JP2014504974A - コンティニュアス型インクジェットプリンタにおける活性化範囲検出のための新規な方法 - Google Patents

コンティニュアス型インクジェットプリンタにおける活性化範囲検出のための新規な方法 Download PDF

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Abstract

CIJ印刷機のインクジェットの離脱品質を判断するための方法が説明されており、この方法は、
a) 第一列のN1個の液滴を発生させる工程であって、液滴すべてが、帯電手段によって同一電圧Vで帯電されている、工程と、
b) その後、帯電手段によって第2電圧(VG)で帯電された少なくとも1つの液滴G1を発生させる工程であって、液滴G1には、帯電手段によってVよりも低い第3電圧(VG)で帯電された少なくとも1つの液滴G2が後続する、工程と、
c) その後、第2列のN2個の液滴を発生させる工程であって、液滴すべてが、帯電手段によって同一の電圧Vで帯電されている、工程と、
d) 静電検出器を用いて、液滴G1及びG2によって離間された第一列の液滴及び第2列の液滴を有する偏向されていない液滴のジェットにおける電荷変動を、ジェットが静電検出器の前を通過する間に測定する工程と、
を有する。

Description

本発明は、コンティニュアス型インクジェット(CIJ)プリンタの分野に、より具体的には、インクジェットの活性化(stimulation)を調整するまたは調節するための方法及びデバイスに関する。
(特に温度により測定される)周囲状態、偏向の大きさ、インクの性質など様々なパラメータにより特定される実施状態の変動にかかわらず、堅調な動作及び制御された印刷品質を得ることが可能である。
偏向式コンティニュアス型インクジェットのプリントヘッドは、当業者により公知の機能的手段を備える。
図1は、このような従来のプリントヘッドのダイアグラムである。このヘッドは、基本的に、ジェットの進行方向で連続的に説明して、以下の機能的手段、すなわち、
− インク回路7によって真空で保持された導電性インクを収容し、少なくとも1つのインクジェット11を放出する液滴発生器1と、
− 各インクジェットのための個別の帯電電極4と、
− ジェットの軌道の両側にかつ帯電電極4の下流側に配置された2つの偏向プレート2、3で形成された組立体と、
− 印刷に使用されなかったジェットからインクを回収し、インクをインク回路に戻して、これにより再利用するためのガター(gutter)20と、
を備える。
これらさまざまな手段の機能を後述する。液滴発生器1に収容されるインクは、少なくとも1つの調整済みノズル10から出て、これにより、少なくとも1つのインクジェット11を形成する。ノズルの上流側に配置され、例えばインク内に配置された圧電性セラミックスなどで形成された周期的活性化デバイス(図示略)の作用を受けて、インクジェットは、ノズルの下流側においてジェットの正確な場所で、活性化信号の周期に対応する一定の時間間隔で離脱する。インクジェットのこの強制的な分裂は、通常、活性化デバイスの周期的振動によってジェットのいわゆる「離脱(break-off)」点において引き起こされる。ノズルの出口といわゆる「離脱」点との間の距離は、活性化エネルギーに依存する。以下、このサイズを「離脱距離」または「離脱長さ」と称し、符号BLと示す。活性化エネルギーは、セラミックスを制御するための電気信号の大きさに直接関係する。
この離脱点の場所は、連続的なジェットは、活性化信号の周波数と同じ時間的周波数で、同一のかつ一定間隔をあけたインクの液滴からなるライン11に変わる。既知の活性化エネルギーに関して、任意の他のパラメータ(特にインクの粘度)は、さらに一定に保たれており、周期的な活性化信号と離脱時との間には、正確な(一定の)フェーズ関係があり、これ自体は、周期的であり、活性化信号と同一周波数を有する。
この一列の液滴は、ジェットの噴出軸と同一線上の軌道に沿って進み、これは、幾何学的構造によって、理論的に回収ガター20の中心に結合する。ジェットの離脱点近傍に位置する帯電電極4は、形成された液滴それぞれを電気的な帯電値で選択的に帯電することを意図しており、この帯電値は、各液滴に関してあらかじめ決定されている。そのため、インクは、液滴発生器内において一定電位で維持されており、所定大きさVcの電圧窓(voltage window)は、帯電電極に印加される。この窓は、一般的に、各液滴期間で異なる。正確に帯電される液滴に関して、電圧を印加する瞬間は、ジェットの電気的連続性を利用してジェットの終端において既知の電荷量を引き付けるために、ジェットの断片化にわずかに先行する。したがって、帯電電圧を印加する瞬間は、ジェットを断片化するための方法と同期する。そして、電圧は、断片化中に維持されており、分離した液滴を電気的に絶縁させるまで負荷を安定させる。電圧は、離脱時の危険性を考慮するように、断片化した少し後においても印加されたままである。
液滴が帯びる電荷量は、以下の関係:
Q=−K×Vc
に従っており、ここで、Kは、プリンタの実施状態に関する係数であり、この係数は、主として、媒体の誘電率、スリットの幅及び液滴の体積に依存する。以下、液滴は、Vc(例えば100V)で帯電されるとし、その電荷は、−K×Vcボルト(例えば−K×100ボルト)である。
2つの偏向プレート2、3は、高値を有する一定の相対電位となっており、この相対電位は、液滴の軌道に対してほぼ垂直に電界Edを生成する。この電界は、プレート間に関与する帯電した液滴の電荷及び粘度に依存する大きさで、これら液滴を偏向することができる。これら偏向軌道12は、ガター20を回避して被印刷媒体30に衝突する。媒体に印刷される液滴衝突マトリックスにおける液滴の配置は、ヘッドと被印刷媒体との間の相対移動でジェットの液滴に付与される個別の偏向を組み合わせることによって得られる。これら2つの偏向プレート2、3は、ほぼ平面である。
回収ガター20は、その入口に開口部21を備え、その横断面は、偏向されていないジェットの公称(nominal)軸に垂直な平面にあるその入口面の突出部であり、ガターとの接触部分のやや上流側に配置されている。この平面をガターの入口平面と称する。「偏向されていないジェットの公称軸」は、ヘッドの部分組立品すべてを製造し、ヘッドをいったん組み立てると公称上互いに対して相対的に配置された場合のジェットの理論軸を示す。
公知であることは、コンティニュアス型ジェットのプリントヘッドの動作の制御が、上述した機能的手段に加えて、一定数の補完手段の実施を必要とすることであり、これら補完手段は、一方では(帯電及び液滴の粘度により大部分が決定される)液滴の偏向を習得(master)、他方では印刷されていない液滴を回収する正確な動作を観測することを可能とする。
印刷するために液滴の偏向を最もよく習得するために、以下の条件を満たす方がよい。
ジェットの離脱プロセスは、対応するノズルから帯電電極の内側までの所定距離において、安定的にかつ確実に行われる。
さらに、帯電を離脱時と同期させることは、適切なフェーズで調節される。
最後に、ジェットの速度は、所定値に調節されており、最もよいことは、この値を測定し、インクの圧力に作用することによって指示に従わせることである。
そのために、従来のプリントヘッドは、一般的に、液滴が帯びる電荷の代表的なサイズを測定するためのデバイスを備える。この測定デバイスは、帯電電極の下流側に配置される。
このため、特許文献1には、帯電フェーズを検出し、ジェット速度を測定し、ノズルとジェットの離脱との間の距離を識別することを可能とするデバイスが記載されている。これは、帯電電極と偏向プレートとの間に配置されて関連する信号を処理する単一の静電気検出器を有する。この検出器の感知コアとこの感知コアの前方にある帯電液滴の循環スペースとは、静電遮蔽により電気的寸断から保護されている。得られた信号を利用することは、試験液滴と称する特定の帯電液滴であって帯電液滴の存在が検出器の感知コアへの液滴の静電的影響により検知される帯電液滴が通過すると、これら帯電液滴の帯電レベルを非常に正確に測定でき、また、検出器の検知領域におけるこれら液滴の検出器に入る及び検出器から出る瞬間、すなわち経過時間dTを規定することができる。そして、通過する有効長さLを認識することにより、検出器を通過する液滴の平均速度V=L/dTを推定できる。
特許文献2には、ジェットの公称軌道に近接しかつ軌道に沿う2つの相対距離場所に配置された2つの静電検出器で形成されるデバイスが記載されている。一方の検出器の信号レベルは、試験液滴が帯びている電荷量に関する情報を提供し、2つの検出器間の時間的シフトは、液滴の速度を得ることを可能とする。
特許文献3には、連続する試験液滴によって与えられたガターにおける電荷流動により形成された電流を検出することが記載されている。
電流の大きさは、液滴の平均帯電レベルと、帯電電極における一群の液滴の帯電間の時間と、に関する情報を提供し、この一群がガターに到達したときに形成される電流を検知することにより、ジェットの速度を算出可能とする。
上記方法のうちの1つを用いてジェット速度を認識することにより、周期的に測定し、インクの圧力に作用することによる符号にその値を従わせることによって、ジェット速度を確認できる。
通常、離脱に対して帯電同期時を選択するように構成され、帯電の離脱時との同期を満たすことが可能な方法は、液滴周期にわたって異なるように分配された帯電時(「フェーズ」とも称される)で一連の帯電試験を進める工程と、各フェーズにおいて、液滴が帯びている電荷レベルを測定する工程と、からなり、この電荷レベルは、液滴の帯電処理の有効性、ひいては帯電同期の適切性を示す。特定のフェーズは、あまり良くないまたは非常によくない帯電同期を形成するが、一般的には、ある数のフェーズは、最大電荷を得ることを可能とする。
印刷中に使用される帯電フェーズは、以下から選択される。
この技術は、例えば特許文献1に教示されている。この特許文献1には、同様に、ある方法が記載されており、この方法は、同様に、ジェットの離脱時(フェーズ前まで)に対応する試験液滴の正確な帯電時を認識可能とし、したがって、上記方法のうちの1つを用いて判断されたジェット速度Vjを認識し、試験液滴の離脱と試験液滴が検出器に入ることとの間の飛行時間Tvを推測することが可能である。
構造からノズルと検出器入口との間の距離Dを認識することによって、距離BLは、ノズルとジェットの離脱との間の距離と推測される:
BL=D−Vj×Tv
である。
良好な状態の下で使用されるジェットの離脱を得るため、一方では、離脱が帯電電極の領域内であることしたがってノズルから所定距離(特に離脱位置)であることを検証し、他方では、ジェットの離脱を安定的にかつ確実に行うこと(離脱品質、以下で詳述する)を確実にする。これは、活性化エネルギーに作用することによって実際に生ずる活性化を最適に調節することによって行われる。
既知の方法において、活性化エネルギーは、活性化デバイス(圧電性物質)に印加する周期的な電圧信号レベルVSにより制御される。
離脱は、所定のインクに関する(インクの粘度を調整する)温度範囲により特に特徴付けられるプリンタの動作領域で液滴の最適な帯電を保証可能とする場合に、安定的かつ確実である(良好な品質)と考えられる。
具体的には、離脱の直前において、液滴90は、尾部91によって、形成されている次の液滴90’に接続されている(図2a参照)。この尾部の形状は、離脱品質を決定する。問題となる離脱の大部分の形状の特徴は、以下のとおりである。
− 非常に細い尾部91(図2b参照)であり、この尾部は、離脱を不安定にする危険がある(表面張力結合力は、静電力に対して弱くなる)。非常に大きな電界が大きく異なる値で帯電された2つの連続する液滴間に存在する場合(強帯電の後に弱帯電が続く場合)、尾部における応力集中効果現象は、静電力を形成し、そのため、帯電物質の微粒子は、高帯電液滴の非常に細い尾部から引っ張られ、電荷を移送することによって弱帯電液滴に再結合する。その結果、液滴は、公称電荷をもはや有しておらず、そのため、偏向を乱し、印刷品質は、劣化する。
− 2つの狭窄部分間に突出物(lobe)を有する尾部(図2c参照)であり、この尾部は、2箇所で離脱することがあり、液滴から隔離された付随体(satellite)95を形成し、この付随体は、関係する液滴についての電荷の一部を帯びており:
* その速度がジェットよりも速い(高速付随体)場合には、付随体95及びその電荷は、偏向する前に関連する液滴93に再結合し、印刷品質に顕著な影響を与えることなく通常の状況を再構成し、
* 付随体の速度がジェット速度と同等である(無限性付随体(infinite satellite))またはそれが偏向する前に関連する液滴と再結合しない場合には、帯電が不十分であり、付随体は、プリントヘッドを汚染することを犠牲にしても絶対に偏向せず、
* 付随体が後続の液滴90と再結合する場合(低速付随体の場合)、後続の液滴90に乗り換え、関連する液滴93から帯電し、そのため、偏向を乱す。
インクの流動学的特性を別として、離脱形状は、活性化レベル(励起強度)に関連する。一般的には、離脱形状は、励起が増大すると変化し、低速付随体を伴う離脱からその後無限性付随体を伴い、そして高速付随体(活性化不足)を伴い、尾部の形状が発達する付随体なしの離脱になり、その後、離脱は、低速付随体型(過剰活性化)に戻る。同時に、離脱の位置は、図3の曲線にしたがって進行する。図3は、活性化電圧VSの関数として離脱距離BLを与える特性f(BL=f(VS))のプロファイルを示す。
(低値から)活性化励起が増大すると、高値(ジェットの通常の離脱)から開始するノズル/離脱距離(BL)は、減少し、励起電圧VPr及び離脱距離DPrに対応する「転換点」(Pr)と称する最小値を通り、その後、再び長くなる。この曲線の形状及び実際の位置は、いくつかのパラメータ、特に液滴発生器の特性、インクの性質及び温度に依存する。プリントヘッドは、この曲線の機能的部分が、少なくとも部分的に、当該パラメータが変動しても帯電電極の領域にあるように設計されている。他方では、離脱品質に関連する機能的ゾーンがあり、このゾーンにおいて、印刷は、満足なものとなる(液滴の帯電が正確である)。
正確に位置付けられたゾーンと離脱品質の機能的ゾーンとの交差部分は、作動活性化範囲に対応しており、この作動活性化範囲は、図3に示すように、左側にあり、圧電励起電圧VPe及び離脱距離DPeに対応する入口点(Pe)と、右側にあり、圧電励起電圧VPs及び離脱距離DPsに対応する出口点(Ps)と、により特徴付けられる。
従来技術のある技術において、作動活性化範囲の位置は、付随体が無限性になるかつ/または転換点にある点に関連して推定され、これら2つの特性点は、間接的に検知されるが、実際の範囲は、認識されない(特許文献4、5)。
1つの顕著な困難性は、活性化範囲で最適動作点(図3のPf)、すなわち最適活性化レベル(VPf)を決定し、所定の使用状態(インクのタイプ、平均温度…)の下で、プリンタの使用期間(実際には2つの活性化調整間)中にパラメータが変動することを考慮して公称印刷を得ることである。動作点の離脱距離DPfは、常に、転換点DPrの離脱距離以上である。
最適動作点Pfを位置付けることは、一般的に、その曲線の左側に向けてよりも転換点Pr近傍において、または若干の活性化不足に対応する若干低い励起に関して、実験的に行われる。
最適動作点を判断するための1つの既知の方法は、曲線BL=f(VS)を参照する工程と、転換点近傍においてその変動によって示される曲線の形状に関して動作点を位置付ける工程と、を有する。
− 特許文献6には、最適帯電同期フェーズが、液滴周期を介して規定されるフェーズ数を係数とした離脱位置に依存するという事実が記載されている。ノズル/離脱距離が進展すると、フェーズローリング(フェーズの進展の速度および方向)は、曲線BL=f(VS)の変動を示す。転換点ゾーンは、変動がある閾値を下回りかつ動作点がそのゾーンに位置する場合に特定され、実験的に確立される経験則に従う。
− 特許文献7において、曲線BL=f(VS)の傾斜は、最適動作点を判断するために直接使用される。曲線BL=f(VS)は、判断され、動作点は、曲線の傾斜が実験的に確立されている所定値を有する場所に位置している。傾斜の負の値は、この点を転換点の左側に配置し、絶対値が低くなるにしたがって、動作点は、転換点に近接する。ここで、離脱距離の判断は、すでに挙げている特許文献1に記載されている方法と同様の方法で行われている。
上述のように動作点を判断するための方法は、測定が離脱品質、ひいては特に高帯電に対するその堅調さを特徴付けることができないので、完全に十分ではない。実際には、これら測定は、BLを推定するために最良の帯電フェーズを判断することに基づいており、これら測定は、試験に使用される液滴をごくわずか帯電させることによって行われる。
動作点を判断するための別の方法は、特許文献8で教示されている。これは、各活性化励起レベルの走査(scanning)について、帯電した試験液滴を含む複数連の液滴であって少なくとも1つの非帯電液滴(保護液滴)が先行しかつ保護液滴が後続する複数連の液滴をそれぞれ放出する工程からなる。そして、試験液滴は、偏向することによって保護液滴から空間的に分離されて検出器に向けて方向付けられており、試験液滴(のみ)の平均電荷を示すサイズを生じる。試験液滴が最大有効値で帯電され、帯電処理が最適である場合(離脱がこれら状況の下で利用できる場合)、検出器は、試験液滴の最大電荷量を検出する。(遅くなる付随体の存在に起因して)電荷が試験液滴から後続の保護液滴に移送される場合、検出器は、試験液滴のより少ない残りの電荷量を検出する。活性化走査の終わりに、試験液滴が帯びる電荷量が最大であるゾーンに対応する作動活性化範囲を特定する。
この方法は、その範囲に経験的に配置されている動作点を位置付けることが試験状況の下で存在する離脱品質を考慮しているので、これまでの方法を改善する。実際には、試験は、強電荷を使用する状況の下で行われる。
しかしながら、この解決法は、以下の問題を提示する。
まず、(設計の複雑さ及び生産コストが妥当である)使用可能な検出器が、試験液滴のみの電荷が最適である状況と電荷移送の場合に同一の電荷が2つの連続する液滴にわたって分布している状況とを区別できないので、同一列の液滴内において、試験及び保護液滴を分離しなければならならず、これは、検出器が理解する電荷の平均数が両方の状況で変化しないままであるからである。
さらに、試験動作が通常は印刷とは別に行われるので、試験液滴は、検出されるために偏向されなければならないが、回収されてインク回路に戻されなければならず、したがって、第2検出器が設けられた第2ガターを実装する必要がある。特許文献8で提案された解決法は、その機能のために特有の偏向電極を必要とする。この全体として二段ガターシステム及び二段偏向システムは、複雑でかつコストがかかる。
その上、活性化励起を走査している間に、離脱は、無限性付随体の発生が存在する危険性がある状況を経る。これら帯電付随体は、これらの体積が小さいことに起因して偏向電界により激しく偏向され、ヘッドの素子(特に偏向プレート、偏向電界発生器を好感させる危険性がある)を汚染し、これは、保全業務を必要とする。
また、繰り返しの一連の一組の液滴であって帯電した液滴に非帯電液滴が先行しかつ非帯電液滴が後続する一組の液滴がCIJプリンタの使用における最悪の場合を示さず、この場合において、一連の高電荷の液滴が電荷の移送に関してより制限されている静電状態を形成することを見出す。
従来技術の主な欠点を以下にまとめる。
転換点及び/または付随体が無限性である点の検出に基づく方法は、離脱品質を考慮せず、その結果、動作点を機能的活性化範囲外から選択することがある。
低帯電電圧及び公称温度で判断される活性化範囲は、高帯電電圧でかつ動作温度の作動可能範囲において最適な印刷品質を保証する活性化範囲ではない。
従来技術の方法で判断される曲線BL=f(VS)は、部分的のみであり、転換点は、使用する検出手段の作動領域外である。そして、動作点に関して動作点を選択することは、可能ではない。
試験液滴の実際の電荷を測定する方法では、試験及び保護液滴を空間的に分離する必要があり、これは、複雑かつコストのかかるシステムを引き起こす。
先行する保護液滴および後続する保護液滴により形成される繰り返しの一連のアセンブリは、現実を考慮しておらず、この現実では、ある場合において、一連の液滴が、すべて高帯電されており、試験状況よりも制限のある静電的周囲環境を形成する。
欧州特許第0362101号明細書 欧州特許第1079974号明細書 米国特許第4636809号明細書 米国特許第5196860号明細書 米国特許第4631549号明細書 米国特許第5481288号明細書 国際公開第2009/061899号 欧州特許第0744292号明細書
本発明は、これら問題を解決することを目的とする。
本発明は、本発明の一態様において、CIJ印刷機のインクジェットの離脱品質を判断するための方法に関連し、この方法は、
a)第一列(または流れまたはシリーズ)のN1個の液滴(例えばN1≧10または20または40)を発生させる工程であって、すべての液滴が、帯電手段によって、同一のV1、例えば150V以上または200V以上または250V以上で帯電されている、工程と、
b)その後、帯電手段によって第2電圧VG1で帯電された少なくとも1つの液滴G1を発生させる工程であって、この液滴G1には、帯電されていないまたは帯電手段によってV1より低い第2電圧VG2で帯電された少なくとも1つの液滴G2が後続する、工程と、
c)その後、第2列の(または流れまたはシリーズ)のN2個の液滴(例えばN2≧10または20または40)を発生させる工程であって、すべての液滴が、帯電手段によって、同一の電圧V2で帯電されている、工程と、
d)静電気検出器によって、液滴G1及びG2によって分離している少なくとも第一列の液滴と第2列の液滴とを含む偏向されていない液滴のジェットの電荷変動を、このジェットが上記検出器の前方を通過する間に測定する工程と、
を有する。
一例において、|VG1−VG2|>V’であり、V’が、V’>100Vまたは200Vである最小値であり、VG2が、例えばV’>160Vまたは>175Vまたは>200Vまたは>225Vにおいて、例えば50V未満である。
このような方法は、同様に、上記電荷変動を閾値と比較して、液滴G2と液滴G1との結合が検出器の上流側でもしくは検出器の入口の下流側で発生するか、または、帯電液滴のうちの1つから材料が分裂または引き離されることが発生するか、を判断する工程を備える。
この方法をコンティニュアス型インクジェットのプリントヘッドに実行することは、既存のプリントヘッドの基本的かつ実質的な変更なく行われる。
一般的には、この離脱品質試験は、最も悪い実施条件(連続的な高帯電液滴)の下で行われ、これは、この方法が十分に堅調であることを保証する。
このような方法は、プリンタにより自動的に管理される。
活性化励起レベルに対応する離脱品質試験を1以上の液滴から行い、少なくとも1つの液滴は、高値で連続的に帯電されている一列の液滴の中にあり、帯電されているもしくは若干帯電されている、または帯電されていない。
ジェットに存在する状態は、弱帯電液滴が、離脱が良好な品質であると検出器より前で先行する液滴と結合し、離脱が低い品質であると検出器より前で結合しないように、液滴間で電荷移送を引き起こすことを可能とする。
検出器は、強帯電液滴の間に試験液滴を含む一列の液滴の一部において電荷の分布歪みの影響を測定する。
電荷の分布歪みは、試験液滴が先行する液滴と結合すると顕著になり、結合が発生しないと弱くなる。
好ましくは、液滴の離脱点と検出器の上側部分との間の距離(d)は、少なくとも15mm以上または20mm以上である。
複数の電圧値を液滴発生手段に印加し、ステップa〜dを複数の電圧の各電圧に関して行う。
1つの特有の形態において、第一列の液滴のうちの少なくとも最後の液滴に対して物質分裂が発生する電圧に関して、液滴発生手段の電圧を判断し、この電圧は、ジェットの機能的範囲の出口電圧(Vs)とみなされる。
さらに、ジェットの機能的範囲の入口点(Pe)における分離距離を転換距離(Dr)の関数として判断することが可能である。
例えば、ジェットの機能的範囲の入口点における分離距離は、Dpe=αDr+βというタイプの式で得られる。
コンティニュアス型インクジェットタイプの印刷機を説明し、この機械は、
a)手段であって、
− 第一列(流れまたはシリーズ)のN1個の液滴であって、すべての液滴が、帯電手段によって、第1電圧V1以上の同一電圧で帯電されている、第一列の液滴と、
− 帯電されていないまたは帯電手段によって第2電圧VG1で帯電されている少なくとも1つの液滴G1、その後、帯電手段によって第3電圧GV2で帯電された少なくとも1つの液滴G2、その後、第2列(流れまたはシリーズ)のN2個の液滴であって、すべての液滴が、帯電手段によって、第1電圧V1以上の同一電圧V2で帯電されている、第2列の液滴と、
を発生させるための手段と、
b)液滴G1及び保護液滴を2によって分離された少なくとも第一列の液滴及び第2列の液滴を含む偏向されていない液滴における電荷変動を測定するための手段と、
を有する。
このようなデバイスは、同様に、上記電荷変動を閾値と比較するための手段と、液滴G2及び液滴G1の結合が測定手段の入口の上流側もしくは下流側で発生するか、または、上記帯電液滴のうちの1つからの物質の分離または分裂を判断するための手段と、を備える。
一例において、|VG1−VG2|>V’であり、V’がV’>100Vまたは150Vである最小値であり、VG2が、例えば50V未満であり、例えばV’>160Vまたは>175Vまたは>200Vもしくは225Vである。
このような機械は、液滴発生手段に複数のさまざまな電圧、例えば複数の増加するまたは減少する電圧値を印加するための手段を有する。
一例において、このような機械は、転換距離(DPr)の関数としてジェットの機能的範囲の入口点(Pe)の離脱距離を判断するための手段を有する。
例えば、手段は、DPe=αDPr+βタイプの式を用いてジェットの機能的範囲の入口点における離脱距離を判断するために設けられている。
上述した方法及びデバイスにおいて、N1及びN2は、好ましくは、第一列の液滴と第2列の液滴とがジェットの液滴における電荷変動を測定するための手段の感知ゾーンの長さよりも長い長さを有するようになっている。
本発明における方法及びデバイスにおいて、さまざまな電圧の組み合わせを考慮してもよく、例えば、
− V=Vであり、
− かつ/または、|VG1−VG2|≧V’、V’が最小値であり、V’≧100Vもしくは150Vであり、
− かつ/または、VG2<V<VG1であり、
− かつ/または、150V≦V1≦300V、VG1>V1かつ40V≦VG2≦90Vもしくは100V≦V1≦200V、VG1>V1かつ20V≦VG2≦60Vであり、
− かつ/または、VG1を一方では125Vから170Vの間、他方では200Vから300Vまでの間であるとする。
本発明における方法及びデバイスにおいて、液滴G1及び/または液滴G2は、帯電手段によって、30%または50から100%の間からなる帯電信号のサイクル比で帯電されてもよい。
本発明の一態様は、実際の活性化範囲を判断することを可能とする(すなわち、液滴の最大電荷とジェットにおける液滴の最大の限定的配置とを考慮する)。実際の動作範囲を理解することは、最適動作点を配置することを可能とし、これは、広い温度範囲にわたって公称印刷を保証する。
偏向されたコンティニュアス型ジェットのプリンタヘッドを示すダイアグラムである。 良好な品質の離脱を示す図である。 (物質分裂の危険性がある)細い尾部離脱を示す図である。 (付随体の危険性がある)突出物離脱を示す図である。 離脱距離の進展を活性化励起の関数として示す曲線である。 本発明の一態様を実施するためのデバイスを示すダイアグラムである。 検出器構造を示す図である。 帯電液滴がこのタイプの検出器の前を通過したときに検出器を用いて得られる信号を示す図である。 帯電液滴がこのタイプの検出器の前を通過したときに検出器を用いて得られる信号を示す図である。 一列の液滴に印加する測定電圧シーケンスを示す図であって、1つの液滴が0Vであり、先行するN1個の液滴が300Vで帯電され、後続するN2個の液滴が同様に300Vで帯電されている、図である。 弱帯電中間液滴がない数百ボルトで帯電された一列の液滴を示す図である。 弱帯電中間液滴がある数百ボルトで帯電された一列の液滴を示す図である。 弱帯電中間液滴がある数百ボルトで帯電された一列の液滴を示す図である。 弱帯電中間液滴がある数百ボルトで帯電された一列の液滴を示す図である。 検出器の前を通過する一列の液滴であってこの列が検出器の長さよりも十分に長い一列の液滴を示す図である。 得られた信号を示す図である。 得られた信号を示す図である。 300Vで帯電した一列の液滴が通過する間に得られた実際の信号の一例を示す図である。 2個の液滴が結合する場合に、液滴間に空間的不平衡がある一列の液滴を示す画像である。 結合が発生しない場合に、液滴間に空間的不平衡がある一列の液滴を示す画像である。 2個の液滴が結合する場合に、空間的不平衡を有する一群の液滴が検出器の前を通過する間に測定される信号を示す図である。 結合がない一群の液滴であって高帯電液滴すべてにおいて物質の分裂が発生する一群の液滴が検出器の前を通過する間に測定される信号を示す図である。 結合がない一群の液滴であって高帯電液滴すべてにおいて物質分裂が発生する一群の液滴が検出器の前を通過する間に測定される信号を示す図である。 異なる動作ゾーンAからDを考慮して、活性化励起の関数として離脱距離の進展を示す曲線を示す図である。 2つの電圧レベルであって、一方(V1)が高帯電液滴に印加され、他方(V2)が弱帯電液滴に印加される、電圧レベルを図式的に示す図である。 V1−V2の関数として測定信号の最大値の進展を示す図である。 V1−V2の関数として測定信号の最大値の進展を示す図である。 3つのゾーンBからDに関してかつV1−V2=300Vに関して信号の最大値の機能的範囲を示す図である。 圧電手段に印加した電圧の関数として測定信号の最大振幅の進展を示す図である。 転換点前に物質分裂がない状態における圧電手段に印加した電圧の関数として測定信号の最大振幅の進展を示す図である。 さまざまなタイプのインクに関して、活性化励起の関数として離脱距離の進展の曲線を示す図である。 さまざまなタイプのインクに関して、活性化励起の関数として離脱距離の進展の曲線を示す図である。 さまざまなタイプのインクに関して、活性化励起の関数として離脱距離の進展の曲線を示す図である。 転換距離の関数として入口点の離脱距離の進展を示す図である。 本発明にかかる方法の進行の一例を示す図である。 印刷機械の構造の一例を示す図である。 ゾーンにおける印刷品質を示す図である。 ゾーンにおける印刷品質を示す図である。 ゾーンにおける印刷品質を示す図である。 ゾーンにおける印刷品質を示す図である。 液滴G1及びG2の帯電電圧ダイアグラムを示す図である。 周囲環境の直接帯電電圧がある状態における離脱改変現象を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として移送電荷の進展の曲線を示す図である。 移送電荷の関数として離脱点と結合場所との間の距離の進展を示す図である。 2個の液滴それぞれがVG1V及びVG2Vで帯電され、V1Vで帯電されたN1個の液滴が先行し、V2Vで帯電されたN2個の液滴が後続する一列の液滴を示す図である。 2個の液滴それぞれがVG1V及びVG2Vで帯電され、V1Vで帯電されたN1個の液滴が先行し、V2Vで帯電されたN2個の液滴が後続する一列の液滴に印加した測定電圧シーケンスを示す図である。 2個の液滴それぞれがVG1V及びVG2Vで帯電され、V1Vで帯電されたN1個の液滴が先行し、V2Vで帯電されたN2個の液滴が後続する一列の液滴に印加した測定電圧シーケンスを示す図である。 移送電荷の関数として離脱点と結合場所との間の距離の進展を示す図である。 さまざまな状況に関して、時間の関数として検出器からの出力信号の進展を示す図である。 さまざまな状況に関して、時間の関数として検出器からの出力信号の進展を示す図である。 さまざまな状況に関して、時間の関数として検出器からの出力信号の進展を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として信号CKmaxの進展を示す図である。 本発明にかかる方法を実行するためのステップを示す図である。 本発明にかかる方法を実行するためのステップを示す図である。 本発明にかかる方法を実行するためのステップを示す図である。 本発明にかかる方法を実行するためのステップを示す図である。 本発明にかかる方法を実行するためのステップを示す図である。 さまざまなパラメータの関数として信号CKmaxの進展を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として信号CKmaxの進展を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として信号CKmaxの進展を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として信号CKmaxの進展を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として信号CKmaxの進展を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として信号CKmaxの進展を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として信号CKmaxの進展を示す図である。 さまざまなパラメータの関数として信号CKmaxの進展を示す図である。
プリンタにおける作動活性化範囲を検出するための方法の一例を実行するためのデバイスを、図4を用いて説明する。作動活性化範囲は、ジェットの2つの連続する液滴間で電荷移送が発生しないような離脱品質の範囲である。
図1の参照符号と同一の参照符号は、同一または同様の素子を示す。
したがって、このデバイスは、
− インク回路によって加圧されたままである導電性インクを収容し、少なくとも1つのインクジェット11を放出する液滴発生器1と、
− 各インクジェットのための帯電電極4であって、電極が、ジェットが通過するスリットを有する、帯電電極と、
− ジェットの軌道の両側にかつ帯電電極4の下流側に配置された2つの偏向プレート2、3によって形成される組立体と、
− インク回路に向けて戻し、これにより再使用するために、印刷に使用されないジェットからインクを回収するためのガター20と、
を有する。
このタイプのジェットの動作を図1に関してすでに上述している。ここでは簡単に再現するが、液滴発生器1に収容されているインクは、少なくとも1つの調整済みノズル10から出て、少なくとも1つのインクジェット11を形成する。ノズルの上流側に配置され、例えばインクに配置された圧電性セラミックで形成された周期的活性化デバイス(図示略)の作動を受けて、インクジェットは、ノズルの下流側においてジェットの特定の場所において、活性化信号の周期に対応する一定の時間間隔で離脱する。このインクの強制的な断片化は、通常、活性化デバイスの周期的振動によって、ジェットのいわゆる「離脱」点13において引き起こされる。
上記手段とは別に、このようなデバイスは、同様に、別個であるとみなされたこれら手段それぞれと印加電圧との動作を確認して調整するための手段を有する。これら手段は、図27に関連して以下で詳述する。
手段は、さまざまな電極2、3、4にさまざまな所望の電圧を供給するまたはもたらすために設けられている。これら手段は、特に、電源を有する。
ジェットの軌道において、帯電電極4の下流側には、例えば静電気検出器などの測定手段6が配置されており、この測定手段により、後述するタイプの信号を供給可能とする。
このような検出器は、例えば特許文献1に記載されており、この場合において、検出器は、帯電電極4と偏向プレート2及び3との間に配置されている。検出器は、好ましくは絶縁厚さにより外部電荷の影響から保護されている導電性中心素子と、保護電極と称されて主要部(mass)に接続された外側導電素子と、を有する。
検出器は、国際特許出願第2011/012641号に記載されたタイプのものであってもよく、この場合において、検出器は、有利には、図4に示すように、プレート2が0Vで維持されている状態でガター近傍に位置している。この検出器は、図5Aにおいて長手方向断面で示されている。これら2つの検出器は、同じタイプの信号を提供する。
図5Aの検出器は、感知ゾーン612を構成する導電性材料から形成された部分を有し、この部分は、導電性材料から形成され、遮蔽ゾーン610と称する電気的遮蔽を形成するために絶縁ゾーン611と称する電気的絶縁部分で形成された部分を介して主要部に接続された部分から離間している。これら3つのゾーン610、611、612は、連続的な平面を画成する。検出器の平面610、611、612は、液滴600の軌道601に近接してかつ軌道と平行な平面に配置されている。ジェットの進行方向に対する感知ゾーン612の上流及び下流縁部701、702は、偏向されていないジェットの公称軌道にほぼ垂直である。
帯電液滴600が検出器6近傍を通過することにより、電荷量の変動を引き起こす。この電荷の変動は、液滴の移動方向における帯電液滴の相対位置の関数として曲線602で示される(図5B)。
検出器により形成された信号は、曲線620の導関数であり、入口ピーク631と最初のピークとは逆符号である出口ピーク632とを有する代表的な曲線630をもたらす(図5C)。入口ピークの極性は、図5Cの例のように正である必要はなく、異なる電気的パラメータの極性に依存し、このパラメータは、特に偏向プレートの帯電電圧及び電位のようなヘッドの確認を実行することにおいて選択される。
信号の強弱及びレベルは、複数の要因、特に液滴及び検出器の間の距離、液滴の速度、絶縁幅、液滴の静電影響ゾーンにおける感知ゾーン面の存在に依存する。図5Aに示すこの静電影響ゾーンは、液滴を囲む領域の範囲であり、この範囲は、その液滴の電荷の影響を十分に受ける。
ジェットのうちのいくつかの液滴が帯電されている場合、検出器は、各瞬間において、その測定領域(図5Aにおいて幅Leffのゾーンの両側でわずかにはみ出ており、このゾーンが基本的に部分612を含む)に配置された帯電液滴のすべての影響を加算する。
結果として得られる信号は、その測定領域を入出する電荷の関数として、及び、これら電荷が入出する瞬間の関数として、動的に導出する。したがって、信号値は、ジェットの液滴間の距離の影響を受ける。検出器は、検出器の測定領域により区画される空間ゾーンに存在する電荷密度変動(その変動の大きさ及び速度)の影響を受ける。
例えば、さまざまな素子の物理的寸法(検出器のサイズ、液滴/検出器の距離…)は、検出器がジェットの約10個から40個の液滴の影響を統合するようになっており、これら液滴は、互いに所定距離だけ離間しており、この距離は、例えば19m/sから24m/sの間のジェット速度及び50kHzから120kHzの間の液滴周波数に依存して、例えば150μmから500μmの間となっている。ジェットは、液滴を向く検出器の面612’から数百マイクロメートル、例えば700μmの距離を通過する。
偏向プレート2、3の高電圧THTを停止すると、液滴の電荷に関係なく、ノズルから到来する一列の液滴は、ジェットの公称軌道を辿る。液滴は、ガターに向けて案内されて検出器の前を通過する。
理解されることは、静電気(ミラー電荷)において、主要部平面近傍に配置された電荷が、当該電荷の符号とは逆符号を有する仮想電荷の「像」が存在することに起因して、その平面に引き付けられることである。これら仮想電荷は、上記平面に対して電荷と対称に配置されている。この現象は、接地された偏向プレート2の前を通過する帯電電荷に関して発生し、したがって、これらは、若干の偏向(「クラリオン」効果と称する)を受け、この偏向は、現実的な場合において、液滴に対して300V近傍の帯電電圧を印加した液滴の直径の約半分に対応し(または約24mmの主要部における平面とは反対側の飛行距離に関して約70μm以下であり)、これら数値は、数値がプリントヘッドのサイズに依存するので、情報として提供される。この現象がある液滴における若干の軌道変動を明らかにする一方、上記方法の実施には影響がない。
所定値で帯電された単一の液滴であって非帯電液滴からなる連続的な列に存在する単一の液滴が検出器の前を通過すると、検出器の影響窓(測定領域)を通して観測されて存在する液滴のすべて、または、10個から40個の間の複数の液滴により形成される影響を統合した信号を提供する。上記の場合の単一の液滴としての同一電荷を一列の液滴のうちの2つの連続する液滴にわたって分布させると、例えば電荷の移送に続いて、検出器は、組み合わせたものの効果を統合し、観測されることは、形成された信号が上記状況における信号とほぼ同じであることである。このシステムは、2つの状況を区別できず、したがって、離脱品質を、すなわち電荷の移送の有無を特徴付けることができない。
本発明の一形態にしたがって離脱品質を試験するため、長さが検出器の長さよりも長い一列の液滴の各液滴は、十分な電圧値(例えば約300Vの電圧、より一般的には例えば200Vから350Vの間の電圧)で帯電される。そして、飛行中の液滴間の静電反発力は、強力であるが、観測されることは、一列の液滴の結合が維持されていることである。平衡は、慣性の空気力学的なかつ静電的な力間に確立され、飛行中の液滴列の外観は、帯電されているかにかかわらず同じである。これら状態は、離脱品質と連続する液滴間の電荷移送に対するその堅調さとを試験するには非常に制限されている。通常、作動活性化範囲を検出する目的の試験は、もっと低電圧または高電圧ではあるが帯電液滴を隔離した状態で行われる。
300Vで帯電された一列の液滴のうちの最初の縁部が通過することに関する強烈な移送反応の後、液滴が通過する前に静電検出器6は、検出器が電荷変動をもはや検出しない(検出器の影響ゾーンから離れる300Vの各液滴は、ゾーンに入る300Vの液滴と置換される)ので、平衡状態に復帰して0値を提供する。
一列の液滴における液滴のうちの1つは、他の液滴の電圧よりも低値で帯電される。したがって、静電力は、低帯電液滴の周囲で不平衡となり、液滴の空間分布は、列において変化する。一実施形態において、弱帯電液滴とその周囲の高帯電液滴との間の電荷差は、著しく(例えばヘッドの選択したサイズに応じて、少なくとも100Vまたは150Vまたは200Vまたは225Vまたは250V)、そして、観測されることは、あまり帯電されていない液滴が、飛行中に、例えば300Vの電圧で高帯電された先行する液滴と結合するまたは混合することである。
1組の液滴は、その経路に沿ってそれ自体を空間的に再度位置付けし、新たな平衡を求め、この新たな組が検出器6の前を通過すると、検出器は、強い全体的な電荷変動を検出する。
観測されることは、同一の実施条件で、離脱品質が十分でない場合に、高帯電液滴の尾部からの物質分裂は、弱帯電液滴を形成し、後者に向かう電荷移送を引き起こす。実際には、この液滴の新たな電荷は、より強く、影響を及ぼしている力を変更し、観測されることは、検出器に到達する前で結合が発生しないことである。この組の液滴の相対位置は、新たな平衡を満たすようにジェット内で液滴自体で再配置され、わかることは、検出器6の前におけるこの組の経路が、検出可能ではあるが強度が低い信号を引き起こすことである。
この挙動により、電荷移送の有無を区別し、したがって非常に制限的な状態の下で離脱品質を特徴付けることを可能になる。
上述した全体的な説明を具体的な実施形態の一例で繰り返す。
まず、300Vで帯電された1組の隣接する液滴を考慮する。
図7Aに示すように、帯電電極4を通過すると、300Vで帯電された各液滴は、この液滴に先行する液滴とこの液滴に後続する液滴とに向けて反発力を発生させる。
全ての液滴は、同一の電荷量Q=−K×300Vを帯び、そのため、力は、λ(波長)に等しい距離で互いに平衡を維持している液滴を釣り合わせ、ここで:
F=Q×Q/λ=Q/λ
であり、ここで、Qは、第1液滴の電荷を示し、Qは、第2液滴の電荷を示す。λの値の一例は、約310μmであるが、ヘッドのサイズに応じて、150μmから500μmの間の値であってもよく、特に、ジェットの速度及び液滴の頻度を規定する。
図8Aに示すように、液滴は、液滴が検出器6を通り過ぎても、依然として等距離である(使用した例において、λ=310μm)。
1組の帯電液滴の最初の縁部が検出器6の前を通過すると、検出器の表面において引き起こされる電荷量(ここでは、電荷は負である)は、増大して一定値で安定する一方、検出器により認識された液滴すべては、同一電荷(−K×300V)を移送し、液滴間の等距離は、順守される。その後、引き起こされる電荷量は、列の最終縁部が検出器の作動ゾーンを通過すると、減少する。したがって、図8Bに示すタイプの曲線を得る。検出器により発生した理論的な電流信号(Ic=dQ/dt)を図8Cに示しており、信号は、一組の帯電液滴の入出時における十分な寸断間において0のままである。
図9は、約300Vで高帯電された約100個の液滴からなる列が通過する間に得られる実際の信号の一例を示す。
図8B及び図8Cに関連した上記説明において、信号は、一列の液滴の最初の縁部が通過するときのピークと、最終縁部が通過するときの逆極性のピークと、を有する。しかしながら、電荷量は、検出器及びその増幅器の非常に強い応力を引き起こす。増幅器は、飽和し、そして、縁部が通過する間に非飽和になり、各縁部に対して、図示の二極性信号を発生させるが、電荷量が安定すると、増幅器は、通常動作に復帰し、信号は、電荷が検出器の反対側に位置するにもかかわらず、再び0になる。
図6は、一列の液滴に印加される測定電圧シーケンスを示し、1つのまたは複数の液滴は、0Vでまたは弱く帯電されている。以下、0Vで帯電された単一の液滴の例を用いる。周期的帯電比は、50%で選択されている。液滴を正確に帯電するため、まず、帯電フェーズ(液滴周期における帯電開始時)を判断し、そして、液滴周期よりも短い時間にわたって帯電窓をかける。ここで、液滴周期の50%にわたって帯電電圧を印加するように選択している。この値は、初期的に、最良の結果をもたらすと思われる値である。
この液滴には、300Vで帯電されたN1(N1>50)個の液滴が先行し、同様に、300Vで帯電されたN2(N2>50)個の液滴が後続する。
N1及びN2は、好ましくは、信号の有効部分を移送部分から良好に隔離可能とするために、所定の瞬間において検出器の領域に存在する液滴の数よりも十分に多くなるように選択されており、これら信号は、一列の高帯電液滴が検出器の感知または影響ゾーンに入出する間に発生する。選択したヘッドサイズの一例において、N1及びN2は、20よりも十分に多い。実際には、N1=N2=50の値を用いた。
図6の電圧は、図4のデバイスの帯電電極4に印加した電圧であり、これら電圧は、液滴を帯電させるまたは帯電させないことを可能とする。
図7Bは、帯電電極4における液滴の離脱及び帯電直後の飛行中の液滴の状況を示す。試験液滴と称する液滴600’は、図6に関して上述したように、弱帯電されており(または0Vに等しくてもよい低電圧V2で帯電され、この場合において液滴が全く帯電されていない)、2列の高帯電液滴間に配置されている。
すべてがいわゆる約K×30Vの「履歴(historic)」電荷を帯びているにもかかわらず、試験液滴600’は、0Vで帯電されている。この現象は、高帯電されている先行液滴がこの試験液滴に対して帯電電極のように挙動し、先行液滴自身の電荷の約10%、すなわちK×30に対応し逆極性である試験液滴の電荷を発生させるという事実により説明される。300Vで帯電されている一列の液滴に存在する力の平衡は、崩れる。弱帯電液滴の両側にある液滴は、他の高帯電液滴によって試験液滴に向けて押し戻される。液滴の空間的な不平衡を開始する。
一列の液滴が離脱するほど、不平衡が増大する。
ジェットの離脱と試験液滴との間のある距離(主として20mm)から、試験液滴は、空力効果に起因して、高帯電液滴と、好ましくは試験液滴に先行する高帯電液滴と結合する。
そして、状況がジェット内の液滴が見えなくなることに例えられるので、空間的不平衡は、最大になる。したがって、液滴間の距離は、もはや当該ジェット部分に等しくなくなる。
300Vの電圧を受ける高帯電液滴と0Vの電圧を受ける弱帯電液滴とに関して、液滴が離脱から離間して移動すると、液滴の空間的不平衡の進展を見ることができ、離脱と観測した液滴との間の距離をdとすると、
− 15mmから18mmの間の距離dにおいて、結合のない一列の液滴における空間的不平衡が見られ、
− 約19.5mmの距離dにおいて、弱帯電液滴とこの弱帯電液滴に先行する高帯電液滴との間の結合が始まる状態の一列の液滴における空間的不平衡が見られ、
− 約20mmの距離dにおいて、弱帯電液滴とこの弱帯電液滴に先行する高帯電液滴との間の結合のある状態の一列の液滴における空間的不平衡が見られ、
− 20mmから22mmの間の距離dにおいて、2つの液滴が結合した状態の一列の液滴における空間的不平衡が見られる。
上記条件(一方が約−K×300Vにあり他方が約K×30Vにある)の下における2つの液滴の結合は、離脱を受けて約20mmから現れる。検出器6の入口を離脱から例えば30mm(または、より一般的には20mmより大きい距離)に配置する場合、結合及び結合の検出は、確実になる。
これら条件の下、空間的不平衡が約7個から8個の液滴に関係することを理解することが可能である。
同様に、0Vの電圧で設定された偏向電極2近傍を通過する帯電液滴についての上述した「クラリオン」効果を観測できる。図4に示すヘッド構造において検出器6の前に到来する前に、液滴は、この電極2によって若干引き付けられ、したがって、若干の偏向を受ける。しかし、結合した液滴が重いので、この液滴は、若干少なく偏向され、検出器における2つの偏向間の差は、液滴の直径の約半分である。
図10は、結合が発生する場合に検出器の反対側における空間的不平衡の測定を示すプリントである。この図において、文字G1〜G8は、不平衡の影響を受けた8つの液滴それぞれを特定しており、G5は、2つの液滴の結合の結果生じた液滴であり、この液滴は、他の液滴と同様のオーダーの累積電荷を有する。距離λに関する2つの連続する液滴間で測定した距離も示す。
2つの液滴の結合が一列の液滴の空間を確保することが示されており、2つの連続する液滴間の距離を増大することが可能となり、反発力は、異なって釣り合っている。
空間的不平衡は、
− G1及びG2、G2及びG3並びにG3及びG4間の距離が増大した状態で(そして、この距離は、厳密にλより大きく、例えばλ+5%及びλ+10%などである)、
− G4及びG5並びにG5及びG6間の距離が減少した状態で(ほぼλ− 5%から約λ−10%、ここではλ−11%までの間の値)、
開始し、
− そして、再び、G6及びG7間並びにG7及びG8間の距離の増大が見られる(そして、この距離は、厳密にλより大きく、例えばλ+5%及びλ+10%などである)。
ここで、8つの液滴が空間的不平衡である間に観測される信号をより詳細に説明する。
信号は、N1個の液滴の最初の縁部に関係する強い寸断で開始し、この液滴は、例えば−K×300Vを帯びた強電荷を有する。このグループの液滴を「グループ1」と称する。
この「グループ1」の最初の縁部が検出器6を通過により、図10に関して上述したように、2つの信号ピークを引き起こす。
検出器によりみられた液滴すべてが−K×300Vである場合、測定した信号は、0になる。検出器は、λの一定間隔で300V帯電された液滴のみを見る。
信号は、検出器の感知ゾーンから出てこの感知ゾーンに再び入る液滴が同一電位でありかつ等間隔である限り、0のままである。
実際には、感知ゾーンから出る電荷が同一電荷で置換されかつ同一速度であり、したがって、信号変動がない。
図12に示すように、検出器6の感知ゾーンに8つの液滴のグループ(以下、「測定グループ」と称する)が入ることにより、検出器の信号変動を形成する。実際には、上述のように、電荷がほぼ一定であっても「測定グループ」が互いに等距離ではない液滴を有するので、「グループ1」の液滴は、検出器から出るが、同じリズムで置換されない。
全体的に、「測定グループ」の8つの液滴は、グループ1の8つの液滴よりも互いに離れており、したがって、正の信号ピークを形成する(電荷密度が減少する)。
図12において、測定グループが検出器6に入ることと測定グループが検出器6から出ることとに対応する部分それぞれの二重ピークは、3つの液滴間(G1からG4)にわたる膨張(第1ピーク)と、その後の2つの液滴間(G4からG6)にわたる収縮(下落)と、その後の2つの液滴間(G6からG8)のみにわたる新たな膨張(第2ピーク)と、に関連する。
このタイプの測定は、離脱が良好な品質であり、かつ、0Vの液滴と300Vで帯電された先行液滴との間で電荷移送がない場合に、得られる。
ここで、離脱が2つの液滴間の電荷移送を助ける状態で観測される信号を説明し、一方の液滴は、例えば300Vで高帯電され、他方の液滴は、例えば0Vで弱帯電されている。
そして、この状況は、図7Cに示すようになる。
物質分裂が発生すると(離脱品質が不良である場合)、高帯電液滴600は、高帯電液滴に後続する弱帯電液滴600’に電荷量を移送する。
移送される電荷量は、K×50V近傍と見積もられる。
したがって、液滴600は、−K×50Vの電荷を失い、液滴600’は、−K×50Vの電荷を得る。この場合、8つの液滴のグループは、電荷が−K×250Vになる液滴600と、約K×30Vの履歴電荷に加えて−K×50Vの電荷を回復する、すなわち結果として−K×20Vの電荷となる液滴600’と、を有する。
動作する静電力は、以前とは同じオーダーとならず、空間的不平衡は、同様に、同じではなくなる。
検出器において、液滴は、もう結合しない。空間的不平衡は、いまだに存在するが、大きく異なる。これは、図11のプリントで観測され、図11は、非帯電液滴の特定の位置及びジェットの他の液滴の分布を示す。
図13は、検出器6で測定される信号を示す。
2つのパラメータ、
− 空間的不平衡の存在、及び、
− 2つの液滴600、600’の改変された電荷であって、液滴が結合せず、それぞれ−K×250V及び−K×20V(−K×50V+履歴電荷)である、改変された電荷、
は、測定信号の変動を引き起こす。
信号変動は、測定グループが通過すると、結合が存在するよりも低くなり、信号の最大値との間で約40%の差がみられる。
両方とも上述した電荷移送のない結合レジームから電荷移送のある非結合レジームへの移行は、離脱品質に依存し、離脱品質自体は、圧電手段に印加する電圧に依存する。
したがって、上記説明が明確に示すことは、結合のある状況と結合のない状況との間の応答差が、電荷移送を伴う物質分裂を引き起こすまたは引き起こさない圧電手段に印加する電圧値間を区別することを可能とすることである。
第3タイプの挙動は、一列の液滴にある300Vで帯電された液滴すべての物質分裂を助ける離脱に対応して観測される。図14は、上述のように、試験として得られる信号を示す。信号が明らかに上述した状況よりもずっと低い強度を有することがわかる。
図7Dに示すこの新たな状況は、圧電手段の励起電圧が閾値よりも大きい場合に対応しており、そして、離脱形状は、分裂が高帯電液滴すべてで発生するようになっている。静電力を作動させると、微粒子は、周囲の高帯電液滴と結合できない。
ジェットが決して帯電電極に完全には中心合せされず、物質分裂の結果として生ずる微粒子600”は、低いがこれらの重量の範囲では十分な静電力を受け、この静電力は、微粒子を帯電電極の最近接面に向けて偏向する。
そして、これら微粒子600”は、偏向プレートのうち微粒子が偏向される一方を汚染する。
例えば300Vで初期的に高帯電されている液滴は、−K×250Vと推定される低電荷を帯びている。
そして、静電力は、上記図7B及び図7Cの状況に対して減少する。したがって、液滴が受ける反発力は、弱くなり、液滴間の空間的不平衡も同様であり、したがって、測定した信号レベルも低くなり、これは、図14に示されている。
わかることは、液滴の結合が、2つの状況を識別するために必要ではないことであり、結合がなくても、ジェットにおける液滴の再配置は、2つの状況間でこれらを区別するのには十分に異なるが、一般的には、レベルズレが低く、検出を確実に行うには注意を要する。
図15は、離脱距離BLを提供する曲線BL=f(VS)を圧電手段に印加する電圧VSの関数として関連させる。これは、上述のように、液滴の空間的不平衡とこれらの電荷の分布とを測定することによって検出された3つの状況をまとめている。再現することは、離脱距離が離脱位置とインクジェットノズルとの間の偏差を測定することである。
図15の曲線は、以下で示す他の曲線と同様に、実際の手段を用いて得られており、軸で使用された単位は、以下のとおりである:BLは、10μmで測定されており(700が7mmと等しい)、VSは、デジタル/アナログ変換器のピッチ数で規定されており、1ピッチが0.08ボルトに等しい。
これら状況それぞれは、圧電手段に印加された電圧の範囲により規定されるゾーンのうちの1つに対応している。
− 印刷品質が不十分である、機能しない活性化不足ゾーンであるゾーンA:離脱は、遅い付随体が現れるレジームを有する。
− 正確な印刷に対応する機能するゾーンB:空間不平衡は、最大であり、結果として、試験液滴のこれに先行する液滴との結合と最大測定信号とを結果として生ずる。
− ゾーンCは、正確ではない印刷に対応する。物質分裂は、試験液滴に後続する液滴で発生し、電荷移送は、これら2つの液滴間で発生する。結合は、発生せず、空間的不平衡は、上記ゾーンにおけるよりも低く、測定信号強度は、低減する。
− ゾーンDは、同様に、正確ではない印刷に対応する。液滴すべてにおいて、物質分裂と非常に低い空間的不平衡とがみられる。液滴の結合は、発生せず、測定信号は、非常に弱い。さらに、電極は、汚染される。
理解することは、ゾーンBが所望の活性化範囲に対応することである。
後述する結果、表記V1及びV2は、一列の液滴に印加した最高電圧及び最低電圧に関して使用され、これら電圧それぞれは、2列の帯電液滴間を隔離する液滴に印加される。これら電圧は、図16において図式的に示される。
試験は、確実に使用される測定信号を生成する値範囲を区別するために、異なる電圧V1及びV2を用いて実行される。
ほとんどの液滴に印加される最高帯電電圧V1について、200Vから250Vまで、好ましくは300Vに近い最小値を選択することが好ましいことがわかる。
隔離された液滴600’の電圧V2の調整が測定液滴の結合を最も確実にすることを可能とすることがわかる。V2を規定するために行う試験を後述する。
まず、活性化電圧は、良好印刷ゾーン(ゾーンB)に位置しており、この状況は、印刷試験を用いて確証される。
そして、信号ピーク強度は、V1=300VでありV2が250Vから0Vまで変化することに対して、V1及びV2(ボルトで)間の電圧偏差の関数として(検出器の増幅チェーンの出力においてボルトで)測定される。
検出器6を用いた信号の各測定に関して、液滴の結合が存在するか確証する。
図17は、ゾーンBにおいてなされたこれら測定の結果を提供する。この図において、結合がないことに対応する点は、直線回帰により得られる直線上にほぼ並んでいる。結合が現れることに対応する点P1及びP2に関して、その線に対する信号レベルの正味シフト(net shift)がわかる。
このグラフから結論付けられることは、結合を最も確実にするために、VD=|V1−V2|である、または最小で約250Vである、ことが好ましいと思われることである。
VD=300Vの値は、離脱が正確であるときに、最大空間不平衡を確実にする。
液滴の結合時が一時的に安定ではなくかつ結合現象でもない場合、信号強度の変動は、連続的な測定で見られる。実際には、測定グループからの液滴の空間的再配置は、状況が理想的であっても、各測定時において完全には理想的ではない。これら変動は、図17のグラフにおいて、変動強度を示す2つの異なる電圧V2に関する2つの測定点(P1、P’1及びP2、P’2)の存在を引き起こす。
先行する測定は、同様に、(各圧電励起電圧が上で規定したゾーンB、C及びDに対応する(図15及び対応するコメントを参照))3つの圧電励起電圧に関してなされる。
得られる測定は、図18において報告され、この図18において、試験した3つの励起電圧に対応する3組の点がある。具体化されることは、同一のX軸に位置する2点が変動区画を規定することであり、
− 黒丸で示される点(これら点のうちの1つをP1Zで示す)は、図15のゾーンBの点に対応しており、線Iに位置する物質分裂がない範囲の点であり、
− 菱形で示される点(これら点のうちの1つをP2Zで示す)は、図15のゾーンCの点に対応しており、測定変動が相当であり、
− 十字で示される点(これら点のうちの1つをP3Zで示す)は、図15のゾーンDに対応しており、線IIに位置する領域の点である。
さらに、図18において、
− 線Iは、300Vで帯電された液滴がその電荷を完全に帯びている場合に、ゾーンBにおいて測定された信号を示し、
− 線IIは、300Vで帯電された液滴がその電荷の一部を失っている場合に、ゾーンDにおいて測定された信号を示す。
ゾーンDにある液滴すべてにおいて電荷を失っていない場合、2つの曲線I及びIIは、接近する。しかし、そうなっていない。したがって、これは、電荷移送なく、物質分裂がゾーンDにあるすべての液滴にあることを裏付ける。
図18のVD=V1−V2=300VでありV1=300VかつV2=0VであるX軸上の点を見えると、ゾーンB、C及びDが測定信号から離間する変動範囲により識別されることがわかる。これら3つの範囲を図19のグラフで報告する。
これらは、部分的に重なり合う。しかし、検出閾値をゾーンBの信号の範囲の約25%未満にすることにより、明確に(測定全てが閾値よりも上方にある)ゾーンB、(測定のかなりの割合が閾値の下方にある)ゾーンC、及び(測定全てが閾値の下方にある)ゾーンDを識別できる。
この結果は、測定に変動があっても信号液滴のレベルが識別するには十分であるので、活性化電圧を試験するときに物質分裂を検出するために使用される。
図20のグラフは、既知のプリンタ構造に関して、(D/A変換器ピッチにおける)圧電励起電圧VSの関数として(測定チェーンの出力においてボルトで)信号レベルの上昇を提供する。これを受けて、ゾーンBの入口点Peに近接する値からVSの増加する走査を行う。ゾーンAからDを図15のように垂直ストリップで示す。グラフにおいて、良好印刷範囲(ゾーンB)は、図示の例において、ほぼ220D/Aピッチから350D/Aピッチにある。測定は、(ここでは約450D/Aピッチに位置する)転換点までなされる。印刷品質は、約360D/Aピッチから不良となり始める。
この図20は、
− 良好印刷ゾーンBにおいて、信号レベルの測定は、最大であり、平均値の周囲に進展し、
− いったん分裂が発生すると、信号のあるレベル測定は、先行する測定に対して少なくとも25%(閾値)下回る(ここでは25%の偏差が約0.3Vに対応することに留意する)、
ことを示す。
測定変動を排除するため、信号の各レベル測定時において、得られる新たな測定を先行する測定の平均と比較する。いったん偏差が検出閾値(ここでは0.3V)を上回ると、ゾーンCに入ることに対応する物質分裂を検出する。最初に分裂を検出することに関する圧電活性化電圧は、VPsを選択することを可能とする。
好ましくは、ヘッドの汚染を防止するため、いったん分裂を検出すると、VSの走査を停止する。
図21は、別の構造における圧電励起電圧の関数とした信号レベルの進展のグラフを示しており、この別の構造において、物質分裂は、転換点前に発生しない。したがって、転換点までまたはこれを超えても印刷品質が正確である場合に得られる測定を必要とする。ここで、正確印刷ゾーンBは、垂直ストリップで示されており、グラフのほぼ中間に位置し、ここではほぼ300D/Aピッチ未満の低値と約500D/Aピッチと同等の高値との間の値VSによって区画される。この場合において、VSが転換点に対応する活性化電圧VPrに達すると、VSの進展(走査)を停止する。実際には、VPrより大きい活性化電圧値は、堅調不足な分離の挙動を招く。
上記は、ゾーンBの出口点Psを検出するための方法を説明する。
物質の分裂試験を(ゾーンBの入口点の(すなわちここではゾーンAにおける)励起電圧)VPe未満の励起電圧値Vから開始する場合、ヘッドは、汚染されることがある。そして、VPeの値を決定し、その後、値VPeから励起電圧のさまざまな値に対して物質分裂試験を実行しようとする。
ここで、入口点Peを判断するための方法を説明する。理解することは、例えば上で設定された図3の曲線の構造において、この点にかけられた電圧VPeまたは同一点に関して離脱距離DPeを判断できることである。再現されることは、離脱距離が離脱点とジェットを形成するノズル10の出口との間の距離であることである。
既知のインクに関して温度にかかわりなく、接続部は、転換点の距離DPrと入口点の離脱距離DPeとの間に示される。したがって、各インクに関してDPr及びDPe3を接続する法則または同一法則を有するインクグループを実験的に探す。
そのために、各インクに対して、及び、(製造変動を考慮するために)複数の試験プリンタに対して、複数の動作温度に関して転換点Prと活性化範囲Peの入口点とを試す。
このため、図22、図23及び図24は、それぞれ、E1、E2及びE3で示す3つの異なるインク:
− 0℃、ジェット速度20m/sのインクE1、
− 環境温度、ジェット速度20m/sのインクE2、
− 環境温度、ジェット速度20m/sのインクE3、
について、D/A変換器ピッチの励起電圧VSの関数として1/10μmの離脱距離の進展を示す。
留意することは、プリンタの構造が異なっても、特にジェット速度が20m/sと異なっても、20m/s以外のジェット速度についても同一データが得られることである。
約20の試験プリンタで異なる温度で得られた結果を比較することにより、直線回帰によって、転換点DPrの距離を関数としてPe(DPe)の離脱距離を得る法則:
DPe=α×DPr+β
を推測することが可能となる。
あるインクは、互いに近接する挙動を有し、1グループのインクGeを形成し、そして、これらデータは、法則を確立するために連結される。情報として、上で試験したインク例について、
α=0.2
β=510D/Aピッチ
であることが分かった。この法則が妥当である範囲は、距離DPrが法則で評価した値DPeよりも高くなると、終了する。(DPr=0.2×DPr+510の解により得られた)この値を超えると、DPeの計算は、DPe<DPrとなるので、矛盾し、これは、Peが曲線の最低点であるので、無意味である。
これは、図24に示す場合であり、実際には、転換点距離は、659(曲線の1/10μmを示す)と同等である一方で、DPeの計算値は、642(<659)(上記と同一単位)を得る。
この状況が生じると、遭遇する異なる場合において検証されたことは、転換点が機能的活性化範囲(ゾーンB)においてシステム的であることである。この場合において、物質分裂を試験する必要はなく、動作圧電励起電圧VPfは、VPr未満の値となるように適宜調整され、このVPrは、離脱距離を:
DPf=DPr+10
により定義することを可能とする。図25のグラフは、5つの異なるインクに関して法則を確立するために使用された測定を示し、これらインクは、同一の挙動を有し、20m/sにおいて、同一グループのインクGe1に属する。
一方では傾斜αを他方では定数βを有する判断した法則(DPe=α×DPr+β)は、直線回帰によって得られる。これは、その実際値に対して方法を用いて判断した点DPeのある不正確性を形成する。実際には、DPeは、VPeにおいて+/−30D/Aピッチの不正確性に対応する不確定性を伴って判断される。さらに、留意することは、転換点が機能的である(物質分裂がない)場合、転換点VPrと少なくともDPr+λに対応する励起電圧との間で規定される範囲は、同様に、機能的となる。λは、ジェット内の液滴間の距離であり、約300μmと同等、すなわち、曲線の縦座標において30単位である。法則の妥当性限界を定義するため、(α×DPr+β)≧DPr+30単位の場合に:
関係DPe=α×DPr+βを使用する。
逆の場合において、動作活性化電圧VPfは、VPr未満の値に調整され:
DPf=DPr+10
により離脱距離を定義することを可能とする。
図24に示す例として使用される特有の場合において、DPr=659である。計算値DPe=642(0.2×659+510)であり、法則の妥当性範囲の限度は、689(659+30)である。法則が妥当でない(642<689)ので、動作活性化電圧VPfは、離脱距離DPf=DPr+10、すなわち669単位に対応して直接印加される。
以下の表1は、情報として、異なるインクグループGe1からGe4及び2つのジェット速度(20m/s及び23m/s)について設定されたパラメータα(傾き)及びβ(定数)を提供する。
すなわち、入口点Peを判断し、既知のインクに対して、転換点の判断及び転換点距離(DPr)の関数として入口点の離脱距離DPeの計算を実行するための技術を説明した。
上述したタイプの他の態様を言及してもよい。
まず、このような方法を実行する前に、偏向電圧(THT)を削減する。
このため、このような方法は、偏向されていない液滴を回収するためノン通常のガターに加え、帯電液滴のための回収ガターを使用することを必要としない。
さらに、帯電フェーズは、特許文献1に記載されるような従来技術の方法を用いる前に、判断される。
最初は、これは、高帯電液滴間にある弱帯電液滴の正確な帯電を確実にすると思われる。
弱帯電液滴の帯電レベルは、結合を引き起こすことに作用することによって、活性化範囲を検出する感度を調整することが可能となる。このレベルは、使用するインクに依存し、このインクは、多かれ少なかれ結合を受けやすい。上で説明した原理は、単一の液滴に替えて2つ(以上)の試験液滴まで拡大されてもよく、これら液滴の相対電圧の調整は、感度を引き起こす結合を観測することを可能とする。
十分な飛行継続期間は、良好な結合を助ける。観測されることは、(本発明の好ましい実施形態において)結合が特にノズル(インクジェットの出口開口部)から約30mm、または検出器6の前10mmで発生することである。すなわち、結合ゾーンは、好ましくは、ノズルから及び検出器6から少なくとも30mmまでのところに位置する。明らかなことは、より高く(すなわち、ノズルから30mm未満)位置する検出器を組み込んだプリンタが、上述した方法を実施できないことである。
最適動作点Pfは、Pe及びPsに関して判断される(例えば中間、50/50%比率)。インク、所定の温度進展、転換点及びPs間の差に依存するPe及びPs間の比率において動作点を配置してもよい。
本発明の一態様において、Psは、Peから活性化励起を増加走査することを実行することによって判断され、走査の各励起レベルピッチに関して、離脱品質試験を行う。
Peは、陽性試験に対応する走査の第1点であり、Psは、Peからの第1点に先行する走査点であり、陰性試験を生成する。
図26は、上記方法を実行する完全なアルゴリズムを示す。
この図において、ステップS1は、曲線BL=f(VS)を進展させ、転換点(VPr)の励起レベルを判断するためのステップに対応する。
後続するステップS2の間において、適切な式を用いてPeを算出し、この式は、転換点距離DPrの関数として点Peにおける離脱距離DPeをもたらす(この関数は、上記式DPe=α×DPr+βのタイプのほぼアフィン関数である)。
その後、DPe>DPr+30であることを検証することによって、この値DPeが法則の妥当性範囲に属しているか判断する(S3)。
そうでない場合(DPe≦DPr+30)、転換点が機能的である(物質分裂がない)ことがわかり、DPr+10に対応する励起電圧に関して曲線BL=f(VS)を見て(S11)、この値は、選択した動作点VPfに割り当てられている。この電圧は、圧電手段に印加される(ステップS13)。
そして、DPeが妥当性範囲に属している(DPe>DPr+30)場合、VPeから開始する圧電励起電圧V(i)の増加走査を初期化し(S4)、各繰り返し時にxだけ増加させる(S9)。
これら値V(i)それぞれに関して、物質分裂試験を行う(ステップS5)。
この試験が陽性である場合、最後に試験した値がVPsの値を構成するとみなし、活性化電圧の動作値VPfは、VPe及びVPsの平均と同等となる。
この電圧を圧電手段に印加する(ステップS13)。
物質分裂試験が陰性である場合、値V(i)が転換点において値VPrと同等であるか評価する(ステップS8)。
そうである場合、最後に試験した値が値VPsを構成するとみなす。
その後、動作点をPe及びPsの関数として判断することができ、例えば、この動作点の基準電圧値VPe及びVPsの平均と同等であるとみなす。
この電圧を圧電手段に印加する(ステップS13)。
そうでない場合、値V(i)は、走査ピッチxだけ増大し(ステップS9)、試験S5をV(i+1)=V(i)+xで再開する(ステップS5)。
作動活性化範囲は、入口点Peにより特徴付けられ、この入口点は、上記方法を用いることによってまたは別の方法で評価され(ステップS2)、この別の方法は、例えば、一定値または温度及び/もしくはインクタイプの関数として表にされた値の割当であり、表は、実験的に確立される。このPeの判断は、完全には正確ではなく、PeをゾーンA(ゾーンBの縁部)でまたはゾーンBの内側で判断できる。
第1の場合において、圧電励起電圧VPeを用いた(S5における)第1物質分裂試験は、その後、PeをゾーンBにあると見出してアルゴリズムを続行するのに十分な正の値にだけ1以上の回数VPeをずらす必要があるという肯定的な結果をもたらす。
第2の場合において、ゾーンA及びB間の判断の限度における良好な正確さがVPfの判断において十分な改善をもたらさないので、値VPeを走査するための開始点として使用する。
図4及び図5Aに関して上述した手段は、一般的に、プリントヘッドに含まれる。図27に示すように(多偏向コンティニュアス型インクジェットプリンタの場合)、一般的に数メートルだけコンソールとも称されるプリンタ本体に対してこのヘッドをずらし、これにおいて、水圧のかつ電気的な作用は、ヘッドを動作しかつ確認することを可能とするように開発されている。
参照符号410は、ヘッドとインク回路7との間における流体流動を確認することを可能とするバルブを示す。
コンソールは、インク回路7と、コード15によってヘッドに接続されるチェッカ110と、を有する。
チェッカ110は、回路を有しており、この回路は、ヘッドを操作可能とする電圧を、特に電極2、3及び4に印加する電圧並びに圧電励起電圧をヘッダに送ることを可能とする。
また、チェッカは、ヘッドから到来する減少信号、特に検出器6を用いて測定された信号を受信し、これら信号を処理し、信号を用いてヘッド及びインク回路を確認する。特に、検出器6から到来する信号を処理するため、チェッカは、その検出器からの信号のためのアナログ増幅手段と、その信号のためのデジタル化手段(信号をデジタルサンプルリストに変換するA/D変換器)と、その最大値(サンプルリストからの最大値)を探すための手段と、を備える。
チェッカ110は、ユーザインタフェース120と通信し、ユーザに対してプリンタの状態及び特に上述したタイプの行った測定を知らせる。それは、例えば上述したタイプのアルゴリズムを処理するまたは実行するためなど、データ処理に関する指示を記憶するための記憶手段を有する。
チェッカ110は、内蔵中央ユニットを有し、この内蔵中央ユニット自体は、マイクロプロセッサと、1組の不揮発性メモリ及びRAMと、周辺回路と、を備え、これら素子すべては、バスに連結されている。データ、特に本発明にかかる方法であって例えば上記アルゴリズムの形態で説明した方法のうちの1つである方法を実行するためのデータは、メモリゾーンに記憶される。
手段120は、ユーザが本発明にかかるプリンタと相互作用することを可能とし、これは、例えば、製造ラインの制限(リズム、印刷速度…)により一般的にはプリンタの周囲環境にプリンタの動作を合わせるように、かつ/もしくは、製造セッションのためにプリンタを準備して特に製造ラインの製品に行う印刷の内容を判断するように、プリンタを構成することによって、及び/または、製品を監視するためにリアルタイムの情報(消耗品の状態、行った製品数…)を示すことによって、なされる。これら手段120は、特に本発明にしたがって試験の性能を評価することを検証するために、視認手段を有する。
観測することは、上述した調整アルゴリズムが低温で正常に機能せず、特定のインクに対して環境温度で信頼性問題を有することであり、これは、特定の状況の下で印刷品質が低下する結果として生ずる。
この状況は、関連する現象をより深く検討することに至る。そのためには、以下の試験:
− 実験的な活性化範囲(実際の作動活性化範囲)を判断すること、
− 帯電電圧と同等のものXtr(ボルト)、すなわち、移送電荷をもたらす液滴の帯電電圧Xtrにおいて移送した電荷量を評価すること、
− 高帯電周囲環境における電荷移送を判断すること、
− 2つの連続する液滴G1及びG2間の電荷移送をシミュレーションすること、
をまず開発した。
このため、実験的な、または現実的な活性化範囲は、(既知のインク及び温度に関して)選択した試験条件の下で実験的に測定される。この実際の活性化範囲は、上述したように、ゾーンBに対応する。そのために、活性化電圧を走査する。各励起値に関して、超帯電電圧を実行するメッセージと共に、実際の印刷試験を行う(この例において、32ポイントの印刷高さは、280V近傍の帯電電圧となり、各帯電液滴には、少なくとも1つの保護液滴が後続し、極限状況を構成する)。実験的な活性化範囲は、励起電圧区画に対応し、この区画に関して、印刷は、視覚的に正確である(各液滴は、正確な場所に配置される)。
図28Aから図28Dは、さまざまなゾーンにおける印刷品質を示しており、
− 図28Aは、範囲内にある正確な印刷を示し、
− 図28Bは、入口点Peより十分前における活性化調整のための印刷を示しており(図3の注釈を参照)、そして、遅い付随体により引き起こされる電荷移送は、(特性の下の影響を受けて)先行する保護液滴を媒体に向けて偏向するのに著しく十分であり、
− 図28Cは、出口点Psの直後で活性化に関して最も偏向された液滴の配置の劣化を示し、
− 図28Dは、出口点Psから十分後で活性化する場合に関連する。
質の劣化は、最も偏向された、したがって最も帯電された液滴に現れる。これら液滴は、通常よりも低電荷量を帯びており、これら通常のものは、あまり偏向されず、メッセージの最後に向けて並進移動を受ける。
この劣化は、同様に、上でわかるように、離脱の性質に関連し、この性質は、正確印刷ゾーンからの出口における編成の液滴の尾部における物質分裂を助け、そのゾーンの入口において遅い付随体を発生させる。想起されることは、離脱品質が低い場合、電荷移送が発生することである。
− 2つの液滴が帯電している電荷差により発生する電界が存在するので、高帯電液滴は、特に後続の液滴が帯電していないと、後続の液滴を容認して電荷を失い、これは、材料分裂または遅い付随体の形成を助ける。電荷を失った高帯電液滴は、正確な位置に到達せず、印刷は、正確ではない。
− 非帯電または弱帯電液滴は、印刷を阻害するのに十分な偏向に至る追加の電荷を取得する。
上述から、印刷パターンに最大限の所望の偏向を生成する値で少なくとも帯電された液滴G1と後続の弱帯電液滴G2との間で電荷移送が発生した場合に、安定した印刷状態を得たか確認する。したがって、G1の帯電電圧は、関連するヘッドのタイプ及び所望の最大偏向に依存する。
2つの連続する液滴G1及びG2間で移送された電荷量を評価するため、測定方法は、例えば以下のステップ、
− 所望測定基準に活性化レベルを位置付け、プリントヘッドに偏向界をかける工程と、
− 非帯電液滴の列にあり、高帯電電圧で帯電される任意の液滴G1に関して電荷状態を形成し、G1にすぐ続く液滴G2の偏向を観測する工程と、
を備え、
* 電荷移送が発生しない場合には、G2の偏向への影響がなく、
* 電荷移送の場合には、液滴G2が偏向され、電荷移送値が、隔離した液滴G3を与える電圧Xtrにより特徴付けられ、そのため、G2と同じ偏向を有する。
上記からわかるように、液滴G2には、0Vの帯電指令であっても、液滴G1により形成される静電荷に関する履歴電荷と称する電荷が付与され、液滴G1は、液滴G2の直前を先行し、G2の離脱時において帯電電極として機能する。この履歴電荷は、G1の電荷の約10%から12%に対応しており、(この検討で使用されるプリンタ構造について)後者とは逆符号を有する。例えば、VG1=300Vで帯電電極により帯電されたG1及びVG2=0VのG2に関して、G2には、すべてにかかわらず、−33ボルトの帯電電圧と同等の電荷が付与される。
偏向界が存在する場合、移送電荷の評価中に提供されるように、G1は、印加した帯電電圧にしたがって偏向されるが、G2には、同様に、印加した帯電指令に従わずに、逆方向への偏向が割り当てられる。
測定結果からこの効果を打ち消すため、帯電電圧は、履歴電荷(上記例においてVG2=+33V)を相殺するG2に関して印加され、そして、G2の偏向がなくなる。
液滴G1及びG2に対する帯電電圧ダイアグラムを図29Aに示す。後続する液滴G2への履歴電荷効果は、これら液滴の非常に弱い偏向がこれら液滴をガターに導くので、除外される。
帯電フェーズの判断に関して、特許文献1に関して本願の導入部では、以前使用した帯電フェーズを判断するための方法を説明した。この方法は、試験液滴を一列の非帯電液滴(0V)に放出するので、「0V周囲環境フェーズ検出」と称される。試験液滴は、低電圧(〜10V)で帯電され、そのため、偏向界が存在すると、試験液滴の偏向は、常に試験液滴をガターに導く。他方では、試験液滴の帯電電圧は、印刷のために提供された帯電電圧とは逆符号を有し、そのため、試験液滴の偏向は、試験液滴を検出器に接近させて信号の信号−ノイズ比を改善する。
後にわかるように、フェーズは、高帯電周囲環境の影響を受ける。これら条件の下でフェーズを判断するため、初期方法を適用し、測定は、偏向界が存在しないと発生し、測定列は、高電圧で帯電された連続的な液滴で形成されており、静電的周囲環境を形成し、この静電的周囲環境には、定電圧で帯電された試験液滴が挿入される。第2方法は、「高帯電周囲環境におけるフェーズ検出」と称される。
検討構成及び使用するヘッドのタイプについて、帯電電圧は、実験的に判断され、
− 周囲環境電圧は、実際には、200V近傍であり、
− 測定液滴の電圧は、以前の電圧より低い80V近傍である。
これは、材料分裂状態を回避し、0V周囲環境フェーズ検出方法と同等の信号−ノイズ比及び性能を提供する。同一の静電測定チェーンを両方に関して用いる。
特有の電圧で帯電された任意の2つの連続的な液滴G1及びG2間に電荷移送シミュレーション方法を実行できる。例えば、正確な活性化に対して、G1が300Vで帯電されてG2が0Vである場合、20Vの電荷移送のシミュレーションは、G1を280VでかつG2を20Vで帯電することに至る。しかしながら、活性化基準は、正確印刷ゾーンの事前に配置される。
したがって、実際には、(例えば上述した方法を用いて)実験的な活性化範囲を判断することを開始し、そして、その範囲の中間に活性化基準を置いており、G1及びG2は、所望値に帯電され、活性化のためのVG1及びVG2は、電荷移送に関係しない状況に関し、VG1−Xtr及びVG2+Xtrは、Xtrボルトと同等である電荷移送のシミュレーション状況に関する。
上述した方法は、同様に、以下で実行される。すでに既知であり以下で与えられるさまざまなパラメータ値(帯電電圧、離脱距離、離脱/結合距離、移送した電荷量など)は、使用したタイプのヘッドに依存する。プリントヘッドのタイプは、液滴サイズ、活性化周波数、ジェット速度、ジェット内の液滴間の距離、ノズル/帯電電極距離、離脱/検出器入口距離などにより特徴付けられる。以下の実験で使用した構成を「検討構成」と称し、この構成は、以下の初期特性:
− 液滴直径:約100μm
− 活性化頻度:Fstim=62.5kHz
− ジェット速度:Vj=20m/s
− ジェットにおける2つの連続的な液滴間の距離:λ=320μm
− ノズルと(インク及び温度のすべての組み合わせに関して)すべての離脱が曲線BS=f(VS)の少なくともゾーンAにある場所との間の距離:BLmin=7mm、
− 離脱点と検出器の入口との間の距離:d≒30mm
− 32個の液滴を偏向するための最大帯電電圧:300V(G1の帯電電圧を伴う場合:VG1)、
に対応する。
さらに、上記ステップは、とりわけ上記測定方法:
− 非帯電周囲環境においてフェーズを判断すると、帯電周囲環境において帯電フェーズの非最適選択を示す工程と、
− 圧電励起電圧の関数として、さまざまなインクに関して複数の温度において電荷移送の実験的な判断をする工程と、
− 上記方法の可変な挙動を分析する工程と、
− 一列の測定液滴の特性を検討し、検出器に対する結合位置を最適化する工程と、
を用いて行われる。
まず、フェーズを非帯電周囲環境で判断する場合、高帯電周囲環境における帯電フェーズの選択が不良であることを示すことができる。
説明の第1部分において、フェーズは、「0V」周囲環境で判断され、物質分裂を検出するための測定電圧シーケンス(図6参照)は、高値で連続的に帯電された液滴(周囲環境)の中間にある低電圧で帯電された測定液滴からなる。測定液滴は、あらかじめ判断したフェーズかつ活性化期間の50%帯電継続期間で帯電されている。
離脱の観測は、映像手段と圧電周波数に同期した照明とを用いてなされる。いくつかの周囲環境電圧(0、100、200及び300V)に関して、帯電電極における一定位置での離脱の観測が示すことは、離脱の形状及び離脱の瞬間が電荷の関数として改変されることである。特に、電圧が増大するにしたがって、以下のことがわかる。
− 一方では、液滴の尾部が、離脱前の2つの液滴を接続する糸状体の改善に伴って、より厚くなる。
− 他方では、離脱運動が、時間内により前進する。これは、この現象が特定のインクに関して、おそらく温度の関数として、多かれ少なかれ敏感であることを示す。
図29Bは、連続的な周囲環境帯電電圧が存在する場合における改変離脱現象を示す。この状況において、電極60、61は、一定電位となる(ここでは正)。まだ離脱していないジェット11は、負に帯電され始め、静電的平衡を達成する。両符号の電荷が接近することは、ジェットに垂直な力Fを形成し、活性化の周期的寸断の有効性を増大させる。離脱は、圧電励起電圧を増大させるかのように活性化曲線を移動する。
これら観測から以下の2つの結論を推測する。
− 帯電フェーズは、周囲環境の帯電電圧の関数として改善され、したがって、(測定液滴を帯電する)電荷移送試験を実行するために、帯電周囲環境内の最適フェーズを検出することが望ましい。これは、上述した高帯電周囲環境における帯電フェーズを判断するための方法の目的である。
− 液滴をジェットに接続する非常に細い糸状体の判断不能な離脱に起因して、非常に高い周囲環境帯電における不安定な離脱を有する危険性は、測定液滴の帯電不足を招き、これは、電荷移送試験の条件を歪曲させる。この観点から、観測は、周囲環境電圧に関して300Vの値が特定のインク及び/または温度に関して高すぎることを示す。
電荷が安定しない影響は、帯電窓の部分継続期間によって増大される。活性化期間の100%で帯電することは、この観点から好ましい。
圧電励起電圧の関数として実験的に電荷移送を判断することが可能である。
図28Aから図28Bの印刷試験で示すように、印刷品質の劣化は、結局、最も偏向された液滴により形成される影響の下方へのシフト、そして、弱いが十分に偏向された保護液滴に起因した予期せぬ印刷の影響ということになる。この状況は、非帯電液滴が後続する高帯電独立液滴により再現される。この場合において、周囲環境は、帯電されていない(0V)。ここでの目的は、1組のインク及び特定の温度範囲に関して、高帯電独立液滴により後続する液滴に向けて移送される電荷量を定量化することである(特に底部に向けて位置し、3つの温度、環境温度、15℃及び5℃を試験する)。
試験は、検討構成のプリンタを用いてなされる。3つのインクを試験し、このインクは、上記表1の4グループのインクのうちの3つ、すなわち、Ge1からなるEN1、Ge4からなるEN2及びGe3からなるEN3に属する。各グループ1及び2のインクは、非常に似た挙動を有しており、グループ2を示さない。
所定温度におけるインクに関する電荷移送は、例えば4つの帯電電圧、すなわち200、250、300及び330ボルトに対して、D/A変換器のステップで表現される活性化電圧の関数としてXtrの曲線を確立する工程からなる。この試験は、以下のステップにしたがってなされる。
− (温度15℃及び5℃に関して気候管理チャンバにおいて)プリンタをウォーミングアップさせる工程。
− 上記方法を用いて実験的な活性化範囲を測定する工程。この範囲は、2つの垂直線間で図30から図33Bのグラフで示される(これは、説明の第1部分において規定されたように、ゾーンBに対応する)。
− 活性化電圧を走査する工程、すなわち、圧電電圧の各値に関して、帯電フェーズを0V周囲環境で判断し、そして、上述した方法を用い、上で規定されたG1の電圧に関して引き続いて測定を繰り返して、電荷移送品質を評価する。G2の電圧は、同様に上述したように、履歴電荷を相殺するように位置付けられている。
当初は、活性化範囲の出口における電荷移送に関連する関心、すなわち活性化の走査は、出口点Ps近傍に限定されていた。図30のグラフは、環境温度でインクEN1に関して得られた電荷移送曲線のアレイを示す。曲線CXtr1、CXtr2、CXtr3及びCXtr4それぞれは、4つの電圧であるG1(200、250、300及び330ボルト)及びG2(20V、25V、30V及び40V)に対応しており、この電圧は、履歴電荷をずらす。
同一基準CXtri(i=1〜4)は、図31Aから図33Bにおいて使用されており、上述のように、G1及びG2に関する同一帯電電圧条件を指定する。
図30において、以下のことがわかる。
− 電荷移送Xtrは、G1の電荷値の増大に従って増大する。Xtr(G1の電荷=330V)>Xtr(G1の帯電=200V)であり、Xtrが10Vから30Vの間で進展する。
− G1の帯電電圧が高くなるにしたがって、低圧電電圧に対してより多くの分裂が見られる。これは、図28C及び図28Dに示す印刷試験と一致し、圧電基準が増大すると、メッセージは、最初は強偏向に対して、その後弱偏向に対して徐々に劣化する。
− 300Vで帯電した液滴に関する分裂が現れることは、実験的に判断した実際の印刷範囲の端部に対応する。これは、実験的に活性化範囲を判断するために使用した試験メッセージの液滴の最大帯電振幅に一致する。実際には、32番目の位置は、約280Vで帯電した液滴に対応する。
図31A及び図31Bのグラフは、上述のように、インクEN1に関して2つの異なる温度で、G1及びG2の同一電圧に関して測定した電荷移送を示す(図31A:15℃、図31B:5℃)。
低温度試験中において、観測されることは、電荷移送がPe(正確印刷範囲への入口点)の前に存在することである。この活性化範囲への入口点の直前に遅い付随体が存在することを上述しており、これら付随体は、1つの液滴から次の液滴へ電荷を移送することが可能である。液滴の最適でない帯電が不良の帯電フェーズ検出を引き起こす、本願の第1部分における第1方法ではこれを示していない。この電荷移送測定の挙動は、範囲の出口点のためのものと同一手段を用いて活性化範囲への入口点を位置付けることを可能とする。
範囲の入口点における電荷移送をインクEN1及びEN2の低温試験(5℃)中に検討する。範囲の入口点における平均移送(非ゼロXtrの平均)は、5℃におけるVG1=300Vの電圧について定量化され(EN1について図31B、EN2について図32)、Xtrは、60V(範囲の出口点Psにおける測定移送電荷よりも起きい値)に近づく。この測定は、範囲の入口点VPeに近接する圧電基準でなされた印刷(図28)の観測と一致する。電荷移送は、これに対して、追加の液滴の印刷をするのに十分高い。
図32Aから図32Cのグラフ、図33A及び図33Bそれぞれは、インクEN2について測定した電荷移送(図32A:環境温度、図32B:15℃、図32C:5℃)を示す。したがって、インクEN1にした分析は、インクEN2及びEN3の結果により確認される。
G1=300Vに関して、正確印刷範囲の出口点における平均移送の分析結果を図34に示し、(図35及び図36のように、対応するインクによって特定される)曲線は、各インクに対する平均移送を3つの試験温度の関数として与える。わかることは、3つのインクが全く同じように挙動することである。平均移送Xtrは、20Vから24Vの間で進展する。これは、温度にはあまり敏感ではない。留意することは、環境温度ではそれが若干弱いことである。
330V及び250Vで帯電された液滴に関して範囲の出口点における平均移送の分析(図35及び図36参照)は、この分析を確認する。
正確印刷範囲の入口点における平均移送の分析結果は、G=300Vについて、5℃でなされた2つの測定のみに関係する。平均移送は、EN1に対して63ボルト、EN2に対して61ボルトに対応する。G1=250Vに対して、信号測定は、インクEN2に対して入手可能である。そして、移送値は、50ボルトに対応する。
− 移送電荷レベルが液滴の電荷に依存すること、
− 範囲の入口点における移送が範囲の出口点における移送よりも大きいこと、
− 現象が温度に対して安定的であること、
− 3つのインクの間において、移送電荷レベルが、G1の既知の帯電電圧と同様であること、
がわかる。
G1の電圧の関数として3つのインク及び3つの温度にわたって平均化された範囲の出口点における電荷移送を考慮すると、以下の表II及び図37の傾向曲線を得る。
漸次的変化が線形ではないことがわかり、指数的な漸次的変形に近い。
この検討を改善するため、33Vから100Vで帯電された液滴が後続する液滴G1=300Vである場合において、電荷移送を定量化する。この状況は、印刷を目的としているがより弱帯電されている液滴が高帯電液滴に後続する場合に対応する。
したがって、すでに試験した3つの温度について、及び、VG1=300Vであり、値33V、50V、70V、100Vを連続的に取るVG2について、インクEN1、EN2、EN3に関して、電荷移送Xtrを検討した。上述した履歴電荷効果により、液滴G2が帯びた実際の電荷は、それぞれ0V、20V、40V及び70Vであり、ここでは300Vの電圧VG1に関して約30Vである履歴効果に起因した電圧だけ減少した印加電圧に対応する。
図38A及び図38Bの曲線は、インクEN1及びEN2それぞれに関した5℃で確立した電荷移送の例を示す。曲線C’Xtr1、C’Xtr2、C’Xtr3及びC’Xtr4それぞれは、VG2の値、100V、70V、50V及び30Vに対応する。実験的な実際の印刷範囲は、2つの垂直線により区画される。結果は、範囲の初期において移送に関して部分的であり、以下の2つの表にまとめられる。
以下の表IIIは、正確印刷範囲の出口点における、(3つのインクに関して、3つの温度における)平均電荷移送の分析結果をまとめる。
液滴G2を50Vから100Vの間で帯電させると、電荷移送は、液滴G2を33Vで帯電させるよりも約5Vだけ弱くなることがわかる。
以下の表IVは、正確印刷範囲の入口点における平均電荷移送(5℃の3つのインク)の分析結果をまとめる。
ここで同様にわかることは、液滴G2を50Vから100Vの間で帯電すると、電荷移送が弱くなることであり、その値は、ここでは7Vである。
電荷移送の挙動の上記検討は、以下の点を観測することを可能とする。
− 移送電荷量は、高帯電液滴G1の電圧に依存する。プリンタの検討構成の条件の下、及び、印刷に使用する最大帯電電圧(300ボルト)について、移送電荷量Xtrは、検討するすべての場合において、範囲の出口点で20ボルト近傍(15Vから30Vの間)であり、範囲の入口点で55ボルトである。
− 移送電荷量は、温度または使用するインクのタイプにあまり依存しない。
したがって、移送がないことと少なくとも20ボルト(または15V)に対応する電荷移送があることを識別することを可能とする方法を使用し、正確な印刷を保証する活性化範囲を判断する。また、電荷移送の厳密値は、プリンタの構成に依存する。
本明細書の最初において説明した第1方法において、フェーズは、0Vの周囲環境と、帯電周囲環境(300V)において帯電窓の部分的継続期間(50%)でなされた試験液滴の帯電において、判断される。上でわかることは、これら条件が試験液滴の帯電の不正確な習得を招くことである。帯電周囲環境及び100%での帯電においてフェーズを判断することを用いて、試験液滴の正確な帯電を保証するが、検出器6の出力信号は、もはや物質分裂の有無及び離脱品質の特性を識別できない。
この問題を分析するため、同期動画手段を用いて、離脱及びガターの間の測定グループを観測し、上述した方法を用いて、20ボルト近傍における電荷移送の有無をシミュレーションし、この電荷移送は、活性化範囲の出口点において物質からの分裂中に現れる。ここで、第1方法の状況の下で、すなわち周囲環境が300Vで帯電され、G1及びG2の前にあるN1個の液滴とG1及びG2の後にあるN2個の液滴とのすべてが300Vで帯電されている状況で、移送シミュレーションを行う。リマインダとして、測定グループは、説明の第1部分で説明したように、検出器6に信号を生成するジェットによって分裂されたグループの液滴である。
インクEN1を用いて環境温度における第1試験は、以下の結果、
− 電荷移送なく、結合が離脱から15.6mmに位置すること、及び、
− 20Vの電荷移送があり、結合が離脱から17.5mmに位置すること、
をもたらす。
双方の場合において、結合は、検出器の前で良好に発生し、結合は、離脱から約30mmに位置し、検出器から到来する信号は、(図13に示すように)信頼性があるままであり、したがって、2つの場合間を識別できない。さらに、結合は、2mmだけしか移動しない。
しかしながら、結合がないことまたは検出器の後に結合が形成されることに至らせるために、検出した電荷移送を探索する。
第2試験は、(同一のシミュレーション方法を用いて)Xtrを徐々に増加させる工程と、離脱−結合距離を測定する工程と、からなる。結果を図39の曲線で示す。110Vに対応する電荷移送に関して、結合が検出器に到達することがわかる。この場合において、VG1=190Vであり、VG2=110Vであり、周囲環境(N1個の液滴が測定液滴G1、G2の前にあり、N2個の液滴が測定液滴G1、G2の後にある)は、300Vである。
すでに試験した3つのインクに対して3つの温度で検証を行う。以下の表Vは、2つの移送場合(0V及び20V)に関する結合距離を与え、移送Xtrは、結合を検出器の入口点より後に移動させることが可能である。
この表のデータは、上記見解を裏付ける。
上記事項は、本書類の第1部分において説明した電荷移送の検出がすべての状況において最適ではない理由を理解することを可能とし、帯電フェーズの判断誤差は、仮定したように0Vではないがおそらく約100Vにおける試験液滴の誤った帯電を招く。結合は、検出器近傍に位置し、物質の分裂によって引き起こされる20Vの電荷移送は、結合を検出器に向けて移動させることを可能としつつ、信号の減衰、したがって電荷移送の検出を引き起こす。
上記考慮は、検出器に対する結合の位置付けを最適化することを可能とする一列の測定液滴に関する新規な構成を提供することに至る。この構成を図40及び図41Aに示す。
実際には、明らかなことは、物質分裂現象が、移送に関係する2つの液滴により主として影響されることであり、1つの高帯電液滴G1には、弱帯電液滴G2が後続する。他の高帯電液滴は、静電的周囲環境を形成し、電荷移送を検出することを可能とする。
この構成は、以下の順番で、
− まず、電圧V1で帯電されたN1個の液滴、
− そして、それぞれVG1及びVG2で帯電された少なくとも2つの測定または試験液滴G1及びG2、
− そして、V1と同等の電圧V2で帯電されたN2個の液滴、
を備える。
N1及びN2の値は、本願で説明した第1方法のように判断される。ここで、N1及びN2は、この検討構成において、50に等しい。
図40、図41Aに示す構成において、V1<VG1であり、V1>VG2であり、V1=V2である。
しかしながら、より弱い最大帯電電圧に関心のある他のタイプの状況に関して、他の電圧相対値を有することが可能であり、例えば図41Bに示すような構成の場合において、前の構成のように、第1組のN1個の液滴、その後の2つの試験液滴G1、G2そして第2組のN2個の液滴を有するが、V1>VG1>VG2であり、かつV1=V2である。
上記実験の第2試験が示すことは、図39で言及するように、G1及びG2間の帯電電圧差が減少すると、離脱−結合距離が増大することである。しかしながら、VG1は、所望最大偏向(検討する条件において300Vであるが、例えば180Vであってもよい)によって判断され、したがって、帯電電圧差は、VG2によってのみ調整される。G2の帯電電位を調整することによって、結合位置を調整する。
複数の態様をこれから推測し、これは、以下で個別にまたは組み合わせて使用され、図40から図41Bのように一列の測定液滴を実行する。
− 電荷移送がない場合、VG2(液滴G2の電荷)は、好ましくは、結合が検出器の直前で発生するように調整され、その後、検出器は、一般的に十分な信号を提供する。
− 上記調整を用いて、電荷移送が存在することは、例えば約20Vと同等の値だけ、G1及びG2間の電荷差を減少させ、これは、結合を離脱から離間させて検出器の領域内にまたは領域の後まで前進させ、そして、検出器の信号は、弱まる。
− 信号を閾値と比較することは、電荷移送を検出することを可能とする。わかるように、調整及び閾値は、使用するインク及び動作温度に依存する。活性化範囲の検出を実際に実行することに関して、VG2の調整を行い、上記閾値を好ましくは自動的に判断する。
− 活性化基準は、正確印刷範囲内に確実にあるように位置付けられ、そのため、液滴の帯電を制御する。
− 一列の測定液滴は、V1で帯電されたN1及びN2個の周囲環境液滴を用いて、電荷移送なく動作をシミュレーションするように構成されており、VG1は、所望最大偏向により設定され、VG2は、可変パラメータである。
− 第1曲線A(この一例を図50に示す)を確立することが可能であり、これは、低値(例えば30V)から増加するVG2の関数として検出器信号強度を与える。初期的に検出器の上流側で形成される結合は、検出器の入口点に到達するまで離脱から徐々に離間するように移動し、そして、入口点を超える。曲線上にある信号は、高値を取り、そして、結合が検出器に達すると、急落する。この信号急落は、値VG2=VG2aで発生する。
− 一列の測定液滴は、Xtr=20Vに等しい電荷移送で動作をシミュレーションするように構成されており、V1は、以前と同一値を維持し、VG1は、Xtrだけ減少してVG1’=VG1−Xtrであり、G2の帯電電圧は、値VG2’=VG2+Xtrを取り、VG2は、可変パラメータである。
− 第2曲線B(この一例を図51に示す)を確立し、これは、低値(例えば30V)から増加するVG2の関数として検出器信号強度を与える。結合は、シミュレーションした移送によりジェットの下流側に移動される。結合は、検出器の入口点に到達するまで離脱から徐々に離間移動し、そして、入口点を超える。曲線B上にある信号は、曲線Aに関してと同じ方法で反応し、信号は、高値を取り、そして結合が検出器に到達すると急落する。この信号は、値VG2=VG2bにおいて曲線Aよりも早く発生する。
− 移送が発生しない場合では信号が高いので、VG2の作動値VG2opは、曲線AにおいてVG2aより前に位置し、VG2opは、曲線BにおいてVG2bより後に位置し、移送の場合では、信号は弱まる。例えば、VG2opは、VG2a及びVG2bの中間値として選択される(他の選択は可能である)。
− 電荷移送を検出可能とする信号レベル閾値CXtrは、曲線AにおいてVG2aに対応するレベルと曲線BにおいてVG2bに対応するレベルとの間、例えばこれら2つの値の中間に位置する(ここでは他の選択も可能である)。
図52は、曲線A及びBを重ね合わせて示す。この例において、V1=195Vであり、VG1=300Vであり、VG2b=55Vであり、VG2op=66Vである。閾値CKtr≒498である。
値Xtr=20Vは、上で実験的に判断したように、活性化範囲の出口点における移送点であり、特有のインクの挙動の関数として他の値を使用してもよい。より著しい値の電荷移送は、同一調整のVG2を用いて良好に検出される。したがって、50Vに相当するよりも大きい電荷移送は、活性化範囲の入口点において遅い付随体により形成され、同一の方法及び範囲の出口点に関して同一の調整を用いて検出される。
ジェットの液滴間に十分な静電力を形成することにより、下流側の周囲環境におけるN1個の液滴と上流側の周囲環境におけるN2個の液滴との帯電レベルは、測定グループにある液滴(ジェットにあるG1及びG2の両側にある液滴)の再配置に、及び、結合の形成に関与する。すでに述べたように、上流側及び下流側の周囲環境における液滴の帯電レベルは、本発明の原理を変更することなく、異なっていてもよい。一般的には、これらは、ここでは、値V1で同一とされている。
離脱/結合距離へのV1の影響試験を実行した。3つの構造、
− 周囲環境1:V1=300V、
− 周囲環境2:V1=250V、
− 周囲環境3:V1=150V、
を試験した。
図42は、インクEN1に関して、VG1=300V、VG2=0Vにおける周囲環境電圧Vの関数とした離脱点及び結合間の距離を示す。留意することは、Vを減少させることが結合を検出器に近接させることが可能であるが、150Vの電圧が結合を検出器から数mm、例えば約2mmに位置させるには不十分であることである。
図43A、図43B及び図43Cは、上記3つの周囲環境において検出器6の出口点のすぐ近くで観測された電流信号を示す。
これら信号は、例えば検出器6から到来する信号を増幅させるための手段、その信号をデジタル化するための手段、デジタルフィルタリングによりそれをノイズ除去するための手段、及び、上記フィルタリングの結果として得られるデジタルサンプルの中で最大値を探索するための手段など、適切な手段によって処理される。したがって、信号の最大振幅(電流ピークの高さ)を示す値を得ることができる。処理手段からの出力は、0から1000までの間であるCKmaxと称する値をもたらし、0からこの方法の実施により遭遇する状況すべてを最も満足するように選択された値までであるピーク高さを示す。
図43Aから図43Cにおいて、V1が減少すると信号振幅が減少することがわかる。
これは、好ましくは、
− 十分に高い電流信号振幅であって、最低信号/ノイズ比を保証し、上記手段により信頼性のある処理を可能とする、電流信号振幅と、
− 高すぎない電流信号振幅であって、内部機能の飽和に起因して前述の手段により提供される結果の劣化を避ける、電流振幅信号と、
の間にある妥協案を選択することを招く。
150Vの周囲環境(図43C)に関して、電流ピークが他の2つの周囲環境により生成される信号に対して逆となり、上記手段によって比較的不安定になることがわかる。これは、検出器の前を通過する測定グループの静電符号の改変によって説明される。この改変は、周囲環境液滴の電荷が減少すると、相対位置及び測定グループにある電荷の漸次的変化により引き起こされる。これにより、検出器からの信号にあるピークの反転を引き起こす値よりも大きい値V1を選択することに至る。この値は、プリンタの検討構成に関して、170ボルトより大きい。
試験が示すことは、先行する観測が3つのインク(EN1、EN2、EN3)すべて及び3つの温度(環境温度、15℃、5℃)すべてについて有効であることである。
上記からわかることは、CKmaxに関する信号振幅またはこれと同等のものについて、上で表現した制限全てを満足する妥協値CKを判断することが可能となることである。
− V1は、好ましくは、結合及び検出器を共に近接させることに寄与するように低いが、検出器信号のピークの半端を防止するのに十分高くなるように選択されている(ここでは>170V)。
− さらに、V1は、好ましくは、レベルが制限されており、検出器の信号強度が所定値を超えること回避し、この値を超えると、処理手段が飽和する危険性がある(検討構成に応じて)。
上述のように、信号レベルの最大値、すなわちCKmaxが同様にG1及びG2の電荷に依存するので、V1の好ましい値が、いったんVG1及びVG2を判断すると、妥協値CKと同等または妥協値CKに近接する値CKmaxを有することを可能とするといえる。
しかし、値V1及びVG2は、相互に依存する。試験は、電圧V1及びVG2の最適値を評価するために行われており、これら試験は、実験的に作動活性化範囲に位置させる工程と、一列の測定液滴においてV1を固定する工程と、VG2の関数としてCKmaxを与える曲線を確立する工程と、からなる。このような曲線の一例を図44に示す(ここで、V1≒200V)。CKmaxは、低値VG2(結合が検出器より前で発生する)に対して高く(CKmax=900)、値VG2=VG2x(図44の例において75V)から、曲線は、値CKmax=約400のところまで急速に弱くなる(結合が検出器の中に入る)。この曲線は、2つの目安、
− 所定値未満を維持して処理手段が飽和することを防止しようとする最大レベルCKmax、
− 結合を検出器の直前に配置する値VG2であって、電荷移送が値CKmaxを下落させる、値VG2、
を与える。
これから明らかになることは、試験で選択されたプリンタの検討構成に関して、電圧V1の最適値が、200V近傍にあることである。値VG2xは、3つのインクEN1、EN2、EN3に対して3つの温度、環境温度、15℃及び5℃において上述したように判断された。表VIは、その結果を提供する。
試験結果は、周囲環境液滴の電圧V1を設定すると、VG2xがインクの性質及び動作温度に比較的敏感ではないことを示す。この観測は、走査することによって活性化範囲を判断するための方法において、インク及び温度にかかわりなく使用可能な所定の対V1、VG2(ここでは例えば200V及び65V)を用いて、一列の測定液滴を規定することを可能とする。
このような方法は、この書類の第1部分に記載された方法と同様であり、この方法は、
− 連続的な活性化基準値を適用する工程と、
− 各値について、複数列の測定液滴を放出してCKmaxを測定する工程と、
を備える。
活性化範囲は、CKmaxが高値を有する場合の基準に対応する。
上記方法は、活性化範囲をおおよそ構成することを可能とし、活性化範囲が非常に狭い場合に、困難な状況に陥ることがある。V1及びVG2の最適値を求め、これは、電荷移送の検出方法を調整してこの検出の信頼性を保証することを可能とする。
上記検討および実験に基づいて、正確な印刷を可能とする活性化範囲を判断するための方法を提案する。この方法は、図45Aにおいて図式的に示す以下のステップ、
− ステップS100:正確印刷活性化範囲に位置する活性化電圧VPxに関する初期探索、
− ステップS200:使用する一列の測定液滴のN1個及びN2個の周囲環境液滴における最適帯電電圧V1の判断、
− ステップS300:G2の最適帯電電圧と電荷移送の有無間を区別可能とする検出信号レベルの閾値CKtrとの判断、
− ステップS400:作動活性化範囲の入口点Pe及び出口点Psの判断、
− ステップS500:電圧VPe及びVPs間に位置する圧電電圧への活性化調節、
を備える(方法例は、図46において後述するステップを繰り返し、特定のステップを図46にのみ示す)。
以下の段落は、上記ステップの態様を詳述する。説明は、検討構成に対応する処理例(図47から図54)に基づく。
まず、ステップS100(VPxの探索)を行うために、以下の(図45Bにおいて図式的に示す)サブステップS101からS104を関連付けることができる。
− S101:本願の第1部分で説明したように、活性化電圧VSの関数として離脱距離曲線BLを確立する(このステップは、0V周囲環境において弱帯電試験液滴を用いる)。図47は、処理例について得られた活性化曲線を示す。
− S102:離脱距離曲線から、転換点における活性化電圧値VPr(図47の曲線において392)と距離BLminに対応する値VBLmin(曲線において128)とを引き出しており、この距離BLmin未満では、複数の温度において1以上のインクが、本願の最初の部分においてかつ図15において定義されるように、少なくともゾーンAにおけるそれらの離脱を有することを実験的に観測する。このため、所定の点を出口点の十分に左側にほぼ規定することが可能である。BLminは、プリンタの検討構成に依存し、ここで使用する例において、7mmである。この値は、図15及び図22から図24の実際の曲線で示される。
− S103(すなわち高品質帯電条件の探索):一列の測定液滴の帯電は、例えばV1=200V、VG1=300V及びVG2=65Vで構成され、これら値は、検討構成において、上記表VIに示すように、いくつかのインク及びいくつかの温度に対して十分な値である。活性化は、VBLminからVPrの間で(大きいピッチで)粗く走査される一方で、上で規定した測定ラインを放出し、かつ検出信号を測定する。対応する曲線を図48に示す。
− S104:信号の最大値を求め、これは、活性化値VPxに対応する。処理例において、VPx=212である(図48参照)。VPxは、作動活性化範囲にあり、液滴を正確に帯電させることを可能とする。活性化は、以下、VPxに位置付けられている。
図49に示すステップS200(V1の自動調整)は、複数列の測定液滴を連続的に放出することを介して行われており、前のように同一値VG1及びVG2を用いるが、V1の値を開始値(最小有効値)から増大させ、検討例において170Vになる(そのため、上でわかるように、信号を正確に形成する)。信号レベルを測定する(S202)。このレベルの値は、V1と共に増加し、信号が任意の閾値CK(ステップS203における試験CKmax<CK参照)を超えると、V1の実行または走査を停止する(S204)、これに関して、処理手段は、飽和することなく動作する(CKは、処理している例において750となるように選択されている。このため、判断したこの値は、この方法の残りの部分にわたって維持される(S205)。図49の例において、この自動調整を介して得たV1の新たな値は、195Vである。
ステップS300(VG2及び電荷移送に関する検出閾値の自動調整)は、すでに上述した態様を繰り返し、例えば、図45に図式的に示すステップを備える。
− 例えば、第1サブステップS301において、(図41A及び図41Bのタイプからなる)複数列の測定液滴を放出し(S301−1)、検出器の信号レベル、実際にはCKmaxのレベルをVG2の関数として測定する(S301−2)。CKmaxが高いままである限り、VG2を増加させる(ステップS301−3及びS301−4)。
列の帯電は、すでに規定された値V1及びVG1であるが、検出器信号がVG2(図50の曲線の77V)に下落するまで低値(例えば30V)から値VG2aを増大させながらなされる。そして、信号液滴のための値VG2を取る(S301−5)。
− S302:一列の測定液滴を構成してXtrボルトの電荷移送をシミュレーションする(S302−1)。S301と同一方法を行う。V1は、変更しないままであり、VG1は、VG1’=VG2−Xtrとなり、初期的に低いVG2に関して、実際に適用される値は、VG2’=VG2+Xtrである。CKmaxが増大する限り、VG2を増加させる(ステップS302−2及び302−4)。信号レベルは、増加するVG2の関数として読み込まれ、その値VG2bは、信号が低下すると特定される(S302−2;図51において、VG2b=55V)。
− S303:例えばVG2a及びVG2b間の中間値として、VG2の最適値を判断する(図52において65Vであり、それぞれ図52でA及びBで特定される図50及び図51からのデータに重ね合わされる)。
− S304:電荷移送に関する検出閾値CKtrをこのデータから選択し、これは、例えば、VG2の最適値に関するデータA及びBの検出信号レベル間の中間値である。この値は、図52において、CKtr=498である。
ステップS400:Pe及びPsの判断:一列の測定液滴の電荷は、ここで、検討構成について、及び、V1及びV2を自動調整することによって関連するインク/温度対について、最適に判断される。この方法の残りの部分に適用する。
− S401:測定ラインを生成し(S401−1)、VPxから減少方向で活性化レベルの走査を行い(S401−2)、これは、走査を開始すると、液滴の正確な帯電を保証する。各活性化値において、(図41A及び図41Bのタイプからなる)一列の測定液滴を放出し、検出器測定値の結果を閾値CKtrと比較する(S401−3)。信号がCKtrより大きい場合、値VSを減少させる(S401−4)。電荷移送が生ずると、信号は、閾値の下方を通過し、第1の遅い付随体が現れる。Peは、閾値を超える瞬間にちょうどに位置付けられる(S401−5)。図53は、VPeが処理例において166に等しい場合のステップを示す。
− S402:VPxから最大限でも転換点電圧VPrまで増加方向で活性化レベルの走査を行う(S402−1)。活性化値は、漸次増大し(S402−3)、各活性化値において、一列の測定液滴を放出し、検出器測定値の結果を閾値CKtrと比較する(S402−2、S402−3)。
物質分裂によって生じた電荷移送が現れると、信号は、閾値以下となる。そして、Psは、閾値を超えた瞬間にちょうど位置付けられる(S402−4)。閾値を超えることなくVPrに到達する場合には、走査を停止し、PsをPr(転換点)に結び付ける。図54は、VPsが処理例において256に等しい場合のこのステップを示す。
ステップS500:活性化調整:活性化電圧Vstimは、上でわかった値VPe及びVPs間で、例えば中間値(処理例において211)に調整される。
この新規な方法を用いて、Peは、Psの判断と同じ手段を用いて判断され、VPeを判断するために上述した線形法則は、もはや必要ではない。
上述した方法は、図27のような手段100、110、120を有するデバイスを用いて実行される。
上述した例の一部は、いわゆる「ラージキャラクタ」ヘッドを実施した場合に関連し、このヘッドは、異なるパラメータ(離脱/検出器入口距離、V1、VG1、VG2に関するインターバルなど)の特有の既知のサイズを招く。
「スモールキャラクタ」と称される小型ヘッドと連動でき、この小型ヘッドは、同一の活性化範囲検出技術を用いている。しかしながら、この場合のいて他のパラメータ値がある。
表7は、これらヘッドそれぞれに関する典型値を示す。
1 液滴発生器、2 偏向電極,電極,偏向プレート,プレート、3 電極,偏向プレート、4 帯電電極、6 静電検出器,測定手段,検出器、7 インク回路、10 ノズル、11 インクジェット,ライン,ジェット、12 偏向軌道、13 点、15 コード、20 回収ガター,ガター、21 開口部、30 被印刷媒体、60,61 電極、90 液滴、90’ 次の液滴、91 尾部、93 液滴、95 付随体、100 手段、110 チェッカ,手段、120 ユーザインタフェース,手段、600 高帯電液滴,帯電液滴,液滴,微粒子、600’ 弱帯電液滴,試験液滴,液滴、601 軌道、602 曲線、610 遮蔽ゾーン,ゾーン,平面、611 絶縁ゾーン,ゾーン,平面、612 感知ゾーン,ゾーン,平面、612’ 面、701,702 下流縁部、G1 高帯電液滴,試験液滴,液滴、G2 弱帯電液滴,試験液滴,液滴、G3 液滴

Claims (18)

  1. CIJ印刷機のインクジェットの離脱品質を判断するための方法であって、当該方法は、
    a) 第一列のN1個の液滴を発生させる工程であって、前記液滴すべてが、帯電手段によって同一電圧Vで帯電されている、工程と、
    b) その後、前記帯電手段によって第2電圧(VG)で帯電された少なくとも1つの液滴G1を発生させる工程であって、前記液滴G1には、前記帯電手段によってVよりも低い第3電圧(VG)で帯電された少なくとも1つの液滴G2が後続する、工程と、
    c) その後、第2列のN2個の液滴を発生させる工程であって、前記液滴すべてが、前記帯電手段によって同一の電圧Vで帯電されている、工程と、
    d) 静電検出器(6)を介して、前記液滴G1及びG2によって離間された前記第一列の液滴及び前記第2列の液滴を有する偏向されていない液滴のジェットにおける電荷変動を、前記ジェットが前記静電検出器(6)の前を通過する間に測定する工程と、
    を有することを特徴とする方法。
  2. 前記電荷変動を閾値と比較し、前記液滴G2と前記液滴G1との結合が前記静電検出器の入口の上流側でまたは下流側で発生したかを判断する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記液滴G1及び/または前記液滴G2が、前記帯電手段により、30%及び100%からなるサイクル比で帯電されていることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記液滴の離脱点と前記静電検出器(6)の上側部分との間の距離(d)が、少なくとも15mmまたは20mmであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. N1及びN2が、前記第一列の液滴と前記第2列の液滴とが前記静電検出器(6)の感知ゾーンの長さよりも長いようになっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. =Vであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. VG=Vであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. |VG−VG|≧V’であり、V’がV’100Vまたは150V以上のである最小値であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. VG<V<VGであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  10. − 150V≦V≦300V、VG>V、かつ40V≦VG≦90Vであること、または、
    − 100V≦V≦200V、VG>V、かつ20V≦VG≦60Vであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  11. 電圧VGが、一方では125V及び170Vの間であり、他方では、200V及び300Vの間であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. CIJ印刷機の正確な印刷範囲の圧電入力電圧(VPe)及び/または出力電圧(VPs)を判断するための方法であって、当該方法が、

    − 少なくとも電圧V、V及びVG、VGそれぞれを選択する工程と、
    − 請求項1から11のいずれか1項に記載の方法を実行する工程と、
    を備えることを特徴とする方法。
  13. CIJ印刷機の正確な印刷範囲の圧電出力電圧(VPs)を判断するための方法であって、当該方法が、
    − 少なくとも電圧V、V及びVGそれぞれを選択する工程と、
    − 請求項1から11のいずれか1項に記載の方法を実行し、40V及び90Vの間または20V及び60Vの間からなる電圧範囲で電圧Vを変化させる工程と、
    を備えることを特徴とする方法。
  14. コンティニュアス型インクジェットタイプの印刷機であって、当該印刷機が、
    a) 手段(1、10)であって、
    − 第一列のN1個の液滴であって、当該液滴すべてが、帯電手段によって、第1電圧V1以上の同一電圧で帯電されている、第一列のN1個の液滴と、
    − 前記帯電手段によって第2電圧(VG)で帯電された少なくとも1つの液滴G1、及び、前記帯電手段によってVより低い第3電圧(VG)で帯電されたその後の少なくとも1つの液滴G2と、
    − その後の第2列のN2個の液滴であって、当該液滴すべてが、前記帯電手段によって、同一電圧V2で帯電されている、第2列のN2個の液滴と、
    を発生させるための手段と、
    b) 測定手段であって、前記液滴G1及びG2によって離間された少なくとも前記第一列の液滴と前記第2列の液滴とを含む偏向されていない液滴のジェットにおける電荷変動を、前記ジェットが当該測定手段(6)の前を通過する間に、測定するための、測定手段と、
    を有することを特徴とする印刷機。
  15. 前記液滴G2と前記液滴G1との結合が前記測定手段の入口の上流側または下流側で発生するか判断するために、前記電荷変動を閾値と比較するための手段を備えることを特徴とする請求項14に記載の印刷機。
  16. 前記液滴G1及び/または前記液滴G2が、前記帯電手段により、30%及び100%からなるサイクル比で帯電されていることを特徴とする請求項14または15に記載の印刷機。
  17. 前記液滴の離脱点と前記測定手段(6)の上側部分との間の距離(d)が、少なくとも15mmまたは20mmであることを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載の印刷機。
  18. N1及びN2が、前記第一列の液滴と前記第2列の液滴とが前記測定手段(6)の感知ゾーンの長さよりも長いようになっていることを特徴とする請求項14から17のいずれか1項に記載の印刷機。
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