JP2014500942A - 排ガスの焼却におけるNOx排出を低減する方法および装置 - Google Patents

排ガスの焼却におけるNOx排出を低減する方法および装置 Download PDF

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Abstract

排ガスの焼却におけるNOx排出の制御の方法が提供され、NOx、NOx前駆体またはその両方を含む排ガスが、燃焼器中に導入され、そして希釈剤が、燃焼温度を、約950℃〜約1100℃の温度に制御するために、この燃焼器中に導入される。また、希釈剤の注入によって、燃焼器火炎温度を制御しながら、排ガス燃焼器中の空気対燃料比を制御することによって、NOx排出を低減させるための方法も提供される。また、これらの方法を実施するためのボイラーが提供される。また、このボイラー設備を用いたカーボンブラック生成のためのシステムも提供される。

Description

本発明は、2010年11月12日出願の先の米国仮出願第61/412823号に対して合衆国法典第35巻第119条第e項の下の利益を主張し、これを参照することによって本明細書の内容とする。
本発明は、排ガスの焼却におけるNOx排出の低減のための方法に関する。また、本発明は、排ガスの焼却におけるNOx排出の低減のための装置に関する。
炭素質燃料および他の有機材料が、広範囲な工業的プロセスにおいて燃焼されている。反応炉、燃焼機関、燃焼室、ボイラー、炉、ヒータ、熱風炉、バーナー、廃棄物焼却機などが、炭素質燃料を燃焼させるために用いられている。この燃焼装置は、エネルギー作り出し、廃棄物および副生成品を焼却し、またはその両方のために用いることができる。炉またはボイラー内部での典型的な燃焼プロセスの間には、例えば炭化水素供給原料または燃料が、酸素の存在下で燃焼され、そして燃焼排ガスの流れが生成される。炭素質燃料は、過剰の空気が用いられた場合には、一酸化炭素(CO)と未燃焼の炭化水素の排出が低減されるのと共に、より完全に燃焼するようにすることができる。過剰の空気の使用は、より高い火炎温度を許容する可能性がある。不幸にも、高温での燃焼は、窒素酸化物(しばしば、NOxと表される)を発生させる可能性がある。空気中の窒素と酸素のフリーラジカルが、そのような高い燃焼温度では、反応してサーマルNOxを形成する可能性がある。また、NOxは、燃料中の窒素含有種、例えば、重質燃料油、都市ごみ、および石炭中に見ることができるもの、の酸化の結果として形成される可能性がある。NOxの排出は、世界中の燃焼装置の運転の多くの場所において、法律、指令、規則などによって規制されている。特定の場所の燃焼装置では、より低い、準拠したNOx排出水準を達成するために、排気の後処理が求められる可能性がある。
従来の排気の後処理技術は、種々の化学的または触媒的な方法を用いてNOxを低減する傾向にあった。そのような方法としては、例えば、非選択的触媒還元(NSCR)、選択的触媒還元(SCR)、および選択的非触媒還元(SNCR)が挙げられる。そのような後処理方法は、典型的には、NOx排出の排除のために、いずれかの種類の反応物を必要とする。NSCR法は、Oの不存在において、NOx排出を低減するために、未燃炭化水素およびCOの使用を含むことができる。燃料/空気比は、低い過剰Oを確実にするために、制御されなければならない。COと炭化水素の排出を排除し、一方で、NOxをも低減するためには、還元と酸化触媒の両方が必要である。過剰のOを含む燃焼排気では、通常は、NOx除去のために化学的な還元剤が必要とされる。選択的プロセスの間では、SCRプロセスは、窒素酸化物含有流出物を、アンモニアの存在の下で触媒床を通過させて、NOx低減を達成することを含むことができる。SCRについては、触媒系の設置および運転費用が経済的ではない可能性がある。SNCRプロセスは、NOx低減を達成するために、触媒および高温の存在なしで、流出物中へのNOx還元処理剤の導入を含むことができる。従来のSNCRについては、NHの増加と副生成物COの排出の問題についての懸念が提起されている。
幾つかの産業、例えばカーボンブラック生産、精製所の操業、または石油化学の操業、では、例えば一次的なプロセス装置中で発生した排出ガスは、エネルギー生成、熱回収または燃焼のためにバーナーまたはボイラーに搬送される。これらの操業は、排出物を発生する可能性があり、それらはいずれかの適用可能な大気質管理または規制を受ける可能性がある。ファーネスカーボンブラック生産プロセスは、例えば、典型的には、バーナーを有する反応炉または反応器が後に続く燃焼室を用いる。燃焼ガス供給流、典型的には炭化水素ガス流、例えば天然ガスなどは、酸化剤供給ガス流、例えば空気もしくは酸素と共に、バーナー部中で燃焼されて、熱い燃焼ガスを生成し、それが次いで炉の反応器部へと移る。反応器中で、炭化水素供給原料は、熱い燃焼ガスに暴露される。この供給原料の一部は燃焼され、一方で、残りは分解されて、カーボンブラック、水素および他のガス状生成物を形成する。この反応生成物は、典型的には、冷却され、そして結果として得られたカーボンブラックおよびオフガス混合物は、バッグ収集器または他のフィルタ装置に移され、そこでカーボンブラック内容物は、排ガスから分離される。回収されたカーボンブラックは、典型的には市場に出せる製品に、例えば粉末化および湿式ペレット化によって、仕上げられる。ペレット化からの水は、通常は、乾燥機で取り去られ、乾燥機は、ガス燃焼、オイル燃焼、プロセスガス燃焼、例えば排ガスと共に、またはそれらの組み合わせであることができる。乾燥されたペレットは、次いで乾燥機から、大量貯蔵または他の操作へと移される。また、この乾燥機は、ガス状の排出物を発生する可能性がある。カーボンブラック炉プロセスにおける排出物の主要供給源は、排ガスからである。直接の排出の他に、排ガスの排出は、フレアを用いて排出されている。この排ガスは、可燃性ガス成分を含む可能性がある。カーボンブラックの分離の後と、いずれかの後処理の前の、排ガスの組成は、生成されているカーボンブラックの品種および他のプロセスパラメータによって変わる可能性がある。カーボン製造からの未処理の排ガスは、通常は、粒子状物質、一酸化炭素(CO)、サーマル窒素酸化物、硫黄化合物、多環式有機物質、微量元素、および他の成分の組み合わせを含む可能性がある。
本発明者らは、幾つかの用途の燃焼の窒素含有副生成品を含むガスは、NOx前駆体を含む可能性があり、これがNOx排出制御についての懸念を引き起こす可能性があることを認識した。本発明者らは、ファーネスカーボンブラック生成プロセスからの排ガス流は、例えば燃料由来のNOx前駆体を含み、これは、従来は完全には認識されておらず、または解決されていないことに気付いた。更に、本発明者らは、燃焼流出物中の窒素酸化物ならびに窒素酸化物前駆体を包括的に制御する方法およびシステムは、従来は開発されておらず、あるいは、そのような方法およびシステムの可能性のある利益は、本発明の方法および装置の開発までは、完全には理解されておらず、または達成できなかったと信じている。
従って、本発明の特徴は、排ガスの焼却におけるNOxの排出を低減することである。
本発明の他の特徴は、燃焼を含むプロセスから生成された排ガスの焼却におけるNOxの排出を低減することである。
本発明の更なる特徴は、カーボンブラック生成からの排ガスの焼却におけるNOxの排出を低減することである。
本発明の更なる特徴および利益は、部分的には下記の記載の中に説明されており、そして部分的にはその記載から明らかとなるであろうし、あるいは本発明の実施によって学び取ることができる。本発明の目的および他の利益は、本明細書および添付の特許請求の範囲中に具体的に示された要素および組み合わせによって理解され、そして達成される。
これらの利益および他の利益を得るために、そして本発明の目的に従って、ここに例示し、そして広汎に説明したように、本発明は、部分的には、排ガスを、燃焼器温度を有する燃焼器中に導入すること、および燃焼器温度を約950℃〜約1100℃の温度に制御するために燃焼器中に希釈剤を導入することを含む、排ガスの焼却におけるNOx排出を低減するための方法に関し、ここで排ガスは、NOx、NOx前駆体、もしくはその両方が含まれており、そして、xは、正の値である。排ガスの供給源は、燃焼性材料の空気中または他の酸素供給源中での燃焼を含む、いずれかのプロセスであることができる。
本発明は、NOx排出の更なる低減のために、燃焼器から、約850℃〜約1100℃の温度を有する、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置に放出を行うことを更に含む、上記のNOx排出を低減する方法に更に関している。
また、本発明は、少なくとも1種のNOx還元剤を、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置、燃焼器、またはそれらの両方、に導入することを更に含む、NOx排出を低減する上記の方法に関し、NOx還元剤またはその分解生成物またはその両方ともが、NOxと反応して、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される煙道ガスに含まれる窒素を生成する。
本発明は、希釈剤が、質量速度を基準として、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される総煙道ガスの25質量%以上を含む、NOx排出を低減する上記の方法に更に関する。NOx還元剤の少なくとも1部は、燃焼器への煙道ガス再循環のそのような速度と組合わせて、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置中に直接に導入することができる。
本発明は、上記の希釈剤が、カーボンブラック乾燥機からの煙道ガスを含むことができる、NOx排出を低減する上記の方法い更に関する。NOx還元剤の少なくとも1部は、乾燥機煙道ガスのそのような導入と組合わせて、燃焼器中に導入することができる。
本発明は、約1200℃の温度で運転される燃焼器で得られた煙道ガス中のNOxに対して、煙道ガス中のNOxの、質量速度基準での、少なくとも約10%の低下が得られる、NOx排出を低減する上記の方法に更に関する。
また、本発明は、排ガス燃焼器中の空気対燃料比を制御し、一方で、煙道ガスの酸素濃度ガスが約8%未満、または約5%未満、または約3%未満での、希釈剤の注入によって燃焼器の火炎温度を制御することによる、NOx排出を低減する方法に関する。
また、本発明は、(i)(a)NOx、NOx前駆体、もしくはその両方を含む排ガス、および(b)燃焼器温度を約950℃〜約1100℃に制御するための種類および量の希釈剤、を受容することが実施可能な燃焼器;ならびに(ii)燃焼器から排出された流出物および、NOxと反応可能で、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される煙道ガスに含まれる窒素を生成する、少なくとも1種のNOx還元剤もしくはその分解生成物、もしくはそれらの両方を受容することが実施可能な、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置、を含む、上記のような排ガスの焼却の方法を行うための装置に関する。この装置は、カーボンブラック生成または燃料もしくは他の可燃性の材料の燃焼を含む他の処理からの排ガスの焼却に用いることができる。
本明細書の目的では、「排ガス」は、特に断りのない限り、包括的に、炭化水素系材料を焼却するために用いられるいずれかの処理装置または設備の気体状の排気もしくは流出物を表すことができる。
「焼却すること(Incinerating)」は、特に断りのない限り、燃焼(burning)、燃焼(combusting)、熱分解、炭化(charring)、またはそれらのいずれかの組み合わせを表すことができる。
排ガスに関連した燃焼に対する「制御」は、予防的な工程なしでは、さもなければ発生するNOxの水準を、少なくとも低減させることを表している。
前述の包括的な記載および下記の詳細な説明は、例示および説明のみのものであり、特許請求した本発明の更なる説明を提供することを意図したものであることが、理解されなければならない。
添付の図面は、本願に組み込まれ、そしてその一部を構成しており、本明細書と共に本発明の幾つかの実施態様を示しており、本発明の原理を説明する役割をする。図中で用いられた同じ数字の識別子は、同じ特徴を表している。
図1は、排ガス中の窒素酸化物を低減するための、本発明の例による、燃焼装置からの排ガスの後処理のための、一般化されたプロセスを示すブロック図である。
図2は、本発明の例による、窒素酸化物の排出を低減するための、排ガスの後処理装置を含む、ファーネスカーボンブラックの生成プロセスを示すプロセスフロー図である。
図3は、焼却機およびSNCRシステムを含む比較の排ガスの後処理システムを示すプロセスフロー図である。
図4は、本発明の例による、焼却機およびSNCRシステムを含む、排ガスの後処理システムを示すプロセスフロー図である。
図5は、本発明の例による、焼却機およびSNCRシステムを含む、排ガスの後処理システムを示すプロセスフロー図である。
図6は、本発明の例による、焼却機およびSNCRシステムを含む、排ガスの後処理システムを示すプロセスフロー図である。
図7は、本発明の例による、焼却機およびSNCRシステムを含む、排ガスの後処理システムを示すプロセスフロー図である。この後処理システムは、これらの例中で用いられるが、しかしながら、本発明において用いることができるシステムの単なる例示である。
図8は、これらの例において用いられた後処理システムで、試験された最大流量(煙突へ、125,000Nm/hrの総煙道ガス)での焼却温度(T)に対するNOxのモデル予測を示すプロットである。
図9は、これらの例において用いられた後処理システムで、試験された最大流量(煙突へ、125,000Nm/hrの総煙道ガス)での煙道ガス再循環(FGR)比に対するNOxのモデル予測を示すプロットである。
図10は、ここに記載した例の結果のまとめである表5を示している。
本発明は、排ガスの焼却においてNOxを低減することに関し、そこで希釈剤が、焼却温度を調節し、そしてNOxの生成を制御するように導入される。窒素酸化物の排出は、幾つかの商業的に重要な、燃焼操作によって生成される排ガスにおいては、サーマルNOx単独から発生するのではなく、あるいは主にそうであるわけですらない。カーボンブラック生成からの排ガス生成は、例えば、NOx前駆体(例えば、アンモニア、HCNなど)の混合物として燃料窒素を伴う可能性があり、ここでは「NPC」と表される。NPCは、本発明の方法が適用されなければ、焼却においてNOxに酸化される可能性がある。本発明の方法は、NPC、熱酸化物のいずれか1つまたは2つ以上に起因するNOx、および他の発生源を有するNOxの排出を低減するのに有効な、排ガス焼却操作を制御することが可能である。サーマルNOxは、例えば、本発明の方法が適用される排ガスの焼却において起こる、副次的反応またはNOx源である可能性がある。NPCは、本発明の方法が適用される排ガスの焼却におけるNOx生成の支配的な発生源である可能性がある。本発明の方法における排ガスの焼却は、サーマルNOxの実質的な存在なしで(例えば、サーマルNOxが、全NOxの、約10%未満、または約5%未満、または約1%未満であり、全ては質量基準である)、またはサーマルNOxの完全な不存在下で起こることができる。サーマルNOxは、本発明の方法における排ガスの焼却において制御されるNOxの支配的な(すなわち、50%以上)形態であることができる。
燃焼排ガスの、NOx排出を低減する処理は、焼却機(ここでは、「燃焼器」とも表される)単独で、または焼却機と少なくとも1つの選択的非触媒反応器(SNCR)を組み合わせた設備で行うことができる。この焼却機は、通常は、排ガスの燃焼用の焼却機中に供給される少なくとも1種の酸素を含有する供給源を有している。希釈剤が、焼却器温度を、約950℃〜約1100℃に低下させ、または制御するのに適切なように、排ガス焼却機に、導入される。この温度範囲では、例えば、カーボンブラック生成および他の燃焼を含む処理からの排ガスからのNOx排出は、低減することができることが見出された。更に、燃焼器におけるこれらの温度の低下は、SNCRにおける効率的な運転のために有用でもある値に制御することがすることができる。希釈剤は、典型的にはガス状であり、または焼却機内の高温中への導入で、ガス状の状態に転換可能な材料(例えば、液体懸濁液)であるが、しかしながら、希釈剤は、それらの種類には限定されない。この希釈剤の供給源は、例えば、プロセスガスまたは燃焼温度よりも低温で利用可能なプロセス添加剤であることができ、またはさもなければ、例えば焼却機内でヒートシンクとして作用することができる。更に、燃焼器温度の低下とSNCRの両方の使用は、排ガスからのNOx排出を低減することができる。一般には、SNCRは、還元剤の溶液を燃焼器からくるガス流中に噴霧することによって運転される。SNCR中に与えられた1つもしくは2つ以上のノズルの配列を、そのような噴霧に用いることができる。SNCRは、典型的には、排ガスのNOx除去のための理想的な運転温度を有しており、それはNOx制御のための焼却機における焼却の温度の理想的な範囲よりも低い範囲である傾向にある可能性があるが、しかしながら全ての場合において必須ではない。より低温のSNCRから排出される煙道ガスを焼却機へ戻す再循環は、焼却機において、温度調節希釈剤を導入する、1つの効率的な取り組みを提供する。更に、または、あるいは、他のプロセス装置、例えばカーボンブラック生成プラント中のペレット乾燥機からの煙道ガスは、排ガス燃焼器へ導入するための希釈剤の供給源として用いることができる。更に、焼却機への希釈剤の導入は、NOx排出を更に低下させるために、NOx還元剤(例えば、尿素、アンモニア溶液)の導入と連動して、もしも焼却機と組合わせて用いられる場合にはSNCRで、または焼却機中で、またはその両方で行うことができる。焼却機での希釈剤の導入による焼却機温度の低下は、焼却機中への還元剤の、直接の、またはそれへの再循環された煙道ガスを経由した、導入を可能とさせる。
図1には、排ガス中の窒素酸化物およびそれらの前駆体を低減するための、焼却機およびSNCRシステム(「ISS」)中の燃焼装置からの排ガスの後処理のための、本発明の一般化されたプロセスIの例が示されている。ブロック1Aでは、燃料が、燃焼装置(または部分酸化、ガス化、もしくは熱分解装置)中で、NOx、NOxの前駆体、またはその両方を形成する傾向にある条件の下で燃焼されている。ブロック1Bでは、燃焼装置(例えば、カーボンブラック反応器など)から排出された排ガスが、焼却機およびSNCRを含む後処理システム中に導入される。希釈剤が、ISSの焼却機中に導入されて、焼却機の温度を、排ガス中のNOxを低減するのに有効な温度(例えば、約950℃〜約1100℃)に低下させる。希釈剤は、例えば、再循環された処理される排ガスまたはISSの外部を供給源とする希釈剤であることができる。窒素酸化物還元剤を、NOx、NOxの前駆体、またはその両方の除去のために、ISSへ導入して、より低いNOx水準の処理された排気ガスを与えることができる。空気または他の酸素含有供給源(例えば、酸素、酸化剤)を、焼却機中にいずれかの時点、もしくは複数の時点で、例えば、排ガスの少なくとも完全な、またはほとんど完全な燃焼に十分な量で、導入することができる。SNCRの使用は、例えば図1に示されているように、好ましくは、本発明の方法によって焼却機において既に得られているNOx低減を増大させるために含めることができるが、そのような組み合わされた使用は、全ての状況の特定のNOx低減の要求に合致するために、必ず必要であるわけではない。例えば、焼却機の希釈剤が、SNCRを出る再循環された煙道ガスの他からを供給源とすることができる、本発明の例が、ここに示されている。
本発明のNOxを制御する後処理を適用することができる燃焼装置の種類は、必ずしも限定されず、そして空気もしくは他の酸素供給源の存在で、材料を燃焼させて、NOxおよび/またはその前駆体である、少なくとも1種のガス状生成物を生成する、いずれかの装置またはプロセス設備を含むことができる。燃焼装置は、例えば、反応炉、石油化学プロセス装置、ボイラー、炉、バーナー、廃棄物焼却機、内部燃焼機関、海洋用途の燃焼室、熱ガス発生器などであることができる。燃焼装置は、例えば、化学反応もしくは反応系、発電(electricity generation)、発熱、発電(power generation)、機械的仕事の発生(mechanical work generation)、および他の用途に用いることができる。燃焼装置および設備は、典型的には、炭化水素含有材料、例えば炭化水素系燃料(例えば、オイル、ガスおよび/または固体の形態)を燃焼するのに用いられるが、しかしながらそれらには限定されない。燃焼の燃料は、例えば、ガス、例えば、メタン、プロパン、ブタン、アセチレン、液体、例えば燃料油、ガソリン、ジーゼル燃料、または固体、例えば、石炭、または他の燃料であることができる。有機固体廃棄物、例えば紙製品を、可燃性材料として用いることができる。
特定の理論に拘束されることは望まないが、本発明の方法およびシステムのNOxを低減する効果は、例えば、カーボンブラック処理におけるNOx形成の下記の議論、および本発明の目的のためのその操作を考慮して、更に理解することができる。
本明細書の目的では、NOxは、窒素の全ての酸化物を表す包括的用語である。NOxの正確な性質は、周囲の条件および酸素量によって変わる可能性がある。通常は、NOxはNOとして形成されるが、しかしながら、一度大気中では、大抵のNOxは、NOに変換される。このことのために、大抵の環境の権威者は、報告のために、NO等量濃度を用いる。ここでも、この慣例に従う。
拘束されることは望まないが、カーボンブラックの生成に潜在的に関連して、少なくとも3つのNOx形成機構が存在するとの考え方がある。
1)サーマルNOx:高温(>1500℃)では、空気中の窒素および酸素は、反応してNOxを形成する。高発熱量燃料、例えば天然ガスは、それらの温度を超える火炎温度をもたらす可能性がある。そのため、例えば、天然ガスが燃やされたカーボンブラックバーナーは、サーマルNOxを作る。しかしながら、排ガス、例えば本明細書の例において例示した排ガスは、低発熱量を有しており、その断熱的な火炎温度は1400℃未満であり、そのためサーマルNOxは、排ガス焼却機、乾燥機またはフレアでは(天然ガスが、一緒に供給されない限り)、問題ではない。
2)フューエルNOx:これは、ファーネルカーボンブラック処理プラント、例えば、本明細書中の例において例示したもの、におけるNOxの支配的な供給源である可能性がある。フューエルNOxは、供給原料中の窒素からもたらされる。通常の燃料燃焼(例えば、石炭)では、機構は単純であり、供給原料中のNは、直接的にNOxに酸化される。カーボンブラック生成では、更なる工程がある。カーボンブラック生成は、供給原料の酸化、熱分解、および加水分解の組み合わせであるので、このカーボンブラック反応は、NOxに加えて、還元された窒素種、例えばHCNおよびNHを放出する。従って、ファーネルカーボンブラック生成における排ガス、例えば本明細書中で例示されたものは、燃料の窒素をNOx前駆体(NPC)の混合物として含んでいる。これらのNPCは、次いで、排ガス焼却機中でNOxへと酸化される。
3)プロンプトNOx:これは、燃焼中に形成された炭化水素フリーラジカルが窒素と反応した場合に形成される。これは、通常は、フューエルNOxおよびサーマルNOxに比較して、重要でない原因でしかないと考えられている。このことは、特に、カーボンブラックプロセスからの排ガスについては、それが無視し得るほどの炭化水素しか含む可能性がないので、その通りである。
いずれかの特定の理論に拘束されるのは望まないが、ファーネスカーボンブラックプラント中のNOx形成は、例えば2つの異なる工程で起こる可能性がある。
工程1:カーボンブラック反応器およびバーナー:
カーボンブラック反応および供給原料窒素、FSN、からのサーマルNOxは、カーボンブラック反応器中で変換することができ、HCN,NHおよびNOx、ならびに少量のNを形成する。排ガス流中の前駆体中の窒素は、排ガス燃焼からのNOx排出に直接に影響する可能性がある。排ガス流中の窒素前駆体の含量を定量化することが必要である。この定量化は、下記のように表すことができる。
Figure 2014500942
式中、FN,NPCsは、排ガス中のNPC(NH、HCN、NOx)の質量またはモル流量である。FN,feedstockは、供給原料中のN原子の質量またはモル流量である。FNOx、Pは、バーナー中のNOxのモル流量である。
反応器中で形成されるNOxの量は、それはバーナーのサーマルNOxまたはフューエルNOxからであるが、常に判るわけではない。カーボンブラックバーナーからの過剰のまたはサーマルNOxは、Yを100%超えさせる。燃焼が有している、工程2におけるNOxの水準の最終的な結果への影響を理解する目的では、NPCの入口供給がどのようであるかを知ることで十分である可能性がある。
工程2:排ガス燃焼:
この工程では、NPCはNOxに酸化される。しかしながら、NOxは、次いでNPCと更に反応して、Nを形成する可能性がある。第2工程のNOx形成の効率を最小化するためには、燃焼器中で促進することが望ましいのは、この第2の反応である。
Figure 2014500942
式中、FN,NOxは、煙道ガスNOx中のNの質量またはモル流量である。
両方の工程の詳細な知識と、運転条件のY1およびY2への影響から、NOx排出を、以下の複合方程式を用いて、供給原料の窒素の関数として、精確に予測することができる。
Figure 2014500942
排ガス燃焼器の運転条件に対するYの機能マップを作り出すことができる。これをするには、例えば、Y対カー分ブラック反応器操作のモデル化または解析のあり、もしくはなしで、NPCが測定できなければならない。
例えば本明細書の例においてNO濃度および流量が測定される場合には、Nの収支は、等価のNOの水準によって表すことができる。従って、排ガス中のNPCおよび供給原料中の窒素含有量をNのモル数やkgで表す代わりに、NOの理論的な最大水準を、FSまたはTG中の全てのNが、煙道ガス中でNOに変換される(すなわち、Y=Y=1)ものとして計算することができ、本明細書の例においてはそのようにした。
本発明では、NOx還元は、より良好な燃焼技術を用いた予防によって、またはNOx還元剤として尿素もしくはアンモニアのいずれかを用いた矯正によって、またはその両方の組み合わせによって、成し遂げることができる。予防または矯正のいずれの場合においても、同じ反応を、NOx形成を最小化し、そしてNOxの分解を最大化するために最適化することができる。重要な反応は、下記のものである可能性がある。
サーマルNOx形成反応、これは典型的には、排ガス燃焼温度、例えば950℃〜1100℃では、重要ではない:
Figure 2014500942
フューエルNOx形成反応:
Figure 2014500942
NOx分解反応:
Figure 2014500942
選択的触媒還元(SCR)および選択的非即売還元(SNCR)については、SCRおよびSNCRでは、アンモニアまたは尿素のいずれかを、NOxを含む流れの中に注入することができる。もしも尿素が用いられる場合には、それが、現場でアンモニアに分解され、従っていずれの場合にもNOxは、上記の反応(7)によって還元される。この反応を進めるには酸素が必要とされる。煙道ガス中に存在する通常の酸素の水準で十分である、何故ならば、煙道ガス中に通常見られるNOxよりも過剰に存在するからである。所望の還元反応との競争で、上記の酸化反応(5)が存在する。この反応は、NOを分解するのではなく、形成させる。1000℃超の温度では、アンモニア酸化反応は、より速くなる。このことは、運転温度を、1000℃未満に制限させる可能性がある。しかしながら、SNCRでは、このことは問題を与える可能性がある、何故ならば、焼却機で温度が低下されると、反応速度は、SNCRでいずれの反応を進めるにも遅すぎるようになり、そしてその反応器は、NOxもNHもいずれも分解することができず、従ってNOxは除去されず、そして未反応のNHが、反応器から「逸出」してしまう。このことが、事実上、SNCRの、約850℃〜1000℃の範囲の、狭い運転ウィンドウの原因となる可能性がある。また、このことが、SNCRの効力を限定する可能性がある。実際には、SNCR販売者は、通常は、70%超のNOx分解は保障せず、そしてより低いNOx濃度(<150mg/m)に対しては、しばしば35〜40%を保障するだけである。NOx還元を70%を超えて向上させるためには、SCRが必要となる可能性がある。SCRは、反応速度を加速するために触媒を用いる。SCRは、典型的には、遥かに低い温度(200〜400℃)で運転され、従って、SNCRでは存在する高温の限界の問題がない。SCRは、SNCRよりも、より費用を要する可能性があり、従って、SNCRを用いることができる矯正が好まれる。
NOx形成に影響を与える重要な他のプロセス変数は、燃焼器中の空気対燃料比である可能性がある。火炎中の過剰なOが多ければ多いほど、それがSCNR反応(7)および(8)を促進するよりも、NOx形成反応(4)および(5)を促進する。また、空気対燃料比は、燃焼温度に影響を与え、それが次にはNOx形成に影響を与える。本発明は、この2つの因子を切り離して、そしてNOx還元を最小化する。
特定の理論に拘束されることは望まないが、排気ガス焼却からのNOx形成は、カーボンブラック生成におけるフューエルNOxが支配的なので、例えば、本発明者らは、SNCR設計において用いられる同じ反応速度論および最適化を、焼却機でのNPCからのNOxの発生を予防するために適用することができることを見出した。例えば、もしも焼却機中で十分な滞留時間を与えられ、そして燃焼室中の温度が1100℃未満に保持される場合には、NOx排出は低減することができる。この点で、希釈ガスを、希釈剤として、焼却機温度を加減するために用いることができる。燃焼器中での良好な混合が、焼却機内のホットスポットを防止することを援けることができる。そのような希釈ガスの供給源として、煙道ガス再循環、カーボンブラック乾燥機煙道ガス、またはその両方からの希釈ガスを、焼却機温度を加減するために用いることができるが、しかしながらそれらには限定されない。過剰の空気は、幾つかの理由から、希釈剤としては好ましくない可能性がある。第1に、過剰な空気は、その空気を、燃焼エネルギーまたは排ガス熱のいずれかを用いて加熱しなくてはならないために、ボイラー効率を低下させる可能性があり、それらの全ては、本来は、蒸気を作るためのものである。第2には、過剰の空気は、COの酸化を促進し、そしてこのことが、NOxを低減する重要な付加的な経路である、上記の反応(9)の反応速度を低下または停止する可能性がある。従って、排ガス燃焼器(焼却機)における温度低下の好ましい方法は、例えば、SNCR設備またはカーボンブラック乾燥機煙道ガス、または他のプロセスの煙道ガスからの、煙道ガス再循環である。いずれかの特定の理論に拘束されるのは望まないが、空気および燃料のステージングが、例えば、焼却機に複数の、例えば第1および第2の空気注入箇所を設けることによって、更にNOx低減を向上させることができることもまた考えられる。このことは、第1段階で、NHおよびHCNの幾分かが、NOxを形成するように酸化されて、NH3/HCNおよびNOxの釣り合った混合物を生成し、これが第2の酸化段階において、上記の反応(5)および(6)によって反応してNを作ることができるという仕方で行うことができる。
上記のように、本発明によってNOx低減のために処理される排ガスの供給源は、化学反応または少なくともいずれかの燃焼が伴われる反応、たとえばカーボンブラック生成に用いられるプロセス設備であることができる。
例えば、図2において、参照番号100は、後処理装置9を含むカーボンブラック生成のための装置またはシステムを全体的に示している。装置100は、例えば炉型の反応器2(それは当技術分野で知られている種類であってよい)、冷却された反応器煙6からのオフガスまたは排ガス7から、カーボンブラック11を分離するためのフィルタ、ペレタイザー10、乾燥されたカーボンブラックペレット27を形成するためのオーブン加熱乾燥機14、および焼却機ならびに、この装置からのNOx排出を低減するための排ガス7の後処理のためのSNCR装置(「ISS」)、を含んでいる。ISS9は、ガス状放出物24として大気に排出する前に、排ガス7中の窒素酸化物排出を低減するために用いられる。上記のように、ISS9は、燃焼器に導入される希釈剤および、より少ないNOx排出に有効なSNCRをも含む設備での、NOx還元剤の導入での排ガス処理を与える。点線によって示された表示された選択肢として、乾燥機14の煙突煙道ガスの一部22または全てを、ISS9に迂回させることができ、そして排ガス7の一部23を、乾燥機14のためのオーブン13に迂回させることができる。
更に、装置100について示された他の部品に関しては、反応器2は、導管4によって冷却手段3に連結された排気管を有しており、冷却手段3(例えば、熱交換器)は、下流のフィルタ手段5に導管6によって連結されており、そしてフィルタ5は、排ガス7の放出のための脱気口17が与えられている。また、このフィルタ5は、下流のペレタイザー10に導管11によって連結されており、それを通して回収されたカーボンブラックが送られる。示されているように、ペレタイザー10中で生成されたペレットは、導管12を経由して乾燥機14に送られるが、乾燥機は当技術分野で知られている種類であることができる。また、蒸気およびカーボンブラックダストは、乾燥機14から、導管25を経由してろ過手段、例えば既知の蒸気バッグ集塵器または「VBC」(示されてはいない)、に排出することができる。
反応器2は、当技術分野で知られている種類であることができ、そして予燃焼区域18を含んでおり、その中に、燃焼のための空気および燃料が導入されるか、または予燃焼区域18は反応区域16と連通されていて、その中に、熱い燃焼ガスが充填される。収束する(converging)直径を有する溝を付けられた(throated)部分またはベンチュリ19を、反応区域16に与えることができる。開示された反応器の種類においては、カーボンブラックを生成する炭化水素は、この炭化水素供給原料が、注入手段20によって導入されて、熱い燃焼ガスとの接触によって熱分解される。図中に示されているように、1種もしくは2種以上の種類の添加剤が、随意選択的に、供給原料とともに、反応器中に導入される。開示された反応器中では、熱い燃焼ガスおよび熱分解された炭化水素によって生成された煙が、反応区域16に沿って流れる。この熱い煙は、固体カーボンブラック粒子を含んでおり、そして、この熱い煙を、カーボンブラック生成反応を、所定の段階で停止するために十分に低い温度に冷却することが望まれる。入口15が、反応器2と連結されており、反応器2の反応区域16中への冷却流体の導入のための入口を与える。注入位置/区域15が反応器ベンチュリ19の下流の位置に示されている。注入位置15は、カーボンブラック形成プロセスを停止もしくは遅延させるために、熱い煙の予備冷却(prequench)を与える。反応区域16は、導管4と連結されており、それによって冷却された、固体カーボンブラック粒子を懸濁して含んでいる煙が、反応区域から、導管4に放出される。ろ過の前に、更なる冷却を、冷却区域/装置3によってもたらすことができる。冷却区域/装置3は、既知のもの、およびこの機能のために当技術分野で用いられているものを含むいずれかの好適な種類であることができる。いずれかの更なる最終的な冷却を、冷却区域/装置3とフィルタ5との間の導管6中の煙の中に、導管21によって、更なる冷却(quench)水を注入することによってもたらすことができる。
フィルタ5は、例えば、集塵バッグまたは他のフィルタ、またはサイクロン、沈降分離装置、または当技術分野で知られている他の分離装置であることができる。しかしながら、いずれかの種類の好適なフィルタまたはガス−固体分離機を用いることができることが理解されなければならない。上記のように、フィルタ5の機能は、カーボンブラック粒子を、熱い煙の残りの構成部分から分離することであり、カーボンブラックが次いでペレタイザー10に送られ、ペレタイザー10は、当技術分野で知られた種類でよく、そして煙の残りの構成部分は、排出口7を通って排出される。乾燥機14は、例えば、当技術分野で知られているカーボンブラックペレット乾燥機であることができる。乾燥機の熱は、例えばオーブン13によって与えることができ、オーブン13は燃料(例えば、メタン、燃料オイルなど)、排ガスまたはその両方を燃焼させる。上記のように、排ガス7の一部は、オーブン乾燥機13のための燃料ガスとして用いることができる。図2中に示されているISS9に用いることができる更なる態様および特徴が、下記の図を参照して、ここに議論される。
図3〜6を参照すると、図4〜6に示されている本発明による焼却機およびSNCRシステムを含む排ガスのための幾つかの後処理装置との比較のために、焼却機およびSNCRシステムを含む排ガスのための後処理システムが図3に示されている。これらの焼却機およびSNCRシステムは、図2のカーボンブラック生成装置中に示されているように、「ISS」として用いることができるが、しかしながら、それには限定されず、そして燃焼システムの排ガスもしくは排出ガスの処理への広汎な用途を有することができる。
図3〜6中に示されている設備中で、排ガス(TG)は、焼却機の頂部付近に導入され、そしてこの設備の底部付近から排出される前に、この装置を通して上部から底部の方向に概ね下向きに流れる。図3〜6中で、焼却機の空気入口および頂部バーナー、ならびに他の焼却機およびSNCR付属品および用いることができる部品は、議論のために図面を単純化するために示されていない。
図3中に、低NOxボイラーの基本的設計が示されており、そこでは排ガス(TG)が、例えば約1200℃で焼却され、一方で、この設備では、SNCRは、例えば850℃〜1100℃で運転され、そして、煙道ガス再循環(FGR)が、主として、焼却機の底部近傍に(例えば、容器高さの底部33%に)配置されている入口「A」で、SNCR温度を制御するために用いられている。酸素含有供給源が、排ガスのほとんどの、または完全な燃焼を確実にするために焼却機中に導入することができる。NOx還元剤、尿素が、SNCRに導入される。示された「過熱器」は、このプロセス設備中の温度を更に低下させるために、SNCRの前に配置された、反射板(radiant shield)である。SNCRシステムと共に用いることができるボイラー内での熱伝達(除去)の後に、煙道ガスは、煙道ガスの出口およびFGR流を与えるようにボイラーを出る。この比較の設備では、全体の煙道ガスの25%未満(体積基準)しか、焼却機の頂部近傍(例えば、容器高さの上部33%以内)で「B」の位置に、再循環されておらず、再循環流FGRとして示されているが、従って、燃焼器温度の低下は限定される。図3の設備に比べて、異なる装置、例えば、図〜6中に示されたものを用いると、向上したNOx低減が得られることが見出された。
図4では、低NOxボイラー設備が示されており、この中ではFGRが、焼却機温度を実質的に低下させるために用いられている。このことは、SNCRから排出される流出物の25%超(体積基準)(好ましくは40%超、またはより好ましくは50%超)を、再循環ガス流FGRとして焼却機へと再循環することによって行われる。また、排ガス(TG)が約4%以下の水を含む場合(例えば「乾燥排ガス」条件)では、煙道ガス再循環は、典型的には、これらの範囲に比べて、全ての他の因子を同じとして、例えば、SNCRから排出される流出物の30%超(体積基準で)(または40%超、または好ましくは50%超、またはより好ましくは60%超)を焼却機へと再循環することによって、増大される。図4中に示された設備では、総煙道ガスの25%(体積基準で)超が焼却機の頂部近傍(例えば、容器高さの上部33%以内)の「B」で再循環されて、それによって燃焼器温度の調整を有意なものにすることができる。これらの再循環パーセントは、質量速度基準(例えば、トン/時、など)であることができる。酸素含有供給源は、排ガスのほとんどの、または完全な燃焼を確実にするように、焼却機中に導入することができる。FGRの希釈剤としての焼却機への導入は、この図では、焼却機温度を、約950℃〜1100℃に加減し、一方で、SNCRは、約850℃〜1100℃で運転されている。尿素または他の還元剤を、この例において、SNCRに更に導入することができる。焼却機は、既にSNCRに適正な温度であるので、焼却機の入口「A」での煙道ガス注入は必要とされない。SNCRの使用および燃焼器温度の低下の両方が、NOx排出を低減し、そして温度制御のための煙道ガス再循環の使用が、ボイラー効率を維持するようにこれを行うには、高度に有利な方法であることが見出された。
図5では、煙道ガスが、燃焼器の頂部近傍(例えば、容器高さの上部33%以内)の位置「B」に再循環され、そしてNOx還元剤、例えば尿素が、入口「A」中に単独で、または少量のFGR(例えば、典型的には、約5%〜約10%、しかしながら、もしも「B」の流量が少なければ、40%まで増加することができる)と共に(例えば、焼却機の底部近傍、例えば容器高さの底部33%以内)、注入される。酸素含有供給源は、焼却機中に、排ガスのほとんどの、または完全な燃焼を確実にするために導入することができる。また、希釈剤としてのFGRの焼却機への導入は、この図では、焼却機温度を、約950℃〜1100℃に調整し、一方で、SNCRは、約850℃〜1100℃で運転されている。焼却機の位置「B」で導入される、SNCRからのFGRの再循環速度は、図4の設備で示されたものと同様であることができ、またはより小さい値であることができる。この燃焼器は、既にSNCRに適正な温度であるので、還元剤(尿素)を、この設備では、例えば、位置「A」で、燃焼器中に注入することがでる。同じ理由から、反射板(radiant shield)(超過熱器)を、SNCRの後に動かすことができる。SNCRは燃焼器中で始まるために、SNCR体積を減少させることができる。
図6においては、この設計は、ボイラーおよびSNCRからの煙道ガス再循環の代わりに、燃焼器での温度を制御するために、排ガスバーナー(TGB)/乾燥機煙道(DF)ガスが用いられる以外は、図5の設計と同様である。酸素含有供給源は、排ガスのほとんどの、または完全な燃焼を確実にするために、焼却機中に導入することができる。希釈剤としての乾燥機煙道ガスの焼却機への導入は、この図では、焼却機温度を、約950℃〜1100℃に調整し、一方で、SNCRは、約850℃〜1100℃で運転されている。この設備は、第3の煙道ガス注入口を用いることができる。例えば、注入位置「B」は、焼却機温度をできる限り安全に低く低下させるために用いることができ、そして注入位置「A」は、焼却機温度をSNCR温度まで低下させるために、尿素の注入と共に、用いることができ、そして注入位置「C」は、残っているいずれかの過剰の煙道ガス(FG)を注入するために用いることができる。TGB/DFガスは、NOx分解のための上記の反応(7)および(8)に好都合であることから、FGR(ボイラー)よりも、より高い総NOxおよび/またはNPCを有することができる。ファーネスカーボンブラック生成プラントからの、例えば余分の15%のエネルギーの可能な回収を、この方式を用いることによって得ることができる。図6の設備は、図5の設備と組み合わせることが可能であり、SNCR流出物の一部が、乾燥機煙道ガスの導入に加えて、焼却機に再循環して戻される。上記のように、焼却機に導入される希釈剤の量および種類は、例えばNPCの存在の下で、温度をNOxが低下する水準に調整するように選択および実行することができる。
更に、図6の設備については、乾燥機の煙道ガスは、煙道ガス再循環の代わりに、または煙道ガス再循環に加えて、エネルギーセンターの燃焼器、SNCR、またはその両方に送られる。ボイラーからの煙道ガス再循環を増す、または置き換えるための、乾燥機からの煙道ガスの使用は、多くの付加的な利益が実現されることを可能にする。ファーネスカーボンブラック生成における、向上したエネルギー回収効率は、乾燥機流出ガスを、500℃超にすることができる場合に、可能とすることができる。従来は、この廃熱は捕捉することができず、または少なくとも本発明の方法では捕捉することができなかった。乾燥機煙道ガス流が、焼却機に送られる場合には、ボイラー流出物が、約230℃もしくは他のより低い温度であるので、知覚し得る熱の多くを、回収することができる。燃焼器での乾燥機流出物の使用は、TGB/乾燥機の再設計の必要なしに、TGB/乾燥機中のNOx制御を可能にする。乾燥機のための排ガスバーナー中で生成されたいずれかのNOxは、SNCR中で分解することができる。排ガスバーナー/乾燥機は、NOxの減少を有さない可能性がある。煙道ガスボイラー中にSNCRを設けることは、複雑さと費用を大きく増加させる可能性がある。乾燥機流出物を焼却機へと送ることは、費用を低減するか、または回避することができる。煙道ガスバーナー中で発生したNOxは、ボイラーへの主要な排ガス流中のHCNおよびNHを除去することができる。乾燥機流出物が、燃焼器または焼却機に入る前に、排ガスと混合された場合には、NOx、HCNおよびNHは、一緒に存在することができる。このことは、上記の反応(7)および(8)が燃焼器中で起こることを可能にする。効果的には、このことは現場でのSCNRとして作用して、還元剤の注入なしにNOxを低減させる。
図3に示された比較の設備の焼却機およびSNCRシステムの更なる詳細として、燃焼可能な材料の燃焼のための燃焼器を、焼却機として備えることができ、これは垂直方向の燃焼室を含むことができ、燃焼室は、頂部、底部、頂部および底部を連結する実質的に円筒形の側壁を含んでおり、そして排ガス(TG)の導入のための、少なくとも1つの排ガス入口、および少なくとも1つの排出ガス出口を、側壁に備えることができる。この燃焼室の上部の内側に、トップパーナーを配置することができ、これは外部の燃料供給源から燃料を受容するようにされている。1つもしくは2つ以上の空気入口を、燃焼室に備えることができる。燃焼器の排出ガス出口は、SNCR中に供給することができる。SNCR領域中で処理されたガスは、次いでボイラーを通して流れることができる。ボイラー供給水は、スチームドラムに供給して、そして凝縮物をボイラーに送って蒸発させて、スチームを生成させて、スチームドラムに戻すことができる。煙道ガスは、ボイラーを出て、出口およびFGR流を与えることができる。SNCRシステム(例えば、SNCRおよびボイラー)は、ガス流出物を生成し、これは排出されるか、または燃焼器へと再循環(FGRまたはFGR)することができる。
構成としては、スチームボイラーを、最終的な煙道ガス中のNOxの低減のために、SNCR装置と共に設備することができる。還元剤を、噴霧ノズルを用いてSNCRに加えることができる。SNCRは複数の噴霧ノズル(例えば、1〜6または7以上)を有することができ、これは、1つの側面に3つ垂直に配置することができ(頂部および底部)、燃焼室をスチーム発生パイプから分離する反射板(radiant shield)の下流の空間中に噴霧する。SNCRは、尿素溶液および/または他のNOx還元剤を、燃焼器から来る煙道ガス流中に、噴霧することによって運転することができる。SNCRの最適な運転温度は、約850℃〜1000℃、または950℃〜1000℃の範囲であることができる。反射板(radiant shield)の後ろのSNCRノズルの配置は、燃焼器が、SNCR反応のために適切な範囲よりも高い温度で運転されるとの設計仮定に従っている。
FGRとして識別されているプロセスライン(煙道ガス再循環ライン)を用いることができる。FGRラインは、燃焼器で分岐することができ、そして再循環された煙道ガスは、頂部近傍(例えば、容器高さの上部33%以内)または底部近傍(例えば、容器高さの底部33%以内)またはその両方で、燃焼器中に供給することができる。煙道ガス再循環は、ボイラーの効率を増大させることができ、そして燃焼室内の温度を低下させることができる。燃焼室中の温度が煙道ガスの再循環(頂部入口)によって、850℃〜1000℃などの範囲にある点に低下された場合には、SNCRを、温度を更に約100℃低下させることができる反射板(radiant shield)の後ろに位置させることは、もはや望ましくはない。この図では、上記のように、尿素溶液および/または他の還元剤を、燃焼器の底部に供給する煙道ガス再循環ライン中に注入することができる。このラインは、ベンチュリオリフィス流量計を、燃焼器への入口近傍に有することができる。尿素溶液および/または他の還元剤が流量計のベンチュリの狭い点に注入される場合には、再循環された煙道ガスの高速が、溶液を分散させることができる。燃焼器の底部部分は、それから、SNCR反応が起こるための付加的な滞留時間として作用することができる。その流れが個々に調整されなければならない、複数の分かれたノズルの代わりに、単一の環状噴霧として用いることができるので、この設計は、尿素溶液および/または他のNOx還元剤の添加を簡略化するという更なる利点を有している。FGRは、SNCRシステムから排出された流出物の25%超(好ましくは40%超、またはより好ましくは50%超)を、再循環されたガス流FGRとして、焼却機へと戻して、再循環することによって、行うことができる。
本発明の排ガス後処理方法および装置は、以下の特徴の1つまたは2つ以上を有することができる。
煙道ガス中のNOxの低減、例えば、約1200℃の温度で運転された燃焼器で得られた煙道ガス中のNOxに対して、質量速度基準で、少なくとも約10%、または少なくとも約15%、または少なくとも約20%、または少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または約10%〜約50%の低減を得ることができる。
焼却機または燃焼器中に導入された希釈剤は、燃焼器温度を、例えば、約950℃〜約1100℃、または約975℃〜約1100℃、または約990℃〜約1075℃、または約1000℃〜約1050℃、または1010℃〜約1030℃の温度、または他の温度範囲に制御することができる。排ガスは、燃焼器中に、例えば、約0.2秒〜約5秒以上、または約0.5秒〜約4秒、または約1秒〜約3秒、または約1.5秒〜約2.5秒、または他の時間の滞留時間を有することができる。焼却機に導入される希釈剤は、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される総煙道ガスの、質量速度を基準として、例えば、25%以上、または30%以上、または40%以上、または50%以上、または60%以上を含むことができる。希釈剤は、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置の煙道ガスの少なくとも1部を含むことができ、そしてNOx還元剤の少なくとも1部は、燃焼器中に導入される。希釈剤は、カーボンブラック乾燥機からの煙道ガスの、少なくとも一部を含むことができる。カーボンブラック乾燥機からの煙道ガスが、焼却機で希釈剤として用いられる場合には、この乾燥機の煙道ガスは、例えば、200℃超、または約225℃〜約650℃、または約400℃〜約600℃、または約450℃〜約550℃の温度を有することができる。この乾燥機煙道ガスは、NOxを、例えば5mg/Nm以上、または50mg/Nm超、または100mg/Nm超のNOxを含むことができる。また、この乾燥機煙道ガスのNOx含有量は、本発明の上記の後処理設備によって低減することができる。
燃焼器からの排出物は、例えば、約850℃〜約1100℃、または約900℃〜約1050℃、または約900℃〜約1000℃、または約925℃〜約1000℃、または約950℃〜約1000℃、または他の温度の値、の温度を有する少なくとも1つの選択的非触媒還元装置に送ることができる。ボイラー体積に対するSNC体積は、例えば、約0.1〜約10、または約0.2〜約5、または約0.4〜約3、または約0.5〜約2の比率であることができる。
また、本発明は、希釈剤の注入によって燃焼器の火炎温度を制御しながら、排ガスがその中に導入される燃焼器中の、空気対燃料比を制御することを含む、排ガスの焼却においてNOxを低減する方法に関する。燃焼器の排出物の酸素濃度は、燃焼器温度を増大させることなく、低下させることができる。排出物は、燃焼器から、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置へと送ることができ、選択的非触媒還元装置から排出される煙道ガスのO濃度は、燃焼器での空気対燃料比を制御して、この構成において、約8体積%未満、または約5体積%未満、または約3体積%未満である。
排出物は、この排出物の、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置中への導入の前に、反射板(radiant shield)が、排出物温度を約10℃超低下させることを妨げることなしに、燃焼器から、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置へと送ることができる。
少なくとも1種のNOx還元剤を、燃焼器の下流に配置された少なくとも1つの選択的非触媒還元装置に、この燃焼器に、またはその両方に、導入することができ、NOx還元剤またはその分解生成物、またはその両方が、NOxと反応して、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される煙道ガスに含まれていた窒素を生成する。NOx還元剤は、尿素((NH)CO)、アンモニア(NH)、イソシアン酸(HNCO),またはそれらの組み合わせ、および/または他のNOxのための還元剤であることができる。NOx還元剤は、例えば水性尿素溶液、水性アンモニア溶液、またはそれらの組み合わせを含むことができる。還元剤は、例えば尿素、アンモニア、またはそれらの両方を、水中に、活性剤を基準として、約1質量%〜約25質量%の範囲、または他の濃度で、含む希釈水性溶液を含むことができる。還元剤の導入は、単一の導入地点で、または煙道ガスの再循環流路(FGR)に沿って配置された1つもしくは2つ以上の注入ノズルを用いて段階的に、行うことができる。NHは、例えば、FGR中に、または燃焼器に直接に注入され、固体、液状溶融物、エマルジョン、スラリーもしくは溶液として適用可能な、還元剤の分解または蒸発によって、増加的に発生させることができる。幾つかのアンモニア塩、例えば、炭酸アンモニウム((NHCO)、および重炭酸アンモニウム((NH)HCO)は、例えば加熱された時に、NHおよびCOを放出することによって、本質的には完全に分解することができ、そして炭酸塩は水も生成する可能性がある。
本発明の方法および装置によって、その中のNOx水準を低減するように処理することができる排ガス組成物は、特には限定されない。焼却機に導入される排ガスは、約40〜約120BTU/標準立法フィート(scf)、または約45〜約110BTU/標準立法フィート(scf)、または約50〜約80BTU/標準立法フィート(scf)の正味の熱量を有することができる。この排ガスもしくは他の排ガス以外の、燃料および燃料の供給源は、燃焼器(焼却機)中に導入することができる。
本明細書の例の項の表1は、本発明を用いて、NOxを低減するために処理することができる幾つかの例示的な、限定するものではない排ガス組成物を示している。いずれかの特定の理論によって拘束されることは望まないが、排ガスの特定の組成的な特徴が、外部の化学薬品による不活性化による低温度燃焼の使用(例えば、煙道ガス再循環)を援けることもまた信じられる。先ず、多くの焼却機燃料(例えば、オイル、石炭、天然ガス)は、極めて高熱量を有しており、そして非常に迅速に燃焼する。燃焼は完結し、そしてピークの断熱火炎温度に、極めて早く到達し、そして希釈剤の混合時間は、これらの火炎で観察される高温を回避するには、しばしば長過ぎる。容易に点火される多量の水素を含む燃料の使用は、燃焼温度が低下した場合にさえも安定なままであることができる。反対に、オイルおよび天然ガス、および石炭は、点火するのがより困難である可能性があり、更なる熱エネルギーを必要とし、そして低温の火炎は、それ自体で維持することはできず、それ故に、第1の問題(上記の)を解決するために希釈剤でその燃料を予備希釈することができたとしても、焼却機中の断熱温度の低下は、不安定さを招く可能性がある。
上記のように、本発明によって提供される排ガス焼却でのNOx排出制御は、ここに示した調節および変更を加えて、例えば、ファーネルカーボンブラック反応器の煙道ガスに用いることができる。本発明は、例えばカーボンブラック反応器中で、例えば、モジュール型の、「段階式」とも表されるファーネスカーボンブラック反応器の構成の反応器で、発生した排ガスを処理するのに用いることができる。本発明による排ガス処理を受けることができる段階式反応炉は、例えば、米国特許第3,922,3351号、第4,383,973号、第5,190,739号、第5,877,250号、第5,904,762号、第6,153,684号、第6,156,837号、第6,403,695号および第6,485,693号明細書中に示されており、それらの全てを参照することにより本明細書の内容とする。
本発明によって処理することができる排ガスを発生するカーボンブラック反応器中で用いられるプロセス条件および原料は、特に限定されない。図2に、本発明のプロセス中で、カーボンブラックを生成するのに用いることができるファーネスカーボンブラック反応器2の種類の一部を示している。用いることができる反応器中の種々の区域の有効な直径および長さは、参照することによって本明細書の内容とした上記の特許を参照して選択することができる。熱い燃焼ガスを生成するために燃焼区域18中で、酸化剤(空気)の流れとの反応に用いるのに好適な燃料の中には、容易に燃焼可能なガス、蒸気または液体の流れ、例えば天然ガス、水素、一酸化炭素、メタン、アセチレン、アルコール、またはケロシン、または他の燃料がある。しかしながら、高い含有量の炭素含有成分、そして特には炭化水素を有する燃料を用いることが、一般には好ましい。カーボンブラックを生成するのに用いられる空気の、天然ガスに対する比率は、約1:1(化学的量論比)〜無限大であることができる。熱い燃焼ガスの発生を促進するために、酸化剤の流れを予備加熱することができる。上記のように、熱い燃焼ガスの流れは、反応器ののどの(throated)区域へと、下流に流れて、そこで、および/または反応器中の他の供給原料の導入地点で、カーボンブラックをもたらす供給原料を導入することができる。供給原料は、例えば、プローブを通して(軸方向に、または放射状に)、反応器の壁に配置された複数の開口を通して放射状に内側に、のいずれかで、またはその両方の組み合わせで、導入することができる。この反応条件のもとで容易に蒸発可能であることができる、カーボンブラックをもたらす炭化水素供給原料の種類として、ここでの使用に好適なものとしては、上記の本発明の内容とした特許に記載されたものが挙げられる。この供給原料は、それが反応器中に導入される前に予備加熱することができる。導入にあたって、供給原料は、加熱されたガスの流れと組み合わされて反応流れを形成し、反応器において、その反応流れの中でカーボンブラックが、形成される。
添加剤、例えば、カーボンブラックの生成において慣用に用いられているものを、反応器中に導入することができる。カーボンブラックの構造を変えることができる添加剤、例えば、I族および/またはII族のアルカリ/アルカリ性金属イオンを、添加剤として用いることができる。これらの添加剤は、例えば最終的に形成されたカーボンブラック製品中に存在するIA族元素もしくはイオンおよび/またはIIA族元素(もしくはそのイオン)の200ppm以上の量で加えることができる。添加剤は、いずれかの慣用の方法を含めたいずれかの方法で加えることができる。言い換えれば、この物質は、カーボンブラックをもたらす供給原料が導入されるのと同じ方法で加えることができる。この物質は、ガス、液体または固体、またはそれらのいずれかの組み合わせとして加えることができる。この物質は、1つの地点または幾つかの地点で加えることができ、そして単一の流れで、または複数の流れで加えることができる。
反応器内部の反応流れは、冷却において(at quench)、例えば、約600℃〜約2000℃、または約800℃〜約1800℃、または約1000℃〜約1500℃、または反応炉中で発生される非常な発熱反応を反映する他の高温を有することができる。反応流れ中のカーボンブラックは、1つまたは2つ以上の区域中で冷却することができる。例えば、図2に示されているように、冷却位置15で、冷却流体が注入され、それは水でよく、それはカーボンブラックをもたらす供給原料の熱分解を完全に、もしくは本質的に完全に停止するために用いることができ、あるいは、その供給原料を、熱分解を停止することなく部分的にのみ冷却するように用いることができ、次いで第2の冷却21が続き、この第2の冷却21は、熱交換器3の下流であることができ、カーボンブラックをもたらす供給原料の熱分解を完全に停止するのに用いられる。熱い燃焼ガスとカーボンブラックをもたらす供給原料の混合物が冷却された後に、冷却されたガスは、分離手段の中へと下流に通過し、分離手段は慣用のものでよく、それによってカーボンブラックが回収され、そして排ガスが、ISSまたは本発明へと送られる。
本発明は、以下の態様/実施態様/特徴を、いずれかの順序および/またはいずれかの組み合わせで含んでいる。
1.本発明は、
燃焼器温度を有する燃焼器中に排ガスを導入すること、該排ガスはNOx、NOx前駆体、またはその両方を含み、そしてxは正の値である;ならびに
該燃焼器温度を、約950℃〜約1100℃の温度に制御するために、希釈剤を該燃焼器に導入すること、
を含む、排ガスの焼却におけるNOx排出の低減方法に関する。
2.前記排ガスが、少なくとも1つのカーボンブラック炉からである、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
3.前記排ガスが、約0.2秒間〜約5秒間の前記燃焼器中の滞留時間を有する、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
4.前記燃焼器からの排出物を、約850℃〜約1100℃の温度を有する、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置に送ることを更に含む、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
5.少なくとも1種のNOx還元剤を、前記燃焼器の下流に配置された、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置、該燃焼器、またはその両方へと導入することを更に含み、該NOx還元剤またはその分解生成物またはその両方が、NOxと反応して、該少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される煙道ガスに含まれていた窒素を生成する、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
6.前記希釈剤が、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される総煙道ガスの質量速度を基準として、25%以上を構成し、そして前記NOx還元剤の少なくとも一部が、該少なくとも1つの選択的非触媒還元装置中に直接に導入される、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
7.前記燃焼器に導入された排ガスが、約4質量&以下の水を含み、そして前記希釈剤が、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される総煙道ガスの質量速度を基準として30%以上を構成し、そして前記NOx還元剤の少なくとも1部が、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置中に直接に導入される、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
8.前記煙道ガスが、同じ選択的非触媒還元装置から、前記燃焼器へと再循環され、該選択的非触媒還元装置へ、前記NOx還元剤が、直接に導入される、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
9.前記希釈剤が、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置の前記煙道ガスの少なくとも一部を含み、そして前記NOx還元剤の少なくとも一部が、前記燃焼器に導入される、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
10.前記希釈剤が、燃焼供給源からの煙道ガスを含み、そして随意選択的に、前記NOx還元剤の少なくとも一部が、前記燃焼器中に導入される、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
11.前記希釈剤が、カーボンブラック乾燥機からの煙道ガスを含み、そして随意選択的に、前記NOx還元剤の少なくとも一部が前記燃焼器中に導入される、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
12.前記希釈剤が、200℃超の温度を有するカーボンブラック乾燥機からの煙道ガスを含む、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
13.前記燃焼器中に、前記排ガス以外の燃料または他の排ガスを導入することを更に含む、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
14.前記排出物の、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置への導入の前に、反射板(radiant shield)が、排出物温度を約10℃超低下させることを妨げることなく、該流出物が、前記燃焼器から、該少なくとも1つの選択的非触媒還元装置へと送られる、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
15.前記NOx還元剤が、尿素、アンモニア、またはその両方である、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
16.前記NOx還元剤が、水性尿素溶液を含む、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
17.約1200℃の温度で運転された前記燃焼器で得られる前記煙道ガス中のNOxに対して、質量速度を基準として、該煙道ガス中のNOxの少なくとも10%の低下が得られる、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
18.前記焼却機に導入された前記排ガスが、約40〜約120BTU/標準立法フィート(scf)の正味熱量値を有する、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
19.サーマルNOxが、前記排ガスの前記焼却中に発生する副次的反応である、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
20.前記排ガスの焼却が、サーマルNOxの実質的な不在で起こる、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
21.前記排ガスの焼却が、サーマルNOxの形成なしに起こる、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
22.ボイラー体積に対するSNCR体積が、約0.1〜約10の比率である、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
23.燃焼排ガス中のNOx排出を低減する方法であって、
少なくとも1種の炭化水素の燃焼からの排ガスを、焼却温度を有する焼却機中へ導入すること、該排ガスは、NOxおよびNOx前駆体を含み、xは、正の値である;
希釈剤を、該焼却温度を、約950℃〜約1100℃の温度に制御するために、該焼却機中に導入すること;
該焼却機からの排出物を、約850℃〜約1100℃の温度を有する少なくとも1つの選択的非触媒還元装置へと送ること;
少なくとも1種のNOx還元剤を、該少なくとも1つの選択的非触媒還元装置、該燃焼器、またはその両方に導入すること、該NOx還元剤またはその分解生成物、またはその両方は、NOxと反応して、該少なくとも1つの選択的非触媒反応装置から排出される煙道ガスに含まれていた窒素を生成する、
を含んでなる方法。
24.排ガスの焼却におけるNOx排出を低減する方法であって、
排ガスがその中に導入される燃焼器中の空気対燃料比率を制御し、一方で、該燃焼器の火炎温度を、希釈剤注入によって制御することを含み、該排ガスは、NOx、NOx前駆体、またはその両方を含み、xは正の値であり、かつ該燃焼器の排出物の酸素濃度は、燃焼器温度を増大させることなく低下される、
方法。
25.前記燃焼器からの排出物を、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置へと送ることを更に含み、該選択的非触媒還元装置から排出された煙道ガスのO濃度は、約8体積%未満である、前記もしくは下記のいずれかの実施態様/特徴/態様のいずれかの方法。
26.排ガスの焼却のためのボイラー設備であって、
(i)以下の(a)および(b)を受容することが実施可能な燃焼器、
(a)NOx、NOx前駆体、またはその両方を含む排ガス、および
(b)燃焼器温度を、約950℃〜約1100℃に制御するための種類および量の希釈剤、ならびに、
(ii)少なくとも1つの選択的非触媒還元装置およびボイラーを含む少なくとも1つの選択的非触媒還元設備、該還元設備は、該燃焼器から排出される排出物ならびに、NOxと反応可能であって、少なくとも1つの選択的非触媒還元設備から排出される煙道ガスに含まれていた窒素を生成する、少なくとも1種のNOx還元剤またはその分解生成物またはその両方、を受容することを実施可能である、
を含むボイラー設備。
27.カーボンブラック生成のための設備であって、カーボンブラックおよび排ガスを生成するためのカーボンブラック反応炉、該排ガスからカーボンブラックを分離するためのフィルタ、および前述の請求項に記載された該排ガスの焼却のためのボイラー設備、を含む設備。
本発明は、上記および/または下記の文および/または段落中に説明された、これらの種々の特徴または実施態様のいずれかの組み合わせを含むことができる。ここに開示された特徴のいずれかの組み合わせは、本発明の一部であると理解され、そして組み合わせが可能な特徴についていずれの限定も意図されていない。
本発明は、以下の例によって更に明らかにされ、それらの例は、本発明の例示であることを意図されている。

本発明は、市販の、排ガスを燃料とするスチームポイラーで例証した。このボイラーの構成を、図7に示した。図面は、測定のためのものではない。
図7では、排ガス燃焼器は、区域AおよびBで構成されている。流れおよび区域/容器は、番号および文字でそれぞれ強調されている。この議論を通して、流れ(#)および区域/容器(abc)を表す場合には、かっこが用いられている。火炎は、上から下に燃焼する。排ガス燃料は、入口(105)を通して燃焼器(120)中に供給される。ライン(102)中に送られる燃焼空気は、3つの流れに分割されて、流れ(102)はパイロットバーナーの空気供給として、頂部から燃焼器へと送られる。流れ(103)および(104)は、2箇所の高さで、燃焼器中に注入される。これらの空気の流れは、均一な分布を得るために、穴あき板を通して、燃焼器の半径方向に注入された。燃焼空気を段階的にすることは、燃焼器中の2つの燃焼区域において、それぞれの燃焼区域の空気対燃料比を、流れ(103)および(104)の流量によって調整可能にすることをもたらす。
燃焼された排ガスは、スチーム過熱器(D)を通してボイラー(E)へと送られる。ボイラー(E)中での熱交換の後に、煙道ガスは、流れ(109)として、ボイラーを離れる。流れ(109)は、流れ(109A)に分割することができ、ボイラー出口からの煙道ガスの一部(108)は、送風機(示されていない)を通して、燃焼器(120)へと再循環されて戻される。再循環された煙道ガス(108)は、2つの流れ(106)と(107)に分割され、それらは燃焼器の異なる位置で注入される。流れ(106)は、主に、燃焼器中の温度を制御するのに用いられ、そして流れ(107)は、SNCR温度(区域(C)として示されている)を微調整するために用いられる。NOx還元剤として用いられる、尿素注入が、(113)を通して供給される。
ボイラーへの供給水が、スチームドラム(F)へ供給され、そして凝縮液(111)が、ボイラー(E)に送られて、蒸発してスチーム(112)を生成する。最終的なスチーム製品(115)は、利用のために、この設備を離れる。スチームドラムを出た流れの一部が、スチーム過熱器(D)に送られて過熱蒸気を生成する。一方で、過熱器(D)は、反射板(radiant shield)として作用して、ボイラーチューブが過熱されるのを防止する。試験は、スチーム生成の間に行われたので、スチーム需要が、処理される排ガスの量を規定し、そのために試験を通して流れを変えた。反応の重要な区域の体積は下記の通りであった。
上部燃焼区域(A):58.3m
下部燃焼区域(B):258.7m
SNCR反応区域(C):101.4m
焼却機(再循環(109A)+(108)を含む)中の平均煙道ガス流量は、96.081Nm/時(物質収支を基準として、そして完全な燃焼を仮定して)と計算された。従って、平均標準空間速度(体積m当たりの煙道ガス流量、Nm/hrとして規定された)は下記の通りである。
上部燃焼区域(A):2280hr−1
下部燃焼区域(B):514hr−1
SNCR反応区域(C):1311hr−1
平均的組成の排ガスが表1に与えられている。NPCは、試験を通して測定され、そのために、この値は、測定を基にしている。残りの成分は、熱力学および物質収支を基に概算した。また、表1には、本発明の方法において用いられる、種々の生成条件および種々の原材料について用いることができる排ガス組成物の限定するものでない範囲を含んでいる。
表2に、実証試験の間に試験された変数の範囲をまとめた。2つの検討を同時に行った。第1の検討では、ボイラー性能のみ(SNCRをはずして)を調べた。第2の検討では、第1の検討の条件のそれぞれの間にSNCRを単純に運転して、そしてSNCRシステムのNOxを分解する効率を測定することによってSNCRの性能を調べた。従って、それぞれの条件について、操作上の制御のみでどれほどよくNOxを低減することができるか、そしてSNCRが、次いでどれほどよく燃焼後のNOxを低減することができるかの検討が可能であった。SNCRは化学薬品を消費するので、SNCR中で尿素またはアンモニアを用いてNOxを矯正しなければならないよりも、ボイラー運転を通してNOxを防止するのが好ましい。
パイロット空気(102)は、全体の試験の間に一定に保たれた。天然ガスは、ここに記載されたデータセットの間は停止された。
ボイラーからのNOx排出は、煙突に設置された、オンラインのNOx検出器で連続的に監視された。NOx濃度は、工業標準に従って、3%Oで、乾燥量基準に変換された。
SNCRなしの運転では、2つの実験上の、直線的な相関関係が、実験の設計(DOE)の中の重要な変数に基づいて明らかにされた(表2参照)。FGRおよび焼却炉温度は、密接に関係しているので、これらの変数の一方または他方、しかしながら両方ではなく、を用いて良好な相互関係を明らかにすることができる。表3は、焼却温度、出口酸素、および出口煙道ガス流量を基に相関関係を示している。図8には、煙道ガス酸素を一定として、NOx排出と燃焼器温度の間の相関関係を示している。図8に、125000Nm/時の一定の出口煙道ガス流量での相関関係を図に描いている。図8は、NOx低減について、最も挑戦的な状況であるので、DOEの最高の範囲が描かれている。表4は、煙道ガス再循環分率、出口酸素、および出口煙道ガス流量を基にした代わりの相関関係を示している。図9は、煙道ガス酸素を一定として、NOx排出と煙道ガス再循環比率の間の相関関係を示している。図9に、125000Nm/時の一定の出口煙道ガス流量での相関関係を図に描いている。
図8は、燃焼器温度が低下した場合には、NOx排出の水準が低下することを示している。例えば、煙道ガス酸素濃度が2体積%では、燃焼温度が1200℃から約950℃へ低下した場合には、経験的相関から、NOx排出は550mg/Nmから300mg/Nmへと温度とともに低下することが予測される。また、これらのプロットは、「煙道ガス中の、NOxへと変換されたNOx前駆体の%」とも表示されており、煙道ガス中のNOxモル流量対ボイラーに供給される排ガス中の総NPCのモル流量の比として定義される。NOx排出が低下すると、「煙道ガス中の、NOxへと変換されたNOx前駆体の%」もまた低下する。
空気対燃料の比、すなわち煙道ガス酸素濃度のNOx排出への効果は、図8中の平行線によって明確に示されている。一定の火炎温度では、より低い酸素濃度が、より低いNOx減少をもたらす。
同様の結果を図9に見ることができ、これは、煙道ガス再循環比率が増加すると、NOx排出が低下することを示している。煙道ガス再循環比率および空気対燃料比は、NOx低減を最小化するための2つの効果的な方法であることが示されている。
以下の限定するものではない例は、本発明を更に説明している。結果を、表5にまとめた。
比較例1A
この例は、典型的なボイラーの運転条件を示している。排ガスは、ボイラーシステムの燃焼器に入口(105)から入り、そしてライン(101)への全体の空気の流れは、ボイラーの出口酸素含有量が5.9%であるように制御された。結果を、表3に示した。排ガス中のNPCの全てが、ボイラー中でNOxに変換されたならば、煙道ガス中で1455mg/Nm(乾燥量基準)のNOが測定されるであろう。しかしながら、この最適化されていない構成においてすら、NPCの僅かに35.9%しかNOに変換されておらず、そして乾燥量基準で、522mg/NmのNOが、ボイラーの出口で測定された。尿素は、SNCRに供給されておらず、従って、NOの更なる分解は起こらなかった。
比較例1B
比較例1Aと同じボイラー運転条件で、SNCRを作動させた。最小量のNO排出が得られるまで、尿素の流量を増加させた。この条件では、SNCRに供給されたNOの36.4%が分解された。しかしながら、反射板を通した熱損失で、焼却機の出口での935℃から、SNCRの入口温度は882℃へと低下した。これは、SNCR運転のための温度としては低過ぎることが知られている。SNCR運転は、一般には、900℃〜1000℃の範囲で最適化される(例えば、Duoら、Can J. chem. Eng., 70, p.1014 (1992)。
結果として、尿素の変換は、わずかであった。SNCRは、通常は、供給された尿素の約50%を変換する(例えば、Duoら、Can J. chem. Eng., 70, p.1014 (1992)、http://www.flek.com/pdfs/TPP-522.pdf)。しかしながら、この例においては、単に12%(質量基準)の尿素変換が、NOx還元反応に向けられたと概算された。少ない尿素変換は、望ましくはなく、それはRMC消費を増大させ、そして出口でのアンモニアの排出を招き、これはまた、しばしば大気汚染物質として、規制される。
比較例2A
この例では、NO低下が、主に出口酸素濃度の低減によって試みられた。SNCRは用いなかった。より少ない酸素は、NOx形成反応の反応速度は、酸素濃度に依存するために、NOx排出を低下させるはずである。しかしながら、この例では、最小限の煙道ガス再循環(新鮮なガスの全供給量の7質量%未満)しか与えられなかった。これは、比較例1Aにおいて、低温を維持するには十分ではない。この結果は、ガスの混合は、化学量論的な燃焼のための空気の比率により近いので、温度はより高いというものである。より高い温度がNOxの形成に有利であるので、これは酸素を減少させることの利益と相殺される。NOxにはいくらかの改善があった(比較例1Aに対して、NPCからのNOxの44.6%少ない生成)。
比較例2B
比較例2Aと同じボイラー運転条件で、SNCRを作動させた。NO排出量の最小の量が得られるまで、尿素の流量を増加させた。この条件では、供給されたNOの60質量%が分解された。しかしながら、反射板を通した熱損失は、焼却機の出口での1008℃から、SNCRの入口温度を850℃に低下させた。例1Bにおけるように、反射板(radiant shield)を通した損失は、SNCRが、許容できる温度未満で運転されることをもたらした。NOの変換は、この例での流量が、比較例1Bよりも低いだけのために、より良好であった。
例3A
比較例2Aのように、先ず出口酸素濃度を低下させることによって、NOの低減を試みたが、しかしながら例2Aとは異なり、焼却機温度を905℃に低下させるために、煙道ガス再循環を、多量(新鮮なガス供給の39質量%)に用いた。SNCRは用いなかった。焼却機をより低い温度に保持しながら、出口酸素を低減させることによって、NOx排出の顕著な低下を示した。NOxは、比較例1Aに対して、61.2%低下し(NOxに変換されたNPCの%で測定して)、そして例2A(より少ない酸素だけが用いられた)からの、NPCのNOxへの収率で、16.6%、更に低下した。この例は、高い煙道ガス再循環比率が、焼却機温度を実質的に低下させ、そして従って、特に、低下された出口酸素と組み合わされた場合には、NOx排出を低下させるために用いることができることを示している。
焼却機中の温度の低下、そしてその結果としてのNOx排出の低下は、原則的に、いずれかの不活性な希釈剤、例えば水、蒸気、窒素、二酸化炭素、または他の煙道ガス供給減によって達成することができた。しかしながら、煙道ガス再循環は、それがエネルギー回収効率を低下させないという利点を有している。
例3B
例3Aと同じボイラー運転条件で、SNCRを作動させた。最小量のNO排出が得られるように、尿素流量を増加させた。この条件では、SNCRに供給されたNOの僅かに19%しか分解されず、そして供給された尿素のわずかに2%しか消費されなかった。低温燃焼温度および熱反射板を通しての熱損失は、817℃の非常に低いSNCR運転温度をもたらしたが、これはSNCR運転の許容可能な温度よりも十分に低い。この例は、低温燃焼のパラドックスを示している。燃焼温度が低下されると、焼却機中の固有のNOxは低減されるが、しかしながら、低温は、伝統的に設計されたSNCR還元装置を非効率にしてしまう。
例4A(予言的な)
例4Aは、焼却機中の温度を制御するための、内部煙道ガス再循環を用いる代わりの、外部の希釈剤の有益な使用を説明している。この例では、温度、および出口酸素比率は、例3Aと同じに保持されるが、しかしながら温度は、外部燃焼供給源からの煙道ガスによって制御される。この例では、カーボンブラック乾燥機排出物が、比較例1Aからの煙道ガスと同様の組成で用いられ、522mg/mのNOx(乾燥量基準)を含んでいる。このガスは、500℃のボイラーに送られた。例3Aよりも、性能は2つの点で向上する。
第1に、供給されたNPCの%および、絶対的な質量基準の両方で、より多くのNOxが低減される。NOxの絶対的な低下は、乾燥機が、最適化されていない例1Aと同じように運転され、そしてそれがより多くのNOxを有しているという単純な事実の結果である。単純に、それをガス流に加えて、そしてそれを良好な温度制御で再燃焼させることよよって、NOxは低減される。簡単に言えば、より低いNOx生成で、40%多いガスが処理される。更に、この煙道ガス中のNOxは、実際に、排ガス中にもたらされるNPCと反応し、焼却機入口で、そして現場でのSNCRを通過する。このことは、NPCのNOxへの収率の、例3Aでの13.9%から、例4Aでの11.6%への低下をもたらす。
第2に、煙道ガスが500℃であるために、このガスをボイラーに転じることは、ボイラーが、通常は廃棄されてしまう、この熱を回収することを可能にさせる。蒸気生成が、例3Aでの34.6メートルトン/時から、例4Aでの39.8メートルトン/時へと増加する。
例4B(予言的)
例4Bは、例3B中に記載したパラドックスを解決するものである。運転は、1つの重要な変更を行った以外は、例3Bと同じである。尿素溶液を流れ(113)に注入する代わりに、尿素溶液は、噴霧のために少量のFGR(または他のガス)と共に、流れ(107)に同時注入される。通常の焼却機運転(FGRまたは他の希釈剤が流れ(106)に加えられない)では、区域(B)の温度が、SNCR運転には高過ぎるために、このことは効果的ではない。しかしながら、この例では流れ(106)でのFGRは、区域(B)の温度を低温側で907℃に低下させるが、しかしながら、SNCRの許容できる運転ウィンドウ内である。更に、この低温は、SNCRの空洞よりもずっと大きな体積の区域(B)によって相殺されている。区域(B)は、体積が区域(C)の概ね2.5倍であり、そして従って、滞留時間もまた区域(C)の2.5倍である。結果として、尿素変換率(50%)とNOx変換率(60%)のより典型的な効率が観察される。この例は、ボイラーの最適化と最良の構成のSNCRを用いており、全ての例の最少のNOxをもたらし、基本の例1Aよりも84.9%低い。
Figure 2014500942
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図10は、表5を示しており、これはこれらの例の結果のまとめである。比較例4Aでは、新鮮なガスの全供給量に対するFGR流量の比率は、次のように計算される:FGR流量は、カーボンブラック乾燥機のケーシングからの煙道ガスを表し、そして新鮮なガス供給量は、排ガスおよび空気のみを含んでいる。この例では、内部の煙道ガス再循環はないが、しかしながらカーボンブラック乾燥機煙道ガスは、FGRとして処理され、そして「新鮮な」ガスの供給はない。
本願出願人は、引用した全ての参照文献の全ての内容を特に本明細書の内容とする。更に、量、濃度または他の値もしくはパラメータが、範囲、好ましい範囲または好ましい上限値と好ましい下限値とのリストが与えられている場合には、これは、範囲が個別に開示されているか否かに関わらず、いずれかの上限値もしくは好ましい値およびいずれかの下限値もしくは好ましい値のいずれかの組み合わせで形成される全ての範囲が、具体的に開示されていると理解されなければならない。数値範囲が本明細書に記載されている場合には、特に断りのない限り、この範囲は、その端点および、その範囲内の全ての整数および端数を含むことが意図されている。本発明の範囲は、範囲を規定する場合に記載された具体的な値に限定することを意図してはいない。
本発明の他の態様が、本明細書を考慮すれば、そして本明細書に開示された本発明の実施から、当業者には明らかであろう。本明細書および例は、例示であるとのみ理解され、本発明の範囲および精神は、添付の特許請求の範囲とその等価物によって示されていることが意図されている。

Claims (27)

  1. 排ガスの焼却においてNOx排出を低減させる方法であって、
    燃焼器温度を有する燃焼器中に排ガスを導入すること、該排ガスはNOx、NOx前駆体、またはその両方を含み、xは正の値である;ならびに
    該燃焼器温度を、約950℃〜約1100℃の温度に制御するために、希釈剤を該燃焼器に導入すること、
    を含んでなる、方法。
  2. 前記排ガスが、少なくとも1つのカーボンブラック炉からである、請求項1記載の方法。
  3. 前記排ガスが、前記燃焼器中で、約0.2秒間〜約5秒間の滞留時間を有する、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記燃焼器からの排出物を、約850℃〜約1100℃の温度を有する、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置に送ることを更に含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 少なくとも1種のNOx還元剤を、前記燃焼器の下流に配置された、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置、該燃焼器、またはその両方へと導入することを更に含み、該NOx還元剤またはその分解生成物またはその両方が、NOxと反応して、該少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される煙道ガスに含まれる窒素を生成する、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記希釈剤が、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される総煙道ガスの質量速度を基準として、25%以上を含み、かつNOx還元剤の少なくとも一部が、該少なくとも1つの選択的非触媒還元装置中に直接に導入される、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記燃焼器に導入された排ガスが、約4質量&以下の水を含み、そして前記希釈剤が、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置から排出される総煙道ガスの質量速度を基準として30%以上を含み、かつ前記NOx還元剤の少なくとも1部が、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置中に直接に導入される、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 前記煙道ガスが、同じ選択的非触媒還元装置から、前記燃焼器へと再循環され、該選択的非触媒還元装置へ、前記NOx還元剤が、直接に導入される、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 前記希釈剤が、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置の前記煙道ガスの少なくとも一部を含み、かつ前記NOx還元剤の少なくとも一部が、前記燃焼器に導入される、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 前記希釈剤が、燃焼供給源からの煙道ガスを含み、かつ随意選択的に、前記NOx還元剤の少なくとも一部が、前記燃焼器中に導入される、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
  11. 前記希釈剤が、カーボンブラック乾燥機からの煙道ガスを含み、かつ随意選択的に、前記NOx還元剤の少なくとも一部が前記燃焼器中に導入される、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
  12. 前記希釈剤が、200℃超の温度を有するカーボンブラック乾燥機からの煙道ガスを含む、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
  13. 前記燃焼器中に、前記排ガス以外の燃料または他の排ガスを導入することを更に含む、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
  14. 前記排出物の、前記少なくとも1つの選択的非触媒還元装置への導入の前に、反射板が、排出物温度を約10℃超低下させることを妨げることなく、該排出物が、前記燃焼器から、該少なくとも1つの選択的非触媒還元装置へと送られる、請求項1〜13のいずれか1項記載の方法。
  15. 前記NOx還元剤が、尿素、アンモニア、またはその両方である、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 前記NOx還元剤が、水性尿素溶液を含む、請求項1〜15のいずれか1項記載の方法。
  17. 約1200℃の温度で運転された前記燃焼器で得られる前記煙道ガス中のNOxに対して、質量速度を基準として、該煙道ガス中のNOxの少なくとも10%の低下が得られる、請求項1〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 前記焼却機に導入された前記排ガスが、約40〜約120BTU/標準立法フィート(scf)の正味熱量を有する、請求項1〜17のいずれか1項記載の方法。
  19. サーマルNOxが、前記排ガスの焼却中に発生する副次的反応である、請求項1〜18のいずれか1項記載の方法。
  20. 前記排ガスの焼却が、サーマルNOxの実質的な不在で起こる、請求項1〜19のいずれか1項記載の方法。
  21. 前記排ガスの焼却が、サーマルNOxの形成なしに起こる、請求項1〜20のいずれか1項記載の方法。
  22. ボイラー体積に対するSNCR体積が、約0.1〜約10の比率である、請求項1〜21のいずれか1項記載の方法。
  23. 燃焼排ガス中のNOx排出を低減する方法であって、
    少なくとも1種の炭化水素の燃焼からの排ガスを、焼却温度を有する焼却機中へ導入すること、該排ガスは、NOxおよびNOx前駆体を含み、xは、正の値である;
    希釈剤を、該焼却温度を、約950℃〜約1100℃の温度に制御するために、該焼却機中に導入すること;
    該焼却機からの排出物を、約850℃〜約1100℃の温度を有する少なくとも1つの選択的非触媒還元装置へと送ること;
    少なくとも1種のNOx還元剤を、該少なくとも1つの選択的非触媒還元装置、該燃焼器、またはその両方に導入すること、該NOx還元剤またはその分解生成物、またはその両方は、NOxと反応して、該少なくとも1つの選択的非触媒反応装置から排出される煙道ガスに含まれる窒素を生成する、
    を含んでなる方法。
  24. 排ガスの焼却におけるNOx排出を低減する方法であって、
    排ガスがその中に導入される燃焼器中の空気対燃料比率を制御し、一方で、該燃焼器の火炎温度を、希釈剤注入によって制御することを含み、該排ガスは、NOx、NOx前駆体、またはその両方を含み、xは正の値であり、かつ該燃焼器の排出物の酸素濃度は、燃焼器温度を増大させることなく低下される、
    方法。
  25. 前記燃焼器からの排出物を、少なくとも1つの選択的非触媒還元装置へと送ることを更に含み、該選択的非触媒還元装置から排出された煙道ガスのO濃度は、約8体積%未満である、請求項24記載の方法。
  26. 排ガスの焼却のためのボイラー設備であって、
    (i)以下の(a)および(b)を受容することが実施可能な燃焼器、
    (a)NOx、NOx前駆体、またはその両方を含む排ガス、および
    (b)燃焼器温度を、約950℃〜約1100℃に制御するための種類および量の希釈剤、ならびに、
    (ii)少なくとも1つの選択的非触媒還元装置およびボイラーを含む少なくとも1つの選択的非触媒還元設備、該還元設備は、該燃焼器から排出される排出物ならびに、NOxと反応可能であって、少なくとも1つの選択的非触媒還元設備から排出される煙道ガスに含まれる窒素を生成する、少なくとも1種のNOx還元剤またはその分解生成物またはその両方、を受容することを実施可能である、
    を含んでなるボイラー設備。
  27. カーボンブラック生成のための設備であって、カーボンブラックおよび排ガスを生成するためのカーボンブラック反応炉、該排ガスからカーボンブラックを分離するためのフィルタ、ならびに排ガスの焼却のための、請求項26記載のボイラー設備、を含んでなる設備。
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