JP2014526506A - 中等度肝障害患者の癌治療における4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1h−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1h−キノリン−2−オンの使用 - Google Patents

中等度肝障害患者の癌治療における4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1h−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1h−キノリン−2−オンの使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2014526506A
JP2014526506A JP2014530703A JP2014530703A JP2014526506A JP 2014526506 A JP2014526506 A JP 2014526506A JP 2014530703 A JP2014530703 A JP 2014530703A JP 2014530703 A JP2014530703 A JP 2014530703A JP 2014526506 A JP2014526506 A JP 2014526506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patients
patient
benzimidazol
methylpiperazin
quinolin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014530703A
Other languages
English (en)
Inventor
パラカス アーナンド,スラージ
ウィネット レディック,キャサリン
シャイ,マイケル
エレン スティード,メアリー
ユーチン タン,ユージン
ワン,ヨンギュ
レインハード シュテゲルト,マリオ
Original Assignee
ノバルティス アーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノバルティス アーゲー filed Critical ノバルティス アーゲー
Publication of JP2014526506A publication Critical patent/JP2014526506A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/496Non-condensed piperazines containing further heterocyclic rings, e.g. rifampin, thiothixene or sparfloxacin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/185Acids; Anhydrides, halides or salts thereof, e.g. sulfur acids, imidic, hydrazonic or hydroximic acids
    • A61K31/19Carboxylic acids, e.g. valproic acid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/16Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for liver or gallbladder disorders, e.g. hepatoprotective agents, cholagogues, litholytics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、4−アミノ−5フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン若しくはその互変異性体又はそれらのうちいずれか1つの塩を投与することにより、癌治療の必要がある患者における癌を治療する方法であって、該患者が中等度の肝障害患者である、方法に関する。

Description

本発明は、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン若しくはその互変異性体又はそれらのうちいずれか1つの塩(化合物I)を投与することにより、癌治療の必要がある患者における癌を治療する方法であって、該患者が中等度の肝障害患者である、方法に関する。
下記説明は、読者の理解を助けるために提示されるものである。本明細書において提供される情報及び引用される参考文献はいずれも、本発明の技術に対する先行技術であると認めたものではない。
4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンは、式I:
Figure 2014526506

に示される構造を有する。
式Iの化合物は、チロシン受容体タンパク質キナーゼなどの多様なタンパク質キナーゼを阻害する。本化合物、及びモノ乳酸塩を含めたその塩の使用及び調製については、米国特許第6,605,617号、同第6,774,237号、同第7,335,774号及び同第7,470,709号、並びに米国特許出願番号第10/982,757号、同第10/982,543号及び同第10/706,328号、並びにPCT出願国際公開第2006/127926号(2006年11月30日公開)及び同第2009/115562号(2009年9月24日公開)に記載されている(これらの文献はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。結晶体及びその調製は、とりわけB型について、米国特許出願番号第11/915005号に記載されている。
第I相試験及び第II相試験で得られた化合物IのPK及び安全性のデータに基づいて、治療群1(正常肝機能)及び治療群2(軽度の肝障害)には、これら2つの群の癌患者にとって最適な全身曝露量を確保するために、500mg/日を5日間投与/2日間休薬の投与スケジュールで投与することが選択されてきた。実にその特性のために、化合物Iは、連日投与法(continuous daily dosing regimen)を行った際、試験された25〜600mgの用量すべてにおいて時間依存的な血漿中薬物動態を示し、400mg/日以上の用量では、化合物Iの持続的で比例量を超えた(over-proportional)曝露が認められた。5日間投与/2日間休薬の投与スケジュールは、用量漸増に伴い化合物Iの曝露量がそのように持続的に且つ比例量を超えて蓄積することを防ぐために導入されたのである。中等度の肝障害を有する患者にも正常肝の患者及び軽度の肝障害患者と同じ用量で化合物Iを投与できるか否かについては、利用可能なデータがない。肝障害患者の場合、化合物Iを排除する能力が低下しているリスクが高い可能性がある。臓器機能障害の結果として薬物クリアランスが低下すると、全身曝露量が増加して毒性発現の可能性が生じる恐れがある。
本発明者らは、本発明を用いて現在の課題を解決しようとするものである。本発明は、癌治療の必要がある患者における癌の治療において使用するための化合物Iであって、前記患者が中等度の肝障害患者であり、投与される用量が1日当たり400mgであり、投与スケジュールが5日間投与2日間休薬である、化合物Iに関する。
本発明は、癌治療の必要がある患者における癌の治療において使用するための化合物Iであって、前記患者が中等度の肝障害患者であり、投与される用量が1日当たり500mgであり、投与スケジュールが5日間投与2日間休薬である、化合物Iに関する。
本発明は、癌治療の必要がある患者における癌の治療において使用するための化合物Iであって、前記患者が中等度の肝障害患者であり、投与される用量が1日当たり300mgであり、投与スケジュールが5日間投与2日間休薬である、化合物Iに関する。
本発明は、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン若しくは互変異性体又はそれらのうちいずれかの塩を投与することにより癌患者を治療する方法であって、該患者が中等度の肝障害患者であり、用量が1日当たり300mg、400mg又は500mgであり、投与スケジュールが5日間投与2日間休薬である、方法に関する。
本発明は、癌の治療用の医薬を調製するための4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン若しくは互変異性体又はそれらのうちいずれかの塩の使用であって、該患者が中等度の肝障害患者であり、投与される用量が1日当たり300mg又は400mg又は500mgであり、投与スケジュールが5日間投与2日間休薬である、使用に関する。
本発明により治療される癌としては、充実性腫瘍、例えば、腎臓癌、乳癌、膀胱癌、前立腺癌及び多発性骨髄腫が挙げられる。
本発明によれば、中等度の肝障害患者は、1.5×ULN<TBL≦3.0×ULN、並びに/又は、AST及びALT≦5×ULN(式中、ULNは正常値上限を意味し、TBLは総ビリルビンを意味し、ASTはアスパラギン酸トランスアミナーゼを意味し、ALTはアラニントランスアミナーゼを意味する)の血漿性状を有する患者である。
アラニントランスアミナーゼ(ALT)は、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(SGPT)又はアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALAT)とも呼ばれ、肝細胞(hepatocyte)(肝臓細胞(liver cell))中に存在する酵素である。細胞は損傷されるとALTを血液中に漏出させるため、血液中のALTを測定する。ALT値は、ウイルス性肝炎、又は、パラセタモール(アセトアミノフェン)の過量投与などによる急性肝損傷に罹患している場合には、劇的に高くなる。上昇の程度は、多くの場合、正常値上限(ULN)の倍数単位で測定される。ALTの参照範囲は、9〜40IU/L(1リットル当たりの国際単位)である。
アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)は、血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(SGOT)又はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(ASAT)とも呼ばれ、肝実質細胞(liver parenchymal cell)に関連する別の酵素であるという点で、ALTと類似している。AST値は、急性肝損傷に罹患している場合には高くなっている。ASTの基準範囲は、10〜35IU/Lである。
ビリルビンは、ヘム(赤血球中のヘモグロビンの構成要素)の分解生成物である。肝臓は、血液からのビリルビンの除去に関与している。肝臓は、これを次の機序により行う。ビリルビンは、肝細胞中に取り込まれ、抱合され(改変されて水溶性になる)、胆汁中に分泌され、この胆汁が腸中に排出される。総ビリルビンの増加は、黄疸の原因であり、いくつかの問題の徴候である可能性がある。肝臓に関連した問題は、ビリルビン代謝の欠損(例えば、肝細胞のビリルビン取込量の減少、ビリルビンの抱合障害、及び肝細胞のビリルビン分泌量の減少)として反映される。総ビリルビンの正常値は、例えば、0.2〜1.2mg/dLの基準範囲である。
当業者には、AST、ALT及び/又はTBLの、血中及び/又は血漿中濃度を測定するための手段、測定方法及びキット(例えば、FDA及び/又はEMEAの基準によるもの)は公知であり、AST、ALT及び/又はTBLの測定結果に基づいて患者を中等度障害患者として層化する方法も公知である。
化合物Iが塩として投与される場合、その用量は、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オンのミリグラム量を表す。適当な塩としては、任意の薬学的に許容される塩、特に、モノ乳酸塩形態などの乳酸塩形態が挙げられる。追加的な薬学的に許容される塩は、当業者には公知である。
本発明によれば、化合物Iの乳酸塩は、米国特許出願番号第11/915005号に記載されているB型結晶の形態の、4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン乳酸塩であってもよい。
正常肝機能を有する成人癌患者と中等度の肝機能障害を有する成人癌患者とにおける、化合物I(4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン又はその互変異性体、例えばそれらの乳酸塩形態)の薬物動態
主要な目的:進行性充実性腫瘍患者における化合物Iの薬物動態に軽度又は中等度の肝障害が及ぼす効果を、正常肝機能との対比で評価する(evaluate)こと。
副次的な目的:
軽度又は中等度の肝障害を有する成人癌患者に5日間投与/2日間休薬の投与スケジュールで投与した場合の化合物Iの安全性及び忍容性を、正常肝機能を有する患者との比較で評価検討する(assess)こと、
中等度の肝障害を有する成人癌患者に5日間投与/2日間休薬の投与スケジュールで投与した場合の化合物Iの薬物動態(PK)、安全性、及び忍容性を評価検討すること、
適宜、回帰分析を用いて、PKと肝機能異常(すなわち、ビリルビン、(アラニンアミノトランスフェレアーゼ(alanine aminotransferease)/グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ/GPT)/ALT/AST、及びチャイルド―ピュー分類)との関係を探索すること、
治験対象とした患者母集団における化合物Iの予備的な抗腫瘍活性を評価すること。
探索的な目的:軽度、中等度又は重度の肝障害を有する患者における化合物I(投与前試料)の血漿タンパク質結合率を、正常肝機能を有する患者との対比で決定すること。
治験対象母集団:進行性充実性腫瘍(乳癌及びリンパ腫を除く)に罹患している成人患者であり、その腫瘍が、NCIガイドラインによる肝障害の重症度はさまざまであるが、標準療法に不応性であるか利用可能な療法のないものであるかのいずれかである患者、及び、マッチング対照となる、正常肝機能を有する癌患者。
患者数:約18〜48名。
治験デザインの概要:
本試験は、軽度又は中等度の肝障害を有する成人癌患者を対象に、単回投与時及び定常状態時における化合物IのPKを、正常肝機能を有する患者との比較で評価検討するための、多施設共同による非盲検試験である。本試験は、中等度の肝障害を有する患者における化合物IのPK、安全性及び忍容性を評価検討するものでもあるが、但し、この評価検討は、軽度の肝障害群及び中等度の肝障害群の評価及び安全性の転帰に基づいて、中等度の肝障害を有する患者群を評価することは安全であると判断される場合に行われるものである。
化合物Iの単回投与時のPKは、正常肝機能を有する患者及び肝機能障害を有する患者から収集する。化合物IのPKは時間依存的である(CYP1A1/A2が自己誘導される)ため、これらの患者において、3週間、又は(患者が来院しなかった場合、若しくは3週間投与しても十分なPK試料を収集することができなかった場合には)4週間にわたり化合物Iを反復投与してから、化合物Iの定常状態時のPKも決定される。本試験は、4つの治療群から成り、これには、治療群1(正常肝機能)及び治療群2(軽度の肝障害)、治療群3(中等度の肝障害)が含まれる。すべての治療群には、乳癌及びリンパ腫を除く何らかの充実性腫瘍に罹患している患者が登録される。
治療群3(中等度の肝機能不全)は、初回用量として400mg/日(5日間投与/2日間休薬の投与スケジュール)を選択することにより。但し、本試験中に得られた安全性、忍容性及びPKのデータに基づいて、中等度の肝機能不全を有する患者を対象として、他の用量段階(500mg/日又は300mg/日)を探索してもよい。
治療期間には、化合物Iを第1週の第1日に単回投与する単回投与PK期と、化合物Iの反復投与による治療期とが含まれ、反復投与は、例えば、第1週の第4日に開始して5日間投与/2日間休薬の投与法で行い、疾患の進行(例えば、RECIST1.1により評価検討される)、許容できない毒性の発現、死亡、又は、何らかの他の理由による治験治療の中止の時点まで続ける。
ベースライン/スクリーニング時点での総ビリルビン値及びAST/ALT値に基づいて、約18〜48名の患者を3つの治療群に登録する。以下の表に、各治療群について、患者の割付及び投与用量の詳細を記載する。治療群1〜3への登録は並行して行い、評価可能な患者数を1治療群当たり少なくとも6名とする。軽度の肝障害群は、6〜12名の評価可能な患者が必要である。中等度の肝障害群は、6〜18名の評価可能な患者が必要な場合がある。
少なくとも6名の患者を、同定された耐量で投与した場合の化合物IのPKについて評価する。可能な限り、治療群1(対照)への登録者は、治療群2(軽度の肝障害)及び治療群3(中等度の肝障害)への登録者と、年齢(±10年)及び体重(±10kg)に関して同程度である(又は類似している)ようにする。したがって、治療群1(正常肝機能)の登録は、軽度の肝障害群及び中等度の肝障害群への登録が完了して、治療群1における評価可能な患者数が最低6名となり比較のための十分な数のマッチング対照が得られるまでは、締め切らずにおく。開始用量に忍容性がない場合には、治療群2(軽度の肝障害)については400mgまで、治療群3(中等度の肝障害)については300mgまでの用量漸減が許容される。用量漸増又は用量漸減の指針とするために用量制限毒性(DLT)基準を用いて、この試験において評価検討された用量段階に基づいて治療群2及び治療群3における化合物Iの耐量を同定する。評価可能な患者は、安全性(DLT評価)及びPK評価検討の双方を完了するために必要である。患者は、単回投与PK期時点及び定常状態の時点で完全なPKプロファイルが得られれば、PK評価可能とみなされる。患者は、計画された用量の投与を5日間投与/2日間休薬の投与法で少なくとも16回受ける4週間にわたる化合物Iでの治療を完了した場合にはDLTについて評価可能とみなされるが、そうでない場合は、5日間投与/2日間休薬の投与法が行われている4週間以内に、DLTを理由に、化合物Iでの治療を中止する。
Figure 2014526506
薬物動態(PK)及びタンパク質結合の評価検討:
PKの評価検討について:化合物Iでの治療を開始した後、患者1名当たり17の時点の合計で約34mLの血液を収集する。血液試料(1試料当たり2mL)は、下記の時点で採取する:
・単回投与PK期(単回投与後の第1週の第1日):投与前、投与の2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、24時間後、48時間後及び72時間後、
・定常状態(5日間投与/2日間休薬の投与スケジュールの3サイクル目の反復投与に続く第4週の第1日):投与前、投与の2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、24時間後、48時間後及び72時間後。
・患者が来院しなかった場合、又は十分な第4週分のPK試料を収集することができなかった(例えば、投与の中断、患者の嘔吐などにより)場合は、定常状態時のPKは、5日間投与/2日間休薬の投与スケジュールの4サイクル目の反復投与に続く第5週の第1日〜第4日に収集できる):投与前、投与の2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、24時間後、48時間後、及び72時間後。
・トラフ濃度(第7週の第1日):投与前。
タンパク質結合の評価検討について:試料は、第1週の第1日の投与前、及び、第4週の第1日(又は、該当する場合、第5週の第1日)の投与前に収集する。
安全性及び忍容性の評価検討:
・有害事象(AE)及び重篤な有害事象(SAE)についての日常的な安全性モニタリング、
・血液学的(ヘモグロビン、WBC、血小板及びディファレンシャル)、血清生化学(尿素/BUN、クレアチニン、総ビリルビン及び直接ビリルビン、ALT、AST、アルカリホスファターゼ、γ−グルタミルトランスペプチダーゼ、アルブミン、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、リン、グルコース、LDH、アミラーゼ及びリパーゼ)、凝固(PT/INR、PTT及びフィブリノーゲン)についての臨床検査、並びに尿検査、
・バイタルサインの測定、一般状態、及び診察、
・ECG評価(投与前(5〜10分の間隔をあけて3回繰り返す)、並びに、投与の2時間後及び6時間後の時点でPK試料を収集してから1時間以内)、
・HCC患者における、MUGA/ECHOスキャン、並びにHBV及びHCVスクリーニング、
・有効性の評価検討は、RECIST1.1を用いた放射線学的な腫瘍測定(例えば、コンピューター断層撮影法又は磁気共鳴画像化法によるスキャン)に基づいて8週間毎に実施する、
・他の評価検討としては、FGFR及びVEGFR阻害についての血漿バイオマーカーの評価、並びに、血漿試料のバイオマーカー解析を介した治療が有効である可能性がある患者の同定が挙げられる。
データ解析:
ノンコンパートメント解析は、化合物Iの完全なPKプロファイルについて実施する。要約統計量及び平均値(SD)のプロットは、単回投与時及び定常状態時の双方について、肝臓の状態による群(hepatic group)及び用量別に、予定された各時点での化合物Iの血漿中濃度について示す。Cmax、Tmax、AUClast、単回投与時のAUCinf、HL、Vz/F、CL/Fなどの薬物動態パラメータを、肝臓の状態による群及び用量別に要約する。軽度の肝障害群及び中等度の肝障害群を、PKパラメータ(Cmax、Tmax、AUClast、及び単回投与時のAUCinfなど)について対照群(正常肝機能)と比較する。固定効果ANOVAモデルは、対照群、軽度の肝障害群、及び中等度の肝障害群の用量標準化された主要なPKパラメータ(Cmax、AUClast、及び単回投与時のAUCinf)の対数変換値に適合しており、用量比例性(DP)が合理的仮定である場合には、肝機能を固定効果とする。対照群と各肝障害群との平均値の差についての点推定値及び対応する90%信頼区間を算出する。これを真数にして、変換されていない尺度上の幾何平均比についての点推定値及び90%信頼区間を得る。DPの仮定についてさらなる証拠がある場合は、記載されているとおりに主要解析を実施する。他に、肝機能が化合物IのPKパラメータに及ぼす影響を評価検討するための他の線形及び/又は非線形モデルベースの解析を適宜用いてもよい。年齢及び体重などのベースライン共変量の効果を、必要に応じて調べる。加えて、本試験から得られるPKデータは、正常肝機能を有する患者又は中等度の肝機能を有する患者における化合物Iの探索的な母集団PKについての将来的なメタ解析に寄与する。
安全性解析は、AEの要約(度数分布表)及び一覧表、検査値異常の要約(ベースラインからベースライン後の最悪値までについてのシフトテーブル)、及び一覧表中の注目すべき値のフラグ付け、並びに、他の検査(例えば、心電図又はバイタルサイン)の一覧表から成る。安全性解析には安全性セット(Safety Set)を使用する。DLTは、用量決定用セットを用いて一覧表化する。
統計学的考察/症例数の算出:本試験の症例数は、本試験において評価検討された用量段階に基づいて治療群2及び治療群3における化合物Iの耐量を同定するために、実行可能性及び簡単な用量設定手順により主に決定される。試験には約18〜48名の患者が登録され、治療群1、治療群2、及び治療群3における評価可能な患者は、最低6名とする。AUCについての対象者間の変動係数(CV%)は、500mg/日を5日間投与/2日間休薬の投与スケジュールで投与した場合には50%前後であった。対象者間のCV%の推定値を50%、1治療群当たりの症例数を6とすると、対数目盛上での(肝機能障害)−(正常肝機能)間の比較についての90%信頼区間(CI)の精度又は半値幅の広がりは、観察された平均値の差から0.494である。この算出は、第一種過誤率を10%とした2標本t検定に基づいている。多重比較については調整を行わなかった。前述の半値幅は、下記の、異なる観察比を仮定した薬物動態パラメータ比の90%信頼区間(CI)となる。
Figure 2014526506
特定の実施形態を例証及び記載してきたが、当技術分野における通常の技能によれば、添付の特許請求の範囲において定義される、より広範な態様での本発明の技術から逸脱することなく、これらの実施形態に変更及び改変を加えることができることが理解されるべきである。

Claims (6)

  1. 4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン若しくはその互変異性体又はそれらのうちいずれか1つの塩を投与することにより、癌治療の必要がある患者における癌を治療する方法であって、前記患者が中等度の肝障害患者である、方法。
  2. −アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン若しくはその互変異性体又はそれらのうちいずれか1つの塩が、1日当たり300mg、400mg又は500mgの用量で投与され、投与スケジュールが5日間投与2日間休薬である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記中等度の肝障害患者が、1.5×ULN<TBL≦3.0×ULN、並びに/又は、AST及びALT≦5×ULN(式中、ULNは正常値上限を意味し、TBLは総ビリルビンを意味し、ASTはアスパラギン酸トランスアミナーゼを意味し、ALTはアラニントランスアミナーゼを意味する)の血漿性状を特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン若しくはその互変異性体が、乳酸塩形態である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記乳酸が、D,L−乳酸である、請求項4に記載の方法。
  6. 4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1H−キノリン−2−オン乳酸が、B型結晶である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
JP2014530703A 2011-09-15 2012-09-07 中等度肝障害患者の癌治療における4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1h−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1h−キノリン−2−オンの使用 Pending JP2014526506A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161535142P 2011-09-15 2011-09-15
US61/535,142 2011-09-15
PCT/US2012/054046 WO2013039764A1 (en) 2011-09-15 2012-09-07 Use of 4-amino-5-fluoro-3-[6-(4-methylpiperazin-1-yl)-1h-benzimidazol-2-yl]-1h-quinolin-2-one in the treatment of cancer in moderate hepatic impaired patients

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014526506A true JP2014526506A (ja) 2014-10-06

Family

ID=46846036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014530703A Pending JP2014526506A (ja) 2011-09-15 2012-09-07 中等度肝障害患者の癌治療における4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1h−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1h−キノリン−2−オンの使用

Country Status (12)

Country Link
US (1) US20140221389A1 (ja)
EP (1) EP2755655A1 (ja)
JP (1) JP2014526506A (ja)
KR (1) KR20140062485A (ja)
CN (1) CN103826634A (ja)
AU (1) AU2012308993A1 (ja)
BR (1) BR112014005653A2 (ja)
CA (1) CA2848210A1 (ja)
IN (1) IN2014DN02060A (ja)
MX (1) MX2014003182A (ja)
RU (1) RU2014114827A (ja)
WO (1) WO2013039764A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018516890A (ja) * 2015-05-13 2018-06-28 アベンティス・ファーマ・ソシエテ・アノニム がん治療のためのカバジタキセルおよびその使用

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2764866A1 (en) 2013-02-07 2014-08-13 IP Gesellschaft für Management mbH Inhibitors of nedd8-activating enzyme

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006511616A (ja) * 2002-11-13 2006-04-06 カイロン コーポレイション 癌の処置方法およびその関連方法
WO2011063421A1 (en) * 2009-11-23 2011-05-26 Cerulean Pharma Inc. Cyclodextrin-based polymers for therapeutic delivery
US20110178097A1 (en) * 2005-05-23 2011-07-21 Novartis Ag Crystalline and other forms of 4-amino-5-fluoro-3-[6-(4-methylpiperazin-1-yl)-1h-benzimidazol-2-yl]-1h-quinolin-2-one lactic acid salts

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1650203B1 (en) 2000-09-11 2008-02-20 Novartis Vaccines and Diagnostics, Inc. Process of preparation of benzimidazol-2-yl quinolinone derivatives
AU2003288899B2 (en) 2002-08-23 2009-09-03 Novartis Vaccines And Diagnostics, Inc. Benzimidazole quinolinones and uses thereof
CN100377709C (zh) * 2002-11-13 2008-04-02 希龙公司 受体酪氨酸激酶抑制剂的制药用途及相关检测方法
PL1631291T3 (pl) * 2003-05-27 2010-04-30 Haegerkvist Robert P Zastosowanie inhibitorów kinazy tyrozynowej do leczenia cukrzycy
PE20091628A1 (es) 2008-03-19 2009-11-19 Novartis Ag Formas cristalinas y dos formas solvatadas de sales de acido lactico de 4-amino-5-fluoro-3-[5-(4-metilpiperazin-1-il)-1h-benzimidazol-2-il]quinolin-2(1h)-ona

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006511616A (ja) * 2002-11-13 2006-04-06 カイロン コーポレイション 癌の処置方法およびその関連方法
US20110178097A1 (en) * 2005-05-23 2011-07-21 Novartis Ag Crystalline and other forms of 4-amino-5-fluoro-3-[6-(4-methylpiperazin-1-yl)-1h-benzimidazol-2-yl]-1h-quinolin-2-one lactic acid salts
WO2011063421A1 (en) * 2009-11-23 2011-05-26 Cerulean Pharma Inc. Cyclodextrin-based polymers for therapeutic delivery

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN5014010668; E. ANGEVIN, et al.: 'TKI258 (DOVITINIB LACTATE) IN METASTATIC RENAL CELL CARCINOMA (MRCC) PATIENTS REFRACTORY 以下備考' JOURNAL OF CLINICAL ONCOLOGY [ONLINE] V27 N15S, 200906 *
JPN6016013329; 血液・呼吸器内科のお役立ち情報 , 201008, 金沢大学血液内科・呼吸器内科 *
JPN6016013330; 抗がん剤の副作用対策 , 20110816, p1-19, 神戸医療センター がん化学療法委員会 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018516890A (ja) * 2015-05-13 2018-06-28 アベンティス・ファーマ・ソシエテ・アノニム がん治療のためのカバジタキセルおよびその使用

Also Published As

Publication number Publication date
AU2012308993A1 (en) 2014-03-27
EP2755655A1 (en) 2014-07-23
US20140221389A1 (en) 2014-08-07
CA2848210A1 (en) 2013-03-21
CN103826634A (zh) 2014-05-28
RU2014114827A (ru) 2015-10-20
IN2014DN02060A (ja) 2015-05-15
BR112014005653A2 (pt) 2017-03-28
WO2013039764A1 (en) 2013-03-21
KR20140062485A (ko) 2014-05-23
MX2014003182A (es) 2014-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
BR112019015011A2 (pt) combinações de cabozantinibe e atezolizumabe para tratar câncer
US20080219977A1 (en) Combinations Comprising Gemcitabine and Tyrosine Kinase Inhibitors for the Treatment of Pancreatic Cancer
Smith et al. Opioid growth factor improves clinical benefit and survival in patients with advanced pancreatic cancer
JP6381735B2 (ja) 併用抗がん剤の感受性判定マーカー
WO2019195959A1 (en) Combination therapy for cancers with braf mutation
AU2020202500A1 (en) GDF-15 as a haematological toxicity biomarker
KR20200126388A (ko) Chk1 저해제를 포함하는 암의 치료 방법
JP2014526506A (ja) 中等度肝障害患者の癌治療における4−アミノ−5−フルオロ−3−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1h−ベンゾイミダゾール−2−イル]−1h−キノリン−2−オンの使用
JP2022500479A (ja) Cdc7阻害剤を含む癌の治療方法
EP4213852A1 (en) Non-invasive functional companion assays for oncogene targeted therapy for brain cancer
KR20220101120A (ko) 화학요법 연관 악액질 및 심장독성의 치료 및 예방을 위한 요오드 화합물의 용도
US20210379095A1 (en) Methods and Combination Therapy to Treat Biliary Tract Cancer
CN114641293A (zh) 一种fgfr抑制剂的用途
KR20120104594A (ko) 췌장암의 치료 방법
EP3217983B1 (en) Enhancement of tumor response to chemotherapy by activation of the asmase/ceramide pathway through timed administration of a short-acting anti-angiogenic agent
RU2793543C2 (ru) Способы и комбинированное терапевтическое средство для лечения рака желчных протоков
RU2813111C2 (ru) Фармацевтическая комбинация, содержащая tno155 и рибоциклиб
US20230097085A1 (en) [6r]-mthf in 5-fu based chemotherapy of right-sided colorectal cancer
US20230102483A1 (en) [6r]-mthf in 5-fu based chemotherapy of left-sided colorectal cancer
Gang et al. Whether AI+ CDK4/6i+ HP is suitable treatment for three positive metastatic breast cancer patient with renal insufficiency caused by type 2 diabetes
CN116847834A (zh) 使用隐陡头菌素或羟基脲甲基酰基富烯治疗脑转移瘤和cns转移瘤
Li Molecular imaging for characterization of lymphoma biology and monitoring response to cancer drug therapy

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160412

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161115