JP2014501388A - 選択反応モニタリング(srm)による癌および他の病理学的実体のタンパク質プロファイル - Google Patents
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Abstract
本発明は、選択反応モニタリング(SRM)によるプロファイリング技法を用いて、多種多様な臨床試料のタンパク質に由来する小ペプチドを検出および定量する方法に関する。良性のものから病的なものまであらゆる種類の病理学的実体を同定、診断、定量、およびプロファイリングできるようにする目的で、本発明は、特定のタンパク質を特異的に同定するこのような特有ペプチドを標的とすることにより、複数の試料について多重化された様式で解析を行うことを可能にする。このような病理学的実体として、全種類の癌、ならびに炎症細胞解析および骨髄細胞解析を含む炎症性疾患の領域が挙げられるが、これらに限定されない。本SRM解析は、臨床的血液型検査の役目を果たすができ、ヒトパピローマウイルス(HPV)検査に基づいて子宮頸癌の危険性が特に高い女性を同定する診断検査の機能を果たすこともできる。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本発明は、多重反応モニタリング(MRM)としても知られる選択反応モニタリング(SRM)によるプロファイリング技法を用いて、様々な癌および他の病理学的実体のプロファイリングを可能にする、多数のタンパク質から小ペプチドの構造基盤を検出する方法に関する。
現在、様々な病理学的実体の分子表現型を研究する場合には、抗体を利用した多様な検出法がルーチンとして用いられて、多数の抗原が検出されている。実際、特定の抗体の組を使用することで、腺癌、扁平上皮癌、黒色腫、および中皮腫をはじめとする多種多様な癌を分離同定することができる。他にも、体の様々な部位を起原とする腫瘍に適用される抗体コホートがあり、このコホートは腫瘍起原部位の確証を与えるだけでなく、予後および治療のガイダンスも与えるものである。どの特定抗体でも、その親和性は、1つの抗原結合部位とその抗原の一致の質を反映したものであり、抗原部位の個数に依存しない。このため、癌組織の切片試料中に存在する抗原量を、抗体結合に基づいて定量することは不可能である。
質量分析の分野においては、近年、技術の進歩があった。いわゆる三連四重極型測定機の登場である。これにより、測定機の質量検出範囲は大幅に拡張され、タンデム質量分析を利用した配列分析が可能になった。この測定機の登場により、質量分析技法による選択反応モニタリング(SRM)をタンパク質およびペプチドの定量分析ツールに応用することが、現実味を帯びてきた。選択反応モニタリング技法は、注目している個々のタンパク質から多数の独特の同定ペプチドを選択することで機能する。注目している標的ペプチドは、HPLCタンデム質量分析法を用いて、臨床試料から検出される。
乳癌は、欧米人女性では悪性と診断されることが最も多く、多くの場合、死に至る。従来、乳房細胞を基底型(基底/筋上皮細胞)か内腔型(乳管上皮細胞)か区別するマーカーとして、および基底細胞乳癌を含む乳腫瘍のサブセットを定義するマーカーとしても、サイトケラチンが使用されてきた。
免疫組織化学に基づいた研究(Wetzels et al; Am J Pathol 1991 138: 751−763)(非特許文献1)により、乳管上皮細胞ではサイトケラチン7、8、18、および19が発現するのに対して、基底/筋上皮細胞ではサイトケラチン5、14、および17が発現することが実証されている。サイトケラチン発現差異は、臨床的に分析されているものの、しかしながら、抗体を利用した検出法をはじめとする現行手法の特異性および感度には限界がある。例えば、サイトケラチン5とサイトケラチン6は、非常に相同性の高いタンパク質であり、入手可能な抗体を用いてどちらのタンパク質であるかを正確に識別することは困難である。そのうえさらに、サイトケラチン5、ならびにサイトケラチン6のアイソフォーム、A、B、C、D、E、およびFが同定されている(Takahashi et al; The Journal of Biological Chemistry 1995, Vol 270, No 31, 18581−18592)(非特許文献2)。
本発明の目的は、サイトケラチン5およびサイトケラチン6のアイソフォーム、A、B、C、D、E、およびFなどの相同タンパク質を正確に識別して定量する技法を提供することである。本発明による方法は、サイトケラチン5とサイトケラチン6アイソフォームを分離できるだけでなく、同時に、以下に列挙する範囲のサイトケラチンのプロファイリングも行うことができる。
Wetzels et al; Am J Pathol 1991 138: 751−763
Takahashi et al; The Journal of Biological Chemistry 1995, Vol 270, No 31, 18581−18592
本発明は、選択反応モニタリング(SRM)技法を用いて、以下のヒトタンパク質からなる群より選択されるタンパク質バイオマーカーを検出する方法を提供する:
プロオピオメラノコルチンおよびその誘導体(副腎皮質刺激ホルモン、メラニン細胞刺激ホルモン、β−エンドルフィン、およびMet−エンケファリンを含む)、α−胎児タンパク質、タンパク質セリン/トレオニンキナーゼ受容体R3、α−メチルアシル−CoAラセマーゼ(別名AMACR)、血清アミロイドP成分、β−カテニン、アポトーシス調節因子Bcl−2、B細胞リンパ腫6のタンパク質、上皮細胞接着分子(別名Ep−CAM)、POUドメインクラス2関連因子1、補体C4−A、カルシトニン、カルデスモン、カルレチニン、ネプリライシン、肥満/幹細胞増殖因子受容体(2種のアイソフォーム)、インテグリンα−X、シンデカン1、α−(1,3)−フコシルトランスフェラーゼ、シグナル伝達因子CD24、CD44抗原、トランス作動性T細胞特異的転写因子GATA−3、T細胞表面糖タンパク質CD1a、Bリンパ球抗原CD20、補体受容体2型、B細胞受容体CD22、低親和性免疫グロブリンεFc受容体、グリコホリンA、インターロイキン2受容体サブユニットα、T細胞表面糖タンパク質CD3(E、D、G、およびZ)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー8、血小板内皮細胞接着分子、骨髄細胞表面抗原CD33、造血前駆細胞抗原CD34、ADPリボシルシクラーゼ1、T細胞表面糖タンパク質CD4、ロイコシアリン、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼC(LCA)、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼC(LCA)の低分子量アイソフォームである(LCA)アイソフォーム2、T細胞表面糖タンパク質CD5、神経細胞接着分子1、炭水化物スルホトランスフェラーゼ10、インテグリンβ−3、マクロシアリン、T細胞抗原CD7、B細胞抗原受容体複合体関連タンパク質α鎖、T細胞表面糖タンパク質CD8α鎖、CD99抗原、ホメオボックスタンパク質CDX−2、癌胎児抗原関連細胞接着分子5、クロモグラニンA、サイトケラチン4、サイトケラチン5、サイトケラチン6A、サイトケラチン6B、サイトケラチン6C、サイトケラチン6D、サイトケラチン6E、サイトケラチン6F、サイトケラチン7、サイトケラチン8、サイトケラチン14、サイトケラチン17、サイトケラチン18、サイトケラチン19、サイトケラチン20、コラーゲンα−4(IV)鎖、G1/S特異的サイクリンD1、ポドプラニン、デスミン、アノクタミン1、カドヘリン1(別名Eカドヘリン)、ムチン1(別名EMA)、ムチン2、ムチン5AC、ムチン6、凝固因子VIII、凝固因子XIIIA鎖、糖タンパク質ホルモン類のα鎖、フォリトロピンサブユニットβ、プロラクチン誘導タンパク質、グリア繊維酸性タンパク質、ソマトトロピン(成長ホルモン)、溶質輸送体ファミリー2、促進グルコース輸送体メンバー1、グリピカン3、グランザイムB、絨毛性ゴナドトロピンサブユニットβ、上皮増殖因子受容体、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−2、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−3、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−4、メラニン細胞タンパク質PMEL(別名gp100)、絨毛性乳腺刺激ホルモン、インヒビンα鎖、インヒビンβA鎖、インヒビンβB、インヒビンβC、インヒビンβE、抗原KI−67、ルトロピンサブユニットβ、糖タンパク質ホルモン類のα鎖、E3ユビキチンタンパク質リガーゼMdm2、T細胞1により認識される黒色腫抗原、DNAミスマッチ修復タンパク質Mlh1、大動脈平滑筋アクチン、DNAミスマッチ修復タンパク質Msh2、DNAミスマッチ修復タンパク質Msh6、ミエロペルオキシダーゼ、ミオゲニン、神経細繊維軽ポリペプチド、神経細繊維重ポリペプチド、γ−エノラーゼ、POUドメインクラス2転写因子2、エストロゲン受容体α、エストロゲン受容体β、オボマクログロブリン、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子2A(アイソフォーム1、2、3)、細胞腫瘍抗原p53、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子1C、腫瘍タンパク質63、カテニンδ−1、前立腺酸性ホスファターゼ、ペアードボックスタンパク質Pax−5、ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイムL1、ペプチジルプロリルcis−transイソメラーゼNIMA相互作用型4(別名PIN4)、アルカリホスファターゼ胎盤型、ミスマッチ修復エンドヌクレアーゼPMS2、プロゲステロン受容体、プロラクチン、前立腺特異的抗原(カリクレイン3)、カリクレイン4、カリクレイン5、カリクレイン7、アンドロゲン受容体、タンパク質S100−A1、タンパク質S100−B、タンパク質S100−A6、ミオシン11平滑筋ミオシン重鎖アイソフォームSM1、シナプトフィジン、DNAヌクレオチジルエキソトランスフェラーゼ、サイログロブリン、サイロトロピンサブユニットβ、ホメオボックスタンパク質Nkx−2.1、ビリン1、ウィルムス腫瘍タンパク質、網膜芽細胞腫関連タンパク質、メソテリン、ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイムL1、プロニューレグリン1、GP30、1型乳癌感受性タンパク質、2型乳癌感受性タンパク質、クローディン1、クローディン2、クローディン3、クローディン4、クローディン5、クローディン6クローディン7、クローディン16、細胞質型イソクエン酸デヒドロゲナーゼ[NADP]、ミトコンドリア型イソクエン酸デヒドロゲナーゼ[NADP]、卵胞刺激ホルモン受容体、食欲抑制ホルモン(グレリンおよびオベスタチンを含む)、成長ホルモン分泌促進物質受容体1型(AアイソフォームおよびBアイソフォーム)、GTPアーゼKRas、GTPアーゼNRas、GTPアーゼHRas、タンパク質セリン/トレオニンキナーゼB−raf、Myc癌原遺伝子タンパク質、Igλ−1C鎖領域、Igλ−2C鎖領域、Igλ−3C鎖領域、Igλ−6C鎖領域、Igλ−7C鎖領域、IgκC鎖領域、IgμC鎖領域、Igγ−1C鎖領域、Igα−1C鎖領域、Igα−2C鎖領域、IgδC鎖領域、IgεC鎖領域、ABO式組織血液型トランスフェラーゼ、補体C4−A、補体C4−B、アクアポリン1、アクアポリン3、補体崩壊促進因子、バンド3アニオン輸送タンパク質、Ecto−ADP−リボシルトランスフェラーゼ4、ダッフィ抗原/ケモカイン受容体、ガラクトシド2−α−L−フコシルトランスフェラーゼ1、ガラクトシド2−α−L−フコシルトランスフェラーゼ2、ガラクトシド3(4)−L−フコシルトランスフェラーゼ、CD44抗原、セマフォリン7A、Kell式血液型糖タンパク質、尿素輸送体1、補体受容体1型、膜輸送タンパク質XK、細胞接着分子4、基底細胞接着分子、グリコホリンA、グリコホリンB、グリコホリンC、ベイシジン、UDP−GalNAc:β−1,3−N−アセチルガラクトサミントランスフェラーゼ1、CD151抗原、Rh(D)血液型ポリペプチド、Rh(CE)血液型ポリペプチド、赤血球膜関連タンパク質、糖タンパク質Xg、ならびにアセチルコリンエステラーゼ;
ならびにヒトパピローマウイルス(HPV)タンパク質である、E6タンパク質、E7タンパク質、高リスク型のHPV16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68型のL1タンパク質。
別の態様において、本発明は、請求項1に記載のタンパク質に最適なSRMペプチドおよび質量遷移を選択して最大臨床能力を向上させる方法を提供し、本方法は以下を含む:
(i)各タンパク質バイオマーカーについて、MRM Pilot(AB SCIEX)を用いてSRM質量遷移の組を設計すること;
(ii)ペプチド質量遷移を手作業で評価し、注目しているタンパク質が相同タンパク質のファミリーに属しているかどうか、または注目しているタンパク質が複数の対立アイソフォームを有するかどうか、または注目しているタンパク質に天然の変異型が複数存在するかどうか、または患者にとって治療上重要である既知の翻訳後修飾が複数存在するかどうかを突き止めること;
(iii)(ii)の条件のいずれかが当てはまるならば、コンピュータシミュレーションでの消化を行い、これらの注目しているアイソフォームまたは修飾ペプチドをそれぞれ同定できるペプチドを浮かび上がらせること;および
(iv)浮かび上がったペプチドをNCBI Blastを用いて手作業で検証して、それらが個々のタンパク質に対して独自のペプチドであったと確定すること。
(i)各タンパク質バイオマーカーについて、MRM Pilot(AB SCIEX)を用いてSRM質量遷移の組を設計すること;
(ii)ペプチド質量遷移を手作業で評価し、注目しているタンパク質が相同タンパク質のファミリーに属しているかどうか、または注目しているタンパク質が複数の対立アイソフォームを有するかどうか、または注目しているタンパク質に天然の変異型が複数存在するかどうか、または患者にとって治療上重要である既知の翻訳後修飾が複数存在するかどうかを突き止めること;
(iii)(ii)の条件のいずれかが当てはまるならば、コンピュータシミュレーションでの消化を行い、これらの注目しているアイソフォームまたは修飾ペプチドをそれぞれ同定できるペプチドを浮かび上がらせること;および
(iv)浮かび上がったペプチドをNCBI Blastを用いて手作業で検証して、それらが個々のタンパク質に対して独自のペプチドであったと確定すること。
好ましくは、本方法は以下の工程を含む:
(a)上手く消化できるように臨床試料を調製する工程;
(b)タンパク質試料を還元およびアルキル化する工程;ならびに
(c)得られる試料をトリプシンで消化してトリプシンペプチドを得る工程。
(a)上手く消化できるように臨床試料を調製する工程;
(b)タンパク質試料を還元およびアルキル化する工程;ならびに
(c)得られる試料をトリプシンで消化してトリプシンペプチドを得る工程。
好ましくは、トリプシンペプチドは、Ultimate 3000 HPLCにNanospray(登録商標)Ion SourceおよびAcclaim(登録商標)Pepmapカラム(Dionex)を用いて分離し;QTRAP(登録商標)5500 LC/MS/MS(AB SCIEX)システムで質量スペクトルを得て;各ペプチドについて得られたスペクトルおよび複数の質量遷移の分析にMultiquant(登録商標)ソフトウェア(AB SCIEX)を用いる。
別の態様において、本発明は、本発明に従って、SRM解析で処理された各臨床試料から、個々のタンパク質アイソフォームを相対量または絶対量で検出する方法を提供する。
別の態様において、本方法は、選択反応モニタリング(SRM)プロファイリング技法を用いて、サイトケラチン5アイソフォームなのかサイトケラチン6アイソフォームなのかを識別することができる。
好ましくは、これらのサイトケラチンは、癌を種類によって区別するためのマーカーとして用いられる。
別の態様において、本発明は、SRMを利用した解析に請求項1に記載のタンパク質の組み合わせを用いる方法を提供することで、良性のものから病的なものまで広く病理学的実体を診断するのに役立つと思われる多重化診断プラットフォームを提供し、発生器官部位(例えば、乳房、肺、または前立腺)の異なる腫瘍由来のタンパク質の同定と合わせて、全種類の癌について定量可能なプロファイルを提供する。そのような癌として、腺癌、扁平上皮癌、黒色腫、中皮腫、神経内分泌腫瘍、リンパ腫、および白血病が挙げられるが、これらに限定されない。
好ましくは、SRM解析は、炎症細胞解析および骨髄細胞解析を含む、炎症性疾患の領域の診断が可能である。
上記解析を行うために、様々な種類のSRMが利用可能であり、利用可能なものとして、好ましくは、以下のタンパク質が含まれるが、それらに限定されない:
プロオピオメラノコルチンおよびその誘導体(副腎皮質刺激ホルモン、メラニン細胞刺激ホルモン、β−エンドルフィン、およびMet−エンケファリンを含む)、α−胎児タンパク質、タンパク質セリン/トレオニンキナーゼ受容体R3、α−メチルアシル−CoAラセマーゼ(別名AMACR)、血清アミロイドP成分、β−カテニン、アポトーシス調節因子Bcl−2、B細胞リンパ腫6のタンパク質、上皮細胞接着分子(別名Ep−CAM)、POUドメインクラス2関連因子1、補体C4−A、カルシトニン、カルデスモン、カルレチニン、ネプリライシン、肥満/幹細胞増殖因子受容体(2種のアイソフォーム)、インテグリンα−X、シンデカン1、α−(1,3)−フコシルトランスフェラーゼ、シグナル伝達因子CD24、CD44抗原、トランス作動性T細胞特異的転写因子GATA−3、T細胞表面糖タンパク質CD1a、Bリンパ球抗原CD20、補体受容体2型、B細胞受容体CD22、低親和性免疫グロブリンεFc受容体、グリコホリンA、インターロイキン2受容体サブユニットα、T細胞表面糖タンパク質CD3(E、D、G、およびZ)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー8、血小板内皮細胞接着分子、骨髄細胞表面抗原CD33、造血前駆細胞抗原CD34、ADPリボシルシクラーゼ1、T細胞表面糖タンパク質CD4、ロイコシアリン、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼC(LCA)、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼC(LCA)低分子量アイソフォームである(LCA)アイソフォーム2、T細胞表面糖タンパク質CD5、神経細胞接着分子1、炭水化物スルホトランスフェラーゼ10、インテグリンβ−3、マクロシアリン、T細胞抗原CD7、B細胞抗原受容体複合体関連タンパク質α鎖、T細胞表面糖タンパク質CD8α鎖、CD99抗原、ホメオボックスタンパク質CDX−2、癌胎児抗原関連細胞接着分子5、クロモグラニンA、サイトケラチン4、サイトケラチン5、サイトケラチン6A、サイトケラチン6B、サイトケラチン6C、サイトケラチン6D、サイトケラチン6E、サイトケラチン6F、サイトケラチン7、サイトケラチン8、サイトケラチン14、サイトケラチン17、サイトケラチン18、サイトケラチン19、サイトケラチン20、コラーゲンα−4(IV)鎖、G1/S特異的サイクリンD1、ポドプラニン、デスミン、アノクタミン1、カドヘリン1(別名E−カドヘリン)、ムチン1(別名EMA)、ムチン2、ムチン5AC、ムチン6、凝固因子VIII、凝固因子XIIIA鎖、糖タンパク質ホルモン類α鎖、フォリトロピンサブユニットβ、プロラクチン誘導タンパク質、グリア繊維酸性タンパク質、ソマトトロピン(成長ホルモン)、溶質輸送体ファミリー2、促進グルコース輸送体メンバー1、グリピカン3、グランザイムB、絨毛性ゴナドトロピンサブユニットβ、上皮増殖因子受容体、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−2、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−3、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−4、メラニン細胞タンパク質PMEL(別名gp100)、絨毛性乳腺刺激ホルモン、インヒビンα鎖、インヒビンβA鎖、インヒビンβB、インヒビンβC、インヒビンβE、抗原KI−67、ルトロピンサブユニットβ、糖タンパク質ホルモン類のα鎖、E3ユビキチンタンパク質リガーゼMdm2、T細胞1により認識される黒色腫抗原、DNAミスマッチ修復タンパク質Mlh1、大動脈平滑筋アクチン、DNAミスマッチ修復タンパク質Msh2、DNAミスマッチ修復タンパク質Msh6、ミエロペルオキシダーゼ、ミオゲニン、神経細繊維軽ポリペプチド、神経細繊維重ポリペプチド、γ−エノラーゼ、POUドメインクラス2転写因子2、エストロゲン受容体α、エストロゲン受容体β、オボマクログロブリン、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子2A(アイソフォーム1、2、3)、細胞腫瘍抗原p53、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子1C、腫瘍タンパク質63、カテニンδ−1、前立腺酸性ホスファターゼ、ペアードボックスタンパク質Pax−5、ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイムL1、ペプチジルプロリルcis−transイソメラーゼNIMA相互作用型4(別名PIN4)、胎盤型アルカリホスファターゼ、ミスマッチ修復エンドヌクレアーゼPMS2、プロゲステロン受容体、プロラクチン、前立腺特異的抗原(カリクレイン3)、カリクレイン4、カリクレイン5、カリクレイン7、アンドロゲン受容体、タンパク質S100−A1、タンパク質S100−B、タンパク質S100−A6、ミオシン11平滑筋ミオシン重鎖アイソフォームSM1、シナプトフィジン、DNAヌクレオチジルエキソトランスフェラーゼ、サイログロブリン、サイロトロピンサブユニットβ、ホメオボックスタンパク質Nkx−2.1、ビリン1、ウィルムス腫瘍タンパク質、網膜芽細胞腫関連タンパク質、メソテリン、ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイムL1、プロニューレグリン1、GP30、1型乳癌感受性タンパク質、2型乳癌感受性タンパク質、クローディン1、クローディン2、クローディン3、クローディン4、クローディン5、クローディン6クローディン7、クローディン16、細胞質型イソクエン酸デヒドロゲナーゼ[NADP]、ミトコンドリア型イソクエン酸デヒドロゲナーゼ[NADP]、卵胞刺激ホルモン受容体、食欲抑制ホルモン(グレリンおよびオベスタチンを含む)、成長ホルモン分泌促進物質受容体1型(AアイソフォームおよびBアイソフォーム)、GTPアーゼKRas、GTPアーゼNRas、GTPアーゼHRas、タンパク質セリン/トレオニンキナーゼB−raf、Myc癌原遺伝子タンパク質、Igλ−1C鎖領域、Igλ−2C鎖領域、Igλ−3C鎖領域、Igλ−6C鎖領域、Igλ−7C鎖領域、IgκC鎖領域、IgμC鎖領域、Igγ−1C鎖領域、Igα−1C鎖領域、Igα−2C鎖領域、IgδC鎖領域、IgεC鎖領域。
別の態様において、本発明は、SRMを利用した解析に以下のヒトパピローマウイルス(HPV)タンパク質の組み合わせを用いる方法を提供することで、子宮頸癌の危険性が特に高い女性を同定する診断検査を提供する:
E6タンパク質、E7タンパク質、高リスク型のHPV16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68型のL1タンパク質。
別の態様において、本発明は、以下のタンパク質の組み合わせの利用法を提供することで、臨床的血液型判定基準を形成するタンパク質群に含まれるタンパク質を検出および定量するのに用いられる、SRMを利用した多重化診断プラットフォームを提供する:
ABO式組織血液型トランスフェラーゼ、補体C4−A、補体C4−B、アクアポリン1、アクアポリン3、補体崩壊促進因子、バンド3アニオン輸送タンパク質、Ecto−ADP−リボシルトランスフェラーゼ4、ダッフィ抗原/ケモカイン受容体、ガラクトシド2−α−L−フコシルトランスフェラーゼ1、ガラクトシド2−α−L−フコシルトランスフェラーゼ2、ガラクトシド3(4)−L−フコシルトランスフェラーゼ、CD44抗原、セマフォリン7A、Kell式血液型糖タンパク質、尿素輸送体1、補体受容体1型、膜輸送タンパク質XK、細胞接着分子4、基底細胞接着分子、グリコホリンA、グリコホリンB、グリコホリンC、ベイシジン、UDP−GalNAc:β−1,3−N−アセチルガラクトサミントランスフェラーゼ1、CD151抗原、Rh(D)血液型ポリペプチド、Rh(CE)血液型ポリペプチド、赤血球膜関連タンパク質、糖タンパク質Xg、アセチルコリンエステラーゼ。
別の態様において、本発明は、EGFRタンパク質の4種のアイソフォームを定量可能なように分離する、SRMを利用した解析法を提供し、本方法は以下の工程を含む:
(i)現在用いられている抗体を利用した検出法よりも高感度で高精度のSRM解析により、EGFRタンパク質の4種のアイソフォームを分離する工程;
(ii)特定ペプチドを標的とすることで、これらのタンパク質から変異により生じる、肺癌、結腸直腸癌、および乳癌で検出されている多数の天然変異型タンパク質を同定および定量する工程;および
(iii)翻訳後修飾により修飾されている様々なアイソフォームから注目しているペプチドを検出する工程、修飾としては、リン酸化、グリコシル化、およびユビキチン化が挙げられるが、これらに限定されない。
(i)現在用いられている抗体を利用した検出法よりも高感度で高精度のSRM解析により、EGFRタンパク質の4種のアイソフォームを分離する工程;
(ii)特定ペプチドを標的とすることで、これらのタンパク質から変異により生じる、肺癌、結腸直腸癌、および乳癌で検出されている多数の天然変異型タンパク質を同定および定量する工程;および
(iii)翻訳後修飾により修飾されている様々なアイソフォームから注目しているペプチドを検出する工程、修飾としては、リン酸化、グリコシル化、およびユビキチン化が挙げられるが、これらに限定されない。
別の態様において、本発明は、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbBタンパク質の4種のアイソフォームを定量可能なように分離する、SRMを利用した解析法を提供し、本方法は以下の工程を含む:
(i)現在用いられている抗体を利用した検出法よりも高感度で精度の高いSRM解析により、このタンパク質の4種のアイソフォームを分離する工程;
(ii)特定ペプチドを標的とすることで、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−2タンパク質からインフレーム変異により生じる、肺腺癌、胃腺癌、卵巣癌、および神経膠腫に関係している多数の天然変異型タンパク質を同定および定量する工程;および
(iii)翻訳後修飾により修飾されている様々なアイソフォームから注目しているペプチドを検出する工程、修飾としては、リン酸化およびグリコシル化が挙げられるが、これらに限定されない。
(i)現在用いられている抗体を利用した検出法よりも高感度で精度の高いSRM解析により、このタンパク質の4種のアイソフォームを分離する工程;
(ii)特定ペプチドを標的とすることで、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−2タンパク質からインフレーム変異により生じる、肺腺癌、胃腺癌、卵巣癌、および神経膠腫に関係している多数の天然変異型タンパク質を同定および定量する工程;および
(iii)翻訳後修飾により修飾されている様々なアイソフォームから注目しているペプチドを検出する工程、修飾としては、リン酸化およびグリコシル化が挙げられるが、これらに限定されない。
好ましくは、癌には、基底細胞型および乳管上皮細胞型乳癌が含まれる。
別の態様において、本発明は、SRMを利用した、サイトケラチン5およびサイトケラチン6を含む試料の質量分析法を提供する。
別の態様において、本発明は、質量分析を可能にする、サイトケラチン5およびサイトケラチン6を含む試料の質量分析に用いるキットならびに試薬を提供する。
別の態様において、本発明は、SRM技法を用いて、短鎖ペプチドを識別する方法を提供する。
好ましくは、短鎖ペプチドはサイトケラチンである。
好ましくは、サイトケラチンは、CK5またはCK6である。
別の態様において、本発明は、SRM技法を用いて、短鎖ペプチドを検出する方法を提供し、短鎖ペプチドは癌を種類ごとに検出するマーカーとして用いられる。
好ましくは、癌には、乳癌が含まれ、SRM技法は、乳癌細胞を基底細胞と乳管上皮細胞に分離できるだけではなく、分子に基づく乳癌のサブタイプの全ての型を分離できる。
別の態様において、本発明は、ホルマリン固定してパラフィンブロックに埋め込んだ細胞または組織、新鮮なまたは新鮮なまま凍結した組織、生体液(血液、血清、尿、脳脊髄液、胸水、腹水、骨髄、乳頭吸引液が挙げられるが、これらに限定されない)、SurePath(登録商標)保存液またはPreservCyt(登録商標)溶液のいずれかを含有する細胞診断薄層バイアルからの試料、および細針吸引法(FNA)による試料、のいずれかに由来する、幅広い細胞株ならびに良性および悪性の腫瘍細胞溶解液を研究するための、先行する請求項のいずれか1つに記載の方法を提供する。
別の態様において、本発明は、患者の予後すなわち治療の意義を評価する方法を提供し、本方法は、SRM技法を用いて、この患者から採取した試料における少なくとも1種のバイオマーカーの発現を検出することを含み、このバイオマーカーは、本発明によるバイオマーカーからなる群より選択される。
好ましくは、バイオマーカーは、サイトケラチン4、サイトケラチン5、サイトケラチン6A、サイトケラチン6B、サイトケラチン6C、サイトケラチン6D、サイトケラチン6E、サイトケラチン6F、サイトケラチン7、サイトケラチン8、サイトケラチン14、サイトケラチン17、サイトケラチン18、サイトケラチン19、およびサイトケラチン20からなる群より選択される。
別の態様において、本発明は、タンパク質プロファイリングを含む試料分析を行うための、質量分析を利用したキットを提供する。
好ましくは、本キットは、データベースインターフェイスの形をしていて、このインターフェイスは質量分析機によりもたらされた情報を統合することで、定量可能なパラメーターに基づく報告を依頼者に提出することができる。
好ましくは、本キットは、サイトケラチン5および6ならびにそれらのアイソフォーム、および分析を可能にする試薬またはソフトウェアを含む。
本発明は、病理検査または臨床検査産業において癌および疾患の診断のルーチン検査として役立つ多重化診断解析である。この多重化診断解析は、質量分析を利用した選択反応モニタリング(SRM)技法(多重反応モニタリング(MRM)としても知られる)を用いて、タンパク質から小ペプチドを検出する方法に基づく。この多重化診断解析の本発明の態様は、病理関連産業が解剖病理学、免疫学、および血液学部門において現在毎日のように検査しているタンパク質バイオマーカーの全て(約200種類のタンパク質)に、このSRM技法を適用することである。
現在、病理関連産業は、抗体を利用した様々な検査を用いて、これらのタンパク質バイオマーカーを検出している。こうした抗体を利用した検査は、制約が多く、免疫組織化学用途では検査が定量的でなかったり、抗体反応が非特異的なことで有名だったり、1つの試料について非常に限られた数のタンパク質しか検出できなかったりする。
病理医が良性のものから病的なものまであらゆる種類の病理学的実体を同定、診断、定量、およびプロファイリングできるようにする目的で、本発明は、SRMを用いて特定タンパク質を特異的に同定する特有ペプチドを標的とすることにより、こうした解析が多重化された様式で実行されることを可能にする。このような病理学的実体として、腺癌、扁平上皮癌、黒色腫、中皮腫、神経内分泌腫瘍、リンパ腫、および白血病を含む全種類の癌、ならびに炎症細胞解析および骨髄細胞解析を含む炎症性疾患の領域が挙げられるが、これらに限定されない。この解析は、病理医に、予後および治療のガイダンスも与えることができる。この解析は、臨床的血液型検査を行うことができ、ヒトパピローマウイルス(HPV)検査に基づいて子宮頸癌の危険性が特に高い女性を同定する診断検査の機能を果たすこともできる。
多重化SRM解析は、特に、本発明によるヒトタンパク質バイオマーカーおよびヒトパピローマウイルスタンパク質を検出するように設計されている。
SRM解析は、将来的には幅広いタンパク質を検出するように設計することができる。本発明によるSRMプラットフォームは、数百種にも上る様々なタンパク質のタンパク質発現プロファイルに基づいて、良性のものから病的なものまで広く様々な病理学的実体についての定量的な診断プロファイルを研究機関にもたらすことができるようにという視点で設計されている。
この解析は、1つの試料で数多くのマーカーを検査することができるように、多重化することが容易である。現在、この技法は、血液1滴から35分という時間枠で、350種にも上るタンパク質を検出しその絶対量を測定することができる。臨床試料に応用した場合、SRM技法は、現行の診断プロセスおよび時間枠と完全に両立できる。
1つの実施形態において、本発明により、この選択反応モニタリング技法は、多重化タンパク質プロファイリングプラットフォームとして、広範囲の癌をプロファイリングおよび研究するのに用いることができる。この技法は、幅広い細胞株、すなわち、ホルマリン固定してパラフィンブロックに埋め込んだ細胞または組織、新鮮なまたは新鮮なまま凍結した組織、生体液(血液、血清、尿、脳脊髄液、胸水、腹水、骨髄、乳頭吸引液が挙げられるが、これらに限定されない)、SurePath(登録商標)保存液またはPreservCyt(登録商標)溶液のいずれかを含有する細胞診断薄層バイアルからの試料、および細針吸引法(FNA)による試料、のいずれかに由来する良性および癌性細胞溶解液を研究するのに適用することができる。
乳癌は、多重反応モニタリング法を用いて分析されている、ただ1種の癌である。
好適な実施形態において、このMRM技法は、乳癌細胞株の研究に適用されている。この研究に基づく結果から、SRM技法が相同タンパク質群、つまりサイトケラチン5と様々なサイトケラチン6アイソフォームとを識別できることが実証されている。従来、サイトケラチン5および6は、基底細胞乳癌を診断するマーカーとして使用されてきたが、サイトケラチン5およびサイトケラチン6アイソフォームに対して利用可能な抗体は、限られている。というのも、相同性の高いこれらのタンパク質を抗体が見分けられないからである。本発明によれば、本方法は、複雑な混合物中の複数のタンパク質を選択的に定量することができる高特異性で高感度の質量分析(MS)技法である選択反応モニタリング(SRM)に関する。それゆえ、本発明は、SRMを用いた標的化MSアプローチを応用して、多数の乳癌細胞株におけるサイトケラチン発現を同定および特性決定する。本発明は、相同性の高いサイトケラチン5とサイトケラチン6アイソフォームとを分離することができる。
上皮ケラチン(K)群は、幅広いヒト腫瘍でも独特の発現パターンを示している。上皮ケラチンのいくつか(特にK5、K7、K8/K18、K19、およびK20)は、細胞腫の免疫組織化学診断、特に詳細な分類およびサブタイプ決定において、重要性が高い。したがって、本発明は、特異的かつ定量的な多重化診断解析法として、幅広いヒト腫瘍に適用することができる。
技術方法論
標準操作手順
技術方法論
標準操作手順
各タンパク質バイオマーカーについて、MRM Pilot(AB SCIEX)を用いて、1組のSRM質量遷移を設計した。ついで、ペプチド質量遷移を手作業で評価して、注目しているタンパク質が相同タンパク質のファミリーに属しているかどうか、または注目しているタンパク質が複数の対立アイソフォームを有するかどうか、または注目しているタンパク質に天然の変異型が存在するかどうか、または患者にとって治療上重要である既知の翻訳後修飾が存在するかどうかを突き止めた。これらの条件のうちいずれかが当てはまったら、コンピュータシミュレーションでの消化を行い、これらの注目しているアイソフォームまたは修飾ペプチドを同定できるペプチドを浮かび上がらせた。浮かび上がったペプチドについても、NCBI Blastを用いて手作業で検証して、それらが個々のタンパク質に対して独自のペプチドであったことを確定した。試料の処理は、細胞タンパク質を沈殿させ、試料を還元およびアルキル化して、得られた試料をトリプシンで消化することにより行った。試料のタンパク質を消化するのに必要であれば、他の酵素を加えてもよい。ついで、Ultimate 3000 HPLCにNanospray(登録商標)Ion SourceおよびAcclaim(登録商標)Pepmapカラム(Dionex)を用いて、トリプシンペプチドを分離した。QTRAP(登録商標)5500 LC/MS/MS(AB SCIEX)システムで質量分析を行った。ついで、Multiquant(登録商標)ソフトウェア(AB SCIEX)を用いて、各ペプチドについて得られたスペクトルおよび複数の質量遷移を分析した。
実施例1の修飾および改変として、選択反応モニタリングと組み合わせた、mTRAQ(登録商標)試薬(AB SCIEX)またはAQUA型の重ペプチドのいずれか、さらには無標識の定量化までも解析標準として使用する幅広い定量化法を挙げることができ、これらの定量化法は全て、複雑な生体試料から、注目しているタンパク質バイオマーカーの相対量または絶対量をはじき出すために用いられてきたものである。
そのうえさらに、画像化質量分析をこれらのタンパク質の臨床検査に組み込むことも可能であるかもしれない。もっとも、この技法は、病理検査の臨床業務にルーチンとして組み込むことができるほどには、まだ十分進歩してはいない。
一方、多種のデータベースを検索するシステムを利用するSWATH(登録商標)収集技法(AB SCIEX)が、様々なペプチドの定量化において、より重要な役割を果たすようになるかもしれない。この技法を利用した予備研究は、最先端の三連四重極型測定機に匹敵する定量性能を実証しつつあるが、この技法が適切な様式で組み込まれるまでにはさらなる評価が必要だろう。
試料調製技法
試料調製技法
好ましくは、本発明による方法は、以下の工程を含む:
(a)上手く消化できるように臨床試料を調製(例えば、パラフィン埋込組織の場合は脱ろうする必要がある)し、適切な緩衝液に入れて、酵素消化を行う工程;血液または血清試料中の多量タンパク質の除去を行ってもよいし;適切な抗体を用いてこの試料中の注目しているタンパク質の捕捉および抽出を含む免疫精製を行ってもよいし、様々な濃縮プロトコルを用いて試料中の特定ペプチド群の濃度を上昇させてもよい;
(b)タンパク質試料を還元およびアルキル化する工程;ならびに
(c)得られる試料を適切な酵素(トリプシンなど)で消化する工程。
タンパク質分解の方法は他にもあるが、しかしながら、酵素消化は特異的であり、コンピュータシミュレーションでの消化が行われていることで、どの特異的酵素が最適なタンパク質分解ペプチド、つまり特定の診断用タンパク質アイソフォーム、タンパク質変異体、または翻訳後修飾体を特徴付けることができるペプチドを生成できるかが確定している。試料タンパク質を消化するのに必要であれば、他の酵素も添加してよい。
(a)上手く消化できるように臨床試料を調製(例えば、パラフィン埋込組織の場合は脱ろうする必要がある)し、適切な緩衝液に入れて、酵素消化を行う工程;血液または血清試料中の多量タンパク質の除去を行ってもよいし;適切な抗体を用いてこの試料中の注目しているタンパク質の捕捉および抽出を含む免疫精製を行ってもよいし、様々な濃縮プロトコルを用いて試料中の特定ペプチド群の濃度を上昇させてもよい;
(b)タンパク質試料を還元およびアルキル化する工程;ならびに
(c)得られる試料を適切な酵素(トリプシンなど)で消化する工程。
タンパク質分解の方法は他にもあるが、しかしながら、酵素消化は特異的であり、コンピュータシミュレーションでの消化が行われていることで、どの特異的酵素が最適なタンパク質分解ペプチド、つまり特定の診断用タンパク質アイソフォーム、タンパク質変異体、または翻訳後修飾体を特徴付けることができるペプチドを生成できるかが確定している。試料タンパク質を消化するのに必要であれば、他の酵素も添加してよい。
SRM法を用いることで、乳癌細胞を基底細胞型と乳管上皮型で分離できるだけではなく、これまでに遺伝子発現プロファイルにより区別されている分子サブタイプでも乳癌を分離することができる方法が開発された。遺伝子発現分析から、6種の腫瘍サブタイプ(ルミナルA型(luminal A)、ルミナルB型(luminal B)、HER2強発現型(HER2−enriched)、正常様(normal−like)型、基底細胞様型(basal−like)、および低クローディン型(claudin−low))が定義されている。これらのサブタイプは、再発の有無および全生存期間の予測を与えるものであり、化学療法への応答性の予測も与えるものである。
EGFRタンパク質の4種のアイソフォームを定量的に分離する、SRMを利用した解析法が開発された。EGFRタンパク質の4種のアイソフォームを分離するこのSRM法は、現在用いられている抗体を利用した検出法よりも高感度で高精度の解析法である。このSRM解析では、複数の異なる酵素(すなわち、トリプシン、キモトリプシン、およびペプシン)を用いて組織を消化するが、代替酵素を用いることもできる。この特別なSRM法は、特定ペプチドを標的とすることで、EGFRタンパク質から様々な変異により生じる、肺癌、結腸直腸癌、および乳癌で検出されている天然の変異型タンパク質を同定および定量することもできる。このSRM法は、翻訳後修飾により修飾されている様々なアイソフォームから注目しているペプチドを検出することもでもきる。そのような翻訳後修飾として、リン酸化、グリコシル化、およびユビキチン化が挙げられるが、これらに限定されない。この方法は、Uniprotに記載されている全てのEGFRタンパク質アイソフォームおよび修飾体に適用されている(http://www.uniprot.org/)。
受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbBタンパク質の4種のアイソフォームを定量的に分離する、SRMを利用した解析法が開発された。受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbBタンパク質の過剰発現は、原発性乳癌の25%〜30%で観測される。このタンパク質の4種のアイソフォームを分離するこのSRM法は、現在用いられている抗体を利用した検出法よりも高感度で高精度の解析法である。このSRM法は、特定ペプチドを標的とすることで、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−2タンパク質からインフレーム変異により生じる、肺腺癌、胃腺癌、卵巣癌、および神経膠腫に関係している多数の天然変異型タンパク質を同定および定量することもできる。このSRM法は、翻訳後修飾により修飾されている様々なアイソフォームから注目しているペプチドを検出することもでもきる。そのような翻訳後修飾として、リン酸化およびグリコシル化が挙げられるが、これらに限定されない。上記のEGFRプロトコルで述べたとおり、この受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−2についてのSRM解析には、他の酵素も用いられる。このSRM法は、Uniprotに記載されている全ての受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbBタンパク質アイソフォームおよび修飾体に適用されている。
本明細書では好適な実施形態の特徴をかなり強調してきたものの、当然のことながら、本発明の原則から逸脱することなく、好適な実施形態にさらなる特徴を多数追加でき、また多くの変更を加えることができる。本発明の好適な実施形態におけるこのようなおよびその他の変更は、本明細書の開示から当業者には明らかであり、開示により、上記の記述内容は、本発明の例示にすぎないと解釈されて、制限と解釈されはしないことが明確に理解されるはずである。
Claims (30)
- 選択反応モニタリング(SRM)技法を用いて、以下のヒトタンパク質からなる群より選択されるタンパク質バイオマーカーを検出する方法:
プロオピオメラノコルチンおよびその誘導体(副腎皮質刺激ホルモン、メラニン細胞刺激ホルモン、β−エンドルフィン、およびMet−エンケファリンを含む)、α−胎児タンパク質、タンパク質セリン/トレオニンキナーゼ受容体R3、α−メチルアシル−CoAラセマーゼ(別名AMACR)、血清アミロイドP成分、β−カテニン、アポトーシス調節因子Bcl−2、B細胞リンパ腫6のタンパク質、上皮細胞接着分子(別名Ep−CAM)、POUドメインクラス2関連因子1、補体C4−A、カルシトニン、カルデスモン、カルレチニン、ネプリライシン、肥満/幹細胞増殖因子受容体(2種のアイソフォーム)、インテグリンα−X、シンデカン1、α−(1,3)−フコシルトランスフェラーゼ、シグナル伝達因子CD24、CD44抗原、トランス作動性T細胞特異的転写因子GATA−3、T細胞表面糖タンパク質CD1a、Bリンパ球抗原CD20、補体受容体2型、B細胞受容体CD22、低親和性免疫グロブリンεFc受容体、グリコホリンA、インターロイキン2受容体サブユニットα、T細胞表面糖タンパク質CD3(E、D、G、およびZ)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー8、血小板内皮細胞接着分子、骨髄細胞表面抗原CD33、造血前駆細胞抗原CD34、ADPリボシルシクラーゼ1、T細胞表面糖タンパク質CD4、ロイコシアリン、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼC(LCA)、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼC(LCA)低分子量アイソフォームである(LCA)アイソフォーム2、T細胞表面糖タンパク質CD5、神経細胞接着分子1、炭水化物スルホトランスフェラーゼ10、インテグリンβ−3、マクロシアリン、T細胞抗原CD7、B細胞抗原受容体複合体関連タンパク質α鎖、T細胞表面糖タンパク質CD8α鎖、CD99抗原、ホメオボックスタンパク質CDX−2、癌胎児抗原関連細胞接着分子5、クロモグラニンA、サイトケラチン4、サイトケラチン5、サイトケラチン6A、サイトケラチン6B、サイトケラチン6C、サイトケラチン6D、サイトケラチン6E、サイトケラチン6F、サイトケラチン7、サイトケラチン8、サイトケラチン14、サイトケラチン17、サイトケラチン18、サイトケラチン19、サイトケラチン20、コラーゲンα−4(IV)鎖、G1/S特異的サイクリンD1、ポドプラニン、デスミン、アノクタミン1、カドヘリン1(別名Eカドヘリン)、ムチン1(別名EMA)、ムチン2、ムチン5AC、ムチン6、凝固因子VIII、凝固因子XIIIA鎖、糖タンパク質ホルモン類のα鎖、フォリトロピンサブユニットβ、プロラクチン誘導タンパク質、グリア繊維酸性タンパク質、ソマトトロピン(成長ホルモン)、溶質輸送体ファミリー2、促進グルコース輸送体メンバー1、グリピカン3、グランザイムB、絨毛性ゴナドトロピンサブユニットβ、上皮増殖因子受容体、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−2、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−3、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−4、メラニン細胞タンパク質PMEL(別名gp100)、絨毛性乳腺刺激ホルモン、インヒビンα鎖、インヒビンβA鎖、インヒビンβB、インヒビンβC、インヒビンβE、抗原KI−67、ルトロピンサブユニットβ、糖タンパク質ホルモン類のα鎖、E3ユビキチンタンパク質リガーゼMdm2、T細胞1により認識される黒色腫抗原、DNAミスマッチ修復タンパク質Mlh1、大動脈平滑筋アクチン、DNAミスマッチ修復タンパク質Msh2、DNAミスマッチ修復タンパク質Msh6、ミエロペルオキシダーゼ、ミオゲニン、神経細繊維軽ポリペプチド、神経細繊維重ポリペプチド、γ−エノラーゼ、POUドメインクラス2転写因子2、エストロゲン受容体α、エストロゲン受容体β、オボマクログロブリン、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子2A(アイソフォーム1、2、3)、細胞腫瘍抗原p53、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子1C、腫瘍タンパク質63、カテニンδ−1、前立腺酸性ホスファターゼ、ペアードボックスタンパク質Pax−5、ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイムL1、ペプチジルプロリルcis−transイソメラーゼNIMA相互作用型4(別名PIN4)、アルカリホスファターゼ胎盤型、ミスマッチ修復エンドヌクレアーゼPMS2、プロゲステロン受容体、プロラクチン、前立腺特異的抗原(カリクレイン3)、カリクレイン4、カリクレイン5、カリクレイン7、アンドロゲン受容体、タンパク質S100−A1、タンパク質S100−B、タンパク質S100−A6、ミオシン11平滑筋ミオシン重鎖アイソフォームSM1、シナプトフィジン、DNAヌクレオチジルエキソトランスフェラーゼ、サイログロブリン、サイロトロピンサブユニットβ、ホメオボックスタンパク質Nkx−2.1、ビリン1、ウィルムス腫瘍タンパク質、網膜芽細胞腫関連タンパク質、メソテリン、ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイムL1、プロニューレグリン1、GP30、1型乳癌感受性タンパク質、2型乳癌感受性タンパク質、クローディン1、クローディン2、クローディン3、クローディン4、クローディン5、クローディン6クローディン7、クローディン16、細胞質型イソクエン酸デヒドロゲナーゼ[NADP]、ミトコンドリア型イソクエン酸デヒドロゲナーゼ[NADP]、卵胞刺激ホルモン受容体、食欲抑制ホルモン(グレリンおよびオベスタチンを含む)、成長ホルモン分泌促進物質受容体1型(AアイソフォームおよびBアイソフォーム)、GTPアーゼKRas、GTPアーゼNRas、GTPアーゼHRas、タンパク質セリン/トレオニンキナーゼB−raf、Myc癌原遺伝子タンパク質、Igλ−1C鎖領域、Igλ−2C鎖領域、Igλ−3C鎖領域、Igλ−6C鎖領域、Igλ−7C鎖領域、IgκC鎖領域、IgμC鎖領域、Igγ−1C鎖領域、Igα−1C鎖領域、Igα−2C鎖領域、IgδC鎖領域、IgεC鎖領域、ABO式組織血液型トランスフェラーゼ、補体C4−A、補体C4−B、アクアポリン1、アクアポリン3、補体崩壊促進因子、バンド3アニオン輸送タンパク質、Ecto−ADP−リボシルトランスフェラーゼ4、ダッフィ抗原/ケモカイン受容体、ガラクトシド2−α−L−フコシルトランスフェラーゼ1、ガラクトシド2−α−L−フコシルトランスフェラーゼ2、ガラクトシド3(4)−L−フコシルトランスフェラーゼ、CD44抗原、セマフォリン7A、Kell式血液型糖タンパク質、尿素輸送体1、補体受容体1型、膜輸送タンパク質XK、細胞接着分子4、基底細胞接着分子、グリコホリンA、グリコホリンB、グリコホリンC、ベイシジン、UDP−GalNAc:β−1,3−N−アセチルガラクトサミントランスフェラーゼ1、CD151抗原、Rh(D)血液型ポリペプチド、Rh(CE)血液型ポリペプチド、赤血球膜関連タンパク質、糖タンパク質Xg、ならびにアセチルコリンエステラーゼ;
ならびにヒトパピローマウイルス(HPV)タンパク質である、E6タンパク質、E7タンパク質、高リスク型のHPV16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68型のL1タンパク質。 - 請求項1に記載のタンパク質に最適なSRMペプチドおよび質量遷移を選択して最大臨床能力を向上させる方法であって、以下:
(i)各タンパク質バイオマーカーについて、MRM Pilot(AB SCIEX)を用いてSRM質量遷移の組を設計すること;
(ii)ペプチド質量遷移を手作業で評価し、該注目しているタンパク質が相同タンパク質のファミリーに属しているかどうか、または該注目しているタンパク質が複数の対立アイソフォームを有するかどうか、または該注目しているタンパク質に天然の変異型が複数存在するかどうか、または患者にとって治療上重要である既知の翻訳後修飾が複数存在するかどうかを突き止めること;
(iii)(ii)の条件のいずれかが当てはまるならば、コンピュータシミュレーションでの消化を行い、これらの注目しているアイソフォームまたは修飾ペプチドをそれぞれ同定できるペプチドを浮かび上がらせること;および
(iv)浮かび上がったペプチドをNCBI Blastを用いて手作業で検証して、それらが該タンパク質のそれぞれに対して独自のペプチドであったと確定すること、
を含む方法。 - 以下の工程:
(a)上手く消化できるように前記臨床試料を調製する工程;
(b)該タンパク質試料を還元およびアルキル化する工程;ならびに
(c)該得られる試料をトリプシンで消化してトリプシンペプチドを得る工程、
を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記トリプシンペプチドは、Ultimate 3000 HPLCにNanospray(登録商標)Ion SourceおよびAcclaim(登録商標)Pepmapカラム(Dionex)を用いて分離し;QTRAP(登録商標)5500 LC/MS/MS(AB SCIEX)システムで質量スペクトルを得て;各ペプチドについて得られた該スペクトルおよび複数の質量遷移の分析にMultiquant(登録商標)ソフトウェア(AB SCIEX)を用いる、請求項3に記載の方法。
- 前記SRM解析で処理された各臨床試料から、請求項1に記載の個々のタンパク質アイソフォームを相対量または絶対量で検出する方法。
- 前記選択反応モニタリング(SRM)プロファイリング技法を用いて、サイトケラチン5アイソフォームかサイトケラチン6アイソフォームかを識別する方法。
- 前記サイトケラチン類は、癌を種類によって区別するためのマーカーとして用いられる、請求項6に記載の方法。
- 良性のものから病的なものまで広く病理学的実体を診断するのに役立つと思われる多重化診断プラットフォームを提供して、発生器官部位(例えば、乳房、肺、または前立腺)の異なる腫瘍由来のタンパク質の同定と合わせて、全種類の癌(腺癌、扁平上皮癌、黒色腫、中皮腫、神経内分泌腫瘍、リンパ腫、および白血病が挙げられるが、これらに限定されない)について定量可能なプロファイルを提供するための、SRMを利用した解析に請求項1に記載のタンパク質の組み合わせを用いる方法。
- 前記SRM解析は、炎症細胞解析および骨髄細胞解析を含む、炎症性疾患の領域の診断も可能である、請求項8に記載の方法。
- 前記解析を行うために、利用可能な様々な種類のSRMとして、以下のタンパク質に限定されないが、それらを含めることができる、請求項8または9のいずれか1項に記載の方法:
プロオピオメラノコルチンおよびその誘導体(副腎皮質刺激ホルモン、メラニン細胞刺激ホルモン、β−エンドルフィン、およびMet−エンケファリンを含む)、α−胎児タンパク質、タンパク質セリン/トレオニンキナーゼ受容体R3、α−メチルアシル−CoAラセマーゼ(別名AMACR)、血清アミロイドP成分、β−カテニン、アポトーシス調節因子Bcl−2、B細胞リンパ腫6のタンパク質、上皮細胞接着分子(別名Ep−CAM)、POUドメインクラス2関連因子1、補体C4−A、カルシトニン、カルデスモン、カルレチニン、ネプリライシン、肥満/幹細胞増殖因子受容体(2種のアイソフォーム)、インテグリンα−X、シンデカン1、α−(1,3)−フコシルトランスフェラーゼ、シグナル伝達因子CD24、CD44抗原、トランス作動性T細胞特異的転写因子GATA−3、T細胞表面糖タンパク質CD1a、Bリンパ球抗原CD20、補体受容体2型、B細胞受容体CD22、低親和性免疫グロブリンεFc受容体、グリコホリンA、インターロイキン2受容体サブユニットα、T細胞表面糖タンパク質CD3(E、D、G、およびZ)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー8、血小板内皮細胞接着分子、骨髄細胞表面抗原CD33、造血前駆細胞抗原CD34、ADPリボシルシクラーゼ1、T細胞表面糖タンパク質CD4、ロイコシアリン、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼC(LCA)、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼC(LCA)低分子量アイソフォームである(LCA)アイソフォーム2、T細胞表面糖タンパク質CD5、神経細胞接着分子1、炭水化物スルホトランスフェラーゼ10、インテグリンβ−3、マクロシアリン、T細胞抗原CD7、B細胞抗原受容体複合体関連タンパク質α鎖、T細胞表面糖タンパク質CD8α鎖、CD99抗原、ホメオボックスタンパク質CDX−2、癌胎児抗原関連細胞接着分子5、クロモグラニンA、サイトケラチン4、サイトケラチン5、サイトケラチン6A、サイトケラチン6B、サイトケラチン6C、サイトケラチン6D、サイトケラチン6E、サイトケラチン6F、サイトケラチン7、サイトケラチン8、サイトケラチン14、サイトケラチン17、サイトケラチン18、サイトケラチン19、サイトケラチン20、コラーゲンα−4(IV)鎖、G1/S特異的サイクリンD1、ポドプラニン、デスミン、アノクタミン1、カドヘリン1(別名Eカドヘリン)、ムチン1(別名EMA)、ムチン2、ムチン5AC、ムチン6、凝固因子VIII、凝固因子XIIIA鎖、糖タンパク質ホルモン類のα鎖、フォリトロピンサブユニットβ、プロラクチン誘導タンパク質、グリア繊維酸性タンパク質、ソマトトロピン(成長ホルモン)、溶質輸送体ファミリー2、促進グルコース輸送体メンバー1、グリピカン3、グランザイムB、絨毛性ゴナドトロピンサブユニットβ、上皮増殖因子受容体、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−2、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−3、受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−4、メラニン細胞タンパク質PMEL(別名gp100)、絨毛性乳腺刺激ホルモン、インヒビンα鎖、インヒビンβA鎖、インヒビンβB、インヒビンβC、インヒビンβE、抗原KI−67、ルトロピンサブユニットβ、糖タンパク質ホルモン類のα鎖、E3ユビキチンタンパク質リガーゼMdm2、T細胞1により認識される黒色腫抗原、DNAミスマッチ修復タンパク質Mlh1、大動脈平滑筋アクチン、DNAミスマッチ修復タンパク質Msh2、DNAミスマッチ修復タンパク質Msh6、ミエロペルオキシダーゼ、ミオゲニン、神経細繊維軽ポリペプチド、神経細繊維重ポリペプチド、γ−エノラーゼ、POUドメインクラス2転写因子2、エストロゲン受容体α、エストロゲン受容体β、オボマクログロブリン、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子2A(アイソフォーム1、2、3)、細胞腫瘍抗原p53、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子1C、腫瘍タンパク質63、カテニンδ−1、前立腺酸性ホスファターゼ、ペアードボックスタンパク質Pax−5、ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイムL1、ペプチジルプロリルcis−transイソメラーゼNIMA相互作用型4(別名PIN4)、アルカリホスファターゼ胎盤型、ミスマッチ修復エンドヌクレアーゼPMS2、プロゲステロン受容体、プロラクチン、前立腺特異的抗原(カリクレイン3)、カリクレイン4、カリクレイン5、カリクレイン7、アンドロゲン受容体、タンパク質S100−A1、タンパク質S100−B、タンパク質S100−A6、ミオシン11平滑筋ミオシン重鎖アイソフォームSM1、シナプトフィジン、DNAヌクレオチジルエキソトランスフェラーゼ、サイログロブリン、サイロトロピンサブユニットβ、ホメオボックスタンパク質Nkx−2.1、ビリン1、ウィルムス腫瘍タンパク質、網膜芽細胞腫関連タンパク質、メソテリン、ユビキチンカルボキシル末端ヒドロラーゼアイソザイムL1、プロニューレグリン1、GP30、1型乳癌感受性タンパク質、2型乳癌感受性タンパク質、クローディン1、クローディン2、クローディン3、クローディン4、クローディン5、クローディン6クローディン7、クローディン16、細胞質型イソクエン酸デヒドロゲナーゼ[NADP]、ミトコンドリア型イソクエン酸デヒドロゲナーゼ[NADP]、卵胞刺激ホルモン受容体、食欲抑制ホルモン(グレリンおよびオベスタチンを含む)、成長ホルモン分泌促進物質受容体1型(AアイソフォームおよびBアイソフォーム)、GTPアーゼKRas、GTPアーゼNRas、GTPアーゼHRas、タンパク質セリン/トレオニンキナーゼB−raf、Myc癌原遺伝子タンパク質、Igλ−1C鎖領域、Igλ−2C鎖領域、Igλ−3C鎖領域、Igλ−6C鎖領域、Igλ−7C鎖領域、IgκC鎖領域、IgμC鎖領域、Igγ−1C鎖領域、Igα−1C鎖領域、Igα−2C鎖領域、IgδC鎖領域、IgεC鎖領域。 - 子宮頸癌の危険性が特に高い女性を同定する診断検査を提供するための、SRMを利用した解析に以下のヒトパピローマウイルス(HPV)タンパク質の組み合わせを用いる方法:
E6タンパク質、E7タンパク質、高リスク型のHPV16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68型のL1タンパク質。 - 臨床的血液型判定基準を形成するタンパク質群に含まれるタンパク質を検出および定量するのに用いられる、SRMを利用した多重化診断プラットフォームを提供するための、以下のタンパク質の組み合わせの利用法:
ABO式組織血液型トランスフェラーゼ、補体C4−A、補体C4−B、アクアポリン1、アクアポリン3、補体崩壊促進因子、バンド3アニオン輸送タンパク質、Ecto−ADP−リボシルトランスフェラーゼ4、ダッフィ抗原/ケモカイン受容体、ガラクトシド2−α−L−フコシルトランスフェラーゼ1、ガラクトシド2−α−L−フコシルトランスフェラーゼ2、ガラクトシド3(4)−L−フコシルトランスフェラーゼ、CD44抗原、セマフォリン7A、Kell式血液型糖タンパク質、尿素輸送体1、補体受容体1型、膜輸送タンパク質XK、細胞接着分子4、基底細胞接着分子、グリコホリンA、グリコホリンB、グリコホリンC、ベイシジン、UDP−GalNAc:β−1,3−N−アセチルガラクトサミントランスフェラーゼ1、CD151抗原、Rh(D)血液型ポリペプチド、Rh(CE)血液型ポリペプチド、赤血球膜関連タンパク質、糖タンパク質Xg、アセチルコリンエステラーゼ。 - EGFRタンパク質の4種のアイソフォームを定量可能なように分離する、SRMを利用した解析法であって、以下の工程:
(i)現在用いられている抗体を利用した検出法よりも高感度で高精度のSRM解析により、該タンパク質の該4種のアイソフォームを分離する工程;
(ii)特定ペプチドを標的とすることで、これらのタンパク質から変異により生じる、肺癌、結腸直腸癌、および乳癌で検出されている多数の天然変異型タンパク質を同定および定量する工程;および
(iii)翻訳後修飾により修飾されている該様々なアイソフォームから注目しているペプチドを検出する工程、修飾としては、リン酸化、グリコシル化、およびユビキチン化が挙げられるが、これらに限定されない、
を含む、方法。 - 受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbBタンパク質の4種のアイソフォームを定量可能なように分離する、SRMを利用した解析法であって、以下の工程:
(i)現在用いられている抗体を利用した検出法よりも高感度で精度の高いSRM解析により、該タンパク質の該4種のアイソフォームを分離する工程;
(ii)特定ペプチドを標的とすることで、これらの受容体型タンパク質チロシンキナーゼerbB−2タンパク質からインフレーム変異により生じる、肺腺癌、胃腺癌、卵巣癌、および神経膠腫に関係している多数の天然変異型タンパク質を同定および定量する工程;および
(iii)翻訳後修飾により修飾されている該様々なアイソフォームから注目しているペプチドを検出する工程、修飾としては、リン酸化およびグリコシル化が挙げられるが、これらに限定されない、
を含む、方法。 - 前記癌には、基底細胞型および乳管上皮細胞型乳癌が含まれる、請求項7または8に記載の方法。
- SRMを利用した、サイトケラチン5およびサイトケラチン6を含む試料の質量分析法。
- サイトケラチン5およびサイトケラチン6を含む試料の質量分析を可能にする、該質量分析に用いるキットならびに試薬。
- 前記SRM技法を用いて、短鎖ペプチドを識別する方法。
- 前記ペプチドはサイトケラチンである、請求項18に記載の方法。
- 前記サイトケラチンは、CK5またはCK6である、請求項19に記載の方法。
- SRM技法を用いて、短鎖ペプチドを検出する方法であって、該ペプチドは癌を種類ごとに検出するマーカーとして用いられる、方法。
- 前記癌には、乳癌が含まれ、前記SRM技法は、乳癌細胞を基底細胞型と乳管上皮細胞型に分離できるだけではなく、分子に基づく乳癌のサブタイプの全ての型に分離できる、請求項21に記載の方法。
- 前記ペプチドはサイトケラチンである、請求項21に記載の方法。
- 前記サイトケラチンは、CK5またはCK6である、請求項23に記載の方法。
- ホルマリン固定してパラフィンブロックに埋め込んだ細胞または組織、新鮮なまたは新鮮なまま凍結した組織、生体液(血液、血清、尿、脳脊髄液、胸水、腹水、骨髄、乳頭吸引液が挙げられるが、これらに限定されない)、SurePath(登録商標)保存液またはPreservCyt(登録商標)溶液のいずれかを含有する細胞診断薄層バイアルからの試料、および細針吸引法(FNA)による試料、のいずれかに由来する、幅広い細胞株ならびに良性および悪性の腫瘍細胞溶解液を研究するための、請求項1から24のいずれか1項に記載の方法。
- 患者の予後すなわち治療の意義を評価する方法であって、該方法は、前記SRM技法を用いて、前記患者から採取した試料における少なくとも1種のバイオマーカーの発現を検出することを含み、該バイオマーカーは、請求項1に記載のバイオマーカーからなる群より選択される、方法。
- 前記バイオマーカーは、サイトケラチン4、サイトケラチン5、サイトケラチン6A、サイトケラチン6B、サイトケラチン6C、サイトケラチン6D、サイトケラチン6E、サイトケラチン6F、サイトケラチン7、サイトケラチン8、サイトケラチン14、サイトケラチン17、サイトケラチン18、サイトケラチン19、およびサイトケラチン20からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
- タンパク質プロファイリングを含む試料分析を行うための、質量分析を利用したキット。
- 前記キットは、データベースインターフェイスの形をしていて、該インターフェイスは質量分析機によりもたらされた情報を統合することで、定量可能なパラメーターに基づく報告を依頼者に提出することができる、請求項28に記載のキット。
- サイトケラチン5および6ならびにそれらのアイソフォーム、ならびに前記分析を可能にする、試薬またはソフトウェアを含む、請求項29に記載のキット。
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