JP2014240870A - 共焦点画像生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】S/N比の高い超解像画像を生成する共焦点画像生成装置の技術を提供する。【解決手段】共焦点画像生成装置は、2次元配列検出器10と画像演算装置20aとを備えている。2次元配列検出器10は、複数の受光素子を有し、励起光の光路から分岐した蛍光の光路上であって焦点面と光学的に共役な像面に受光面が位置するように、複数の受光素子が像面に形成される蛍光のエアリーディスクの径よりも短いピッチで2次元に配列されている。画像演算装置20aは、複数の受光素子から出力される信号に基づいて、対物レンズの開口数及び蛍光の波長によって定まる対物レンズのカットオフ周波数を上回る周波数成分である超解像成分が強調された標本の共焦点画像を生成する。【選択図】図5

Description

本発明は、共焦点画像生成装置に関し、特に、超解像成分が可視化された共焦点画像を生成する共焦点画像生成装置に関する。
共焦点顕微鏡は、標本上の一点に集光させた光をガルバノミラーなどの走査手段で移動させて標本を走査することにより標本の画像を生成する走査顕微鏡の一種であり、現在さまざまな分野で広く用いられている。
共焦点顕微鏡には、ピンホール径、PMT(Photomultiplier Tube)の電圧、光源の出力強度や波長、スキャンスピードなど種々の設定項目が存在し、これらの設定によって画質が大きく異なることがある。
このうち、ピンホール径については、ピンホール径をエアリーディスク径に対して十分に小さくすると、光学系のカットオフ周波数を超える解像(以降、超解像と記す。)成分が得られることが知られている。このような技術は、例えば、非特許文献1に開示されている。
T. Wilsonand C. Sheppard, "Theory and Practice of Scanning Optical Microscopy", Academic Press, 1984, 第6章6節
しかしながら、共焦点顕微鏡では、超解像成分を得るためにピンホール径をエアリーディスク径に対して絞りすぎると、検出器で検出される光量が大幅に減少することになる。このため、共焦点画像のS/N比が著しく低下してしまう。
一方で、検出効率の確保を優先してピンホール径をエアリーディスク径程度に設定すると、検出器で検出される光に含まれる超解像成分は極めて微弱となってしまう。このため、超解像成分が可視化されないため、超解像画像は得られない。
以上のような実情を踏まえ、S/N比の高い超解像画像を生成する共焦点画像生成装置の技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、標本を励起する励起光を出射するレーザ光源と、前記励起光を集光させて前記標本に照射するとともに、前記励起光の照射により前記標本から生じた蛍光を取り込む対物レンズと、前記レーザ光源と前記対物レンズの間の光路上に配置された、前記励起光の光路と前記蛍光の光路とを分岐させる光路分岐素子と、前記対物レンズと前記光路分岐素子との間の光路上に配置された、前記対物レンズの焦点面における前記励起光の集光位置を前記対物レンズの光軸と直交する方向に移動させる走査光学系と、複数の受光素子を有し、前記励起光の光路から分岐した前記蛍光の光路上であって前記焦点面と光学的に共役な像面に受光面が位置するように、前記複数の受光素子が前記像面に形成される前記蛍光のエアリーディスクの径よりも短いピッチで2次元に配列された光検出器と、前記複数の受光素子から出力される信号に基づいて、前記対物レンズの開口数及び前記蛍光の波長によって定まる前記対物レンズのカットオフ周波数を上回る周波数成分である超解像成分が強調された前記標本の共焦点画像を生成する画像演算装置と、を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像演算装置は、前記複数の受光素子からの信号に基づいて複数の共焦点画像要素を生成する共焦点画像生成部と、前記共焦点画像生成部で生成された前記複数の共焦点画像要素の原点位置を補正する原点位置補正部と、前記原点位置補正部で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素を加算して前記標本の共焦点画像を生成する画像加算部と、を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像演算装置は、さらに、前記画像加算部で生成された共焦点画像に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第4の態様は、第2の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像演算装置は、さらに、前記共焦点画像生成部で生成された複数の共焦点画像要素の各々に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第5の態様は、第2の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像演算装置は、さらに、前記原点位置補正部で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素の各々に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第6の態様は、第2の態様乃至第5の態様のいずれか1つに記載の共焦点画像生成装置において、前記原点位置補正部は、前記複数の受光素子の中心に位置する受光素子からの信号に基づいて生成された共焦点画像要素の標本の投影位置に近づくように、前記複数の共焦点画像要素の原点位置を補正し、前記複数の受光素子の中心位置から前記共焦点画像要素に対応する受光素子の中心位置までの距離が長いほど、当該共焦点画像要素の原点位置を大きく補正する共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第7の態様は、第6の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記原点位置補正部は、前記複数の受光素子の中心位置から前記共焦点画像要素に対応する受光素子の中心位置までの距離の半分に相当する当該共焦点画像要素上の距離だけ、当該共焦点画像要素の原点位置を補正する共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第8の態様は、第2の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像加算部は、前記原点位置補正部で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素のうちの、所定値を上回る強度の信号を出力した受光素子からの信号に基づいて生成された共焦点画像要素を加算して前記標本の共焦点画像を生成する共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第9の態様は、第2の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像加算部は、前記原点位置補正部で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素のうちの、前記像面に形成される前記蛍光のエアリーディスクの領域内に受光面を有する受光素子からの信号に基づいて生成された共焦点画像要素を加算して前記標本の共焦点画像を生成する共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第10の態様は、第1の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像演算装置は、前記複数の受光素子からの信号の各々を、当該信号を出力した受光素子に応じた遅延量だけ遅延させる遅延部と、前記遅延部で遅延した複数の信号を加算して加算信号を出力する信号加算部と、前記信号加算部から出力された加算信号から前記標本の共焦点画像を生成する共焦点画像生成部と、を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第11の態様は、第1の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記光検出器は、前記複数の受光素子からの信号の各々を、当該信号を出力した受光素子に応じた遅延量だけ遅延させる遅延部と、前記遅延部で遅延した複数の信号を加算して加算信号を出力する信号加算部と、を備え、前記画像演算装置は、前記信号加算部から出力された加算信号から前記標本の共焦点画像を生成する共焦点画像生成部と、を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第12の態様は、第10の態様または第11の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像演算装置は、さらに、前記共焦点画像生成部で生成された共焦点画像に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第13の態様は、第1の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像演算装置は、前記複数の受光素子からの信号の各々を、当該信号を出力した受光素子に応じた遅延量だけ遅延させる遅延部と、前記遅延部で遅延した複数の信号に基づいて複数の共焦点画像要素を生成する共焦点画像生成部と、前記共焦点画像生成部で生成された複数の共焦点画像要素を加算して前記標本の共焦点画像を生成する画像加算部と、を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第14の態様は、第13の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像演算装置は、さらに、前記画像加算部で生成された共焦点画像に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第15の態様は、第13の態様に記載の共焦点画像生成装置において、前記画像演算装置は、さらに、前記共焦点画像生成部で生成された複数の共焦点画像要素の各々に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第16の態様は、第10の態様乃至第15の態様のいずれか1つに記載の共焦点画像生成装置において、前記遅延部は、前記複数の受光素子からの信号が有する時間方向の重心位置が合致するように、前記複数の受光素子からの信号の各々を遅延させる共焦点画像生成装置を提供する。
本発明の第17の態様は、標本を励起する励起光を発生させる励起光発生手段と、前記励起光を集光させて前記標本に照射するとともに、前記励起光の照射により前記標本から生じた蛍光を取り込む対物レンズと、前記励起光発生手段と前記対物レンズの間の光路上に配置された、前記励起光の光路と前記蛍光の光路とを分岐させる光路分岐手段と、前記対物レンズと前記光路分岐手段との間の光路上に配置された、前記対物レンズの焦点面における前記励起光の集光位置を前記対物レンズの光軸と直交する方向に移動させる走査手段と、複数の受光素子を有し、前記励起光の光路から分岐した前記蛍光の光路上であって前記焦点面と光学的に共役な像面に受光面が位置するように、前記複数の受光素子が前記像面に形成される前記蛍光のエアリーディスクの径よりも短いピッチで2次元に配列された光検出手段と、前記複数の受光素子から出力される信号に基づいて、前記対物レンズの開口数及び前記蛍光の波長によって定まる前記対物レンズのカットオフ周波数を上回る周波数成分である超解像成分が強調された前記標本の共焦点画像を生成する画像演算手段と、を備える共焦点画像生成装置を提供する。
本発明によれば、S/N比の高い超解像画像を生成する共焦点画像生成装置の技術を提供することができる。
2次元配列検出器と蛍光スポットの関係を示す図である。 受光素子の点像分布関数の重心位置について説明するための図である。 重心位置補正前の各受光素子の点像分布関数の重心位置を示した図である。 重心位置補正後の各受光素子の点像分布関数の重心位置を示した図である。 画像演算装置が採用し得る構成の第1の例を示した図である。 画像演算装置が採用し得る構成の第2の例を示した図である。 画像演算装置が採用し得る構成の第3の例を示した図である。 画像加算部で加算すべき共焦点画像要素について説明するための図である。 画像演算装置が採用し得る構成の第4の例を示した図である。 画像演算装置が採用し得る構成の第5の例を示した図である。 画像演算装置が採用し得る構成の第6の例を示した図である。 2次元配列検出器が採用し得る構成の一例を示した図である。 蛍光のエアリーディスクの分割数と装置の点像分布関数の半値全幅の関係を示した図である。 実施例1に係る共焦点画像生成装置の構成を例示した図である。 実施例1に係る共焦点画像生成装置で実行される処理全体のフローを示す図である。 図15に示すパラメータ設定処理のフローを示す図である。 図15に示す超解像画像取得処理のフローを示す図である。 実施例2に係る共焦点画像生成装置の構成を例示した図である。 実施例3に係る共焦点画像生成装置の構成を例示した図である。 TDI−CCDの動作について説明するための図である。 TDI−CCDと遅延加算部の関係を示した図である。
まず、Image Scanning Microscopy(以降、ISMと記す)について概説する。
ISMは、非特許文献(Claus B. Muller and Jorg Enderlein,"Image Scanning Microscopy", Physical Review Letters, 14 May 2010, 104巻, 198101-1頁から198101-4頁)に記載されているように、従来の共焦点顕鏡法に領域分割による検出を組み合わせた顕鏡法である。ISMで用いられる共焦点顕微鏡(以降、ISM装置と記す)は、光検出器として、対物レンズの焦点面と光学的に共役な位置に、複数の受光素子が2次元に配列された2次元配列検出器を備える点が、受光素子をひとつのみ備えた従来の共焦点顕微鏡と異なっている。
ISM装置は、2次元配列検出器の各受光素子(チャンネル)の信号から共焦点画像を生成し、生成された複数の共焦点画像の原点位置を補正して合成することで一枚の共焦点画像を生成する。以降、チャンネル毎に生成される共焦点画像を共焦点画像要素と記し、共焦点画像要素を合成して生成される共焦点画像を合成共焦点画像と記す。2次元配列検出器に設けられた複数の受光素子の各々が従来の共焦点顕微鏡の共焦点ピンホールと同様に機能することで、ISM装置で生成される合成共焦点画像では、共焦点ピンホール径を小さく絞った場合と同様の高い解像度が実現される。
ISMを用いることで高い解像度の共焦点画像(合成共焦点画像)が得られる点について、図1から図4を参照しながら、詳細に説明する。
蛍光観察に用いられる一般的な共焦点顕微鏡の結像特性を示す点像分布関数(PSF:Point Spread Function)は式(1)によって表わされる。
(但し、
はコンボリューション演算子)
ここで、PSFLSMは、共焦点顕微鏡の結像特性を示す点像分布関数(PSF:Point Spread Function)である。PSFexは、励起光のスポットの点像分布関数であり、励起光が標本面に集光する際の集光特性を示す。PSFflは、蛍光のスポットの点像分布関数であり、標本面から生じた蛍光が像面に結像する際の結像特性を示す。なお、PSFLSM、PSFex、PSFflは、いずれも標本面上で定義される関数である。PHは、共焦点ピンホールを有する共焦点絞りの透過関数を標本面に投影した関数である。rは、標本面における光軸からの距離である。
式(1)に示されるように、共焦点顕微鏡の点像分布関数PSFLSMは、共焦点絞りの透過関数PH、即ち、ピンホール径によって変化する。より具体的には、ピンホールを絞るほど、共焦点顕微鏡の点像分布関数PSFLSMの半値全幅(FWHM:Full Width Half Maximum)が細くなって極限値
に近づいてゆき、PSFLSMのフーリエ変換である変調伝達関数(MTF: Modulation Transfer Function)MTFLSMの高周波数成分の強度が高くなる。このため、共焦点顕微鏡では、ピンホールを絞るほどより高い周波数成分まで検出することが可能となり、解像度の高い共焦点画像が得られる。
一方、ISM装置では、蛍光のスポット(像面に投影されたPSFflの広がり、即ち、エアリーディスク)は図1に示されるように2次元配列検出器10が有する複数の受光素子11に跨って受光面(像面)上に形成されるため、各受光素子11からの信号とガルバノミラーなどの走査手段の走査位置に関する情報とから受光素子11毎に共焦点画像(共焦点画像要素)が生成される。従って、ISM装置では、PSFLSMも受光素子11毎に定義される。なお、図1には、2次元配列検出器10を標本面に投影した像が図示されている。
各々が共焦点ピンホールと同様に機能する複数の受光素子は同じサイズを有し、且つ、そのサイズは蛍光のスポット径(エアリーディスク径)よりも十分に小さい。このため、複数の受光素子のPSFLSMの半値全幅は、共焦点顕微鏡でピンホールを十分に絞ったときのような小さな一定の値となる。
ただし、受光素子毎にPHが分布する位置が異なるため、各受光素子のPSFLSMの重心位置は同じではない。例えば、受光素子11cに着目すると、図2に示されるように、PSFexは2次元配列検出器10の中心位置を中心に分布するのに対して、PSFfl と受光素子11cのPH のコンボリューションは受光素子11cを中心に分布する。その結果、受光素子11cのPSFLSM(c)の重心位置は、2次元配列検出器10の中心位置からずれることになる。なお、このずれ量は、概ね、2次元配列検出器10の中心位置から受光素子11cの中心位置までの距離の半分、つまり、2次元配列検出器10の中心位置を原点とすると、およそ受光素子11cの中心位置の座標の半分、に対応する値を標本面から像面までの投影倍率で除した値である。
このため、各受光素子のPSFLSM(受光素子11aのPSFLSM(a)、受光素子11bのPSFLSM(b)、受光素子11cのPSFLSM(c) 等)の重心位置は、図3に示すように、その受光素子の位置に応じて異なる。従って、複数の受光素子で生成される共焦点画像要素をそのまま合成して合成共焦点画像を生成すると、各受光素子のPSFLSMの半値全幅が小さいにもかかわらず、装置全体の結像性能を示すΣPSFLSMの半値全幅は大きくなってしまう。このΣPSFLSMは、ピンホール径を蛍光のスポット径と同程度に設定した場合の従来の共焦点顕微鏡のPSFLSMとほとんど同じである。
そこで、ISM装置では、各受光素子で生成される共焦点画像要素の原点位置が特定の受光素子(例えば、2次元配列検出器10の中心に位置する受光素子11a)の原点位置に一致するように共焦点画像要素を補正してからそれらを合成して、合成共焦点画像を生成する。この場合、補正により、各受光素子のPSFLSM(受光素子11aのPSFLSM(a)、受光素子11bのPSFLSM(b)、受光素子11cのPSFLSM(c)等)の重心位置は、図4に示すように、互いに一致することになり、その結果、ISM装置のΣPSFLSM(換言すると、合成共焦点画像のPSFLSM)の半値全幅は、各受光素子のPSFLSM(換言すると、各共焦点画像要素のPSFLSM)の半値全幅と同程度に細く維持される。
従って、ISM装置では、共焦点顕微鏡のピンホールを十分に絞った場合と同様に高い周波数成分まで検出することが可能となり、解像度の高い合成共焦点画像が得られる。また、共焦点顕微鏡のピンホールを十分に絞った場合とは異なり、ISM装置では、受光素子全体で無駄なく蛍光を検出する。つまり、高周波成分を検出するために光検出器へ入射する蛍光を遮断することがないため、光検出器で蛍光を効率的に検出することが可能である。このため、ノイズが少なくS/N比の高い合成共焦点画像を得ることができる。
次に、本発明の各実施例に係るISM装置について概説する。
本発明の各実施例に係るISM装置は、少なくとも、光検出器(2次元配列検出器10)を含む顕微鏡本体と、光検出器(2次元配列検出器10)から出力された信号に基づいて共焦点画像を生成する画像演算手段である画像演算装置と、を備えている。これらのISM装置では、画像演算装置で共焦点画像に含まれる超解像成分を強調するためのデジタルフィルター処理(以降、超解像フィルタ処理と記す)が行われる。これにより、超解像成分が良好に可視化された共焦点画像が生成される。なお、超解像成分とは、使用する対物レンズのカットオフ周波数を上回る周波数成分のことである。対物レンズのカットオフ周波数fは、下式により示される。
ここで、λflは、蛍光波長であり、NAは、対物レンズの開口数である。また、以降では、共焦点画像のうち超解像成分が強調された共焦点画像を特に超解像画像と記す。
図5から図7を参照しながら、本発明の各実施例に係るISM装置に含まれる画像演算装置が採用し得る構成について説明する。
図5から図7に示すように、超解像画像を生成する画像演算装置(画像演算装置20a、画像演算装置20b、画像演算装置20c)は、複数の受光素子11(検出チャンネル)からの信号に基づいて複数の共焦点画像要素を生成する共焦点画像生成部30と、共焦点画像生成部30で生成された複数の共焦点画像要素の原点位置を補正する原点位置補正部40と、原点位置補正部40で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素を加算して標本の合成共焦点画像を生成する画像加算部50と、超解像成分を強調する超解像演算部60を有している。
超解像演算部60は、図5に示すように、画像加算部50で生成された合成共焦点画像に対して超解像成分を強調して、超解像画像を生成しても良い。また、図6に示すように、共焦点画像生成部30で生成された複数の共焦点画像要素の各々に対して超解像成分を強調して、複数の超解像画像要素を生成してもよい。また、図7に示すように、原点位置補正部40で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素の各々に対して超解像成分を強調して、複数の超解像画像要素を生成してもよい。
なお、図5から図7に示す画像演算装置を比較すると、以下のようになる。図5に示す画像演算装置20aでは、超解像演算部60は一つの画像(合成共焦点画像)に対して超解像フィルタ処理を行えばよく、超解像フィルタ処理の効率が良い。このため、画像演算装置20aは、一枚の超解像画像を生成するために必要となる超解像フィルタ処理の時間を短く抑えることができる。図6に示す画像演算装置20b及び図7に示す画像演算装置20cでは、共焦点画像要素の各々に対して超解像フィルタ処理が行われ、超解像画像要素を加算することにより超解像画像が生成される。このため、各超解像画像要素の信号強度やノイズレベルに応じて加算する時に用いられる係数を調整することが可能である。その結果、画像演算装置20b及び画像演算装置20cは、超解像画像に含まれるノイズ成分を抑えることができる。さらに、図6に示す画像演算装置20bでは、超解像フィルタ処理後に原点位置補正部40による各画像要素の原点位置の補正が行われるため、超解像処理によって各画像要素の原点位置の補正精度が劣化してしまうことがない。このため、画像演算装置20bは、原点位置の補正精度の劣化を防止することができる。
原点位置補正部40は、特定の受光素子、具体的には、複数の受光素子の中心に位置する受光素子(図1に示す受光素子11a)からの信号に基づいて生成された共焦点画像要素の標本の投影位置に近づくように、そして、より望ましくは一致するように、複数の共焦点画像要素の原点位置を補正する。換言すると、原点位置補正部40は、複数の共焦点画像要素のPSFLSMの重心位置が受光素子11aからの信号に基づいて生成された共焦点画像要素のPSFLSMの重心位置に近づくように、そして、より望ましくは一致するように、複数の共焦点画像要素のPSFLSMを補正する。
このような補正では、受光素子11aの中心位置から補正対象の共焦点画像要素に対応する受光素子の中心位置までの距離が長いほど、その共焦点画像要素の原点位置が大きく補正される。より具体的には、原点位置補正部40が、例えば、受光素子11aの中心位置から補正対象の共焦点画像要素に対応する受光素子の中心位置までの距離の半分に相当する補正対象の共焦点画像要素上の距離だけ、その共焦点画像要素の原点位置を補正することが望ましい。この点についてより詳細に説明する。
まず、光検出器の各受光素子の開口がPSFLSMに比較して十分に小さいと仮定すると、透過関数PHは下式(3)に示すDiracのδ関数で近似できるため、受光素子のPSFLSMは、下式(4)で示される。ここで、xp、ypは、それぞれ受光素子の開口を標本面に投影した開口像のX方向、Y方向の中心座標を示している。
ここで、PSFexは、半値全幅がΔexであるガウシアン分布で近似すると、下式(5)で示される。また、PSFflは、半値全幅がΔflであるガウシアン分布で近似すると、下式(6)で示される。
式(5)と式(6)を用いて式(4)を変形すると、PSFLSMは下式(7)に示すように変形される。
式(7)から明らかなように、受光素子のPSFLSMの半値全幅ΔLSMは、下式(8)で示され、開口の座標、つまり、受光素子によらず常に一定値である。
また、式(7)から明らかなように、受光素子のPSFLSMの重心座標(xp、yp)は、下式(9)で示される。
蛍光観察では、一般にΔexとΔflの差は10%程度と小さいので、式(9)のαはおよそ0.5である。このため、図2に示されるように、各受光素子(共焦点画像要素)のPSFLSMの重心位置は、PSFexの重心位置(図2では受光素子11aの中心)とPSFfl と受光素子のPH のコンボリューションの重心位置(図2では受光素子11cの中心)のおよそ中間に位置する。
従って、上述したように、原点位置補正部40は、2次元配列検出器10の中心位置から補正対象の共焦点画像要素に対応する受光素子の中心位置までの距離のα倍(およそ半分)に相当する共焦点画像要素上の距離だけ、その共焦点画像要素の原点位置を補正すればよく、近似的には、2次元配列検出器10の中心位置から補正対象の共焦点画像要素に対応する受光素子の中心位置までの距離の半分に相当する共焦点画像要素上の距離だけ、その共焦点画像要素の原点位置を補正すればよい。つまり、補正量は、共焦点画像要素の縦横それぞれの方向について、受光素子のピッチの半分に相当する画像上の距離の整数倍である。
このように、原点位置補正部40が受光素子の位置に基づいて決定された補正量を利用して処理を行うことで、各受光素子(共焦点画像要素)のPSFLSMを算出してさらにその重心位置を算出するといった処理を省略することができる。このため、原点位置補正部40で行われる補正処理の計算量を大幅に減らすことが可能であり、その結果、補正処理の高速化を図ることができる。
なお、上記のように、原点位置補正部40での補正量が、受光素子のピッチのα倍(およそ半分)に相当する画像上の距離を整数倍したものであることを踏まえると、共焦点画像上の各画素ピッチを、標本面に投影された2次元配列検出器10の受光素子のピッチのα倍(およそ半分)に設定することが望ましく、近似的には、標本面に投影された2次元配列検出器10の受光素子のピッチの半分に設定すればよい。このように設定することで、原点位置補正部40での補正を画素シフトのみによって達成することができるため、高速な処理が可能となる。
画像加算部50は、複数の共焦点画像要素(超解像画像要素を含む)を加算して合成共焦点画像(超解像画像を含む)を生成するが、必ずしもすべての共焦点画像要素を加算する必要はなく、加算する共焦点画像要素を所定の基準に従って選択してもよい。
例えば、画像加算部50は、原点位置補正部40で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素のうちの、所定値を上回る強度の信号を出力した受光素子11からの信号に基づいて生成された共焦点画像要素のみを加算して合成共焦点画像を生成してもよい。また、画像加算部50は、図8に示すように、原点位置補正部40で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素のうちの、像面(2次元配列検出器10の受光面)に形成される蛍光のエアリーディスク(像面に投影されたPSFflの広がり)の領域内に受光面を有する受光素子11からの信号に基づいて生成された共焦点画像要素のみを加算して合成共焦点画像を生成してもよい。なお、図8は、より厳密には、受光素子の中心が蛍光のエアリーディスクの領域内にある受光素子11から信号に基づいて生成された共焦点画像要素を加算する例を示している。
一般に弱い信号強度に基づいて生成された共焦点画像要素のS/N比は低いが、複数の共焦点画像要素を加算することで合成共焦点画像の信号強度が増す。従って、加算する共焦点画像要素の数を増やすと合成共焦点画像のS/N比を改善することができる。一方、加算される共焦点画素要素の検出開口の総面積が増えると、従来の共焦点顕微鏡の共焦点ピンホールの開口を広げた場合と同様に、光学的切断能が低下する。従って、加算対象となる共焦点画像要素の数を、合成共焦点画像のS/N比と光学的切断能のトレードオフを調整して最適化することができる。
画像加算部50は、加算する共焦点画像要素を選択する代わりに、または、選択するとともに、受光素子毎に重み係数を定めて、共焦点画像要素を対応する受光素子の重み係数で重み付けして共焦点画像要素を加算しても良い。また、すべての共焦点画像要素を加算して超解像画像を生成し、その結果を見て改めて加算対象とする共焦点画像要素を改めて選択してもよい。この場合、例えば、共焦点画像要素を加算対象とするか否かを判断する信号強度の閾値を最初は低く設定しておき、生成された超解像画像(例えば、そのS/N比)を見ながら徐々に閾値を大きくして超解像画像の生成を繰り返すことができる。これにより、超解像画像のS/N比及び光学的切断能の調整を自動化することができる。
さらに、画素シフトにより原点位置が補正されることを考慮すると、画素シフトする画素数だけ加算する共焦点画像要素を多く選択することが望ましい。例えば、原点位置を補正するために最大3画素分だけX方向にシフトするのであれば、−X方向に3列分多くの共焦点画像要素を選択する。これにより、画素シフトによって選択されることになった共焦点画像要素が得られていないため、超解像画像の周辺部分の画素が異常な値を示すといった事態を回避することができる。シフトする最大画素数は、超解像画像の画素数(画像加算部50で加算される共焦点画像要素の数)によって決まる。このため、超解像画像の画素数に応じて選択する共焦点画像要素の範囲を広げればよい。また、超解像画像の大きさに対して取るべきマージンを予め大きめに設定してもよい。
超解像演算部60は、合成共焦点画像または共焦点画像要素の超解像成分を強調する超解像フィルタ処理を行う。具体的には、例えば、実空間上で行われるコンボリューションフィルタ処理、または、周波数空間で行われるフーリエフィルタ処理によって、超解像成分を強調する。なお、超解像演算部60で行われる超解像フィルタ処理は、超解像成分のみを強調する処理に限られず、低周波成分に比べて高周波成分、好ましくは、超解像成分を相対的に強調すればよい。
超解像演算部60は、上述した超解像フィルタ処理を行わずに、原点位置を補正することなしに共焦点画像要素を加算して生成した第2の合成共焦点画像を用いて超解像画像を生成してもよい。具体的には、第1の合成共焦点画像から一定の係数を掛けた第2の合成共焦点画像を差し引くことにより、第1の合成共焦点画像の超解像成分を強調しても良い。このような処理であればリアルタイム処理が可能となるため、リアルタイムで超解像画像を得ることができる。
コンボリューションフィルタ処理は、一般に高速な超解像演算が可能であるのに対して、フーリエフィルタ処理は、ノイズと解像の調整が容易であるといった違いがある。なお、2次元配列検出器10のナイキスト周波数と光学系のカットオフ周波数の比に応じて、フィルタ処理に用いられるフィルタ係数やフィルタサイズを変化させてもよい。これにより、超解像性の向上や計算コストの抑制といった効果が期待できる。より具体的には、コンボリューションフィルタ及びフーリエフィルタの係数は、受光素子の数に応じて調整して最適化されてもよい。また、コンボリューションフィルタのカーネルサイズは、受光素子の数が少ないほど小さくしてもよい。これにより、受光素子の数が少ない場合には計算量を抑えることができる。
以上では、画像演算装置が原点位置補正部40を備える構成を示したが、図9から図11に示すように、画像演算装置(画像演算装置20d、画像演算装置20e、画像演算装置20f)は、原点位置補正部40の代わりに、複数の受光素子からの信号の各々を当該信号を出力した受光素子に応じた遅延量だけ遅延させる遅延部70を備えても良い。これは、ISM装置で生成される画像は走査手段を用いて取得される共焦点画像であるので、信号を遅延させることで位置情報を補正することができるからである。遅延部70を備える画像演算装置では、遅延部70での時間遅延により原点位置補正部40による重心補正と同様の処理をリアルタイムに処理することができるため、超解像画像の高速な生成が可能となる。
図9に示す画像演算装置20dは、遅延部70に加えて、遅延部70で遅延した複数の信号を加算して加算信号を出力する信号加算部51と、信号加算部51から出力された加算信号から合成共焦点画像を生成する共焦点画像生成部30と、共焦点画像生成部30で生成された合成共焦点画像に対して超解像成分を強調する超解像演算部60を備えている。画像演算装置20dでは、共焦点画像生成部30は受信した信号から一つの共焦点画像(合成共焦点画像)を生成すればよく、また、超解像演算部60は、一つの画像(合成共焦点画像)に対して超解像フィルタ処理を行えばよい。このため、画像演算装置20dは、一枚の超解像画像を生成するために必要となる処理の時間を短く抑えることができる。
図10に示す画像演算装置20eは、遅延部70に加えて、遅延部70で遅延した複数の信号に基づいて複数の共焦点画像要素を生成する共焦点画像生成部30と、共焦点画像生成部30で生成された複数の共焦点画像要素を加算して合成共焦点画像を生成する画像加算部50と、画像加算部50で生成された合成共焦点画像に対して超解像成分を強調する超解像演算部60とを備えている。画像演算装置20eでは、共焦点画像要素の信号強度やノイズレベルに応じて加算する時に用いられる係数を調整することが可能である。その結果、合成共焦点画像、ひいては、超解像画像に含まれるノイズ成分を抑えることができる。
図11に示す画像演算装置20fは、遅延部70に加えて、遅延部70で遅延した複数の信号に基づいて複数の共焦点画像要素を生成する共焦点画像生成部30と、共焦点画像生成部30で生成された複数の共焦点画像要素の各々に対して超解像成分を強調する超解像演算部60と、超解像演算部60で超解像成分が強調された複数の超解像画像要素を加算して超解像画像を生成する画像加算部50と、を備えている。画像演算装置20fでは、共焦点画像要素の各々に対して超解像フィルタ処理が行われ、超解像画像要素を加算することにより超解像画像が生成される。このため、各超解像画像要素の信号強度やノイズレベルに応じて加算する時に用いられる係数を調整することが可能である。その結果、超解像画像に含まれるノイズ成分を抑えることができる。
また、図12に示すように、画像演算装置外に遅延部を備えても良い。図12に示す光検出器(2次元配列検出器10a)は、遅延部70aと信号加算部51aを備え、信号加算部51aが、2次元配列検出器10の受光素子11から出力され遅延部70aで遅延した複数の信号を受光素子11の行毎に加算して遅延加算器21に出力する。図12に示す遅延加算器21は、信号加算部51aから出力された行毎の信号を行毎に異なる遅延量だけ遅延させる遅延部70bと、遅延部70bから行毎に出力された信号を加算する信号加算部51bと、を備える。2次元配列検出器10から出力される行毎の信号は、遅延加算器21から一つの信号として出力される。図12に示す画像演算装置20gは、遅延加算器21からの出力される信号から合成共焦点画像を生成する共焦点画像生成部30と、共焦点画像生成部30で生成された合成共焦点画像に対して超解像成分を強調する超解像演算部60を備える。このような構成では、光検出器として、例えばTDI−CCDを用いることができる。
上記の図9から図12に示すISM装置では、遅延部70(遅延部70a、遅延部70b)は、複数の受光素子からの信号が有する時間方向の重心位置が合致するように、複数の受光素子からの信号の各々を異なる遅延量で遅延させる。これにより、原点位置補正部40と同様の効果が得られるため、超解像成分が十分に可視化された超解像画像を生成することができる。
本発明の各実施例に係るISM装置に含まれる顕微鏡本体について説明する。
顕微鏡本体は、標本を励起する励起光を発生させて出射する励起光発生手段であるレーザ光源と、励起光を集光させて標本に照射するとともに、励起光の照射により標本から生じた蛍光を取り込む対物レンズと、レーザ光源と対物レンズの間の光路上に配置された、励起光の光路と蛍光の光路とを分岐させる光路分岐手段である光路分岐素子と、対物レンズと光路分岐素子との間の光路上に配置された、対物レンズの焦点面における前記励起光の集光位置を対物レンズの光軸と直交する方向に移動させる走査手段である走査光学系と、画像演算装置に信号を出力する光検出手段である光検出器とを備えている。
光検出器は、例えば、図1に示すような2次元配列検出器10であり、複数の受光素子を有し、励起光の光路から分岐した蛍光の光路上であって焦点面と光学的に共役な像面に受光面が位置するように、複数の受光素子が2次元に配列された光検出器である。そして、上述したように、超解像成分が検出されるように、それら受光素子のピッチは、受光面に形成される蛍光のエアリーディスクの径よりも短くなっている。
具体的には、2次元配列検出器10では、蛍光のエアリーディスクが形成される領域を3×3以上に分割するように、複数の受光素子が配列されていることが望ましい。これにより、共焦点画像要素のナイキスト周波数が、顕微鏡本体の光学系のカットオフ周波数よりも大きくなるため、ナイキスト周波数が低いために超解像成分が検出されないといった事態を防止することができる。ここでナイキスト周波数とは、画像サンプリングによるカットオフ周波数を示す。つまり、画像データはナイキスト周波数以上の周波数成分を表現することができない。特に、図13に示すように、蛍光のエアリーディスクが形成される領域を5×5に分割するように複数の受光素子が配列されていると、共焦点画像要素の超解像性とノイズ特性のバランスがよい。また、蛍光のエアリーディスクが形成される領域を4×4に分割するように複数の受光素子を配列する場合には、2次元配列検出器10として市販されているPMTアレーセンサを用いて高速な処理が可能となる。
なお、図13は、シミューレーションにより算出されたエアリーディスクの分割数と装置のPSFLSMの半値全幅の関係を示した図である。破線(LSM)は2次元配列検出器10を使用しない従来の共焦点顕微鏡における結果を示している。また、実線(ISM)と一点鎖線(ISM−SR)は、それぞれ、従来のISM装置、本発明のISM装置における結果を示している。点線(Nyquist)は、共焦点画像要素の画素ピッチを標本面に投影された2次元配列検出器10の受光素子のピッチの半分に設定した場合における、共焦点画像要素のナイキスト周波数による解像限界を示している。図13では、分割数を5×5よりも多くしてもFWHM(半値全幅)が細くならない、または、ほとんど変化しない、という結果が示されている。シミューレーションは、蛍光波長が520nm、対物レンズの開口数が1.4、カットオフ周期(1/カットオフ周波数)が186nm、PSFLSMのレイリー径が453nmの条件下で行われ、超解像演算は、それぞれの分割数に最適化されたフィルタを使用して行われている。
2次元配列検出器10としては、PMT(Photomultiplier Tube)アレーセンサの他にも、EM(Electron Multiplying)−CCDアレーセンサ、TDI(Time Delay Integration)−CCDアレーセンサ、APD(Avalanche Photo Diode)アレーセンサなど種々のアレーセンサを用いることができる。例えば、EM−CCDアレーセンサを用いることで、通常のCCDに比べてフレームレートを高くすることができるので、高速な画像取得が可能となる。また、PMTアレーセンサは画素数(受光素子数)が少ないため、光軸をセンサの配列の中心に合わせる必要があるが、EM−CCDアレーセンサは画素数が多いため、光軸がセンサの配列の中心からずれている場合であっても加算対称とする画素を変更すればよく、光軸と線差の配列の中心を厳密に合わせる必要がない。また、APDアレーセンサを用いることによっても、PMTアレーセンサよりも更に高速な処理が可能となる。これらのアレーセンサは、いずれも複数の受光素子が所定のピッチで配列されているので、各受光素子のPSFLSMの半値全幅は一定となる。また、各受光素子の受光感度もおよそ一定であるが、製造誤差等によって生じる受光素子間の受光感度の差を出力信号に対するゲイン補正により補償してもよい。これは、例えば、一様な明るさの標本を撮像した画像の各画素の輝度値の情報に基づいて行われる。
顕微鏡本体には、さらに、2次元配列検出器10の受光面へ投影される蛍光スポット(エアリーディスク)の径を変更するための変倍光学系を備えてもよい。変倍光学系は、光路分岐素子と2次元配列検出器10の間の光路上、つまり、蛍光のみに作用する位置、に配置される。変倍光学系を備えることで、エアリーディスク領域内の受光素子の数を調整することができる。具体的には、例えば、使用する対物レンズや蛍光波長によって変化し得るエアリーディスク径を変倍光学系によって一定の径に維持することができる。
なお、波長が長いほどエアリーディスク径も大きくなることから、複数の波長の蛍光を同時に検出する場合には、最も短い波長の蛍光によって形成されるエアリーディスクの領域内に適切な数の受光素子が含まれるように変倍光学系を設定することが望ましい。これにより、すべての波長の蛍光を良好に検出することができる。また、複数の波長の蛍光を順番に検出する場合にも同様に設定してもよい。これにより、蛍光波長が変更される際の変倍光学系の再設定を省略することができる。
顕微鏡本体には、さらに、蛍光の光路上であって、対物レンズの焦点面と光学的に共役な位置に開口絞りを備えても良い。超解像成分を検出するためには絞りを設ける必要はないが、開口絞りを設けることで、迷光の検出を抑制する効果やセクショニング効果を得ることができる。なお、迷光の検出を抑制する目的であれば、開口絞りを2次元配列検出器10の受光面の直前に配置しても良い。
顕微鏡本体には、さらに、蛍光の光軸に対して2次元配列検出器10の位置を調整する位置合わせ機構を備えてもよい。位置合わせ機構は、例えば、2次元配列検出器10の受光面の中心位置と蛍光の光軸とが一致するように2次元配列検出器10を蛍光に対して相対的に移動させる。これにより、エアリーディスク領域内に確実に受光素子を配置させることができる。
なお、位置合わせ機構は、2次元配列検出器10の各受光素子からの信号に応じて制御されてもよい。例えば、位置合わせ機構が2次元配列検出器10の中心に位置する受光素子からの信号強度が最も高くなるように2次元配列検出器10を蛍光に対して相対的に移動させることで、2次元配列検出器10の位置合わせを自動化することができる。
以下、各実施例について、具体的に説明する。
図14は、本実施例に係る共焦点画像生成装置の構成を例示した図である。図14に示す共焦点画像生成装置100は、ISMを用いて超解像画像を生成する装置であり、共焦点顕微鏡本体と、PMTコントローラ116と、ガルバノコントローラ117と、超解像画像を生成する画像演算装置であるPC118とを備えている。
共焦点顕微鏡本体は、レーザ光源101から標本109までの光学系と標本109から共焦点ピンホール板113までの光学系については、通常の共焦点顕微鏡と同様である。共焦点顕微鏡本体は、共焦点ピンホール板113の後段に拡大レンズ114を備える点、シングルチャンネルの検出器の代わりにマルチチャンネルPMT115を備える点が、通常の共焦点顕微鏡と異なっている。なお、マルチチャンネルPMT115は、複数の受光素子を有し、且つ、対物レンズ108の焦点面と光学的に共役な像面に受光面が位置するように、複数の受光素子が像面に形成される蛍光のエアリーディスクの径よりも短いピッチで2次元に配列された光検出器である。
共焦点画像生成装置100では、レーザ光源101から標本109を励起する励起光として出射したレーザ光は、シングルモード光ファイバ102を通って、第1の中間像位置P1に集光する。その後、コリメータ103でコリメートされたレーザ光は、光路分岐素子であるダイクロイックミラー104で反射し、走査光学系であるガルバノミラー105、瞳レンズ106、結像レンズ107を介して対物レンズ108に入射する。そして、対物レンズ108がレーザ光を標本109上、つまり、対物レンズ108の焦点面上に集光することで、レーザ光が標本109に照射される。なお、レーザ光の集光位置は、PC118からの変調制御信号に基づいて、ガルバノコントローラ117がガルバノミラー105を駆動することにより、光軸と直交するXY方向に移動する。これにより、標本109がレーザ光で2次元に走査される。
レーザ光が照射された標本109では、集光位置に存在する蛍光物質が励起されて、標本109から蛍光が生じる。蛍光は、レーザ光と同じ経路を反対方向に進行してダイクロイックミラー104を透過する。ダイクロイックミラー104を透過した蛍光は、レーザ光を遮断するバリアフィルタ110を透過して、共焦点レンズ111により集光され、第2の中間像位置P2に共焦点ピンホールが形成された共焦点ピンホール板113にシフタ112を介して入射する。なお、シフタ112は、共焦点ピンホールの中心に蛍光の光軸が一致するように、予めその傾きが調整されている。即ち、共焦点画像生成装置100では、シフタ112は、蛍光の光軸に対してマルチチャンネルPMT115の位置を調整する位置合わせ機構として機能する。
共焦点ピンホール板113では、集光位置以外から生じた蛍光が遮断される。このため、集光位置から生じた蛍光のみが共焦点ピンホールを通過する。なお、共焦点ピンホール板113のピンホール径は、セクショニングすべき厚さに応じて設定されればよいため、共焦点画像生成装置100では、超解像成分を検出するために共焦点ピンホール板113のピンホール径を過度に小さく設定する必要はない。ピンホールを通過した蛍光は、その後、拡大レンズ114に入射する。拡大レンズ114が共焦点ピンホール板113を通過した蛍光のスポットをマルチチャンネルPMT115の受光面に拡大して投影することで、マルチチャンネルPMT115の複数の受光素子で蛍光が検出される。なお、拡大レンズ114は例えばズーム変倍光学系であり、拡大レンズ114の倍率は、マルチチャンネルPMT115の受光面に形成される蛍光のエアリーディスクの領域内に所定数の受光素子が位置するように、調整される。
顕微鏡本体で蛍光が検出されると、PC118は、マルチチャンネルPMT115の複数の受光素子から出力される信号とガルバノミラー105の走査位置情報とに基づいて、標本109の超解像画像を生成する。
図15は、共焦点画像生成装置100で実行される処理全体のフローを示す図である。図16及び図17は、それぞれ図15に示すパラメータ設定処理、超解像画像取得処理のフローを示す図である。以下、共焦点画像生成装置100による超解像画像の生成方法について、図15から図17を参照しながら、具体的に説明する。
図15に示す処理が開始されると、まず、共焦点画像生成装置100は、利用者からの入力に従って、パラメータを設定する(ステップS10)。
より詳細には、図16に示すように、まず、利用者が観察に使用する励起波長λex、蛍光波長(検出波長)λflを選択し、それを受けて、共焦点画像生成装置100は、選択された励起波長λex、蛍光波長(検出波長)λflを設定する(ステップS11)。さらに、利用者が対物レンズ108を選択し、それを受けて、共焦点画像生成装置100は、選択された対物レンズの開口数NA、第2の中間像位置P2における蛍光のエアリーディスク径などを設定する。
次に、共焦点画像生成装置100は、マルチチャンネルPMT115が有する複数の受光素子のうち、使用する受光する受光素子の数(つまり、開口の数)を設定する(ステップS13)。ここでは、利用者が選択した受光素子の数を設定してもよく、または、予め決定されている3×3以上の受光素子の数が設定されてもよい。その後、共焦点画像生成装置100は、使用する受光素子に蛍光が入射するように第2の中間像位置P2における蛍光のエアリーディスクが拡大して投影される拡大レンズ114の倍率(つまり、エアリーディスク投影倍率)を算出し設定する(ステップS14)。
最後に、共焦点画像生成装置100は、共焦点画像要素の画素ピッチを設定する(ステップS15)。ここでは、原点位置補正部40での補正量が共焦点画像要素の画素ピッチの整数倍になるように、共焦点画像要素の画素ピッチが設定される。
図16に示すパラメータ設定処理が終了すると、共焦点画像生成装置100は、標本109の超解像画像を取得する(ステップS20)。
より詳細には、図17に示すように、まず、共焦点画像生成装置100は、共焦点画像要素を取得する(ステップS21)。このステップで行われる処理は、図5の共焦点画像生成部30の処理に相当するものである。ガルバノミラー105で標本109を走査することにより図16のステップS13で設定した受光素子の各々から出力される信号に基づいてそれらの受光素子の各々に対応する共焦点画像要素が取得される。
次に、共焦点画像生成装置100は、共焦点画像要素に対して画素シフト処理を行う(ステップS22)。このステップで行われる処理は、図5の原点位置補正部40の処理に相当するものであり、共焦点画像要素毎に決定される画素数分だけ画像データをシフトさせる。ステップS15の設定により、各共焦点画像要素の原点位置の補正量は共焦点画像要素の画素ピッチの整数倍となっているため、画素シフトにより各共焦点画像要素の原点位置が適切に補正される。
さらに、共焦点画像生成装置100は、画素シフト処理が施された共焦点画像要素を加算して合成共焦点画像を生成する(ステップS23)。このステップで行われる処理は、図5の画像加算部50の処理に相当するものである。そして、共焦点画像生成装置100は、合成共焦点画像に対して超解像フィルタ処理を行い、超解像画像を生成する(ステップS24)。このステップで行われる処理は、図5の超解像演算部60の処理に相当するものである。その後、共焦点画像生成装置100は、生成された超解像画像をPC118の表示部に表示させる(ステップS25)。
図17に示す超解像画像取得処理が終了すると、共焦点画像生成装置100は、超解像画像の再取得が指示されたか否かを判断する(ステップS30)。再取得が指示されている場合には、ステップS20に戻って超解像画像を再度取得する。一方、再取得が指示されていない場合には、超解像画像の保存が指示されたか否かを判断する(ステップS40)。そして、保存が指示されている場合には、超解像画像をPC118の不揮発性の記録媒体に記録してから(ステップS50)図15の処理を終了し、保存が指示されていない場合には、超解像画像を記録することなく図15の処理を終了する。
本実施例に係る共焦点画像生成装置100によれば、従来の共焦点顕微鏡とは異なり、蛍光を無駄なく検出しながら超解像画像を生成することができる。このため、S/N比の高い超解像画像を生成することができる。
なお、以上では、PC118が図5に示す画像演算装置20aと同様に動作する例を示したが、PC118は、図6に示す画像演算装置20b、図7に示す画像演算装置20cと同様に動作してもよい。また、PC118では画素シフト処理の代わりに信号を遅延させる処理が行われてもよく、PC118は、図8に示す画像演算装置20d、図9に示す画像演算装置20e、図10に示す画像演算装置20fと同様に動作してもよい。
図18は、本実施例に係る共焦点画像生成装置の構成を例示した図である。図18に示す共焦点画像生成装置200は、実施例1に係る共焦点画像生成装置100と同様に、ISMを用いて超解像画像を生成する装置であり、2波長同時検出を可能とするように共焦点画像生成装置100を変形したものである。
共焦点画像生成装置200は、レーザ光源101の代わりに多波長のレーザ光を出射する多波長レーザ光源201を備える点、拡大レンズ114の後段に波長の異なる蛍光を分離してそれぞれを異なるマルチチャンネルPMTに導く構成(ダイクロイックミラー219、共焦点ピンホール板213a、共焦点ピンホール板213b、マルチチャンネルPMT215a、マルチチャンネルPMT215b、PMTコントローラ216a、PMTコントローラ216b)を備える点、シフタ112の代わりにダイクロイックミラー219で分離された蛍光の各々の光軸に対してマルチチャンネルPMTを相対的に移動させる位置合わせ機構(ステージ212a、ステージ212b)を備える点が、共焦点画像生成装置100と異なっている。
本実施例に係る共焦点画像生成装置200によっても、実施例1に係る共焦点画像生成装置100と同様に、蛍光を無駄なく検出しながら超解像画像を生成することができる。このため、S/N比の高い超解像画像を生成することができる。また、共焦点画像生成装置200では、多波長レーザ光源201が異なる励起波長のレーザ光を出射することでマルチチャンネルPMT215aとマルチチャンネルPMT215bで異なる波長の蛍光を同時に検出することができる。このため、2色の超解像画像を同時に生成することができる。これにより、例えば、異なる蛍光色素の位置の動的な相関を算出することができる。
なお、共焦点ピンホール板213a及び共焦点ピンホール板213bのピンホール径は、セクショニングすべき厚さに応じて設定されるが、それらは、検出波長の相違を考慮して、異なる径に設定してもよい。また、共焦点ピンホール板213a、共焦点ピンホール板213bは、それぞれマルチチャンネルPMT215a、マルチチャンネルPMT215bの受光面近傍に配置されているが、共焦点ピンホール板が配置される位置は、対物レンズ108の焦点面と共役な位置であればよく、マルチチャンネルPMTの近傍に限られない。また、拡大レンズ114は、ダイクロイックミラー219と共焦点レンズ111の間に配置されているが、拡大レンズ114は、ダイクロイックミラー219と共焦点ピンホール板213aの間とダイクロイックミラー219と共焦点ピンホール板213bの間にそれぞれ一つずつ配置しても良い。その他、PC118が図6から図10に示す画像演算装置と同様に動作してもよい点は、実施例1に係る共焦点画像生成装置100と同様である。また、図示しないが、ダイクロイックミラー219を例えば回折格子などの分光素子に置き換えることにより、異なる波長の蛍光スポットをひとつのマルチチャンネルPMT215bの受光素子配列中の異なる部分に結像させて同時検出する構成も可能である。
図19は、本実施例に係る共焦点画像生成装置の構成を例示した図である。図19に示す共焦点画像生成装置300は、実施例1に係る共焦点画像生成装置100と同様に、ISMを用いて超解像画像を生成する装置である。共焦点画像生成装置300は、マルチチャンネルPMT115の代わりにTDI−CCD301を備える点、PMTコントローラ116の代わりにTDI−CCDコントローラ302を備える点、PC118の代わりにPC303を備える点、TDI−CCD301とPC303の間に遅延加算部304を備える点が、実施例1に係る共焦点画像生成装置100と異なっている。
TDI−CCD301は、図12に例示される2次元配列検出器10aと同様の構成を有している。つまり、TDI−CCD301は、2次元に配列された複数の受光素子に加えて、第1の遅延部と第1の信号加算部を備えている。より具体的には、TDI−CCD301は、図20(a)に示されるように、行毎に、複数の受光素子(受光素子301a、受光素子301b、受光素子301c、受光素子301d、受光素子301e)と、第1の信号加算部である加算回路(加算回路A1、加算回路A2、加算回路A3、加算回路A4、これらを区別しない場合には加算回路Aと記す)と、第1の遅延部である遅延回路(遅延回路D1、遅延回路D2、遅延回路D3、遅延回路D4、これらを区別しない場合には遅延回路Dと記す)とを備えている。
遅延加算部304は、図12に例示される遅延加算器21と同様の構成を有している。つまり、遅延加算部304は、TDI−CCD301から出力された行毎の信号を行毎に異なる遅延量だけ遅延させる第2の遅延部と、第2の遅延部から行毎に出力された信号を加算する第2の信号加算部と、を備える。
PC303は、図12に例示される画像演算装置20gと同様の構成を有している。つまり、PC303は、遅延加算部304からの出力される信号から合成共焦点画像を生成する共焦点画像生成部と、共焦点画像生成部で生成された合成共焦点画像に対して超解像成分を強調する超解像演算部を備える。
まず、各受光素子に遅延回路Dによる遅延時間と同じ時間間隔で順番に蛍光スポットを照射した場合のTDI−CCD301の一般的な動作について図20を参照しながら説明する。
時刻0において図20(b)に示すように蛍光スポットSP1が受光素子301aに照射されると、受光素子301aから出力された信号s1は、遅延回路D1で所定の遅延時間(t1)だけ遅延してから加算回路A1に伝送される。次に、図20(c)に示すように、蛍光スポットSP1の照射からt1後に蛍光スポットSP2が受光素子301bに照射されると、受光素子301bから出力された信号s2は、信号s1と同じタイミングで加算回路A1に伝送され、加算回路A1で信号s1と信号s2が加算される。このため、加算回路A1からの出力である信号sc1は、信号s1(信号s2)と同じパルス波形を有し、且つ、強度が2倍に増幅された信号となる。信号sc1は、遅延回路D2でさらに所定の遅延時間(t1)だけ遅延してから加算回路A2に伝送される。
そして、受光素子301c、受光素子301d、受光素子301eからの信号も、図20(d)から図20(f)に示されるように、同様に加算される。その結果、TDI−CCD301では、行方向(電気パルスの伝送方向)に並んだ受光素子からの信号が加算されて、各受光素子から発生する電気パルスと同じ波形を有し、且つ、各受光素子から発生する電気パルスを行方向に配列された受光素子の数(画素数)分だけ増幅した信号が出力される。TDI−CCD301は、図20(g)に示されるように、電気パルスの伝送方向と直交する方向(つまり、列方向)に同様の構成を複数有していることから、このような信号が、図21に示す遅延加算部304へ行毎に出力される。一般にはこのような動作を用いて、各受光素子の遅延回路Dの遅延時間を適宜設定し、例えば等速度に移動する物体を画像では止まったように撮像を行うこと可能とするものである。
共焦点画像生成装置300では、以上のように動作するTDI−CCD301を用いてISMで行われる原点位置の補正を1次走査方向で受光素子毎、1次走査方向と直交する2次走査方向で受光素子列毎に遅延時間を設定し時間遅延により行う。これは、共焦点画像生成装置300に以下のような設定を行うことで実現される。
TDI−CCD301の伝送速度をガルバノミラー105の1次走査方向(TDI−CCD301の行方向に相当する方向)の走査速度のおよそ2倍に設定する。TDI−CCD301の1次走査方向の各受光素子について、例えば受光素子301cの位置を基準として遅延時間を設定する場合、その受光素子301cの走査方向側で遅い時間となり、走査方向と逆側で早い時間となる、よう適宜遅延時間を設定する。これにより受光素子301cの信号に他の各受光素子からの信号が近づくように各受光素子からの信号の吐き出しのタイミングが補正される。この際、往復方向ではなく、常に1次走査方向の正方向にガルバノミラー105が走査している際の信号を取得する。往復方向で、信号取得する場合は、方向により遅延時間の正負を切り替えればよい。さらに、ガルバノミラー105により1次走査方向に1行分の走査が完了し、次の行に向かう方向の2次走査方向の走査については、PC303の遅延加算部304内部の伝送速度をガルバノミラー105の2次走査方向(TDI−CCD301の列方向に相当する方向)の走査速度のおよそ2倍に設定する。また、TDI−CCD301から遅延加算部304に信号を吐き出すにあたり、1次走査方向の各受光素子の遅延時間設定と同様の考えに基づいて、各行の遅延時間を設定する。これにより、各受光素子からの信号は、遅延加算部304から出力されるまでの間に、ガルバノミラー105の走査速度と受光素子の位置に基づいて決定される遅延時間だけ遅延して足し合わされることになる。
以上のように設定された共焦点画像生成装置300では、時間遅延により原点位置が補正されるため、PC303は、遅延加算部304から受信した信号からほぼリアルタイムに超解像画像を生成することができる。また、TDI−CCD301及び遅延加算部304での信号に対する時間遅延によりリアルタイムに原点位置を補正することができるため、一時的に記憶すべきデータを削減することができる。
なお、図19では、TDI−CCD301とPC303の間に遅延加算部304を備える構成を例示したが、遅延加算部304は省略してもよい。その場合、PC303がTDI−CCD301から出力される行毎の信号から共焦点画像要素を生成し、行毎の共焦点画像要素の原点位置を補正してからそれらの共焦点画像要素を合成し、合成共焦点画像から超解像画像を生成しても良い。また、行毎の信号から共焦点画像要素を生成した後に超解像画像要素を生成し、行毎の超解像画像要素の原点位置を補正してからそれらの超解像画像要素を合成して超解像画像を生成しても良い。
上述した実施例は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。共焦点画像生成装置は、特許請求の範囲により規定される本発明の思想を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
10、10a 2次元配列検出器
11、11a、11b、11c、301a、301b、301c、301d、301e
受光素子
20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g 画像演算装置
21 遅延加算器
30 共焦点画像生成部
40 原点位置補正部
50 画像加算部
51、51a、51b 信号加算部
60 超解像演算部
70、70a、70b 遅延部
100、200、300 共焦点画像生成装置
101 レーザ光源
102 シングルモード光ファイバ
103 コリメータ
104、219 ダイクロイックミラー
105 ガルバノミラー
106 瞳レンズ
107 結像レンズ
108 対物レンズ
109 標本
110 バリアフィルタ
111 共焦点レンズ
112 シフタ
113、213a、213b 共焦点ピンホール板
114 拡大レンズ
115、215a、215b マルチチャンネルPMT
116、216a、216b PMTコントローラ
117 ガルバノコントローラ
118、303 PC
201 多波長レーザ光源
212a、212b ステージ
301 TDI−CCD
302 TDI−CCDコントローラ
304 遅延加算部
A1、A2、A3、A4 加算回路
D1、D2、D3、D4 遅延回路
s1、s2、s3、s4、s5、sc1、sc2、sc3、sc4 信号
SP1、SP2、SP3、SP4、SP5 蛍光スポット
P1 第1の中間像位置
P2 第2の中間像位置

Claims (17)

  1. 標本を励起する励起光を出射するレーザ光源と、
    前記励起光を集光させて前記標本に照射するとともに、前記励起光の照射により前記標本から生じた蛍光を取り込む対物レンズと、
    前記レーザ光源と前記対物レンズの間の光路上に配置された、前記励起光の光路と前記蛍光の光路とを分岐させる光路分岐素子と、
    前記対物レンズと前記光路分岐素子との間の光路上に配置された、前記対物レンズの焦点面における前記励起光の集光位置を前記対物レンズの光軸と直交する方向に移動させる走査光学系と、
    複数の受光素子を有し、前記励起光の光路から分岐した前記蛍光の光路上であって前記焦点面と光学的に共役な像面に受光面が位置するように、前記複数の受光素子が前記像面に形成される前記蛍光のエアリーディスクの径よりも短いピッチで2次元に配列された光検出器と、
    前記複数の受光素子から出力される信号に基づいて、前記対物レンズの開口数及び前記蛍光の波長によって定まる前記対物レンズのカットオフ周波数を上回る周波数成分である超解像成分が強調された前記標本の共焦点画像を生成する画像演算装置と、を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  2. 請求項1に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像演算装置は、
    前記複数の受光素子からの信号に基づいて複数の共焦点画像要素を生成する共焦点画像生成部と、
    前記共焦点画像生成部で生成された前記複数の共焦点画像要素の原点位置を補正する原点位置補正部と、
    前記原点位置補正部で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素を加算して前記標本の共焦点画像を生成する画像加算部と、を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  3. 請求項2に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像演算装置は、さらに、前記画像加算部で生成された共焦点画像に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  4. 請求項2に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像演算装置は、さらに、前記共焦点画像生成部で生成された複数の共焦点画像要素の各々に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  5. 請求項2に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像演算装置は、さらに、前記原点位置補正部で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素の各々に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  6. 請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記原点位置補正部は、
    前記複数の受光素子の中心に位置する受光素子からの信号に基づいて生成された共焦点画像要素の標本の投影位置に近づくように、前記複数の共焦点画像要素の原点位置を補正し、
    前記複数の受光素子の中心位置から前記共焦点画像要素に対応する受光素子の中心位置までの距離が長いほど、当該共焦点画像要素の原点位置を大きく補正する
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  7. 請求項6に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記原点位置補正部は、前記複数の受光素子の中心位置から前記共焦点画像要素に対応する受光素子の中心位置までの距離の半分に相当する当該共焦点画像要素上の距離だけ、当該共焦点画像要素の原点位置を補正する
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  8. 請求項2に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像加算部は、前記原点位置補正部で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素のうちの、所定値を上回る強度の信号を出力した受光素子からの信号に基づいて生成された共焦点画像要素を加算して前記標本の共焦点画像を生成する
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  9. 請求項2に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像加算部は、前記原点位置補正部で原点位置が補正された複数の共焦点画像要素のうちの、前記像面に形成される前記蛍光のエアリーディスクの領域内に受光面を有する受光素子からの信号に基づいて生成された共焦点画像要素を加算して前記標本の共焦点画像を生成する
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  10. 請求項1に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像演算装置は、
    前記複数の受光素子からの信号の各々を、当該信号を出力した受光素子に応じた遅延量だけ遅延させる遅延部と、
    前記遅延部で遅延した複数の信号を加算して加算信号を出力する信号加算部と、
    前記信号加算部から出力された加算信号から前記標本の共焦点画像を生成する共焦点画像生成部と、を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  11. 請求項1に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記光検出器は、
    前記複数の受光素子からの信号の各々を、当該信号を出力した受光素子に応じた遅延量だけ遅延させる遅延部と、
    前記遅延部で遅延した複数の信号を加算して加算信号を出力する信号加算部と、を備え、
    前記画像演算装置は、
    前記信号加算部から出力された加算信号から前記標本の共焦点画像を生成する共焦点画像生成部と、を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  12. 請求項10または請求項11に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像演算装置は、さらに、前記共焦点画像生成部で生成された共焦点画像に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  13. 請求項1に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像演算装置は、
    前記複数の受光素子からの信号の各々を、当該信号を出力した受光素子に応じた遅延量だけ遅延させる遅延部と、
    前記遅延部で遅延した複数の信 号に基づいて複数の共焦点画像要素を生成する共焦点画像生成部と、
    前記共焦点画像生成部で生成された複数の共焦点画像要素を加算して前記標本の共焦点画像を生成する画像加算部と、を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  14. 請求項13に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像演算装置は、さらに、前記画像加算部で生成された共焦点画像に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  15. 請求項13に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記画像演算装置は、さらに、前記共焦点画像生成部で生成された複数の共焦点画像要素の各々に対して、前記超解像成分を強調する超解像演算部を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  16. 請求項10乃至請求項15のいずれか1項に記載の共焦点画像生成装置において、
    前記遅延部は、前記複数の受光素子からの信号が有する時間方向の重心位置が合致するように、前記複数の受光素子からの信号の各々を遅延させる
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
  17. 標本を励起する励起光を発生させる励起光発生手段と、
    前記励起光を集光させて前記標本に照射するとともに、前記励起光の照射により前記標本から生じた蛍光を取り込む対物レンズと、
    前記励起光発生手段と前記対物レンズの間の光路上に配置された、前記励起光の光路と前記蛍光の光路とを分岐させる光路分岐手段と、
    前記対物レンズと前記光路分岐手段との間の光路上に配置された、前記対物レンズの焦点面における前記励起光の集光位置を前記対物レンズの光軸と直交する方向に移動させる走査手段と、
    複数の受光素子を有し、前記励起光の光路から分岐した前記蛍光の光路上であって前記焦点面と光学的に共役な像面に受光面が位置するように、前記複数の受光素子が前記像面に形成される前記蛍光のエアリーディスクの径よりも短いピッチで2次元に配列された光検出手段と、
    前記複数の受光素子から出力される信号に基づいて、前記対物レンズの開口数及び前記蛍光の波長によって定まる前記対物レンズのカットオフ周波数を上回る周波数成分である超解像成分が強調された前記標本の共焦点画像を生成する画像演算手段と、を備える
    ことを特徴とする共焦点画像生成装置。
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