JP2014236448A - 光伝送システム、光伝送装置及び光伝送方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光パケットの時分割多重送信においてチルト補正を行うこと。
【解決手段】光伝送システムは、送信部11及びオフセット部12を有する送信側光伝送装置1と、受信部16、測定部17及び通知部18を有する受信側光伝送装置2と、を備える。送信部11は、所定の数の異なる波長の光信号を送信する。オフセット部12は、送信部11から送信される光信号にチルトに関する所定のオフセットをかける。受信部16は、送信部11から送信された光信号を受信する。測定部17は、受信部16で受信可能な光信号の数を測定する。通知部18は、測定部17で測定された光信号の数を通知する。オフセット部12は、通知部18から通知された光信号の数が増えたらオフセットを大きくする方向に調節し、通知部18から通知された光信号の数が減ったらオフセットを小さくする方向に調節する。
【選択図】図1
【解決手段】光伝送システムは、送信部11及びオフセット部12を有する送信側光伝送装置1と、受信部16、測定部17及び通知部18を有する受信側光伝送装置2と、を備える。送信部11は、所定の数の異なる波長の光信号を送信する。オフセット部12は、送信部11から送信される光信号にチルトに関する所定のオフセットをかける。受信部16は、送信部11から送信された光信号を受信する。測定部17は、受信部16で受信可能な光信号の数を測定する。通知部18は、測定部17で測定された光信号の数を通知する。オフセット部12は、通知部18から通知された光信号の数が増えたらオフセットを大きくする方向に調節し、通知部18から通知された光信号の数が減ったらオフセットを小さくする方向に調節する。
【選択図】図1
Description
この発明は、光伝送システム、光伝送装置及び光伝送方法に関する。
従来、光信号を伝送する技術において、波長の異なる複数の光信号を1本の光ファイバケーブルに多重させる通信方式として、WDM(Wavelength Division Multiplex、波長分割多重)方式がある。WDM方式では、光伝送装置は、波長ごとに異なる送信先に、光信号を送信することができるが、光信号を中継する光伝送装置において光出力レベルの増幅が行われる場合、光信号の経路によっては、中継回数や伝送距離が異なることがある。この場合、波長間における光出力レベルのばらつき(以下、「チルト」と記す。)が発生することとなる。その結果、受信側の光伝送装置において、チルトが、受信可能な光信号の出力レベルの範囲(ダイナミックレンジ)に収まらないことがある。そこで、光伝送装置は、チルトを低減するため、光信号を中継する際、出力レベルを波長ごとにモニタリングし、その結果を信号制御にフィードバックして、光出力レベルの均等化を図る。
また、複数の光パケットを波長多重して送信する光通信方式において、各波長帯域に割り当てられた光パケットのスキュー量に基づいて、各波長帯域に割り当てられる光パケットの遅延量を調整する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、波長多重通信方式において、受信側の光信号対雑音比の測定結果に基づいて送信側のプリエンファシス量を設定する技術が開示されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。また、各子局での受信レベルに基づいて親局から各子局へ送信する光バースト信号の送信レベルを調整する技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
上述のフィードバック制御は、波長ごとに異なる送信先に光信号を送信する通信においては有効である。しかしながら、同一パケットを異なる波長の複数の光信号で送信する光パケットの時分割多重送信では、光パケット信号が連続した信号ではないため、受信側で光信号対雑音比を測定することができない。そのため、上述のフィードバック制御が効かず、波長間の受信レベルに傾斜が生じることがあり、その場合、送信側でその傾斜に対する補正(チルト補正)を行うことができないという問題点がある。チルト補正を行うことができないと、波長間の受信レベルに傾斜が生じ、波長によっては受信レベルが受信側のダイナミックレンジに納まらない場合がある。受信レベルが受信側のダイナミックレンジに納まらないと受信不能となってしまうため、一つでも受信レベルが受信側のダイナミックレンジに納まらない波長が生じると、パケットロスの要因となる。
光パケットの時分割多重送信においてチルト補正を行うことができる光伝送システム、光伝送装置及び光伝送方法を提供することを目的とする。
光伝送システムは、送信部及びオフセット部を有する送信側光伝送装置と、受信部、測定部及び通知部を有する受信側光伝送装置と、を備える。送信部は、所定の数の異なる波長の光信号を送信する。オフセット部は、送信部から送信される光信号にチルトに関する所定のオフセットをかける。受信部は、送信部から送信された光信号を受信する。測定部は、受信部で受信可能な光信号の数を測定する。通知部は、測定部で測定された光信号の数を通知する。オフセット部は、通知部から通知された光信号の数が増えたらオフセットを大きくする方向に調節し、通知部から通知された光信号の数が減ったらオフセットを小さくする方向に調節する。
この光伝送システム、光伝送装置及び光伝送方法によれば、光パケットの時分割多重送信においてチルト補正を行うことができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この光伝送システム、光伝送装置及び光伝送方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。以下の各実施例の説明においては、同様の構成要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
・光伝送システム及び光伝送装置の第1の例
図1は、実施の形態にかかる光伝送システム及び光伝送装置の第1の例を示す図である。図2は、図1に示す光伝送システム及び光伝送装置における信号の流れの一例を示す図である。図1及び図2に示すように、光伝送システムは送信側光伝送装置1、受信側光伝送装置2及び光伝送路3を有する。光伝送路3中に、光信号の中継及び増幅を行う図示省略する光中継装置が接続されていてもよい。光ファイバーは光伝送路3の一例である。
図1は、実施の形態にかかる光伝送システム及び光伝送装置の第1の例を示す図である。図2は、図1に示す光伝送システム及び光伝送装置における信号の流れの一例を示す図である。図1及び図2に示すように、光伝送システムは送信側光伝送装置1、受信側光伝送装置2及び光伝送路3を有する。光伝送路3中に、光信号の中継及び増幅を行う図示省略する光中継装置が接続されていてもよい。光ファイバーは光伝送路3の一例である。
送信側光伝送装置1は送信部11及びオフセット部12を有する。送信部11は、所定の数の異なる波長λ1,…,λnの光信号を受信側光伝送装置2へ送信する。nは、2以上の整数である。オフセット部12は送信部11に接続されている。オフセット部12は、送信部11から送信される光信号にチルトに関する所定のオフセットをかける。
オフセット部12は、受信側光伝送装置2から通知される光信号の数が増えたらオフセットを大きくする方向に調節する。オフセット部12は、受信側光伝送装置2から通知される光信号の数が減ったらオフセットを小さくする方向に調節する。受信側光伝送装置2から通知される光信号の数に基づいてオフセットを調節する処理を実現するプログラムをプロセッサが実行することによって、オフセット部12が実現されてもよい。
受信側光伝送装置2は受信部16、測定部17及び通知部18を有する。受信部16は光伝送路3を介して送信側光伝送装置1の送信部11に接続されている。受信部16は、送信側光伝送装置1の送信部11から送信された光信号を受信する。測定部17は受信部16に接続されている。測定部17は、受信部16で受信された光信号に基づいて、受信部16で受信可能な光信号の数を測定する。
通知部18は測定部17に接続されている。通知部18は、測定部17で測定された光信号の数を送信側光伝送装置1へ通知する。通知部18は、光伝送路4に接続されており、測定部17で測定された光信号の数を、この光伝送路4を介して光信号によって送信側光伝送装置1へ通知してもよい。光ファイバーは光伝送路4の一例である。
プロセッサがプログラムを実行することによってオフセット部12が実現される場合のハードウェア構成について説明する。
図3は、図1に示す光伝送装置におけるオフセット部を実現するハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示すように、オフセット部12を実現するハードウェアは、例えばプロセッサ21、インタフェース22、不揮発性メモリ23及び揮発性メモリ24を有する。プロセッサ21、インタフェース22、不揮発性メモリ23及び揮発性メモリ24はバス25に接続されていてもよい。
プロセッサ21は、受信側光伝送装置2から通知される光信号の数に基づいてオフセットを調節する処理を実現するプログラムを処理する。それによって、図1に示すオフセット部12が実現される。プロセッサ21の一例として、例えばCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、エーシック)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラマブルロジックデバイス、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
不揮発性メモリ23は、ブートプログラムや、受信側光伝送装置2から通知される光信号の数に基づいてオフセットを調節する処理を実現するプログラムを記憶している。不揮発性メモリ23は、受信側光伝送装置2から通知される光信号の数に基づいてオフセットを調節する処理を実現するプログラムの実行により得られる最適なオフセットの情報を記憶してもよい。また、プロセッサ21がプログラマブルロジックデバイスである場合には、不揮発性メモリ23はプログラマブルロジックデバイスの回路情報を記憶していてもよい。
不揮発性メモリ23の一例として、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、イーイーピーロム)またはフラッシュメモリなどの書き換え可能なROM(Read Only Memory、ロム)が挙げられる。あるいは、不揮発性メモリ23の一例として、これらの書き換え可能なROMとマスクROM(マスクロム)との組み合わせが挙げられる。
書き換え可能なROMとマスクROM(マスクロム)とを有する場合、ブートプログラムや、受信側光伝送装置2から通知される光信号の数に基づいてオフセットを調節する処理を実現するプログラムは、マスクROMに記憶されていてもよい。そして、受信側光伝送装置2から通知される光信号の数に基づいてオフセットを調節する処理を実現するプログラムの実行により得られる最適なオフセットの情報は、書き換え可能なROMに記憶されてもよい。
揮発性メモリ24はプロセッサ21の作業領域として用いられる。揮発性メモリ24は、不揮発性メモリ23から読み出されたプログラムや回路情報や最適なオフセットの情報を保持する。揮発性メモリ24の一例としてDRAM(Dynamic Random Access Memory、ディーラム)やSRAM(Static Random Access Memory、エスラム)などのRAM(Random Access Memory、ラム)が挙げられる。
インタフェース22は、受信側光伝送装置2から通知される光信号の数の情報の入力、及びオフセットの情報の出力を司る。
・光伝送方法の一例
図4は、実施の形態にかかる光伝送方法の一例を示す図である。図4に示す光伝送方法は、上述した図1に示す光伝送システムにおいて実施されてもよい。本実施例では、図4に示す光伝送方法が図1に示す光伝送システムにおいて実施されるとして説明する。
図4は、実施の形態にかかる光伝送方法の一例を示す図である。図4に示す光伝送方法は、上述した図1に示す光伝送システムにおいて実施されてもよい。本実施例では、図4に示す光伝送方法が図1に示す光伝送システムにおいて実施されるとして説明する。
送信側光伝送装置1は、オフセット部12により、送信部11から送信される所定の数の異なる波長の光信号に対してチルトに関する所定のオフセットをかける。そして、送信側光伝送装置1は、送信部11により、所定の数の異なる波長の光信号を送信する(ステップS1)。
受信側光伝送装置2は、受信部16により、送信側光伝送装置1から送信された光信号を受信する。受信側光伝送装置2は、測定部17により、受信可能な光信号の数を測定する。そして、受信側光伝送装置2は、測定部17によって測定された光信号の数を、通知部18により送信側光伝送装置1へ通知する(ステップS2)。
送信側光伝送装置1は、受信側光伝送装置2から通知された光信号の数を受信し、受信側光伝送装置2から通知された光信号の数が増えたか否かを判断する(ステップS3)。受信側光伝送装置2から通知された光信号の数が増えた場合(ステップS3:Yes)、送信側光伝送装置1は、オフセット部12により、送信部11から送信される所定の数の異なる波長の光信号に対するオフセットを大きくする方向に調節する(ステップS4)。そして、ステップS1に戻り、送信側光伝送装置1は、再びオフセットをかけて所定の数の異なる波長の光信号を送信する。
一方、受信側光伝送装置2から通知された光信号の数が減った場合(ステップS3:No)、送信側光伝送装置1は、オフセット部12により、送信部11から送信される所定の数の異なる波長の光信号に対するオフセットを小さくする方向に調節する(ステップS5)。そして、ステップS1に戻り、送信側光伝送装置1は、再びオフセットをかけて所定の数の異なる波長の光信号を送信する。
以上のステップS1〜ステップS5を繰り返すことによって、受信側光伝送装置2におけるチルト量が最適になるようにオフセットが調節される。チルト量が最適になるようにオフセットが調節されると、例えば、受信側光伝送装置2で受信可能な光信号の数が、送信側光伝送装置1が送信した光信号の波長数と一致する。
図1に示す光伝送システム及び光伝送装置、または図4に示す光伝送方法によれば、送信側光伝送装置1において、送信側光伝送装置1が送信した所定の数の異なる波長の光信号のうち、受信側光伝送装置2で受信可能な光信号の数に基づいて、チルトに関するオフセットが調節される。例えば、送信側光伝送装置1において、受信側光伝送装置2で受信可能な光信号の数が、送信側光伝送装置1が送信した光信号の波長数と一致するように、オフセットが調節される。従って、送信側光伝送装置1が送信する複数の異なる波長の光信号を全て受信側光伝送装置2が受信することができるように、送信側光伝送装置1においてチルト補正を行うことができる。
図1に示す光伝送システムまたは図4に示す光伝送方法は、光パケットの時分割多重送信システム及び方法に適用することができる。以下に、図1に示す光伝送システムまたは図4に示す光伝送方法を光パケットの時分割多重送信システム及び方法に適用する場合について説明する。
・光伝送システムの第2の例
図5は、実施の形態にかかる光伝送システムの第2の例を示す図である。図5に示すように、光パケットの時分割多重送信システムでは、複数、図示例では例えばA〜Fの6個の光伝送装置31〜36及び監視用端末37がWDMリングネットワーク38に接続されている。
図5は、実施の形態にかかる光伝送システムの第2の例を示す図である。図5に示すように、光パケットの時分割多重送信システムでは、複数、図示例では例えばA〜Fの6個の光伝送装置31〜36及び監視用端末37がWDMリングネットワーク38に接続されている。
光伝送装置31〜36は、それぞれに接続される図示しないクライアント端末から渡されるパケットを複数の電気信号のパケット信号に分解し、それら複数のパケット信号を波長の異なる複数の光信号に割り当ててWDMリングネットワーク38へ送信する。各光伝送装置31〜36は送信側光伝送装置の一例である。
光伝送装置31〜36は、WDMリングネットワーク38から波長の異なる複数の光信号を受信して電気信号に変換し、各光信号に割り当てられている複数のパケット信号から元のパケットを組み立てて、それぞれに接続される図示しないクライアント端末へ渡す。各光伝送装置31〜36は受信側光伝送装置の一例である。
光伝送装置A31から光伝送装置B32へ宛てて送信されたパケットの各光信号は、WDMリングネットワーク38を経由して光伝送装置B32へ到達する。また、光伝送装置31〜36は、他の光伝送装置31〜36から他の光伝送装置31〜36へ宛てて送信されたパケットの各光信号を中継する光中継装置となる。光伝送装置31〜36は、光中継装置として動作する場合、WDMリングネットワーク38から受信した光信号を、内蔵する図示省略する光スイッチで折り返し、内蔵する図示省略するアンプで増幅してWDMリングネットワーク38へ送信する。
例えば、光伝送装置A31から光伝送装置C33へ宛てて送信されたパケットの各光信号は、WDMリングネットワーク38、光伝送装置B32及びWDMリングネットワーク38を経由して光伝送装置C33へ到達することがある。光伝送装置A31から光伝送装置D34へ宛てて送信されたパケットの各光信号は、WDMリングネットワーク38、光伝送装置B32、WDMリングネットワーク38、光伝送装置C33及びWDMリングネットワーク38を経由して光伝送装置D34へ到達することがある。
監視用端末37は光伝送装置31〜36を監視する。例えば後述するチルトに関するオフセットの調節を行う保守モードにおいて、監視用端末37は、オフセットの調節対象となる送信側光伝送装置と受信側光伝送装置とを、光信号の送信及び受信が可能な動作状態とし、その間の光伝送装置を光信号の増幅及び中継を行う動作状態とする。その他の光伝送装置は、監視用端末37によって動作停止状態とされる。つまり、チルトに関するオフセットの調節を行う保守モードにおいては、監視用端末37によって、オフセットの調節対象となる送信側光伝送装置と受信側光伝送装置とがWDMリングネットワーク38を占有する状態となる。
保守モードにおいて、監視用端末37は、各光伝送装置31〜36でLOL(Loss Of Light、ロスオブライト)またはLOS(Loss Of Signal、ロスオブシグナル)が発生しているか否かを監視する。監視用端末37は、測定対象の光伝送装置からテストパケットを送信させ、受信側の各光伝送装置がテストパケットを受信することによって、LOLまたはLOSが発生していないことを確認することができる。チルトに関するオフセットの調節を行う保守モードは、例えば光伝送システムの構築時、または運用中の光伝送システムにおいて光伝送装置や波長数を増減させる場合などに実施される。
図6は、光伝送装置がパケットを伝送する様子を説明する図である。図6に示すように、パケットP1は例えば10個の光信号T1〜T10から構成されるとする。クライアント端末G41から送信されたパケットP1(図6の斜線で示す部分)は、例えば4個の信号群(図6のドットで示す部分)に分解されるとする。4個の信号群は、光電変換されて、複数の波長λ1〜λ4のうち、対応する波長でWDMリングネットワーク側に出力される。そして、受信側では、4個の信号群は、再び統合され、1つのパケットとして受信されることとなる。クライアント端末H42から送信されたパケットP2、クライアント端末I43から送信されたパケットP3、及びクライアント端末J44から送信されたパケットP4についても同様に、それぞれ複数の信号に分解された後、複数の波長の光信号で伝送される。
以下、光伝送装置による上述のような伝送方式を「光バースト伝送」と記す。光バースト伝送でない場合、光信号T1〜T10が、直列的かつ連続的に送信されることから、パケットの入力時から、各波長λ1〜λ4の回線が開放されるまでの時間が長くなる。その結果、各クライアント端末41〜44によるネットワーク回線の専有時間が長くなることがある。これに対して、光バースト伝送では、図6に示すように、各波長λ1〜λ4ごとに並列的に、光信号T1〜T10が送信される。従って、1パケット当たりの伝送時間は、最大でも3つの信号(パケットP1であれば光信号T1、T5及びT9)の伝送が完了するまでの時間t1〜t4(パケットP1であれば時間t1)となる。その結果、回線専有時間は大幅に減少する。
上述したように、光伝送装置31〜36は、光中継装置として動作して、他の光伝送装置31〜36から他の光伝送装置31〜36へ宛てて送信されたパケットの各光信号を中継する。中継の際に、光伝送装置31〜36に内蔵されている線形アンプにより波長間にチルトが発生する。このチルトは、中継する光伝送装置31〜36を経由するたびに発生し、累積されていく。
図7は、送信側でチルトに関するオフセットをかけないで光信号を送信する場合にチルトが累積する様子を示す図である。図7に示すように、時刻t5では、光バースト伝送により例えば光伝送装置A31から送信されるパケットの各光信号は、出力レベルが波長ごとに等しい状態(チルト0の状態)にある。ところが、パケットの各光信号が例えば光伝送装置B32を通過するのに伴い、時刻t6では、線形アンプの影響によりチルトが発生するため、各光信号の出力レベルは、時間tの正方向に向かう程、低下する。その結果、減衰率の高い長波長の光信号の出力レベル(右側)は、図7中下方向に傾く。また、時刻t7では、パケットの各光信号が例えば光伝送装置C33を中継することによって上記チルトの累積が発生し、光信号の波長ごとの出力レベルに更なるばらつき(図7の破線で囲まれた部分)が生じる。従って、受信側においてパケットを正常に受信するためには、通常(例えば、−20dBm〜+4dBm)よりも広範囲のダイナミックレンジが必要となる。
それに対して、本実施例のように送信側でチルトに関するオフセットをかけて光信号を送信する場合には、光信号が光伝送装置を通過する際に発生するチルトによって、送信側でかけたオフセットが相殺されていく。
図8は、送信側でかけたチルトに関するオフセットが相殺される様子を示す図である。図8に示すように、時刻t8では、光バースト伝送により例えば光伝送装置A31から送信されるパケットの各光信号は、宛先までの各波長のチルト量に応じたオフセットがかけられた光出力レベルで送信される。時刻t8においてチルトが“0”であったパケットの各光信号は、例えば光伝送装置B32の通過に伴って発生するチルトの影響により、時刻t9に示す状態となる。この時点では、チルトの発生により、光信号の出力レベルは時間tの正方向に向かうに連れて低下する。しかし、光信号の出力レベルには、例えば光伝送装置A31において予めオフセットがかけられているため、チルトの影響は、オフセットがかけられていない場合と比較して限定的である。そして、時刻t10では、パケットの各光信号が例えば光伝送装置C33を中継することによって上記チルトの累積が発生するが、線形アンプによる光信号の波長に応じた増幅により、チルトに起因する出力レベルのばらつき(図8の破線で囲まれた部分)は相殺される。従って、受信側においては、パケットの各光信号の出力レベルが略一致することから、各波長のレベルは一定となる。その結果、受信側の光伝送装置は、必要最小限のダイナミックレンジによってパケットを正常に受信することが可能となる。
・光伝送装置の第2の例
図9は、実施の形態にかかる光伝送装置の第2の例を示す図である。図9に示す光伝送装置は、図5に示す光伝送システムにおける各光伝送装置31〜36の一例であってもよい。本実施例では、図9に示す光伝送装置が図5に示す光伝送システムにおける光伝送装置A31であるとして説明する。光伝送装置32〜36については、光伝送装置A31と同様であるため、説明を省略する。チルトに関するオフセットの調節を行う保守モードにおいて、各光伝送装置31〜36は送信側光伝送装置にもなり得るし、受信側光伝送装置にもなり得る。
図9は、実施の形態にかかる光伝送装置の第2の例を示す図である。図9に示す光伝送装置は、図5に示す光伝送システムにおける各光伝送装置31〜36の一例であってもよい。本実施例では、図9に示す光伝送装置が図5に示す光伝送システムにおける光伝送装置A31であるとして説明する。光伝送装置32〜36については、光伝送装置A31と同様であるため、説明を省略する。チルトに関するオフセットの調節を行う保守モードにおいて、各光伝送装置31〜36は送信側光伝送装置にもなり得るし、受信側光伝送装置にもなり得る。
図9に示すように、光伝送装置A31は、挿入部51、抽出部52、確認部53、分解部54、組立部55、テーブル56、チルト制御部57、書込部58、点滅制御部59、判断部60、アンプ制御部61、カウント部62及びADC(Analog−to−Digital Converter、アナログデジタルコンバータ)63を有する。光伝送装置A31は、光変調器64〜67、アンプ68〜71、PD(Photodiode、フォトダイオード)72〜75、光スイッチ76、多重分離部77及び増幅部78を有する。光変調器64〜67は、それぞれE/Oコンバータ79〜82及びO/Eコンバータ83〜86を有する。多重分離部77は多重部87及び分離部88を有する。増幅部78はポストアンプ89及びプリアンプ90を有する。
これ以降、光伝送装置A31が送信側光伝送装置となる場合を「送信側装置の場合」と略記し、光伝送装置A31が受信側光伝送装置となる場合を「受信側装置の場合」と略記することがある。伝送装置A31が送信側光伝送装置となる場合と受信側光伝送装置となる場合とで分けて説明する必要がない場合には、特に何も記さない。
挿入部51は判断部60に接続されている。送信側装置の場合、挿入部51はテストパケットを連続して確認部53へ出力する。受信側装置の場合、挿入部51は、判断部60から通知される各波長のレベルの情報を書き込んだテストパケットを確認部53へ出力する。各波長のレベルの情報が書き込まれたテストパケットの一例を図10に示す。
確認部53は挿入部51及び図示しないクライアント端末に接続されている。確認部53は、挿入部51から出力されるテストパケットの送付先を確認する。確認部53は、テストパケットの送付先の情報をテーブル56へ通知し、テストパケットを分解部54へ出力する。通常の動作モードにおいては、確認部53は、クライアント端末から入力されるパケットの送付先を確認し、パケットの送付先の情報をテーブル56へ通知し、パケットを分解部54へ出力する。
テーブル56は確認部53及び書込部58に接続されている。テーブル56には、パケットの送付先に応じたオフセットが格納される。テーブル56は、確認部53から通知される送付先に応じたオフセットの情報をアンプ制御部61へ通知する。
書込部58は判断部60に接続されている。送信側装置の場合、書込部58は、判断部60から書き込み指示を受けると、その時点でのオフセットをテーブル56に書き込む。
アンプ制御部61はテーブル56及びチルト制御部57に接続されている。アンプ制御部61は、テーブル56から通知されるオフセットに基づいて各アンプ68〜71を制御する。送信側装置の場合、アンプ制御部61は、チルト制御部57によって指示されるオフセットに基づいて各アンプ68〜71を制御する。
チルト制御部57は判断部60に接続されている。送信側装置の場合、チルト制御部57は、判断部60からオフセット変更指示を受けると、その指示内容に応じてオフセットを制御する。
分解部54は確認部53に接続されている。分解部54は、確認部53から出力されるテストパケットを複数、例えば図9に示す例では4つのパラレルデータに分解し、各データを、対応する波長の光変調器64〜67のE/Oコンバータ79〜82へ出力する。
E/Oコンバータ79〜82は分解部54及び点滅制御部59に接続されている。E/Oコンバータ79〜82は、分解部54から出力されるデータを光信号に変換する。受信側装置の場合、E/Oコンバータ79〜82は、点滅制御部59によって制御されて点滅する。
アンプ68〜71はE/Oコンバータ79〜82及びアンプ制御部61に接続されている。送信側装置の場合、アンプ68〜71は、アンプ制御部61によって制御されて、E/Oコンバータ79〜82から出力される光信号を増幅する。受信側装置の場合、アンプ68〜71は、アンプ制御部61によって制御されて、E/Oコンバータ79〜82から出力される光信号または点滅光を増幅する。
光スイッチ76はアンプ68〜71及び多重分離部77の分離部88に接続されている。送信側装置の場合、光スイッチ76は、アンプ68〜71から出力される光信号を、パケットの宛先に従って送信先及び伝送経路を設定して、多重分離部77の多重部87へ出力する。送信側装置の場合、光スイッチ76は、分離部88から出力される光信号または点滅光を、波長に応じてPD72〜75及び光変調器64〜67のO/Eコンバータ83〜86へ出力する。
受信側装置の場合、光スイッチ76は、アンプ68〜71から出力される光信号または点滅光を、パケットの宛先に従って送信先及び伝送経路を設定して、多重分離部77の多重部87へ出力する。受信側装置の場合、光スイッチ76は、分離部88から出力される光信号を、波長に応じてPD72〜75及び光変調器64〜67のO/Eコンバータ83〜86へ出力する。
多重部87は光スイッチ76に接続されている。送信側装置の場合、多重部87は、光スイッチ76から出力される波長の異なる光信号を多重して増幅部78のポストアンプ89へ出力する。受信側装置の場合、多重部87は、光スイッチ76から出力される波長の異なる光信号または点滅光を多重して増幅部78のポストアンプ89へ出力する。
ポストアンプ89は多重部87及び図示しないWDMリングネットワーク38に接続されている。送信側装置の場合、ポストアンプ89は、多重部87から出力される光信号を増幅してWDMリングネットワーク38へ出力する。受信側装置の場合、ポストアンプ89は、多重部87から出力される光信号または点滅光を増幅してWDMリングネットワーク38へ出力する。
プリアンプ90は図示しないWDMリングネットワーク38に接続されている。送信側装置の場合、プリアンプ90は、WDMリングネットワーク38から入力される光信号または点滅光を受信し、増幅して多重分離部77の分離部88へ出力する。受信側装置の場合、プリアンプ90は、WDMリングネットワーク38から入力される光信号を受信し、増幅して多重分離部77の分離部88へ出力する。
分離部88はプリアンプ90に接続されている。送信側装置の場合、分離部88は、プリアンプ90から出力される光信号または点滅光を波長ごとの光信号に分離して光スイッチ76へ出力する。受信側装置の場合、分離部88は、プリアンプ90から出力される光信号を波長ごとの光信号に分離して光スイッチ76へ出力する。
PD72〜75は光スイッチ76に接続されている。送信側装置の場合、PD72〜75は、光スイッチ76から出力される光信号または点滅光のレベルを波長ごとに測定し、光信号または点滅光のレベルに応じた電気信号に変換してADC63へ出力する。受信側装置の場合、PD72〜75は、光スイッチ76から出力される光信号のレベルを波長ごとに測定し、光信号のレベルに応じた電気信号に変換してADC63へ出力する。
ADC63はPD72〜75に接続されている。送信側装置の場合、ADC63は、PD72〜75の出力信号に基づいて、PD72〜75で測定された波長ごとの光信号または点滅光のレベルを集計し、デジタル信号に変換してカウント部62へ出力する。受信側装置の場合、ADC63は、PD72〜75の出力信号に基づいて、PD72〜75で測定された波長ごとの光信号のレベルを集計し、デジタル信号に変換してカウント部62へ出力する。
カウント部62はADC63に接続されている。送信側装置の場合、カウント部62は、ADC63から出力されるレベルに基づいて、図示しないWDMリングネットワーク38を介して受信側光伝送装置から通知される光の点滅回数をカウントし、点滅回数の情報を判断部60へ通知する。受信側装置の場合、カウント部62は、ADC63から出力されるレベルに基づいて、光変調器64〜67のO/Eコンバータ83〜86で受信可能なレベルの光信号の波長数をカウントして判断部60へ通知する。受信側装置の場合、カウント部62は、ADC63から出力されるレベルに基づいて、集計された波長ごとの光信号のレベルの情報をカウントし、波長ごとのレベルを判断部60へ通知する。
O/Eコンバータ83〜86は光スイッチ76に接続されている。O/Eコンバータ83〜86は、光スイッチ76から出力される光信号を電気信号に変換して出力する。
組立部55はO/Eコンバータ83〜86に接続されている。組立部55は、O/Eコンバータ83〜86から出力される電気信号をパケットに組み立てて出力する。また、組立部55は、図示しないクライアント端末に接続されている。通常の動作モードにおいては、組立部55は、組み立てたパケットをクライアント端末へ出力する。
抽出部52は組立部55に接続されている。送信側装置の場合、抽出部52は、組立部55から出力されるパケットから各波長のレベル情報を抽出して判断部60へ通知する。
判断部60はチルト制御部57、カウント部62及び抽出部52に接続されている。送信側装置の場合、判断部60は、カウント部62から通知される点滅回数と、自装置が送信する光信号の波長数とを比較する。比較の結果、点滅回数と自装置の送信波長数とが一致しない場合で、チルトに関するオフセットの調節を行う保守モードに遷移してから最初の比較である場合には、判断部60は、チルト制御部57に対して、オフセットを短波長側または長波長側のいずれか一方に変更させるオフセット変更指示を出力する。オフセットを短波長側または長波長側のいずれに変更させるかは予め決められている。
点滅回数と自装置の送信波長数とが一致しない場合で、チルトに関するオフセットの調節を行う保守モードに遷移してから2回目以降の比較である場合、判断部60は、その時点のオフセットの情報をチルト制御部57から取得する。そして、判断部60は、チルト制御部57に対して、カウント部62から通知される点滅回数が増える方向にオフセットを変更させるオフセット変更指示を出力する。例えば、2回目以降の比較において、判断部60は、カウント部62から通知される点滅回数が前回の比較時よりも増える場合には、オフセットを大きくする方向に変更させ、点滅回数が前回の比較時よりも減る場合には、オフセットを小さくする方向に変更させてもよい。
点滅回数と自装置の送信波長数とが一致する場合、判断部60は、チルト制御部57に対して、オフセットを、抽出部52から通知される波長間のレベルのばらつきが小さくなる方向に変更させるオフセット変更指示を出力する。抽出部52から通知される波長間のレベルのばらつきが目標値以下になると、判断部60は、書込部58に対して書き込み指示を出力する。目標値は判断部60に予め設定されている。
受信側装置の場合、判断部60は、カウント部62から通知される波長数のカウントの情報に基づいて点滅制御部59に点滅回数を書き込む。受信側装置の場合、判断部60は、点滅制御部59に対して、光変調器64〜67のE/Oコンバータ79〜82の点滅を停止させる停止指示を出力し、カウント部62から通知される波長ごとのレベルを挿入部51へ通知する。
点滅制御部59は判断部60に接続されている。点滅制御部59は、判断部60によって書き込まれた点滅回数だけ光変調器64〜67のE/Oコンバータ79〜82を点滅させる。
光伝送装置A31が送信側光伝送装置となる場合の構成において、チルト制御部57、判断部60、アンプ制御部61、カウント部62、ADC63及びPD72〜75はオフセット部に含まれてもよい。挿入部51、確認部53、分解部54、光変調器64〜67のE/Oコンバータ79〜82、アンプ68〜71、光スイッチ76、多重分離部77の多重部87及び増幅部78のポストアンプ89は送信部に含まれてもよい。
光伝送装置A31が受信側光伝送装置となる場合の構成において、増幅部78のプリアンプ90、多重分離部77の分離部88、PD72〜75及び光変調器64〜67のO/Eコンバータ83〜86は受信部に含まれてもよい。ADC63及びカウント部62は測定部に含まれてもよい。判断部60、点滅制御部59、光変調器64〜67のE/Oコンバータ79〜82、アンプ68〜71、光スイッチ76、多重分離部77の多重部87及び増幅部78のポストアンプ89は通知部に含まれてもよい。
光伝送装置A31において、テーブル56は、EEPROMやフラッシュメモリなどの書き換え可能なROMに格納されてもよい。また、書き換え可能なROMやマスクROMなどの不揮発性メモリにブートプログラムが格納されていてもよい。判断部60は、例えばオフセットを調節する処理を実現するプログラムをCPUが実行することによって実現されてもよい。オフセットを調節する処理を実現するプログラムは、書き換え可能なROMやマスクROMなどの不揮発性メモリに格納されていてもよい。CPUは、RAMなどの揮発性メモリを作業領域として用いてもよい。
チルト制御部57、書込部58、点滅制御部59、アンプ制御部61及びカウント部62は、例えば1または2以上のFPGAなどのプログラマブルロジックデバイスやASICによって実現されてもよい。挿入部51及び抽出部52は、例えば1または2以上のFPGAなどのプログラマブルロジックデバイスやASICによって実現されてもよい。分解部54及び組立部55は、例えば1または2以上のFPGAなどのプログラマブルロジックデバイスやASICやDSP(Digital Signal Processor、デジタルシグナルプロセッサ)によって実現されてもよい。FPGAの回路情報は、書き換え可能なROMやマスクROMなどの不揮発性メモリに格納されていてもよい。
・各波長のレベルの情報が書き込まれたテストパケットの一例
図10は、各波長のレベルの情報が書き込まれたテストパケットの一例を示す図である。光伝送装置A31が受信側光伝送装置である場合、図10に示すように、例えばテストパケット101内のイーサパケット102のペイロード103に、送信側光伝送装置から送信される光信号の波長λ1〜λ4ごとにレベルのデータが書き込まれる。図10において、各波長の欄の上段は波長及びレベルを表し、下段はASCII(American Standard Code for Information Interchange)コードにより実際に格納されたイメージを表す。例えば図10に示す例では、波長λ1のレベルは−14.5dBmであり、波長λ2のレベルは−16.0dBmであり、波長λ3のレベルは−15.5dBmであり、波長λ4のレベルは−13.5dBmである。
図10は、各波長のレベルの情報が書き込まれたテストパケットの一例を示す図である。光伝送装置A31が受信側光伝送装置である場合、図10に示すように、例えばテストパケット101内のイーサパケット102のペイロード103に、送信側光伝送装置から送信される光信号の波長λ1〜λ4ごとにレベルのデータが書き込まれる。図10において、各波長の欄の上段は波長及びレベルを表し、下段はASCII(American Standard Code for Information Interchange)コードにより実際に格納されたイメージを表す。例えば図10に示す例では、波長λ1のレベルは−14.5dBmであり、波長λ2のレベルは−16.0dBmであり、波長λ3のレベルは−15.5dBmであり、波長λ4のレベルは−13.5dBmである。
・送信側光伝送装置におけるチルトに関するオフセットの調節手順の第1の例
図11は、実施の形態にかかる光伝送装置におけるチルトに関するオフセットの調節手順の第1の例を示す図であり、図12は図11の続きを示す図である。図11に示すように、送信側光伝送装置においてチルトに関するオフセットの調節処理が開始されると、送信側光伝送装置は、まず自装置の受信側がLOS(ロスオブシグナル)でないか否かを判断する(ステップS11)。
図11は、実施の形態にかかる光伝送装置におけるチルトに関するオフセットの調節手順の第1の例を示す図であり、図12は図11の続きを示す図である。図11に示すように、送信側光伝送装置においてチルトに関するオフセットの調節処理が開始されると、送信側光伝送装置は、まず自装置の受信側がLOS(ロスオブシグナル)でないか否かを判断する(ステップS11)。
送信側光伝送装置は、自装置の受信側で1波長以上の光信号を検出できればLOSでないと判断することができる。送信側光伝送装置は、自装置の受信側で1波長も光信号を検出できない場合、LOSであると判断することができる。あるいは、監視用端末37がLOSやLOL(ロスオブライト)を監視しているため、送信側光伝送装置は監視用端末37からLOSであるか否かの情報を取得してもよい。
送信側光伝送装置の受信側がLOSである場合(ステップS11:No)、送信側光伝送装置は、LOSから復帰するのを待機する。あるいは、送信側光伝送装置は、エラーを発生させて処理を終了してもよい。送信側光伝送装置の受信側がLOSでない場合(ステップS11:Yes)、送信側光伝送装置は、挿入部51から確認部53へテストパケットを出力する。確認部53は、挿入部51から出力されたテストパケットの送付先を確認し、テストパケットの送付先の情報をテーブル56へ通知し、テストパケットを分解部54へ出力する。
テーブル56は、確認部53から通知された送付先に応じたオフセットの情報をアンプ制御部61へ通知する。チルトに関するオフセットの調節処理を開始した直後は、テーブル56にオフセットが書き込まれていない。そのため、テーブル56は、予め設定されている初期値をアンプ制御部61に通知し、それによってアンプ制御部61においてオフセットが初期値に設定される(ステップS12)。初期値はゼロであってもよい。
分解部54は、確認部53から出力されたテストパケットをパラレルデータに分解し、各データを、対応する波長のE/Oコンバータ79〜82へ出力する。E/Oコンバータ79〜82は、分解部54から出力されたデータを光信号に変換する。E/Oコンバータ79〜82から出力された光信号は、アンプ制御部61によって制御されたアンプ68〜71によって増幅され、光スイッチ76によって送信先及び伝送経路を設定され、多重部87によって多重され、ポストアンプ89によって増幅されてWDMリングネットワーク38へ出力される。つまり、送信側光伝送装置はテストパケットをWDMリングネットワーク38へ送信する(ステップS13)。
しかる後、送信側光伝送装置は、自装置の受信側でWDMリングネットワーク38から点滅光を受信したか否かを判断する(ステップS14)。点滅光を受信している場合(ステップS14:Yes)、ステップS16へ進む。点滅光を受信していない場合(ステップS14:No)、送信側光伝送装置は待機状態となる。待機状態の経過時間が予め決められているタイムアウト設定時間を超えたら(ステップS15:Yes)、送信側光伝送装置はエラーを発生させて処理を終了してもよい。
待機状態の経過時間がタイムアウト設定時間に達する前に(ステップS15:No)、送信側光伝送装置の受信側で点滅光を受信すると(ステップS14:Yes)、点滅光は、プリアンプ90によって増幅され、分離部88によって波長ごとの光信号に分離される。波長ごとに分離された光信号は、光スイッチ76によって対応する波長のPD72〜75へ送られる。
そして、送信側光伝送装置は、PD72〜75によって点滅光のレベルを波長ごとに測定し、ADC63によって各点滅光のレベルを集計し、カウント部62によって光の点滅回数をカウントする(ステップS16)。次いで、送信側光伝送装置は、判断部60によって、点滅回数と、自装置が送信する光信号の波長数とが一致するか否かを判断する(ステップS17)。点滅回数と自装置の送信波長数とが一致する場合(ステップS17:Yes)、ステップS21へ進む。
点滅回数と自装置の送信波長数とが一致しない場合(ステップS17:No)、送信側光伝送装置は、判断部60によって、前回と比べて点滅回数が増えたか否かを判断する(ステップS18)。チルトに関するオフセットの調節処理を開始した直後は、点滅回数と自装置の送信波長数との比較を初めて行うため、前回の点滅回数のデータがない。そこで、判断部60は、チルト制御部57に対して、オフセットを例えば短波長側または長波長側の予め決められている仮の値に設定するように指示する。
チルト制御部57は、仮の値のオフセットをアンプ制御部61に通知し、それによってアンプ制御部61においてオフセットが仮の値に設定される。そして、送信側光伝送装置は、仮のオフセットをかけた状態でテストパケットをWDMリングネットワーク38へ送信する(ステップS13)。送信側光伝送装置は、このパケットの送信に対してステップS14〜ステップS17の処理を行う。点滅回数と自装置の送信波長数とが一致する場合(ステップS17:Yes)、ステップS21へ進む。
2回目以降の比較において点滅回数と自装置の送信波長数とが一致しない場合(ステップS17:No)、送信側光伝送装置は、判断部60によって、前回と比べて点滅回数が増えたか否かを判断する(ステップS18)。オフセットの方向が合っている場合には、受信側光伝送装置で受信可能な光信号の波長数が増えるため、送信側光伝送装置が受信する光の点滅回数が増える。従って、点滅回数が増える場合(ステップS18:Yes)、判断部60は、チルト制御部57に対して、オフセットの傾きを大きくするように指示する。
チルト制御部57は、傾きが大きくなるように変更したオフセットをアンプ制御部61に通知し、それによってアンプ制御部61において、傾きが大きくなるように変更されたオフセットが設定される(ステップS19)。そして、送信側光伝送装置は、傾きを大きくされたオフセットをかけた状態でテストパケットをWDMリングネットワーク38へ送信する(ステップS13)。
一方、オフセットの方向が合っていない場合には、受信側光伝送装置で受信可能な光信号の波長数が減るため、送信側光伝送装置が受信する光の点滅回数が減る。従って、点滅回数が減る場合(ステップS18:No)、判断部60は、チルト制御部57に対して、オフセットの傾きを逆にするように指示する。
チルト制御部57は、傾きが逆になるように変更したオフセットをアンプ制御部61に通知し、それによってアンプ制御部61において、傾きが逆になるように変更されたオフセットが設定される(ステップS20)。そして、送信側光伝送装置は、傾きを逆にされたオフセットをかけた状態でテストパケットをWDMリングネットワーク38へ送信する(ステップS13)。
送信側光伝送装置は、ステップS17において点滅回数と自装置の送信波長数とが一致するまで、ステップS19またはステップS20において設定されたオフセットをかけたテストパケットの送信に対して、ステップS14〜ステップS20の処理を繰り返す。ステップS17において点滅回数と自装置の送信波長数とが一致すると、送信側光伝送装置は、判断部60によって、自装置から送信した全ての波長の光信号が受信側光伝送装置に到達したことを認識し、オフセットが大まかに合っていると判断する(ステップS21)。
送信側光伝送装置は、点滅回数と自装置の送信波長数とが一致したときのオフセットを暫定値としてメモリに保持しておく。送信側光伝送装置は、書込部58によって、点滅回数と自装置の送信波長数とが一致したときのオフセットを暫定値としてテーブル56に書き込んでもよい。本実施例では、テーブル56に書き込むとして説明する。チルトに関するオフセットの調節処理を開始した後、初めて点滅回数と自装置の送信波長数との比較を行った結果、点滅回数と自装置の送信波長数とが一致した場合には、オフセットの初期値が暫定値となる。
ここまでで、受信側光伝送装置は、送信側光伝送装置から送信した全ての波長の光信号を受信することができるため、送信側光伝送装置から受信側光伝送装置へのパケット通信が可能となる。続いて、受信側光伝送装置から送信側光伝送装置へのパケット通信を可能とするため、今まで送信側光伝送装置としていた光伝送装置を受信側光伝送装置とし、今まで受信側光伝送装置としていた光伝送装置を送信側光伝送装置として、送信側光伝送装置とした光伝送装置において上述したステップS11〜ステップS21の処理を行う。そして、双方向で波長の欠落がなく、パケット通信が可能な状態となったら、図12に示す処理へ進む。
送信側光伝送装置と受信側光伝送装置との間でパケット通信を双方向でできる状態となったら、図12に示すように、送信側光伝送装置は、挿入部51から確認部53へテストパケットを出力する。確認部53は、挿入部51から出力されたテストパケットの送付先を確認し、テストパケットの送付先の情報をテーブル56へ通知し、テストパケットを分解部54へ出力する。テーブル56は、確認部53から通知された送付先に応じたオフセットの暫定値をアンプ制御部61へ通知する。
分解部54は、確認部53から出力されたテストパケットをパラレルデータに分解する。分解された各データは、E/Oコンバータ79〜82によって光信号に変換され、アンプ制御部61によってオフセットの暫定値がかかるように制御されたアンプ68〜71によって増幅され、光スイッチ76、多重部87及びポストアンプ89を経てWDMリングネットワーク38へ出力される。つまり、送信側光伝送装置はテストパケットをWDMリングネットワーク38へ送信する(ステップS22)。
ステップS22で送信したテストパケットに対して、受信側光伝送装置から、受信側光伝送装置が受信した光信号の波長ごとのレベルの情報が書き込まれたテストパケットが返される。受信側光伝送装置は、この波長ごとのレベルの情報を書き込んだテストパケットをパラレルデータに分解し、各データを波長の異なる光信号に割り当てて送信してくる。送信側光伝送装置は、この波長ごとのレベルの情報が書き込まれたテストパケットの光信号を受信する(ステップS23)。
波長ごとのレベルの情報が書き込まれたテストパケットの光信号は、プリアンプ90によって増幅され、分離部88によって波長ごとの光信号に分離される。波長ごとに分離された光信号は、光スイッチ76によって対応する波長のO/Eコンバータ83〜86へ送られ、O/Eコンバータ83〜86によって電気信号に変換される。変換された電気信号は、組立部55において元の波長ごとのレベルの情報が書き込まれたテストパケットに組み立てられる。
そして、送信側光伝送装置は、抽出部52によって、波長ごとのレベルの情報が書き込まれたテストパケットから各波長のレベル情報を抽出し、判断部60によって、各波長のレベルに基づいて波長間のレベルのばらつき、すなわちチルト量が目標値以下であるか否かを判断する(ステップS24)。チルト量が目標値以下である場合(ステップS24:Yes)、ステップS26へ進む。
チルト量が目標値以下でない場合(ステップS24:No)、判断部60は、チルト制御部57に対してオフセットを微調整するように指示する。チルト制御部57は、微調整したオフセットをアンプ制御部61に通知し、それによってアンプ制御部61において微調整されたオフセットが設定される(ステップS25)。そして、送信側光伝送装置は、微調整されたオフセットをかけた状態でテストパケットをWDMリングネットワーク38へ送信する(ステップS22)。
送信側光伝送装置は、ステップS24においてチルト量が目標値以下になるまで、ステップS22〜ステップS25の処理を繰り返す。そして、チルト量が目標値以下になったら(ステップS24:Yes)、判断部60は書込部58に対してオフセット値の書き込みを指示する。書込部58は、判断部60からの書き込み指示によって、テーブル56に、チルト量が目標値以下となったときのオフセットを書き込む(ステップS26)。以上のようにしてテーブル56にオフセットが書き込まれると、送信側光伝送装置における一連の処理が終了する。
ここまでで、送信側光伝送装置から受信側光伝送装置へのパケット通信において、送信側光伝送装置におけるオフセットが最適化される。それによって、受信側光伝送装置が受信する光信号のチルト量が補正される。続いて、受信側光伝送装置から送信側光伝送装置へのパケット通信においても、受信側光伝送装置におけるオフセットを最適化して送信側光伝送装置が受信する光信号のチルト量を補正する必要がある。
そこで、今まで送信側光伝送装置としていた光伝送装置を受信側光伝送装置とし、今まで受信側光伝送装置としていた光伝送装置を送信側光伝送装置として、送信側光伝送装置とした光伝送装置において上述したステップS22〜ステップS26の処理を行う。それによって、双方向でオフセットが最適化されるため、対向する光伝送装置間で互いにチルト量を補正することができる。
・受信側光伝送装置におけるチルトに関するオフセット調節時の動作の一例
送信側光伝送装置が上述したステップS11〜ステップS21の処理を行う場合における受信側光伝送装置の動作の一例を説明する。なお、受信側光伝送装置の構成は送信側光伝送装置の構成と同様であり、例えば図9に示す光伝送装置A31と同様の構成となる。従って、受信側光伝送装置の動作の説明においても、各部の名称に図9に付した符号を付す。
送信側光伝送装置が上述したステップS11〜ステップS21の処理を行う場合における受信側光伝送装置の動作の一例を説明する。なお、受信側光伝送装置の構成は送信側光伝送装置の構成と同様であり、例えば図9に示す光伝送装置A31と同様の構成となる。従って、受信側光伝送装置の動作の説明においても、各部の名称に図9に付した符号を付す。
図11のステップS13において送信側光伝送装置が、テストパケットを分解してできたデータを割り当てた光信号をWDMリングネットワーク38へ送信すると、受信側光伝送装置はWDMリングネットワーク38から光信号を受信する。受信側光伝送装置は、受信した光信号をプリアンプ90によって増幅し、分離部88によって波長ごとの光信号に分離する。波長ごとに分離された光信号は、光スイッチ76によって対応する波長のPD72〜75へ送られる。
そして、受信側光伝送装置は、PD72〜75によって光信号のレベルを波長ごとに測定する。受信側光伝送装置は、ADC63によって各光信号のレベルを集計し、カウント部62によって、O/Eコンバータ83〜86で受信可能なレベルの波長数をカウントする。受信側光伝送装置は、カウント部62によってカウントされた波長数のカウントの情報に基づいて、判断部60によって点滅制御部59に点滅回数を書き込む。
受信側光伝送装置において、点滅制御部59は、判断部60によって書き込まれた点滅回数だけE/Oコンバータ79〜82を点滅させる。この時点では、受信側光伝送装置のテーブル56にはオフセットが書き込まれていないため、アンプ制御部61によるアンプ68〜71へのオフセットは行われない。つまり、E/Oコンバータ79〜82は同一レベルで点滅する。
点滅光は、アンプ68〜71によって増幅され、光スイッチ76によって送信先及び伝送経路を設定され、多重部87によって多重され、ポストアンプ89によって増幅されてWDMリングネットワーク38へ出力される。受信側光伝送装置からWDMリングネットワーク38へ出力された点滅光は、図11のステップS14において送信側光伝送装置によって受信される。
また、図12のステップS22において送信側光伝送装置が、テストパケットを分解してできたデータを割り当てた光信号をWDMリングネットワーク38へ送信すると、受信側光伝送装置はWDMリングネットワーク38から光信号を受信する。受信側光伝送装置は、受信した光信号をプリアンプ90によって増幅し、分離部88によって波長ごとの光信号に分離する。波長ごとに分離された光信号は、光スイッチ76によって対応する波長のPD72〜75及びO/Eコンバータ83〜86へ送られる。
そして、受信側光伝送装置は、PD72〜75によって光信号のレベルを波長ごとに測定し、ADC63によって各光信号のレベルを集計する。受信側光伝送装置は、カウント部62によって、集計されたレベルの情報をカウントし、波長ごとのレベルを判断部60へ通知する。受信側光伝送装置において、判断部60は、点滅制御部59に対して、E/Oコンバータ79〜82の点滅を停止させる。それによって、E/Oコンバータ79〜82の点滅が停止する。また、判断部60は、カウント部62から通知された波長ごとのレベルを挿入部51へ通知する。
受信側光伝送装置において、挿入部51は、各波長のレベルの情報をテストパケットに書き込み、そのテストパケットを確認部53へ出力する。確認部53は、挿入部51から出力されたテストパケットの送付先を確認し、テストパケットの送付先の情報をテーブル56へ通知し、テストパケットを分解部54へ出力する。テーブル56は、確認部53から通知された送付先に応じたオフセットの暫定値をアンプ制御部61へ通知する。
分解部54は、確認部53から出力されたテストパケットをパラレルデータに分解する。分解された各データは、E/Oコンバータ79〜82によって光信号に変換され、アンプ制御部61によってオフセットの暫定値がかかるように制御されたアンプ68〜71によって増幅され、光スイッチ76、多重部87及びポストアンプ89を経てWDMリングネットワーク38へ出力される。受信側光伝送装置からWDMリングネットワーク38へ出力された、各波長のレベルの情報が書き込まれたテストパケットは、図12のステップS23において送信側光伝送装置によって受信される。
・チルトに関するオフセットの調節手順の第1の具体例
図13は、チルトに関するオフセットの調節手順の第1の具体例を示す図であり、図14は図13の続きを示す図である。図13及び図14に示す例は、上述したチルトに関するオフセットの調節手順の第1の例において、チルトに関するオフセットの調節処理を開始した後、初めて点滅回数と自装置の送信波長数との比較を行った結果、点滅回数と自装置の送信波長数とが一致する場合の例である。本実施例では、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間でチルトに関するオフセットを調節する場合を例にして説明する。
図13は、チルトに関するオフセットの調節手順の第1の具体例を示す図であり、図14は図13の続きを示す図である。図13及び図14に示す例は、上述したチルトに関するオフセットの調節手順の第1の例において、チルトに関するオフセットの調節処理を開始した後、初めて点滅回数と自装置の送信波長数との比較を行った結果、点滅回数と自装置の送信波長数とが一致する場合の例である。本実施例では、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間でチルトに関するオフセットを調節する場合を例にして説明する。
なお、図13及び図14においては、光伝送装置A31をA局と表し、光伝送装置D34をD局と表している。光伝送装置B32及び光伝送装置C33は光中継装置として動作している。また、光伝送装置A31から出力された光信号は、光伝送装置B32及び光伝送装置C33で中継されて光伝送装置D34に到達し、光伝送装置D34から出力された光信号はその逆の経路で光伝送装置A31に到達するとする。光伝送装置A31及び光伝送装置D34が送信する光信号の波長数は4であるとする。
まず、図13において、符号111で示すように、光伝送装置A31は、オフセットを初期値に設定してテストパケットの光信号を送信する。送信された光信号には、光伝送装置B32及び光伝送装置C33の各中継点での線形アンプや伝送線路の特性に起因する波長間のチルト121が発生する。しかし、本実施例では、全ての波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に納まっているため、光伝送装置D34は全ての波長の光信号を受信する。
次いで、図13において、符号112で示すように、光伝送装置D34は、受信した光信号の波長数と同じ回数、すなわち本実施例では4回だけ、全波長の光信号を同一のレベルで点滅させる。送信された光信号には、光伝送装置C33及び光伝送装置B32の各中継点での線形アンプや伝送線路の特性に起因する波長間のチルト122が発生する。しかし、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間がLOLやLOSの状態ではないため、少なくとも1つの波長の光信号のレベルは光伝送装置A31のダイナミックレンジ内に納まる。従って、光伝送装置A31は、受信した光信号の点滅回数を認識することができる。なお、図13に示す例では、全ての波長の光信号が光伝送装置A31のダイナミックレンジ内に納まっているとする。光伝送装置A31は、受信した光信号の点滅回数が、自装置が送信した光信号の波長数に一致するため、テストパケットの送信を停止する。
次いで、図13において、符号113で示すように、光伝送装置D34は、オフセットを初期値に設定してテストパケットの光信号を送信する。送信された光信号には、光伝送装置C33及び光伝送装置B32の各中継点での線形アンプや伝送線路の特性に起因する波長間のチルト122が発生する。しかし、本実施例では、全ての波長の光信号が光伝送装置A31のダイナミックレンジ内に納まっているため、光伝送装置A31は全ての波長の光信号を受信する。
次いで、図13において、符号114で示すように、光伝送装置A31は、受信した光信号の波長数と同じ回数、すなわち本実施例では4回だけ、全波長の光信号を同一のレベルで点滅させる。送信された光信号には、光伝送装置B32及び光伝送装置C33の各中継点での線形アンプや伝送線路の特性に起因する波長間のチルト121が発生する。しかし、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間がLOLやLOSの状態ではないため、少なくとも1つの波長の光信号のレベルは光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に納まる。従って、光伝送装置D34は、受信した光信号の点滅回数を認識することができる。なお、図13に示す例では、全ての波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に納まっているとする。光伝送装置D34は、受信した光信号の点滅回数が、自装置が送信した光信号の波長数に一致するため、テストパケットの送信を停止する。
ここまでで、光伝送装置A31及び光伝送装置D34の両方で波長間のチルト121,122が発生しているものの、光伝送装置A31及び光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に全ての波長の光信号のレベルが入っている。そのため、光伝送装置A31及び光伝送装置D34は、オフセットの初期値のままでパケット信号を認識することができる状態となっている。
次いで、図14において、符号115で示すように、光伝送装置A31は、オフセットを初期値に設定してテストパケットの光信号を送信する。光伝送装置A31から送信された全ての波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に納まっているため、光伝送装置D34は全ての波長の光信号を受信する。光伝送装置D34は、受信した光信号のレベルを波長ごとに測定する。
次いで、図14において、符号116で示すように、光伝送装置D34は、各波長の光信号のレベルをテストパケットに書き込み、テストパケットを各波長の光信号にして光伝送装置A31へ送信する。光伝送装置A31は、各波長の光信号を受信して元のテストパケットを組み立て、そのテストパケットから各波長の光信号のレベルを抽出して光伝送装置D34における減衰量を算出する。
次いで、図14において、符号117で示すように、光伝送装置A31は、各波長の光信号の減衰量に基づいてオフセットを算出する。そして、光伝送装置A31は、テストパケットを各波長の光信号にし、算出したオフセット123をかけて各波長の光信号を光伝送装置D34へ送信する。各波長の光信号にかけられたオフセットは、光伝送装置B32及び光伝送装置C33の各中継点での線形アンプや伝送線路によって発生するチルトによって相殺される。それによって、光伝送装置D34における波長間のレベルのばらつき124が減少する。光伝送装置D34は、受信した光信号のレベルを波長ごとに測定する。
次いで、図14において、符号118で示すように、光伝送装置D34は、各波長の光信号のレベルをテストパケットに書き込み、テストパケットを各波長の光信号にして光伝送装置A31へ送信する。光伝送装置A31は、各波長の光信号を受信して元のテストパケットを組み立て、そのテストパケットから各波長の光信号のレベルを抽出して光伝送装置D34におけるチルト量を算出する。算出したチルト量が目標値以下であれば、光伝送装置A31はチルトに関するオフセットの調節処理を終了する。算出したチルト量が目標値を超える場合には、光伝送装置A31は、各波長の光信号の減衰量に基づいてオフセットを算出し、算出したオフセットをかけて各波長の光信号を光伝送装置D34へ送信し、オフセットの再調整を行う。
ここまでで、光伝送装置A31から光伝送装置D34へ送信される光信号に発生するチルトを相殺するオフセット値の設定が終了となる。続いて、光伝送装置D34から光伝送装置A31へ送信される光信号についても、図14に示す手順と同様にしてオフセット値を設定する。
・チルトに関するオフセットの調節手順の第2の具体例
図15は、チルトに関するオフセットの調節手順の第2の具体例を示す図であり、図16は図15の続きを示す図であり、図17は図16の続きを示す図である。図15〜図17に示す例は、上述したチルトに関するオフセットの調節手順の第1の例において、チルトに関するオフセットの調節処理を開始した後、初めて点滅回数と自装置の送信波長数との比較を行った結果、点滅回数と自装置の送信波長数とが一致しない場合の例である。本実施例では、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間でチルトに関するオフセットを調節する場合を例にして説明する。
図15は、チルトに関するオフセットの調節手順の第2の具体例を示す図であり、図16は図15の続きを示す図であり、図17は図16の続きを示す図である。図15〜図17に示す例は、上述したチルトに関するオフセットの調節手順の第1の例において、チルトに関するオフセットの調節処理を開始した後、初めて点滅回数と自装置の送信波長数との比較を行った結果、点滅回数と自装置の送信波長数とが一致しない場合の例である。本実施例では、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間でチルトに関するオフセットを調節する場合を例にして説明する。
なお、図15〜図17においては、光伝送装置A31をA局と表し、光伝送装置D34をD局と表している。光伝送装置B32及び光伝送装置C33は光中継装置として動作している。また、光伝送装置A31から出力された光信号は、光伝送装置B32及び光伝送装置C33で中継されて光伝送装置D34に到達し、光伝送装置D34から出力された光信号はその逆の経路で光伝送装置A31に到達するとする。光伝送装置A31及び光伝送装置D34が送信する光信号の波長数は4であるとする。
まず、図15において、符号131で示すように、光伝送装置A31は、オフセットを初期値に設定してテストパケットの光信号を送信する。送信された光信号には、光伝送装置B32及び光伝送装置C33の各中継点での線形アンプや伝送線路の特性に起因する波長間のチルト121が発生する。それによって、光伝送装置A31から送信された光信号のうち、一部の波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に納まるが、残りの波長の光信号は光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に納まらない。本実施例では、光伝送装置A31から送信された4つの波長の光信号のうち、2つの波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まるとする。従って、光伝送装置D34は、2つの波長の光信号の受信を認識する。
次いで、図15において、符号132で示すように、光伝送装置D34は、受信した光信号の波長数と同じ回数、すなわち本実施例では2回だけ、全波長の光信号を同一のレベルで点滅させる。送信された光信号には、光伝送装置C33及び光伝送装置B32の各中継点での線形アンプや伝送線路の特性に起因する波長間のチルト122が発生する。しかし、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間がLOLやLOSの状態ではないため、少なくとも1つの波長の光信号のレベルは光伝送装置A31のダイナミックレンジ内に納まる。従って、光伝送装置A31は、受信した光信号の点滅回数を認識し、受信した光信号の点滅回数が、自装置が送信した光信号の波長数に一致しないと判断する。
次いで、図15において、符号133で示すように、光伝送装置A31は、仮に例えば短波長側にオフセットを設定してテストパケットの光信号を送信する。その結果、光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まる波長数が減り、例えば1つの波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まるとする。この場合、光伝送装置D34は、1つの波長の光信号の受信を認識する。
次いで、図15において、符号134で示すように、光伝送装置D34は、受信した光信号の波長数と同じ回数、すなわち本実施例では1回だけ、全波長の光信号を同一のレベルで点滅させる。その結果、光伝送装置A31は、受信した光信号の点滅回数を認識し、受信した光信号の点滅回数が、自装置が送信した光信号の波長数に一致せず、かつ前回よりも波長数が減ったことを認識する。前回よりも波長数が減ったことにより、光伝送装置A31は、仮に設定したオフセットの方向が誤りであったと判断する。
そこで、図16において、符号135で示すように、光伝送装置A31は、先の仮に設定したオフセットと逆方向、例えば長波長側にオフセットを設定してテストパケットの光信号を送信する。その結果、光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まる波長数が増え、例えば3つの波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まるとする。この場合、光伝送装置D34は、3つの波長の光信号の受信を認識する。
次いで、図16において、符号136で示すように、光伝送装置D34は、受信した光信号の波長数と同じ回数、すなわち本実施例では3回だけ、全波長の光信号を同一のレベルで点滅させる。その結果、光伝送装置A31は、受信した光信号の点滅回数を認識し、受信した光信号の点滅回数が、自装置が送信した光信号の波長数に一致せず、かつ前回よりも波長数が増えたことを認識する。前回よりも波長数が増えたことにより、光伝送装置A31は、今回設定したオフセットの方向が正しいと判断する。
次いで、図16において、符号137で示すように、光伝送装置A31は、正しい方向、例えば長波長側に前回よりも大きなオフセットを設定してテストパケットの光信号を送信する。その結果、光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まる波長数が増え、例えば4つの波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まるとする。この場合、光伝送装置D34は、4つの波長の光信号の受信を認識する。
次いで、図16において、符号138で示すように、光伝送装置D34は、受信した光信号の波長数と同じ回数、すなわち本実施例では4回だけ、全波長の光信号を同一のレベルで点滅させる。その結果、光伝送装置A31は、受信した光信号の点滅回数を認識し、受信した光信号の点滅回数が、自装置が送信した光信号の波長数に一致することを認識する。そして、光伝送装置A31は、テストパケットの送信を停止する。
ここまでで、光伝送装置A31から光伝送装置D34への光信号の送信に関しては、波長間のチルトが発生しているものの、光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に全ての波長の光信号のレベルが入っている。そのため、光伝送装置A31から光伝送装置D34へは、パケット信号を認識することができる状態となり、オフセットの暫定値が決まる。
続いて、図15及び図16に示す手順と同様にして、光伝送装置D34から送信される全波長の光信号のレベルが、光伝送装置A31のダイナミックレンジ内に入るように、光伝送装置D34におけるオフセットを調節する。それによって、光伝送装置D34から光伝送装置A31への光信号の送信に関しても、波長間のチルトが発生するものの、パケット信号を認識することができる状態となり、オフセットの暫定値が決まる。
次いで、図17において、符号139で示すように、光伝送装置A31は、オフセットを暫定値に設定してテストパケットの光信号を送信する。光伝送装置A31から送信された全ての波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に納まっているため、光伝送装置D34は全ての波長の光信号を受信する。光伝送装置D34は、受信した光信号のレベルを波長ごとに測定する。
次いで、図17において、符号140で示すように、光伝送装置D34は、各波長の光信号のレベルをテストパケットに書き込み、テストパケットを各波長の光信号にして光伝送装置A31へ送信する。光伝送装置A31は、各波長の光信号を受信して元のテストパケットを組み立て、そのテストパケットから各波長の光信号のレベルを抽出して光伝送装置D34における減衰量を算出する。
次いで、図17において、符号141で示すように、光伝送装置A31は、各波長の光信号の減衰量に基づいてオフセットを算出する。そして、光伝送装置A31は、テストパケットを各波長の光信号にし、算出したオフセット123をかけて各波長の光信号を光伝送装置D34へ送信する。各波長の光信号にかけられたオフセットは、光伝送装置B32及び光伝送装置C33の各中継点での線形アンプや伝送線路によって発生するチルトによって相殺される。それによって、光伝送装置D34における波長間のレベルのばらつき124が減少する。光伝送装置D34は、受信した光信号のレベルを波長ごとに測定する。
次いで、図17において、符号142で示すように、光伝送装置D34は、各波長の光信号のレベルをテストパケットに書き込み、テストパケットを各波長の光信号にして光伝送装置A31へ送信する。光伝送装置A31は、各波長の光信号を受信して元のテストパケットを組み立て、そのテストパケットから各波長の光信号のレベルを抽出して光伝送装置D34におけるチルト量を算出する。算出したチルト量が目標値以下であれば、光伝送装置A31はチルトに関するオフセットの調節処理を終了する。算出したチルト量が目標値を超える場合には、光伝送装置A31は、各波長の光信号の減衰量に基づいてオフセットを算出し、算出したオフセットをかけて各波長の光信号を光伝送装置D34へ送信し、オフセットの再調整を行う。
ここまでで、光伝送装置A31から光伝送装置D34へ送信される光信号に発生するチルトを相殺するオフセット値の設定が終了となる。続いて、光伝送装置D34から光伝送装置A31へ送信される光信号についても、図17に示す手順と同様にしてオフセット値を設定する。
図9に示す光伝送装置、及び図9に示す光伝送装置を有する光伝送システム、または図11〜図17に示す光伝送方法によれば、送信側光伝送装置は、受信側光伝送装置で受信可能な光信号の数が、受信側光伝送装置から送信される光の点滅回数によって通知される。送信側光伝送装置は、通知された光の点滅回数と自装置が送信した光信号の波長数とが一致するまで、光信号の送信、光の点滅回数の受信及びオフセットの調節を繰り返すことによって、送信側光伝送装置が送信する全ての波長の光信号を受信側光伝送装置で受信できるようなオフセットを求めることができる。従って、送信側光伝送装置が送信する全ての波長の光信号を受信側光伝送装置が受信することができるように、送信側光伝送装置においてチルト補正を行うことができる。
・光伝送装置の第3の例
図18は、実施の形態にかかる光伝送装置の第3の例を示す図である。光伝送装置の第3の例は、チルトに関するオフセットの調節時に、受信した光信号の波長数を受信レベルの情報を用いて通知するようにしたものである。
図18は、実施の形態にかかる光伝送装置の第3の例を示す図である。光伝送装置の第3の例は、チルトに関するオフセットの調節時に、受信した光信号の波長数を受信レベルの情報を用いて通知するようにしたものである。
図18に示す光伝送装置は、図5に示す光伝送システムにおける各光伝送装置31〜36の一例であってもよい。本実施例では、図18に示す光伝送装置が図5に示す光伝送システムにおける光伝送装置A31であるとして説明する。光伝送装置32〜36については、光伝送装置A31と同様であるため、説明を省略する。チルトに関するオフセットの調節を行う保守モードにおいて、各光伝送装置31〜36は送信側光伝送装置にもなり得るし、受信側光伝送装置にもなり得る。
図18に示すように、光伝送装置A31は、挿入部51、抽出部52、確認部53、分解部54、組立部55、テーブル56、チルト制御部57、書込部58、判断部60、アンプ制御部61、ADC63及びフレーム部91を有する。光伝送装置A31は、光変調器64〜67、アンプ68〜71、PD72〜75、光スイッチ76、多重分離部77及び増幅部78を有する。光変調器64〜67は、それぞれE/Oコンバータ79〜82及びO/Eコンバータ83〜86を有する。多重分離部77は多重部87及び分離部88を有する。増幅部78はポストアンプ89及びプリアンプ90を有する。
確認部53、分解部54、テーブル56、チルト制御部57、書込部58、アンプ制御部61及びO/Eコンバータ83〜86については、上述した光伝送装置の第2の例におけるそれぞれの構成部と同様である。従って、重複する説明を省略する。
フレーム部91は判断部60に接続されている。受信側装置の場合、フレーム部91は、判断部60から送られてくる各波長のレベルの情報をフレーム化する。各波長のレベルの情報が書き込まれたフレームの一例を図19に示す。
挿入部51はフレーム部91に接続されている。送信側装置の場合、挿入部51はテストパケットを連続して確認部53へ出力する。受信側装置の場合、挿入部51は、フレーム部91から送られてくるフレーム化されたデータを含むテストパケットを確認部53へ出力する。
E/Oコンバータ79〜82は分解部54に接続されている。E/Oコンバータ79〜82は、分解部54から出力されるデータを光信号に変換する。
アンプ68〜71はE/Oコンバータ79〜82及びアンプ制御部61に接続されている。アンプ68〜71は、アンプ制御部61によって制御されて、E/Oコンバータ79〜82から出力される光信号を増幅する。
光スイッチ76はアンプ68〜71及び多重分離部77の分離部88に接続されている。光スイッチ76は、アンプ68〜71から出力される光信号を、パケットの宛先に従って送信先及び伝送経路を設定して、多重分離部77の多重部87へ出力する。光スイッチ76は、分離部88から出力される光信号を、波長に応じてPD72〜75及び光変調器64〜67のO/Eコンバータ83〜86へ出力する。
多重部87は光スイッチ76に接続されている。多重部87は、光スイッチ76から出力される波長の異なる光信号を多重して増幅部78のポストアンプ89へ出力する。
ポストアンプ89は多重部87及び図示しないWDMリングネットワーク38に接続されている。ポストアンプ89は、多重部87から出力される光信号を増幅してWDMリングネットワーク38へ出力する。
プリアンプ90は図示しないWDMリングネットワーク38に接続されている。プリアンプ90は、WDMリングネットワーク38から入力される光信号を受信し、増幅して多重分離部77の分離部88へ出力する。
分離部88はプリアンプ90に接続されている。分離部88は、プリアンプ90から出力される光信号を波長ごとの光信号に分離して光スイッチ76へ出力する。
PD72〜75は光スイッチ76に接続されている。PD72〜75は、光スイッチ76から出力される光信号のレベルを波長ごとに測定し、光信号のレベルに応じた電気信号に変換してADC63へ出力する。
ADC63はPD72〜75に接続されている。ADC63は、PD72〜75から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して判断部60へ出力する。
組立部55はO/Eコンバータ83〜86及び図示しないクライアント端末に接続されている。通常の動作モードにおいて、組立部55は、O/Eコンバータ83〜86から出力される電気信号をパケットに組み立ててクライアント端末へ出力する。
抽出部52はO/Eコンバータ83〜86に接続されている。抽出部52は、O/Eコンバータ83〜86から出力されるテストパケットに含まれるデータフレームの同期を取り、データの正常性を例えばCRC(Cyclic Redundancy Check、巡回冗長検査)で確認し、各波長のレベル情報を含むデータを判断部60へ送信する。
判断部60はチルト制御部57、抽出部52及びADC63に接続されている。送信側装置の場合、判断部60は、抽出部52から送られてくる各波長のレベル情報を含むデータに基づいて、受信側光伝送装置において受信可能な波長数と、自装置が送信する光信号の波長数とを比較する。比較の結果、受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致しない場合で、チルトに関するオフセットの調節を行う保守モードに遷移してから最初の比較である場合には、判断部60は、抽出部52から送られてくる各波長のレベル情報を含むデータに基づいてチルトの傾き方向を判断する。そして、判断部60は、チルト制御部57に対して、チルトの傾き方向と逆方向の傾きのオフセットを与えるオフセット変更指示を出力する。
受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致しない場合で、チルトに関するオフセットの調節を行う保守モードに遷移してから2回目以降の比較である場合、判断部60は、その時点のオフセットの情報をチルト制御部57から取得する。そして、判断部60は、各波長のレベル情報を含むデータに基づいて、チルト制御部57に対してオフセットを、受信側光伝送装置の受信可能な波長数が増えるように変更させるオフセット変更指示を出力する。
受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致する場合、判断部60は、各波長のレベル情報を含むデータに基づいて、チルト制御部57に対してオフセットを、波長間のレベルのばらつきが小さくなるように変更させるオフセット変更指示を出力する。波長間のレベルのばらつきが目標値以下になると、判断部60は、書込部58に対して書き込み指示を出力する。目標値は判断部60に予め設定されている。
受信側装置の場合、判断部60は、PD72〜75によって測定された波長ごとの光信号のレベルをADC63から受け取り、フレーム部91へ出力する。
光伝送装置A31が送信側光伝送装置となる場合の構成において、抽出部52、チルト制御部57、判断部60、アンプ制御部61及び光変調器64〜67のO/Eコンバータ83〜86はオフセット部に含まれてもよい。挿入部51、確認部53、分解部54、光変調器64〜67のE/Oコンバータ79〜82、アンプ68〜71、光スイッチ76、多重分離部77の多重部87及び増幅部78のポストアンプ89は送信部に含まれてもよい。
光伝送装置A31が受信側光伝送装置となる場合の構成において、増幅部78のプリアンプ90、多重分離部77の分離部88、PD72〜75及び光変調器64〜67のO/Eコンバータ83〜86は受信部に含まれてもよい。PD72〜75、ADC63及び判断部60は測定部に含まれてもよい。フレーム部91、挿入部51、判断部60、光変調器64〜67のE/Oコンバータ79〜82、アンプ68〜71、光スイッチ76、多重分離部77の多重部87及び増幅部78のポストアンプ89は通知部に含まれてもよい。
光伝送装置の第3の例において、フレーム部91はFPGAなどのプログラマブルロジックデバイスやASICによって実現されてもよい。テーブル56、判断部60、チルト制御部57、書込部58、アンプ制御部61、挿入部51、抽出部52、分解部54及び組立部55を実現するハードウェア構成については、上述した光伝送装置の第2の例と同様であってもよい。
・各波長のレベルの情報が書き込まれたフレームの一例
図19は、各波長のレベルの情報が書き込まれたフレームの一例を示す図である。光伝送装置A31が受信側光伝送装置である場合、図19に示すように、例えばフレーム151は、フレームヘッダ152に続いて、波長ごとに波長名称及び光レベル値を格納するフィールド153を有し、末尾に例えば16ビットのCRCコード154を有する。フレームヘッダ152には、フレームの同期を取るための情報が格納される。CRCコード154は、フレームの正常性を確認するために用いられる。
図19は、各波長のレベルの情報が書き込まれたフレームの一例を示す図である。光伝送装置A31が受信側光伝送装置である場合、図19に示すように、例えばフレーム151は、フレームヘッダ152に続いて、波長ごとに波長名称及び光レベル値を格納するフィールド153を有し、末尾に例えば16ビットのCRCコード154を有する。フレームヘッダ152には、フレームの同期を取るための情報が格納される。CRCコード154は、フレームの正常性を確認するために用いられる。
図19において、波長名称及び光レベル値を格納するフィールド153の上段は波長及びレベルを表し、下段はASCIIコードにより実際に格納されたイメージを表す。例えば図19に示す例では、波長λ1のレベルは−14.5dBmであり、波長λ2のレベルは−20.0dBmであり、いずれも受信側光伝送装置のダイナミックレンジ内である。波長λ3及び波長λ4のレベルは例えば−26.0dBmとなっているが、例えば−26.0dBmは受信側光伝送装置のダイナミックレンジの下限値であり、受信側光伝送装置でのレベルが下限値以下、すなわち受信側光伝送装置で受信できない場合に下限値が格納される。
・送信側光伝送装置におけるチルトに関するオフセットの調節手順の第2の例
図20は、実施の形態にかかる光伝送装置におけるチルトに関するオフセットの調節手順の第2の例を示す図であり、図12は図20の続きを示す図である。図20に示すように、送信側光伝送装置においてチルトに関するオフセットの調節処理が開始されると、送信側光伝送装置は、まず上述したステップS11と同様に、自装置の受信側がLOS(ロスオブシグナル)でないか否かを判断する(ステップS31)。
図20は、実施の形態にかかる光伝送装置におけるチルトに関するオフセットの調節手順の第2の例を示す図であり、図12は図20の続きを示す図である。図20に示すように、送信側光伝送装置においてチルトに関するオフセットの調節処理が開始されると、送信側光伝送装置は、まず上述したステップS11と同様に、自装置の受信側がLOS(ロスオブシグナル)でないか否かを判断する(ステップS31)。
送信側光伝送装置の受信側がLOSである場合(ステップS31:No)、送信側光伝送装置は、LOSから復帰するのを待機する。あるいは、送信側光伝送装置は、エラーを発生させて処理を終了してもよい。送信側光伝送装置の受信側がLOSでない場合(ステップS31:Yes)、送信側光伝送装置は、上述したステップS12及びステップS13と同様に、オフセットを初期値に設定して(ステップS32)、テストパケットをWDMリングネットワーク38へ送信する(ステップS33)。初期値はゼロであってもよい。
しかる後、送信側光伝送装置は、自装置の受信側でWDMリングネットワーク38から光信号を受信したか否かを判断する(ステップS34)。光信号を受信している場合(ステップS34:Yes)、ステップS36へ進む。光信号を受信していない場合(ステップS34:No)、送信側光伝送装置は、光信号の受信を待ち、上述したステップS15と同様に、待機状態の経過時間がタイムアウト設定時間を超えたら(ステップS35:Yes)、エラーを発生させて処理を終了してもよい。
待機状態の経過時間がタイムアウト設定時間に達する前に(ステップS35:No)、送信側光伝送装置の受信側で光信号を受信すると(ステップS34:Yes)、光信号は、プリアンプ90によって増幅され、分離部88によって波長ごとの光信号に分離される。波長ごとに分離された光信号は、例えば図19に示すフレームのデータを有し、このデータには、送信側光伝送装置から送信された光信号を受信側光伝送装置が受信したときのレベルの情報が波長ごとに含まれている。波長ごとに分離された光信号は、光スイッチ76によって対応する波長のO/Eコンバータ83〜86へ送られる。
ステップS31で確認したように、送信側光伝送装置の受信側がLOSでないため、少なくとも1波長の光信号のレベルはO/Eコンバータ83〜86のダイナミックレンジ内に入る。従って、少なくとも1波長の光信号は、O/Eコンバータ83〜86によって受信され、電気信号に変換される。送信側光伝送装置は、抽出部52によって、O/Eコンバータ83〜86から出力された信号に基づいて、フレームの同期を取り、例えばCRCコードを用いてデータの正常性を確認し、受信側光伝送装置における波長ごとのレベルのデータを取得する。つまり、送信側光伝送装置は、受信側光伝送装置における波長ごとの受信レベルを取得する(ステップS36)。
次いで、送信側光伝送装置は、判断部60によって、受信側光伝送装置における波長ごとの受信レベルに基づいて、受信側光伝送装置において受信可能な波長数を認識し、受信側光伝送装置の受信可能な波長数と、自装置が送信する光信号の波長数とが一致するか否かを判断する(ステップS37)。受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致する場合(ステップS37:Yes)、ステップS39へ進む。
受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致しない場合(ステップS37:No)、送信側光伝送装置は、判断部60によって、チルト制御部57に対して、オフセットの傾きを大きくするように指示する。ただし、チルトに関するオフセットの調節処理を開始した直後は、オフセットが初期値に設定されており、オフセットの傾きを大きくする方向で合っているか否か不明である。そのため、受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数との1回目の比較において一致しない場合には、判断部60は、受信側光伝送装置における波長ごとの受信レベルに基づいて受信側光伝送装置における波長間のチルトの傾き方向を判断する。そして、判断部60は、チルト制御部57に対して、チルトの傾き方向と逆方向の傾きのオフセットを与えるように指示する。
チルト制御部57は、チルトの傾き方向と逆方向の傾きのオフセットをアンプ制御部61に通知し、それによってアンプ制御部61においてオフセットがチルトの傾き方向と逆方向の傾きとなるように設定される。そして、送信側光伝送装置は、設定したオフセットをかけた状態でテストパケットをWDMリングネットワーク38へ送信する(ステップS33)。送信側光伝送装置は、このパケットの送信に対してステップS34〜ステップS37の処理を行う。受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致する場合(ステップS37:Yes)、ステップS39へ進む。
2回目以降の比較において受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致しない場合(ステップS37:No)、送信側光伝送装置は、判断部60によって、チルト制御部57に対して、オフセットの傾きを大きくするように指示する。
チルト制御部57は、傾きが大きくなるように変更したオフセットをアンプ制御部61に通知し、それによってアンプ制御部61において、傾きが大きくなるように変更されたオフセットが設定される(ステップS38)。そして、送信側光伝送装置は、傾きを大きくされたオフセットをかけた状態でテストパケットをWDMリングネットワーク38へ送信する(ステップS33)。
送信側光伝送装置は、ステップS37において受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致するまで、ステップS38において設定されたオフセットをかけたテストパケットの送信に対して、ステップS34〜ステップS38の処理を繰り返す。ステップS37において受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致すると、送信側光伝送装置は、判断部60によって、自装置から送信した全ての波長の光信号が受信側光伝送装置に到達したことを認識し、オフセットが大まかに合っていると判断する(ステップS39)。
送信側光伝送装置は、受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致したときのオフセットを暫定値としてメモリに保持しておく。送信側光伝送装置は、書込部58によって、受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致したときのオフセットを暫定値としてテーブル56に書き込んでもよい。本実施例では、テーブル56に書き込むとして説明する。チルトに関するオフセットの調節処理を開始した後、初めて受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数との比較を行った結果、受信側光伝送装置の受信可能な波長数と自装置の送信波長数とが一致した場合には、オフセットの初期値が暫定値となる。
ここまでで、受信側光伝送装置は、送信側光伝送装置から送信した全ての波長の光信号を受信することができるため、送信側光伝送装置から受信側光伝送装置へのパケット通信が可能となる。続いて、受信側光伝送装置から送信側光伝送装置へのパケット通信を可能とするため、今まで送信側光伝送装置としていた光伝送装置を受信側光伝送装置とし、今まで受信側光伝送装置としていた光伝送装置を送信側光伝送装置として、送信側光伝送装置とした光伝送装置において上述したステップS31〜ステップS39の処理を行う。そして、双方向で波長の欠落がなく、パケット通信が可能な状態となったら、図12に示す処理へ進む。図12に示す処理については、上述した通りであるため、重複する説明を省略する。
・受信側光伝送装置におけるチルトに関するオフセット調節時の動作の一例
送信側光伝送装置が上述したステップS31〜ステップS39の処理を行う場合における受信側光伝送装置の動作の一例を説明する。なお、受信側光伝送装置の構成は送信側光伝送装置の構成と同様であり、例えば図18に示す光伝送装置A31と同様の構成となる。従って、受信側光伝送装置の動作の説明においても、各部の名称に図18に付した符号を付す。
送信側光伝送装置が上述したステップS31〜ステップS39の処理を行う場合における受信側光伝送装置の動作の一例を説明する。なお、受信側光伝送装置の構成は送信側光伝送装置の構成と同様であり、例えば図18に示す光伝送装置A31と同様の構成となる。従って、受信側光伝送装置の動作の説明においても、各部の名称に図18に付した符号を付す。
図20のステップS33において送信側光伝送装置が、テストパケットを分解してできたデータを割り当てた光信号をWDMリングネットワーク38へ送信すると、受信側光伝送装置はWDMリングネットワーク38から光信号を受信する。受信側光伝送装置は、受信した光信号をプリアンプ90によって増幅し、分離部88によって波長ごとの光信号に分離する。波長ごとに分離された光信号は、光スイッチ76によって対応する波長のPD72〜75へ送られる。
PD72〜75は、光信号のレベルを波長ごとに測定し、光信号のレベルに応じた電気信号を出力する。PD72〜75から出力された電気信号は、ADC63によってデジタル信号に変換され、判断部60を経由して、フレーム部91によって例えば図19に示すようなフレームのデータにされる。このデータには、各波長のレベルの情報が書き込まれる。
受信側光伝送装置において、挿入部51は、フレーム部91によってフレーム化されたデータを含むテストパケットを確認部53へ出力する。確認部53は、挿入部51から出力されたテストパケットの送付先を確認し、テストパケットの送付先の情報をテーブル56へ通知し、テストパケットを分解部54へ出力する。この時点では、チルトに関するオフセットの調節処理を開始した直後であり、テーブル56にはオフセットが書き込まれていない。そのため、テーブル56は、予め設定されている初期値をアンプ制御部61へ通知する。
分解部54は、確認部53から出力されたテストパケットをE/Oコンバータ79〜82へ出力する。E/Oコンバータ79〜82には、同じデータを有するテストパケットが送られる。テストパケットは、E/Oコンバータ79〜82によって光信号に変換され、アンプ制御部61によってオフセットの初期値がかかるように制御されたアンプ68〜71によって増幅され、光スイッチ76、多重部87及びポストアンプ89を経てWDMリングネットワーク38へ出力される。受信側光伝送装置からWDMリングネットワーク38へ出力された、各波長のレベルの情報が書き込まれたテストパケットは、図20のステップS34において送信側光伝送装置によって受信される。
図12のステップS22における送信側光伝送装置のテストパケットの送信に対する受信側光伝送装置の動作については、チルトに関するオフセットの調節手順の第1の例において説明した通りである。従って、重複する説明を省略する。
・チルトに関するオフセットの調節手順の第3の具体例
図21は、チルトに関するオフセットの調節手順の第3の具体例を示す図であり、図22は図21の続きを示す図であり、図17は図22の続きを示す図である。図21、図22及び図17に示す例は、上述したチルトに関するオフセットの調節手順の第2の例の具体例である。本実施例では、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間でチルトに関するオフセットを調節する場合を例にして説明する。
図21は、チルトに関するオフセットの調節手順の第3の具体例を示す図であり、図22は図21の続きを示す図であり、図17は図22の続きを示す図である。図21、図22及び図17に示す例は、上述したチルトに関するオフセットの調節手順の第2の例の具体例である。本実施例では、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間でチルトに関するオフセットを調節する場合を例にして説明する。
なお、図21、図22及び図17においては、光伝送装置A31をA局と表し、光伝送装置D34をD局と表している。光伝送装置B32及び光伝送装置C33は光中継装置として動作している。また、光伝送装置A31から出力された光信号は、光伝送装置B32及び光伝送装置C33で中継されて光伝送装置D34に到達し、光伝送装置D34から出力された光信号はその逆の経路で光伝送装置A31に到達するとする。光伝送装置A31及び光伝送装置D34が送信する光信号の波長数は4であるとする。
まず、図21において、符号161で示すように、光伝送装置A31は、オフセットを初期値に設定してテストパケットの光信号を送信する。送信された光信号には、光伝送装置B32及び光伝送装置C33の各中継点での線形アンプや伝送線路の特性に起因する波長間のチルト121が発生する。それによって、光伝送装置A31から送信された光信号のうち、一部の波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に納まるが、残りの波長の光信号は光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に納まらない。本実施例では、光伝送装置A31から送信された4つの波長の光信号のうち、2つの波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まるとする。従って、光伝送装置D34は、2つの波長の光信号の受信を認識する。
次いで、図21において、符号162で示すように、光伝送装置D34は、受信した光信号のレベルを、例えば図19に示すようにフレーム化し、フレーム化したデータを全波長の光信号に割り当て、全波長の光信号を同一のレベルで送信する。送信された光信号には、光伝送装置C33及び光伝送装置B32の各中継点での線形アンプや伝送線路の特性に起因する波長間のチルト122が発生する。しかし、光伝送装置A31と光伝送装置D34との間がLOLやLOSの状態ではないため、少なくとも1つの波長の光信号のレベルは光伝送装置A31のダイナミックレンジ内に納まる。従って、光伝送装置A31は、受信した光信号に含まれる受信側光伝送装置における波長ごとの受信レベルに基づいて、受信側光伝送装置の受信可能な波長数を認識し、受信側光伝送装置の受信可能な波長数が、自装置が送信した光信号の波長数に一致しないと判断する。
次いで、図21において、符号163で示すように、光伝送装置A31は、受信側光伝送装置における波長ごとの受信レベルに基づいて、受信側光伝送装置における波長間のチルトの傾き方向を求め、チルトの傾き方向と逆方向の傾きのオフセットを設定してテストパケットの光信号を送信する。その結果、光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まる波長数が増え、例えば3つの波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まるとする。この場合、光伝送装置D34は、3つの波長の光信号の受信を認識する。図21において符号163で示す例では、長波長側にオフセットが設定されている。
次いで、図22において、符号164で示すように、光伝送装置D34は、受信した光信号のレベルを、例えば図19に示すようにフレーム化し、フレーム化したデータを全波長の光信号に割り当て、全波長の光信号を同一のレベルで送信する。光伝送装置A31は、少なくとも1つの波長の光信号を受信し、受信した光信号に含まれる受信側光伝送装置における波長ごとの受信レベルに基づいて、受信側光伝送装置の受信可能な波長数を認識する。そして、光伝送装置A31は、受信側光伝送装置の受信可能な波長数が、自装置が送信した光信号の波長数に一致しないと判断するが、受信側光伝送装置の受信可能な波長数が前回よりも増えているため、オフセットの方向が正しいことを確認することができる。
次いで、図22において、符号165で示すように、光伝送装置A31は、前回よりも大きなオフセットを設定してテストパケットの光信号を送信する。その結果、光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まる波長数が増え、例えば4つの波長の光信号が光伝送装置D34のダイナミックレンジ125内に納まるとする。この場合、光伝送装置D34は、4つの波長の光信号の受信を認識する。
次いで、図22において、符号166で示すように、光伝送装置D34は、受信した光信号のレベルを、例えば図19に示すようにフレーム化し、フレーム化したデータを全波長の光信号に割り当て、全波長の光信号を同一のレベルで送信する。光伝送装置A31は、少なくとも1つの波長の光信号を受信し、受信した光信号に含まれる受信側光伝送装置における波長ごとの受信レベルに基づいて、受信側光伝送装置の受信可能な波長数を認識する。そして、光伝送装置A31は、受信側光伝送装置の受信可能な波長数が、自装置が送信した光信号の波長数に一致することを認識する。そして、光伝送装置A31は、テストパケットの送信を停止する。
ここまでで、光伝送装置A31から光伝送装置D34への光信号の送信に関しては、波長間のチルトが発生しているものの、光伝送装置D34のダイナミックレンジ内に全ての波長の光信号のレベルが入っている。そのため、光伝送装置A31から光伝送装置D34へは、パケット信号を認識することができる状態となり、オフセットの暫定値が決まる。
続いて、図21及び図22に示す手順と同様にして、光伝送装置D34から送信される全波長の光信号のレベルが、光伝送装置A31のダイナミックレンジ内に入るように、光伝送装置D34におけるオフセットを調節する。それによって、光伝送装置D34から光伝送装置A31への光信号の送信に関しても、波長間のチルトが発生するものの、パケット信号を認識することができる状態となり、オフセットの暫定値が決まる。光伝送装置A31と光伝送装置D34との間で互いにパケット信号を認識することができる状態となったら、光伝送装置A31及び光伝送装置D34の両方において、図17に示す処理を行う。図17に示す処理については、上述した通りであるため、重複する説明を省略する。
図18に示す光伝送装置、及び図18に示す光伝送装置を有する光伝送システム、または図20〜図22に示す光伝送方法によれば、送信側光伝送装置は、受信側光伝送装置における波長ごとの受信レベルに基づいて、受信側光伝送装置における波長間のチルトの傾き方向を求めることができる。そして、送信側光伝送装置は、チルトの傾き方向と逆方向の傾きになるようにオフセットの傾き方向を求め、オフセットの傾きを大きくしながら光信号の送信を繰り返すことによって、送信側光伝送装置が送信する全ての波長の光信号を受信側光伝送装置で受信できるようなオフセットを求めることができる。従って、送信側光伝送装置が送信する全ての波長の光信号を受信側光伝送装置が受信することができるように、送信側光伝送装置においてチルト補正を行うことができる。
・マルチキャストに対するオフセットの設定
例えば図5に示す光伝送システムにおいて、例えば上述したチルトに関するオフセットの調節手順の第1の例または第2の例のようにして、光伝送装置A31から光伝送装置B32へ宛てて送信される光信号にかけるオフセットの調節が終了する。同様にして、光伝送装置B32から光伝送装置C33宛、光伝送装置C33から光伝送装置D34宛、光伝送装置D34から光伝送装置E35宛、光伝送装置E35から光伝送装置F36宛、光伝送装置F36から光伝送装置A31宛の各オフセットの調節が終了する。
例えば図5に示す光伝送システムにおいて、例えば上述したチルトに関するオフセットの調節手順の第1の例または第2の例のようにして、光伝送装置A31から光伝送装置B32へ宛てて送信される光信号にかけるオフセットの調節が終了する。同様にして、光伝送装置B32から光伝送装置C33宛、光伝送装置C33から光伝送装置D34宛、光伝送装置D34から光伝送装置E35宛、光伝送装置E35から光伝送装置F36宛、光伝送装置F36から光伝送装置A31宛の各オフセットの調節が終了する。
その後、監視用端末37は、光伝送装置A31から光伝送装置B32へ宛てて送信される光信号にかけるオフセットの情報を搭載したパケットの光信号を、オフセットをかけて送信させる。同様に、光伝送装置B32は、光伝送装置C33へ、光伝送装置A31から受信したオフセットの情報と、光伝送装置B32から光伝送装置C33へ宛てて送信される光信号にかけるオフセットの情報と、を搭載したパケットの光信号を、オフセットをかけて送信する。同様にして、光伝送装置B32から光伝送装置C33へ、光伝送装置C33から光伝送装置D34へ、光伝送装置D34から光伝送装置E35へ、光伝送装置E35から光伝送装置F36へ、光伝送装置F36から光伝送装置A31へ、順次、オフセットの情報を送信する。
それによって、光伝送装置A31に、WDMリングネットワーク38の各ノードにおけるオフセットの情報が集約される。光伝送装置A31は、集約されたオフセットの情報に基づいて、パケットをマルチキャストする場合のオフセットを算出する。そして、光伝送装置A31は、算出したマルチキャスト用のオフセットを他の光伝送装置32〜36へ送信する。それによって、全ての光伝送装置31〜36が、パケットをマルチキャストする場合のオフセットを設定することができる。
上述した各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)所定の数の異なる波長の光信号を送信する送信部と、前記送信部から送信される前記光信号にチルトに関する所定のオフセットをかけるオフセット部と、を有する送信側光伝送装置と、前記送信部から送信された前記光信号を受信する受信部と、前記受信部で受信可能な前記光信号の数を測定する測定部と、前記測定部で測定された前記光信号の数を通知する通知部と、を有する受信側光伝送装置と、を備え、前記オフセット部は、前記通知部から通知された前記光信号の数が増えたら前記オフセットを大きくする方向に調節し、前記通知部から通知された前記光信号の数が減ったら前記オフセットを小さくする方向に調節することを特徴とする光伝送システム。
(付記2)前記オフセット部は、前記送信部から送信された前記光信号の数と前記通知部から通知された前記光信号の数とが一致するまで前記オフセットを調節することを特徴とする付記1に記載の光伝送システム。
(付記3)前記通知部は、前記測定部で測定された前記光信号の数を光の点滅によって通知することを特徴とする付記1または2に記載の光伝送システム。
(付記4)前記通知部は、前記測定部で測定された前記光信号の数を、前記受信部で受信された前記光信号の受信レベルを用いて通知することを特徴とする付記1または2に記載の光伝送システム。
(付記5)前記オフセット部は、前記通知部から通知された前記受信レベルに基づいてチルトの傾き方向を判断し、前記チルトの傾き方向に基づいて前記オフセットを調節することを特徴とする付記4に記載の光伝送システム。
(付記6)所定の数の異なる波長の光信号を送信する送信部と、前記送信部から送信される前記光信号にチルトに関する所定のオフセットをかけるオフセット部と、を備え、前記オフセット部は、前記送信部から送信された前記光信号に対して、受信側で受信可能な前記光信号の数が増えたら前記オフセットを大きくする方向に調節し、受信側で受信可能な前記光信号の数が減ったら前記オフセットを小さくする方向に調節することを特徴とする光伝送装置。
(付記7)前記オフセット部は、前記送信部から送信された前記光信号の数と受信側で受信可能な前記光信号の数とが一致するまで前記オフセットを調節することを特徴とする付記6に記載の光伝送装置。
(付記8)送信側光伝送装置は、チルトに関する所定のオフセットをかけて所定の数の異なる波長の光信号を送信し、受信側光伝送装置は、前記光信号を受信し、受信可能な前記光信号の数を測定し、測定した前記光信号の数を前記送信側光伝送装置へ通知し、前記送信側光伝送装置は、通知された前記光信号の数が増えたら前記オフセットを大きくする方向に調節し、通知された前記光信号の数が減ったら前記オフセットを小さくする方向に調節することを特徴とする光伝送方法。
1 送信側光伝送装置
2 受信側光伝送装置
3 光伝送路
11 送信部
12 オフセット部
16 受信部
17 測定部
18 通知部
2 受信側光伝送装置
3 光伝送路
11 送信部
12 オフセット部
16 受信部
17 測定部
18 通知部
Claims (6)
- 所定の数の異なる波長の光信号を送信する送信部と、
前記送信部から送信される前記光信号にチルトに関する所定のオフセットをかけるオフセット部と、
を有する送信側光伝送装置と、
前記送信部から送信された前記光信号を受信する受信部と、
前記受信部で受信可能な前記光信号の数を測定する測定部と、
前記測定部で測定された前記光信号の数を通知する通知部と、
を有する受信側光伝送装置と、
を備え、
前記オフセット部は、前記通知部から通知された前記光信号の数が増えたら前記オフセットを大きくする方向に調節し、前記通知部から通知された前記光信号の数が減ったら前記オフセットを小さくする方向に調節することを特徴とする光伝送システム。 - 前記オフセット部は、前記送信部から送信された前記光信号の数と前記通知部から通知された前記光信号の数とが一致するまで前記オフセットを調節することを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
- 前記通知部は、前記測定部で測定された前記光信号の数を光の点滅によって通知することを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送システム。
- 前記通知部は、前記測定部で測定された前記光信号の数を、前記受信部で受信された前記光信号の受信レベルを用いて通知することを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送システム。
- 所定の数の異なる波長の光信号を送信する送信部と、
前記送信部から送信される前記光信号にチルトに関する所定のオフセットをかけるオフセット部と、を備え、
前記オフセット部は、前記送信部から送信された前記光信号に対して、受信側で受信可能な前記光信号の数が増えたら前記オフセットを大きくする方向に調節し、受信側で受信可能な前記光信号の数が減ったら前記オフセットを小さくする方向に調節することを特徴とする光伝送装置。 - 送信側光伝送装置は、チルトに関する所定のオフセットをかけて所定の数の異なる波長の光信号を送信し、
受信側光伝送装置は、前記光信号を受信し、受信可能な前記光信号の数を測定し、測定した前記光信号の数を前記送信側光伝送装置へ通知し、
前記送信側光伝送装置は、通知された前記光信号の数が増えたら前記オフセットを大きくする方向に調節し、通知された前記光信号の数が減ったら前記オフセットを小さくする方向に調節することを特徴とする光伝送方法。
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