JP2014525757A - シャーリング組成物およびその応用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ケーシングに、そこに充填された食肉ペーストに密着する高い能力を付与することを可能にする、人工ケーシングをシャーリング加工するための組成物に関する。本発明の組成物は、少なくとも1つの熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネント、ポリオールコンポーネントおよび水を含み、水分活性(aw)指数が0.70以上の値を有する。前記組成物で含浸処理したケーシング、前記ケーシングに充填された食肉製品、および本発明の組成物をケーシングに含浸させる方法も考えられる。

Description

本発明は、食肉産業の分野に包含され、より具体的には、充填製品用の人工被覆の部門に包含される。特に本発明は、充填製品用の人工ケーシングのシャーリング(Shirring)時に使用される組成物であって、充填される食肉ペーストに密着する高い能力をケーシングに付与することを可能にするものに関する。また、本発明は、前記シャーリング組成物を含浸させたケーシング、前記ケーシングで包まれた食肉製品、および前記ケーシングに本発明の組成物を含浸させるための方法に関する。
充填製品用のケーシングには、意図する応用との関係で、高度な特化の余地がある。前記特化では、ケーシングへの充填が行われる食肉産業から末端消費者まで、市場におけるその行程のいたるところで、ケーシングがさらされることになる後続のプロセスおよび使用を考慮して、さまざまな性質(機械的性質、気体および/または液体障壁性/透過性、密着性、生物学的性質、感覚受容性など)が組み合わされる。ケーシングの性質は全て、前記行程の各ステップにおいて予め決定された機能をケーシングに与える。
次に、性質の具体的組み合わせは、ケーシングの材料組成および構成構造、ケーシングが製造中に受けた物理化学的処理、ならびに既存の性質に追加の性質を与えるか既存の性質を調整する二次的要素の組込みに依存する。通常、これらの要素は、それを構成する材料とは異なる物質または組成物で作られたケーシングの内壁および/または外壁をコートするためのコーティングからなる。
コーティングが意図される特化の一つであって、かつ本発明の目的でもあるものは、一部の人工ケーシングがそれらに包まれる食肉表面に発揮する密着能に力点をおいた特化である。充填製品が引き続いて加熱調理および/または空気硬化プロセスに付されなければならない場合、乾燥中に食肉が収縮する際の脂肪嚢もしくはゼラチン嚢の形成(加熱調理プロセスの場合)または気嚢の形成が防止されるので、ケーシングが食肉から分離しないことは極めて好都合である。なぜなら、それらは見栄えがよくないばかりでなく、望ましくない菌類の成長を亢進しうるからである。消費のために充填製品を薄切りする時に、皮が食肉から離れるのを防止することも重要である。
今のところ、食肉へのセルロースケーシングの密着を改良するために使用されるコーティングは、可溶性タンパク質を単独でもしくはアセチル化モノグリセリドと組み合わせて含むか、または化学修飾タンパク質を含む組成物によって形成され、その組成には、アルデヒド架橋剤または他のカルボニルリッチ化合物、例えば燻液が含まれる場合も、含まれない場合もある。密着をもたらす他の物質には、キトサン、ポリ酢酸ビニルおよびそのコポリマーの一部、ならびに熱硬化性(加熱硬化型ともいう)ポリカチオン性樹脂があり、技術上、ポリカチオン性樹脂は、より効果的な物質の一つと認識されている。
チューブ状の食品フィルムに表面コーティングとして使用される熱硬化性ポリカチオン性樹脂は、液体状態で適用された後、それらを硬化させ、それらを表面に固定するために、加熱期間に付さなければならない。このハードニングは、熱活性化分子間化学結合反応に起因する架橋プロセスによるものである。ポリアミノ−ポリアミド−エピクロロヒドリン(エピクロロヒドリン、エピフルオロヒドリン、エピブロモヒドリンおよびエピヨードヒドリン)樹脂は、加熱されるとアミン、ヒドロキシル、カルボキシルおよびチオール基と反応する活性官能基を含有している。
ケーシングの内表面にコーティングとしてよく適用される樹脂の量は、0.4mg/dm〜4.8mg//dm程度である(US2010003376A1)。
一部の種類のケーシング、例えば強化(繊維)または非強化セルロースケーシングは、その生産の完了時に、樹脂の熱硬化プロセスと同じ熱硬化プロセスを使ってケーシングの表面に固着された硬化済み樹脂の固形内側コーティングを持っている(US3378379)。言い換えると、セルロース−樹脂界面は化学結合によって橋渡しされており、それと同時に、樹脂相は完全に架橋されて、強い内部凝集力を獲得している。
樹脂コーティングは、それが硬化ステップまたは架橋ステップにおいて固着されるセルロースと、充填後にそれが密着する食肉との間のリンクとして作用する。密着調整効果を持つ他の物質またはイージーピールに有利な薬剤が樹脂密着コーティングに組み込まれている場合であっても(WO2005/092108A1)、樹脂は常にケーシングに固定されていなければならない。
内側密着コーティングを適用するための一般的方法は、樹脂硬化プロセスによって決定されてきた。セルロースケーシングを製造するためのプロセスは、常に、高温熱空気を使った乾燥のステップを伴うので、熱硬化性ポリカチオン性樹脂の液状コーティングの適用は、一般的には、
a)樹脂硬化を開始させるための、乾燥からの熱;
b)樹脂とケーシングとの反応を促進するために、10%未満のレベルへのケーシング水分の低下;および
c)乾燥機を通過する時に起こる空気によるセルロースチューブの膨張
を利用するために、乾燥前のステップにおいて行われる。なぜなら、こうすることで樹脂は、リールへの巻取りの前にケーシングが再びしぼんだ時に自分自身に粘着しない硬化済みのコーティング単層を作り出すからである(ブロッキング効果)。しかしこれには重大な短所がある。というのも、当分野において「バブル」または「スラッギング」と呼ばれる内側コーティングのための一般的方法(US3158488またはUS3378379)は、バブル中の消費された樹脂を補充するために、ケーシングの連続性を、それゆえにプロセスの連続性を、周期的に破壊することを必要とするからである。前記の実行には、場所、設備、人手および効率に関して、対応する経済的コストが付随する。
実際、この「バブル」法では、
a)ケーシングに切り込みまたは切り口を作って、その内部にアクセスできるようにする;
b)作った開口部から所定の体積のコーティング溶液をケーシングに加える。取り扱いにくくなるので、体積を大きくしすぎず、バブルが大きくなりすぎないようにする;
c)ケーシングの連続性を再び回復するために、ケーシングの切断端を例えばゴム管などを使って再びつなぐ;
d)所定の厚さを有する層(「コーティング」)を通過させ、所定の量のコーティングが生じるように、ケーシングを1対のローラーの間に通す;
e)バブルの溶液の全体積が消費されたら(または、より規則的なプロセスが望まれる場合は、その前に)、このプロセスを再開する必要がある。
さらにまた、ケーシングの内容積は口径の二乗に比例して増加するが、内表面は、口径に対し線形に比例して増加するにすぎないことを強調しておかなければならない。それゆえに、表面/容積比は口径に逆比例する。これは、口径が小さくなるに連れて、表面/容積比が双曲線的に増加することを意味する。
例えば、口径(キャリバー)50ケーシングの内表面100メートルをコートするには容積V1が必要である。口径50ケーシングの内部に導入されるこの容積V1は、h1のバブル高さを伴う(慣例的に垂直として考慮するが、バブルについては他のどの向きでも考察は同様であるだろう)。
口径10ケーシングの内表面100メートルを(先の口径50の場合と類似する単位表面あたりのコーティングの量で)コートするには、バブルの高さが5×h1でなければならない、すなわち先の例の5倍でなければならないことを証明するのは容易である。
実用上の理由からバブルの長さは制限されなければならない。なぜなら、例えば何メートルもの液体の柱が入っているケーシングを運動している状態に維持することは、手に負えなくなるだろうからである。先の計算は、低口径ケーシングが、類似する長さのコーティングを作るために、高口径よりも比較的大きなバブル高さを必要とすることを示している。それゆえに、所望であれば、口径50ケーシングでも口径10ケーシングでも最大バブル高さh1を維持するには、口径10では口径50の場合より5倍頻繁なバブルの補充と、それが必然的に伴う全ての後続プロセス(切断、充填、スライシングなど)とが必要になるだろう。そのため、口径が小さいほど、受け入れがたい作業コストが(そしてそれゆえに、一般的にはその市場価格が)上乗せされ、口径36未満の高密着ケーシングが市場に見いだされないことになる。それゆえに、「バブル」法は高口径繊維ケーシング(強化セルロースケーシング)では広く使用されているが、低口径へのその応用は事実上皆無である(「低口径」とは直径が36mm未満であるもの全てと解釈される)。
それゆえに、当技術分野の現状では、食肉エマルションに対して高い密着特性を有する小口径ケーシングを経済的な方法で得ることが必要とされている。
繊維セルロースケーシングにおける内側または外側樹脂コーティングに代わる選択肢として、対応する凝固槽における押出に先立って、ビスコース溶液に樹脂を直接組み入れることが行われてきた。樹脂溶液はビスコース回路に注入される(US2001/0045236A1)。あとで、ケーシング乾燥プロセス中に、乾燥機の高温が樹脂架橋を活性化する。
食肉エマルション密着効果は、主として、前記食肉エマルションとケーシングの内表面との間で起こる。繊維基材がその外側面および/または内側面をビスコースで覆われている強化セルロースケーシングの場合、ビスコースへの樹脂の添加は、ケーシングの内表面をコートするために使用されるビスコースに限定することができ(US2105273、US6395356)、これは樹脂の最適な利用をもたらす。しかし、一般的には繊維型よりはるかに低い口径用である非強化セルロースケーシングの場合は、ビスコースがセルロースケーシングの全厚を構成することになる。ビスコースへの樹脂の添加は、最終的には、所望の食肉エマルション密着効果を得たいと思っている内表面だけでなく、樹脂をケーシングの厚さ全体に分布させることになる。これは、添加される樹脂の量が内側層のコーティングを得るためだけに必要な量よりはるかに多いことを意味しており、それには余分な費用が必要である。さらにまた、ケーシングの厚みの中に樹脂が存在することは、ケーシングに対してさらなる負の効果、例えばフィルムの最終物性に望ましくない調整を加える機械的抵抗の変動などを持ちうる。
したがって、添加剤を適用してケーシング食肉密着効果を得るために一般に使用されている現在のバブル技術およびビスコース技術に由来する難点および短所を克服するために、ただし技術的リスクも新しいコスト要素も導入されないように最終ケーシングの製造につながるプロセスの残りの部分には変更を加えないで、高い食肉密着度を持つケーシング、特に低口径のケーシングを得るための経済的で効率のよい代替的技術を開発することが、当技術分野の現状では必要とされている。
最終ケーシングまたは最終チューブの製造はそれを巻き取ることで終わる連続プロセスである。乾燥機から連続的に出てくる膨らんだ最終セルロースチューブは、タンピングローラーを使ってしぼませることで、その内部の空気を排除する。こうして平たくなったチューブが連続的平ベルトの形態で得られ、それがプラスチック製または厚紙製のマンドレル形成リールに巻き取られて、リールがその後の取り扱いに適した寸法になるまで、予め決定された長さのケーシングが集積される。ケーシングの連続性は、リールがプロセスから引き離される時に中断され、補充された新しいマンドレルで、次のリールの巻取りが続くことになる。
リールは、フラットケーシングを平たくしてシャーリング加工済ケーシングのスティックへと転換する後続のオフラインプロセス(これも「ケーシングシャーリングである)へのアクセスを待つ備蓄品(stock)となる。
当技術分野ではよく知られているように、シャーリングプロセス中は、平らなケーシングを、まず、そのチューブ状の形状に回復させて、直線的スリーブに長手方向にかぶせる。ケーシングは、一連のドライブローラーを使って、そのスリーブに沿って高速に摺動し、その間に、主に潤滑剤および可塑剤として作用する1つまたはいくつかの成分から構成される水性分散液または水性エマルションが噴霧される。
ローラーはケーシングの外壁を押し、その内側面は研磨された金属スリーブ上にある。ローラーの配置とジオメトリによって、ケーシングの周りにドライブリングが生じる。ローラーが回転すると、ローラーは回転方向およびスリーブの軸方向にケーシングを引きずる(ただしローラーの回転軸はケーシング−スリーブアセンブリの軸に対して厳密に垂直ではない)。ケーシングの外側面でのローラーの同時回転によって、ケーシングを巻き出してその入口まで引きずるのにも、それをひだ折りすると同時にその出口にある制動装置に押し付けるのにも、十分な駆動力が生じる。それゆえに、相当なメートル数のケーシングを、直線的で硬直なひだ折りチューブの形状(数センチメートルの長さを有し、当分野ではスティックと呼ばれているもの)に集積することが可能である(その間のひだの強い圧密化による)。
シャーリング中にセルロースケーシングに噴霧される添加剤には2つの主目的がある。すなわち、a)一つには、ケーシングの内側面とスリーブの表面との間の接触界面を、その上でのケーシングの摺動が最低限の摩擦で起こるように、潤滑することであり、b)その一方で、ひだ折りおよび圧密化中のあらゆる損傷を防止するための準備をケーシングに施すという目的もある。シャーリングプロセス中にこの目的で添加される添加剤としては、例えばグリセロール、プロピレングリコールまたは他のポリオールなどの可塑剤物質を挙げることができ、これらは、その高い吸湿性を考えると、セルロースケーシングによる摂水を遅延させる機能も果たす(US3898348;US3981046)。
次に、これらの添加剤を、異なる機能性を持つ他の添加剤と組み合わせることができる。例えばそれらを、食肉に移行する矯味矯臭物質および着色物質、例えば燻煙(CA1325131)、または特許ES2076904A1に開示されているビキシン着色料組成物と組み合わせることができ、それらを、さまざまな水もしくはアルコール可溶性フィルム形成剤、または両者の混合物、例えばセルロースエステル、ゼイン、カゼイン、デキストリンもしくはデンプン誘導体もしくはシェラックなどとも組み合わせる。シャーリング溶液は、時には、あとで行われるケーシングの剥離を容易にする添加剤(例えばカルボキシメチル−セルロース)を含むこともあった。これは、スキンレスソーセージにおいてケーシングを除去するために、セルロース酵素も含むことができる(EP1101406)。
添加剤または添加剤組成物は、一般に、シャーリングプロセスの開始時に、リールから来るセルロースチューブを貫通して膨らませるスリーブの端に配置されたノズルを使って、噴霧される。ケーシングとスリーブとの間の摩擦はこうして接触の最初の瞬間から低減される。
米国特許出願公開第2010/003376号明細書 米国特許第3378379号明細書 国際公開第2005/092108号 米国特許第3158488号明細書 米国特許出願公開第2001/0045236号明細書 米国特許第2105273号明細書 米国特許第6395356号明細書 米国特許第3898348号明細書 米国特許第3981046号明細書 カナダ国特許第1325131号明細書 スペイン国特許出願公開第2076904号明細書 欧州特許出願公開第1101406号明細書
当技術分野の現状における必要に基づいて、本願の発明者らは、既存のシャーリングステップ中に添加するための組成物であって、ケーシングに、そこに充填された食肉ペーストまたは食肉製品に独力で密着する高い能力を付与することができるものを開発した。
前記組成物は、少なくとも1つの熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネント、ポリオールコンポーネントおよび水を含む。
凹凸のないケーシングがシャーリング加工されたケーシングに転換される時点は、コーティングに最も適したケーシング生産ステップである。なぜなら、前記プロセスでは、連続する凹凸のないケーシングがセグメント化され、前述のさまざまな機能的液体組成物が含浸されるからである。しかし、熱硬化性樹脂の場合、これは、樹脂を硬化させるために必要な熱が適用される後続のステップがシャーリング後にはないという短所を伴い、そのような後続ステップを加える必要がある場合には、出発点である経済原則を再び破ることになるであろう。
しかし、本発明の著者らが行った実験により、驚いたことに、シャーリング添加剤の残りの部分と一緒にケーシングに組み込まれた樹脂は、熱硬化を必要とすることなく、ケーシングに固着することができるという結果を、予想外に得ることが可能になり、よって当技術分野の現状においてこの点に関して確立されていた予断は克服された。というのも、ひだが互いに粘着して、その後のケーシングの伸長を不可能にするおそれがあったので、既存の知識では熱硬化によってケーシングに固着するしかない添加剤をシャーリング組成物に加えることは、当業者には思いもよらないことだったからである。
前記シャーリング組成物を含浸させたケーシングは、ひとたび充填されれば、熱硬化の非存在下で、それらが含有する食肉塊の表面に非常によく密着し、それらが付される加熱調理および/または乾燥プロセスに関して優れた性能を有しており、結果として、食品の安全を保証する。
プロセスの既存部分を構成するシャーリング中にコーティング組成物を適用することは、質的な技術上の利点になる。というのも、はるかに多くの費用がかかり、かつ上記の短所を有する、バブル法またはビスコース法などの他の従来法を使用する必要がなくなるからである。
さらにまた、この組成物を使用することから生じるもう一つの驚くべき事実は、ケーシングへの樹脂の固着にもかかわらず、樹脂に固有の熱硬化プロセス、例えばバブル法の結果として以前の技術で使用されているプロセスの後に起こりうるような、スティックのひだにおける自分自身への粘着が起こらないことである。対照的に、充填プロセス中は、スティックが、ケーシングの欠陥を何ら引き起こすことなく、完全に広がる。
最後に、本発明の組成物を使用することから生じるもう一つの重要な利点は、本発明の組成物で処理されたケーシングが、驚いたことに、低口径に充填された一定の食肉製品へのそれらの応用において、普通でない加工条件下で理想的な性能を有し、それが動物の腸の天然ケーシングおよびコラーゲン系ケーシングが現在までのところ唯一の選択肢である場での競争を可能にすることである。
この予想外の事実は著しい競争上の利点を伴う。なぜなら、一つには、本発明の組成物および方法は、食肉ケーシング密着が不可欠である応用に、より多くの口径(特に低口径)を経済的に取り扱うことを可能にするからであり、もう一つには、結果として得られるケーシングが、それらが目的とする充填製品のいくつかの加工サイクルを、よりアグレッシブであるが、短縮することを可能にし、よって製品の収益性を増加させるからである。
セルロースケーシングの内表面上に存在する熱硬化性ポリカチオン性樹脂のクマシーブルーによる染色を示す図である。(1.a)コーティングなし、(1.b)ビスコース注入を使ったコーティング、(1.c)バブル法を使ったコーティング、および(1.d)シャーリングにおいて本発明の組成物を加えることによるコーティング。 本発明の組成物のpHに応じた密着能を示す図。
発明の目的
本発明の主目的は、ケーシングに、そこに充填された食肉ペーストに密着する高い能力を付与することを可能にする、人工ケーシングのシャーリング中に使用するための組成物である。
本発明のもう一つの目的は、本発明のシャーリング組成物を含浸させた人工ケーシングである。
本発明のもう一つの目的は、本発明の組成物を含浸させた人工ケーシングに充填された食肉製品である。
本発明のもう一つの目的は、人工ケーシングに本発明のシャーリング組成物を含浸させるための方法である。
最後に、本発明のもう一つの目的は、本発明の方法によって得られるシャーリング加工されたケーシングである。
発明の説明
当技術分野の現状における必要に基づいて、本発明の著者らは、ケーシング食肉密着効果を与える添加剤を適用するためによく使用されるバブルの複雑な使用を排除し、技術的リスクも新しいコスト要素も導入されないように最終セルロースケーシングまたはチューブの製造につながるプロセスの残りの部分には変更を加えずに、人工ケーシングに、そこに充填された食肉ペーストまたは食肉製品に密着する高い能力を付与することができる組成物を開発しようと努めた。
これらの必要を満たすため、本発明の主要態様では、人工ケーシングをシャーリング加工するためのシャーリング組成物であって、少なくとも1つの熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネント、ポリオールコンポーネントおよび水を含み、水分活性(aw)指数が0.70以上の値を有する組成物が考えられる。
本発明において「シャーリング組成物」は、シャーリングステップにおいてケーシングに噴霧するための添加剤組成物と定義される。
また、「シャーリングステップ」は、ケーシングに噴霧およびひだ折りを施してスティックを形成させるステップと定義される。次に、ケーシングは包装され、食肉生産者に販売され、食肉生産者はそれを充填にすぐに使用できる形態で受け取る。
「人工ケーシング」は、充填製品用の人工被覆、セルロースケーシング、強化または非強化ケーシング、ならびにプラスチックケーシング、そしてさらには、タンパク質および他の多糖などといった他の材料で作られた被覆のいずれかと定義される。好ましい実施形態では、人工ケーシングがセルロースケーシングである。
「熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネント」は、原則的には加熱によって、架橋された熱安定性の固体状態に移行することができる、ポリアミドタイプ、ポリアミドアミンタイプ、ポリエチレンイミンタイプ、ビニルアミンタイプまたはN−ビニルホルムアミドタイプのポリアミド水分散性合成カチオン性ポリマーと解釈される。
ある特定実施形態では、本発明の組成物中に存在する熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネントが、組成物の総重量に対して0.01重量%と15重量%の間に含まれる比率である。
もう一つの特定実施形態では、熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネントが、2つ以上の熱硬化性ポリカチオン性樹脂の混合物を含む。
好ましい実施形態では、選択された熱硬化性ポリカチオン性樹脂が、エピクロロヒドリンを、ポリアミド、またはポリアルキレン−ポリアミンとジカルボン酸、好ましくは炭素原子数3〜8の飽和脂肪族ジカルボン酸、例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸ならびにジグリコール酸とのポリマー反応から生じるポリアミドアミンと縮合させることによって得られるものの群に属する。使用されるポリアルキレンポリアミンには、ポリエチレン−ポリアミン、ポリプロピレン−ポリアミンおよびポリブチレン−ポリアミンなどがある。好ましいカチオン性樹脂は、例えば、エピクロロヒドリンと、ジエチレン−トリアミン(deta)とアジピン酸、グルタル酸またはコハク酸との反応によって形成されるポリアミドとの反応生成物でありうる。他の好ましいポリカチオン性樹脂は、ポリエチレン−イミンおよびそれらとエピクロロヒドリンとの縮合反応の生成物の群に属するものでもありうる。これらの樹脂は水に容易に分散するので、樹脂分散液の濃さに応じて、必要量の水を含む本発明のシャーリング組成物を考えることができる。
本発明の組成物において、ポリオールコンポーネント含量は、その水含量および樹脂含量に依存する。ある特定実施形態では、ポリオールコンポーネントが、組成物の総重量に対して18重量%と65重量%の間、好ましくは40%と60%の間に含まれる比率で存在する。
本シャーリング組成物におけるポリオールコンポーネント含量の比率は、バブル法を使って適用される樹脂コーティングに使用される組成物(この組成物では水の比率がはるかに高い)よりはるかに大きい。ポリオールコンポーネントは、潤滑剤であるばかりでなく、並外れて吸湿性の高いケーシング(セルロースの場合は特にそうである)による摂水を遅らせる遅延剤としても作用する。管壁の迅速な水和は、スリーブとケーシングとの間の密着を増加させ、それがシャーリング中のケーシングの摺動を妨害する。ポリオールコンポーネントの存在は、組成物の水分活性(aw)を低下させて、水をケーシングの管壁の水和には利用されにくくする。
本発明の好ましい一実施形態では、組成物中に使用されるポリオールコンポーネントがグリセロールである。ただし、他のポリオール(これらは、互いに組み合わせることもグリセロールと組み合わせることもでき、例えばプロピレングリコール、ソルビトールまたはトリエチレングリコールが含まれるが、これらに限るわけではない)を使用することもできる。
好ましい実施形態では、樹脂の最適な効果を達成するためにポリオール/水混合物によって引き起こされる水分活性が、0.70と0.95との間に含まれる値、より好ましくは0.82と0.92との間に含まれる範囲にある。
他方、組成物のpHは、水酸化アルカリ金属、好ましくはNaOHまたは緩衝液を使って、食肉ケーシング密着度を調整するために所定の値(好ましい範囲は7〜10である)に設定される。
ある特定実施形態において、本発明のシャーリング組成物は、さまざまな機能性を与えることができる他の追加コンポーネントまたは添加剤を含むことができる。これらの添加剤は、タンパク質、潤滑剤として作用する食品用物質、乳化剤、湿潤剤、酸化防止剤および保存剤、殺細菌剤、殺真菌剤または細菌および真菌成長阻害剤、矯味矯臭剤、着色料、剥離促進剤、pH調節のための無機または有機アルカリ金属およびそれらの塩、ならびにそれらの組み合わせの群から選択される(これらの添加剤の例は特許CA1325131;ES2076904A1;US2004062888(A1);US7,833,594;US5928738(A)に見いだすことができる)。
好ましい一実施形態では、追加のコンポーネントが組成物の総重量に対して10重量%まで存在しうる。
本発明のもう一つの主要態様では、本発明のシャーリング組成物を含浸させた、シャーリング加工された人工ケーシングが考えられる。
本発明の好ましい一実施形態では、人工ケーシングの含浸が内表面で行われる。本発明では、含浸を外側面で行うこともできると考えられ、その場合は、ケーシングを使用前に裏返すことが好ましい。
好ましい実施形態では、本発明の組成物の特性により、加熱ステップを適用しなくても、樹脂を固化させることが可能であることから、本発明の人工ケーシングは熱によって硬化されていない熱硬化性ポリカチオン性樹脂を固着している。
有利なことに、ケーシング上の樹脂の固着にも関わらず、ケーシングは、樹脂に固有の熱硬化プロセス、例えばバブル法の結果として以前の技術で使用されているプロセスの後に起こりうるような、スティックのひだにおける自分自身への粘着を起こさない。対照的に、充填プロセス中は、スティックが、ケーシングの欠陥を何ら引き起こすことなく、完全に広がる。
組成物の総重量に対する樹脂コンポーネントの総含量は0.01%から15%に及びうる。これは、ケーシングに噴霧された後に、ケーシングの乾燥重量に対する樹脂の重量比を0.016%〜1.199%、より好ましくは0.02%〜0.96%にするために必要であり、その算出は、シャーリング機の噴霧およびシャーリング装置のタイプおよび特性にも、最終組成物の流体力学的パラメータおよびケーシングの寸法にも依存して、当業者であれば誰でも実験的に行うことができる。好ましい一実施形態では、ケーシングの表面に沈着する樹脂の平均量が少なくとも0.005mg/dm、好ましくは0.04mg/dm〜3.00mg/dm、より好ましくは0.05mg/dm〜2.40mg/dm、特に0.1mg/dm〜1mg/dmになるようにすることにより、優れた結果が得られる。
染色試薬(クマシーブルー)を使用することにより、コーティングの分布は完全に均一なわけではないが、ケーシングの表面全体に分布しているので、シャーリング加工された時のケーシングのひだ折り線のらせん状パターンで同定される視覚的に認識可能な色のパターンをもたらすことが確認される(図1;1.d)。これにより、樹脂がシャーリングプロセスの前に適用されたか、記載のようにその開始時に適用されたかを明確に区別することが可能になり、これは、本プロセスによるケーシングを同定できるという商業上の利点を伴う。これは、分布が完全には一様かつ均一でないという事実にも関わらず、食肉密着性能は従来の方法によって作られるコーティングが与えるものと同じ程度に最適であるという驚くべき事実をもたらす。
本発明のもう一つの主要態様では、本発明の組成物を含浸させた人工ケーシングに充填された食肉製品が考えられる。
本発明において「食肉製品」とは、その組成に食肉を含み、食品ケーシングまたは被覆の内部に形成されている、任意の食料品と定義される。
本発明のもう一つの主要態様では、人工ケーシングにシャーリング組成物を含浸させるための方法であって、以下のステップを含む方法が考えられる:
a)本発明に定義されるシャーリング組成物を得るステップ、
b)ケーシングに、そのシャーリングプロセス中に、a)で得た組成物を噴霧するステップ。
本発明の方法は、食肉ケーシング密着が不可欠である応用に、より多くの口径(特に低口径、低口径とは36mm未満のものと解釈される)を経済的に取り扱うことを可能にし、その一方で、結果として得られるケーシングは、それらが目的とする充填製品のいくつかの加工サイクルを、よりアグレッシブであるが、短縮することを可能にし、よって製品の収益性を増加させる。
したがって、本発明の方法のある特定実施形態は、36mm未満、好ましくは12mmと36mmの間に含まれる口径のケーシングのリールから出発する。前記ケーシングを、シャーリング機の巻き出し装置に再び置く。シャーリング作業の開始時に、まだ平たいセルロースチューブを、そこにスリーブの遠位端を導入することによって再び開かせる。シャーリング溶液は、ケーシングがテークアップローラーに向かって前進する時に、そのスリーブの遠位端から内部に噴霧されることになる。
シャーリング組成物が完全に吸収されると、追加の加熱ステップを必要とすることなく樹脂が固化することから、好ましい実施形態では、シャーリング加工されたスティックの形態にあるケーシングが、追加の硬化熱処理に付されない。
それでもなお、場合によっては、ステップb)の後に、既にシャーリング加工され(スティック)、本発明の組成物で処理されたケーシングを、70〜120℃の温度で5分〜1時間、または30℃〜70℃の温度で12時間〜5日間、より好ましくは35℃で3日間、特に40℃で24時間にわたって継続するテンパリング期間に付してもよい。こうして処理されたケーシングは、破裂強さがわずかに増加すると同時に、伸びが減少する。
本発明の方法によって得られた、シャーリング加工されたケーシングは、次に、食肉生産者に送られる。そこでは、食肉製品を得るために、ケーシングに食肉組成物を充填することができる。次に、充填製品は任意の従来法で加工される。
本発明の方法を使って得られる製品は、ケーシングの下に、受け入れがたい脂肪分離を起こすことがない。また、手による剥離作業を使って、ケーシングはそれと接触している食肉の表面全体に適切に密着していることが確認される。
本発明の方法を使って得られるセルロースケーシングと、押出前にビスコースに樹脂を混合することによって得られるもの、または樹脂をバブルで適用することによって得られるものとの性能の比較
この試験は、シャーリング液中の熱硬化性ポリカチオン性樹脂を使用して本発明の方法で含浸処理したセルロースケーシング(追加の熱処理ありまたはなし)の食肉密着挙動を、熱によって「硬化済み樹脂」を得る従来の代替法(押出前にビスコースに樹脂を注入する場合と、バブル法で樹脂を適用する場合との両方)と比較するために行った。使用した熱硬化性ポリカチオン性樹脂はAshland社によって提供されたカイメン(Kymene)G3−X−CELという名称で販売されているもので、乾物(基本的に樹脂コンポーネント)含量は16.1%であった。AOXを除去するために、特許US5972691およびWO96/40967に記載されているように、アルカリ処理と、それに続く、DCPおよびCPDをCOと塩とに転化する微生物による脱ハロゲン化(この目的には、この脱ハロゲン化を行う、土壌から分離された微生物の混合物、例えばアースロバクター・ヒスチジノロボランス(Arthrobacter histidinolovorans)およびアグロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacterium radiobacter)を使用する)とからなる製造後ステップを、前記ポリカチオン性樹脂の製造に導入した。含浸液中の樹脂濃度は、バブル法と本発明の方法とで同じとした。ビスコース注入の方法では、8%樹脂溶液を導入し、この場合は、ケーシングのセルロース含量に対して約0.1%のタンパク質が導入された。本発明の方法を使って適用された樹脂の硬化を保証するために、一部の含浸スティックを、120℃で60分間の加熱ハードニングプロセスに付した。
タンパク質の存在が樹脂との混合物にどのような影響を及ぼすかも決定するものとした。この実施例および他の実施例では、対照として、50%の水とさらに50%のグリセロールとから構成される軟化剤と呼ばれる液状シャーリング溶液を使用した。タンパク質を含み樹脂を含まないシャーリング組成物も使用した。
さまざまな組成物を表1に示す。組成物は、一連のリファレンスで同定されており、これらのリファレンスは、選択した食肉製品の充填および加工における応用の結果をチェックするためにも使用されうる(表4)。配合物のpHは全て7.0に設定した。
Figure 2014525757
結果:
表4に、表2の配合に従って調製した食肉製品を充填して表3で述べる加工サイクルに付した結果を示す。
Figure 2014525757
Figure 2014525757
表3に記載する充填製品の加工サイクルに付した食肉エマルションからの脂肪浸出度ならびに食肉エマルションへのケーシングの密着度を評価した。
Figure 2014525757
結果の説明:
脂肪浸出
(0)=なし
(1)=低
(2)=中
(3)=高
(4)=大量
密着度
(0)=なし
(1)=中
(2)=顕著
(3)=高
(4)=極めて高
(5)=過度
結果の表が2つの充填直径を示している場合、第1の直径はつるした充填片の下端で測定した充填直径に対応し、第2の直径はつるした充填片の上端で測定した充填直径に対応する。
一方、これらの結果から、本発明の組成物と方法とを使って適用された樹脂の存在は、バブル溶液を適用した場合と同じく、ケーシングに食肉をしっかりつかむ十分な能力を与えて、充填製品加工中の脂肪浸出を防止するのに対し、ビスコースへの注入による樹脂の添加は、前記注入物がタンパク質も含有する場合は脂肪浸出が少なくなるとはいえ、前記加工中の過度の脂肪浸出を防止しないことが明らかになった。また、シャーリング組成物に樹脂と共にタンパク質が存在することは前記能力の付与とは無関係であり、いずれにせよ、樹脂の硬化は、熱硬化なしでのその直接適用と比較して、より大きな効果を持つことはないと結論された。これは、シャーリング後に、新たな加熱ステップを導入する必要がないことを示しており、これは本発明の目的の一つを満たしている。最後に、本発明の方法を使って単独で適用されたタンパク質も、脂肪浸出の防止に関して有効でないことがわかった。これは、おそらく、ケーシングの壁に固着しなかったせいであるだろう。
ケーシングの内表面1dm あたりの樹脂量を変動させることの効果
この実施例は、もっぱらポリオールとしてのグリセロールおよびプロピレングリコールと、樹脂と水とを含むが、樹脂と水の量を変動させた、一組のシャーリング含浸液組成物を使って行った。組成物中の樹脂溶液(熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネントを含有する)の百分率は1%から37%に及び、この場合、加熱ハードニングは行わなかった。全ての試料に同じ量のシャーリング添加剤を加えたので、ケーシングの内表面上の樹脂の分布は0.08mg/dmから2.78mg/dmに及んだ(表5)
Figure 2014525757
異なる配合物でコーティングされたケーシングに、表2のレシピに従って調製した食肉ペーストを充填し、充填製品を表3に記載のサイクルに従って加工した。
充填製品加工の結果を表6に示す。
Figure 2014525757
結果の説明:
脂肪浸出
(0)=なし
(1)=低
(2)=中
(3)=高
(4)=大量
密着度
(0)=なし
(1)=中
(2)=顕著
(3)=高
(4)=極めて高
(5)=過度
表6から、一般に密着度はシャーリング添加剤中に存在する樹脂の量と共に増加することが見て取れる。密着度は、シャーリング組成物中1%未満の樹脂溶液濃度で低下し始めるが、そのような低濃度でも、ポリカチオン性樹脂の存在が、樹脂非含有対照試料と比較して、脂肪浸出の低減を可能にする。
他の熱硬化性樹脂による比較試験
本発明のシャーリング組成物に基づいて、数タイプのカチオン性熱硬化性樹脂とアニオン性熱硬化性樹脂との効果を試験した。各配合のコンポーネントの比率を表7に示す。
Figure 2014525757
表7のシャーリング溶液を含浸させたケーシングに、表2のレシピ(大豆アイソレートの%を1%から2%に増加させ、カゼインの%を0%から1%に増加させたもの)に従って調製した食肉ペーストを充填し、そのケーシングを表3に記載の加工サイクルに付した。この新しい配合により、充填製品は実施例1よりも加工中に脂肪を放出する傾向が少なくなった。得られた結果を表8に示す。
Figure 2014525757
結果の説明:
脂肪浸出
(0)=なし
(1)=低
(2)=中
(3)=高
(4)=大量
密着度
(0)=なし
(1)=中
(2)=顕著
(3)=高
(4)=極めて高
(5)=過度
表8からわかるように、最善の結果は樹脂G3−XCELで得られたが、残りのポリカチオン性樹脂の場合もわずかな効果はあった。
一般にコラーゲンケーシングまたは天然ケーシングに充填される従来の低口径製品(ラプチョン)に応用した場合の、本発明の組成物で処理されたセルロースケーシングの性能
シャーリング法の際に本発明の組成物を適用した低口径セルロースケーシングの性能を、この実施形態を使って評価した。この実施形態の場合は、表9に記載するように3つの異なる樹脂濃度を、従来の低口径高脂肪含量製品を充填するために使用される一般的には天然ケーシングまたはコラーゲンケーシングで作られたものに相当する口径13EURセルロースケーシングで試験した。その発祥地(中国)においてラプチョンと呼ばれる前記製品は表10に記載する典型的食肉組成を有する。
Figure 2014525757
Figure 2014525757
このような製品の場合、従来の加工は、3日間のオーブン乾燥からなる(表11のサイクル参照)。
Figure 2014525757
結果は、本発明の溶液で処理したケーシングが、乾燥プロセスで起こる縮小時に食肉ペーストを完全に補完して、分離点を一切伴わずに、完全に許容できる最終製品の外観を与えるのに対し、通常のシャーリング溶液で処理したケーシングは、加工の終了時に、食肉から完全に分離することを明らかにした(表12参照)。
Figure 2014525757
説明:充填製品によるケーシングの補完:
(0)=なし
(1)=妥当
短い強力なサイクルを使って調製されるラプチョンに応用した場合の、本発明の組成物で処理したセルロースケーシングの性能
次の実施形態では、充填製品調製時間の有意な削減を伴う、従来のサイクルよりアグレッシブな加工条件での、はるかに短いサイクル(その特徴は表13に見ることができる)におけるケーシングの性能を、確認することにした。表10に記載したものと同じ食肉組成物を使用した。
Figure 2014525757
本加工サイクルは実施例4に示すものより短いが、温度に関してより強力であるという事実ゆえに、食肉製品からの脂肪浸出の傾向は高くなると予想され、したがってケーシングは、脂肪ポケットの形成を防ぐために、食肉への良好な密着性を有することが、より一層要求される。驚いたことに、本発明の組成物と方法とを利用し樹脂を使って調製されたケーシングは、充填製品加工中の脂肪浸出を防止する食肉エマルションへの優れた密着を示した。
Figure 2014525757
結果の説明:
脂肪浸出
(0)=なし
(1)=低
(2)=中
(3)=高
(4)=大量
密着度
(0)=なし
(1)=中
(2)=顕著
(3)=高
(4)=極めて高
(5)=過度
結果は、本発明の組成物で処理されたケーシングが、ラプチョンの迅速加工中に食肉ペーストからの脂肪浸出を完全に防止したことを示している(表14参照)。実施例4と比較すると、実施例5は、本発明のケーシングが、充填製品からの脂肪浸出を伴わずに、従来のサイクルよりはるかに短いサイクルの実施を可能にすることを示している。それとは異なり、標準的シャーリング組成物によるケーシングでは、多数の脂肪分離が起こるので、これが可能にならない。はるかに短い代替的サイクルで本発明のケーシングをこうして使用できるかもしれないということは、充填製品製造者にとってかなりの利点になる。
本発明のシャーリング溶液の水分活性の変動
シャーリングにおいて成績が最もよかった組成物の水分活性(a)の分析結果は、0.84から0.91に及んだ。表15に、さまざまな本発明の組成物を、それらの対応する水分活性およびシャーリング作業におけるそれらの性能と共に示す。
Figure 2014525757
本発明のシャーリング溶液のpHを変化させることが食肉製品へのケーシングの密着度に及ぼす効果
50%グリセロールと6%G3−XCELとを含む水溶液からなる本発明のシャーリング組成物のpHを、食肉ペーストへのケーシングの密着にこのパラメータが及ぼす効果を決定するために、1.0〜13.0の範囲に設定した。この目的には表16に記載の加工サイクルに付した実施例3に記載の食肉ペーストを使用した。軟化剤を使ってシャーリング加工されたケーシングを陰性対照として含めた。残りの例については、添加する樹脂の量を0.45mg/dmとした。得られた結果を表17に記載する。
Figure 2014525757
Figure 2014525757
結果の説明:
脂肪浸出
(0)=なし
(1)=低
(2)=中
(3)=高
(4)=大量
密着度
(0)=なし
(1)=中
(2)=顕著
(3)=高
(4)=極めて高
(5)=過度
驚いたことに、試験したpH全域において、本発明の組成物は脂肪浸出を防止した。他方、密着度はシャーリング組成物のpHによって調整され、およそpH=9〜10の最大値および酸性pHの最小値が観察された(図2)。それゆえに、組成物のpHを変化させることにより、食肉へのケーシングの密着を、充填製品の各タイプに合わせて特別に適合させることができる。
ポリアミドケーシングへの本発明の方法の応用
プラスチックケーシングにおける食肉密着性の増加に関して、先のケーシングに使用した添加剤の効果をチェックするための試験を行った。
試験は、2つの口径37ベタン(Betan)プリント試料(プラスチックポリアミドケーシング)で開始した。これらのうち、一方は、軟化剤を使ってシャーリング加工したものであり、他方は、50%グリセロールと6%G3−XCELとを含む水溶液で構成された本発明の添加剤をケーシングにおいて0.34mg/dmの樹脂量になるように使ってシャーリング加工したものである。そこに標準的なブラットブルストエマルションを口径37ツイスティングアーム付きビーマグ・ラビII(VEMAG RUBBY−II)充填機において充填し、ソーセージを72℃で45分間加熱調理した。加熱調理後に、ソーセージを洗浄し、5分間寝かしてから、両試料のソーセージをはいだ。添加剤を含む試料において、高い密着度での食肉へのケーシングの把持の増加が観察された。
熱硬化性ポリカチオン性樹脂染色技術を使った熱硬化性ポリカチオン性樹脂の分布の決定
ケーシングにおける熱硬化性ポリカチオン性樹脂の分布を決定するために、次の組成を持つクマシーブルーの水溶液を使用した:0.125%クマシーブルー(Merck)、50%メタノールおよび10%酢酸。この方法は、長さ約10cmのケーシング試料を採取し、それを縦方向に切ってチューブを開き、その試料をクマシーブルー溶液中に10秒間沈めることからなった。次にそれを流水下で20秒間洗浄し、2枚の濾紙に挟んで乾燥した。この方法は全て室温で行った。熱硬化性ポリカチオン性樹脂を持つ領域は青色に見え、それは存在する樹脂の量が多いほど強かった。
図1は、熱硬化性ポリカチオン性樹脂でコーティングされていないセルロースケーシングの場合は染色がないこと(1.a)を、ビスコースに前記樹脂を注入した場合は完全かつ均一な分布(1.b)を、バブル法を使って前記樹脂加えた場合は完全かつ均一な分布(1.c)を、そしてシャーリングプロセス時に本発明の組成物に前記樹脂を加えた場合は完全かつ不均一な分布(1.d)を示している。

Claims (21)

  1. 少なくとも1つの熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネント、ポリオールコンポーネントおよび水を含み、水分活性(a)指数が0.70以上の値を有する、人工ケーシング用のシャーリング組成物。
  2. 熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネントが組成物の総重量に対して0.01重量%と15重量%との間に含まれる比率で存在することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 熱硬化性ポリカチオン性樹脂コンポーネントが2つ以上の熱硬化性ポリカチオン性樹脂の混合物を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 使用されるポリカチオン性樹脂が、エピクロロヒドリンと、ポリアミド、またはポリエチレンイミン、またはポリアルキレン−ポリアミンのジカルボン酸との縮合によって生じるポリアミドアミンとのポリマー反応によって生じる樹脂の群に属することを特徴とする、請求項1〜3に記載の組成物。
  5. ポリオールコンポーネントが、組成物の総重量に対して、18重量%と65重量%との間、好ましくは40%と60%との間に含まれる比率で存在することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. ポリオールコンポーネントがグリセロールまたはプロピレングリコールであることを特徴とする、請求項1〜5に記載の組成物。
  7. ポリオールコンポーネントが2つ以上のポリオールの混合物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  8. が0.70と0.95との間、より好ましくは0.82と0.92との間に含まれる値を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. 7と10との間に含まれるpHを有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. 以下の群から選択される追加コンポーネントを含むことを特徴とする、上記請求項のいずれか一項に記載の組成物:タンパク質、潤滑作用を有する食品用物質、乳化剤、湿潤剤、酸化防止剤および保存剤、殺細菌剤、殺真菌剤または細菌および真菌成長阻害剤、矯味矯臭剤、着色料、剥離促進剤、pH調節のための無機または有機アルカリ金属およびそれらの塩、ならびにそれらの組み合わせ。
  11. 追加コンポーネントが組成物の総重量に対して10重量%まで存在することができることを特徴とする、請求項10に記載の組成物。
  12. 請求項1〜11に記載のシャーリング組成物を含浸させた人工ケーシング。
  13. 前記ケーシングの表面における樹脂コンポーネントの重量による分布が少なくとも0.005mg/dmであることを特徴とする、請求項12に記載の人工ケーシング。
  14. 前記ケーシングの表面における樹脂コンポーネントの重量による分布が、0.04mg/dmと3mg/dmとの間、好ましくは0.05mg/dmと2.4mg/dmとの間、より好ましくは0.1mg/dmと1mg/dmとの間に含まれることを特徴とする、請求項13に記載の人工ケーシング。
  15. セルロースケーシングであることを特徴とする、請求項12〜14のいずれかに記載の人工ケーシング。
  16. 請求項12〜15に記載の人工ケーシングに充填された食肉製品。
  17. 以下のステップを含む、請求項1〜11に記載のシャーリング組成物を人工ケーシングに含浸させるための方法:
    a)請求項1〜11のいずれか一項に記載のシャーリング組成物を得るステップ、および
    b)ケーシングに、そのシャーリングプロセス中に、a)で得た組成物を噴霧するステップ。
  18. ステップb)の後に、既にシャーリング加工されている被覆を、70〜120℃の温度で5分〜1時間のテンパリング期間に付す、請求項17に記載の方法。
  19. ステップb)の後に、既にシャーリング加工されている被覆を、30℃〜70℃の温度で12時間〜5日間、好ましくは35℃で3日間、または40℃で24時間のテンパリング期間に付す、請求項17に記載の方法。
  20. b)において使用されるケーシングが口径36mm未満のものである、請求項17〜19に記載の方法。
  21. 請求項17〜20に記載の方法によって得られるシャーリング加工された人工ケーシング。
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