JP2014527146A - 自動車のベルトプーリアッセンブリのスタータ伝動機構用の切換可能な遊星歯車式伝動機構 - Google Patents

自動車のベルトプーリアッセンブリのスタータ伝動機構用の切換可能な遊星歯車式伝動機構 Download PDF

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Abstract

本発明は、自動車のベルトプーリアッセンブリのスタータ伝動機構用の切換可能な遊星歯車式伝動機構であって、自動車の補機を駆動するベルトプーリに連結可能な太陽歯車と、特に内歯車ブレーキにより制動可能な内歯車と、太陽歯車を内歯車に連結する少なくとも1つの遊星ユニットと、少なくとも1つの遊星ユニットを支持する遊星腕と、を備え、遊星ユニットは、太陽歯車及び内歯車にかみ合う遊星歯車と、遊星歯車と太陽歯車及び/又は内歯車との間のバックラッシを補正する、遊星歯車に対して相対的に可動であって、太陽歯車及び/又は内歯車にかみ合う締付歯車とを有する、切換可能な遊星歯車式伝動機構に関する。締付歯車により、遊星歯車と太陽歯車及び/又は内歯車との間のバックラッシは、事後的に除去可能である。その結果、駆動原動機から導入される始動トルクの回転ムラに基づいて惹起される伝動機構ノイズは、回避可能であり、騒音発生の少ないベルトプーリアッセンブリが実現可能である。

Description

本発明は、自動車の原動機のクランク軸と、ベルトプーリを介して接続される電動式のスタータとの間で変速比を変更することが可能な、自動車のベルトプーリアッセンブリのスタータ伝動機構用の切換可能な遊星歯車式伝動機構に関する。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第10148961号明細書において、遊星歯車式伝動機構を介して内燃機関のクランク軸に接続されている、自動車の補機を駆動するベルトプーリを有するベルトプーリアッセンブリが公知である。
ベルトプーリアッセンブリの騒音発生を回避したいという要求が常に存在する。
本発明の課題は、騒音発生の少ないベルトプーリアッセンブリを実現する手段を提供することである。
この課題は、請求項1に記載の特徴を有する本発明に係る切換可能な遊星歯車式伝動機構により解決される。本発明の好ましい態様は、従属請求項に係る発明である。
本発明に係る、自動車のベルトプーリアッセンブリのスタータ伝動機構用の切換可能な遊星歯車式伝動機構は、自動車の補機を駆動するベルトプーリに連結可能な太陽歯車と、特に内歯車ブレーキにより制動可能な内歯車と、太陽歯車を内歯車に連結する少なくとも1つの遊星ユニットと、少なくとも1つの遊星ユニットを支持する遊星腕と、を備え、遊星ユニットは、太陽歯車及び内歯車にかみ合う遊星歯車と、遊星歯車と太陽歯車及び/又は内歯車との間のバックラッシを補正する、遊星歯車に対して相対的に可動であって、太陽歯車及び/又は内歯車にかみ合う締付歯車とを有する。
遊星歯車は、例えば製造公差に基づいて存在するバックラッシに基づいて、太陽歯車及び内歯車に容易に係合させ、かみ合わせることができる。これにより、組立が容易となる。このバックラッシは、締付歯車により事後的に除去可能である。その結果、駆動原動機から導入される始動トルクの回転ムラに基づいて惹起されるガタ打ち音等の伝動機構ノイズは、回避可能であり、騒音発生の少ないベルトプーリアッセンブリが実現可能である。単独の遊星歯車と比較すると、遊星歯車に対して相対的に可動の締付歯車を有する遊星ユニットによって、実質的に遊びのないトルク伝達が、太陽歯車と内歯車との間で達成可能である。少なくとも太陽歯車と遊星ユニットとの間及び/又は遊星ユニットと内歯車との間において、周方向の遊びが回避可能である。場合によっては、内歯車と遊星ユニットとの間には、オイルクッションが設けられているので、遊星ユニットと太陽歯車との間のバックラッシさえ除去すれば十分であり得る。特に遊星歯車及び締付歯車は、周方向で太陽歯車及び/又は内歯車の歯溝の互いに対向する面に当接する。このために、締付歯車は、すぐ歯の歯車対の場合、周方向で遊星歯車に対して相対的に回動可能であり、はす歯の歯車対の場合、周方向で遊星歯車に対して相対的に回動可能かつ/又は軸方向で移動可能である。好ましくは、遊星歯車に対する締付歯車の相対運動は、制限されている。その結果、実質的にバックラッシだけが補正可能である。締付歯車は、この締付位置でのバックラッシの補正後、遊星歯車に対して相対的に摩擦力結合式かつ/又は形状結合式に固定可能であり、かつ/又は加えられる力、特にばね力によって締付位置に保持可能である。特に遊星歯車と締付歯車との間には、締付力及び/又は締付モーメントが作用している。締付力及び/又は締付モーメントは、遊星歯車に対する締付歯車の相対運動によるバックラッシの自動的な補正に至る。好ましくは、例えば手による組立を可能にするために、所定の最低力及び/又は所定の最低モーメント以上の力あるいはモーメントを加えることで、このような締付力及び/又は締付モーメントに打ち勝つことができる。
ベルトプーリは、引張手段と協働可能である。引張手段を介して自動車の補機、例えばオイルポンプ、空調装置の空調コンプレッサ及び/又はスタータ、特に電気式のスタータジェネレータが接続可能である。自動車の駆動原動機の運転時、切換可能な遊星歯車式伝動機構を介してトルクが、ベルトプーリを介して引張手段に、自動車の補機を運転するために伝達可能である。遊星歯車式伝動機構は、この運転モードでは特に1:1の変速比を提供する。駆動原動機の停止時、遊星歯車式伝動機構は、他の変速比、例えば3:1の変速比が設定されているように切換可能である。このことは、スタータにより引張手段を介して始動トルクをベルトプーリに導入し、遊星歯車式伝動機構を介して駆動原動機の駆動軸に伝達し、駆動原動機を始動することを可能にする。遊星歯車式伝動機構のこの設定された変速比により、スタータから導入された始動トルクのための減速比が得られる。その結果、駆動原動機の駆動軸には、相応に高いトルクが作用可能であり、高トルクの駆動原動機も、相応に小型のスタータにより始動可能である。引張手段は、ケーブル、ベルト、特に平ベルト又はVベルト、特にポリVベルト(Poly−V−Riemen)、チェーン又はこれに類するものとして形成されていてもよい。引張手段は、特に繊維強化されており、かつ/又は少なくとも1つの金属ワイヤを有しているので、特に高い引張強さを有している。ベルトプーリは、引張手段を駆動するために半径方向外向きに引張手段に対して適当に輪郭付与されていてよい。スタータ伝動機構は、遊星歯車式伝動機構の一構成部材に結合されたブレーキディスクを有していてもよい。ブレーキディスクは、遊星歯車式伝動機構の変速比を変更するために、好ましくはディスクブレーキにより制動可能である。
特に締付歯車は、遊星歯車とは異なる歯数を有し、太陽歯車又は内歯車にかみ合う。これにより、バックラッシは、迅速かつ簡単に補正可能である。締付歯車は、好ましくは遊星歯車の歯数より少ない歯数を有しているので、遊星歯車より小さな直径を有していることができ、これにより、より容易に太陽歯車のみ又は内歯車のみにかみ合うことができる。特に締付歯車は、遊星歯車の歯数より1だけ少ない歯数を有している。その結果、遊星歯車に対する締付歯車の比較的小さな相対運動あるいは締付歯車と遊星歯車との間の比較的小さなモーメント差が生じる。これにより、不必要な制動モーメント又は引きずりモーメントは回避される。
好ましい態様において、締付歯車は、間接的又は直接的に摩擦力を介して遊星歯車に力を伝えるように連結されている。摩擦により、締付歯車及び遊星歯車のそれぞれ異なる回転速度は、締付歯車と遊星歯車との間の周方向の相対運動に至り得る。その結果、遊星ユニットと太陽歯車及び/又は内歯車との間のバックラッシは、自動的に補正可能である。特に締付歯車と遊星歯車との間には、回動のために必要な摩擦力を、相応に僅かな法線力でも提供することができるように、摩擦ライニングが設けられている。
特に好ましい態様において、締付歯車は、締付要素、特に圧縮ばね又は皿ばねにより、遊星歯車に対して相対的に予め付勢されている。締付要素によって、自動的にバックラッシを補正するに十分な力、特にばね力が提供可能である。このために締付要素は、例えば締付歯車にも、遊星歯車にも作用可能であり、特に締付歯車を遊星歯車から離れるように、バックラッシが補正されるまで押圧することが可能である。締付要素を介して法線力を締付歯車と遊星歯車との間に加えることも可能である。この法線力は、締付歯車と遊星歯車との間の、バックラッシを補正するに十分な摩擦力に至らしめる。好ましくは、締付要素により突然のモーメント変動を緩衝することができるので、緩衝された状態でのモーメント伝達が達成される。
特に締付要素は、締付歯車に対して、実質的に遊星歯車の軸方向に方向付けられたばね力を及ぼす。このことは、締付歯車を遊星歯車に対して相対的に軸方向で、例えばピンを介して案内することを可能にする。その結果、特に遊星ユニットは、前組立式の構成ユニットとして簡単に組立可能である。締付要素は、特にコイルばね、好ましくは圧縮ばね、又は皿ばねとして形成可能である。その結果、簡単な構造が達成される。
好ましい態様において、締付要素は、締付歯車を遊星歯車に向かって押圧するか、又は遊星歯車から離れるように押圧する。締付要素が締付歯車を遊星歯車に向かって押圧する場合、締付要素を介して、締付歯車を遊星歯車に対して相対的に、周方向で作用する摩擦力によって、バックラッシを補正するために回動させるに十分な法線力を、締付歯車と遊星歯車との間に加えることができる。締付要素が締付歯車を遊星歯車から離れるように押圧する場合、締付要素を介して締付歯車と遊星歯車とを、バックラッシを補正するために、特にはす歯の太陽歯車及び/又ははす歯の内歯車の歯溝の互いに対向する歯面に押し付けることができる。
特に好ましい態様において、遊星歯車及び/又は締付歯車は、締付要素を収容する少なくとも1つの収容開口、特に実質的に軸方向に方向付けられた少なくとも1つの収容開口を有し、特に複数の、好ましくは少なくとも3つの、周方向で実質的に均等に分配された収容開口が設けられている。少なくとも1つの収容開口により、締付要素は、遊星ユニットの必要な構成スペースを著しく増大させることなく、締付歯車及び/又は遊星歯車により占められる構成スペース内に設けることができる。特に締付要素は、相応に大きなばね変位量を有するコイルばねとして形成されていてもよい。これは、締付要素がコイルばねとして形成されていると、収容開口の容積内に押し込むことが可能であるからである。さらに、締付歯車及び/又は遊星歯車の直径が比較的小さく寸法設定された場合でも、締付要素によって、バックラッシを補正するとともに、荷重下にあっても補正されたバックラッシを維持するに十分な締付力を加えることができる。周方向で均等に分配された複数の収容開口により、複数の締付要素により提供されるばね力は、周方向で均一化可能である。その結果、締付歯車及び/又は遊星歯車の傾倒は、回避可能である。
特に遊星歯車及び/又は締付歯車は、はす歯である。はす歯に基づいて、互いにかみ合う歯の良好な重なりあるいはかみ合い率が得られる。この良好な重なりは、より低い騒音発生につながる。遊星ユニットと太陽歯車及び/又は内歯車との間のバックラッシは、遊星歯車に対して相対的に締付歯車を単純に軸方向で移動させることにより実施可能である。バックラッシを補正するために、締付歯車及び遊星歯車を、特にはす歯の太陽歯車及び/又ははす歯の内歯車の歯溝の互いに対向する歯面に押し付けることができる。バックラッシを補正するために、遊星歯車に対して相対的な締付歯車の回動は、不要である。
好ましい態様において、締付歯車は、遊星歯車に実質的に相対回動不能に、特に実質的に軸方向に延びる少なくとも1つの保持ピンにより結合されており、締付歯車は、実質的に軸方向で遊星歯車に対して相対的に可動である。保持ピンにより、遊星歯車に対して相対的な締付歯車の回動は防止可能である。このことは、構造的に簡単に実現すべき、遊星歯車に対する締付歯車の軸方向の相対運動を可能にする。保持ピンは、対応する開口、特に貫通孔に、すきまばめにより収容可能である。
さらに本発明は、上述のように形成され、改良されていてよい切換可能な遊星歯車式伝動機構を有するスタータ伝動機構に関する。遊星歯車式伝動機構は、特に内歯車に接続されたブレーキディスクであって、ブレーキディスクを制動することにより遊星歯車式伝動機構の変速比を変更するブレーキディスクを有している。特に、好ましくはディスクブレーキとして形成された内歯車ブレーキは、遊星歯車式伝動機構の内歯車を制動するために設けられている。遊星歯車式伝動機構の遊星ユニットの締付歯車により、遊星歯車と太陽歯車及び/又は内歯車との間のバックラッシは、事後的に除去可能である。その結果、駆動原動機から導入されるトルクの回転ムラに基づいて惹起される伝動機構ノイズは、回避可能であり、騒音発生の少ない、自動車の補機を駆動するベルトプーリアッセンブリのためのスタータ伝動機構が実現可能である。好ましくは遊星歯車式伝動機構の内歯車に接続されたブレーキディスクを制動することによって、スタータ伝動機構の変速比は、変更可能であり、これにより、自動車の、スタータ伝動機構に接続された内燃機関を始動するために、電動式のスタータを介してスタータ伝動機構に導入される始動トルクを、始動のために適した変速比で、内燃機関に伝達することができる。内燃機関の始動後、ブレーキディスクの制動は、自動車の通常運転のために始動運転の変速比よりも好適な変速比を形成するために、終了可能である。
さらに本発明は、自動車の補機を駆動するベルトプーリアッセンブリであって、自動車の補機に接続される引張手段を駆動するベルトプーリと、スタータにより提供される始動トルクを自動車の原動機の駆動軸、特にクランク軸に伝達する、特にフリーホイールを介してベルトプーリに接続されるスタータ伝動機構と、を備え、スタータ伝動機構は、ベルトプーリと駆動軸との間の変速比を、特に内歯車を制動する内歯車ブレーキを用いて変更する切換可能な遊星歯車式伝動機構を有し、切換可能な遊星歯車式伝動機構は、前述のように形成され、改良されていてよい、自動車の補機を駆動するベルトプーリアッセンブリに関する。遊星歯車式伝動機構の遊星ユニットの締付歯車により、遊星歯車と太陽歯車及び/又は内歯車との間のバックラッシは、事後的に除去可能である。その結果、駆動原動機から導入される始動トルクの回転ムラに基づいて惹起される伝動機構ノイズは、回避可能であり、騒音発生の少ないベルトプーリアッセンブリが実現可能である。特に駆動軸とスタータ伝動機構との間のトーショナルバイブレーションダンパを省略しても、例えば自動車の原動機の燃焼によって惹起されるねじり振動を、切換可能な遊星歯車式伝動機構の遊星ユニットによって減衰し、かつ/又は顕著な伝動機構ノイズなしに伝達することが可能である。好ましくは、自動車の原動機の駆動軸は、場合によってはフリーホイールを介して直接スタータ伝動機構、特に切換可能な遊星歯車式伝動機構の太陽歯車に接続されている。
以下に、本発明について、添付の図面を参照しながら、有利な実施の形態に基づいて例示的に説明する。以下に説明する特徴は、それぞれ単独でも、任意の組み合わせでも、本発明の一態様を構成し得る。
第1の実施の形態における組み付けられた切換可能な遊星歯車式伝動機構の概略断面図である。 はす歯の切換可能な遊星歯車式伝動機構における力の関係を略示する原理図である。 第2の実施の形態における切換可能な遊星歯車式伝動機構用の遊星ユニットの概略分解立体図である。 図3に示した遊星ユニットを有する組み付けられた切換可能な遊星歯車式伝動機構の概略断面図である。 図3に示した遊星ユニットの概略断面図である。 第3の実施の形態における切換可能な遊星歯車式伝動機構用の遊星ユニットの概略分解立体図である。 図6に示した遊星ユニットの概略断面図である。 図6に示した遊星ユニットの概略平面図である。
図1に示したベルトプーリアッセンブリ10では、自動車の内燃機関の駆動軸12が、フリーホイール14を介して、スタータ伝動機構20の切換可能な遊星歯車式伝動機構18の太陽歯車16に接続されている。太陽歯車16は、フリーホイール14の空転運転のために軸受22を介して駆動軸12に支持されている。遊星歯車式伝動機構18は、内歯車24を有している。内歯車24には、内歯車24を制動することによって、切換可能な遊星歯車式伝動機構20の変速比を変更することができるように、ブレーキディスク26が接続可能である。太陽歯車16と内歯車24とは、遊星ユニット28を介して互いに連結されている。遊星ユニット28は、遊星軸受30を介して遊星腕34の支持ピン32に軸支されている。
図1に示した遊星ユニット28は、遊星歯車36を有している。遊星歯車36は、太陽歯車16にも、内歯車24にもかみ合っている。さらに第1の締付歯車38と第2の締付歯車40とが設けられている。第1の締付歯車38は、太陽歯車16にのみかみ合っており、内歯車24にはかみ合っていない。第2の締付歯車40は、内歯車24にのみかみ合っており、太陽歯車16にはかみ合っていない。図示の実施の形態では、第1の締付歯車38及び第2の締付歯車40は、遊星歯車36と実質的に同じ直径を有している。第1の締付歯車38が内歯車24に、第2の締付歯車40が太陽歯車16に、それぞれかみ合わないように、太陽歯車16及び内歯車24の歯列は、軸方向で互いにずらされ、第1の締付歯車38が軸方向で見て内歯車24の歯列の横を通過し、第2の締付歯車40が軸方向で見て太陽歯車16の歯列の横を通過するようになっている。
第1の締付歯車38及び第2の締付歯車40は、それぞれ、遊星歯車36の歯数より1だけ少ない歯数を有している。皿ばねとして形成された第1の締付要素42により、第1の締付歯車38は、第1の締付歯車38と遊星歯車36との間に周方向で作用する摩擦力が生じるように、遊星歯車36に押し付けられている。相応に、皿ばねとして形成された第2の締付要素44により、第2の締付歯車40は、第2の締付歯車40と遊星歯車36との間に周方向で作用する摩擦力が生じるように、遊星歯車36に押し付けられている。第1及び第2の締付歯車38,40の、締付要素42,44により加えられる軸方向の予荷重に基づいて、少なくとも1つの遊星歯車36の回転時、第1及び第2の締付歯車38,40と遊星歯車36との間の、作用している摩擦力及び互いに異なる歯数を介して、それぞれの締付歯車38,40と遊星歯車36との間に相対運動が引き起こされる。この相対運動により、存在するバックラッシは除去可能である。遊星歯車36は、太陽歯車16あるいは内歯車24の一方の歯面に当接可能であり、対応する締付歯車38,40は、対向する歯面に当接可能である。これにより、バックラッシは補正されている。第1の締付歯車38、第2の締付歯車40、遊星歯車36、太陽歯車16及び内歯車24は、それぞれ、すぐ歯に形成可能である。
第1の締付歯車38、第2の締付歯車40、遊星歯車36、太陽歯車16及び内歯車24が、それぞれはす歯に形成されている場合は、図2に示すような力の関係が生じ得る。締付要素42,44により加えられる軸方向力Faxに基づいて、締付歯車38,40は、遊星歯車36が、太陽歯車16又は内歯車24の第1の歯面46に当接し、かつ締付歯車38,40が、第1の歯面46に対向する第2の歯面48に当接するまで、軸方向で遊星歯車36から離れるように押圧可能である。はす歯に基づいて、それぞれの歯面46,48に作用する法線力Fが生じる。この法線力Fは、バックラッシが除去されることに基づいて、協働する歯列間のノイズを防止するか、又は少なくとも低減する。図3に示すように、締付歯車38,40は、軸方向で延びる保持ピン50によって、遊星歯車36に対する相対回動を防止可能である。図示の実施の形態では、締付要素42,44は、単独のコイルばねにより形成されている。コイルばねは、半径方向内側では、遊星歯車36に結合されたボス52により案内されており、遊星歯車36に形成された環状の収容開口54内に少なくとも部分的に収容可能である。なお、ボス52を締付歯車38,40に結合し、かつ/又は収容開口54を締付歯車38,40により形成することも可能である。これにより、ベルトプーリアッセンブリ10のために、図4及び図5に示す省スペースのコンパクトな構造が生じる。ベルトプーリアッセンブリ10は、ベルトプーリ56を有している。ベルトプーリ56は、切換可能な遊星歯車式伝動機構18の遊星腕34又は太陽歯車16に接続可能である。ベルトプーリ56によって、引張手段を介して自動車の補機を駆動することができる。特に引張手段を介して、電動式のスタータが接続可能である。スタータは、駆動軸12を介して自動車の原動機を始動するために、ベルトプーリ56を介して始動トルクをスタータ伝動機構20に導入可能である。加えて、遊星歯車式伝動機構18に接続されたブレーキディスク26は、ディスクブレーキにより制動可能であり、これにより内歯車24を固定して、遊星歯車式伝動機構18の変速比を、駆動軸12を介して自動車の原動機に導入されるトルクによる自動車の原動機の始動用に調整することができる。
遊星ユニット28の、図5、図6及び図7に示す実施の形態では、図3及び図4に示した遊星ユニット28と比較して、上述の単独の圧縮ばねが、周方向で均等に分配された、締付要素42,44を形成する複数の圧縮ばねに置換されている。さらに遊星歯車36のボス52は、周面輪郭58を有している。遊星歯車36の周面輪郭58は、遊星歯車36に対する締付歯車38,40の相対回動を別個の保持ピン50なしで阻止することができるように、締付歯車38,40の対応する内面輪郭60に形状結合式に挿入可能、つまり係合可能である。ボス52を締付歯車38,40に結合してもよい。その結果、特に周面輪郭58を締付歯車38,40により形成し、内面輪郭60を遊星歯車36により形成してもよい。さらに、付加的に又は択一的に、収容開口54を締付歯車38,40により形成してもよい。
10 ベルトプーリアッセンブリ
12 駆動軸
14 フリーホイール
16 太陽歯車
18 遊星歯車式伝動機構
20 スタータ伝動機構
22 軸受
24 内歯車
26 ブレーキディスク
28 遊星ユニット
30 遊星軸受
32 支持ピン
34 遊星腕
36 遊星歯車
38 第1の締付歯車
40 第2の締付歯車
42 第1の締付要素
44 第2の締付要素
46 第1の歯面
48 第2の歯面
50 保持ピン
52 ボス
54 収容開口
56 ベルトプーリ
58 周面輪郭
60 内面輪郭

Claims (10)

  1. 切換可能な遊星歯車式伝動機構、特に自動車のベルトプーリアッセンブリ(10)のスタータ伝動機構(20)用の切換可能な遊星歯車式伝動機構であって、
    自動車の補機を駆動するベルトプーリ(56)に連結可能な太陽歯車(16)と、
    特に内歯車ブレーキにより制動可能な内歯車(24)と、
    前記太陽歯車(16)を前記内歯車(24)に連結する少なくとも1つの遊星ユニット(28)と、
    前記少なくとも1つの遊星ユニット(28)を支持する遊星腕(34)と、
    を備え、前記遊星ユニット(28)は、前記太陽歯車(16)及び前記内歯車(24)にかみ合う遊星歯車(36)と、該遊星歯車(36)と前記太陽歯車(16)及び/又は前記内歯車(24)との間のバックラッシを補正する、前記遊星歯車(36)に対して相対的に可動であって、前記太陽歯車(16)及び/又は前記内歯車(24)にかみ合う締付歯車(38,40)とを有することを特徴とする、切換可能な遊星歯車式伝動機構。
  2. 前記締付歯車(38,40)は、前記遊星歯車(36)とは異なる歯数を有し、前記太陽歯車(16)又は前記内歯車(24)にかみ合う、請求項1記載の切換可能な遊星歯車式伝動機構。
  3. 前記締付歯車(38,40)は、間接的又は直接的に摩擦力を介して遊星歯車(36)に力を伝えるように連結されている、請求項1又は2記載の切換可能な遊星歯車式伝動機構。
  4. 前記締付歯車(38,40)は、締付要素(42,44)、特に圧縮ばね又は皿ばねにより、前記遊星歯車(36)に対して相対的に予め付勢されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の切換可能な遊星歯車式伝動機構。
  5. 前記締付要素(42,44)は、前記締付歯車(38,40)に対して、実質的に前記遊星歯車(36)の軸方向に方向付けられたばね力を及ぼす、請求項4記載の切換可能な遊星歯車式伝動機構。
  6. 前記締付要素(42,44)は、前記締付歯車(38,40)を前記遊星歯車(36)に向かって押圧するか、又は前記遊星歯車(36)から離れるように押圧する、請求項4又は5記載の切換可能な遊星歯車式伝動機構。
  7. 前記遊星歯車(36)及び/又は前記締付歯車(38,40)は、前記締付要素(42,44)を収容する少なくとも1つの収容開口(54)、特に実質的に軸方向に方向付けられた少なくとも1つの収容開口(54)を有し、特に複数の、好ましくは少なくとも3つの、周方向で実質的に均等に分配された収容開口(54)が設けられている、請求項4から6までのいずれか1項記載の切換可能な遊星歯車式伝動機構。
  8. 前記遊星歯車(36)及び/又は前記締付歯車(38,40)は、はす歯である、請求項1から7までのいずれか1項記載の切換可能な遊星歯車式伝動機構。
  9. 前記締付歯車(38,40)は、前記遊星歯車(36)に実質的に相対回動不能に、特に実質的に軸方向に延びる少なくとも1つの保持ピン(50)により結合されており、前記締付歯車(36)は、実質的に軸方向で前記遊星歯車(36)に対して相対的に可動である、請求項8記載の切換可能な遊星歯車式伝動機構。
  10. 自動車の補機を駆動するベルトプーリアッセンブリであって、
    前記自動車の補機に接続される引張手段を駆動するベルトプーリ(56)と、
    スタータにより提供される始動トルクを前記自動車の原動機の駆動軸(12)、特にクランク軸に伝達する、特にフリーホイール(14)を介してベルトプーリ(56)に接続されるスタータ伝動機構(20)と、
    を備え、該スタータ伝動機構(20)は、前記ベルトプーリ(56)と前記駆動軸(12)との間の変速比を、特に内歯車(24)を制動する内歯車ブレーキを用いて変更する、請求項1から9までのいずれか1項記載の切換可能な遊星歯車式伝動機構(18)を有することを特徴とする、自動車の補機を駆動するベルトプーリアッセンブリ。
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