JP2014519833A - サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための方法 - Google Patents

サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための方法であって、前記方法は、a)試験サンプルの細胞溶解を行なって、酵素懸濁液を得る工程;b)工程a)で得られた酵素懸濁液の一画分を、試薬キットと反応させる工程(前記試薬キットは、カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質、反応混合物のpHが6.4〜8.4となる場合に色を変化させるpH呈色指示薬を含む)を含み、工程b)の後の色の変化は、試験サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を示す。本発明はまた、試薬キット、マイクロタイタープレート、および試験サンプル中のカルバペネマーゼ産生株の存在を検出するためのその使用に関する。

Description

発明の分野
本発明は、サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための方法に関する。
発明の背景
世界中でのカルバペネマーゼ産生菌単離株(すなわちカルバペネマーゼ産生株)の同定が増えている(1〜3)。その早期検出は、その蔓延を防ぐため、および重度の感染を処置するための最後の頼みである抗生物質となりつつあるカルバペネム系薬の効力を維持するために、臨床微生物学の分野において大きな関心となりつつある(4)。実際に、カルバペネマーゼは、通常、多剤耐性および汎耐性を生じる多くの他の非β−ラクタムの耐性の決定因子に関連がある。さらに、現在の人々の交流および旅行に因り、カルバペネマーゼ産生株の早期認識が、抗生物質の方針または多剤耐性院内感染の割合がどうであれ、必須になりつつある。
獲得されたカルバペネマーゼの大半は、4つの公知のクラスのβ−ラクタマーゼの3つに、すなわちAmblerクラスA、AmblerクラスB(メタロ−β−ラクタマーゼ(MBL))およびAmblerクラスD(オキサシリナーゼ(OXA))に属する。これらの3つのクラスのカルバペネマーゼは、カルバペネム系薬に対してかなりの臨床的な耐性またはカルバペネム系薬に対して低下した感受性を付与する(1〜4)。結果として、これらの3つのクラスに由来するカルバペネマーゼ産生菌単離株は、院内感染および市中感染の両方に関与する。
3つの明確に異なるクラスのカルバペネマーゼの蔓延は世界中で有意に異なる。例えば、KPC産生株(AmblerクラスA)は、殆どが、アメリカおよび南ヨーロッパで同定されているが、IMP、VIM、NDM−1(AmblerクラスB)は世界中で広く同定され、NDM−1の主な貯蔵場所はインド亜大陸である。OXA−48様酵素(AmblerクラスD)に関しては、少なくとも地中海沿岸の南部および東部で、より近年にはヨーロッパで同定されている(5)。
現在、カルバペネマーゼ産生株を検出するための2種類の方法が存在する。第1に、「Etest(登録商標)」および「ホッジ試験」などのin vivoにおけるカルバペネマーゼの産生についての表現型に基づいた技術を使用することができる(4)。「Etest(登録商標)」は、多くの微生物の抗菌剤に対する感受性を決定するための定量的な技術である。前記システムは、予め規定された抗菌剤の勾配を使用して、微生物に対する種々の抗菌剤の最小阻害濃度(MIC)(μg/ml)を決定することを含み、これは一晩かけてのインキュベーションを使用して寒天培地上で試験される。「ホッジ試験」に関しては、前記単離株が前記酵素を産生し、そしてカルバペネムディスクに向かってカルバペネム感受性菌株の増殖を可能とする場合に、カルバペネマーゼの産生が検出される。「ホッジ試験」の結果は、特徴的なクローバーの葉のような刻み目である。しかし残念ながら、これらの表現型に基づいた技術は感度が十分でもなく、また特異的でもない。また、多くの場合、偽陽性が報告されている。あるいは、カルバペネマーゼ遺伝子のための分子検出技術も使用され得る。しかしながらこの技術は依然として極めて高価であり、そして高度の専門知識を必要とする。表現型に基づいた技術および分子検出技術の両方の最後の欠点は、時間がかかることであり(12〜24時間)、それ故、院内大流行の発生を回避するための予防的隔離措置を実施するために要求される臨床的必要条件を満たさないことである(4)。
以前の研究は、ニトロセフィンおよびCENTAなどの発色性セファロスポリンを使用したβ−ラクタマーゼの同定を実施した(6、7)。しかしながら、これらの発色性基質分子は、カルバペネマーゼを特異的に検出できず、それらは、その加水分解プロファイルが何であれあらゆるβ−ラクタマーゼを検出する。Cica−β−testに関しては、この試験は、特異的阻害剤と共に発色性セファロスポリンHMRZ−86を使用する。この試験はMBL産生株を検出し得るが、それはさらなる培養工程を必要とする。実際に、病原体は、試験される前に、まず適切な非選択培地上で単離されなければならない。その後、コンタミを防ぐため、そして前記生物が純粋であることを確実にするために1つの単離されたコロニーのみが使用される。基質としてベンジルペニシリンを使用したヨウ素滴定試験および酸滴定試験などの他の試験も使用されるが、カルバペネマーゼの検出に対して特異的ではない(6)。最後に、イミペネム含有スターチ寒天培地を使用した技術も、MBL活性を検出するために使用されている(8)。しかしながら、この最後の技術は、タンパク質の抽出、部分的なβ−ラクタマーゼの精製、電気泳動、並びにβ−ラクタマーゼ分野の広範な知識を必要とする。それ故、時間がかかり、そして通常、研究目的のみのために予定される。
臨床微生物学の分野におけるカルバペネマーゼ産生株の検出を容易にするために、出願人は、簡単な酸比色技術に基づいた新規な方法を開発した。この方法は、カルバペネマーゼ基質のβ−ラクタム環を加水分解することによって、カルバペネマーゼはカルボキシル基を生じ、これが次いで培地を酸性化するという概念に基づく。その後、この加水分解から生じた酸性度は、pH呈色指示薬の色の変化によって同定される(9)。
この方法は、カルバペネマーゼ産生株と、複合的な耐性機序などのカルバペネマーゼによって媒介されない機序(例えば外膜透過性の欠陥、セファロスポリナーゼの過剰産生、クラブラン酸により阻害されるESBLなど)から生じたカルバペネム耐性である産生株、またはカルバペネマーゼ活性を有さない広域β−ラクタマーゼ(ESBL、プラスミドおよび染色体によりコードされるセファロスポリナーゼ)を発現している菌株とを識別することを助ける(10)。
解釈可能な結果が非常に短時間で得られ、これは、カルバペネマーゼ産生株に対する封じ込め措置を設計する場合に重要である。それは、以前に記載されているような、特異的でもなく感度が高くもなく、そして解釈可能な結果を得る前にさらに18時間を必要とする「Etest(登録商標)」または「ホッジ試験」技術を使用する必要性を排除する。
この方法は、あらゆるタイプのカルバペネマーゼ産生株の迅速で、信頼でき、そして手頃な価格の検出のための解決策を提供する。さらに、それは特異的であり、そして感度が高い。それはまた、工業的プロセスにもかけることができ、よって研究室の技術者にかなりのさらなる作業量を課すことなく、世界中のあらゆる臨床微生物研究室において実行することができる。
さらに、疫学の分野において、この方法の使用は、カルバペネマーゼ遺伝子の同定のためにPCRによって試験およびシークエンスされるべきである菌株を迅速に選択したい場合にさらなる助けになり得る。
発明の要約
本発明は、サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための方法に関し、前記方法は、
a)試験サンプルの細胞溶解を行なって、酵素懸濁液を得る工程;
b)工程a)で得られた酵素懸濁液の一画分を、試薬キットと反応させる工程
(前記試薬キットは、
− カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質、
− 反応混合物のpHが6.4〜8.4となる場合に色を変化させるpH呈色指示薬
を含む)
を含み、工程b)の後の色の変化は、試験サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を示す。
本発明はまた、カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質とpH呈色指示薬とを含む試薬キット、並びに試験サンプル中のカルバペネマーゼ産生株の存在を検出するためのその使用に関する。
本発明はまた、カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質を含む1つのウェルまたは一連のウェルを含むマイクロタイタープレート、試験サンプル中のカルバペネマーゼ産生株の存在を検出するためのその使用、並びに試験サンプル中に存在するカルバペネマーゼの具体的クラスを最終的に決定するためのその使用に関する。
発明の詳細な説明
定義:
本明細書において使用する「試験サンプル」は、カルバペネマーゼ産生菌を含む可能性のある試験しようとする任意の液体または固体の材料を意味する。典型的には、細菌コロニーは、このような材料から単離され得る。好ましい「試験サンプル」は生物学的サンプルである。
本明細書において使用する「生物学的サンプル」は、被験体から得られた任意の生物学的サンプルを意味する。このような「生物学的サンプル」の例としては、液体、組織、細胞サンプルなどが挙げられる。好ましい「生物学的サンプル」は、全血、血清、血漿または尿である。
本明細書において使用する「被験体」は、哺乳動物、例えばげっ歯類、ネコ、イヌおよび霊長類を示す。好ましくは本発明による「被験体」はヒトである。
本明細書において使用する「pH呈色指示薬」は、溶液に少量加えられるハロクロミック化合物であり、これにより溶液/培地のpHを視覚的に決定することができる。指示薬は、pHに依存して溶液/培地の色の変化を引き起こす。
本明細書において使用する「酵素懸濁液」は、細胞溶解の工程(本発明による方法の工程a))が、試験サンプルの細胞内に存在する酵素を遊離するのを助け、これにより「酵素懸濁液」が得られることを意味する。
本明細書において使用する「画分」は、本発明による方法の工程a)において得られた酵素懸濁液の全部または一部であって、工程b)の試薬キットと反応させるために採取されるものを意味する。典型的には、本発明による「画分」は、酵素懸濁液の一部である。好ましくは、本発明による「画分」は10μLから50μLである。
本明細書において使用する「キット」は、本発明の方法における別々、同時または連続的な使用のための、組合せ製品としての、多くの異なる成分を含む製品を意味する。好ましくは、成分は、カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質、pH呈色指示薬、場合によりカルバペネマーゼ活性化剤および場合によりカルバペネマーゼ阻害剤である。
検出法:
以前に記載されているように、カルバペネマーゼ産生菌の早期検出は、その蔓延を防ぐため、および重度の感染を処置するための最後の頼みである抗生物質となりつつあるカルバペネム系薬の効力を保存するために、臨床微生物学の分野において大きな問題となりつつある。
この問題の解決策として、出願人は、あらゆるタイプのカルバペネマーゼ産生株を検出するための迅速で、信頼でき、そして手頃な価格の方法を開発した。
それ故、本発明は、サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための方法に関し、前記方法は、
a)試験サンプルの細胞溶解を行なって、酵素懸濁液を得る工程;
b)工程a)で得られた酵素懸濁液の一画分を、試薬キットと反応させる工程
(前記試薬キットは、
− カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質、
− 反応混合物のpHが6.4〜8.4となる場合に色を変化させるpH呈色指示薬
を含む)
を含み、工程b)の後の色の変化は、試験サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を示す。
本発明の方法は、カルバペネマーゼ基質のβ−ラクタム環を加水分解することによって、カルバペネマーゼはカルボキシル基を生じ、これが次いで培地(典型的には緩衝化されていない培地)を酸性化するという概念に基づく。その後、この加水分解から生じた酸性度は、pH呈色指示薬の色の変化によって同定される。色の変化は、カルバペネマーゼの存在を示す。
典型的には、ブロスに、試験菌株(試験サンプルから得られた)を接種し、そして回転式振とう機でインキュベーションする。その後、培養液を遠心分離にかけ、そしてペレットを溶解バッファーに再懸濁し、ボルテックスにかけ、そしてさらにインキュベーションする(同様に、当業者には公知の直接的な溶解プロトコールも、固形培養培地上で増殖させた細菌コロニーを使用して適用することができる)。十分なインキュベーション後、懸濁液(すなわち酵素懸濁液)を遠心分離にかけ、そして上清を取り出し、そして氷上に置く。この上清の小画分を、カルバペネマーゼ基質とpH呈色指示薬とを含む試薬キットと混合する。試薬キットと試験酵素懸濁液からなる混合物をさらに、色の変化が観察されるような温度および十分な時間かけてインキュベーションする。色の変化は、カルバペネマーゼの存在を示す。色の変化は、インキュベーション開始から早くも5分後に得ることができる。殆どの場合、30分間のインキュベーション時間が、カルバペネマーゼ産生株についての明らかな色の変化を得るのに十分である。
典型的には、この方法の使用は、カルバペネマーゼ遺伝子の同定のためにPCRによって試験およびシークエンスされるべきである菌株を迅速に選択したい場合にはさらに助けになり得る。結果として、一旦カルバペネマーゼ産生株の存在が本発明の方法によって決定されると、当業者には公知の他の同定技術を使用して、カルバペネマーゼおよび/またはカルバペネマーゼ産生株をさらに特徴付けることができる。
典型的には、一旦カルバペネマーゼ活性が本発明の方法によって検出されると、このカルバペネマーゼ活性をさらに使用して、新規なカルバペネマーゼ阻害剤またはカルバペネマーゼの活性に耐性である新規分子を発見または評価することができる。後者の場合、評価しようとする新規分子を、試薬キットに含まれるカルバペネマーゼ基質分子と交換し得る。
典型的には、本発明による方法を使用して、グラム陽性細菌およびグラム陰性細菌からなる群より選択されたあらゆるカルバペネマーゼ産生菌を検出することができる。好ましくは、カルバペネマーゼ産生菌は、臨床的に重要である細菌からなる群より、さらにより好ましくは臨床的に重要であるグラム陰性細菌からなる群より選択される。
本明細書において使用する「臨床的に重要な」細菌は、院内感染および市中感染に関与する細菌を意味する。
典型的には、カルバペネマーゼ産生菌は、アシネトバクター(Acinetobacter)、アエロモナス(Aeromonas)、バチルス(Bacillus)、バクテリオデス(Bacteriodes)、シトロバクター(Citrobacter)、エンテロバクター(Enterobacter)、エシェリキア(Escherichia)、クレブシエラ(Klebsiella)、モルガネラ(Morganella)、パンドレア(Pandoreae)、プロテウス(Proteus)、プロヴィデンシア(Providencia)、シュードモナス(Pseudomonas)、ラルストニア(Ralstonia)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、セラチア(Serratia)、シェワネラ(Shewanella)、シゲラ(Shigella)およびストレノトロフォモナス(Strenotrophomonas)からなる属より選択される。
典型的には、カルバペネマーゼ産生菌は、アシネトバクターバウマニ(Acinetobacter baumannii)、アエロモナス ジュニ(Aeromonas junii)、バチルス セレウス(Bacillus cereus)、バクテロイデス フラギリス(Bacteroides fragilis)、シトロバクター アマロナチカス(Citrobacter amalonaticus)、シトロバクター フロインディ(Citrobacter freundii)、シトロバクター ヤンガエ(Citrobacter youngae)、エンテロバクター アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)、エンテロバクター アスブリアエ(Enterobacter asburiae)、エンテロバクター クロアカエ)Enterobacter cloacae、エシェリキア コリ(Escherichia coli)、クレブシエラ オキシトカ(Klebsiella oxytoca)、クレブシエラ ニューモニアエ(Klebsiella pneumoniae)、モルガネラ モルガニ(Morganella morganii)、パンドラエア ノメヌサ(Pandoraea pnomenusa)、プロテウス ミラビリス(Proteus mirabilis)、プロテウス レトゲリ(Proteus rettgeri)、プロテウス ヴルガリス(Proteus vulgaris)、プロヴィデンシア スチュアルティ(Providencia stuartii)、シュードモナス アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、サルモネラ エンテリカ(Salmonella enterica)、セラチア マルセッセンス(Serratia marcescens)、シゲラ フレックスネリ(Shigella flexneri)、ステノトロフォモナス マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)、ラルストニア ピケッティ(Ralstonia picketti)およびシェワネラ アルガエ(Shewanella algae)からなる群より選択される。
典型的には、AmblerクラスAカルバペネマーゼ産生菌は、シトロバクター フロウンジ(Citrobacter freundii)、エンテロバクター アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)、エンテロバクター アスブリアエ(Enterobacter asburiae)、エンテロバクター クロアカエ(Enterobacter cloacae)、エシェリキア コリ(Escherichia coli)、クレブシエラ オキシトカ(Klebsiella oxytoca)、クレブシエラ ニューモニアエ(Klebsiella pneumoniae)、シュードモナス アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、サルモネラ エンテリカ(Salmonella enterica)およびセラチア マルセッセンス(Serratia marcescens)の種からなる群より選択され、AmblerクラスBカルバペネマーゼ産生菌は、アシネトバクター バウマニ(Acinetobacter baumannii)、アエロモナス ジュニ(Aeromonas junii)、バチルス セレウス(Bacillus cereus)、バクテロイデス フラギリス(Bacteroides fragilis)、シトロバクター アマロナチカス(Citrobacter amalonaticus)、シトロバクター フロウンジ(Citrobacter freundii)、シトロバクター ヤンガエ(Citrobacter youngae)、エンテロバクター アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)、エンテロバクター クロアカエ(Enterobacter cloacae)、エシェリキア コリ(Escherichia coli)、クレブシエラ オキシトカ(Klebsiella oxytoca)、クレブシエラ ニューモニアエ(Klebsiella pneumoniae)、モルガネラ モルガニ(Morganella morganii)、プロテウス レットゲリ(Proteus rettgeri)、プロテウス ヴルガリス(Proteus vulgaris)、プロヴィデンシア スチュアルッチ(Providencia stuartii)、シュードモナス アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、セッラチア マルセッセンス(Serratia marcescens)、シゲラ フレックスネリ(Shigella flexneri)およびステノトロフォモナス マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)の種からなる群より選択され、そしてAmblerクラスDカルバペネマーゼ産生菌は、アシネトバクター バウマニ(Acinetobacter baumannii)、エシェリキア コリ(Escherichia coli)、クレブシエラ ニューモニアエ(Klebsiella pneumoniae)、パンドラエア ノメヌサ(Pandoraea pnomenusa)、シュードモナス アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、ラルストニア ピケッティ(Ralstonia picketti)およびシェワネラ アルガエ(Shewanella algae)の種からなる群より選択される。
本発明によると、カルバペネマーゼ産生菌は、好ましくはアシネトバクター(Acinetobacter)、エンテロバクター(Enterobacter)、エシェリキア(Escherichia)、クレブシエラ(Klebsiella)、シュードモナス(Pseudomonas)およびシェワネラ(Shewanella)からなる属より選択され、さらにより好ましくはアシネバクター バウマニ(Acinetobacter baumannii)、エシェリキア コリ(Escherichia coli)、クレブシエラ ニューモニアエ(Klebsiella pneumoniae)およびシュードモナス アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)からなる群より選択される。
本発明に従って本明細書において使用したようなカルバペネマーゼ基質は、カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたものである。
典型的には、カルバペネム系薬は、ビアペネム、エルタペネム、ドリペネム、イミペネム、メロペネム、テビペネムおよびパニペネムからなる群より選択される。
典型的には、セファマイシン系薬は、モキサラクタムおよびセフォキシチンからなる群より選択される。セファマイシン系薬は、AmblerクラスBのカルバペネマーゼの検出のために特に関心がもたれている(11)。
好ましくは、カルバペネマーゼ基質はイミペネムである。
典型的には、試薬キットに使用されるカルバペネマーゼ基質の濃度は、0.1mg/ml〜10mg/ml、より好ましくは1mg/ml〜5mg/ml、さらにより好ましくは2mg/ml〜3mg/mlである。
本発明によると、pH呈色指示薬は、反応混合物のpHが6.4〜8.4、好ましくは6.6〜7.5となる場合に色を変化させる。
典型的には、試薬キットに使用されるpH呈色指示薬の濃度は、0.01%〜1%、より好ましくは0.03%〜0.08%、さらにより好ましくは0.05%〜0.06%である。
典型的には、当業者は、この加水分解反応のための適切なpH呈色指示薬を選択することができる。本発明に使用され得るpH指示薬のリストは、CRC Handbook of Chemistry and Physics: A Ready-reference Book of Chemical and Physical Data、改訂第91版(2010年6月1日)、CRC Press Incに見出すことができる。例えば、本発明に使用されるpH呈色指示薬は、6,8−ジニトロ−2,4−(1H)キナゾリンジオン(pH:6.4〜8.0)、ブライトイエロー(pH:6.6〜7.8)、フェノールレッド(pH:6.6〜8.0)およびニュートラルレッド(pH:6.8〜8.0)からなる群より選択され得る。
好ましくは、本発明に使用されるpH呈色指示薬はフェノールレッドであり、そしてそれが使用された場合、赤色から黄色への色の変化は、試験サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を示す。
典型的には、工程b)の反応は、色の変化を観察するに十分な期間をかけて行なわれる。好ましくは、色の変化は、5〜120分間、好ましくは10〜60分間、より好ましくは20〜40分間の期間内に視覚的に観察される。あるいは、色の変化の同定は、例えば光度計を使用することによって自動化され得る。
典型的には、工程b)の反応は、15℃〜40℃、好ましくは20℃〜37℃、より好ましくは35℃〜37℃の温度で行なわれる。
分子研究に基づいて、カルバペネマーゼはさらに2つのタイプに分類され得る:活性部位にセリン部分を有するセリン酵素(AmblerクラスB、CおよびD)、および酵素活性のための金属補因子として二価カチオン、通常亜鉛を必要とし、これにより二環式β−ラクタム環の加水分解が促進されるMBL(AmblerクラスB)(12)。
従って、本発明のさらなる態様によると、本発明の感度を高めるために、試薬キットはさらに、二価カチオンまたはその塩およびその混合物からなる群より選択されたカルバペネマーゼ活性化剤を含む。
典型的には、AmblerクラスBのカルバペネマーゼの場合、活性化剤は、マンガン、コバルト、ニッケル、カドミウム、水銀、亜鉛およびその混合物からなる群より選択された二価カチオンまたはその塩である(Biochem J. 1974; 143(1):129-35およびthe Journal of Biological Chemistry vol. 285, NO.7, 4570-4577を参照)。好ましくは、カルバペネマーゼ活性化剤は亜鉛である。
典型的には、試薬キットに存在するカルバペネマーゼ活性化剤の濃度は、0.01mM〜1mM、より好ましくは0.05mM〜0.5mM、さらにより好ましくは0.08mM〜0.12mMである。
典型的には、ブロスに、試験菌株(試験サンプルから得られた)を接種し、そして回転式振とう機でインキュベーションする。その後、培養液を遠心分離にかけ、そしてペレットを溶解バッファーに再懸濁し、ボルテックスにかけ、そしてさらにインキュベーションする。十分なインキュベーション後、懸濁液(すなわち酵素懸濁液)を遠心分離にかけ、そして上清を取り出し、そして氷上に置く。この上清の小画分を、カルバペネマーゼ基質、pH呈色指示薬およびカルバペネマーゼ活性化剤を含む試薬キットと混合する。試薬キットと試験酵素懸濁液からなる混合物をさらに、色の変化が観察されるような温度および十分な時間かけてインキュベーションする。色の変化は、カルバペネマーゼの存在を示す。色の変化は、インキュベーション開始から早くも5分後に得ることができる。殆どの場合、30分間のインキュベーション時間が、カルバペネマーゼ産生株についての明らかな色の変化を得るのに十分である。
好ましい態様において、生物学的サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための方法が提供され、前記方法は、
a)生物学的サンプルの細胞溶解を行なって、酵素懸濁液を得る工程;
b)工程a)で得られた酵素懸濁液の一画分を、試薬キットと反応させる工程
(前記試薬キットは、
− カルバペネマーゼ基質としてのイミペネム、
− pH呈色指示薬としてのフェノールレッド、および
− カルバペネマーゼ活性化剤としての亜鉛またはその塩
を含む)
を含み、工程b)の後の赤色から黄色への色の変化は、生物学的サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を示す。
1つの態様によると、試験サンプル中に存在するカルバペネマーゼのクラスを、AmblerクラスA、BまたはDのカルバペネマーゼかどうかを具体的に同定するために、カルバペネマーゼ阻害剤を使用し得る。
典型的には、カルバペネマーゼ阻害剤は、カルバペネマーゼの1つのクラスに対して単一特異的であり得る。例えば、カルバペネマーゼ阻害剤は、AmblerクラスAのカルバペネマーゼについてはクラブラン酸、タゾバクタム、スルバクタムおよびアミノフェニルボロン酸からなる群より選択され、そしてAmblerクラスBのカルバペネマーゼについては1,10−フェナントロリン、ジピコリン酸、チオール化合物(例えばメルカプトプロピオン酸およびメルカプト酢酸)およびEDTAからなる群より選択される(12〜17)。
好ましい態様において、AmblerクラスAのカルバペネマーゼに対する単一特異的カルバペネマーゼ阻害剤はタゾバクタムである。
好ましい態様において、AmblerクラスBのカルバペネマーゼに対する単一特異的カルバペネマーゼ阻害剤はEDTA、より好ましくはZnSOの欠乏を伴うEDTAである。実際に、EDTAの活性は、二価カチオンの欠乏によって増強される。
典型的には、カルバペネマーゼ阻害剤は、カルバペネマーゼの1つを超えるクラスに対して二重特異的であることができ、例えば、NXL−104は、AmblerクラスAおよびDのカルバペネマーゼに対して二重特異的である(12〜17)。
典型的には、AmblerクラスAのカルバペネマーゼに対する単一特異的なカルバペネマーゼ阻害剤(例えばタゾバクタム)の濃度は、0.1mg/ml〜10mg/ml、より好ましくは1mg/ml〜5mg/mlであり、さらにより好ましくは2mg/ml〜3mg/mlである。
典型的には、AmblerクラスBのカルバペネマーゼに対する単一特異的カルバペネマーゼ阻害剤(例えばEDTA)の濃度は、0.001M〜0.5M、より好ましくは0.001M〜0.01M、さらにより好ましくは0.005Mである。
典型的には、AmblerクラスAおよびDのカルバペネマーゼに対する二重特異的カルバペネマーゼ阻害剤(例えばNXL−104)の濃度は、0.05mg/ml〜10mg/ml、より好ましくは1mg/ml〜8mg/ml、さらにより好ましくは3mg/L〜5mg/mlである。
典型的には、カルバペネマーゼのクラスを同定するために、96ウェルのマイクロタイタープレートを使用し得、そしてプレートを4つの区画に分割し得る。第1の区画において、カルバペネマーゼの存在を、以前に記載されているように本発明の方法に従って検出し得る。第2の区画において、AmblerクラスAのカルバペネマーゼを、クラスAのカルバペネマーゼに対するカルバペネマーゼ阻害剤を添加することによって検出し得る。第3の区画において、AmblerクラスBのカルバペネマーゼを、クラスBのカルバペネマーゼに対するカルバペネマーゼ阻害剤(最終的にZnSOの欠乏を伴う)を添加することによって検出し得る。最後に、第4の区画において、AmblerクラスDのカルバペネマーゼを、クラスDのカルバペネマーゼに対するカルバペネマーゼ阻害剤を添加することによって検出し得る。使用されるカルバペネマーゼ阻害剤に依存して、当業者はその後、簡単な推論によって、試験サンプル中に存在するカルバペネマーゼの具体的なAmblerクラス(群)を確立することができる。
典型的には、カルバペネマーゼ阻害剤は、試薬キットそれ自体の一部であってもよく、従って、カルバペネマーゼ基質、pH呈色指示薬および場合によりカルバペネマーゼ活性化剤と同時に加えられてもよい。
あるいは、カルバペネマーゼ阻害剤は、試薬キットとは別々であってもよく、従って、試薬キットおよび/または試験サンプル(酵素懸濁液の画分)と同時にまたは連続的に加えられてもよい。
一旦、本発明による方法が、カルバペネマーゼ阻害剤を含むまたは含まない、4つ全ての区画で実施されたら、前記したような方法を実施した後に得られた結果と、カルバペネマーゼ阻害剤がさらに添加された同方法を実施した後に得られた結果との間の比較を確立する。
試薬キット:
本発明の別の局面によると、カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質とpH呈色指示薬とを含む試薬キットが提供される。
本発明の1つの態様によると、試薬キットはさらに、カルバペネマーゼ活性化剤を含み得る。従って、試薬キットは、カルバペネマーゼ基質、pH呈色指示薬およびカルバペネマーゼ活性化剤を含み得る。
本発明の1つの態様によると、試薬キットはさらに、カルバペネマーゼ阻害剤を含み得る。従って、試薬キットは、カルバペネマーゼ基質、pH呈色阻害剤、カルバペネマーゼ活性化剤およびカルバペネマーゼ阻害剤を含み得る。
カルバペネマーゼ基質、pH呈色指示薬、カルバペネマーゼ活性化剤およびカルバペネマーゼ阻害剤は、本発明の特許出願に以前に定義された通りである。
典型的には、試薬キットを使用して、本発明の方法に従ってサンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出する。
典型的には、特定のカルバペネマーゼ阻害剤が試薬キットに存在する場合には、対応するカルバペネマーゼの具体的なクラスが、AmblerクラスA、BまたはDかが決定されていてもよい。
マイクロタイタープレート:
本発明の別の局面によると、カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質を含む1つのウェルまたは一連のウェルを含むマイクロタイタープレートが提供される。
典型的には、マイクロタイタープレートはさらに、
− カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質とAmblerクラスAのカルバペネマーゼ阻害剤とを含む1つのウェルまたは一連のウェル;
− カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質とAmblerクラスBのカルバペネマーゼ阻害剤(最終的にはZnSOの欠乏を伴う)とを含む1つのウェルまたは一連のウェル;および
− カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質とAmblerクラスDのカルバペネマーゼ阻害剤とを含む1つのウェルまたは一連のウェル
を含み得る。
マイクロタイタープレートはまた、アッセイしそして試験サンプルと比較することのできる、対照ウェルまたは一連の対照ウェルを含み得る。
典型的には、マイクロタイタープレートは96ウェルマイクロタイタープレートである。
マイクロタイタープレート以外の器具をこの目的のために使用してもよい。例えば、試薬キット(すなわちカルバペネマーゼ基質およびpH呈色指示薬)が取り込まれたブロッティング紙を使用し得る。ブロッティング紙に酵素懸濁液を添加した時に、紙が色を変化させるか変化させないかどうかを観察することができる。同様に、プラスチックギャラリーを使用してもよい。実際に、試薬キットはこれらのプラスチックギャラリーに含まれ得、その後、これらのギャラリーに酵素懸濁液を添加した時に、色の変化があるかないかを観察することができる。
本発明の方法を実施するために、pH呈色指示薬、任意選択のカルバペネマーゼ活性化剤および試験しようとする酵素懸濁液の一画分を、マイクロタイタープレートの各ウェルに加える。結果として、本発明の方法に従って試験サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するためのマイクロタイタープレートの使用が提供され、この方法によると各ウェルには少なくとも1つのpH呈色指示薬および試験しようとする酵素懸濁液の一画分が添加される。マイクロタイタープレートは、試験サンプル中に存在するカルバペネマーゼの具体的なクラスを決定するのに特に十分に適している。
典型的には、pH呈色指示薬が安定である場合、マイクロタイタープレートのウェルまたは一連のウェルはまた、本発明の方法の実施前に、pH呈色指示薬を、カルバペネマーゼ基質と共に、またはカルバペネマーゼ基質とカルバペネマーゼ阻害剤と共に含み得る。あるいは、pH呈色指示薬が安定ではない場合、その後にウェルまたは一連のウェルに加えてもよい。
典型的には、カルバペネマーゼ活性化剤もまた、マイクロタイタープレートのウェルまたは一連のウェルに、カルバペネマーゼ基質と共に、またはカルバペネマーゼ基質とカルバペネマーゼ阻害剤と共に、本発明の方法の実施前に加えてもよい。あるいは、カルバペネマーゼをその後、ウェルまたは一連のウェルに加えてもよい。
カルバペネマーゼ基質、pH呈色指示薬、カルバペネマーゼ活性化剤およびカルバペネマーゼ阻害剤は、本発明の特許出願に以前に定義された通りである。
1つの態様によると、例えばカルバペネマーゼ基質およびカルバペネマーゼ阻害剤(存在する場合)などの成分のいくつかは、マイクロタイタープレートの固相表面に直接的に結合していてもよい。この場合、残りの成分(すなわちpH呈色指示薬および任意選択のカルバペネマーゼ活性化剤)を、マイクロタイタープレートの表面に結合したカルバペネマーゼ基質および表面に結合したカルバペネマーゼ阻害剤(存在する場合)に試験サンプルと共に加える。
1つの態様によると、マイクロタイタープレート並びに本発明の方法を実施するために使用された各々のエレメントは個々の容器に封入されていてもよく、そして種々の全ての容器は、カルバペネマーゼ産生菌を試験サンプル中に見出すことができるかどうかを観察するための説明書と共に単一のパッケージに収納されていてもよい。
本発明は、以下の図面および実施例の観点からさらに説明されるだろう。
カルバペネマーゼ産生株の検出法のための結果。カルバペネマーゼ産生株(黒字の番号)は以下の通りである:E. cloacae KPC-2 (1)、E. coli COL KPC-2 (2)、K. pneumoniae H1516-6 COL KPC-2 (3)、K. pneumoniae BIC OXA-48 (4)、K. pneumoniae CHA OXA-48 (5)、E. cloacae TUR OXA-48 (6)、E. coli HAN OXA-48 (7)、K. pneumoniae OMA OXA-181 (8)、P. rettgeri RAP OXA-181 (9)、K. pneumoniae UK NDM-1 (10)、K. pneumoniae 1 OMA NDM-1 (11)、E. coli 271 AUS NDM-1 (12)、C. freundii STE NDM-1 (13)、E. coli MAD VIM-1 (14)、K. pneumoniae MAD IMP-13 (15)。カルバペネマーゼ非産生株(白字の番号)は以下の通りである:K. pneumoniae CTX-M-15 (16)、E. cloacae CTX-M-15 (17)、E. coli CTX-M-14 (18)、K. pneumoniae 6299 OXA-163 (19)、E. coli VEB-1 (20)、E. coli ACC-1 (21)、K. pneumoniae DHA-2 (22)、E. coli Ec13 SYD CMY-2 (23)、E. coli VMC CMY-10 (24)、AmpCを過剰発現するE. cloacae ARF(25)、AmpCを過剰発現するE. cloacae CON (26)、ポーリンの欠損したK. pneumoniae COO(27)、ポーリンの欠損したK. pneumoniae BER(28)、野生型E. coli J53(29)、野生型K. pneumoniae CIP53153(30)。
実施例
実施例1−本発明による方法(酸比色試験)
出願人自身の菌株コレクションのおよび世界中が起源の種々の腸内細菌種の36個のカルバペネマーゼ産生単離株を試験に含めた(表1)。これらの菌株は、分子レベルでそのβ−ラクタマーゼ含量について以前に特徴付けられた。
菌株のコレクションはまた、カルバペネマーゼに基づかない機序によって、または臨床単離株間で頻繁に同定されたカルバペネマーゼを有さない広域β−ラクタマーゼを産生することによって、カルバペネム系薬に対する感受性の低下した一連の単離株を含んだ(表2)。
本発明の方法の実施前に、感受性試験を、37℃でミュラー・ヒントン寒天培地上でのEtest(登録商標)(AB bioMerieux; Solna、スウェーデン)によって最小発育阻止濃度(MIC)値を決定することによって実施し、そして感受性試験の結果を、2010年6月に修正された臨床検査標準委員会(Clinical and Laboratory Standards Institute)(CLSI)ガイドラインに従って記録した(18)。イミペネムのブレイクポイントはS≦1μg/ml(感受性)およびR≧4μg/ml(耐性)である。エルタペネムに関しては、それらはS≦0.25μg/mlおよびR≧1μg/mlである(表1および2参照)。
菌株は、以下のように本発明の方法にかけられた。
10mlのトリプチカーゼ・ソイ・ブロス(trypticase soy broth)に、試験菌株の2つのコロニーを接種し、そして37℃で3時間回転式振とう機でインキュベーションした。その後、培養液を10,000gで4℃で15分間遠心分離にかけた。ペレットをトリス−HCl20mM溶解バッファー(B-PERII, Bacterial Protein Extraction Reagent, Thermo Scientific, Pierce)に再懸濁し、1分間ボルテックスにかけ、そして室温で30分間さらにインキュベーションした。血液培養液から高品質のタンパク質抽出物を得るために、細菌ペレットを溶解バッファー(B-PERII, Bacterial Protein Extraction Reagent, ThermoScientific Pierce)に再懸濁し、そしてその後、MicroBeadチューブ(Ultraclean bacterial DNA isolation kit Bead tubes (MO BIO laboratories))に移し、そして室温で30分間かけてボルテックスアダプター(adaptater)を使用してマイクロビーズチューブを強く撹拌することによって細菌の機械的溶解を行なう。
この細菌懸濁液を、10,000gで4℃で5分間遠心分離にかけ、そして上清を取り出し、そして氷上に置いた。この懸濁液上清(すなわち酵素懸濁液)の30μlを、96ウェルトレイのウェルにおいて、3mgのイミペネム一水和物、フェノールレッド溶液pH7.5およびZnSO0.1mMからなる(すなわち試薬キット)1ml溶液の中の100μlと混合した。
出願人によって使用されるフェノールレッド溶液は、2.2mlの濃フェノールレッド溶液pH8(蒸留水中0.5%のフェノールレッドの混合物から作製された)を採取し、これに出願人が16.6mlの蒸留水を加えることによって作製された。その後、pH値を、1N NaOH溶液の液滴を加えることによって7.5に調整した。
試薬キットおよび試験酵素懸濁液の混合物を、37℃で1時間インキュベーションした。カルバペネマーゼを産生しているまたは産生していない細菌株の懸濁液(陽性対照および陰性対照)も、本発明の方法に従って試験した。ウェルの色が、任意のタイプのカルバペネマーゼを産生する全ての試験した菌株において赤色から黄色に変化し、一方、カルバペネマーゼを産生しなかった単離株の細菌抽出物に対応するウェルは、カルバペネム系薬に対する感受性レベルがどのようなものであれ依然として赤色のままであった(図1。結果については表1および2も参照)。赤色から黄色への色の変化は、KPC産生株についてインキュベーション開始から早くも5分後に得られた。殆どの場合において、30分間のインキュベーション時間が、カルバペネマーゼ産生株について明らかな色の変化を得るのに十分であった。しかしながら依然として陽性であった色の変化は、いくつかのIMP産生株およびVIM産生株などのいくつかの単離株ではあまり明らかではなかった。試験は、どのウェルがカルバペネマーゼ産生株を含むかを知らない人によって盲検試験として実施された。全ての試験は3回実施され、再現性の高い結果が得られた。
実施例2−カルバペネマーゼを産生する腸内細菌科の迅速な検出
要約
Carba NP試験は、腸内細菌科のあらゆるカルバペネマーゼ産生株の迅速な同定のために開発された。単離された細菌コロニーを使用したこの生化学試験は、カルバペネム系薬であるイミペネムのin vitroにおける加水分解に基づいている。それは分子に基づいた技術と比較して100%の感度および特異性である。この迅速で(2時間未満)安価な技術は、あらゆる研究室において実行され得る。それは、世界中のカルバペネマーゼ産生株の蔓延をコントロールするための理論的枠組みの現実的な変化を構成する。
研究
本発明者自身の菌株コレクションおよび世界中が起源の種々の臨床サンプル(血液培養液、尿、痰など)から単離された種々の腸内細菌種の中の162個のカルバペネマーゼ産生株を試験に含めた(表3)。この菌株のコレクションはまた、カルバペネム系薬に対して完全に感受性であるか、またはカルバペネマーゼに基づかない機序の結果としてカルバペネム系薬に対して低下した感受性を示す、46個の菌株を含んだ(表4)。CLSIガイドライン(米国臨床検査標準委員会。抗菌薬感受性検査の実施基準;第22版補足情報。M100-S22。Wayne (PA), USA: CLSI; 2012)に従ってミュラー・ヒントン寒天培地(Biorad、Marnes-la-Coquette、フランス)上で全ての菌株についてアンチバイオグラムを実施した。Carba NP(カルバペネマーゼNordmann-Poirel)試験を以下の通りに実施した。アンチバイオグラムから直接回収した試験菌株の較正された1用量(10μl)を、トリス−HCl 20mM溶解バッファー(B-PERII, Bacterial Protein Extraction Reagent, Thermo Scientific, Pierce)に再懸濁し、1分間ボルテックスにかけ、そしてさらに室温で30分間インキュベーションした。この細菌懸濁液を10,000×gで室温で5分間遠心分離にかけた。酵素細菌懸濁液に対応する30μlの上清を、96ウェルトレイのウェルにおいて、3mgのイミペネム一水和物(Sigma、Saint-Quentin Fallavier、フランス)、pH7.8フェノールレッド溶液および0.1mM ZnSO(Merck Millipore、Guyancourt、フランス)からなる1ml溶液の中の100μlと混合した。使用されるフェノールレッド溶液は、2mlのフェノールレッド(Merck Millipore)溶液0.5%w/vを採取し、これに16.6mlの蒸留水を加えることによって調製された。その後、pH値を、1N NaOHの液滴を添加することによって7.8に調整した。フェノールレッド溶液および試験する酵素懸濁液の混合物を、37℃で最大2時間かけてインキュベーションした。試験結果は、サンプルの実体に盲目的であった技術者によって解釈された。
全ての菌株は、分子レベルでそのβ−ラクタマーゼ含量について以前に特徴付けられた。カルバペネム系薬の最小発育阻止濃度は、Etest(登録商標)(AB bioMerieux、Solna、スウェーデン)を使用して決定され、そして結果は2011年にアップデートされた米国ガイドライン(CLSI)に従って記録された。
Carba NP試験を使用して、ウェルの色は、カルバペネマーゼを産生する全ての試験した菌株(表3)について赤色からオレンジ色または黄色に変化し(図2)、一方、カルバペネマーゼを産生しなかった単離株の細菌抽出物に対応するウェルは、カルバペネム感受性のそのレベルがどうであれ、依然として赤色のままであった(表4)。赤色から黄色への色の変化は、KPC産生株についてインキュベーションの開始から早くも5〜10分後に得られた。殆どの場合、30分間のインキュベーションは、カルバペネマーゼ産生株について明らかな色の変化を得るのに十分であった。試験の特異性および感度は、究極の判断基準と捉えられるカルバペネマーゼ遺伝子の分子に基づいた同定と比較して両方共に100%であった。全ての試験は3回実施され、同一かつ再現性のある結果が得られた。
Carba NP試験は、カルバペネマーゼ産生株(表3)と、複合的な耐性機序などのカルバペネマーゼによって媒介されない機序(セファロスポリナーゼの過剰産生および/またはESBLを伴う外膜透過性の欠陥)に因りカルバペネム耐性であった菌株、またはカルバペネム感受性であるが、カルバペネマーゼ活性を有さない広域β−ラクタマーゼ(ESBL、プラスミドおよび染色体によりコードされるセファロスポリナーゼ)を発現している菌株とを完全に識別する(表4)。解釈可能な陽性結果が合計で2時間未満で得られ、これは類のないことであり、カルバペネマーゼ産生株の蔓延を制限するための迅速な封じ込め措置を実行することを可能とする。
結論
Carba NP試験は、複数の利点を有する。それは安価で迅速で再現性があり、そして高感度および高特異性であるので、時間がかかりあまり感度が高くないまたはあまり特異的ではないカルバペネマーゼ産生株の同定のための他の技術の必要性は排除される。この正確な試験の使用は、カルバペネマーゼ産生株に感染またはコロニー形成された患者の検出を有意に向上させるだろう。Carba NP試験は、本発明者らの部門において日常的に実施され、そして優れた結果を示している(データは示さず)。さらに、それは研究室の技術者の作業量をかなり減少させ、そして可能性あるカルバペネマーゼ産生株の臨床管理を簡素化した。
この試験は、例えば、(i)血液培養液のアンチバイオグラムから得られた細菌、および/または(ii)抗菌剤感受性試験の前に培養培地上で増殖させた細菌コロニーを直接的に試験するために使用することができた。こうした臨床サンプルから直接単離された細菌の抗菌薬管理のために、カルバペネマーゼ産生株の検出のための時間は少なくとも24時間であると予期される。それはまた、糞便から回収された多剤耐性細菌についてのスクリーニングから得られた、カルバペネム系薬および/または広域セファロスポリン系薬に対して耐性である単離株の迅速な同定のためにも使用することができる。これは大流行を防ぐために非常に重要である。Carba NP試験の使用は、非常に重要な臨床試験への患者の参加を促進することによって、新規な抗生物質の開発を支持し得る。home brew試験として使用されるこの試験は、世界規模の調査ネットワークに貢献し得る。
Carba NP試験の結果は、カルバペネマーゼ遺伝子の詳細な同定のためにPCRによってさらに試験および/またはシークエンスにかけようとする菌株を効率的に選択することができる。最後に、試験を使用する別の地域は低所得者の諸国であり得、これはカルバペネマーゼ産生株の大きな貯蔵場所であることが知られている。それは、初めて、腸内細菌科における多剤耐性の主成分の1つを検出するための信頼できる解決策を提供する。Carba NP試験の使用は、世界中のカルバペネマーゼ産生株をコントロールする規範を変化させることによって、カルバペネム系薬のより良好な管理に貢献するだろう。
実施例3−カルバペネマーゼを産生するPseudomonas spp.の迅速な検出
要約
Pseudomonas spp.のカルバペネム耐性は、主に、低下した外膜透過性、またはカルバペネマーゼの発現に関連する。現在、カルバペネマーゼの検出は、表現型または分子に基づいた技術に依拠し、これは十分に感度が高くないかもしくは十分に特異的ではないかのいずれかであるか、または高価である。さらに、これらの技術は時間がかかり、それ故、臨床的な関心は低い。カルバペネム系薬のin vitroにおける加水分解に基づいた新規な技術であるCarba NP試験は、本明細書において、Pseudomonas spp.のカルバペネマーゼ産生の検出のために評価されている。それは36個のカルバペネマーゼ産生株および72個のカルバペネマーゼ非産生株を用いて試験された。Carba NP試験は、特異的かつ感度が高く(それぞれ100%および94.4%)、そして迅速である(2時間未満)。この費用効率が高い技術は、世界中のあらゆる臨床微生物学研究室において実行することができる。それは、カルバペネマーゼを産生するPseudomonas spp.の同定のための信頼できる技術、およびそれ故、その院内蔓延を防ぐための非常に有用なツールを提供する。
方法
菌株のコレクション
本発明者らの菌株コレクションのおよび世界中が起源の種々の臨床サンプル(血液培養液、尿、痰など)から単離された、いくつかのPseudomonas種に属する、36個のカルバペネマーゼ産生単離株をこの試験に含めた(表5)。菌株は、分子レベルでそのβ−ラクタマーゼ含量について以前に特徴付けられた。このコレクションはまた、主なβ−ラクタム耐性表現型の代表である72個の菌株、およびPseudomonas spp.において同定された多様なβ−ラクタマーゼ(PER型、VEB型、BEL型、SHV型、TEM型およびOXA型のESBLを含む)を含んでいた(表6)。さらに、そうした菌株の殆どがカルバペネム系薬に対して耐性であった。
感受性試験
感受性試験を、ミュラー・ヒントン寒天培地プレート(Becton Dickinson、Le Pont de Chaix、フランス)上で37℃でEtest(登録商標)(bioMerieux;La Balmes-les-Grottes、フランス)を使用して実施し、そして結果を2012年にアップデートされた米国ガイドライン(CLSI)に従って記録した。イミペネム、メロペネムおよびドリペネムのブレイクポイントは以下の通りである;感受性(S)≦2μg/ml、および耐性(R)≧8μg/ml。
Carba NP試験
Carba NP試験を、ミュラー・ヒントン寒天培地プレート(Becton Dickinson)上で37℃で18〜22時間かけて増殖させた菌株に対して以前に詳述した通りに実施した(7)。この試験は、カルバペネム系薬であるイミペネムのβ−ラクタム環の加水分解、その後の、pH指示薬の色の変化という生化学的検出に基づく。簡潔に言えば、アンチバイオグラムから直接回収した試験菌株の較正された1用量(10μl)を、トリス−HCl 20mM溶解バッファー(B-PERII, Bacterial Protein Extraction Reagent, Thermo Scientific, Pierce)に再懸濁し、1分間ボルテックスにかけ、そしてさらに室温で30分間インキュベーションした。この細菌懸濁液を10,000×gで室温で5分間遠心分離にかけた。酵素細菌懸濁液に対応する30μlの上清を、96ウェルトレイのウェルにおいて、3mgのイミペネム一水和物(Sigma、Saint-Quentin Fallavier、フランス)、pH7.8フェノールレッド溶液および0.1mM ZnSO(Merck Millipore、Guyancourt、フランス)からなる1ml溶液の中の100μlと混合した。フェノールレッド溶液および試験する酵素懸濁液の混合物を、37℃で最大2時間かけてインキュベーションした。試験結果は、サンプルの実体に盲目的であった技術者によって解釈された。
結果
Carba NP試験を使用して、ウェルの色は、全てのカルバペネマーゼ産生単離株について赤色からオレンジ色または黄色に変化した(検出されなかったいくつかのGES型産生株の例除いて)(表5)。カルバペネマーゼを産生しなかった単離株の細菌抽出物に対応するウェルは、カルバペネム耐性のそのレベルがどのようであろうとも依然として赤色(陰性)のままであった(表6)。殆どの場合、30分間のインキュベーション時間が、カルバペネマーゼ産生株についての明らかな色の変化を得るのに十分であった。試験の特異性および感度は、それぞれ100%および94.4%であることが判明した。全ての試験は3回実施され、同一かつ再現性のある結果が得られた。興味深いことに、CLSIガイドラインに従ってカルバペネム系薬に対して基本的に感受性であった2つのカルバペネマーゼ産生株(IMP−1産生P. stutzeri PB207およびP. putida NTU 92/99)においてカルバペネマーゼ活性が検出された(表5)。
Carba NP試験は、カルバペネマーゼ産生株(表5)と、複合的な耐性機序などのカルバペネマーゼによって媒介されない機序(外膜透過性の欠陥+/−セファロスポリナーゼの過剰産生および/またはESBLを伴う)に因りカルバペネム耐性である単離株とを識別した(表6)。
考察
腸内細菌科において以前に報告されているように(実施例2参照)、Carba NP試験は、Pseudomonas spp.などの非発酵菌におけるカルバペネマーゼ活性を検出するための複数の利点を有する。Carba NP試験は、カルバペネマーゼ活性のin vivoにおける検出(ホッジ試験)およびβ−ラクタマーゼ阻害剤(KPCについてはボロン酸、MBLについてはEDTA)に基づいた表現型技術の必要性を排除し、これらは両方共に実施に24時間から72時間を必要とする。さらに、β−ラクタマーゼ活性の阻害は、P. aeruginosaの低い外膜透過性に因り、腸内細菌科よりもP. aeruginosaにおいて証明することがより困難である。このような阻害剤に基づいた技術の使用は、真のカルバペネマーゼ産生株においてさえカルバペネマーゼ活性を検出することができない場合がある(Picao et al. Clin. Microbiol. 46:2028-2037)。Carba NP試験は、カルバペネム耐性P. aeruginosaの中でカルバペネマーゼ非産生株とカルバペネマーゼ産生株とを明瞭に識別する。それはまた、カルバペネム系薬に対して依然として感受性であるカルバペネマーゼ産生株間のカルバペネマーゼ活性を検出し得る。Carba NP試験は、このような高い特異性、感度および迅速さ(2時間未満)で、カルバペネマーゼ産生株を同定するために利用することのできる初めての技術である。しかしながら、GES型カルバペネマーゼの検出がなされないことは、特に高い罹患率を有する地理的地域(すなわちブラジル、南アフリカ)においては考慮されなければならない。そうした特異的GES誘導体の検出がこのように出来ないことは、その弱い内因性カルバペネマーゼ活性に起因する可能性がある。実際に、GES型カルバペネマーゼは、GES型ESBLの点突然変異類似体である。それらは(例えば野生型E.coliバックグラウンドにおいて)カルバペネム系薬に対する明らかな耐性を付与せず(Kcat/Kは、0.02〜0.26μM−1.s−1の範囲である)、これは、はるかに高いレベルのカルバペネマーゼ耐性を付与する例えばMBLとは対照的である(通常kcat/K≧1μM−1.s−1)。さらに、カルバペネム系薬に対するin vivoにおける耐性(治療の失敗)の根源としてのGES型変異体のカルバペネマーゼ活性の現実的な臨床的意義は依然として評価されていない。
本発明者らは今回、日常的に、本発明者らの部門においてCarba NP試験を実施した。それは、非発酵菌の中のカルバペネム系薬に対していずれかの僅かに減少した感受性を有する単離株の中のカルバペネマーゼ活性を探究するために使用されている。それは優れてかつ再現性のある結果を提供した。カルバペネマーゼ遺伝子の正確な同定が必要とされる場合に、PCRによるさらなる試験およびシークエンスのための菌株を選択するために、このCarba NP試験の結果が使用される。
この正確な試験の使用は、カルバペネマーゼ産生株に感染またはコロニー形成された患者を検出するのに役立ち、これはより良好な抗菌剤の管理および大流行の予防のために非常に重要である。Carba NP試験の使用は、多剤耐性P. aeruginosaが広まっているICUおよび熱傷患者に特に関心が高くあり得る。それは、彼らが蔓延し得るプラスミド上にそうしたカルバペネマーゼ遺伝子を有し得ることを考えると、それはカルバペネマーゼ産生株の検出およびその蔓延の予防のための費用のかからない解決策を提供する。さらに、カルバペネマーゼ産生Pseudomonas spp.のコントロールは、これらの多くのカルバペネマーゼ遺伝子が腸内細菌科と共有されていることを考えると重要である。注目すべきは、Carba NP試験を使用して、カルバペネマーゼを産生するPseudomonas spp.の調査を世界規模で実行することができる。
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参考文献
本出願全体を通して、種々の参考文献が、本発明が属する技術分野の最新技術を記載する。これらの参考文献の開示は、本開示への参照により本明細書に組み入れられる。
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Claims (15)

  1. サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための方法であって、前記方法は、
    a)試験サンプルの細胞溶解を行なって、酵素懸濁液を得る工程;
    b)工程a)で得られた酵素懸濁液の一画分を、試薬キットと反応させる工程
    (前記試薬キットは、
    − カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質、
    − 反応混合物のpHが6.4〜8.4となる場合に色を変化させるpH呈色指示薬
    を含む)
    を含み、工程b)の後の色の変化は、試験サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を示す、前記方法。
  2. 試験サンプルが、血液サンプルおよび尿サンプルからなる群より選択された生物学的サンプルである、請求項1記載の方法。
  3. カルバペネマーゼ産生菌が、アシネトバクター(Acinetobacter)、アエロモナス(Aeromonas)、バチルス(Bacillus)、バクテリオデス(Bacteriodes)、シトロバクター(Citrobacter)、エンテロバクター(Enterobacter)、エシェリキア(Escherichia)、クレブシエラ(Klebsiella)、モルガネラ(Morganella)、パンドレアエ(Pandoreae)、プロテウス(Proteus)、プロヴィデンシア(Providencia)、シュードモナス(Pseudomonas)、ラルストニア(Ralstonia)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、セラチア(Serratia)、シェワネラ(Shewanella)、シゲラ(Shigella)およびストレノトロフォモナス(Strenotrophomonas)からなる属より選択される、請求項1または2のいずれか一項記載の方法。
  4. 試薬キットがさらに、二価カチオンまたはその塩およびその混合物からなる群より選択されるカルバペネマーゼ活性化剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
  5. 工程b)の反応が、15℃〜40℃、好ましくは20℃〜37℃、より好ましくは35℃〜37℃の温度で行なわれる、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  6. 工程b)の反応が、色の変化を観察するに十分な時間をかけて行なわれ、好ましくは色の変化が、5〜120分間、好ましくは10〜60分間、より好ましくは20〜40分間の時間内に視覚的に観察される、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
  7. 前記方法が、
    a)生物学的サンプルの細胞溶解を行なって、酵素懸濁液を得る工程;
    b)工程a)で得られた酵素懸濁液の一画分を、試薬キットと反応させる工程
    (前記試薬キットは、
    − カルバペネマーゼ基質としてのイミペネム、
    − pH呈色指示薬としてのフェノールレッド、および
    − カルバペネマーゼ活性化剤としての亜鉛またはその塩
    を含む)
    を含み、工程b)の後の赤色から黄色への色の変化は、生物学的サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を示す、
    請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
  8. カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質とpH呈色指示薬とを含む試薬キット。
  9. 二価カチオンまたはその塩およびその混合物からなる群より選択されたカルバペネマーゼ活性化剤をさらに含む、請求項8記載の試薬キット。
  10. カルバペネマーゼ阻害剤をさらに含む、請求項8または9記載の試薬キット。
  11. 請求項1〜7のいずれか一項に定義された方法に従って、サンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための、請求項8〜10のいずれか一項に定義された試薬キットの使用。
  12. カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質を含む1つのウェルまたは一連のウェルを含むマイクロタイタープレート。
  13. − カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質とAmblerクラスAのカルバペネマーゼの阻害剤とを含む1つのウェルまたは一連のウェル;
    − カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質とAmblerクラスBのカルバペネマーゼの阻害剤とを含む1つのウェルまたは一連のウェル;および
    − カルバペネム系薬およびセファマイシン系薬からなる群より選択されたカルバペネマーゼ基質とAmblerクラスDのカルバペネマーゼの阻害剤とを含む1つのウェルまたは一連のウェル
    をさらに含む、請求項12記載のマイクロタイタープレート。
  14. 各ウェルに、少なくとも1つのpH呈色指示薬および試験しようとする酵素懸濁液の一画分が加えられた、請求項1〜7のいずれか一項に定義された方法に従ってサンプル中のカルバペネマーゼ産生菌の存在を検出するための、および/またはサンプル中に存在するカルバペネマーゼの具体的なクラスを決定するための、請求項13に定義されたようなマイクロタイタープレートの使用。
  15. カルバペネム系薬が、ビアペネム、エルタペネム、ドリペネム、イミペネム、メロペネム、テビペネムおよびパニペネムからなる群より選択され、好ましくはイミペネムであり、そしてセファマイシン系薬がモキサラクタムおよびセフォキシチンからなる群より選択される、請求項1〜7のいずれか一項記載の方法、請求項8〜11のいずれか一項記載の試薬キットおよびその使用、並びに請求項12〜14のいずれか一項記載のマイクロタイタープレートおよびその使用。
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