JP2014509186A - 悪臭標準および抑制剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、特に人の汗の成分から悪臭を生じる反応系の分野に関する。具体的には、悪臭を生じるタンパク質、そのような悪臭を生じる基質、そのような悪臭発生の抑制剤、ならびに、それらの悪臭抑制効果を測定するための、およびこれまで知られていない悪臭の発生を抑制するための物質を見出すためのスクリーニングシステムに関する。したがって、本発明は消臭分野にも関連する。

Description

本発明は、特に人の汗の成分から悪臭を生じる反応系の分野に関する。具体的には、悪臭を生じるタンパク質、そのような悪臭を生じる基質、そのような悪臭発生の抑制剤、ならびに、それらの悪臭抑制効果を測定するための、およびこれまで知られていない悪臭の発生を抑制するための物質を見出すためのスクリーニングシステムに関する。したがって、本発明は消臭分野にも関連する。
一般的に、フレッシュな人の汗は無臭であり、人の皮膚(特に脇の下)に微生物が定着することにより汗のにおいが発生することが認められている。このようにして人の汗から生じるにおいは、そのようなにおいがするとすぐにそのにおいが人の汗であることがわかるという意味で特徴的であると考えられる。このにおいは、広くそして本発明において悪臭であると考えられており、非常に強烈であり得る。
したがって、汗の悪臭発生を抑制すること、悪臭を軽減することまたは悪臭をマスキングすることが長年試みられてきた。本発明において、「抑制」は人の汗からの汗臭の発生を防止するための全ての手段をいい、そのような悪臭発生の減速手段を含む。「軽減」は、例えばマトリクスと結合させることにより、およびマトリクスに固定化することにより汗臭の成分を緩和させる処理手段を意味する。「マスキング」は、例えば、他のより強くて良好な香りで人の嗅覚を打ち負かすことによる、または、汗臭の1つ以上の悪臭化合物を検出する人の嗅覚系の能力を低下若しくは弱めることによる、人の汗臭の知覚に影響を与えることを意図する手段および試みを意味する。
このような悪臭を軽減またはマスキングするだけでなく、汗臭の発生を抑制することが望ましい。頻繁に試みられる1つの方法は、汗の発生を防止するために制汗剤を人の腋窩へ塗布する方法である。その論理は、汗をかかなければ汗臭も発生しないというものである。しかしながら、このような人の生理学的過程への影響は持続的ではなく、望ましくない副作用を生じ得る場合があるという懸念がある。したがって、本発明における「抑制剤」は、汗発生の抑制に主に依存する以外の、人の汗に由来する1つ以上の汗臭成分の形成を減速または防止するのに影響する物質のみである。
したがって、汗臭発生の効果的な抑制剤を見出す一般的必要性が存在する。このような抑制剤に対する探索は、実際の汗臭の形成、特に悪臭発生の原因となる生理学的過程がほとんどわかっていないという事実により阻まれている。また、潜在的悪臭発生抑制剤の効能を比較するための標準化された手順も欠落している。
文献EP1387891(WO02/092024A2として公開されている)には、報告によれば汗中に存在する無臭前駆化合物の悪臭を発する脂肪酸への転換に関与する単離されたN−α−アシル−グルタミン−アミノアシラーゼが開示されている。さらにこの文献には、抑制剤の高スループットスクリーニングにおけるこの酵素の応用が記載されている。
前記欧州特許文献に開示された酵素および対応してこの文献に記載された試験システムの欠点は、酵素が補因子として亜鉛イオンを必要とするため、キレート剤の存在に容易に影響されることである。しかしながら、EDTAのような亜鉛キレート剤は、インビボで人の汗に適用した場合、人の汗臭の発生を抑制するのに効果的ではない。したがって、そこで使用する試薬を調製する場合、この試験システムには高度な注意が必要となり、この試験システムで同定された潜在的抑制剤は、この試験システムにより測定されるような悪臭抑制効果が単に亜鉛イオンの関与の結果ではないことを排除するために再分析されなければならない。
欧州特許出願第1387891号明細書
したがって、本発明の課題は、亜鉛イオンの存在に依存することなく汗臭発生の代表的な経路を再生するための試験システムを提供することである。
したがって、本発明によれば、SEQ ID NO.2〜31のいずれかのアミノ酸配列と
a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%、最も好ましくは100%の配列同一性、および/または
b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%、最も好ましくは100%の配列類似性
を有するアミノ酸配列を含み、
前記配列同一性および配列類似性が、ギャップ開始ペナルティ10.0、ギャップ伸張ペナルティ0.5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズム(EMBOSS needle algorithm)に従って算出される、タンパク質が提供される。
図1〜33は、アミノ酸配列 SEQ ID NO 1〜33を示す。 図34は、大腸菌における遺伝子発現およびタンパク質生成の結果を示す。 図35は、大腸菌における酵素活性試験の結果を示す。
このようなタンパク質が、フレッシュな非悪臭性のまたはわずかに臭う人の汗と接触する時に、人の汗の特徴的な悪臭を急速に生じ得ることが見出された。このタンパク質が殺菌された人の汗と接触する際、著しく汗臭を生じる能力も見出された。
さらに重要なことに、このタンパク質による人の汗からの悪臭発生は亜鉛イオンの存在に依存しないことがわかった。また、このタンパク質は、亜鉛イオンを錯化するのに十分な濃度のEDTAの存在下でさえ、N−α−ラウロイル−L−グルタミンを開裂し、生物学的に容易に検出および定量されるラウロイル脂肪酸を放出するその能力を保持している。したがって、酵素であると思われるこのタンパク質は悪臭標準システムおよび汗臭抑制剤のスクリーニングに有用である。より都合のよいことに、このタンパク質が、異なる属、科、目、網および門の多様な微生物において見出されるタンパク質と高い配列類似性を有することがわかっている。したがって、本発明のタンパク質は、人の皮膚、特に脇の下に定着している全ての微生物のかなりの割合に生じるこれまで未知の機能の遍在する一連のタンパク質の代表である。したがって、本発明のタンパク質による悪臭形成の抑制に効果的な抑制剤が、通常、インビボで人の汗に適用された時および人の皮膚に適用された時にも汗臭発生を効果的に抑制することが期待される。
本発明のタンパク質は、好ましくは単離された形態で入手可能である。本発明において「単離された」とは、タンパク質がその元々の環境から取り出され、特にタンパク質の製造に有用な他の微生物材料により汚染されていないことを意味する。とりわけ好ましくは、このタンパク質は精製された状態であり、これは組成物中の他のタンパク質若しくは少なくとも10個のアミノ酸長を有するペプチドに対するおよび核酸に対するこのタンパク質の含有量が、少なくとも80重量%、より具体的には少なくとも90重量%、さらに具体的には95重量%、とりわけ99重量%以上であることを意味する。
好ましくは単離され、より好ましくは精製された状態のこのタンパク質は、SEQ ID NO 2〜31のいずれかのアミノ酸配列と前記の配列同一性および/または配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。本発明における配列同一性および配列類似性は、EMBOSS「ニードル」アルゴリズムに従って決定される。このアルゴリズムは、両配列の全長をカバーする対のアミノ酸配列アラインメント用の標準アルゴリズムである。このアルゴリズムは、ニードルマン−ヴンシュ(Needleman−Wunsch)アルゴリズム(Needleman S.B.およびWunsch C.D.、1970 J. Mol. Biol. 48, 443〜453)を実践しており、n位のギャップに対するペナルティが式:ギャップ開始ペナルティ+(n−1)×ギャップ伸張ペナルティに従って算出される。
各アミノ酸配列の全長は整列しており、重複の末端にかかるペナルティはない。
本発明におけるギャップ開始ペナルティは10.0である。本発明におけるギャップ伸張ペナルティは0.5である。本発明におけるアミノ酸類似性を比較するためのスコア行列は「Blosum62」行列である。ギャップ開始ペナルティ、ギャップ伸張ペナルティおよびBlosum62行列は、先行技術で用いられる標準パラメータである。配列アラインメントはこれらのパラメータ、例えば公的に入手可能なフリーツールにより実行することができる。例えば、EBIは、そのインターネットツールの取り合わせにより本発明のパラメータを含むフリーの対配列アラインメントサービスを提供する。
本発明のタンパク質、特に単離されたまたは精製された状態の本発明のタンパク質は、アミノ酸配列SEQ ID NO.2〜31のいずれかから構成されていてよく、任意にN−末端メチオニンが欠落している。他のいかなる追加アミノ酸または修飾も含まないこれらのアミノ酸配列を有するタンパク質は、特に、無臭の殺菌された人の汗と接触した場合に強烈で典型的な悪臭を生じることができる。本発明において、「殺菌された」とは、当業者に既知の(特に0.4μmのろ過遮断を有する)滅菌ろ過により汗がろ過されていることを意味する。
本発明のタンパク質、好ましくは単離されたまたは精製された状態の本発明のタンパク質は、好ましくはSEQ ID NO.3の、より好ましくはSEQ ID NO.4のアミノ酸配列を含むまたはこれらのアミノ酸配列からなる。これらのタンパク質は、殺菌された無臭のフレッシュな人の汗と接触した場合に、人の汗の強烈で典型的な悪臭を発生するのに特に有効であることがわかっている。本発明によれば、生じた汗臭の激しさおよびにおいは、10人の熟練の臭気専門家の専門委員会により分類され、激しさおよびにおいは、0(検出せず)から9(非常に強烈/非常に典型的)の等級でランク付けされる。このような評価は、臭気分析の技術において一般的である。
特に、SEQ ID NO.3の216位にイソロイシンおよび219位にプロリンを含むタンパク質(例えば、SEQ ID NO.4のタンパク質)はバイオ技術によって容易に生産することができ、殺菌されたフレッシュな人の汗と接触した場合に強烈で典型的な汗の臭いを生じることができることがわかっている。したがって、本発明のタンパク質が、SEQ ID NO.2のアミノ酸配列を含む若しくはSEQ ID NO.2のアミノ酸配列からなる、または、SEQ ID NO.5〜31のいずれかの配列からなることが好ましい。
中でも、本発明のタンパク質がSEQ ID NO.2のアミノ酸配列を含むまたはSEQ ID NO.2のアミノ酸配列からなることが特に好ましい。このタンパク質は、枯草菌の株から単離され、フレッシュな殺菌された人の汗(このような汗は、上述したように、フレッシュで殺菌された状態では本質的に無臭である)と接触した場合に強くて典型的な悪臭を素早く生じることがわかった。
本発明のタンパク質、特にSEQ ID NO.2〜31のいずれかのアミノ酸配列を含む、または、SEQ ID NO.2〜31のいずれかのアミノ酸配列からなる単離されたまたは精製されたタンパク質は、3−メチル−2−ヘキセン酸−アミドおよび3−メチル−2−ヒドロキシ−ヘキサン酸−アミドを開裂しないが、N−α−ラウロイル−L−グルタミンを開裂する。上述したように、このタンパク質によるN−α−ラウロイル−L−グルタミンの開裂は、亜鉛イオンの存在に依存しない。
本発明によれば、本発明のタンパク質、すなわち、前記のSEQ ID NO.2〜31のいずれかのアミノ酸配列と、a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または、b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性を有するタンパク質をコードする単離核酸も提供される。この核酸は、好ましくは、SEQ ID NO.32またはSEQ ID NO.33の塩基配列を含むまたはこれらの塩基配列から構成される。SEQ ID NO.32のヌクレオチド配列は、枯草菌においてSEQ ID NO.2のタンパク質を生成するのに特に適している。SEQ ID NO.33の塩基配列を含む核酸は、大腸菌K12株においてSEQ ID NO.2のタンパク質を生成するのに特に適している。当業者は、本発明が枯草菌および大腸菌K12株以外の微生物による発現に最適化されたSEQ ID NO.2からなるタンパク質をコードする核酸も含むことを理解する。このような最適化は、それぞれのアミノ酸に対する微生物の各コドン選択に従う。
したがって、本発明の核酸は、本発明のタンパク質をバイオ技術により生成することを可能とし、そのようなタンパク質の再生可能でかつ十分な量での提供を容易にすることができる。
この目的のため、本発明は、プロモーターと操作可能に結合した本発明の核酸を含む発現ベクターも提供する。また、本発明は、本発明のタンパク質をコードする核酸を含む宿主細胞、好ましくは大腸菌細胞または枯草菌細胞を提供する。この宿主細胞は、好ましくは本発明の発現ベクターにより形質転換される。宿主細胞における発現ベクターは、宿主細胞のゲノムとは独立していてもよく、または、(好ましくは安定的に)宿主細胞のゲノムに挿入されていてよい。
組み換え遺伝子発現によるこのようなバイオ技術によるタンパク質生成は、タンパク質へのN−末端および/またはC−末端タグの付加の可能性ももたらす。このようなタグには、例えば、His−タグ若しくはStrep−タグまたは他のタグのようなタグが含まれ、これらは当業者に周知である。これらのタグの具体的な利点は、特異親和性クロマトグラフィーシステムを用いた各タンパク質の容易な精製である。これらの精製プロトコルは、当業者に周知である。Ni−NTA若しくはNi−IDAで官能化された樹脂におけるHis−タグによるタンパク質の精製は特に有利であり、そのような樹脂は(例えば、GE Healthcare、Uppsala、スウェーデンより)容易に入手可能である。本発明のタンパク質に取り付けられたHis−タグの別の利点は、酵素の酵素活性によるHis−タグの不干渉および本発明に従うその使用である。したがって、そのような精製タグはタンパク質精製の補助に使用されてもよく、それは有益であろう。
一方、これらのタグはタンパク質生成の効率および/または特異的な酵素活性を阻害するかもしれないことが当業者に知られている。図35からわかるように、この阻害はここでも生じた:His−タグタンパク質の細胞培養における全酵素活性は、His−タグのないタンパク質の酵素活性より低い。
これは、特に、例えば多数の試験(例えば、多数の潜在的阻害剤のスクリーニング用)用などのより大きな要求に対する多量のタンパク質の生成、または詳細な生化学検査(例えば、酵素動力学、阻害剤結合定数の決定など)用の精製タンパク質の生成の有利な可能性をもたらす。
本発明の上記問題を考慮して、悪臭標準組成物も提供される。本発明の悪臭標準組成物は、本発明のタンパク質、好ましくは単離されたまたは精製されたタンパク質、より好ましくは、SEQ ID NO.2〜31のいずれかのアミノ酸配列を含むまたはこれらの配列からなるタンパク質を、このタンパク質により開裂可能であって悪臭生成物を生じる物質とともに含む。この開裂可能物質は、天然の、フレッシュな殺菌された人の汗の成分であり得る。本発明によれば、開裂可能物質がN−α−ラウロイル−L−グルタミンである悪臭標準組成物が特に好ましい。
本発明の悪臭標準組成物は、フレッシュで、接触前には本質的に無臭の人の汗と接触した場合に強烈で典型的な人の汗の悪臭を生じるために特に有用である。このような本発明の悪臭標準組成物の具体的な利点は、悪臭標準組成物または汗における亜鉛イオンの存在に依存しないことである。したがって、本発明の悪臭標準組成物は、再生可能な条件下、実質的には試験する人の皮膚表面若しくは汗の温度を変えるような排除因子の下、人の汗の非常に典型的な悪臭の発生を検討し、影響を与えることができる。
本発明の悪臭標準組成物は、汗臭の発生、強さおよびその「におい」に影響を与える物質の有効性を見出し、試験するために特に適している。これは、汗臭の速度、強さまたは「におい」を変化させるための候補物質を、後に人の汗、特にフレッシュな、好ましくは殺菌された人の汗と接触させる本発明の悪臭標準組成物に加えることにより達成できる。また、候補物質を、後に本発明の悪臭標準組成物と接触させる汗、特にフレッシュな、好ましくは殺菌された汗に加えることもできる。
本発明の悪臭標準物質は、上記の悪臭標準組成物に限定されるものではない。悪臭標準組成は、SEQ ID NO.1のアミノ酸配列と
a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または
b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性
を有するアミノ酸配列を含むタンパク質も含み得る(ここで、配列同一性および配列類似性は、ギャップ開始ペナルティ10.0、ギャップ伸張ペナルティ0.5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズムにより算出される)。アミノ酸配列SEQ ID NO.1は、枯草菌から公知である。しかしながら、このようなタンパク質が、無臭の人の汗と接触した場合に典型的で強烈な汗臭を生じることができることは知られていない。したがって、このタンパク質は、本発明の悪臭標準組成物においても有用である。
本発明の悪臭標準組成物は、好ましくは、SEQ ID NO.1〜31のいずれかのアミノ酸配列を含むまたはこれらのいずれかのアミノ酸配列からなる、好ましくはSEQ ID NO.2のアミノ酸配列若しくはSEQ ID NO.5〜31のいずれかのアミノ酸配列を含むまたはこれらのいずれかのアミノ酸配列からなるタンパク質を含む。汗臭を生じるタンパク質が、アミノ酸配列SEQ ID NO.1〜31のいずれかからなる、特に好ましくはSEQ ID NO.2若しくは5〜31からなる、最も好ましくはSEQ ID NO.2からなる精製タンパク質から構成される悪臭標準組成物が特に好ましい。
したがって、本発明によれば、
−アミノ酸配列SEQ ID NO.1、2〜31のいずれかからなる単離若しくは精製タンパク質,
− N−α−ラウロイル−L−グルタミン
− および担体
から構成される悪臭標準組成物が提供される。
担体は、好ましくは液体担体であり、より好ましくは4を超えるpHに、とりわけ好ましくはpH5〜9に、最も好ましくはpH6.2〜7.8に調整された水緩衝液である。このような緩衝液が、水、50mMのNaHPO/KHPOおよび50mMのNaClから調製されていることが特に好ましい。このような担体は、再生可能かつ十分な量で容易に調製される。
本発明によれば、悪臭抑制組成物が提供される。この悪臭抑制組成物には、本発明の悪臭標準組成物と、悪臭生成物を生じる開裂反応の潜在的抑制剤が含まれており、本発明の悪臭抑制組成物は標準化された方法において容易にかつ再生可能に抑制剤での潜在的汗臭の有効性を試験することを可能にする。
したがって、本発明によれば、悪臭抑制組成物は、− SEQ ID NO.1、2〜31のいずれかのアミノ酸配列を含むまたはこれらのいずれかからなる、好ましくは単離若しくは精製されたタンパク質、
− N−α−ラウロイル−L−グルタミン、および
− 抑制剤の非存在下、タンパク質によるN−α−L−ラウロイル−L−グルタミンの開裂を可能にする担体、および
− 候補抑制剤
を含む。
より好ましくは、本発明の悪臭抑制組成物は、
− SEQ ID NO.1、2、5〜31のいずれかのアミノ酸配列からなる単離または精製されたタンパク質、
− N−α−ラウロイル−L−グルタミン、
− 抑制剤の非存在下、タンパク質によるN−α−L−ラウロイル−L−グルタミンの開裂を可能にする担体、および
− 候補抑制剤
から構成される。
本発明の悪臭抑制組成物において、担体は、好ましくは50mMのNaClおよび50mMのNaHPO/KHPOのpH7の水溶液である。
本発明は、さらに、SEQ ID NO.1〜31のいずれかのアミノ酸配列と
a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または
b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性
を有するアミノ酸配列を含む(好ましくは精製された)タンパク質(ここで、配列同一性および配列類似性は、ギャップ開始ペナルティ10,0、ギャップ伸張ペナルティ0,5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズムに従って算出される)を、
− 前記タンパク質により開裂可能であって、このような開裂を可能にする条件下、悪臭生成物を生じる物質、および
− 一連のスクリーニングすべき抑制剤候補物質
とともに含む、悪臭抑制剤スクリーニングシステムを提供する。
したがって、悪臭抑制剤スクリーニングシステムは、効果的な抑制剤の非存在下、悪臭生成物を生じる開裂可能な物質の開裂を可能にする条件で、選択された抑制剤候補物質の存在のもと、タンパク質と開裂可能物質の反応工程を実行する機械を好ましくは含む。
この場合も、開裂可能物質は、好ましくはN−α−ラウロイル−L−グルタミンである。また、上で論じた利点について、このタンパク質は好ましくは単離または精製されたタンパク質である。
タンパク質が、SEQ ID NO.1、2〜31のいずれかのアミノ酸配列からなる単離若しくは精製されたタンパク質である、最も好ましくはSEQ ID NO.2のアミノ酸配列からなる精製されたタンパク質である、本発明の悪臭抑制剤スクリーニングシステムが特に好ましい。
このような開裂を可能にする条件には、好ましくは、50mMのNaClおよび50mMのNaHPO/KHPOの緩衝水溶液(pH7)の存在が含まれる。
要約すると、
− SEQ ID NO.1、2、3〜31のいずれかのアミノ酸配列からなる精製タンパク質、
− N−α−ラウロイル−L−グルタミン、
− 50mMのNaClおよび50mMのNaHPO/KHPO の緩衝水溶液(pH7)、
− 一連の抑制剤候補物質、および
− タンパク質、N−α−ラウロイル−L−グルタミンおよび1つ以上の抑制剤候補物質を緩衝液中で混合するためのオートマット
を含む悪臭抑制剤スクリーニングシステムが特に好ましい。
そのような悪臭抑制剤スクリーニングシステムは、種々の濃度における潜在的抑制剤物質の多数の取り合わせの有効性を試験するための高スループットスクリーニングアプリケーションにおいて使用するのに特に適している。したがって、本発明の悪臭抑制剤スクリーニングシステムは、より有効な汗臭抑制剤の同定に有利に役立つ。さらにこのシステムは、タンパク質と本発明の悪臭標準組成物に関する利点、具体的には悪臭発生が亜鉛イオンに依存しないことを実現する。
この場合においても、悪臭の形成および悪臭形成の抑制を、上述した専門委員により分析および定量化することができる。しかしながら、好ましく、特に高スループットアプリケーションに有用であるのは、例えば、別の試薬の添加におけるガスクロマトグラフィーまたは測光、蛍光測定もしくは発光測定による光学的な方法により、開裂すべき物質および/またはそのような開裂反応の生成物を自動的に検出する本発明のシステムである。このような検出手段は、例えばEP1387891B1の実施例8から当業者に公知である。
したがって、本発明は、SEQ ID NO.1〜31のいずれかのアミノ酸配列と
a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または
b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性
を有するアミノ酸配列を含むまたはこのようなアミノ酸配列からなるタンパク質(ここで、配列同一性および配列類似性は、ギャップ開始ペナルティ10,0、ギャップ伸張ペナルティ0,5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズムに従って算出される)を、
− 開裂により悪臭を生じる条件下、このタンパク質により開裂可能な物質(この物質は、好ましくはN−α−ラウロイル−L−グルタミンである)と反応させる工程を含む、悪臭発生の標準化方法を提供する。
この方法は、好ましくはフレッシュな殺菌された人の汗で、または50mMのNaClと50mMのNaHPO/KHPOの緩衝水溶液(pH7)で行われる。
タンパク質は、好ましくは、SEQ ID NO.1〜31のいずれかのアミノ酸配列、好ましくはSEQ ID NO.1、2、5〜31のいずれかのアミノ酸配列、最も好ましくはSEQ ID NO.2のアミノ酸配列からなる。
さらに、本発明は、悪臭抑制剤のスクリーニング方法であって、
1)SEQ ID NO.1〜31のいずれかに示すアミノ酸配列と
a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または
b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性
を有するアミノ酸配列を含み、
配列同一性および配列類似性が、ギャップ開始ペナルティ10.0、ギャップ伸張ペナルティ0.5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズム(EMBOSS needle algorithm)に従って算出されるタンパク質を、
− 抑制剤の非存在下、開裂反応を可能にする条件でこのタンパク質により開裂可能な物質、および
− 開裂反応を潜在的に抑制する抑制剤候補物質
とともにインキュベートする工程、ならびに
2)悪臭の発生を測定する工程
を含む方法も提供する。
実施例および図面により、本発明をより詳細に説明する。これらの実施例を、特許請求の範囲を限定するものと理解すべきでない。
実施例1:PCRによるyxeI遺伝子の増幅および大腸菌発現ベクターへのクローニング
人の腋窩から単離した枯草菌株のゲノムDNAを、PCR増幅用の鋳型として使用した。フォワード(5’−GGGACTGATCATATGTGCACAAGTCTTAC−3’)およびリバース(5’−ATTGAGGATCCTTAATTAAGCTCATGAATACTCT−3’)のプライマーをPCR増幅用に使用した。
得られたPCR産物を、製造業者の取扱い説明書に従って、制限エンドヌクレアーゼNdeIおよびBamHI(New England Biolabs、フランクフルト、ドイツ)で処理し、プラスミドpET24a(Merck、ダルムシュタット、ドイツ)およびpET28a(Merck、ダルムシュタット、ドイツ)へクローン化した。得られた発現ベクターをpET24a::yxeIまたはpET28a::yxeIと称した。これらは、SEQ ID NO.1のタンパク質をコードする核酸を含んでいる。ベクターpET28aにおいて、タンパク質は6連続したアミノ酸のHis−タグと結合している。
実施例2:大腸菌における遺伝子発現およびタンパク質生成
大腸菌BL21(DE3)を発現宿主として用いた。この株(プラスミドを含まないか、実施例1の発現ベクターを保持しているかのいずれか)を、250mlの振とうフラスコを用いて激しく振とうしながら、100mlのLuria−Bertani培地中、37℃で培養した。プラスミド含有株は、30mg/lのカナマイシンを含むLuria−Bertani培地の存在下で培養した。細胞密度が1のOD600に達した後、IPTGを最終濃度0.1mMまで加え、その後、同一条件下でさらに2時間インキュベーションした。
培養物から1.5mlのサンプルを取り出し、遠心分離により細胞を採取し、SDS−PAGEで分析した後クーマシー染色した。図34に示すように、誘導後に強い遺伝子発現およびタンパク質生成が観察された。
実施例3:酵素活性の測定および抑制効果の試験
実施例2において得られた細胞を遠心分離により採取し、残留培地成分を除去するためにPBSバッファーで2回洗浄した。得られた細胞ペレットをPBSバッファー(1リットルの水に、8gのNaCl、0.2gのKCl、1.44gのNaHPO、0.24gのKHPO、pH7.4)に、最終OD600が30になるよう再懸濁した。この株(プラスミドを含まないか、実施例1の発現ベクターを保持しているかのいずれか)の細胞懸濁液を活性試験に使用した。洗浄した細胞懸濁液を、N−α−ラウリル−グルタミン(0.2mg/mlの最終濃度、図35における「LG」)を含むPBSバッファーに、37℃(最終体積0.25ml)で15分間接触させた。活性試験は、試験方法としてGSを含む、WO02/092024A2の実施例7に記載される方法で行った。図35からわかるように、プラスミドを含まない株はいくらかの背景活動を示したが、発現ベクター保有株は強い酵素活性を示した。この図は、pET 24aで表される本発明の酵素の活性と比較した酵素活性を示す。傍注として、この酵素のフレッシュな人の汗との接触は、人の汗の強烈な臭いの発生をもたらす。
活性抑制の試験として、酢酸ナトリウムを1組のサンプルに最終濃度100mMとなるよう加えた。その結果、プラスミド非含有の大腸菌株の背景活動レベルにまで酵素活性は抑制された。
SEQ ID NO.2、5〜31の各アミノ酸配列を有する酵素でこの分析を繰り返した。すべての酵素が、フレッシュで無臭の人の汗と接触した場合に人の汗の強烈な臭いを発生した。

Claims (15)

  1. SEQ ID NO.2〜31のいずれかのアミノ酸配列と
    a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または
    b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性
    を有するアミノ酸配列を含み、
    配列同一性および配列類似性が、ギャップ開始ペナルティ10.0、ギャップ伸張ペナルティ0.5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズム(EMBOSS needle algorithm)に従って算出される、タンパク質。
  2. タンパク質のアミノ酸配列が、SEQ ID NO.2〜31のいずれかのアミノ酸配列を含み、またはSEQ ID NO.2〜31のいずれかのアミノ酸配列からなり、任意にN−末端メチオニンが欠落している、請求項1に記載のタンパク質。
  3. タンパク質が、3−メチル−2−ヘキセン酸−アミドおよび3−メチル−2−ヒドロキシ−ヘキサン酸−アミドを開裂しないが、N−α−ラウロイル−L−グルタミンを開裂する、請求項1または2に記載のタンパク質。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のタンパク質をコードする単離核酸。
  5. プロモーターと操作可能に結合した請求項4に記載の核酸を含む発現ベクター。
  6. 好ましくは請求項5に記載の発現ベクターにより形質転換する、請求項1〜3のいずれかに記載のタンパク質をコードする核酸を含む宿主細胞。
  7. − SEQ ID NO.1〜31のいずれかのアミノ酸配列と
    a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または
    b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性
    を有するアミノ酸配列を含み、
    配列同一性および配列類似性が、ギャップ開始ペナルティ10.0、ギャップ伸張ペナルティ0.5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズム(EMBOSS needle algorithm)に従って算出されるタンパク質を、
    − 該タンパク質により開裂可能であって、開裂を可能にする条件下で悪臭を生じる物質
    とともに含む悪臭標準組成物。
  8. 開裂可能な物質がN−α−ラウロイル−L−グルタミンである、請求項7に記載の悪臭標準組成物。
  9. 請求項7または8に記載の悪臭標準組成物と、抑制剤の非存在下、開裂を可能にする条件下で悪臭生成物を生じる開裂反応の阻害剤とを含む悪臭抑制組成物。
  10. − SEQ ID NO.1〜31のいずれかのアミノ酸配列と
    a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または
    b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性
    を有するアミノ酸配列を含み、
    配列同一性および配列類似性が、ギャップ開始ペナルティ10.0、ギャップ伸張ペナルティ0.5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズム(EMBOSS needle algorithm)に従って算出されるタンパク質を、
    − 該タンパク質により開裂可能であって、そのような開裂を可能にする条件下で悪臭生成物を生じる物質と、
    − 一連のスクリーニングすべき抑制剤候補物質
    とともに含む悪臭抑制剤スクリーニングシステム。
  11. 開裂可能な物質がN−α−ラウロイル−L−グルタミンである、請求項10に記載の悪臭抑制剤スクリーニングシステム。
  12. 1)− SEQ ID NO.1〜31のいずれかのアミノ酸配列と
    a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または
    b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性
    を有するアミノ酸配列を含み、
    配列同一性および配列類似性が、ギャップ開始ペナルティ10.0、ギャップ伸張ペナルティ0.5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズム(EMBOSS needle algorithm)に従って算出されるタンパク質を、
    − 該タンパク質により開裂可能であって、そのような開裂を可能にする条件下で悪臭生成物を生じる物質と
    − 抑制剤候補物質
    とともにインキュベートする工程、ならびに
    2)悪臭の発生を測定する工程
    を含む悪臭抑制剤のスクリーニング方法。
  13. 悪臭生成物発生用の悪臭標準組成物における、請求項1〜3のいずれかに記載のタンパク質の使用。
  14. 悪臭発生の抑制剤のスクリーニングのための、
    SEQ ID NO.1〜31のいずれかのアミノ酸配列と
    a)少なくとも93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、および/または
    b)少なくとも97%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%の配列類似性
    を有するアミノ酸配列を含み、
    配列同一性および配列類似性が、ギャップ開始ペナルティ10.0、ギャップ伸張ペナルティ0.5を有し、Blosum62行列を用いるEMBOSSニードルアルゴリズム(EMBOSS needle algorithm)に従って算出されるタンパク質の使用。
  15. タンパク質が、SEQ ID NO.1〜31のいずれかの、好ましくはSEQ ID NO.1、2および5〜31のいずれかの、最も好ましくはSEQ ID 2のアミノ酸配列からなる単離タンパク質または精製タンパク質である、請求項13または14に記載の使用。
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