン−2−イルメトキシ)−ウンデカン−1−オール
Figure 2014530174
メタノール(100mL)中の2−[11−(フラン−2−イルメトキシ)−ウンデシルオキシ]−テトラヒドロピラン(20.48g、58.1mmol)およびトルエン−4−スルホン酸一水和物(480mg、2.4mmol)の溶液を室温で20時間撹拌した。反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル)によって粗製生成物を精製した。7.18g(26.8mmol、46%収率)の帯黄色の固形物を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.25−1.37(m, 14H), 1.51−1.62(m, 4H), 1.84(s, 1H), 3.45(t, 2H;J=6.8 Hz), 3.61(t, 2H;J=6.8 Hz), 4.43(s, 2H), 6.29−6.30(m, 1H), 6.32−6.34(m, 1H), 7.39−7.40(m, 1H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=25.8, 26.1, 29.4, 29.5, 29.5, 29.6, 29.6, 32.8, 62.9, 64.7, 70.4, 108.9, 110.2, 142.6, 152.1。
工程4:メタクリル酸−3−[3,5−ジオキソ−1−(11−ヒドロキシ−ウンデシルオキシメチル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル]−プロピルエステル
Figure 2014530174
軽く気流の導入を行いながら、トルエン(100mL)中の11−(フラン−2−イルメトキシ)−ウンデカン−1−オール(7.00g、26.1mmol)、メタクリル酸−3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イル)−プロピルエステル(5.82g、26.1mmol)およびBHT(10mg)の溶液を80℃に加熱した。20時間後、溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル)によって粗製生成物を精製した。6.16g(12.5mmol、48%収率、エキソ異性体およびエンド異性体の混合物)を帯黄色の油状物質として得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.25−1.36(m, 22.4H;エキソ/エンド), 1.51−1.63(m, 6.6H;エキソ/エンド), 1.76(s, 1.6H;エキソ/エンド), 1.81−1.88(m, 1.2H;エキソ), 1.92−1.98(m, 6.4H;エキソ/エンド), 2.91(dd, 2H;J=40.2 Hz, 6.4 Hz;エンド), 3.43−3.51(m, 2.4H;エキソ), 3.52−3.65(m, 8.4H), 3.81(d, 1H;J=11.6 Hz;エンド), 4.01(d, 0.6H;J=11.6 Hz;エンド), 4.06−4.15(m, 5H;エキソ/エンド), 5.23−5.24(m, 1H;エンド), 5.28−5.30(m, 0.6H;エキソ), 5.57−5.58(m, 1.6H;エキソ/エンド), 6.11−6.14(m, 1.6H;エキソ/エンド), 6.30−6.32(d, 0.6H;J=5.8 Hz;エキソ), 6.44−6.46(m, 0.6H;エキソ), 6.51−6.54(m, 2H;エンド)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=18.3, 18.3, 25.7, 26.0, 26.7, 29.4, 29.4, 29.4, 29.5, 29.5, 29.5, 29.6, 32.8, 35.4, 35.7, 45.7, 47.8, 48.3, 49.9, 61.5, 61.6, 62.9, 67.9, 68.4, 72.1, 72.2, 79.6, 81.0, 90.7, 91.4, 125.6, 125.7, 135.1, 135.3, 136.1, 136.2, 136.6, 138.1, 167.2, 174.5, 174.8, 175.0, 176.0。
工程5:メタクリル酸−3−[3,5−ジオキソ−1−(11−ホスホノオキシ−ウンデシルオキシメチル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル]−プロピルエステル
Figure 2014530174
THF(50mL)中のオキシ塩化リン(2.08g、13.6mmol)の溶液に、THF(30mL)中のメタクリル酸−3−[3,5−ジオキソ−1−(11−ヒドロキシ−ウンデシルオキシメチル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イル]−プロピルエステル(6.06g、12.3mmol)、BHT(10mg)およびトリエチルアミン(1.37g、13.6mmol)の溶液を−5℃で滴下して添加した。添加終了後、−5℃で3時間、懸濁液を撹拌し、次いで水(2mL)を滴下して添加した。氷浴中で懸濁液をさらに30分間撹拌し、次いで沈殿物をろ過して完全に除去した。帯黄色のろ液を飽和NaCl水溶液(3x50mL)で洗浄した。合わせた水相をTHF(2x30mL)で再抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。茶色がかった油状物質にアセトニトリル(2x50mL)を添加して水を除去し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。茶色の油状物質にジエチルエーテル(4x100mL)を添加し、室温で10分間撹拌した。暗褐色の油状物質が沈殿した。デカントして溶媒を除去した。合わせたエーテル溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。3.87g(6.8mmol、55%収率、エキソ異性体およびエンド異性体の混合物)の茶色がかった油状物質を得た。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ=1.22−1.32(m, 22.4H;エキソ/エンド), 1.43−1.60(m, 6.6H;エキソ/エンド), 1.69−1.76(m, 1.2H;エキソ), 1.80−1.85(m, 2H;エンド), 1.87−1.91(m, 5.8H;エキソ/エンド), 2.96(dd, 2H;J=55.6 Hz, 6.4 Hz;エンド), 3.30(t, 1H;J=6.4 Hz;エンド), 3.36−3.54(m, 6H;エンド), 3.59−3.66(m, 1.6H;エキソ/エンド), 3.90−4.09(m, 7.2H;エキソ/エンド), 5.08−5.09(m, 1H;エンド), 5.24−5.26(m, 0.6H;エキソ), 5.67−5.69(m, 1.6H;エキソ/エンド), 6.00−6.06(m, 1.6H;エキソ/エンド), 6.32−6.34(m, 0.6H;エキソ), 6.43−6.47(m, 1.6H;エキソ/エンド), 6.52−6.55(m, 1H;エンド), 8.68(br s, 3.2H;エキソ/エンド)。
13C−NMR(DMSO−d, 100.6 MHz):δ=17.9, 25.1, 25.5, 26.1, 28.6, 28.8, 29.0, 29.0, 29.0, 29.8, 29.9, 30.4, 34.7, 45.5, 47.3, 48.1, 49.6, 61.3, 61.6, 65.2(d;J=5 Hz), 67.6, 68.1, 70.9, 71.0, 78.7, 80.3, 90.3, 90.8, 125.6, 134.5, 135.9, 135.8, 136.4, 137.6, 166.3, 166.4, 174.7, 174.9, 175.0, 176.2。
31P−NMR(DMSO−d, 162 MHz):δ=−1.1。
実施例6
メタクリル酸−3,5−ジオキソ−4−(10−ホスホノオキシ−デシル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステルの合成
工程1:4−(10−ヒドロキシ−デシル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン
Figure 2014530174
メタノール(30mL)中の4,10−ジオキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン(5.13g、30.9mmol)の懸濁液に、メタノール(20mL)中の10−アミノ−1−デカノール(5.36g、30.9mmol)の溶液を滴下して添加した。反応混合物を24時間加熱還流し、次いでロータリーエバポレーターで濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル)によって粗製生成物を精製した。1.52g(4.7mmol、15%収率)の帯黄色の固形物を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.22−1.37(m, 12H), 1.51−1.59(m, 4H), 2.60(br s, 1H), 2.84(s, 2H), 3.46(t, 2H;J=7.4 Hz), 3.62(t, 2H;J=6.5 Hz), 5.26(s, 2H), 6.51(s, 2H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=25.7, 26.6, 27.5, 29.0, 29.3, 29.3, 29.4, 32.7, 39.0, 47.4, 62.9, 80.9, 136.6, 176.4。
工程2:1−(10−ヒドロキシ−デシル)−ピロール−2,5−ジオン
Figure 2014530174
トルエン(50mL)中の4−(10−ヒドロキシ−デシル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]−デカ−8−エン−3,5−ジオン(1.52g、4.7mmol)の懸濁液を16時間加熱還流した。デカントして未溶解残渣から溶液を取り除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。1.15g(4.5mmol、97%収率)の白色固形物を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.25−1.36(m, 12H), 1.52−1.61(m, 4H), 2.63(br s, 1H), 3.50(t, 2H;J=7.2 Hz), 3.63(t, 2H;J=6.8 Hz), 6.69(s, 2H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=25.7, 26.7, 28.5, 29.0, 29.3, 29.4, 32.7, 37.9, 63.0, 134.0, 170.9。
工程3:メタクリル酸−4−(10−ヒドロキシデシル)−3,5−ジオキソ−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステル
Figure 2014530174
軽く気流の導入を行いながら、トルエン(30mL)中のフルフリルメタクリラート(750mg、4.5mmol)、1−(10−ヒドロキシ−デシル)−ピロール−2,5−ジオン(1.05g、4.1mmol)およびBHT(5mg)の溶液を80℃に加熱した。20時間後、反応溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘキサン/酢酸エチル1:1)によって粗製生成物を精製した。560mg(1.3mmol、33%収率)のエンド異性体を白色固形物として得て、430mg(1.0mmol、25%収率)のエキソ異性体を帯黄色の油状物質として得た。
エンド異性体:
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.19−1.36(m, 12H), 1.37−1.46(m, 2H), 1.52−1.61(m, 3H), 1.97(s, 3H), 3.31(t, 2H;J=7.6 Hz), 3.38(d, 1H;J=7.6 Hz), 3.61−3.66(m, 3H), 4.69(d, 1H;J=12.8 Hz), 4.91(d, 1H;J=12.8 Hz), 5.31(dd, 1H;J=5.3 Hz, 1.7 Hz), 5.61−5.61(m, 1H), 6.17(s, 1H), 6.36(d, 1H;J=5.8 Hz), 6.45(dd, 1H;J=5.7 Hz, 1.6 Hz)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=18.3, 25.7, 26.8, 27.4, 29.0, 29.3, 29.4, 32.8, 38.7, 46.8, 47.7, 62.2, 62.9, 79.6, 89.8, 126.5, 134.4, 135.6, 135.7, 166.8, 174.4, 174.6.
エキソ異性体:
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.25−1.35(m, 12H), 1.52−1.58(m, 4H), 1.95(s, 3H), 1.99(br s, 1H), 2.95(dd, 2H;J=28.2 Hz, 6.5 Hz), 3.46(t, 2H;J=7.5 Hz), 3.61(t, 2H;J=6.8 Hz), 4.52(d, 1H;J=12.8 Hz), 4.98(d, 1H;J=12.8 Hz), 5.27(d, 1H;J=1.6 Hz), 5.59−5.61(m, 1H), 6.13(s, 1H), 6.45(d, 1H;J=5.8 Hz), 6.56(dd, 1H;J=5.6 Hz, 1.6 Hz)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=18.3, 25.8, 26.6, 27.5, 29.0, 29.3, 29.3, 29.4, 32.8, 39.0, 48.3, 49.9, 61.6, 62.9, 81.1, 89.6, 126.3, 135.8, 137.1, 137.4, 166.8, 174.3, 175.8。
工程4:メタクリル酸−3,5−ジオキソ−4−(10−ホスホノオキシ−デシル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステル
Figure 2014530174
−5℃でTHF(20mL)中のオキシ塩化リン(360mg、2.3mmol)の溶液に、THF(30mL)中のエンド/エキソメタクリル酸−4−(10−ヒドロキシデシル)−3,5−ジオキソ−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステル(890mg、2.1mmol)、BHT(5mg)およびトリエチルアミン(240mg、2.3mmol)の溶液を滴下して添加した。添加終了後、懸濁液を−5℃で3時間撹拌し、次いで水(2mL)を滴下して添加した。氷浴中で懸濁液をさらに30分間撹拌し、次いで沈殿物をろ過して完全に除去した。帯黄色のろ液を飽和NaCl水溶液(3x50mL)で洗浄した。合わせた水相をTHF(2x30mL)で再抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。茶色がかった油状物質にアセトニトリル(2x50mL)を添加して水を除去し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。微小真空下で残渣を乾燥させた。1.01g(2.0mmol、95%収率、エキソ異性体およびエンド異性体の混合物)の無色の油状物質を得た。
実施例7
実施例5および6からのメタクリラートホスフェートに基づくDoD接着剤の調製
ZrOセラミックと本発明による複合材セメントとの間のせん断保持力を調べるために、3種類のプライマー溶液を調製した。これらは、それぞれエタノール中の、実施例5からのメタクリラートホスフェート(プライマーA)、実施例6からのメタクリラートホスフェート(プライマーB)および10−メタクリロイルオキシデシルホスフェート(プライマーC、比較)のそれぞれ1wt.−%の溶液であった。
接合強度を求めるために、ZrOセラミック試験片(IPS e.max ZirCAD、Ivoclar Vivadent、イットリウム安定化酸化ジルコニウム)に個々のプライマー溶液を塗布し、溶媒を吹き飛ばした。次いで、複合材セメント、Multilink Automix(Ivoclar Vivadent)をプライマー層に塗布し、ブルーフェーズ(Bluephase)C8 LEDランプ(Ivoclar Vivadent)によって20秒間、次いでSpectramat光炉(Ivoclar Vivadent)中で3分間硬化させた。次に、試験片を37℃で24時間水中で保管し、ISO指針「ISO 1994−ISO TR 11405:Dental Materials Guidance on Testing of Adhesion to Tooth Structure」と同様にして接着せん断強度を測定した。第2回目の測定において、水中保管後、試験片を乾燥炉中で130℃にて60分間さらに保管し、ようやく、試験片の急速冷却後、せん断保持力を求めた。結果は表1で提示し、これは、セラミック複合接合剤の温度負荷とともに、本発明による接着性モノマー入りのプライマーは、接合強度のはるかにより大きな低下を示し、したがって、このような接合剤はより容易に剥離され得る。
Figure 2014530174
a)WS=水中保管、b)WS+TT=水中保管および熱処理。
実施例8
4−[4(5)−(メタクリロイルオキシメチル)−2−ピリジン−2−イル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−2−イルスルファニルメチル]−安息香酸−2−(メタクリロイルオキシ)−エチルエステルの合成
工程1:2−ベンゼンスルホニルメチルピリジン
Figure 2014530174
アセトニトリル(200mL)中の2−(クロロメチル)ピリジン塩酸塩(32.81g、200mmol)の懸濁液に、フェニルスルフィン酸ナトリウム(49.24g、300mmol)、テトラプロピルアンモニウムブロミド(10.64g、40mmol)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(30.44g、200mmol)を添加した。反応混合物を16時間加熱還流し、次いでロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣をジクロロメタン(200mL)中に吸収させ、飽和NaCl水溶液(3x100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターでおよそ半分の体積まで濃縮した。茶色の溶液をシリカゲルの層上でろ過した。41.55g(178mmol;89%収率)の帯黄色の固形物を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=4.56(s, 2H), 7.21−7.24(m, 1H), 7.42−7.48(m, 3H), 7.58−7.62(m, 1H), 7.66−7.70(m, 3H), 8.41−8.42(m, 1H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=64.6, 123.4, 125.7, 128.4, 129.0, 133.8, 136.7, 138.2, 148.8, 149.7。
工程2:4−(ピリジン−2−カルボチオイルスルファニルメチル)−安息香酸
Figure 2014530174
氷冷しながら、アセトニトリル(100mL)中の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(79.56g、523mmol)の溶液を、アセトニトリル(500mL)中の2−ベンゼンスルホニルメチルピリジン(40.64g、174mmol)および硫黄(16.76g、523mmol)の懸濁液に滴下して添加した。添加終了後、暗赤色の溶液を室温で22時間撹拌した。次いで、4−(ブロモメチル)安息香酸(37.46g、174mmol)を分割して添加した。反応混合物を室温でさらに4時間撹拌し、次いで2N塩酸(200mL)を添加した(pH=1)。赤色の沈殿物が赤色の溶液から沈殿した。懸濁液をろ過し、ろ過残渣をアセトニトリル(100mL)で洗浄した。ろ液にtert−ブチルメチルエーテル(200mL)および飽和NaCl水溶液(100mL)を添加した。相を分離し、有機相を飽和NaCl水溶液(2x100mL)で洗浄した。次に、合わせた水相をtert−ブチルメチルエーテル(100mL)で再抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を既に得られているろ過残渣と合わせ、アセトニトリル(200mL)をそれに添加し、室温で4時間撹拌した。次いで、得られた懸濁液をろ過した。ろ過残渣をアセトニトリル(50mL)で洗浄し、真空乾燥炉(50℃、125mbar)中で乾燥させた。44.95g(155mmol;89%収率)の赤色の固形物を得た。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ=4.66(s, 2H), 7.56−7.58(m, 2H), 7.70−7.73(m, 1H), 7.94−7.96(m, 2H), 7.00−8.03(m, 1H), 8.26−8.28(m, 1H), 8.66−8.68(m, 1H), 13.03(s, 1H)。
13C−NMR(DMSO−d, 100.6 MHz):δ=39.6, 121.9, 127.8, 129.4, 129.5, 129.9, 137.7, 140.6, 148.3, 155.3, 166.9, 226.0。
工程3:4−(ピリジン−2−カルボチオイルスルファニルメチル)−安息香酸−2−(メタクリロイルオキシ)−エチルエステル
Figure 2014530174
ジクロロメタン(100mL)中の4−(ピリジン−2−カルボチオイルスルファニルメチル)−安息香酸(10.39g、35.9mmol)、2−ヒドロキシエチルメタクリラート(4.67g、35.9mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(600mg、5.0mmol)およびBHT(10mg)の懸濁液を0℃に冷却した。3−(エチルイミノメチリデンアミノ)−N,N−ジメチル−プロパン−1−アミン塩酸塩(8.26g、43.1mmol)を添加し、反応混合物を0℃で1時間、室温で16時間撹拌した。シリカゲルの層(SiO、ジクロロメタン)上で赤色の反応溶液をろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮した。油状の赤色固形物にn−ヘキサン(100mL)を添加し、室温で20時間撹拌し、ろ過した。ろ過残渣をn−ヘキサン(50mL)で洗浄し、真空乾燥炉(50℃、125mbar)中で乾燥させた。11.22g(27.9mmol;78%収率)の明赤色の固形物を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.95(s, 3H), 4.47−4.50(m, 2H), 4.54−4.58(m, 4H), 5.58−5.59(m, 1H), 6.13−6.14(m, 1H), 7.46−7.49(m, 3H), 7.7−7.81(m, 1H), 7.98−8.00(m, 2H), 8.31−8.33(m, 1H), 8.59−8.61(m, 1H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=18.3, 40.8, 62.4, 62.7, 122.3, 126.2, 127.0, 129.0, 129.5, 130.0, 135.9, 137.0, 141.0, 148.0, 156.1, 166.0, 167.1, 225.4。
工程4:メタクリル酸−2−メチレン−ブタ−3−エニルエステル
Figure 2014530174
リチウムジイソプロピルアミド(パラフィン油中30wt.−%、53.58g、150mol)にジエチルエーテル(150mL)を添加し、−5℃に冷却した。次に、イソプレンモノオキシド(11.78g、140mmol)を滴下して添加した。反応混合物を−5℃で3時間、次いで室温で1時間撹拌した。氷冷しながら、2N塩酸(100mL)を添加し、相を分離した。有機相をNaHCO水溶液(5wt.−%;100mL)で洗浄し、合わせた水相をジエチルエーテル(5x50mL)で再抽出した。次に、合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した(40℃、750mbar−90mbar)。得られた帯黄色の油状物質をアセトニトリル(3x100mL)で抽出し、合わせたアセトニトリル溶液をロータリーエバポレーターで濃縮した(40℃、150mbar−90mbar)。このようにして得られた黄色の液体をジクロロメタン(70mL)に溶解した。トリエチルアミン(5.06g、50.0mmol)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(600mg、5.0mmol)を添加し、溶液を−5℃に冷却した。ジクロロメタン(30mL)中のメタクリル酸無水物(7.71g、50.0mmol)およびBHT(10mg)の溶液を滴下して添加した。反応混合物を−5℃で2時間、室温で22時間撹拌し、水(3x100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。黄褐色の油状物質をジクロロメタン(50mL)に溶解し、シリカゲルの層上でろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。3.85g(25.3mmol;51%収率)の黄色の液体を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.97(s, 3H), 4.84(s, 2H), 5.14(d, J=11.2 Hz;1H), 5.22−5.29(m, 3H), 5.58(s, 1H), 6.14(s, 1H), 6.39(dd, J=11.0 Hz, 17.8 Hz;1H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=18.3, 63.7, 114.6, 117.8, 125.7, 136.2, 136.2, 140.7, 167.0。
工程5:4−[4(5)−(メタクリロイルオキシメチル)−2−ピリジン−2−イル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−2−イルスルファニルメチル]−安息香酸−2−(メタクリロイルオキシ)−エチルエステル
Figure 2014530174
クロロホルム(70mL)中で4−(ピリジン−2−カルボチオイルスルファニルメチル)−安息香酸−2−(メタクリロイルオキシ)−エチルエステル(6.59g、16.4mmol)およびトリフルオロ酢酸(1.87g、16.4mmol)を溶解した。クロロホルム(30mL)中のメタクリル酸−2−メチレン−ブタ−3−エニルエステル(3.75g、24.6mmol)の溶液を滴下して添加した。最初に赤色の溶液を室温で24時間撹拌したところ、徐々に脱色が起こった。次いで、この溶液をNaHCO水溶液(5wt.−%;3x50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。少々赤みを帯びた粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘキサン/酢酸エチル4:1)により精製した。7.22g(13.0mmol;80%収率)の分離できない異性体混合物を帯黄色の油状物質として得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.94(s, 3H), 1.95(s, 3H), 2.84−2.95(m, 1H), 3.07−3.20(m, 2H), 3.44−3.56(m, 2H), 3.78(d, J=12.8 Hz;1H), 4.46−4.48(m, 2H), 4.53−4.55(m, 2H), 4.57−4.63(m, 2H), 5.56−5.59(m, 2H), 5.88−5.89(m, 0.7H), 5.97−5.98(m, 0.3H), 6.12(s, 1H), 6.13(s, 1H), 7.13−7.16(m, 3H), 7.60−7.65(m, 1H), 7.69−7.74(m, 1H), 7.82−7.85(m, 2H), 8.51−8.54(m, 1H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=18.3, 18.3, 26.1, 26.4, 35.1, 38.9, 39.4, 61.1, 62.4, 62.6, 68.1, 68.7, 121.5, 121.6, 122.5, 122.6, 124.9, 125.8, 126.1, 128.2, 128.2, 129.0, 129.0, 129.6, 129.7, 129.8, 132.2, 135.9, 136.1, 136.7, 136.7, 143.2, 143.4, 148.1, 148.2, 161.2, 161.4, 166.0, 167.0, 167.1。
実施例9
メタクリル酸−4−[3−(メタクリロイルオキシ)−プロピル]−3,5−ジオキソ−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステルの合成
Figure 2014530174
1−ヒドロキシメチル−4−(3−ヒドロキシ−プロピル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−3,5−ジオン(18.29g、72.2mmol)、トリエチルアミン(16.08g、159mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(600mg、5.0mmol)およびBHT(10mg)をジクロロメタン(100mL)に溶解した。ジクロロメタン(50mL)中のメタクリル酸無水物(24.49g、159mmol)の溶液を0℃で滴下して添加した。透明な黄色の溶液を−0℃で2時間撹拌し、次いで氷浴を取り去り、室温で撹拌を継続した。22時間後、反応溶液を水(3x100mL)で洗浄した。合わせた水相をジクロロメタン(100mL)で再抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘキサン/酢酸エチル2:1)によって、茶色がかった油状物質を精製した。15.04g(38.6mmol、53%収率、エキソ異性体およびエンド異性体の混合物)の黄色油状物質を得た。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ=1.81−1.90(m, 9.6H;エキソ/エンド), 3.04(d, 1H;J=6.5 Hz;エンド), 3.10(d, 1H;J=6.5 Hz;エンド), 3.31−3.35(m, 0.4H;エキソ), 3.47−3.51(m, 2.2H;エキソ/エンド), 3.70−3.73(m, 0.2H;エキソ), 3.99−4.05(m, 2.4H;エキソ/エンド), 4.41(d, 1H;J=12.6 Hz;エンド), 4.63(d, 0.2H;J=12.8 Hz;エキソ), 4.79(d, 0.2H;J=12.8 Hz;エキソ), 4.84(d, 1H;J=12.6 Hz;エンド), 5.15(d, 1H;J=1.6 Hz;エンド), 5.32(dd, 0.2H;J=5.6 Hz, 1.5 Hz;エキソ), 5.67−5.69(m, 2.2H;エキソ/エンド), 5.71−5.73(m, 0.2H;エキソ), 6.01−6.08(m, 2.4H;エキソ/エンド), 6.42(d, 0.2H;J=6.1 Hz;エキソ), 6.49−6.53(m, 1.2H;エキソ/エンド), 6.60−6.62(m, 1H;エンド)。
13C−NMR(DMSO−d, 100.6 MHz):δ=17.8(エンド),(17.8;エキソ), 17.9,(26.2), 26.2,(34.6), 34.9,(46.4),(47.3), 48.2, 49.7, 61.4,(61.5), 61.6,(62.0),(78.8), 80.5, 88.8(89.1), 125.5, 126.1,(126.3),(134.3),(135.4), 135.5,(135.7), 135.8, 136.6, 137.2, 166.0, 166.4, (174.5), (174.6), 174.7, 176.0。
実施例10
メタクリル酸−3,5−ジオキソ−4−(3−トリエトキシシリルプロピル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステルの合成
工程1:N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−マレイミド(SI126)
Figure 2014530174
無水マレイン酸(29.42g、300mmol)をトルエン(100mL)中で懸濁した。トルエン(75mL)中の3−アミノプロピルトリエトキシシラン(66.41g、300mmol)の溶液を滴下して添加し、反応溶液を室温で撹拌した。2時間後、塩化亜鉛(13.63g、100mmol)を最初に添加し、次いでトルエン(75mL)中のヘキサメチルジシラザン(60.52g、375mmol)の溶液を滴下して添加した。懸濁液を24時間加熱還流し、室温まで冷却した後、Celatom上でろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。真空蒸留(bp:125℃/0.03mbar)によって粗製生成物を精製した。15.14g(50.3mmol、17%収率)の無色の液体を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=0.41−0.49(m, 2H), 1.08(t, 9H;J=7.1 Hz), 1.49−1.60(m, 2H), 3.37(t, 2H;J=7.3 Hz), 3.60−3.70(m, 6H), 6.59(s, 2H)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=6.1, 16.7, 20.5, 38.7, 56.8, 132.5, 169.2。
29Si−NMR(CDCl, 79.5 MHz):δ=−46.4。
工程2:メタクリル酸−3,5−ジオキソ−4−(3−トリエトキシシリルプロピル)−10−オキサ−4−アザ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−1−イルメチルエステル
Figure 2014530174
軽く気流の導入を行いながら、トルエン(150mL)中のフルフリルメタクリラート(8.24g、49.6mmol)、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−マレイミド(14.94g、49.6mmol)およびBHT(10mg)の溶液を80℃に加熱した。20時間後、溶媒をロータリーエバポレーターで濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘキサン/酢酸エチル2:1)によって粗製生成物を精製した。5.67g(12.1mmol、24%収率、エキソ異性体およびエンド異性体の混合物)の無色の油状物質を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=0.43−0.47(m, 2.2H;エキソ/エンド), 1.06−1.10(m, 9.9H;エキソ/エンド), 1.37−1.46(m, 0.2H;エキソ), 1.50−1.58(m, 2H, エンド), 1.82(s, 3H;エンド), 1.84(s, 0.3H;エキソ), 2.85(dd, 2H, J=28.2 Hz, 6.4 Hz;エンド), 3.19(t, 0.2H;J=7.3 Hz;エキソ), 3.28(d, 0.2H;J=7.3 Hz;エキソ), 3.35(t, 2H;J=7.3 Hz;エンド), 3.63−3.71(m, 6.6H;エキソ/エンド), 4.38(d, 1H, J=12.7 Hz;エンド), 4.56(d, 0.1H, J=12.7 Hz;エキソ), 4.78(d, 0.1H, J=12.7 Hz;エキソ), 4.87(d, 1H, J=12.7 Hz;エンド), 5.15(s, 1H;エンド), 5.18−5.20(m, 0.1H;エキソ), 5.48(s, 1H;エンド), 5.50(s, 0.1H;エキソ), 6.00(s, 1H;エンド), 6.05(s, 0.1H;エキソ), 6.22(d, 0.1H, J=5.4 Hz;エキソ), 6.34(d, 1.1H, J=5.4 Hz;エンド/エキソ), 6.45−6.47(m, 1H;エンド)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=5.9(エンド), 6.3(エキソ), 16.6, 19.5, 45.2(エキソ), 46.1(エキソ), 46.7(エンド), 48.3(エンド), 56.7, 60.0(エンド), 60.6(エキソ), 77.9(エキソ), 79.4(エンド), 87.9(エンド), 78.1(エキソ), 124.6(エンド), 124.8(エキソ), 132.8(エキソ), 134.0(エキソ), 134.1(エキソ), 134.1(エンド), 135.5(エンド), 135.8(エンド), 165.1, 172.7(エンド), 172.8(エキソ), 172.9(エキソ), 174.2(エンド)。
29Si−NMR(CDCl, 79.5 MHz):δ=−46.6(エキソ), −46.3(エンド)。
実施例11
ビス−(4−メタクリロイルオキシベンゾイル)−ジエチルゲルマニウムの合成
工程1:2−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチアン
Figure 2014530174
クロロホルム(500mL)中のp−アニスアルデヒド(136.2g、1.0mol)の溶液に1,3−プロパンジチオール(108.2g、1.0mol)を添加し、−10℃に冷却した。HCl気流を懸濁液に45分間通した。次いで0℃でさらに30分間撹拌を行い、次に冷浴を取り外し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、残渣にメタノール(300mL)を添加した。懸濁液を室温で24時間撹拌し、ろ過した。ろ過残渣をメタノール(50mL)で洗浄し、真空乾燥炉(125mbar、50℃)中で乾燥させた。219.9g(970mmol、97%収率)の白色固形物を得た(mp:117〜119℃)。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.87−1.97(m, 1H, −CH−), 2.13−2.20(m, 1H, −CH−), 2.88−2.93(m, 2H, S−CH−), 3.02−3.09(m, 2H, S−CH−), 3.79(s, 3H, O−CH), 5.13(s, 1H, S−CH−S), 6.85−6.87(m, 2H, Ar−H3,5), 7.38−7.40(m, 2H, Ar−H2,6)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=25.1(−CH−), 32.2(−CH−), 50.1(S−C−S), 55.3(O−CH), 114.1(Ar−C3,5), 128.9(Ar−C2,6), 131.3(Ar−C), 159.6(Ar−C)。
工程2:ビス−[2−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチアン−2−イル]−ジエチルゲルマニウム
Figure 2014530174
保護ガス下で、無水THF(500mL)中で2−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチアン(113.2g、500mmol)を溶解し、−5℃に冷却した。n−ヘキサン(200mL、500mmol)中の2.5Mブチルリチウム溶液を滴下して添加した。次いで茶色の反応溶液を−5℃で3時間撹拌し、次に無水THF(100mL)中のジエチルゲルマニウムジクロリド(42.0g、208mmol)の溶液を滴下して添加した。凍結融解氷浴中で反応混合物をさらに一晩撹拌し、次いで水(200mL)および酢酸エチル(400mL)を添加し、相を分離した。有機相を水(2x125mL)で洗浄し、合わせた水相を酢酸エチル(150mL)で再抽出した。合わせた有機相を飽和NaCl水溶液(150mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。残渣に酢酸エチル(100mL)を添加し、懸濁液を室温で撹拌した。20時間後、メタノール(100mL)を添加し、さらに24時間後、懸濁液をろ過した。ろ過残渣を酢酸エチル(20mL)で洗浄し、真空乾燥炉(125mbar、50℃)中で乾燥させた。88.8g(153mol、73%収率)の白色固形物(mp:115〜116℃)を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.15(m, 6H, −CH), 1.28(m, 4H, Ge−CH−), 1.77−1.81(m, 2H, −CH−), 1.94−2.05(m, 2H, −CH−), 2.24−2.29(m, 4H, S−CH−), 2.70−2.77(m, 4H, S−CH−), 3.82(s, 6H, O−CH), 6.80−6.82(m, 4H, Ar−H3,5), 7.78−7.80(m, 4H, Ar−H2,6)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=4.5(−CH), 10.2(Ge−CH−), 25.2(−CH−), 25.6(S−CH−), 51.2(Ge−C−S), 55.2(O−CH), 113.3(Ar−C3,5), 131.4(Ar−C2,6), 132.5(Ar−C), 157.5(Ar−C)。
工程3:ビス−(4−メトキシベンゾイル)−ジエチルゲルマニウム
Figure 2014530174
THF(900mL)中のビス−[2−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチアン−2−イル]−ジエチルゲルマニウム(87.21g、150mol)の溶液に水(220mL)を添加した。炭酸カルシウム(180.2g、1.80mol)およびヨウ素(456.9g、1.80mol)を8個の同一の分量にそれぞれ分けた。各場合において30分の間隔の後、断続的に氷冷しながら、CaCOおよびヨウ素の各1回分を反応混合物に添加した。添加終了後、反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで、シリカゲルの薄層上でろ過した。色が完全に黄色に変化するまで、激しく撹拌しながら赤褐色のろ液に飽和亜ジチオン酸ナトリウム水溶液(1600mL)を添加した。懸濁液をろ過し、ろ過残渣を酢酸エチル(400mL)で洗浄した。ろ液を酢酸エチル(800mL)で希釈し、相を分離した。有機相を水(2x250mL)で洗浄し、合わせた水相を酢酸エチル(2x200mL)で再抽出した。合わせた有機相を飽和NaCl水溶液(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘキサン/酢酸エチル9:1)によって粗製生成物を精製した。38.4g(95.9mmol、64%収率)の黄色の固形物(mp:47〜50℃)を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.12(t, 6H;J=7.9 Hz, −CH), 1.47(q, 4H;J=7.9 Hz, Ge−CH−), 3.80(s, 6H, O−CH), 6.87−6.91(m, 4H, Ar−H3,5), 7.71−7.75(m, 4H, Ar−H2,6)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=6.4(−CH), 9.0(Ge−CH−), 55.5(O−CH), 114.1(Ar−C3,5), 130.5(Ar−C2,6), 135.0(Ar−C), 163.8(Ar−C), 227.4(C=O)。
工程4:ビス−(4−ヒドロキシベンゾイル)−ジエチルゲルマニウム
Figure 2014530174
保護ガス下で無水トルエン(200mL)中でビス−(4−メトキシベンゾイル)ジエチルゲルマニウム(8.0g、20.0mmol)を溶解し、Celatom(10g)および塩化アルミニウム(9.6g、72.0mmol)を添加した。反応混合物を2時間加熱還流した。冷却後、水(10mL)を添加し、懸濁液を室温で10分間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残渣に酢酸エチル(300mL)を添加した。懸濁液を室温で16時間撹拌し、シリカゲルの薄層上でろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮した。油状の茶色の残渣にクロロホルム(200mL)を添加した。懸濁液を室温で16時間撹拌し、ろ過した。ろ過残渣をクロロホルム(80mL)で洗浄し、真空乾燥炉(50℃、125mbar)中で乾燥させた。4.23g(11.3mmol、57%収率)の淡黄色の固形物を得た(mp:167〜168℃)。
H−NMR(DMSO−d, 400 MHz):δ=1.04(t, 6H;J=7.9 Hz, −CH), 1.38(q, 4H;J=7.9 Hz, Ge−CH−), 6.88(d, 4H;J=8.5 Hz, Ar−H3,5), 7.58(d, 4H;J=8.5 Hz, Ar−H2,6), 10.53(s, 2H, OH)。
13C−NMR(DMSO−d, 100.6 MHz):δ=6.1(−CH), 8.9(Ge−CH−), 115.7(Ar−C3,5), 130.3(Ar−C2,6), 133.3(Ar−C), 162.7(Ar−C), 225.5(C=O)。
工程5:ビス−(4−メタクリロイルオキシベンゾイル)−ジエチルゲルマニウム
Figure 2014530174
−5℃でジクロロメタン(100mL)中のビス−(4−ヒドロキシベンゾイル)−ジエチルゲルマニウム(6.78g、18.2mmol)、トリエチルアミン(3.86g、38.2mmol)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(240mg、2.0mmol)の溶液に、ジクロロメタン(50mL)中のメタクリル酸無水物(5.89g、38.2mmol)およびBHT(10mg)の溶液を滴下して添加した。添加終了後、溶液を−5℃で1時間、室温で20時間撹拌した。反応溶液を水(3x100mL)で洗浄した。合わせた水相をジクロロメタン(2x50mL)で再抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、微小真空下で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘキサン/酢酸エチル4:1)によって粗製生成物を精製した。4.40g(8.6mmol、47%収率)の黄色の固形物を得た。
H−NMR(CDCl, 400 MHz):δ=1.13(t, 6H;J=7.9 Hz, −CH), 1.51(q, 4H;J=7.9 Hz, Ge−CH−), 2.04(s, 6H, CH), 5.79−5.77(m, 2H, C=CH), 6.34(s, 2H, C=CH), 7.23−7.20(m, 4H, Ar−H3,5), 7.80−7.77(m, 4H, Ar−H2,6)。
13C−NMR(CDCl, 100.6 MHz):δ=6.5(Ge−CH−), 9.0(Ge−CH), 18.3(CH), 122.3(Ar C3,5), 128.0(C=), 129.6(Ar−C2,6), 135.4(C=C), 138.6(Ar−C), 155.0(Ar−C), 165.1(C=O), 228.3(Ge−C=O).

Claims (24)

  1. 式Iの熱不安定性または光解離性の重合性化合物:
    [(Z−Q−X)]−T−[Y−Q−(Z
    式I
    (式中、
    Tは、熱不安定性または光解離性基を表し、
    およびZは、各場合において独立に、ビニル基、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または−Si(OR)、−COOH、−O−PO(OH)、−PO(OH)、−SOOHおよび−SHから選択される接着性基を表し、少なくとも1個のZまたはZが重合性基であり、
    は、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C20ラジカルを表し、
    は、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C20ラジカルを表し、
    XおよびYは、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−を表し、
    R、R、RおよびRは、各場合において独立に、HまたはC−Cアルキルラジカルを表し、
    k、l、mおよびnは、各場合において独立に、1、2または3である。)
    を含む、歯科修復材料。
  2. Tが、熱不安定性基を表す、請求項1に記載の歯科修復材料。
  3. およびZが、各場合において独立に、ビニル基、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または−O−PO(OH)、−PO(OH)および−SOOHから選択される酸基を表し、少なくとも1個のZまたはZが重合性基であり、少なくとも1個のZまたはZが酸基であり、
    が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C10ラジカルを表し、
    が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C10ラジカルを表し、
    XおよびYは、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−もしくは−NR−CO−を表し、
    、RおよびRは、各場合において独立に、HまたはC−Cアルキルラジカルを表し、
    k、l、mおよびnは、各場合において独立に、1、2または3である、
    請求項2に記載の歯科修復材料。
  4. Tが、
    Figure 2014530174
    Figure 2014530174
    (式中、
    は、HまたはC−C10アルキルラジカルであり、
    は、H、C−Cアルキルラジカル、FまたはCNであり、
    は、H、C−Cアルキルラジカル、FまたはCNであり、
    は、各場合において独立に、CH、C、OCHまたはOCであり、
    pは、各場合において独立に、0、1、2または3である。)
    からなる群から選択される、請求項2または3に記載の歯科修復材料。
  5. 前記熱不安定性重合性化合物が、式II:
    Figure 2014530174
    を有する、請求項4に記載の歯科修復材料。
  6. 各場合において互いに独立に、
    およびZの一方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基を表し、ZおよびZの他方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または好ましくは−Si(OR)、−COOH、−O−PO(OH)、−PO(OH)、SOOHおよび−SHから選択される接着性基を表し、
    が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C15ラジカル、好ましくはC−C10ラジカル、好ましくはC−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
    が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C15ラジカル、好ましくはC−C10ラジカル、好ましくはC−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
    Rが、各場合において独立に、CHまたはCであり、
    が、各場合において独立に、HまたはCHであり、
    が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、
    が、各場合において独立に、H、CHまたはCであり、
    が、H、CHまたはCであり、
    が、H、FまたはCN、特にHであり、
    が、H、FまたはCN、特にHであり、そして/あるいは
    mおよびnが、各場合において独立に、1または2である、
    請求項5に記載の歯科修復材料。
  7. Tが光解離性基である、請求項1に記載の歯科修復材料。
  8. Tが、
    Figure 2014530174
    (式中、
    は、各場合において独立に、C−C10アルキルラジカルを表し、
    は、各場合において独立に、C−Cアルキルラジカルを表し、
    は、各場合において独立に、CH、C、OCHまたはOCであり、
    pは、各場合において独立に、0、1、2または3である。)
    からなる群から選択される、請求項7に記載の歯科修復材料。
  9. 前記光解離性重合性化合物が、式IIIまたは式IV:
    Figure 2014530174
    を有する、請求項8に記載の歯科修復材料。
  10. 各場合において互いに独立に、
    およびZの一方が、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基を表し、ZおよびZの他方は、各場合において独立に、CH=CR−CO−O−およびCH=CR−CO−NR−から選択される重合性基、または好ましくは−Si(OR)、−O−PO(OH)、−PO(OH)および−SHから選択される接着性基を表し、
    が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(m+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C15ラジカル、好ましくはC−C10ラジカル、好ましくはC−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
    が、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−が割り込み得る(n+1)価の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族C−C15ラジカル、好ましくはC−C10ラジカル、好ましくはC−Cラジカル、特にC−Cラジカル、特に好ましくはC−Cラジカルを表し、
    XおよびYが、各場合において独立に、欠けているかまたは、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−もしくは−NR−CO−NR−を表し、
    Rが、各場合において独立に、CHまたはCであり、
    が、各場合において独立に、C−Cアルキルラジカルを表し、
    mおよびnが、各場合において独立に、1または2である、
    請求項9に記載の歯科修復材料。
  11. 1以上のさらなるラジカル重合性のモノマーを含む、前記請求項のうち1項に記載の歯科修復材料。
  12. メチル(メタ)アクリラート、エチル(メタ)アクリラート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、ブチル(メタ)アクリラート、ベンジル(メタ)アクリラート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリラート、もしくはイソボルニル(メタ)アクリラート、ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリラート、ビス−GMA、UDMA、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、もしくはテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリラート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリラート、グリセロールジ(メタ)アクリラート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリラート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリラート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリラート、
    および/または
    1以上のN−単置換アクリルアミドもしくはN−二置換アクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、1以上のN−単置換メタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン、1以上の架橋アリルエーテル、
    および/または
    1以上の架橋ピロリドン、1,6−ビス(3−ビニル−2−ピロリドニル)−ヘキサン、1以上の架橋ビスアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミドもしくはエチレンビスアクリルアミド、1以上の架橋ビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジエチル−1,3−ビス(アクリルアミド)−プロパン、1,3−ビス(メタクリルアミド)−プロパン、1,4−ビス(アクリルアミド)−ブタン、1,4−ビス(アクリロイル)−ピペラジン、
    および/または
    1以上の熱不安定性架橋モノマー
    またはそれらの混合物
    を含む、請求項11に記載の歯科修復材料。
  13. 1以上の熱不安定性架橋モノマーを含む、前記請求項のうち1項に記載の歯科修復材料。
  14. 1以上のラジカル重合性の酸基含有モノマーを含む、前記請求項のうち1項に記載の歯科修復材料。
  15. マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−(ヒドロキシメチル)−アクリル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸無水物、10−メタクリロイルオキシデシルマロン酸、N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)−N−フェニルグリシン、4−ビニル安息香酸、
    および/または
    ビニルホスホン酸、4−ビニルフェニルホスホン酸、4−ビニルベンジルホスホン酸、2−メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、2−メタクリルアミドエチルホスホン酸、4−メタクリルアミド−4−メチル−ペンチル−ホスホン酸、2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸、2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸エチル−または−2,4,6−トリメチルフェニルエステル
    および/または
    リン酸一水素2−メタクリロイルオキシプロピルもしくはリン酸二水素2−メタクリロイルオキシプロピル、リン酸水素2−メタクリロイルオキシエチルフェニル、ジペンタエリスリトール−ペンタメタクリロイルオキシホスフェート、リン酸二水素10−メタクリロイルオキシデシル、リン酸モノ−(1−アクリロイル−ピペリジン−4−イル)−エステル、リン酸二水素6−(メタクリルアミド)ヘキシル、リン酸二水素1,3−ビス−(N−アクリロイル−N−プロピル−アミノ)−プロパン−2−イル、
    および/または
    ビニルスルホン酸、4−ビニルフェニルスルホン酸、3−(メタクリルアミド)プロピルスルホン酸
    またはそれらの混合物
    を含む、請求項14に記載の歯科修復材料。
  16. ラジカル重合のための開始剤を含む、前記請求項のうち1項に記載の歯科修復材料。
  17. 熱によりガスを放出する添加剤を含む、前記請求項のうち1項に記載の歯科修復材料。
  18. 放射電磁線を熱に変換し得る添加剤を含む、前記請求項のうち1項に記載の歯科修復材料。
  19. 有機および/または無機充填剤を含む、前記請求項のうち1項に記載の歯科修復材料。
  20. a)0.1から50wt.−%、特に1から40wt.−%、好ましくは2から30wt.−%、特に好ましくは5から30wt.−%の式I、特に式II、式IIIおよび/または式IVの化合物と、
    b)0.01から10wt.−%、好ましくは0.1から3.0wt.−%、特に好ましくは0.2から2wt.−%の開始剤と、
    c)0から80wt.−%、好ましくは1から60wt.−%、特に好ましくは5から50wt.−%のコモノマーと、
    d)0から30wt.−%、好ましくは0.5から15wt.−%、特に好ましくは1から5wt.−%の接着性モノマーと、
    e)0から80wt.−%の充填剤と、
    f)0から70wt.−%の溶媒と、
    を含む、前記請求項のうち1項に記載の歯科修復材料。
  21. 0から20wt.−%の充填剤を含む、接着剤としての使用のための請求項19または20に記載の歯科修復材料。
  22. 20から80wt.−%の充填剤を含む、複合材としての使用のための請求項19または20に記載の歯科修復材料。
  23. 歯科修復材料の調製のための、請求項1から10のうち1項で定められるような式Iの化合物の使用。
  24. 接着剤またはセメント、特にセルフエッチングの接着剤またはセメントの調製のための、請求項23に記載の使用。
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