JP2014521718A - ピラジノ−トリアジン誘導体を含む非小細胞性肺癌の予防および治療用組成物 - Google Patents

ピラジノ−トリアジン誘導体を含む非小細胞性肺癌の予防および治療用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】ピラジノ−トリアジン誘導体を含む非小細胞性肺癌の予防および治療用組成物の提供。
【解決手段】本発明は、ピラジノ−トリアジン誘導体、その異性体または薬剤学的に許容されるその塩を含む組成物を提供し、前記組成物は、優れた非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防および治療効果がある。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピラジノ−トリアジン誘導体を含む非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防および治療用組成物に関するものである。
肺起源の悪性腫瘍である原発性肺癌は、その組織型によって、大きく小細胞肺癌(small cell lung cancer)と非小細胞性肺癌(non−small cell lung cancer;NSCLC)に区分する。非小細胞性肺癌(NSCLC)は、肺癌(Lung cancer)の80%以上を占め、米国国内の癌による死亡原因1位、完治率15%未満、平均生存率8〜10ヶ月と非常に致命的な疾患である。初期段階後は外科的手術が不可能であり、単に抗癌治療にのみ依存しなければならないが、非小細胞性肺癌(NSCLC)自体が極めてheterogeneousな癌形態(cancer type)であるため、抗癌剤に対する反応性が非常に低い。
これにより、細胞毒性薬物(cytotoxic drug)の併用治療(doublet therapy)が非小細胞性肺癌(NSCLC)治療の主流となっている。このような抗癌剤としては、カルボプラチン(carboplatin)、パクリタキセル(paclitaxel)、ドセタキセル(docetaxel)、エトポシド(etoposide)、シスプラチン(cisplatin)、ドキソルビシン(doxorubicin)などがあり、パクリタキセルおよびカルボプラチンを用いた治療が優先的に使用されている。また、標的治療剤として、上皮成長因子(EGF;Epidermal Growth Factor)を抑制する薬剤の上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(Epidermal Growth Factor Receptor tyrosine kinase inhibitor、EGFR TKI)が、タルセバ(Tarceva(R))、イレッサ(Irresa(R))などの名で商品化され、非小細胞性肺癌(NSCLC)の治療に使用されている。
しかし、このような細胞毒性薬物(cytotoxic drug)の併用治療は、深刻な毒性を伴うため、高齢患者などの肉体的機能状態が低い患者では適用しにくい限界を有している。また、非常に初期またはすでに進行した非小細胞性肺癌(NSCLC)患者では抗癌効能が低下し、再発率も高い。そのため、毒性がなく、優れた抗癌効能を示すことができる効果的な抗癌剤を中心として、非小細胞性肺癌(NSCLC)治療法の再編が必要である。
また、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)などの標的治療剤は、特定の標的因子が発現される癌患者にしか適用できないが、タルセバ(Tarceva(R))またはイレッサ(Irresa(R))などの場合、上皮成長因子受容体(EGFR)に変形(active mutation(L858R、delE746_A750など))がある一部の患者において、非変形(Wild−type;WT)上皮成長因子受容体(EGFR)を有する患者群より特に効果があり、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)の結合親和度(binding affinity)が増加し、良好な臨床結果(clinical response)を示すという臨床試験結果が2004年に報告された(非特許文献1)。しかし、前記のような活性変形(active mutation)患者における優れた抗癌効能にもかかわらず、2005年、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)の治療を受けた患者のうち、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)に対する薬物抵抗性(drug resistance)を有する再発(Relapsed)患者が多数発生し、後生遺伝学(epigenetics)の分析により、再発した患者の50%以上で上皮成長因子受容体(EGFR)ゲートキーパー(gatekeeper)のスレオニン(Threonine)790がメチオニン(Methionine)に変形(T790M)したことが明らかになった(図1および図2参照)。また、結晶学(Crystallography)の分析により、T790M変形を有する場合、タルセバ(Tarceva(R))が結合(binding)する位置でメチオニン(Methionine)との立体的障害(steric hindrance)が発生し、結合親和度(binding affinity)が減少することが、薬物抵抗性(drug resistance)の主な原因であることが確認された(非特許文献2)。T790M変形のほか、L747S、D761Y、T854Aなども報告されているが、全体の10%未満と、その重要性がT790Mに比べて低いことが報告されており(非特許文献3)、活性変形(active mutation)とT790M(exon20)を同時に有する非小細胞性肺癌(NSCLC)患者においては、どのような治療ができるかに関する十分な資料が存在しない(非特許文献4)。
したがって、非変形(Wild−type;WT)上皮成長因子受容体(EGFR)を有する患者だけでなく、上皮成長因子受容体(EGFR)に活性変形(active mutation)を有する患者に対して優れた非小細胞性肺癌の治療効果を示す治療剤、および上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)に対する薬物抵抗性を有する非小細胞性肺癌でも優れた治療効果を示す治療剤の開発が必要である。
これに関連し、特許文献1、2、3および4には、抗癌剤として使用可能なピラジノ−トリアジン誘導体形態の多数の化合物が開示されている。しかし、いずれの文献においても、当該化合物が非小細胞性肺癌(NSCLC)に効果があることを示していない。本発明者らは、これら化合物のうち、化学式1で表される一部の化合物誘導体が非小細胞性肺癌の予防および治療に特に優れた効果を示すだけでなく、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)に対する薬物抵抗性を有する非小細胞性肺癌(NSCLC)でも驚くほどの治療効果を示すことを裏付け、本発明を完成した。
国際公開第12/050393号 国際公開第10/120112号 国際公開第09/05197号 国際公開第09/148192号
SCIENCE Vol304、4、JUNE2004 NEJM Vol352、8、Feb2005 Nature reviews cancer Vol10、2010 British Journal of Cancer105(1)、1−8、2011
本発明の目的は、ピラジノ−トリアジン誘導体を含む非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防および治療用組成物を提供することである。
また、本発明の他の目的は、ピラジノ−トリアジン誘導体の治療的有効量を患者に投与することで、非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)を治療する方法を提供することである。
本発明は、下記の化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物を含む、非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物を提供する。
(式中、
は、置換もしくは非置換のC3〜C10のアリール基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含む置換もしくは非置換のC3〜C10のヘテロアリール基であり;Rは、水素、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のアルキニル基、C3〜C6のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、C3〜C10のアリールアルキル基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリールアルキル基であり;Aは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり;Bは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり;Xは、−O−POまたは−OHであり;およびYは、水素、C3〜C10のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、またはC1〜C6のアルキル基である。)
本発明の好ましい例によれば、置換されたC3〜C10のアリール基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含む置換されたC3〜C10のヘテロアリール基は、C1〜C6のアルキル基、
のうちの1つ以上で置換されたものであり、前記RaおよびRbは、独立して、水素、C1〜C6のアルキル基、ピリジニル基、またはアミノ基で置換されたピリニジル基であり得、Ra、Rbは、共に縮合して環を形成できるものであり得る。
本発明の好ましい他の例によれば、Rは、ナフチル基、キノリニル基、インドリル基、置換されたナフチル基、置換されたキノリニル基、または置換されたインドリル基であり、前記置換されたナフチル基、置換されたキノリニル基、および置換されたインドリル基は、C1〜C6のアルキル基、
のうちの1つ以上で置換されたものであり、前記RaおよびRbは、独立して、水素、C1〜C6のアルキル基、ピリジニル基、またはアミノ基で置換されたピリニジル基であり得、Ra、Rbは、共に縮合して環を形成できるものであり;Rは、メチル基またはプロペニル基であり;AおよびBのうちの少なくとも1つは、水素であり;Xは、−O−POまたは−OHであり;およびYは、水素であり得る。
本発明のさらに他の例によれば、前記置換されたナフチル基、置換されたキノリニル基、または置換されたインドリル基は、
のうちの1つ以上で置換されたものであり得る。
本発明のさらに他の例によれば、Rは、
のうちのいずれか1つであり;Rは、
またはメチル基であり;AおよびBのうちの少なくとも1つは、水素であり;Xは、−O−POまたは−OHであり;およびYは、水素であり得る。
本発明のさらに他の例によれば、前記化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩は、下記の化学式2〜11で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩から選択された少なくとも1つの化合物であり得る。
本発明のさらに他の例によれば、前記化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩は、下記の化学式1−1または1−1Pで表される化合物であり得る。
本発明のさらに他の例によれば、前記化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩は、下記の化学式1−2〜1−7で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物であり得る。
本発明のさらに他の例によれば、前記化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩は、下記の化学式2−1〜2−8で表される化合物およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物であり得る。
本発明のさらに他の例によれば、前記非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)は、非変形(Wild−type;WT)上皮成長因子受容体(EGFR)を有する患者または上皮成長因子受容体(EGFR)に活性変形(active mutation)を有する患者で発症する癌であり得る。
本発明のさらに他の例によれば、前記非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)は、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)抵抗性癌であり得る。
本発明の好ましいさらに他の例によれば、前記上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)抵抗性癌は、変形した上皮成長因子受容体(EGFR)を有する患者で発症する癌であり得る。
本発明のさらに他の例によれば、前記変形した上皮成長因子受容体(EGFR)は、L858RおよびT790Mの二重変形を有する上皮成長因子受容体(EGFR)であり得る。
また、本発明は、下記の化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物の治療的有効量を非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)患者に投与する段階を含む、非小細胞性肺癌の治療方法を提供する。
(式中、
は、置換もしくは非置換のC3〜C10のアリール基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含む置換もしくは非置換のC3〜C10のヘテロアリール基であり;Rは、水素、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のアルキニル基、C3〜C6のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、C3〜C10のアリールアルキル基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリールアルキル基であり;Aは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり;Bは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり;Xは、−O−POまたは−OHであり;およびYは、水素、C3〜C10のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、またはC1〜C6のアルキル基である。)
本発明の組成物は、非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の治療に有用に使用可能であり、特に、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)抵抗性非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の治療および予防に優れた効果がある。
上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子および変形位置を示した図である。 上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子の2次変形および2次変形が現れる比率を示したグラフである。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−1の化合物)の低用量(100mg/kg)投与群における腫瘍の大きさの変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、細胞接種後の経過日(days after cell inoculation)を意味し、縦軸は、平均腫瘍大きさ(Mean Tumor volume)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−1の化合物)の低用量(100mg/kg)投与群におけるD8を基準とする体重変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、細胞接種後の経過日(days after cell inoculation)を意味し、縦軸は、体重(body weight)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−1の化合物)の高用量(150mg/kg)投与群における腫瘍の大きさの変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、細胞接種後の経過日(days after cell inoculation)を意味し、縦軸は、平均腫瘍大きさ(Mean Tumor volume)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−1の化合物)の高用量(150mg/kg)投与群におけるD8を基準とする体重変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、細胞接種後の経過日(days after cell inoculation)を意味し、縦軸は、体重(body weight)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−1の化合物)の投与による腫瘍の大きさの変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、処理後の経過日(days after treatment)を意味し、縦軸は、腫瘍の大きさ(Tumor Size)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−1の化合物)の投与による体重変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、処理後の経過日(days after treatment)を意味し、縦軸は、体重変化(body weight change)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−1の化合物)の投与による腫瘍の大きさの変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、接種後の経過日(days after inoculation)を意味し、縦軸は、腫瘍の大きさ(Tumor Size)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−1の化合物)の投与による腫瘍の大きさの変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、接種後の経過日(days after inoculation)を意味し、縦軸は、腫瘍の大きさ(Tumor Size)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式2−2の化合物のNa2価塩)の投与による腫瘍の大きさの変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、接種後の経過日(days after inoculation)を意味し、縦軸は、腫瘍の大きさ(Tumor Size)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式2−2の化合物のNa2価塩)の投与による体重変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、接種後の経過日(days after inoculation)を意味し、縦軸は、体重(body weight)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−3、1−5の化合物)の投与による腫瘍の大きさの変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、接種後の経過日(days after inoculation)を意味し、縦軸は、腫瘍の大きさ(Tumor Size)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−3、1−5の化合物)の投与による体重変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、接種後の経過日(days after inoculation)を意味し、縦軸は、体重(body weight)を意味する。 本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−7)の投与による腫瘍の大きさの変化を示したグラフである。前記グラフにおいて、横軸は、接種後の経過日(days after inoculation)を意味し、縦軸は、腫瘍の大きさ(Tumor Size)を意味する。
本発明は、ピラジノ−トリアジン誘導体を含む非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物に関するものである。
本発明者らは、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体が非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)患者の癌治療および予防に特に効果的であることを確認し、本発明を完成した。
本発明のピラジノ−トリアジン誘導体は、下記の化学式1で表される化合物誘導体を意味する。
具体的には、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体は、下記の化学式1で表される化合物、これらの異性体またはこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物であり得るが、これに限定されない。
式中、
は、置換もしくは非置換のC3〜C10のアリール基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含む置換もしくは非置換のC3〜C10のヘテロアリール基であり得る。前記置換されたC3〜C10のアリール基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含む置換されたC3〜C10のヘテロアリール基は、C1〜C6のアルキル基、
のうちの1つ以上で置換されたものであり得、
この時、前記RaおよびRbは、独立して、水素、C1〜C6のアルキル基、ピリジニル基、またはアミノ基で置換されたピリニジル基であり得、Ra、Rbは、共に縮合して環を形成することができる。
好ましくは、前記Rは、ナフチル基、キノリニル基、インドリル基、置換されたナフチル基、置換されたキノリニル基、または置換されたインドリル基であり、前記置換されたナフチル基、置換されたキノリニル基、および置換されたインドリル基は、C1〜C6のアルキル基、
のうちの1つ以上で置換されたものであり得、前記RaおよびRbは、独立して、水素、C1〜C6のアルキル基、ピリジニル基、またはアミノ基で置換されたピリニジル基であり得、Ra、Rbは、共に縮合して環を形成できるものであり得る。また、前記置換されたナフチル基、置換されたキノリニル基、または置換されたインドリル基は、
のうちの1つ以上で置換されたものであり得る。
具体的には、前記Rは、
のうちのいずれか1つであり得る。
は、水素、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のアルキニル基、C3〜C6のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、C3〜C10のアリールアルキル基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリールアルキル基であり、好ましくは、メチル基またはプロペニル基
であり得る。
Aは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり得、Bは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり得、好ましくは、AおよびBのうちの少なくとも1つは、水素であり得る。
Xは、−O−POまたは−OHであり得る。
Yは、水素、C3〜C10のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、またはC1〜C6のアルキル基であり得、水素であることが好ましい。
具体的には、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体は、下記の化学式2〜11で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物であり得る。
本発明のピラジノ−トリアジン誘導体は、下記の化学式1−1または化学式1−1Pで表される化合物であり得る。
また、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体は、下記の化学式1−2〜1−7で表される化合物およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物であり得る。
本発明のピラジノ−トリアジン誘導体は、下記の化学式2−1〜2−8で表される化合物およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物であり得る。
本発明のピラジノ−トリアジン誘導体は、次の反応式1によって製造できる。
反応式1において、A、B、R、R、X、およびYの定義は、前記の定義の通りである。
前記反応式1の反応を概略的に説明すると、次の通りである。
第1段階(step1):置換されたアミノアセタール(amino acetal)がアルデヒドまたはアルキルハロゲンと反応する段階;
第2段階(step2):前記第1段階で形成された置換されたアミノアセタールがアミノ酸(amino acid)とカップリングしてペプチドを形成する段階;
第3段階(step3):前記第2段階で形成されたペプチドを塩によって脱保護する段階;
第4段階(step4):前記第3段階で脱保護されたペプチドがヒドラジン酸中間体(hydrazine acid side chain)とカップリングする段階;
第5段階(step5):前記第4段階で形成されたペプチドが酸性条件で環化され、ピラジノ−トリアジン誘導体(pyrazino−triazin derivatives)が生成される段階;
第6段階(step6):前記第5段階で生成されたピラジノ−トリアジン誘導体において、X=ヒドロキシグループの場合、リン酸基を導入する段階;
第7段階(step7):前記第6段階で導入されたリン酸基を一ナトリウム塩または二ナトリウム塩に転換する段階。
本発明において、薬剤学的に許容される塩は、医薬業界で通常使用される塩を意味し、例えば、ナトリウム塩、塩酸塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、またはカリウム塩などであり得、列挙されたこれら塩によって本発明で意味する塩の種類が限定されるものではない。好ましくは、前記薬剤学的に許容可能な塩は、ナトリウム塩または塩酸塩であり得る。
本発明の組成物は、非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の治療または予防に有用に使用可能である。
前記非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)は、非変形(Wild−type;WT)上皮成長因子受容体(EGFR)を有する患者で発症する癌であり得る。
また、前記非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)は、上皮成長因子受容体(EGFR)に活性変形(active mutation)を有する患者で発症する癌であり得、前記活性変形(active mutation)は、L858R、E746欠失またはA750欠失のうちの1つ以上であり得る。このように、上皮成長因子受容体(EGFR)に活性変形(active mutation)を有する癌は、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)敏感性癌であり得る。前記「上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)」は、上皮成長因子(EGF;Epidermal Growth Factor)を抑制する薬剤の上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(Epidermal Growth Factor Receptor tyrosine kinase inhibitor、EGFR TKI)を意味するが、このような定義に限定されるものではない。本発明において、「上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)敏感性癌」は、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)に対して特に優れた治療効果を示す癌である。
一方、前記非小細胞性肺癌は、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)抵抗性癌であり得る。本発明において、「上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)抵抗性癌」は、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)に対する薬物抵抗性を示す癌であり、具体的には、上皮成長因子受容体(EGFR)に変形がある患者に発生する癌であり得、前記変形は、前記活性変形(active mutation)にT790M、L747S、D761Y、またはT854Aのうちの1つ以上の追加の変形を有するものであり得、特に、L858RおよびT790Mの二重変形であり得る。
前記上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)抵抗性癌は、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)の投与後再発した癌であり、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)に抵抗性を示す変形した上皮成長因子受容体(EGFR)を有する患者で発症する癌であり得る。
また、本発明の非小細胞性肺癌は、非変形KRAS遺伝子、または変形したKRAS遺伝子(mutant KRAS)を有する非小細胞性肺癌(NSCLC)であり得る。
すなわち、本発明の組成物は、非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の治療または予防に優れた効果を示し、非変形(Wild−type;WT)上皮成長因子受容体(EGFR)を有する癌患者または上皮成長因子受容体(EGFR)に活性変形(active mutation)を有する癌患者だけでなく、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)抵抗性癌患者にも驚くほどの治療効果を示す。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で薬学的に許容可能な希釈剤、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、pH調節剤、酸化防止剤、溶解補助剤などの添加剤を含むことができる。
また、遅延放出性製剤を作るために、腸溶性高分子、水不溶性重合体、疎水性化合物、および親水性高分子を含むことができる。前記腸溶性高分子は、pH5未満の酸性条件下で不溶性であるかまたは安定したもので、pH5以上の特定のpH条件下で溶解または分解する高分子を指す。
その他、着色剤、香料の中から選択された多様な添加剤として薬学的に許容可能な添加剤を選択使用することで、本発明の製剤を製剤化することができる。
本発明において、添加剤の範囲が前記添加剤を使用することに限定されるものではなく、前記添加剤を選択によって通常範囲の用量を含有して製剤化することができる。
本発明にかかる薬剤学的組成物は、通常の方法によって、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、およびエアロゾルなどの経口型剤形、外用剤、坐剤、または滅菌注射溶液などの形態に剤形化して使用可能である。
本発明はさらに、本発明の化合物を含む組成物を哺乳類を含む対象体に投与することで、非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)を予防または治療する方法を提供する。
本発明において、「投与」は、ある適切な方法で患者に本発明の非小細胞性肺癌の予防および治療用組成物を導入することを意味し、本発明の投与経路は、目的の組織に到達可能な限り、いかなる一般的な経路を通して投与できる。経口投与、腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、内皮投与、鼻内投与、肺内投与、直腸内投与、腔内投与、腹腔内投与、硬膜内投与されるとよく、これに制限されない。
本発明にかかる非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物は、1日1回、または一定の時間間隔をおいて1日2回以上投与可能である。
本発明の化合物の投与量は、患者の体重、年齢、性別、健康状態、食事、投与時間、投与方法、排泄率、および疾患の重症度などによってその範囲が多様である。0.1〜300mg/kg/dayであり、0.5〜20mg/kg/dayがより好ましいが、これは、患者の重症度、年齢、性別などによって変化可能である。
また、本発明は、非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)患者に本発明の化合物を治療的有効量で投与することを含む、非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の治療方法に関するものである。
本発明の好ましい一態様として、本発明の治療方法は、本発明の化合物を含む薬剤学的組成物と共に、1つまたはそれ以上の公知の治療剤を投与することを含むことができる。
公知の治療剤としては、パクリタキセル(paclitaxel)などを例示することができ、公知の治療剤の薬学的有効量は当業界に公知となっており、症状の程度、本発明の組成物との併用投与などの諸条件を考慮して、処置医がその量を調節することができる。このように公知の治療剤を併用投与することにより、本発明の組成物によって公知の治療剤の副作用などを軽減させることができるだけでなく、相乗的な治療効果も期待することができる。これら公知の治療剤は、場合によって、複合製剤または同時に投与されたり、または本発明の組成物と時間間隔をおいて投与されるとよい。
以下、下記の実験例により、本発明をより具体的に説明する。これら実験例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲が下記の実施例および実験例に限定されるものではない。
本発明に使用される化合物の製造は、反応式1を参照するか、国際公開特許WO12/050393号、WO10/120112号、WO09/051397号、またはWO09/148192号に記載の製造方法を参照して製造することができる。
実験例1:化学式1−1の化合物のEGFR TKI抵抗性細胞(NCI−H1975)における非小細胞性肺癌治療効果の確認
1)実験目的
この実験の目的は、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(1−1の化合物)が、非小細胞性肺癌(NSCLC)で上皮成長因子受容体(EGFR)標的治療剤に抵抗性を有するNCI−H1975細胞移植モデルにおいて、in vivo抗癌効能を有することを評価することである。
2)実験方法
非小細胞性肺癌(NSCLC)患者由来のNCI−H1975(ATCC、CRL−5908)細胞株は、上皮成長因子受容体(EGFR)L858RおよびT790Mの二重変形(double mutation)を有する非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株であり、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)(Tarceva(R)、Iressa(R))に対して強い抵抗性を有する。この細胞において、in vivo抗癌効能を評価するために、NCI−H1975細胞を大量に培養し、1匹あたり5x10cellを0.2mlのHBSSで希釈してマウス(Balb/c nude mice)の右腋窩部位に皮下移植し、3〜5日後に腫瘍マス(mass)が形成されることを確認した。移植後8日目(D8)から22日目(D22)になる日まで、NCI−H1975細胞が移植されたマウスを6つの群に分けて、化学式1−1の化合物とパクリタキセル(paclitaxel)を下記の表1のように投与した。
Vehicle対照群(第1群)は、食塩水(saline)を1日1回、週5回で2週間計10回(D8〜12、15〜19)静脈投与(intravenous injection、i.v.)した。
1−1投与群(第2、第3群)は、食塩水(saline)に溶かして、1日1回、週5回で2週間計10回(D8〜12、15〜19)、100、150mg/kgの量で静脈投与(intravenous injection、i.v.)した。
パクリタキセル(paclitaxel)投与群(6群)は、1日1回、週1回で2週間計2回(D8およびD5)、7.5mg/kgの量で腹腔内投与(intraperitoneal injection、i.p.)した。
併用投与群(第4、第5群)は、1−1の化合物をそれぞれ100mg/kgおよび150mg/kg投与する群に、パクリタキセル(paclitaxel)7.5mg/kgを前記のような方法で併用投与した。
3)実験結果
(1)腫瘍の大きさの変化および腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI)の評価
実験期間の間、体重と腫瘍の大きさを週2〜3回測定した。
腫瘍の大きさと体重を測定し、1群あたりn=7で、in house randomization softwareを用いて均等に群分離(randomization)を進行させた。腫瘍の大きさの測定は、最長軸(Length、mm)と最短軸(Width、mm)をdigital caliperで測定し、次の式を利用して計算した。
腫瘍の大きさ(mm):
Width(mm)x Width(mm)x Length(mm)/2
D8に測定した平均腫瘍大きさは63mm(範囲=42〜103mm)であり、平均体重は18.6gであった。
これに対して、前記表2に記載されているように、D22に測定したvehicle対照群の最終腫瘍大きさは995±131mmであり、化学式1−1の化合物を投与した群の最終腫瘍大きさはこれより顕著に小さい値を示した。
これにより、本発明の化合物がL858RおよびT790Mの二重変形(double mutation)を有する上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)抵抗性非小細胞性肺癌(NSCLC)癌細胞株モデルにおいて優れた抗癌効果を示すことを確認した。
投与の進行に伴う抗癌効能の評価は、次の式を利用して腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI、%)として計算した。
薬物投与群の腫瘍の大きさが初期の腫瘍の大きさより大きい場合、
%TGI=100*(1−(tumor volumeDay X − tumor volumeIntitial for treated group)/(tumor volumeDay − tumor volumeIntitial for Vehicle group))
薬物投与群の腫瘍の大きさが初期の腫瘍の大きさより小さい場合、
%TGI=100+100*(1−(Treated group tumor volumeDayX/Treated group tumor volumeInitial))
化学式1−1の化合物を投与した群のうち、100mg/kgを投与した群ではTGI74%、150mg/kgを投与した群ではTGI109%を示し、化学式1−1(P1)の投与は、用量依存的な抗癌効能を示すことを確認した。
これは、対照薬物のパクリタキセル(paclitaxel)が7.5mg/kgの投与で28%の腫瘍成長抑制能を示したのに比べてはるかに優れた結果である。
また、化学式1−1の化合物(100、150mg/kg)およびパクリタキセル(Paclitaxel)(7.5mg/kg)の併用投与群ではそれぞれ94%および175%のTGIを示し、非常に優れた2つの薬物を併用投与することにより相乗効果(synergistic effect)を示すことを確認することができた。
測定結果を表2および図3〜図6に示した。
(2)死亡例(Mortality)および最大体重減少(Maximum Body Weight Loss;MBL)の評価
死亡例(Mortality)は、薬物の投与による死亡個体の発生を表記したものであり、本実験では、すべての群で死亡例が発生しなかった。
最大体重減少(Maximum Body Weight Loss;MBL)は、薬物投与によって最大となった体重減少を意味するもので、最大耐薬用量(Maximum Tolerable Dose;MTD)を決定するのに重要な項目である。薬物投与前(D1)の体重を基準(100%)として体重の変化を百分率で表し、一般的に、薬物投与によって10%以上の体重減少が発生した時をMTDと定める。
その測定結果を表2に示した。
実験例2:化学式1−1の化合物のEGFR TKI抵抗性細胞(NCI−H460)における非小細胞性肺癌治療効果の確認
1)実験目的
この実験の目的は、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(1−1の化合物)が、非小細胞性肺癌(NSCLC)で上皮成長因子受容体(EGFR)標的治療剤に抵抗性を有するNCI−H460細胞移植モデルにおいて、in vivo抗癌効能を有することを評価することである。
2)実験方法
非小細胞性肺癌(NSCLC)患者由来のNCI−H460(ATCC、HTB−177)細胞株は、非変形(wild type)上皮成長因子受容体(EGFR)と変形したKRAS遺伝子(mutant KRAS)を有する非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株であり、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)(Tarceva(R)、Iressa(R))に対して強い抵抗性を有する。この細胞において、in vivo抗癌効能を評価するために、NCI−H460細胞を大量に培養し、1匹あたり5x10cellを0.2mlのHBSSで希釈してマウス(Balb/c nude mice)の右腋窩部位に皮下移植し、3〜5日後に腫瘍マス(mass)が形成されることを確認した。移植後6日目(D1)から18日目(D12)になる日まで、NCI−H460細胞が移植されたマウスを3つの群に分けて、1−1の化合物とパクリタキセル(paclitaxel)を下記の表3のように投与した。
vehicle対照群(第1群)は、食塩水(saline)を1日1回、週3回で2週間計6回(D1、3、5、8、10、12)静脈投与(intravenous injection、i.v.)した。
1−1の化合物投与群(第2群)は、食塩水(saline)に溶かして、1日1回、週3回で2週間計6回(D1、3、5、8、10、12)、150mg/kgの量で静脈投与(intravenous injection、i.v.)した。
パクリタキセル(paclitaxel)投与群(第3群)は、1日1回、週3回で2週間計6回(D1、3、5、8、10、12)、20mg/kgの量で腹腔内投与(intraperitoneal injection、i.p.)した。
3)実験結果
(1)腫瘍の大きさの変化および腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI)の評価
前記実験例1と同様の方法で、体重と腫瘍の大きさの変化を測定し、腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI、%)を測定した。実験開始前、腫瘍の平均大きさ(Mean starting tumor volume)は136mmであった。
測定結果を表4および図7〜図8に示した。
(2)死亡例(Mortality)および最大体重減少(Maximum Body Weight Loss;MBL)の評価
前記実験例1と同様の方法で、死亡例(Mortality)およびMBLを評価し、その測定結果を表4に示した。
実験例3:化学式1−1の化合物のEGFR TKI敏感性細胞(HCC827)における非小細胞性肺癌治療効果の確認
1)実験目的
この実験の目的は、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(1−1の化合物)が、非小細胞性肺癌(NSCLC)で上皮成長因子受容体(EGFR)標的治療剤に敏感性を有するHCC827細胞移植モデルにおいて、in vivo抗癌効能を有することを評価することである。
2)実験方法
非小細胞性肺癌(NSCLC)患者由来のHCC827(ATCC、CRL−2868)細胞株は、上皮成長因子受容体(EGFR)のexon19欠失変形(deletion mutation)(E746−A750)を有する非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株であり、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)(Tarceva(R)、Iressa(R))に対して敏感性を有する。この細胞において、in vivo抗癌効能を評価するために、HCC827細胞を大量に培養し、1匹あたり5x10cellを0.2mlのHBSSで希釈してマウス(Balb/c nude mice)の右腋窩部位に皮下移植し、3〜5日後に腫瘍マス(mass)が形成されることを確認した。移植後8日目から32日目になる日まで、HCC827細胞が移植されたマウスを6つの群に分けて、化学式1−1の化合物とパクリタキセル(paclitaxel)を下記の表5のように投与した。
vehicle対照群(第1群)は、食塩水(saline)を1日1回、週5回で4週間計20回(D8−12、D15−19、D22−26、およびD29−32)静脈投与(intravenous injection、i.v.)した。
1−1の化合物投与群(第2、第3群)は、食塩水(saline)に溶かして、1日1回、週5回で4週間計20回(D8−12、D15−19、D22−26、およびD29−32)、100、150mg/kgの量で静脈投与(intravenous injection、i.v.)した。
パクリタキセル(paclitaxel)投与群(6群)は、1日1回、週1回で4週間計4回(D8、D15、D22、およびD29)、10mg/kgの量で腹腔内投与(intraperitoneal injection、i.p.)した。
併用投与群(第4、第5群)は、1−1の化合物をそれぞれ100mg/kgおよび150mg/kg投与する群に、パクリタキセル(paclitaxel)10mg/kgを前記のような方法で併用投与した。
3)実験結果
(1)腫瘍の大きさの変化および腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI)の評価
前記実験例1と同様の方法で、体重と腫瘍の大きさの変化を測定し、腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI、%)を測定した。実験開始前、腫瘍の平均大きさ(Mean starting tumor volume)は121mmであった。
測定結果を表6および図9、図10に示した。
(2)死亡例(Mortality)および最大体重減少(Maximum Body Weight Loss;MBL)の評価
前記実験例1と同様の方法で、死亡例(Mortality)およびMBLを評価し、その測定結果を表6に示した。
前記実験例1から実験例3まで評価した化学式1−1の化合物の多様な非小細胞性肺癌株に対する腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI)の治療効果をまとめると、次の通りである。
化学式1−1の化合物は、非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株を移植した動物モデルにおいて、非小細胞性肺癌(NSCLC)標準治療剤のパクリタキセル(paclitaxel)より優れた抗癌効能を示し、特に、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)に抵抗性を誘発する上皮成長因子受容体(EGFR)T790M mutationを有するNCI−H1975モデルにおいて最も優れた抗癌効能を示し、最も優れたパクリタキセル(paclitaxel)との相乗効果を示した。これは、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)治療に不応性の非小細胞性肺癌(NSCLC)患者において、化学式1−1の化合物の治療剤としての強い可能性を示す。
実験例4:化学式1−1Pの化合物の多様な非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株におけるin vitro抗癌活性の確認
1)実験目的
この実験の目的は、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−1P)が、多様な非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株において、in vitro抗癌活性を有することを評価することである。
2)実験方法
非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株を用意し、96−well plateにwellあたり5X10個の細胞数だけ敷いた。化学式1−1Pの化合物と対照薬物としてドキソルビシン(Doxorubicin)を適正濃度区間(0.001uM〜1uM)で1/2ずつdilutionした後、それぞれのwellにduplication処理した。薬物処置後、72時間の間、37℃、5%のCO incubatorで培養した。CellTiter−Glo(R)(Luminescent Cell Viability Assay、#G7573、Promega)を100ulずつ添加し、2分間shakingして細胞をlysisさせた。10分間、常温(room temperature;25℃)で反応させた後、反応が終わると、plateをluminometer(Envision(Perkinelmer))で各wellのluminescentを分析した。
3)実験結果
7種の非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株において、化学式1−1Pの化合物の評価を進行させて、癌細胞の成長を50%抑制する化合物の濃度値(Cell Growth Inhibition50、GI50)を次の式により計算した。その結果を表8に示した。
GI50=(50−(y−((y−y)/(x−x))*x)/((y−y)/(x−x))
、x=50%の細胞死滅を誘導する濃度が含まれた2つの濃度
、y=50%の細胞死滅を誘導する濃度が含まれた細胞数値
NCI−H460、NCI−H23とA549細胞は、非変形上皮成長因子受容体(wild type EGFR)と変形したKRAS遺伝子(mutant KRAS)を有する非小細胞性肺癌細胞であり、それぞれ272、67、372nMにおけるGI50細胞成長抑制効能を示した。
HCC827は、EGFR exon19に欠失変形(deletion mutation)(E746−A750)とKRAS遺伝子(mutant KRAS)を有していて、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)に非常に敏感な(hyper sensitive)細胞であり、化学式1−1Pの化合物は、115nMのGI50細胞成長抑制効能を示した。
NCI−H1650は、上皮成長因子受容体(EGFR)exon19に欠失変形(deletion mutation)(E746−A750)を有しているが、KRAS mutationがあって、EGFR TKIに対して抵抗性を示す。化学式1−1Pの化合物は、156nMのGI50細胞成長抑制効能を示した。
NCI−H1975は、T790M変形を有する細胞であり、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)に対して抵抗性を示す。化合物1−1Pの化合物は、111nMのGI50細胞成長抑制効能を示した。
実験例5:化学式2−2の化合物のNa2価塩のEGFR TKI抵抗性細胞(NCI−H1975)における非小細胞性肺癌治療効果の確認
1)実験目的
この実験の目的は、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式2−2の化合物のNa2価塩)が、非小細胞性肺癌(NSCLC)で上皮成長因子受容体(EGFR)標的治療剤に抵抗性を有するNCI−H1975細胞移植モデルにおいて、in vivo抗癌効能を評価することである。
2)実験方法
非小細胞性肺癌(NSCLC)患者由来のNCI−H1975(ATCC、CRL−5908)細胞株は、上皮成長因子受容体(EGFR)L858RおよびT790Mの二重変形(double mutation)を有する非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株であり、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)(Tarceva(R)、Iressa(R))に対して強い抵抗性を有する。この細胞において、in vivo抗癌効能を評価するために、NCI−H1975細胞を大量に培養し、1匹あたり5x10cellを0.2mlのHBSSで希釈してマウス(Balb/c nude mice)の右腋窩部位に皮下移植し、3〜5日後に腫瘍マス(mass)が形成されることを確認した。移植後11日目(D11)から22日目(D22)になる日まで、NCI−H1975細胞が移植されたマウスを3つの群に分けて、化学式2−2の2Na塩化合物とシスプラチン(cisplatin)を下記の表9のように投与した。
3)実験結果
(1)腫瘍の大きさの変化および腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI)の評価
前記実験例1と同様の方法で、体重と腫瘍の大きさの変化を測定し、腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI、%)を測定した。実験開始前、腫瘍の平均大きさ(Mean starting tumor volume)は118mmであった。
(2)死亡例(Mortality)および最大体重減少(Maximum Body Weight Loss;MBL)の評価
前記実験例1と同様の方法で、死亡例(Mortality)およびMLBを評価し、その実験結果を下記の表10、図11、図12に示した。
実験例6:化学式1−3および1−5の化合物のEGFR TKI抵抗性細胞(NCI−H1975)における非小細胞性肺癌治療効果の確認
1)実験目的
この実験の目的は、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−3、1−5の化合物)が、非小細胞性肺癌(NSCLC)で上皮成長因子(EGFR)標的治療剤に抵抗性を有するH1975細胞移植モデルにおいて、in vivo抗癌効能を有することを評価することである。
2)実験方法
非小細胞性肺癌(NSCLC)患者由来のNCI−H1975(ATCC、CRL−5908)細胞株は、上皮成長因子(EGFR)L858RおよびT790Mの二重変形(double mutation)を有する非小細胞性肺癌(NSCLC)細胞株であり、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)(Tarceva(R)、Iressa(R))に対して強い抵抗性を有する。この細胞において、in vivo抗癌効能を評価するために、NCI−H1975細胞を大量に培養し、1匹あたり5x10cellを0.2mlのHBSSで希釈してマウス(Balb/c nude mice)の右腋窩部位に皮下移植し、3〜5日後に腫瘍マス(mass)が形成されることを確認した。移植後11日目(D11)から22日目(D22)になる日まで、NCI−H1975細胞が移植されたマウスを5つの群に分けて、化学式1−3および1−5の化合物を下記の表11のように投与した。
3)実験結果
(1)体重と腫瘍の大きさの変化および腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI)の評価
前記実験例1と同様の方法で、体重と腫瘍の大きさの変化を測定し、腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI、%)を測定した。実験開始前、腫瘍の平均大きさ(Mean starting tumor volume)は142mmであった。
(2)死亡例(Mortality)および最大体重減少(Maximum Body Weight Loss;MBL)の評価
前記実験例1と同様の方法で、MortalityおよびMBLを評価し、その実験結果を下記の表12、図13、図14に示した。
実験例7:化学式1−7の化合物のEGFR TKI抵抗性細胞(NCI−H1975)における非小細胞性肺癌治療効果の確認
1)実験目的
この実験の目的は、本発明のピラジノ−トリアジン誘導体(化学式1−7の化合物)が、非小細胞性肺癌(NSCLC)でEGFR標的治療剤に抵抗性を有するNCI−H1975細胞移植モデルにおいて、in vivo抗癌効能を評価することである。
2)実験方法
NSCLC患者由来のNCI−H1975(ATCC、CRL−5908)細胞株は、EGFR L858RおよびT790Mの二重変形(double mutation)を有するNSCLC細胞株であり、EGFR TKI(Tarceva(R)、Iressa(R))に対して強い抵抗性を有する。この細胞において、in vivo抗癌効能を評価するために、NCI−H1975細胞を大量に培養し、1匹あたり5x10cellを0.2mlのHBSSで希釈してマウス(Balb/c nude mice)の右腋窩部位に皮下移植し、3〜5日後に腫瘍massが形成されることを確認した。移植後11日目(D11)から22日目(D22)になる日まで、NCI−H1975細胞が移植されたマウスを2つの群に分けて、化学式1−7の化合物を下記の表13のように投与した。
3)実験結果
(1)体重と腫瘍の大きさの変化および腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI)の評価
前記実験例1と同様の方法で、体重と腫瘍の大きさの変化を測定し、腫瘍成長抑制能(tumor growth inhibition、TGI、%)を測定した。実験開始前、腫瘍の平均大きさ(Mean starting tumor volume)は86mmであった。
(2)死亡例(Mortality)の評価
前記実験例1と同様の方法で、Mortalityを評価し、その実験結果を下記の表14および図15に示した。
本発明のピラジノ−トリアジン誘導体は、多様な非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)モデルにおいて、癌細胞の試験管内増殖を効果的に抑制する効果を示し、効果的な非小細胞性肺癌治療剤および予防剤として活用可能である。

Claims (14)

  1. 下記の化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物を含む、非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
    (式中、
    は、置換もしくは非置換のC3〜C10のアリール基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含む置換もしくは非置換のC3〜C10のヘテロアリール基であり;
    は、水素、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のアルキニル基、C3〜C6のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、C3〜C10のアリールアルキル基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリールアルキル基であり;
    Aは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり;
    Bは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり;
    Xは、−O−POまたは−OHであり;および
    Yは、水素、C3〜C10のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、またはC1〜C6のアルキル基である。)
  2. 前記置換されたC3〜C10のアリール基、または前記窒素(N)原子を少なくとも1つ含む置換されたC3〜C10のヘテロアリール基は、
    C1〜C6のアルキル基、
    のうちの1つ以上で置換されたものであり、
    前記RaおよびRbは、独立して、水素、C1〜C6のアルキル基、ピリジニル基、またはアミノ基で置換されたピリニジル基であり得、Ra、Rbは、共に縮合して環を形成できるものである、請求項1に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  3. は、ナフチル基、キノリニル基、インドリル基、置換されたナフチル基、置換されたキノリニル基、または置換されたインドリル基であり、前記置換されたナフチル基、置換されたキノリニル基、および置換されたインドリル基は、C1〜C6のアルキル基、
    のうちの1つ以上で置換されたものであり、
    前記RaおよびRbは、独立して、水素、C1〜C6のアルキル基、ピリジニル基、またはアミノ基で置換されたピリニジル基であり得、Ra、Rbは、共に縮合して環を形成できるものであり;
    は、メチル基またはプロペニル基であり;
    AおよびBのうちの少なくとも1つは、水素であり;
    Xは、−O−POまたは−OHであり;および
    Yは、水素である、請求項1に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  4. 前記置換されたナフチル基、置換されたキノリニル基、または置換されたインドリル基は、
    のうちの1つ以上で置換されたものである、請求項3に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  5. は、
    のうちのいずれか1つであり;
    は、
    またはメチル基であり;
    AおよびBのうちの少なくとも1つは、水素であり;
    Xは、−O−POまたは−OHであり;および
    Yは、水素である、請求項1に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  6. 前記化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩は、下記の化学式2〜11で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物である、請求項1に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  7. 前記化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩は、下記の化学式1−1または1−1Pで表される化合物である、請求項1に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  8. 前記化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩は、下記の化学式1−2〜1−7で表される化合物およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物である、請求項1に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  9. 前記化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩は、下記の化学式2−1〜2−8で表される化合物およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物である、請求項1に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  10. 前記非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)は、非変形(Wild−type;WT)上皮成長因子受容体(EGFR)を有する患者または上皮成長因子受容体(EGFR)に活性変形(active mutation)を有する患者で発症する癌である、請求項1に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  11. 前記非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)は、上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI;Epidermal Growth Factor Receptor tyrosine kinase inhibitor)抵抗性癌である、請求項1に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  12. 前記上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ抑制剤(EGFR TKI)抵抗性癌は、変形した上皮成長因子受容体(EGFR)を有する患者で発症する癌である、請求項11に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  13. 前記変形した上皮成長因子受容体(EGFR)は、L858RおよびT790Mの二重変形を有する上皮成長因子受容体(EGFR)である、請求項12に記載の非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)の予防または治療用組成物。
  14. 下記の化学式1で表される化合物、これらの異性体およびこれらの薬剤学的に許容可能な塩からなるグループより選択された少なくとも1つの化合物の治療的有効量を非小細胞性肺癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)患者に投与する段階を含む、非小細胞性肺癌の治療方法。
    (式中、
    は、置換もしくは非置換のC3〜C10のアリール基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含む置換もしくは非置換のC3〜C10のヘテロアリール基であり;
    は、水素、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のアルキニル基、C3〜C6のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、C3〜C10のアリールアルキル基、または窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリールアルキル基であり;
    Aは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり;
    Bは、水素またはC1〜C6のアルキル基であり;
    Xは、−O−POまたは−OHであり;および
    Yは、水素、C3〜C10のアリール基、窒素(N)原子を少なくとも1つ含むC3〜C10のヘテロアリール基、またはC1〜C6のアルキル基である。)
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