JP2014235098A - カビ臭抑制剤の探索方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】嗅覚受容体の応答を指標としてカビ臭抑制剤を探索する方法の提供。
【解決手段】以下の工程を含むカビ臭抑制剤の探索方法:OR11A1及びOR2M3から選択される嗅覚受容体に試験物質及びカビ臭原因物質を添加する工程;当該カビ臭原因物質に対する当該嗅覚受容体の応答を測定する工程;測定された応答に基づいて当該嗅覚受容体の応答を抑制する試験物質を同定する工程;当該同定された試験物質を、カビ臭抑制剤として選択する工程。
【選択図】なし

Description

本発明は、カビ臭抑制剤を探索する方法に関する。
食品、飲料水、空気調和装置(エアコン)のフィルター等、カビが生息することによって生じるカビ臭は、微弱な臭いであってもヒトに対して不快感を与える。
カビ臭は、カビの増殖によって生成する物質の存在によって臭気を感じるものであり、代表的な原因物質として、2−メチルイソボルネオール及びジオスミンが知られている(非特許文献1及び2)。当該物質については水道水のカビ臭の原因ともなるため、我が国の水道法において、0.00001mg/L以下と云う基準値が設定されている。
発生するカビ臭に対する対策として、カビ臭の原因となるカビに対する抗菌成分を用いて静菌を行う技術、カビ臭よりも強い匂いの香料によりマスキングする技術等が提案されているが、このような技術は、発生したカビ臭成分を消臭するものではなく、カビ臭を根本的になくすことはできず、即効性もない。また、芳香剤の匂いによる不快感が生じることもある。
ところで、ヒト等の哺乳動物においては、匂いは、鼻腔上部の嗅上皮に存在する嗅神経細胞上の嗅覚受容体に匂い分子が結合し、それに対する受容体の応答が中枢神経系へと伝達されることにより認識されている。ヒトの場合、嗅覚受容体は396個存在することが報告されており、これらをコードする遺伝子はヒトの全遺伝子の約3%にあたる。
一般的に、嗅覚受容体と匂い分子は複数対複数の組み合わせで対応付けられている。すなわち、個々の嗅覚受容体は構造の類似した複数の匂い分子を異なる親和性で受容し、一方で、個々の匂い分子は複数の嗅覚受容体によって受容される。さらに、ある嗅覚受容体を活性化する匂い分子が、別の嗅覚受容体の活性化を阻害するアンタゴニストとして働くことも報告されている。これら複数の嗅覚受容体の応答の組み合わせが、個々の匂いの認識をもたらしている。
従って、同じ匂い分子が存在する場合でも、同時に他の匂い分子が存在すると、当該他の匂い分子によって受容体応答が阻害され、最終的に認識される匂いが全く異なることがある。このような仕組みを嗅覚受容体のアンタゴニズムと呼ぶ。この受容体アンタゴニズムによる匂いの変調は、香水や芳香剤等の別の匂いを付加することによる消臭方法と異なり、カビ臭等の悪臭の認識を特異的に失くしてしまうことができ、また芳香剤の匂いによる不快感が生じることもないことから、好ましい消臭手段である。本発明者は、上記受容体アンタゴニズムを利用することで、ヘキサン酸やスカトールといった悪臭を抑制できることを見出している(特許文献1及び2)。
嗅覚受容体アンタゴニズムのためには、目的のカビ臭原因物質に対応する嗅覚受容体を同定し、且つ当該カビ臭原因物質に対して有効な嗅覚受容体アンタゴニスト作用を示す物質を探索、同定しなければならないが、そのような探索は容易ではない。また、従来、匂いの評価は、専門家による官能試験によって行われてきたが、官能試験には、匂いを評価できる専門家の育成が必要なことや、スループット性が低いなどの問題がある。
特開2012−50411号公報 特開2012−249614号公報
木村憲司,食の科学 No.288 Page.27-37 (2002) 浜田信夫, 増田淳二, 福山丈二,生活衛生 Vol.43 No.4 Page.135-143 (1999)
本発明は、嗅覚受容体の応答を指標としてカビ臭抑制剤を効率良く探索する方法を提供する。
本発明者は、カビ臭原因物質に応答する嗅覚受容体を新たに同定することに成功し、当該嗅覚受容体の応答を指標とすることにより、嗅覚受容体アンタゴニズムによるマスキングによってカビ臭を抑制する、新たなカビ臭抑制剤の評価・選択が可能となることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の工程を含むカビ臭抑制剤の探索方法に係るものである。
OR11A1及びOR2M3から選択される嗅覚受容体に試験物質及びカビ臭原因物質を添加する工程;
当該カビ臭原因物質に対する当該嗅覚受容体の応答を測定する工程;
測定された応答に基づいて当該嗅覚受容体の応答を抑制する試験物質を同定する工程;
当該同定された試験物質を、カビ臭抑制剤として選択する工程。
本発明によれば、従来の消臭剤や芳香剤を用いる消臭方法において生じていた即効性の低さや芳香剤の匂いに基づく不快感等の問題を生じることがなく、カビ臭を特異的に消臭することができるカビ臭抑制剤を、効率よく探索することができる。
嗅覚受容体のジオスミンに対する応答。横軸は個々の嗅覚受容体、縦軸は応答強度を示す。 嗅覚受容体の2−メチルイソボルネオールに対する応答。横軸は個々の嗅覚受容体、縦軸は応答強度を示す。 種々の濃度のジオスミンに対する嗅覚受容体の応答。エラーバー=±SE。●:OR11A1、○:mock(受容体を発現させていない細胞、受容体を組み込んでいないpME18Sベクターを発現) 種々の濃度の2−メチルイソボルネオール対する嗅覚受容体の応答。エラーバー=±SE。●:OR2M3、○:mock(受容体を発現させていない細胞、受容体を組み込んでいないpME18Sベクターを発現)
本明細書において、匂いに関する用語「マスキング」とは、目的の匂いを認識させなくするか又は認識を弱めるための手段全般を指す。「マスキング」は、化学的手段、物理的手段、生物的手段、及び感覚的手段を含み得る。例えば、マスキングとしては、目的の匂いの原因となる匂い分子を環境から除去するための任意の手段(例えば、匂い分子の吸着及び化学的分解)、目的の匂いが環境に放出されないようにするための手段(例えば、封じ込め)、香料や芳香剤などの別の匂いを添加して目的の匂いを認識しにくくする方法、等が挙げられる。
本明細書における「嗅覚受容体アンタゴニズムによるマスキング」とは、上述の広義の「マスキング」の一形態であって、目的の匂い分子と他の匂い分子をともに適用することにより、当該他の匂い分子によって目的の匂い分子に対する受容体応答を阻害し結果的に個体に認識される匂いを変化させる手段である。嗅覚受容体アンタゴニズムによるマスキングは、同様に他の匂い分子を用いる手段であっても、芳香剤等の、目的の匂いを別の強い匂いによって打ち消す手段とは区別される。嗅覚受容体アンタゴニズムによるマスキングの一例は、アンタゴニスト(拮抗剤)等の嗅覚受容体の応答を阻害する物質を使用するケースである。特定の匂いをもたらす匂い分子の受容体にその応答を阻害する物質を適用すれば、当該受容体の当該匂い分子に対する応答が抑制されるため、最終的に個体に知覚される匂いを変化させることができる。
本発明のカビ臭抑制剤の探索方法は、a)OR11A1及びOR2M3から選択される嗅覚受容体のいずれか1種に試験物質及びカビ臭原因物質を添加する工程、b)当該嗅覚受容体の応答を測定する工程、c)測定された応答に基づいて当該嗅覚受容体の応答を抑制する試験物質を同定する工程、及び、d)当該同定された試験物質を、カビ臭抑制剤として選択する工程、を含む。
本発明の方法においては、カビ臭に応答する嗅覚受容体に、試験物質及び当該カビ臭原因物質が添加される。
本発明の方法で使用される嗅覚受容体は、OR11A1及びOR2M3から選択される。
OR11A1は、ヒト嗅細胞で発現している嗅覚受容体であり、GenBankに GI:27754165として登録されている。OR11A1は、配列番号1で示される遺伝子配列を有する遺伝子にコードされる、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質である。後記実施例に示すように、OR11A1はジオスミン(IUPAC名:(4S,4aS,8aR)-4,8a-ジメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロナフタレン-4a-オール)に対して濃度依存的な応答を示す。
また、当該OR11A1のアミノ酸配列に対して、80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上、なお好ましくは98%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、ジオスミンに対する応答性を有するポリペプチドも本発明の方法に使用される嗅覚受容体に包含される。
OR2M3は、ヒト嗅細胞で発現している嗅覚受容体であり、GenBankに GI:52317199として登録されている。OR2M3は、配列番号3で示される遺伝子配列を有する遺伝子にコードされる、配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質である。後記実施例に示すように、OR2M3は2−メチルイソボルネオールに対して濃度依存的に応答を示す。
また、当該OR2M3のアミノ酸配列に対して、80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上、なお好ましくは98%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、2−メチルイソボルネオールに対する応答性を有するポリペプチドも本発明の方法に使用される嗅覚受容体に包含される。
本発明の方法では、当該嗅覚受容体のうちのいずれかを単独で使用してもよく、又は両者を組み合わせて使用してもよいが、カビ臭をより確実に抑制する物質を評価又は選択する場合は、OR11A1及びOR2M3を組み合わせて使用するのが好ましい。
OR11A1はジオスミンによる匂い、OR2M3は2−メチルイソボルネオールによる匂いに対して応答を示すので(図1及び2)、これらの受容体の応答を抑制する物質は、嗅覚受容体アンタゴニズムに基づくマスキングにより中枢におけるジオスミンの匂い又は2−メチルイソボルネオールの匂いの認識に変化を生じさせ、結果としてそれらの匂いを抑制することができる。斯かるジオスミン及び2−メチルイソボルネオールは、カビ(放線菌)や藍藻によって産生される匂い分子で、カビ臭の代表的な原因物質である(前記非特許文献1及び2)。したがって、OR11A1及び/又はOR2M3の応答を抑制する物質は、嗅覚受容体アンタゴニズムに基づくマスキングによりカビ臭を抑制することができる。
本発明で使用されるカビ臭原因物質としては、嗅覚受容体としてOR11A1を用いる場合はジオスミン、嗅覚受容体としてOR2M3を用いる場合は2−メチルイソボルネオールを使用するのが好ましい。
また、本発明の方法で探索されたカビ臭抑制剤によって抑制されるカビ臭としては、ジオスミンの匂い、2−メチルイソボルネオールの匂い等が挙げられる。
本発明の方法に使用される試験物質は、カビ臭抑制剤として使用することを所望する物質であれば、特に制限されない。試験物質は、天然に存在する物質であっても、化学的又は生物学的方法等で人工的に合成した物質であってもよく、また化合物であっても、組成物若しくは混合物であってもよい。
本発明の方法において、試験物質とカビ臭原因物質は同時に添加されても、任意の順序で添加されてもよい。
本発明の方法において、嗅覚受容体は、受容体の機能を失わない限り、任意の形態で使用され得る。例えば、嗅覚受容体は、生体から単離された嗅覚受容器若しくは嗅細胞等の天然に嗅覚受容体を発現する組織や細胞、又はそれらの培養物;当該嗅覚受容体を担持した嗅細胞の膜;当該嗅覚受容体を発現するように遺伝的に操作された組換え細胞又はその培養物;当該組換え細胞の膜;及び、当該嗅覚受容体を有する人工脂質二重膜、等の形態で使用され得る。これらの形態は全て、本発明で使用される嗅覚受容体の範囲に含まれる。
好ましい態様においては、嗅細胞等の天然に嗅覚受容体を発現する細胞、又は嗅覚受容体を発現するように遺伝的に操作された組換え細胞、あるいはそれらの培養物が使用される。当該組換え細胞は、嗅覚受容体をコードする遺伝子を組み込んだベクターを用いて細胞を形質転換することで作製することができる。
好適には、嗅覚受容体の細胞膜発現を促進するために、RTP1Sを受容体と共に、好ましくはRTP1SとRTP2を受容体と共に遺伝子導入する。上記組換え細胞の作製に使用できるRTP1Sとしては、例えば、ヒトRTP1Sが挙げられる。ヒトRTP1Sは、GenBankにGI:50234917として登録されている。ヒトRTP1Sは、配列番号5で示される遺伝子配列を有する遺伝子にコードされる、配列番号6で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質である。ヒトRTP2は、GenBankにGI:258547120として登録されている。ヒトRTP2は、配列番号9で示される遺伝子配列を有する遺伝子にコードされる、配列番号10で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質である。
また、ヒトRTP1Sの代わりに、ヒトRTP1Sのアミノ酸配列(配列番号6)に対して、80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上、なお好ましくは98%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、ヒトRTP1Sと同様に、嗅覚受容体の膜における発現を促進するポリペプチドを使用してもよい。例えば、本明細書の実施例で使用されているRTP1S変異体は、配列番号7で示される遺伝子配列を有する遺伝子にコードされる、配列番号8で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質であり、配列番号6で示されるアミノ酸配列と78.9%の配列同一性を有し、且つ嗅覚受容体の膜における発現を促進する機能を有し、上記組換え細胞の作製に使用することができる蛋白質である。あるいは、マウスRTP1S(Saito H., Chi Q., Zhuang H., Matsunami H., Mainland J.D. Sci Signal., 2009, 2:ra9)もまた、配列番号6で示されるアミノ酸配列と89%の配列同一性を有し、且つ嗅覚受容体の膜における発現を促進する機能を有し、上記組換え細胞の作製に使用することができる蛋白質である。
本明細書において、塩基配列及びアミノ酸配列の配列同一性は、リップマン−パーソン法(Lipman-Pearson法;Science, 227, 1435, (1985))によって計算される。具体的には、遺伝情報処理ソフトウェアGenetyx-Win(Ver.5.1.1;ソフトウェア開発)のホモロジー解析(Search homology)プログラムを用いて、Unit size to compare(ktup)を2として解析を行なうことにより算出される。
本発明の方法によれば、試験物質及びカビ臭原因物質の添加に続いて、当該カビ臭原因物質に対する嗅覚受容体の応答が測定される。測定は嗅覚受容体の応答を測定する方法として当該分野で知られている任意の方法、例えば、カルシウムイメージング法等によって行えばよい。例えば、嗅覚受容体は、匂い分子によって活性化されると、細胞内のGαsと共役してアデニル酸シクラーゼを活性化することで、細胞内cAMP量を増加させることが知られている(Mombaerts P. Nat Neurosci. 5. 263-278)。従って、匂い分子添加後の細胞内cAMP量を指標にすることで、嗅覚受容体の応答を測定することができる。cAMP量を測定する方法としては、ELISA法やレポータージーンアッセイ法等が挙げられる。
次いで、測定された嗅覚受容体の応答に基づいて、当該受容体の応答に対する試験物質の抑制効果を評価し、当該応答を抑制する試験物質を同定する。抑制効果の評価は、例えば、異なる濃度の試験物質を添加した場合に測定されたカビ臭原因物質に対する受容体の応答を比較することによって行うことができる。より具体的な例としては、より高濃度の試験物質添加群とより低濃度の試験物質添加群との間;試験物質添加群と非添加群との間;又は試験物質添加前後で、カビ臭原因物質に対する受容体の応答を比較する。試験物質添加により、又はより高濃度の試験物質の添加により嗅覚受容体の応答が抑制される場合、当該試験物質を、当該嗅覚受容体の応答を抑制する物質として同定することができる。
例えば、試験物質添加群における受容体応答が対照群と比較して80%以下、好ましくは50%以下に抑制されていれば、当該試験物質を、カビ臭抑制剤として選択することができる。嗅覚受容体として、OR11A1及びOR2M3を共に用いた場合、用いた受容体のいずれか1つの応答が抑制されていればよいが、両受容体の応答が共に抑制されているのが好ましい。
上記の手順で同定された試験物質は、上記手順で使用されたカビ臭に対する嗅覚受容体の応答を抑制することによって、嗅覚受容体アンタゴニズムに基づくマスキングにより中枢における当該カビ臭の認識に変化を生じさせ、結果として当該カビ臭を個体が認識できないようにすることができる物質である。従って、上記手順で同定された試験物質は、上記手順で使用されたカビ臭に対するカビ臭抑制剤として選択される。
本発明の方法によって選択されたカビ臭抑制剤は、カビ臭に対する嗅覚受容体の応答抑制に基づく嗅覚マスキングによって、当該カビ臭を抑制するために使用することができ、また、当該カビ臭を抑制するための化合物又は組成物の製造のために使用することができる。当該カビ臭抑制用化合物又は組成物は、当該カビ臭抑制剤に加えて、他の消臭効果を有する成分、又は消臭剤や防臭剤に使用される任意の成分、例えば、香料、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、植物抽出物、漢方成分、高級アルコール類、低級アルコール類、エステル類、長鎖脂肪酸、界面活性剤(非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等)、ステロール類、多価アルコール類、保湿剤、水溶性高分子化合物、増粘剤、皮膜剤、殺菌剤、防腐剤、紫外線吸収剤、保留剤、冷感剤、温感剤、刺激剤、金属イオン封鎖剤、糖分、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH調製剤、酸化防止剤、酸化防止助剤、油分、粉体、カプセル類、キレート剤、無機塩、有機塩色素、増粘剤、殺菌剤、防腐剤、防カビ剤、着色剤、消泡剤、増量剤、変調剤、有機酸、ポリマー、ポリマー分散剤、酵素、酵素安定剤等を、その目的に応じて適宜含有していてもよい。
上記カビ臭抑制用化合物又は組成物に含有され得る消臭効果を有する他の成分としては、化学的又は物理的な消臭効果を有する公知の消臭剤が何れも使用できるが、例えば、植物の葉、葉柄、実、茎、根、樹皮等の各部位から抽出された消臭有効成分(例えば、緑茶抽出物);乳酸、グルコン酸、コハク酸、グルタン酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クエン酸、安息香酸、サリチル酸等の有機酸、各種アミノ酸およびこれらの塩、グリオキサール、酸化剤、フラボノイド類、カテキン類、ポリフェノール類;活性炭、ゼオライトなどの多孔性物質;シクロデキストリン類などの包接剤;光触媒;各種マスキング剤、等が挙げられる。
上述した実施形態に関し、本発明においては更に以下の態様が開示される。
<1>以下の工程を含むカビ臭抑制剤の探索方法:
OR11A1及びOR2M3から選択される嗅覚受容体に試験物質及びカビ臭原因物質を添加する工程;
当該カビ臭原因物質に対する当該嗅覚受容体の応答を測定する工程;
測定された応答に基づいて当該嗅覚受容体の応答を抑制する試験物質を同定する工程;
当該同定された試験物質を、カビ臭抑制剤として選択する工程。
<2>上記カビ臭がジオスミン又は2−メチルイソボルネオールの匂いである、<1>の方法。
<3>嗅覚受容体としてOR11A1を選択する場合にはカビ臭原因物質がジオスミンであり、嗅覚受容体としてOR2M3を選択する場合にはカビ臭原因物質が2−メチルイソボルネオールである<1>の方法。
<4>前記嗅覚受容体が、天然に嗅覚受容体を発現する細胞上又は嗅覚受容体を発現するように遺伝的に操作された組換え細胞上に発現された嗅覚受容体である、<1>〜<3>の方法。
<5>試験物質を添加しない嗅覚受容体の応答を測定する工程をさらに含む、<1>〜<4>の方法。
<6>前記試験物質を添加しない嗅覚受容体の応答に対して、試験物質を添加された嗅覚受容体の応答が80%以下に抑制されていれば、当該試験物質をカビ臭抑制剤として選択する、<5>の方法。
<7>前記受容体の応答を測定する工程が、レポータージーンアッセイによって行われる、<1>〜<6>の方法。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
実施例1 カビ臭に応答する嗅覚受容体の同定
1)ヒト嗅覚受容体遺伝子のクローニング
ヒト嗅覚受容体はGenBankに登録されている配列情報を基に、human genomicDNA female(G1521: Promega)を鋳型としたPCR法によりクローニングした。PCR法により増幅した各遺伝子をpENTRベクター(Invitrogen)にマニュアルに従って組込み、pENTRベクター上に存在するNotI、AscIサイトを利用して、pME18Sベクター上のFlag−Rhoタグ配列の下流に作成したNotI、AscIサイトへと組換えた。
2)pME18S−RTP1S、pME18S−RTP2ベクターの作製
RTP1S変異体(配列番号8)をコードするRTP1S変異体遺伝子(配列番号7)をpME18SベクターのEcoRI、XhoIサイトへ組込んだ。同様に、ヒトRTP2(配列番号10)をコードするヒトRTP2遺伝子(配列番号9)をpME18SベクターのEcoRI、XhoIサイトへ組込んだ。
3)嗅覚受容体発現細胞の作製
ヒト嗅覚受容体374種をそれぞれ発現させたHEK293細胞を作製した。表1に示す組成の反応液を調製しクリーンベンチ内で15分静置した後、96ウェルプレート(BD)の各ウェルに添加した。次いで、HEK293細胞(3×105細胞/cm2)を100 μlずつ各ウェルに播種し、37℃、5%CO2を保持したインキュベータ内で24時間培養した。
4)ルシフェラーゼアッセイ
HEK293細胞に発現させた嗅覚受容体は、細胞内在性のGαsと共役しアデニル酸シクラーゼを活性化することで、細胞内cAMP量を増加させる。匂い応答測定には、細胞内cAMP量の増加をホタルルシフェラーゼ遺伝子(fluc2P−CRE−hygro)由来の発光値としてモニターするルシフェラーゼレポータージーンアッセイを用いた。また、CMVプロモータ下流にウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子を融合させたもの(hRluc−CMV)を同時に遺伝子導入し、遺伝子導入効率や細胞数の誤差を補正する内部標準として用いた。
上記3)で作製した培養物から、培地を取り除き、CD293培地(Invitrogen)で調製したジオスミン(和光純薬工業株式会社)もしくは2−メチルイソボルネオール(和光純薬工業株式会社)を含む溶液を75μl添加した。細胞をCO2インキュベータ内で4時間培養し、ルシフェラーゼ遺伝子を細胞内で十分に発現させた。ルシフェラーゼの活性測定には、Dual−GloTM luciferase assay system (Promega)を用い、製品の操作マニュアルに従って測定を行った。ジオスミンもしくは2−メチルイソボルネオールでの刺激により誘導されたホタルルシフェラーゼ由来の発光値を、刺激を行わない細胞での発光値で割った値をfold increaseとして算出し、応答強度の指標とした。
5)結果
374種類の嗅覚受容体についてジオスミン(300μM)に対する応答を測定した結果、嗅覚受容体OR11A1のみが、ジオスミンに対し応答を示した(図1A)。OR11A1のジオスミン応答は、濃度依存的であった(図2A)。このことから、OR11A1がジオスミンに対し応答を示すことが明らかとなった。OR11A1は、これまでジオスミンに応答することが見出されていない、新規のジオスミン受容体である。
同様に、374種類の嗅覚受容体について2−メチルイソボルネオール(1mM)に対する応答を測定した結果、嗅覚受容体OR2M3のみが、2−メチルイソボルネオールに対し応答を示した(図1B)。OR2M3の2−メチルイソボルネオール応答は、濃度依存的であった(図2B)。このことから、OR2M3が2−メチルイソボルネオールに対し応答を示すことが明らかとなった。OR2M3は、これまで2−メチルイソボルネオールに応答することが見出されていない、新規の2−メチルイソボルネオール受容体である。

Claims (6)

  1. 以下の工程を含むカビ臭抑制剤の探索方法:
    OR11A1及びOR2M3から選択される嗅覚受容体に試験物質及びカビ臭原因物質を添加する工程;
    当該カビ臭原因物質に対する当該嗅覚受容体の応答を測定する工程;
    測定された応答に基づいて当該嗅覚受容体の応答を抑制する試験物質を同定する工程;
    当該同定された試験物質を、カビ臭抑制剤として選択する工程。
  2. 上記カビ臭がジオスミン又は2−メチルイソボルネオールの匂いである、請求項1記載の方法。
  3. 前記嗅覚受容体が、天然に嗅覚受容体を発現する細胞上又は嗅覚受容体を発現するように遺伝的に操作された組換え細胞上に発現された嗅覚受容体である、請求項1又は2記載の方法。
  4. 試験物質を添加しない嗅覚受容体の応答を測定する工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記試験物質を添加しない嗅覚受容体の応答に対して、試験物質を添加された嗅覚受容体の応答が80%以下に抑制されていれば、当該試験物質をカビ臭抑制剤として選択する、請求項4記載の方法。
  6. 前記受容体の応答を測定する工程が、レポータージーンアッセイによって行われる、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
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