JP2014510700A - 酢酸を製造するための排出装置ベースの反応器及びポンプアラウンドループ - Google Patents

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Abstract

排出装置ミキサーを使用して、カルボニル化反応器で反応媒体を混合する。反応溶液の一部を反応器から抜き出して、ポンプアラウンドループに向ける。ポンプアラウンドループは、排出装置ミキサーを通って反応器にフィードバックされる。さらにポンプアラウンドループは、一つ以上の蒸気発生器及び/または熱交換器を通過することができる。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
優先権主張
[0001]本出願は、本明細書中その全体が参照として含まれる、2010年12月16日出願の米国特許出願第12/970,315号に優先権を主張する。
[0002]本出願は、酢酸を製造するための改良法、特に排出装置ベースの反応器(eductor-based reactor)と一つ以上のポンプアラウンドループの供給を含む酢酸製造システムの改良に関する。
[0003]酢酸を合成するために広く使用され、商業的に成功したプロセスとしては、メタノールの一酸化炭素による触媒カルボニル化が挙げられる。この触媒はロジウム及び/またはイリジウムとハロゲン促進剤、通常ヨウ化メチルを含む。この反応は、触媒が溶解している液体反応媒体の中に一酸化炭素を連続的に吹き込むことにより実施する。反応媒体は酢酸メチル、水、酢酸、ヨウ化メチル及び触媒を含む。メタノールのカルボニル化に関する慣用の商業プロセスとしては、米国特許第3,769,329号(特許文献1)、同第5,001,259号(特許文献2)、同第5,026,908号(特許文献3)及び同第5,144,068号(特許文献4)に記載のものが挙げられる。これらの特許の全ての内容及び開示は、本明細書中、参照として含まれる。別の慣用のメタノールカルボニル化プロセスとしては、Cativa(商標)プロセスがあり、これはJ. H., Jones,”The Cativa(商標 Process for the Manufacture of Acetic Acid,”Platinum Metals Review,44(3):94-105頁(2002年)(非特許文献1)で検討されており、この文献の全ての内容及び開示は、本明細書中、参照として含まれる。
[0004]カルボニル化反応器は通常、インペラ駆動混合システムを包含する。インペラ駆動混合システムは通常、回転シャフト上に据え付けられた少なくとも一つのインペラを含む。そのようなシステムは回転シャフトの軸に平行な軸方向の縦の流れ及び/または、シャフトに据え付けられた放射状に伸長するブレードに平行な放射状流を伴うといえる。インペラはこのように放射状流インペラであることもでき、これはインペラが収容されているタンクまたはチャンバの壁の方へ半径方向に流体を放出するか、またはインペラは軸方向流インペラであることもでき、これは軸方向に流体流を向けるために、ある角度で傾斜している半径方向に伸長している刃を含む。回転シャフトを必要とするこれら及び他の機械的攪拌混合法はエネルギー集約型であり、多額の資本導入が必要であり、これは反応器シール系に対しシャフトを組み込んでいる。これらの反応器は機械的シールを使用しているので、ライフサイクルが限られ、保守管理要件が厳格である。
[0005]カルボニル化反応器からの反応溶液は、未反応出発物質並びに、触媒などの反応媒体成分を含む。米国特許第5,672,744号(特許文献5)は、酢酸の製造プロセスを開示し、この方法は、反応器から反応流体を連続的に抜出し、これをフラッシュゾーンに導入して反応流体を蒸発部分と未蒸発部分(unevaporated part)とに分離する間に、ロジウム触媒、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、酢酸メチル及び水を含む反応流体の存在下、カルボニル化反応器中でメタノールを一酸化炭素でカルボニル化することを含む。
[0006]カルボニル化反応は発熱性であり、反応熱を調節して反応温度を制御しなければならない。通常、反応熱は反応溶液と共にフラッシャーに移される。フラッシャーは反応器よりも低圧で操作するので、反応溶液の温度が低下する。
[0007]反応熱は回収することもできる。米国特許第6,175,039号(特許文献6)は、ポンプアラウンド流により加熱された蒸気ボイラーを使用して、高度発熱性プロセスから反応熱を除去することを開示する。反応からの熱は他のシステムに移すこともできる。米国特許第6,114,576号(特許文献7)は、高効率でカルボン酸生成物を回収する、反応の発熱を使用する固体触媒粒子の存在下で、カルボン酸を製造するプロセスを開示する。このプロセスは、蒸気などの追加の熱伝達流体の必要なく、反応熱を別の流れに移すための間接的な熱交換を使用する。米国特許第7,465,823号(特許文献8)は、酢酸の製造の間に生成した熱の一部を酢酸ビニル製造及び/または精製プロセス及びシステムに移して、酢酸ビニル生成物の製造及び/または精製をし易くするプロセス及びシステムを開示する。
[0008]当業者には理解されるように、酢酸を製造するための現行プロセスを改良するための動機及び必要性がある。本発明はそのような改良点を提供する。
米国特許第3,769,329号 米国特許第5,001,259号 米国特許第5,026,908号 米国特許第5,144,068号 米国特許第5,672,744号 米国特許第6,175,039号 米国特許第6,114,576号 米国特許第7,465,823号
J. H., Jones,"The Cativa(商標)Process for the Manufacture of Acetic Acid,"Platinum Metals Review,44(3):94-105頁(2002年)
[0009]本発明の態様は、酢酸を製造するための改良法に関する。一態様において、酢酸の製造プロセスであって、
反応媒体を含む排出装置ベースの反応器中で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する、ここで少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル及びその混合物からなる群から選択され、ここで前記反応媒体は、水、酢酸、酢酸メチル、ヨウ化メチル及び触媒を含み、前記排出装置ベースの反応器は一つ以上の排出装置ミキサーを含む;
前記排出装置ベースの反応器から反応溶液を抜き出す;
反応溶液の一部を分離して、ポンプアラウンド流を形成する;及び
ポンプアラウンド流の一部を一つ以上の排出装置ミキサーの少なくとも一つに供給して、排出装置ベースの反応器中で反応媒体の混合を提供する;
各工程を含む前記プロセスを提供する。
[0010]本発明の態様によっては、本プロセスはさらに、反応溶液の残存部分をフラッシャーへ供給して、粗製生成物と触媒リサイクル流とを生成する工程をさらに含み、ここで前記ポンプアラウンド流は、フラッシャーへ導入する前に分離される。好ましい態様では、ポンプアラウンド流の流量は、フラッシャーへ送られる反応溶液の残存部分の流量の少なくとも1.2倍である。他の態様では、本プロセスはさらに、ポンプアラウンド流の一部を一つ以上の蒸気発生器に通して、流出プロセス流及び蒸気を生成する工程を含む。さらに他の態様では、本プロセスはさらに、流出プロセス流の一部を一つ以上の排出装置ミキサーの少なくとも一つに供給して、排出装置ベースの反応器中で反応媒体の混合を提供する工程を含む。特定の態様では、流出プロセス流は、排出装置ベースの反応器から抜き出される反応溶液の温度よりも低い温度を有する。本発明の他の態様では、本プロセスはさらに、ポンプアラウンド流の一部を一つ以上の熱交換器に通して流出物(outflow)を生成する工程と、流出物の一部を一つ以上の排出装置ミキサーの少なくとも一つに供給して、排出装置ベースの反応器中で反応媒体の混合を提供する工程とを含む。特定の態様では、排出装置ベースの反応器から抜き出された反応溶液の20%〜100%はポンプアラウンド流として分離される。別の態様では、排出装置ベースの反応器から抜き出された反応溶液の少なくとも50%はポンプアラウンド流として分離される。本発明の態様によっては、一つ以上の排出装置ミキサーはそれぞれ少なくとも2:1の排出対駆動比(a discharge to motive ratio)を有する。
[0011]別の態様では、本発明は、酢酸の製造プロセスであって、以下の各工程:
反応媒体を含む反応器中で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する、ここで少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル及びその混合物からなる群から選択され、ここで前記反応媒体は、水、酢酸、酢酸メチル、ヨウ化メチル及び触媒を含む;
反応溶液を反応容器から第一の流量で抜き出す;
反応溶液の一部を分離して、ポンプアラウンド流を形成する;
フラッシャーへ送られる反応溶液の残存部分を分離する、ここでポンプアラウンド流の流量は、フラッシャーへ送られる反応溶液の残存部分の流量の少なくとも1.2倍である;
ポンプアラウンド流の一部を一つ以上の蒸気発生器を通して、流出プロセス流及び蒸気を生成する;及び
流出プロセス流の一部を反応器に供給する;
を含む前記プロセスに関する。本発明の様々な態様に従って、本プロセスはさらに次の工程:流出プロセス流の一部を一つ以上の排出装置ミキサーの少なくとも一つに供給して、排出装置ベースの反応器中に反応媒体の混合を提供する;排出プロセス流の一部を一つ以上の熱交換器に通して流出物を生成する;及び反応溶液の残存部分をフラッシャーに導入して、粗製生成物と触媒リサイクル流とを生成する、ここでポンプアラウンド流はフラッシャーに導入する前に分離する;の一つ以上を含む。
[0012]本発明のさらなる態様は、酢酸の製造プロセスであって、反応媒体を含む反応器中で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する、ここで少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル及びその混合物からなる群から選択され、ここで前記反応媒体は、水、酢酸、酢酸メチル、ヨウ化メチル及び触媒を含む;
反応溶液を反応容器から第一の流量で抜き出す;
反応溶液の一部を分離して、ポンプアラウンド流を形成する;
フラッシャーへ送られる反応溶液の残存部分を分離する、ここでポンプアラウンド流の流量は、フラッシャーへ送られる反応溶液の残存部分の流量の少なくとも1.2倍であり;
ポンプアラウンド流の一部を一つ以上の蒸気発生器を通して、流出物を生成する;及び
流出物の一部を反応器に供給する、各工程を含む前記プロセスに関する。本発明の様々な態様に従って、本プロセスはさらに、以下の工程:流出物の一部を一つ以上の排出装置ミキサーの少なくとも一つに供給して、排出装置ベースの反応器中に反応媒体の混合を提供する;ポンプアラウンド流の一部を一つ以上の蒸気発生器に通して、流出プロセス流と蒸気を生成する;及び反応溶液の残存部分をフラッシャーへ導入して、粗製生成物と触媒リサイクル流を生成する、ここでポンプアラウンド流はフラッシャーへ導入する前に分離する;の一つ以上を含むことができる。
[0013]本発明の別の態様は、酢酸の製造プロセスであって、以下の各工程:反応媒体を含む排出装置ベースの反応器で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する、ここで少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル及びその混合物からなる群から選択され、ここで反応媒体は水、酢酸、酢酸メチル、ヨウ化メチル及び触媒を含み、ここで排出装置ベースの反応器は一つ以上の排出装置ミキサーを含む;排出装置ベースの反応器から第一の流量で反応溶液を抜き出す;反応溶液の一部を分離してポンプアラウンド流を形成する;場合によりポンプアラウンド流の一部を一つ以上の蒸気発生器に通して、流出プロセス流と蒸気を生成する;場合によりポンプアラウンド流の一部を一つ以上の熱交換器に通して流出物を生成する;及び次のポンプアラウンド流、出口プロセス流、または流出物の一つ以上の一部を一つ以上の排出装置ミキサーの少なくとも一つに供給して、排出装置ベースの反応器中に反応媒体の混合を提供する;を含む前記プロセスに関する。
[0014]本発明の態様によっては、本プロセスは、反応溶液の残存部分をフラッシャーに向けて供給して、粗製生成物と触媒リサイクル流を生成することをさらに含み、ここでポンプアラウンド流は、フラッシャーに導入する前に分離する。好ましい態様では、ポンプアラウンド流の流量は、フラッシャーに送られる反応溶液の残存部分の流量の少なくとも1.2倍である。特定の態様において、流出プロセス流は、排出装置ベースの反応器から抜き出される反応溶液の温度よりも低い温度を有する。特定の態様において、排出装置から抜き出された反応容器の20%〜100%はポンプアラウンド流として分離される。他の態様では、排出装置ベースの反応器から抜き出される反応溶液の少なくとも50%はポンプアラウンド流として分離される。本発明の態様によっては、一つ以上の排出装置ミキサーはそれぞれ、少なくとも2:1の排出対駆動比をもつ。別の態様では、排出装置ベースの反応器は、混合するために反応器内に可動部品を全く含まない。
[0015]付記図面と関連する本発明の様々な態様の以下の詳細な記載を考慮して、本発明をより完全に理解することができる。図面中、同じような番号は同様の部品を示す。
[0016]図1Aは、本発明の一態様に従った排出装置ベースの反応器の破断図である。 [0017]図1Bは、本発明の一態様に従った排出装置ベースの反応器のマニホールドの底面図である。 [0018]図2は、本発明の一態様に従った排出装置ベースの反応器とポンプアラウンドループをもつ酢酸製造用の典型的な概略図である。 [0019]図3は、本発明の一態様に従った排出装置ベースの反応器とポンプアラウンドループをもつ酢酸製造システムの様々な生産及び蒸気発生能力を示す典型的な概略図である。 [0020]図4は、本発明の一態様に従った、排出装置ベースの反応器とポンプアラウンドループを持つ酢酸製造のための典型的な概略図である。ポンプアラウンドループは、反応器から直接供給される。
[0021]本発明は酢酸を製造するための改良プロセスに関する。特に、本発明は、酢酸製造システムにおいて排出装置ベースの反応器を使用する。供給成分、一酸化炭素とメタノールまたはその誘導体は、リサイクル流と共に反応器の下部に導入されて反応媒体を形成する。本発明の排出装置ベースの反応器は、反応媒体を混合するのに一つ以上の排出装置ミキサーを使用する。排出装置ミキサーは反応器内にくまなく循環を促進することができる。反応器は、精製して酢酸を回収することができる反応溶液を生成する。精製前に、反応溶液の一部はポンプアラウンド流として分離して、一つ以上のポンプアラウンドループを経て反応器に戻すことができる。一態様において、ポンプアラウンド流は、反応器から直接抜き出すことができる。好ましくはポンプアラウンド流の一つは排出装置ミキサーに向けることができ、その排出(discharge)は反応媒体を混合する。別の態様では、カルボニル化の反応熱はポンプアラウンドループで回収することができる。さらに、ポンプアラウンドループは、カルボニル化反応用に温度制御を提供することができる。
[0022]本発明のカルボニル化反応器は、一つ以上の排出装置ミキサーを含む「排出装置ベースの」反応器である。排出装置ベースの反応器で使用されるミキサーは好ましくは、一つの流体(一次)の運動量を利用して別の流体(二次)を動かすジェットミキサー(ポンプ)の一つ以上のタイプである。排出装置ベースの反応器はまた、エジェクター(ejector)、排気装置、注入器、サイホンまたはベンチュリミキサーの他のタイプも包含することができる。機械的攪拌機ベースの反応器または攪拌容器(たとえば、連続槽型反応器:continuous stirred-tank reactor(CSTR))とは反対に、本発明の排出装置ベースの反応器は好ましくは、反応媒体を混合するための反応器内に可動部を全く含まないので、操業中の操作上の信頼性が改善する。その代り、反応媒体の混合は、一つ以上の排出装置ミキサーの排出によって実施される。排出装置ベースの反応器を使用すると、反応器上に据え付けられたシールの必要性もなくなる。本発明の好ましい態様において、排出装置ミキサーまたは一次駆動流体への供給は、一つ以上のポンプアラウンド流などを経て、反応器から抜き出される反応容器の一部から取り出される。
[0023]図1Aは、本発明の一態様の排出装置ベースの反応器101の部分破断図である。排出装置ベースの反応器101のシェルの内部表面は、任意の好適な材料、たとえばガラス、セラミック、特殊な熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、高い耐薬品性及び耐熱性エラストマー、ニッケル-モリブデン合金、たとえばHASTELLOY(商標)B-3(商標)合金(Haynes International)またはジルコニウム合金、たとえばZirc(商標)702合金(United Titanium Inc.)を含むことができる。図1Aに示されているように、供給パイプ102は反応器101の最上部で開口部103を通って伸長し、遠位端ではマニホールド104に接続される。供給パイプ102は、反応器101の外側部に固定されるパッド105によって反応器101に据え付けることができる。態様によっては、供給パイプ102は取り外し可能なように据え付けることができる。さらに、一つ以上のガスケット、たとえばシーリング環を提供して、シーリング接続を提供することができる。好都合には供給パイプ102は好ましくは開口部103に固定されたままであるので、機械的スターラーを使用するデザインの場合よりも、ガスケットはあまり摩耗しない。図1Aに示されているように、支持梁106はブラケット107で供給パイプ102に接続することができる。反応器101内の側壁に沿ってブラケット108は、垂直に据え付けられた位置で供給パイプ102を安定させ易くする。つり腕111がブラケット109を介して支持梁に取り付けられる。さらに図1Aに示されているように、安定梁(stabilizer beam)113と併せて支持梁106は、マニホールド104を安定化することができる。本発明の特定の態様では、複数の支持梁を使用して排出装置ベースの反応器101の様々な構成要素を安定化する。
[0024]マニホールド104は好ましくは、排出装置ベースの反応器101中、液体レベルlより下に配置される。図1A及び1Bに示されているように、マニホールド104は分配器ハブ110、分配器導管121、及び排出装置導管112を含む。態様によっては、分配器ハブ110は供給パイプ102に直接接続することができ、一つ以上の分配導管121は分配器ハブ110に接続することができ、一つ以上の排出装置導管112は分配器導管121に接続することができる。特定の態様では、支持梁113は分配導管121及び支持梁106に接続することができる。図1Bに示されているように、マニホールド104は、環または円の配置にすることができる。しかしながら、導管の数は限定されておらず、本発明の範囲内では他のマニホールド配置を使用することができる。特定の態様では、解体したときに、マニホールド104の構成要素が、開口部103を通って合うように個別に形成することができるか、及び/または標準的なサイズ(すなわち直径20インチ〜24インチ)坑道(manway)とすることができ、これにより保守管理のために構成要素を簡単に取り外すことができる。
[0025]図1A及び1Bに示されているように、マニホールド104はさらに一つ以上の排出装置ミキサー114を含む。排出装置ミキサー114は好ましくは、排出装置導管112に据え付けられるが、分配ハブ110または分配導管121に直接据え付けることもできる。好ましい態様では、排出装置ミキサー114は反応媒体中に伸長し、液体レベルlより下に配置される。態様によっては、一つ以上の排出装置ミキサー114は、ステム115、ノズル116、開口部117、拡散器118及び排出口(discharge orifice)119を包含する。ノズル116は、その間の開口部117で一つ以上のリブ120により拡散器118に接続することができる。特定の態様では、各排出装置ミキサー114の二次流体は、開口部117を通って反応媒体から取り出すことができる。排出装置ミキサー114の一次流体供給は、本明細書中で議論されるように、ポンプアラウンド流としてパイプ122の外へ出る反応溶液から抜き出すことができる。好ましくは、本発明の排出装置ミキサー114は、反応媒体の十分な混合を提供するために、少なくとも1:2、たとえば少なくとも1:3、または少なくとも1:5の駆動対排出比を有する。
[0026]態様によっては、マニホールド104の各排出装置ミキサー114は、混合を生じさせるために垂直に下方へ(ゼロ度)伸長することができる。他の態様では、排出装置ミキサー114は90度未満(水平方向に横へ)など、たとえば60度未満、または45度未満の任意の好適な角度に曲げられる。さらに態様によっては、マニホールド104の排出装置ミキサー114は垂直に下方に配置された排出装置ミキサー114と角度をつけて配置された排出装置ミキサー114の両方を包含することができる。態様によっては、排出装置ミキサー114の角度は垂直方向に下方と角度をつけたものを交互にすることができる。代表的な一態様では、一つおきの排出装置ミキサー114をゼロ度の角度で配置してまっすぐ落下または軸流を提供し、同時に間の排出装置ミキサー114は45度の角度に配置する。排出装置ミキサー114の角度及び配置は、長さ、幅、流体の入り口及び出口の位置、主な流体ノズル位置、内部バッフルまたは他の反渦系装置位置などの、様々な反応器サイズ及びデザインを構成することができる。
[0027]本発明の態様では、任意の好適な排出装置ミキサー114を使用することができる。排出装置ミキサー114は、これらに限定されないが、金属または金属合金、たとえばHASTELLOY(商標)B-3(商標)合金(Haynes International)、ジルコニウム合金、たとえばZirc(商標)702合金(United Titanium Inc.)、セラミック、コンポジットセラミック材料/工業用強化セラミック(engineered reinforced ceramic)、たとえば金属強化セラミック、ポリマー、たとえば特殊な熱可塑性樹脂またはポリマー複合材料などの、任意の好適な材料から構築することができる。排出装置ミキサーの数は、反応器の大きさ及び構造をベースとして決定することができる。一態様において、マニホールド104に接続された排出装置ミキサー114の数は、1〜20、たとえば4〜16、または6〜12を変動する。追加の排出装置ミキサーを使用することができるが、20個を超える排出装置ミキサーでは、効率は顕著な改善を示さないかもしれない。それぞれの排出装置ミキサー114は長さ10〜110cm、たとえば30〜100cmまたは50〜90cmでありえる。
[0028]本発明の態様に従って、一つ以上のポンプアラウンドループを使用して、反応溶液の一部を反応器に戻すことができる。ポンプアラウンドループの少なくとも一つは、好ましくは供給パイプ102に向けられ、一次流体(primary fluid)はマニホールド104及び/または排出装置ミキサー114で分配される。さらにポンプアラウンドループを使用して、カルボニル化反応器からの熱を回収する及び/または反応器の熱を調節することができる。
[0029]本発明は、任意のメタノールカルボニル化プロセスに適用することができる。本発明の態様で使用することができる代表的なカルボニル化システムは、本明細書中、その内容及び開示全体が参照として含まれる、米国特許第7,223,886号、同第7,005,541号、同第6,657,078号、同第6,339,171号、同第5,731,252号、同第5,144,068号、同第5,026,908号、同第5,001,259号及び同第4,994,608号、並びに米国特許(Pub)第2008/0287706号、同第2008/0293966号、同第2009/0107833号及び同第2009/0270651号に記載されているものが挙げられる。カルボニル化システムは、カルボニル化区分と精製区分を含むことができる。本発明の態様のいずれかと組み合わせて、任意の好適な精製区分を使用することができる。好適な精製区分は上記参照の特許に記載されており、典型的には軽質留分カラム、乾燥カラム、過マンガン酸塩還元性化合物(permanganate reducing compounds:PRC)を除去するための一つ以上のカラム、保護床、ベントスクラバー、及び/または重質留分カラムが挙げられる。
[0030]代表的なカルボニル化区分201が図2に示されている。カルボニル化区分201は一酸化炭素供給流203、反応体供給流204、排出装置ベースの反応器205及びフラッシャー206を含む。一酸化炭素と少なくとも一つの反応体は、それぞれ供給流203及び204により、排出装置ベースの反応器205の下部へ供給される。反応体供給流204は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル及び/またはその混合物からなる群から選択される少なくとも一つの反応体を、排出装置ベースの反応器205に供給する。好ましい態様では、反応体供給流204はメタノール及び酢酸メチルを供給する。場合により、反応体供給流204はカルボニル化プロセスのために新しい反応体を貯蔵する一つ以上の容器(示されていない)に接続することができる。さらに、反応条件を維持するために必要により、新しいヨウ化メチル及び触媒を供給するための排出装置ベースの反応器205に接続されたヨウ化メチル貯蔵装置(示されていない)及び/または触媒容器(示されていない)があってもよい。他の態様では、排出装置ベースの反応器205に供給されるメタノール及び/またはその反応性誘導体の全てまたは幾らかは、システムの別の位置からスクラビングされたメタノールの状態であるか、または他のシステムの生成物若しくは副生成物でありえる。
[0031]カルボニル化区分201からの一つ以上のリサイクル供給流は、ライン208を経て反応器205に供給することができる。本明細書中で議論するように、リサイクル供給流208は反応媒体の成分、並びに残存及び/または同伴触媒及び酢酸を含むことができる。一つのリサイクル供給流208が図2に示されているが、個別に排出装置ベースの反応器205に供給される複数の流がありえる。たとえば精製区分から一つ以上のリサイクル供給流がライン208を経て反応器205に供給することができる。好ましい態様では、ライン208を経て供給されるリサイクル供給流は、反応器205の下部に導入される。リサイクル供給流はカルボニル化反応で使用された成分を含むので、新しい一酸化炭素と反応体と共に反応器の下部にリサイクル供給物を導入するのが好ましい。任意の態様では、リサイクル供給流の一部は、排出装置ミキサー用の供給物として導入することができる。
[0032]本発明の特定の態様では、反応体供給流204はメタノール及び/またはその反応性誘導体を含む。メタノールの好適な反応性誘導体としては、酢酸メチル、ジメチルエーテル、ギ酸メチル及びその混合物が挙げられる。一態様では、メタノールとメタノールの反応性誘導体との混合物は、本発明のプロセスで反応体として使用される。好ましくは、メタノール及び/または酢酸メチルは反応体として使用される。メタノール及び/またはその反応性誘導体の少なくとも幾らかは、酢酸生成物または溶媒との反応により反応媒体中で酢酸メチルに転換して、その結果、酢酸メチルとして存在する。反応媒体中の酢酸メチル濃度は、反応媒体の総重量の0.5重量%〜70重量%、たとえば0.5重量%〜50重量%、または1重量%〜35重量%の範囲であるのが好ましい。
[0033]一酸化炭素供給流203は本質的に純粋であるか、二酸化炭素、メタン、窒素、希ガス、水及びC1〜C4パラフィン性炭化水素などの少量の不活性不純物を含みえる。一酸化炭素中、及び水ガスシフト反応により現場で発生した水素の存在は、水素が存在すると水素化生成物が形成してしまうかもしれないため、低く(たとえば1bar分圧未満または0.5bar分圧未満)保つのが望ましい。反応中の一酸化炭素の分圧は好ましくは、1bar〜70bar、たとえば1bar〜35barまたは1bar〜15barの範囲である。
[0034]本発明の態様によっては、排出装置ベースの反応器205の内部では、メタノールは、反応溶媒、メタノール及び/またはその反応性誘導体、第VIII族触媒、少なくとも有限量の水と場合によりヨウ化物塩を含む均質触媒反応系で一酸化炭素と反応させる。
[0035]好適な第VIII族触媒としては、ロジウム及び/またはイリジウム触媒が挙げられる。ロジウム触媒を使用するとき、ロジウム触媒は、当業者に公知のように[Rh(CO)2I2]アニオンを含む平衡混合物として触媒溶液中にあるように、任意の好適な形状で添加することができる。好ましくは触媒は、好適な樹脂、たとえばポリビニルピリジンにイオン的に結合される二ヨウ化ロジウムジカルボニルアニオンである。本明細書中で記載されるプロセスの反応混合物中に場合により保持されるヨウ化物塩は、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属または四級アンモニウム若しくはホスホニウム塩の溶解性塩の形状でありえる。特定の態様において、触媒共促進剤はヨウ化リチウム、酢酸リチウムまたはその混合物である。塩共促進剤は、ヨウ化物塩を生成する非ヨウ化物塩として添加することができる。ヨウ化物触媒安定剤は、反応系に直接導入することができる。あるいは、ヨウ化物塩は反応系の操作条件下ではin-situで発生することができるので、広範囲の非ヨウ化物塩前駆体をヨウ化メチルと反応させて、対応する共促進剤のヨウ化物塩安定剤を発生させる。ロジウム触媒及びヨウ化物塩発生に関するさらなる詳細に関しては、本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許第5,001,259号、同第5,026,908号及び同第5,144,068号を参照されたい。
[0036]イリジウム触媒を使用する場合、イリジウム触媒は、反応媒体に溶解性である任意のイリジウム含有化合物を含むことができる。イリジウム触媒は、反応媒体に溶解するか、または溶解形に転換可能な任意の好適な形状でカルボニル化反応用の反応媒体に添加することができる。反応媒体に添加しえる好適なイリジウム含有化合物の例としては、IrCl3、IrI3、IrBr3、[Ir(CO)2I]2、[Ir(CO)2Cl]2、[Ir(CO)2Br]2、[Ir(CO)2I2]H+、[Ir(CO) 2Br2]H+、[Ir(CO)2I4]H+、[Ir(CH3)I3(CO)2]H+、Ir4(CO)12、IrCl3・3H2O、IrBr3・3H2O、Ir4(CO)12、金属イリジウム、Ir2O3、Ir(acac)(CO)2、Ir(acac)3、酢酸イリジウム、[Ir3O(OAc)6(H2O)3][OAc]及びヘキサクロロイリジウム酸[H2IrCl6]が挙げられる。酢酸塩、シュウ酸塩及びアセトアセテートなどのイリジウムの塩化物を含まない錯体は、通常、出発材料として使用される。反応媒体中のイリジウム触媒濃度は通常、100〜6000ppmの範囲である。イリジウム触媒を使用するメタノールのカルボニル化は公知であり、通常、本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許第5,942,460号、同第5,932,764号、同第5,883,295号、同第5,877,348号、同第5,877,347号及び同第5,696,284号に記載されている。
[0037]ハロゲン共触媒/促進剤は通常、第VIII族金属触媒成分と組み合わせて使用される。ヨウ化メチルはハロゲン促進剤として好ましい。好ましくは、反応媒体中のハロゲン促進剤濃度は、1重量%〜50重量%であり、好ましくは2重量%〜30重量%である。
[0038]ハロゲン促進剤は、塩安定剤/共促進剤化合物と組み合わせることができ、これは第IA族または第IIA族の金属の塩または、四級アンモニウム若しくはホスホニウム塩を含むことができる。特に好ましいものは、ヨウ化物または酢酸塩、たとえばヨウ化リチウムまたは酢酸リチウムである。
[0039]他の促進剤及び共促進剤は、本明細書中、その全体が参照として含まれる、欧州特許第0849248号に記載のように、本発明の触媒系の一部として使用することができる。好適な促進剤は、ルテニウム、オスミウム、タングステン、レニウム、亜鉛、カドミウム、インジウム、ガリウム、水銀、ニッケル、プラチナ、バナジウム、チタン、銅、アルミニウム、スズ、アンチモンから選択され、より好ましくはルテニウム及びオスミウムから選択される。具体的な共促進剤は、本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許第6,627,770号に記載されている。
[0040]促進剤は、反応媒体及び/または、精製及び酢酸回収工程から排出装置ベースの反応器にリサイクルされた任意の液体プロセス流中でその溶解限界以下の有効量で存在することができる。使用する場合、促進剤は、促進剤対金属触媒のモル比0.5:1〜15:1、好ましくは2:1〜10:1、より好ましくは2:1〜7.5:1で反応組成物中に好適に存在する。好適な促進剤濃度は、400〜5000ppmである。
[0041]水は、反応媒体中、in situで、たとえばメタノール反応体と酢酸生成物との間のエステル化反応により形成することができる。態様によっては、水は、反応媒体の他の成分と共に、または別個に、排出装置ベースの反応器205に導入される。水は排出装置ベースの反応器205から抜き出される反応組成物の他の成分から分離することができ、反応媒体中で水の必要な濃度を維持するために制御された量でリサイクルすることができる。好ましくは、反応媒体中に維持される水の濃度は、反応組成物の総重量の約0.1重量%〜16重量%、たとえば1重量%〜14重量%、または1重量%〜10重量%の範囲である。
[0042]本発明の好ましいカルボニル化プロセスに従って、所望の反応速度は、反応媒体中、所望のカルボン酸とアルコール、望ましくはカルボニル化で使用されるアルコールとのエステルと、ヨウ化水素として存在するヨウ化物イオンに加えて追加のヨウ化物イオンを維持することにより、低い水の濃度でも得られる。好ましいエステルの例は、酢酸メチルである。追加のヨウ化物イオンは望ましくはヨウ化物塩であり、ヨウ化リチウムが好ましい。米国特許第5,001,259号に記載されているように、低い水濃度下では、酢酸メチルとヨウ化リチウムは、これらの成分のそれぞれが比較的高濃度で存在している時のみに速度促進剤(rate promoter)として作用すること、及びこれらの成分の両方が同時に存在するときに、より促進されることが知見された。ヨウ化物イオン含有量の絶対濃度は、本発明の有用性において制約ではない。
[0043]排出装置ベースの反応器205において、反応媒体は、好ましくは自動的に所定のレベルに維持される。この所定のレベルは、通常操作の間、実質的に一定のままであってもよい。排出装置ベースの反応器205には、反応媒体中に少なくとも水の有限濃度を維持するのに必要に応じて、メタノール、一酸化炭素及び十分量の水を必要により連続的に導入することができる。態様によっては、一酸化炭素は、ライン203を経て排出装置ベースの反応器205に連続して導入される。一酸化炭素供給物203は、所望の全反応器圧を維持するのに十分な速度で導入される。排出装置ベースの反応器205の温度は、図2に示されているように一つ以上のポンプアラウンドループ中の熱交換器を使用しても制御することができる。
[0044]酢酸は通常、約160℃〜約220℃の温度、及び約20bar〜約50barの全圧で液相反応で製造される。本発明の態様によっては、排出装置ベースの反応器205は、150℃〜220℃、155℃〜235℃、または160℃〜220℃の温度で操作する。本発明の特定の態様は、カルボニル化反応を約190℃を超えて上昇された温度で実施される酢酸の合成法に関する。高温カルボニル化の典型的な反応温度は約190℃〜約225℃であり、たとえば約200℃〜約220℃である。高い反応温度は、反応器の触媒濃度を下げやすく、且つ酢酸製造速度を上昇させ易くすることができる。カルボニル化反応圧力は好ましくは10〜200barであり、より好ましくは10〜100barであり、最も好ましくは15〜50barである。
[0045]本発明の態様によっては、気体/蒸気パージ流は、排出装置ベースの反応器205からライン207を経て放出され、気体副生成物、不活性物質の蓄積を少なくとも防ぎ、所与の全反応器圧力で、一連の一酸化炭素分圧を維持する。気体パージ流は、一つ以上の回収装置で酢酸及び/またはメタノールでスクラビングして、低沸点成分を回収することができる。態様によっては、気体パージ流を凝縮して、回収装置(示されていない)に供給することができ、これによって低沸点成分を排出装置ベースの反応器205に戻すことができる。低沸点成分は、酢酸メチル及び/またはヨウ化メチルを含むことができる。気体パージ流中の一酸化炭素はフラッシャー206の底部へパージまたは供給して、ロジウム安定性を促進することができる。
[0046]図2に示されているように、カルボニル化生成物(すなわち反応溶液)は、反応器205内で一定レベルに維持するのに十分な速度で、ライン211を経て排出装置ベースの反応器205からくみ出される。ライン211の反応溶液は、好ましくは液体レベルlより下の反応器205から抜き出される液体流である。態様によっては、反応溶液が排出装置ベースの反応器205からライン211を経てくみ出されるとき、反応溶液の温度は約150℃〜約250℃でありえる。反応溶液の一部またはすべては、ライン211を経て、T接続212を過ぎて、ライン213を経てフラッシャー206へ輸送される。フラッシャー206では、カルボニル化生成物はフラッシュ分離工程で分離されて、酢酸を含む粗製生成物流214と、触媒含有溶液を含む触媒リサイクル流215とを得る。粗製生成物流214は、酢酸を回収するためのカルボニル化システムの精製区分(示されていない)に移される。態様によっては、精製区分からの一つ以上のリサイクル流は、ライン208を経て排出装置ベースの反応器205に戻すことができる。好ましい態様では、触媒リサイクル流215は排出装置ベースの反応器205にリサイクルされる。触媒リサイクル流215は、より少量の酢酸メチル、ヨウ化メチル及び水と共に、主に酢酸、触媒及びハロゲン促進剤を含む。
[0047]ライン211を経て排出装置ベースの反応器205から抜き出される反応溶液の流量は、他の変数の中でも生産速度の関数であり、変動することができる。態様によっては、反応溶液の一部はライン221を経てT接続212で抜き出すことができ、一つ以上のポンプアラウンドループ220を通過することができる。ライン221を経てポンプアラウンド流として抜き出される反応溶液の量は、反応器205の制御レベル並びに操作または非定常状態(たとえば反応器開始の間)の温度及び反応速度をベースとして反応溶液の総量の20%〜100%、たとえば30%〜80%、または40%〜60%である。好ましくは定常状態操作条件下では、反応溶液の少なくとも50%、たとえば少なくとも54%または少なくとも60%はポンプアラウンド流221として抜き出される。ポンプアラウンド流としてT接続212で抜き出される反応溶液の部分は、反応溶液のアリコート部分でありえ、触媒、溶解/同伴一酸化炭素及び反応気体、一つ以上の反応体、水、酢酸、及び/またはハロゲン促進剤の一つ以上を含むことができる。ライン221は図2に示されているが、本発明により包含される幾つかのライン及び幾つかのポンプアラウンドループがあることを理解すべきである。たとえば、図2に示されていない任意選択の態様では、ポンプアラウンドループは、液体レベルlより下の反応器205に配置されているノズルから供給することができる。
[0048]ポンプアラウンドループ220は少なくとも一つのポンプシステム222を含む。好ましい態様では、ポンプシステム222は複数のポンプを含む。好ましくは、ポンプアラウンドループ220の流れを制御するために、直接または並列に配列された幾つかのポンプシステム、バルブ及び制御装置がありえる。T接続212で反応溶液から抜き出されるポンプアラウンド流221は、ライン211の反応溶液と実質的に同様または遅い流量でありえる。態様によっては、ポンプアラウンド流の流量は、フラッシャー206に送られるライン213の反応溶液の流量よりも大きくなりえる。特定の態様では、ポンプアラウンド流221の流量は、ライン213における反応溶液の流量の少なくとも1.2倍であり、たとえば少なくとも1.5倍であり、少なくとも2倍であり、少なくとも3倍であるか、または少なくとも4倍である。たとえば、ライン213の反応溶液の流量が100トン/時間(tns/hr)であるとき、ポンプアラウンド流は少なくとも120トン/時間、たとえば少なくとも150トン/時間または200トン/時間の総流量を有しえる。好ましい態様では、ポンプアラウンド流は少なくとも800トン/時間を有しえる。さらに、生成モードでの排出装置ベースの反応器の正常な定常状態操作下では、それぞれのポンプアラウンドループA、B及び/またはC流223、232及び242を通る流量も変動しえる。態様によっては、流量は、ループA、B及び/またはCのそれぞれに対して実質的に平等に分割することができる。
[0049]ポンプシステム222に供給された後、ポンプアラウンド流は、図2に示されているように、ループA、ループB及び/またはループCにより反応器205に戻すことができる。一態様において、ポンプアラウンド流の全てはループA、ループBまたはループCの一つを通って戻すことができ、好ましくはポンプアラウンド流はプロセス中の反応器205からリサイクルするか、反応器205へリサイクルされる。他の態様では、ポンプアラウンド流の一部はループBを通って、別の部分はループA及び/またはループCを通って戻すことができる。さらに別の態様では、ポンプアラウンド流の一部はループAを通って、別の部分はループCを通って戻すことができる。一つ以上のポンプシステム222(たとえば複数の可変性スピードポンプ)及びバルブを使用して、ポンプアラウンド流の流れをループA、B及び/またはCへ調節することができる。
[0050]排出装置ベースの反応器205は、上記及び図1A及び1Bに記載の反応器と同様であってもよい。正確にする目的のため、図2において、排出装置ベースの反応器205は、少なくとも供給パイプ217、マニホールド218及び一つ以上の排出装置ミキサー219を含む。ポンプアラウンド流のそれぞれは、供給パイプ217を通って排出装置ベースの反応器205に、及び排出装置ミキサー219に戻すことができる。ポンプアラウンド流221がポンプシステム222を通ってループA、B及び/またはCを通過するにつれて、ポンプアラウンド流の圧力は増加する。一態様において、排出装置ベースの反応器205に入る前にポンプアラウンド流の圧力における正の変化は、反応器205内の反応媒体(すなわち二次流体)と比較して、0.7barg〜7.0barg、たとえば1.5barg〜5.5bargまたは2.5barg〜4.0bargである。増加された圧力、ポンプアラウンド流は排出装置ミキサー219のそれぞれから反応媒体へ排出されて、連続的な乱流を作り出し、反応媒体の目標とする完全な混合を適用することができる。
[0051]ループAは、パイプ217に直接ポンプアラウンド流を供給するライン223を含む。ループAでは、熱交換器及び/または蒸気発生器も全くない。
[0052]ループBは、一つ以上の蒸気発生器230及び/または一つ以上の熱交換器231を含む。明確にする目的に関して、一つの蒸気発生器230及び熱交換器231が図2に示されている。追加の蒸気発生器及び/または熱交換器は、本発明の他の態様で使用することができる。流量に依存して、ライン232のポンプアラウンド流は蒸気発生器230または熱交換器231へ向けることができる。一態様において、ライン232のポンプアラウンド流の全てはライン233を経て蒸気発生器230に向けることができる。好ましい態様において、ライン232のポンプアラウンド流の流量が大きければ、蒸気発生器230においてより多くの量及びより良い品質の蒸気を発生することができる。蒸気発生器230は、供給パイプ217を経て反応器に戻すことができる流出プロセス流234を有する。場合により、流出プロセス流234の一部、たとえば5%〜95%は、ライン235を経て熱交換器231に向けることができる。ループBはライン232のポンプアラウンド流の全てを熱交換器231へ、及びライン236を経てバイパス蒸気発生器230へ向けることもできる。熱交換器231の流出物は、ライン237を経て反応器205の供給パイプ217に向けることができる。
[0053]ループCは一つ以上の蒸気発生器240と一つ以上の熱交換器241とを含む。明瞭化のために、一つの蒸気発生器240と熱交換器241が図2に示されている。しかしながら、本発明の態様では、追加の蒸気発生器及び/または熱交換器を使用することができる。態様によっては、蒸気発生器240の流出プロセス流243は熱交換器241の中を通過することができ、熱交換器241の流出物はライン244を経て反応器205の供給パイプ217に戻される。特定の態様では、流244の一部、たとえば5%〜95%は、反応器205に送られる供給物の量を制御するためにライン246を経て流245に向けられる。他の態様では、流出プロセス流243の一部、たとえば5%〜95%は、排出装置ミキサー219及び/または熱交換器241を通過することなく、ライン245を経て反応器205に直接戻すことができる。
[0054]態様によっては、ポンプアラウンド流がループB及び/またはCに向けられるとき、ポンプアラウンド流はライン213の反応溶液の流量の少なくとも4倍、たとえば少なくとも5倍または少なくとも8倍である流量を有するのが好ましい。
[0055]本発明の態様で使用される蒸気発生器は好ましくは、蒸気を多量且つ可変的な品質(すなわち圧力)を発生することができる。本発明の特定の態様により、カルボニル化システムの精製区分のプロセスの定常状蒸気需要の最大100%、たとえば最大80%、または最大50%を供給するために、多量で可変的な品質の蒸気を発生させることができる。さらに、蒸気を使用して、カルボニル化プロセスの他のシステム、たとえばタービン駆動ポンプに供給するために、(混合を誘導するために)フレアー(flare)するために、貯蔵タンクまたは他の化学的装置(chemical unit)、たとえば無水物精製装置及び/またはエステル装置を加熱することができる。好ましい態様では、それぞれのポンプアラウンドループは蒸気を少なくとも5トン/時間、たとえば少なくとも15トン/時間または少なくとも25トン/時間生成する。範囲に関しては、それぞれのポンプアラウンドループは5トン/時間〜30トン/時間、たとえば5トン/時間〜25トン/時間または20トン/時間〜25トン/時間を製造することができる。ライン213のフラッシャー206に送られる流量を参照して、流量に関しては、それぞれのポンプアラウンドループにより発生する蒸気の量は0.01x〜1xトン/時間、0.02x〜0.5xトン/時間または0.03〜0.1xトン/時間でありえる。さらに、好ましい態様では、生成した蒸気は少なくとも3.5barg、たとえば少なくとも5bargまたは少なくとも6bargの圧力を有する。ポンプアラウンド流から蒸気発生器により生成した蒸気の量は、カルボニル化システムでの流量、温度及び、生成される蒸気の圧力品質をベースとして変動しえる。ポンプアラウンド流の一つ以上で流量がより大きくなると、より多い量及び/または高品質の蒸気を生成することができる。態様によっては、排出装置ミキサーにより混合を生じさせるためにポンプアラウンド流の流量をより大きくすることが好都合であるかもしれないので、蒸気を発生させるためにポンプアラウンド流からの熱を回収することも好ましい。
[0056]製造モードにおいて排出装置ベースの反応器の正常な定常状態操作の間、反応溶液から抜き出されるとき、ポンプアラウンド流は約160℃〜約250℃、たとえば175℃〜235℃、または180℃〜220℃の温度を有することができる。蒸気発生器の一つを通過した後、流出プロセス流はカルボニル化温度より低い温度、たとえば約185℃、または150℃〜185℃を有していてよい。これらの範囲は、開始の間、または非定常状態反応器条件下で変動しえる。
[0057]好適な蒸気発生器としては、シェル及びチューブ交換器、ダブルパイプ交換器、スパイラルプレート交換器、プレート熱交換器、タンク熱交換器の螺旋コイル、スパイラルコイル若しくは差し込みチューブ(bayonet tube)、または当業界で公知の任意の他の好適な熱交換器を挙げることができる。蒸気発生器のプロセス表面は、当業界で公知の任意の好適な材料、たとえばニッケル-モリブデン合金、たとえばHASTELLOY(商標)B-3(商標)合金(Haynes International)またはジルコニウム合金、たとえばZirc(商標)702合金(United Titanium Inc.)で構成することができる。蒸気発生器の蒸気(すなわち、水)側は、任意の好適な金属、中でもたとえばカーボンスチール、及び低級ステンレス及び合金スチールで構成することができる。
[0058]場合により、ポンプアラウンド反応器は、蒸気発生器の一つ以上と一体化させて、蒸気を生成するために利用可能な熱を回収することができる。ポンプアラウンド反応器は、二次カルボニル化反応により、ポンプアラウンド流の温度を上昇させることができる。温度上昇によって蒸気発生が増加するかもしれない。ポンプアラウンド流は、未反応メタノール及び溶解した一酸化炭素、並びにさらに反応することができる触媒を含む。追加の反応体及び/または一酸化炭素は、ポンプアラウンド反応器に供給することができる。たとえば、態様によっては、ポンプアラウンド反応器は、蒸気発生器230(ループB)及び/または240(ループC)の前に追加することができる。好適なポンプアラウンド反応器は、パイプ反応器、チューブラ反応器、流動床、CSTR、バブル-カラムタイプの容器または二次排出装置ベースの反応器でありえる。本発明の幾つかの態様に従って、ポンプアラウンド反応器は、混合調節装置(mixing modifiers)、たとえばバッフルまたは他の反渦系(anti-vortex)装置、パッキング、分配器及び/または多重パス(multiple passes)を含むことができる。
[0059]ループB及び/またはCの熱交換器は、シェル及びチューブ交換器、スパイラルプレート熱交換器、スパイラルコイル交換器、または当業界で公知の任意の他の好適な熱交換器を挙げることができる。冷却水顕熱交換器(sensible cooling water heat exchanger)が好ましい。これらの熱交換器は好ましくはトリム冷却を提供して、システムのカルボニル化反応から、たとえば排出装置ベースの反応器205から反応熱を除去して、反応温度制御を促進する。さらに態様によっては、熱交換器は、高圧で冷却水を過熱し、次いで低圧蒸気/凝縮物容器に排出することにより、蒸気を生成することもできる。熱交換器の一つを通過したあと、流出物は、カルボニル化反応温度よりも低い温度、たとえば約155℃、または30℃〜155℃を有することができる。
[0060]開始の間、最初のうちは、ライン211を経て抜き出される反応溶液の約100%をポンプアラウンドループ221に向けるのが好ましい。ポンプアラウンドループの一つ以上、好ましくはループBまたはループCを使用して反応溶液を加熱することができる。排出装置ベースの反応器205を開始する間、反応媒体は、開始ヒーター(start up heater)を使用して約150℃に、または他の態様では150℃を超えて加熱する。図2に示されている本発明の態様では、開始ヒーターの機能は、蒸気発生器230(ループB)または240(ループC)により達成されるかもしれないが、下流の熱交換器231及び241のプロセス流は迂回される。他の態様では、パイプ熱交換器231が開始蒸気加熱器として機能することが可能である。開始態様によっては、少量の一酸化炭素をポンプアラウンドループの一つ以上の場所で注入することができる。設計速度の定常条件下では、反応溶液211の50%未満がライン221を経て一つ以上のポンプアラウンドループに向けられるのが好ましい。特定の態様では、反応溶液211の30%未満、たとえば25%未満はポンプアラウンド流としてT接続212で抜き出される。
[0061]図2は、反応溶液211の一部が抜き出されることが示されているが、多様な部分を抜き取ることができ、個別に一つ以上のポンプアラウンドループに提供することができる。ループA、B、Cに加えて、カルボニル化システムには任意の数のループを含めることができる。本発明の好ましい態様では、熱交換器及び/または蒸気発生器を含む少なくとも一つのループがある。
[0062]本発明の様々な態様に従って、図2には示されていないが、一つ以上のバルブ、レギュレータまたはポンプを使用して、カルボニル化システムでの流体の流れを制御することができる。同様に、本発明の他の態様では、手動と自動の隔離弁の組み合わせをポンプアラウンドループに含めて、(たとえば保守管理のため)一つのループを独立して遮断することができ、同時に(単数または複数の)他のループ及び排出装置ベースの反応器205は操作可能なままにすることができる。さらに本発明の様々な態様では、一つ以上の追加の熱交換器はシステム内のあらゆる場所に存在することができる。
[0063]本発明は、以下の非限定的な実施例で説明される具体的な実施態様を参照としてより良く理解されるだろう。
実施例1
[0064]本実施例は、最大製造速度及び最大蒸気発生速度で操作している酢酸製造システムを説明する。図3に示されているように、反応溶液はライン311を経て速度6xトン/時間で排出装置ベースの反応器305から排出される。反応溶液は、反応器305から抜き出されるときには、210℃〜215℃の温度である。T接続部312では、反応溶液は、4xトン/時間の流量のポンプアラウンド流321と、フラッシャー306に供給される2xトン/時間の流量のライン313の順流(forward feed)に分離される。システムのマスバランスを保持するために、新しいCOと反応体と共に、ライン315のフラッシャー206由来のリサイクルされた流及び精製システムは、2xの順流と実質的に同様であるべきである。
[0065]流れ321がポンプシステム322に供給されたあと、ポンプアラウンド流は、図3に示されているようにループ1及びループ2によって反応器305に戻される。流321は実質的に等分に分けることができ、2xトン/時間をそれぞれのループに向けることができる。ループ1では、ライン332のポンプアラウンド流は最初に蒸気発生器330に向けられて、0.03xトン/時間〜0.04xトン/時間の速度、8.5bargで蒸気を発生する。蒸気発生器330は、ライン334を経て冷却水熱交換器331に向けることができる流出プロセス流を有する。ライン335の熱交換器331の流出物は温度125℃〜145℃である。ライン335の流出物の圧力における正のデルタは、排出装置ベースの反応器305の圧力より2.5barg〜4barg高くなりえる。ライン335の流出物は、反応器305の排出装置ミキサー319に直接供給される。ループ2では、ライン342のポンプアラウンド流は、2xトン/時間の速度で蒸気発生器340に向けられる。蒸気発生器340は約0.03xトン/時間〜0.04xトン/時間、8.5bargで蒸気を発生する。蒸気発生器340の流出プロセス流343の20〜50%は熱交換器341を通過する。ライン344の熱交換器341の流出物は温度60℃〜80℃である。ライン344の圧力の正のデルタは、反応器305の圧力よりも2.5barg〜4barg高くなりえる。ライン344の流出物は、反応器305の排出装置ミキサー319に直接供給される。流出プロセス流343の残りの50〜80%は、液体レベルlより下の反応器305に直接入る。
実施例2
[0066]この実施例は、実施例1の製造速度の半分で操作するのにもかかわらず、高品質蒸気を多量に生成できることを示す。図3に示されているように、反応溶液は、5xトン/時間の速度で、ライン311の排出装置ベースの反応器305から抜き出される。ポンプアラウンド流321は、4xトン/時間の速度でT接続312でライン311の反応溶液から抜き出される。ライン311の反応溶液の残りの部分は、xトン/時間の速度でライン313を経てフラッシャー306へ移される。ライン315、新しいCOと反応体と共に精製系由来のリサイクル流は、xトン/時間の流量を有する。
[0067]流れ321は実施例1で記載したものと同様の方法でループ1及びループ2に供給される。ループ1は、8.4bargで0.03xトン/時間〜0.04xトン/時間の、実施例1と同様の蒸気の量及び品質を生成する。ライン335の流出物の温度は125℃〜145℃である。ループ2も、8.5bargで0.03xトン/時間〜0.04xトン/時間で、実施例1と同様の蒸気の量及び品質を生成する。この態様において、流出物343の約100%はライン345に向けられる。交換器341を通しては流れは最小〜全く向けられない。
実施例3
[0068]本実施例は、最大生産速度と比較的低い蒸気生産速度における酢酸製造システムの操作を説明する。図2に示されているように、反応溶液は、4xトン/時間の速度でライン211を経て排出装置ベースの反応器205から排出される。ポンプアラウンド流221は、T接続212でライン211中の反応溶液から抜出し、2xトン/時間の流量を有する。ライン211の反応溶液の残りの部分は、2xトン/時間の速度でライン213を経てフラッシャー206へ移される。マスバランスを維持するために、新しいCOと反応体と共に、ライン215のフラッシャー由来のリサイクル流及びライン208の精製システムは、2xトン/時間の順流と実質的に同じにすべきである。
[0069]流221をポンプシステム222に供給したあと、ポンプアラウンド流は、ループB及びループCにより反応器205に戻される。ループBでは、ライン232のポンプアラウンド流はxトン/時間の速度で、ライン236を経て蒸気発生器230の周りに迂回して向けられる。プロセス流は、ライン236を経て冷却水熱交換器231へ向けられる。ライン237の熱交換器231の流出物は温度65〜95℃である。ライン237の流出物の正のデルタ圧は、反応器205の圧力よりも2.5barg〜4barg高くなりえる。ライン237の流出物は、反応器205の排出装置ミキサー219に直接供給される。ループCでは、ライン242のポンプアラウンド流はxトン/時間の速度で蒸気発生器240へ向けられる。蒸気発生器240は、8.5bargで約0.02xトン/時間〜0.04xトン/時間の速度で蒸気を生成する。蒸気発生器240の流出プロセス流243の100%は熱交換器241を通過する。ライン244の熱交換器241の流出物は65℃〜95℃の温度である。ライン244の流出物の正のデルタ圧は、反応器205の圧力よりも2.5barg〜4barg高くなりえる。ライン244の流出物は、反応器205の排出装置ミキサー219に直接供給される。
実施例4
[0070]本実施例は、ポンプアラウンドループが排出装置ベースの反応器に配置されているノズルから供給される、本発明の態様を説明する。図4に示されているように、反応溶液は、3xトン/時間の速度でライン311を経て排出装置ベースの反応器305から排出される。さらに、反応溶液は、液体レベルlより下に配置されているノズルを経て排出装置ベースの反応器305から排出されて、2xトン/時間の速度でライン310に至る。ポンプアラウンド流321は、2xトン/時間の速度でT接続312でライン311の反応溶液から抜き出される。ライン310及びライン321を経る混合ポンプアラウンド流を通る総流量は4xトン/時間でありえる。T接続312では、ライン311の反応溶液の残りの部分は、xトン/時間の速度でライン313を経てフラッシャー306へ移され、他のリサイクル流316及び新しいCO及び反応体と共に、フラッシャー306由来の触媒リサイクル流315は、xトン/時間の速度で排出装置ベースの反応器305へリサイクルされる。
[0071]流れ321がポンプシステム322に供給されたあと、ポンプアラウンド流は、2xトン/時間の流量でループ1により反応器305へ戻される。ループ1では、ライン332のポンプアラウンド流は蒸気発生器330へ向けられて、8.5bargで、0.02xトン/時間〜0.04x/時間の速度で蒸気を生成する。蒸気発生器330は、冷却水熱交換器331へライン334を経て向けられる流出プロセス流を有する。ライン335の熱交換器331の流出物は温度125℃〜145℃である。ライン335の流出物の正のデルタ圧は、排出装置ベースの反応器305の圧力よりも2.5barg〜4barg高くなりえる。ライン335の流出物は、反応器305の排出装置ミキサー319に直接供給される。
[0072]流れ310はポンプ316に供給され、ポンプアラウンド流は2xトン/時間の流量でループ2により反応器305に戻される。ループ2では、ライン342のポンプアラウンド流は蒸気発生器340へ向けられる。蒸気発生器340は、8.5bargで約0.03xトン/時間〜0.04xトン/時間の速度で蒸気を生成する。蒸気発生器340の流出プロセス流343の20〜50%は冷却水熱交換器341を通過する。ライン344の熱交換器341の流出物の温度は65℃〜95℃である。ライン344の流出物の正のデルタ圧力は、反応器305の圧力よりも2.5〜4barg高くなりえる。ライン344の流出物は、反応器305の排出装置ミキサー319に直接供給される。流出プロセス流343の残りの50〜80%は液体レベルlより下にライン345を経て反応器305へ直接入る。
[0073]明確にするために、メタノールの酢酸へのカルボニル化に使用されるプロセスに実際に使用されるすべての特徴がこの明細書で記載されているわけではない。ポンプアラウンドループでの滞留時間及び測定された温度、(単数または複数の)流及び/または、制御された原材料の流量の添加で測定された圧力などのパラメーターは、所望の構造に対して最適化することができる。当業者は、任意のそのような実際の態様の開発において、具体的な目的、たとえばシステムに関連する及びビジネスに関連する制約と適合させるために、数多く実施−個々の決定がなされるべきかを理解するだろう。そしてこれらは個々の事案により変動するだろう。さらに、そのような開発努力は複雑で多大な時間を要するかもしれないが、本開示の利益を有する当業者にとっては日常的な活動であるものと理解されよう。
[0074]本発明を詳細に記載してきたが、当業者には本発明の趣旨及び範囲内での変形が直ちに明らかになるだろう。さらに、本発明の態様及び様々な態様の部分及び以下及び/または付記請求の範囲で参照した様々な特徴は、その全体または部分で組み合わせたり、または交換することができることは理解すべきである。さらに、当業者には前述の記載は単なる例示であり、本発明を限定するものではないことは明らかであろう。

Claims (8)

  1. 酢酸の製造プロセスであって、以下の各工程:
    反応媒体を含む排出装置ベースの反応器中で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する、ここで少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル及びその混合物からなる群から選択され、ここで前記反応媒体は、水、酢酸、酢酸メチル、ヨウ化メチル及び触媒を含み、前記排出装置ベースの反応器は一つ以上の排出装置ミキサーを含む;
    前記排出装置ベースの反応器から第一の流量で反応溶液を抜き出す;
    反応溶液の一部を分離して、ポンプアラウンド流を形成する;
    ポンプアラウンド流の一部を場合により一つ以上の蒸気発生器に通して、流出プロセス流及び蒸気を生成する;
    ポンプアラウンド流の一部を場合により一つ以上の熱交換器に通して、流出物を生成する;及び
    次のもの:ポンプアラウンド流、出口プロセス流または流出物の一つ以上の一部を、一つ以上の排出装置ミキサーの少なくとも一つに供給して、排出装置ベースの反応器で反応媒体の混合を提供する;
    を含む前記プロセス。
  2. 反応溶液の残存部分をフラッシャーへ供給して、粗製生成物と触媒リサイクル流とを生成する工程をさらに含み、ここで前記ポンプアラウンド流は、フラッシャーへ導入する前に分離される、請求項1に記載のプロセス。
  3. ポンプアラウンド流の流量は、フラッシャーへ送られる反応溶液の残存部分の流量の少なくとも1.2倍である、請求項2に記載のプロセス。
  4. 流出プロセス流は、排出装置ベースの反応器から抜き出される反応溶液の温度よりも低い温度を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. 排出装置ベースの反応器から抜き出された反応溶液の20%〜100%はポンプアラウンド流として分離される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
  6. 排出装置ベースの反応器から抜き出された反応溶液の少なくとも50%はポンプアラウンド流として分離される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. 一つ以上の排出装置ミキサーはそれぞれ、少なくとも2:1の排出対駆動比を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. 排出装置ベースの反応器が、混合するために反応器内に可動部分を全く含まない、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロセス。
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