JP2014237578A - ガラスフィルム積層体および電子デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造関連処理時の支持ガラスの破損や、支持ガラスからガラスフィルムを剥離する際のガラスフィルムの破損を防止しつつ、支持ガラスからガラスフィルムを容易に剥離可能とするガラスフィルム積層体。
【解決手段】支持ガラス3とガラスフィルム2とを、それぞれの合わせ面を面接触させて積層したガラスフィルム積層体1であって、ガラスフィルム2は支持ガラス3から食み出しておらず、支持ガラス3の端辺32近傍には、ガラスフィルム2側に突出する突出部31が設けられ、ガラスフィルム2は、突出部31と接触しており、ガラスフィルム2の端辺21近傍には、支持ガラス3と突出部31とガラスフィルム2とで囲繞され且つ支持ガラス3とガラスフィルム2との両合わせ面が非接触状態とされた剥離領域11が設けられているガラスフィルム積層体。剥離領域11を広げていくことで、支持ガラス3からガラスフィルム2を剥離するガラスフィルムの剥離方法。
【選択図】図1
【解決手段】支持ガラス3とガラスフィルム2とを、それぞれの合わせ面を面接触させて積層したガラスフィルム積層体1であって、ガラスフィルム2は支持ガラス3から食み出しておらず、支持ガラス3の端辺32近傍には、ガラスフィルム2側に突出する突出部31が設けられ、ガラスフィルム2は、突出部31と接触しており、ガラスフィルム2の端辺21近傍には、支持ガラス3と突出部31とガラスフィルム2とで囲繞され且つ支持ガラス3とガラスフィルム2との両合わせ面が非接触状態とされた剥離領域11が設けられているガラスフィルム積層体。剥離領域11を広げていくことで、支持ガラス3からガラスフィルム2を剥離するガラスフィルムの剥離方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイや、太陽電池、リチウムイオン電池、デジタルサイネージ、タッチパネル、電子ペーパー、携帯電話やスマートフォン等のデバイスのガラス基板、及び有機EL照明や携帯電話、スマートフォン等のデバイスのカバーガラスや医薬品パッケージ等に使用されるフィルム状ガラスの製造方法、及び支持ガラスによってガラスフィルムを支持したガラスフィルム積層体に関する。
省スペース化の観点から、従来普及していたCRT型ディスプレイに替わり、近年は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等のフラットパネルディスプレイが普及している。これらのフラットパネルディスプレイにおいては、さらなる薄型化が要請される。特に有機ELディスプレイには、折りたたみや巻き取ることによって持ち運びを容易にすると共に、平面だけでなく曲面にも使用可能とすることが求められている。また、平面だけでなく曲面にも使用可能とすることが求められているのはディスプレイには限られず、例えば、自動車の車体表面や建築物の屋根、柱や外壁等、曲面を有する物体の表面に太陽電池を形成したり、有機EL照明を形成したりすることができれば、その用途が広がることとなる。従って、これらデバイスに使用される基板やカバーガラスには、更なる薄板化と高い可撓性が要求される。
有機ELディスプレイに使用される発光層や電子輸送層(Alq3)をはじめとした有機EL素子材料は、酸素や水蒸気等の気体が接触することにより劣化する。従って有機ELディスプレイに使用される基板には高いガスバリア性が求められるため、ガラス基板を使用することが期待されている。しかしながら、基板に使用されるガラスは、樹脂フィルムと異なり引っ張り応力に弱いため可撓性が低く、ガラス基板を曲げることによりガラス基板表面に過度な引っ張り応力がかけられると破損に至る。ガラス基板に可撓性を付与するためにはガラス基板の超薄板化を行う必要があり、下記特許文献1に記載されているような厚み200μm以下のガラスフィルムやガラスロールが提案されている。
フラットパネルディスプレイや太陽電池等の電子デバイスに使用されるガラス基板には、加工処理や洗浄処理等、様々な電子デバイス製造関連の処理がなされる。ところが、これら電子デバイスに使用されるガラス基板のフィルム化を行うと、ガラスは脆性材料であるため多少の応力変化により破損に至り、上述した各種電子デバイス製造関連処理を行う際に、取り扱いが大変困難であるという問題がある。加えて、厚み200μm以下のガラスフィルムは可撓性に富むため、処理を行う際に位置決めを行い難く、パターンニング時にずれ等が生じるという問題もある。
ガラスフィルムの取り扱い性を向上させるために、下記特許文献2では、支持ガラスの上にガラスフィルムを積層させたガラスフィルム積層体が提案されている。これによれば、単体では強度や剛性のないガラスフィルムを用いても、支持ガラスの剛性が高いため、処理の際にガラスフィルム積層体全体として位置決めが容易となる。また、下記特許文献2では、工程終了後にガラスフィルムを破損することなくすみやかに支持ガラスから剥離することが可能であるとされている。ガラスフィルム積層体の厚みを従来のガラス基板の厚みと同一とすれば、従来のガラス基板用液晶表示素子製造ラインを共用して、液晶表示素子を製造することも可能となる。
下記特許文献2に記載されたガラスフィルム積層体では、最終的に電子デバイス等に使用するため、支持ガラスからガラス基板を剥離する必要がある。この際に、一般的には、ガラスフィルムのコーナー部からガラスフィルムの剥離を開始する。しかしながら、特許文献2に記載のガラスフィルム積層体は、ガラスフィルムの全ての面が支持ガラスと接触している。このため、支持ガラスとガラスフィルムとの接着力が強固な場合については、ガラスフィルムのコーナー部を把持し難く、ガラスフィルムの剥離の際にガラスフィルムのコーナー部に破損や欠け等が生じ易くなるという問題がある。
この問題を解決するために、下記特許文献3では、支持ガラス上の一部を凹状に切り欠くことによって形成された剥離開始部で、ガラスフィルムのコーナー部が露出するようにガラスフィルムを支持ガラス上に積層したガラスフィルム積層体が提案されている。これにより、ガラスフィルムの剥離の際には、ガラスフィルムの露出したコーナー部を容易に把持することができるため、支持ガラスからガラスフィルムを容易に剥離することができる。
しかしながら、特許文献3では、支持ガラスの端部近傍に剥離開始部を設けているため、剥離開始部近辺では支持ガラスの強度が低下し、これに起因して支持ガラスの欠損や破損を招くという問題がある。例えば、電子デバイスの製造関連処理時に、支持ガラスの剥離開始部付近の端部に位置決めピン等が打突すること等により、支持ガラスに欠損や破損が生じるという問題がある。また、ガラスフィルム積層体が、加熱を伴う電子デバイス製造関連処理を経る場合に、昇温時に熱衝撃により、剥離開始部を基点として、支持ガラスが欠損したり破損したりするという問題も生じる。
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、製造関連処理時の支持ガラスの欠損あるいは破損や、支持ガラスからガラスフィルムを剥離する際のガラスフィルムの欠損あるいは破損を防止しつつ、支持ガラスからガラスフィルムを容易に剥離可能とすることを課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明は、支持ガラスとガラスフィルムとを、それぞれの合わせ面を面接触させて積層したガラスフィルム積層体であって、前記ガラスフィルムは前記支持ガラスから食み出しておらず、前記支持ガラスの端辺近傍には、ガラスフィルム側に突出する突出部が設けられ、前記ガラスフィルムは、前記突出部と接触しており、前記ガラスフィルムの端辺近傍には、前記支持ガラスと前記突出部と前記ガラスフィルムとで囲繞され且つ前記支持ガラスとガラスフィルムとの両合わせ面が非接触状態とされた剥離領域が設けられていることに特徴づけられる。ここで、「支持ガラスの合わせ面」とは、ガラスフィルム積層体の支持ガラスのガラスフィルム側の面であって、支持ガラスがガラスのみからなる場合には、そのガラスの表面が支持ガラスの合わせ面となるのに対して、支持ガラスがガラスの表面に樹脂薄膜や無機薄膜等の薄膜を形成してなる場合には、その薄膜の表面が、支持ガラスの合わせ面となることを意味する(以下、同様)。また、同様に、「ガラスフィルムの合わせ面」とは、ガラスフィルム積層体の支持ガラス側の面であって、ガラスフィルムがガラスのみからなる場合には、そのガラスの表面がガラスフィルムの合わせ面となるのに対して、ガラスフィルムがガラスの表面に樹脂薄膜や無機薄膜等の薄膜を形成してなる場合には、その薄膜の表面が、ガラスフィルムの合わせ面となることを意味する(以下、同様)。
このような構成によれば、支持ガラスの端辺近傍には突出部が形成されているため、支持ガラスの強度低下を生じないので、支持ガラスの欠損や破損の発生確率が大幅に低減される。しかも、ガラスフィルムの端辺近傍には、前記支持ガラスと前記突出部と前記ガラスフィルムとで囲繞され且つ前記ガラスフィルムと支持ガラスとの両合わせ面が非接触状態とされる剥離領域が設けられていることから、支持ガラスからガラスフィルムを剥離する際には、前述の剥離領域を徐々に広げていくことで、支持ガラスからガラスフィルムを容易に剥離することができる。加えて、支持ガラスからガラスフィルムを剥離する際に、剥離治具として、樹脂シートや剃刀のような薄肉の金属部材を使用することがあるが、当該剥離治具を容易に剥離領域に挿入することができる。このように、ガラスフィルムの剥離が容易且つ円滑に行われることによって、剥離のための過剰な力がガラスフィルムに作用しなくため、剥離時におけるガラスフィルムの欠損や破損も効果的に抑止される。
以上の構成において、前記支持ガラスは、前記ガラスフィルムから食み出していることが好ましい。
このようにすれば、ガラスフィルムの端辺に他部材が直接接触する機会が低減されるため、製品となるガラスフィルムが有効に保護される。
以上の構成において、前記突出部は、多角形状の支持ガラスの少なくとも1辺の端辺近傍に設けられており、前記突出部と前記ガラスフィルムとは、線接触していることが好ましい。
このようにすれば、前述のように支持ガラスからガラスフィルムを剥離する際に、剥離治具をより容易に支持ガラスとガラスフィルムとの間の離間部や剥離領域に挿入することができる。
この場合、前記多角形状の支持ガラスは、矩形状の支持ガラスであると共に、前記ガラスフィルムは、矩形状のガラスフィルムであることが好ましい。
このようにすれば、支持ガラスとガラスフィルムとの間に無駄な領域が存在しなくなり、両者間に適正な相互関係を有するガラスフィルム積層体を得ることができる。なお、支持ガラスとガラスフィルムとは相似形であることがより好ましい。
以上の構成において、前記ガラスフィルムは、該ガラスフィルムの端辺が前記突出部の上方に位置するように積層され、前記ガラスフィルムの端辺と前記突出部とは、離間していることが好ましい。
このようにすれば、ガラスフィルムと支持ガラスの突出部とが離間している部分もガラスフィルムの剥離開始部とすることができる。更に、当該離間している部分については、前述の剥離治具を挿入するガイドとしても使用することができ、より容易に前述の剥離治具を剥離領域に挿入することを可能とすることができるため、支持ガラスからガラスフィルムをより容易に剥離することができる。
以上の構成において、前記突出部は、前記支持ガラスの端辺から間隔を設けて配置され、前記ガラスフィルムは、該ガラスフィルムの端辺が前記支持ガラスの端辺と前記突出部との間に位置するように、前記支持ガラス上に積層されていることが好ましい。
このようにすれば、ガラスフィルムの端辺が支持ガラスや突出部から離間しているため、ガラスフィルムの端辺が、ガラスフィルムの剥離開始部としての機能を有効且つ十分に発揮することができる。
以上の構成において、前記突出部は、前記支持ガラスの合わせ面から前記ガラスフィルム側に1〜50μm突出していることが好ましい。
このようにすれば、前述の剥離領域の高さ寸法が適切化されて、当該剥離領域の大きさが、その機能を十分に発揮し得るものとなる。
以上の構成において、前記剥離領域は、前記支持ガラスの合わせ面に沿う方向の幅寸法が、0.5〜5mmであることが好ましい。
このようにすれば、ガラスフィルムと支持ガラスとのそれぞれの合わせ面の面接触部を広く確保しつつ、ガラスフィルムの剥離の際に剥離開始部となる剥離領域を適切に作製することが可能となる。
以上の構成において、前記突出部は、前記ガラスフィルムよりも薄肉のガラステープからなることが好ましい、
このようにすれば、突出部が前記ガラスフィルムよりも薄肉のガラステープからなることから、容易に支持ガラス上に突出部を形成することができる。
以上の構成において、前記ガラスフィルム及び前記支持ガラスのそれぞれの合わせ面の表面粗さRaが2.0nm以下であることが好ましい。
このようにすれば、ガラスフィルムと支持ガラスとを、接着剤を使用することなく直接接着により積層させることが可能となる。なお、このような利点は、ガラスフィルムと支持ガラスとの双方が、ガラスのみからなる場合と、その両者の一方または双方が、ガラスの表面に無機薄膜を形成してなる場合とにおいて、特に顕著に得られる。
以上の構成において、前記支持ガラスは、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウンドロー法、又はフロート法によって成形されていることが好ましい。
このようにすれば、高品位の支持ガラスを効率的に作製する上で極めて有利となる。また、これらの成形法を使用すると、支持ガラス成形時に、成形直後のガラス原板の両端部に肉厚の耳部が形成されることがあるが、当該耳部を突出部とすることも可能である。これにより、突出部を作製する後工程を省略することが可能となる。
以上の構成において、前記ガラスフィルムの厚みは、300μm以下であることが好ましい。
このようにすれば、割れや欠け等が発生し易い厚み300μm以下のガラスフィルムであるにも関わらず、前述のように容易に支持ガラスから剥離することができる。
上記課題を解決するために創案された本発明に係る方法は、ガラスフィルム上に製造関連処理を施した電子デバイスの製造方法であって、支持ガラスの端辺近傍にガラステープを配置して突出部を形成する第1の工程と、該支持ガラスとガラスフィルムとをそれぞれの合わせ面を面接触させ且つ前記突出部と前記ガラスフィルムとを接触させた状態に積層すると共に前記支持ガラスと前記突出部と前記ガラスフィルムとで囲繞され且つ前記支持ガラスとガラスフィルムの両合わせ面が非接触状態とされた剥離領域を有するガラスフィルム積層体を作製する第2の工程と、前記ガラスフィルム積層体の前記ガラスフィルム側に製造関連処理を行う第3の工程と、前記製造関連処理後に、前記剥離領域を拡大させて前記支持ガラスから前記処理を終えたガラスフィルムを剥離する第4の工程と、を有することに特徴づけられる。
このような構成によれば、第1の工程から第4の工程を経ることで、ガラスフィルムに対して適切に製造関連処理を施すことが可能になると共に、製造関連処理後には、支持ガラスから電子デバイスが製造されたガラスフィルムを容易に剥離することが可能となる。
以上の方法において、前記第1の工程は、前記ガラステープの配置後に加熱処理を行うことで、前記支持ガラスと前記ガラステープとをそれぞれの合わせ面同士を接着させて突出部を形成する突出部形成工程を含むことが好ましい。
このようにすれば、ガラステープの配置後に加熱処理を行うことにより、第4の工程時において支持ガラスからガラスフィルムを剥離する際に、ガラステープがガラスフィルムと接着することで支持ガラスからガラステープが剥離することを防止することができる。
以上の方法において、前記第3の工程は、加熱を伴う製造関連処理であって、前記ガラステープ配置後の前記加熱処理における前記加熱温度は、前記第3の製造関連処理の加熱温度よりも、高温であることが好ましい。
このようにすれば、前記ガラステープ配置後の前記加熱処理における前記加熱温度は、前記第3の工程における製造関連処理の加熱温度よりも、高温であることから、より強くガラステープとガラスフィルムが接着する場合であっても、第4の工程時に支持ガラスからガラスフィルムを剥離する際に、ガラステープがガラスフィルムに引っ張られて支持ガラスから剥離することをより確実に防止することができる。
以上のように本発明によれば、製造関連処理時の支持ガラスの欠損あるいは破損や、支持ガラスからガラスフィルムを剥離する際のガラスフィルムの欠損あるいは破損を防止しつつ、支持ガラスからガラスフィルムを容易に剥離することが可能となる。
以下、本発明に係るガラスフィルム積層体、及び、電子デバイスの製造方法の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。但し、以下の実施形態は、単なる一例であり、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。
図1は、本発明の実施形態に係るガラスフィルム積層体1の要部の構成を例示している。同図に示すように、このガラスフィルム積層体1は、ガラスフィルム2の下面(合わせ面)22と、支持ガラス3の上面(合わせ面)33とを広範囲にわたって面接触させた面接触部12を有する状態となるように、支持ガラス3上にガラスフィルム2を積層したものである。そして、支持ガラス2の端辺32の近傍には、支持ガラス2とは別体の断面矩形状の突出部31が設けられている。従って、このガラスフィルム積層体1においては、ガラスフィルム2の端辺21近傍に、支持ガラス3と突出部31とガラスフィルム2とで囲繞され、且つガラスフィルム2の下面22と支持ガラス3の上面33とが非接触状態とされた剥離領域11が形成されている。
詳述すると、剥離領域11は、ガラスフィルム2の下面22と、支持ガラス3の上面33と、突出部31の内側面312とで囲繞された空間である。この剥離領域11は、支持ガラス3の上面33に沿う方向の幅寸法w(突出部31の内側面312から面接触部12の始端までの距離)が、0.01〜10mmであることが好ましく、0.1〜5mmであることがより好ましく、1〜4mmであることが、最も好ましい。これにより、有効面であるガラスフィルム2と支持ガラス3との面接触部12を広く確保しつつ、剥離領域11を適切に作製することが可能となる。
ガラスフィルム積層体1に上記の剥離領域11を形成したことによって、次のような作用が行われる。すなわち、支持ガラス3からガラスフィルム2を剥離する際には、剥離領域11を徐々に広げていくことで、面接触部12を離反させ、支持ガラス3からガラスフィルム2を容易に剥離することができる。加えて、支持ガラス3からガラスフィルム2を剥離する際に、図示しない剥離治具として樹脂シートや剃刀のような薄肉の金属部材を使用することがあるが、当該剥離治具を容易に剥離領域11に挿入することができる。
しかも、この実施形態に係るガラスフィルム積層体1は、ガラスフィルム2の端辺21が、突出部31の上面313から離間している。これにより、ガラスフィルム2の端辺21を直接把持することが可能となるため、より容易にガラスフィルム2を支持ガラス3から剥離することができる。加えて、支持ガラス3からガラスフィルム2を剥離する際に、図示しない剥離治具を使用する場合、ガラスフィルム2の端辺21と突出部31の上面313との間の離間領域14が、剥離治具挿入の際のガイドの役割を果たすため、剥離治具を剥離領域11に挿入し易くなる。
さらに、この実施形態に係るガラスフィルム積層体1は、ガラスフィルム2及び支持ガラス3のそれぞれの合わせ面(ガラスフィルム2の下面22と支持ガラス3の上面31)の表面粗さRaが2.0nm以下とされている。これにより、ガラスフィルム2と支持ガラス3とを、接着剤を使用することなく安定して積層させることができる。ガラスフィルム2の下面22及び支持ガラス3の上面31の表面粗さRaは、夫々1.0nm以下であることが好ましく、0.5nm以下であることがより好ましく、0.2nm以下であることが最も好ましい。
ガラスフィルム2は、ケイ酸塩ガラス、シリカガラスが用いられ、好ましくはホウ珪酸ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。ガラスフィルム2にアルカリ成分が含有されていると、表面において陽イオンの脱落が発生し、いわゆるソーダ吹きの現象が生じ、構造的に粗となる。この場合、ガラスフィルム2を湾曲させて使用していると、経年劣化により粗となった部分から破損する可能性がある。尚、ここで無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分が3000ppm以下のガラスのことである。本発明でのアルカリ成分の含有量は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、更に好ましくは300ppm以下である。
ガラスフィルム2の厚みは、好ましくは300μm以下、より好ましくは5μm〜200μm、最も好ましくは5μm〜100μmである。これによりガラスフィルム2の厚みをより薄くして、適切な可撓性を付与することができるとともに、ハンドリング性が困難で、かつ、位置決めミスやパターニング時の撓み等の問題が生じやすいガラスフィルム2に対して、後述する特質を備えた支持ガラス3を使用することで電子デバイス製造関連処理等を容易に行うことができる。ガラスフィルム2の厚みが5μm未満であると、ガラスフィルム2の強度が不足がちになり、支持ガラス3からガラスフィルム2を剥離しにくくなるおそれがある。
支持ガラス3は、ガラスフィルム2と同様、ケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス等が用いられる。支持ガラス3については、ガラスフィルム2との30〜380℃における熱膨張係数の差が、5×10−7/℃以内のガラスを使用することが好ましい。これにより、電子デバイス製造関連処理の際に熱処理を伴ったとしても、膨張率の差による熱反りやガラスフィルム2の割れ等が生じ難く、安定した積層状態を維持できるガラスフィルム積層体1とすることが可能となる。支持ガラス3とガラスフィルム2とは、同一の組成を有するガラスを使用することが最も好ましい。
支持ガラス3の厚みは、400μm以上であることが好ましい。支持ガラス3の厚みが400μm未満であると、支持ガラス3を単体で取り扱う場合に、強度の面で問題が生じるおそれがある。支持ガラス3の厚みは、400μm〜700μmであることが好ましく、500μm〜700μmであることが最も好ましい。これによりガラスフィルム2を確実に支持することが可能となるとともに、支持ガラス3からガラスフィルム2を剥離する際に生じ得るガラスフィルム2の破損を効果的に抑制することが可能となる。尚、電子デバイス製造関連処理時に、図示しないセッター上に、ガラスフィルム積層体1を載置する場合は、支持ガラス3の厚みは400μm未満(例えば300μm等、ガラスフィルム2と同一の厚み)でも良い。
本実施形態で使用されるガラスフィルム2及び支持ガラス3は、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウンドロー法、フロート法によって成形されていることが好ましい。これらの成形法であると、支持ガラス成形時に、板ガラスの両端部に肉厚の耳部が形成されることがあるが、当該耳部を突出部とすることができる。これにより、突出部を作製する工程を省略することが可能となる。無論、これらの成形法を使用したとしても、耳部を除去した後の支持ガラスの端部に、新たに突出部を形成してもよい。特に、図2に示すオーバーフローダウンドロー法は、成形時にガラス板の両面が、成形部材と接触しない成形法であり、得られたガラス板の両面(透光面)には傷が生じ難く、研磨しなくても高い表面品位を得ることができる。
図2に示すオーバーフローダウンドロー法において、成形炉4内の断面が楔型の成形体41の下端部42から流下した直後の板ガラスGは、冷却ローラ43によって幅方向の収縮が規制されながら下方へ引き伸ばされて所定の厚みまで薄くなる。次に、前記所定厚みに達したガラスリボンGを徐冷炉(アニーラ)で徐々に冷却し、ガラスリボン(G)の熱歪を除き、ガラスリボン(G)を所定寸法に切断することにより、ガラスフィルム2及び支持ガラス3が夫々成形される。
図1では、支持ガラス3がガラスフィルム2から食み出すように積層されている。これにより、ガラスフィルム2の端辺21が、図示しない位置決めピン等に打突することで、ガラスフィルム2が破損することを防止することができる。この場合、支持ガラス3のガラスフィルム2からの食み出し量は、0.5〜30mmであることが好ましく、0.5〜5mmであることがより好ましい。支持ガラス3の食み出し量を少なくすることで、ガラスフィルム2の有効面をより広く確保することができる。このような観点から、支持ガラス3のガラスフィルム2からの食み出し量は、0mmであってもよい。ガラスフィルム積層体1において、4辺全てにおいて、支持ガラス3がガラスフィルム2から食み出していることが好ましく、少なくとも、支持ガラス3の端辺32の近傍に突出部31が形成されている部分については、支持ガラス3がガラスフィルム2よりも食み出していることが好ましい。
図1に示される通り、支持ガラス3の端辺32の近傍には、ガラスフィルム2側へ厚みtだけ突出する突出部31が形成されている。これにより、離間しているガラスフィルム2の端辺21を基点として、支持ガラス3からガラスフィルム2を容易に剥離することができる。突出部31は、支持ガラス3の端辺32の一部の近傍に形成されていてもよく、支持ガラス3の端辺32の全体に沿って形成されていてもよい。また、多角形状あるいは矩形状の支持ガラス3の1辺のみに形成されていてもよいが、隣り合う2辺や対向する2辺、また、4辺全てに設けられていてもよい。前述の通り、突出部31は、支持ガラス3の端辺32の近傍に設けられているが、ここで、「支持ガラス3の端辺32の近傍」とは、支持ガラス3の端辺32と突出部31の外側面311とが同一平面上となるように配置される場合も含む。
突出部31の厚みtは、0.1〜100μmであることが好ましく、0.1〜20μmであることがより好ましく、1〜10μmであることが、最も好ましい。これにより、後述する剥離領域11を適切に作製することができる。また、ガラスフィルム2が、端辺21周辺で大きく変形することを防止することができる。
突出部31は、断面矩形状に形成されていることが好ましく、突出部31の隅部(特に、突出部31の内側面312の上端部)がC面取りやR面取り(断面円形の面取り)等によって面取りされた形状であることが好ましい。これにより、突出部31とガラスフィルム2とが、接触箇所13にて線接触することとなり、より円滑に図示しない剥離治具等を剥離領域11に挿入することができる。特に、突出部31が、四隅が面取りされた形状や、図4で示される通り側面が凸曲面で形成されている形状であると、突出部31の割れや欠けを防止することができ、より好ましい。突出部31を、断面多角形状に形成しても良く、断面円形状や楕円形状に形成してもよい。
突出部31は、ガラスフィルム2よりも厚みの小さいガラステープで作製されていることが好ましい。これにより、支持ガラスとは別体のガラステープの厚みや幅を自由に設定することで、所望の突出部31を作製することができる。
突出部31は、ガラスフィルム2や支持ガラス3と同様、ケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス等が用いられる。突出部31についても、ガラスフィルム2や支持ガラス3との30〜380℃における熱膨張係数の差が、5×10−7/℃以内のガラスを使用することが好ましい。これにより、電子デバイス製造関連処理の際に熱処理を伴ったとしても、膨張率の差による熱反りや突出部31の割れ等が生じ難く、安定した積層状態を維持できるガラスフィルム積層体1とすることが可能となる。突出部31と支持ガラス3とガラスフィルム2とは、同一の組成を有するガラスを使用することが最も好ましい。突出部31の材質は、前述のガラスには限定されず、樹脂や金属等を使用しても良い。
突出部31としてガラステープを使用する場合は、ガラステープはリドロー法で成形されていることが好ましい。母材の厚みや幅、延伸成形の引き落とし率等を適宜設計することで、容易に所望の幅と厚みを有する突出部31を成形することができる。なお、本明細書中で「ガラステープ」とは、筋状(リボン状やテープ状)のガラスシートのことを意味し、好ましくはリドロー法で成形される。
図3は、突出部31(ガラステープ)を作製する際に使用されるリドロー法を示す図である。
母材ガラス51を準備し、図3に示すように延伸成形装置5にセットする。ヒータ52で母材ガラス51を加熱し、母材ガラス51の粘度が6.0〜8.0dPa・sとなる温度で、厚み100μm以下になるように引き出すことでガラステープ53を成形することができる。延伸成形の延伸力は、樹脂性のプーリー54の回転力で制御され、成形されたガラステープ53は、巻き取りドラム55で巻き取られる。これにより、プーリー54は、ガラステープ53の片面しか接触していないため、表面品位の高いガラステープ53を得ることができる。この場合、ガラステープ53のプーリー54と接していない面が、支持ガラス2と接触するように、突出部31を形成することが好ましい。
図3では、突出部31として、延伸成形によって作製されたガラステープを例に挙げて説明を行ったが、この形態には限定されない。例えば、ガラスフィルムを公知のレーザー割断やレーザー溶断法によって、短冊状に切断されたものを使用しても良い。
図1に示す実施形態においては、ガラスフィルム2と支持ガラス3との両者がガラスのみからなる場合に、その両者2、3を直接面接触させることで積層させているが、この形態には限定されず、例えば、支持ガラス3のガラスの上面31上にシリコーン樹脂やEVA、PVB、アクリル、光学透明粘着剤等の樹脂層を形成しても良いし、ガラスフィルム2の剥離性を向上させるために、支持ガラス3のガラスの上面31上にITO、ZrO2等の無機酸化物薄膜やTi等の金属薄膜を形成しても良い。また、ガラスフィルム2のガラスの下面22にも、EVA、PVB、アクリル、光学透明粘着剤等の樹脂層を形成しても良く、ITO、ZrO2等の無機酸化物薄膜や、SiN、TiN、CrN、TiAlN、AlCrN等の窒化膜、Ti等の金属薄膜、ダイヤモンドライクカーボン、TiC、WC等の炭化膜、MgF2等のフッ化膜を形成しても良く、HMDS等を塗布することによって有機膜を形成しても良い。この場合、樹脂層や無機薄膜形成後の面が、ガラスフィルムや支持ガラスの合わせ面となる。加えて、支持ガラス3のガラス上に上述した無機薄膜や樹脂層を形成する場合においては、無機薄膜や樹脂層の形成後に突出部31を形成しても良く、無機薄膜や樹脂層の形成前に突出部31を形成しても良い。
突出部31が支持ガラス3とは別体である場合において、支持ガラス3上に突出部31を固定する方法は、樹脂等による接着剤を使用しての接着でもよく、加熱を行うことで、支持ガラス3上に突出部31を接着してもよい。特に、前述のリドロー法で突出部31としてのガラステープを作製した場合は、ガラステープの表面粗さRaを、2.0nm以下とすることで、支持ガラス上に直接ガラステープを貼り合わせることができ、より低温の加熱であったとしても、支持ガラス3上に突出部31を接着させることができる。ガラステープの表面粗さRaは、1.0nm以下であることが好ましく、0.5nm以下であることがより好ましく、0.2nm以下であることが最も好ましい。
図4は、本発明に係るガラスフィルム積層体の他の実施形態を示した図である。
本発明に係るガラスフィルム積層体1は、図4に示す通り、支持ガラス3とは別体として形成された突出部31の外側面311と内側面とが、断面略半円形状の凸曲面とされている。この突出部31は、支持ガラス3の端辺32から間隔34を設けて配置されており、ガラスフィルム2の端辺21が、支持ガラス3の端辺32と突出部31の外側面311との間(間隔34の上方)に位置するように、支持ガラス3上に積層されている。これにより、ガラスフィルム2の端辺21が、支持ガラス3の上面33から離間することとなるため、ガラスフィルム2を支持ガラス3から剥離する際には、ガラスフィルム2の端辺21を直接把持し易くなる。この場合、ガラスフィルム2の端辺21の近傍における下面は、突出部31の上面に面接触している。そして、この場合も、ガラスフィルム2の端辺21の近傍には、ガラスフィルム2の下面と支持ガラス3の上面と突出部31の内側面とで囲繞された剥離領域が形成されている。
図5、図6は、本実施形態に係るガラスフィルム積層体1の平面図である。
本発明に係るガラスフィルム積層体1は、図5に示す通り、突出部31の長手方向の長さが、ガラスフィルム2の端辺21の長さよりも長くなっており、突出部31の長手方向両端が、ガラスフィルム2の短辺21の長手方向両端から食み出している。また、逆に、図6に示す形態では、突出部31の長手方向の長さが、ガラスフィルム2の端辺21の長さよりも短くなっており、ガラスフィルム2の短辺21の長手方向両端が、突出部31の長手方向両端から食み出している。図5、図6には示していないが、突出部31の長手方向の長さを、ガラスフィルム2の端辺21の長さと等しくすることで、突出部31の長手方向両端と、ガラスフィルム2の短辺21の長手方向両端とを一致させても良い。これらの構成を有することにより、剥離領域11の両側端部、つまり剥離領域11を形成している空間部の長手方向両端部が開放されているため、その開放されている両側端部から針金等の剥離領域11よりも小径の剥離治具を挿入することができ、ガラスフィルム2と突出部31との接触箇所13を経由せずに剥離治具を剥離領域11に挿入することもできる。また、図5、図6の形態では、突出部31の長手方向の長さが支持ガラス3の端辺32の長さよりも短くなっており、支持ガラス3の端辺32の長手方向両端が突出部31の長手方向両端から食み出しているが、突出部31の長手方向の長さを、支持ガラス3の端辺32の長さと同一にして、突出部31の長手方向両端を支持ガラス3の端辺32の長手方向両端に一致させても良い。
図7は、本発明に係る電子デバイス(ガラスフィルム上に製造関連処理を施した電子デバイス)の製造方法のフローチャートを示した図である。なお、以下の説明での符号は図1〜図6で用いたものと同じである。
本発明に係る電子デバイスの製造方法は、支持ガラス3の端辺32の近傍にガラステープを配置して突出部31を形成する第1の工程と、突出部31とガラスフィルム2とが接触するようにガラスフィルム2を支持ガラス3上に積層して支持ガラス3と突出部31とガラスフィルム2とで囲繞された剥離領域11を有するガラスフィルム積層体1を作製する第2の工程と、ガラスフィルム積層体1のガラスフィルム2側に製造関連処理を行う第3の工程と、製造関連処理後に剥離領域11を広げて支持ガラス3から処理済のガラスフィルムを剥離する第4の工程と、を有する。
本発明に係る第1の工程(S1)は、支持ガラス3の端辺32の近傍にガラステープを配置して突出部31を形成する工程である。ガラステープが前述の図3で説明したリドロー法によって作製された場合は、プーリー54と接触していない側の面が、支持ガラス3の上面33と接触するように、支持ガラスの端辺32に沿ってガラステープを配置する。ガラステープは、プーリー54と接触していない側の面の方が、プーリー54と接触した面よりも、表面状態が良好であるため、後述する突出部31と支持ガラス3との接着工程での加熱温度を低減させることができる。また、プーリー54と接触した面は、表面状態が微かに悪化しているため、ガラスフィルム2と突出部31とが接着することを防止することができ、ガラスフィルム2を良好に剥離することができる。
本発明に係る第1の工程(S1)は、ガラステープの配置後に支持ガラス3を加熱して支持ガラス3と突出部31とを接着させる突出部形成工程を含んでいてもよい。支持ガラス3を加熱する方法は、支持ガラス3を公知の焼成炉に投入することで行ってもよく、支持ガラス3の上面33と突出部31との接触面を公知のレーザー等で加熱することで行っても良い。前述の通り、突出部31と支持ガラス3の上面33の表面粗さRaが小さい程低温加熱で接着することができる。
本発明に係る第2の工程(S2)は、突出部31とガラスフィルム2とが接触するようにガラスフィルム2と支持ガラス3とをそれぞれの合わせ面22、33同士を面接触させて積層することで、支持ガラス3と突出部31とガラスフィルム2とで囲繞され且つガラスフィルム2と支持ガラス3との両合わせ面22,33が非接触状態とされた剥離領域14を有するガラスフィルム積層体1を作製する工程である。支持ガラス3上にガラスフィルム2を積層する方法については、特に限定されず、公知のラミネート機械等を使用して、支持ガラス3上にガラスフィルム2を積層することができる。
本発明に係る第3の工程(S3)は、ガラスフィルム積層体1のガラスフィルム2側に、製造関連処理を行う工程である。
ガラスフィルム2側に行われる製造関連処理としては、例えば、デバイス、特に電子デバイス製造において、スパッタ法等による成膜処理、素子等を封止する封止処理、ガラスフリットの焼結処理等が挙げられる。また、ガラスフィルム2側に行われる製造関連処理として、スパッタ法等による反射防止膜、透過防止膜等の成膜処理等も挙げられる。
上記第3の工程で用いる製造関連処理は、単一の処理手段で構成されたものであってもよいし、複数の同一の又は異なる処理手段で構成されたものであっても良い。また、一部に加熱を伴う製造関連処理が含まれていてもよく、洗浄処理等の加熱を伴わない製造関連処理が含まれていてもよい。
また、図示はしないが、上記第3の工程は、電子デバイス製造関連処理を行うことで、第2の工程で作製されたガラスフィルム積層体1のガラスフィルム2上に素子を形成し、図示しないカバーガラスでガラスフィルム2上に形成された素子を封止することで支持ガラス付電子デバイスを作製しても良い。尚、カバーガラスにも本発明のガラスフィルム積層体1を用いることができる。
本発明に係る第4の工程(S4)は、支持ガラス3から処理済のガラスフィルムを剥離する工程である。
支持ガラス3から処理済のガラスフィルムを剥離する際には、図示しない剥離治具を使用しても良い。剥離治具を使用することで、剥離治具を円滑に剥離領域11まで挿入することができ、引き続き剥離治具を挿入し続けることで、剥離領域11を広げることができる。支持ガラス3から処理済のガラスフィルムを剥離する際に、剥離領域11に水を含んだ流体(水の相対湿度が高いガスや水のミストを含んだガス、もしくは液体の水そのものや水に界面活性剤などを含有させた水溶液など)を供給しても良いし、ガラスフィルム積層体1や上述する支持ガラス付電子デバイスを水中に浸漬してもよく、水中に浸漬した際には、超音波を印加しても良い。
剥離治具の形状は、糸状の部材でもよいが、シート状、帯状、板状、短冊状等、厚みが少なく剥離進行方向に幅広な部材を使用することが好ましい。具体的には、剥離治具の厚みが0.01mm〜1mmであることが好ましく、0.1mm〜0.5mmであることがより好ましい。これにより、処理済のガラスフィルムと突出部31との接触箇所13を円滑に剥離治具が通過することができ、剥離領域11に剥離治具を円滑に挿入することができる。剥離治具の幅は、剥離の対象となるガラスフィルム積層体1の面積にも依存するが、少なくともガラスフィルム積層体1よりも剥離進行方向において幅広であることが好ましい。
剥離治具の材質は、剛性を有するアルミニウム、ステンレス等の金属を使用することが可能であるが、可撓性を有するポリエチレンやアクリル等の樹脂フィルムを使用することが好ましく、フッ素フィルム等の疎水性の樹脂シートであることがより好ましい。
剥離治具を用いない剥離方法としては、例えば処理済のガラスフィルムをパッド等により吸着させ、該パッドを支持ガラス3から離間させる方向に動作させることで、処理済のガラスフィルムを支持ガラス3から剥離させる方法を用いても良い。
上記第1の工程から第4の工程を実行することで、ガラスフィルム上に製造関連処理を施した電子デバイスを得ることができ、適宜他の電子デバイス等に、当該ガラスフィルム上に製造関連処理を施した電子デバイスを組み込むことができる。加えて、前述の通り、上記第3の工程で液晶パネルや有機ELパネルを直接作製することで、支持ガラス付電子デバイスを作製し、支持ガラスを剥離することで電子デバイスを作製することもできる。
第3の工程が加熱を伴う製造関連処理である場合に、第1の工程におけるガラステープの配置後に行う加熱処理の加熱温度は、第3の工程における製造関連処理の加熱温度よりも、高温であることが好ましい。これにより、第4の工程時に支持ガラスから処理済のガラスフィルムを剥離する際に、ガラステープが処理済ガラスフィルムと接着することで、支持ガラスからガラステープが剥離することを防止することができる。
第3の工程の製造関連処理温度よりも、第1の工程でガラステープの配置後に行う加熱処理の加熱温度が50℃以上高いことが好ましく、100℃以上高いことがより好ましい。これにより、支持ガラスからガラステープが剥離することを、より確実に防止することができる。例えば、第3の工程の製造関連処理が、透明導電膜等の成膜処理の場合、通常、第3の工程時に250〜350℃まで加熱されるが、この場合、ガラステープの配置後に行う加熱処理の加熱温度が、350〜450℃であることが好ましい。
以下、本発明のガラスフィルム積層体を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例)
支持ガラス、ガラスフィルム、ガラステープとして、日本電気硝子株式会社製の無アルカリガラス(OA−10G、30〜380℃における熱膨張係数:38×10−7/℃)を使用した。オーバーフローダウンドロー法にて、支持ガラスとガラスフィルムを、リドロー法にてガラステープを製造した。支持ガラスとして、縦110mm、横110mm、厚み500μmの矩形状の板ガラスを準備した。ガラスフィルムとして、縦100mm、横100mm、厚み100μmの矩形状の透明なガラスを準備した。ガラステープとして、縦100mm、横5mm、厚み5μmの筋状のガラスシートを準備した。支持ガラスの1端辺から5mm離間させつつ、端辺に沿う方向にガラステープを支持ガラス上に設置することで、突出部を形成した。その後、支持ガラスを400℃、30分間熱処理を行った。熱処理後に、支持ガラスとガラスフィルムの洗浄を行い、支持ガラス上にガラスフィルムを積層したところ、ガラスフィルムの端辺が突出部上方で離間しつつ、ガラスフィルムと突出部の接触箇所から約2mmに亘って剥離領域が形成されたガラスフィルム積層体が得られた。このガラスフィルム積層体からガラスフィルムの剥離を試みたところ、良好にガラスフィルムを剥離することができた。
支持ガラス、ガラスフィルム、ガラステープとして、日本電気硝子株式会社製の無アルカリガラス(OA−10G、30〜380℃における熱膨張係数:38×10−7/℃)を使用した。オーバーフローダウンドロー法にて、支持ガラスとガラスフィルムを、リドロー法にてガラステープを製造した。支持ガラスとして、縦110mm、横110mm、厚み500μmの矩形状の板ガラスを準備した。ガラスフィルムとして、縦100mm、横100mm、厚み100μmの矩形状の透明なガラスを準備した。ガラステープとして、縦100mm、横5mm、厚み5μmの筋状のガラスシートを準備した。支持ガラスの1端辺から5mm離間させつつ、端辺に沿う方向にガラステープを支持ガラス上に設置することで、突出部を形成した。その後、支持ガラスを400℃、30分間熱処理を行った。熱処理後に、支持ガラスとガラスフィルムの洗浄を行い、支持ガラス上にガラスフィルムを積層したところ、ガラスフィルムの端辺が突出部上方で離間しつつ、ガラスフィルムと突出部の接触箇所から約2mmに亘って剥離領域が形成されたガラスフィルム積層体が得られた。このガラスフィルム積層体からガラスフィルムの剥離を試みたところ、良好にガラスフィルムを剥離することができた。
(比較例)
比較例として、支持ガラス上に突出部が形成されていないこと以外は、同一の条件のガラスフィルムを支持ガラス上に積層して、ガラスフィルムの剥離を試みたところ、ガラスフィルムの剥離が困難になったものがあり、剥離の途中でガラスフィルムが破損するものがあった。
比較例として、支持ガラス上に突出部が形成されていないこと以外は、同一の条件のガラスフィルムを支持ガラス上に積層して、ガラスフィルムの剥離を試みたところ、ガラスフィルムの剥離が困難になったものがあり、剥離の途中でガラスフィルムが破損するものがあった。
本発明は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイや太陽電池等のデバイスに使用されるガラス基板、及び有機EL照明のカバーガラスに好適に使用することができる。
1 ガラスフィルム積層体
11 剥離領域
12 面接触部
13 接触箇所
14 離間領域
2 ガラスフィルム
21 端辺
3 支持ガラス
31 突出部
32 端辺
4 成形炉
5 延伸成形装置
11 剥離領域
12 面接触部
13 接触箇所
14 離間領域
2 ガラスフィルム
21 端辺
3 支持ガラス
31 突出部
32 端辺
4 成形炉
5 延伸成形装置
Claims (15)
- 支持ガラスとガラスフィルムとを、それぞれの合わせ面を面接触させて積層したガラスフィルム積層体であって、
前記ガラスフィルムは前記支持ガラスから食み出しておらず、
前記支持ガラスの端辺近傍には、ガラスフィルム側に突出する突出部が設けられ、
前記ガラスフィルムは、前記突出部と接触しており、
前記ガラスフィルムの端辺近傍には、前記支持ガラスと前記突出部と前記ガラスフィルムとで囲繞され且つ前記支持ガラスとガラスフィルムとの両合わせ面が非接触状態とされた剥離領域が設けられていることを特徴とするガラスフィルム積層体。 - 前記支持ガラスは、前記ガラスフィルムから食み出していることを特徴とする請求項1に記載のガラスフィルム積層体。
- 前記突出部は、多角形状の支持ガラスの少なくとも1辺の端辺近傍に設けられており、
前記突出部と前記ガラスフィルムとは、線接触していることを特徴とする請求項1または2に記載のガラスフィルム積層体。 - 前記多角形状の支持ガラスは、矩形状の支持ガラスであると共に、前記ガラスフィルムは、矩形状のガラスフィルムであることを特徴とする請求項3に記載のガラスフィルム積層体。
- 前記ガラスフィルムは、該ガラスフィルムの端辺が前記突出部の上方に位置するように積層され、
前記ガラスフィルムの端辺と前記突出部とは、離間していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガラスフィルム積層体。 - 前記突出部は、前記支持ガラスの端辺から間隔を設けて配置され、
前記ガラスフィルムは、該ガラスフィルムの端辺が前記支持ガラスの端辺と前記突出部との間に位置するように、前記支持ガラス上に積層されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガラスフィルム積層体。 - 前記突出部は、前記支持ガラスの合わせ面から前記ガラスフィルム側に1〜50μm突出していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガラスフィルム積層体。
- 前記剥離領域は、前記支持ガラスの合わせ面に沿う方向の幅寸法が、0.5〜5mmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のガラスフィルム積層体。
- 前記突出部は、前記ガラスフィルムよりも薄肉のガラステープからなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のガラスフィルム積層体。
- 前記ガラスフィルム及び前記支持ガラスのそれぞれの合わせ面の表面粗さRaが2.0nm以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のガラスフィルム積層体。
- 前記支持ガラスは、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウンドロー法、又はフロート法によって成形されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のガラスフィルム積層体。
- 前記ガラスフィルムの厚みは、300μm以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のガラスフィルム積層体。
- ガラスフィルム上に製造関連処理を施した電子デバイスの製造方法であって、
支持ガラスの端辺近傍にガラステープを配置して突出部を形成する第1の工程と、該支持ガラスとガラスフィルムとをそれぞれの合わせ面を面接触させ且つ前記突出部と前記ガラスフィルムとを接触させた状態に積層すると共に前記支持ガラスと前記突出部と前記ガラスフィルムとで囲繞され且つ前記支持ガラスとガラスフィルムの両合わせ面が非接触状態とされた剥離領域を有するガラスフィルム積層体を作製する第2の工程と、前記ガラスフィルム積層体の前記ガラスフィルム側に製造関連処理を行う第3の工程と、前記製造関連処理後に、前記剥離領域を拡大させて前記支持ガラスから前記処理を終えたガラスフィルムを剥離する第4の工程と、を有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 前記第1の工程は、前記ガラステープの配置後に加熱処理を行うことで、前記支持ガラスと前記ガラステープとをそれぞれの合わせ面同士を接着させて突出部を形成する突出部形成工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの製造方法。
- 前記第3の工程は、加熱を伴う製造関連処理であって、
前記ガラステープ配置後の前記加熱処理における前記加熱温度は、前記第3の製造関連処理の加熱温度よりも、高温であることを特徴とする請求項14に記載の電子デバイスの製造方法。
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