JP2014512238A - ラパマイシンおよびセラックにより被覆されたカテーテル用バルーン - Google Patents

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Abstract

本発明は、ラパマイシンおよびセラックを含む被膜を有するカテーテル用バルーンに関し、また薬理作用のある物質、ラパマイシン、セラック、および任意選択的に更なる成分を用いて、好ましくはテクスチャリングされたカテーテル用バルーンを被覆する方法に関する。さらに、本発明は、再狭窄、望ましくは血管形成術により引き起こされる再狭窄の予防および治療のため薬理活性物質のラパマイシンを放出するように被覆された、カテーテル用バルーンを使用することに関する。被覆されたカテーテル用バルーンは、単独で、あるいはセラックおよびラパマイシンによる被覆の前または後にカテーテル用バルーン上に捲縮される、被覆もしくは無被覆ステントと組み合わせて使用することができる。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、ラパマイシンおよびセラックを含む被膜を有するカテーテル用バルーンと、カテーテル用バルーン、好ましくはテクスチャリングを施されたカテーテル用バルーンを、薬理作用のある物質、ラパマイシン、セラック、および任意選択的に更なる成分で被覆する方法とに関する。さらに、本発明は、再狭窄、望ましくは血管形成術により生じた再狭窄の予防および治療のために、薬理活性物質のラパマイシンを放出するように被覆された、カテーテル用バルーンの使用に関する。被覆されたカテーテル用バルーンは、単独で使用することも、セラックおよびラパマイシンによる被覆の前または後にカテーテル用バルーンに捲縮される被覆ステントまたは無被覆ステントと組み合わせて使用することも可能である。
近年、ステントなどの血管グラフトの留置は、狭窄症の治療のための確立した外科的処置になっている。この状況において、いわゆる再狭窄(再発性の狭窄)、すなわち血管の再閉塞は、しばしば起こる合併症である。文献において、再狭窄という用語の正確な定義は見当たらない。最もよく用いられる再狭窄の形態学的な定義では、再狭窄を、成功したPTA(経皮経管的血管形成術)の後に、血管径が正常値の50%未満に減少することと定義している。この定義は、実験的に測定された値を説明するものであって、その血行力学的な意味および臨床症状との関連性は、科学的な裏付けを欠いている。実際には、患者の臨床症状の悪化は、多くの場合、以前治療された血管部分における再狭窄の発生の兆候と考えられる。
ステント留置後の再狭窄は、再入院の主な原因の1つである。ステント留置により誘発される血管外傷が炎症反応を引き起こし、そのことが最初の7日間の治癒過程において決定的な影響を与える。最近では、薬剤溶出被膜を備えたステントが遅発性血栓症を引き起こし得ること、すなわち、再狭窄に加えて、ステントが遅発性血栓症などの長期的な問題も引き起こし得ることも分っている。
薬剤が埋め込まれた、ステントの生体安定性または生体再吸収性のポリマーマトリクスが、増加した新生内膜増殖を伴う持続的な炎症を誘発するかもしれないという懸念が持ち上がっている。さらに、細胞内において到達する活性薬剤濃度は均一ではなく、ステントストラットの近くでは最高になり、ステントストラット相互間では最低になるため、速やかな筋細胞増殖を不均一に抑制する結果となり、ステントの様々な部分における遅発性の不均一な再内皮化を引き起こし得る。両方のメカニズムに関して、遅発性血栓症およびステント内再狭窄への重大な寄与が論じられてきた。パクリタキセルまたはラパマイシン溶出ステントのような薬剤溶出ステントにより引き起こされる遅発性血栓症の問題は、患者の死を引き起こし得る深刻な問題として報じられてきた。活性薬剤を一定期間にわたって放出する活性薬剤溶出ステントと比較すると、活性薬剤被覆カテーテル用バルーンは、患者に害が及ぶのを避けるため60秒を超えてカテーテル用バルーンを拡張することができず、拡張が2回または3回繰り返される可能性もあるため、速やかに活性薬剤を放出する必要がある。しかし、3分または4分または5分の総拡張時間を確保するために拡張を繰り返しても、数日、数週間、または数ヵ月にわたって活性薬剤を放出するステントと比べると、やはり短時間の活性薬剤の放出である。
こうした問題を回避するため、ステントを使用せず、被覆カテーテル用バルーンのみを用いる、いわゆる「生物学的ステント術」を行うことができる。ここでは、被覆カテーテル用バルーンの拡張によって血管が狭窄部において拡張されるが、カテーテル用バルーンは短時間の間拡張され、血管の拡張によって再狭窄や再閉塞を回避するために十分な量の薬剤が血管壁に運ばれる。
このような被覆カテーテル用バルーンは、国際公開番号WO2005/089855A1により既に知られており、国際特許出願公開番号WO2004/028582A1は、特に折り畳んだ部分の内側が薬剤と造影剤との組成物により被覆された、折り畳み式バルーンを開示している。カテーテル用バルーンにスプレーコーティングする方法は、国際公開番号WO2004/006976A1に記載されている。
国際公開番号WO2008/046641は、好ましくは試験管内で、セラックを含まない1.0%のラパマイシン混合物と、1.0%のラパマイシン/0.5%のセラックの混合物と、で被覆されたステントの放出動態を示す、ステントに関連して被覆された移植片を開示している。セラックは、活性薬剤の放出を長期化させることにより、ステントをベースにしたラパマイシンに重大な影響を与える。活性薬剤をよりゆっくりと放出したセラックおよびラパマイシン被覆ステントとは対照的に、ラパマイシンを含む無被覆ステントは活性薬剤をより効率的に放出した。セラックは、移植片をベースにした、例えばステントをベースにした組成物の放出動態を調節して、6〜9ヵ月後におけるステント内再狭窄を防ぐために必要な放出動態を遅延させる(60日超)のに役立つと考えられた。
このような活性薬剤放出の遅延は、実際は、カテーテル用バルーンにとって好ましくない。ステントとは対照的に、カテーテル用バルーンの場合、薬剤は、拡張時間を最小限に短縮するため、できる限り短い時間内に被覆された活性薬剤の多くが放出される必要がある。したがって、ラパマイシンおよびセラックにより被覆されたカテーテル用バルーンが、セラックにより被覆されていなかったカテーテル用バルーンと比べて活性薬剤の放出を改善する結果になることは、意外であり予想外である。WO2008/046641は、活性薬剤と組み合わされたセラックが、活性薬剤を長期間(数ヵ月)にわたって非常にゆっくりと放出する安定的な製剤となり、カテーテル用バルーンを用いた速い活性薬剤放出には不向きであることを示唆している。
ブルーノ シェラーおよびウルリッヒ シュペック他、月刊循環器2004、110、810−814は、純粋な活性薬剤を被覆したカテーテル用バルーンが何ら治療効果を示さなかったことを論証した。パクリタキセルが造影剤ULTRAVIST(登録商標)と組み合わされた場合にのみ、治療効果が得られた。ULTRAVIST(登録商標)は、造影剤イオプロミドの溶液である。
活性薬剤ラパマイシンは再狭窄の予防に特に有効であるが、被覆ステントは上記の遅発性血栓症に関して不利益である事実が判明したため、バルーンから容易に分離され、かつ効果的に血管壁に移動させられる被膜が形成された結果として、再狭窄の減少に関する治療効果が得られるように、活性薬剤をカテーテル用バルーンに塗布することが、本発明の目的である。
前記の目的は、本願の独立請求項の技術的教示により達成されている。本発明の更なる有用な実施形態は、従属項、明細書、図面および例から生じる。
驚いたことに、以下の様な被覆方法が、前記の目的を達成するために特に適していることが分かった。
拡張可能なカテーテル用バルーンに負荷または被覆するための前記の方法は、
I)無被覆のカテーテル用バルーンを準備するステップと、
IIA)ラパマイシンおよびセラックの溶液を準備するステップ、または
IIB)ラパマイシンの溶液を準備し、かつセラックの溶液を準備するステップと、
IIIA)前記カテーテル用バルーンの表面を前記ラパマイシンおよびセラックの溶液で被覆するステップ、または
IIIB)前記カテーテル用バルーンの表面を前記ラパマイシンの溶液で被覆した後、前記セラックの溶液で被覆するか、あるいは前記カテーテル用バルーンの表面を前記セラックの溶液で被覆した後、前記ラパマイシンの溶液で被覆するステップと、
IV)前記被覆されたカテーテル用バルーンを乾燥させるステップと、を含む。
本発明は、さらに、ラパマイシンおよびセラックを含む被膜を特徴とするカテーテル用バルーンを対象とする。本明細書中で用いられる「無被覆」という用語は、活性薬剤被膜を有しない、滑らかな面、または構造化された面、または粗面を有するカテーテル用バルーンを言い、つまり、バルーンの表面は、薬効剤、特に抗増殖、抗血管新生、または抗再狭窄活性薬剤を含まず、また、抗増殖、抗血管新生、または抗再狭窄活性薬剤を含む被膜を備えない。
驚いたことに、このようなラパマイシン−セラック被膜が、血管を開放状態に保つこと、晩期ルーメン損失を減少させること、および再狭窄を減少させることにおいて、治療上非常に有効であることが分かった。したがって、本発明は、カテーテル用バルーンと、血管を開放状態に保つことおよび血管ルーメンの制限および再狭窄を低減させることにおいて、短い拡張時間の後であっても治療上非常に有効である、ラパマイシンおよびセラックの組合せにより被覆されたカテーテル用バルーンを備えるバルーンカテーテルとを提供する。
ステントされたプラーク面の約85%がストラットにより覆われていない活性薬剤溶出ステントと比較して、ラパマイシンおよびセラックにより被覆されたカテーテル用バルーンは、全域に塗布された抗増殖化合物の均一な分布を可能にする。さらに、血管壁への放出の均一性が、活性薬剤の有効性を高める。血管内の活性薬剤濃度は、炎症過程および増殖過程の両方が非常に活発な場合、血管の拡張による損傷時に最も高くなる。
一実施形態において、ラパマイシンおよびセラックにより被覆されたカテーテル用バルーンは、30秒間のバルーンの膨張後に、ラパマイシンの好ましくは25%超、より好ましくは30%超、より好ましくは40%超、更により好ましくは50%超、より一層好ましくは60%超、最も好ましくは70%超がバルーンの表面から放出されることにより、更に特徴付けられる。結果的に、単回の拡張について拡張時間が30秒以下であることが好ましい。さらに、総拡張時間が60秒以下であることが好ましく、これは、30秒以下の単回の拡張が1回繰り返されることを意味する。
別の実施形態において、ラパマイシンおよびセラックにより被覆されたカテーテル用バルーンは、30秒間のバルーンの膨張後に、好ましくは10μM/L超、より好ましくは30μM/L超、更に好ましくは50μM/L超、更により好ましくは80μM/L超、より一層好ましくは100μM/L超、更に好ましくは120μM/L超、最も好ましくは140μM/L超のラパマイシンの組織中濃度を、拡張後45分に拡張部において達成し得ることにより、更に特徴付けられる。
更に好適な実施形態において、ラパマイシンおよびセラックにより被覆されたカテーテル用バルーンは、15秒間のバルーンの膨張後に、好ましくは1μM/L超、より好ましくは3μM/L超、更に好ましくは5μM/L超、更により好ましくは8μM/L超、より一層好ましくは10μM/L超、更に好ましくは15μM/L超、最も好ましくは20μM/L超のラパマイシンの組織中濃度を、拡張後45分に拡張部において達成し得ることにより、更に特徴付けられる。
他の実施形態において、カテーテル用バルーンはラパマイシンおよびセラックにより被覆され、ラパマイシン対セラックの重量比は、100:1から1:100であり、好ましくは95:1から1:95、より好ましくは90:1から1:90、より好ましくは85:1対1:85、更に好ましくは80:1から1:80、より好ましくは75:1から1:75、より好ましくは70:1から1:70、より好ましくは65:1から1:65、より好ましくは60:1から1:60、より好ましくは50:1から1:50、より好ましくは45:1から1:45、より好ましくは40:1から1:40、より好ましくは35:1から1:35、より好ましくは30:1から1:30、より好ましくは25:1から1:25、より好ましくは20:1から1:20、より一層好ましくは15:1から1:15、更に好ましくは10:1から1:10、そして最も好ましくは5:1から1:5である。
どのような市販の拡張可能なカテーテル用バルーンでも、本発明に基づくカテーテル用バルーンとして使用し得る。例えば、ラブインテリジェンス,USAのデイヴィッド H.ラムラーによる国際特許出願公開番号WO94/23787A1、またはサイメド ライフ サイエンス,インク.USAによる国際特許出願、またはプロフェッサー ドクター ウルリッヒ シュペックによる国際特許出願公開番号WO2004/028582A1、またはメドトロニック インク.USAによるヨーロッパ特許No.EP0519063B1に記載されているように、いわゆる折り畳み式バルーンを使用することができる。
このようなバルーンは、バルーンがしぼんだ状態においては実質的に閉じた空洞を形成するが、拡張時には外側へ湾曲して、折り畳んだ部分に収容されている物質を放出するか、またはその物質を血管壁に対して押し付けることができる、折り畳まれた部分または翼状部を備える。
このようなバルーンは、折り畳んだ部分に封入されている物質、すなわち折り畳んだ部分に封入されているラパマイシンが、カテーテルにより挿入される間に、あまりにも早く分離してしまうことから保護されるため、有用である。
活性薬剤のラパマイシンが早期にカテーテル用バルーンから分離するのを防ぐため、ラパマイシンが、担体物質、好ましくは高分子担体に組み込まれるか、付着させられるか、埋め込まれていてもよい。セラックは、最も好適な生物学的に分解可能な高分子担体である。セラックの源にかかわらず、さまざまな場所またはさまざまな昆虫から入手したあらゆる種類のセラック類が本発明の効果を達成することができたため、あらゆる種類のセラックを本発明に関して使用することができる。したがって、セラックに関する限定はない。
セラックは、ラックを作り出す多種の昆虫の腺分泌物から生成される天然樹脂である。ラック昆虫は、Hemiptera目の、Metatachardia、Laccifer、Tachordiellaなどのような、Coccoidea上科に属するが、ラックの生成には2つの科−LacciferidaeおよびTachardinidae−が特に重要である。商業的に飼育されるカイガラムシは、Laccifer lacca Ker、 Tachardia lacca、およびCarteria laccaなどの類語でも知られるKerria laccaである。Kerria laccaは、インドに生息するカイガラムシで、東南アジアのButea frondos Rosch、Acacia arabica WilldおよびFicus religiosa Linnなど様々な樹木の枝に寄生する。セラックは、商業的に利用される唯一の動物由来の天然樹脂であり、他の天然樹脂とは非常に異なっている。最近になって、環境に関する新たな認識や化学原料の毒性が至る所で注目されているため、セラックまたはセラック変性樹脂は、その興味深い独特な性質によって重要性を増している。折れた枝がスティックラックとして販売されている。木や赤い色素(ラック染料)を取り除くために粉砕し水洗した後、シードラックが得られる。シードラックの精製によって、セラックとして知られる、より均質な生成物が得られる。ヨーロッパにおけるセラックの利用は、主に木製の物体用、楽器用、および箔置き用のニス(主に「フランスニス」として知られている)として、レコード盤および壁画を保護するものとして、初期のラジオおよび他の電動工具の絶縁材料として、また陶器の修復における接着剤として、16世紀末頃に始まった。
原料のセラックは、70−80%の樹脂、4−8%の染料、6−7%の硬質で高光沢の仕上げワックス、3%の水、最大9%の植物性および動物性不純物、および香気物質で構成される。セラック樹脂は、脂肪酸(60%)とセスキテルペノイド酸(32%)、およびそれらのエステルとの複雑な混合物である。セスキテルペノイド酸は、ジャラル酸およびラッシジャラル酸(構造IおよびII)であり、脂肪酸は、アロイリチン酸(III)およびブトール酸である。
樹脂分子の化学的記載の可能な一例は、ジャラル酸またはラッシジャラル酸およびアロイリチン酸の少なくとも4つの分子が、エステル結合により交互に結合されている構造モデルである。
Figure 2014512238
昆虫が生息する宿主木の種類によって一部の成分は変化するが、その化学組成はほぼ一定である。アルカリ加水分解下でのカニッツァロ型の不均化により、シェロール酸(IV)および誘導体化合物が、これらの酸から合成されるであろう。これらの成分は、9,10,16−トリヒドロキシパルミチン酸(アロイリチン酸)CAS[53−387−9]およびシェロール酸(IV)である。
Figure 2014512238
尿素、メラミン、ホルムアルデヒド、イソシアニドにより、セラック、変性セラック樹脂およびセラックコポリマに架橋するため、他の天然樹脂または合成樹脂による変性または種々のモノマーとの共重合が可能であり、重合、水酸化、解放、等の化学反応も可能である、
下記のような商用銘柄のセラックが存在する。
−シードラック
−手製セラック
−機械製セラック
−脱脂セラック
−脱脂漂白セラック
−アロイリチン酸
セラックの主な特性は、
−セラックは、硬質の天然樹脂である
−セラックは、溶媒に対して良好な耐性を有する
−セラックは、炭化水素に基づく
−セラックは、毒性がない
−セラックは、熱可塑性物質である
−セラックは、生理学的に無害である
−セラックは、食品産業における様々な適用例について承認されている
−セラックは、紫外線耐性がない
−セラックは、低級アルコールに可溶である
−セラックは、優れた誘電特性、高い誘電強度、低い誘電率、耐トラッキング性等を有する。
−セラックは、低い融点(65−85°C)を有する。
−セラックは、アルカリ性水溶液において水溶性である
−紫外線照射下での電気的特性は、コーティングによっては変化しない
−セラックは、優れた膜形成特性を有する
−セラックは、低い熱伝導性および低い膨張係数を有し、滑らかで高光沢の膜および表面を形成する
−セラック被膜は、多くの被膜への優れた接着性を有し、研磨可能である
−セラックは、他の天然/合成樹脂を変性させるために架橋結合が可能である
産業上の利用例は、
−丸薬および錠剤のコーティング
−果物のコーティング
−化粧品
−フランスニスの表面塗装、シーラー
−眼鏡フレーム
本発明によるカテーテル用バルーンは、様々な商用銘柄のセラックであって、ラック昆虫や宿主木の種類および収穫時期において異なる様々なバッチのセラックにより被覆されていた。様々なラパマイシン−セラック被覆のカテーテル用バルーンにおいて観察可能なラパマイシンの放出においては、差異が無かった。
前記の担体セラックまたはその他の追加担体をカテーテル用バルーンの表面に塗布するために、担体物質を、ラパマイシン溶液に加えることもでき、また第二の溶液として、ラパマイシン無しでもしくは再度ラパマイシンと共に塗布することもできる。ラパマイシンおよび/またはセラック、および任意選択的に更なる担体物質を含む前記の溶液は、従来の被覆方法、具体的にはスパッタリング法、吹付法、または浸漬法を用いて、カテーテル用バルーンの表面に塗布される。適切な追加的担体は、バルーン材料としても用いられる物質、具体的には更に以下で列挙される重合物質および重合可能な物質である。
ラパマイシンは、セラック内に埋め込まれるか組み込まれており、その総量の最大30%までがカテーテル用バルーンの挿入中に早期に剥離するが、バルーンが目標位置に到達したとき、まだ十分に多い治療効果のある量のラパマイシンがバルーン上に存在する。
したがって、カテーテル用バルーンの表面のセラック内と、任意選択的にバルーンの折り畳んだ部分の下に埋め込むことによって、活性薬剤のラパマイシンを早期の剥離から保護することが望ましい。
しかし、被膜すなわちラパマイシンが幾重にも重なったバルーンの折り畳んだ部分によって保護されていない場合、またはラパマイシンが大過剰のセラックに組み込まれていない場合であっても、目標部位において有効量が放出されるように、純活性薬剤のラパマイシンの十分な量をカテーテル用バルーンに塗布することは可能である。
一般に、再狭窄の予防における所望の効果を得るためには0.5μg/mmから6μg/mmのラパマイシンで十分であるが、被覆すべきバルーンカテーテルの表面に1mmあたり0.1μgから30μgのラパマイシンを塗布することができる。好ましくは、バルーンの表面1mmあたりのラパマイシンの量は、1μg/mmから5μg/mmの間であり、より好ましくは1.5μg/mmから4.5μg/mmの間であり、更に好ましくは2.0μg/mmから4.0μg/mmの間であり、最も好ましくは2.5μg/mmから3.5μg/mmの間である。
また、カテーテル用バルーン当たりの総量が10から1000μgのラパマイシンが好ましく、最も好ましくはカテーテル用バルーン当たり20μから400μgである。
ラパマイシンは、シグマ−アルドリッチ、メルク、シェレックアンドケイマンなど幾つかの供給元から市販されている。ラパマイシンは、ラパミューン(登録商標)という商標名で知られており、以下のような種々の同意の名称でも指定される。
Sirolimus(シロリムス)、Sirolimusum、D02.540.505.760、D04.345.349.760およびSRL。
その化学構造は以下の通りである。
Figure 2014512238
IUPAC命名法では、以下の通りである。
[(3S,6R,7E,9R,10R,12R,14S,15E,17E,19E,21S,23S,26R,27R,34aS)−9,10,12,13,14,21,22,23,24,25,26,27,32,33,34,34a−ヘキサデカヒドロ−9,27−ジヒドロキシ−3−[(1R)−2−[(1S,3R,4R)−4−ヒドロキシ−3−メトキシシクロヘキシル]−1−メチルエチル]−10,21−ジメトキシ−6,8,12,14,20,26−ヘキサメチル−23,27−エポキシ−3H−ピリド[2,1−c][1,4]−オキサアザシクロヘントリアコンタン−1,5,11,28,29(4H,6H,31H)−ペンタオン。
ラパマイシンは、マクドリド構造(31員環)を有する免疫抑制剤であり、ストレプトミセス属のストレプトミセス・ハイグロスコピクスから抽出することができる。ラパマイシンは、タンパク質mTOR(ラパマイシンの哺乳類標的)を有する複雑な構造により、サイトカインに媒介される一連のシグナル伝達経路を抑制する。これにより、最終的に細胞周期ひいては細胞分裂を抑制する。
ラパマイシンは、無水エタノールだけでなくジメチルスルホキシド(DMSO)およびメタノールにも溶解性が高いが、水には比較的溶解しにくい(2.6μg/mL)。
ラパマイシンの溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン, クロロホルム、エチルアセテート、エタノール、およびメタノールが使用される。
本発明の被覆方法は、2つの別の方法でも行うことが可能である。カテーテル用バルーン、好ましくは無被覆のカテーテル用バルーンまたは表面に放出可能な活性薬剤を備えないカテーテル用バルーンが準備される。次に、アセトン、エチルアセテート、エタノール、メタノール、DMSO、THF、クロロホルム、塩化メチレンまたはそれらの混合物などの適切な溶媒中で、ラパマイシンおよびセラックの溶液が調製され、乾燥工程後にカテーテル用バルーンの表面に固形のラパマイシン−セラック被膜を得るため、吹付被覆、浸漬被覆などの従来の被覆方法を用いて塗布される(工程I+IIA+IIIA+IV)。
あるいは、ラパマイシン溶液と、別個のセラック溶液を調製し、乾燥工程後にカテーテル用バルーンの表面に固形のラパマイシン−セラック被膜を得るため、両方の溶液を同時に、または続いて塗布する(工程I+IIB+IIIB+IV)ことも可能である。
本発明の被覆方法において、被覆工程IIIA)およびIV)、またはIIIB)およびIV)は、それぞれ数回繰り返すことができる。通常、被覆工程は1回または2回または3回繰り返されるが、その繰り返しは必須ではない。1回の被覆工程であっても、カテーテル用バルーン上にラパマイシンおよびセラックの必要量を得るのに十分であるかもしれない。
乾燥工程IV)は、室温または50°C以下の高温において、大気圧下で、または高真空まで減圧して行うことが可能である。被覆工程III)[IIIA)またはIIIB)]が繰り返される場合には、乾燥工程IV)が室温・大気圧において行われることが望ましく、繰り返しの最終被覆工程後に、乾燥工程がより集中的に、すなわち長時間または真空下または高温で行われることが望ましい。
カテーテル用バルーンは、膨張または拡張可能であり、捲縮ステントがあっても捲縮ステントが無くても使用可能な、血管形成術カテーテル用バルーンであることが最も好ましい。ステントとしては、自動拡張可能なステント、自動拡張不可能なステント、金属ステント、ポリマステント、生分解性ステント、分岐ステント、無被覆(裸)ステント、ポリマ被覆ステント、活性薬剤放出ステント、純活性薬剤被覆ステント等のあらゆる種類の一般的なステントが使用可能である。
さらに、ステントは、バルーンカテーテルおよびステントが一緒にセラック−ラパマイシン被膜により被覆されるように、本発明の被覆工程が実施される前にカテーテル用バルーン上に捲縮されることも可能である。カテーテル用バルーンがまず被覆された後に、そのバルーン上にステントが捲縮される場合は、表面に同じまたは異なる濃度のラパマイシンおよび/またはセラックを有するラパマイシン被覆ステントまたはラパマイシン−セラック被覆ステントを使用することが可能であろう。
しかし、ステントを備えない本発明の被覆カテーテル用バルーンを使用することが好ましい。
準備されるカテーテル用バルーンは、通常、折り畳まれた部分の下または内側にも被覆することができる多重カテーテル用バルーンである。さらに、折り畳まれた部分を選択的に被覆するか、または充填することが可能である。折り畳まれた部分の内側または下の被膜は、カテーテル用バルーンの挿入中に、被膜ひいては活性薬剤のラパマイシンが血流により洗い流されることから保護される、という利点を有する。
さらに、カテーテル用バルーンは、拡張した(膨張した)または収縮した状態で被覆することが可能である。
セラックおよびラパマイシンの好ましい溶媒は、アセトン、エチルアセテート、エタノール、メタノール、DMSO(ジメチルスルホキシド)、THF(テトラヒドロフラン)、クロロホルム、および塩化メチレンなど、揮発性で容易に除去可能な溶媒である。
ラパマイシンおよびセラックのカテーテル用バルーンの総表面への負荷量は、1μg/mmから12μg/mmの間である。被覆バルーンの表面に存在するラパマイシンおよびセラックの量は、好ましくはバルーン表面積に対して2μg/mmから10μg/mmの間であり、より好ましくは3μg/mmから9μg/mmの間であり、更により好ましくは4μg/mmから8μg/mmの間であり、更により好ましくは5μg/mmから7μg/mmの間であり、最も好ましくはバルーン表面積1mmに対してラパマイシンおよびセラック5.5μg/mmから6.5(μg/mm)である。
本発明の被覆方法は、任意選択的に工程V)を備えることができる。
V)ラパマイシンおよびセラック被覆カテーテル用バルーンの消毒。
消毒は、エチレンオキサイドを用いて行われることが最も好ましい。
さらに、本発明の被覆方法は、任意選択的に工程IB)を更に備えることができる。
IB)被覆すべきでないバルーンカテーテルの各部を、除去可能な保護カバーを用いて保護すること。
カテーテル用バルーンはバルーンカテーテルの一部に過ぎないため、ラパマイシン−セラック組成物により被覆すべきでないバルーンカテーテルの表面は、プラスチック袋またはプラスチック箔のような除去可能な保護カバーにより保護することができ、露出部分のみが被覆されるように、カテーテル用バルーンだけが自由に接触可能にしておかれる。被覆方法が完了した後、保護カバーは取り除かれる。
本発明の被覆方法は、任意選択的に工程VI)を更に備えることができる。
VI)被覆されたカテーテル用バルーンを、除去可能な保護カバーで保護すること。
除去可能な保護カバーは、準備された被覆されたカテーテル用バルーン、特にカテーテル用バルーン上の被膜を、例えば輸送中または保管中の損傷から保護するのに有用である。
以下で詳細に説明されるように、カテーテル用バルーンの表面は、テクスチャリングを施されていたり、滑らかであったり、ザラザラであったり、粗かったり、空洞があったり、バルーンの外側向きに開いた溝があったりする。
ラパマイシンを含む被覆溶液は、任意選択的に、セラックと同時に少なくとも1つの更なる担体物質を含んでもよい。その少なくとも1つの更なる担体物質は、以下のものから成る群または以下のものを含む群から選択される。
パリレンC、パリレンD、パリレンN、パリレンF、ポリバレロラクトン、ポリ−ε−デカラクトン、ポリラクトン酸、ポリグリコール酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリラクチドとポリグリコリドのコポリマ、ポリε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバレレート、ポリヒドロキシブチレート−コ−バレレート、ポリ(1,4−ジオキサン−2,3−ジオン)、ポリ(1,3−ジオキサン−2−オン)、ポリ−パラ−ジオキサノン、ポリ無水物、ポリマレイン酸無水物、ポリヒドロキシメタクリレート、フィブリン、ポリシアノアクリレート、ポリカプロラクトンジメチルアクリレート、ポリ−β−マレイン酸、ポリカプロラクトンブチルアクリレート、オリゴカプロラクトンジオールとオリゴジオキサノンジオールからのマルチブロックポリマ、PEGおよびポリ(ブチレンテレフタレート)からのポリエーテルエステルマルチブロックポリマ、ポリピボトラクトン、ポリグリコール酸トリメチルカーボネート、ポリカプロラクトングリコリド、ポリ(γ−エチルグルタミン酸)、ポリ(DTH−イミノカーボネート)、ポリ(DTE−コ−DT−カーボネート)、ポリ(ビスフェノールA−イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリグリコール酸トリメチルカーボネート、ポリトリメチルカーボネート、ポリイミノカーボネート、ポリ(N−ビニル)−ピリジンピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエステルアミド、グリコール化ポリエステル、ポリホスホエステル、ポリホスファゼン、ポリ[p−カルボキシフェノキシ)プロパン]、ポリヒドロキシペンタン酸、ポリ無水物、ポリエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、軟質ポリウレタン、主鎖にアミノ酸残基を有するポリウレタン、ポリエーテルエステル、ポリエチレンオキサイド、ポリアルケンオキサレート、ポリオルトエステル並びにそれらのコポリマ、脂質、カラギーナン、フィブリノゲン、澱粉、コラーゲン、タンパク質ベースのポリマ、ポリアミノ酸、合成ポリアミノ酸、ゼイン、ポリヒドロキシアルカノアート、ペクチン酸、アクチニック酸、カルボキシメチル硫酸、アルブミン、ヒアルロン酸、キトサンおよびその誘導体、ヘパラン硫酸およびその誘導体、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、デキストラン、β−シクロデキストリン、PEGおよびポリプロピレングリコールを有するコポリマ、アラビアゴム、グアー、ゼラチン、コラーゲンN−ヒドロキシスクシンイミド、リン脂質、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエチレンアミン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリカーボウレタン、ポリビニルケトン、ポリビニルハロゲン化物、ポリビニリデンハロゲン化物、ポリビニルエーテル、ポリイソブチレン、ポリビニル芳香族、ポリビニルエステル、ポリビニルピロリドン、ポリオキシメチレン、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタン、シリコーンポリエーテルウレタン、シリコーンポリウレタン、シリコーンポリカーボネートウレタン、ポリオレフィンエラストマー、EPDMガム、フルオロシリコーン、カルボキシメチルキトサン、ポリアリルエーテルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ吉草酸、カルボキシメチルセルロース、セルロース、レーヨン、レーヨントリアセテート、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、エチルビニルアセテートコポリマ、ポリスルホン、エポキシ樹脂、ABS樹脂、シリコーン、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリビニルハロゲンおよびコポリマ、セルロースエーテル、セルローストリアセテート、キトサンおよびコポリマおよび/または上記ポリマの混合物。
カテーテル用バルーンのテクスチャリングを施された表面が所望される場合、ラパマイシンのより良好な付着を可能にするため、およびラパマイシンの沈殿または結晶化を容易にするために、カテーテル用バルーンの表面は機械的、化学的、電子的におよび/または放射線によりテクスチャリングを施すことが可能である。
カテーテル用バルーンの表面にテクスチャリングを施す際、カテーテル用バルーンの表面は、ナノメートルからマイクロメートルの範囲内で修正を加えなければならず、つまりある種の微細粗面構造が提供されなければならない。表面のテクスチャリングは、カテーテル用バルーンの被覆される全領域に施されることが好ましく、規則正しい構造になっても不揃いな構造になってもよい。
カテーテル用バルーンは、以下の材料で構成されていてもよい。
パリレンC、パリレンD、パリレンN、パリレンF、ポリバレロラクトン、ポリ−ε−デカラクトン、ポリラクトン酸、ポリグリコール酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリラクチドとポリグリコリドのコポリマ、ポリε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバレレート、ポリヒドロキシブチレート−コ−バレレート、ポリ(1,4−ジオキサン−2−ジオン)、ポリ(1,3−ジオキサン−2−オン)、ポリ−パラ−ジオキサノン、ポリ無水物、ポリマレイン酸無水物、ポリヒドロキシメタクリレート、フィブリン、ポリシアノアクリレート、ポリカプロラクトンジメチルアクリレート、ポリ−β−マレイン酸、ポリカプロラクトンブチルアクリレート、オリゴカプロラクトンジオールとオリゴジオキサノンジオールからのマルチブロックポリマ、PEGおよびポリ(ブチレンテレフタレート)からのポリエーテルエステルマルチブロックポリマ、ポリピボトラクトン、ポリグリコール酸トリメチルカーボネート、ポリカプロラクトングリコリド、ポリ(γ−エチルグルタミン酸)、ポリ(DTH−イミノカーボネート)、ポリ(DTE−コ−DT−カーボネート)、ポリ(ビスフェノールA−イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリグリコール酸トリメチルカーボネート、ポリトリメチルカーボネート、ポリイミノカーボネート、ポリ(N−ビニル)−ピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエステルアミド、グリコール化ポリエステル、ポリホスホエステル、ポリホスファゼン、ポリ[p−カルボキシフェノキシ)プロパン]、ポリヒドロキシペンタン酸、ポリ無水物、ポリエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、軟質ポリウレタン、主鎖にアミノ酸残基を有するポリウレタン、ポリエーテルエステル、ポリエチレンオキサイド、ポリアルケンオキサレート、ポリオルトエステル並びにそれらのコポリマ、脂質、カラギーナン、フィブリノゲン、澱粉、コラーゲン、タンパク質ベースのポリマ、ポリアミノ酸、合成ポリアミノ酸、ゼイン、ポリヒドロキシアルカノアート、ペクチン酸、アクチニック酸、カルボキシメチル硫酸、アルブミン、ヒアルロン酸、キトサンおよびその誘導体、ヘパラン硫酸およびその誘導体、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、デキストラン、β−シクロデキストリン、PEGおよびポリプロピレングリコールを有するコポリマ、アラビアゴム、グアー、ゼラチン、コラーゲンN−ヒドロキシスクシンイミド、リン脂質、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエチレンアミン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリカーボウレタン、ポリビニルケトン、ポリビニルハロゲン化物、ポリビニリデンハロゲン化物、ポリビニルエーテル、ポリイソブチレン、ポリビニル芳香族、ポリビニルエステル、ポリビニルピロリドン、ポリオキシメチレン、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタン、シリコーンポリエーテルウレタン、シリコーンポリウレタン、シリコーンポリカーボネートウレタン、ポリオレフィンエラストマー、EPDMガム、フルオロシリコーン、カルボキシメチルキトサン、ポリアリルエーテルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ吉草酸、カルボキシメチルセルロース、セルロース、レーヨン、レーヨントリアセテート、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、エチルビニルアセテートコポリマ、ポリスルホン、エポキシ樹脂、ABS樹脂、シリコーン、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリビニルハロゲンおよびコポリマ、セルロースエーテル、セルローストリアセテート、キトサンおよびコポリマおよび/または上記ポリマの混合物。
ポリアミド、ポリアミド−ポリエーテル−ポリエステルのブロックコポリマ、ポリウレタン、ポリエステルおよびポリオレフィンが好ましい。
バルーンの表面にテクスチャリングが施される間、カテーテル用バルーンのあらゆる損傷を避けること、およびバルーンの拡張性能が不利な影響を受けないことを確実にすることが重要である。したがって、バルーン表面に微細なテクスチャリングを施す方法は、バルーン材料に孔、細孔または亀裂を生じさせてはならない。理想的には、バルーンの外表面のみ、すなわち最大1mmの深さまでテクスチャリングが施される。
膨張可能なカテーテル用バルーンは、やすり状の装置、やすり、またはサンドブラスト法のような固体粒子を利用するブラスト法を用いることにより、機械的にテクスチャリングを施してもよい。
化学的−機械的方法においては、溶媒中、特に水中での固体粒子の懸濁または分散が用いられる。このような方法は、化学研磨法とも呼ばれる。バルーン材料の表面上にこのような組成物をこすり付けることにより、材料は、深い亀裂または孔を生じずにざらざらになる。
純粋に化学的なテクスチャリング法においては、バルーンの表面材料を腐食させる酸、基剤、エッチング化学物質および/または酸化性化学物質が用いられる。しかし、このような化学物質は、暴露時間が長すぎたり、化学物質の濃度が高すぎたりすると、バルーン材料が損傷する可能性があるため、注意して使用しなければならない。
膨張可能なカテーテル用バルーンの表面のテクスチャリングに、電気的または電子的処理が用いられる場合、テクスチャリングは、電流により加熱される導体によって行われる。例えば、微細な、温かい、熱い、または赤熱した針をバルーン材料の表面を溶かすために用いてもよく、特に針がカテーテル用バルーンの表面に沿って動かされた場合、それにより一定の模様を表面に形成することができる。
特に微細な窪みや微細な溝の形をした規則正しい構造を生じさせる簡潔な方法は、レーザすなわち基本的には強く集束された放射線の使用を含み得る。前記の放射手段は非常に精密であり、特に、格子、螺旋、線などの規定されたテクスチャの生成に使用することができる。
テクスチャが施された、すなわちマイクロサイズからナノサイズの修正が加えられたカテーテル用バルーンの表面も、テクスチャが施されていないカテーテル用バルーンも、バルーン表面への被膜の接着性を増すために、被覆溶液を塗布する前にあらゆる一般的な方法を用いて湿らせてもよい。
バルーン表面にラパマイシン−セラック溶液、またはラパマイシン溶液とセラック溶液とを塗布するためには、吹付被覆、刷毛塗り、浸漬被覆、蒸着、ピペット操作等、あらゆる種類の一般的な被覆方法を用いることが可能である。
ラパマイシンを含有する被覆溶液におけるラパマイシン含有量は、溶液1mlに対しラパマイシン1μgから1mgであり、好ましくは溶液1mlに対しラパマイシン10μgから500μgであり、より好ましくは溶液1mlに対しラパマイシン30μgから300μgであり、最も好ましくは溶液1mlに対しラパマイシン50μgから100μgである。例えば、ラパマイシンのエタノール、アセトン、エチルアセテートまたはDMSO溶液は、スパッタリング、浸漬、プラズマ蒸着、刷毛塗りまたは吹付けによりバルーン表面に塗布してもよい。浸漬法またはプラズマ蒸着法が用いられる場合、通常はカテーテル用バルーンの表面全体が被覆されるが、バルーン表面の一部のみを被覆するために、スパッタリング、刷毛塗り、吹付けが用いられてもよい。
本発明によれば、カテーテル用バルーンが完全に被覆されている必要はない。カテーテル用バルーンの部分的な被覆、またはカテーテル用バルーンの表面におけるある種のテクスチャ要素の部分的装着でも十分である。マイクロ針またはマイクロ孔またはマイクロチャンバを備える特殊なカテーテル用バルーンが、サイメド・ライフ・システムズ,USA社に対して発行された国際特許出願公報No.WO02/043796A2において開示されており、膨張可能なテクスチャリングを施された領域がバルーン表面に存在している。その実施形態において、所望の治療上の成功を達成するためには、バルーン表面の特定の部分を載置することまたは膨張させることで十分であり、明らかに、表面全体が被覆されることも可能である。
カテーテル用バルーンを部分的にのみ被覆することが望ましい1つの例は、弁形成術である。バルーン弁形成術は、心臓切開手術を必要としない方法を用いて狭窄した心臓弁が拡張される方法である。バルーン弁形成術は、弁開口を拡張することにより弁機能および血流を改善するために行われる。バルーン弁形成術は、大動脈、僧帽弁、および肺の狭窄症の治療法である。バルーン弁形成術においては、細いカテーテル用バルーンが皮膚から鼠蹊部の血管内に挿入された後、狭窄した心臓弁の開口部まで通される。バルーンが膨らまされて弁を拡げ、弁の閉塞を軽減する。しかし、再狭窄の防止も関心事であり、カテーテル用バルーンの途中のわずかな部分のみが弁に接触しており、カテーテル用バルーンの残りの部分は心臓の心室および心房に位置しているので、表面全体が被覆されたカテーテル用バルーンは適当でない。バルーンが膨張した後、心臓の心室および心房内の壁部もカテーテル用バルーンと接触するようになる。このような健常組織に隣接して活性薬剤を放出することは好ましくなく、また重大な副作用を引き起こす可能性もある。本発明によるバルーン弁形成術のためのカテーテル用バルーンは、弁と直接的に接触することになる、再狭窄の抑制が望ましい領域においてのみ被覆されている。したがって、本発明の好適な実施形態は、セラックおよびラパマイシンにより被覆された、バルーン弁形成術のためのカテーテル用バルーンであって、カテーテル用バルーンの心臓弁と接触することになる部分のみが被覆されている。本発明の他の好適な実施形態は、セラックにより完全に被覆されているが、カテーテル用バルーンの心臓弁と接触することになる部分の周辺のみがラパマイシンにより被覆されている、カテーテル用バルーンを対象としている。
さらに、別の可能性としては、カテーテル用バルーンの部分的被覆、すなわちカテーテル用バルーンの特定の部分の部分的被覆と、続いて、必要であれば完全に被覆されたカテーテル用バルーンが得られるまでの追加部分の部分的被覆とを含む。
ラパマイシン−セラック被膜は特徴づけることが難しいため、本発明はまた、本明細書中に開示された本発明の被覆方法によって得られるラパマイシン・セラック被覆カテーテル用バルーンと、前記のラパマイシン・セラック被覆カテーテル用バルーンを備えるバルーンカテーテルおよび拡張カテーテルとに関する。
さらに、ラパマイシン含有溶液には別の活性薬剤を追加してもよい。前記の追加的な活性薬剤は、以下のものを含むまたは以下のものから成る群から選択することができる。
アブシキシマブ、アセメタシン、アセチルビスミオンB、アクラルビシン、アデメチオニン、アドリアマイシン、アエスシン、アフロモソン、アカゲリン、アルデスロイキン、アミドロン、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナキンラ、アナストロゾール、アネモニン、アノプテリン、抗真菌剤、抗血栓剤、アポシマリン、アルガトロバン、アリストラクタム−AII、アリストロキン酸、アスコマイシン、アスパラギナーゼ、アスピリン、アトルバスタチン、オーラノフィン、アザチオプリン、アジスロマイシン、バカチン、バフィロマイシン、バシリキシマブ、ベンダムスチン、ベンゾカイン、ベルベリン、ベツリン、ベツリン酸、ビロボール、ビスパルセノリジン、ブレオマイシン、コンブレスタチン、ボスウェル酸およびその誘導体、ブルセアノールA、BおよびC、ブリオフィリンA、ブスルファン、アンチトロンビン、ビバリルジン、カドヘリン、カンプトテシン、カペシタビン、o−カルバモイル−フェノキシ酢酸、カルボプラチン、カルムスチン、セレコキシブ、セファランチン、セリバスタチン、CETP阻害剤、クロラムブシル、リン酸クロロキン、シクトキシン、シプロフロキサシン、シスプラチン、クラドリビン、クラリスロマイシン、コルヒチン、コンカナマイシン、クマジン、C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)、クドライソフラボンA、クルクミン、シクロホスファミド、シクロスポリンA、シタラビン、ダカルバジン、ダクリズマブ、ダクチノマイシン、ダプソン、ダウノルビシン、ジクロフェナク、1,11−ジメトキシカンチン−6−オン、ドセタキセル、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、エポチロンAおよびB、エリスロマイシン、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、フィルグラスチム、フルロブラスチン、フルバスタチン、フルダラビン、フルダラビン−5’−リン酸二水素、フルオロウラシル、フォリマイシン、ホスフェストロール、ゲムシタビン、ガラキノサイド、ギンコール、ギンコール酸、グリコシド1a、4−ヒドロキシオキシシクロホスファミド、イダルビシン、イホスファミド、ジョサマイシン、ラパコール、ロムスチン、ロバスタチン、メルファラン、ミデカマイシン、ミトキサントロン、ニムスチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、プロカルバジン、マイトマイシン、メトトレキサート、メルカプトプリン、チオグアニン、オキサリプラチン、イリノテカン、トポテカン、ヒドロキシカルバミド、ミルテフォシン、ペントスタチン、ペガスパルガーゼ、エキセメスタン、レトロゾール、フォルメスタン、ミコフェノール酸モフェチル、β−ラパコン、ポドフィロトキシン、ポドフィリン酸−2−エチルヒドラジド、モルグラモスチム(rhuGM−CSF)、ペグインターフェロンα−2b、レノグラスチム(r−HuG−CSF)、マクロゴール、セレクチン(サイトカイン拮抗薬)、サイトカイニン阻害剤、COX−2阻害剤、アンギオペプチン、筋細胞増殖を抑制するモノクローナル抗体、bFGF拮抗薬、プロブコール、プロスタグランジン、1−ヒドロキシ−11−メトキシカンチン−6−オン、スコポレチン、NOドナー、四硝酸ペンタエリスリチルおよびシドノンイミン、S−ニトロソ誘導体、タモキシフェン、スタウロスポリン、β−エストラジオール、α−エストラジオール、エストリオール、エストロン、エチニルエストラジオール、メドロキシプロゲステロン、シピオン酸エストラジオール、安息香酸エストラジオール、トラニラスト、カメバカウリンおよび癌治療に使用される他のテルペノイド、ベラパミル、チロシンキナーゼ阻害剤(チルホスチン)、ラパマイシンおよびその誘導体、6−α−ヒドロキシ−ラパマイシン、タキソテール、モフェブタゾン、ロナゾラク、リドカイン、ケトプロフェン、メフェナム酸、ピロキシカム、メロキシカム、ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン、金チオリンゴ酸ナトリウム、オキサセプロール、β−シトステロール、ミルテカイン、ポリドカノール、ノニバミド、レボメントール、エリプチシン、D−24851(カルビオケム)、コルセミド、サイトカラシンA−E、インダノシン、ノコダゾール、バシトラシン、ビトロネクチン受容体拮抗薬、アゼラスチン、グアニジルシクラーゼ刺激剤、金属プロテイナーゼ−1および−2の組織阻害剤、遊離核酸、ウイルス伝達物質に組み込まれた核酸、DNAおよびRNA断片、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター1、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター2、アンチセンスオリゴヌクレオチド、VEGF阻害剤、IGF−1、抗生物質の群からの活性薬剤、セファドロキシル、セファゾリン、セファクロル、セフォキシチン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、ペニシリン、ジクロキサシリン、オキサシリン、スルホンアミド、メトロニダゾール、エノキサパリン、ヘパリン、ヒルジン、PPACK、プロタミン、プロウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、ワルファリン、ウロキナーゼ、血管拡張剤、ジピラミドール、トラピジル、ニトロプルシッド、PDGF拮抗薬、トリアゾロピリミジン、セラミン、ACE阻害剤、カプトプリル、シラザプリル、リシノプリル、エナラプリル、ロサルタン、チオプロテアーゼ阻害剤、プロスタサイクリン、バピプロスト、インターフェロンα、βおよびγ、ヒスタミン拮抗薬、セロトニン遮断薬、アポトーシス阻害剤、アポトーシス調節剤、ハロフジノン、ニフェジピン、トコフェロール、トラニラスト、モルシドミン、茶ポリフェノール、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、レフルノミド、エタネルセプト、スルファサラジン、ジクロキサシリン、テトラサイクリン、トリアムシノロン、ムタマイシン、プロカインイミド、レチノイン酸、キニジン、ジソピリミド、フレカイニド、プロパフェノン、ソタロール、天然および合成的に得られるステロイド、例えばブリオフィリンA、イノトジオール、マキロシドA、ガラキノサイド、マンソニン、ストレブロシド、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、デキサメタゾン、フェノプロフェンなどの非ステロイド性物質(NSAIDS)、例えばフェノプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ナプロキセン、フェニルブタゾン、抗ウイルス剤、アシクロビル、ガンシクロビル ジドブジン、クロトリマゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、ケトコナゾール、ミコナゾール、ナイスタチン、テルビナフィン、抗原虫剤、クロロキン、メフロキン、キニン、天然テルペノイド、ヒポカエスクリン、バリングトゲノール−C21−アンゲレート、14−デヒドロアグロスチスタチン、アグロスケリン、アグロスチスタチン、17−ヒドロキシアグロスチスタチン、オバトジオリド、4,7−オキシシクロアニソメリン酸バッカリノイドB1、B2、B3およびB7、ツベイモシド、ブルセアンチノシドC、ヤダンジオシドNおよびP、イソデオキシエレファントピン、トメンファントピンAおよびB、コロナリンA、B、CおよびD、ウルソール酸、ヒプタチン酸A、イソ−イリドゲルマナール、メイテンフォリオール、エフサンチンA、エクシサニンAおよびB、ロンギカウリンB、スクルポネアチンC、カメバウニン、ロイカメニンAおよびB、13,18−デヒドロ−6−α−セネシオイルオキシカパルリン、タキサマイリンAおよびB、レゲニロール、トリプトリド、シマリン、ヒドロキシアノプテリン、プロトアネモニン、塩化ケリブリン、シノコクリンAおよびB、ジヒドロニチジン、塩化ニチジン、12−β−ヒドロキシプレグナジエン−3,20−ジオン、ヘレナリン、インジシン、インジシン−N−オキシド、ラシオカルピン、イノトジオール、ポドフィロトキシン、ジュスチシジンAおよびB、ラレアチン、マロテリン、マロトクロマノール、イソブチリルマロトクロマノール、マルカンチンA、メイタンシン、ライコリジシン、マルゲチン、パンクラチスタチン、リリオデニン、オキソウシンスニン、ペリプロコシドA、デオキシプソロスペルミン、サイコルビン、リシンA、サンギナリン、マヌー小麦酸、メチルソルビホリン、スパテリアのクロモン、スチゾフィリン、ジヒドロウサンバラエンシン、ヒドロキシウサンバリン、ストリクノペンタミン、ストリクノフィリン、ウサンバリン、ウサンバレンシン、リリオデニン、ダフノレチン、ラリシレシノール、メトキシラリシレシノール、シリンガレシノール、シロリムス(ラパマイシン)、ソマトスタチン、タクロリムス、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、シンバスタチン、ロスバスタチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、テニポシド、ビノレルビン、トロフォスファミド、トレオスルファン、テモゾロミド、チオテパ、トレチノイン、スピラマイシン、ウンベリフェロン、デスアセチルビスミオンA、ビスミオンAおよびB、ゼオリン。
さらに、本発明は、膨張可能および拡張可能なカテーテル用バルーンと、特に本発明の方法により被覆されたカテーテル用の多重バルーンに関する。
カテーテル用バルーンは、セラック以外に、実質上純粋なラパマイシンにより被覆されることが好ましい。したがって、カテーテル用バルーンは、バイオポリマセラックに組み込まれたラパマイシンの形を取る活性薬剤から構成される層を有し、その層内にほんの微量の溶媒が存在することが好ましい。任意選択的に、ラパマイシンまたはセラックと同量または異なる量の他の活性薬剤および/または他の担体物質が存在してもよい。
本発明の被覆方法により、カテーテル用バルーンの表面上の乾燥したラパマイシン−セラック組成物は特別な性状を有しており、これを特徴づけることは難しいが、細胞壁への移転、および特に平滑筋細胞への取込みには不可欠と思われる。
多重バルーンの場合、ラパマイシン−セラック含有被膜の一部分は、バルーンが圧縮された状態、つまり萎んだ状態において、折り畳まれた部分の下に設けられている。その量は、残りの無被覆のバルーン表面が活性薬剤ラパマイシンに被覆されていなかったとしても、所望の治療的成功を達成するには十分である。
したがって、本発明はまた、ラパマイシンおよびセラック、および任意選択的に更なる活性薬剤および/または任意選択的に更なる担体物質またはマトリクス物質により、本発明に従って被覆されたカテーテル用バルーンを備える、バルーンカテーテルに関する。
前記のカテーテルは、狭窄した脈管部分、特に血管の治療、ならびに狭窄、再狭窄、動脈硬化、および繊維化した血管狭窄の治療および予防に用いられることが好ましい。
さらに、本発明に従って被覆されたカテーテル用バルーンは、ステント内再狭窄、すなわち既に挿入されたステント内における血管狭窄の再発の治療および/または予防に適している。このような場合、追加のステントの留置には非常に問題があるか、または医学的見地から実行不可能でさえあることが証明されている。そのようなステント内再狭窄は、本発明に従って被覆されたカテーテル用バルーン、またはバルーンが本発明に従って被覆されているカテーテルを用いて、パクリタキセルを塗布することにより、追加のステントなしで効果的に治療することができる。
さらに、本発明に従って被覆されたカテーテル用バルーンは、狭い血管の治療に特に適しており、前記の血管は2.25mm未満の血管径であることが好ましい。
本発明に従って被覆されたカテーテル用バルーンは、心血管分野で用いられることが好ましいが、本発明に従って被覆されたカテーテル用バルーンは、胆管、食道、尿路、膵臓、腎管、肺管、気管、小腸、および大腸の脈管狭窄の治療にも適している。
以下の例は、本発明の範囲を厳密にその例に限定するのではなく、本発明の可能な実施形態を例示している。
実施例
例1a
血管形成用の市販のバルーンカテーテルが準備される。
50μgのラパマイシンを、アセトン1ml当たり100μgのセラックとともに、アセトンに溶解させる。
ラパマイシンおよびセラックの溶液が、カテーテル用バルーン上に噴霧され、続いて乾燥される。被覆されたバルーン表面を乾燥した後、この手順がさらに3回繰り返される。乾燥工程は、室温および大気圧下で行われる。
最終の被覆工程後に、カテーテル用バルーンがエチレンオキサイドを用いて滅菌される。そして、被覆されたバルーン表面には、保護カバーが設けられて包装される。
例1b
ポリアミドにより構成された拡張可能なバルーンを備える、血管形成用の市販のバルーンカテーテルが準備される。
エタノール1ml当たり50μgのラパマイシンおよび100μgのセラックの濃度で、ラパマイシンがセラックとともにエタノールに溶解させられる。
ラパマイシンおよびセラックのエタノール溶液が、マイクロピペットを用いてカテーテル用バルーン上に塗布される。
被覆工程の後、カテーテル用バルーンが減圧下で乾燥され、エチレンオキサイドを用いて滅菌される。そして、被覆されたバルーン表面は、保護カバーにより保護され、輸送または保管用に包装される。
例1c
ポリアミドにより構成された拡張可能なバルーンを備える、市販の拡張カテーテルが準備される。
エタノール1ml当たり50μgのラパマイシンおよび100μgのセラックの濃度で、ラパマイシンがセラックとともにエタノールに溶解させられる。
ラパマイシンおよびセラックのエタノール溶液が、カテーテル用バルーンをその溶液に10秒間浸漬する(浸漬被覆)ことにより、カテーテル用バルーン上に塗布される。この工程が2回繰り返される。
各被覆工程の後、カテーテル用バルーンが乾燥され、最終工程後に、追加的にエチレンオキサイドを用いて滅菌される。そして、被覆されたバルーン表面は、保護カバーにより保護され、輸送または保管用に包装される。
例2
例えば国際公開番号WO2004/028582A1、WO94/23787A1、またはWO03/059430A1に記載されているような、多重バルーンが準備される。多重バルーンは、バルーンが圧縮された状態においては空洞を包み込む折り畳まれた部分を全部で5つ備え、バルーンが拡張された状態にあるため、拡張された状態にあるバルーンが実質上チューブ形状を有する場合は、外側に曲がる。
多重バルーンが拡張した後、その表面がいわゆる「化学研磨」工程によってザラザラにされるが、好ましくはマイクロメートルの範囲における微粒子の懸濁液が前記の工程で用いられ、前記の懸濁液が拡張したカテーテル用バルーンの表面上にこすりつけられる結果として、ザラザラした表面が形成される。
1.0mlのエチルアセテートに80μgのラパマイシンを含む溶液と、THFに100μgのセラックを含む溶液とが準備される。ザラザラな拡張されたバルーンが、前記のラパマイシンのエチルアセテート溶液中に数回浸漬され、各浸漬後に、室温および大気圧下で乾燥される。
そして、セラックのTHF溶液がピペット内に充填され、バルーン表面上の乾燥したラパマイシン被膜の上に塗布される。
バルーン表面上の総ラパマイシン負荷は、被覆されたバルーン表面の1mm当たりラパマイシン1μgから5μgの間である。
滅菌後、バルーンは、輸送中および保管中において被覆された膨張可能なカテーテル用バルーン上の活性薬剤を保護することを目的とする保護カバーが設けられ、そのカバーは心臓専門医によりカテーテルが挿入される前に取り外される。

Claims (10)

  1. ラパマイシンおよびセラックを含む被膜により特徴付けられる、カテーテル用バルーン。
  2. ラパマイシン対セラックの重量比が10:1から1:10であることを特徴とする、請求項1に記載のカテーテル用バルーン。
  3. ラパマイシンおよびセラックによるカテーテル用バルーンの総表面負荷が1μg/mmから12μg/mmであるか、および/またはラパマイシンによるカテーテル用バルーンの総表面負荷が0.5μg/mmから6μg/mmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカテーテル用バルーン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテル用バルーンを被覆する方法であって、
    I)無被覆のカテーテル用バルーンを準備するステップと、
    IIA)ラパマイシンおよびセラックの溶液を準備するステップ、または
    IIB)ラパマイシンの溶液を準備し、かつセラックの溶液を準備するステップと、
    IIIA)前記カテーテル用バルーンの表面を前記ラパマイシンおよびセラックの溶液で被覆するステップ、または
    IIIB)前記カテーテル用バルーンの表面を前記ラパマイシンの溶液で被覆した後、前記セラックの溶液で被覆するか、あるいは前記カテーテル用バルーンの表面を前記セラックの溶液で被覆した後、前記ラパマイシンの溶液で被覆するステップと、
    IV)前記被覆されたカテーテル用バルーンを乾燥させるステップと、
    を含む方法。
  5. 前記ラパマイシンの溶液および前記セラックの溶液、あるいは前記ラパマイシンおよびセラックの溶液が、アセトン、エチルアセテート、エタノール、メタノール、DMSO、THF、クロロホルム、塩化メチレン、または前記溶媒の混合物中で調製されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記方法が、前記バルーンカテーテルの被覆されるべきでない部分を除去可能な保護カバーで保護する、ステップIB)を更に含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  7. 前記方法が、前記被覆されたカテーテル用バルーンを除去可能な保護カバーで保護する、ステップVI)を更に含むことを特徴とする、請求項4又は6に記載の方法。
  8. 少なくとも1つの担体物質が、ラパマイシンを含む前記被覆溶液に追加されていることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1つの担体物質が、
    パリレンC、パリレンD、パリレンN、パリレンF、ポリバレロラクトン、ポリ−ε−デカラクトン、ポリラクトン酸、ポリグリコール酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリラクチドおよびポリグリコリドのコポリマ、ポリε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバレレート、ポリヒドロキシブチレート−コ−バレレート、ポリ(1,4−ジオキサン−2,3−ジオン)、ポリ(1,3−ジオキサン−2−オン)、ポリ−パラ−ジオキサノン、ポリ無水物、ポリマレイン酸無水物、ポリヒドロキシメタクリレート、フィブリン、ポリシアノアクリレート、ポリカプロラクトンジメチルアクリレート、ポリ−s−マレイン酸、ポリカプロラクトンブチルアクリレート、オリゴカプロラクトンジオールおよびオリゴジオキサノンジオールからのマルチブロックポリマ、PEGおよびポリ(ブチレンテレフタレート)からのポリエーテルエステルマルチブロックポリマ、ポリピボトラクトン、ポリグリコール酸トリメチルカーボネート、ポリカプロラクトングリコリド、ポリ(γ−グルタミン酸エチル)、ポリ(DTH−イミノカーボネート)、ポリ(DTE−コ−DT−カーボネート)、ポリ(ビスフェノールA−イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリグリコール酸トリメチルカーボネート、ポリトリメチルカーボネート、ポリイミノカーボネート、ポリ(N−ビニル)−ピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエステルアミド、グリコール化ポリエステル、ポリホスホエステル、ポリホスファゼン、ポリ[p−カルボキシフェノキシ)プロパン]、ポリヒドロキシペンタン酸、ポリ無水物、ポリエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、軟質ポリウレタン、主鎖にアミノ酸残基を有するポリウレタン、ポリエーテルエステル、ポリエチレンオキサイド、ポリアルケンオキサレート、ポリオルトエステルおよびそのコポリマ、脂質、カラゲナン、フィブリノゲン、デンプン、コラーゲン、タンパク質ベースのポリマ、ポリアミノ酸、合成ポリアミノ酸、ゼイン、ポリヒドロキシアルカノエート、ペクチン酸、アクチン酸、カルボキシメチルサルフェート、アルブミン、ヒアルロン酸、キトサンおよびその誘導体、ヘパラン硫酸およびその誘導体、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、デキストラン、s−シクロデキストリン、PEGおよびポリプロピレングリコールを有するコポリマ、アラビアゴム、グアー、ゼラチン、コラーゲンN−ヒドロキシスクシンイミド、リン脂質、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエチレンアミン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリカーボウレタン、ポリビニルケトン、ポリビニルハロゲン化物、ポリビニリデンハロゲン化物、ポリビニルエーテル、ポリイソブチレン、ポリビニル芳香族、ポリビニルエステル、ポリビニルピロリドン、ポリオキシメチレン、ポリテトラエチレンオキサイド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタン、シリコーンポリエーテルウレタン、シリコーンポリウレタン、シリコーンポリカーボネートウレタン、ポリオレフィンエラストマー、EPDMゴム、フルオロシリコーン、カルボキシメチルキトサン、ポリアリルエーテルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ吉草酸、カルボシキメチルセルロース、セルロース、レーヨン、レーヨントリアセテート、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸エチルビニルコポリマ、ポリスルホン、エポキシ樹脂、ABS樹脂、シリコーン、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリビニルハロゲンおよびコポリマ、セルロースエーテル、セルローストリアセテート、キトサンおよびコポリマ、および/または前記ポリマの混合物、から成る群から選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 追加的な活性薬剤が、前記ラパマイシンおよび/またはセラックを含む溶液に加えられており、前記追加的な活性薬剤が、
    アブシキシマブ、アセメタシン、アセチルビスミオンB、アクラルビシン、アデメチオニン、アドリアマイシン、アエスシン、アフロモソン、アカゲリン、アルデスロイキン、アミドロン、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナキンラ、アナストロゾール、アネモニン、アノプテリン、抗真菌剤、抗血栓剤、アポシマリン、アルガトロバン、アリストラクタム−AII、アリストロキン酸、アスコマイシン、アスパラギナーゼ、アスピリン、アトルバスタチン、オーラノフィン、アザチオプリン、アジスロマイシン、バカチン、バフィロマイシン、バシリキシマブ、ベンダムスチン、ベンゾカイン、ベルベリン、ベツリン、ベツリン酸、ビロボール、ビスパルセノリジン、ブレオマイシン、コンブレスタチン、ボスウェル酸およびその誘導体、ブルセアノールA、BおよびC、ブリオフィリンA、ブスルファン、アンチトロンビン、ビバリルジン、カドヘリン、カンプトテシン、カペシタビン、o−カルバモイル−フェノキシ酢酸、カルボプラチン、カルムスチン、セレコキシブ、セファランチン、セリバスタチン、CETP阻害剤、クロラムブシル、リン酸クロロキン、シクトキシン、シプロフロキサシン、シスプラチン、クラドリビン、クラリスロマイシン、コルヒチン、コンカナマイシン、クマジン、C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)、クドライソフラボンA、クルクミン、シクロホスファミド、シクロスポリンA、シタラビン、ダカルバジン、ダクリズマブ、ダクチノマイシン、ダプソン、ダウノルビシン、ジクロフェナク、1,11−ジメトキシカンチン−6−オン、ドセタキセル、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、エポチロンAおよびB、エリスロマイシン、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、フィルグラスチム、フルロブラスチン、フルバスタチン、フルダラビン、フルダラビン−5’−リン酸二水素、フルオロウラシル、フォリマイシン、ホスフェストロール、ゲムシタビン、ガラキノサイド、ギンコール、ギンコール酸、グリコシド1a、4−ヒドロキシオキシシクロホスファミド、イダルビシン、イホスファミド、ジョサマイシン、ラパコール、ロムスチン、ロバスタチン、メルファラン、ミデカマイシン、ミトキサントロン、ニムスチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、プロカルバジン、マイトマイシン、メトトレキサート、メルカプトプリン、チオグアニン、オキサリプラチン、イリノテカン、トポテカン、ヒドロキシカルバミド、ミルテフォシン、ペントスタチン、ペガスパルガーゼ、エキセメスタン、レトロゾール、フォルメスタン、ミコフェノール酸モフェチル、β−ラパコン、ポドフィロトキシン、ポドフィリン酸−2−エチルヒドラジド、モルグラモスチム(rhuGM−CSF)、ペグインターフェロンα−2b、レノグラスチム(r−HuG−CSF)、マクロゴール、セレクチン(サイトカイン拮抗薬)、サイトカイニン阻害剤、COX−2阻害剤、アンギオペプチン、筋細胞増殖を抑制するモノクローナル抗体、bFGF拮抗薬、プロブコール、プロスタグランジン、1−ヒドロキシ−11−メトキシカンチン−6−オン、スコポレチン、NOドナー、四硝酸ペンタエリスリチルおよびシドノンイミン、S−ニトロソ誘導体、タモキシフェン、スタウロスポリン、β−エストラジオール、α−エストラジオール、エストリオール、エストロン、エチニルエストラジオール、メドロキシプロゲステロン、シピオン酸エストラジオール、安息香酸エストラジオール、トラニラスト、カメバカウリンおよび癌治療に使用される他のテルペノイド、ベラパミル、チロシンキナーゼ阻害剤(チルホスチン)、ラパマイシンおよびその誘導体、6−α−ヒドロキシ−ラパマイシン、タキソテール、モフェブタゾン、ロナゾラク、リドカイン、ケトプロフェン、メフェナム酸、ピロキシカム、メロキシカム、ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン、金チオリンゴ酸ナトリウム、オキサセプロール、β−シトステロール、ミルテカイン、ポリドカノール、ノニバミド、レボメントール、エリプチシン、D−24851(カルビオケム)、コルセミド、サイトカラシンA−E、インダノシン、ノコダゾール、バシトラシン、ビトロネクチン受容体拮抗薬、アゼラスチン、グアニジルシクラーゼ刺激剤、金属プロテイナーゼ−1および−2の組織阻害剤、遊離核酸、ウイルス伝達物質に組み込まれた核酸、DNAおよびRNA断片、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター1、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター2、アンチセンスオリゴヌクレオチド、VEGF阻害剤、IGF−1、抗生物質の群からの活性薬剤、セファドロキシル、セファゾリン、セファクロル、セフォキシチン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、ペニシリン、ジクロキサシリン、オキサシリン、スルホンアミド、メトロニダゾール、エノキサパリン、ヘパリン、ヒルジン、PPACK、プロタミン、プロウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、ワルファリン、ウロキナーゼ、血管拡張剤、ジピラミドール、トラピジル、ニトロプルシッド、PDGF拮抗薬、トリアゾロピリミジン、セラミン、ACE阻害剤、カプトプリル、シラザプリル、リシノプリル、エナラプリル、ロサルタン、チオプロテアーゼ阻害剤、プロスタサイクリン、バピプロスト、インターフェロンα、βおよびγ、ヒスタミン拮抗薬、セロトニン遮断薬、アポトーシス阻害剤、アポトーシス調節剤、ハロフジノン、ニフェジピン、トコフェロール、トラニラスト、モルシドミン、茶ポリフェノール、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、レフルノミド、エタネルセプト、スルファサラジン、テトラサイクリン、トリアムシノロン、ムタマイシン、プロカインイミド、レチノイン酸、キニジン、ジソピリミド、フレカイニド、プロパフェノン、ソタロール、ブリオフィリンA、イノトジオール、マキロシドA、ガラキノサイド、マンソニン、ストレブロシド、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、デキサメタゾンなどの天然および合成的に得られるステロイド、フェノプロフェンなどの非ステロイド性物質(NSAID)、フェノプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ナプロキセン、フェニルブタゾン、抗ウイルス剤、アシクロビル、ガンシクロビル ジドブジン、クロトリマゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、ケトコナゾール、ミコナゾール、ナイスタチン、テルビナフィン、抗原虫剤、クロロキン、メフロキン、キニン、天然テルペノイド、ヒポカエスクリン、バリングトゲノール−C21−アンゲレート、14−デヒドロアグロスチスタチン、アグロスケリン、アグロスチスタチン、17−ヒドロキシアグロスチスタチン、オバトジオリド、4,7−オキシシクロアニソメリン酸バッカリノイドB1、B2、B3およびB7、ツベイモシド、ブルセアンチノシドC、ヤダンジオシドNおよびP、イソデオキシエレファントピン、トメンファントピンAおよびB、コロナリンA、B、CおよびD、ウルソール酸、ヒプタチン酸A、イソ−イリドゲルマナール、メイテンフォリオール、エフサンチンA、エクシサニンAおよびB、ロンギカウリンB、スクルポネアチンC、カメバウニン、ロイカメニンAおよびB、13,18−デヒドロ−6−α−セネシオイルオキシカパルリン、タキサマイリンAおよびB、レゲニロール、トリプトリド、シマリン、ヒドロキシアノプテリン、プロトアネモニン、塩化ケリブリン、シノコクリンAおよびB、ジヒドロニチジン、塩化ニチジン、12−β−ヒドロキシプレグナジエン−3,20−ジオン、ヘレナリン、インジシン、インジシン−N−オキシド、ラシオカルピン、イノトジオール、ポドフィロトキシン、ジュスチシジンAおよびB、ラレアチン、マロテリン、マロトクロマノール、イソブチリルマロトクロマノール、マルカンチンA、メイタンシン、ライコリジシン、マルゲチン、パンクラチスタチン、リリオデニン、オキソウシンスニン、ペリプロコシドA、デオキシプソロスペルミン、サイコルビン、リシンA、サンギナリン、マヌー小麦酸、メチルソルビホリン、スパテリアのクロモン、スチゾフィリン、ジヒドロウサンバラエンシン、ヒドロキシウサンバリン、ストリクノペンタミン、ストリクノフィリン、ウサンバリン、ウサンバレンシン、リリオデニン、ダフノレチン、ラリシレシノール、メトキシラリシレシノール、シリンガレシノール、シロリムス(ラパマイシン)、ソマトスタチン、タクロリムス、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、シンバスタチン、ロスバスタチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、テニポシド、ビノレルビン、トロフォスファミド、トレオスルファン、テモゾロミド、チオテパ、トレチノイン、スピラマイシン、ウンベリフェロン、デスアセチルビスミオンA、ビスミオンAおよびB、ゼオリン、から成る群から選択される、請求項4〜9のいずれか1項に記載の方法。
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