JP2014233191A - 振動型アクチュエータおよび光学機器 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、振動子を小型化することにより、小型の振動型アクチュエータを提供することである。
図1は本発明の第1実施形態に係る超音波モータ1の構成例を示す。図1(A)は超音波モータ1を、振動子11と被駆動部材(以下、摩擦部材という)31の相対移動方向から見た場合の図である。図1(B)は、図1(A)に示す超音波モータ1のA−A線に沿う断面図である。
振動子11は振動子支持部材(以下、単に支持部材という)21に保持されている。支持部材21はレンズ鏡筒等に固定されるベース部材51に対して固定されている。支持部材21の振動子固定部21aには、振動子11の片側の第1の端部が固定される。これにより振動子11は片持ち梁の構造となる。振動子11にて固定されていない方の第2の端部、つまり前記第1の端部と反対側の端部には、摩擦部材31との接触部14が設けられている。
加圧部材61による適度の付勢力により、摩擦部材31は接触部14に圧接される。保持部材41は側面に複数の溝部41bを有しており、ベース部材51に設けた複数の溝部51bと対向している。これらの溝部41bと51bとの間に転動部材71を挟み込むことにより、保持部材41はベース部材51に対して相対的に(図1中x方向参照)、移動可能である。転動部材71はボールやコロ等である。
駆動対象であるフォーカスレンズ(以下、単にレンズという)111は、レンズ鏡筒の光軸方向に沿って移動可能に支持されている。レンズ保持部材121には、丸穴121aと長穴121bが設けられている。丸穴121aと長穴121bは、複数のガイド部材131によってそれぞれ案内される。円柱状のガイド部材131は、光軸方向に沿ってレンズ鏡筒内に配置されている。つまり、ガイド部材131のそれぞれの長軸がレンズ鏡筒の光軸と略平行となるように、ガイド部材131の端部がレンズ鏡筒の固定部に取り付けられている。レンズ保持部材121は、複数のガイド部材131に沿って摺動することにより、レンズ鏡筒の光軸と略平行な方向に移動する。
ここで、摩擦部材31の駆動において、片持ち梁における屈曲振動モードおよびねじり振動モードを利用することによる振動子11の小型化について詳述する。一般的な梁の場合、屈曲振動、ねじり振動等の振動モードでの梁の形状は、両端の固定条件によって変化することが知られている。
図5は本実施形態における振動子11の第1の構成例を示す。図5(A)は振動子11と支持部材21の一部を示す斜視図である。振動子11は、例えば圧電素子12を平板部材13に貼り付けた構造をもつ。平板部材13の第1の端部は支持部材21に対して接着や締結等により保持されている。平板部材13は、例えばステンレス鋼等を用いた金属板である。平板部材13にて接触部14を設ける位置は、例えば片持ち梁における1次屈曲振動モードの腹であって、かつ1次ねじり振動モードの腹となる位置である。図5に示す接触部14は、平板部材13にて圧電素子12とは反対側であって、支持部材21に保持されていない第2の端部に配置される。接触部14は、例えば樹脂材や金属材の接着又は平板部材13に対する切削加工やプレス加工により形成される。なお、接触部14を圧電素子12に設ける場合には、例えば樹脂材や金属材の接着により形成される。
なお、第1および第2の構成例にて発生させる屈曲振動とねじり振動は共に1次の振動モードとしている。これに限らず、摩擦部材31の駆動に十分な振動振幅を得られる範囲内であれば、2次以上の高次の振動モードでもよい。
なお、本実施形態で説明した超音波モータ1は、振動型アクチュエータの一例であり、本発明は各種形態での適用が可能である。例えば、被駆動部材として円環状部材を用いることで回転駆動方式の超音波モータにも本発明は応用可能である。また、不要振動や異音発生への対策を講じることができる。以下、第1実施形態の変形例を説明する。
図3は、振動子11の振動が支持部材21やベース部材51に伝達する場合に、異音の発生や駆動性能の低下が起こらないようにするための構成を例示する。図3(A)は、超音波モータ1において、振動子11と支持部材21との間に振動減衰部材81を配置した構成例を、振動子11と摩擦部材31の相対移動方向から見た場合の図である。振動子11から支持部材21やベース部材51への振動の伝達を防ぐため、振動減衰部材81を支持部材21に隣接させると効果的である。この振動減衰部材81は、例えばブチルゴムなどの減衰性を有する緩衝材である。振動減衰部材81の介在により、振動子11から支持部材21へ伝達する振動のレベルを低減できる。
なお、このような変形例については後述する実施形態にも適用できる。
次に本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態にて第1実施形態の場合と同様の構成部については既に使用した符号を用いることにより、その詳細な説明を省略し、主に相違点を説明する。このような説明の省略の仕方は後述する他の実施形態でも同様である。
図9は本実施形態に係る超音波モータ2の構成例を示す。図9(A)は超音波モータ2を、振動子11と摩擦部材31の相対移動方向から見た場合の図である。駆動方向(x方向)を紙面に垂直な方向とする。また図9(B)は、図9(A)に示す超音波モータ2のC−C線に沿う断面図である。x方向を左右方向とする。
本実施形態では、振動子11の片持ち梁における屈曲振動及びねじり振動を用いることで摩擦部材31を駆動する場合に、振動子11の長さを短くすることができる。振動子11および支持部材21の移動によって駆動対象を駆動することができる。
次に本発明の第3実施形態を説明する。
図10は本実施形態に係る超音波モータ3の構成例を示す。図10(A)は超音波モータ3を、振動子11と摩擦部材31の相対移動方向から見た場合の図である。駆動方向(x方向)を紙面に垂直な方向とする。また図10(B)は、図10(A)に示す超音波モータ3のD−D線に沿う断面図である。x方向を左右方向とする。
本実施形態によれば、振動子11の片持ち梁における屈曲振動及びねじり振動を用いることで摩擦部材31を駆動する場合に、振動子11の長さを短くすることができる。
次に本発明の第4実施形態を説明する。
図11は本実施形態に係る超音波モータ4の構成例を示す。図11(A)は超音波モータ4を、振動子11と摩擦部材31の相対移動方向から見た場合の図である。x方向を紙面に垂直な方向とする。また図11(B)は、図11(A)に示す超音波モータ4のE−E線に沿う断面図である。振動子11を保持する支持部材21はレンズ鏡筒等に固定されるベース部材51に固定されている。振動子11の第1の端部が固定部21aに取り付けられることにより、振動子11は片持ち梁の構造となる。振動子11を構成する圧電素子12に対して圧電素子駆動部から適切な交流電圧を印加すると、振動子11は片持ち梁における屈曲振動及びねじり振動を行う。この振動を最も効率よく摩擦部材31に伝達するため、接触部14は屈曲振動の腹とねじり振動の腹が重なる位置に設けられている。また、摩擦部材31は保持部材41に固定されている。複数の転動部材71は、保持部材41に設けた複数の溝部41bと、ベース部材51に設けた複数の溝部51bとの間に挟み込まれた状態で配置される。これにより、保持部材41はベース部材51に対し、x方向にのみ移動可能に支持されている。振動子11の固定部21aと、接触部14の接触面との間隔は適切な長さに設定されている。振動子11を固定部21aに固定した際、振動子11に撓みが生じ、振動子11の弾性力により適度の力で接触部14が摩擦部材31に対して圧接される。よって加圧部材は不要である。
本実施形態では、振動子11の片持ち梁における屈曲振動及びねじり振動を用いて摩擦部材31を駆動する場合に、振動子11の長さを短くすることができる。簡易な構成で小型の振動型アクチュエータを実現できる。
11 振動子
12 圧電素子
14 接触部
21 支持部材
31 摩擦部材(被駆動部材)
Claims (13)
- 圧電素子を有する振動子と、
前記振動子の第1の端部が固定された支持部材と、
前記振動子にて前記第1の端部とは反対側の第2の端部に設けられた接触部と、
前記接触部と圧接して、前記振動子に対し相対的に移動する被駆動部材とを備え、
前記接触部は、片持ち梁としての前記振動子の屈曲振動の腹およびねじり振動の腹に位置することを特徴とする振動型アクチュエータ。 - 前記圧電素子は複数の分極領域部を有することを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
- 前記振動子は前記圧電素子を平板部材に取り付けた構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の振動型アクチュエータ。
- 前記圧電素子は、前記平板部材の長手方向に直交する幅方向に分割された2相の分極領域部を有することを特徴とする請求項3に記載の振動型アクチュエータ。
- 前記圧電素子は、接着または前記平板部材に設けた締結部により前記支持部材に固定されることを特徴とする請求項3または4に記載の振動型アクチュエータ。
- 前記圧電素子は、長手方向に直交する幅方向および厚み方向にそれぞれ2分割された4相の分極領域部を有することを特徴とする請求項2に記載の振動型アクチュエータ。
- 前記振動子は、長手方向に直交する幅方向の中央位置に溝部又は孔部を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
- 前記振動子は、片持ち梁として1次屈曲振動および1次ねじり振動を行うことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
- 前記支持部材を支持するベース部材をさらに備え、
前記振動子と支持部材との間、または前記支持部材とベース部材との間に振動減衰部材を設けたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。 - 前記接触部を前記被駆動部材に対して付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
- 前記接触部は前記振動子の撓みにより前記被駆動部材に圧接していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
- 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、
前記被駆動部材を保持する保持部材と、
光学素子を保持する可動部材を備え、
前記可動部材は前記保持部材に接続され、前記被駆動部材および保持部材の移動によって駆動されることを特徴とする光学機器。 - 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、
光学素子を保持する可動部材を備え、
前記可動部材は前記支持部材に接続され、前記支持部材の移動によって駆動されることを特徴とする光学機器。
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