JP2014525423A - 多層放出配合物 - Google Patents
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Abstract
本発明は概して、共押出によって形成される多層放出配合物を含む医薬剤形に関する。上記配合物は特に、ポリカプロラクトン、エチルセルロース又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含むコア層と、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、又はそれらの組合せを含むリストから選択される少なくとも1つの(共)重合体を含むコート層とを含む。
【選択図】図8
【選択図】図8
Description
本発明は概して、共押出によって形成される多層放出配合物を含む医薬剤形に関する。上記配合物は特に、ポリカプロラクトン、エチルセルロース及び/又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含むコア層と、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール(PEG)、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含むコート層とを含む。
従来の医薬剤形は多くの場合、望ましくない薬物レベルの変動を伴う。しかしながら、多くの薬物で制御放出が所望される可能性があり、このことが従来の剤形の適合性を低くしている。したがって、複数のタイプの薬物に対して制御放出送達システム及び/又は持続放出送達システムが引き続き開発されている。上記新規の送達システムは、好ましくは薬物レベルの変動を最小限に抑え、上記制御送達配合物及び/又は持続送達配合物を用いることによって経時的により一定な制御薬物レベルを達成する必要がある。様々な薬物送達システムが治療指数の最大化及び薬物の副作用の低減のために使用されているが、治療剤の投与については依然として経口経路が好ましく、有望かつ効果的な経路である。療法の低いコスト、投与の容易さ、配合及び取扱いの柔軟性は、より高レベルの患者コンプライアンスにつながる。市販されている薬物送達システムのおよそ50%が経口薬物送達システムである。しかしながら、薬物を含有する経口送達システムの設計は、腸に入る前の胃の酸性環境、更にはpHの上昇、胆汁塩及び酵素の存在を考えると困難である。
理想的には、制御放出配合物及び/又は持続放出配合物は、実践者が薬物レベルを制御しながら薬効の治療域を標的とすることを可能にする、治療的に効果的な薬物レベルをもたらすことが可能であるべきである。加えて、制御放出配合物及び/又は持続放出配合物は投薬頻度を最小限に抑えることもでき、これは患者コンプライアンスにプラスの影響を与える。
或る特定の条件では、単相徐放製剤ではなく、治療剤を二相制御様式又は多相制御様式で送達することが可能な多層放出配合物を提供することが有利である場合がある。例えば、第1の薬物放出相で即時放出用量画分(dose fraction)が投与の直後に治療薬物レベルに到達し、長期の第2の放出相で薬物が長時間にわたって放出され、所望の治療レベルが維持される。代替的には、多層放出配合物は、2種類以上の薬物を異なる放出様式、例えば1つを速放様式で、もう1つを長時間にわたって放出するのに非常に好適である場合がある。
現在利用可能な多層薬物放出配合物は、コアとコートとを含み、バッチ製造プロセスにおいてコーティングが施されたペレット又は粒子であることが多い。しかしながら、バッチプロセスでの製造には多くの欠点がある。さらに、品質を加工時のサンプリングによって評価するが、品質基準が満たされない場合、バッチ全体が不合格となる。したがって、医薬多層組成物を連続製造方法で製造することが望ましい。
多層薬物配合物の連続製造は、例えばコア及びコート層の共押出を含み得る。しかしながら、このような場合、配合物が以下のような多数の要件を満たす必要があることが明らかである:
コア及びコートに使用される(共)重合体が互いに適合性であること、
両方の層に使用される(共)重合体が同様のレオロジー特性を有し、そのため同じ圧力条件及び温度条件下で共押出することができること、
共押出プロセスにおいて、コート層(複数の場合もあり)がコア層から離れたままであるが、依然として十分にコア層に接着すること、
使用される(共)重合体が所望の薬物放出プロファイルを有すること。
コア及びコートに使用される(共)重合体が互いに適合性であること、
両方の層に使用される(共)重合体が同様のレオロジー特性を有し、そのため同じ圧力条件及び温度条件下で共押出することができること、
共押出プロセスにおいて、コート層(複数の場合もあり)がコア層から離れたままであるが、依然として十分にコア層に接着すること、
使用される(共)重合体が所望の薬物放出プロファイルを有すること。
したがって、本発明の目的は、少なくとも1つの即時放出コート層と長期制御放出コア層とを有する、上に指定する基準を満たす共押出多層医薬配合物を提供することである。上記の基準を考慮して、ポリカプロラクトン及び/又はエチルセルロースが共押出によって調製される多層医薬配合物を得るのに非常に好適なコア材料であることが今回見出された。
医薬組成物へのエチルセルロースの使用が知られている。例えば特許文献1は、水性媒体に浸食可能なマトリックスと、エチルセルロース等の少なくとも1つのセルロース誘導体を含むコーティングとを含む医薬組成物を提供する。開示のマトリックス化合物はポリカプロラクトンを含まず、エチルセルロースコーティング層と組み合わせたエチルセルロースマトリックスのみが挙げられる。
特許文献2は、薬物含有コアを取り囲むエチルセルロースパイプからなり、該コアが親水性セルロース重合体からなるオープンリザーバ系を開示している。さらに、図1〜図4から明らかなように、例示のオープンリザーバ系は所望の放出プロファイルをもたらさず、上に定義した問題の解決策を提供するのに好適であるとはみなされない。
特許文献3は、少なくとも25wt%のエチルセルロースと、エチレンオキシドの単独重合体又は共重合体とを含む医薬溶融押出組成物を開示している。しかしながら、例示の組成物はコアのみを含有し、コート層は含まれず、どのタイプの材料がコート層との共押出に有用であり得るかは示されていない。加えて、例示の組成物は本発明による組成物と比較して所望の放出プロファイルを有しない。
特許文献4は、コアと少なくとも1つの外部ポリマースキンとを共押出することによって薬物送達デバイスを作製する方法を提供する。例示のコア材料は、ポリ(酢酸ビニル)、ポリカプロラクトン、PEG又はPLGAと混合してFA(フルオシノロン(fluocinolone)アセトニド)を含む。エチルセルロースが二相共押出配合物又は多相共押出配合物中にコア材料として使用され得ることは示されていない。加えて、コア層がポリカプロラクトンを含む例示の配合物は提供されない。さらに、例示の放出プロファイルは本発明による組成物と比較して非常に異なる。
特許文献5は、任意でポリマースキンで取り囲まれた、薬物を含有するポリカプロラクトンコアを含む注射可能なオープンリザーバ薬物送達デバイスを開示している。この場合も、例示のコーティング及び放出プロファイルは本発明による組成物と比較して非常に異なる。
特許文献6は、少なくとも1つのポリ(ε−カプロラクトン)を、任意で少なくとも1つのポリエチレンオキシドと組み合わせて含む、溶融によって形成される多粒子状徐放マトリックス配合物を含む徐放医薬剤形を提供する。特許文献6は、コートを含む多粒子を提供せず、したがってどの種類の材料が使用され得るかを示していない。
本発明は、とりわけ二相方式又は多相方式での1つ又は複数の活性成分の経口制御送達に有用な医薬配合物を提供する。
本発明は、共押出によって形成された多層放出配合物を含む固体医薬剤形であって、
ポリカプロラクトン、エチルセルロース又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含むコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール(PEG)、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含むコート層と、
を有し、上記層の少なくとも一方が活性成分を含む、固体医薬剤形に関する。
ポリカプロラクトン、エチルセルロース又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含むコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール(PEG)、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含むコート層と、
を有し、上記層の少なくとも一方が活性成分を含む、固体医薬剤形に関する。
具体的な実施の形態では、多層放出配合物の少なくとも2つの層が活性成分を含む。更により具体的には(specifically)、多層放出配合物の各々の層が活性成分を含む。
本発明による多層放出配合物は1つ又は複数の付加的なコア層及び/又はコート層を更に含むことができる。コア層及びコート層(複数の場合もあり)は同じ又は異なる活性成分を含むことができる。
本発明による固体医薬剤形は経口剤形であることが好ましい。
好ましい実施の形態では、本発明による固体医薬剤形はポリカプロラクトン又はエチルセルロースをコア層の約20重量%〜99.9重量%の量で含む。(共)重合体(複数の場合もあり)はコア層の約10重量%〜99.9重量%の量で存在することが好ましい。
剤形が円筒形である別の好ましい実施の形態では、本発明による固体医薬剤形のコア層の直径は約0.1mm〜約3mmの範囲である。
剤形が円筒形である更に別の好ましい実施の形態では、本発明による固体医薬剤形のコート層(複数の場合もあり)の厚さは全体として約0.1mm〜約3mmの範囲である。
固体医薬剤形のコア層及びコート層(複数の場合もあり)の両方が少なくとも1つの可塑剤を更に含んでいてもよい。
本発明は、特に1つ又は複数の活性成分の二相放出又は多相放出のための薬剤として使用される本発明による固体医薬剤形を更に提供する。
さらに(Furthermore)、本発明は、1つ又は複数の活性成分を被験体に二相方式又は多相方式で送達することによって疾患の治療に使用される固体医薬剤形を提供する。
更なる態様では、本発明は、1つ又は複数の活性成分を二相放出又は多相放出させる方法であって、本発明による固体医薬剤形を投与することを含む、方法を提供する。
また更なる態様では、本発明は、多層放出配合物を製造する方法であって、
ポリカプロラクトン、エチルセルロース及び/又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含むコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含むコート層と、
を共押出することを含む、方法を提供する。
ポリカプロラクトン、エチルセルロース及び/又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含むコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含むコート層と、
を共押出することを含む、方法を提供する。
さらに、本発明は本明細書に記載の方法によって得ることができる多層放出配合物を提供する。
本発明は、1つ又は複数の活性成分の経口制御送達に有用な医薬配合物を提供する。この配合物は単相持続放出製剤ではなく、治療剤を二相(2つの相)又は多相(3つ、4つ又はそれ以上の相)制御様式で送達する多層剤形である。1つ又は複数の活性成分を、即時放出用量画分が投与直後に治療薬物レベルに到達する1つ又は複数の初期相で放出することができ、徐放相で活性成分を長時間にわたって放出し、所望の治療レベルを維持することができる。代替的には、多層放出配合物は2種類以上の異なる薬物を異なる放出様式で放出すること、例えば1つ又は複数を速放様式で放出し、それ以外(複数の場合もあり)を長時間にわたって放出することが可能である。
本発明は、共押出によって形成された多層放出配合物を含む固体医薬剤形であって、
ポリカプロラクトン、エチルセルロース及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含む少なくとも1つのコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール(PEG)、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、又はそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含む少なくとも1つのコート層と、
を含むか、本質的にそれらからなるか、又はそれらからなり、上記層の少なくとも1つが活性成分を含み、より具体的には上記層の少なくとも2つが活性成分を含む、固体医薬剤形に関する。
ポリカプロラクトン、エチルセルロース及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含む少なくとも1つのコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール(PEG)、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、又はそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含む少なくとも1つのコート層と、
を含むか、本質的にそれらからなるか、又はそれらからなり、上記層の少なくとも1つが活性成分を含み、より具体的には上記層の少なくとも2つが活性成分を含む、固体医薬剤形に関する。
多層配合物の具体的な実施形態では、上記層の3つ、4つ、5つ又はそれ以上が活性成分を含む。更により具体的には、各々の層が活性成分を含む。
「固体」剤形とは、液体又は気体ではない明確な形状及び体積の剤形を指す。本発明の剤形は多層構造であってもよく、これは剤形が1つ又は複数、すなわち2つ、3つ、4つ、5つ又はそれ以上の層又はシートとして存在し得ることを意味する。
本明細書で使用される場合、「少なくとも1つの...層」は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又はそれ以上の...層を含むことを意味する。特に、少なくとも1つのコア層はポリカプロラクトン、エチルセルロース及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含む。さらに、多層配合物の少なくとも1つのコート層はポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール(PEG)、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、又はそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含む。
多層配合物の形状は円筒形、角状、方形、平板状又は任意の他の形状であり得るが、円筒形が好ましい。上記実施形態では、コア層すなわち内層(複数の場合もあり)はコート層すなわち外層(複数の場合もあり)で取り囲まれる。特に、コート層は少なくとも部分的に内部コア層を取り囲むか、又は代替的には内部コアを完全に取り囲む。
多層シートの場合、「コア」層及び「コート」層という用語は「即時放出」層及び「持続放出」層に置き換えることができる。
本明細書で使用される場合、「制御放出又は持続放出」は、所定の速度での医薬剤形からの活性成分の放出を指す。制御放出又は持続放出は、活性成分が予測不能な様式では放出されず、活性成分の大部分が生物環境と接触して剤形から「バースト」放出されないという意味を含む。一方、「即時放出」は、薬物の大部分が生物環境と接触して剤形からバースト放出されるという意味を含む。例えば、経口剤形の場合、コート層すなわち即時放出層中の薬物の大部分が胃の酸性環境と接触してバースト放出される。
本発明の目的は、単相持続放出製剤ではなく、1つ、2つ又はそれ以上の活性成分を二相制御様式又は多相制御様式で送達する多層配合物を提供することである。本発明の配合物は、異なる層に異なる量/タイプの薬物を充填するか、又は薬物(複数の場合もあり)を異なるマトリックスに組み込むことによって薬物放出を調節する機会をもたらす。さらに、本発明の配合物は、非適合性の薬物(別個の層に配合される)を同時投与して、放出プロファイルの異なる種々の薬物を組み合わせることを可能にする。
以上に既に示したように、本発明の目的は、制御放出コア層すなわち内層と少なくとも1つの即時放出コート層すなわち外層とを含み、好ましくは以下に示す実施例において更に詳述するような放出プロファイルをもたらす、共押出によって製造することができる固体医薬剤形を提供することであった。
共押出剤形は、薬物が均一に埋め込まれたマトリックス配合物である。このため、本発明の剤形は、1つの活性成分を少なくとも2つの異なる放出速度で送達するか、又は少なくとも2つ以上の異なる活性成分を異なる放出速度で送達するのに特に有用である。
本発明の特定の実施形態では、本明細書に記載の固体医薬剤形は、配合物の即時放出層すなわちコート層(複数の場合もあり)中に含まれる活性成分(複数の場合もあり)の大部分、すなわち約80%、85%、90%、95%又は100%が医薬剤形の投与後最初の1時間、好ましくは最初の50分、40分又は30分、最も好ましくは最初の20分のうちに放出される第1のバースト放出相(即時放出)をもたらす。第2の放出相(持続放出)では、制御放出層すなわちコア層中に含まれる活性成分(複数の場合もあり)の大部分、すなわち約80%、85%、90%、95%又は100%が医薬剤形の投与後最初の96時間、好ましくは最初の72時間又は48時間、最も好ましくは最初の24時間のうちに徐々に放出される。
本発明における「持続放出」層は、1時間後に活性成分の20%以下が放出されるような放出プロファイルを示すのが好ましい。放出プロファイルは本実施例に記載のようにin vitroで、例えばUSP塩酸(pH1)中、37℃でUSP Apparatus1において決定することができる。
本明細書で使用される場合、ポリカプロラクトンは以下の一般式によって表され、平均分子量が約40000g/mol〜60000g/mol、特に約50000g/molであるのが好ましい:
エチルセルロースは、本明細書で使用される場合、反復グルコース単位上のヒドロキシル基の一部がエチルエーテル基に変換されたセルロース誘導体を表す。エチル基の数は製造によって異なる。エチルセルロースは以下の一般式によって表され、式中のRは−H又は−エチルから選択される。
本発明において使用されるエチルセルロースの粘度は、5%トルエン/エタノール(80/20)溶液として調製される場合、約9mPa・s〜11mPa・sであるのが好ましい。更に好ましくは、エチルセルロースのエトキシル含有率は約48%〜49.5%であり、粒径は約3μm〜15μmである。
ポリエチレンオキシド(PEO)及びポリエチレングリコール(PEG)は、本明細書で使用される場合、以下の一般式によって表されるポリエーテル化合物である:
PEGは一般に分子質量が20000g/mol未満の重合体を指し、PEOは一般に分子質量が20000g/molを超える重合体を指す。コート層(複数の場合もあり)の調製に併用される場合、PEO及びPEGは種々の比率、例えば10/90、20/80、30/70、40/60又は50/50の比率で混合することができ、分子質量は約4000g/mol〜7000000g/mol、好ましくはPEO約100000g/mol及びPEG約4000g/molであり得る。
塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体は、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ブチル及びメタクリル酸メチルをベースとするカチオン性(共)重合体であり、一般にEudragit(商標)E POという商品名で知られている。
ポリビニルカプロラクタム(PVCAP)は、本明細書で使用される場合、ポリビニル置換カプロラクタムを表し、カプロラクタムは以下の式によって表される:
ポリ酢酸ビニルは、本明細書で使用される場合、以下の一般式によって表される:
本発明において使用される共重合体ポリビニルカプロラクタム−PEG−ポリ酢酸ビニルは、概してSoluplus(商標)という商品名で知られており、以下の一般式によって表される:
本発明による多層放出配合物を調製する共押出プロセスは、概して以下のように説明することができる。エチルセルロース又はポリカプロラクトンの少なくとも1つを含む第1の組成物と、本明細書中で記載される少なくとも1つの(共)重合体を含む第2の組成物とを準備する。ここで、上記組成物の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つが活性成分を更に含む。本明細書に指定の量で供給される上述の構成要素を混合することによって上記組成物を準備する。上記構成要素は粒子の形態であり得るが、好ましくは粉末形態であり、可塑剤及び乳化剤等であるが、これらに限定されない1つ又は複数の付加的な構成要素と任意で更に混合してもよい。本発明の一部の実施形態では、共押出機で混合される組成物は液体材料を含有し得るが、乾燥供給が本発明の共押出プロセスに有利に用いられる。混合物を共押出機に供給し、組成物を溶融又は軟化する温度の共押出機の加熱領域を通過させる。典型的な共押出溶融温度は約60℃〜約160℃である。
ポリカプロラクトンをコア層の調製に使用する場合、共押出溶融温度は約70℃〜80℃、より具体的には70℃であるのが好ましい。さらに、エチルセルロースをコア層の調製に使用する場合、共押出溶融温度は約120℃〜150℃、より好ましくは約130℃〜140℃であるのが好ましい。加工時の活性成分及び組成物の任意の他の構成要素の劣化又は分解を最小限に抑える動作温度範囲を選択するものとする。
次いで、溶融又は軟化した混合物を金型又は他のそのような要素に通すが、その時点で混合物(ここでは共押出物と呼ばれる)は硬化し始める。共押出物はフィルム、シート、ロッド、ストランド又は他の断面等の様々な形状で共押出機から出すことができる。共押出物は共押出機から出た時点で依然として温かい又は熱いことから、当業者に既知の方法によって容易に様々な形状、例えばフィルムへと造形若しくは成形する、細断する、粉末に破砕する、ビーズ若しくはペレットへと球形化する、ストランド状に切断する、打錠する、又は所望の物理的形態へと他の形で加工することができる。例えば、フィルム、シート又はストランドの形状の共押出物をペレット化、破砕又は磨砕等の既知の手段を用いてペレット、ビーズ、顆粒又は粉末等の様々な形態へと粉砕し、粒子を剤形に変えることによって、共押出物を様々な固体医薬剤形へと加工することができる。多層フィルムを作製する場合、成形したフィルムをそれがまだ温かい若しくは熱いうちに、又は冷却した後に他のフィルム層と組み合わせることができる。
好ましい実施形態では、共押出物の形状はロッド又は円筒である。好ましくは、該共押出物のコア層の直径は約0.1mm〜5mm、特に約0.1mm〜3mmの範囲、好ましくは約3mmである。好ましくは、本発明による共押出物のコート層(複数の場合もあり)の厚さは全体として、約0.1mm〜約3mm、特に約0.5mm〜1mm、好ましくは約0.5mmである。本発明による共押出物の高さは約1mm〜6mm、好ましくは約1mm〜3mm、より好ましくは約2mm又は3mmである。共押出物の合計寸法は約4mm×2mmであるのが好ましい。
剤形は経口薬物送達又は口腔薬物送達、特に活性剤の胃腸管への放出のための経口送達用に配合されるのが好ましい。好ましくは、本発明の放出配合物は錠剤、丸薬及びカプセル剤等であるが、これらに限定されない経口投与用の固体剤形として造形されるか、又はそれに組み込まれる。具体的な実施形態では、多層放出配合物は多粒子状形態であり、これは配合物が、各々が所望の特徴を或る程度示す多数の個別の小単位からなることを意味する。これらの系では、原薬(複数の場合もあり)又は活性成分(複数の場合もあり)は、通常は直径0.05mm〜6.00mm、特に直径0.05mm〜1mm、2mm、3mm、4mm、5mm又は6mmの粒子からなる複数のサブユニットへと分けられる。このため、多粒子状剤形は活性物質が多くの独立した小サブユニットとして存在する医薬配合物である。ペレットは、通常は多粒子状薬物送達形態に属する。多粒子は胃内容物排出速度にあまり依存せず、局所刺激の傾向が低く、過量放出(dose dumping)のリスクが低い。
溶融押出プロセスが好ましいが、射出成形、熱浸漬、溶融流延、溶液流延及び圧縮成形等の他のプロセスを単層フィルム若しくは多層フィルムの作製、又は粒子の作製に用いてもよい。これらの方法のいずれかを用いることで、組成物を所望の投与方法に従い、必要に応じて例えば皮膚パッチ等のフィルム、錠剤、丸薬、トローチ剤、坐剤及びカプセル剤へと造形することができる。
必要に応じて、本発明の共押出組成物を1つ又は複数の充填剤、顔料、着色剤、香料、崩壊剤、結合剤、可塑剤、酸化防止剤、潤滑剤、固体希釈剤及び/又は液体希釈剤等の医薬添加剤と組み合わせて医薬剤形を作製することができる。有用な液体希釈剤の例は、薬学的に好適な界面活性剤、懸濁化剤又は乳化剤を添加した又は添加していない油、水、アルコール又はそれらの混合物である。
本発明は多様な活性剤の効果的な送達を可能とするため、本発明の配合物、系及び方法を用いて投与することができる活性成分は限定されない。「活性剤/成分又は薬物」という用語は、本明細書で使用される場合、治療用、診断用、化粧用又は予防用の医薬品及び動物用薬剤、並びに他の薬剤を指す。活性成分はコア層及び/又はコート層(複数の場合もあり)の少なくとも1つに存在するが、好ましくは剤形の層の両方又は全てに存在する。コア層及びコート層(複数の場合もあり)の両方が活性成分を含有する場合、上記成分は各々の層で同じであってもよいが、異なる層間で異なっていてもよい。
治療剤又は活性剤は、鎮痛剤、麻酔剤、抗狭心症剤、抗関節炎剤、抗不整脈剤、抗喘息剤、抗菌剤、抗BPH剤、抗がん剤、抗コリン剤、抗凝固剤、抗痙攣剤、抗鬱剤、抗糖尿病剤、止瀉剤、抗癲癇剤、抗真菌剤、抗痛風剤、駆虫剤、抗ヒスタミン剤、抗高血圧剤、抗炎症剤、抗マラリア剤、抗片頭痛剤、抗ムスカリン剤、制嘔吐剤、抗腫瘍剤、抗肥満剤、抗骨粗鬆症剤、抗パーキンソン病剤、抗原虫剤、痒み止め、抗精神病剤、解熱薬、鎮痙薬、抗甲状腺剤、抗結核剤、抗潰瘍剤、抗尿失禁剤、抗ウイルス剤、抗不安薬、食欲抑制薬、注意力欠如障害(ADD)薬及び注意欠陥多動性障害(ADHD)薬、カルシウムチャネル遮断薬、強心剤、β遮断薬、中枢神経系刺激薬、認知改善薬、コルチコステロイド、COX−2阻害薬、充血除去薬、利尿薬、例えばヒドロクロロチアジド(HCT)、胃腸剤、遺伝物質、ヒスタミン受容体拮抗薬、ホルモン遮断薬(hormonolytics)、睡眠薬、血糖降下剤、免疫抑制薬、角質溶解薬、ロイコトリエン阻害薬、脂質調節剤、マクロライド、分裂抑制因子、筋弛緩薬、麻薬拮抗薬、神経弛緩剤、ニコチン、栄養油、副交感神経遮断剤、鎮静薬、性ホルモン、交感神経様作用剤、精神安定薬、血管拡張薬、ビタミン並びにそれらの組合せを含むが、これらに限定されない、様々な種類のそのような薬剤のいずれかから選択することができる。
本発明による活性剤には栄養素、薬用化粧品、診断剤及び栄養剤も含まれる。当業者に認められるように、一部の薬剤は2つ以上の上述の群に包含される。
臨床感染及び亜臨床感染に対抗する広域抗生物質等の抗菌剤、例えばゲンタマイシン、バンコマイシン(vancomycin)等も適切である。他の好適な治療剤は、非ステロイド性抗炎症薬、タンパク質及びペプチド(天然源からの単離又は組換えによって作製することができる)、ホルモン(例えば男性ホルモン、エストラジオール等の卵胞ホルモン及び黄体ホルモン)、骨修復促進剤、炭水化物、抗腫瘍剤、血管新生阻害剤、血管作用剤、抗凝固薬、免疫調節薬、細胞毒性剤、抗ウイルス剤、抗体、神経伝達物質、オリゴヌクレオチド、脂質、プラスミド、DNA等を含む、当該技術分野で既知の天然又は合成の有機化合物又は無機化合物である。
好適な治療活性タンパク質としては、例えば線維芽細胞増殖因子、上皮細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子等のマクロファージ由来増殖因子、毛様体神経栄養因子、組織プラスミノゲン活性化因子、B細胞刺激因子、軟骨誘導因子、分化因子、成長ホルモン放出因子、ヒト成長ホルモン、肝細胞増殖因子、免疫グロブリン、インスリン様増殖因子、インターロイキン、サイトカイン、インターフェロン、腫瘍壊死因子、神経成長因子、血管内皮細胞増殖因子、骨形成因子抽出物、T細胞増殖因子、腫瘍増殖抑制剤、酵素等、及びそれらの断片が挙げられる。
本発明の配合物に使用することができる例示的な活性剤としては、メトプロロール、例えば酒石酸メトプロロール(metoprolol)(MPT)、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール及びセリプロロール等であるが、これらに限定されない、心血管疾患の治療に使用される選択的β1受容体遮断薬、又はアスピリン、ケトプロフェン、イブプロフェン及びジクロフェナクナトリウム等であるが、これらに限定されない、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が挙げられる。
当業者に明らかであるように、本発明による医薬剤形中に含まれる活性成分(複数の場合もあり)の負荷量は、使用される活性成分(複数の場合もあり)、使用される(共)重合体のタイプ、及び想定される応用分野に応じて異なり得る。概して、コア層及びコート層は、(1つの層当たり)約1wt%〜60wt%の活性成分を含み得る。具体的な実施形態では、制御放出コア層は約15wt%〜60wt%、より好ましくは約15%、30%、45%、50%又は60%、及びその間の全ての値の活性成分を含み得る。具体的な実施形態では、即時放出コート層(複数の場合もあり)は約1wt%〜30wt%、特に約1.2%、2.8%、5.6%、10%、11.2%、22.5%、26%及び30%、並びにその間の全ての値の活性成分を含み得る。
先に既に示したように、コア層に使用されるカプロラクトン及び/又はエチルセルロースと組み合わせて、本発明による多層放出配合物のコート層(複数の場合もあり)の調製に使用される(共)重合体は、以下の要件の1つ又は複数を満たす:
それらが互いに適合性であること、
それらが同様のレオロジー特性を有し、そのため同じ圧力条件及び温度条件下で共押出することができること、
共押出プロセスにおいて、コート層(複数の場合もあり)がコア層から離れたままであるが、依然として十分にコア層に接着すること、
使用される(共)重合体が所望の薬物放出プロファイルを有すること。
それらが互いに適合性であること、
それらが同様のレオロジー特性を有し、そのため同じ圧力条件及び温度条件下で共押出することができること、
共押出プロセスにおいて、コート層(複数の場合もあり)がコア層から離れたままであるが、依然として十分にコア層に接着すること、
使用される(共)重合体が所望の薬物放出プロファイルを有すること。
重合体の適合性は、個々の構成物質が界面接着を示す能力と定義される。適合性は多くの場合、複合体又は非相溶性重合体ブレンドの意図される使用条件下での機械的完全性の観察によって確立される。
重合体は同じ温度条件下で共押出金型を通す必要があるため、同様の押出温度で押出可能であり、その温度で同様の粘度を有するものとする(固体であり過ぎず、液体であり過ぎない)。温度及び剪断に応じた重合体の粘度は、メルトフローインデックス測定器を用いて測定することができる。
層間の接着性は、下流加工時の層の分離を避けるのに十分高いものとする。接着性は引張試験機を用いて測定される。スライスした共押出物を、中央開口部を有する保持デバイス上に置き、コートのみがデバイスに支持され、コアが中央開口部を覆うように位置づける。コアに下向きの力を加えるプローブを用いて、コアとコートとを分離するのに必要な最大の力を測定する。
共押出物中の重合体は所望の放出速度に応じて選ばれる。薬物放出速度は、例えば本実施例に記載の薬物溶解試験によって試験される。
本発明によるコート層(複数の場合もあり)の調製のための(共)重合体は、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、特にPEO/PEG(1/1)、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択されるのが好ましい。
更なる実施形態では、本発明による多層放出配合物は、1つ又は複数、すなわち2つ、3つ、4つ又は5つの付加的なコア層及び/又はコート層を更に含み、その少なくとも2つ、すなわち2つ、3つ、4つ、5つ又はそれ以上の層が活性成分を含む。
好ましい実施形態では、本発明は、コア層が少なくとも1つのポリカプロラクトンを含み、コート層(複数の場合もあり)がポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含む、本発明による固体医薬剤形を提供する。より具体的には、本発明は、コア層がポリカプロラクトンを含み、コート層(複数の場合もあり)がポリエチレンオキシドとポリエチレングリコールとを含む固体医薬剤形を提供する。
更に別の実施形態では、本発明は、コア層が少なくとも1つのエチルセルロースと任意で可塑剤及び/又はPEOとを含み、コート層(複数の場合もあり)がポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含む、本発明による固体医薬剤形を提供する。より具体的には、本発明は、コア層がエチルセルロースと任意で可塑剤及び/又はPEOとを含み、コート層(複数の場合もあり)がポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体を含み、又は代替的には、コート層(複数の場合もあり)が塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体を含み、又は更に代替的には、コート層(複数の場合もあり)がポリエチレンオキシドとポリエチレングリコールとを含む固体医薬剤形を提供する。
本発明による固体医薬剤形のコア層(複数の場合もあり)は、約20重量%〜99.9重量%のポリカプロラクトン及び/又はエチルセルロースを含み得る。
本発明による固体医薬剤形のコア層(複数の場合もあり)は、約10重量%〜99.9重量%の本明細書に記載の(共)重合体を含み得る。具体的には、コート層(複数の場合もあり)は約30重量%〜99.9重量%、より具体的には約35重量%〜99.9重量%、更により具体的には約40重量%〜99.9重量%の本明細書中で記載の(共)重合体を含む。
コート及び/又はコート層(複数の場合もあり)は、少なくとも1つの可塑剤を更に含み得る。
可塑剤は概して、それを添加する材料の可塑性又は流動性を増大させるのに使用される。好適な可塑剤は、例えばTEC(クエン酸トリエチル)を含むクエン酸アルキルのように生分解性であるのが好ましい。代替的には、セバシン酸ジブチル(DBS)及びフタル酸エステル等の疎水性可塑剤を使用してもよい。本発明の剤形は、1重量%〜30重量%の可塑剤、好ましくは約5%、10%、15%、20%、25%又は30%の可塑剤を含み得る。
本発明による医薬剤形は、多層放出配合物を含むことが可能な任意の好適な投与形態であり得る。例えば、多層放出配合物を錠剤化プロセスにおいて圧縮し、錠剤又は任意の他の圧縮剤形を提供することができる。代替的には、多層放出配合物をカプセル化してもよい。本発明による医薬剤形は経口剤形であるのが好ましい。
更なる態様では、本発明は、特に1つ又は複数の活性成分の二相放出又は多相放出のための薬剤として使用される、本明細書中に記載の固体医薬剤形を提供する。
さらに、本発明は、1つ又は複数の活性成分を二相放出又は多相放出する方法であって、それを必要とする患者に本明細書中に記載の固体医薬剤形を投与することを含む、方法を提供する。
本発明は更に、本発明による多層放出配合物を製造する方法であって、
ポリカプロラクトン、エチルセルロース又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含む少なくとも1つのコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含む少なくとも1つのコート層と、
を共押出することを含む、方法を提供する。
ポリカプロラクトン、エチルセルロース又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含む少なくとも1つのコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含む少なくとも1つのコート層と、
を共押出することを含む、方法を提供する。
上記方法の好ましい実施形態では、少なくとも2つの層、好ましくはコア層及びコート層が活性成分を含む。
最後に、本発明は、本明細書中に記載のプロセスによって得ることができる多層放出配合物を提供する。
本発明は、以下の実験の詳細を参照することでより良く理解されるが、当業者であれば、実験の詳細が添付の特許請求の範囲においてより完全に説明される本発明の一例に過ぎないことを容易に認識するであろう。特定の実施形態及び実施例は特許請求する本発明の範囲の限定を意図するものでは決してない。さらに、本願全体を通して様々な刊行物が引用される。これらの刊行物の開示は、本発明が関連する技術分野の現行の技術水準をより完全に説明するために引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
実施例1:即時放出に好適な重合体の選択
この第1の実施例では、複数の(共)重合体の放出プロファイルを検査して、即時放出コート層を有する固体医薬剤形の調製に最も好適な(共)重合体を決定した。
この第1の実施例では、複数の(共)重合体の放出プロファイルを検査して、即時放出コート層を有する固体医薬剤形の調製に最も好適な(共)重合体を決定した。
1. ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルを含む共重合体(SOLUPLUS(商標))
放出特性を評価するために、異なる薬物負荷量(2.5%、5%、10%のHCT(ヒドロクロロチアジド)(w/w))を有する配合物を試験した。また、可塑剤Pluronic(商標)F68(エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの共重合体)の添加の影響を、5%HCTという一定の薬物負荷量を有し、様々な量のこの可塑剤(0%、10%、20%のPluronic(商標)F68)を含む配合物を作製することによって試験した。150℃で押出したPluronic(商標)F68を含まない配合物を除く全ての配合物を、130℃の温度で押出した。Pluronic(商標)F68の添加によって、押出機のトルクが顕著に低下した。2.5%の薬物を含有する押出物は透明であり、薬物が非晶質状態で存在する固溶体の形成が示された。10%の薬物を含む押出物は不透明であったが、これは薬物が結晶状態にとどまることを意味している。
放出特性を評価するために、異なる薬物負荷量(2.5%、5%、10%のHCT(ヒドロクロロチアジド)(w/w))を有する配合物を試験した。また、可塑剤Pluronic(商標)F68(エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの共重合体)の添加の影響を、5%HCTという一定の薬物負荷量を有し、様々な量のこの可塑剤(0%、10%、20%のPluronic(商標)F68)を含む配合物を作製することによって試験した。150℃で押出したPluronic(商標)F68を含まない配合物を除く全ての配合物を、130℃の温度で押出した。Pluronic(商標)F68の添加によって、押出機のトルクが顕著に低下した。2.5%の薬物を含有する押出物は透明であり、薬物が非晶質状態で存在する固溶体の形成が示された。10%の薬物を含む押出物は不透明であったが、これは薬物が結晶状態にとどまることを意味している。
続いて、粒子の溶解プロファイルを、粒子を溶解浴内で0.1M塩酸溶液(pH=1、胃のpHを再現)に曝露することによって決定した。この設備は、VK 8000自動サンプリングステーションと組み合わせたVK 7010溶解システム(VanKel Industries,NJ,USA)からなるものであった。全ての容器に900mlの溶解溶液を満たした。実験の間、シンク条件を維持した。浴温を37±0.5℃で一定に保った。バスケットの回転速度は100rpmに設定した。サンプル(5ml)を5分、10分、15分、20分、30分、45分及び60分の時点で抽出し、Perkin-ElmerのLambda 12 UV−VIS二重ビーム分光光度計(Zaventem,Belgium)を用いて272nmで分光光度分析した。
溶解浴内で1時間の後、2.5%の薬物しか含有しない粒子はほぼ完全に溶解した。より多くの薬物を含む粒子は全く溶解しなかった。これらは膨張する傾向があり、白色となった。これらの観察結果は放出結果と一致した。1時間以内にほぼ溶解した粒子は、1時間で80%の薬物を放出した(図1を参照されたい)。より高い薬物負荷量を有する粒子は溶解せず、不十分な薬物放出という結果になった(1時間で30%未満)。さらに、薬物負荷量を増大させると、相対放出(%)が減少した。Pluronic(商標)F68のレベルが薬物放出に影響を与えないことも分かった。
2. EUDRAGIT(商標)E POの共重合体
異なる薬物負荷量(10%、20%、30%のHCT)を有する3つの配合物を試験した。いずれの配合物にも可塑剤は添加しなかった。それらを全て140℃の温度で押出し、60%〜70%のトルク値を得た。長さを切り揃えた後、粒子を溶解容器に入れた。放出結果は非常に有望であった。この重合体が酸性媒体に溶解することから、粒子は急速に崩壊した。3つ全ての配合物からの薬物放出速度は非常に高く、僅か30分で100%の放出に達した(図2aを参照されたい)。薬物負荷量は放出速度に著しい影響を与えなかった。
異なる薬物負荷量(10%、20%、30%のHCT)を有する3つの配合物を試験した。いずれの配合物にも可塑剤は添加しなかった。それらを全て140℃の温度で押出し、60%〜70%のトルク値を得た。長さを切り揃えた後、粒子を溶解容器に入れた。放出結果は非常に有望であった。この重合体が酸性媒体に溶解することから、粒子は急速に崩壊した。3つ全ての配合物からの薬物放出速度は非常に高く、僅か30分で100%の放出に達した(図2aを参照されたい)。薬物負荷量は放出速度に著しい影響を与えなかった。
第2段階では、薬物放出に対する可塑剤クエン酸トリエチル(TEC)の影響を調査した。種々の量のクエン酸トリエチルを、10%という一定の薬物負荷量で配合物に添加した。添加量に関わらず著しい効果がないことが見出された(図2bを参照されたい)。結果として、この重合体は共押出のコートとして非常に有用であることが見出された。
2. ポリエチレンオキシド及びポリエチレングリコールの重合体
異なる薬物負荷量(10%及び20%のHCT)を有する2つの配合物を同じ温度(90℃)で押出し、50%のトルク値を得た。得られた押出物の直径は金型よりも大きく、押出物が膨張することが示された。両方の配合物からの薬物放出はよく似ていた。放出は1時間で完了したが、放出速度はやや低かった(図3aを参照されたい)。
異なる薬物負荷量(10%及び20%のHCT)を有する2つの配合物を同じ温度(90℃)で押出し、50%のトルク値を得た。得られた押出物の直径は金型よりも大きく、押出物が膨張することが示された。両方の配合物からの薬物放出はよく似ていた。放出は1時間で完了したが、放出速度はやや低かった(図3aを参照されたい)。
放出速度を増大させるために、分子量4000のポリエチレングリコールを配合物に添加した。これにより、より速い薬物放出が得られ、更なる研究に使用することができた(図3bを参照されたい)。
実施例2:制御放出に好適な重合体の選択
この第2の実施例では、複数の(共)重合体の放出プロファイルを検査して、制御放出コア層を有する固体医薬剤形の調製に最も好適な(共)重合体を決定した。
この第2の実施例では、複数の(共)重合体の放出プロファイルを検査して、制御放出コア層を有する固体医薬剤形の調製に最も好適な(共)重合体を決定した。
1. Eudragit(商標)RS POを含む共重合体
50%までの異なる薬物負荷量を有する5つの配合物を押出した。第1段階では、可塑剤を配合物に添加しなかった。押出温度は、10%及び20%の薬物(MPT−酒石酸メトプロロール)を含む配合物については120℃、30%の薬物を含む配合物については110℃、40%及び50%の薬物を含む配合物については100℃とした。トルクは以下のとおりであった:10%MPTでは75%、20%MPTでは65%、30%MPTでは60%、40%MPTでは70%、50%MPTでは60%。押出物は30%の薬物まではガラス状かつ透明であった。より高い薬物負荷量を有する押出物は僅かに白色となり、より可撓性であった。
50%までの異なる薬物負荷量を有する5つの配合物を押出した。第1段階では、可塑剤を配合物に添加しなかった。押出温度は、10%及び20%の薬物(MPT−酒石酸メトプロロール)を含む配合物については120℃、30%の薬物を含む配合物については110℃、40%及び50%の薬物を含む配合物については100℃とした。トルクは以下のとおりであった:10%MPTでは75%、20%MPTでは65%、30%MPTでは60%、40%MPTでは70%、50%MPTでは60%。押出物は30%の薬物まではガラス状かつ透明であった。より高い薬物負荷量を有する押出物は僅かに白色となり、より可撓性であった。
24時間の溶解の後、全ての粒子がその形状を保持していたが、白色となった。10%のMPTしか含まない押出物からの薬物放出は、20%の薬物を含む押出物と比較して比較的遅かった(図4aを参照されたい)。20%以上のMPTを含む配合物はバースト放出を示し、4時間足らずで100%の放出に達した。持続放出配合物は得られなかった。
好適な持続放出配合物を得るために配合物を最適化する複数回の試みは全て失敗した(データは示さない)。これらの試みには例えば以下のものが含まれていた:
可塑剤クエン酸トリエチル(TEC)の添加→TECの添加は、これらのマトリックス粒子からのMPTの放出に対して顕著な影響を与えなかった。
放出を遅らせるための疎水性物質セバシン酸ジブチル(DBS)の添加→重合体への少なくとも9%(w/w)のDBSの添加は、より遅いだけでなく不十分な薬物放出をもたらし、さらに、9%以上のDBSを含む押出物は保管中に不安定であることが分かった。
疎水性物質Ethocel(商標)std 10(エチルセルロース)の添加→50%までの種々の量を試験したが、放出は過度に急速なままであった。
クレイの添加→カオリン(Kaolin)の添加は遅延効果を全く有しないことが分かった。
粒径の変化→粒子が大きいほど、薬物の放出が遅くなった。しかしながら、最大の粒子であっても、ほぼ60%の薬物が4時間で既に放出されていた。
粒子直径の増大→3つの異なる金型直径を試験した(2mm、3mm、4mm)。2mmの金型では、押出物は全く膨張しなかった。膨張は3mmの金型で現れ、4mmの金型で最も激しかった。
可塑剤クエン酸トリエチル(TEC)の添加→TECの添加は、これらのマトリックス粒子からのMPTの放出に対して顕著な影響を与えなかった。
放出を遅らせるための疎水性物質セバシン酸ジブチル(DBS)の添加→重合体への少なくとも9%(w/w)のDBSの添加は、より遅いだけでなく不十分な薬物放出をもたらし、さらに、9%以上のDBSを含む押出物は保管中に不安定であることが分かった。
疎水性物質Ethocel(商標)std 10(エチルセルロース)の添加→50%までの種々の量を試験したが、放出は過度に急速なままであった。
クレイの添加→カオリン(Kaolin)の添加は遅延効果を全く有しないことが分かった。
粒径の変化→粒子が大きいほど、薬物の放出が遅くなった。しかしながら、最大の粒子であっても、ほぼ60%の薬物が4時間で既に放出されていた。
粒子直径の増大→3つの異なる金型直径を試験した(2mm、3mm、4mm)。2mmの金型では、押出物は全く膨張しなかった。膨張は3mmの金型で現れ、4mmの金型で最も激しかった。
これらの予備実験から、2つの要因がこれらのEudragit(商標)RS POマトリックスからのMPTの放出に重大な影響を与えることが示された。これら2つの要因とは、薬物負荷量、セバシン酸ジブチルの粒径及び配合物への添加量であった。これらの所見を確認し、より多くの情報を得るために幾つかの追加実験を行った。一定量のDBS(重合体に対して10%(w/w))を含むが、異なる薬物負荷量(20%、30%、40%のMPT)を有する配合物を100℃の温度で押出した。溶解結果から、24時間で放出されるMPTの総量に顕著な違いがあることが明らかになった(図4bを参照されたい)。
さらに、30%のMPT及び10%のDBSを含む2つの粒径の異なる同じ配合物を比較した(3mm×4mm対3mm×2mm)。この僅かなサイズの違いで、放出プロファイルが大きく異なっていた。予想されるように、小さな粒子は最初の4時間で大きな粒子よりも速い放出速度を有していた(図4cを参照されたい)。さらに、これらの小粒子からのMPTの放出は24時間で概ね完了したが、より大きな粒子にはこれは当てはまらなかった。
2. Eudragit(商標)NE 30Dを含む共重合体
Eudragit(商標)NEの分子構造は、Eudragit(商標)NEの構造が第四級アンモニウム基を含有しないこと以外はEudragit(商標)RSと同様である。これらのイオン基の欠如のために、この重合体の水の取込み及び膨張がEudragit(商標)RSよりも少なく、より遅いMPTの放出が得られると考えられた。
Eudragit(商標)NEの分子構造は、Eudragit(商標)NEの構造が第四級アンモニウム基を含有しないこと以外はEudragit(商標)RSと同様である。これらのイオン基の欠如のために、この重合体の水の取込み及び膨張がEudragit(商標)RSよりも少なく、より遅いMPTの放出が得られると考えられた。
Eudragit(商標)NEが粉末として利用可能でなかったため、分散液(Eudragit(商標)NE 30D)を凍結乾燥した。分散液は重合体だけでなく、界面活性剤として1.5%のノノキシノールも含有していた。4日間凍結乾燥した後、得られた生成物を手作業で微粉末に破砕し、薬物と混合して、30%のMPTを含む配合物を作製した。この混合物を100℃及び90℃という2つの温度で押出した。トルクはそれぞれ50%及び70%であった。押出を100℃で行った場合、押出物の膨張が観察されたが、90℃での押出は押出物のシャークスキン化(shark skinning)を起こした。
放出プロファイルの比較から、100℃で作製した押出物の最初の4時間の放出速度が、90℃で押出した押出物よりもはるかに速いことが指摘された(図5を参照されたい)。おそらく、この違いは100℃で押出した押出物が膨張することで、より多孔性となり、より速い薬物放出が得られることに起因していた。いずれにせよ、これらの放出プロファイル、とりわけ90℃で作製した押出物の放出プロファイルは、Eudragit(商標)RS POで得られたものよりも良好であったが、依然として十分な持続薬物放出をもたらすには不十分であった。他にも欠点があることから(凍結乾燥工程、押出物のシャークスキン化)、この重合体は共押出に使用しなかった。
3. Capa 6506(ポリカプロラクトン(polycaprolactone))を含む重合体
予備実験として、異なる薬物負荷量(20%、30%、35%、40%、50%(w/w)のMPT)を有する配合物を押出した。押出温度はいずれの配合物でも80℃であり、50%〜60%のトルク値が得られた。得られた押出物は全て可撓性かつ白色であった。
予備実験として、異なる薬物負荷量(20%、30%、35%、40%、50%(w/w)のMPT)を有する配合物を押出した。押出温度はいずれの配合物でも80℃であり、50%〜60%のトルク値が得られた。得られた押出物は全て可撓性かつ白色であった。
溶解試験の結果から、40%未満のMPTを含む配合物の薬物放出が不十分であることが示された(図6aを参照されたい)。50%のMPTを含有する配合物からのMPTの放出は過度に急速であった。薬物の全量が8時間で既に放出されていた。許容可能な持続放出プロファイルをもたらした唯一の配合物は40%のMPTを含む配合物であった。
薬物放出に対する押出温度及び粒径の影響を考慮するために、2つの追加配合物を2mm×2mmのサイズで押出した。一方の配合物を、80℃で押出した参照とは異なる90℃の温度で押出した。この小規模試験から、粒径の減少の影響が非常に小さいことが即座に示された(図6bを参照されたい)。一方、押出温度は大きな影響を有していた。僅か10℃の増大が、許容し得ない急速な薬物放出をもたらした。
4. Ethocel(商標)STD 10(エチルセルロース)を含む重合体
薬物と混合する前に、この重合体を20%のDBSで可塑化した。スクリーニングとして、3つの異なる薬物負荷量(20%、30%、40%(w/w)のMPT)及び2つの異なる粒径(3mm×2mm及び2mm×2mm)を有する配合物を比較した。全ての配合物を110℃の温度で押出し、60%〜70%のトルク値を得た。
薬物と混合する前に、この重合体を20%のDBSで可塑化した。スクリーニングとして、3つの異なる薬物負荷量(20%、30%、40%(w/w)のMPT)及び2つの異なる粒径(3mm×2mm及び2mm×2mm)を有する配合物を比較した。全ての配合物を110℃の温度で押出し、60%〜70%のトルク値を得た。
小さな(2mm×2mm)粒子の放出は過度に急速であった(図7aを参照されたい)。薬物負荷量が高いほど、放出速度は速くなった。40%のMPTを含む配合物は僅か6時間で100%の放出に達した。20%のMPTを含む配合物が放出の点で最良であったが、20%という薬物負荷量は非常に低い。
より小さな粒子と比較すると、3mm×2mmのサイズを有する粒子は薬物をよりゆっくりと放出した。20%のMPTを含む配合物は不十分な薬物放出を示し(24時間で40%未満)、30%のMPTを含む配合物は許容可能な持続放出プロファイルを示した(図7bを参照されたい)。この最後の配合物が共押出に非常に好適である。
実施例3:共押出二層医薬剤形の調製及び試験
本実施例では、実施例1及び実施例2に示す所見に基づいて、即時放出コート層と制御放出コア層とを含む種々の共押出二層医薬剤形を製造した。
本実施例では、実施例1及び実施例2に示す所見に基づいて、即時放出コート層と制御放出コア層とを含む種々の共押出二層医薬剤形を製造した。
以上で既に説明したように、本発明による医薬剤形は、配合物の即時放出コート層(複数の場合もあり)中に含まれる活性成分(複数の場合もあり)の大部分が医薬剤形の投与後最初の1時間、好ましくは最初の30分間、最も好ましくは最初の20分間で放出される第1のバースト放出相をもたらすのが好ましい。第2の放出相では、制御放出コア層中に含まれる活性成分(複数の場合もあり)の大部分、すなわち約80%、85%、90%、95%又は100%が医薬剤形の投与後24時間以内に徐々に放出される。
特に、本明細書に記載の固体医薬剤形は、配合物中の活性成分の総量の約10%〜50%、好ましくは約20%〜40%、最も好ましくは約30%が、医薬剤形の投与後最初の1時間、好ましくは最初の30分間、最も好ましくは最初の20分間で放出される第1のバースト放出相をもたらす。特に、残りの薬物のほぼ全て、すなわち80%を超える薬物が医薬剤形の投与後24時間以内に徐々に放出される。
総合すると、本発明による医薬剤形は、活性成分(複数の場合もあり)の総量の約30%までが最初の20分で放出され、活性成分(複数の場合もあり)の総量の約80%までが最初の16時間〜20時間で放出され、総量の約90%〜100%までが医薬剤形の投与後24時間以内に放出されるという放出プロファイルをもたらすのが好ましい。
1.配合物1−ポリカプロラクトンコア
共押出物の組成:
コア層:ポリカプロラクトン(Capa)中の45%MPT(酒石酸メトプロロール)の制御放出配合物
コート層:PEO100000/PEG4000(1/1)中の10%HCT(ヒドロクロロチアジド)の即時放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:70℃
回転速度:60rpm
送り速度:250g/h(コア)、150g/h(コート)
共押出物の組成:
コア層:ポリカプロラクトン(Capa)中の45%MPT(酒石酸メトプロロール)の制御放出配合物
コート層:PEO100000/PEG4000(1/1)中の10%HCT(ヒドロクロロチアジド)の即時放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:70℃
回転速度:60rpm
送り速度:250g/h(コア)、150g/h(コート)
in vitro放出プロファイルの結果を図8a〜図8cに示す。図8cから明らかなように、コート層中に含有される活性成分(HCT)の大部分(約100%)が非常に急速に(最初の20分で)放出され、コア層中に含有される活性成分(MPT)の大部分(約95%)が24時間以内に放出されるという所望のプロファイルが得られた。
2.配合物2−ポリカプロラクトンコア
共押出物の組成:
コア層:ポリカプロラクトン(Capa)中の50%NaD(ジクロフェナクナトリウム)の制御放出配合物
コート層:PEO100000/PEG4000(1/1)中の22.5%NaD(ジクロフェナクナトリウム)の即時放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:70℃(金型で80℃)
回転速度:60rpm
送り速度:150g/h(コート+コア)
共押出物の組成:
コア層:ポリカプロラクトン(Capa)中の50%NaD(ジクロフェナクナトリウム)の制御放出配合物
コート層:PEO100000/PEG4000(1/1)中の22.5%NaD(ジクロフェナクナトリウム)の即時放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:70℃(金型で80℃)
回転速度:60rpm
送り速度:150g/h(コート+コア)
in vitro放出プロファイルの結果を図9に示す。図9から明らかなように、活性成分(NaD)の総負荷量の約30%が非常に急速に(最初の20分で)放出され、残りの薬物のほとんど(総負荷量の約90%)が24時間以内に放出されるという所望のプロファイルが得られた。
3.配合物3−エチルセルロースコア
共押出物の組成:
コア層:エチルセルロース+20%セバシン酸ジブチル(DBS)中の60%NaD(ジクロフェナクナトリウム)の制御放出配合物
コート層:Soluplus(商標)+10%Pluronic(商標)F68中の26%NaD(ジクロフェナクナトリウム)の即時放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:140℃
回転速度:60rpm
送り速度:200g/h(コート+コア)
共押出物の組成:
コア層:エチルセルロース+20%セバシン酸ジブチル(DBS)中の60%NaD(ジクロフェナクナトリウム)の制御放出配合物
コート層:Soluplus(商標)+10%Pluronic(商標)F68中の26%NaD(ジクロフェナクナトリウム)の即時放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:140℃
回転速度:60rpm
送り速度:200g/h(コート+コア)
in vitro放出プロファイルの結果を図10に示す。図10から明らかなように、活性成分(NaD)の総負荷量の約30%が非常に急速に(最初の20分で)放出され、残りの薬物のほとんど(総負荷量の約85%)が24時間以内に放出されるという所望のプロファイルが得られた。
4.配合物4−エチルセルロースコア
共押出物の組成:
コア層:エチルセルロース+15%セバシン酸ジブチル(DBS)中の20%又は30%MPT(酒石酸メトプロロール)の制御放出配合物
コート層:塩基性ブチル化メタクリレート(Eudragit(商標)E PO)中の約6%HCT(ヒドロクロロチアジド)の即時放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:130℃
回転速度:60rpm
送り速度:250g/h(コア)、150g/h(コート)
共押出物の組成:
コア層:エチルセルロース+15%セバシン酸ジブチル(DBS)中の20%又は30%MPT(酒石酸メトプロロール)の制御放出配合物
コート層:塩基性ブチル化メタクリレート(Eudragit(商標)E PO)中の約6%HCT(ヒドロクロロチアジド)の即時放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:130℃
回転速度:60rpm
送り速度:250g/h(コア)、150g/h(コート)
in vitro放出プロファイルの結果を図11に示す。図11から明らかなように、コート層中に含有される活性成分(HCT)の大部分(約100%)が非常に急速に(最初の20分で)放出され、コア層中に含有される活性成分(MPT)の大部分(約80%)が24時間以内に放出されるという所望のプロファイルが得られた。
5.配合物5−エチルセルロースコア
共押出物の組成:
1.配合物5a:
コア層:62%エチルセルロース(EC)+33%セバシン酸ジブチル(DBS)+5%PEO 1M(ポリエチレンオキシド1000000)中の30%MPT(酒石酸メトプロロール)の制御放出配合物
コート層:85%PEO100000(ポリエチレンオキシド100000)+15%PEG4000(ポリエチレングリコール4000)中の5.6%HCT(ヒドロクロロチアジド)の持続放出配合物
2.配合物5b:
コア層:53%EC+27%DBS+20%PEO 1M中の15%MPTの制御放出配合物
コート層:85%PEO100000+15%PEG4000中の2.8%HCTの持続放出配合物
3.配合物5c:
コア層:62%EC+33%DBS+5%PEO 1M中の30%MPTの制御放出配合物
コート層:85%PEO100000+15%PEG4000中の11.2%HCTの持続放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:100℃(コア+コート)
回転速度:150rpm(コア)、40rpm(コート)
送り速度:300g/h(コア)、200g/h(コート)
共押出物の組成:
1.配合物5a:
コア層:62%エチルセルロース(EC)+33%セバシン酸ジブチル(DBS)+5%PEO 1M(ポリエチレンオキシド1000000)中の30%MPT(酒石酸メトプロロール)の制御放出配合物
コート層:85%PEO100000(ポリエチレンオキシド100000)+15%PEG4000(ポリエチレングリコール4000)中の5.6%HCT(ヒドロクロロチアジド)の持続放出配合物
2.配合物5b:
コア層:53%EC+27%DBS+20%PEO 1M中の15%MPTの制御放出配合物
コート層:85%PEO100000+15%PEG4000中の2.8%HCTの持続放出配合物
3.配合物5c:
コア層:62%EC+33%DBS+5%PEO 1M中の30%MPTの制御放出配合物
コート層:85%PEO100000+15%PEG4000中の11.2%HCTの持続放出配合物
共押出物の寸法:
コアの直径:3mm
コートの厚さ:0.5mm
粒子の高さ:2mm
粒子の合計寸法:4mm×2mm
押出パラメータ:
温度:100℃(コア+コート)
回転速度:150rpm(コア)、40rpm(コート)
送り速度:300g/h(コア)、200g/h(コート)
in vitro放出プロファイルの結果を図12及び図13に示す。図12から明らかなように、コート層中に含有される活性成分(HCT)の大部分(約80%〜約100%)が非常に急速に(最初の20分〜30分で)放出され、図13に示すように、コア層中に含有される活性成分(MPT)の大部分(約80%〜約100%)が24時間以内に放出されるという所望のプロファイルが得られた。
実施例4:in vivo研究−ポリカプロラクトンコア
4.1.被験体及び研究設計
6匹の雄イヌ(体重23.5kg〜39.0kg)の群をこの研究において使用した。実験的共押出ミニマトリックス又は参照配合物(Zok−Zid(商標)、Pfizer,Brussels,Belgium)として、200mgの酒石酸メトプロロール及び25mgのヒドロクロロチアジドの経口用量をイヌに投与した。共押出物のコアに45%MPT、54%ポリカプロラクトン及び1%コロイド状二酸化ケイ素を配合し、コートには10%HCT、45%PEO及び45%PEGを含有させた。
4.1.被験体及び研究設計
6匹の雄イヌ(体重23.5kg〜39.0kg)の群をこの研究において使用した。実験的共押出ミニマトリックス又は参照配合物(Zok−Zid(商標)、Pfizer,Brussels,Belgium)として、200mgの酒石酸メトプロロール及び25mgのヒドロクロロチアジドの経口用量をイヌに投与した。共押出物のコアに45%MPT、54%ポリカプロラクトン及び1%コロイド状二酸化ケイ素を配合し、コートには10%HCT、45%PEO及び45%PEGを含有させた。
実験的配合物のミニマトリックスを硬ゼラチンカプセル剤に充填し、参照配合物は錠剤として与えた。配合物を無作為な順序で投与し、セッション間に少なくとも1週間のウォッシュアウト期間を設けた。実験日には、イヌを研究期間前に12時間絶食させたが、水は自由摂取とした。配合物の投与前にブランク血液サンプルを採った。配合物を20mlの水とともに経口投与した。血液サンプルを配合物の摂取後0.25時間、0.5時間、0.75時間、1時間、1.5時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、8時間、10時間及び12時間という一定の時点で乾燥ヘパリン化チューブに採取した。全試験期間にわたってイヌに飼料を投与しなかった。採取後1時間以内に、血液を1500gで10分間遠心分離した。血漿を分離し、分析まで−20℃で凍結しておいた。
4.2.酒石酸メトプロロール及びヒドロクロロチアジドのアッセイ
酒石酸メトプロロール及びヒドロクロロチアジドの血漿濃度を、2つの異なるHPLC法を用いて決定した。MPTについては有効なHPLC蛍光法を用いた(J. Fang, H.A. Semple, J. Song, Journal of Chromatography B,, 809(2004) 9-14.)。ビソプロロールを内部標準として使用した。固相抽出(SPE)手順を用いて酒石酸メトプロロールを抽出した。ヒドロクロロチアジドは、有効なHPLC−UV方法を用いて決定した(C. Vervaet, J.P. Remon, Pharm. Res.,14 (1997) 1644-1646.)。ヒドロフルメチアジドを内部標準とした液液抽出を用いて薬物を血漿サンプルから抽出した。HCT及びMPTの干渉ピークはそれぞれ見られなかったため、方法の特異性が確保された。自動積分システム(D−7000 Multi−Managerソフトウェア)をクロマトグラフピークの積分に使用した。
酒石酸メトプロロール及びヒドロクロロチアジドの血漿濃度を、2つの異なるHPLC法を用いて決定した。MPTについては有効なHPLC蛍光法を用いた(J. Fang, H.A. Semple, J. Song, Journal of Chromatography B,, 809(2004) 9-14.)。ビソプロロールを内部標準として使用した。固相抽出(SPE)手順を用いて酒石酸メトプロロールを抽出した。ヒドロクロロチアジドは、有効なHPLC−UV方法を用いて決定した(C. Vervaet, J.P. Remon, Pharm. Res.,14 (1997) 1644-1646.)。ヒドロフルメチアジドを内部標準とした液液抽出を用いて薬物を血漿サンプルから抽出した。HCT及びMPTの干渉ピークはそれぞれ見られなかったため、方法の特異性が確保された。自動積分システム(D−7000 Multi−Managerソフトウェア)をクロマトグラフピークの積分に使用した。
4.3.データ分析
ピーク血漿濃度(Cmax)、吸収量(AUC0時間〜12時間)及びCmaxに到達するまでの時間(Tmax)を算出した。相対バイオアベイラビリティ(Frel、%で表される)を、試験配合物と参照配合物との間のAUC0時間〜12時間の比率として算出した。SPSS 17(SPSS,Chicago,USA)を用いてデータを統計分析した。種々の処理の影響を比較するために、α=0.05の有意水準で対応のあるサンプルt検定を行った。
ピーク血漿濃度(Cmax)、吸収量(AUC0時間〜12時間)及びCmaxに到達するまでの時間(Tmax)を算出した。相対バイオアベイラビリティ(Frel、%で表される)を、試験配合物と参照配合物との間のAUC0時間〜12時間の比率として算出した。SPSS 17(SPSS,Chicago,USA)を用いてデータを統計分析した。種々の処理の影響を比較するために、α=0.05の有意水準で対応のあるサンプルt検定を行った。
4.4.結果
図14は、実験的ミニマトリックス及びZok−Zid(商標)(2つの錠剤)としての200mgのMPT及び25mgのHCTの経口投与後の平均血漿濃度−時間プロファイルを示す。Zok−Zid(商標)は錠剤として投与されるが、流体と接触すると、即座にペレットへと崩壊し、多粒子系が生じる。溶解データによると、試験配合物及び参照配合物はどちらも、HCTの即時放出(30分未満)及び24時間にわたる持続MPT放出をもたらす。MPT及びHCTの薬物動態パラメータを表1に報告する。
図14は、実験的ミニマトリックス及びZok−Zid(商標)(2つの錠剤)としての200mgのMPT及び25mgのHCTの経口投与後の平均血漿濃度−時間プロファイルを示す。Zok−Zid(商標)は錠剤として投与されるが、流体と接触すると、即座にペレットへと崩壊し、多粒子系が生じる。溶解データによると、試験配合物及び参照配合物はどちらも、HCTの即時放出(30分未満)及び24時間にわたる持続MPT放出をもたらす。MPT及びHCTの薬物動態パラメータを表1に報告する。
表1:実験的共押出ミニマトリックス(45%(w/w)MPTからなるコアと10%(w/w)HCTからなるコートとを含む)又は参照配合物(Zok−Zid(商標))としての、イヌ(n=6)への200mgの酒石酸メトプロロール及び25mgのヒドロクロロチアジドの経口投与後のMPT及びHCTの平均薬物動態パラメータ(±S.D.)
図15は、実験的配合物及び参照配合物を別々に投与した後の各々のイヌのAUC値を示す。どちらの配合物のバイオアベイラビリティデータ(Cmax、Tmax及びAUC)も同等であり、試験配合物と参照配合物との間に統計的有意差はなかった(p>0.05)。各々のイヌについての試験配合物のMPTバイオアベイラビリティが参照よりも高い傾向があるが(図15A)、その差は統計的に有意ではなかった。共押出物のコートは胃腸管通過時に溶解したが、無傷のコア(依然として初期MPT用量の6.6±0.4%を含有していた)がイヌの排泄物から回収された。孔径を増大させても膨張又は崩壊は観察されなかったため、カプロラクトンコアの放出は拡散制御されていた。
実施例5:in vivo研究−エチルセルロースコア
実施例4に規定のin vivo実験を繰り返すことにより、200mgのMPT及び25mgのHCTを含む実施例3に記載の配合物5a〜5cを用いた。
実施例4に規定のin vivo実験を繰り返すことにより、200mgのMPT及び25mgのHCTを含む実施例3に記載の配合物5a〜5cを用いた。
結果
図16は、実験的ミニマトリックスとしての200mgのMPT及び25mgのHCTの経口投与後の平均血漿濃度−時間プロファイルを示す。溶解データによると、全ての配合物がHCTの即時放出(30分未満)及び少なくとも12時間にわたる持続MPT放出をもたらした。
図16は、実験的ミニマトリックスとしての200mgのMPT及び25mgのHCTの経口投与後の平均血漿濃度−時間プロファイルを示す。溶解データによると、全ての配合物がHCTの即時放出(30分未満)及び少なくとも12時間にわたる持続MPT放出をもたらした。
Claims (15)
- 共押出によって形成された多層放出配合物を含む固体医薬剤形であって、
ポリカプロラクトン、エチルセルロース又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含むコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含むコート層と、
を有し、前記層の少なくとも一方が活性成分を含む、固体医薬剤形。 - 前記多層放出配合物が1つ又は複数の付加的なコア層及び/又はコート層を更に含む、請求項1に記載の固体医薬剤形。
- 前記コア層及び前記コート層(複数の場合もあり)が同じ又は異なる活性成分を含む、請求項1又は2に記載の固体医薬剤形。
- 前記コア層が少なくとも1つのポリカプロラクトンを含み、前記コート層(複数の場合もあり)がポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体医薬剤形。
- 前記コア層が少なくとも1つのエチルセルロースを含み、前記コート層(複数の場合もあり)がポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体医薬剤形。
- 経口剤形である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体医薬剤形。
- ポリカプロラクトンが前記コア層の約20重量%〜99.9重量%の量で存在する、請求項1〜4及び6のいずれか一項に記載の固体医薬剤形。
- エチルセルロースが前記コア層の約20重量%〜99.9重量%の量で存在する、請求項1〜3並びに5及び6のいずれか一項に記載の固体医薬剤形。
- 前記コア層の(共)重合体が該コア層の約10重量%〜99.9重量%の量で存在する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の固体医薬剤形。
- 前記コア層の直径が約0.1mm〜約3mmの範囲であり、前記コート層(複数の場合もあり)の総厚が約0.1mm〜約3mmの範囲である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の固体医薬剤形。
- 前記コア層及び/又はコート層(複数の場合もあり)が少なくとも1つの可塑剤を更に含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の固体医薬剤形。
- 薬剤として使用される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の固体医薬剤形。
- 1つ又は複数の活性成分を二相放出又は多相放出させる方法であって、請求項1〜12のいずれか一項に記載の固体医薬剤形を投与することを含む、方法。
- 多層放出配合物を製造する方法であって、
ポリカプロラクトン、エチルセルロース又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの重合体を含むコア層と、
ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、塩基性ブチル化メタクリレート(共)重合体、ポリビニルカプロラクタム、PEG及びポリ酢酸ビニルの(共)重合体、並びにそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの(共)重合体を含むコート層と、
を共押出することを含む、方法。 - 請求項14に記載の方法によって得ることができる多層放出配合物。
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