JP2014237980A - 法面に道路を敷設する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】法面に道路を開削する工法の提供。【解決手段】本発明に係る工法は、油圧ショベルの作業場となる仮設ステージを構築し;その上に油圧ショベルを移動し、上方又は下方の法面を、段切りし、発生土砂を複数の大型土嚢に充填し、これを仮設ステージ上に仮置きし;大型土嚢の一部を、段切りした法面の最下段上に、道路の敷設方向に沿って整列するように載置し、地山との隙間に、現場発生土等を大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで充填し、転圧して略水平面とし、その上にかつ地山に跨ってジオグリッドを敷設して1列目1〜n段を構築し;整列された大型土嚢の側面側にコンクリート側壁を構築して、道路の敷設方向に向かって1列目を完成させ;これを繰り返して、道路の敷設方向に向かってm列目を完成させ;完成した1〜m列に亘わたってn段上に現場発生土等を被せ、転圧し、路面を構築して、法面に道路を開削する工程を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、法面に道路を敷設する方法に関する。より詳しくは、本発明は、大型土嚢、ジオグリッド、及びコンクリート型枠を用いて、法面(斜面)に道路、例えば、林道を開削する工法に関する。
従来、法面(斜面)に林道、道路、鉄道等を開削するには、油圧ショベル等の重機を用いて、法面の土砂を掘削し、掘削により発生した土砂を、道路築造方向の後方の仮置き場に運搬し、さらに、道路築造方向に向かって、路面となる略水平な盛土を構築するために、再び土砂等を、運搬するという工法が採られてきた。かかる工法においては、土砂を掘削現場から仮置き場まで、また、仮置き場から盛土構築現場まで運搬するという作業が必要となる。更に、土砂の仮置き場となる一定スペースの確保が必要である。
以下に挙げるように、従来、盛土を構築するために土嚢やジオテキスタイル等を用いることは知られている。
以下の特許文献1には、通水性を有する撓性のシート状体の平面部の端部を折り返してループ状部を形成し、少なくとも通気性を有する撓性のシート状体で、閉塞した袋体を形成し、この袋体を前記ループ状部内に設置し、袋体に設けた注入口から袋体内に充填材を圧送により充填して土嚢を成形し、この土嚢の前記シート状体平面部上に盛土を行い、この盛土部の縁部に沿って型枠を組み立て、型枠内にコンクリートを打設して剛体壁を構築し、一端にフックを有する連結棒を用い、この連結棒のフックを土嚢に引っ掛け、他端を剛体壁に定着して剛体壁と土嚢を連結した、盛土の築造方法が開示されている。
また、以下の特許文献2には、法面を形成する盛土端部が、土嚢等のブロック体が積み重ねられてなる擁壁により構成され、かつ該擁壁の背面側に土砂等の盛土材が転圧されてなる盛土であって、該盛土内には、ほぼ水平方向に延在するジオテキスタイルが前記擁壁を所定高さ毎に上下方向より包み込む如く多層に埋設され、しかも、これらジオテキスタイルの端部は所定層置きに前記擁壁の充分後方にて終端されていることを特徴とする急勾配盛土が開示されている。
また、以下の特許文献3には、周縁の少なくとも一部を剛性材料で構成し、強度・可撓性・透水性がある素材からなる大型の容器に、土を充填し、次いで、法面に敷設する斜面安定工法において、上記容器は、盛土内に略水平方向、層状に敷設されたジオグリッド材などのアンカー材に連結されたことを特徴とする、斜面安定工法が開示されている。
また、以下の特許文献4には、土嚢を積み上げて斜面を造成する土留工法において、縦横に積み重ねた複数個の土嚢上面に、複数の掛止用長穴を開口した鋼板を、コの字形に形成した鋼棒の曲折部間に固定して成る足脚掛止用アンカーの複数個を、所要の間隔にて載置するとともに、積み重ねた前記土嚢と前記アンカーとを網にて斜面側から一体的に包み込み、包み込む際の網の緊張力にてアンカーの突出端を斜面位置まで押し込むことによりアンカーを土嚢間に固定し、長手方向の中間部分及び下端に掛止ピンを固定した足脚の掛止ピンそれぞれを、アンカーに開口した長穴に掛止し、一方、足脚の上端に接続部材を介して曲折可能にフェンス軸を接続するとともに、該フェンス軸相互間にフェンスを構築する土留工法が開示されている。
また、以下の特許文献5には、最外壁として大型土嚢を積み上げ、その内側は、大型土嚢の各段に対応して改良土壁、及びその内側に盛土を敷設し、これらの表面を転圧してジオグリッドを敷設し、順次これらを層状に形成して急勾配盛土を構築することを特徴とする急勾配盛土造成方法、及び前記大型土嚢の一段に対して、その内側の前記改良土壁、盛土、ジオグリッドが一層となるように順次対応して形成される該急勾配盛土の造成方法が開示されている。
さらに、以下の特許文献6には、地山ののり面に配置される大型土のうの上に袋体をのり肩からのり尻にかけて配置し、前記袋体に前記のり肩側から充填材を充填し、前記地山と前記袋体の型枠との間に定着材を配置することにより壁体を構築することを特徴とする袋体を用いた壁面工構築方法が開示されている。
このように、盛土の構築において、大型土嚢を積み上げて擁壁を構築すること、擁壁の後方においてジオグリッド等を用いることは知られている。
特開平02−164921号公報 特開平03−069721号公報 特開平05−171652号公報 特開平10−183626号公報 特開2003−082666号公報 特開2011−094443号公報
前記したように、盛土の構築において、大型土嚢を積み上げて擁壁を構築すること、擁壁の後方においてジオグリッド等を用いることは知られている。しかしながら、法面(斜面)に林道、道路、鉄道等を開削するには、油圧ショベル等の重機を用いて、法面の土砂を掘削し、掘削により発生した土砂を、道路築造方向の後方の仮置き場に運搬し、さらに、道路築造方向に向かって、路面となる略水平な盛土を構築するために、再び土砂等を、運搬するという従来工法において、土砂を掘削現場から仮置き場まで、また、仮置き場からも盛土構築現場まで運搬するという作業を不要とする工法は、未だ提案されていない。
かかる状況下、本発明が解決しようとする課題は、法面(斜面)に道路、例えば、林道を開削するに際し、土砂を掘削現場から仮置き場まで、また、仮置き場から盛土構築現場まで運搬するという作業を不要とする工法を提供することである。
発明者らは、鋭意検討し実験を重ねた結果、以下の工程を含む開削工法により前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]法面(斜面)に道路を敷設するための開削工法であって、以下の工程:
(1)該道路敷設予定地近傍の草木を伐採し;
(2)油圧ショベルを用いて該草木を伐採した法面を掘削して、該道路の路面と並列する略水平な面を形成し、該掘削により発生した土砂を大型土嚢に充填し、該土砂を充填した大型土嚢を、該略水平な面上の法面端部に沿って1又は2段載置し、該載置された大型土嚢と地山との隙間に、該載置された大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで土砂を充填し、該同一高さに、該油圧ショベルの作業場となる所定面積の略水平な仮設ステージを構築し;
(3)必要により鋼板を敷いた前記仮設ステージ上に、前記油圧ショベルを移動し、該仮設ステージの上方又は下方の法面を、該油圧ショベルのアームが届く範囲で、段切りし、該段切り作業において発生した土砂を複数の大型土嚢に充填して、該土砂が充填された複数の大型土嚢を該仮設ステージ上に仮置きし;
(4)工程(3)において土砂が充填された複数の大型土嚢の一部を、前記段切りした法面の最下段上に、前記道路の敷設方向に沿って整列するように載置し、該載置された大型土嚢と、前記段切りされた地山との隙間に、現場発生土、栗石又は廃棄物を、該大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで充填し、転圧して略水平面とし、該略水平面上に、かつ、該段切りされた地山に跨って、ジオグリッドを敷設して、1列目1段を構築し;
(5)前記1列目1段の上に、工程(3)において土砂が充填された複数の大型土嚢の残部を、前記道路の敷設方向に沿って一列で整列するように載置し、該載置された大型土嚢と、前記段切りされた地山との隙間に、現場発生土、栗石又は廃棄物を、該大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで充填し、転圧して略水平面とし、該略水平面上に、かつ、該段切りされた地山に跨って、ジオグリッドを敷設して、1列目2段を構築し;
(6)工程(5)を(n−2)回繰り返して、1列目n段(nは2以上の整数)を構築し;
(7)工程(4)〜(6)において整列された大型土嚢の側面側に、コンクリート型枠を、前記1〜n段の各段に敷設されたジオグリッドの端部に固定手段を用いて固定し、該コンクリート型枠と該大型土嚢の側面との間にコンクリートを充填し、コンクリート側壁を構築して、前記道路の敷設方向に向かって1列目を完成させ;
(8)工程(1)〜(7)を(m−1)回繰り返して、前記道路の敷設方向に向かってm列目(mは1以上の整数)を完成させ;
(9)完成した1〜m列に亘って、n段上に、現場発生土、栗石又は路面材を、被せ、転圧し、路面を構築して、法面に道路を開削する;
を含む、前記工法。
[2]前記工程(7)を、n段完成時に代えて、各段又はk段(但し、k<n)完成時毎に、実施する、前記[1]に記載の工法。
[3]1列完成毎に、仮設ステージ及び該仮設ステージ下に載置した大型土嚢を、撤去し、必要により、撤去した大型土嚢を、次列目の構築に使用する、前記[1]又は[2]に記載の工法。
[4]前記道路の路面幅が、約3〜4mである、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の工法。
[5]前記コンクリート型枠は、ラス型枠である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の工法。
本発明に係る開削工法においては、掘削により発生した土砂を充填した大型土嚢を用いて仮設ステージを作ることにより、掘削により発生した土砂を、道路築造後方に運搬、仮置き等する必要は原則としてない。また、現地で発生した土砂を大型土嚢に充填し、これを、道路築造方向への盛土の構築に使用することができるので、重機が道路築造方向に出て行くことができ、また、掘削により発生した大量の土砂を、道路築造後方に運搬、仮置き等する必要がない。さらに、コンクリート側壁とジオグリッドが固定されるのでプロック等のように金具がいらない。さらに、コンクリート側壁の構築に、ラス型枠を使用した場合には、打設時の側圧(液圧)が低くなり、また、大きな鋼管支持等が不要であり、さらに、コンクリート打設面がギザギザなので、自然の蔦や苔が生え自然にマッチするのが早い。さらに、載置された大型土嚢と、段切りされた地山との隙間に、廃棄物等を充填することができるので、廃棄物等の有効活用が図れる。
道路を開削しようとする地山の法面の勾配を示す断面図である。 法面に開削しようとする道路の計画位置を示す態を示す断面図である。 仮設ステージと段切り上に載置された土嚢の位置関係を示す概略図である。 大型土嚢が3段積まれた状態を示す概略図である。 大型土嚢が、4段、すなわち、開削計画位置まで、積まれた状態を示す概略図である。 法面を側面から見て、道路敷設方向に沿って1列〜m列に開削が進行する状態を説明する概略図である。 大型土嚢の上面にジオグリッドが敷設され、ラス型枠が大型土嚢の側面側に固定された状態を示す概略図である。 ジオグリッドの端部を折り返し、折り返し部に鉄筋を挿入した状態を示す概略図である。 鉄筋とラス型枠を固定するための鋼管と番線で固定した状態を説明する概略図である。 ラス型枠と大型土嚢の側面との間にコンクリート側壁を構築し、必要により作業足場を設けた状態を示す概略図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、法面(斜面)に道路を敷設するための開削工法であって、以下の工程:
(1)該道路敷設予定地近傍の草木を伐採し;
(2)油圧ショベルを用いて該草木を伐採した法面を掘削して、該道路の路面と並列する略水平な面を形成し、該掘削により発生した土砂を大型土嚢に充填し、該土砂を充填した大型土嚢を、該略水平な面上の法面端部に沿って1又は2段載置し、該載置された大型土嚢と地山との隙間に、該載置された大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで土砂を充填し、該同一高さに、該油圧ショベルの作業場となる所定面積の略水平な仮設ステージを構築し;
(3)必要により鋼板を敷いた前記仮設ステージ上に、前記油圧ショベルを移動し、該仮設ステージの上方又は下方の法面を、該油圧ショベルのアームが届く範囲で、段切りし、該段切り作業において発生した土砂を複数の大型土嚢に充填して、該土砂が充填された複数の大型土嚢を該仮設ステージ上に仮置きし;
(4)工程(3)において土砂が充填された複数の大型土嚢の一部を、前記段切りした法面の最下段上に、前記道路の敷設方向に沿って整列するように載置し、該載置された大型土嚢と、前記段切りされた地山との隙間に、現場発生土、栗石又は廃棄物を、該大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで充填し、転圧して略水平面とし、該略水平面上に、かつ、該段切りされた地山に跨って、ジオグリッドを敷設して、1列目1段を構築し;
(5)前記1列目1段の上に、工程(3)において土砂が充填された複数の大型土嚢の残部を、前記道路の敷設方向に沿って一列で整列するように載置し、該載置された大型土嚢と、前記段切りされた地山との隙間に、現場発生土、栗石又は廃棄物を、該大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで充填し、転圧して略水平面とし、該略水平面上に、かつ、該段切りされた地山に跨って、ジオグリッドを敷設して、1列目2段を構築し;
(6)工程(5)を(n−2)回繰り返して、1列目n段(nは2以上の整数)を構築し;
(7)工程(4)〜(6)において整列された大型土嚢の側面側に、コンクリート型枠を、前記1〜n段の各段に敷設されたジオグリッドの端部に固定手段を用いて固定し、該コンクリート型枠と該大型土嚢の側面との間にコンクリートを充填し、コンクリート側壁を構築して、前記道路の敷設方向に向かって1列目を完成させ;
(8)工程(1)〜(7)を(m−1)回繰り返して、前記道路の敷設方向に向かってm列目(mは1以上の整数)を完成させ;
(9)完成した1〜m列に亘って、n段上に、現場発生土、栗石又は路面材を、被せ、転圧し、路面を構築して、法面に道路を開削する;
を含む、前記工法に関する。
以下、本発明に係る開削工法を、図面を参照しながら説明する。
図1は、道路を開削しようとする地山の法面の勾配を示す断面図である。図1中では、地山Aの法面の法勾配は、1:1.00であるが、かかる法勾配は特に制限されない。
図2は、かかる地山Aの法面に開削しようとする道路の計画位置Bを示す断面図である。中央の水平部が、敷設しようとする道路等の路面となる場所であり、その幅は、特に制限されないが、約3〜4mであることができる。本発明に係る開削工法においては、該水平部上の土砂が、該水平部下に、土嚢に充填された形態で、以下に説明する列毎に、移動されることになる。
図3は、仮設ステージと段切り上に載置された土嚢の位置関係を示す概略図である。本発明においては、道路敷設予定地近傍の草木を伐採し;油圧ショベルを用いて該草木を伐採した法面を掘削して、該道路の路面と並列する略水平な面を形成し、該掘削により発生した土砂を大型土嚢に充填し、該土砂を充填した大型土嚢を、該略水平な面上の法面端部に沿って1又は2段載置し、該載置された大型土嚢と地山との隙間に、該載置された大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで土砂を充填し、該同一高さに、該油圧ショベルの作業場となる所定面積の略水平な仮設ステージを構築する。大型土壌に充填される土砂に草木が混入すると大型土嚢の形状が経時変化する場合があるので、道路敷設予定地近傍の草木は予め伐採しておくことが好ましい。
次いで、必要により鋼板を敷いた前記仮設ステージ上に、前記油圧ショベルを移動し、該仮設ステージの上方又は下方の法面を、該油圧ショベルのアームが届く範囲で、段切りし、該段切り作業において発生した土砂を複数の大型土嚢に充填して、該土砂が充填された複数の大型土嚢を該仮設ステージ上に仮置きし;土砂が充填された複数の大型土嚢の一部を、前記段切りした法面の最下段上に、前記道路の敷設方向に沿って整列するように載置し、該載置された大型土嚢と、前記段切りされた地山との隙間に、現場発生土、栗石又は廃棄物を、該大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで充填し、転圧して略水平面とし、該略水平面上に、かつ、該段切りされた地山に跨って、ジオグリッドを敷設して、1列目1段を構築する。図3は、仮設ステージの下に大型土嚢を2段載置し、また、仮設ステージの下方の法面を段切りし、土砂が充填された複数の大型土嚢の一部を、段切りした法面の最下段、及び次の段(2段)に、載置し、さらに、段切りされた地山との隙間に、栗石を、該2段目の大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで充填し、転圧して略水平面とし、該略水平面上に、かつ、該段切りされた地山に跨って、ジオグリッドを敷設して、1列目2段を構築した状態を示している。
前記計画位置Bの水平面に至るまで、前記工程を繰り返して、1列目n段を完成させる。図4は、大型土嚢が3段積まれた状態を示す概略図であり、また、図5は、大型土嚢が、4段、すなわち、開削計画位置Bまで、積まれた状態を示す概略図である。
以下、本発明に係る開削工法における「列」の概念を説明する。
図6は、法面を側面から見て、道路敷設方向に沿って1列〜m列に開削が進行する状態を説明する概略図である。図3に示すように、仮設ステージ上の油圧ショベルのアームの届く範囲は限られたものとなる。かかる限られた範囲で大型土嚢を段積みできる範囲を1列とする。図6は、1列が道路の敷設方向に大型土嚢3個分であり、上下方向に大型土嚢4個分であることを示している。1列内の土嚢の数は、特に制限されず、油圧ショベルのアームの長さや仮設ステージの面積に依存して変化する。
図7は、大型土嚢の上面にジオグリッドが敷設され、ラス型枠が大型土嚢の側面側に固定された状態を示す概略図であり、図8は、ジオグリッドの端部を折り返し、折り返し部に鉄筋を挿入した状態を示す概略図であり、図9は、鉄筋とラス型枠を固定するための鋼管と番線で固定した状態を説明する概略図であり、そして図10は、ラス型枠と大型土嚢の側面との間にコンクリート側壁を構築し、必要により作業足場を設けた状態を示す概略図である。
本発明に係る開削工法においては、1列目の作業において、整列された大型土嚢の側面側に、コンクリート型枠を、前記1〜n段の各段に敷設されたジオグリッドの端部に固定手段を用いて固定し、該コンクリート型枠と該大型土嚢の側面との間にコンクリートを充填し、コンクリート側壁を構築して、前記道路の敷設方向に向かって1列目を完成させる。図9は、かかる固定手段が、ラス型枠8を固定する鋼管9とジオグリッド5折り返し部に挿入された鉄筋10との間の番線であること示している。かかるコンクリート充填は、n段完成時に代えて、各段又はk段(但し、k<n)完成時毎に、実施してもよい。
本発明に係る開削工法においては、図6に示すように、前記工程を繰り返して、道路の敷設方向に向かってm列目を完成させ、完成した1〜m列に亘って、n段上に、現場発生土、栗石又は路面材を、被せ、転圧し、路面を構築して、法面に道路を開削する。
本発明に係る開削工法においては、1列完成毎に、仮設ステージ及び該仮設ステージ下に載置した大型土嚢を、撤去してもよいし、撤去した大型土嚢を、次列目の構築に使用してもよい。仮設ステージが道路よりも上方にあると、落下の危険があるため、仮設ステージに使用した大型土嚢又は仮設ステージ上に仮置きした大型土嚢は、速やかに撤去することが好ましい。仮設ステージが道路の下方にある場合には、仮設ステージに使用した大型土嚢又は仮設ステージ上に仮置きした大型土嚢の撤去は不要である。
本発明に係る開削工法に使用する大型土嚢は、円筒状ポリプロピレン製の直径約1100mm、高さ約1100mm、容量約1mの大型土嚢であることができる。大型土嚢は、例えば、萩原工業株式会社製のターピー(登録商標)耐候性大型土のうBLACK(2t用)であることができる。大型土嚢は法面に埋設されるため、耐候性を有さないものでも構わない。
本発明に係る開削工法に使用するラス型枠は、クギン株式会社製のエコウェルメッシュであることができる。
実施例を記載するまでもなく、技術常識及び以上の説明を参酌すれば、当業者が本発明に係る開削工法を実施し得るものであることは明らかであろう。
本発明に係る開削工法は、法面(斜面)に道路、例えば、林道を開削するに際し、土砂を掘削現場から仮置き場まで、また、仮置き場から盛土構築現場まで運搬するという作業を不要とする工法であるため、仮置き場の確保等が難しい場所において、好適に利用可能な開削工法である。
A 地山
B 開削計画
1 仮設ステージ
2 油圧ショベル
3 大型土嚢
4 段切り
5 ジオグリッド
6 現場発生土、栗石又は廃棄物
7 コンクリート側壁
8 ラス型枠
9 鋼管
10 鉄筋
11 足場

Claims (5)

  1. 法面(斜面)に道路を敷設するための開削工法であって、以下の工程:
    (1)該道路敷設予定地近傍の草木を伐採し;
    (2)油圧ショベルを用いて該草木を伐採した法面を掘削して、該道路の路面と並列する略水平な面を形成し、該掘削により発生した土砂を大型土嚢に充填し、該土砂を充填した大型土嚢を、該略水平な面上の法面端部に沿って1又は2段載置し、該載置された大型土嚢と地山との隙間に、該載置された大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで土砂を充填し、該同一高さに、該油圧ショベルの作業場となる所定面積の略水平な仮設ステージを構築し;
    (3)必要により鋼板を敷いた前記仮設ステージ上に、前記油圧ショベルを移動し、該仮設ステージの上方又は下方の法面を、該油圧ショベルのアームが届く範囲で、段切りし、該段切り作業において発生した土砂を複数の大型土嚢に充填して、該土砂が充填された複数の大型土嚢を該仮設ステージ上に仮置きし;
    (4)工程(3)において土砂が充填された複数の大型土嚢の一部を、前記段切りした法面の最下段上に、前記道路の敷設方向に沿って整列するように載置し、該載置された大型土嚢と、前記段切りされた地山との隙間に、現場発生土、栗石又は廃棄物を、該大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで充填し、転圧して略水平面とし、該略水平面上に、かつ、該段切りされた地山に跨って、ジオグリッドを敷設して、1列目1段を構築し;
    (5)前記1列目1段の上に、工程(3)において土砂が充填された複数の大型土嚢の残部を、前記道路の敷設方向に沿って一列で整列するように載置し、該載置された大型土嚢と、前記段切りされた地山との隙間に、現場発生土、栗石又は廃棄物を、該大型土嚢の上面と略同一高さとなるまで充填し、転圧して略水平面とし、該略水平面上に、かつ、該段切りされた地山に跨って、ジオグリッドを敷設して、1列目2段を構築し;
    (6)工程(5)を(n−2)回繰り返して、1列目n段(nは2以上の整数)を構築し;
    (7)工程(4)〜(6)において整列された大型土嚢の側面側に、コンクリート型枠を、前記1〜n段の各段に敷設されたジオグリッドの端部に固定手段を用いて固定し、該コンクリート型枠と該大型土嚢の側面との間にコンクリートを充填し、コンクリート側壁を構築して、前記道路の敷設方向に向かって1列目を完成させ;
    (8)工程(1)〜(7)を(m−1)回繰り返して、前記道路の敷設方向に向かってm列目(mは1以上の整数)を完成させ;
    (9)完成した1〜m列に亘って、n段上に、現場発生土、栗石又は路面材を、被せ、転圧し、路面を構築して、法面に道路を開削する;
    を含む、前記工法。
  2. 前記工程(7)を、n段完成時に代えて、各段又はk段(但し、k<n)完成時毎に、実施する、請求項1に記載の工法。
  3. 1列完成毎に、仮設ステージ及び該仮設ステージ下に載置した大型土嚢を、撤去し、必要により、撤去した大型土嚢を、次列目の構築に使用する、請求項1又は2に記載の工法。
  4. 前記道路の路面幅が、約3〜4mである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の工法。
  5. 前記コンクリート型枠は、ラス型枠である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の工法。
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