JP2014240117A - 倍力機構付きシリンダ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ハウジング(2)内に進退用の第1ピストン(11)及び倍力用の第2ピストン(12)を設ける。前記第1ピストン(11)に出力ロッド(13)を連結する。前記第2ピストン(12)に作用させた圧力流体の上向き力を倍力機構(40)によって下向きに倍力変換して前記出力ロッド(13)に伝達する。前記ハウジング(2)内に形成された検出用のエア通路(70)に検出弁(72)を設ける。その検出弁(72)は、前記第2ピストン(12)が上側ストロークエンド等の所定位置へ上昇したときに当該第2ピストン(12)によって開かれる。
【選択図】図1
Description
その従来のシリンダ装置では、ハウジング内に進退用の第1ピストン及び倍力用の第2ピストンを設け、前記第1ピストンに出力ロッドを連結し、前記第2ピストンに作用させた圧力流体の力を倍力変換して前記出力ロッドに伝達するように構成している。
本発明の目的は、倍力機構付きシリンダ装置の作動状態を簡素な構成で検知できるようにすることにある。
ハウジング2内に進退用の第1ピストン11及び倍力用の第2ピストン12を設ける。前記第1ピストン11に出力ロッド13を連結する。前記第2ピストン12に作用させた圧力流体の力を倍力機構40によって倍力変換して前記出力ロッド13に伝達する。前記ハウジング2内に形成された検出用のエア通路70に検出弁72を設ける。その検出弁72は、前記第2ピストン12が所定位置へ移動したときに当該第2ピストン12によって開閉される。
ハウジング2に上下方向へ移動可能に挿入した出力ロッド13を下方へロック駆動するように構成したシリンダ装置であって、前記ハウジング2内に形成されたシリンダ孔3と、そのシリンダ孔3の下部に挿入されると共に前記出力ロッド13の下部に連結された第1ピストン11と、前記シリンダ孔3の上部に挿入されると共に前記出力ロッド13に上下方向へ移動可能に外嵌された第2ピストン12と、前記第1ピストン11と前記第2ピストン12との間に配置されて圧力流体が供給および排出されるロック室23と、前記第1ピストン11の下側に配置されて圧力流体が供給および排出される第1リリース室31と、前記第2ピストン12の上側に配置されて圧力流体が供給および排出される第2リリース室32と、前記ロック室23に供給された圧力流体が前記第2ピストン12を上方へ押す力を下向きの力に反転させると共に倍力変換して前記出力ロッド13へ伝達するように前記第2リリース室32内に配置された倍力機構40であって、前記第2ピストン12に設けた倍力部48と、周方向へ所定の間隔をあけて配置されると共に前記倍力部48によって半径方向の内方へ楔駆動される複数の係合ボール47とを有する倍力機構40と、前記ハウジング2内に形成された検出用のエア通路70を開閉する検出弁72であって、前記第2ピストン12が所定位置へ移動したときに当該第2ピストン12によって開閉される検出弁72と、を備える。
第1ピストンと第2ピストンとの間に配置されたロック室に圧力流体を供給することにより、第1ピストンを下方へ押すと共に第2ピストンを上方へ押すことができる。そして、上記ロック室の圧力流体が第2ピストンを上方へ押す力は、倍力機構の倍力部と係合ボールとを介して下方へ反転されて出力ロッドへ強力に伝達される。
また、前記第2ピストンがエンドストローク等の所定位置へ移動したときには、その第2ピストンが検出弁を開く(又は閉じる)。このため、検出用エア通路の圧力が変化し、その圧力変化を圧力スイッチ等のセンサで検出することにより、シリンダ装置の作動状態を検知できる。従って、倍力機構付きシリンダ装置の作動状態を簡素な構成で検知できる。
この場合、第2ピストンのロック側ストロークエンドを簡素な構成で検知できる。
このように、大径の下孔に第1ピストンを挿入すると共に、小径の上孔に第2ピストンを挿入したので、シリンダ装置をロック状態からリリース状態へ切換えるときに、第1リリース室へ供給した圧力流体が上記の大径の第1ピストンを介して出力ロッドを強力にリリース駆動できる。
この場合、検出弁を簡素かつコンパクトに構成できる。
この実施形態は、ワークピースの孔を利用して当該ワークピースをクランプするシステムに本発明を適用した場合を例示してある。
まず、主として図1Aと図1Bによってクランピングシステムの全体構成を説明する。
また、上記の上孔4に環状の第2ピストン12が外封止部材18を介して保密状に挿入されると共に、その第2ピストン12が内封止部材17を介して下ロッド部分14に上下方向へ保密移動可能に外嵌される。その下ロッド部分14は上ロッド部分15よりも大径に形成されている。
なお、この実施形態では、上記第1ピストン11と出力ロッド13との両部材を一体に形成しているが、これら両部材を別体に形成してもよい。
上記ロック室23内で第1ピストン11と第2ピストン12との間に保持バネ27が装着される。その保持バネ27は、圧縮コイルバネからなり、第1ピストン11に対して第2ピストン12を上方へ付勢している。
上記の各受部42と各伝達部44との間に、半径方向の内方へ狭くなるように楔空間46が形成される。その楔空間46に係合ボール47が挿入される。上記係合ボール47を半径方向の内方へ押すように、第2ピストン12に倍力部48が設けられる。その倍力部48は、第2ピストン12の内周面に設けた傾斜面を備える。第2ピストン12の上部には円弧状の押部49が倍力部48の上側に設けられる。
上記キャップ51の周壁に、周方向へ所定の間隔をあけて複数のガイド孔55が貫通される(ここでは1つのガイド孔55だけを図示している)。各ガイド孔55に押部材56が水平方向へ移動自在に挿入される。その押部材56は、下フランジ52の上面に受け止められた基部57と、ワークピースWの孔Hの内周面を押すためのグリップ部58とを備える。
上記の複数の押部材56がプルロッド63のテーパ面64によって半径方向の外方へ移動可能とされる。上記プルロッド63の下部に設けたT脚63aが前記の出力ロッド13の上部に水平移動可能に嵌合される。
上記の大径孔74と小径孔75との間の段部に弁座81が形成され、上記の本体部78の下面に形成された弁面82が閉じバネ83によって上記弁座81へ付勢される。上記ロッド部79の外周が封止部材85によって保密され、そのロッド部79の下端が第2リリース室32内に突出される。
上記の大径孔74に噴出路87が連通され、その噴出路87の上部が、前記ハウジング2の上面に設けた着座面Sに開口される。
図1A及び図1Bのリリース状態では、前記ロック室23の圧縮空気が排出されると共に前記の第1リリース31室及び第2リリース室32へ圧縮空気が供給されている。これにより、第1ピストン11及び出力ロッド13が上昇されると共に、第2ピストン12が下降されている。また、上記出力ロッド13が前記プルロッド63を上昇させるので、前記の弾性体60が複数の押部材56を半径方向の内方へ移動させると共に、前記進出バネ53がキャップ51及び押部材56を上昇位置に付勢している。
また、前記検出弁72については、第2リリース室32の圧縮空気からロッド部79に作用する上向き力に抗して、閉じバネ83の付勢力が弁面82を弁座81に接当させる。このため、検出弁72が閉じ状態に保たれる。
従って、供給ポート71の加圧エアは、噴出路87と着座隙間Gとを通って外部へ排出され、その供給ポート71の圧力が所定圧力よりも低くなる。その圧力状態を圧力スイッチ等のセンサで検出することにより、クランピングシステムがリリース状態であることを確認できる。
これにより、その第2ピストン12に作用する上向き推力は、倍力部48と係合ボール47等を介して下向きに倍力変換され、出力ロッド13が下向きに強力に駆動される。このため、その倍力機構40による押下げ力と第1ピストン11による押下げ力との合力により、上記出力ロッド13が下方へ強力に駆動される。
なお、上記ロック状態では、楔駆動された前記係合ボール47を前記保持バネ27が楔係合状態に保持するので、出力ロッド13のロック状態が確実に維持される。このため、ロック室23の圧力が消失した場合であっても、上記ロック状態を維持することが可能である。
例えば、搬入されたワークピースWの孔Hの内径寸法が許容範囲よりも過大な場合には、前記のようにロック駆動したときに、押部材56が進出バネ53によって上昇位置に保持されたままで半径方向の外方へ過度に移動するので、プルロッド63と出力ロッド13と第1ピストン11が下限位置へ下降すると共に前記第2ピストン12が上限位置(ロック側ストロークエンド)へ上昇し、第2ピストン12の上部が検出弁72の弁部材77を上昇させる。これにより、弁座81から弁面82が離間する。
なお、検出弁72は、第2ピストン12が前記の上限位置から所定量だけ下降したときに閉じられる。
前記押部材56の前記受け面Rを省略してもよい。この場合、図1Aのリリース状態では、前記の着座隙間Gが無くなって、ワークピースWの下面が着座面Sに接当するので、前記の噴出路87が閉じられる。従って、前述したロック駆動時において、第2ピストン12が上限位置(ロック側ストロークエンド)へ上昇して前記検出弁72が開かれたときに、クランピングシステムが異常状態であることを確認できる。
なお、前記の噴出路87を省略してもよい。
ワークピースWをクランプするためのクランプ部材は、複数の押部材56を利用することに代えて、一つの環状のコレットを利用したものであってもよい。
図4の状態では、閉じ面91が仕切り面90の上端へ下降するので、供給路70aの加圧エアが排出路70bへ流出することが防止される。また、図5の開き状態では、閉じ面91が仕切り面90の上端よりも上昇する。このため、供給路70aの加圧エアが、仕切り面90と弁部材77との間の環状隙間を通って排出路70bへ流出する。
前記の検出弁72の弁部材77を閉じ側へ付勢する手段は、例示の閉じバネ83に代えて、第2リリース室32の圧力を利用してもよい。この場合、弁部材77の上側に作動室を形成して、その作動室を、弁部材77内に形成した縦向き貫通孔を介して第2リリース室32へ連通させることが考えられる。
上記の検出弁72は、第2ピストン12の上限位置(ロック側ストロークエンド)を検出することに代えて、その第2ピストン12の下限位置や途中位置などの所定位置を検出するものであってもよい。その検出弁72の配置姿勢は、例示の縦向きに代えて、横向きや斜め向きであってもよい。
第1ピストン11と第2ピストン12とは、例示したように直列に配置することに代えて、並列に配置してもよい。この場合、第1ピストンに第2ピストンを昇降可能に外嵌めして、上記2つのピストンの下側と上側とに、それぞれロック室とリリース室とを形成することが考えられる。
ロック及びリリース用の圧力流体は、圧縮空気に代えて、窒素ガス等であってもよく、圧油等の液体であってもよい。
シリンダ装置は、図示とは上下逆に配置したり、斜め向きに配置してもよい。
本発明は、当業者が想定できる範囲でその他の変更を行えることは勿論である。
Claims (5)
- ハウジング(2)内に設けられた進退用の第1ピストン(11)及び倍力用の第2ピストン(12)と、
前記第1ピストン(11)に連結された出力ロッド(13)と、
前記第2ピストン(12)に作用させた圧力流体の力を倍力変換して前記出力ロッド(13)に伝達する倍力機構(40)と、
前記ハウジング(2)内に形成された検出用のエア通路(70)を開閉する検出弁(72)であって、前記第2ピストン(12)が所定位置へ移動したときに当該第2ピストン(12)によって開閉される検出弁(72)と、
を備える、ことを特徴とする倍力機構付きシリンダ装置。 - ハウジング(2)に上下方向へ移動可能に挿入した出力ロッド(13)を下方へロック駆動するように構成したシリンダ装置であって、
前記ハウジング(2)内に形成されたシリンダ孔(3)と、
前記シリンダ孔(3)の下部に挿入されると共に前記出力ロッド(13)の下部に連結された第1ピストン(11)と、
前記シリンダ孔(3)の上部に挿入されると共に前記出力ロッド(13)に上下方向へ移動可能に外嵌された第2ピストン(12)と、
前記第1ピストン(11)と前記第2ピストン(12)との間に配置されて圧力流体が供給および排出されるロック室(23)と、
前記第1ピストン(11)の下側に配置されて圧力流体が供給および排出される第1リリース室(31)と、
前記第2ピストン(12)の上側に配置されて圧力流体が供給および排出される第2リリース室(32)と、
前記ロック室(23)に供給された圧力流体が前記第2ピストン(12)を上方へ押す力を下向きの力に反転させると共に倍力変換して前記出力ロッド(13)へ伝達するように前記第2リリース室(32)内に配置された倍力機構(40)であって、前記第2ピストン(12)に設けた倍力部(48)と、周方向へ所定の間隔をあけて配置されると共に前記倍力部(48)によって半径方向の内方へ楔駆動される複数の係合ボール(47)とを有する倍力機構(40)と、
前記ハウジング(2)内に形成された検出用のエア通路(70)を開閉する検出弁(72)であって、前記第2ピストン(12)が所定位置へ移動したときに当該第2ピストン(12)によって開閉される検出弁(72)と、
を備える、ことを特徴とする倍力機構付きシリンダ装置。 - 請求項1又は2の倍力機構付きシリンダ装置において、
前記検出弁(72)は、前記第2ピストン(12)が前記所定位置としてのロック側ストロークエンドへ移動したときに開かれると共に、当該第2ピストン(12)が前記ストロークエンドからリリース側へ所定量だけ移動したときに閉じられるように構成した、
ことを特徴とする倍力機構付きシリンダ装置。 - 請求項2の倍力機構付きシリンダ装置において、
前記シリンダ孔(3)は、上孔(4)と、その上孔(4)よりも大径の下孔(5)とを有し、
前記の下孔(5)に前記第1ピストン(11)を挿入すると共に、前記の上孔(4)に前記第2ピストン(12)を挿入した、
ことを特徴とする倍力機構付きシリンダ装置。 - 請求項2又は4の倍力機構付きシリンダ装置において、
前記検出弁(72)は、前記第2リリース室(32)内へ突出される弁部材(77)と、その弁部材(77)が接当される弁座(81)と、前記弁部材(77)を前記弁座(81)へ付勢する閉じバネ(83)とを備える、
ことを特徴とする倍力機構付きシリンダ装置。
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