JP2014521417A - 履物用アッパーアセンブリー、及びそのアッパーアセンブリーを含む履物 - Google Patents

履物用アッパーアセンブリー、及びそのアッパーアセンブリーを含む履物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014521417A
JP2014521417A JP2014521961A JP2014521961A JP2014521417A JP 2014521417 A JP2014521417 A JP 2014521417A JP 2014521961 A JP2014521961 A JP 2014521961A JP 2014521961 A JP2014521961 A JP 2014521961A JP 2014521417 A JP2014521417 A JP 2014521417A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sole
assembly
moisture
layer
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2014521961A
Other languages
English (en)
Inventor
ナベルニク スタネ
ヘルツェレ マルティン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
WL Gore and Associates GmbH
Original Assignee
WL Gore and Associates GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by WL Gore and Associates GmbH filed Critical WL Gore and Associates GmbH
Publication of JP2014521417A publication Critical patent/JP2014521417A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A43FOOTWEAR
    • A43BCHARACTERISTIC FEATURES OF FOOTWEAR; PARTS OF FOOTWEAR
    • A43B7/00Footwear with health or hygienic arrangements
    • A43B7/12Special watertight footwear
    • A43B7/125Special watertight footwear provided with a vapour permeable member, e.g. a membrane
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A43FOOTWEAR
    • A43BCHARACTERISTIC FEATURES OF FOOTWEAR; PARTS OF FOOTWEAR
    • A43B23/00Uppers; Boot legs; Stiffeners; Other single parts of footwear
    • A43B23/02Uppers; Boot legs
    • A43B23/0205Uppers; Boot legs characterised by the material
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A43FOOTWEAR
    • A43BCHARACTERISTIC FEATURES OF FOOTWEAR; PARTS OF FOOTWEAR
    • A43B23/00Uppers; Boot legs; Stiffeners; Other single parts of footwear
    • A43B23/02Uppers; Boot legs
    • A43B23/0205Uppers; Boot legs characterised by the material
    • A43B23/0235Different layers of different material
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A43FOOTWEAR
    • A43BCHARACTERISTIC FEATURES OF FOOTWEAR; PARTS OF FOOTWEAR
    • A43B7/00Footwear with health or hygienic arrangements
    • A43B7/06Footwear with health or hygienic arrangements ventilated
    • A43B7/08Footwear with health or hygienic arrangements ventilated with air-holes, with or without closures
    • A43B7/084Footwear with health or hygienic arrangements ventilated with air-holes, with or without closures characterised by the location of the holes
    • A43B7/087Footwear with health or hygienic arrangements ventilated with air-holes, with or without closures characterised by the location of the holes in the bottom of the sole

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

本発明は、ソール側アッパー端部領域を有するアッパー(14)と、アッパー底部(16)とを含んでなる履物(100)用アッパーアセンブリー(10)に関する。前記ソール側アッパー端部領域は前記アッパー底部(16)に接合している。アッパー(14)は、ソール側外側材料端部領域(18a)を有する外側材料層(18)と、アッパーライナー(20)とを含む。前記アッパー底部(16)は、第1の透湿性アセンブリーソール(30)と、第1の透湿性・防水性機能性層(34)を含むアッパー底部積層体(32)とを含んでなる。前記ソール側外側材料端部領域(18a)内の前記外側材料層(18)は、前記第1の透湿性アセンブリーソール(30)に接合している。前記第1のアセンブリーソール(30)及び/又は前記アッパー(14)の前記ソール側外側材料端部領域(18a)は、前記アッパー(14)の前記外側材料層(18)と前記アッパーライナー(20)との間、及び/又は前記第1の外側アセンブリーソール(30)の外周部分と前記アッパー(14)の前記アッパーライナー(20)との間の第1の領域(A)から、前記アッパー底部機能性層(34)の下の第2の領域(B)に水分を移動させるように構成された少なくとも1つの水分移動構造体(54)を含んでなる。

Description

本発明は、履物用アッパーアセンブリー、及びそのようなアッパーアセンブリーを含んでなる履物に関する。
従来技術の防水性・透湿性履物は典型的には、汗の水分を外部に逃がすが、液体水の浸透に対する防水性も有する防水性・透湿性アッパーを有する。人間の足で最も汗をかくのは足裏なので、汗の水分をソール領域の外部に逃がせるように、有孔ソールを備えた履物の提供が提案されてきた。このような履物の足部の下の領域には、防水性・透湿性機能性層が搭載されてきた。
独国特許出願公開第10 2008 029 296 A1号には、充分な防水性を有するうえに、透湿性もある履物の例が開示されている。このような履物は、アッパーから分離しているソール側に、アッパー底部によって連結するアッパーを有し、このアッパーとアッパー底部の何れにも、透湿性を有するが防水性も備える機能性層が搭載されており、これにより、アッパーアセンブリー全体が防水性を有するようになっている。
独国特許出願公開第10 2008 029 296 A1号に示されている履物では、人間の足で最も汗をかく部分である足裏領域に水分が蓄積するという問題が生じ得る。これは特に足裏外周領域に当てはまる。足裏外周領域では、安定性のために、ソールを比較的しっかり作らなければならず、汗を効率的に運ぶことができないからである。その結果、水分が蓄積することがあるとともに、寒冷な気象条件では凝縮することさえもある。水分の蓄積に関連する更なる問題は、液体水分が湿潤条件下にて、アッパーの外側材料の内側で下方に移動することにより生じる。このような水分は、アッパーの下端(アッパーがアッパー底部に接合している部分)に水分が蓄積するのを増大させる傾向がある。
このような蓄積と、生じる可能性のある、水分の凝縮の結果、寒冷な気候で、足が冷たく不快に感じることがある。特別な構成になっている外側材料を用いない場合、アッパーの外側材料に染みが現れることもある。
このような問題を克服するためのアプローチが、本出願者の同時係属未公開特許出願PCT/EP2011/051014号(2011年1月29日提出)に提示されている。このアプローチは、水分をアッパーの外側材料とライナーとの間の領域から、アッパー底部機能性層積層体の下の領域に移動させる、ろうそくの芯のような吸入要素を形成させるために、アッパーの外側材料とライナーとの間の領域から、アッパー底部機能性層積層体の下の領域内まで延びる少なくとも1つのウィッキングテープを設けることを提案している。アッパー底部機能性層積層体の下の領域から、ソールユニットに形成された貫通穴又は孔を介して、上記のような水分を下方、かつ履物の外部に移動できる。吸水性材料で作られた1つ又は複数の帯状ウィッキング要素の形状をした、このようなウィッキングテープの実施形態がいくつか開示されている。この特許出願の開示内容は、参照により、その全体が本願に組み込まれる。
実際には、分離したウィッキングテープを設けることは、水分の蓄積を局所的に抑制するという面では有用であるが、アッパーアセンブリーの製造プロセス自体、及びソールユニットをアッパーアセンブリーに取り付けるプロセスを複雑にすることが分かっている。水分移動力を向上させるために、アッパー底部の下側に、というよりは、水分の蓄積が起きる上記の領域に正確にウィッキングテープを配置する必要があるとともに、ソールユニットを取り付ける間、ウィッキングテープの位置を安定的かつ正確に制御する必要がある。更に、履物の使用時にウィッキングテープがはがれ、位置が変化するリスクがある。
独国特許出願公開第10 2008 029 296 A1号 未公開特許出願PCT/EP2011/051014号
従って、本発明の目的は、アッパーのソール側端部領域及び/又はアッパー底部の外周領域の冷たい不快感を抑制する履物用アッパーアセンブリーと、そのアッパーアセンブリーを含んでなる履物とを提供することである。好ましくは、アッパーの外側材料上の染みの形成も、何れの典型的な外側材料おいて予防することになる。特に、本発明は、より容易かつより制御しやすい製造プロセスを可能にするために、上記のPCT/EP2011/051014号のウィッキングテープの提案に代わる物の提供を企図している。
この目的は、本発明に従い、ソール側アッパー端部領域を有するアッパーと、アッパー底部とを含んでなる履物用アッパーアセンブリーによって解決する。このソール側アッパー端部領域はアッパー底部に接合している。アッパーは、ソール側外側材料端部領域を有する外側材料層と、アッパーライナーとを含む。アッパー底部は、第1の透湿性アセンブリーソールと、第1の透湿性・防水性機能性層を含むアッパー底部積層体とを含んでなる。ソール側外側材料端部領域の外側材料層は、第1の透湿性アセンブリーソールに接合している。第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は、外側材料層とアッパーライナーとの間、及び/又は第1の外側アセンブリーソールの外周部分と前記アッパーライナーとの間の第1の領域から、アッパー底部機能性層の下の第2の領域に水分を移動させるように構成された少なくとも1つの水分移動構造体を含んでなる。
製造中、ソールユニットをアッパーアセンブリーに取り付ける前に、アッパー底部、特に、第1のアセンブリーソールによってアッパーを閉じる。本発明のアッパーアセンブリーでは、以下で概説するように、アッパーをアッパー底部に接合させるための実行可能な手段が数多く存在する。この点では、第1のアセンブリーソールは、様々なタイプの履物構造、例えばラスティング靴で知られているインソールの機能と同様の機能を有する。アッパー底部全体に水蒸気を浸透させるために、第1のアセンブリーソールに開口又は孔を設けてよく、あるいは、第1のアセンブリーソールを少なくとも部分的に透湿性材料で作ることができる。第1のアセンブリーソールは典型的には防水性を持たないことになる。アッパー底部の防水性は、第1の透湿性・防水性機能性層を含む別個のアッパー底部積層体によってもたらされる。
本発明によれば、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は、本出願者の上記同時係属出願PCT/EP2011/051014号における吸入要素の機能をもたらす。この理由から、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は、少なくとも1つの水分移動構造体を含んでなる。このような水分移動構造体は、アッパーの外側材料層とアッパーライナーとの間、及び/又は第1のアセンブリーソールの外周部分とアッパーのアッパーライナーとの間の第1の領域をアッパー底部積層体の下の第2の領域とつなげる水分伝導をもたらす。水分移動構造体は、第1の領域と第2の領域との間で水分又は水を、場合によっては液体形態の水分も(即ち液相から気相への相移転を必ずしも要しない)移動させる構成を有する。従って、第1の領域に水分が蓄積する場合、そのような水分を第1の領域から第2の領域に移動させることができる。より詳細には、アッパーアセンブリーに取り付けられたソールユニットを有する履物の場合、ソールユニットに形成された貫通穴又は孔を介して、第2の領域から、更に水分を外部に移動させることができる。
通常、防水性を有する形でアッパー底部の外周縁部に連結している、アッパーのソール側端部領域では、特に、水分が集まることが多いとともに、水分が凝縮して液体水が形成されることも多いことを本発明者は発見した。その結果、この領域でライナーと接する足は、冷たさを感じる。更に、アッパーライナーが透湿性・防水性機能性層を含む場合、上記の場所の機能性層の内側及び外側にわたり、それほど急な水蒸気圧勾配が生じないことが多いのも分かった。このような作用は、通気性を明らかに低下させる。極めて低温かつ湿潤な条件下では、履物外側の上記領域で、水分の染みも観察され、履物の魅力と外観が損なわれていた。この全てにより、かびの形成、又は、履物の各種部分間の結合性の低下が原因で、ついには履物が壊れることがある。
本発明に従ってもたらされるような水分移動構造体は、水分の蓄積を効率的に抑制し、それにより、上記のような領域における冷たい不快感を防ぐとともに、通気性の維持に寄与し、染みを防ぎ、上記のような領域における結合性の低下も抑制することが分かっている。
本出願者の上記の同時係属出願PCT/EP2011/051014号で提示されているウィッキングテープによる解決法に対し、本発明は、水分移動構造体を有する第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域を提供する。従って、本発明によれば、アッパーアセンブリーの第1のアセンブリーソール、即ち、アッパー底部の一部であるとともに、履物の製造中にアッパーアセンブリーをソールユニットの方に閉じるのに使われる層、及び/又はソール側外側材料端部領域が、吸入要素の機能を提供する。従って、PCT/EP2011/051014号のウィッキングテープのような別個のアイテムを、アッパーとアッパー底部との間の何れかの場所に配置する必要がない。それどころか、第1のアセンブリーソールによってアッパーアセンブリーをソールユニットの方に閉じる(製造中に行われる通常の工程)時すでに、吸入要素機能がアッパーアセンブリーに加わっている。
水分移動構造体を有する第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域を設けることには、履物における水分移動構造体の位置を比較的正確に制御できるという更なる利点がある。第1のアセンブリーソールが、明確な幾何的関係でアッパーの外側材料層に接合し、ソールユニットがアッパーアセンブリーに、典型的には第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域にも、しっかり取り付けられるからである。従って、履物の使用時に水分蓄積の大半が見込まれる上記のような領域に、水分移動構造体を比較的正確に配置できる。組み立てた後は、例えば使用中に、水分移動構造体の位置はあまり変化しない。水分移動構造体は、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域によって形成されているからである。これは、ウィッキングテープのような別個の吸入要素を設けるよりも有利なもう1つの点である。
水分移動構造体は、第1の領域と第2の領域との間で水分を移動させることができる。第1の領域と第2の領域は、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域の伸張方向で分離し合っているので、水分移動構造体は、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域の伸張範囲に沿って水分を移動させることができる。水分移動構造体においては、このような水分の移動は、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域の上面及び/又は下面沿いで生じることもあるが、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域の厚みの中で生じるのが好ましい。この理由から、水分移動構造体が設けられている領域の第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は、水分を移動させることができる材料、例えばウィッキング特性を有する材料を含むのが好ましく、及び/又は、水分の移動を可能にするか若しくは促すことができる水分流路構造体、例えばチャネル構造体又はウィッキングフィラメントを備えてもよい。本明細書で使用する場合、水分の移動とは、概して水分子の移動を指し、液体又は気体形態の何れかの形態の水に限定されない。更に、水分の移動は、何れかのメカニズムによって、特に、吸着プロセス、毛管現象、拡散プロセス、重力、圧力勾配などによって誘発できる。好ましい実施形態では、水移動構造体中の第1のアセンブリーソールは、第1の領域で液相から気相への相移転を生じさせる必要なしに、水を第1の領域(水分が、かなりの部分は液体の形態で蓄積することの多い領域)から第2の領域に移動させることができる。
水分移動構造体は典型的には、アッパーの1つの下端部又はアッパーの両方の下端部、及びアッパー底部の外寄りの領域を含むことになる。上で概説したように、上記のような領域では、第1のアセンブリーソールの伸張範囲に沿った水分移動が必要とされるが、第1のアセンブリーソールの他の領域、例えばアッパー底部の中央寄りの領域では必ずしも必要ない。このような領域では、第1のアセンブリーソールが透湿性であれば、即ち、その伸張範囲にわたり水蒸気を浸透させることができれば十分な場合がある。いくつかの実施形態では、第1のアセンブリーソールが、その伸張範囲にわたり、液体水蒸気を浸透させてもよい。いくつかの実施形態では、水分移動構造体は、第1のアセンブリーソール全体にわたって延びていてよい。
様々なメカニズムを用いて、水分移動構造体中の第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域の伸張範囲沿いでの水分の移動を実現させてよい。第1の可能性は、「ウィッキング特性」を有する材料を用いることである。その材料の分子間構造又は「ミクロ」構造により、液体又は気体の水分を第1の貯水部から吸い上げて、その水分をその材料の伸張範囲に沿って第2の貯水部に移動させることができる場合には、その材料は「ウィッキング特性」を有すると称される。ウィッキング特性は、吸着、拡散、及び/又は毛管現象プロセスのようなプロセスに基づく水分移動を指す。ウィッキング特性を有する材料としては、上記のような吸着、拡散、又は毛管現象プロセスを可能にする分子間構造又は「ミクロ」構造を有する材料が挙げられる。ウィッキング材料では、典型的には、水分は、重力に逆らって流動できるようになるので、水分が自発的に上昇するようになる。典型的なウィッキング材料は、狭い空間(細い管など)を含むか、又は、紙若しくは吸収性布地のような孔質材料である。一部の非孔質材料、例えば一部のタイプの炭素繊維又はナノ材料も、ウィッキング特性を有することが知られている。具体的なウィッキング材料としては、元来親水性の材料、又は親水化処理を施した材料が挙げられる。このような材料の例は、セルロース、皮革、孔質構造を有する何れかの材料、天然繊維、合成繊維、及びこれらの繊維ベースの面である。
更なる可能性として、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は、水分流路構造体、例えばウィッキングフィラメントの配列体、チャネル様構造体、並びに/又は好適な孔、スリット、及び/若しくは窪みを備えてもよい。このケースでは、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は原理上、その分子間構造又は「ミクロ」構造により、ウィッキング特性を有する材料で作る必要がない。水移動作用は、「巨視的な」水分流路構造体によってもたらされるからである。このようなケースでは、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は、不透水性材料で作製してもよい。
高い水分移動効率をもたらすために、その分子間構造又は「ミクロ」構造によりウィッキング特性を有する材料で、更に巨視的な水分流路構造体を備える材料を用いるという意味で、上記の可能性の何れも組み合わせてよいことに留意する。
何れの実施形態でも、アッパーライナーを外側材料層に好適に連結できる(例えば、上側に縫い付けるか、又は点接着させることができる)。多くの実施形態では、アッパー全体の内側にアッパーライナーを設け、足の側面及び上側がアッパーライナーに取り囲まれるようにすることになる。いくつかの実施形態では、アッパーの側面のみにアッパーライナーを設け、アッパー底部からある高さまで延びるようにすることを考えられることがある。アッパーライナーが防水性・透湿性機能性層を含む履物と用いられる場合、上記のような構成のアッパーライナーでも、地面に由来する水分又は水に対する、履物の防水性をもたらす。このような実施形態では、アッパー底部機能性層又はアッパー底部機能性層積層体を側面方向に延ばし、アッパーの下部側面領域にアッパーライナーを形成させるようにすることを考えられることがある。
ある実施形態では、ソールユニットがアッパーアセンブリーの下面に取り付けられている状態において、アッパー底部積層体の下の第2の領域が、ソールユニットに形成された少なくとも1つの透湿経路と、又は透湿孔を呈する領域と、水分を透過させる形で通じるように、アッパー底部積層体の下の第2の領域を配置してよい。これにより、底部積層体の下の第2の領域から、ソールユニットに形成された経路又は孔を介して、外部に水分が効率的に移動可能になる。このように透湿させる形で通じることにより、液体形態の水分も移動可能になるのが好ましい。
同様に、ある1つの実施形態では、ソールユニットがアッパーアセンブリーの下面に取り付けられている状態において、アッパーの外側材料層とアッパーライナーとの間、及び/又は第1の外側アセンブリーソールの外周部分とアッパーのアッパーライナーとの間の第1の領域が、ソール材及び/又はソール用接着剤に覆われるように、第1の領域を配置してよい。ソール材及び/又はソール用接着剤により、履物の内側から外側への水蒸気の移動が妨げられるか、更には阻害される。従って、このような水分は、典型的には第1の領域に蓄積することになる。
水分移動構造体は、上記のようにウィッキング特性を有する少なくとも1つの材料を含んでなり、それによってウィッキング要素を形成させてもよい。ウィッキング特性を有するこのような材料の例は、綿のような親水性天然繊維、親水性ポリエチレン、ポリエステル、及び共重合ポリエステルのような親水性合成繊維、又は親水化処理を施した何れかの繊維、並びにこれらの混合物である。
この代わりに、又はこれに加えて、水分移動構造体に、少なくとも1つの水分流路構造体を設け、それによって、水分流路要素を形成させてもよい。例えば、第1のアセンブリーソールに、上記の第1の領域と第2の領域との間に延びる溝又はスリットを設けてもよい。その他の形状の窪み及び/又は孔も考えられる。第1のアセンブリーソールにウィッキングフィラメントの配列体を設けることも考えられる。
ソール領域で汗の水分が浸透するように、第1のアセンブリーソールを横断する方向に対して透湿性及び/又は有孔性の材料で、第1のアセンブリーソールを作製してよい。このような透湿性は、少なくとも水分移動構造体(単一又は複数)の横方向内側の領域にもたらしてもよいが、いくつかの実施形態では、水分移動構造体(単一又は複数)にもたらしてもよい。
いくつかの実施形態では、水分移動構造体は、第1のアセンブリーソール全体に及んでもよく、即ち、第1のアセンブリーソール全体が、ウィッキング特性を有する材料で作られてもよく、及び/又は1つ若しくは複数の水分流路構造体を備えてもよい。
水分移動構造体は、DIN 53924 (1997)に従って測定した場合、少なくとも1cm/2時間の水分移動速度をもたらすのが好ましい。特定的な実施形態では、DIN 53924 (1997)に従って測定した場合、少なくとも2cm/2時間、又は少なくとも3cm/2時間、又は少なくとも4cm/2時間、又は少なくとも5cm/2時間、又は更には少なくとも6cm/2時間の水分移動速度を得られることがある。DIN 53924 (1997)に従って測定した場合、最大で5cm/2時間、又は更には最大で8cm/2時間、又は更には10cm/2時間の最大水分移動速度を実現できる。
アッパーの外側材料層は、第1のアセンブリーソールに接合されている一方で、外側材料層は、アッパー底部機能性積層体に接合していないか、又は少なくとも直接的には接合していないのが好ましい。アッパー機能性積層体を用いるケースでは、アッパー底部積層体は典型的には、防水性を有する形で、そのアッパー機能性積層体と連結することになる。アッパー底部積層体は、外側層と直接的には連結しないので、水分移動経路は、外側材料層及びアッパー底部機能性層の内側と、アッパー機能性層の外側との間を延びることができる。
複数の実施形態において、アッパーライナーは、第2の透湿性・防水性機能性層を有するアッパーライナー積層体として構成させてよい。このようなアッパーライナーを用いて、充分な防水性を有するうえに、通気性を有する履物を構築することができる。
いくつかの実施形態では、外側材料層はアッパーライナーよりも短くてもよい。このような構成では、アッパーライナーは、対応するソール側外側材料端部領域と重複するか、又は対応するソール側外側材料端部領域を越えて延びるソール側アッパーライナー端部領域を有する。第1のアセンブリーソールによってアッパーを閉じる際、アッパーのソール側端部領域を第1のアセンブリーソールの外周端部領域に連結、例えば縫い付け、それによって、少なくとも1つの結合領域を形成させる。短めのアッパーを有する構成では、第1のアセンブリーソールは、履物の側面側で比較的遠くまで延びるとともに、水分蓄積の大半が生じることになる第1の領域内にまで達する。従って、第1のアセンブリーソールの外周領域が少なくとも1つの好適な水分移動構造体を備えることを考えれば、第1のアセンブリーソールは、その外周領域において水分を効果的に吸い上げることができる。第1の領域から第2の領域への水分の移動は、非常に効率的になり得る。第1のアセンブリーソールが第1の領域の水分をかなり効果的に吸収し、それにより、第1の領域から第2の領域にかけて水分濃度勾配を大きくする。
いくつかの実施形態では、第1のアセンブリーソールは、アッパー底部積層体の下に配置してよい。従って、第1のアセンブリーソールはアッパー底部の最下層を形成する。本発明のアッパーアセンブリーを有する履物では、第1のアセンブリーソールは、ソールユニットの真上に配置される最下層になる。典型的には、このような構成では、ソールユニットは、何らかの方法で、第1のアセンブリーソールに取り付けることになる。
外側材料層のソール側端部領域を第1のアセンブリーソールに接合させる際には、結合させる区域、例えば、縫い目、若しくは接着剤等に覆われた継ぎ目、及び/又は溶接が行われる継ぎ目を含む連結領域を形成させてよい。更に、連結領域は典型的には、上記のような継ぎ目と隣接している、外側材料層及び第1のアセンブリーソールの領域も含むことになる。大半の実施形態では、外側材料層のソール側端部領域がソールユニットと接するように、連結領域は上方へ延びているとみなすことができる。貫通穴及び/又は孔を備えるソールを有する履物では、その貫通穴/孔の上にあるアセンブリーソールの内周領域を第1のアセンブリーソールの外周領域が取り囲むように、連結領域は内側に達するとみなしてよい。
縫合によって、例えば、シュトローベル縫い目又はジグザク縫い目のような既知のタイプの縫い目を用いて、外側材料層と第1のアセンブリーソールを接合させることは、概して有益である。縫合により、アッパーのソール側端部領域から第1のアセンブリーソールの外周領域への水分移動を妨げない継ぎ目が得られるとともに、縫合は、水分移動構造体で用いる典型的な材料で、比較的容易に行える。これに対し、糊付け又は溶接のようなその他の結合技法は、少なくとも連結領域において、上記のような水分移動に悪影響を及ぼす傾向がある。多くの実施形態では、第1のアセンブリーソールもアッパーの外側材料も機能性層を含まないので、縫合による継ぎ目を設けて、第1のアセンブリーソールと外側材料を接合させても、アッパーアセンブリーの防水性に影響は及ばない。外側材料層と第1のアセンブリーの縫合に、親水性の糸又はフィラメントを用いる時には、水分移動性までも向上することがある。
結合材又は液体ポリマー材料を用いて、成形又は注入によって、ソールユニットをアッパーアセンブリーに取り付けるか、又は形成させる。このような材料は、外側材料層のソール側端部領域及び/又は第1のアセンブリーソールに適用する場合、水分移動効率に影響を及ぼすことがある。効率的な水分移動を確保するために、特定的な実施形態では、ソールユニットを取り付けるための結合材(膠剤又は接着剤等)に対して、及び/又は、成形若しくは注入によってソールユニットをもたらすのに用いる液体ポリマー材料に対して不透性となるように、外側材料層のソール側端部領域を第1のアセンブリーソールに接合してもよい。この文脈で用いる場合、「不透性」とは、アッパーの外側材料層とアッパーライナーとの間、及び/又は第1の外側アセンブリーソールの外周部分とアッパーのアッパーライナーとの間の第1の領域からアッパー底部積層体の下の第2の領域への水分移動をかなり阻害するほど、何れかの結合材及び/又は液体ポリマー材料が外側材料層及び/又は第1のアセンブリーソールに浸透するのを抑制することを意味する。ソールユニットは下方からアッパーアセンブリーに取り付けるので、好ましくは外側材料層の下側及び/又は第1のアセンブリーソールに対して、不透性をもたらす。典型的には、外側材料層と第1のアセンブリーソールを連結する継ぎ目が形成される領域で不透性が得られることになるが、このような不透性が、外側材料層及び/又は第1のアセンブリーソールの隣接領域まで延びれば、例えば、連結領域を越えて延びれば有益である。
第1のアセンブリーソールが何れかの特定の水分移動構造体を有さないケースでも、特に連結領域における外側材料層のソール側端部領域及び/又は第1のアセンブリーソールの、ソールユニット取り付けるための結合材に対する、及び/又はソールユニットを成形若しくは注入するための液体ポリマー材料に対する不透性は有益であることが分かっている。この理由の1つは、不透性により、ソールユニットを取り付けるための結合材であって、従来から用いられている他の材料よりも化学的に攻撃的な結合材を使用できるようになる点である。特に成形又は注入用の液体ポリマー材料については、不透性により、かなり高温の溶融又は軟化領域を有する材料を使用できるようになる。このような材料が外側材料層及び/又は第1のアセンブリーソールによって形成される層構造を貫通できてしまうと、機能性層内側を損傷することになりかねない。何れかの特定の水分移動構造体を有する第1のアセンブリーソールがなくても、ソールユニットを取り付けるための結合材(膠剤又は接着剤等)に対して、及び/又は成形若しくは注入によってソールユニットをもたらすのに使用する液体ポリマー材料に対して不透性となるように、外側材料層のソール側端部領域を第1のアセンブリーソールに接合させる何れの実施形態も保護する請求項を草稿する権利を出願者は留保している。
いくつかの実施形態では、不透性層を設けてもよい。このような不透性層は、外側材料層のソール側端部領域と第1のアセンブリーソールの連結区域を覆う。好ましくは、このような不透性層は、外側材料層のソール側端部領域と第1のアセンブリーソールのソール側連結区域に配置してよい。典型的には、ソールユニットは、アッパーアセンブリーの底部側に取り付けることになるからである。従って、不透性層は、ソールユニットを取り付けるための何れかの結合材及び/又は何れかの液体ポリマー材料と直接接することになる。
いくつかの例では、不透性層は、少なくとも1つのバリア層(不透性テープ又はフィルム等)を含んでなる構造体から選択した材料で作製してよく、このようなテープ又はフィルムは特に、注入されるポリウレタン(PU)材料に対する不透性を有する。不透性層の更なる例としては、接着テープ、又は、Gore-Seam(登録商標)Tapeのようにシーリング目的で用いるテープが挙げられる。別の例では、不透性層は、例えば本出願者の同時係属特許出願PCT/EP2011/051265号に記載されているような金属化フィルム、又はポリエチレン、特に低密度ポリエチレンLDPEを含んでなるバリアを含むことができる。あるいは、塗布及び溶剤蒸発による乾燥後に弾性乾燥層を形成させるポリマー分散液の状態で、不透性層を塗布することも可能である。
いくつかの実施形態では、アッパー底部積層体は、布地支持層の上、好ましくはアッパーアセンブリーの内側を向いた面の上に配置されている第1の透湿性・防水性機能性層を有する2層積層体であってよい。別の実施形態では、アッパー底部積層体は、第1の布地支持層と第2の布地支持層との間に配置されている第1の透湿性・防水性機能性層を有する3層積層体である。また、アッパー機能性層は、上記のような2層積層体、3層積層体、又は多層積層体の何れか1つであるアッパー積層体に含めてもよい。
更なる実施形態では、第2の透湿性アッパーライナーアセンブリーソール(以下第2のアセンブリーソールという)をアッパー底部積層体の上に配置してよい。典型的にはアッパーアセンブリーを製造する際の第1の工程として、このような第2のアセンブリーソールを用いて、アッパーライナーの下端をソールユニットの方に閉じてよい。第2のアセンブリーソールを用いてアッパーライナーを閉じたら、アッパーの外側材料層を独立してソールの方に閉じることができる。これにより、アッパーライナーを第2のアセンブリーソールと接合させるとともに、外側層を第1のアセンブリーソールと接合させるのに最も有益な技法を選択できるようになる。また、2つの独立したアセンブリーソール(アッパーライナーをソールの方に閉じるアセンブリーソールと、外側材料層をアッパーの方に閉じるアセンブリーソール)を用いてアッパーアセンブリーを構築するこの方法は、第1のアセンブリーソールが特定の水分移動構造体を有するか否かにかかわらず、かつ、不透性となるように、外側材料層のソール側端部領域を第1のアセンブリーソールに接合するかにかかわらず、有益であることが分かっている別の態様である。アッパーライナーのソール側端部領域が第2のアセンブリーソールに接合しており、アッパーの外側材料層が独立して第1のアセンブリーソールに接合している何れの実施形態も保護する請求項を草稿する権利も本出願者は留保している。
また、第2の透湿性アッパーライナーアセンブリーソールとアッパーライナーのソール側端部領域は、縫合によって、例えば、シュトローベル縫い目又はジグザク縫い目のような既知のタイプの縫い目を用いて相互に接合させてよい。
第2のアセンブリーソールは、その外周に沿って、アッパーライナーのソール側縁部に接合してよい。第2のアセンブリーソールが、アッパー底部積層体から分離した構成要素である実施形態では、そのようなアッパー底部積層体は、その外周に沿って、アッパーライナーの外側と、好ましくは接着剤結合によって、かつ、その結合部によって、防水性をもたらす形で接合部をシールするような方法で接合してよい。このような構造により、アッパーライナーが機能性層を含む場合でも、縫い目を用いて第2のアセンブリーソールを取り付けることによって、アッパーライナーをソールの方に閉じられるようになる。このような段階では、アッパーアセンブリーは、アッパー底部に対する防水性を有していない。アッパー底部に対する防水性は、追加のアッパー底部積層体を第2のアセンブリーソールの底部側に加えることによってもたらす。これを行うには、防水シール部をもたらす結合部によって、例えば防水接着剤結合部によって、底部積層体をアッパーライナーの下端部領域の外側に取り付ける。上記のような構成では、アッパー底部に含まれる第1の機能性層と、アッパーライナーに設けられた第2の機能性層を接合して、防水性結合区域を形成させる。
別の実施形態では、追加のアセンブリーソールを使わずに、アッパーライナーのソール側端部領域とアッパー底部積層体を接合してもよい。このような実施形態では、アッパー底部積層体は、第2のアセンブリーソールの機能をもたらすとみなしてよい。このような構造の一例としては、いわゆる防水性・透湿性ブーティーが挙げられる。このようなブーティーは概して、外側層とアッパー底部とによって形成されたアッパーアセンブリーの中に挿入されるソックスの形をしている。このようなブーティー構造では、アッパーライナーをアッパーライナー積層体として構築して、アッパー底部積層体と透湿性・防水性ユニットを形成させてよい。典型的なブーティー構造では、ブーティーは、事前に作製される構成要素であって、アッパーの外側層の内側に取り付けてから、第1のアセンブリーソールを用いて、アッパーをソール側の方に閉じる構成要素である。別の実施形態では、まず、アッパーの外側層をラストの上に置き、第1のアセンブリーソールによって、その底部側を閉じてからラストを外し、ブーティーをアッパーアセンブリーの中に挿入して、外側層及び第1のアセンブリーソールの内側に配置してよい。
また、第2のアセンブリーソールを有さないアッパーアセンブリーの構造、例えばブーティー構造では、ジグザク縫い目のような既知の縫い目を用いた縫合によって、アッパーライナーのソール側端部領域とアッパー底部積層体を相互に接合してよい。このような構成では、ブーティーの様々な部分間の結合領域は、例えば、継ぎ目に塗布したホットメルト接着剤のような接着剤、又は継ぎ目を覆うシームテープを用いてシールする必要がある。あるいは、各種部分間の連結領域であって、2つの機能性層が連結し合っている領域に、液体ポリマー材料を注入することも考えられる。
上記のようなアッパーアセンブリーは、防水性・透湿性履物と用いるよう意図されているのが好ましい。履物には、何れのタイプの靴又はブーツが含まれるものと理解する。このような履物は典型的には、上記のようなアッパーアセンブリーと、そのアッパーアセンブリーに取り付けられたソールユニットとを含んでなることになる。ソールユニットは、少なくとも1つの経路を有するか、又は、孔を呈するとともに、接着剤結合、成形、又は注入によって、特にアッパーアセンブリーの下面に接合されている。アッパーアセンブリーの下面とは、アッパー底部及び/又はアッパーのソール側端部領域のソール側を指すよう意図されている。
このような履物では、少なくとも1つの水分移動構造体が、第1のアセンブリーソールの外周から、及び/又はソール側外側材料端部領域から横方向内側に、少なくとも1つの経路又は孔と、液体を伝導させる形で通じる領域内まで延びている。
定義及び試験法
履物:
履物は、閉じた上部(アッパー)と、そのアッパーの底部側に取り付けられたソール又はソールユニットとを有するあらゆるタイプの履物を含んでなるものとみなす。アッパーは、足を取り囲むとともに、足挿入口を含む袋状部分を形成する。
アッパー外側材料:
アッパー外側材料とは、アッパー、即ちアッパーアセンブリーの外面を形成する材料を指す。外側材料は、皮革、布地、プラスチック、その他の既知の材料、若しくはこれらの組み合わせから構成されていてよく、又は、これらとともに構築されている。外側材料は概して、透湿性材料で作られている。アッパー外側材料のソール側下端は、ソール若しくはソールユニットの上縁部に隣接する領域、又は、アッパーとソール若しくはソールユニットとの境界面の上の領域を形成する。
アセンブリーソール(インソール):
アセンブリーソールはアッパー底部の一部である。ソール側アッパー端部領域がアセンブリーソールと接合する。靴の構造に応じて、外側材料層をソール又はソールユニットの方に閉じるための第1のアセンブリーソールを設けるとともに、場合によって、アッパーインナーライナーをソール又はソールユニットの方に閉じるための第2のアセンブリーソールを設けてよい。
ソール:
靴は、少なくとも1つのアウトソールを有するが、上下に重なり合った形で配置されているとともに、ソールユニットを形成する複数種のソール層を有することもできる。
アウトソール:
アウトソールは、ソール/ソールユニットの構成要素であって、使用時に床/地面と接するか、又は床/地面と主に接触する構成要素である。アウトソールは、床と接する少なくとも1つのトレッド面を有する。
ミッドソール:
アウトソールを直接アッパーアセンブリーに取り付けないケースでは、ミッドソールをアウトソールとアッパーアセンブリーとの間に挿入することができる。ミッドソールは、例えばクッション性若しくは制振性をもたらすことができ、又は、充填材として用いてもよい。
ブーティー:
ブーティーは、アッパーアセンブリーのソックスタイプのインナーライナーである。ブーティーは、アッパーアセンブリーの袋タイプのライナーを形成し、このライナーは、履物の内側を本質的に完全に覆う。多くの実施形態では、防水性・透湿性ブーティーを設ける。このようなブーティーは典型的には、防水性を有する形で接合し合った複数の異なる部品で作られている。
機能性層:
機能性層とは、例えば膜、又は適切な処理若しくは仕上げが施された材料、例えばプラズマ処理が施された布地の形状の防水性及び/又は透湿性層を指す。更に、機能性層は、アッパーアセンブリーのアッパー底部の少なくとも1つの層を形成するアッパー底部機能性層であってもよい。機能性層は、少なくとも部分的にアッパーのライニングを形成するアッパー機能性層の形状で搭載してもよい。アッパー機能性層のみならず、アッパー底部機能性層も、複数の層、通常2つ、3つ、又は4つの層、膜積層体、又は機能性層積層体の一部として搭載してよい。アッパー機能性層とアッパー底部機能性層はそれぞれ、機能性層のブーティーの一部であることができる。機能性層のブーティーの代わりに、アッパー機能性層と、別個のアッパー底部機能性層を用いる場合、これらの層は、特にアッパーアセンブリーのソール側下方領域において、防水性を持たせる形で互いに対してシールする。アッパー底部機能性層とアッパー機能性層は、同じ材料で作ることも、異なる材料で作ることもできる。
防水性・透湿性機能性層に適した材料は特には、例えば米国特許第A−4,493,870号に記載されているようなポリウレタン、ポリプロピレン、及びポリエステル(ポリエーテルエステルを含む)並びにそれらの積層体である。機能性層は、例えば米国特許第A−3,953,566号及び米国特許第A−25 4,187,390号に記載されているような延伸微孔質ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を用いて構築してよい。機能性層は、例えば米国特許第A−4,194,041号に記載されているように、親水性含浸剤及び/又は親水性層を備える延伸ポリテトラフルオロエチレンを用いて構築してもよい。微孔質機能性層は、平均孔径が約0.2μm〜約0.3μmの機能性層である。
積層体:
積層体は、概して接着し合うことによって耐久的に結合し合った複数の層からなるアセンブリーである。機能性層積層体の場合には、防水性・透湿性機能性層に少なくとも1つの布地層を設ける。この少なくとも1つの布地層は主に、機能性層の加工中に、機能性層を保護する役割を果たす。このようなものを2層積層体という。3層積層体は、2つの布地層の間に埋め込まれた防水性・透湿性機能性層からなる。機能性層と少なくとも1つの布地層との間の結合は、例えば接着剤の連続的な透湿性層、又は非透湿性接着剤の不連続な層によって行う。ある1つの実施形態では、機能性層と布地層との間、又は機能性層と両方の布地層との間に、点状パターンの形状の接着剤を塗布してよい。それ自体は透湿性でない接着剤の均一な層は、機能性層の透湿性を阻害することになるので、接着剤を点状又は不連続に塗布することを選択する。
バリア層:
バリア層は、物質、特に粒子又は異物、例えば小石の形状の物質が貫通して、保護対象の材料層(より詳細には力学的影響を受けやすい機能性層又は機能性層積層体)に達するのを防ぐバリアとして機能する。
防水性:
機能性層/機能性層積層体/膜(適切な場合、機能性層/機能性層積層体/膜に設けた継ぎ目を含む)は、少なくとも1×104Paの水侵入圧力を確実に得られる場合、防水性があるとみなす。機能性層材料では、1×105Pa超の水侵入圧力を確実に得られるのが好ましい。水侵入圧力は、以下の試験方法によって測定する。圧力を上昇させながら、20±2℃の蒸留水を100cm2の機能性層のサンプルに加える。水圧の上昇速度は60±3cm水柱/分である。そして、水侵入圧力は、サンプルの反対側に最初に水が現れる圧力に等しい。手順の詳細はISO-0811(1981)に記載されている。
靴が防水性であるか否かは、例えば米国特許第A−5 329 807号に記載されている種類の遠心装置を用いて試験することができる。
透湿性:
機能性層/機能性層積層体は、透湿性数Retが150m2・Pa・W-1である場合に透湿性を有するとみなす。透湿性は、ホーエンシュタインスキンモデルに従って試験する。この試験法はDIN EN 31092 (02/94)及びISO 11092 (1993)に記載されている。
ウィッキング特性、及び、ウィッキング特性を測定するための試験
材料又は構造要素、例えばフィラメント、糸、又は織布は、吸着、拡散、及び/又は毛管現象プロセスに基づき水分を移動させることができる場合、ウィッキング特性を有すると称される。即ち、ウィッキング材料又は構造要素は、液体又は気体の水分を第1の貯水部から吸い上げ、その材料又は構造要素の分子間構造又は「ミクロ」構造により、その水分をその材料又は構造要素の伸張範囲に沿って、第2の貯水部まで移動させることができる。ウィッキング材料又はウィッキング構造要素では、典型的には、水分は、重力に逆らって流動して、水分が自発的に上昇できるようになる。ウィッキング特性を有する典型的な材料又は構造要素は、狭い空間(細い管など)を含むか、又は、紙若しくは吸収性布地のような孔質材料である。一部の非孔質材料、例えば一部のタイプの炭素繊維又はナノ材料も、ウィッキング特性を有することが知られている。具体的なウィッキング材料としては、元来親水性の材料、又は親水化処理を施した材料が挙げられる。このような材料の例は、セルロース、皮革、孔質構造を有する何れかの材料、天然繊維、合成繊維、及びこれらの繊維ベースの面である。
織布での水の移動速度を割り出す方法は、DIN 54924 (1997)に記載されている。このような方法では、所定の時間内でのサンプルにおける水の上昇高さを割り出す。本明細書でウィッキング速度について述べる場合には、DIN 54924 (1997)を参照している。
DIN 54924 (1997)に従って、下に示されているように、2つのサンプル織布のウィッキング速度を割り出した。
Figure 2014521417
本発明の例示的な実施形態について、添付の図面を参照しながら更に詳細に説明していく。
図1は、本発明の第1の例示的な実施形態による靴の前足領域の断面概略図を示す。 図2は、本発明の更なる例示的な実施形態による靴の前足領域の断面概略図を示す。 図3は、本発明の更なる例示的な実施形態による靴の前足領域の断面概略図を示す。 図4は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図5は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図6は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図7は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図8は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図9は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図10は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図11は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図12は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図13は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。 図14は、実施形態による第1のアセンブリーソールを有する様々な代表的なアッパーアセンブリーの底面概略図を示す。
下記の描写は何れも概略的なものであり、寸法及び尺度の点では、必ずしも現実に即したものでない。何れの実施形態においても、同じ参照符号は、同じ又は対応する構成要素を指す。構成要素の説明は典型的には、1つの実施形態においてのみなされている。他の実施形態では、何れかの相違点が明示的に定められていない限り、第1の実施形態におけるその構成要素の説明を参照する。
図1は、本発明の第1の例示的な実施形態によるアッパーアセンブリー10と、ソールユニット12とを含んでなる靴100の前足領域の断面概略図を示している。ソールユニット12は、アッパーアセンブリー10の底部側に取り付けられている。図1に示されている実施形態100では、ソールユニット12はオーバーモールドによって、特に液体ポリマー材料をアッパーアセンブリー10の底部に直接注入することによって、アッパーアセンブリーに取り付けられている。図示されているこの具体的な実施形態では、注入したポリマー材料が、アウトソール44の一部を形成している。同様の構造が図2及び3に示されている。代わりに、事前に作製したアウトソール44を有するソールユニットであって、ミッドソールを形成する液体ポリマー材料を注入することによって、アッパーアセンブリーに取り付けられているソールユニットを用いることも、あるいは、事前に作製したソールユニット12をアッパーアセンブリー10の底部に接着することによって、事前に作製したソールユニット12をアッパーアセンブリー10に取り付けることもできることに留意されたい。
アッパーアセンブリー10はアッパー14とアッパー底部16を含んでなる。アッパー底部16は、その外周縁部によって、アッパー10のソール側縁部に連結している。アッパーの上部は図1〜3には示されていない。しかし、アッパー10の上部は、足が挿入される閉じたポケットを形成するものと理解されたい。
アッパー14は、透湿性外側材料層18と、アッパーライナーを形成するアッパー機能性層積層体20とを含む。アッパー機能性層積層体20は、外側から内側の順で、メッシュ層22の形状の支持布地層と、アッパー機能性層又はアッパー膜24と、アッパーライナー層26の形状の支持布地層とを含んでなる。外側材料層18は、アッパー14の本質的に垂直に延びている部分に対して内側に湾曲したソール側下端部領域18aを有する。図1〜3に示されている実施形態では、アッパー機能性層積層体20は、その内側にあるアッパーライナー層26と、外側にあるアッパー支持メッシュ層22との間に挟まれたアッパー機能性層24を有する3層積層体である。この代わりに、アッパー機能性層積層体20は、内側又は外側の何れかにある支持メッシュ層22又はライナー層26によって支えられているアッパー機能性層24を有する2層積層体20であってもよいことに留意されたい。更に、図1〜3に示されている実施形態では、この積層体は、足が挿入される閉じたポケットを形成する。しかし、いくつかの実施形態では、積層体20は、閉じたポケットを形成せずに、地面からの水の浸透を防ぐように、アッパー14の横方向部分にのみ、ある高さまで延びていてもよい。
多層アッパー底部16は、その下側、即ちソールに面する側から、上側、即ちアッパーアセンブリーの内側の方に向く側の順で、第1のアセンブリーソール30(第1のインソールともいう)と、支持布地層36によって支えられているアッパー底部機能性層又はアッパー底部膜34を有するアッパー底部機能性層積層体32と、第2のアセンブリーソール38とを含んでなる。図1及び2に示されている実施形態では、アッパー底部機能性層積層体32は、支持布地層36によって支えられているアッパー底部機能性層34を有する2層積層体である。この代わりに、何れの実施形態においても、図3の実施形態に代表的なものが示されているように、アッパー底部機能性層積層体32は、第1の支持布地層36と第2の支持布地層36との間に挟まれたアッパー底部機能性層34を有する3層積層体であってよいと理解されたい。
外側材料層18のソール側端部領域18aは、縫い目28、例えばシュトローベル縫い目又はジグザグ縫い目によって、第1のアセンブリーソール30の外周端部30aに接合している。これにより、アッパーアセンブリー10の製造中に、アッパー14の外側材料層18は、第1のアセンブリーソール30を介して、ソールユニット12の方に閉じられることになる。
また、第2のアセンブリーソール38は、その外周端部で、縫い目40、例えばシュトローベル縫い目又はジグザグ縫い目によって、アッパーライナー20のソール側端部領域に接合している。これにより、アッパーアセンブリー10の製造中に、アッパー14のアッパーライナー20は、第2のアセンブリーソール38を介して、ソール12の方に閉じられることになる。
アッパー底部機能性層積層体32は、第2のアセンブリーソール38の真下、かつ第1のアセンブリーソール30の上に配置されている。アッパー底部機能性層積層体32は、第2のアセンブリーソールよりも横方向に長く延びている。これにより、例えば接着によって、防水性を持たせる形で、アッパー底部機能性層積層体32をアッパー機能性層積層体20のソール側端部領域に連結できるようになる。このような連結部では、アッパー底部機能性層34とアッパー機能性層24との間に防水シールが形成される。アッパー機能性層積層体20のソール側端部領域の下側は、シーリング用接着剤42によって、防水性を持たせる形で、アッパー底部機能性層積層体32の外周縁部の上側に連結されている。シーリング用接着剤42は、縫い目40に重ねて塗布しても、縫い目40の横方向外側に配置しても、何れであってもよい。何れのケースでも、全面に防水性が備わったアッパーアセンブリー10が得られ、防水性のみならず、透湿性も有する機能性層24、34を用いる場合には、全面に透湿性が備わったアッパーアセンブリー10が得られる。
シーリング用接着剤42は、アッパー支持メッシュ22を貫通するので、2つの機能性層24、34の間に相互的な防水シールをもたらすとともに、アッパー底部機能性層積層体32をアッパー機能性層積層体20に固定及びシールする役割を果たす。
アッパー底部機能性層積層体32は、第1のアセンブリーソール30に接合していないとともに、第2のアセンブリーソール38に接合しておらず、この第1及び第2のアセンブリーソールと隣接するのみであるのが好ましい。仮に接合するなら、アッパー底部機能性層積層体32は、第1のアセンブリーソール30に対して、及び/又は第2のアセンブリーソール38に対して、透湿性に影響を及ぼさない形で、例えば点接着によって軽く固定してもよい。
アッパー底部機能性層積層体32の外周縁部があるために、アッパー機能性層積層体20のソール側下端部領域は、外側材料層18のソール側下端部領域18aと間隔をあけて配置されている。これにより、アッパー14のソール側端部領域において、内側のアッパー機能性層積層体20と外側の外側材料層18との間、及び/又は内側のアッパー機能性層積層体20と外側の第1のアセンブリーソール30との間に、空間即ち第1の領域(図面でAとして示されている領域)が作られる。このような第1の領域即ち空間Aは、アッパー14のソール側端部領域(アッパー14がアッパー底部16によって閉じられている領域)に向かって広くなっている。
アッパー底部機能性層積層体32の外周は、上記のような第1の領域即ち空間Aの内側境界を形成する。第1の領域即ち空間Aは典型的には、空気によって、水(液体及び/若しくは気相の水)の蒸気によって、又は空気/水分混合物によって満たされている。
アッパーアセンブリー10の底部にアウトソール44を形成するように、ソールユニット12は、液体ポリマー材料を注入することによって、外側材料層18aのソール側下端部領域18に取り付けられている。あるいは、ソールユニット12は、事前に作製したソールユニットであってもよく、ソール用接着剤を用いて、アッパーアセンブリー10の底部に接着してもよい。
ソールユニット12はアウトソール44を含んでなり、このアウトソール44は、ソールユニット12の周囲外側領域を形成するとともに、アッパーの外側材料層18の湾曲領域(外側材料層18のソール側端部領域18aがある領域)に適合するように、アウトソール44の上側は、外側方向においてやや上方に延びている。アウトソール44は、靴の使用時に地面と接するトレッド面44aの少なくとも一部も形成する。アウトソール44は中央切除部Xを有し、中央切除部Xには、底部から上に向かって、支持バー層46、グリッド層48、及びバリア層50が配置されている。ソールユニット12には、貫通穴又は孔52a、52bが数多く形成されている。これらの貫通穴又は孔52a、52bは、トレッド面44aに形成されており、これらの貫通穴又は孔によって、トレッド面44aとアッパー底部機能性層34との間で水分のやりとりが可能になる。貫通穴又は孔52a、52bは、アッパー底部機能性層34の下の第2の領域(図面でBとして示されている領域)と、水分を移動させる形で接している。
アウトソール44は、図に示されているように一体形成することも、例えば異なる色の2つ以上の部分から作製することもできる。それ相応に高い透湿性が得られるように、貫通穴又は孔52a、52bは、可能な限り大きく作る。貫通穴又は孔52a、52bに侵入することのある異物、例えば小石による損傷からアッパー底部機能性層積層体32を力学的に保護するバリア層50がソールユニット12を水平に横断している。バリア層50は、いくぶんアウトソール44の中まで延びているので、アウトソール44内で固定されているとともに、アウトソール44に耐久的に連結している。このバリア層は、更にソールユニット12の安定化材としても構成できるように、熱融着繊維材料を用いて構築してもよい。支持バー層46とグリッド層48が、ソールユニットに対する更なる安定性をもたらしている。
更に詳細な要点が後述されているように、第1のアセンブリーソール30は水分移動構造体54a、54bを備える。このような水分移動構造体54a、54bは、第1のアセンブリーソール30の外周領域に位置するとともに、アッパー14のアッパー機能性層積層体20と外側材料層18及び/又は第1のアセンブリーソール30の外周縁部領域30aとの間に形成された第1の領域即ち空間Aをアッパー底部積層体32の下の第2の領域Bと連結する水分伝導経路をもたらす。したがって、第1の領域即ち空間Aに蓄積した水分は、この水分移動構造体54a、54bを介して、第2の領域Bに移動させられ、その水分は、ソールユニット12に形成された貫通穴/孔52a、52bを介して、外部に移動させることができる。
これに加えて、又はこの代わりに、図2及び3の実施形態に概略的に示されているように、同様の水分移動構造体54c、54dをアッパーの外側材料層19のソール側縁部領域18aに設けてもよい。このような水分移動構造体54c、54dは、第1のアセンブリーソール内の対応する水分移動構造体54a、54bと、水を移動させる形で通じることになるとともに、更に、第1の領域即ち空間Aを領域Bと連結する水分伝導経路を支えるのが好ましい。アッパー14の外側材料層18が、アッパー底部積層体32の下の領域にまで延びているいくつかの実施形態(図3を参照)では、水分移動構造体54c、54dのみを用いて、第1のアセンブリーソール内の対応する水分移動構造体54a、54bを省くことを考えられることがある。
図1〜3の実施形態では、外側材料層18のソール側端部18aを第1のアセンブリーソールの外周領域30aに接合させる連結領域56が形成されている。このような連結領域は、外側材料層18のソール側端部18aと第1のアセンブリーソール30の外周領域30aとの間を結合させる区域、例えば、縫い目28若しくは接着剤等に覆われた継ぎ目、及び/又は溶接が行われる継ぎ目を含む。更に、連結領域56は、上記のような継ぎ目28と隣接している、外側材料層18と第1のアセンブリーソール30の領域も含む。図1〜3に示されている実施形態では、外側材料層18のソール側端部領域18aがソールユニット12と接するように、連結領域56は上方へ延びているとみなすことができる。貫通穴及び/又は孔52a、52bを備えるソールユニット12を有する履物では、図1〜3の実施形態のケースのように、ソールユニット12をアッパーアセンブリー10に取り付ける時に、貫通穴/孔52a、52bの上にあるアセンブリーソール30の内周領域30bを第1のアセンブリーソール30の外周領域30aが取り囲むように、連結領域56は接合部28から内側にまで達するとみなしてよい。
図1〜3の実施形態では、ソールユニット12を取り付けるための結合材(膠剤又は接着剤等)に対して、及び/又は、成形若しくは注入によってソールユニット12をもたらすのに用いる液体ポリマー材料に対して不透性となるように、外側材料層18のソール側端部領域18aが第1のアセンブリーソール30に接合されている。この文脈で用いる場合、不透性とは、第1の領域Aからアッパー底部積層体32の下の第2の領域Bへの水分移動をかなり阻害するほど、何れかの結合材及び/又は液体ポリマー材料が外側材料層18及び/又は第1のアセンブリーソール30に浸透するのを抑制することを指す。
図1〜3から分かるように、ソールユニット12は下方からアッパーアセンブリー10に取り付けられている。従って、好ましくは外側材料層18のソール側端部領域18aの下側に対して、及び/又は第1のアセンブリーソール30の底部側に対して不透性をもたらす。図1及び2に示されている実施形態では、アウトソール44を注入するための液体ポリマー材料に対して、及び/又はソール用接着剤に対して不透性となる形で、外側材料層18を第1のアセンブリーソール30と接合させる継ぎ目28の領域も設けられている。図3の実施形態では、このような継ぎ目28は、液体ポリマーアウトソール材と、又はソール用接着剤と接する、外側材料層18の領域の内側に配置されている。ソールユニットを取り付ける(成形するか、又は接着によって取り付けるかの何れか)時に、バリア層50を第1のアセンブリーインソールに押し付けることになるので、図3の実施形態でも液体ポリマー材料及び/又はソール用接着剤の接合部28への浸透が防止される。
液体ポリマー材料及び/又はソール用接着剤に対する不透性により、ソールユニット12を取り付けるための結合材であって、従来から用いられている他の材料よりも化学的に攻撃的な結合材を使用できるようになる。特に、成形又は注入用の液体ポリマー材料に関しては、上記の不透性により、かなり高温の溶融又は軟化領域を有する材料を使用できるようになる。このような材料が、外側材料層18及び/又は第1のアセンブリーソール30によって形成される層構造を貫通できてしまうと、機能性層24、34の内側を損傷することになりかねない。
図1の実施形態では、外側材料層18のソール側端部領域18aの外側、かつ第1のアセンブリーソール30の底部側に不透性層58が設けられている。このような不透性層58は、外側材料層18のソール側端部領域18aと第1のアセンブリーソール30の外周領域30aとの連結区域を越えて延びている。不透性層58は、外側材料層18を第1のアセンブリーソール30と接合させる継ぎ目28も覆っている。ソールユニット12を取り付ける時、不透性層58は、ソールユニット12を取り付けるための何れかの結合材と、及び/又はアウトソール44を注入するのに用いる何れかの液体ポリマー材料と直接接する。
いくつかの例では、この不透性層は、ポリウレタン又はシリコーン系材料の少なくとも1つから選択したテープ又はフィルム材料で、接着によって取り付けたテープ又はフィルム材料で作られていてよい。別の例では、不透性層は、液体又は粘性接着剤材料、例えばポリウレタン及び/又は反応性ホットメルトタイプの接着剤材料によって形成させてよい。このような接着剤材料は、乾燥、並びに/又は、硫化及び/又は硬化後、液体又は粘性ソール材に対して不透性を有する層を形成する。好適な液体又は粘性接着剤は、充分に高い粘度を有するべきである。例えば、ソールユニットをアッパーアセンブリーに結合するのに用いる典型的なソール用接着剤は、分子量100,000超の接着剤である。このような接着剤は、不透性層をもたらすのに問題なく使用されてきた。その例は、Fuller製Ultraflex 4320+Fuller製Hardener FCUV、Kommerling製Koraplast 188、ZHONG BU製タイプPL 755+8%硬化剤318という接着剤/接着剤系である。
図2の実施形態では、不透性層58の代わりに、リング状保護要素58’が用いられている。このようなリング状保護要素58’は、外側材料層18のソール側端部領域18aと第1のアセンブリーソール30の外周縁部領域30aを相互に接合させた後に、好適な接着剤、特にホットメルト接着剤を接合部28に塗布することによって形成させてよい。リング状保護要素58’は、外側材料層18のソール側端部領域18aの外側から、かつ第1のアセンブリーソール30の底部側から塗布する。これにより、外側材料層18のソール側端部領域18aと第1のアセンブリーソール30の外周部分30aとの間に形成された継ぎ目28と、更にはこの継ぎ目28のすぐ隣の領域も覆う不透性シールが得られる。接合部28が、アッパーアセンブリー10のほぼ水平に延びる領域にある場合の方が、リング状保護要素58’の塗布は容易である。この理由から、図2の実施形態では、アッパーの外側材料層18は下方に、ほぼアッパー底部積層体32の領域の中の比較的遠くまで延びている。
他の全ての面においては、図2に示されている実施形態は図1の実施形態と同一である。重複を避けるために、図2の実施形態にも適用される、上記の図1の説明を参照する。
図3の実施形態では、外側材料層18は特に長く、実際、アッパーライナー20よりも長い。外側材料層18は、アッパーアセンブリー10が概ね垂直な伸張方向から概ね水平な伸張方向に変化する下部湾曲領域(典型的にはアッパー底部16を確定する領域)を越えて延びる。外側材料層18は実際、横方向内側にアッパー底部積層体32の下の領域内まで延びている。ソールユニット12がアッパーアセンブリー10に取り付けられている状態において、ソールユニット12において貫通穴及び/又は孔52a、52bが形成されている領域の上に重ねて置かれるアッパー底部16の横方向内側領域内に、外側材料層18が入るほど延びるように、外側材料層18は、アッパー底部積層体32の下の領域内まで延びていてもよい。このような構成では、連結領域56、即ち、連結領域56に隣接する領域を含むとともに、アウトソール44を注入するための何れかの液体ポリマー材料、及び/又は何れかのソール用接着剤と接する接合部28が、接合部28と、外側材料層18のソール側端部領域18aの外側/底部側によって形成される。アウトソール44を注入する時、液体ソール材の浸透を回避するのに十分なほどしっかりと、外側材料層18のソール側端部領域18aの底部側にバリア層50を押し付けることができる。同様に、ソール用接着剤を用いてソールユニット12を取り付ける時、ソール用接着剤をソールユニット12の外周領域のみに塗布し、バリア層50が外側材料層18のソール側端部領域18aの上に重ねて置かれる領域には塗布しない構成を用いることができる。圧力を加えてソールユニット12をアッパーアセンブリー10に取り付ける時、バリア層50は、外側材料層18のソール側端部領域18aに押し付けられる。従って、液体ポリマー材料及び/又はソール用接着剤がアッパー底部機能性層積層体32の方に浸透するのを防止する不透性シールが得られる。
図3の実施形態は更に、アッパー14をソールユニット12の方に閉じるのに第2のアセンブリーソールを用いない点で、図1及び2の実施形態と異なる。むしろ、アッパー底部機能性層積層体32が、図1及び2実施形態で用いられているような第2のアセンブリーソール38の機能も提供する。アッパー底部機能性層積層体32とアッパーライナー20(例えばアッパー機能性積層体の形状)は、何れかの既知の方法によって、例えば、縫合された継ぎ目40をもたらす縫合(シュトローベル縫い又はジグザグ縫いなど)によって、接合部40で接合し合っている。このような接合部40に防水性を持たせるために、アッパー底部機能性層積層体32とアッパーライナー20を連結する接合部40に、シーリング材42、例えばホットメルト接着剤を塗布する。シーリング材は液体の状態で塗布すると、接合部40の中まで浸み込む。シーリング材42は硬化後、アッパー底部積層体32とアッパーライナー20との間の接合部40に防水性を付与する。当業者に知られているように、その他のタイプのシーリング材42、特にシームテープ又はシーリング用接着剤を用いてもよい。
図3の実施形態では、一方の側のアッパー底部積層体32及びアッパーライナー20と、他方の側の第1のアセンブリーソール30及び/又は外側材料層18のソール側端部領域18aとの間の直接的接合は必要ない。むしろ、アッパー底部積層体32とアッパーライナー20によって構成されているライナー構造体を単に、外側材料層18と第1のアセンブリーソール30によって構成されている外側構造体の内側に挿入してよい。図3には、アッパーライナー20と外側材料層18を含むアッパー14を基本的にラストの上に置き、続いて、アッパー底部積層体32をアッパーライナーに取り付け(接合部40の防水加工も行う)、第1のアセンブリーソール30を外側材料層18に取り付けることによって、底部側で閉じる実施形態が示されているが、このような構成は、事前に作製した防水性・透湿性ブーティーがアッパーアセンブリー10の外側層構造体18、30の内側に配置されているブーティータイプの靴構造にも非常に適している。
上記のように、図3の実施形態では、アッパー底部積層体32は、3層積層体の形状で構成されている。しかし、2層積層体を用いることもできる。逆に、図3の3層積層体32を図1及び2の実施形態とともに用いることもできる。
他の全ての面においては、図3に示されている実施形態は図1の実施形態と同一である。重複を避けるために、図3の実施形態にも適用される、上記の図1の説明を参照する。
図4〜14は、本発明の実施形態による第1のアセンブリーソール30を有する様々な代表的なアッパーアセンブリー10の底面概略図を示している。各図では、アッパーアセンブリーには10という符号が付されており、第1のアセンブリーソールは、各実施形態で異なる構成になっているが、同じ参照符号30が付されている。更に、アッパーの外側材料層18のソール側端部領域には18aが付されている。各図において、外側材料層18のソール側端部領域18aと第1のアセンブリーソール30との接合部には28が付されている。何れの実施形態においても、第1のアセンブリーソール30及び/又はアッパーの外側材料層18は水分移動構造体54を備える。図1〜3では、この水分移動構造体には54a、54b、54c、54dが付されている。図4〜14では、水分移動構造体がそれぞれ異なるにもかかわらず、参照符号54のみを用いる。図1〜3に示されている水分移動構造体54a、54b、54c、54dのそれぞれは、図4〜14に示されている水分移動構造体54の何れの構造も有することができることを理解されたい。更に、図4〜14の何れかにそれぞれ代表的に示されている各種の水分移動構造体54を1つの同一のアッパーアセンブリーで組み合わせてもよいことに留意されたい。
図4の実施形態では、第1のアセンブリーソール30全体は、水分に対してウィッキング特性を有する材料から作られているので、第1のアセンブリーソール30の材料が水分移動構造体54を形成する。第1のアセンブリーソール30は、完成したアッパー底部16を越えて延びている。
その材料の分子構造又は「ミクロ」構造により、液体又は気体の水分を第1の貯水部から吸い上げて、その水分をその材料の伸張範囲に沿って第2の貯水部に移動させることができる場合には、その材料は「ウィッキング特性」を有すると称される(上記を参照)。このようなウィッキング材料の例は、綿のような親水性天然繊維、親水性ポリエチレン、ポリエステル、及び共重合ポリエステルのような親水性合成繊維、又は親水化処理を施した何れかの繊維、並びにこれらの混合物である。これらの何れの材料も、充分なウィッキング効率をもたらすのみならず、同時に、アセンブリーソールとして用いるのに充分な安定性と可撓性をもたらす。
この理由から、水分移動構造体を備える領域における第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は、水分を移動させることができる材料、例えばウィッキング特性を有する材料を含むのが好ましく、及び/又は、水分の移動を可能にできるか若しくは更には促進できる水分流路構造体、例えば、チャネル構造体若しくはウィッキングフィラメントを備えてよい。
更なる可能性としては、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は、水分流路構造体、例えば、チャネル様構造体、ウィッキングフィラメントの配列体、並びに/又は好適な孔及び/若しくは窪みを備えてよい。このケースでは、第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は原理上、その分子構造又は「ミクロ」構造によりウィッキング特性を有する材料で作る必要はない。ウィッキング効果は、「巨視的な」水分流路構造体によって得られるからである。第1のアセンブリーソール及び/又はソール側外側材料端部領域は、不透水性材料で作ってもよい。当然ながら、水分移動効率を最大化するために、ウィッキング特性を有する材料であって、巨視的な水分流路構造体を更に備える材料を用いるという意味で、あらゆる可能性を組み合わせてもよい。
図5に示されている実施形態では、第1のアセンブリーソール30は、フィラメント又は糸60a、60b、60cの配列体を備える(3本のフィラメントは例示的に示されているに過ぎない)。これらのフィラメント60a、60b、60cのそれぞれは、ウィッキング特性を有する。即ち、その長手方向伸張範囲に沿って水分を移動させることができる。このようなウィッキング特性は基本的に、ウィッキング特性を有する材料で作られたウィッキングフィラメント、及び/又はフィラメント若しくは糸の特定の形の構成に起因する。上記の何れの材料も、このようなウィッキングフィラメントを作製する潜在的候補であるが、更に、履物の設計においてアセンブリーソールに求められるような充分な安定性及び可撓性をもたらさない材料を用いることができる。ウィッキングフィラメント60a、60b、60cが、それ自体ではウィッキング特性を有する必要がない第1のアセンブリーソールの基材に組み込まれるからである。図5で見ることができるように、ウィッキングフィラメントは、グリッド状構造を形成するとともに、第1のアセンブリーソールの側方縁部から横方向内側領域の方に、又は第1のアセンブリーソールを横切るように延びることによって、2つの対向する側方縁部をつなぐのが好ましい。
図6で見ることができるように、図5に示されているようなウィッキングフィラメント60a、60b、60cに加えて、外側材料層のソール側端部領域18aの少なくとも内側にも、ウィッキングフィラメント60c、60d、60eを設けてもよい。これらのウィッキングフィラメント60c、60d、60eは、第1のアセンブリーソール30のウィッキングフィラメント60a、60b、60cと同じ材料で作られていてもよいとともに、同じ構成を有してもよい。これにより、第1の水分移動構造体54が第1のアセンブリーソール30によって得られ、第2の水分移動構造体が外側材料層18によって得られる。第1及び第2の水分移動構造体54、54は、水分を移動させる形で通じ合っている。従って、好ましい構成では、第2の水分移動構造体のウィッキングフィラメント60c、60d、60eは、外側材料層18の下縁部の方、即ち接合部28の方に向いている。
図7で見ることができるように、上記のようなウィッキングフィラメントの配列体によって形成される水分移動構造体54は、図示されているケースでは、第1のアセンブリーソール全体を覆う必要はない。図示されている実施形態では、水分蓄積の大半が見込まれる前足の領域のみに、水分移動構造体54が設けられている。
図8は、第1のアセンブリーソール30の一部のみに水分移動構造体54が設けられている別の例を示している。この例では、第1のアセンブリーソール30は、異なる材料で作られており、その材料が連結し合っている。前足領域では、両方の横方向側部において、第1のアセンブリーソールが、ウィッキング特性を有する材料で作られているので、この領域では、2つの水分移動構造体54、54が形成されている。他の全ての領域では、第1のアセンブリーソール30は、何れの特定のウィッキング特性も持たない従来のインソール材で作られている。
同様に、図9では、第1のアセンブリーソール30は、水分移動構造体54を備える領域と、備えないその他の領域を含む。基本的に、第1のアセンブリーソール30は、何れの特定のウィッキング特性も有さず、かつ、何れの水分流路構造体も備えない材料で作られている。前足領域のみが、2つの水移動構造体54を含む。これらの水移動構造体54のそれぞれは、横方向でアッパー底部16に及ぶ。従って、アッパー底部16の横方向側部で蓄積する水分は、ソールユニット12に形成された貫通穴及び/又は孔52a、52bの上に重ねて置かれることになるアッパー底部16の中央領域の方に移動することになる。
図10の例では、第1のアセンブリーソール30は、従来のインソール材から作られているので、何れの特定の水分移動構造体ももたらさない中央領域30bを含む。中央領域30bは、上記のようなウィッキング特性を有する材料で作られた外周領域30aに囲まれている。外周領域は水分移動構造体54をもたらす。この水分移動構造体54は、外側材料層18のソール側端部領域18との接合部28に隣接している。
図11の例でも、第1のアセンブリーソール30は、従来のインソール材から作られているので、何れの特定の水分移動構造体ももたらさない中央領域30bを含む。中央領域30aは、複数の水分移動流路62a、62b、62cの配列体の形状の水分流路構造体54を備える外周領域30aに囲まれている。これらの水分移動流路62a、62b、62cは、概ね放射状に配向されており、第1のアセンブリーソールの外周縁部から基本的に放射状に内側に延びている。ソールユニット12をアッパーアセンブリー10に取り付けた後、水分移動流路62a、62b、62cは、アッパー底部積層体32の下の領域B内まで延びるとともに、水分を伝導させる形で、ソールユニット12に形成された貫通穴及び/又は孔52a、52bと通じている。水分移動流路62a、62b、62cは、第1のアセンブリーソール30の底部側の方に開口しているので、図11に示されているアッパーアセンブリーの底面図で見ることができる。このようなチャネル内で第1のアセンブリーソール30の中央領域30bの方に移動した水分を効率的に外部に移動させることができる。
図12の例は、水分移動流路62a、62b、62cが、第1のアセンブリーソール30の底部側の方ではなく、上側の方に開口している点以外は、図11の例と同一である。従って、水分移動流路62a、62b、62cは、図12に示されているアッパーアセンブリーの底面図では見えない。水分移動流路は点線で示されている。このようなチャネル62a、62b、62c内で第1のアセンブリーソール30の中央領域30bの方に移動した水分は、第1のアセンブリーソール30の中央領域30bに形成された孔64を介して、外部に移動させることができる。
図13に示されている例は図11に示されている例に、図14に示されている例は、図12に示されている例に対応している。唯一の相違点は、図13及び14では、外側材料層18のソール側縁部領域18aにも、水分流路チャネル62d、62e、62fの配列体が設けられている点であり、第1のアセンブリーソール30の外周領域30aに形成された水分流路チャネル62a、62b、62cの配列体によって形成された第1の水分移動構造体54に加えて、水分流路チャネル62d、62e、62fの配列体が、第2の水分移動構造体54を形成している。第1及び第2の水分移動構造体54、54の水分流路チャネル62a及び62d、62b及び62e、62c及び62fは何れも、基本的に放射方向に向いており、対応し合うように配置されている。これにより、第1の領域Aから第2の領域Bへの水分の効率的な移動が実現する。

Claims (30)

  1. ソール側アッパー端部領域を有するアッパー(14)と、アッパー底部(16)とを含んでなる履物(100)用アッパーアセンブリー(10)であって、
    前記ソール側アッパー端部領域が前記アッパー底部(16)に接合しており、
    前記アッパー(14)が、ソール側外側材料端部領域(18a)を有する外側材料層(18)と、アッパーライナー(20)とを含み、
    前記アッパー底部(16)が、第1の透湿性アセンブリーソール(30)と、第1の透湿性・防水性機能性層(34)を含むアッパー底部積層体(32)とを含んでなり、
    前記ソール側外側材料端部領域(18a)内の前記外側材料層(18)が前記第1の透湿性アセンブリーソール(30)に接合しており、
    前記アッパー(14)の前記外側材料層(18)と前記アッパーライナー(20)との間、及び/又は前記第1の外側アセンブリーソール(30)の外周部分と前記アッパー(14)の前記アッパーライナー(20)との間の第1の領域(A)から、前記アッパー底部機能性層(34)の下の第2の領域(B)に水分を移動させるように構成された少なくとも1つの水分移動構造体(54、54a、54b)を前記第1のアセンブリーソール(30)及び/又は前記アッパー(14)の前記ソール側外側材料端部領域(18a)が含んでなるアッパーアセンブリー(10)。
  2. ソールユニット(12)が前記アッパーアセンブリー(10)の下面に取り付けられている状態において、前記アッパー底部機能性層(34)の下の前記第2の領域(B)が、前記ソールユニット(12)に形成された少なくとも1つの経路(52a、52b)と、又は孔を呈する領域と、水分を透過させる形で通じるように配置されている、請求項1に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  3. ソールユニット(12)が前記アッパーアセンブリー(10)に取り付けられている状態において、前記アッパー(14)の前記外側材料層(18)と前記アッパーライナー(20)との間、及び/又は前記第1の外側アセンブリーソール(30)の外周部分とアッパー(14)の前記アッパーライナー(20)との間の前記第1の領域(A)が、ソール材(44)及び/又はソール用接着剤に覆われるように配置されている、請求項1又は2に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  4. 少なくとも前記水分移動構造体(54)における前記第1のアセンブリーソール(30)及び/又は前記ソール側外側材料端部領域(18a)が、少なくとも1つのウィッキング材料を含んでなる、請求項1〜3の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  5. 前記ウィッキング材料が、親水性天然繊維、親水性合成繊維、親水化処理を施した繊維、及びこれらの混合物を含む群から選択した材料を含む、請求項4に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  6. 少なくとも前記水分移動構造体(54)における前記第1のアセンブリーソール(30)及び/又は前記ソール側外側材料端部領域(18a)が、少なくとも1つの水分流路構造体(60、62)を備える、請求項1〜5の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  7. 前記水流路構造体(60、62)が、少なくとも1つのウィッキングフィラメント(62)、孔、及び/又は窪み(64)を含んでなる、請求項6に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  8. 前記水分移動構造体(54)の横方向内側の少なくとも領域(30b)における前記第1のアセンブリーソール(30)が、透湿性材料で作られており、及び/又は孔(64)を備える、請求項1〜7の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  9. 前記水分移動構造体(54)が、前記第1のアセンブリーソール(30)全体を越えて延びている、請求項1〜8の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  10. 前記水分移動構造体(54)が、少なくとも1cm/2時間、好ましくは少なくとも2cm/2時間、より好ましくは少なくとも3cm/2時間、更に好ましくは少なくとも4cm/2時間、最も好ましくは少なくとも6cm/2時間の水分移動速度をもたらす、請求項1〜9の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  11. 前記外側材料層(189が前記アッパー底部積層体(32)に直接的には接合していない、請求項1〜10の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  12. 前記アッパーライナー(20)が、第2の透湿性・防水性機能性層(24)を有するアッパーライナー積層体として構成されている、請求項1〜11の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  13. 前記外側材料層(18)が前記アッパーライナー(20)よりも短い、請求項1〜12の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  14. 前記第1のアセンブリーソール(30)が前記アッパー底部積層体(32)の下に配置されている、請求項1〜13の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  15. 前記外側材料層(18)の前記ソール側端部領域(18a)が、前記第1のアセンブリーソール(30)に、好ましくは縫合によって接合している、請求項1〜14の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  16. ソール(12)を取り付けるのに用いる結合材(膠剤又は接着剤等)に対して、及び/又は成形若しくは注入によってソール(12)をもたらすのに用いる液体ポリマー材料に対して不透性を有するように、前記外側材料層(18)の前記ソール側端部領域(18a)が、前記第1のアセンブリーソール(30)に接合している、請求項1〜15の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  17. 前記外側材料層(18)の前記ソール側端部領域(18a)と前記第1のアセンブリーソール(30)の連結区域(56)を覆う不透性層(58)が設けられている、請求項16に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  18. 前記不透性層(56)が、前記外側材料層(18)のソール側端部領域(18a)と前記第1のアセンブリーソール(30)のソール側連結区域(56)に配置されている、請求項17に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  19. 前記不透性層(56)が、不透性テープ又はフィルム、接着剤テープ、シーリング目的で用いられるテープ、少なくとも1つの金属化フィルム、ポリエチレンを含んでなるバリア、塗布及び溶剤蒸発による乾燥後に弾性乾燥層を形成させるポリマー分散液の少なくとも1つから選択した材料を含んでなる、請求項17又は18に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  20. 前記アッパー底部積層体(32)が、布地支持層(36)の上に配置されている前記第1の透湿性・防水性機能性層(34)を有する2層積層体である、請求項1〜19の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  21. 前記アッパー底部積層体(32)が、第1の布地支持層(36a)と第2の布地支持層(36b)との間に配置されている前記第1の透湿性・防水性機能性層(34)を有する3層積層体である、請求項1〜19の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  22. 第2の透湿性アセンブリーソール(38)が前記アッパー底部積層体(32)の上に配置されている、請求項1〜21の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  23. 前記第2の透湿性アセンブリーソール(38)と、前記アッパーライナー(20)の前記ソール側端部領域が、好ましくは縫合によって接合し合っている、請求項22に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  24. 前記アッパー底部積層体(32)と、前記アッパーライナー(20)の前記ソール側端部領域の外面が、好ましくは接着剤結合によって接合し合っている、請求項22又は23に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  25. 前記第1の機能性層(34)と前記第2の機能性層(24)が接合して、防水性結合区域を形成している、請求項22〜24の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  26. 追加のアセンブリーソールを使用することなく、前記アッパーライナー(20)の前記ソール側端部領域と前記アッパー底部積層体(32)が接合している、請求項1〜21の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)。
  27. 前記アッパーライナー(20)がアッパーライナー積層体として構築されており、前記アッパー底部積層体(32)と透湿性・防水性ユニットを形成している、請求項26に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  28. 前記アッパーライナー(20)の前記ソール側端部領域と前記アッパー底部積層体(32)が、縫合によって接合し合っている、請求項26又は27に記載のアッパーアセンブリー(10)。
  29. 請求項1〜28の何れかに記載のアッパーアセンブリー(10)と、前記アッパーアセンブリー(10)に取り付けられたソールユニット(12)とを含んでなる履物(100)であって、前記ソールユニット(12)が、少なくとも1つの経路(52a、52b)を有するか、又は、孔を呈するとともに、前記ソールユニット(12)が、特に前記アッパーアセンブリー(10)の下面に接着剤結合、成形、又は注入によって接合している履物(100)。
  30. 前記少なくとも1つの水分移動構造体(54)が、前記第1のアセンブリーソール(30)の外周から、及び/又は、前記ソール側外側材料端部領域(18a)から横方向内側に、前記少なくとも1つの経路(52a、52b)又は前記孔と、液体を伝導させる形で通じている前記領域(B)の中まで延びている、請求項29に記載の履物(100)。
JP2014521961A 2011-07-29 2011-07-29 履物用アッパーアセンブリー、及びそのアッパーアセンブリーを含む履物 Ceased JP2014521417A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/EP2011/063170 WO2013017155A1 (en) 2011-07-29 2011-07-29 Upper assembly for footwear and footwear including the same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014521417A true JP2014521417A (ja) 2014-08-28

Family

ID=44629694

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014521961A Ceased JP2014521417A (ja) 2011-07-29 2011-07-29 履物用アッパーアセンブリー、及びそのアッパーアセンブリーを含む履物

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20140283411A1 (ja)
EP (1) EP2736367A1 (ja)
JP (1) JP2014521417A (ja)
KR (1) KR20140052002A (ja)
CN (1) CN103717100A (ja)
CA (1) CA2842451A1 (ja)
RU (1) RU2014107747A (ja)
WO (1) WO2013017155A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101673376B1 (ko) * 2015-05-27 2016-11-08 주식회사 학산 투습방수기능을 가진 신발
KR101807844B1 (ko) * 2016-07-07 2017-12-11 주식회사 학산 통기성이 향상된 신발 및 이의 제조방법
JP2018521805A (ja) * 2015-08-03 2018-08-09 ジェオックス エス.ピー.エー.GEOX S.p.A. 防水性かつ通気性の靴
JP2021530282A (ja) * 2018-07-09 2021-11-11 インヴィスタ テキスタイルズ(ユー.ケー.)リミテッド 熱伝導性クッション

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160302517A1 (en) * 2015-04-17 2016-10-20 Wolverine World Wide, Inc. Sole assembly for an article of footwear
US10624418B2 (en) 2016-01-25 2020-04-21 Cole Haan Llc Shoe having features for increased flexibility
CN106418874A (zh) * 2016-10-13 2017-02-22 陈茂双 全方位包裹、环保的鞋及其生产工艺
US10711380B2 (en) 2017-07-13 2020-07-14 Under Armour, Inc. Article with embroidered tape segments
CN108078059B (zh) * 2017-12-08 2021-04-27 福建起步儿童用品有限公司 一种具有减震功能的童鞋
US10716362B2 (en) 2018-07-03 2020-07-21 Under Armour, Inc. Article with ribbon structure having nodes and links
US10786043B2 (en) 2018-07-03 2020-09-29 Under Armour, Inc. Article with thermally bonded ribbon structure and method of making
US10736381B2 (en) 2018-07-03 2020-08-11 Under Armour, Inc. Article with directional tensioning
US10619280B2 (en) 2018-07-03 2020-04-14 Under Armour, Inc. Method of making article with ribbon structure and embroidered edges
US10736380B2 (en) 2018-07-03 2020-08-11 Under Armour, Inc. Article with ribbon structure and embroidered edges
US10758007B2 (en) 2018-07-03 2020-09-01 Under Armour, Inc. Article with thermally bonded ribbon structure and method of making
US20210298411A1 (en) * 2018-08-15 2021-09-30 Ecco Sko A/S An article of footwear
US10993497B2 (en) 2018-11-15 2021-05-04 Under Armour, Inc. Article with ribbon loops for string lasting
US11484091B2 (en) * 2019-01-28 2022-11-01 Columbia Insurance Company Waterproof shoes and method for preparing the same
US11439206B2 (en) 2019-12-17 2022-09-13 Under Armour, Inc. Method of making an article of footwear with braided upper
US20210177095A1 (en) * 2019-12-17 2021-06-17 Under Armour, Inc. Article of Footwear with Braided Upper
WO2021164837A1 (en) * 2020-02-19 2021-08-26 Ecco Sko A/S Breathable and waterproof footwear
WO2021164833A1 (en) * 2020-02-19 2021-08-26 Ecco Sko A/S A waterproof and breathable footwear
WO2024042556A1 (en) * 2022-08-22 2024-02-29 W. L. Gore & Associati S.R.L. Waterproof and water vapour-permeable footwear articles

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6427503A (en) * 1987-07-08 1989-01-30 Gore & Ass Waterproof shoes and production thereof
JPH0387407U (ja) * 1989-12-26 1991-09-05
JPH08242902A (ja) * 1995-03-02 1996-09-24 Akzo Nobel Nv ソール射出成形材料にラミネート埋込み体を備えた靴製品
JPH08280412A (ja) * 1995-04-08 1996-10-29 Akzo Nobel Nv 靴用インサートとしての水密性ラミネート成形部材及びそれを有する防水靴
EP0792594A1 (en) * 1996-03-19 1997-09-03 W.L. GORE & ASSOCIATI S.r.l. Improved vapor-permeable footwear
WO2007012415A1 (en) * 2005-07-26 2007-02-01 Geox S.P.A. Waterproof vapor-permeable shoe

Family Cites Families (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2541873A (en) 1945-04-24 1951-02-13 Arthur J Holman Lens grinding tool and method
SE392582B (sv) 1970-05-21 1977-04-04 Gore & Ass Forfarande vid framstellning av ett porost material, genom expandering och streckning av en tetrafluoretenpolymer framstelld i ett pastabildande strengsprutningsforfarande
US4194041A (en) 1978-06-29 1980-03-18 W. L. Gore & Associates, Inc. Waterproof laminate
CA1191439A (en) 1982-12-02 1985-08-06 Cornelius M.F. Vrouenraets Flexible layered product
US5329807A (en) 1993-06-18 1994-07-19 W. L. Gore & Associates, Inc. Centrifuge test apparatus for footwear and apparel
IT239378Y1 (it) * 1995-02-21 2001-02-26 Gore W L & Ass Srl Calzatura con tomaia e suola impermeabili in grado di consentire latraspirazione del vapore verso l'esterno
US5784809A (en) * 1996-01-08 1998-07-28 The Burton Corporation Snowboarding boot
US6048810A (en) * 1996-11-12 2000-04-11 Baychar; Waterproof/breathable moisture transfer liner for snowboard boots, alpine boots, hiking boots and the like
US20050034330A1 (en) * 1996-11-12 2005-02-17 Baychar Running shoes, hiking shoes and boots, snowboard boots, alpine boots, hiking boots, and the like, having waterproof/breathable moisture transfer characteristics
US20040200094A1 (en) * 1996-11-12 2004-10-14 Baychar Softboots and waterproof /breathable moisture transfer composite and liner for in-line skates, ice-skates, hockey skates, snowboard boots, alpine boots, hiking boots and the like
US5738937A (en) * 1996-11-12 1998-04-14 Baychar; Waterproof/breathable liner and in-line skate employing the liner
US20040058102A1 (en) * 1996-11-12 2004-03-25 Baychar Moisture transfer liner for alpine boots, snowboard boots inline skates, hockey skates, hiking boots and the like
US8569190B2 (en) * 1996-11-12 2013-10-29 Solid Water Holdings Waterproof/breathable moisture transfer liner for snowboard boots, alpine boots, hiking boots and the like
US5897412A (en) * 1997-11-19 1999-04-27 Shapiro; Charles Shoe repair composite material
EP1202643B1 (de) * 1999-08-16 2005-12-07 W.L. GORE & ASSOCIATES GmbH Schuhwerk mit abgedichtetem sohlenaufbau und verfahren zu dessen herstellung
ES2238313T3 (es) * 1999-09-21 2005-09-01 Geox S.P.A. Zapato impermeable al agua y permeable a la humedad y procedimiento de fabricacion correspondiente.
IT1317329B1 (it) * 2000-04-13 2003-06-16 Nottington Holding Bv Calzatura traspirante.
GB2363050B (en) * 2000-06-05 2002-05-08 Eddie Chen Waterproof shoe
US6474002B2 (en) * 2000-06-09 2002-11-05 Eddie Chen Waterproof shoe having a waterproof but vapor-permeable lining sleeve
US20010049886A1 (en) * 2000-06-09 2001-12-13 Eddie Chen Waterproof shoe and process of making the same
IT1317368B1 (it) * 2000-10-10 2003-06-16 Nottington Holding Bv Struttura di calzatura impermeabile con suola o intersuola stampatasulla tomaia.
US20040049942A1 (en) * 2002-09-18 2004-03-18 Eddie Chen Shoe having waterproof breathable shell
US6810604B2 (en) * 2002-11-21 2004-11-02 Eddie Chen Shoe having a hollow insole component
US6851205B2 (en) * 2003-01-29 2005-02-08 Eddie Chen Shoe having a cup member connected to the bottom of a waterproof breathable lining
DE10306913B3 (de) * 2003-02-19 2004-10-28 Sympatex Technologies Gmbh Wasserdichter Schuh mit gebuggtem Innenschaft
US6836916B2 (en) * 2003-03-28 2005-01-04 Eddie Chen Process for making a waterproof shoe
DE10321491A1 (de) * 2003-05-13 2004-12-09 W.L. Gore & Associates Gmbh Wasserdichtes Schuhwerk und Verfahren zu dessen Herstellung
ITPD20030312A1 (it) * 2003-12-30 2005-06-30 Geox Spa Suola traspirante ed impermeabile per calzature
ITPD20040014A1 (it) * 2004-01-22 2004-04-22 Geox Spa Calzatura con suola e tomaia traspiranti ed impermeabili
US20070294920A1 (en) * 2005-10-28 2007-12-27 Soft shell boots and waterproof /breathable moisture transfer composites and liner for in-line skates, ice-skates, hockey skates, snowboard boots, alpine boots, hiking boots and the like
DE202007000668U1 (de) * 2006-03-03 2007-03-29 W.L. Gore & Associates Gmbh Schuhsohlenstabilisierungsmaterial
FR2903866B1 (fr) * 2006-07-21 2009-03-20 Salomon Sa Chaussure respiro-etanche
ITPD20060437A1 (it) * 2006-11-23 2008-05-24 Geox Spa Suola traspirante ed impermeabile per calzature, calzatura utilizzante detta suola e procedimento per la realizzazione di detta suola e detta calzatura
CN201042231Y (zh) * 2007-04-27 2008-04-02 林永渐 吸震透气型鞋中底
DE102008027856A1 (de) * 2008-06-11 2009-12-24 W. L. Gore & Associates Gmbh Schuh mit Belüftung im unteren Schaftbereich und dafür verwendbares luftdurchlässiges Abstandsgebilde
DE202008009455U1 (de) 2008-06-20 2009-08-06 W. L. Gore & Associates Gmbh Sohleneinheit für Schuhwerk
US20100011619A1 (en) * 2008-07-16 2010-01-21 Peter Bastianelli Method and apparatus for one piece footwear construction
DE102009015890A1 (de) * 2009-04-01 2010-10-14 W. L. Gore & Associates Gmbh Sohleneinheit für Schuhwerk und damit versehenes Schuhwerk
IT1396032B1 (it) * 2009-10-15 2012-11-09 Geox Spa Suola per calzature impermeabile e traspirante e calzatura realizzata con detta suola
FR2952790B1 (fr) * 2009-11-23 2012-01-06 Salomon Sas Chaussure a semelage ameliore
EP2342984A1 (de) * 2010-01-11 2011-07-13 Masai Marketing & Trading AG Sohleneinsatz für Gehgerät
DE102010006150A1 (de) * 2010-01-29 2011-08-04 W. L. Gore & Associates GmbH, 85640 Schaftanordnung für Schuhwerk sowie Schuhwerk damit
DE102010006151A1 (de) * 2010-01-29 2011-08-04 W. L. Gore & Associates GmbH, 85640 Schaftanordnung für Schuhwerk sowie Schuhwerk damit
CN103442608A (zh) * 2011-03-04 2013-12-11 萨洛蒙股份有限公司 具有改良鞋帮的鞋

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6427503A (en) * 1987-07-08 1989-01-30 Gore & Ass Waterproof shoes and production thereof
JPH0387407U (ja) * 1989-12-26 1991-09-05
JPH08242902A (ja) * 1995-03-02 1996-09-24 Akzo Nobel Nv ソール射出成形材料にラミネート埋込み体を備えた靴製品
JPH08280412A (ja) * 1995-04-08 1996-10-29 Akzo Nobel Nv 靴用インサートとしての水密性ラミネート成形部材及びそれを有する防水靴
EP0792594A1 (en) * 1996-03-19 1997-09-03 W.L. GORE & ASSOCIATI S.r.l. Improved vapor-permeable footwear
JPH1057103A (ja) * 1996-03-19 1998-03-03 Wl Gore & Assoc Srl 改良された水蒸気透過性の履物
WO2007012415A1 (en) * 2005-07-26 2007-02-01 Geox S.P.A. Waterproof vapor-permeable shoe
JP2009502272A (ja) * 2005-07-26 2009-01-29 ジェオックス エス.ピー.エー. 防水透湿性の靴

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101673376B1 (ko) * 2015-05-27 2016-11-08 주식회사 학산 투습방수기능을 가진 신발
JP2018521805A (ja) * 2015-08-03 2018-08-09 ジェオックス エス.ピー.エー.GEOX S.p.A. 防水性かつ通気性の靴
US11083241B2 (en) 2015-08-03 2021-08-10 Geox S.P.A. Waterproof and breathable shoe
KR101807844B1 (ko) * 2016-07-07 2017-12-11 주식회사 학산 통기성이 향상된 신발 및 이의 제조방법
JP2021530282A (ja) * 2018-07-09 2021-11-11 インヴィスタ テキスタイルズ(ユー.ケー.)リミテッド 熱伝導性クッション
JP7119198B2 (ja) 2018-07-09 2022-08-16 インヴィスタ テキスタイルズ(ユー.ケー.)リミテッド 熱伝導性クッション

Also Published As

Publication number Publication date
CN103717100A (zh) 2014-04-09
KR20140052002A (ko) 2014-05-02
EP2736367A1 (en) 2014-06-04
US20140283411A1 (en) 2014-09-25
RU2014107747A (ru) 2015-09-10
CA2842451A1 (en) 2013-02-07
WO2013017155A1 (en) 2013-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014521417A (ja) 履物用アッパーアセンブリー、及びそのアッパーアセンブリーを含む履物
JP5785278B2 (ja) 靴底複合材、それにより構成された靴製品およびそのような靴製品の製造方法
JP5643342B2 (ja) 履物用シャフト配置及びそれを含む履物
JP5684913B2 (ja) 履物の上側組立体及びこれを持つ履物
JP5086279B2 (ja) 靴安定化材料およびそれによって構成される遮断ユニット、靴底複合材および靴製品
ES2311774T3 (es) Zapato respirable.
CN101426390B (zh) 复合鞋底、由其制成的鞋及其制造方法
JP5406051B2 (ja) 防水性・透湿性組み付け中底およびこのような中底で製造された靴
JP5661046B2 (ja) 防水性・透湿性の靴
JP6105760B2 (ja) 空気透過層と、アッパー配列の下側周辺領域内の空気透過部分とを有する履き物
TW201225868A (en) Vapor-permeable shoe with waterproof and vapor-permeable sole
JP2012522551A (ja) 靴用のソールユニット及びそれを有する靴
RU2501503C1 (ru) Узел верха обуви, а также содержащая его обувь

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150728

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20151016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160128

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160621

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20161025