JP2014515612A5 - - Google Patents

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JP2014515612A5
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抗CD40抗体および使用方法
関連出願の引用
本願は、2012年4月10日に出願された米国仮出願第61/622,435号および2011年4月29日に出願された米国仮出願第61/480,863号に対する優先権を主張する。これらの出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
配列表に関する記載
本願に関連した配列表をハードコピーの代わりにテキスト形式で提供し、参照により本明細書に援用する。配列表を含むテキストファイル名は、APEX−013_02US_ST25.txtである。該テキストファイルは、86KBであり、2012年4月27日に作成したものであり、それをEFS−Web経由で電子提出している。
背景
技術分野
本発明は、一般に、抗CD40抗体、組成物、およびそれらの使用方法に関する。かかる抗体は、例えば、様々な腫瘍学的疾患の処置方法に有用である。
関連技術の説明
白血病およびリンパ腫の大部分は、B系列細胞の悪性形質転換から生ずる。CD20などの細胞表面B系列拘束性抗原の発現は、それを抗体療法の魅力的な標的にする。抗体療法は、非ホジキンリンパ腫(NHL)および慢性リンパ球性白血病(CLL)を有する患者への対応を劇的に変えた。リツキシマブの認可以来、単独でのまたは化学療法と併用での該抗体は、奏効率、長期成績および生活の質を著しく向上させてきた(非特許文献1(Chinn P、Braslawsky G、White Cら、Antibody therapy of non−Hodgkin’s B−cell lymphoma、Cancer Immunol Immunother 2003;52:257−280);非特許文献2(Rastetter W、Molina A、White CA、Rituximab:Expanding role in therapy for lymphomas and autoimmune diseases、Annu Rev Med 2004;55:477−503))。しかし、相当な数の患者がリツキシマブに対する初期耐性または獲得耐性のいずれかを呈示し、これは、CD20を標的にする現行アプローチには臨床成績の限界があること、ならびに抗CD40 mAb、APX005などの、異なる作用機序を有するB細胞リンパ腫および白血病のための新規免疫療法を開発することにより向上させる必要があること(非特許文献3(Stolz C、Schuler M、Molecular mechanisms of resistance to Rituximab and pharmacologic strategies for its circumvention、Leukemia and lymphoma、2009;50(6):873−885);非特許文献4(Bello C、Sotomayor EM、Monoclonal antibodies
for B−cell lymphomas:Rituximab and beyond、Hematology Am Soc Hematol Educ Program 2007;233−242);非特許文献5(Dupire S、Coiffier
B、Targeted treatment and new agents in diffuse large B cell lymphoma、Int J Hematol 2010;6月18日(オンライン)))を示唆している。
免疫応答の調節におけるCD40の役割
T細胞の完全活性化は、2つの別個のしかし相乗的なシグナルを必要とする。T細胞抗原受容体によって送達される第一のシグナルは、APC上の抗原およびMHC複合体によって提供され、免疫応答の特異性を担う。第二の、すなわち共刺激シグナルは、CD28とB7−1(CD80)/B7−2(CD86)の相互作用およびCD40とCD40Lの相互作用によるものであり、これらの相互作用は、フルスケールT細胞応答を開始するために必要とされる。共刺激シグナル不在下では、T細胞は、抗原刺激に対して無応答性(アネルギー)になることがあり、または抗原刺激によりプログラム細胞死(アポトーシス)を被ることがある。
CD40は、TNF受容体(TNFR)スーパーファミリーのメンバーであり、主として、B細胞ならびに他の抗原提示細胞(APC)、例えば樹状細胞およびマクロファージ、上で発現される。CD40リガンド(CD40L)は、主として、活性化されたT細胞によって発現される。
CD40とCD40Lの相互作用は、T細胞活性化のための共刺激シグナルとして役立つ。休止B細胞上でのCD40−CD40Lエンゲージメントは、増殖、免疫グロブリンクラススイッチ、抗体分泌を誘導し、ならびにまた胚中心の発達および記憶B細胞の生存に一定の役割を果たし、これらのすべてが体液免疫応答に不可欠である(非特許文献6(Kehry MR、J Immunol 1996;156:2345−2348))。樹状細胞上のCD40へのCD40Lの結合は、B7ファミリー(CD80、CD86)などの共刺激分子の発現およびインターロイキン12などの炎症誘発性サイトカインの生産の増加により顕在化されるようなDC成熟を誘導する。これらが強力なT細胞応答をもたらす(非特許文献7(Stout,R.D.、J.Suttles、1996、Immunol.Today 17:487−492);非特許文献8(Brendan O’Sullivan、Ranjeny Thomas、Critical Reviews
in Immunology、2003;23:83−107);非特許文献9(Cella,M.、D.Scheidegger、K.Palmer−Lehmann、P.Lane、A.Lanzavecchia、G.Alber、J.Exp.Med.、1996;184:747−452))。
CD40シグナル伝達は、活性化タンパク質、c−Jun、ATF2(活性化転写因子−2)およびRel転写因子(非特許文献10(Dadgostar Hら、Proc Natl Acad Sci U S A、2002年2月5日;99(3):1497−502))の活性化により遺伝子発現を調節する、NF−カッパB(核内因子−カッパB)、MAPK(マイトジェン活性化プロテインキナーゼ)およびSTAT3(シグナル伝達兼転写活性化因子−3)(非特許文献11(Pype Sら、J Biol Chem、2000年6月16日;275(24):18586−93))を含む、多数の経路を活性化する。TNFR受容体関連因子アダプタータンパク質(例えば、TRAF1、TRAF2、TRAF3、TRAF5およびTRAF6)は、この受容体と相互作用し、シグナル伝達の媒介因子としての役割を果たす。特定の細胞タイプに依存して、CD40エンゲージメントは、特定の遺伝子発現パターンを生じさせる結果となる。CD40シグナリングに応じて活性化される遺伝子は、非常に多数のサイトカインおよびケモカイン(IL−1、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、TNF−α、およびマクロファージ炎症性タンパク質−1α(MIP1α))を含む。一定の細胞タイプでは、CD40の活性化が結果として細胞傷害性ラジカルの生成(Dadgostarら、上記)、COX2(シクロオキシゲナーゼ−2)、およびNO(酸化窒素)の生成をもたらすこともある。
腫瘍におけるCD40の役割
CD40は、正常免疫細胞によって発現されるばかりでなく、多くの悪性細胞によっても発現される。詳細には、CD40は、B系列NHL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、有毛細胞白血病(HCL)、ホジキン病(非特許文献12(Uckun FM、Gajl−Peczalska K、Myers DEら、Blood 1990;76:2449−2456);非特許文献13(O’Grady JT、Stewart S、Lowrey Jら、Am J Pathol 1994;144:21−26))、多発性骨髄腫(非特許文献14(Pellat−Deceunynck C、Bataille
R、Robillard N、Harousseau JL、Rapp MJ、Juge−Morineau N、Wijdenes J、Amiot M、Blood、1994;84(8):2597−603))において、ならびに膀胱、腎臓、卵巣、子宮頚、乳房、肺、上咽頭の癌腫および悪性黒色腫(非特許文献15(Young LS、Eliopoulos AG、Gallagher NJら、Immunol Today
1998;19:502−6);非特許文献16(Ziebold JL、Hixon
J、Boyd Aら、Arch Immunol Ther Exp(Warsz)2000;48:225−33);非特許文献17(Gladue R、Cole S、Donovan Cら、J Clin Oncol 2006;24(18S):103s))において過発現される。
腫瘍細胞表面上でのCD40のライゲーションは、多くの場合、直接細胞傷害効果を媒介するものであり、アポトーシスおよび壊死により腫瘍退縮を生じさせる結果となる(非特許文献18(Grewal IS、Flavell RA、Annu Rev Immunol 1998;16:111−35);非特許文献19(van Kooten C、Banchereau J、J Leukoc Biol 2000;67(1):2−17))。腫瘍細胞におけるCD40の正確な機能は不明である(非特許文献20(Tong AW、Stone MJ、Cancer Gene Ther、2003 10(1):1−13))が、in vitroでのCD40のエンゲージメントは、固形腫瘍細胞および高悪性度B細胞リンパ腫細胞の成長を阻害する(非特許文献21(Magi Khalil and Robert H.Vonderheide、Update
Cancer Ther 2007; 2(2):61−65);非特許文献22(Young LS、Eliopoulos AG、Gallagher NJ、Dawson CW、Immunol Today 1998;19(11):502−6);非特許文献23(Funakoshi S、Longo DL、Beckwith Mら、Blood 1994;83(10):2787−94);非特許文献24(Hess S、Engelmann H、J Exp Med 1996;183(1):159−67);非特許文献25(Eliopoulos AG、Dawson CW、Mosialos Gら、Oncogene 1996;13(10):2243−54);非特許文献26(von Leoprechting A、van der Bruggen P、Pahl HL、Aruffo A、Simon JC、Cancer Res 1999;59(6):1287−94))。これらの効果は、非新生物B細胞および樹状細胞上でのCD40のエンゲージメント後に誘導される増殖とは対照的である。
直接腫瘍阻害に加えて、CD40シグナリングの活性化は、腫瘍保有宿主における抗原提示細胞の機能をレスキューし、腫瘍関連抗原に対する活性免疫応答を引き起こすまたは回復させる。CD40アゴニストは、腫瘍保有マウスにおいてT細胞寛容性を克服すること、腫瘍関連抗原に対する有効な細胞傷害性T細胞応答を誘発すること、および抗腫瘍ワクチンの効力を強化することが報告されている(非特許文献27(Eliopoulos
AG、Davies C, Knox PGら、Mol Cell Biol 2000;20(15):5503−15);非特許文献28(Tong AW、Papayoti MH、Netto Gら、Clin Cancer Res 2001;7(3):691−703))。
分子標的としてのCD40
CD40は、広範な悪性細胞上で過発現される。腫瘍阻害および免疫系の刺激に関するCD40の役割がCD40を抗体による免疫療法の魅力的な標的にする(非特許文献29(van Mierlo GJ、den Boer AT、Medema JPら、Proc Natl Acad Sci U S A、2002;99(8):5561−5566);非特許文献30(French RR、Chan HT、Tutt AL、Glennie MJ、Nat Med、1999;5(5):548−553))。抗CD40抗体は、多数の機序によって癌細胞に対して作用し得る:(i)抗体エフェクター機能、例えばADCC、(ii)腫瘍細胞に対する直接細胞傷害効果、および(iii)抗腫瘍免疫応答の活性化。
開発中の抗CD40治療用抗体
幾つかの抗CD40抗体が抗腫瘍療法薬としての可能性を有すると報告されている。CP−870,893は、Pfizerによって開発された完全ヒトIgGCD40アゴニスト抗体である。これは、3.48×10−10MのKでCD40を結合するが、CD40Lの結合を遮断しない(例えば、特許文献1(米国特許第7,338,660号明細書)参照)。CP−870893は、ADCC効果を証明しており、これは、ことによるとそのIgG2アイソタイプに起因する。したがって、この抗体は、CD40アゴニストとして作用し(すなわち、CD40L結合に影響を及ぼさず)、アポトーシス促進性シグナリングを誘導し、ならびにDCおよび免疫監視機構(immune surveilance)を活性化する。しかし、この抗体は、ADCCを媒介しない。
HCD122は、Novartisによって開発された完全ヒトIgG1 CD40アンタゴニスト抗体である。これは、5.1×10−10MのKでCD40に結合し、CD40LへのCD40の結合を遮断し、B細胞ならびに一定の初代CLLおよびMM細胞に対するCD40リガンド誘導シグナリングおよび生物学的効果を阻害する(非特許文献31(Tai YTら、Cancer Res、2005年7月1日;65(13):5898−906);非特許文献32(Luqman M、Klabunde Sら:Blood 112:711−720、2008))。in vivoでのその抗腫瘍効果についての主要作用機序は、ADCCである(非特許文献33(Long Lら、2005
IMF Oral Presentation and Abstract No.3);非特許文献34(Blood 2004、104(11,Part 1):Abst
3281))。そのアンタゴニスト特徴のため、この抗体は、CD40媒介抗腫瘍免疫応答を直接誘導できない。
SGN−40は、ヒト膀胱癌腫細胞系を免疫原として使用して産生された、マウス抗体クローンS2C6からSeattle Geneticsによって開発されたヒト化IgG1抗体である。これは、1.0×10−9MのKでCD40に結合し、CD40とCD40L間の相互作用を増進させることにより作用し、かくて部分アゴニスト効果を呈示する(非特許文献35(Francisco JAら、Cancer Res、60:3225−31、2000))。SGN−40は、高悪性度非ホジキンリンパ腫およびMM細胞起源のBリンパ腫系のパネルに増殖阻害性およびアポトーシスシグナルを送達する(非特許文献36(Tai YT、Catley LP、Mitsiades CSら、Cancer Res 2004;64(8):2846−2852))。in vitroおよびin vivo研究は、ADCCによるアポトーシスシグナリングと抗体エフェクター機能の両方がSGN−40の抗腫瘍活性に寄与することを示唆している(非特許文献37(Law CL、Gordon KA、Collier Jら:Cancer Res 2005;65:8331−8338))。最近の研究は、SGN−40の抗腫瘍活性が、エフェクター細胞とのFcの相互作用に有意に依存すること、およびマクロファ
ージが、その治療活性に寄与する主要エフェクターであることを示唆している(非特許文献38(Oflazoglu Eら、Br J Cancer、2009年1月13日;100(1):113−7、Epub 2008年12月9日))。SGN−40は、部分アゴニストであり、T細胞上で発現されるCD40Lを必要とするので、SGN−40が抗腫瘍免疫応答を十分に追加刺激する能力には限界があり得る。
米国特許第7,338,660号明細書
Chinn P、Braslawsky G、White Cら、Antibody therapy of non−Hodgkin’s B−cell lymphoma、Cancer Immunol Immunother 2003;52:257−280 Rastetter W、Molina A、White CA、Rituximab:Expanding role in therapy for lymphomas and autoimmune diseases、Annu Rev Med 2004;55:477−503 Stolz C、Schuler M、Molecular mechanisms of resistance to Rituximab and pharmacologic strategies for its circumvention、Leukemia and lymphoma、2009;50(6):873−885 Bello C、Sotomayor EM、Monoclonal antibodies for B−cell lymphomas:Rituximab and beyond、Hematology Am Soc Hematol Educ Program 2007;233−242 Dupire S、Coiffier B、Targeted treatment and new agents in diffuse large B cell lymphoma、Int J Hematol 2010;6月18日(オンライン) Kehry MR、J Immunol 1996;156:2345−2348 Stout,R.D.、J.Suttles、1996、Immunol.Today 17:487−492 Brendan O’Sullivan、Ranjeny Thomas、Critical Reviews in Immunology、2003;23:83−107 Cella,M.、D.Scheidegger、K.Palmer−Lehmann、P.Lane、A.Lanzavecchia、G.Alber、J.Exp.Med.、1996;184:747−452 Dadgostar Hら、Proc Natl Acad Sci U S A、2002年2月5日;99(3):1497−502 Pype Sら、J Biol Chem、2000年6月16日;275(24):18586−93 Uckun FM、Gajl−Peczalska K、Myers DEら、Blood 1990;76:2449−2456 O’Grady JT、Stewart S、Lowrey Jら、Am J Pathol 1994;144:21−26 Pellat−Deceunynck C、Bataille R、Robillard N、Harousseau JL、Rapp MJ、Juge−Morineau N、Wijdenes J、Amiot M、Blood、1994;84(8):2597−603 Young LS、Eliopoulos AG、Gallagher NJら、Immunol Today 1998;19:502−6 Ziebold JL、Hixon J、Boyd Aら、Arch Immunol Ther Exp(Warsz)2000;48:225−33 Gladue R、Cole S、Donovan Cら、J Clin Oncol 2006;24(18S):103s Grewal IS、Flavell RA、Annu Rev Immunol 1998;16:111−35 van Kooten C、Banchereau J、J Leukoc Biol 2000;67(1):2−17 Tong AW、Stone MJ、Cancer Gene Ther、2003 10(1):1−13 Magi Khalil and Robert H.Vonderheide、Update Cancer Ther 2007; 2(2):61−65 Young LS、Eliopoulos AG、Gallagher NJ、Dawson CW、Immunol Today 1998;19(11):502−6 Funakoshi S、Longo DL、Beckwith Mら、Blood 1994;83(10):2787−94 Hess S、Engelmann H、J Exp Med 1996;183(1):159−67 Eliopoulos AG、Dawson CW、Mosialos Gら、Oncogene 1996;13(10):2243−54 von Leoprechting A、van der Bruggen P、Pahl HL、Aruffo A、Simon JC、Cancer Res 1999;59(6):1287−94 Eliopoulos AG、Davies C, Knox PGら、Mol Cell Biol 2000;20(15):5503−15 Tong AW、Papayoti MH、Netto Gら、Clin Cancer Res 2001;7(3):691−703 van Mierlo GJ、den Boer AT、Medema JPら、Proc Natl Acad Sci U S A、2002;99(8):5561−5566 French RR、Chan HT、Tutt AL、Glennie MJ、Nat Med、1999;5(5):548−553 Tai YTら、Cancer Res、2005年7月1日;65(13):5898−906 Luqman M、Klabunde Sら:Blood 112:711−720、2008 Long Lら、2005 IMF Oral Presentation and Abstract No.3 Blood 2004、104(11,Part 1):Abst 3281 Francisco JAら、Cancer Res、60:3225−31、2000 Tai YT、Catley LP、Mitsiades CSら、Cancer Res 2004;64(8):2846−2852 Law CL、Gordon KA、Collier Jら:Cancer Res 2005;65:8331−8338 Oflazoglu Eら、Br J Cancer、2009年1月13日;100(1):113−7、Epub 2008年12月9日
したがって、CD40を標的にする、かつこの標的に対してアゴニストとして作用し、樹状細胞および免疫監視機構を活性化する、かつADCCを活性化し、それにより改善された抗癌特性を提供する新規免疫療法薬が、当該技術分野において依然として必要とされている。
簡単な概要
本開示の1つの態様は、(i)配列番号3に示すVHCDR1領域、配列番号4に示すVHCDR2領域および配列番号5に示すVHCDR3領域を含む重鎖可変領域と、(ii)配列番号6に示すVLCDR1領域、配列番号7に示すVLCDR2領域および配列番号8に示すVLCDR3領域を含む軽鎖可変領域とを含む、ヒトCD40に結合する単離された抗体、もしくはその抗原結合断片;または前記CDR領域における8以下のアミノ酸置換を除き、(i)および(ii)の重鎖可変領域および軽鎖可変領域と同一である重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む前記抗体のバリアント、もしくはその抗原結合断片を提供する。本明細書に開示する抗体の1つの実施形態において、前記重鎖可変領域は、配列番号1に示すアミノ酸配列を含む。さらなる実施形態において、前記軽鎖可変領域は、配列番号2に示すアミノ酸配列を含む。
本開示のもう1つの態様は、配列番号1に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、ヒトCD40に結合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。この態様の1つの実施形態において、前記単離された抗体、またはその抗原結合断片は、配列番号2に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。この態様のさらなる実施形態において、前記単離された抗体、またはその抗原結合断片は、配列番号2に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
本開示のなおさらなる態様は、配列番号2に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、ヒトCD40に結合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。この態様の1つの実施形態において、前記単離された抗体、またはその抗原結合断片は、配列番号1に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
一定の実施形態において、本明細書に開示の単離された抗体は、ヒト化されている。例証となるヒト化抗体可変領域を配列番号9のVH領域アミノ酸配列および配列番号10のVL領域アミノ酸配列に示す。
1つの実施形態において、本明細書に開示する単離された抗体は、単鎖抗体、ScFv、ヒンジ領域を欠く一価抗体、ミニボディ、Fab、Fab’断片、またはF(ab’)断片であり得る。一定の実施形態において、本明細書における抗体は、抗体全体である。
もう1つの実施形態において、本明細書に記載する単離された抗体は、ヒトIgG定常
ドメイン、例えば、これらに限定されないがIgG1 CH1ドメインまたはIgG1 Fc領域を含む。
本開示のさらなる実施形態は、本明細書に記載する抗CD40抗体とヒトCD40への結合について競合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。
本開示の1つの態様において、CD40を結合する前記単離された抗体、またはその抗原結合断片は、0.96nM以下のKDで結合する。さらなる実施形態において、CD40を結合する前記単離された抗体、またはその抗原結合断片は、1.1nMと0.90nMの間のKdで結合する。さらなる実施形態において、CD40を結合する前記単離された抗体、またはその抗原結合断片は、約1.2、1.1、1.0、0.99、0.98、0.97、0.96、0.95、0.94、0.93、0.92、0.91、0.90、0.85、または約0.80nMのKdで結合する。もう1つの実施形態において、前記抗体は、約2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、または1.3nMのKdでCD40を結合する。
さらなる態様において、本発明は、本明細書に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、CD40のCD40Lへの結合を遮断する;CD40アゴニストである;抗原提示細胞を活性化する;抗原提示細胞からのサイトカイン放出を刺激する;腫瘍細胞アポトーシスを誘導する;腫瘍細胞増殖を阻害する;抗体依存性細胞傷害、補体依存性細胞傷害および抗体依存性細胞食作用から成る群より選択されるエフェクター機能の誘導により腫瘍細胞を死なせる;抗腫瘍T細胞応答を刺激する;定着腫瘍を低減させる;リツキシマブ耐性腫瘍を阻害する;または上述のことのいずれか1つ以上の組み合わせである単離された抗体またはその抗原結合断片を提供する。
本発明のもう1つの態様は、(i)図16に示すVH領域のいずれか1つのVH CDR1、VHCDR2およびVHCDR3を含む重鎖可変領域と(ii)図16に示すVL領域のいずれか1つの対応するVL領域のVLCDR1、VLCDR2およびVLCDR3領域を含む軽鎖可変領域とを含み、CD40に結合する、単離された抗体、もしくはその抗原結合断片、または前記CDR領域における8以下のアミノ酸置換を除き、(i)および(ii)の重鎖可変領域および軽鎖可変領域と同一である重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む前記抗体のバリアント、もしくはその抗原結合断片を提供する。
本発明のさらにもう1つの態様は、図16に示すVH領域のいずれか1つを含む重鎖可変領域を含み、CD40に結合する、単離された抗体、もしくはその抗原結合断片を提供する。1つの実施形態において、かかる抗体は、図16に示す通りの対応するVL領域と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域をさらに含む。もう1つの実施形態において、かかる抗体またはその抗原結合断片は、図16に示す通りの対応する軽鎖可変領域をさらに含む。
本発明のさらにもう1つの態様は、図16に示すVL領域のいずれか1つを含む軽鎖可変領域を含み、CD40に結合する、単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。1つの実施形態において、かかる抗体は、図16に示す通りの対応するVH領域と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域をさらに含む。もう1つの実施形態において、かかる抗体またはその抗原結合断片は、図16に示す通りの対応する重鎖可変領域をさらに含む。
本開示は、本明細書に開示の単離された抗体またはその抗原結合断片をコードする単離されたポリヌクレオチドも提供する。
本開示は、生理的に許容され得る担体と治療有効量の本明細書に記載の抗CD40抗体またはその抗原結合断片とを含む組成物も提供する。
本開示のもう1つの態様は、癌を有する患者を処置するための方法であって、生理的に許容され得る担体と治療有効量の本明細書に記載の抗CD40抗体またはその抗原結合断片とを含む組成物を前記患者に投与し、それによって前記癌を処置することを含む方法を提供する。一定の実施形態において、前記癌は、異常CD40発現に関連づけられる。さらなる態様において、前記癌は、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、膵臓、結腸、胃腸、前立腺、膀胱、腎臓、卵巣、子宮頚、乳房、肺、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫ならびにリツキシマブ耐性NHLおよび白血病から成る群より選択される。
開示のもう1つの態様は、癌および/または自己免疫疾患および/または炎症性疾患を有する患者を処置するための方法であって、生理的に許容され得る担体と治療有効量の本明細書に記載の抗CD40抗体またはその抗原結合断片とを含む組成物を前記患者に投与し、それによって自己免疫疾患および炎症性疾患を有する前記患者を処置することを含む方法を提供する。
本開示のもう1つの態様は、癌および/または自己免疫疾患および/または炎症性疾患を有する患者における症状を改善するための方法であって、生理的に許容され得る担体と治療有効量の本明細書に記載の抗CD40抗体またはその抗原結合断片とを含む組成物を前記患者に投与し、それによって癌および/または自己免疫疾患および/または炎症性疾患を有する前記患者における前記症状を改善することを含む方法を提供する。
本開示のもう1つの態様は、配列番号11に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、ヒトCD40に結合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。1つの実施形態において、ヒトCD40に結合する前記単離された抗体、またはその抗原結合断片は、配列番号11に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、および配列番号22に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または配列番号22に示すアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一定の実施形態において、本明細書に記載する単離された抗体は、配列番号22に示す通りの軽鎖を含み、および配列番号11に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
本開示のさらなる態様は、配列番号13に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、ヒトCD40に結合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。1つの実施形態において、前記抗体は、配列番号13に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、配列番号24に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む。1つの実施形態において、前記軽鎖は、配列番号24に示すアミノ酸配列を含む。
本開示のさらなる態様は、配列番号24に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、ヒトCD40に結合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。1つの実施形態において、前記抗体は、配列番号24に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号13に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域とを含む。
一定の態様において、CD40を結合する前記単離された抗体、またはその抗原結合断片は、配列番号17に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。1つの実施形態において、CD40を結合する前記単離された抗体は、配列番号17に示すアミノ酸配列を含
む重鎖可変領域と、配列番号28に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む。1つの実施形態において、前記軽鎖可変領域は、配列番号28に示すアミノ酸配列を含む。
本開示のもう1つの態様は、配列番号28に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、ヒトCD40に結合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。1つの実施形態において、ヒトCD40に結合する前記単離された抗体またはその抗原結合断片は、配列番号28に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号17に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域とを含む。
本開示のもう1つの態様は、配列番号19に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、ヒトCD40に結合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。1つの実施形態において、ヒトCD40に結合する前記単離された抗体またはその抗原結合断片は、配列番号19に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、配列番号30に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域とを含む。1つの特定の実施形態において、前記軽鎖可変領域は、配列番号30に示すアミノ酸配列を含む。
本開示のなおさらなる態様は、配列番号30に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、ヒトCD40に結合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。1つの実施形態において、ヒトCD40に結合する前記単離された抗体またはその抗原結合断片は、配列番号30に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号19に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域とを含む。
本開示のもう1つの態様は、重鎖可変領域CDRを含む重鎖可変領域と、対応する軽鎖可変領域CDRを含む軽鎖可変領域とを含み、前記CDRが図16に示すとおりである、ヒトCD40に結合する単離された抗体、またはその抗原結合断片を提供する。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
(i)配列番号3に示すVHCDR1領域、配列番号4に示すVHCDR2領域および配列番号5に示すVHCDR3領域を含む重鎖可変領域と、(ii)配列番号6に示すVLCDR1領域、配列番号7に示すVLCDR2領域および配列番号8に示すVLCDR3領域を含む軽鎖可変領域とを含み、CD40に結合する、単離された抗体、もしくはその抗原結合断片;または
該CDR領域における8以下のアミノ酸置換を除き、(i)および(ii)の重鎖可変領域および軽鎖可変領域と同一である重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、該抗体のバリアント、もしくはその抗原結合断片。
(項目2)
前記重鎖可変領域が、配列番号1に示すアミノ酸配列を含む、項目1に記載の単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目3)
前記軽鎖可変領域が、配列番号2に示すアミノ酸配列を含む、項目1に記載の単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目4)
配列番号1に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、CD40に結合する、単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目5)
配列番号2に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む
軽鎖可変領域を含む、項目4に記載の単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目6)
配列番号2に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、項目4に記載の単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目7)
配列番号2に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、CD40に結合する、単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目8)
配列番号1に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、項目7に記載の単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目9)
ヒト化されている、項目1に記載の単離された抗体。
(項目10)
前記VH領域が、配列番号9に示すアミノ酸配列を含み;および前記VL領域が、配列番号10に示すアミノ酸配列を含む、項目9に記載の単離された抗体。
(項目11)
単鎖抗体、ScFv、ヒンジ領域を欠く一価抗体、およびミニボディから成る群より選択される、項目1に記載の抗体。
(項目12)
FabまたはFab’断片である、項目1に記載の単離された抗体。
(項目13)
F(ab’)断片である、項目1に記載の単離された抗体。
(項目14)
抗体全体である、項目1に記載の単離された抗体。
(項目15)
ヒトIgG定常ドメインを含む、項目1に記載の単離された抗体。
(項目16)
前記IgG定常ドメインが、IgG1 CH1ドメインを含む、項目15に記載の単離された抗体。
(項目17)
前記IgG定常ドメインが、IgG1 Fc領域を含む、項目15に記載の単離された抗体。
(項目18)
項目1に記載の抗体とCD40への結合について競合する、単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目19)
0.96nM以下のKDでCD40に結合する、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目20)
a.CD40のCD40Lへの結合を遮断する;
b.CD40アゴニストである;
c.抗原提示細胞を活性化する;
d.抗原提示細胞からのサイトカイン放出を刺激する;
e.腫瘍細胞アポトーシスを誘導する;
f.腫瘍細胞増殖を阻害する;
g.抗体依存性細胞傷害、補体依存性細胞傷害および抗体依存性細胞食作用から成る群より選択されるエフェクター機能の誘導により腫瘍細胞を死なせる;
h.抗腫瘍T細胞応答を刺激する;
i.定着腫瘍を低減させる;
j.リツキシマブ耐性腫瘍を阻害する;または
k.a.〜j.のいずれか1つ以上の組み合わせである、
項目1〜19のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目21)
a.CD40のCD40Lへの結合を遮断する;
b.CD40アゴニストである;
c.抗原提示細胞を活性化する;
d.抗原提示細胞からのサイトカイン放出を刺激する;
e.腫瘍細胞アポトーシスを誘導する;
f.腫瘍細胞増殖を阻害する;
g.抗体依存性細胞傷害、補体依存性細胞傷害および抗体依存性細胞食作用から成る群より選択されるエフェクター機能の誘導により腫瘍細胞を死なせる;
h.抗腫瘍T細胞応答を刺激する;
i.定着腫瘍を低減させる;
j.リツキシマブ耐性腫瘍を阻害する;または
k.a.〜j.のいずれか1つ以上の組み合わせである、
単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目22)
項目1、10、18、19および21のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片をコードする単離されたポリヌクレオチド。
(項目23)
項目22に記載の単離されたポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
(項目24)
項目23に記載のベクターを含む単離された宿主細胞。
(項目25)
生理的に許容され得る担体と治療有効量の項目1、10、18、19および21のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片とを含む組成物。
(項目26)
癌を有する患者における症状を処置または改善するための方法であって、項目25に記載の組成物を該患者に投与し、それによって該癌を有する該患者における該症状を処置または改善することを含む方法。
(項目27)
前記癌が、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、膀胱の癌腫、腎臓の癌腫、卵巣の癌腫、子宮頚の癌腫、乳房の癌腫、肺の癌腫、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫ならびにリツキシマブ耐性NHLおよび白血病から成る群より選択される、項目26に記載の方法。
(項目28)
自己免疫疾患を有する患者における症状を改善するための方法であって、項目25に記載の組成物を該患者に投与し、それによって該自己免疫疾患を有する該患者における症状を改善することを含む方法。
(項目29)
炎症性疾患を有する患者における症状を改善するための方法であって、項目25に記載の組成物を該患者に投与し、それによって該炎症性疾患を有する該患者における症状を改善することを含む方法。
(項目30)
(i)図16に示すVH領域のいずれか1つのVHCDR1、VHCDR2およびVHCDR3を含む重鎖可変領域と(ii)図16に示す抗体のいずれか1つの対応するVL領域のVLCDR1、VLCDR2およびVLCDR3領域を含む軽鎖可変領域とを含み、CD40に結合する、単離された抗体もしくはその抗原結合断片、または
該CDR領域における8以下のアミノ酸置換を除き、(i)および(ii)の重鎖可変領域および軽鎖可変領域と同一である重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、該抗体の
バリアントもしくはその抗原結合断片。
(項目31)
図16に示すVH領域のいずれか1つを含む重鎖可変領域を含み、CD40に結合する、単離された抗体もしくはその抗原結合断片。
(項目32)
図16に示す通りの対応するVL領域と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域をさらに含む、項目31に記載の単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目33)
図16に示す通りの対応する軽鎖可変領域をさらに含む、項目31に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目34)
図16に示すVL領域のいずれか1つを含む軽鎖可変領域を含み、CD40に結合する、単離された抗体、またはその抗原結合断片。
(項目35)
図16に示す通りの対応するVH領域と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域をさらに含む、項目34に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目36)
図16に示す通りの対応する重鎖可変領域をさらに含む、項目34に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
配列の簡単な説明
配列番号1は、R−8ウサギ抗CD40抗体のVH領域のアミノ酸配列である。
配列番号2は、R−8ウサギ抗CD40抗体のVL領域のアミノ酸配列である。
配列番号3は、R−8ウサギ抗CD40抗体のVHCDR1領域のアミノ酸配列である。
配列番号4は、R−8ウサギ抗CD40抗体のVHCDR2領域のアミノ酸配列である。
配列番号5は、R−8ウサギ抗CD40抗体のVHCDR3領域のアミノ酸配列である。
配列番号6は、R−8ウサギ抗CD40抗体のVLCDR1領域のアミノ酸配列である。
配列番号7は、R−8ウサギ抗CD40抗体のVLCDR2領域のアミノ酸配列である。
配列番号8は、R−8ウサギ抗CD40抗体のVLCDR3領域のアミノ酸配列である。
配列番号9は、シグナルペプチドを伴わない、APX005、R−8ウサギ抗CD40抗体のヒト化バージョン、のVH領域のアミノ酸配列である。
配列番号10は、シグナルペプチドを伴わない、APX005、R−8ウサギ抗CD40抗体のヒト化バージョン、のVL領域のアミノ酸配列である。
配列番号11〜21および33〜44は、機能活性を示したウサギ抗CD40抗体候補の重鎖アミノ酸配列である(図16参照)。
配列番号22〜32および45〜56は、機能活性を示したウサギ抗CD40抗体候補の軽鎖アミノ酸配列である(図16参照)。
配列番号57〜79は、図16に示す抗CD40抗体についてのVHCDR1アミノ酸配列である。
配列番号80〜102は、図16に示す抗CD40抗体についてのVHCDR2アミノ酸配列である。
配列番号103〜125は、図16に示す抗CD40抗体についてのVHCDR3アミノ酸配列である。
配列番号126〜148は、図16に示す抗CD40抗体についてのVLCDR1アミノ酸配列である。
配列番号149〜171は、図16に示す抗CD40抗体についてのVLCDR2アミノ酸配列である。
配列番号172〜194は、図16に示す抗CD40抗体についてのVLCDR3アミノ酸配列である。
図1A〜1Dは、実施例1に記載のDC成熟およびT細胞活性化を測定することによるアゴニスト抗体のスクリーニングの結果を示す。1A:CD83発現;1B:CD80発現;1C:CD86発現;1D:混合リンパ球反応におけるT細胞増殖。 図1A〜1Dは、実施例1に記載のDC成熟およびT細胞活性化を測定することによるアゴニスト抗体のスクリーニングの結果を示す。1A:CD83発現;1B:CD80発現;1C:CD86発現;1D:混合リンパ球反応におけるT細胞増殖。 図1A〜1Dは、実施例1に記載のDC成熟およびT細胞活性化を測定することによるアゴニスト抗体のスクリーニングの結果を示す。1A:CD83発現;1B:CD80発現;1C:CD86発現;1D:混合リンパ球反応におけるT細胞増殖。 図1A〜1Dは、実施例1に記載のDC成熟およびT細胞活性化を測定することによるアゴニスト抗体のスクリーニングの結果を示す。1A:CD83発現;1B:CD80発現;1C:CD86発現;1D:混合リンパ球反応におけるT細胞増殖。 図2は、Ramos細胞増殖の阻害におけるリード候補の比較を示すグラフである。 図3は、ADCCアッセイの結果を示す棒グラフである。40:1のエフェクター(ヒトPBMC):標的細胞(Ramos細胞)比。 図4Aおよび図4Bは、抗CD40候補の抗腫瘍活性のin vivoスクリーニングの結果を示すグラフである。 図4Aおよび図4Bは、抗CD40候補の抗腫瘍活性のin vivoスクリーニングの結果を示すグラフである。 図5は、APX005が、CD40に選択的に結合し、他のTNFRファミリーメンバーに結合しないことを実証するELISAアッセイの結果を示すグラフである。 図6は、APX005がCD40へのCD40Lの結合を遮断することを実証するELISAアッセイの結果を示すグラフである 図7は、APX005が、CD40陽性細胞へ結合すると内在化しないことを示すグラフである。 図8Aおよび図8Bは、CD40陽性Ramos(A)およびDaudi(B)腫瘍細胞のAPX005媒介ADCCを示すグラフである。 図8Aおよび図8Bは、CD40陽性Ramos(A)およびDaudi(B)腫瘍細胞のAPX005媒介ADCCを示すグラフである。 図9Aおよび図9Bは、APX005によるRamos腫瘍細胞増殖のin vitro阻害を示すグラフである。パネルA:Fc架橋を伴わない;パネルB:Fc架橋を伴う。 図9Aおよび図9Bは、APX005によるRamos腫瘍細胞増殖のin vitro阻害を示すグラフである。パネルA:Fc架橋を伴わない;パネルB:Fc架橋を伴う。 図10は、APX005によるDC活性化の誘導を示す棒グラフである。 図11Aおよび11Bは、APX005がヒトおよびサルCD40に結合し、マウスCD40に結合しないことを示す。 図11Aおよび11Bは、APX005がヒトおよびサルCD40に結合し、マウスCD40に結合しないことを示す。 図12Aは、Ramosモデルにおける腫瘍成長のAPX005阻害を示すグラフである。 図12Bは、最終投薬の2日後の第34日の時点でのマウスにおける血清ヒトIgGレベルを示す棒グラフである。 図13Aおよび13Bは、マウスモデルにおけるリツキシマブで前処置したリツキシマブ耐性腫瘍の阻害を示すグラフである。 図13Aおよび13Bは、マウスモデルにおけるリツキシマブで前処置したリツキシマブ耐性腫瘍の阻害を示すグラフである。 図14は、Rajiマウスモデルにおける腫瘍成長のAPX005阻害を示すグラフである。 図15は、IM−9異種移植モデルにおけるヒト多発性骨髄腫に対するAPX005の強力な抗腫瘍活性を示すグラフである。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図16A〜16Lは、ウサギ抗CD40重(16A〜16F)および軽鎖(16G〜16L)抗体配列の配列アラインメントである。重および軽鎖CDR1〜3に下線が引かれている。配列番号は、次のとおりである。重鎖:R−3およびR6:配列番号11、12;R−8:配列番号1、R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号13〜21;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号33〜44。軽鎖:R−3およびR−6:配列番号22および23;R−8:配列番号2;R−9、−16、−18、−24、−33、−36、19−21、−45、−59:それぞれ、配列番号24〜32;R−2、R−5、R−7、R−10、R−12、R−20、R−26、R−30、R−35、19−35、19−41、19−57:それぞれ、配列番号45〜56。前記アミノ酸配列は、VHおよびVLシグナルペプチドを含む。前記R−8 VHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号3〜8に示す。残りの抗体についてのVHCDRアミノ酸配列およびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜125および配列番号126〜194にそれぞれ示す。 図17Aおよび17Bは、Ramosモデルにおける腫瘍成長のAPX005による阻害をSGN−40およびリツキシマブと比較して示す。 図17Aおよび17Bは、Ramosモデルにおける腫瘍成長のAPX005による阻害をSGN−40およびリツキシマブと比較して示す。 図18Aおよび18Bは、リツキシマブ耐性ヒトNamalwaリンパ腫異種移植モデルにおける腫瘍成長のAPX005による阻害を示す。 図18Aおよび18Bは、リツキシマブ耐性ヒトNamalwaリンパ腫異種移植モデルにおける腫瘍成長のAPX005による阻害を示す。
詳細な説明
本開示は、CD40に特異的に結合する抗体およびそれらの抗原結合断片、詳細には、特異的エピトープ特異性および機能特性を有する抗体に関する。本発明の1つの実施形態は、CD40への結合が可能であり、ならびにCD40媒介下流細胞シグナリングおよび生物学的効果を誘導/強化することによりCD40アゴニストとして機能する、特異的ヒト化抗体およびそれらの断片を包含する。本発明のより特異的な実施形態において、本明細書に記載する抗体は、非常に高い親和性、例えば、少なくとも、980ピコモルと950ピコモルの間、少なくとも、970ピコモルと950ピコモルの間の親和性で、および一定の実施形態では960ピコモルの親和性でCD40に特異的に結合する。本明細書に記載する抗体は、数ある特質の中でも、腫瘍細胞においてCD40シグナリングを誘導し;樹状細胞および免疫監視機構を活性化し;腫瘍細胞に対する抗体依存性細胞傷害(ADCC)を活性化し;CD40LへのCD40の結合を遮断し;CD40アゴニスト活性を有し;抗原提示細胞を活性化し;抗原提示細胞からのサイトカイン放出を刺激し;腫瘍細胞アポトーシスを誘導し;腫瘍細胞増殖を阻害し;ADCC、CDCおよびADCPをはじめとする(しかしこれらに限定されない)エフェクター機能の誘導により腫瘍細胞を死なせ;抗腫瘍T細胞応答を刺激し;定着腫瘍を低減させ;ならびにリツキシマブ耐性腫瘍を阻害する。本明細書に記載する抗体は、これらの特質または活性のいずれか1つ以上の組み合わせを有するまたは誘導することができる。
本発明の実施形態は、CD40またはその異常発現と関連づけられる疾患および傷害の診断、評定および処置のための抗CD40抗体またはそれらの抗原結合断片の使用に関係する。前記対象抗体は、数ある他の疾患の中でも、癌(非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、膀胱、腎臓 卵巣、子宮頚、乳房、肺、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫ならびにリツキシ
マブ耐性NHLおよび白血病が挙げられるが、これらに限定されない)、自己免疫疾患お
よび炎症性疾患の処置または予防において使用される
本発明の実施は、特に相反する指示がない限り、当業者の範囲内のウイルス学、免疫学、微生物学、分子生物学および組換えDNA技術についての従来の方法を利用することとなり、これらの方法の多くを例証のために下に記載する。かかる技術は、文献の中で十分に説明されている。例えば、Current Protocols in Molecular Biology or Current Protocols in Immunology、John Wiley & Sons、New York、N.Y.(2009);Ausubelら、Short Protocols in Molecular Biology、第3版、Wiley & Sons、1995;Sambrook and Russell、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第3版、2001);Maniatisら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(1982);DNA Cloning:A Practical Approach、第IおよびII巻(D.Glover編集);Oligonucleotide Synthesis(N.Gait編集、1984);Nucleic Acid Hybridization(B.Hames and S.Higgins編集、1985);Transcription and Translation(B.Hames and S.Higgins編集、1984);Animal Cell Culture(R.Freshney編集、1986);Perbal、A Practical Guide to Molecular Cloning(1984)および他の同様の参考文献を参照されたし。
本明細書および添付の請求項において用いる場合、単数形「不定冠詞(a)」、「不定冠詞(an)」および「定冠詞(the)」は、その内容による明確な別段の規定がない限り、複数照応を含む。
本明細書を通して、その文脈による別段の要求が無い限り、「含む(comprise)」という語、または語尾変化形、例えば「含む(comprises)」または「含む(comprising)」は、述べられている要素、整数、要素群または整数群の包含を含意し、任意の他の要素、整数、要素群または整数群の除外を含意しないと解するものとする。
本明細書における各実施形態は、特に別段の言明がない限り、あらゆる他の実施形態に準用されるものとする。
組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成、ならびに組織培養および形質転換(例えば、エレクトロポレーション、リポフェクション)には標準技術を用いることができる。酵素反応および精製技術は、製造業者の仕様書に従って、または当該技術分野において一般に遂行されているように、または本明細書に記載するように行うことができる。一般に、これらの技術および手順ならびに関連技術および手順は、当該技術分野において周知の従来の方法に従って行うことができ、ならびに本明細書中の至る所で引用し、論じている様々な一般的なおよびより専門的な参考文献に記載されているように行うことができる。特定の定義を与えない限り、本明細書に記載する分子生物学、分析化学、合成有機化学、医化学および製薬化学に関連して用いる命名法、ならびに前記化学の実験手順および技術は、当該技術分野において周知の、一般に用いられているものである。組換え技術、分子生物学的合成、微生物学的合成、化学合成、化学分析、医薬調製、調合および送達、ならびに患者の処置には標準技術を用いることができる。
本発明の実施形態は、CD40に結合する抗体に関する。詳細には、本明細書に記載する抗体は、予想外に高い親和性でCD40に特異的に結合し、CD40シグナリング活性
を強化し、免疫系を活性化し、ADCCを活性化し、およびCD40の異常発現と関連づけられる疾患の処置に治療上の有用性を有する。
例証となる抗体、またはそれらの抗原結合断片、または相補性決定領域(CDR)の配列を配列番号1〜194に示す。
当該技術分野において周知であるように、抗体は、少なくとも1つのエピトープ認識部位によって標的、例えば炭水化物、ポリヌクレオチド、脂質、ポリペプチドなど、への特異的結合が可能な免疫グロブリン分子であり、該エピトープ認識部位は、該免疫グロブリン分子の可変領域内に位置する。本明細書において用いる場合、この用語は、インタクトポリクローナルまたはモノクローナル抗体ばかりでなく、それらの断片(例えば、dAb、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv)、単鎖(ScFv)、それらの合成バリアント、天然に存在するバリアント、必要特異性の抗原結合断片を有する抗体部分を含む融合タンパク質、ヒト化抗体、キメラ抗体、ならびに必要特異性の抗原結合部位または断片(エピトープ認識部位)を含む任意の他の修飾形態の免疫グロブリン分子も包含する。「ダイアボディ」、すなわち、遺伝子融合によって構築される多価または多重特異性断片(国際公開第94/13804号パンフレット;P.Holligerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90 6444−6448、1993)もまた、ここで考えられる抗体の特別な形である。CH3ドメインに連結されたscFvを含むミニボディもまたここに含まれる(S.Huら、Cancer Res.、56、3055−3061、1996)。例えば、Ward,E.S.ら、Nature 341、544−546(1989);Birdら、Science、242、423−426、1988;Hustonら、PNAS USA、85、5879−5883、1988);PCT/US92/09965号;国際公開第94/13804号パンフレット;P.Holligerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90 6444−6448、1993;Y.Reiterら、Nature Biotech、14、1239−1245、1996;S.Huら、Cancer Res.、56、3055−3061、1996を参照されたし。
本明細書において用いる場合の用語「抗原結合断片」は、対象となる抗原、特にCD40、に結合する免疫グロブリン重および/または軽鎖の少なくとも1つのCDRを含有するポリペプチド断片を指す。この関連で、本明細書に記載する抗体の抗原結合断片は、CD40を結合する抗体からの本明細書に示すVHおよびVL配列の1つ、2つ、3つ、4つ、5つのまたは6つすべてのCDRを含むことがある。本明細書に記載するCD40特異的抗体の抗原結合断片は、CD40への結合が可能である。一定の実施形態において、抗原結合断片、または抗原結合断片を含む抗体は、CD40へのCD40Lの結合を防止または阻害する。一定の実施形態において、前記抗原結合断片は、ヒトCD40に特異的に結合する、および/またはヒトCD40の生物活性を強化する、もしくは変調させる。かかる生物活性としては、細胞シグナリング、樹状細胞の活性化が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「抗原」は、抗体などの選択的結合剤によって結合され得る、および加えて、その抗原のエピトープへの結合が可能な抗体を生産するために動物において使用され得る分子または分子の一部分を指す。抗原は、1つ以上のエピトープを有することができる。
用語「エピトープ」は、免疫グロブリンまたはT細胞受容体への特異的結合が可能な任意の決定基、好ましくはポリペプチド決定基を含む。エピトープは、抗体によって結合される抗原の領域である。一定の実施形態において、エピトープ決定基は、分子の化学的に活性な表面原子団、例えば、アミノ酸、糖側鎖、ホスホリルまたはスルホニルを含み、ならびに一定の実施形態では、特異的三次元構造特性および/または特異的電荷特性を有
得る。一定の実施形態において、抗体がタンパク質および/または高分子の複合混合物中のその標的抗原を優先的に認識するとき、抗体が抗原に特異的に結合すると言う。平衡解離定数が、≦10−7または10−8Mであるとき、抗体が抗原に特異的に結合すると言う。一部の実施形態において、前記平衡解離定数は、≦10−9Mまたは≦10−10Mであり得る。
一定の実施形態において、本明細書に記載の抗体およびそれらの抗原結合断片は、重鎖および軽鎖フレームワーク領域(FR)セット間にそれぞれ挿入された重鎖および軽鎖CDRセットを含み、前記FRセットは、前記CDRを支持し、および前記CDRの互いに対する空間的関係を規定する。本明細書において用いる場合、用語「CDRセット」は、重または軽鎖V領域の3つの超可変領域を指す。重または軽鎖のN末端から進んで、これらの領域を「CDR1」、「CDR2」および「CDR3」とそれぞれ表示する。したがって、抗原結合部位は、重および軽鎖V領域各々からのCDRセットを含む、6つのCDRを含む。単一のCDR(例えば、CDR1、CDR2またはCDR3)を含むポリペプチドを本明細書では「分子認識単位」と呼ぶ。多数の抗原−抗体複合体の結晶解析により、CDRのアミノ酸残基が、結合抗原との広範な接触を形成し、その最も広範な抗原接触が重鎖CDR3とのものであることは立証されている。したがって、前記分子認識単位が主として抗原結合部位の特異性を担っている。
本明細書において用いる場合、用語「FRセット」は、重または軽鎖V領域のCDRセットのCDRを枠組みする4つの隣接アミノ酸配列を指す。一部のFR残基は、結合抗原と接触し得る;しかし、FR、特にCDRに直接隣接したFR残基は、主として、抗原結合部位へのV領域のフォールディングを担う。FR内では、一定のアミノ酸残基および一定の構造特徴が非常に高度に保存される。この関連で、すべてのV領域配列は、約90アミノ酸残基の内部ジスルフィドループを含有する。V領域が結合部位へとフォールディングすると、CDRは、抗原結合面を形成する突出ループモチーフとして提示される。その正確なCDRアミノ酸配列に関係なく、一定の「カノニカル」構造にフォールディングされたCDRループ形状に影響を及ぼすFRの保存構造領域があることは、一般に認知されている。さらに、抗体重鎖と軽鎖の相互作用を安定させる非共有結合性ドメイン間接触に一定のFR残基が関与することは公知である。
免疫グロブリン可変ドメインの構造および位置は、Kabat,E.A.ら、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第4版、US Department of Health and Human Services、1987、および今ではインターネット(immuno.bme.nwu.edu)で利用できるその最新版を参照することにより、決定することができる。
「モノクローナル抗体」は同種抗体集団を指し、該モノクローナル抗体は、エピトープの選択的結合に関与する(天然に存在するまたは天然に存在しない)アミノ酸で構成されている。モノクローナル抗体は、高特異的であり、単一エピトープに指向されている。用語「モノクローナル抗体」は、インタクトモノクローナル抗体および完全長モノクローナル抗体ばかりでなく、それらの断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv)、単鎖(ScFv)、それらのバリアント、抗原結合部分を含む融合タンパク質、ヒト化モノクローナル抗体、キメラモノクローナル抗体、ならびに必要特異性およびエピトープに結合する能力の抗原結合断片(エピトープ認識部位)を含む任意の他の修飾形態の免疫グロブリン分子も包含する。それは、抗体源または抗体を作製する手法(例えば、ハイブリドーマ、ファージ選択、組換え発現、トランスジェニック動物などによる)に関して限定することを意図したものではない。この用語は、全免疫グロブリンはもちろん、上で「抗体
」の定義のもとに記載した断片なども含む。
タンパク質分解酵素パパインは、IgG分子を優先的に切断して幾つかの断片を生じさせ、そのうちの2つ(F(ab)断片)は、各々、インタクト抗原結合部位を含む共有結合性ヘテロ二量体を含む。酵素ペプシンは、IgG分子を切断して、両方の抗原結合部位を含むF(ab’)断片をはじめとする幾つかの断片を生じさせることができる。本発明の一定の実施形態に従って使用するためのFv断片を、IgMのおよび稀にIgGまたはIgA免疫グロブリン分子の優先的タンパク質分解性切断によって生成することができる。しかし、より一般的には、当該技術分野において公知の組換え技術を用いてFv断片を得る。前記Fv断片は、天然抗体分子の抗原認識および結合能力の大部分を保持する抗原結合部位を含む非共有結合性V::Vヘテロ二量体を含む。Inbarら(1972)Proc.Nat.Acad.Sci.USA 69:2659−2662;Hochmanら(1976)Biochem 15:2706−2710;およびEhrlichら(1980)Biochem 19:4091−4096。
一定の実施形態では、単鎖FvまたはscFV抗体が考えられる。例えば、カッパ体(Illら、Prot.Eng.10:949−57(1997);ミニボディ(Martinら、EMBO J 13:5305−9(1994);ダイアボディ(Holligerら、PNAS 90:6444−8(1993);またはJanusin(Trauneckerら、EMBO J 10:3655−59(1991)およびTrauneckerら、Int.J.Cancer Suppl.7:51−52(1992)を、標準的な分子生物学技術を用い、所望の特異性を有する抗体の選択に関しては本願の教示に従って、調製することができる。さらに他の実施形態では、本開示のリガンドを包含する二重特異性またはキメラ抗体を作製することができる。例えば、キメラ抗体は、異なる抗体からのCDRおよびフレームワークを含むことができ、その一方で、1つの結合ドメインによりCD40におよび第二の結合ドメインにより第二の分子に特異的に結合する二重特異性抗体を生成することができる。組換え分子生物学技術によってこれらの抗体を生産することができ、またはこれらの抗体を物理的に互いにコンジュゲートさせることができる。
単鎖Fv(sFv)ポリペプチドは、ペプチドをコードするリンカーによって連結されたVをコードする遺伝子とVをコードする遺伝子を含む遺伝子融合体から発現される共有結合で連結されたV::Vヘテロ二量体である。Hustonら(1988)Proc.Nat.Acad.Sci.USA 85(16):5879−5883。自然に凝集している−しかし化学的に分離されている−軽および重ポリペプチド鎖を、抗体V領域から、抗原結合部位の構造と実質的に同様の三次元構造にフォールディングすることとなるsFv分子に変換するための化学構造の多数の識別方法が記載されている。例えば、Hustonらの米国特許第5,091,513号明細書および同第5,132,405号明細書ならびにLanderらの米国特許第4,946,778号明細書を参照されたし。
一定の実施形態において、本明細書に記載のCD40結合抗体は、ダイアボディの形態である。ダイアボディは、ポリペプチドの多量体であって、各ポリペプチドが、免疫グロブリン軽鎖の結合領域を含む第一のドメインと免疫グロブリン重鎖の結合領域を含む第二のドメインとを含み、前記2つのドメインが(例えば、ペプチドリンカーによって)連結されているが、互いに会合して抗原結合部位を形成することはできない多量体である:抗原結合部位は、該多量体内の1つのポリペプチドの第一のドメインと該多量体内の別のポリペプチドの第二のドメインとの会合によって形成される(国際公開第94/13804号パンフレット)。
抗体のdAb断片は、VHドメインから成る(Ward,E.S.ら、Nature 341、544−546(1989))。
二重特異的抗体を使用する場合、これらは、様々な方法で製造することができる(Holliger,P.and Winter G.、Current Opinion Biotechnol.4、446−449(1993))、例えば、化学的にもしくはハイブリッドハイブリドーマから調製することができる、従来の二重特異性抗体であり得、または上述の任意の二重特異性抗体断片であり得る。Fc領域なしで、可変ドメインだけを用いてダイアボディおよびscFvを構築して、抗イディオタイプ反応の影響を潜在的に低減させることができる。
二重特異性抗体全体と対照して、二重特異性ダイアボディもまた特に有用である。それらを容易に構築でき、大腸菌(E.coli)において発現させることができるからである。適切な結合特異性のダイアボディ(および多くの他のポリペプチド、例えば抗体断片)は、ファージディスプレイ(国際公開第94/13804号パンフレット)を用いてライブラリから容易に選択することができる。ダイアボディの1本のアーム、例えば抗原Xに対する特性を有するアーム、を定常に保つべきである場合には、他のアームを変え、適切な特異性の抗体を選択するライブラリを作成することができる。二重特異性抗体全体は、ノブ・イントゥ・ホールエンジニアリング(knobs−into−holes engineering)(J.B.B.Ridgewayら、Protein Eng.、9、616−621、1996)によって作製することができる。
一定の実施形態では、本明細書に記載する抗体をUniBody(登録商標)の形で提供することができる。UniBody(登録商標)は、ヒンジ領域が除去されたIgG4抗体である(GenMab Utrecht、The Netherlandsを参照されたし;例えば、米国特許出願公開第20090226421号明細書も参照されたし)。この独自の抗体技術は、現行の、小さい抗体フォーマットより長いと予想される治療ウインドウを有する、安定した、より小さい抗体フォーマットを作成する。IgG4抗体は不活性と考えられ、したがって、免疫系と相互作用しない。完全ヒトIgG4抗体を該抗体のヒンジ領域の削除により修飾して、対応するインタクトIgG4(GenMab、Utrecht)に比べて異なる安定性を有する半分子断片を得ることができる。IgG4分子を半分にすることで、コグネイト抗原(例えば、疾患標的)に結合することができるUniBody(登録商標)上の1領域だけが残り、したがって、UniBody(登録商標)は、標的細胞上の1部位のみに一価結合する。一定の癌細胞表面抗原については、この一価結合は、同じ抗原特異性を有する二価抗体を使用することにより見ることができるように癌細胞を刺激して成長させることができず、それ故、UniBody(登録商標)技術は、従来の抗体での治療に対して抗療性であり得る一部のタイプの癌に対する処置選択肢をもたらすことができる。UniBody(登録商標)の小さいサイズは、一部の形態の癌を処置するときに大いに有益であり得、より大きな固形腫瘍上でのより良好な分子分布を可能にし、およびことによると効力を増加させる。
一定の実施形態において、本開示の抗体は、ナノボディの形をとることがある。ナノボディは、単一遺伝子によってコードされ、ならびにほぼすべての原核および真核宿主、例えば大腸菌(例えば、米国特許第6,765,087号明細書参照)、カビ(例えば、AspergillusまたはTrichoderma)および酵母(例えば、Saccharomyces、Kluyvermyces、HansenulaまたはPichia(例えば、米国特許第6,838,254号明細書参照))において効率的に生産される。この生産プロセスは、拡大縮小可能であり、何キログラムもの量のナノボディが生産されている。長い有効期間を有する使用準備済み溶液としてナノボディを調合することができる。ナノクローン法(例えば、国際公開第06/079372号パンフレット参照)は
、B細胞の自動ハイスループット選択に基づく、所望の標的に対するナノボディの独自の生成方法である。
一定の実施形態において、本明細書に開示の抗CD40抗体またはそれらの抗原結合断片は、ヒト化されている。これは、一般に組換え技術を用いて調製されるキメラ分子であって、非ヒト種からの免疫グロブリンに由来する抗原結合部位を有し、該分子の残りの免疫グロブリン構造がヒト免疫グロブリンの構造および/または配列に基づくものであるキメラ分子を指す。前記抗原結合部位は、定常ドメインに融合している完全可変ドメインを含むこともあり、または該可変ドメイン内の適切なフレームワーク領域にグラフトされたCDRのみを含むこともある。エピトープ結合部位は、野生型であることもあり、または1つ以上のアミノ酸置換によって修飾されることもある。これにより、ヒト個体における免疫原としての定常領域は除去されるが、外来可変領域への免疫応答の可能性は残存する(LoBuglio,A.F.ら、(1989)Proc Natl Acad Sci
USA 86:4220−4224;Queen et alら、PNAS(1988)86:10029−10033;Riechmannら、Nature(1988)332:323−327)。本明細書に開示する抗CD40抗体の例証的ヒト化方法は、米国特許第7,462,697号明細書に記載されている方法を含む。本発明の一定の実施形態による例証的ヒト化抗体は、配列番号9および10に提供するヒト化配列を含む。
もう1つのアプローチは、ヒト由来定常領域を提供することばかりでなく、ヒト形態にできる限り近く作り直すための可変領域の修飾にも焦点を当てている。重鎖と軽鎖両方の可変領域が、問題となるエピトープに応じて様々でありおよび結合能力を決める3つの相補性決定領域(CDR)を含有し、該CDRに4つのフレームワーク領域(FR)が隣接しており、該FRが所与の種において比較的保存され、および前記CDRの足場を推定的に提供することは公知である。特定のエピトープに対する非ヒト抗体を調製するとき、修飾すべきヒト抗体内に存在するFRに非ヒト抗体に由来するCDRをグラフトすることによってその可変領域を「作り直す」または「ヒト化する」ことができる。このアプローチの様々な抗体への適用は、Sato,K.ら、(1993)Cancer Res 53:851−856;Riechmann,L.ら、(1988)Nature 332:323−327;Verhoeyen,M.ら、(1988)Science 239:1534−1536;Kettleborough,C.A.ら、(1991)Protein Engineering 4:773−3783;Maeda,H.ら、(1991)Human Antibodies Hybridoma 2:124−134;Gorman,S.D.ら、(1991)Proc Natl Acad Sci USA 88:4181−4185;Tempest,P.R.ら、(1991)Bio/Technology 9:266−271;Co,M.S.ら、(1991)Proc Natl Acad Sci USA 88:2869−2873;Carter,P.ら、(1992)Proc Natl Acad Sci USA 89:4285−4289;およびCo,M.S.ら、(1992)J Immunol 148:1149−1154によって報告されている。一部の実施形態において、ヒト化抗体は、すべてのCDR配列を保存する(例えば、マウス抗体からの6つすべてのCDRを含有するヒト化マウス抗体)。他の実施形態において、ヒト化抗体は、元の抗体を基準にして変更されている1つ以上(1、2、3、4、5、6)のCDRを有し、該CDRは、元の抗体からの1つ以上のCDR「に由来する」1以上のCDRとも呼ばれる。
一定の実施形態において、本開示の抗体は、キメラ抗体であることがある。この関連で、キメラ抗体は、異なる抗体の異種Fc部分に作動可能に連結されているまたは別様に融合している抗CD40抗体の抗原結合断片から成る。一定の実施形態において、前記異種Fcドメインは、ヒト由来のものである。他の実施形態において、前記異種Fcドメインは、IgA(サブクラスIgA1およびIgA2を含む)、IgD、IgE、IgG(サ
ブクラスIgG1、IgG2、IgG3およびIgG4を含む)およびIgMを含む、親抗体からの異なるIgクラスからのものであり得る。さらなる実施形態において、前記異種Fcドメインは、前記異なるIgクラスの1つ以上からのCH2およびCH3ドメインから成ることもある。ヒト化抗体に関して上で述べたように、キメラ抗体の抗CD40抗原結合断片は、本明細書に記載する抗体の1つ以上のCDR(例えば、本明細書に記載する抗体の1、2、3、4、5もしくは6つのCDR)のみを含むこともあり、または全可変ドメイン(VL、VHまたは両方)を含むこともある。
一定の実施形態において、CD40結合抗体は、本明細書に記載する抗体のCDRの1つ以上を含む。この関連で、所望の特異的結合を保持したまま抗体のVHCDR3のみの移入を行うことができることが一部の事例で証明されている(Barbasら、PNAS(1995)92:2529−2533)。McLaneら、PNAS(1995)92:5214−5218、Barbasら、J.Am.Chem.Soc.(1994)116:2161−2162も参照されたし。
Marksら(Bio/Technology、1992、10:779−783)は、可変ドメイン領域の5’末端に指向されたまたは隣接するコンセンサスプライマーをヒトVH遺伝子の第三フレームワーク領域に対するコンセンサスプライマーと併用して、CDR3を欠くVH可変ドメインのレパートリーを提供する、抗体可変ドメインのレパートリーの生産方法を記載している。Marksらは、このレパートリーを特定の抗体のCDR3と組み合わせることができる方法をさらに記載している。類似の技術を用いて、本開示抗体のCDR3由来配列を、CDR3を欠くVHまたはVLドメインのレパートリーとシャッフルすることができ、シャッフルされた完全VHまたはVLドメインをコグネイトVLまたはVHドメインと組み合わせて、CD40を結合する抗体またはその抗原結合断片を提供することができる。その後、そのレパートリーを適する宿主系、例えば国際公開第92/01047号パンフレットのファージディスプレイ系、において提示させることができ、その結果、適する抗体またはそれらの抗原結合断片を選択することができる。レパートリーは、少なくとも約10の個々のメンバー、かつ上方に数桁の幅、例えば10から10または1010以上まで、のメンバーからなり得る。類似のシャッフリングまたはコンビナトリアル技術もStemmer(Nature、1994、370:389−391)によって開示されており、Stemmerは、β−ラクタマーゼ遺伝子に関する技術を記載しているが、そのアプローチを抗体の産生に用いることができると述べている。
さらなる代案は、1つ以上の選択されたVHおよび/またはVL遺伝子のランダム変異誘発を用いて全可変ドメイン内で変異を生じさせることにより、本明細書に記載する本発明の実施形態の1つ以上のCDR由来配列を有する新規VHまたはVL領域を生成することである。かかる技術は、Gramら(1992、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA、89:3576−3580)によって記載されており、GramらはエラープローンPCRを用いた。用いることができるもう1つの方法は、VHまたはVL遺伝子のCDR領域に対する変異誘発を誘導する方法である。かかる技術は、Barbasら(1994、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA、91:3809−3813)およびSchierら(1996、J.Mol.Biol.263:551−567)によって開示されている。
一定の実施形態では、本明細書に記載する抗体の特定のVHおよび/またはVLを使用して相補可変ドメインのライブラリをスクリーニングして、CD40に対する親和性増加などの望ましい特性を有する抗体を同定することができる。かかる方法は、例えば、Portolanoら、J.Immunol.(1993)150:880−887;Clarksonら、Nature(1991)352:624−628に記載されている。
他の方法を用いてCDRを混合し、マッチングして、CD40への結合などの所望の結合活性を有する抗体を同定することもできる。例えば、Klimkaら、British
Journal of Cancer(2000)83:252−260には、マウスVHからのCDR3およびFR4を保持しているマウスVLおよびヒトVHライブラリを使用するスクリーニングプロセスが記載されている。抗体を得た後、そのVHをヒトVLライブラリに対してスクリーニングして、抗原を結合した抗体を得た。Beiboerら、J. Mol. Biol.(2000)296:833−849には、全マウス重鎖およびヒト軽鎖ライブラリを使用するスクリーニングプロセスが記載されている。抗体を得た後、1つのVLを、マウスのCDR3を保持しているヒトVHライブラリと組み合わせた。抗原を結合することが可能な抗体が得られた。Raderら、PNAS(1998)95:8910−8915には、上記Beiboerらに類似したプロセスが記載されている。
今説明したばかりのこれらの技術は、それら自体が、それら自体として当該技術分野において公知である。しかし、当業者は、当該技術分野において常例的な方法論を用いて、本明細書に記載する本発明の幾つかの実施形態による抗体またはそれらの抗原結合断片を得るために、かかる技術を用いることができるだろう。
CD40抗原に特異的な抗体抗原結合ドメインを得るための方法も本明細書に開示し、この方法は、本明細書に示すVHドメインのアミノ酸配列中の1つ以上のアミノ酸の付加、欠失、置換または挿入により該VHドメインのアミノ酸配列バリアントであるVHドメインを用意する段階、場合により、かくして用意した前記VHドメインと1つ以上のVLドメインを組み合わせる段階、および前記VHドメインまたはVH/VL組み合わせ(単数もしくは複数)を試験して、CD40に特異的なおよび場合により1つ以上の所望の特性を有する特異的結合メンバーまたは抗体抗原結合ドメインを同定する段階を含む。前記VLドメインは、実質的に本明細書に示すとおりであるアミノ酸配列を有し得る。本明細書に開示するVLドメインの1つ以上の配列バリアントを1つ以上のVHドメインと組み合わせる類似の方法を用いてもよい。
抗体またはポリペプチドに「特異的に結合する」または「優先的に結合する」(本明細書では同義で使用)エピトープは、当該技術分野において十分理解されている用語であり、かかる特異的または優先的結合を判定する方法もまた当該技術分野において周知である。分子は、それが特定の細胞または物質と、代替細胞または物質と反応または会合するより、高頻度で、より迅速に、より長い持続時間でおよび/またはより大きい親和性で反応または会合する場合、「特異的結合」または「優先的結合」を呈示すると言われる。抗体は標的に、それが他の物質に結合するより大きい親和性で、結合力で、より迅速におよび/またはより長い持続時間で結合する場合、「特異的に結合する」または「優先的に結合する」。例えば、CD40エピトープに特異的にまたは優先的に結合する抗体は、1つのCD40エピトープに、それが他のCD40エピトープまたは非CD40エピトープに結合するより大きな親和性で、結合力で、より迅速に、および/またはより長い持続時間で結合する抗体である。例えば、第一の標的に特異的にまたは優先的に結合する抗体(または部分もしくはエピトープ)が、第二の標的に特異的にまたは優先的に結合することもあり、しないこともあることも、この定義を読むことにより理解される。したがって、「特異的結合」または「優先的結合」は、排他的結合を(含む場合もあるが)必ずしも必要としない。一般に、必然的にではないが、結合への言及は優先的結合を意味する。
免疫学的結合は、免疫グロブリン分子と該免疫グロブリンが特異的である抗原との間で、例えば、実例としておよび限定ではなく、静電、イオン、親水性および/または疎水性引力または反発力、立体障害力、水素結合、ファンデルワールス力ならびに他の相互作用
の結果として起こるタイプの非共有結合性相互作用を指す。免疫学的結合相互作用の強度または親和性をその相互作用の解離定数(K)によって表現することができ、より小さいKほどより大きい親和性を表す。選択されたポリペプチドの免疫学的結合特性を、当該技術分野において周知の方法を用いて定量することができる。1つのかかる方法は、抗原結合部位/抗原複合体形成および解離の速度の測定を必然的に伴い、それらの速度は、複合体パートナーの濃度、相互作用の親和性、および両方向の速度に等しく影響を及ぼす幾何学的パラメータに依存する。したがって、「オン速度定数」(Kon)と「オフ速度定数」(Koff)の両方を、濃度ならびに実際の会合および解離速度の計算によって決定することができる。Koff/Konの比は、親和性に関係しないすべてのパラメータの相殺を可能にし、したがって解離定数Kに等しい。一般に、Daviesら(1990)Annual Rev.Biochem.59:439−473を参照されたし。
一定の実施形態において、本明細書に記載する抗CD40抗体は、約100、150、155、160、170、175、180、185、190、191、192、193、194、195、196、197、198または199ピコモルの親和性を有し、一部の実施形態において、前記抗体は、CD40に対してよりいっそう高い親和性を有することがある。
存在するエピトープに関しての用語「免疫学的に活性の」または「依然として免疫学的に活性の」は、エピトープに異なる条件下で、例えばそのエピトープを還元および変性条件に付した後、結合する抗体(例えば、抗CD40抗体)の能力を指す。
本願の一定の好ましい実施形態による抗体またはその抗原結合断片は、(i)該抗原に特異的に結合し、かつ(ii)本明細書に開示するVHおよび/もしくはVLドメインを含む、または本明細書に開示するVH CDR3、またはこれらの任意のバリアントを含む本明細書に記載する任意の抗体と、CD40への結合について競合するものであり得る。抗体間の競合は、例えば、ELISAを用いて、および/または同じエピトープもしくはオーバーラップしているエピトープを結合する特異的抗体の同定を可能にするために一方の抗体に特異的レポーター分子をタグ付けすることにより(この抗体を、他方のタグを付けていない抗体の存在下で検出することができる)、in vitroで容易にアッセイすることができる。したがって、CD40に結合する本明細書に記載する抗体と競合するヒト抗体抗原結合部位を含む特異的抗体またはその抗原結合断片を本明細書において提供する。
この関連で、本明細書において用いる場合、用語「と競合する」、「結合を阻害する」および「結合を遮断する」(例えば、CD40へのCD40Lの結合の阻害/遮断を指す、またはCD40への抗CD40抗体の結合の阻害/遮断を指す)は、同義で用いており、部分的阻害/遮断と完全阻害/遮断の両方を包含する。阻害および遮断は、本明細書に開示の抗CD40抗体と接触しているときのCD40LのCD40への結合の、抗CD40抗体と接触していないリガンドと比較して任意の測定可能な減少、例えば、CD40LのCD40への少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%遮断を含むことを意図したものでもある。
免疫グロブリンの定常領域は、可変領域より少ない配列多様性を示し、および重要な生化学的事象を惹起するための多数の天然タンパク質への結合を担う。ヒトの場合、IgA(これは、サブクラスIgA1およびIgA2を含む)、IgD、IgE、IgG(これは、サブクラスIgG1、IgG2、IgG3およびIgG4を含む)およびIgMを含む、抗体の5つの異なるクラスがある。より微細な相違がV領域に存在することもあるが
、これらの抗体クラス間の識別特徴は、それらの定常領域である。
抗体のFc領域は、多数のFc受容体およびリガンドと相互作用し、それによって、エフェクター機能と呼ばれる一連の重要な機能的能力を付与する。IgGについてのFc領域は、IgドメインCH2およびCH3と、CH2につながるN末端ヒンジとを含む。IgGクラスについてのFc受容体の重要なファミリーはFcガンマ受容体(FcγR)である。これらの受容体は、抗体と免疫系の細胞アームとの情報交換を媒介する(Raghavanら、1996、Annu Rev Cell Dev Biol 12:181−220;Ravetchら、2001、Annu Rev Immunol 19:275−290)。ヒトの場合、このタンパク質ファミリーは、アイソフォームFcγRIa、FcγRIbおよびFcγRIcを含む、FcγRI(CD64);アイソフォームFcγRIIa(アロタイプH131およびR131を含む)、FcγRIIb(FcγRIIb−1およびFcγRIIb−2を含む)およびFcγRIIcを含む、FcγRII(CD32);ならびにアイソフォームFcγRIIIa(アロタイプV158およびF158を含む)およびFcγRIIIb(アロタイプFcγRIIIb−NA1およびFcγRIIIb−NA2を含む)を含む、FcγRIII(CD16)を含む(Jefferis et al., 2002, Immunol Lett 82:57−65)。これらの受容体は、Fcへの結合を媒介する細胞外ドメインと、膜貫通領域と、細胞内の一部のシグナリング事象を媒介し得る細胞内ドメインとを典型的に有する。これらの受容体は、単球、マクロファージ、好中球、樹状細胞、好酸球、肥満細胞、血小板、B細胞、大顆粒状リンパ球、ランゲルハンス細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞およびT細胞をはじめとする様々な免疫細胞において発現される。Fc/FcγR複合体の形成は、これらのエフェクター細胞を結合抗原部位に動員し、概して、細胞内のシグナリング事象および重要な後続の免疫応答、例えば、炎症媒介因子の放出、B細胞活性化、エンドサイトーシス、食作用および細胞傷害性攻撃を生じさせる結果となる。
細胞傷害性および食作用性エフェクター機能を媒介する能力は、抗体が標的細胞を破壊する潜在的機序である。FcγRを発現する非特異的細胞傷害性細胞が標的細胞上の結合抗体を認識し、その後、その標的細胞の溶解を生じさせる細胞媒介反応は、抗体依存性細胞媒介細胞傷害(ADCC)と呼ばれる(Raghavanら、1996、Annu Rev Cell Dev Biol 12:181−220;Ghetieら、2000、Annu Rev Immunol 18:739−766;Ravetchら、2001、Annu Rev Immunol 19:275−290)。FcγRを発現する非特異的細胞傷害性細胞が標的細胞上の結合抗体を認識し、その後、その標的細胞の食作用を生じさせる細胞媒介反応は、抗体依存性細胞媒介食作用(ADCP)と呼ばれる。すべてのFcγRは、Fcの同じ領域をCg2(CH2)ドメインのN末端およびその前のヒンジで結合する。この相互作用は、構造的に十分特性付けされており(Sondermannら、2001、J Mol Biol 309:737−749)、ヒトFcγRIIIbの細胞外ドメインに結合したヒトFcの幾つかの構造が解明されている(pdbアクセッションコード1E4K)(Sondermannら、2000、Nature
406:267−273)(pdbアクセッションコード1IISおよび1IIX)(Radaevら、2001、J Biol Chem 276:16469−16477)。
異なるIgGサブクラスは、FcγRに対して異なる親和性を有し、IgG1およびIgG3は、典型的に、IgG2およびIgG4より実質的に良好にその受容体に結合する(Jefferisら、2002、Immunol Lett 82:57−65)。すべてのFcγRは、異なる親和性でだが、IgG Fc上の同じ領域を結合する;高親和性結合剤FcγRIは、IgG1に対して10−8−1のKdを有するが、低親和性受容体FcγRIIおよびFcγRIIIは、一般に、それぞれ10−6および10−5
結合する。FcγRIIIaおよびFcγRIIIbの細胞外ドメインは96%同一であるが、FcγRIIIbは、細胞内シグナリングドメインを有さない。さらに、FcγRI、FcγRIIa/c、およびFcγRIIIaは、免疫受容活性化チロシンモチーフ(ITAM)を有する細胞内ドメインを有することを特徴とする、免疫複合体誘発活性化の陽性調節因子であるが、FcγRIIbは、免疫受容抑制性チロシンモチーフ(ITIM)を有し、したがって阻害性である。故に、前者は活性化受容体と呼ばれ、FcγRIIbは阻害性受容体と呼ばれる。これらの受容体はまた、異なる免疫細胞上では発現パターンおよびレベルが異なる。さらにもう1つの複雑性レベルは、ヒトプロテオームにおける多数のFcγRの存在である。臨床的有意性を有する特に有意義な多形は、V158/F158FcγRIIIaである。ヒトIgG1は、F158アロタイプより大きい親和性でV158アロタイプに結合する。親和性の点ならびにおそらくADCCおよび/またはADCPに対するその効果の点でのこの差が抗CD20抗体リツキシマブ(Rituxan(登録商標)、IDEC Pharmaceuticals Corporationの登録商標)の効力の有意な決定因子であることは証明されている。V158アロタイプを有する患者はリツキシマブ処置に好適に応答するが、低親和性F158アロタイプを有する患者はあまり応答しない(Cartronら、2002、Blood 99:754−758)。おおよそ10〜20%のヒトはV158/V158ホモ接合型であり、45%はV158/F158ヘテロ接合型であり、および35〜45%のヒトは、F158/F158ホモ接合型である(Lehrnbecherら、1999、Blood 94:4220−4232;Cartronら、2002、Blood 99:754−758)。したがって、80〜90%のヒトは不良応答者であり、すなわち、彼らはF158
FcγRIIIaの少なくとも1つの対立遺伝子を有する。
前記Fc領域は、補体カスケードの活性化にも関与する。古典的補体経路では、C1は、そのC1qサブユニットを用いて、抗原(単数または複数)と複合体を形成しているIgGまたはIgMのFc断片に結合する。本発明の一定の実施形態において、Fc領域に対する修飾は、補体系を活性化する本明細書に記載のCD40特異的抗体の能力を変更する(強化するまたは低下させる)修飾を含む(例えば、米国特許第7,740,847号明細書参照)。補体活性化を評定するために、補体依存性細胞傷害(CDC)アッセイを行ってもよい(例えば、Gazzano−Santoroら、J.Immunol.Methods、202:163(1996)参照)。
したがって、一定の実施形態において、本発明は、変更された機能特性、例えば、低減もしくは強化されたCDC、ADCCもしくはADCP活性、または特異的FcγRに対する強化された結合親和性、または増加された血清半減期を有する修飾Fc領域を有する抗CD40抗体を提供する。ここで考えられる他の修飾Fc領域は、例えば、発行米国特許第7,317,091号、同第7,657,380号、同第7,662,925号、同第6,538,124号、同第6,528,624号、同第7,297,775号および同第7,364,731号明細書、米国特許出願公開第2009092599号、同第20080131435号および同第20080138344明細書、ならびに国際公開第2006/105338号、同第2004/063351号、同第2006/088494号および同第2007/024249号パンフレットに記載されている。
したがって、一定の実施形態では、所望の結合特異性を有する抗体可変ドメインを免疫グロブリン定常ドメイン配列に融合させる。一定の実施形態において、前記融合は、少なくともヒンジ、C2およびC3領域の一部分を含むIg重鎖定常ドメインとのものである。融合体の少なくとも1つの中に存在する、軽鎖結合に必要な部位を含有する第一の重鎖定常領域(C1)を有するほうが好ましい。免疫グロブリン重鎖融合体および、必要に応じて、免疫グロブリン軽鎖をコードするDNAを別個の発現ベクターに挿入し、適する宿主細胞にコトランスフェクトする。これにより、その構築に用いられた3つのポリ
ペプチドの不等比が、所望の二重特異性抗体の最適な収量をもたらす実施形態では、それら3つのポリペプチド断片の相互の割合の調節におけるより大きな自由度が得られる。しかし、少なくとも2つのポリペプチド鎖の等比での発現が、高収量を生じさせる結果となるとき、またはそれらの比が所望の鎖の組み合わせの収量に有意な影響を及ぼさないときには、2つのまたは3つすべてのポリペプチド鎖についてのコーディング配列を単一発現ベクターに挿入することが可能である。
本発明の抗体(ならびにそれらの抗原結合断片およびバリアント)を、例えば精製または診断への応用に用いるために、エピトープタグまたは標識を含むように修飾することもできる。抗体コンジュゲートを作製するための多くの連結基は、例えば米国特許第5,208,020号明細書または欧州特許第0 425 235号B1明細書、ならびにChariら、Cancer Research 52:127−131(1992)に開示されているものを含めて、当該技術分野において公知である。前記連結基としては、上で特定した特許に開示されているような、ジスルフィド(disufide)基、チオエーテル基、酸不安定性基、感光性基、ペプチダーゼ不安定性基、またはエステラーゼ不安定性基が挙げられ、ジスルフィドおよびチオエーテル基が好ましい。
もう1つの考えられる実施形態では、本明細書に記載のCD40特異的抗体を、本明細書においてコンジュゲートと呼ぶ別の治療用化合物にコンジュゲートさせるまたは作動可能に連結させることができる。前記コンジュゲートは、細胞傷害性薬剤、化学療法薬、サイトカイン、抗血管新生剤、チロシンキナーゼ阻害剤、毒素、放射性同位元素、または他の治療活性薬剤であり得る。化学療法薬、サイトカイン、抗血管新生剤、チロシンキナーゼ阻害剤および他の治療薬は、上に記載されており、ならびにこれらの上述の治療薬のすべてが抗体コンジュゲートとして利用を見出すことができる。
代替実施形態では、細菌、真菌、植物または動物由来の小分子毒素および酵素活性毒素含む(しかしこれらに限定されない)毒素に前記抗体(その断片および/またはバリアントを含む)をコンジュゲートさせる、または作動可能に連結させる。小分子毒素としては、サポリン(Kurodaら、The Prostate 70:1286−1294(2010);Lip,WL.ら、2007 Molecular Pharmaceutics 4:241−251;Quadros EV.ら、2010 Mol Cancer Ther;9(11);3033−40;Polito L.ら、2009 British Journal of Haematology、147、710−718)、カリケアマイシン、メイタンシン(米国特許第5,208,020号明細書)、トリコテセン(trichothene)、およびCC1065が挙げられるが、これらに限定されない。毒素としては、RNase、ゲロニン、エンジイン、リシン、アブリン、ジフテリア毒素、コレラ毒素、ゲロニン、緑膿菌(Pseudomonas)外毒素(PE40)、赤痢菌(Shigella)毒素、ウェルシュ菌(Clostridium
perfringens)毒素、およびヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本開示の抗体またはその抗原結合断片を1つ以上のメイタンシノイド分子にコンジュゲートさせる。メイタンシノイドは、チューブリン重合を阻害することにより作用する有糸分裂阻害剤である。メイタンシンは、最初、東アフリカの低木メイテナス・セラタ(Maytenus serrata)から単離された(米国特許第3,896,111号明細書)。その後、一定の微生物もメイタンシノイド、例えばメイタンシノールおよびC−3メイタンシノールエステル、を生産することが発見された(米国特許第4,151,042号明細書)。合成メイタンシノールならびにその誘導体および類似体は、例えば、米国特許第4,137,230号、同第4,248,870号、同第4,256,746号、同第4,260,608号、同第4,265,814号、同第4,
294,757号、同第4,307,016号、同第4,308,268号、同第4,308,269号、同第4,309,428号、同第4,313,946号、同第4,315,929号、同第4,317,821号、同第4,322,348号、同第4,331,598号、同第4,361,650号、同第4,364,866号、同第4,424,219号、同第4,450,254号、同第4,362,663号および同第4,371,533号明細書に開示されている。メイタンシノイドを含有する免疫コンジュゲートおよびそれらの治療用途は、例えば、米国特許第5,208,020号および同第5,416,064号ならびに欧州特許第0 425 235号B1明細書に開示されている。Liuら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:8618−8623(1996)には、ヒト結腸直腸癌に対するモノクローナル抗体C242に連結されたDM1と称するメイタンシノイドを含む免疫コンジュゲートが記載されている。前記コンジュゲートは、培養結腸癌細胞に対して高細胞傷害性であることが判明しており、ならびにin vivo腫瘍成長アッセイにおいて高腫瘍活性を示した。
抗体−メイタンシノイドコンジュゲートは、抗体またはメイタンシノイド分子いずれかの生物活性を有意に減少させることなく、抗体をメイタンシノイド分子に化学的に連結させることによって調製される。抗体分子あたり平均で3〜4個のメイタンシノイド分子は、抗体の機能または溶解度に負の影響を及ぼすことなく標的細胞の細胞傷害性を強化する効力を示したが、1分子の毒素/抗体でさえ裸の抗体の使用より細胞傷害性を強化すると予想された。メイタンシノイドは当該技術分野において周知であり、メイタンシノイドを公知の技術によって合成することができ、または天然源から単離することができる。適するメイタンシノイドは、例えば、米国特許第5,208,020号明細書、ならびに本明細書において上で言及した他の特許および非特許刊行物に開示されている。好ましいメイタンシノイドは、メイタンシノール、およびメイタンシノール分子の芳香族環または他の部分が修飾されているメイタンシノール類似体、例えば様々なメイタンシノールエステルである。
対象となるもう1つのコンジュゲートは、1つ以上のカリケアマイシン分子にコンジュゲートされた抗体を含む。抗体のカリケアマイシンファミリーは、サブピコモル濃度で二本鎖DNA破断を生じさせることが可能である。使用することもできるカリケアマイシンの構造類似体(Hinmanら、1993、Cancer Research 53:3336−3342;Lodeら、1998、Cancer Research 58:2925−2928)(米国特許第5,714,586号、同第5,712,374号、同第5,264,586号および同第5,773,001号明細書)。ドラスタチン10アナログ、例えば、オーリスタチンE(AE)およびモノメチルオーリスタチンE(MMAE)は、本開示抗体またはそれらのバリアントのためのコンジュゲートとしての利用を見出すことができる(Doroninaら、2003、Nat Biotechnol 21(7):778−84;Franciscoら、2003 Blood 102(4):1458−65)。有用な酵素活性毒素としては、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、外毒素A鎖(緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)からのもの)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデッシンA鎖、α−サルシン、シナアブラギリ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチンタンパク質、ヨウシュヤマゴボウ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、およびPAP−S)、ツルレイシ(momordica charantia)阻害剤、クルシン、クロチン、サンボンソウ(sapaonaria officinalis)阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシンおよびトリコテセンが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、PCT国際公開第93/21232号パンフレットを参照されたし。本開示は、本明細書に記載のCD40特異的抗体と、核酸分解活性を有する化合物、例えば、リボヌクレアーゼまたはDNAエンドヌクレアーゼ、例えばデオキシリボヌクレアーゼ(DNase)、との間でコ
ンジュゲートまたは融合体を形成する実施形態をさらに考えている。
代替実施形態では、本明細書開示抗体を、放射性同位元素にコンジュゲートさせて、または作動可能に連結させて、放射性コンジュゲートを形成することができる。様々な放射活性同位元素を放射性コンジュゲート抗体の生産に利用できる。例としては、90Y、123I、125I、131I、186Re、188Re、211Atおよび212Biが挙げられるが、これらに限定されない。
一定の他の実施形態では、本明細書に記載する抗体を治療用部分、例えば、細胞毒(例えば、細胞増殖抑制剤または細胞破壊剤)、治療薬または放射活性元素(例えば、α放射体、γ放射体など)にコンジュゲートさせることができる。細胞毒または細胞傷害性薬剤は、細胞にとって有害である任意の薬剤を含む。例としては、パクリタキセル/パクリタキソール、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン(colochicin)、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1−デヒドロテストステロン、糖質コルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロールおよびピューロマイシンならびにこれらのアナログまたはホモログが挙げられる。1つの好ましい例示的細胞毒は、サポン(Advanced Targeting Systems、カリフォルニア州サンディエゴから入手可能)である。治療薬としては、代謝拮抗薬(例えば、メトトレキサート、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、シタラビン、5−フルオロウラシル デカルバジン)、アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、チオテパ(thioepa) クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)およびロムスチン(CCNU)、シクロホスファミド(cyclothosphamide)、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン(streptozotocin)、マイトマイシンC、およびcis−ジクロロジアミン白金(II)(DDP)シスプラチン)、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン(以前はダウノマイシン)およびドキソルビシン)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(以前はアクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミトラマイシン、およびアントラマイシン(AMC)、ならびに抗有糸分裂剤(例えば、ビンクリスチンおよびビンブラスチン)が挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、一定の実施形態では、CD40特異的抗体(本明細書に提供するようなそれらの機能的断片、例えば抗原結合断片を含む)を放射性金属イオンのコンジュゲーションに有用な治療用部分、例えば、放射活性材料または大環状キレーターにコンジュゲートさせることができる。一定の実施形態において、前記大環状キレーターは、リンカー分子によって抗体に付けることができる1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N,N’,N’’,N’’’−四酢酸(DOTA)である。かかるリンカー分子は当該技術分野において一般に公知であり、Denardoら、1998、Clin Cancer Res.4:2483−90;Petersonら、1999、Bioconjug.Chem.10:553;およびZimmermanら、1999、Nucl.Med.Biol.26:943−50に記載されている。
さらにもう1つの実施形態では、腫瘍前処置に利用するために「受容体」(例えば、ストレプトアビジン)に抗体をコンジュゲートさせることができ、前記腫瘍前処置では、その抗体受容体コンジュゲートを患者に投与し、続いてキレート剤を使用して循環から未結合コンジュゲートを除去し、その後、細胞傷害性薬剤(例えば、放射性ヌクレオチド)にコンジュゲートされている「リガンド」(例えば、アビジン)を投与する。代替実施形態では、抗体依存性酵素媒介プロドラッグ療法(ADEPT)を利用するために、前記抗体を酵素にコンジュゲートさせる、または作動可能に連結させる。プロドラッグ(例えば、
ペプチジル化学療法薬、PCT国際公開第81/01145号パンフレット参照)を活性抗癌薬に変換するプロドラッグ活性化酵素に前記抗体をコンジュゲートさせるまたは作動可能に連結させることにより、ADEPTを用いることができる。例えば、PCT国際公開第88/07378号パンフレットおよび米国特許第4,975,278号明細書を参照されたし。ADEPTに有用な免疫コンジュゲートの酵素成分としては、プロドラッグに対して、それをそのより活性な細胞傷害形態に変換するように作用することが可能な任意の酵素が挙げられる。これらおよび関連実施形態の方法において有用である酵素としては、ホスファート含有プロドラッグの遊離薬物への変換に有用なアルカリホスファターゼ;スルファート含有プロドラッグの遊離薬物への変換に有用なアリールスルファターゼ;非毒性5−フルオロシトシンの抗癌薬、5−フルオロウラシルへの変換に有用なシトシンデアミナーゼ;ペプチド含有プロドラッグの遊離薬物への変換に有用なプロテアーゼ、例えばセラチアプロテアーゼ、サーモリシン、スブチリシン、カルボキシペプチターゼおよびカテプシン(例えば、カテプシンBおよびL);D−アミノ酸置換基を含有するプロドラッグの変換に有用なD−アラニルカルボキシペプチダーゼ;グリコシル化プロドラッグの遊離薬物への変換に有用な炭水化物切断酵素、例えば −ガラクトシダーゼおよびノイラミニダーゼ; −ラクタムで誘導体化された薬物の遊離薬物への変換に有用なβ−ラクタマーゼ;ならびにアミン窒素がフェノキシアセチルまたはフェニルアセチル基でそれぞれ誘導体化された薬物の遊離薬物への変換に有用なペニシリンアミダーゼ、例えばペニシリンVアミダーゼまたはペニシリンGアミダーゼが挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、当該技術分野において「アブザイム」としても公知の、酵素活性を有する抗体を使用して、プロドラッグを活性薬物に変換することができる(例えば、Massey、1987、Nature 328:457−458参照)。腫瘍細胞集団へのアブザイムの送達用の抗体−アブザイムコンジュゲートを調製することができる。
様々な二官能性タンパク質カップリング剤、例えば、N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオナート(SPDP)、スクシンイミジル−4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシラート、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(例えば、アジプイミド酸ジメチルHCL)、活性エステル(例えば、スベリン酸ジスクシンイミジル)、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド(glutareldehyde))、ビス−アジド化合物(例えば、ビス(p−アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、ビス−ジアゾニウム誘導体(例えば、ビス(p−ジアゾニウムベンゾイル)−エチレンジアミン)、ジイソシアナート(例えば、トルエン2,6−ジイソシアナート)、およびビス活性フッ素化合物(例えば、1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼン)を使用して、免疫コンジュゲートを作製することができる。特定のカップリング剤としては、ジスルフィド連結を提供するためのN−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオナート(SPDP)(Carlssonら、Biochem.J.173:723−737[1978])およびN−スクシンイミジル−4−(2−ピリジルチオ)ペンタノアート(SPP)が挙げられる。前記リンカーは、1つ以上切断可能成分の放出を助長する「切断可能リンカー」であってもよい。例えば、酸不安定性リンカーを使用してもよい(Cancer Research 52:127−131(1992);米国特許第5,208,020号明細書)。
本発明の抗体(およびポリペプチド)の他の修飾もまたここで考えられる。例えば、前記抗体を様々な非タンパク質様ポリマーのいずれか、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシアルキレン、またはポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマーに連結させることができる。例えばコアセルベーション技術によってもしくは界面重合によって調製した、マイクロカプセル(例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロースもしくはゼラチン−マイクロカプセルおよびポリ(メチルメタクリラート)マイクロカプセル)内に、コロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセ
ル)内に、またはマクロエマルジョン内に抗体を捕捉することもできる。かかる技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Oslo,A.編集(1980)に開示されている。
本明細書において用いる場合の「担体」は、用いられる投薬量および濃度でそれに曝露される細胞または哺乳動物に非毒性である医薬的に許容され得る担体、賦形剤または安定剤を含む。多くの場合、生理的に許容され得る担体は、pH緩衝水溶液である。生理的に許容され得る担体の例としては、緩衝剤、例えばリン酸塩、クエン酸塩および他の有機酸;抗酸化物質(アスコルビン酸を含む);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンもしくはリシン;単糖類、二糖類および他の炭水化物(グルコース、マンノースもしくはデキストリンを含む);キレート剤、例えばEDTA;糖アルコール、例えばマンニトールもしくはソルビトール;塩形成性対イオン、例えばナトリウム;ならびに/または非イオン性界面活性剤、例えばポリソルベート20(TWEEN(商標)) ポリエチレングリコール(PEG)およびポロキサマー(PLURONICS(商標))、ならびにこれらに類するものが挙げられる。
本明細書中の他の箇所で述べるように、本開示の抗体は、腫瘍細胞においてCD40シグナリングを誘導し、樹状細胞および免疫監視機構を活性化し、腫瘍細胞に対する抗体依存性細胞傷害(ADCC)を活性化し、CD40LへのCD40の結合を遮断し;CD40アゴニスト活性を有し;抗原提示細胞を活性化し;抗原提示細胞からのサイトカイン放出を刺激し;腫瘍細胞アポトーシスを誘導し;腫瘍細胞増殖を阻害し;ADCC、CDCおよびADCPをはじめとする(しかしこれらに限定されない)エフェクター機能の誘導により腫瘍細胞を死なせ;抗腫瘍T細胞応答を刺激し;定着腫瘍を低減させ;ならびにリツキシマブ耐性腫瘍を阻害する。本明細書に記載する抗体は、これらの特質または活性のいずれか1つ以上の組み合わせを有するまたは誘導することができる。当業者に公知の様々な方法、例えば、親和性/結合アッセイ(例えば、表面プラズモン共鳴、競合阻害アッセイ);細胞傷害性アッセイ、細胞生存率アッセイ、細胞増殖、活性化または分化アッセイ、ADCCおよびCDCアッセイ、CD40細胞シグナリング事象の結果として生ずる他の細胞活性(例えば、STAT3リン酸化、IL−1、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、TNF−αおよびMIP1αをはじめとするサイトカインの生産)、ならびにin vitroまたはin vivoモデルを使用する癌細胞および/または腫瘍成長阻害を用いて、抗CD40抗体の所望の機能特性を評定することができる。他のアッセイは、CD40への正常なCD40L結合またはCD40媒介応答、例えば細胞シグナリング、細胞活性化(例えば、免疫細胞活性化、増殖;抗原提示細胞活性化(例えば、樹状細胞、B細胞、マクロファージ)および成熟アッセイ)、免疫応答(細胞媒介および体液性応答を含む)などを遮断する、本明細書に記載する抗体の能力を試験することができる。本明細書に記載する抗体をCD40内在化、in vitroおよびin vivo効力などに対する効果について試験することもできる。かかるアッセイは、当業者に公知の十分に確立されたプロトコル(例えば、Current Protocols in
Molecular Biology(Greene Publ.Assoc.Inc.&
John Wiley & Sons,Inc.、NY、NY);Current Protocols in Immunology(編集:John E.Coligan、Ada M.Kruisbeek、David H.Margulies、Ethan
M.Shevach、Warren Strober 2001 John Wiley & Sons、NY、NY参照)または市販のキットを使用して行うことができる。
一定の実施形態において、本発明は、本明細書に記載の抗体またはその抗原結合断片を
コードする単離された核酸、例えば、本明細書に記載のCDRまたはVHもしくはVLドメインをコードする核酸をさらに提供する。核酸としては、DNAおよびRNAが挙げられる。これらおよび関連実施形態は、本明細書に記載のCD40を結合する抗体をコードするポリヌクレオチドを含み得る。本明細書において用いる場合の用語「単離されたポリヌクレオチド」は、ゲノム、cDNAもしくは合成起源のポリヌクレオチドであって、その起源のため、その単離されたポリヌクレオチドが、(1)自然界で該単離されたポリヌクレオチドが見つけられるポリヌクレオチドのすべてもしくは一部分と会合していない、(2)自然界でそれが連結されていないポリヌクレオチドに連結されている、または(3)より大きな配列の一部として自然界に存在しないものであるポリヌクレオチドまたはそれらのいくつかの組み合わせを意味するものとする。
用語「作動可能に連結されている」は、この用語が適用される成分が、適する条件下でそれらの固有の機能を行うことができる関係にあることを意味する。例えば、タンパク質コーディング配列に「作動可能に連結されている」転写制御配列は、該タンパク質コーディング配列の発現が該制御配列の転写活性と適合性の条件下で達成されるように、該タンパク質コーディング配列にライゲートされている。
本明細書において用いる場合の用語「制御配列」は、ポリヌクレオチド配列であって、それらがライゲートされるまたは作動可能に連結されるコーディング配列の発現、プロセッシングまたは細胞内局在に影響を及ぼし得るものであるポリヌクレオチド配列を指す。かかる制御配列の性質は、宿主生物に依存し得る。特定の実施形態において、原核生物についての転写制御配列は、プロモーター、リボソーム結合部位、および転写終結配列を含み得る。他の特定の実施形態において、真核生物についての転写制御配列は、転写因子についての1つまたは複数の認識部位を含むプロモーター、転写エンハンサー配列、転写終結配列およびポリアデニル化配列を含み得る。一定の実施形態において、「制御配列」は、リーダー配列および/または融合パートナー配列を含み得る。
本明細書において用いる場合の用語「ポリヌクレオチド」は、一本鎖または二本鎖核酸ポリマーを意味する。一定の実施形態において、ポリヌクレオチドを構成するヌクレオチドは、リボヌクレオチドもしくはデオキシリボヌクレオチド、またはいずれかのタイプのヌクレオチドの修飾形態であり得る。前記修飾としては、塩基修飾、例えばブロモウリジン、リボソーム修飾、例えばアラビノシドおよび2’,3’−ジデオキシリボース、およびヌクレオチド間連結修飾、例えばホスホロチオアート、ホスホロジチオアート、ホスホロセレノアート、ホスホロジセレノアート、ホスホロアニロチオアート(phosphoroanilothioate)、ホスホラニラダート(phosphoraniladate)およびホスホロアミダートが挙げられる。用語「ポリヌクレオチド」は、特に、一本鎖および二本鎖形態のDNAを含む。
用語「天然に存在するヌクレオチド」は、デオキシリボヌクレオチドおよびリボヌクレオチドを含む。用語「修飾ヌクレオチド」は、修飾または置換された糖基およびこれらに類するものを有するヌクレオチドを含む。用語「オリゴヌクレオチド連結」は、ホスホロチオアート、ホスホロジチオアート、ホスホロセレノアート、ホスホロジセレノアート、ホスホロアニロチオアート、ホスホラニラダート、ホスホロアミダートおよびこれらに類するものなどの、オリゴヌクレオチド連結を含む。例えば、LaPlancheら、1986、Nucl.Acids Res.、14:9081;Stecら、1984、J.Am.Chem.Soc.、106:6077;Steinら、1988、Nucl.Acids Res.、16:3209;Zonら、1991、Anti−Cancer Drug Design、6:539;Zonら、1991、OLIGONUCLEOTIDES AND ANALOGUES:A PRACTICAL APPROACH、87−108頁(F.Eckstein編集)、Oxford University
Press、Oxford England;Stecら、米国特許第5,151,510号明細書;Uhlmann and Peyman、1990、Chemical Reviews、90:543を参照されたし(これらの開示はあらゆる目的で参照により本明細書に援用されている)。オリゴヌクレオチドは、該オリゴヌクレオチドまたはそれらのハイブリダイゼーションの検出を可能にするために検出可能標識を含むことがある。
用語「ベクター」は、宿主細胞にコーディング情報を伝達するために使用される任意の分子(例えば、核酸、プラスミドまたはウイルス)を指すために用いている。用語「発現ベクター」は、宿主細胞の形質転換に適しているベクターであって、挿入される異種核酸配列の発現を命令するおよび/または制御する核酸配列を含有するものであるベクターを指す。発現は、転写、翻訳、およびイントロンが存在する場合にはRNAスプライシングなどの過程を含むが、これらに限定されない。
当業者には理解されるであろうが、ポリヌクレオチドは、ゲノム配列、ゲノム外およびプラスミドコード配列、ならびにタンパク質、ポリペプチド、ペプチドおよびこれらに類するものを発現する、または発現するように作り変えることができる、より小さい改変遺伝子セグメントを含み得る。かかるセグメントは、自然に単離されることもあり、または当業者によって合成的に修飾されることもある。
当業者にはやはり分かるであろうが、ポリヌクレオチドは、一本鎖(コーディングもしくはアンチセンス)または二本鎖であることがあり、およびDNA(ゲノム、cDNAもしくは合成)またはRNA分子であることがある。RNA分子としては、イントロンを含有し、DNA分子に1対1様式で対応するHnRNA分子、およびイントロンを含有しないmRNA分子を挙げることができる。追加のコーディングまたは非コーディング配列が本開示によるポリヌクレオチド内に、必要ではないが、存在することもあり、ポリヌクレオチドが他の分子および/または支持材料に、必要ではないが、連結されていることもある。ポリヌクレオチドは、天然配列を含むこともあり、またはかかる配列のバリアントもしくは誘導体をコードする配列を含むこともある。
したがって、これらおよび関連実施形態によると、本開示は、本明細書に記載する抗CD40抗体をコードするポリヌクレオチドも提供する。一定の実施形態では、本明細書に記載の抗体をコードするポリヌクレオチド配列の一部またはすべてを含むポリヌクレオチド、およびかかるポリヌクレオチドの補体を提供する。
他の関連実施形態において、ポリヌクレオチドバリアントは、本明細書に記載する抗CD40抗体をコードするポリヌクレオチド配列との実質的同一性を有することがある。例えば、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載する方法(例えば、下で説明するような標準パラメータを使用するBLAST分析)を用いて、本明細書に記載する抗体をコードする配列などの基準ポリヌクレオチド配列と比較して、少なくとも70%の配列同一性、好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%以上の配列同一性を含むポリヌクレオチドであり得る。コドン縮重、アミノ酸類似性、リーディングフレーム位置決めおよびこれらに類するものを考慮することによりこれらの値を適切に調整して、2つのヌクレオチド配列によってコードされているタンパク質についての対応する同一性を決定することができることは、当業者には分かるであろう。
典型的に、ポリヌクレオチドバリアントは、好ましくは、該バリアントポリヌクレオチドによってコードされている抗体の結合親和性が、本明細書に具体的に示すポリヌクレオチド配列によってコードされている配列に比べて実質的に減少されないように、1つ以上の置換、付加、欠失および/または挿入を含有することとなる。
一定の他の関連実施形態において、ポリヌクレオチド断片は、本明細書に記載の抗体をコードする配列と同一のまたは相補的な配列の様々な長さの連続ストレッチを含み得るまたはそれらから本質的に成り得る。例えば、本明細書に開示する抗体、またはその抗原結合断片、をコードする配列の少なくとも約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、200、300、400、500または1000以上の連続するヌクレオチドならびにこれらの間のすべての中間長のヌクレオチドを含むまたはそれらから本質的に成るポリヌクレオチドを提供する。この文脈での「中間長」が、引用値間の任意の長さ、例えば、50、51、52、53など;100、101、102、103など;150、151、152、153などであって、200〜500、500〜1000およびこれらに類するものを通してすべての整数を含む任意の長さを意味することは、容易に理解されるであろう。ここに記載のポリヌクレオチド配列は、天然配列中では見つけられない追加のヌクレオチドにより、一端または両端で延長されることがある。この追加の配列は、本明細書に記載する抗体をコードするポリヌクレオチドのいずれかの末端における、または本明細書に記載する抗体をコードするポリヌクレオチドの両端における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドから成り得る。
もう1つの実施形態では、本明細書に提供する抗体、もしくはその抗原結合断片、をコードするポリヌクレオチド配列に中から高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズすることが可能であるポリヌクレオチド、またはそれらの断片、またはそれらの相補配列を提供する。ハイブリダイゼーション技術は、分子生物学技術分野において周知である。例証を目的として、本明細書に提供するようなポリヌクレオチドの他のポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションの試験に適する中ストリンジェント条件は、5×SSC、0.5%SDS、1.0mM EDTA(pH8.0)の溶液中での予備洗浄;50℃〜60℃、5×SSCで一晩のハイブリダイジング;続いて65℃で20分間、0.1%SDSを含有する各2×、0.5×および0.2×SSCでの2回の洗浄を含む。例えばハイブリダイゼーション溶液の塩含有量および/またはハイブリダイゼーションを行う温度を変えることにより、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーを容易に操作することができることは、当業者には理解されるであろう。例えば、もう1つの実施形態において、適する高ストリンジェントハイブリダイゼーション条件は、ハイブリダイゼーションの温度を例えば60℃〜65℃または65℃〜70℃に上昇させることを除き、上に記載したものを含む。
一定の実施形態において、上に記載したポリヌクレオチド、例えば、ポリヌクレオチドバリアント、断片およびハイブリダイジング配列は、CD40を結合する抗体、またはそれらの抗原結合断片をコードする。他の実施形態において、かかるポリヌクレオチドは、本明細書に具体的に示す抗体配列をコードするばかりでなく、CD40に少なくとも約50%、少なくとも約70%および一定の実施形態では少なくとも約90%結合する抗体もしくは抗原結合断片、またはそれらのCDR、コードする。さらなる実施形態において、かかるポリヌクレオチドは、本明細書に具体的に示す抗体配列をコードするばかりでなく、本明細書に記載する抗体より大きい親和性でCD40に結合する、例えば、定量的に少なくとも約105%、106%、107%、108%、109%または110%結合する抗体もしくは抗原結合断片、またはそれらのCDR、コードする。
本明細書中の他の箇所に記載するように、代表ポリペプチド(例えば、本明細書に提供するようなバリアントCD40特異的抗体、例えば、本明細書に提供するような抗原結合
断片を有する抗体タンパク質)の三次元構造の決定を常例的方法論によって行うことができるので、選択された天然または非天然アミノ酸での1つ以上のアミノ酸の置換、付加、欠失または挿入を、そのようにして誘導された構造バリアントが本開示種の空間充填特性を保持するかどうかを判定するために、仮想モデル化することができる。例えば親和性が維持されるまたはより良好な親和性が達成されるような抗体内の適切なアミノ酸置換(または該アミノ酸配列をコードする適切なポリヌクレオチド)を決定するための様々なコンピュータプログラムが当業者に公知である。
本明細書に記載するポリヌクレオチドまたは、それ自体のコーディング配列長にかかわらず、その断片を、他のDNA配列、例えばプロモーター、ポリアデニル化シグナル、追加の制限酵素部位、多数のクローニング部位、他のコーディングセグメントおよびこれらに類するものと組み合わせることができるので、それらの全長はかなり様々であり得る。したがって、ほぼあらゆる長さの核酸断片を利用することができることが考えられ、その全長は、好ましくは、所期の組換えDNAプロトコルでの調製および使用の容易さによって制限される。例えば、約10,000、約5000、約3000、約2,000、約1,000、約500、約200、約100、約50塩基対の長さおよび(すべての中間長を含む)これらに類する長さの総長を有する例証的ポリヌクレオチドセグメントは、有用であると考えられる。
ポリヌクレオチド配列を比較するとき、2配列は、下で説明するような最大一致のためにアラインしたときにそれらの2配列中のヌクレオチドの配列が同じである場合、「同一」であると言われる。2配列間の比較は、典型的に、比較ウインドウにわたって配列を比較して配列類似性の局所領域を同定し、比較することによって行われる。本明細書において用いる場合の「比較ウインドウ」は、少なくとも約20、通常は30から約75、40から約50の連続する位置のセグメントであって、ある配列を、2配列を最適にアラインした後に同数の連続した位置の基準配列と比較することができるセグメントを指す。
比較のための配列の最適なアラインメントは、デフォルトパラメータを用いて、バイオインフォマティクスソフトウェア(DNASTAR,Inc.、ウィスコンシン州マディソン)のLasergene suiteにおけるMegalignプログラムを用いることにより行うことができる。このプログラムは、次の参考文献に記載されている幾つかのアラインメントスキームを具現する:Dayhoff,M.O.(1978)A model of evolutionary change in proteins−Matrices for detecting distant relationships.In Dayhoff,M.O.(編集)Atlas of Protein Sequence and Structure、National Biomedical Research Foundation、Washington DC 第5巻、増刊3号、345−358頁;Hein J.、Unified Approach to Alignment and Phylogenes、626−645頁(1990);Methods in Enzymology 第183巻、Academic Press,Inc.、San Diego、CA;Higgins,D.G.and Sharp,P.M.、CABIOS 5:151−153(1989);Myers,E.W.and Muller W.、CABIOS 4:11−17(1988);Robinson,E.D.、Comb.Theor 11:105(1971);Santou,N.Nes,M.、Mol.Biol.Evol.4:406−425(1987);Sneath,P.H.A.and Sokal,R.R.、Numerical
Taxonomy−the Principles and Practice of
Numerical Taxonomy、Freeman Press、San Francisco、CA(1973);Wilbur,W.J.and Lipman,D.J.、Proc.Natl.Acad.,Sci.USA 80:726−730(1
983)。
あるいは、比較のための配列の最適なアラインメントは、Smith and Waterman、Add.APL.Math 2:482 (1981)の局所同一性アルゴリズムにより、Needleman and Wunsch、J.Mol.Biol.48:443(1970)の同一性アラインメントアルゴリズムにより、Pearson and Lipman,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)の類似性検索方法により、これらのアルゴリズムのコンピュータ実装(Wisconsin Genetics Software Package(Genetics Computer Group(GCG)、ウィスコンシン州マディソンの575 Science Dr.)中のGAP、BESTFIT、BLAST、FASTAおよびTFASTAにより、または検査により行うことができる。
配列同一性および配列類似性パーセントの決定に適しているアルゴリズムの1つの好ましい例は、BLASTおよびBLASTS 2.0アルゴリズムであり、これらは、Altschulら、Nucl.Acids Res.25:3389−3402(1977)およびAltschulら、J.Mol.Biol.215:403−410(1990)にそれぞれ記載されている。BLASTおよびBLAST 2.0を例えば本明細書に記載するパラメータで使用して、2つ以上のポリヌクレオチド間の配列同一性パーセントを決定することができる。BLAST分析を行うためのソフトウェアは、米国国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information)を通して公的に入手することができる。1つの例証となる例では、ヌクレオチド配列について、パラメータM(1対のマッチ残基についての報酬スコア;常に>0)およびN(ミスマッチの残基についてのペナルティスコア;常に<0)を用いて、累積スコアを計算することができる。各方向のワードヒットの拡張は、次の場合、停止される:累積アラインメントスコアがその最大達成値からX量低下した場合;1つ以上の負のスコアの残基アラインメントの蓄積のため、蓄積スコアがゼロ以下になった場合;またはいずれかの配列の末端に達した場合。BLASTアルゴリズムパラメータW、T、およびXによってアラインメントの感度および速度が決まる。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列について)は、デフォルトとして11のワード長(W)、および10の期待値(E)、ならびにBLOSUM62スコア行列(Henikoff and Henikoff、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915(1989)参照)アラインメント、50の(B)、10の期待値(E)、M=5、N=−4、および両鎖の比較を用いる。
一定の実施形態において、「配列同一性百分率」は、少なくとも20の位置の比較ウインドウにわたって2つの最適にアラインされた配列を比較することにより決定され、この場合、比較ウインドウ内のポリヌクレオチド配列の構成部分は、2配列の最適なアラインメントのために(付加および欠失を含まない)基準配列と比較して20パーセント以下、通常は5〜15パーセントまたは10〜12パーセントの付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含むことがある。前記百分率は、同一核酸塩基が両方の配列内に出現する位置の数を判定してマッチ位置の数を得ること、そのマッチ位置数を基準配列内の位置の総数(すなわち、ウインドウサイズ)で割ること、そしてそれらの結果に100をかけて配列同一性百分率を得ることによって計算される。
遺伝子コードの縮重の結果として、本明細書に記載の抗体をコードする多くのヌクレオチド配列があることは、当業者には理解されるであろう。これらのポリヌクレオチドの一部は、CD40に結合する抗体をコードする天然のまたは元のポリヌクレオチド配列のヌクレオチド配列と最小限の配列同一性しか持たない。それにもかかわらず、コドン使用頻度の差のため異なるポリヌクレオチドは、明確に本開示によって考えられる。一定の実施
形態では、哺乳動物発現用にコドン最適化された配列が特に考えられる。
したがって、本発明のもう1つの実施形態では、部位特異的変異誘発などの変異誘発アプローチを、本明細書に記載する抗体のバリアントおよび/または誘導体の調製に利用することができる。このアプローチにより、ポリペプチド配列の特定の修飾を、それらをコードする基礎ポリヌクレオチドの変異誘発によって行うことができる。これらの技術は、1つ以上のヌクレオチド配列変化をポリヌクレオチドに導入することによる、例えば上述の考慮事項の1つ以上を含む配列バリアントを調製および試験するための単刀直入なアプローチを提供する。
部位特異的変異誘発は、所望の変異のDNA配列をコードする特異的オリゴヌクレオチド配列、および十分な数の隣接ヌクレオチドの使用による変異体の生産であって、欠失接合部のそれを横切る両側に安定した二重鎖を形成するために十分なサイズおよび配列複雑性のプライマー配列をもたらすための生産を可能にする。選択されたポリヌクレオチド配列において変異を用いてそのポリヌクレオチド自体の特性を改善、変更、低下、修飾もしくは別様に変化させることができ、および/またはコードされたポリペプチドの特性、活性、組成、安定性もしくは一次配列を変更することができる。
一定の実施形態において、本発明者らは、本明細書に開示する抗体、またはその抗原結合断片、をコードするポリヌクレオチド配列の変異誘発であって、コードされたポリペプチドの1つ以上の特性、例えば、前記抗体もしくはその抗原結合断片の結合親和性、または特定のFc領域の機能、または特定のFcγRに対するFc領域の親和性を変更するためのものである変異誘発を考えている。部位特異的変異誘発の技術は当該技術分野において周知であり、ポリペプチドとポリヌクレオチド両方のバリアントを作るために広範に用いられている。例えば、部位特異的変異誘発は、DNA分子の特異的部分を変更するためによく用いられる。かかる実施形態では、典型的には約14〜約25ヌクレオチドほどを含む長さのプライマーを用い、その配列の接合部の両側の約5〜約10残基を変更する。
当業者には理解されるであろうが、部位特異的変異誘発技術は、一本鎖および二本鎖形態の両方に存在するファージベクターを利用することが多い。部位指向性変異誘発において有用な典型的ベクターには、M13ファージなどのベクターが挙げられる。これらのファージは、市場で容易に入手することができ、それらの使用は、当業者に一般に周知である。二本鎖プラスミドはまた、対象となる遺伝子をプラスミドからファージへと移入する段階をなくす部位指向性変異誘発において常例的に利用されている。
一般に、本明細書による部位指向性変異誘発は、先ず、一本鎖ベクターを得ること、または所望のペプチドをコードするDNA配列をその配列内に含む二本鎖ベクターの2本の鎖を別々に融解することによって行う。所望の変異配列を保有するオリゴヌクレオチドプライマーを、一般には合成的に、調製する。次に、このプライマーを前記一本鎖ベクターとアニールし、大腸菌ポリメラーゼIクレノウ断片などのDNA重合酵素にして、変異を保有する鎖の合成を完了する。かくして、1本の鎖が元の変異されていない配列をコードし、第二の鎖が所望の変異を保有するヘテロ二重鎖が形成される。その後、このヘテロ二重鎖ベクターを使用して、大腸菌細胞などの適切な細胞を形質転換させ、変異配列配置を保有する組換えベクターを含むクローンを選択する。
部位指向性変異誘発を用いる、選択されたペプチドをコードするDNAセグメントの配列バリアントの調製は、潜在的に有用な種の生産手段を提供するものであり、ペプチドの配列バリアントおよびそれらをコードするDNA配列を得ることができる他の方法があるので、限定的であることを意図したものではない。例えば、所望のペプチド配列をコードする組換えベクターをヒドロキシルアミンなどの変異誘発剤で処理して、配列バリア
ントを得ることができる。これらの方法およびプロトコルに関する具体的な詳細は、Maloyら、1994;Segal、1976;Prokop and Bajpai、1991;Kuby、1994;およびManiatisら、1982の教示の中で見出され、その目的のために、前記各教示は参照により本明細書に援用されている。
本明細書において用いる場合、用語「オリゴヌクレオチド指向性変異誘発手順」は、特異的核酸分子の濃度がその初期濃度に比べて増加するまたは増幅などの検出可能シグナルの濃度が増加する結果となる、テンプレート依存性プロセスおよびベクター媒介増殖を指す。本明細書において用いる場合、用語「オリゴヌクレオチド指向性変異誘発手順」は、プライマー分子のテンプレート依存性伸長を含むプロセスを指すことを意図したものである。テンプレート依存性プロセスという用語は、核酸の新規合成鎖の配列が相補的塩基対合についての周知の規則(例えば、Watson、1987参照)によって規定される、RNAまたはDNA分子の核酸合成を指す。典型的に、ベクター媒介方法論は、核酸断片のDNAまたはRNAへの導入、そのベクターのクローン増幅、および増幅された核酸断片の回収を含む。かかる方法論の例は、米国特許第4,237,224号明細書に提供されており、これはその全体が参照により本明細書に特に援用されている。
ポリペプチドバリアントの生産のためのもう1つのアプローチでは、米国特許第5,837,458号明細書に記載されているような再帰的配列組換えを利用することができる。このアプローチでは、組換えおよびスクリーニングまたは選択の反復サイクルを行って、例えば増加した結合親和性を有する個々のポリヌクレオチドバリアントを「発生」させる。一定の実施形態は、本明細書に記載の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含むプラスミド、ベクター、転写または発現カセットの形態で構築物も提供する。
多くの実施形態では、対象モノクローナル抗体をコードする核酸を宿主細胞に直接導入し、コードされた抗体の発現を誘導するのに十分な条件下でその細胞をインキュベートする。当業者に周知の標準的な技術を本明細書に提供するポリペプチドおよび核酸配列と併用して本開示の抗体を調製する。それによって開示される特定の抗体をコードする適切な核酸配列を、前記ポリペプチド配列を使用して決定することができる。当業者に周知の標準的な方法に従って様々な発現系に対する個々のコドン「選好」を反映するように前記核酸配列を最適化することができる。
一定の関連実施形態に従って、本明細書に記載の1つ以上の構築物を含む組み換え宿主細胞;任意の抗体、そのCDR、VHもしくはVLドメイン、または抗原結合断片、をコードする核酸;およびコードされた産物の生産方法を提供し、前記方法は、その産物についてコードしている核酸からの発現を含む。発現は、核酸を含有する組換え宿主細胞を適切な条件下で培養することによって都合よく達成することができる。発現による生産の後、抗体またはその抗原結合断片を、任意の適する技術を用いて単離および/または精製することができ、そしてその後、必要に応じて使用することができる。
本明細書に提供するような抗体または抗原結合断片、ならびにコードする核酸分子およびベクターは、例えばそれらの天然の環境から実質的に純粋なもしくは均質な形態で単離および/もしくは精製することができ、または核酸の場合には、所望の機能を有するポリペプチドをコードする配列以外、元の核酸もしくは遺伝子がないもしくは実質的にないことがある。核酸は、DNAまたはRNAを含むことができ、完全にまたは部分的に合成のものであることがある。本明細書に示す場合のヌクレオチド配列への言及は、指定配列を有するDNA分子を包含し、および文脈による別段の要求がない限り、UでTが置換されている指定配列を有するRNA分子を包含する。
様々な異なる宿主細胞におけるポリペプチドのクローニングおよび発現のための系は周
知である。適する宿主細胞としては、細菌、哺乳動物細胞、酵母およびバキュロウイルス系が挙げられる。異種ペプチドの発現のために当該技術分野において利用可能な哺乳動物細胞系としては、チャイニーズハムスター卵巣細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓細胞、NSOマウス黒色腫細胞および多くの他のものが挙げられる。一般的な好ましい細菌宿主は、大腸菌である。
大腸菌などの原核細胞における抗体および抗原結合断片の発現は、当該技術分野において十分に確立されている。総説については、例えば、Pluckthun,A.Bio/Technology 9:545−551(1991)を参照されたし。真核細胞における培養での発現も、抗体またはそれらの抗原結合断片の生産の選択肢として当業者は利用することができ、最近の総説については、例えば、Ref,M.E.(1993)Curr.Opinion Biotech.4:573−576;Trill J.J.ら(1995)Curr.Opinion Biotech 6:553−560を参照されたし。
プロモーター配列、ターミネーター配列、ポリアデニル化配列、エンハンサー配列、マーカー遺伝子および他の配列を適宜含む適切な調節配列を含有する、適したベクターを選択または構築することができる。ベクターは、適宜、プラスミド、ウイルス性、例えばファージ、またはファージミドであってよい。さらなる詳細については、例えば、Molecular Cloning:a Laboratory Manual:第2版、Sambrookら、1989、Cold Spring Harbor Laboratory Pressを参照されたし。核酸の操作、例えば核酸構築物の調製、変異誘発、シークエンシング、DNAの細胞への導入および遺伝子発現に関するもの、ならびにタンパク質の分析についての多くの公知技術およびプロトコルは、Current Protocols in Molecular Biology、第2版、Ausubelら編集、John Wiley & Sons、1992またはその後のその最新版に詳細に記載されている。
用語「宿主細胞」は、本明細書記載の抗体のうちの1つ以上をコードする核酸配列が導入されている細胞、または導入されていることに耐え得る細胞であって、さらに、任意の本明細書記載抗体をコードする遺伝子などの対象となる選択された遺伝子を発現するまたは発現することが可能である細胞を指すために用いている。この用語は、親細胞の後代を、その後代が形態の点でまたは構成する遺伝子の点でその元の親と同一であろうと、なかろうと、選択された遺伝子が存在する限り含む。したがって、かかる核酸の宿主細胞への導入を含む方法も考えられる。前記導入には任意の利用可能な技術を用いることができる。真核細胞に適する技術としては、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン、エレクトロポレーション、リポソーム媒介トランスフェクション、およびレトロウイルスまたは他のウイルス、例えばワクシニアウイルスもしくは昆虫細胞についてはバキュロウイルス、を使用する形質導入を挙げることができる。細菌細胞に適する技術としては、塩化カルシウム形質転換、エレクトロポレーション、およびバクテリオファージを使用するトランスフェクションを挙げることができる。前記導入の後、例えば遺伝子の発現ための条件下で宿主細胞を培養することにより、核酸からの発現を生じさせるまたは可能にすることができる。1つの実施形態では、その核酸を宿主細胞のゲノム(例えば、染色体)に組み込む。そのゲノムでの組換えを促進する配列を標準的な技術により含めることによって、組み込みを促進することができる。
一定の実施形態において、本発明は、本明細書に記載のCD40特異的抗体などの特定のポリペプチドを発現させるための発現系における上述の構築物の使用を含む方法も提供する。用語「形質導入」は、通常はファージによる、ある細菌から別の細菌への遺伝子の移入を指すために用いている。「形質導入」は、レトロウイルスによる真核細胞配列の獲
得および移入も指す。用語「トランスフェクション」は、細胞による外来または外因性DNAの取り込みを指すために使用され、細胞は、外因性DNAが細胞膜の内部に導入されている場合、「トランスフェクト」されている。多数のトランスフェクション技術が当該技術分野において周知であり、それらを本明細書に開示する。例えば、Grahamら、1973、Virology 52:456;Sambrookら、2001、MOLECULAR CLONING,A LABORATORY MANUAL、Cold Spring Harbor Laboratories;Davisら、1986、BASIC METHODS 1N MOLECULAR BIOLOGY、Elsevier;およびChuら、1981、Gene 13:197を参照されたし。かかる技術を用いて、1つ以上の外因性DNA部分を適する宿主細胞に導入することができる。
本明細書において用いる場合の用語「形質転換」は、細胞の遺伝子の特徴の変化を指し、細胞は、新たなDNAを含有するように修飾されている場合、形質転換されている。例えば、細胞は、その天然の状態から遺伝子修飾されると、形質転換される。トランスフェクションまたは形質導入後、形質転換するDNAを、細胞の染色体への物理的組み込みによりその細胞のDNAと組み換えることができ、または複製することなくエピソーム成分として一過的に維持することができ、またはプラスミドとして独立して複製することができる。細胞は、その細胞の分裂に伴ってDNAが複製されるとき安定的に形質転換されると考えられる。生体物質、例えば核酸分子、ポリペプチド、宿主細胞およびこれらに類するものとの関連で用いるときの用語「天然に存在する」または「天然の」は、自然界で見つけられる材料であって、ヒトによって操作されていない材料を指す。類似して、本明細書において用いる場合の「天然に存在しない」または「非天然の」は、自然界では見つけられない材料であって、ヒトによって構造的に修飾されたまたは合成された材料を指す。
用語「ポリペプチド」、「タンパク質」および「ペプチド」および「糖タンパク質」は同義で用いており、いずれの特定の長さにも限定されないアミノ酸のポリマーを意味する。この用語は、修飾、例えばミリスチル化、硫酸化、グリコシル化、リン酸化、およびシグナル配列の付加または欠失を除外しない。用語「ポリペプチド」または「タンパク質」は、アミノ酸の1つ以上の鎖を意味し、この場合、各鎖は、ペプチド結合によって共有結合で連結されているアミノ酸を含み、ならびに該ポリペプチドまたはタンパク質は、ペプチド結合によって互いに非共有結合でおよび/または共有結合で連結された複数の鎖であって、天然タンパク質、すなわち、天然に存在するおよび特に非組み換え細胞によって生産されたタンパク質、または遺伝子改変もしくは組換え細胞によって生産されたタンパク質、の配列を有するものである鎖を含むことができ、ならびに天然タンパク質のアミノ酸配列を有する分子、または前記天然配列の1つ以上のアミノ酸からの欠失、該アミノ酸への付加および/もしくは該アミノ酸の置換を有する分子を含むことができる。用語「ポリペプチド」および「タンパク質」は、具体的には、本開示のCD40に結合する抗体、または抗CD40抗体の1つ以上のアミノ酸からの欠失、該アミノ酸への付加および/もしくは該アミノ酸の置換を有する配列を包含する。したがって、「ポリペプチド」または「タンパク質」は、1つのアミノ酸鎖(「単量体」と呼ばれる)または複数のアミノ酸鎖(「多量体」と呼ばれる)を含み得る。
本明細書において言及する用語「単離されたタンパク質」は、対象タンパク質が、(1)自然界で典型的に共に見つけられる少なくとも一部の他のタンパク質を欠く、(2)同じ源からの、例えば同じ種からの、他のタンパク質を本質的に欠く、(3)異なる種からの細胞によって発現される、(4)自然界でそれが会合しているポリヌクレオチド、脂質、炭水化物または他の材料の少なくとも50パーセントから分離されている、(5)該「単離されたタンパク質」が自然界で会合しているタンパク質の部分と(共有結合性もしくは非共有結合性相互作用によって)会合していない、(6)自然界でそれが会合していないポリペプチドと(共有結合性もしくは非共有結合性相互作用によって)作動可能に会

している、または(7)自然界に存在しないことを意味する。かかる単離されたタンパク質は、ゲノムDNA、cDNA、mRNAもしくは他のRNAによってコードされている場合があり、合成起源のものであることがあり、またはそれらの任意の組み合わせであることがある。一定の実施形態において、前記単離されたタンパク質には、その用途(治療、診断、予防、研究または別様の用途)に干渉することとなるその天然の環境において見つけられるタンパク質またはポリペプチドまたは他の混入物が実質的にない。
用語「ポリペプチド断片」は、単量体である場合もあり、多量体である場合もあるポリペプチドであって、天然に存在するまたは組換え生産されたポリペプチドのアミノ末端欠失、カルボキシル末端欠失、および/または内部欠失もしくは置換を有するものであるポリペプチドを指す。一定の実施形態において、ポリペプチド断片は、少なくとも5から約500アミノ酸長のアミノ酸鎖を含む場合がある。一定の実施形態において、断片が、少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、150、200、250、300、350、400または450アミノ酸長であることは理解されるであろう。特に有用なポリペプチド断片としては、抗体の抗原結合ドメインまたは断片をはじめとする、機能性ドメインが挙げられる。抗CD40抗体の場合、有用な断片としては、CDR領域、特に、重または軽鎖のCDR3領域;重または軽鎖の可変領域;2つのCDRを含む抗体鎖の部分またはその可変領域のみ;およびこれらに類するものが挙げられるが、それらに限定されない。
ポリペプチドは、そのタンパク質の移入を翻訳中または翻訳後に命令するシグナル(またはリーダー)配列をそのタンパク質のN末端に含むことがある。かかるシグナルまたはリーダーペプチドを伴わない、シグナルペプチドを含む本明細書に提供する任意のポリペプチドアミノ酸配列もまた、本明細書に記載する任意の用途に考えられる。当業者には分かるであろうが、前記シグナルペプチドは、通常はプロセッシング中に切断され、活性抗体タンパク質に含まれない。ポリペプチドの合成、精製もしくは同定を容易にするために(例えば、ポリ−His)、または固体支持体へのポリペプチドの結合を強化するために、ポリペプチドをリンカーまたは他の配列にインフレーム融合またはコンジュゲートさせることもできる。
多数のポリペプチド成分を、各ポリペプチドが確実にその二次および/または三次構造にフォールディングするために十分な距離だけ離隔するために、必要に応じてペプチドリンカー/スペーサー配列を利用することもできる。当該技術分野において周知の標準的な技術を用いて、かかるペプチドリンカー配列を融合ポリペプチドに組み込むことができる。
一定のペプチドスペーサー配列を、例えば(1)それらが柔軟な伸長された立体配座構造をとることができること;(2)それらが第一および第二のポリペプチド上の機能的エピトープと相互作用し得る二次構造をとることができないこと;ならびに/または(3)前記ポリペプチドの機能的エピトープと反応し得る疎水性または荷電残基の欠如に基づいて、選択することができる。
1つの例証的実施形態において、ペプチドスペーサー配列は、例えば、Gly、AsnおよびSer残基を含有する。他のほぼ中性のアミノ酸、例えばThrおよびAlaも前記スペーサー配列に含めることができる。
スペーサーとして有用に利用することができる他のアミノ酸配列としては、Marateaら、Gene 40:39 46(1985);Murphyら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:8258 8262(1986);米国特許第4,935,233号明細書および同第4,751,180号明細書に開示されているものが挙げられる。
他の例証的スペーサーとしては、例えば、Glu−Gly−Lys−Ser−Ser−Gly−Ser−Gly−Ser−Glu−Ser−Lys−Val−Asp(Chaudharyら、1990、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.87:1066−1070)およびLys−Glu−Ser−Gly−Ser−Val−Ser−Ser−Glu−Gln−Leu−Ala−Gln−Phe−Arg−Ser−Leu−Asp(Birdら、1988、Science 242:423−426)を挙げることができる。
一部の実施形態において、前記第一および第二のポリペプチドが、機能的ドメインを離隔するためにおよび立体障害を防止するために用いることができる非必須N末端アミノ酸領域を有するとき、スペーサー配列は必要とされない。スペーサーを一切用いずに、または例えば1〜3回反復される5量体Gly−Gly−Gly−Gly−Serから成る柔軟なポリリンカーを使用することにより、直接2つのコーディング配列を融合させることができる。かかるスペーサーは、単鎖抗体(scFv)を構築する際にVHとVLの間に挿入することにより使用されている(Birdら、1988、Science 242:423−426;Hustonら、1988、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.85:5979−5883)。
一定の実施形態では、単鎖抗体の可変領域を形成する2つのベータシート間の妥当な相互作用を可能にするようにペプチドスペーサーを設計する。
一定の例証的実施形態において、ペプチドスペーサーは、1〜5の間のアミノ酸、5〜10の間のアミノ酸、5〜25の間のアミノ酸、5〜50の間のアミノ酸、10〜25の間のアミノ酸、10〜50の間のアミノ酸、10〜100の間のアミノ酸、または任意の介在範囲のアミノ酸である。
他の例証的実施形態において、ペプチドスペーサーは、長さ約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50以上のアミノ酸を含む。
本明細書に記載する抗体のアミノ酸配列修飾(単数または複数)が考えられる。例えば、前記抗体の結合親和性および/または他の生物学的特性を改善することが望ましいことがある。例えば、抗体のアミノ酸配列バリアントを、その抗体をコードするポリヌクレオチドもしくはその鎖に適切なヌクレオチド変化を導入することにより、またはペプチド合成により調製することができる。かかる修飾としては、例えば、前記抗体のアミノ酸配列内の残基からの欠失および/または該残基への挿入および/または該残基の置換が挙げられる。欠失、挿入および置換のいずれかの組み合わせを行って、最終抗体に到達してもよいが、但し、その最終構築物が所望の特性(例えば、CD40への高親和性結合)を有することを条件とする。前記アミノ酸変化は、抗体の翻訳後プロセスを変更する、例えば、グリコシル化部位の数または位置を変化させることもある。本発明のポリペプチドについて上で説明した任意の変異および修飾を本発明の抗体に含めることができる。
本開示は、本明細書に開示する抗体のバリアントを提供する。一定の実施形態では、本明細書に具体的に示す抗体配列ばかりでなく、かかるバリアント抗体もしくはそれらの抗原結合断片、またはそれらのCDRCD40に少なくとも約50%、少なくとも70%
、および一定の実施形態では、少なくとも約90%結合する。さらなる実施形態では、本明細書に
具体的に示す抗体配列ばかりでなく、かかるバリアント抗体もしくはそれらの抗原結合断片、またはそれらのCDR、本明細書に示す抗体より大きい親和性でCD40に結合する、例えば、定量的に少なくとも約105%、106%、107%、108%、109%または110%結合する。
特定の実施形態において、対象抗体は、a)本明細書に記載する抗CD40抗体の重鎖可変領域と少なくとも80%同一である、少なくとも95%同一である、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域;およびb)本明細書に記載する抗CD40抗体の軽鎖可変領域と少なくとも80%同一である、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を有し得る。例証となる重および軽鎖領域のアミノ酸配列を配列番号1〜56に示す。
特定の実施形態において、前記抗体は、a)重鎖可変領域であって、i.本明細書に記載する選択された抗体の重鎖CDR1領域とアミノ酸配列の点で同一であるCDR1領域;ii.前記選択された抗体の重鎖CDR2領域とアミノ酸配列の点で同一であるCDR2領域;およびiii.前記選択された抗体の重鎖CDR3領域とアミノ酸配列の点で同一であるCDR3領域を含むものである重鎖可変領域と、b)軽鎖可変ドメインであって、i.前記選択された抗体の軽鎖CDR1領域とアミノ酸配列の点で同一であるCDR1領域;ii.前記選択された抗体の軽鎖CDR2領域とアミノ酸配列の点で同一であるCDR2領域;およびiii.前記選択された抗体の軽鎖CDR3領域とアミノ酸配列の点で同一であるCDR3領域を含むものである軽鎖可変ドメインとを含み、選択された標的(例えば、CD40)を特異的に結合する。さらなる実施形態において、前記抗体またはその抗原結合断片は、バリアント抗体であり、該バリアントは、VHおよびVL領域のCDR領域における8、9、10、11、12、13、14、15以上までのアミノ酸置換を除き、選択された抗体と同一の重および軽鎖を含む。この関連で、前記選択された抗体のCDR領域には、さらに1、2、3、4、5、6、7、8、または一定の実施形態では9、10、11、12、13、14、15のアミノ酸置換があることがある。置換は、VHおよび/またはVL領域いずれかにおけるCDRでのものであり得る。(例えば、Muller、1998、Structure 6:1153−1167参照)。
代表ポリペプチド(例えば、本明細書に提供するようなバリアントCD40特異的抗体、例えば、本明細書に提供するような抗原結合断片を有する抗体タンパク質)の三次元構造の決定を常例的方法論によって行うことができるので、選択された天然または非天然アミノ酸での1つ以上のアミノ酸の置換、付加、欠失または挿入を、そのように誘導された構造バリアントが本開示種の空間充填特性を保持するかどうかを判定するために、仮想モデル化することができる。例えば、Donateら、1994 Prot.Sci.3:2378;Bradleyら、Science 309:1868−1871(2005);Schueler−Furmanら、Science 310:638(2005);Dietz ら、Proc.Nat.Acad.Sci.USA 103:1244(2006);Dodsonら、Nature 450:176(2007);Qianら、Nature 450:259(2007);Ramanら、Science 327:1014−1018(2010)を参照されたし。これらおよび関連実施形態のために、例えば、本明細書に提供するようなCD40特異的抗体 それらの抗原結合ドメインの合理的設計のために用いることができるコンピュータアルゴリズムの一部の追加の非限定的な例としては、3−Dグラフィックおよび内蔵スクリプトを使用して大きな生体分子系を表示、動画化および分析するための分子可視化プログラムであるVMDが挙げられる(University of Illinois at Urbana−Champag
neのTheoretical and Computational Biophysics Groupのウェブサイトをks.uiuc.edu/Research/vmd/にて参照されたし)。多くの他のコンピュータプログラムが当該技術分野において公知であり、それらを当業者は利用することができ、それらによりエネルギー最小化立体配座の空間充填モデル(ファンデルワールス半径)からの原子寸法の決定が可能になる;種々の化学基に対して高親和性の領域を決定し、それにより結合を強化しようと努めるGRID、数学的アルゴリズムを計算するモンテカルロサーチ、ならびに力の場の計算を評定し、分析するCHARMM(Brooksら(1983)J.Comput.Chem.4:187−217)およびAMBER(Weinerら(1981)J.Comput.Chem.106:765)(Eisenfieldら(1991)Am.J.Physiol.261:C376−386;Lybrand(1991)J.Pharm.Belg.46:49−54;Froimowitz(1990)Biotechniques 8:640−644;Burbamら(1990)Proteins 7:99−111;Pedersen(1985)Environ.Health Perspect.61:185−190;およびKiniら(1991)J.Biomol.Struct.Dyn.9:475−488も参照されたし)。種々の適切な計算用コンピュータプログラムは、例えばSchroedinger(ドイツ国ミュンヘン)から、市販もされている。
本発明のもう1つの実施形態において、抗CD40抗体およびそれらのヒト化バージョンはウサギモノクローナル抗体に由来し、詳細には、RabMAb(登録商標)技術を用いてそれらを産生する。これらの抗体は、最小限の配列修飾しか必要とせず、それにより、変異系列誘導(mutational lineage guided:MLG)ヒト化技術(例えば、米国特許第7,462,697号明細書参照)を用いるヒト化後の機能特性の保持が助長されるので、有利である。したがって、本開示の抗CD40抗体の例証的作製方法は、例えば米国特許第5,675,063号および同第7,429,487号明細書に記載されている、RabMab(登録商標)ウサギモノクローナル抗体技術を含む。この関連で、一定の実施形態では、本開示の抗CD40抗体をウサギにおいて生産する。特定の実施形態では、ウサギ脾細胞との融合が可能なウサギ由来不死Bリンパ球を使用して、抗体を生産するハイブリッド細胞を生産する。前記不死Bリンパ球は、内因性免疫グロブリン重鎖を検出可能に発現せず、一定の実施形態では変更された免疫グロブリン重鎖をコードする遺伝子を含有し得る。
組成物および使用方法
本開示は、CD40特異的抗体、それらの抗原結合断片、を含む組成物、様々な治療設定でのかかる組成物の投与を提供する。
本明細書に記載するCD40特異的抗体の純粋な形態でのまたは適切な医薬組成物での投与を、同様の有用性をもたらす薬剤の投与について承認されているいずれかの方式によって行うことができる。前記医薬組成物は、抗体または抗体含有組成物を適切な生理的に許容され得る担体、希釈剤または賦形剤と併せることによって調製することができ、固体、半固体、液体または気体形態の製剤、例えば錠剤、カプセル、粉末、顆粒、軟膏、溶液、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル、マイクロスフェアおよびエアロゾルに調合することができる。加えて、他の医薬活性成分(本明細書中の他の箇所に記載の他の抗癌剤を含む)ならびに/または適する賦形剤、例えば塩、緩衝剤および安定剤が、必要ではないが、前記組成物中に存在することもある。投与は、経口、非経口、鼻、静脈内、皮内、皮下または局所経路をはじめとする様々な異なる経路によって達成することができる。好ましい投与方式は、処置または予防すべき病態の性質に依存する。投与後に癌の進行および/または転移を低減させる、阻害する、予防するまたは遅延させる量が有効と見なされる。
一定の実施形態において、投与する量は、生存腫瘍の量の統計学的に有意な減少、例えば、腫瘍質量の少なくとも50%減少によってまたはスキャン寸法変更(例えば、統計学的有意性のある減少)によって示されるような腫瘍退縮を結果として生じさせるのに十分な量である。他の実施形態において、投与する量は、熟練した臨床医には公知の特定の疾患適応症の症状の臨床的に意義のある低減を結果として生じさせるのに十分な量である。
正確な投薬量および処置の継続期間は、処置する疾患の関数であり、公知の試験プロトコルを用いて経験的に決定することができ、または当該技術分野において公知のモデル系で組成物を試験し、そこから外挿することにより決定することができる。管理された臨床治験を行うこともできる。病態の重症度が緩和されるにつれて投薬量を変えることもできる。医薬組成物は、一般に、治療的に有用な効果を発揮し、その上、望ましくない副作用を最小限にするように調合され、投与される。前記組成物を1回で投与してもよいし、または多数のより小さい用量に分割して、間隔をあけて投与してもよい。いずれの特定の被験体についても、具体的な投薬レジメンを個々の必要に応じて経時的に調整することができる。
前記CD40特異的抗体含有組成物を単独で投与してもよいし、他の公知の癌処置、例えば、放射線療法、化学療法、移植、免疫療法、ホルモン療法、光力学的療法などと併用で投与してもよい。前記組成物を抗生物質と併用で投与することもできる。
したがって、これらのおよび関連医薬組成物の典型的投与経路としては、限定ではないが、経口、局所、経皮、吸入、非経口、舌下、頬側、直腸内、膣および鼻腔内経路が挙げられる。本明細書において用いる場合の用語非経口は、皮下注射、静脈内、筋肉内、胸骨内注射または注入技術を含む。本発明の一定の実施形態による医薬組成物は、患者にその組成物を投与すると中に含有されている活性成分が生物学的に利用可能になるようにすることができるように調合される。被験体または患者に投与することとなる組成物は、1つ以上の投薬単位の形態をとることがあり、例えば、錠剤は、単一投薬単位であり得、およびエアロゾル形態の本明細書記載CD40特異的抗体の容器は、複数の投薬単位を保持することができる。かかる投薬形態の実際の調製方法は当業者に公知であり、または明らかであろう;例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第20版(Philadelphia College of Pharmacy and Science、2000)を参照されたし。いずれにせよ、投与することとなる組成物は、本明細書における教示に従って対象となる疾患または病態を処置するために、治療有効量の本開示の抗体を含有する。
医薬組成物は、固体の形態であることもあり、または液体の形態であることもある。1つの実施形態において、前記組成物が例えば錠剤または粉末形態であるために前記担体(単数または複数)は粒状である。前記担体(単数または複数)は、前記組成物が、例えば、経口油、注射液、または例えば吸入投与の際に有用であるエアロゾルであると、液体であり得る。経口投与が意図されるとき、前記医薬組成物は、好ましくは固体または液体形態であり、半固体、半液体、懸濁液およびゲル形態は、本明細書において固体または液体のいずれかとして考えられる形態の中に含まれる。
経口投与用の固体組成物として、前記医薬組成物を粉末、顆粒、圧縮錠剤、ピル、カプセル、チューインガム、ウエハースまたはこれらに類するものに調合することができる。かかる固体組成物は、典型的に、1つ以上の不活性希釈剤または可食担体を含有することとなる。加えて、次のものの1つ以上が存在することもある:結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、微結晶性セルロース、トラガカントガムまたはゼラチン;賦形剤、例えばデンプン、ラクトースまたはデキストリン、崩壊剤、例えばアルギン酸、アルギン酸ナトリウム、Primogel、トウモロコシデンプンおよびこれら
に類するもの;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムまたはSterotex;流動化促進剤、例えばコロイド状二酸化ケイ素;甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリン;着香
剤、例えばペパーミント、サリチル酸メチルまたはオレンジフレーバリング;ならびに着色剤。前記医薬組成物がカプセル、例えばゼラチンカプセルの形態であるとき、それは、上のタイプの材料に加えて、液体担体、例えばポリエチレングリコールまたは油を含有し得る。
前記医薬組成物は、液体、例えばエリキシル、シロップ、溶液、エマルジョンまたは懸濁液の形態であることがある。前記液体は、2つ例として、経口投与用であることがあり、または注射による送達用であることがある。経口投与が意図されるとき、好ましい組成物は、本化合物に加えて、甘味剤、保存、色素/着色剤および香味増強剤のうちの1つ以上を含有する。注射により投与することを意図した組成物の場合には、界面活性剤、保存、湿潤剤、分散剤、懸濁化剤、緩衝剤、安定剤および等張剤のうちの1つ以上を含むことがある。
前記液体医薬組成物は、溶液であろうと、懸濁液であろうと、または他の同様の形態であろうと、次のアジュバントのうちの1つ以上を含むことがある:無菌希釈剤、例えば、注射用水、食塩溶液、好ましくは生理食塩水、リンガー溶液、等張性塩化ナトリウム、溶媒または懸濁媒体としての役割を果たすことができる固定油、例えば合成モノもしくはジグリセリド、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の溶媒;抗菌剤、例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン;酸化防止剤、例えば、アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウム;キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸;緩衝剤、例えば、酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩、および等張性の調整用の剤、例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロース。前記非経口製剤をガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器または多回投与用バイアルに封入することができる。生理食塩水が好ましいアジュバントである。注射用医薬組成物は、好ましくは無菌である。
非経口投与または経口投与のいずれかが意図された液体医薬組成物は、適する投薬量が得られることとなるような量の本明細書開示のCD40特異的抗体を含有しなければならない。典型的に、この量は、前記組成物中に少なくとも0.01%の前記抗体である。経口投与が意図されるとき、この量を、前記組成物の重量の0.1%と約70%の間になるように変えることができる。一定の経口医薬組成物は、約4%と約75%の間の抗体を含有する。一定の実施形態では、非経口投薬単位が希釈前に0.01重量%と10重量%の間の抗体を含有するように、本発明による医薬組成物および製剤を調製する。
前記医薬組成物は、局所投与を意図したものであることがあり、この場合の担体は、適切には、溶液、エマルジョン、軟膏またはゲル基剤を含む。前記基剤は、例えば、次のうちの1つ以上を含むことがある:ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、蜜蝋、鉱油、希釈剤、例えば水およびアルコール、ならびに乳化剤および安定剤。局所投与用の医薬組成物中に増粘剤が存在することもある。経皮投与が意図される場合、その組成物は、経皮パッチまたはイオン泳動デバイスを含み得る。前記医薬組成物は、例えば、直腸内で融解して薬物を放出することとなる坐剤の形態での、直腸内投与を意図したものであることもある。直腸内投与用の組成物は、適する無刺激賦形剤として油性基剤を含有することがある。かかる基剤としては、限定ではないが、ラノリン、カカオ脂およびポリエチレングリコールが挙げられる。
前記医薬組成物は、固体または液体投薬単位の物理的形態を修飾する様々な材料を含むことがある。例えば、前記組成物は、活性成分の周囲にコーティングシェルを形成する材
料を含むことがある。コーティングシェルを形成する材料は、典型的に不活性であり、例えば、糖、シェラック、および他の腸溶コーティング剤から選択され得る。あるいは、前記活性成分をゼラチンカプセルに入れることができる。固体または液体形態の医薬組成物は、本発明の抗体に結合する剤を含むことがあり、それによって該化合物の送達を支援する。この能力の点で作用することができる適する剤としては、他のモノクローナルもしくはポリクローナル抗体、1つ以上のタンパク質またはリポソームが挙げられる。前記医薬組成物は、エアロゾルとして投与することができる投薬単位から本質的に成り得る。用語エアロゾルは、コロイド的性質のものから、加圧パッケージから成る系にわたる、様々な系を示すために用いている。送達は、液化もしくは圧縮ガスによることもあり、または活性成分を投薬する適切なポンプシステムによることもある。活性成分(単数または複数)を送達するために、単相、二相または三相系でエアロゾルを送達することができる。エアロゾルの送達は、一緒にキットを形成することができる必要容器、アクチベータ、弁、副容器およびこれらに類するものを含む。当業者は、過度の実験を伴うことなく、好ましいエアロゾルを決定することができる。
前記医薬組成物を製薬技術分野において周知の方法論によって調製することができる。例えば、注射により投与することを意図した医薬組成物は、本明細書に記載のCD40特異的抗体と場合により塩、緩衝剤および/または安定剤のうちの1つ以上とを含む組成物を滅菌蒸留水と併せて溶液を形成することにより調製することができる。均質な溶液または懸濁液の形成を助長するために界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤は、前記抗体組成物と非共有結合的に相互作用して、水性送達系への該抗体の溶解または均質な懸濁を助長する化合物である。
前記組成物を治療有効量で投与することができ、この治療有効量は、利用する具体的な化合物(例えば、CD40特異的抗体);前記化合物の代謝安定性および作用長;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食事;投与方式および回数;排泄速度;薬物の組み合わせ;特定の障害または病態の重症度;ならびに治療を受ける被験体をはじめとする様々な要因に依存して変わるであろう。一般に、治療有効日用量は、(70kg哺乳動物については)約0.001mg/kg(すなわち0.07mg)から約100mg/kg(すなわち7.0g)であり;好ましくは、治療有効量は、(70kg哺乳動物については)約0.01mg/kg(すなわち0.7mg)から約50mg/kg(すなわち3.5g)であり;さらに好ましくは、治療有効量は、(70kg哺乳動物については)約1mg/kg(すなわち70mg)から約25mg/kg(すなわち1.75g)である。
本開示のCD40特異的抗体を含む組成物はまた、1つ以上の他の治療薬と同時に投与してもよく、該治療薬の前に投与してもよく、または該治療薬の後に投与してもよい。かかる併用療法は、本発明の化合物と1つ以上の追加の活性薬剤とを含有する単一の医薬投薬用製剤の投与はもちろん、本発明の抗体と各活性薬剤とを含む組成物のその固有の別々の医薬投薬用製剤での投与も含み得る。例えば、本明細書に記載の抗体および他の活性薬剤を患者に単一の経口投薬組成物、例えば錠剤もしくはカプセル、で一緒に投与することができ、または各薬剤を別々の経口投薬用製剤で投与することができる。類似して、本明細書に記載の抗体および他の活性薬剤を患者に単一の非経口投薬用組成物、例えば食塩溶液もしくは他の生理的に許容され得る溶液で一緒に投与することができ、または各薬剤を別々の非経口投薬用製剤で投与することができる。別々の投薬用製剤を使用する場合、抗体および1つ以上の追加の活性薬剤を含む組成物を本質的に同じときに、すなわち同時に投与することができ、または時間をずらして別々に、すなわち逐次的におよび任意の順序で投与することができる;併用療法は、これらすべてのレジメンを含むと解される。
したがって、一定の実施形態では、1つ以上の他の治療薬と併用での本開示の抗CD4
0抗体組成物の投与も考えられる。かかる治療薬は、本明細書に記載の特定の病状、例えば、関節リウマチ、炎症または癌についての標準的処置として当該技術分野において受け入れられ得る。考えられる例示的治療薬としては、サイトカイン、成長因子、ステロイド、NSAID、DMARD、抗炎症剤、化学療法薬、放射線療法薬、または他の
活性および補助的薬剤が挙げられる。
一定の実施形態では、本明細書に開示する抗CD40抗体を任意の数の化学療法薬と併用で投与することができる。化学療法薬の例としては、アルキル化剤、例えば、チオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN(商標));アルキルスルホナート、例えば、ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドパ、カルボコン、メツレドパおよびウレドパ;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド(triethylenethiophosphaoramide)およびトリメチロールメラミン(trimethylolomelamine)を含む、エチレンイミンおよびメチルメラミン(methylamelamines);ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノブエンビキン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソウレア(nitrosureas)、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン;抗生物質、例えば、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗薬、例えば、メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸類似体、例えば、デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート;プリンアナログ、例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジンアナログ、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロキシウリジン、5−FU;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎薬、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充薬、例えば、フォリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビスアントレン;エダトレキサート(edatraxate);デホファミン;デメコルシン;ジアジクオン;エフロルニチン(elformithine);酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK.RTM.;ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Oncology、ニュージャージー州プリンストン)およびドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、Rhne−Poulenc Rorer、フランス国アントニー);クロラムブシル;ゲ
ムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金アナログ、例えば、シスプラチンおよびカルボプラチン;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(difluoromethylomithine(DMFO));レチノイン酸誘導体、例えば、Targretin(商標)(ベキサロテン)、Panretin(商標)(アリトレチノイン);ONTAK(商標)(デノロイキンディフティトックス);エスペラマイシン;カペシタビン;上記いずれかのものの医薬的に許容され得る塩、酸または誘導体が挙げられる。この定義には、腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン薬、例えば、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)−イミダゾール、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストンおよびトレミフェン(Fareston)を含む);ならびに抗アンドロゲン、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリドおよびゴセレリン;ならびに上記いずれかのものの医薬的に許容され得る塩、酸または誘導体も含まれる。
様々な他の治療薬を本明細書に記載の抗CD40抗体と共に使用することができる。1つの実施形態では、前記抗体を抗炎症剤と共に投与する。抗炎症剤または薬としては、ステロイドおよび糖質コルチコイド(ベタメタゾン、ブデソニド、デキサメタゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロンを含む)、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDS)(アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、メトトレキサート、スルファサラジン、レフルノミド、抗TNF薬、シクロホスファミドおよびミコフェノール酸塩を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。
例示的NSAIDは、イブプロフェン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、Cox−2阻害剤、例えばVIOXX(登録商標)(ロフェコキシブ)およびCELEBREX(登録商標)(セレコキシブ)、ならびにシアル酸塩から成る群より選択される。例示的鎮痛薬は、アセトアミノフェン、オキシコドン、トラマドールまたはプロポキシフェン(proporxyphene)塩酸塩から成る群より選択される。例示的糖質コルチコイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロンまたはプレドニゾンから成る群より選択される。例示的生物学的応答修飾物質としては、細胞表面マーカー(例えば、CD4、CD5など)に指向された分子、サイトカイン阻害剤、例えばTNFアンタゴニスト(例えば、エタネルセプト(ENBREL(登録商標))、アダリムマブ(HUMIRA(登録商標))およびインフリキシマブ(REMICADE(登録商標)))、ケモカイン阻害剤および接着分子阻害剤が挙げられる。生物学的応答修飾物質としては、モノクローナル抗体はもちろん、組換え型の分子も挙げられる。例示的DMARDとしては、アザチオプリン、シクロホスファミド、シクロスポリン、メトトレキサート、ペニシラミン、レフルノミド、スルファサラジン、ヒドロキシクロロキン、金(経口(オーラノフィン)および筋肉内)およびミノサイクリンが挙げられる。
一定の実施形態では、本明細書に記載する抗体をサイトカインと共に投与する。本明細書において用いる場合の「サイトカイン」とは、別の細胞に対して細胞間媒介因子として作用するある細胞集団によって放出されるタンパク質についての総称を意味する。かかるサイトカインの例は、リンフォカイン、モノカイン、および旧来のポリペプチドホルモンである。サイトカインには、成長ホルモン、例えば、ヒト成長ホルモン、N−メチオニルヒト成長ホルモンおよびウシ成長ホルモン;副甲状腺ホルモン;チロキシン;インスリン
;プロインスリン;リラキシン;プロリラキシン;糖タンパクホルモン、例えば、卵胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)および黄体形成ホルモン(LH);肝成長因子;線維芽細胞成長因子;プロラクチン;胎盤性ラクトゲン;腫瘍壊死因子−αおよび−β;ミュラー管抑制因子;マウスゴナドトロピン関連ペプチド;インヒビン;アクチビン;血管内皮成長因子;インテグリン;トロンボポエチン(TPO);神経成長因子、例えば、NGF−β;血小板成長因子;形質転換成長因子(TGF)、例えば、TGF−αおよびTGF−β;インスリン様成長因子−Iおよび−II;エリスロポエチン(EPO);骨誘導因子;インターフェロン、例えば、インターフェロン−α、β、および−γ;コロニー刺激因子(CSF)、例えば、マクロファージ−CSF(M−CSF);顆粒球−マクロファージ−CSF(GM−CSF);および顆粒球−CSF(G−CSF);インターロイキン(IL)、例えば、IL−1、IL−1α、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12;IL−15、腫瘍壊死因子、例えば、TNF−αまたはTNF−β;ならびに他のポリペプチド因子(LIFおよびkitリガンド(KL)を含む)が含まれる。本明細書において用いる場合、用語サイトカインは、天然源からのまたは組換え細胞からのタンパク質、および天然配列サイトカインの生物活性等価物を含む。
本明細書に記載のCD40特異的抗体を含む組成物を、本明細書に記載するような疾患に罹患している個体に投与することができ、該疾患としては、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、膵臓、結腸、胃腸、前立腺、膀胱、腎臓 卵巣、子宮頚、乳房、肺、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫、ならびにリツキシマブ耐性NHLおよび白血病、自己免疫疾患ならびに炎症性疾患が挙げられるが、これらに限定されない。自己免疫疾患としては、関節炎(関節リウマチ、反応性関節炎を含む)、全身性エリテマトーデス(SLE)、乾癬および炎症性腸疾患(IBD)、脳脊髄炎、ブドウ膜炎、重症筋無力症、多発性硬化症、インスリン依存型糖尿病、アジソン病、セリアック病、慢性疲労症候群、自己免疫性肝炎、自己免疫性脱毛症、強直性脊椎炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、線維筋痛症、尋常性天疱瘡、シェーグレン症候群、川崎病、甲状腺機能亢進/ブレーブス病、甲状腺機能低下/橋本病、子宮内膜症、強皮症、悪性貧血、グッドパスチャー症候群、ギラン・バレー症候群、ウェーグナー病、糸球体腎炎、再生不良性貧血(頻回輸血再生不良性貧血患者を含む)、発作性夜間ヘモグロビン尿症、骨髄異形成症候群、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、エバンス症候群、第VIII因子阻害物質症候群、全身性血管炎、皮膚筋炎、多発性筋炎およびリウマチ熱、自己免疫性リンパ増殖症候群(ALPS)、自己免疫性水疱性類天疱瘡、パーキンソン病、サルコイドーシス、白斑、原発性胆汁性肝硬変、ならびに自己免疫性心筋炎が挙げられるが、これらに限定されない。
炎症性疾患としては、クローン病、大腸炎、皮膚炎、乾癬、憩室炎、肝炎、過敏性腸症候群(IBS)、エリテマトーデス、腎炎、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症(MS)、アルツハイマー病、関節炎、関節リウマチ、喘息、ならびに様々な心血管疾患、例えばアテローム性動脈硬化症および血管炎が挙げられるが、これらに限定されない。一定の実施形態において、前記炎症性疾患は、関節リウマチ、糖尿病、痛風、クリオピリン関連周期性症候群、および慢性閉塞性肺疾患から成る群より選択される。この関連で、1つの実施形態は、炎症もしくは炎症性疾患を処置する、炎症もしくは炎症性疾患の重症度を低減させる、または炎症もしくは炎症性疾患を予防する方法であって、それを必要とする患者に抗CD40抗体を含む治療有効量の本明細書開示組成物を投与することによる方法を提供する。
ヒト疾患の処置のためのin vivoでの使用のために、本明細書に記載する抗体を、一般に、投与前に医薬組成物に組み込む。医薬組成物は、本明細書中の他の箇所に記載の生理的に許容され得る担体または賦形剤との組み合わせで、本明細書に記載する1つ以
上の抗体を含む。医薬組成物を調製するために、有効量の1つ以上の前記化合物を、特定の投与方式に適していることが当業者に公知の任意の製薬用担体(単数もしくは複数)または賦形剤と混合する。製薬用担体は、液体であってもいし、半液体であってもよいし、または固体であってもよい。非経口、皮内、皮下または局所適用に用いる溶液または懸濁液は、例えば、無菌希釈剤(例えば水)、食塩溶液、固定油、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒;抗菌剤(例えば、ベンジルアルコールおよびメチルパラベン);酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸および重亜硫酸ナトリウム)およびキレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA));緩衝剤(例えば、酢酸塩、クエン酸塩およびリン酸塩)を含むことがある。静脈内投与する場合、適する担体としては、生理食塩水またはリン酸緩衝食塩水(PBS)、ならびに増粘剤および可溶化剤、例えばグルコース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびこれらの混合物、を含有する溶液が挙げられる。
本明細書に記載のCD40特異的抗体を含む組成物を、該抗体の身体からの急速排出を防ぐ担体、例えば、持効性製剤またはコーティングを用いて調製することができる。かかる担体としては、制御放出製剤、例えば、これらに限定されないが、インプラントおよびマイクロカプセル化送達系、および生体分解性、生体適合性ポリマー、例えばエチレンビニルアセタート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、PEG、ポリオルトエステル、ポリ乳酸および当業者に公知のものが挙げられる。
CD40を結合する抗体を使用する処置方法を本明細書に提供する。1つの実施形態では、本発明の抗体を、CD40の不適切な発現を伴う疾患を有する患者に投与し、前記CD40の不適切な発現を伴う疾患は、本開示の文脈では、例えば、存在するタンパク質の量の変更(例えば、統計学的に有意な増加もしくは減少)、もしくは変異型タンパク質の存在、または両方に起因する異常CD40発現または活性を特徴とする疾患および障害を含むことを意図したものである。過剰存在量は、正常に検出できるものを基準にしてCD40の分子レベルでの過発現、作用部位での持続的もしくは蓄積された様相、または増加された(例えば、統計学的に有意に)活性を含む(しかしこれらに限定されない)、任意の原因に起因し得る。CD40のかかる過剰存在量は、CD40シグナリング事象の正常な発現、様相または活性を基準にして測定することができ、前記測定は、本明細書に記載する抗体の開発および/または臨床試験において重要な役割を果たし得る。
抗体は、様々な癌の処置に有用である。一定の実施形態において、本明細書に記載する抗体は、抗腫瘍免疫応答を活性化させることにより抗腫瘍活性を発揮する。一定の実施形態において、本抗体は、CD40の異常発現に関連付けられる様々な癌の処置に有用である。本発明の1つの実施形態では、治療有効量の本明細書開示CD40特異的抗体を癌患者に投与することによる、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、膵臓、結腸、胃腸、前立腺、膀胱、腎臓 卵巣、子宮頚、乳房、肺、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫、ならびにリツキシマブ耐性NHLおよび白血病をはじめとする(しかし、これらに限定されない)癌の処置方法を提供する。投与後、癌の進行および/または転移を統計学的に有意に(すなわち、当業者には公知であろうような適切な対照を基準にして)阻害する、予防するまたは遅延させる量を有効とみなす。
もう1つの実施形態は、治療有効量(例えば、投与後、癌の転移を統計学的に有意に、すなわち当業者には公知であろうような適切な対照を基準にして、阻害する、予防するまたは遅延させる量)の本明細書開示CD40特異的抗体を癌患者に投与することによる、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、膵臓、結腸、胃腸、前立腺、膀胱、腎臓 卵巣、子宮頚、乳房、肺、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫、ならびにリツキシマブ耐性NHLおよび
白血病をはじめとする(しかし、これらに限定されない)癌の転移の予防方法を提供する。
もう1つの実施形態は、治療有効量の本明細書開示CD40特異的抗体を癌患者に投与することによる、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、膵臓、結腸、胃腸、前立腺、膀胱、腎臓 卵巣、子宮頚、乳房、肺、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫、ならびにリツキシマブ耐性NHLおよび白血病をはじめとする(しかし、これらに限定されない)癌の予防方法を提供する。
もう1つの実施形態は、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、膵臓、結腸、胃腸、前立腺、膀胱、腎臓 卵巣、子宮頚、乳房、肺、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫、ならびにリツキシマブ耐性NHLおよび白血病を処置する、該疾患の症状を改善する、該疾患の進行を阻害する、または該疾患を予防するための方法であって、これらの疾患の1つ以上に罹患している患者に治療有効量の本明細書開示CD40特異的抗体を投与することによる方法を提供する。
もう1つの実施形態は、自己免疫疾患を処置する、該疾患の症状を改善する、該疾患の進行を阻害する、または該疾患を予防するための方法であって、これらの疾患の1つ以上に罹患している患者に治療有効量の本明細書開示CD40抗体を投与することによる方法を提供する。この関連で、自己免疫疾患としては、関節炎(関節リウマチ、反応性関節炎を含む)、全身性エリテマトーデス(SLE)、乾癬および炎症性腸疾患(IBD)、脳脊髄炎、ブドウ膜炎、重症筋無力症、多発性硬化症、インスリン依存型糖尿病、アジソン病、セリアック病、慢性疲労症候群、自己免疫性肝炎、自己免疫性脱毛症、強直性脊椎炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、線維筋痛症、尋常性天疱瘡、シェーグレン症候群、川崎病、甲状腺機能亢進/グレーブス病、甲状腺機能低下/橋本病、子宮内膜症、強皮症、悪性貧血、グッドパスチャー症候群、ギラン・バレー症候群、ウェーグナー病、糸球体腎炎、再生不良性貧血(頻回輸血再生不良性貧血患者を含む)、発作性夜間ヘモグロビン尿症、骨髄異形成症候群、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、エバンス症候群、第VIII因子阻害物質症候群、全身性血管炎、皮膚筋炎、多発性筋炎およびリウマチ熱、自己免疫性リンパ増殖症候群(ALPS)、自己免疫性水疱性類天疱瘡、パーキンソン病、サルコイドーシス、白斑、原発性胆汁性肝硬変、ならびに自己免疫性心筋炎が挙げられるが、これらに限定されない。
もう1つの実施形態は、炎症性疾患を処置する、該疾患の症状を改善する、該疾患の進行を阻害する、または該疾患を予防するための方法であって、これらの疾患の1つ以上に罹患している患者に治療有効量の本明細書開示CD40抗体を投与することによる方法を提供する。炎症性疾患としては、クローン病、大腸炎、皮膚炎、乾癬、憩室炎、肝炎、過敏性腸症候群(IBS)、エリテマトーデス、腎炎、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症(MS)、アルツハイマー病、関節炎、関節リウマチ、喘息、ならびに様々な心血管疾患、例えばアテローム性動脈硬化症および血管炎が挙げられるが、これらに限定されない。一定の実施形態において、前記炎症性疾患は、関節リウマチ、糖尿病、痛風、クリオピリン関連周期性症候群、および慢性閉塞性肺疾患から成る群より選択される。
もう1つの実施形態では、本発明の抗CD40抗体を使用して、結合抗原、例えば立体配座エピトープ、の構造を判定し、その後、その構造を用いて、この構造を有するまたは模倣する化合物を、例えば化学的モデリングおよびSAR法により、開発することができる。
本発明の様々な他の実施形態は、一部分、CD40を発現する細胞または組織の存在を検出するための診断応用に関する。したがって、本開示は、CD40を発現する細胞または組織の検出などの、試料中CD40の検出方法を提供する。かかる方法は、免疫組織化学(IHC)、免疫細胞化学(ICC)、in situハイブリダイゼーション(ISH)、ホールマウントin situハイブリダイゼーション(WISH)、蛍光DNA
in situハイブリダイゼーション(FISH)、フローサイトメトリー、酵素イムノアッセイ(EIA)および酵素結合イムノアッセイ(ELISA)をはじめとする(しかしこれらに限定されない)様々な公知検出形式で利用することができる。
ISHは、標識された相補DNAまたはRNA鎖(すなわち、一次結合剤)を使用して、細胞もしくは組織の一部または切片(in situ)またはその組織が十分に小さい場合には全組織(whole mount ISH)における特異的DNAまたはRNA配列を局在定位するタイプのハイブリダイゼーションである。これが、主結合剤として抗体を使用して組織切片におけるタンパク質を局在定位する免疫組織化学とは異なることは、当業者には理解されるであろう。DNA ISHは、染色体の構造を判定するためにゲノムDNAに関して用いることができる。蛍光DNA ISH(FISH)は、例えば、染色体の完全性を評定するための医学的診断において使用することができる。RNA ISH(ハイブリダイゼーション組織化学)は、組織切片またはホールマウント内のmRNAおよび他の転写産物を測定および局在定位するために用いられる。
様々な実施形態において、本明細書に記載する抗体を、直接または間接的に検出することができる検出可能標識にコンジュゲートさせる。この関連で、抗体「コンジュゲート」は、検出可能標識に共有結合で連結されている抗CD40抗体を指す。本発明において、DNAプローブ、RNAプローブ、モノクローナル抗体、それらの抗原結合断片、およびそれらの抗体誘導体、例えば単鎖可変断片抗体またはエピトープタグ付き抗体は、すべて、検出可能標識に共有結合で連結させることができる。「直接検出」の場合、1つだけの検出可能抗体、すなわち一次検出可能抗体を使用する。したがって、直接検出は、第二の抗体(二次抗体)の追加の必要なく、検出可能標識にコンジュゲートされている抗体、それ自体を検出することができることを意味する。
「検出可能標識」は、試料中の標識の存在および/または濃度を示す(例えば、視覚的に、電子的にまたは別様に)検出可能なシグナルを生じさせることができる分子または材料である。抗体にコンジュゲートさせると、その検出可能標識を使用して、その特異的抗体が指向されている標的の位置を突き止めることまたは該標的を定量することができる。それにより、検出可能標識によって生成されたシグナルを検出することによって試料中の標的の存在および/または濃度を検出することができる。検出可能標識を直接または間接的に検出することができ、および異なる特異的抗体にコンジュゲートさせた幾つかの異なる検出可能標識を併用して1つ以上の標的を検出することができる。
直接検出することができる検出可能標識の例としては、蛍光色素および放射性物質および金属粒子が挙げられる。対照的に、間接的検出は、一次抗体の適用後に1つ以上の追加の抗体、すなわち二次抗体の適用を必要とする。したがって、この検出は、二次抗体または結合剤の一次検出可能抗体への結合の検出によって行われる。二次結合剤または抗体の追加を必要とする一次検出可能結合剤または抗体の例としては、酵素的に検出可能な結合剤およびハプテン検出可能結合剤または抗体が挙げられる。
一部の実施形態では、第一の結合剤を含む核酸ポリマーに検出可能標識をコンジュゲートさせる(例えば、ISH、WISHまたはFISHプロセスの場合)。他の実施形態では、第一の結合剤を含む抗体に検出可能標識をコンジュゲートさせる(例えば、IHCプロセスの場合)。
本開示の方法において使用する抗体にコンジュゲートさせることができる検出可能標識の例としては、蛍光標識、酵素標識、放射性同位元素、化学発光標識、電気化学発光標識、生物発光標識、ポリマー、ポリマー粒子、金属粒子、ハプテンおよび色素が挙げられる。
蛍光標識の例としては、5−(および6)−カルボキシフルオレセイン、5−または6−カルボキシフルオレセイン、6−(フルオレセイン)−5−(および6)−カルボキサミドヘキサン酸、フルオレセインイソチオシアナート、ローダミン、テトラメチルローダミン、ならびに色素、例えばCy2、Cy3およびCy5、場合により置換されているクマリン(AMCAを含む)、PerCP、フィコビリタンパク質(R−フィコエリトリン(RPE)およびアロフィコエリトリン(APC)を含む)、テキサスレッド、プリンストンレッド、緑色蛍光タンパク質(GFP)およびその類似体、ならびにR−フィコエリトリンまたはアロフィロエリトリンのコンジュゲート、無機蛍光標識、例えば、被覆CdSeナノ微結晶のような半導体材料に基づく粒子が挙げられる。
ポリマー粒子標識の例としては、蛍光色素を埋め込むことができる、ポリスチレン、PMMAもしくはシリカの微粒子またはラテックス粒子、または、色素、酵素もしくは基質を含有するポリマーミセルまはカプセルが挙げられる。
金属粒子標識の例としては、銀染剤によって変換され得る、金粒子および被覆金粒子が挙げられる。ハプテンの例としては、DNP、フルオレセインイソチオシアナート(FITC)、ビオチンおよびジゴキシゲニンが挙げられる。酵素的標識の例としては、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ(ALPまたはAP)、β−ガラクトシダーゼ(GAL)、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、β−N−アセチルグルコサミニダーゼ、β−グルクロニダーゼ、インベルターゼ、キサンチンオキシダーゼ、蛍ルシフェラーゼおよびグルコースオキシダーゼ(GO)が挙げられる。ホースラディッシュペルオキシダーゼに一般に用いられる基質の例としては、3、3’−ジアミノベンジジン(DAB)、ニッケルで強化されたジアミノベンジジン、3−アミノ−9−エチルカルバゾール(AEC)、ベンジジン二塩酸塩(BDHC)、ハンカー(Hanker)・イェーツ(Yates)試薬(HYR)、インドファンブルー(IB)、テトラメチルベンジジン(TMB)、4−クロロ−1−ナフトール(CN)、α−ナフトールピロニン(α−NP)、o−ジアニシジン(OD)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスファート(BCIP)、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、2−(p−ヨードフェニル)−3−p−ニトロフェニル−5−フェニルテトラゾリウムクロリド(INT)、テトラニトロブルーテトラゾリウム(TNBT)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキシル−β−D−ガラクトシド/フェロ−フェリシアニド(BCIG/FF)が挙げられる。
アルカリホスファターゼに一般に用いられる基質の例としては、ナフトール−AS−B1−ホスファート/ファストレッドTR(NABP/FR)、ナフトール−AS−MX−ホスファート/ファストレッドTR(NAMP/FR)、ナフトール−AS−B1−ホスファート/−ファストレッドTR(NABP/FR)、ナフトール−AS−MX−ホスファート/ファストレッドTR(NAMP/FR)、ナフトール−AS−B1−ホスファート/ニューフクシン(fuschin)(NABP/NF)、ブロモクロロインドリルホスファート/ニトロブルーテトラゾリウム(BCIP/NBT)、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−b−−d−ガラクトピラノシド(BCIG)が挙げられる。
発光標識の例としては、ルミノール、イソルミノール、アクリジニウムエステル、1,2−ジオキセタンおよびピリドピリダジンが挙げられる。電気化学発光標識の例としては
、ルテニウム誘導体が挙げられる。放射性標識の例としては、ヨウ化物、コバルト、セレン、トリチウム、炭素、硫黄およびリンの放射活性同位元素が挙げられる。
本明細書に記載する抗体、または対象となる生物学的マーカー、例えば抗体、核酸プローブまたはポリマー、に特異的に結合する任意の他の分子に、検出可能標識を連結させることが
できる。さらに、検出可能標識を第二および/または第三および/または第四および/または第五の結合剤または抗体などにもコンジュゲートさせることができることは、当業者には理解されるであろう。さらに、対象となる生物学的マーカーの特性付けに使用する追加の結合剤または抗体が、シグナル増幅段階としての役割を果たし得ることは、当業者には理解されるであろう。検出可能物質が、例えば色素、コロイド状金粒子、発光性試薬である場合、例えば、光学顕微鏡、蛍光顕微鏡、電子顕微鏡を使用して、前記生物学的マーカーを視覚的に検出することができる。生物学的マーカーに結合している視覚的検出可能物質を、分光光度計を使用して検出することもできる。検出可能物質が、放射活性同位元素である場合、検出は、オートラジオグラフィーによる視覚的検出である場合もあり、シンチレーションカウンターを使用する非視覚的検出である場合もある。例えば、Larsson、1988、Immunocytochemistry:Theory and Practice(CRC Press、Boca Raton、Fla.);Methods in Molecular Biology、第80巻、1998、John D.Pound(編集)(Humana Press、Totowa、N.J.)を参照されたし。
本発明は、試料中のCD40またはCD40を発現する細胞もしくは組織を検出するためのキットをさらに提供し、該キットは、本明細書に記載の少なくとも1つの抗体、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクターまたは宿主細胞を含有する。一定の実施形態において、キットは、緩衝剤、酵素、標識、基質、本発明の抗体を付けるビーズまたは他の表面、およびこれらに類するもの、ならびに使用説明書を含むことがある。
実施例1:抗CD40抗体の生産およびヒト化
のニュージーランドホワイトウサギを、組換えウサギFc−hCD40で免疫した。ヒトCD40への特異的結合の最高血清力価を有するウサギを細胞融合に選択した。合計172のハイブリドーマを可溶性Fc−hCD40への陽性結合剤として同定し、そのうち44のクローンは、細胞表面CD40への陽性結合剤であることが判明した。エピトープ・クラスタリング・アッセイの後、24の代表ハイブリドーマを組換え発現のために選択し、さらに特性付けした。下でさらに説明するとおりのおよび次のことを含む、第二の機能性スクリーニングを行った:1)CD80、CD83、CD86アップレギュレーション(アゴニスト活性)によって測定されるようなDC成熟の誘導;直接腫瘍成長阻害(アゴニスト活性)の誘導;および3)ADCC抗体エフェクター機能。次の2つのアームを含む二重機能性スクリーニングに基づき候補を選択した:1)結合親和性、抗体内在化、抗体依存性細胞傷害(ADCC)、補体依存性細胞傷害(CDC)および抗体依存性細胞食作用(ADCP);および2)アゴニストDC活性化/成熟機能、受容体−リガンド相互作用、混合リンパ球反応(MLR)、細胞増殖およびアポトーシス。
樹状細胞成熟によるアゴニスト抗体のスクリーニング
抗CD40抗体の初期パネルのアゴニストまたはアンタゴニスト効果をさらに明らかにするために、機能性抗体についてのスクリーニングの指標としてDC成熟アッセイを用いた。抗CD40または対照抗体をヒト単球由来DC培養溶液に2日間にわたって添加した。ヒト樹状細胞の最も知られている成熟マーカーの1つであるCD83のアップレギュレーションを測定して、アゴニスト抗体についてスクリーニングした。樹状細胞成熟を誘導
するマウスモノクローナル抗体である5C11を陽性対照として使用した。抗体R−3、R−6、R−8、R−9、R−16、R−18、R−24、R−33、R−36、19−21、19−45および19−59は、CD83発現の50%より多くをIg対照と比較して増加させた(図1A)。共刺激分子CD80およびCD86の抗体誘導アップレギュレーションを選択された抗体について測定することにより、DC成熟をさらに判定した。図1Bおよび図1Cに示すように、抗体R−3、R−8、R−9、R−33および19−21は、CD80とCD86の両方をアップレギュレートしたが、他の抗体は、ほんのわずかな効果しかなかった。これらの結果は、これらの抗体のCD83変調効果と一致した。興味深いことに、DC成熟の誘導が可能な抗体の中で、クローン19−21のみが、混合リンパ球反応においてT細胞増殖を増進させる強い活性を示した(図1D)。
腫瘍成長の直接阻害についてのスクリーニング
アゴニスト抗CD40抗体のパネルを、CD40発現腫瘍細胞の腫瘍成長阻害を誘導する能力についてさらに評定した。試験したすべての抗CD40抗体が腫瘍細胞増殖を阻害した。抗体19−21は、最高力価を明示した。(図2)。
ADCC活性についてのスクリーニング
APC活性化および腫瘍成長阻害の誘導に加えて、抗体エフェクター機能、ADCC、を抗体候補のスクリーニングおよびランク付けのための重要な基準として用いた。ヒトPBMCを使用するADCCアッセイを行うために、選択抗体すべてを、ウサギFabおよびヒトIgG1でウサギmAbからキメラmAbに変換した。図3に示すように、選択候補すべてがIgG1対照と比較して有意なADCC活性を示した。最大ADCC活性に基づき、リードmAbをcR−8>cR−3>cR−33>c19−21>cR−9>c19−59とランク付けした。
in vitro機能性スクリーニングに基づいて4候補(c19−21、cR−8、cR−3、cR−33)を選択した。それらのin vitro特性付けを表1に要約する。抗体c19−21は、DC活性化および腫瘍成長阻害を強く増進させ、その一方で抗体cR−8およびcR−3は、より強力なADCC活性を示した。
In vivo抗腫瘍活性スクリーニング
最上位4候補が異なるin vitroアッセイにおいて異なる効力を示したので、本発明者らは、リード選択のために、それらの抗腫瘍活性を評価および比較するためのin
vivo研究を行った。Ramos腫瘍異種移植モデルを使用した。腫瘍保有マウスを5mg/kgで週3回、合計9用量のキメラ抗体cR−3、cR−8、cR−33またはc19−21で、腹腔内処置した(1群あたり8匹のマウス)。同じレジメンでのリツキシマブの抗腫瘍活性を基準として用いた。図4Aに示すように、cR−8およびcR−3は、最強の抗腫瘍効果を示した。対照的に、19−21は、より低い抗腫瘍活性を呈示し、投薬停止後により速やかに腫瘍がリバウンドした。cR−33の抗腫瘍効果は、間であったが、リツキシマブより良好なin vivo効力を依然として呈示した。抗体cR−3およびcR−8のin vivo効力を用量応答研究でさらに評価した。図4Bに示す
ように、cR−8は、cR−3より強力な抗腫瘍効力を示し、したがって、リード抗CD40抗体と同定した。
R−8クローンの重鎖および軽鎖可変領域のアミノ酸配列を配列番号1および2に示す。そのVHおよびVLのCDRのアミノ酸配列を配列番号3〜5および6〜8にそれぞれ示す。機能活性を示した他の抗体候補のうちのいくつかの重および軽鎖配列のアミノ酸配列を配列番号11〜56に示す。これらの抗体のVHCDRおよびVLCDRアミノ酸配列を配列番号57〜194に提供する。図16は、R−8クローンをはじめとするこれらの配列のアラインメントを示すものであり、CDRに下線が引かれている。
独自の変異系列誘導(MLG)ヒト化技術(例えば、米国特許第7,462,697号明細書参照)を用いて、R−8をヒト化した。ヒト化R−8(APX005)の軽および重鎖フレームワークは、ヒト生殖細胞系配列と95%同一である。そのヒト化VHおよびVL領域のアミノ酸配列を配列番号9および10にそれぞれ示す。CD40へのAPX005の結合は、その親クローンR−8に類似していることが判明した。
実施例2:APX005ヒト化抗CD40抗体のin vitro特性付け
非常に多くのin vitro実験を行って、APX005ヒト化抗体をさらに特性付けした。
APX005はCD40に選択的に結合する
APX005の結合選択性をTNFRファミリータンパク質のパネルに対する直接ELISAによって評定した。ウサギFcおよびCD40、RANK TweakR、OX40、DR5および4−1BBの合計1μg/mLの融合タンパク質をELISAプレートにコーティングした。ヤギ抗ヒトHRPコンジュゲートIgGを使用して結合APX005を検出した。図5に示すように、APX005は、ヒトCD40に選択的に結合するが、試験した他のTNFRファミリータンパク質にはしなかった。
APX005はCD40へのCD40Lの結合を遮断する
ELISAを行って、CD40へのCD40Lの結合に対するAPX005の効果を評定した。詳細には、CD40L(4μg/mLの最終濃度)を使用して、ELISAプレート上の固定化ヒトCD40を結合し、固定化CD40をAPX005と共にプレインキュベートした後、CD40へのCD40Lの結合量の変化を測定した。固定化CD40へのCD40Lの結合は、マウス抗CD40Lモノクローナル抗体によって検出した。図6に示すように、APX005は、CD40へのCD40Lの結合を遮断する。対照的に、SGN−40はその結合を増加させる。
APX005/CD40複合体は内在化されない
ADCC活性に対するその影響を評価するためにAPX005の標的媒介内在化を評定するために、Ramos細胞をAPX005と共に4時間、37℃(内在化が許容される温度)で、または30分間4℃(内在化が最小にされる温度)でインキュベートした。細胞を染色用緩衝液で洗浄し、その後、Alexa 488標識ヤギ抗ヒトIgGと共にさらに30分間、4℃でインキュベートした。FACS分析を行って、細胞表面のAPX005レベルを検査した。図7に示すように、37℃でのインキュベーション後、細胞表面のAPX005レベルの低減はなかった(わずかに増加)。このデータは、CD40に結合すると、APX005/CD40複合体は腫瘍細胞によって内在化されず、それ故、ADCCへのエフェクター細胞の動員に最適な条件がもたらされたことを示唆している。
APX005はADCCを媒介する
CD40を発現する腫瘍細胞に対するAPX005のADCC活性を評定するために、
CD40発現性RamosおよびDaujiを標的細胞として使用し、新鮮なヒト末梢血単核細胞(PBMC)をエフェクター細胞として使用した。カルセイン−AM放出アッセイによりADCCを測定した。標的細胞をカルセイン−AM(15uM/10細胞)で標識し、洗浄し、丸底96ウェルプレートに1ウェルあたり5×10で、三つ組みでプレーティングした。漸増濃度(0.0001〜10μg/mL)のAPX005または対照抗体いずれかを4℃で30分間プレインキュベートし、その後、健常ヒトドナーからのPBMCエフェクター細胞を、1ウェルあたり200μLの最終体積中、40:1の最終エフェクター:標的細胞比で添加した。少なくとも3人の異なるドナーからのPBMCを使用して実験を行った。4時間のインキュベーションの後、100μLの培養上清をBlack View Plate−96プレートに移し、任意蛍光単位(AFU)をVictor IIプレートリーダー(485nm励起/535nm放射)で読み取った。特異的溶解パーセント=(AFU平均実験放出−AFU平均自然放出)/(AFU平均最大放出−AFU平均自然放出)。図8に示すように、APX005は、用量依存式にADCCを誘導した。同様の効果がSGN−40について観察された。RamosおよびDaudi細胞のADCCに対する異なる感度は、異なるCD40発現レベルに起因し得る(Cancer Res 2005;65:8331−8338)。
APX005は腫瘍細胞増殖を阻害する。
腫瘍細胞増殖を阻害するAPX005の能力を評定するために、96ウェル平底プレート内の、様々な濃度のAPX005、SGN−40または対照ヒトIgGを含有する、10%FBSを補足した200μLのRPMI 1640に、50,000細胞/ウェルでRamos細胞を播種した。架橋のために、APX005、SGN−40または対照IgGをヤギ抗ヒトIgG Fc断片特異的抗体のF(ab’)2断片と共に前記培地中で30分間、室温でプレインキュベートし、その後、前記細胞添加した。細胞を合計72時間処置した。その後、10%AlamarBlue(登録商標)(Serotec、英国オックスフォード)を各ウェルに添加し、さらに24時間インキュベートした。細胞生存率をCytoFluor蛍光リーダーにより530nmの励起波長および590nmの放射波長で測定した。すべての研究を2回、および各試料濃度について三重反復で行った。図9に示すように、モノマーAPX005は、Ramos細胞の増殖を阻害した(図9A)。APX005を二次抗体によって架橋させたとき、それは、増加したおよび用量依存性の増殖阻害効果をもたらした(図9B)。APX005の架橋は、Fc受容体発現細胞によってin vivoで達成することができる。
APX005はDC活性化を誘導する
DC細胞の成熟を刺激するAPX005の能力を評定するために、リンパ球単離溶液を使用して密度勾配遠心法によりPBMCを調製した。2時間、37℃でインキュベートした後、付着単球を回収した。単離された単球を、24ウェルプレートにおいて10%FCSを補足したRPMI1640培地中の100ng/mLの組換えヒトGM−CSFおよび100ng/mLの組換えヒトIL−4と共に培養した。培地の半分を3日後に交換した。培養第5日に、1.3nMの抗CD40抗体、CD40Lまたは対照抗体をそれらのDC細胞に添加し、さらに48時間、24ウェルプレートにおいて培養した。DC活性化マーカー染色のために、PEコンジュゲート抗CD83、抗CD86抗体および抗CD80抗体を使用した。FACSを用いて分析を行った。データは、1つの代表研究からのものである。図10に示すように、APX005は、著しいDC成熟を誘導した。その効果は、SGN−40およびCD40Lより強力に見える。DCの活性化増加は、より強力な抗腫瘍T細胞応答をもたらすことができる。
APX005はサルCD40と交差反応性であるがマウスCD40とは交差反応性でない
交差反応性を直接ELISAによって評定した。合計1μg/mLのヒトCD40、サ
ルCD40またはマウスCD40をELISAプレートにコーティングし、その後、1μg/mLのAPX005または対照IgG1と共にインキュベートした。CD40に結合した抗体を、HRPとコンジュゲートしているヤギ抗ヒトIgGを使用して検出した。APX005は、サルCD40と明確に交差反応するが、マウスCD40とはしない。(図11A)。
APX005とマウスCD40の交差反応性を、マウスCD40を発現するマウスA20細胞系へのFACS結合によって、さらに判定した。0.5×10のA20細胞のアリコートを96ウェルプレートに添加し、100μLの希釈ラット抗マウスCD40抗体(PEとコンジュゲートしている)、APX005またはIgG1対照抗体と共にインキュベートした。洗浄後、APX005および対照ヒトIgG1の検出のために、R−PEとコンジュゲートしている100μLのヤギ抗ヒトIgG(H+L)(Southern
Biotech CAT#2040−09)をPBS中、1:200希釈で試料に添加し、インキュベートした。PEとコンジュゲートしているラット抗マウスCD40抗体を陽性対照として使用した。試料を0.5mL PBSで再び懸濁させ、FACSによって分析した。FACSデータは、APX005がマウスCD40と交差反応しないことを示した(図11B)。
要約すると、この実施例における実験は、APX005が、CD40を結合するヒト化IgG1抗体であることを証明した。APX005は、9.6×10−10MのKdでCD40に特異的に結合し、CD40へのCD40L結合を遮断する。これは、CD40−CD40L相互作用を強化するSGN40抗CD40抗体とは対照的である。これは、これらの2つの抗体が異なるエピトープに結合することを示唆している。in vitroで、APX005は、CD40陽性リンパ腫細胞(RamosおよびDaudi)に対する強力なADCC活性、ならびに架橋すると腫瘍細胞(Ramos)増殖を直接阻害する能力を示した。APX005はまた、樹状細胞の成熟を刺激して、細胞免疫応答を強化した。加えて、APX005は、サルCD40と交差反応することが証明された。
実施例3:APX005ヒト化抗CD40抗体のin vivo特性付け
非常に多くのin vivo実験を行って、APX005ヒト化抗体をさらに特性付けした。
Ramosモデルにおける腫瘍成長のAPX005阻害
ヒトB細胞リンパ腫の異種移植モデルに対するAPX005の効果を評価するために、雌BALB/c nu/nuマウス6〜8週齢を腫瘍細胞接種(innoculation)に使用した。1×10腫瘍細胞/マウスの背側・側腹部への皮下接種によって異種移植片を定着させた。腫瘍が約100mm3(50〜200mm3)の平均体積に達したら、マウスを無作為に群に割り当てた。第13日に開始して3mg/kgの抗体を腹腔内投与した(図12参照)。週3回、合計9用量の投薬を施した(1群あたり8匹のマウス)。Vernierスケールキャリパーを使用して、腫瘍の垂直寸法を測定した。次の式を用いて腫瘍体積を計算した:体積=(長さ×幅)/2。図12Aに示すように、APX005は、強力な持続性の抗腫瘍活性を明示した。ヒトIgG濃度を測定することによりin vivo薬物レベルを判定するために、最終投薬の2日後の第34日に血清を採取した(図12B参照)。APX005によって媒介される抗腫瘍効力は、SGN−40のものより大きく、投薬期間後、長く持続された。1点PK分析は、APX005の優れた抗腫瘍活性がPKの差に起因しないことを示した。
リツキシマブで前処置したリツキシマブ耐性腫瘍のAPX005阻害
この実験の目的は、リツキシマブで前処置したリツキシマブ耐性B細胞リンパ腫に対するAPX005の効果を評価することであった。定着したRamos腫瘍を保有するヌー
ドマウスを、先ず、3mg/kgのリツキシマブで5用量にわたって処置した。腫瘍成長は、部分的にリツキシマブによって阻害された(図13A)。これらの腫瘍が約700mmのサイズに達したら、それらマウスを無作為に4群に割り当て(1群あたり7匹のマウス)、APX005、リツキシマブ、SGN40アナログ 3mg/kgまたは食塩水対照を用いて3週間、腹腔内経路で再処置した(図13B)。図13に示すように、リツキシマブ前処置腫瘍は、リツキシマブ再処置に応答することができなかった。これは、これらの腫瘍がリツキシマブ耐性であることを示唆している(図13B)。APX005は、リツキシマブ耐性腫瘍の成長を阻害する能力を呈示した。
Rajiモデルにおける腫瘍成長のAPX005阻害
この実験の目的は、in vivoでのAPX005の用量と効力の関係を判定することであった。定着したCD40陽性Raji腫瘍を保有するヌードマウスを、第15日に開始してAPX005で処置した。0.1mg/kg〜10mg/kgにわたるAPX005の用量を3回/週で2週間、腹腔内投与した(1群あたり8匹のマウス)(図14参照)。食塩水を対照処置として使用した。各投薬日に腫瘍体積を測定した。最終投薬の3日後に各群におけるAPX005の血清レベルも測定して、そのin vivo効力と循環におけるAPX005のレベルとの相関関係を判定した。明確な用量依存性抗腫瘍活性が観察された(図14参照)。第29から33日における対照群と用量レベル≧1mg/kgでの抗体処置群の間の腫瘍体積の差は有意であった(P≦0.05)。最小有効用量は、1mg/kgと判定され、これは、第36日における0.49μg/mLの中央値血清濃度に対応した。3、5および10mg/kg用量群間の腫瘍体積の差は、統計学的に有意でなかった。したがって、最大抗腫瘍活性は、中央値血清濃度≧1.6μg/mLでの用量≧3mg/kgで達成された。
APX005によるヒトMM IM−9モデルにおける腫瘍成長の阻害
ヒト多発性骨髄腫モデルにおけるAPX005の抗腫瘍活性を評価するために、定着したCD40陽性多発性骨髄腫IM−9腫瘍を保有するヌードマウスを、第15日で開始してAPX005またはSGN40で腹腔内処置した。APX005を3mg/kg、3回/週で3週間にわたって与えた(1群あたり5匹のマウス)。各投薬日に腫瘍体積を測定した。
APX005は、IM−9異種移植モデルにおいてヒト多発性骨髄腫に対して強力な抗腫瘍活性を明示した(図15参照)。APX005によって媒介された抗腫瘍効力は、SGN−40のものより有意に大きかった(P<0.05)。
SGN−40およびリツキシマブと比較してのAPX005によるRamosモデルにおける腫瘍成長の阻害
この実験の目的は、ヒトB細胞リンパ腫Ramos異種移植モデルにおけるAPX005、リツキシマブおよびSGN−40の抗腫瘍活性を比較することであった。雌SCID
C.B −17マウスの背側・側腹部へのRamos細胞の皮下接種により、異種移植片を定着させた。腫瘍が約200〜300mmの平均体積に達したら、マウスを無作為に6群に割り当てた。図17に示した通りの用量で抗体を腹腔内投与した。週3回、合計9用量の投薬を施した(1群あたり10匹のマウス)。Vernierスケールキャリパーを使用して、腫瘍の垂直寸法を測定した。次の式を用いて腫瘍体積を計算した:体積=(長さ×幅)/2。マウスの生存期間も判定し、記録した。
APX005は、用量依存性抗腫瘍活性を明示した。高用量のAPX005(10mg/kg)での処置は、完全腫瘍退縮を生じさせる結果となったが、リツキシマブは、同じ用量(10mg/kg)で腫瘍成長を遅延させたに過ぎなかった。これは、このモデルではAPX005のほうがリツキシマブより効能があることを示唆している。APX005
はまた、SGN−40より強力であ(図17A)。APX005は、腫瘍成長を阻害するばかりでなく、腫瘍保有マウスの生存期間も向上させた(図17B)。
リツキシマブ耐性ヒトNamalwaリンパ腫異種移植モデルにおける腫瘍成長の阻害
この実験の目的は、リツキシマブ耐性ヒトNamalwaリンパ腫モデルにおけるAPX005、リツキシマブおよびSGN−40の抗腫瘍活性を比較することであった。雌SCID C.B −17マウスの背側・側腹部へのNamalwa細胞の皮下接種により、異種移植片を定着させた。腫瘍が約200〜300mm3の平均体積に達したら、マウスを無作為に6群に割り当てた。図18に示した通りの用量で抗体を腹腔内投与した。週3回、合計9用量の投薬を施した(1群あたり10匹のマウス)。Vernierスケールキャリパーを使用して、腫瘍の垂直寸法を測定した。次の式を用いて腫瘍体積を計算した:体積=(長さ×幅)/2。マウスの生存期間も判定し、記録した。
APX005は、リツキシマブ耐性Namalwaリンパ腫モデルにおいて強力な抗腫瘍活性を明示した(図18A)。APX005は、リツキシマブ耐性腫瘍保有マウスの生存期間も向上させた(図18B)。
要約すると、この実施例における実験は、APX005の効力が多数の異種移植腫瘍モデルにおいて検査されたことをした。APX005は、Ramosモデルにおいて腫瘍成長を著しく阻害した。興味深いことに、その治療効果は、投薬期間をはるかに越えて持続された。APX005処置は、リツキシマブで前処置したリツキシマブ耐性腫瘍を阻害する結果となった。用量範囲を見つける研究をRajiモデルにおいて行い、最小有効用量が1mg/kgと判定されることが判明し、最大抗腫瘍活性は、用量≧3mg/kgで観察された。B細胞リンパ腫に加えて、APX005は、ヒト多発性骨髄腫IM−9モデルにおいても有意で強力な抗腫瘍活性を呈示した。
したがって、上の実施例は、APX005を使用して、NHL、CLL、多発性骨髄腫、およびCD40標的を発現する一定の固形腫瘍を有する患者の処置を向上させることができることを実証するものである。CD40に結合すると、APX005は、細胞傷害性細胞を動員してADCCにより腫瘍細胞を死なせる。APX005はまた、そのアゴニスト活性により、腫瘍細胞増殖を直接阻害することおよびAPCを活性化することができる。in vivoでは、APX005は、多数のCD40発現性ヒト腫瘍異種移植片の成長を著しく阻害し、持続性の抗腫瘍効果を示した。APX005は、ヒト多発性骨髄腫、およびリツキシマブで前処置したリツキシマブ耐性の腫瘍を阻害することも可能である。
上で説明した様々な実施形態を組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。本明細書において言及するおよび/または出願データシートに収載する米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許刊行物のすべては、それら全体が参照により本明細書に援用されている。前記実施形態の態様を修飾して、必要に応じて前記様々な特許、出願および刊行物の内容を利用して、なおさらなる実施形態を提供することができる。
上で詳述した説明にかんがみて、これらおよび他の変更を前記実施形態に加えることができる。一般に、後続の請求項において用いる用語は、本明細書および本請求項に開示する特定の実施形態に本請求項を限定するものと解釈してはならず、かかる請求項が権利を有する等価物の全範囲と共に、すべての可能な実施形態を含むと解釈すべきである。したがって、請求項は、実施形態の開示によって限定されない。

Claims (12)

  1. (i)配列番号3に示すVHCDR1領域、配列番号4に示すVHCDR2領域および配列番号5に示すVHCDR3領域を含む重鎖可変領域と、(ii)配列番号6に示すVLCDR1領域、配列番号7に示すVLCDR2領域および配列番号8に示すVLCDR3領域を含む軽鎖可変領域とを含み、CD40に結合し、かつCD40アゴニストである、単離された抗体、もしくはその抗原結合断片;または
    該CDR領域における8以下のアミノ酸置換を除き、(i)および(ii)の重鎖可変領域および軽鎖可変領域と同一である重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、該抗体のバリアント、もしくはその抗原結合断片。
  2. (a)前記重鎖可変領域が、配列番号1に示すアミノ酸配列を含むか、または
    (b)前記軽鎖可変領域が、配列番号2に示すアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離された抗体、またはその抗原結合断片。
  3. 配列番号9に示すアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号10に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、CD40に結合し、かつCD40アゴニストである、単離された抗体、またはその抗原結合断片であって、ここで、必要に応じて、該軽鎖可変領域が配列番号10に示すアミノ酸配列を含む、単離された抗体、またはその抗原結合断片。
  4. 配列番号10に示すアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号9に示すアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、CD40に結合し、かつCD40アゴニストである、単離された抗体、またはその抗原結合断片。
  5. 請求項1に記載の単離された抗体であって、
    (a)前記抗体がヒト化されている;
    (b)前記抗体がヒト化されており、ここで、前記VH領域が、配列番号9に示すアミノ
    酸配列を含み;および前記VL領域が、配列番号10に示すアミノ酸配列を含む;
    (c)前記抗体が単鎖抗体、ScFv、ヒンジ領域を欠く一価抗体、およびミニボディから成る群より選択される;
    (d)前記抗体がFabまたはFab’断片である;
    (e)前記抗体がF(ab’)断片である;
    (f)前記抗体が抗体全体である;または
    (g)前記単離された抗体がヒトIgG定常ドメインを含み、ここで、必要に応じて、該IgG定常ドメインが、IgG1 CH1ドメインもしくはIgG1 Fc領域を含む、単離された抗体。
  6. 0.96nM以下のKDでCD40に結合する、請求項5aに記載の単離された抗体。
  7. a.CD40のCD40Lへの結合を遮断する;
    b.抗原提示細胞を活性化する;
    c.抗原提示細胞からのサイトカイン放出を刺激する;
    d.腫瘍細胞アポトーシスを誘導する;
    e.腫瘍細胞増殖を阻害する;
    f.抗体依存性細胞傷害、補体依存性細胞傷害および抗体依存性細胞食作用から成る群より選択されるエフェクター機能の誘導により腫瘍細胞を死なせる;
    g.抗腫瘍T細胞応答を刺激する;
    h.定着腫瘍を低減させる;
    i.リツキシマブ耐性腫瘍を阻害する;または
    j.a.〜i.のいずれか1つ以上の組み合わせである、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
  8. 請求項1、5b、6および7のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片をコードする単離されたポリヌクレオチド。
  9. 請求項8に記載の単離されたポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  10. 請求項9に記載のベクターを含む単離された宿主細胞。
  11. 生理的に許容され得る担体と治療有効量の請求項1、5b、6および7のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片とを含む組成物。
  12. 請求項11に記載の組成物であって、
    を有する患者における症状を処置または改善するための方法であって、請求項11に記載の組成物を該患者に投与し、それによって該癌を有する該患者における該症状を処置または改善することを含む方法であって、
    ここで、必要に応じて、該癌が、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、膀胱の癌腫、腎臓の癌腫、卵巣の癌腫、子宮頚の癌腫、乳房の癌腫、肺の癌腫、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫ならびにリツキシマブ耐性NHLおよび白血病から成る群より選択される、方法において使用するための、組成物。
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