JP2014522670A - 貯蔵安定性を有する低水分液体飲料濃縮物およびそれを作製する方法 - Google Patents

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Abstract

香味、人工甘味料、ビタミン、および/または着色成分の安定性を強化した液体飲料濃縮物が、本明細書に開示される。より詳細には、本明細書に開示される液体飲料濃縮物は、高い酸味料含有率(少なくとも約5重量%の酸味料)にもかかわらず、香味の安定性を強化する。一態様では、液体飲料濃縮物は低含水率(約30%未満の水)を有し、別の態様では、実質的に水を含まない。幾つかの手法では、本明細書に開示される液体飲料濃縮物は、少なくとも約3か月間の貯蔵安定性を有し、希釈しても、香味を殆どまたは全く劣化させることなく所望の香味プロファイルを有する香味付けされた飲料を調製することができる。

Description

本発明は、貯蔵安定性を有する液体飲料濃縮物に関し、特に、飲用液体で希釈し香味付けされた飲料を調製するための、低含水率であり、貯蔵安定性であり、香味付けされ、および酸性化された飲料濃縮物に関するものである。
香味付けされた飲料は消費者に広く受け入れられており、近年人気が高まってきている。香味付けされた飲料は、果物および茶の香味を含めた様々な香味の飲料をもたらす、Kraft Foods製のTANG(登録商標)、CRYSTAL LIGHT(登録商標)、およびKOOL−AID(登録商標)のような市販の製品を含めた粉末ドリンクミックスを使用して、家庭で調製されることが多い。ドリンクミックスには、飲料を調製するときに、消費者が甘味料、典型的にはショ糖を添加することを必要とするものもある。ショ糖を含む他の製品は、多くの場合、各飲料を調製するのに比較的多量の製品を使用することを必要とする。ドリンクミックスは乾燥形態で提供されるので、製品は一般に貯蔵寿命が長い。ドリンクミックスで調製された飲料は、典型的には飲料に何らかの異臭が発生する前に消費されるので香味成分の安定性は重要な問題ではない。
国際公開第2011/031985号
香味付けされた飲料は、昔から缶で販売されるようなものなど、冷凍された果物香味の濃縮物から調製される場合もある。これらの濃縮物は典型的には多量の水を含み、一般に、濃縮物1部に対して水3部の比率で希釈され、果物香味の飲料をもたらす。これらの種類の製品は多くの場合、傷みやすく、所望の貯蔵寿命をもたらすために冷凍室庫内温度で保存することが必要とされている。
そのまま飲める香味付けされた水製品も人気が高まってきており、数多く市販されている。これらの製品は、希釈された形態で提供され、直接消費するように配合されているので、消費者側がさらに調製する必要がない。これらの種類の製品は調製時間が不要であり、この点で消費者に利便性をもたらすが、これらの種類の製品は高含水率であるがために嵩張る。
香味、人工甘味料、ビタミン、および/または着色成分の安定性を強化した液体飲料濃縮物が本明細書に開示される。より詳細には、本明細書に開示される液体飲料濃縮物は、低い含水率(すなわち、約30%未満の水)を有し、また高い酸味料含有率(すなわち、濃縮物重量に対して少なくとも約5%の酸味料)にもかかわらず、香味の安定性を強化するのに有効である。幾つかの態様では、濃縮物は実質的に水を含まない。幾つかの手法では、本明細書に開示される液体飲料濃縮物は、密封容器中室温(すなわち、約20°から約25℃)で保存されたとき、少なくとも約3か月間貯蔵安定性に優れ、希釈しても、香味を殆どまたは全く劣化させることなく所望の香味プロファイルを有する香味付けされた飲料を調製することができる。
様々な態様では、本明細書中に提供される液体飲料濃縮物は、濃縮物重量に対して約5%から約50%の酸味料、約30%未満の水、約0.5から約40%の香味料、および約20から約94.5重量%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量の非水性液体を含む。一態様では、水を含有する濃縮物の場合、酸味料および水の量は少なくとも約0.25:1の比率で含まれ、すなわち、「少なくとも」とは水に対する酸味料の分量が増加することを意味しており、例えば少なくとも約0.5:1の比率であり、別の態様では少なくとも約1:1、別の態様では少なくとも約2:1、別の態様では少なくとも約3:1、別の態様では少なくとも約4:1、別の態様では少なくとも約5:1、さらに別の態様では少なくとも約6:1である。幾つかの手法では、酸味料および香味料は少なくとも約0.1:1の比率で含まれ、すなわち、「少なくとも」とは香味料に対する酸味料の分量が増加することを意味しており、別の態様では少なくとも約0.5:1の比率、別の態様では少なくとも約1:1の比率、別の態様では少なくとも約1.5:1、さらに別の態様では少なくとも約2:1で含まれる。
本明細書で使用される場合、「低水分」という語句は、濃縮物が、濃縮物重量に対して、約30%未満の水、別の態様では約25%未満の水、別の態様では約20%未満の水、別の態様では約15%未満の水、別の態様では約10%未満の水、さらに別の態様では約5%未満の水を含むことを意味する。本明細書で使用される場合、「低水分」は、実質的に水を含まない濃縮物も指す場合もある。本明細書で使用される場合、「実質的に水を含まない」、「非水性」、および「実質的に水が存在しない」という語句は、濃縮物が、濃縮物重量に対して、約2.5%未満の水、別の態様では約1%未満の水、別の態様では約0.5%未満の水、さらに別の態様では約0%の水を含むことを意味する。
幾つかの香味料、甘味料、ビタミン、および/または着色成分は、水中または酸性環境で急速に劣化するので、水系飲料濃縮物またはそのまま飲める飲料に含まれるのに適した香味料の種類は限られる。例えば、ある香味の劣化反応には水の存在が必要であるが、他のものには解離した酸からの水素イオンが必要である。好都合なことに、これらの種類の成分は、本明細書に記述される低水分濃縮物に含まれることが可能であり、それより多量の水を含む他は同一である濃縮物と比較して、室温で保存されたときに安定性の向上を示すことができる。
幾つかの手法では、本明細書で提供される液体濃縮物は、相当な酸味料含有率を含む。一態様では、濃縮物は、濃縮物重量に対して、少なくとも約5%の酸味料を含み、別の態様では約5から約50%の酸味料、別の態様では約5から約40%の酸味料、別の態様では約5から約30%の酸味料、さらに別の態様では約7から約25%の酸味料を含む。
多くの用途において、濃縮物から作製した香味付けされた飲料が、飲料の全体的な香味プロファイルを強化する酸味のある香味を有するように、酸味料が濃縮物中に含まれることが望ましいことがある。本明細書に記述される濃縮物は、濃縮物の希釈時に飲料に香味をもたらすのに少量の濃縮物が必要とされるように、相当な濃度で提供される。例えば、濃縮物は、例えば8オンスの飲料であってもよい最終飲料に所望のレベルの香味強度、酸性度、および/または甘味をもたらすのに必要な、約25から約500倍、別の態様では約25から約225倍、別の態様では約50から約200倍、別の態様では約75から約160倍、さらに別の態様では、約90から約140倍の濃度で提供されてもよい。例として、75倍の濃度(すなわち「75×」)は、74部の水(または他の飲用に適する液体)に対して1部の濃縮物で最終飲料をもたらすことに等しいであろう。
酸味料は、典型的には有機液体(非水性液体など)中では水中より低い酸解離定数(K)を有することが見出されている。本明細書に記述される液体飲料濃縮物は、香味、人工甘味料、ビタミン、および/または着色成分の安定性を向上させるために、非水性液体中の酸味料の酸解離定数の低下を有利に活用して、多量の酸味料を含有する液体飲料濃縮物の有効な酸性度を低減させる。そういうものとして、本明細書に記述される濃縮物は、非水性液体の代わりに水を含む他は同一である濃縮物より解離した酸を少なく含む。
一般に、酸味料のK値と、酸味料が溶解している液体の組成物との間の関係は、本質的に対数的である。したがって、少しの割合の水であっても1または複数のNALと交換すると、液体混合物中の酸味料のK値および酸解離の度合いを極めて相当に低減させることができる。例えば、濃縮物中の水の約半分を非水性液体と交換すると、液体混合物中の酸味料のK値および酸解離の度合いを、非水性液体(1または複数)の組成および液体混合物中の水の割合(または非存在)に応じて、100分の1にも、1000分の1にも、100万分の1またはそれ以下にも低減させることができる。
系の中で非水性液体、水、酸味料および香味料の量の釣り合いを取ることによって、本明細書に記述される液体飲料濃縮物は、室温での少なくとも約3か月の保存後(別の態様では、室温での6か月の保存後)に、非水性液体の代わりに水を含む他は同一である濃縮物と比較して、解離した酸を少なく含有し、香味劣化が少ない(例えば、訓練を受けた香味パネルおよび/またはHPLCなどの分析法によって分析することができる)。
幾つかの手法によって、酸味料および香味料の香味キー(flavor key)は、濃縮物中に約1:2から約10,000:1の比率で、別の態様では約1:1から約4000:1、別の態様では約1.5:1から約300:1、別の態様では約2:1から約25:1の比率で含まれる。幾つかの手法では、酸味料および非水性液体を、約1:19から約2.5:1、別の態様では約1:16から約2:1、別の態様では約1:12から約1.5:1の比率で与えることができる。
香味、人工甘味料、ビタミンおよび/または着色成分の安定性を強化する液体飲料濃縮物が本明細書に記述される。より詳細には、本明細書に記述される液体飲料濃縮物は、高い酸味料含有率(すなわち、濃縮物重量に対して少なくとも約5%の酸味料)にもかかわらず、香味の安定性を強化する。一態様では、液体飲料濃縮物は低含水率(すなわち、約30%未満の水)を有し、別の態様では、実質的に水を含まない。本開示は、主に香味付けされた飲料をもたらすための液体飲料濃縮物の使用を対象とするが、様々な食料品に香味をもたらすための濃縮物の使用も企図している。幾つかの手法では、本明細書に開示される液体飲料濃縮物は、少なくとも約3か月間貯蔵安定なままであり、希釈して、香味をほとんどまたはまったく劣化させることなく、所望の香味プロファイルを有する香味付けされた飲料を調製することができる。
本明細書で使用される場合、「濃縮物」という用語は、飲用に適する水性の液体で希釈して飲料をもたらすことができる、または消費される前に食料品に添加することができる液体組成物を意味する。「液体」という語句は、室温(すなわち、約20°から約25℃)で、非気体状の、流動性を有する流体組成物を指す。本明細書で使用される場合、「低水分」という語句は、濃縮物が、濃縮物重量に対して、約30%未満の水、別の態様では約25%未満の水、別の態様では約20%未満の水、別の態様では約15%未満の水、別の態様では約10%未満の水、さらに別の態様では約5%未満の水を含むことを意味する。本明細書で使用される場合、「低水分」は、実質的に水を含まない濃縮物を指す場合もある。本明細書で使用される場合、「実質的に水を含まない」、「非水性」、および「実質的に水が存在しない」という語句は、濃縮物が、濃縮物重量に対して、約2.5%未満の水、別の態様では約1%未満の水、別の態様では約0.5%未満の水、さらに別の態様では約0%の水を含むことを意味する。
液体飲料濃縮物中に多量の水を含むと、幾つもの理由で問題をはらむ可能性があることが見出されており、そうした理由には、例えば、(1)酵母、カビ、および細菌などの微生物の増殖が支援されること、(2)香味構成成分の加水分解および他の望ましくない化学反応が促進されること、および(3)濃縮物中に溶解することができる香味料または他の成分の量が制限されることが含まれる。含水率は、酸味料が濃縮物中に含まれるときも問題となる場合があるが、それは、pHが低下し、その結果幾つかの成分が低pHで不安定になるからである。
幾つかの香味料、甘味料、ビタミン、および/または着色成分は、水中または酸性環境で急速に劣化するので、水系飲料濃縮物またはそのまま飲める飲料に含まれるのに適した香味料の種類は限られる。例えば、ある香味の劣化反応には水の存在が必要であるが、他のものには解離した酸からの水素イオンが必要である。ある種の香味料、例えばテルペン類およびセスキテルペン類を含有する、酸に不安定な柑橘類香味料などは、より劣化しやすく、それらを含有する製品は、冷蔵温度超で保存すると、異臭を発生し製品の食味プロファイルが変化するので、典型的には貯蔵寿命は極めて短い(ほんの数日間ですらある)。水中および/または低pHで不安定性を示す例示的な他の成分には、例えば、ビタミン、特に、ビタミンA、C、およびE(例えば、ビタミンCは酸性環境で褐変を起こす可能性がある);高効力甘味料(例えば、モナチン、ネオテーム、羅漢果など)、「天然」着色料または連邦食品医薬品化粧品法に列挙される他の着色料(例えば、果物および野菜抽出物、アントシアニン、銅クロロフィリン、クルクミン、リボフラビンなど)、ショ糖(酸加水分解および褐変を受けやすい)、タンパク質、親水コロイド、デンプン、および繊維が含まれる。好都合なことに、これらの種類の成分を、本明細書に記述される低水分濃縮物に含むことができ、それより多量の水を含む他は同一である濃縮物と比較して、室温で保存したときに安定性の向上を示すことができる。
「貯蔵安定性」とは、密封容器中室温で保存したときに、少なくとも約6か月間、別の態様では少なくとも約8か月間、別の態様では少なくとも約10か月間、さらに別の態様では少なくとも約12か月間、濃縮物が約5000CFU/g未満の一般生菌数(APC)、約500CFU/g未満のレベルの酵母およびカビ、および0MPN/gの大腸菌群を有するように、濃縮物が実質的な香味劣化を回避し、微生物的に安定であることを意味する。幾つかの手法によって、低水分濃縮物は殺菌性であり、胞子の発芽を防止する。幾つかの手法において、「香味安定性の強化」および「香味の実質的な劣化を回避すること」とは、本明細書に記述される濃縮物が、製品の貯蔵寿命にわたる室温での保存の後で、NALの代わりに水を含む他は同一である濃縮物と比較して、多くの香味を保持することを意味する。他の手法において、「香味安定性の強化」および「香味の実質的な劣化を回避すること」とは、製品の貯蔵寿命にわたって密封容器中室温で保存されたとき、濃縮物にほとんど香味の変化がなく、ほとんど異臭が発生しないことを意味する。例えば、香味の変化または異臭の発生は、訓練を受けた香味パネルによって分析することができ、それは、濃縮物を希釈して飲料をもたらして、新たに調製された他は同一である濃縮物(すなわち、24時間以内であり、密封容器中室温で保存される)から調製された飲料と比較することによって行われる。別の手法によって、香味の変化または異臭の発生は、訓練を受けた香味パネルによって分析することができ、それは、濃縮物を希釈して飲料をもたらして、その貯蔵寿命を通して密封容器中凍結状態で保存された同一の濃縮物から調製された飲料と比較することによって行われる。濃縮物は10段階スケールによって評価することができ、点数「1」は対照と同一とみなされ、「2〜5」はやや/中程度に対照と異なり、「5より上」は許容不可能なほど対照と異なる。5点以下、別の態様では4点以下を実現する濃縮物は、許容可能な香味安定性を有するとみなされよう。
様々な態様では、本明細書で提供される液体飲料濃縮物は、約5%から約50%の酸味料、約20%から約94.5%の非水性液体、約30%未満の水、および約0.5から約40%の香味料を含む。一態様では、水を含有する濃縮物の場合、酸味料および水の量は、少なくとも約0.25:1(「少なくとも」とは、水に対する酸味料の分量が増加することを意味している)、別の態様では少なくとも約0.5:1、別の態様では少なくとも約1:1、別の態様では少なくとも約2:1、別の態様では少なくとも約3:1、別の態様では少なくとも約4:1、別の態様では少なくとも約5:1、さらに別の態様では少なくとも約6:1の比率で含まれる。幾つかの手法では、酸味料および香味料は、少なくとも約0.1:1(「少なくとも」とは、香味料に対する酸味料の分量が増加することを意味している)、別の態様では少なくとも約0.5:1、別の態様では少なくとも約1:1、別の態様では少なくとも約1.5:1、さらに別の態様では少なくとも約2:1の比率で含まれる。幾つかの手法では、濃縮物は水より非水性液体を多く含む。系の中で非水性液体、水、酸味料および香味料の量の釣り合いを取ることによって、液体飲料濃縮物は、室温での3か月の保存後(別の態様では、室温での6か月の保存後)に、訓練を受けたパネルおよび/またはHPLCなどの分析法によって分析すると、非水性液体の代わりに水を含む他は同一である濃縮物と比較して、解離した酸を少なく含有し、香味劣化が少ない。
幾つかの態様では約0から約30%の間の水、別の態様では約15から約30%の間の水を有する液体飲料濃縮物の場合、濃縮物は、約0から約10%の緩衝剤をさらに含んでもよい。濃縮物中の非水性液体の量は、製品の貯蔵寿命を通して残りの成分が濃縮物に溶解するまたは均一に懸濁することができる限り、特に制限されない。
本明細書に記述される濃縮物の含水率を算出することを目的として、濃縮物中の水の量は、別々の成分として含まれる水だけでなく、濃縮物に使用されるあらゆる成分に与えられたいかなる水も含む。一手法によって、水を意図的に使用することなく濃縮物を配合することができる。少なくとも幾つかの態様では、任意の形態において水の存在は実用的な程度まで最小限に抑えられ、他の態様では、実質的に回避される(例えば、濃縮物に使用される成分の重量で、事実上の含水率約0%)。したがって、幾つかの態様では、非水性液体、酸味料、香味料、甘味料、および他の任意選択の成分の乾燥形態、乾燥粉末形態、または無水形態を使用して、濃縮物中の水の量を最低限に保ってもよい。例えば、液体飲料濃縮物に含まれる前に、液体濃縮物の成分を乾燥させて湿気を除去してもよい。一態様では、濃縮物に含まれる固形物は、実質的に結晶水がないことも含めて、実質的に水を含まなくてもよい。幾つかの態様では、製造および保存中に、濃縮物を実用的な程度まで水または水蒸気との接触から保護することも好都合であり得る。
様々な手法では、濃縮物は、少なくとも25倍に希釈され、例えば8オンスの飲料であってもよい最終飲料をもたらすように配合される。幾つかの手法によって、濃縮物は、例えば8オンスの飲料であってもよい最終飲料に所望のレベルの香味強度、酸性度、および/または甘味をもたらすのに必要な、約25から約500倍、別の態様では約25から約225倍、別の態様では約50から約200倍、別の態様では約75から約160倍、さらに別の態様では約90から約140倍の濃度で提供されてもよい。「最終飲料」という用語は、本明細書で使用される場合、飲用に適する消費可能な形態の飲料をもたらすために、濃縮物を希釈することによって調製された飲料を意味する。幾つかの態様では、濃縮物は、酸味料含有率および/または香味強度が原因で飲用に適さない。「濃度」という用語を明確にする例として、75倍の濃度(すなわち「75×」)は、74部の水(または他の飲用に適する液体)に対して1部の濃縮物で最終飲料をもたらすことに等しいであろう。言い換えれば、液体飲料濃縮物の適正な希釈のレベル、よって濃度を決定するときは、最終飲料の香味プロファイルが考慮される。濃縮物の希釈係数は、1回分の濃縮物をもたらすのに必要な量として表すこともできる。
一態様では、濃縮係数は、約5から約25重量%のショ糖を含有する飲料の甘味度と等しい甘味レベルを有する最終飲料をもたらすのに必要な希釈のレベルとして表すこともできる。1度のブリックスは、水溶液100グラム中ショ糖1グラムに相当する。例えば、飲料濃縮物の希釈係数は、得られる飲料に、約5から約25のブリックス度、別の態様では約8から約14のブリックス度、別の態様では約8から約12ブリックス度と等価なものをもたらすのに必要な希釈として表すことができる。この手法によって、濃縮された香味組成物中に、1または複数の甘味料を、ショ糖に対する所望のブリックス度に等しい甘味のレベルで飲料をもたらすのに有効な量で含ませることができる。
幾つかの態様では、濃縮された香味組成物は、甘味料をさらに含んでもよい。有用な甘味料には、例えば、ハチミツ、コーンシロップ,高フルクトースコーンシロップ、エリスリトール、スクラロース、アスパルテーム、ステビア、サッカリン、モナチン、羅漢果、ネオテーム、ショ糖、レバウディオサイドA(「Reb A」を称されることが多い)、フルクトース、シクラマート(シクラミン酸ナトリウムなど)、アセスルファムカリウム、およびそれらの組み合わせなどの、低甘味度および高甘味度甘味料の両方を含めた、栄養甘味料および非栄養甘味料の両方が含まれてもよい。甘味料および添加される甘味料の量の選択は、少なくとも一部は、濃縮された香味組成物の所望の粘度に依存し得る。例えば、同レベルの甘味をもたらすために、ショ糖のような栄養甘味料は、ネオテームのような高甘味度甘味料よりはるかに多い量で含まれる可能性があり、甘味料に起因するかかる固形物総含有率が高くなると、組成物の粘度が増加する。所望であれば、甘味料を一般に約0.2から約60%の量で添加することができ、その範囲の下端は一般に高甘味度甘味料の方が適しており、その範囲の上端は一般に栄養甘味料の方が適している。所望であれば、他の量の甘味料も含まれてもよい。
本明細書で提供される香味付けされた濃縮物は、相当な分量の非水性液体(「NAL」)をさらに含む。一態様では、濃縮物は、濃縮物重量に対して、約20%から約94.5%、別の態様では約30%から約90%、別の態様では約35%から約80%、別の態様では約55%から約80%の非水性液体総含有率を含む。「非水性液体総含有率」により、例えば、香味料および追加的に添加された任意の非水性液体からのあらゆる非水性液体を含めた、すべての供給源からのあらゆる非水性液体の量が意味される。「非水性液体総含有率」は、香味料の香味キーによる非水性液体をいずれも特別に除外する。例示的なNALには、それだけには限らないが、プロピレングリコール、グリセロール、トリアセチン、エタノール、酢酸エチル、ベンジルアルコール、植物油、ビタミン油(例えば、ビタミンE、ビタミンA)、イソプロパノール、1,3−プロパンジオール、およびそれらの組み合わせが含まれる。一態様では、飲料濃縮物で使用するNALの選択は、少なくとも一部は、所望により濃縮物の他の成分を可溶化するまたは別のNALとエマルジョンを形成するNALの能力に依存し得る。
例えば、高甘味度甘味料であるスクラロースは、プロピレングリコールより1,3−プロパンジオールに可溶化しやすいことが見出されている。したがって、スクラロースを含有する飲料濃縮物は、1,3−プロパンジオールを含む溶媒を使用して好都合に調製され、貯蔵寿命を通して溶液中にスクラロースを維持することができる飲料濃縮物をもたらすことができる。他の場合、NALの選択は、少なくとも一部は、NALによってもたらされる香味および最終飲料中の所望の食味プロファイルにも依存し得る。さらに別の場合、NALの選択は、少なくとも一部は、得られる濃縮物の粘度および/または所望の密度にも依存し得る。
多くの用途において、濃縮物から作製した香味付けされた飲料が、飲料の全体的な香味プロファイルを強化する酸味のある香味を有するように、酸味料が濃縮物中に含まれることが望ましいことがある。例えば、新鮮なレモンで作製されたレモネードドリンクの香味と同様の酸味のある香味を有する、レモン香味の飲料を提供することが望ましいことがある。他の果物香味など、様々な他の香味も酸味のある香味によって強化することができる。幾つかの手法では、本明細書で提供される液体濃縮物は、相当な酸味料含有率を含む。一態様では、濃縮物は、濃縮物重量に対して、少なくとも約5%の酸味料、別の態様では約5から約50%の酸味料、別の態様では約5から約40%の酸味料、別の態様では約5から約30%の酸味料、さらに別の態様では、約7から約25%の酸味料を含む。
濃縮物に含まれる酸味料には、例えば、それだけには限らないが、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、塩酸、アジピン酸、酒石酸、フマル酸、リン酸、乳酸、それらの塩、およびそれらの組み合わせなどの、任意の食品等級の有機酸または無機酸が含まれてもよい。酸味料の選択は、少なくとも一部は、濃縮物の所望のpHおよび/または希釈された最終飲料に酸味料によって付与される食味に依存し得る。別の態様では、濃縮物に含まれる酸味料の量は、酸の強度に依存し得る。例えば、最終飲料におけるpHを低下させるために、乳酸は、リン酸などのそれより強い酸より多くの量が濃縮物中に必要であろう。別の手法によって、液体飲料濃縮物の濃縮係数は、飲料重量に対して約0.01から0.8%、別の態様では最終飲料重量に対して約0.1から約0.3%の酸の範囲を有する最終飲料を得るのに必要な希釈のレベルとして表すことができる。
本明細書で提供される飲料濃縮物は濃縮係数が高いので(すなわち、少なくとも約25×)、最終飲料に所望の酸味をもたらすために、濃縮物中に多量の酸味料(すなわち、少なくとも約5%)が含まれる。驚いたことに、飲料濃縮物中に、希釈して最終飲料をもたらしたときに酸味のある香味をもたらすのに必要な量の多量の酸味料を含ませることができるが、香味成分の安定性に有害な影響を与えないことが見出された。低い含水率および高い酸味料含有率を好都合に有する本明細書に記述される濃縮物は、それより高い含水率を有する他は同一である飲料濃縮物と比較して、室温での保存中に異臭の発生が低減することおよび添加された着色剤および/または甘味料、特に高甘味度甘味料の劣化が低減することによって特徴付けられる。
一態様では、酸味料:香味料の比率は少なくとも約0.1:1、別の態様では少なくとも約1:1であり、ここで、「少なくとも」とは、香味料に対する酸味料の分量が増加することを意味する。幾つかの手法では、濃縮物中の酸味料の量はそれに使用される香味料の量を上回り、例えば少なくとも約1.5:1、別の態様では少なくとも約2:1、別の態様では少なくとも約3:1であり、ここで、「少なくとも」とは、香味料に対する酸味料の分量が増加することを意味する。幾つかの手法によって、酸味料および香味料の香味キーは、約1:2から約10,000:1、別の態様では約1:1から約4000:1、別の態様では約1.5:1から約300:1、別の態様では約2:1から約25:1の比率で濃縮物中に含まれる。
幾つかの手法では、酸味料および非水性液体を、約1:19から約2.5:1、別の態様では約1:16から約2:1、別の態様では約1:12から約1.5:1の比率で与えることができる。
系の中で非水性液体、水、酸味料および香味料の量の釣り合いを取ることによって、液体飲料濃縮物は、例えば室温での3か月の保存後(別の態様では、室温での6か月の保存後)に、非水性液体の代わりに水を含む他は同一である濃縮物と比較して、解離した酸を少なく含有し、香味劣化が少ない。
酸味料は、典型的には有機液体(非水性液体など)中では水中より低い酸解離定数(K)を有することが見出されている。この現象は開示されておらず、またこの現象を意図的に活用して、溶解した多量の酸味料を含有する液体飲料濃縮物の有効な酸性度を好都合に低減させることも為されていないと現在のところ考えられる。特定の酸味料のK値は、例えば数桁またはそれ以上、水中よりNAL中の方が低い場合がある。
例えば、水中で約10−3に等しいK値(および、約3に等しい、(−log10)として定義されるpK値)を有する特定の酸味料は、プロピレングリコールなどの特定のNALの中で約10−8に等しいK値(および約8に等しいpK値)を有することができる可能性がある。したがって、酸味料に生じる酸解離の度合いに相当するK値は、特定の非水性液体中では水中より約5桁低下する(約100,000倍低下する)と予想されよう。さらに、酸味料が水と特定の非水性液体との混合物に溶解しているのであれば、得られるそのK値は一般に純水中でのそのK値と純粋な非水性液体中でのそのK値との中間であり、その正確なK値は、混合物中の非水性液体に対する水の比率に関係するであろう。
一般に、酸味料のK値と、酸味料が解離している液体の組成物との間の関係は、本質的に対数的である。したがって、少しの割合の水であっても1または複数のNALと交換すると、液体混合物中の酸味料のK値および酸解離の度合いを極めて相当に低減させることができる。例えば、濃縮物中の約半分の水を非水性液体と交換すると、液体混合物中の酸味料のK値および酸解離の度合いを、非水性液体(1または複数)の組成および液体混合物中の水の割合(または非存在)に応じて、100分の1にも、1000分の1にも、100分の1万倍またはそれ以下にも低減させることができる。
本明細書に記述される組成物に利用されるNALは、プロトン性でも非プロトン性でもよい。本明細書で使用される場合、プロトン性NALはイオン化できる水素原子を有する1または複数のヒドロキシル基を持つが、非プロトン性NALは持たない。一般に淡白な香味であり食料との適合性があるという理由から特に適するプロトン性NALには、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および1,3−プロパンジオールが含まれる。一般に同じ理由から利用することができる非プロトン性NALには、例えば、トリアセチン、およびコーヒーオイルまたは中鎖トリグリセリド油などの植物油が含まれる。一般に、非プロトン性NALに溶解した食物酸はプロトン性NALに溶解した同じ酸より少ない度合いまで解離することとなり、NAL混合物に溶解した酸は、一般に組成物および存在するNALのレベルに応じた中間の度合いまで解離することとなる。NALは、酸性の香味源および/または添加された酸を使用して作られた飲料濃縮物の酸解離の度合いおよびpHを好都合に制御するために選択することができる。
NALは、典型的には溶媒の自己解離定数が水より高いので、NALに溶解している酸味料は、水に溶解している酸味料より高いpH値を有する。例えば、水溶液のpHを特性評価するのに通常使用される0〜14段階スケールは、利用される特定のNAL(1または複数)の組成物に応じて、一般に、それより広いpHの範囲、例えば0〜16、0〜18、0〜20またはそれ以上のスケールなどを含むように拡張する必要があろう。したがって、中性pHを表すかかるスケールの中間点は、水の特性であるpH7の値より一般に高い値を有するであろう。しかし、溶解した食品等級の酸味料を主に含有するNALのpH値は、NALの溶媒の自己解離定数よりも、液体中の酸味料のK値および酸味料の濃度によって決定されると見込まれる。非水性溶液の正確なpH値を得るためにH/白金電極などの特殊化されたpH電極が必要である場合もあるが、汎用される実験室のpH電極を使用して、非水性溶液のpH値を測定し、有用な情報を得るおよび異なる組成物を識別することができる。
酸味料が完全にNALに溶解する場合であっても、酸味料のカルボキシル基に存在する水素イオンは解離せずもしくは弱く解離し(水中でのそれらの解離に対して)、または解離するがカルボキシル陰イオンに近接したままであり、有利に遊離水素イオン濃度を低下させるので、濃縮物中での化学反応を引き起こすまたは促進する可能性を低下させることができると考えられる。さらに、本明細書に記述される香味付けされた濃縮物中に水がほとんどないまたは存在しないと、酸性化された水溶液に存在する、高反応性、強酸性のヒドロニウムイオンの形成が低減するまたは防止される。したがって、濃縮物中で、水の含有量が多いほど、またNALの含有量が少ないほど、ヒドロニウムイオンが多く形成される。本明細書で提供される液体飲料濃縮物中のK値の低下およびその結果得られる遊離水素イオン濃度により、望ましくない化学反応が大幅に遅くなるまたは防止され、それにより、比較的高い酸味料含有率にもかかわらず、香味安定性および製品貯蔵寿命が向上すると考えられる。
幾つかの態様では、濃縮物は緩衝剤をさらに含んでもよい。約15%未満などの、低い方の含水率を有する濃縮物の場合、緩衝剤は主に香味を目的として含まれてもよい。約15から約30%の水などの、高い方の含水率を有する濃縮物の場合は、緩衝剤は、酸味料含有率に対する量で含まれてもよい。例えば、酸:緩衝剤の比率は、約1:1から約25,000:1、別の態様では約1.25:1から約4000:1、別の態様では約1.7:1から約3000:1、別の態様では約2.3:1から約250:1の比率であってもよい。この点において、緩衝化された濃縮物はより多くの酸味料を含むことができ、この濃縮物を希釈して、pHは同じであるが緩衝剤を欠く他は同一である濃縮物からもたらされた飲料と比較して、酸味料含有率の増加により酸味が強化された最終飲料をもたらすことができる。緩衝剤を含むと、得られる最終飲料における香味プロファイルにとっても好都合であり得る。
適切な緩衝剤には、例えば、酸の共役塩基(例えば、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸カリウム)、酢酸塩、リン酸塩または任意の酸の塩が含まれる。他の例では、非解離の酸の塩が濃縮物を緩衝することができる。
本明細書に記述される濃縮物は、例えば、果物香味、茶香味、コーヒー香味、およびそれらの組み合わせなどの、異なる様々な香味を備えていてもよい。香味は、香味キーを含む香味料によってもたらされる。「香味キー」という用語は、本明細書で使用される場合、優勢な香味を香味料に付与し、精油、香味エッセンス、香味化合物、香味変調剤、香味補強剤などの香味剤を含む構成成分である。香味キーは、香味料に優勢な香味を付与しない、担体および乳化剤を含めた香味料の他の構成成分を含まない。
本明細書に記述される液体濃縮物において有用な香味料には、例えば、液体香味料(例えば、アルコール含有香味料(例えば、エタノール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、グリセロール、およびそれらの組み合わせを含有する香味料)、および香味エマルジョン(例えば、ナノエマルジョンおよびマイクロエマルジョン)が含まれる)および粉末香味料(例えば、押出しした、噴霧乾燥した、凝集形成した、凍結乾燥した、およびカプセル化した香味料が含まれる)が含まれてもよい。香味料はまた、果物抽出物などの抽出物の形態であってもよい。香味料は、単独でまたは様々な組み合わせで使用して、濃縮物に所望の香味プロファイルをもたらしてもよい。
Givaudan(シンシナティ、OH)およびInternational Flavors & Fragrances Inc.(デイトン、NJ)によって販売されるものなどの、様々な市販の香味料を使用してもよい。香味料は、濃縮物重量に対して、約0.5%から約40%、別の態様では約1%から約30%、別の態様では約5から約20%で含まれてもよい。幾つかの態様では、組成物に含まれる香味料の正確な量は、少なくとも一部は、濃縮物の濃縮係数、香味料中の香味キーの濃度、および濃縮物を用いて調製される最終飲料の所望の香味プロファイルに基づいて異なる可能性がある。一般に、押出ししたおよび噴霧乾燥した香味料は大きな割合の香味キーを含むことが多いので、押出ししたおよび噴霧乾燥した香味料は、アルコール含有香味料および香味エマルジョンより少ない量で濃縮物に含まれる可能性がある。香味料の例示的な処方箋を以下の表1に与える。当然ながら、所望であれば、他の配合を有する香味料も使用してもよい。
Figure 2014522670
多くの香味料が、1または複数の非水性液体を、典型的にはプロピレングリコールまたはエタノールの形態で含む。かかる香味料が本明細書に記述される濃縮物に含まれるとき、香味料の非水性液体含有率が濃縮物のNAL総含有率の算出に含まれる。例えば、香味料がプロピレングリコールを80%有し、香味料が濃縮物に30%の量で含まれるならば、香味料は濃縮物の非水性液体総含有率の24%のプロピレングリコールを与える。
押出ししたおよび噴霧乾燥した香味料は、大きな割合の香味キーおよび担体、例えば固形コーンシロップ、マルトデキストリン、アラビアガム、デンプン、および固形砂糖など含むことが多い。押出しした香味料は、所望であれば、少量のアルコールおよび乳化剤も含んでもよい。香味エマルジョンは、例えばデンプンなどの担体も含んでもよい。一態様では、香味エマルジョンはアルコールを含まない。他の態様では、香味エマルジョンは低レベルのアルコール(例えば、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオールおよびエタノール)を含んでもよい。それだけには限らないが、ショ糖酢酸イソ酪酸エステルおよびレシチンなどの様々な乳化剤を使用してもよく、また、それだけには限らないが、アカシアガムなどの乳化安定剤を含んでもよい。マイクロエマルジョンはより高い濃度の香味キーを含むことが多く、一般に他の香味エマルジョンより少ない分量で含むことができる。
別の態様では、異なる様々な香味エマルジョンが、濃縮された組成物中に含まれてもよい。適切な香味エマルジョンには、例えば、Givaudan(シンシナティ、OH)製商品である、lemon、orange oil lemonade、lemon oil lemonade、pink lemonade、floral lemonade、orange、grapefruit、grapefruit citrus punch、およびlimeが含まれる。当然ながら、所望であれば、他の香味エマルジョン、またはナノエマルジョンもしくはマイクロエマルジョンを含めた他の種類のエマルジョンを使用してもよい。
別の態様では、異なる様々なアルコール含有香味料が、濃縮された組成物中に含まれてもよい。市販の香味料に典型的に使用されるアルコールには、エタノールおよびプロピレングリコールを含めた、1または複数のヒドロキシル基を有する化合物が含まれるが、所望であれば、他のものを使用してもよい。香味料は、所望であれば、1,3−プロパンジオールも含んでもよい。適切なアルコール含有香味料には、例えば、レモン、ライム、クランベリー、リンゴ、スイカ、イチゴ、ザクロ、ベリー、サクランボ、桃、パッションフルーツ、マンゴー、パンチ、白桃茶、甘い茶およびそれらの組み合わせが含まれる。例えば、香料会社製の香味料には、例えば、International Flavors & Fragrances Inc(ニューヨーク、NY)製のLemon Lime、Cranberry Apple、Strawberry Watermelon、Pomegranate Berry、Peach Mango、White Peach TeaおよびTea Sweet、ならびにFirmenich Inc.(プレインズボロ、NJ)製のPeach PassionfruitおよびTropicalが含まれる。所望であれば、他のアルコール含有香味料も使用してもよい。
さらに別の態様では、様々な粉末香味料が濃縮物中に含まれてもよい。粉末香味料の形態は特に限定されておらず、例えば、噴霧乾燥した、凝集形成した、押出しした、凍結乾燥した、およびカプセル化した香味料が含まれてもよい。適切な粉末香味料には、例えば、Givaudan(シンシナティ、OH)製のNatural & Artificial Tropical Punch、Symrise(テターボロ、NJ)製のNatural & Artificial Orange、およびFirmenich Inc.(プレインズボロ、NJ)製のNatural Lemonが含まれる。所望であれば、他の粉末香味料も使用してもよい。
任意選択により、着色料が液体飲料濃縮物中に含まれてもよい。着色料には、人工着色料、天然着色料またはそれらの組み合わせが含まれてもよく、所望であれば、0から約15%の範囲で、別の態様では約0.005から10%、別の態様では約0.005から5%、さらに別の態様では約0.005から1%の範囲で含まれてもよい。天然着色料を使用する配合物では、所望の色特性を実現するのに、より高い重量%の着色料が必要である可能性がある。本明細書で提供される低水分配合物中では、それより高い含水率を有する他は同一である濃縮物と比較して、着色料、特に天然着色料の安定性を強化できることが見出されている。着色料の安定性は、Hunter InstrumentsのLbカラースケールで測定して、定量化することができる。Lbスケールは、試料の色を3つの色の変数に関して記述する。「L」のスケールは、試料の色合いを0から100のスケールで表し、100の値は白を表し、0の値は黒を表す。「a」のスケールは試料によって反射される緑色光または赤色光の相対量の尺度であり、正の「a」値は、赤色の強度の増加を表し、負の「a」値は緑色の強度の増加を表す。「b」のスケールは試料によって反射される青色光または黄色光の相対量の尺度であり、正の値は、黄色の強度の増加を表し、負の値は青色の強度の増加を示す。様々な種類の着色料が一般に様々な速度で劣化するが、本明細書に記述される濃縮物中では、NAL含有物を水と交換した他は同一である濃縮物と比較して、例えばある期間にわたって、室温で特定の着色料が安定であることを分析し得る。
所望であれば、濃縮された香味組成物は、塩、保存料、増粘剤、界面活性剤、刺激物、酸化防止剤、カフェイン、電解質(塩が含まれる)、栄養物(例えば、ビタミンおよびミネラル)、安定剤、ガムなどをさらに含んでもよい。所望であれば、EDTA、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ナイシン、ナタマイシン、ポリリジンなどの保存料を含んでもよいが、低含水率により貯蔵性であるために、一般に必要ではない。塩を濃縮物に添加して電解質をもたらしてもよく、それはスポーツタイプドリンクまたは健康ドリンクに特に望ましい。例示的な塩には、例えば、クエン酸ナトリウム、リン酸一ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウムなど、およびそれらの組み合わせが含まれる。例えば、乳酸ナトリウム、または他の塩は、ミネラルの栄養源をもたらすために、またはpH緩衝のために使用されてもよい。一手法によって、所望の酸味料、香味料、および/または非水性液体の、濃縮物重量に対する%値および濃縮物の香味が維持される限り、追加成分を、任意の組み合わせおよび任意の量で含むことができる。含まれる追加成分の量は、NALの中でこの成分を可溶化するまたは分散させる能力にも依存し得る。さらに、濃縮物が実質的に水を含まないとき、塩などのある成分は、沈殿を遅延させるまたは防止するという点で、より安定であり得る。
濃縮物は、ニュートン流動性または非ニュートン流動性を有するように配合されてもよい。ガムまたは粘稠剤を含まない濃縮物はニュートン流動性を有することとなり、粘度がずり速度と無関係であることを意味する。例えば、キサンタンもしくはある別のガムまたは粘稠剤が含まれると、濃縮物に偽可塑性およびずり減粘を創出することができる。ずり速度が増加するにつれて粘度が低下することにより、ずり減粘が生じていることが示される。
一態様では、ニュートン流動性を有する濃縮物の粘度は、Enhanced UL(Ultra Low)Adapterを備えたBrookfield DV−II+PRO粘度計で、スピンドルコード00、20℃で測定して、約1から約500cP、別の態様では約1から約200cP、別の態様では約1から約75cP、別の態様では約1から約25cP、別の態様では約1から約5cPの範囲内であってもよい。
一態様では、非ニュートン流動性を有する濃縮物の粘度は、20℃12rpmで2分後に測定する、スピンドル06を用いたBrookfield DV−II+PRO粘度計で測定して、約20から約5,000cP、別の態様では約20から約1500cP、別の態様では約20から約500cP、別の態様では約20から約100cPの範囲内であってもよい。
本明細書に記述される濃縮物は含水率が低くNAL含有率が高いので、濃縮物は水分活性が低い。幾つかの手法によって、水分活性は、約0.6未満、別の態様では約0.5未満、別の態様では約0.4未満、別の態様では約0.3未満、別の態様では約0.2未満である。水分活性は、任意の適切なデバイス、例えば、Decagon Devices,Inc.(プルマン、ワシントン)製のAquaLab Water Activity Meterなどで測定してもよい。Volatile Blockerを有するAquaLab Water Activity Meterは、NALがプロピレングリコールおよび/またはエタノールであるときに使用するべきである。
所望であれば、水分活性を低減する他の液体も、この液体が最終飲料中に所望の食味プロファイルをもたらす限り、濃縮物中に含まれてもよい。液体ではなくても、例えば、エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、キシリトールおよびラクチトール)、およびそれらの組み合わせなどのポリオール、ならびにショ糖などの炭水化物も、水分活性を低下させるために含まれてもよい。
低含水率を有する濃縮物の調製
低い含水率および高い酸味料含有率を有する液体飲料濃縮物は、様々な形態で得ることができ、様々な工程によって調製することができる。エマルジョン、溶液(すなわち、その中で成分が非水性液体に溶解している)、および懸濁液の形態の濃縮物を、以下に記述する方法によって調製することができる。本明細書に記述される濃縮物は、水溶性および非水溶性成分の両方、ならびに選択したNALに可溶性および不溶性成分を含むことができる。所望であれば、本明細書に記述される通りの低含水率を有する液体濃縮物を調製する他の方法も使用してもよい。以下の方法は、例示することを意図しており、範囲を限定することを意図するものではない。
一態様では、香味付けされた液体飲料濃縮物は、溶液の形態で提供される。これに関して、低い含水率および高い酸味料含有率を有する、溶液の形態の液体飲料濃縮物を調製する方法であって、約5から約50%の酸味料;約0.5から約40%の香味料;濃縮物重量に対して約20%から約94.5%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量の非水性液体;および約30%未満の水を混合して、液体飲料濃縮物をもたらすステップを含む方法が提供される。一般に、混合は、酸味料および香味料を非水性液体および/または水に溶解するのに有効である。必要であれば、任意の固形物の溶解が向上するように、液体飲料濃縮物を処理してもよい。溶解を向上させる適切な方法には、例えば、酸味料および任意選択の他の成分を非水性液体に添加する前または後の、液体飲料濃縮物の超音波処理および加熱が含まれる。本明細書で使用するために選択される非水性液体は、任意の液体または固形成分を、濃縮物を配合するのに必要なレベルで完全に溶解させることが可能であるべきである。
別の態様では、低い含水率および高い酸味料含有率を有する、溶液の形態の香味付けされた液体飲料濃縮物を調製する方法であって、濃縮物重量に対して約20%から約94.5%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量の非水性液体を、非水性液体の沸点未満の温度まで加熱するステップ;約5から約50%の酸味料を非水性液体に混合し、酸味料を非水性液体に溶解するステップ;溶解した酸味料を有する非水性液体を冷却するステップ;および約0.5から約40%の香味料を冷却した非水性液体に添加して、香味付けされた液体飲料濃縮物をもたらすステップを含む方法が提供される。この方法では、酸味料および任意選択の他の固形物の溶解の速度を増加させるために、酸味料および任意選択の他の固形物を添加する前または添加する間に、非水性液体を室温と非水性液体の沸点の間の温度まで加熱する。望ましくない化学反応および香味の変化を最小限にするまたは防止するために、加熱した混合物を冷却した後に香味料を添加することが一般に望ましい。やはり、本明細書で使用するために選択される非水性液体は、液体飲料濃縮物の任意の液体または固形物構成成分を、濃縮物を配合するのに必要なレベルで完全に溶解させることが可能であるべきである。他の任意選択の温度感受性の成分も、NALの冷却後に添加されてもよい。
一手法によって、香味付けされた液体飲料濃縮物を、エマルジョンの形態で調製することができる。この方法は、約5から約50%の酸味料;濃縮物重量に対して約20%から約94.5%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量の第1の非水性液体;約0.01%から約5%の界面活性剤;および約0.5から約40%の香味料を混合するステップを含み、ここでは、第1の非水性液体は、酸味料を溶解して香味付けされた液体飲料濃縮物を形成するのに有効である。幾つかの態様では、香味料は、第1の非水性液体と不混和性の第2の非水性液体を含む。別の態様では、第2の非水性液体は、濃縮物重量に対して約20%から約94.5%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量で含まれてもよい。例えば、第1の非水性液体が油(例えば、植物油、油の形態のビタミン(例えば、ビタミンE、ビタミンAなど)であり、第2の非水性液体がプロピレングリコールまたは1,3−プロパンジオールであるように、エマルジョンを調製することができる。例えば回転子−固定子ミキサーを使用することなどを含めて、様々な混合技法を使用してもよい。
別の手法によって、香味付けされた液体飲料濃縮物を、非水性液体中の不溶性の固形物構成成分の懸濁液または分散液として調製することができ、ここでは、不溶性の固形物構成成分はNALに不溶性である。この方法は、濃縮物重量に対して約5から約50%の酸味料を含む不溶性の固形物構成成分をもたらすステップであって、固形物構成成分は約50ミクロン未満の平均粒径を有するステップ;約0.5から約40%の香味料を、濃縮物重量に対して約20%から約94.5%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量の非水性液体に添加するステップ;および不溶性の固形物構成成分を非水性液体と混合して香味付けされた液体飲料濃縮物をもたらすステップを含む。不溶性の固形物構成成分が約50ミクロン未満の平均粒径を有していなければ、この方法は、不溶性の固形物構成成分を処理して平均粒径を約50ミクロン未満に縮小するステップをさらに含んでもよい。さらに、不溶性の固形物構成成分の粒径を、非水性液体に導入する前または後に縮小してもよい。不溶性の固形物構成成分は、例えば甘味料を含めた、香味付けされた飲料濃縮物の追加成分をさらに含んでもよい。幾つかの手法では、香味料が不溶性の固形物であるとき、香味料も約50ミクロン未満の平均粒径でもたらされる。所望であれば、香味料を酸味料と合わせて、粒径縮小ステップで処理してもよい。NALに可溶性である任意の固形物の粒径は、特に限定されない。
不溶性の固形物構成成分の粒径を、破砕、粉砕または、例えば予め溶解した固体を所望の粒径に固体化することを含めた、任意の他の適切なサイズ縮小方法によって縮小してもよい。破砕または粉砕中に使用される正確な条件は重要ではないと考えられ、当業者であれば、適切な条件を容易に決定し、所望の外観および粘度をもたらすだけでなく、保存中に非水性液体中に懸濁する固形物の沈降速度を制御することもできるであろう。
不溶性の固形物構成成分の粒径縮小方法は、非水性液体に導入する前および/または後に実施してもよい。幾つかの態様では、不溶性の固形物構成成分の平均粒径は約50ミクロン未満、別の態様では約25ミクロン未満、別の態様では約10ミクロン未満、別の態様で約1ミクロン未満、別の態様では約0.1ミクロン未満である。約0.1ミクロンより大きいメジアン粒径を有する不溶性固形物を含む懸濁液を、「ゾル」と称することができ、一方、約0.1ミクロンより小さいメジアン粒径を有する不溶性固形物を含む懸濁液を、「コロイドゾル」と称することができる。コロイドゾルの方が一般に、経時的な沈殿に対して安定である。一般に、粒径が小さいほど、粒子は沈殿せずに長く懸濁し続けることとなる。理論に制限されることを望むものではないが、平均粒径を縮小すると、製造中および保存中に固形粒子の沈殿を遅延させるまたは防止するのに十分に、非水性液体中の固形物構成成分の懸濁を長引かせるのに有効であると現在のところ考えられる。
所望であれば、1または複数の化学分散剤を濃縮物に添加して、非水性液体中の固形物の沈殿を遅延させるまたは防止してもよい。非界面活性ポリマーまたは界面活性物質を懸濁液に添加すると、粒子の分離を向上させ、粒子の沈降、凝集、または凝結を防止する。例えば、食用の親水コロイド、界面活性剤、または乳化剤、例えばポリグリセロールポリリシノレートおよびポリソルベート60などが含まれてもよい。
別の手法によって、約5から約30%の酸味料を含む固形物構成成分を、濃縮物重量に対して約20%から約94.5%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量の非水性液体中に与えるステップであって、前記固形物構成成分は、固形物構成成分の融点より下の温度での、非水性液体におけるその溶解度を超える量で与えられるステップ;固形物構成成分を融解して、融解した固形物構成成分を非水性液体に溶解するステップ;融解した固形物の固体化を遅くするまたは防止するのに有効な条件下で(例えば、少なくとも約24時間、別の態様では少なくとも約1週間、別の態様では少なくとも約1か月間)、溶解した固形物を含有する非水性液体を冷却するステップ;および溶解した固形物を含有する冷却した非水性液体に、約0.5から約40%の香味料を添加して、香味付けされた液体飲料濃縮物をもたらすステップを含む方法によって、実質的に水を含まない、香味付けされた液体飲料濃縮物を調製することができる。
別の手法によって、約5から約30%の酸味料を含む固形物構成成分を、濃縮物重量に対して約20%から約94.5%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量の非水性液体中に与えるステップであって、前記固形物構成成分は、固形物構成成分の融点より下の温度での、非水性液体におけるその溶解度を超える量で与えられるステップ;固形物構成成分を融解して、融解した固形物構成成分を非水性液体に溶解するステップ;非水性液体中に懸濁した固形粒子を形成するのに有効な条件下で、溶解した固形物を含有する非水性液体を冷却するステップ;および懸濁した固形粒子を含有する冷却した非水性液体に、約0.5から約40%の香味料を添加して、香味付けされた液体飲料濃縮物をもたらすステップを含む方法によって、香味付けされた液体飲料濃縮物を調製することができる。
固形物構成成分を融解することを含む上述の手法のいずれにおいても、固形物構成成分は、過飽和な量で非水性液体中に含まれる(すなわち、固形物構成成分は、それらの固形物の融点より下の任意の温度での、濃縮物におけるその溶解度を超えて濃縮物に含まれる)。固形物構成成分が少なくとも2つの異なる成分を含むとき、固形物構成成分は、最も高い融点を有する成分を融解するのに十分高い温度で融解される。非水性液体中の固形物構成成分は、次いで加熱によって融解され、固形物を非水性液体中に完全に溶解し、過飽和の融解物をもたらす。固形物は、目視検査で完全に溶解されたとみなされる。
融解物または懸濁液で存在する香味構成成分、酸味料、および任意選択の他の成分は、溶解した、分散した、または懸濁した状態の1または複数で飲料濃縮物に同時に存在してもよい。結晶化抑制物質を、任意の溶解、加熱、または破砕ステップの前、間、または後で添加してもよい。かかる抑制物質を利用して、固形物の結晶化を防いでもよく、または製造においてもしくは保存中に形成される結晶のサイズを制限してもよい。適切な結晶化阻害物質には、それだけには限らないが、ポリビニルピロリドンおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースが含まれる。結晶化抑制物質は、濃縮物重量に対して約0から約1%のレベルで、別の態様では濃縮物重量に対して約0.1から約1%のレベルで含まれてもよい。
香味料に基づく酸味料の選択
一手法によって、本明細書に記述される飲料濃縮物の様々な実施形態に使用される酸味料を選択すると、特に、濃縮物を混ぜて(dose)、典型的な量より多い濃縮物を有する最終飲料をもたらしたときに、実質的な香味の向上および後味の減少をもたらすことができる。香味料に合わせて酸味料を選択すると、より詳細には、香味キーが由来する果物に天然に見出される酸味料、または香味キーが由来する果物を模倣するように配合されたまたは合成された酸味料に基づいて酸味料を選択すると、相当な食味の利益をもたらすことができる。例えば、リンゴ酸は、スイカにおいて優勢な、天然に存在する酸である。スイカ香味の飲料濃縮物にリンゴ酸が含まれると、特に、濃縮物を混ぜて1回分より多くの濃縮物を有する最終飲料をもたらすときに、リンゴ酸の代わりにクエン酸を含有する同様の飲料濃縮物と比較して、相当に味が向上することが見出された。リンゴ酸が優勢な天然に存在する酸である他の果物には、例えば、ブラックベリー(約50%)、サクランボ、リンゴ、桃、ネクタリン、レイシ、マルメロ、およびセイヨウナシが含まれる。例えば、1:100の濃縮物対水の比率(すなわち、1回分の濃縮物)で混ぜるように配合された濃縮物を、その代わりに少なくとも3:100の比率(すなわち、少なくとも3回分の濃縮物)で混ぜたとき、得られる飲料は、より強い香味強度を有するが、飲料に含まれることが意図される量の3倍の酸および香味料を飲料が含んでいるにもかかわらず、えぐ味のある酸性の後味がより少なく、かつ/または人工的な香味の知覚がより少ない、より柔らかな酸味プロファイルを有する。好都合なことに、香味料に合わせて酸味料を選択すると、本明細書に記述される通りに酸味料が香味料に合わせて選択されていなければ生じる可能性がある良くない食味属性を増大させることなく、消費者が、最終飲料中の濃縮物の量を、それによって香味料の量を、所望のレベルまで増やすことができるようになる。
同様に、クエン酸が優勢な天然に存在する酸である果物には、例えば、柑橘類果物(例えば、レモンまたはライム)、イチゴ、オレンジ、およびパイナップルが含まれる。これらの香味プロファイルを有する濃縮物に使用される酸が少なくとも50%のクエン酸を含んでいた(すなわち、少なくとも酸の過半数がクエン酸であった)とき、それより少ない量のクエン酸で作製された同様の飲料と比較して、相当に食味が向上したことが見出された。
一手法によって、香味キーが由来した、または香味キーがそれを模倣するように配合された果物が、優勢な天然に存在する酸としてリンゴ酸を有するような香味料の場合、リンゴ酸が濃縮物中の酸の少なくとも50%、別の態様では濃縮物中の酸の約75から約95%、さらに別の態様では濃縮物中の酸の約85から約95%を構成するとき、得られる飲料の香味を好都合に向上させることができる。
一手法によって、香味キーが由来した、または香味キーがそれを模倣するように配合された果物が、優勢な天然に存在する酸としてクエン酸を有するような香味料の場合、クエン酸が濃縮物中の酸の少なくとも約50%、別の態様では濃縮物中の酸の約75から約95%、さらに別の態様では濃縮物中の酸の約85から約95%を構成するとき、得られる最終飲料の香味を好都合に向上させることができる。
食料および飲料への導入
本明細書に記述される濃縮物は、飲用に適する液体にも添加して、香味付けされた飲料を形成してもよい。幾つかの態様では、濃縮物は飲用に適さなくてもよい(高い酸含有率および香味強度に起因するなど)。例えば、飲料濃縮物は、水、コーラ、炭酸水、茶、コーヒー、セルツア、ソーダ水などに香味をもたらすために使用されてもよく、また、ジュースの香味を強化するために使用されてもよい。一態様では、飲料濃縮物は、それだけには限らないが、香味付けされたシャンパン、スパークリングワイン、ワインスプリッツァー、カクテル、マティーニなどを含めたアルコール飲料に香味をもたらすために使用されてもよい。幾つかの手法によって、濃縮物を、飲用に適する液体に撹拌せずに添加することができる。
本明細書に記述される濃縮物は、様々な食料品と組み合わせて、食料品に香味を添加してもよい。例えば、本明細書に記述される濃縮物は、それだけには限らないが、オートミール、シリアル、ヨーグルト、水切りヨーグルト、カテージチーズ、クリームチーズ、糖衣、サラダドレッシング、ソース、ならびに、アイスクリーム、シャーベット、ソルベ、およびイタリアンアイスなどのデザートを含めた、様々な固形、半固形、および液体食料品に香味をもたらすために使用されてもよい。食料品または飲料に対する飲料濃縮物の適正な比率は、当業者であれば容易に決定することができる。
包装
ジュースなどの従来の飲料および飲料濃縮物には、包装中に高温充填(例えば93℃で)され、次いで微生物の増殖を防止するために密封されるものもある。本明細書に提供される飲料濃縮物は、非水性液体含有率、酸味料含有率、および低水分活性の組み合わせを考慮すると、包装の前または後のいずれかに、熱処理、または圧力もしくは超音波などの機械的処理を行って微生物活動を低減することを必要としない。一手法によって、液体濃縮物は、好都合なことに、低温充填に適する一方で、少なくとも約3か月間、別の態様では少なくとも約6か月間、別の態様では少なくとも約8か月間、別の態様では少なくとも約10か月間、別の態様では少なくとも約12か月間、室温で貯蔵性を維持する。しかし、組成物がかかる処理を受けないようにするものでもないことが留意される。濃縮物用包装は、一般に、追加的な化学処理または照射処理も必要としない。製品、加工装置、包装および製造環境は、良好な製造慣行に従うべきであるが、無菌包装慣行に従う必要はない。そういうものとして、本明細書に記述される濃縮物は、製造経費を低減させることができる。
本明細書に記述される濃縮された飲料液体は、異なる様々な種類の容器とともに使用してもよい。例示的な一容器が記載されている(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、特許文献1参照)。所望であれば、他の種類の容器も使用してもよい。
一態様では、液体飲料濃縮物は、濃縮物約0.5から約6オンス、別の態様では約1から約4オンス、別の態様では約1から約2オンスの量で容器に包装されてもよく、分量は8オンスの香味付けされた飲料を少なくとも約10回分作製するのに十分である。
本明細書に記述される濃縮物組成物の利点および実施形態は、以下の実施例によってさらに説明される。しかし、これらの実施例に挙げられる特定の条件、加工方式、材料、およびそれらの量だけでなく、他の条件および詳細も、本明細書に記述される組成物および方法を不当に限定するものとして解釈されるべきではない。この適用例におけるすべての%値は、特に指示しない限り重量基準である。
様々な水分濃度を有する液体濃縮物中のレモン香味料の安定性
以下の表2に与えられる配合に従って、約22.4%の酸、11.48%のレモン香味料および5%から35%の範囲の含水率を有する、濃縮された香味組成物を調製した。約63%の水を含有する高水分の比較試料を調製した。実験試料は、減少した含水率を補うためにプロピレングリコールを含んでいた。各試料のpHも測定した。主にHDPEであり、酸素遮断層を有する複層からなる48mLのビンに、濃縮物を入れた。
Figure 2014522670
試料を3つのグループに分け、最長4週間保存した。1つのグループは、対照試料として−20°Fで保存した。対照試料は、保存中に香味の劣化を有していないと仮定され、「時間0」とみなされる。第2グループは70°F(室温)で、第3グループは90°Fで保存した。
各試料を使用して、1部の濃縮物を120部の水に希釈することによって飲料をもたらし、食品科学者のパネルが味見を行い、対照に対して以下のスケールで格付けした。
Figure 2014522670
試験の結果を以下の表3に示す。最も低い含水率を有する試料が、対照に最も類似していた。水を様々な量のプロピレングリコールと交換することは、周囲より高い温度であっても、試料中の香味をより長い期間維持するのに有効であった。示したデータは4週間の保存に関するものにすぎない。さらに長く保存すると、水が多い方の試料の場合、はるかに大きいレベルの香味劣化が生じると予想される。
Figure 2014522670
様々な水分濃度を有する液体濃縮物中のレモン香味料の安定性
エタノールを含有するレモン香味を使用し、低水分試料ではエタノールを水に置き換えて使用して、同様の実験を実施した。以下の表4に与えられる配合に従って、試料を調製した。主にHDPEであり、酸素遮断層を有する複層からなる48mLのビンに、濃縮物を入れた。
Figure 2014522670
実施例1のように、−20°F(対照として)、70°F、および90°Fで保存するために試料を3つのグループに分け、最長4週間保存した。各試料を使用して、1部の試料を120部の水に希釈することによって飲料を調製した。試料は味見され、対照に対して実施例1で使用されたスケールに基づいて格付けされた。結果を以下の表5に示す。
Figure 2014522670
水を様々な量のエタノールと交換することは、試料中の香味をより長い期間維持するのに有効であった。また、試料を90°Fの代わりに70°Fで保存したことが、試料の香味プロファイルをより長い期間維持する一因となった。
含水率を低減し、部分的にプロピレングリコール(実施例1)またはエタノール(実施例2)で交換したレモン香味の試料の官能データにより、保存中のレモン香味の劣化および異臭(off−note)の発生が大幅に低減したおよび/または遅延したことが実証される。この傾向により、非水性液体と交換した水の量が多いほど、保存中のレモン香味の劣化が低減したことが示される。理論によって制限されることを望むものではないが、これは、水を少なく含有する方の試料に観察されるpHの増加に一部起因すると現在のところ考えられる。また、たとえ水とエタノールまたはプロピレングリコールとが十分に混和性であったとしても、レモン香味はエタノールおよびプロピレングリコールの方に強く親和性を有することができるので、少なくともある程度までは香味を試料中の酸から保護することができると思われる。
様々な水分濃度を有する濃縮物中のネオテームの安定性
アスパルテームおよびネオテームなどのある種の高甘味度ジペプチド甘味料は、特定のpH以外で劣化する傾向がある。例えば、アスパルテームおよびネオテームはpH4〜4.5の間で最も安定であり、それより低いまたは高いpHで劣化の速度が増加する。本実施例の実験を行い、非水性および/または低水分系がネオテームの貯蔵寿命を延ばすことができるかどうかを決定した。
液体飲料濃縮物は、以下の表6に従って調製した。
Figure 2014522670
各試料を2つのグループに分け、−20°F(対照)および90°Fで保存した。試料を2週間後に味見した。−20°Fで保存した試料は、90°Fで保存した試料の対照であった。パネリストに、90°Fで保存された試料が−20°Fの試料に対して甘味がどれほど類似しているか格付けするように求めた。パネリストは、実施例1に記述した通りの10段階スケールを使用して試料を評価した。データを以下の表7に示す。2週間保存した後、90°Fで最も低い量の水を有する試料が、−20°Fで保存された対照試料に甘味が近いことが明らかにわかる。
Figure 2014522670
−20°Fおよび90°Fの両方で保存された、5%の水および63%の水を有する試料を、3週間保存した後に、ネオテーム含有率をHPLCによって分析するようにNorthland Laboratories(ノースブルック、IL)に送った。以下の表8に示す結果により、水63%の試料に対して、水5%の試料においてネオテームの劣化が有意に低減したことが示される。
Figure 2014522670
低水分配合物中の食品着色料の安定性
食品着色料、特に、よく「天然着色料」と呼ばれる、検定を免除されている着色料には、低pH環境に感受性があるものがある。低水分系の着色料の安定性に及ぼす効果を研究するために、水5%および水63%を有する、濃縮された香味組成物を作製した。試料はいずれも、30%で添加されたクエン酸を含み、緩衝剤を有していなかった。天然着色料として赤カブ汁濃縮物を使用し、両方の試料に組成物の3.6重量%で添加した。試料を、−20°Fと96°Fの両方で保存した。赤カブ汁濃縮物は−20°Fで劣化しないという前提に基づいて、−20°Fの試料は対照として使用した。10日間保存した後、試料を水に入れて1:120の比率で希釈し、赤カブ汁濃縮物0.03%を有する飲料を得た。試料の色をHunter Colorimeterで分析し、その結果を以下の表9に示す。90°Fで保存した試料の色はいずれも劣化したが、水63%の試料中の方が、色は有意に劣化した。
Figure 2014522670
上の表でわかるように、「a」値は、90°Fでの水5%の試料と比較して、90°Fでの水63%の試料の方が大幅に下がった。「a」値の低下により、赤カブ汁濃縮物の赤色は有意に色あせたことが示される。表により、全体的な色強度(「L」値)が、90°Fでの水5%の試料と比較して、90°Fでの水63%の試料の方が低いことも示される。最後に、デルタ−E CMC(dE CMC)は、製品基準の周りの楕円形の色差空間を定める単一数の測定値である。dE CMCは、色相、明度、および彩度に同じ重みを与える、自動許容されるL、a、bの範囲から作成された長方形の色差空間と対照をなす。上の表により、水5%の試料と比較して、水63%の試料の方が全体的な変化が著しいことが示される。
非水性濃縮物中のレモン香味料の安定性
固形酸味料(リンゴ酸;23%/wt.)、固形甘味料(ネオテーム;0.5%/wt.)、および液体レモン香味(シトラール;7.5%/wt.)を、非水性液体(プロピレングリコール;69%/wt.)に、両方の固形物および液体が完全に非水性液体に溶解するまで室温で撹拌プレート上で混合しながら添加することによって、酸性化された非水性濃縮物を調製した。
固形リンゴ酸(23%/wt)、固形ネオテーム(0.5%/wt.)、およびシトラール(7.5%/wt.)を水(69%/wt.)に、両方の固形物および液体が完全に水に溶解するまで室温で撹拌プレート上で混合しながら溶解することによって、比較用の高水分濃縮物を調製した。
両方の試料を、蓋をしたガラスバイアル中、空気のヘッドスペース下で、4日間37℃で保存した。試料を保存庫から取り出し、水100重量部に対して飲料濃縮物1部のレベルで、別々に冷たい水道水に添加し、飲料を調製した。飲料濃縮物および調製した飲料をいずれも味見し、芳香の質について評価した。
レモンの芳香および香味の新鮮さおよびインパクトは、比較試料では大幅に悪化したが、非水性濃縮物およびそれらから作製した飲料には、質またはインパクトのかかる損失は知覚されなかった。さらに、非水性濃縮物から調製された飲料の方が顕著に甘い香味を有し、色が黄色かったことから、比較濃縮物では、酸性化された水によってシトラールおよびネオテームの両方が保存中にある程度劣化し、非水性濃縮物の酸性化されたプロピレングリコールでは、保存中にどちらも顕著に劣化しなかったことが示された。
さらに長い保存時間後のその後の評価により、非水性および比較生成物との間の質および安定性の相違が際立った。1か月の保存の後でも、非水性生成物では質の問題は何も観察されず、強いレモンの香味および芳香、黄色、および甘味を保持した。比べて、比較生成物は時間とともに悪化し続けた。
懸濁液の形態の非水性濃縮物の調製
まず2つの固形酸味料(リンゴ酸およびクエン酸;各15重量%)および固形甘味料(スクラロース;2.5%/wt.)を非水性液体(ダイズ油;67.5%/wt.)に添加し、浸漬ミキサーを使用して室温で撹拌し、3つの不溶性の固形物すべてをダイズ油に均一に懸濁させることによって酸性化された非水性流体組成物を調製し、液体中固体の懸濁液を得た。次いで懸濁液を、1.5mmのガラスビーズを含有するBuhler−K8コロイド型ミルを使用して粉砕にかけ(流量1分当り350g;背圧0.2psi;および速度1400rpm)、ダイズ油に懸濁した極めて小さい固形粒子からなる粘性で不透明なゾルを得た。
液体レモン香味(シトラール;7.5%/wt.)を粉砕したゾル(92.5%/wt.)に入れて均一に撹拌し、酸性化された非水性液体香味料組成物を得た。この組成物を、次いで冷たい水道水で希釈し(100重量部の水に1部の組成物)レモン香味の飲料を得た。非水性液体に懸濁した固体粒子は、スプーンを用いた手撹拌で水道水に完全に溶解し、非水性液体は水中油型分散液を形成し、新鮮なレモンの香味および芳香を有する濁った飲料をもたらした。
スクラロースの非水性濃縮物に対する溶解性
ビーカー中で、固形高甘味度甘味料(スクラロース;14%/wt)、固形酸味料(クエン酸;25%/wt)、および液体レモン香味(シトラール;1%/wt)をNAL(1,3−プロパンジオール;60%/wt)に添加し、次いで回転子−固定子ミキサーを使用して(Heidolph Silent Crusher−M、50,000rpmで)混合し、スクラロースおよびクエン酸を破砕および溶解することによって、酸性化された非水性の流体香味料組成物A(100%/wt)を調製し、透明な溶液を得た。
ビーカー中で、スクラロース(14%/wt)、クエン酸(25%/wt)、およびシトラール(1%/wt)をプロピレングリコール(60%/wt)に添加し、次いで回転子−固定子ミキサーを使用して(Heidolph Silent Crusher−M、50,000rpmで)混合し、スクラロースおよびクエン酸を破砕および溶解することによって、酸性化された非水性の流体香味料組成物B(100%/wt)を調製し、透明な溶液を得た。
両方の組成物を、蓋をしたガラスバイアル中、空気のヘッドスペース下で、14日間22℃で保存した。保存後に目視検査すると、組成物Bはスクラロースと考えられる、目に見える、大きく薄い結晶を含有していたが、組成物Aは、目に見える結晶を有することなく完全に透明なままであった。本実施例により、NALを、特定の物質を長期間にわたって溶解させ続けるそれらの能力に基づいて選択することができることが実証される。
エマルジョンの形態の非水性濃縮物の形成
ビーカー中で、液体レモン香味(シトラール;20%/wt)、固形酸味料(クエン酸;15%/wt)、および液体界面活性剤(ポリソルベート80;0.5%/wt)をNAL(1,3−プロパンジオール;64.5%/wt)に添加し、次いで回転子−固定子ミキサーを使用して(Heidolph Silent Crusher−M、50,000rpmで)混合することによって、酸性化された非水性の流体香味料組成物A(100%/wt)を調製し、NAL中にクエン酸が溶解した溶液中に懸濁した、界面活性剤で安定化され乳化された小さいシトラールの液滴の不透明な流体を得た。
ビーカー中で、シトラール(20%/wt)、クエン酸(15%/wt)およびポリソルベート80(0.5%/wt)をプロピレングリコール(64.5%/wt)に添加し、次いで回転子−固定子ミキサーを使用して(Heidolph Silent Crusher−M、50,000rpmで)混合することによって、酸性化された非水性の流体香味料組成物B(100%/wt)を調製した。シトラールが他の構成成分とともにプロピレングリコールに完全に溶解し、エマルジョンを形成しないので、得られた組成物は均質な溶液であった。
少なくとも、プロピレングリコールまたは他のNALの使用がエマルジョンを形成できないまたはエマルジョンの形成を促進しないような場合には、1,3−プロパンジオールを使用してエマルジョンを作成することができることが、組成物Aによって実証される。組成物Aのエマルジョンは、調製中にカルボキシメチルセルロースまたは他の親水コロイドなどの粘度増加剤を有効量で組成物に添加することによって、任意選択によりさらに一層安定化させてもよい。
エマルジョンの形態の非水性濃縮物の調製
ビーカー中で、液体レモン香味(シトラール;1%/wt)、固形酸味料(クエン酸;15%/wt)、液体植物油(ダイズ;20%/wt)および液体界面活性剤(ポリソルベート80;0.5%/wt)をNAL(プロピレングリコール;63.5%/wt)に添加し、次いで回転子−固定子ミキサーを使用して(Heidolph Silent Crusher−M、50,000rpmで)混合することによって、酸性化された非水性の流体香味料組成物(100%/wt)を調製し、NAL中にクエン酸およびシトラールが溶解した溶液中に懸濁した、界面活性剤で安定化され乳化された小さい油滴を有する不透明な流体を得た。エマルジョンは、調製中にカルボキシメチルセルロースまたは他の親水コロイドなどの粘度増加剤を有効量で組成物に添加することによって、任意選択によりさらに一層安定化させてもよい。この一般的手法を利用して、他のNAL不混和性液体および/または水不混和性液体、例えばビタミンEなどのエマルジョンを有利に形成することができる。
乳酸ナトリウム(1,3−プロパンジオール系飲料濃縮物中での安定性)
ビーカー中で、液体レモン香味(シトラール;1%/wt)、固形酸味料(クエン酸;20%/wt)、および固形の塩(乳酸ナトリウム;15%/wt)をNAL(プロピレングリコール;64%/wt)に添加し、続いて、シトラールおよび固形物をNALに完全に溶解するのに有効な超音波水浴(Branson 2200)中で超音波処理を行うことによって、酸性化された非水性の流体香味料組成物A(100%/wt)を調製し、透明な溶液を得た。
ビーカー中で、シトラール(1%/wt)、クエン酸(20%/wt)および乳酸ナトリウム(15%/wt)を、プロピレングリコール(59%/wt)中に水(5%/wt)が溶解した溶液に添加し、続いて、シトラールおよび固形物を完全に溶解するのに有効な超音波水浴(Branson 2200)中で超音波処理を行うことによって、酸性化された低水分の流体香味料組成物B(100%/wt)を調製し、透明な溶液を得た。
両方の組成物AおよびBを、蓋をしたガラスバイアル中、空気のヘッドスペース下で、24時間22℃で保存した。保存後目視検査すると、組成物Aは依然として完全に透明であったが、組成物Bは、保存中に未知の組成物の不溶性白色沈殿物が形成された結果、ほぼ完全に固体化した。本実施例は、特に濃縮物が使用前にある期間保存されるならば、水の包含を最低限にすることによって、液体飲料濃縮物中の塩などのある種の成分の安定性が利益を受けることも実証している。
塩化カリウム(プロピレングリコール系飲料濃縮物中での安定性)
ビーカー中で、液体レモン香味(シトラール;0.5%/wt)、固形酸味料(クエン酸;15%/wt)および固形無機塩(塩化カリウム;3%/wt)をNAL(プロピレングリコール;81.5%/wt)に添加し、次いで回転子−固定子ミキサーを使用して(Heidolph Silent Crusher−M、50,000rpmで)混合し、固形物およびシトラールを破砕および溶解することによって、酸性化された非水性濃縮物(100%/wt)を調製し、透明な溶液を得た。濃縮物を、次いで、蓋をしたガラスバイアル中、空気のヘッドスペース下で、5日間25℃で保存した。5日間保存した後でも、目に見える、塩化カリウムまたは他の結晶を何ら形成することなく、飲料濃縮物は透明なままであった。これにより、非水性液体中に溶解した無機塩を含む液体飲料濃縮物を配合できることが実証される。
以上の記述は、配合の詳細に関して、濃縮物の形態のみを表すことを意図するものではない。本明細書で与えられる%値は、特に明記しない限り重量基準である。状況によって示唆されるか、好都合となる可能性があるときは、形態および部の割合の変更だけでなく等価物の置換も企図される。同様に、特定の実施形態に合わせて飲料濃縮物および方法を本明細書で記述してきたが、以上の記述に照らせば多くの代替物、修正物、変形物が当業者には明白であろう。

Claims (23)

  1. 低含水率を有する香味付けされた液体飲料濃縮物であって、
    前記液体飲料濃縮物重量に対して
    約5から約50%の酸味料と、
    約0.5から約40%の香味料と、
    0から約30%の水と、
    約20から約94.5%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量の非水性液体と、
    を含み、
    酸味料および香味料の量は、少なくとも約0.1:1の比率で含まれ、
    水を含有する濃縮物の場合、前記酸味料および水は、少なくとも約0.25:1の比率で含まれ、
    前記香味付けされた液体飲料濃縮物は、密閉容器中、室温で、少なくとも約3か月間保存した後に、非水性液体の代わりに水を含む以外は同一である濃縮物よりも、少ない解離された酸を含有すると共に、多い香味を保持する、
    ことを特徴とする香味付けされた液体飲料濃縮物。
  2. 前記非水性液体は、プロピレングリコール、グリセロール、エタノール、トリアセチン、酢酸エチル、ベンジルアルコール、植物油、イソプロパノール、1,3−プロパンジオール、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  3. 前記酸味料は、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、塩酸、アジピン酸、酒石酸、フマル酸、リン酸、乳酸、それらの塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  4. 前記酸味料および水は、少なくとも約0.5:1の比率で含まれることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  5. 前記酸味料および水は、少なくとも約1:1の比率で含まれることを特徴とする請求項4に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  6. 前記酸味料および水は、少なくとも約2:1の比率で含まれることを特徴とする請求項5に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  7. 前記濃縮物は、懸濁液の形態であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  8. 前記濃縮物は、溶液の形態であり、
    前記酸味料は、前記非水性液体中に溶解される、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  9. 前記香味料は、香味キーを含み、
    前記酸味料および香味キーは、約1:2から約10,000:1の比率で与えられる、
    ことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  10. 前記酸味料および香味キーは、約1:1から約4000:1の比率で与えられることを特徴とする請求項9に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  11. 前記濃縮物は、約0.6未満の水分活性を有することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  12. 前記濃縮物は、約20%未満の水を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  13. 前記濃縮物は、約15%未満の水を含むことを特徴とする請求項12に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  14. 前記濃縮物は、約10%未満の水を含むことを特徴とする請求項13に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  15. 前記濃縮物は、約15から約30%の水を含み、約0.5から約10.0%の緩衝剤をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  16. 前記濃縮物は、飲用に適する液体で約1:75から約1:160の比率で希釈されて飲料をもたらすとき、前記濃縮物が、前記飲料の重量で約0.01から0.8%の酸を送達するような濃度を有することを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  17. 低含水率を有する香味付けされた液体飲料濃縮物であって、
    前記濃縮物重量に対して、
    約5から約50%の酸味料と、
    約0.5から約40%の香味料と、
    約5%未満の水と、
    約20から約94.5%の非水性液体総含有率をもたらすのに有効な量の非水性液体と、を含み、
    酸味料および香味料の量は、少なくとも約0.1:1の比率で含まれ、水を含有する濃縮物の場合、前記酸味料および水は少なくとも約0.25:1の比率で含まれ、
    前記香味付けされた液体飲料濃縮物は、密閉容器中、室温で、少なくとも約3か月間保存した後に、非水性液体の代わりに水を含む以外は同一である濃縮物よりも、少ない解離された酸を含有すると共に、多い香味を保持する
    ことを特徴とする香味付けされた液体飲料濃縮物。
  18. 前記濃縮物は、前記濃縮物重量に対して約35から約80%の非水性液体の総含有率を含むことを特徴とする請求項17に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  19. 前記濃縮物は、1%未満の水を含むことを特徴とする請求項17または請求項18に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  20. 前記濃縮物は、0.5%未満の水を含むことを特徴とする請求項19に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  21. 前記香味料は、香味キーを含み、
    前記酸味料および香味キーは、約1:2から約10,000:1の比率で与えられる、
    ことを特徴とする、請求項17から20のいずれかに記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  22. 前記酸味料および香味キーは、約1:1から約4000:1の比率で与えられることを特徴とする請求項21に記載の香味付けされた液体飲料濃縮物。
  23. 請求項1から22のいずれかに記載の香味付けされた液体飲料濃縮物で調製される食料または飲料。
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