JP2014234213A - 使い捨て手袋ディスペンサ - Google Patents

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哲也 山村
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Abstract

【課題】 片手で装着しやすい状態で、使い捨て手袋を供給する手袋ディスペンサを提供する。【解決手段】手袋ディスペンサ1は、ポリエチレンフィルム製の使い捨て手袋5を積層して支持板2に固定し、指先を下側にして吊したものである。手袋5は、前面よりも背面を手首部分で延伸したフラップが形成されており、フラップ内の左右2箇所ではとめによって固定されている。また、手袋の入口側は、左右の肩の部分が切り落とされている。このように肩を切り落とすことによって、手袋の手首側の両端の自由度を確保することができ、固定された状態であっても手袋を自然に大きく開口させることができる。こうすることにより、利用者は、上側から片手で容易に手袋に手を挿入することができ、そのまま下に引きちぎることによって、手袋を装着することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、使い捨て手袋を供給する手袋ディスペンサに関する。
樹脂製の使い捨て手袋が、医療用、介護用を始め、汚物の処理、掃除など広い用途で利用されている。使い捨て手袋は、常時装着している訳ではなく、必要性が生じた際に一時的に装着するものであるため、できるだけ簡易に装着可能であることが望まれる。
特許文献1は、手首側を固定して使い捨て手袋を、吊し、手首側の開口部を開けておくことで、利用者が上から下に手を挿入するだけで、手袋を装着可能とする装置を開示している。
特許文献2は、手首の入口側の両側を切り落とすことによって、装着しやすい形状とした手袋を開示している。
国際公開第2003/073879号 登録実用新案第3145440号公報
しかし、特許文献1の技術では、大がかりな装置が必要となる。特許文献2の方法では、手袋を片手で装着することはできない。使い捨て手袋は、業務用だけでなく、個人的・家庭的用途など、幅広く利用されるため、従来技術よりも、さらに簡易な構造で、片手で装着しやすくすることが望まれていた。
本発明は、かかる課題に鑑み、片手で装着しやすい状態で、使い捨て手袋を供給可能な手袋ディスペンサを、提供することを目的とする。
本発明は、
使い捨ての手袋を供給する手袋ディスペンサであって、
手首側が上、指先が下の状態で複数枚、積層された手袋の積層体と、
前記手袋の手首入口部分の背面を支持するとともに、該積層体をつり下げる支持板とを有し、
前記手袋の背面側には、前面側よりも手首側に延伸されたフラップが形成されており、
前記積層体は、前記フラップ内の左右2箇所の固定部で前記支持板に固定されており、
前記手袋において環状をなす入口開口面における左右両端から前記固定部までの距離は、前記固定部の位置に応じて、該手袋の前面側が非拘束状態における前記入口開口面と同等の開口半径で開口できる長さとなっている手袋ディスペンサと構成することができる。
手袋ディスペンサとは、複数枚の使い捨て手袋を供給するものを広く含む。特許文献1に開示されているような装置であってもよいし、積層体の手袋をつり下げる器具のようなものであってもよい。また、紙製の箱に手袋の積層体を固定した製品であってもよい。
使い捨ての手袋の材質は問わないが、例えば、ポリエチレン、ビニールなどの薄い樹脂フィルム製とすることができる。
また、形状についても問わないが、片手で装着可能な程度に、掌に対してゆとりのある形状としておくことが好ましい。形状については、親指の部分を立体的に形成することで左用または右用としてもよいが、親指も含めて平面的な形状とすることで左右兼用としてもよい。
手袋の形状を表す用語については、図面を参照しながら説明する。
図1は、本明細書における用語の定義を示す説明図である。ここに表した手袋の形状は、実施例の一つではあるが、本発明の手袋の形状を限定するものではない。
本発明の手袋ディスペンサでは、図1に示すように手首側が上、指先が下側につり下げられている。手袋の背面側の手首入口部分は、前面側よりも長くなっており、この部分をフラップと呼ぶ。そして、手袋は、このフラップ内の左右2カ所の固定部で固定されている。固定部とは、必ずしも図示するように孔などが形成されている必要は無く、例えば、ステープルなどによって固定するものであってもよい。
上側には、手袋の入口を開いた状態を上から見た図を示した。手袋の入口開口面は、手袋が固定部で支持板に沿うように拘束されることにより、円または楕円を、ややいびつにした形状となる。この入口開口面を円で近似したときに、この円の半径を開口半径と呼ぶ。図の例では、rで表した部分が開口半径である。
ただし、手袋の入口付近の左右の肩の部分を切り落としたり、手袋の左右にそって切り込みなどを入れると、肩の部分では、上側に図示したような環状、つまり閉じた曲線の断面形状とはならず前面側、背面側が分断された状態となる。手袋の装着しやすさは、このように分断された状態となっている断面にはあまり影響を受けない。そこで、本明細書において、入口開口面と言うときは、断面が環状となる入口面、手首側における最上端の閉じた面、のことを意味する。そして、手袋の左右側で、この入口開口面に対応する点のことを側端部と呼ぶものとする。「手袋において環状をなす入口開口面における左右両端」とは図1中に示す側端部のことである。
本発明では、固定部は左右に2カ所設けられているため、手袋を上下方向に安定してつり下げることができる。しかし、図1の上側に示したように、固定部で拘束される結果、手袋の入口開口面には歪みが生じる。固定部が左右に広がるほど、拘束による影響が大きくなるから、前面側の開口も制約され、入口開口面は小さくなってしまう。
ところが、この状態で、肩の部分を切り落としたり、切り込みを入れるなどして側端部を手首側から下げていくと、固定部から側端部までの距離(図1中の距離L)が長くなることによって、側端部の自由度が高くなる。この結果、側端部が上に持ち上がるように開口することによって、開口面を大きくすることができる。このように側端部の自由度に影響を与える距離という意味で、固定部から側端部までの距離Lを以下、可動長と呼ぶこともある。
本願の出願人は、手袋を2カ所で固定した手袋ディスペンサの形状について検討するうちに、上述の原理によって、固定部の位置と、可動長が、開口面に大きな影響を与えるパラメータになることを見いだした。両者の関係は、定性的には、固定部の間隔が広いほど可動長を長く、固定部の間隔が狭いほど可動長は短くてもよいというものである。
本発明では、こうした関係に基づき、手袋の前面側が非拘束状態における入口開口面と同等の開口半径で開口できるよう、固定部の位置に応じて可動長を決めている。固定部の位置、可動長の決め方は、実験または解析によることができる。本発明の手袋ディスペンサによれば、こうすることにより、2カ所の固定部で手袋を安定して固定しつつ、違和感のない程度に手袋を開口可能となり、片手で手袋を装着可能となる。
本願において、「左右2箇所の固定部」としているのは、手袋の開口に影響を与えるのが最も両端の固定部だからであって、これら2カ所の固定部の間に、更に多くの固定部が設けられている態様を除外する趣旨ではない。
本発明において、固定部の位置と、可動長は、より具体的には、例えば、次に示す態様で決めることができる。
第1の態様として、本発明の手袋ディスペンサにおいては、
前記フラップの中心線から、前記各固定部までの距離は、前記非拘束状態における前記入口開口面の開口半径(以下、基本半径と呼ぶこともある)よりも小さいものとしてもよい。
これは、図1の上側に示すように、手袋の前面側を基本半径rの円弧状に開いたとき、固定部が側端部と同じまたは内側に来る位置関係にあるということを意味する。かかる状態にあるときは、固定部の間隔が比較的狭いため、肩の部分の切り落としや切り込みがない状態でも可動長Lを十分に確保することができ、手袋の前面側を基本半径rの円弧状に開くことが可能となる。
第2の態様として、
前記手袋において環状をなす入口開口面における左右両端、即ち側端部から前記固定部までの距離は、非拘束状態における前記入口開口面の開口半径、即ち基本半径以上となっているものとしてもよい。
このように可動長を決定することによって、側端部の自由度を十分に高めることができ、開口面を大きくすることができる。
第2の態様は、中心線から固定部までの距離が、基本半径rよりも大きい場合において開口面の大きさを確保するための必要条件となる。
上述の第1、第2のいずれの態様においても、本発明の手袋ディスペンサにおいては、
前記手袋は、前記環状の入口開口面より上側の左右両端の肩部分を切り落とした形状としてもよい。
こうすることによって、つり下げた時に手袋の肩の部分が垂れ下がって邪魔になることを回避できる。
逆に、手袋の中央付近のフラップより下の部分は、図1に示すように、突状部として残しておいてもよい。こうすることにより、つり下げた時に、突状部が自重で垂れ下がることによって、自然と手袋を開口させることができる利点がある。
本発明の手袋ディスペンサにおいては、
前記積層体を収納する収納箱を有し、
前記収納箱の一部が、前記支持板となるようにしてもよい。
こうすることによって、収納箱を支持板としても活用することができる利点がある。例えば、収納箱の一面に、積層体を固定することにより、この面を支持板として使用してもよい。また、積層体を固定した支持板を収納箱内部に接着してもよい。手袋を使用する際には、収納箱の一部を除去するようにしてもよいし、収納箱の一部を開閉自在に構成してもよい。
本発明の手袋ディスペンサにおいては、
前記収納箱の一部が、前記手袋の左右中心よりも両側が前面に出るよう湾曲させる湾曲部となるようにしてもよい。
このように湾曲させることによって、つり下げたときに手袋を自然と開口させることができる。
湾曲部としては、例えば、収納箱の側面を利用してもよい。手袋の指先も含む最大幅よりも左右の幅を狭く収納箱を形成しておけば、側面によって自然と手袋を湾曲させることができる。かかる構造の他、支持板自体を湾曲させることによって、支持板と湾曲部とを兼用した構造としてもよい。
本発明の手袋ディスペンサであって、収納箱が開閉自在に構成されている場合には、
前記収納箱は、前記手袋が使用できるように一部を開いた後、該開いた部分を閉じて前記手袋を再度収納した際、当該閉じた状態を保持する保持部を備えることが好ましい。
こうすることにより、不使用時には、手袋を収納箱で覆うことができるため、異物の混入などを回避できる利点がある。
保持部は、収納箱の開閉構造に応じて、種々の構成をとることができる。
収納箱の開閉は、収納箱前面をドア状または観音開き状に開閉させるなど、種々の構造によって行うことができるが、
前記収納箱は、該収納箱の下面の一部を軸として上下方向に開閉する構造となっているものとしてもよい。
こうすることによって、使用時には、開いた部分の自重によって積層体が露出した状態に保持できるため、手袋を装着しやすくなる利点がある。
また、本発明の手袋ディスペンサにおいて、
前記積層体は、前記フラップに設けられた貫通孔に貫通させた環状の留め具によって、前記支持板に固定されている場合には、
前記収納箱は、前記支持板の背面側を覆う背面板を有しているものとしてもよい。
積層体は、種々の方法で固定させることが可能であるが、その一つとして、「はとめ」のように、貫通孔を利用した留め具によって固定する方法が考えられる。このような固定方法を採用した場合には、併せて留め具を通って異物が侵入することを回避する対策を講じておくことが好ましい。上記態様によれば、支持板の背面側を覆うようにしているため、留め具を通っての収納箱外部から内部への異物の侵入を回避することができる。
本発明は、手袋ディスペンサについて上述した種々の特徴を、必ずしも全て備えている必要はなく、これらの一部を適宜、省略したり組み合わせたりして構成することも可能である。
また、本発明は、上述した手袋ディスペンサとしての構成に限らず、手袋ディスペンサに使用される手袋として構成することもできる。
例えば、第1の態様における手袋として、
使い捨ての手袋を供給する手袋ディスペンサに使用される手袋であって、
前記手袋の背面側には、前面側よりも手首側に延伸されたフラップが形成されており、
該フラップには、前記手袋を前記手袋ディスペンサに固定するための固定部が形成されており、
前記フラップの中心線から、前記各固定部までの距離は、前記手袋を非拘束状態とした場合の入口開口面の開口半径よりも小さくなっている手袋と構成してもよい。
また、第2の態様における手袋として、
使い捨ての手袋を供給する手袋ディスペンサに使用される手袋であって、
前記手袋の背面側には、前面側よりも手首側に延伸されたフラップが形成されており、
該フラップには、前記手袋を前記手袋ディスペンサに固定するための固定部が形成されており、
前記手袋において環状をなす入口開口面における左右両端から前記固定部までの距離は、非拘束状態における前記入口開口面の開口半径以上となっている手袋と構成してもよい。
本明細書における用語の定義を示す説明図である。 手袋ディスペンサの使用状態を示す説明図である。 手袋ディスペンサの使用方法を示す説明図である。 手袋ディスペンサの収納箱の構造を示す説明図である。 手袋形状を示す説明図である。 手袋形状の決め方を示す説明図である。 可動長の計算例を示すグラフである。 手袋形状の設計方法を示すフローチャートである。 実施例2における収納箱の展開図である。 実施例2における手袋ディスペンサの使用方法を示す説明図である。 実施例3における手袋ディスペンサの使用方法を示す説明図である。
A.手袋ディスペンサの全体構造および使用方法:
図2は、実施例1における手袋ディスペンサの使用状態を示す説明図である。
手袋ディスペンサ1は、手袋5が複数枚積層された状態で支持板2に固定されたものである。支持板の上側の孔を壁等にフックで引っかけて、吊した状態で使用する。
本実施例では、手袋5は、ポリエチレンフィルムを2枚貼り合わせて製造された使い捨て手袋である。
また、手袋5の収納箱の一部が支持板2として機能するように構成されている。
図3は、手袋ディスペンサの使用方法を示す説明図である。右手に手袋を装着する例を示した。
利用者は、図3(a)に示すように、手袋ディスペンサ1を吊した状態のまま、最も手前側にある手袋5[1]に右手を挿入する。手袋5[1]は、指先を下にした状態でつり下げられているので、左手を使うまでなく、右手のみで挿入可能である。
そして、利用者は、図3(b)に示すように、指先まで右手を挿入する。
利用者が、図3(c)の矢印Aに示す通り、手袋を下に引きちぎるように力を加えると、手袋5[1]を手袋ディスペンサ1から切り離すことができる。こうした一連の流れによって、利用者は、左手を使用せず、右手だけで手袋を装着することが可能となる。この動作を繰り返し行うことで、複数枚の手袋を、重ねて装着してもよい。
左手に装着する場合も同様である。手袋の向きに合わせて掌を支持板2の側に向けて挿入すればよい。
B.収納箱の構造:
図4は、手袋ディスペンサの収納箱の構造を示す説明図である。
図4(a)には開封前の収納箱20を示した。収納箱20は、厚紙製の直方体の箱である。収納箱20の内部には、手袋が収納されているが、図示を省略した。
収納箱20には、ミシン目27が形成されており、図中のハッチングを付した部分、即ち前面21、上面22、側面の一部(側面23Aおよびこれに対向する側面の部分)を除去可能となっている。
図4(b)は、ハッチングを付した部分を除去し、収納箱20を開封した状態を示している。手袋5は、積層した状態で、収納箱20の背面26に、はとめ28によって2カ所で固定されている。「はとめ」とは、手袋5および背面26に形成された貫通孔に通した上で圧縮力をかけて変形させることにより、全体を固定する留め具である。はとめに変えて、他の留め具を用いたり、ステープルなどによって手袋を固定するようにしてもよい。手袋5が背面26に固定されている結果、背面26は、図2、3に示した支持板2として機能することになる。
収納箱20の左右幅WBは、手袋5の指先も含む最大幅よりも狭くなっており、手袋5は、指先を折りたたむようにして収納されている。背面26の上方に設けられた孔26Hを壁などのフックに引っかけると、先に図2、3で示しように、手袋5が収納箱20からはみ出すように伸び、指先を下にした状態で吊すことができる。
実施例1の収納箱20では、開封の際には、側面23B、25Bが除去されずに残るようにしてある。手袋ディスペンサを壁等につり下げると、手袋5は、指先を伸ばすようにして垂れ下がる。このとき、側面23B、25Bがあるため、左右の指先が掌中心部分よりも前に押し出されて全体に円筒形に湾曲した状態となる。このように手袋5を湾曲させることは、手袋5の手首側を自然に開口させる効果がある。
実施例1では、このように側面23B、25B間の間隔WBを抑えることによって、手袋5を湾曲させる構成としたが、手袋5を湾曲させるために、背面26自体を湾曲させてもよい。また、手袋5を湾曲させるための支柱などの別部材を背面26の内側に設けても良い。
C.手袋形状:
図5は、手袋形状を示す説明図である。図5(a)に、実施例1の手袋5の平面形状を示した。
手袋5は、樹脂フィルムの表面51、背面52を貼り合わせて形成されている。表面51、背面52ともに、肩51Sの部分、図中にハッチングを付した手首側の左右の角を切り落とした形状となっている。肩51Sの境界線は、点51a、51f、51eを結んだ折れ線となっている。反対側の肩の境界線も、点51b、51c、51dを結んだ折れ線となっている。
点51e、51f、51c、51dは、一直線に並んでいる。手袋5が非拘束状態であれば、この4点を通る断面が環状の入口開口面を形成することになる。従って、点51e、51dが、図1における側端部ということになる。
手袋の中央の点51f、51a、51b、51cで囲んだ部分は、台形の突状部となっている。突状部は、図2に示したように、手袋ディスペンサを吊したとき、突状部の自重で自然と開口部を開きやすくする効果を奏する。また、手袋をはずす際のつまみとして利用することもできる。もっとも、突状部は必ずしも必要ということはなく、表面51については、この突状部を切除した形状としてもよい。
背面52の手首側は、点51e、51f、52a、52b、51c、51dを結んだ形状となっている。突状部を、さらに手首側に延伸させた部分、即ち点52a、52b、51b、51aを結んだ部分が、手袋を手袋ディスペンサに固定するためのフラップ53となる。フラップ53には、貫通孔55R、55Lが左右に並んで形成されており、ここにはとめを通すことによって、先に説明した収納箱20に固定することができるのである。
フラップ53が表面51から飛び出している部分の高さ、即ちフラップ高さfは、任意に設定可能である。手袋5を固定する目的から見れば、フラップ高さfは、貫通孔55R、55Lを設けられる程度の値としておけば足りるが、手袋5をはずす際のつまみとしてフラップ53を活用できるようにする場合には、フラップ高さfを大きくしておくことが好ましい。
フラップ53の付け根部分には、ミシン目54が形成されている。こうすることによって、手袋5の装着時に、手袋5を手袋ディスペンサから容易に切り離すことができる。ミシン目54の位置も任意に設定可能であり、例えば、貫通孔55R、55Lを通る位置に左右方向または上下方向に設けても良い。
手袋5を開口しやすくするためには、固定部、即ち貫通孔55R、55Lの位置、および貫通孔55R、55Lと側端部51e、51dとの距離(図1における可動長L)が重要となる。これらの設定方法については、後述する。
実施例1の手袋5は、ポリエチレンフィルムを2枚重ねて、図示する形状に裁断するとともに、周囲を溶着することで製造される。ポリエチレンフィルムの厚さは、種々の設定が可能であるが、例えば、20〜40マイクロメートル程度の薄い素材とすることができる。こうすることにより、手袋5を複数枚装着して作業を行うなどの用途にも使いやすくなる利点がある。また、片手で装着する際に、薄い素材で変形しやすい方が、開口部が開きやすく装着しやすいなどの利点もある。
また、実施例1では、手袋5を、親指部分も含めて平面的な形状とした。こうすることによって、製造が容易になるだけでなく、手袋5を左右兼用とできる利点がある。
図5(b)、図5(c)には、変形例としての手袋の平面形状を例示した。
図5(b)は、肩の部分を、点51e、点51aおよび点51d、51bをそれぞれ結ぶ曲線C1、C2で切り落とした例である。背面52に形成されたフラップ53、貫通孔55R、55Lは、実施例1(図5(a))と同様である。実施例1(図5(a))では、手袋をつり下げた時に、突状部が点51f、51cを結ぶ線で折れ曲がってしまうことが起きうるが、変形例(図5(b))のように曲線C1、C2によって突状部を形成すると、こうした折れ曲がりを抑制できる効果がある。図5(b)の場合、点51e、51dが側端部となることに変わりはなく、可動長Lは、貫通孔55Rと点51eとの距離(または貫通孔55Lと点51dとの距離)で決まることとなる。
図5(c)は、肩の部分を切り落とさない例である。比較のため、破線で実施例1(図5(a))の形状を重ねて示した。図5(c)では、表面の上端は点51e1、51d1を結ぶ線となり、この両端の点51e1、51d1が側端部となる。背面の上端は、点52a1、52b1を結んだ線となっており、点52a1、51e1、51d1、52b1を結んだ範囲がフラップとなる。フラップ内に貫通孔55R、55Lが設けられている点は、実施例1(図5(a))と同様である。かかる形状では、可動長Lは、貫通孔55Rと点51e1との距離(または貫通孔55Lと点51d1との距離)で決まることとなる。
D.手袋形状の設計方法:
次に、手袋について十分な開口を確保するための、固定部の位置、可動長の決め方について説明する。本実施例では、少なくとも手袋の表面について、手袋が非拘束状態のときと同様に開口できることを目標とする。非拘束状態での手袋の開口状態の形状を円形と考え、手袋ディスペンサに固定した場合でも、表面については、半円状に開口できるように、固定部の位置、可動長を決める。
手袋の幅をWとするとき、円形に開口すれば、この幅Wが半円周に相当することになる。従って、非拘束時の開口時の基本半径rは、
r=W/π…(式1)
で表せる。以下の説明で、非拘束状態の入口開口面の半径を、基本半径rと言う。
図6は、手袋形状の決め方を示す説明図である。図6(a)〜図6(c)は、それぞれ手袋の開口を、上から見た状態を示している。上側には、開く前の状態、下側には、開いた状態を示した。固定部の位置、可動長の関係は、3つの場合に分けて考える。中心軸から固定部までの距離Pf(以下、「固定部距離Pf」という)が、基本半径rよりも小さい場合(図6(a))、固定部距離Pf=基本半径rの場合(図6(b))、固定部距離Pf>基本半径rの場合(図6(c))である。順に説明する。
D1:固定部距離Pf<基本半径rの場合(図6(a))
図6(a)の上側は、表面51、背面52が合わさった開口前の状態を、上から見た図である。ハッチングを付した部分は、背面52が、貫通孔55R、55L、即ち固定部によって固定されている範囲を表している。このとき、手袋の肩の部分の切り落としを全く考慮しない、固定部から側端部までの平面的な距離(以下、「ゆとり」と呼ぶこともある)をSLとすると、SL=W/2−Pfである。
図6(a)の下側に、開口した状態を示した。手袋はポリエチレンフィルムという柔軟な素材で形成されているため、開口部も曲線で囲まれた形状となるが、開口面のモデルとして、半円と台形の組み合わせで表される形状を考える。つまり、表面51は基本半径rの半円状の形状となり、背面52は、固定部55R、55Lを上底、側端部51e、51dを下底とする台形となると考えるのである。
ここで、まず手袋の肩の切り落としがない状態を考えると、そのときの可動長は上述のゆとりSLとなる。図6(a)の状態では、固定部距離Pf<rであるため、図示する通り、固定端55Rを中心とするゆとりSLの円は、必ずいずれかの点で表面51が形成する基本半径rの半円と交わる。つまり、固定部距離Pf<rのときは、肩を切り落として可動長Lを長くするまでなく、固定部55R、55Lの両端のゆとりだけで、表面51は基本半径rの半円に開口できる自由度を有していることになる。
可動長Lは、側端部51e、51dが固定部55R、55Lから前方に突出する突出距離hに影響を与える。可動長Lが、ゆとりSLよりも大きくなれば、それに応じて突出距離hが大きくなるため、より大きな開口面を確保することが可能となる。
以上より、固定部距離Pf<基本半径rの場合、可動長Lについては、次の2点が導かれる。
・表面51を半円状に開口させるための可動長Lの必要条件はない。つまり、必ずしも手袋の肩の部分を切り落とす必要はない。
・可動長Lは、大きな突出距離hを確保する観点で、任意に設定すればよい。
D2:固定部距離Pf=基本半径rの場合(図6(b))
図6(b)の上側に、固定部距離Pf=基本半径rの位置に、固定部55R、55Lを設けた状態を示した。ゆとりSLは、式で表せば、SL=W/2−Pfとなる点は図6(a)のケースと変わらない。
図6(b)の下側に、開口した状態を示した。表面51は基本半径rの半円状の形状となり、固定部距離が基本半径rと等しいため、背面52は長方形となる。固定端55Rを中心とするゆとりSLの円は、点55R、55L、51d、51eが長方形となる位置で、表面51が形成する基本半径rの半円と交わる。従って、固定部距離Pf=rのときは、肩を切り落として可動長Lを長くするまでなく、固定部55R、55Lの両端のゆとりだけで、表面51は基本半径rの半円に開口できる自由度を有していることになる。図6(a)の場合と同様、可動長Lが、ゆとりSLよりも大きくなれば、それに応じて突出距離hが大きくなるため、より大きな入口開口面を確保することが可能となる。
以上より、固定部距離Pf=基本半径rの場合も、可動長Lについては、図6(a)と同じ結論が導かれることになる。
D3:固定部距離Pf>基本半径rの場合(図6(c))
図6(c)の上側に、固定部距離Pf>基本半径rの位置に、固定部55R、55Lを設けた状態を示した。ゆとりSLは、式で表せば、SL=W/2−Pfとなる点は図6(a)のケースと変わらないが、その長さは、非常に短くなり、表面51の開口が固定部55R、55Lによって制約されるであろうことが直感的にもわかる状態となる。
図6(c)の下側に、表面51は基本半径rの半円状の形状で開口させる状態を示した。しかし、このケースでは、図中に破線で示すように固定部55Rを中心として半径SLの円を描いても、側端部51e、51dとは交わらないことが起きうる。従って、表面51を基本半径rで開口させるためには、ゆとりSLでは不足であり、手袋の肩の部分を切り落とすなどして、ゆとりSLよりも長い可変長Lを確保する必要があることになる。
次に、可変長Lの要求値を検討する。図6(c)に示す通り、固定部距離Pf>基本半径rの場合には、可変長Lをいかなる値に設定しても、側端部51e、51dの部分で内角が鈍角になり、不自然な形状となる。実際には、手袋の素材は柔軟であるから、図示するほどの不自然な状態とはならないが、これは表面51が半円形状からひずんだ状態になるからである。図6(c)のモデルで不自然な形状になるということは、表面51を半円状に自然な状態で開口させる解は存在しないということを意味している。
そこで、本実施例では、このケースにおいては、側端部51e、51dの前方への突出距離hが、基本半径r程度になることを目標として可変長Lを検討する。
かかる条件下での可変長Lは、図中の点55R、51e、Hからなる直角三角形に着目することで求められる。点Hは、側端部51eから固定部55R、55Lを結ぶ線分に下ろした垂線の足である。このとき、点55R、点Hの距離をbとすると、次の関係式が成立する。
=b+r
b=Pf−r
従って、可変長Lは、次の通り求められる。
L=√{(Pf−r)+r}…(式2)
式2は、固定部距離Pf>基本半径rに基づいて算出したが、固定部距離Pf≦基本半径rの場合にも成り立つものである。
図7は、可動長の計算例を示すグラフである。
図7(a)には、横軸に固定部距離Pfをとり、式2に従って、突出距離h=rとなる可変長Lを縦軸に表したグラフである。図7(b)は、可変長LとゆとりSLとの差分ΔSLを表したグラフである。
図7(a)に示す通り、固定部距離Pf=基本半径rのときに、可変長Lは最小となり、この時の値は、式2にPf=rを代入すれば明らかな通り、可変長L=rとなる。そして、固定部距離Pfが基本半径rより大きくなるにつれて、可変長Lは、最小値rからゆるやかに増加することが分かる。厳密には、この可変長Lを確保することが要件と言えるが、増加は比較的緩やかであるため、基本半径r以上の可変長Lを確保することを必要条件と考えても良い。
図7(b)を見ると、固定部距離Pfが小さく、固定部が中心線に近いときには、差分ΔSLが負となっている。このことは、固定部と側端部との距離はゆとりSLだけあれば十分ということを表している。これに対し、固定部距離Pfが基本半径rよりも大きい領域では、ゆとりSLでは十分とは言えず、肩の部分の切り落としによって、可変長Lを大きく増大させる必要があることが分かる。もっとも、手袋において、肩を切り落とし、側端部の位置を指先方向にずらしていけば、可変長、即ち固定部と側端部との距離は、長くすることは可能である。しかし、手袋としての機能を考えると、側端部を無制限に指先に近づけることはできず、自ずと限界はある。
以上より、固定部距離Pf>基本半径rの場合、可動長Lについては、次の2点が導かれる。
・表面51を半円状に開口させるため、必ず手袋の肩の部分を切り落とし、ゆとりSLよりも長い可変長を確保する必要がある。
・可動長Lは、基本半径r以上とする必要がある。
D4.フローチャート:
以上の検討結果を踏まえ、固定部距離、可変長を決め、手袋の形状を設計する具体的な方法について説明する。
図8は、手袋形状の設計方法を示すフローチャートである。以下では、設計者が実行するものとして各工程を示すが、これをコンピュータプログラムによって実現してもよい。
まず、設計対象となる手袋について、手袋幅Wに基づき、基本半径rを算出する(ステップS10)。算出式は、先に示した式1である。
次に、手袋形状に基づき、フラップ高さHf、側端部限界高さHsを設定する(ステップS12)。図中にそれぞれの値を示した。フラップ高さHfとは、フラップが表面から突出している幅である。側端部限界高さHsは、側端部を指先方向に下げることができる限界の位置、これ以上、指先側に側端部が来る状態では、手袋としての機能が損なわれると考えられる位置を表している。
次に、固定部の位置、即ち左右の中心軸から固定部までの距離Pfを設定する(ステップS14)。固定部の位置は、任意に設定すればよい。
この固定部に対して、基本半径rを確保できる要求可動長Lrを算出する(ステップS16)。この値は、式2によって求めることができる。また、簡易に、要求可動長Lr=基本半径rとしてもよい。
そして、要求可動長Lrが確保可能か否かを判断する(ステップS18)。側端部を指先側に移動させれば、可動長Lは大きくなるから、可動長Lの最大値、つまり側端部が側端部限界高さHsにあるときの可動長を求め、この最大値が要求可動長Lr以上であるか否かを判断すればよい。
要求可動長Lrが確保可能な場合には(ステップS18)、要求可動長Lrを確保できる範囲で側端部高さを決定する(ステップS20)。
要求可動長Lrが確保できない場合において(ステップS18)、固定部距離Pfが基本半径rより大きいときは(ステップS22)、固定部の位置を変更して、再度、ステップS14以降を実行する。固定部距離Pfが基本半径rより大きいとき(図6(c)の状態に相当)は、要求可動長Lrを確保することが必要条件であるから、要求可動長Lrが確保できないのであれば、固定部の位置を変更する他、ないからである。
これに対し、要求可動長Lrが確保できない場合であっても(ステップS18)、固定部距離Pfが基本半径r以下の場合には(ステップS22)、側端部限界高さHsを採用して、側端部の位置を決定する(ステップS24)。固定部距離Pfが基本半径r以下のとき(図6(a)、図6(b)に相当)は、可変長Lに対する必要条件はなく、可能な限り大きな開口を確保するため、可変長Lを最大値に設定しておけばよいからである。
こうして、ステップS20またはステップS24の処理によって、側端部の位置が決まると、肩の部分の切り落とし形状を任意に決定し(ステップS26)、手袋の形状を定めることができる。
以上の方法で手袋の形状を設計すれば、非拘束時と同等の入口開口面を確保できるよう固定部の位置および可変長を設定することができる。具体的には、固定部距離Pfが基本半径r以下である場合(図6(a)、図6(b)に相当)、固定部距離Pfが基本半径rより大きい場合(図6(c)に相当)のいずれにおいても、先に検討した条件を満たした手袋形状を得ることができる。
E.効果:
以上で説明した実施例1の手袋ディスペンサによれば、手袋を積層して吊した状態で供給することができる。手袋の固定部の位置と、可変長の調整によって、手袋の入口開口面の大きさが確保されるようになっているため、利用者は、手袋の上から手を挿入するだけで、片手で手袋を容易に装着することができる。
また、実施例1では、手袋の収納箱の一部を除去するだけで、手袋ディスペンサとして使用できる構造となっているため、非常に手軽に利用することができる利点もある。
図9は、実施例2における収納箱の展開図である。実施例2も、実施例1と同様、手袋を収納し、手袋ディスペンサとなる製品であるが、手袋自体の形状は実施例1と同一であるため、以下では、収納箱について説明する。
実施例2の収納箱30は、背面36の上端に、手袋を固定するための矩形の支持部37が形成されている。この支持部37には、はとめによって手袋を固定するための孔38が設けられている。組み立て時には、背面36を一点鎖線に沿って矢印36aに示すように谷折りする。こうすると、支持板37および孔38は、破線で示す位置に来るため、手袋を収納箱30内に収納することができる。また、収納箱30を壁などにフックで吊すために、背面36の上方に設けられた2つの孔36Hが重なり、補強されることになる。
上面32も、矢印32aのように一点鎖線で谷折りした上で組み立てられる。こうすることで、側面33、35、底面34、上面32、前面31、背面36となる直方体状の収納箱を形成することができる。
後述する通り、収納箱30は、前面31を観音開きに開閉できる構造となっている。このため、前面31には、中央付近の補強部31Cにおいて、紙が二重に貼り合わされ、開封後に前面31を再度、閉じた状態で保持できるようになっている。
図10は、実施例2における手袋ディスペンサの使用方法を示す説明図である。
図10(a)は開封まえの収納箱30の外観を示した。この状態で、図10(b)に示すように、前面31の中央部分31aを、つまんでミシン目に沿ってひきちぎると、収納箱30を開封することができる。
図10(c)は開封し、中央から分離した前面31L、31Rが観音開きされている状態を示している。収納箱30の内部には、手袋5がはとめ38Hによって、図9で示した支持板37に固定されている。実施例1と同様、利用者は、この状態で、上から手を挿入することにより、容易に手袋を装着することができる。
図10(d)は、前面31L、31Rを再び、閉じようとしている状態を示し、図10(e)は閉じた状態を示している。図10(d)に示すように、前面31L、31Rの裏側には、補強部31Cが設けられており、ここに、突部31Fなどからなる保持機構が形成されている。この例では、前面31L側に設けられた突部31Fを、前面31R側に挿入することで、前面31L、31Rを閉じた状態に保持可能とした。開封した後に、再度、閉じた状態で保持するための保持機構としては、紙製品において周知の多様な機構を適用可能であるから、詳細な説明は省略する。
以上で説明した実施例2によれば、実施例1の効果に加え、収納箱を開閉可能であるという利点がある。こうすることにより、使用しないときには、手袋を収納箱に収納しておくことができるため、手袋を衛生的に保持しておくことが可能となる。
また、実施例2では、手袋を支持板37に固定するとともに、背面36が支持板37の裏側を覆う構造となっている。はとめは筒状の留め具であるため、はとめを用いて手袋を固定する場合、はとめを通って異物が外部から収納箱内に混入するおそれが生じるが、実施例2のように、はとめが用いられている支持板37の裏側をさらに覆う構造としておけば、こうした異物の混入を防止することができる。
図11は、実施例3における手袋ディスペンサの使用方法を示す説明図である。実施例3も、実施例2と同様、開閉可能な収納箱を備えている。収納されている手袋は、実施例1と同じである。
図11(a)には開封前の状態を示した。収納箱40の外観は、実施例2とほぼ同じである。収納箱40は、上面42、前面41、側面43A、43Bなどで構成される直方体状の形状をなしており、背面の孔46Hでつり下げて使用される。実施例3は、側面43A、43Bの境界線で分離可能に構成されており、矢印OPに示すように、収納箱の底面の中心線を軸として上下方向に開閉可能となっている。
図11(b)は、収納箱40を開いた状態を示した。正面41を下側に開くことによって、図示するように手袋5が露出される。利用者は、上から手を挿入することで手袋を容易に装着することが可能である。使用後は、正面41を持ち上げることにより、図11(a)のように再度、封をすることができる。正面41を閉じた状態に保持するための保持機構は、周知の種々の機構を適用可能である。
以上で説明した実施例3によれば、正面41が下に垂れ下がるように開くため、手袋を装着する際に、上面42が邪魔にならない利点がある。また、正面41が自重で垂れ下がるため、実施例2のような観音開きに比較し、使用時に自然に正面41が閉じてくるなどの支障を緩和することができる。
以上、本発明の実施例について種々説明した。本発明は、実施例1〜3で説明した種々の特徴を全て備えている必要はなく、これらの一部を省略したり、組み合わせたりして構成することも可能である。
また、本発明は、実施例1〜3の態様に限らず、この他、種々の変形例を構成することも可能である。
本発明は、使い捨て手袋を供給する手袋ディスペンサとして利用可能である。
1…手袋ディスペンサ
2…支持板
5…手袋
20、30、40…収納箱
21、31、31L、31R、41…前面
22、32、42…上面
23A、23B、25B、33、35、43A、43B…側面
24、34…底面
26、36…背面
26H、38、46H…孔
27…ミシン目
28、38H…はとめ
31C…補強部
31F…突部
37…支持部
51…表面
51S…肩
52…背面
53…フラップ
54…ミシン目
55R、55L…貫通孔

Claims (11)

  1. 使い捨ての手袋を供給する手袋ディスペンサであって、
    手首側が上、指先が下の状態で複数枚、積層された手袋の積層体と、
    前記手袋の手首入口部分の背面を支持するとともに、該積層体をつり下げる支持板とを有し、
    前記手袋の背面側には、前面側よりも手首側に延伸されたフラップが形成されており、
    前記積層体は、前記フラップ内の左右2箇所の固定部で前記支持板に固定されており、
    前記手袋において環状をなす入口開口面における左右両端から前記固定部までの距離は、前記固定部の位置に応じて、該手袋の前面側が非拘束状態における前記入口開口面と同等の開口半径で開口できる長さとなっている手袋ディスペンサ。
  2. 請求項1記載の手袋ディスペンサであって、
    前記フラップの中心線から、前記各固定部までの距離は、前記非拘束状態における前記入口開口面の開口半径よりも小さい手袋ディスペンサ。
  3. 請求項1記載の手袋ディスペンサであって、
    前記手袋において環状をなす入口開口面における左右両端から前記固定部までの距離は、非拘束状態における前記入口開口面の開口半径以上となっている手袋ディスペンサ。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の手袋ディスペンサであって、
    前記手袋は、前記環状の入口開口面より上側の左右両端の肩部分を切り落とした形状となっている手袋ディスペンサ。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の手袋ディスペンサであって、
    前記積層体を収納する収納箱を有し、
    前記収納箱の一部が、前記支持板となる手袋ディスペンサ。
  6. 請求項5記載の手袋ディスペンサであって、
    前記収納箱の一部が、前記手袋の左右中心よりも両側が前面に出るよう湾曲させる湾曲部となる手袋ディスペンサ。
  7. 請求項5または6記載の手袋ディスペンサであって、
    前記収納箱は、前記手袋が使用できるように一部を開いた後、該開いた部分を閉じて前記手袋を再度収納した際、当該閉じた状態を保持する保持部を備える手袋ディスペンサ。
  8. 請求項7記載の手袋ディスペンサであって、
    前記収納箱は、該収納箱の下面の一部を軸として上下方向に開閉する構造となっている手袋ディスペンサ。
  9. 請求項5〜8いずれか記載の手袋ディスペンサであって、
    前記積層体は、前記フラップに設けられた貫通孔に貫通させた環状の留め具によって、前記支持板に固定されており、
    前記収納箱は、前記支持板の背面側を覆う背面板を有している手袋ディスペンサ。
  10. 使い捨ての手袋を供給する手袋ディスペンサに使用される手袋であって、
    前記手袋の背面側には、前面側よりも手首側に延伸されたフラップが形成されており、
    該フラップには、前記手袋を前記手袋ディスペンサに固定するための固定部が形成されており、
    前記フラップの中心線から、前記各固定部までの距離は、前記手袋を非拘束状態とした場合の入口開口面の開口半径よりも小さくなっている手袋。
  11. 使い捨ての手袋を供給する手袋ディスペンサに使用される手袋であって、
    前記手袋の背面側には、前面側よりも手首側に延伸されたフラップが形成されており、
    該フラップには、前記手袋を前記手袋ディスペンサに固定するための固定部が形成されており、
    前記手袋において環状をなす入口開口面における左右両端から前記固定部までの距離は、非拘束状態における前記入口開口面の開口半径以上となっている手袋。
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